JP7152042B2 - 間隙水圧測定アセンブリ及びその設置方法 - Google Patents

間隙水圧測定アセンブリ及びその設置方法 Download PDF

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特許法第30条第2項適用 (1)計画書提出日 :令和1年10月30日 計画書提出先 :国土交通省北海道開発局釧路開発建設部 提出した者 :▲辻▼谷建設株式会社 (2)試験日 :令和1年11月7日及び同8日 試験場所 :北海道釧路市鶴野 試験を行った者:錦城護謨株式会社
本発明は、地盤の間隙水圧を測定するために地中に配置される間隙水圧測定アセンブリと、その設置方法とに関する。
透水性の高い多数のドレーン材を適切な間隔で鉛直方向に沿って軟弱な粘性土地盤に打設して、土中の水を排出するバーチカルドレーン工法は、軟弱地盤の改良に広く使用されている。バーチカルドレーン工法では、ドレーン材の打設後に、地盤に盛土を段階的に施すことで、荷重による排水により地盤の圧密を促進させて地盤強度を増加させることがなされている。
バーチカルドレーン工法においては,荷重に対して地盤の沈下を適切に管理することが求められることから、土層別の間隙水圧や沈下量を測定して、それらの測定値に基づいて追加される盛土の量及び圧密完了時期を決定することが行われている。
間隙水圧の測定方法については、公益社団法人地盤工学会が定めた基準が存在している。地盤工学会の基準では、間隙水圧計の設置方法の一つとして、ボーリング孔内の所定の深さに間隙水圧計を配置し、当該間隙水圧計をフィルター材を用いて、そして、フィルター材の上下をシール材を用いて埋め戻す手法が示されている(非特許文献1の496乃至501頁参照)。
地盤調査の方法と解説-二分冊の1 訂正第2刷(発行日:平成26年3月31日 発行:公益社団法人地盤工学会 販売:丸善出版株式会社)
上記の手法では、間隙水圧計を設置するために、施工現場にボーリングマシンを設置して地盤にボーリング孔を掘削する必要があるので、煩雑であり、施工コストの点からも好ましくない。
更に、上記の手法では、ボーリング孔の底部付近に配置された間隙水圧計に対してフィルター材及びシール材を地表から投入して埋め戻しが行われることから、間隙水圧計、フィルター材及びシール材が適切な状態で設置されているか否かを確認することが困難である。また、投入したフィルター材又はシール材がボーリング孔内で詰まってしまうと、埋め戻しが適切且つ十分に行えないという事態が起こり得る。
本発明は、この問題を解決するものであり、バーチカルドレーン工法の1つであるプラスチックボードドレーン工法の施工現場においてドレーン打設装置を用いて地中に配置可能な間隙水圧測定アセンブリと、当該間隙水圧測定アセンブリを設置する方法とを提供するものである。
本発明の間隙水圧測定アセンブリは、地盤に打ち込まれるケーシングを用いて地中に配置される間隙水圧測定アセンブリであって、平板部と、前記平板部の上面から上方に延びるロッド部とを有するアンカー部材と、通水材で形成されており、前記平板部の上面に取り付けられて前記ロッド部を収容するように配置された筒状部材と、前記ロッド部に結合している間隙水圧計と、前記平板部の上面から上方へと、前記間隙水圧計が埋まるように前記筒状部材内に詰められたフィルター材と、前記フィルター材を上から封止するように前記筒状部材内に詰められたシール材とを備えている。
本発明の間隙水圧測定アセンブリでは、前記間隙水圧計は電気ケーブルを備えており、前記電気ケーブルは前記ロッド部に沿って配置されて、前記フィルター材及び前記シール材を通って前記筒状部材の上端の開口を通って外方に延びてよい。
本発明の間隙水圧測定アセンブリでは、前記筒状部材の上端には、ワイヤーの一端が係止可能な係止手段が設けられてよい。
本発明の間隙水圧測定アセンブリでは、前記平板部の上面には、前記平板部の上面が前記ケーシングの先端に当接し、前記ケーシング内に前記筒状部材が収容されるように配置された場合に、前記ケーシングに対する前記平板部の位置を規制する規制手段が設けられてよい。
本発明の方法は、鉛直方向に沿って地盤に打ち込まれるケーシングと、出退自在にリールに巻回されたドレーン材とを備えるドレーン材打設装置を用いて間隙水圧測定アセンブリを地中に配置する方法であって、前記間隙水圧測定アセンブリは、平板部と、前記平板部の上面から上方に延びるロッド部とを有するアンカー部材と、通水材で形成されており、前記平板部の上面に取り付けられて前記ロッド部を収容するように配置された筒状部材と、前記ロッド部に結合している間隙水圧計と、前記平板部の上面から上方へと、前記間隙水圧計が埋まるように前記筒状部材内に詰められたフィルター材と、前記フィルター材を上から封止するように前記筒状部材内に詰められたシール材と、を備えており、前記筒状部材の上端と、前記ケーシングを通るように配置された前記ドレーン材の先端部とをワイヤーを介して繋ぐ工程と、前記ドレーン材を前記リールに巻き戻しつつ、前記平板部の上面が前記ケーシングの先端に当接し、前記ケーシング内に前記筒状部材が収容されるように、前記間隙水圧測定アセンブリを前記ケーシングに配置する工程と、前記ケーシングを地盤に打ち込む工程と、前記ケーシングを地盤から引き抜く工程と、を含んでいる。
本発明の方法では、前記間隙水圧計は電気ケーブルを備えており、前記電気ケーブルは前記ロッド部に沿って配置され、前記フィルター材及び前記シール材を通って前記筒状部材の上端の開口を通って外方に延びており、当該方法は、前記電気ケーブルの一端部を前記ドレーン材に固定する工程を更に含んでよい。平板部の上面には、前記ケーシングに対する前記平板部の位置を規制する規制手段が設けられてよい。
本発明の間隙水圧測定アセンブリは、プラスチックボードドレーン工法の現場において、ドレーン材打設装置を用いて地中に配置できるので、施工現場にボーリングマシンを設置して地盤にボーリング孔を掘削する必要がなく、工期の短縮や施工コストの低減が図られる。
また、本発明によれば、間隙水圧測定アセンブリが、間隙水圧計、フィルター材及びシール材が適切に構成された状態にされて地中に配置されることから、従来方法で行われているようなフィルター材及びシール材の埋め戻しに起因した不利益も解消される。
図1は、本発明の一実施形態である間隙水圧測定アセンブリと、当該間隙水圧測定アセンブリの設置に関連して使用される部材等とを示す側面図である。 図2は、鉛直方向に沿って破断した本発明の一実施形態である間隙水圧測定アセンブリの断面図である。 図3は、本発明の一実施形態である間隙水圧測定アセンブリのアンカー部材の平面図である。 図4は、本発明の一実施形態である間隙水圧測定アセンブリの設置方法を示す説明図である。 図5は、本発明の一実施形態である間隙水圧測定アセンブリの設置方法を示す説明図である。 図6は、本発明の一実施形態である間隙水圧測定アセンブリの設置方法を示す説明図である。 図7は、本発明の一実施形態である間隙水圧測定アセンブリの設置方法を示す説明図である。 図8は、本発明の一実施形態である間隙水圧測定アセンブリの設置方法を示す説明図である。
本発明は、上述したボーリング孔内における間隙水圧計の設置環境に対応した構成を有すると共に、ドレーン材打設装置を用いて地中に配置可能な間隙水圧測定アセンブリに関する。
以下、図を参照しつつ、本発明を説明する。図1は、本発明の一実施形態である間隙水圧測定アセンブリ1の概要を示す側面図であって、間隙水圧測定アセンブリ1の設置に使用される部材等も併せて示されている。図2は、鉛直方向に沿って破断した間隙水圧測定アセンブリ1の断面図である。
間隙水圧測定アセンブリ1は、アンカー部材2と、アンカー部材2に取り付けられた筒状部材3と、筒状部材3の内側に配置される間隙水圧計4とを備えている。筒状部材3の内側にて、間隙水圧計4はフィルター材5に埋められており、フィルター材5の上にはシール材6が配置されている。
図3は、アンカー部材2の平面図である。図2及び図3に示されているように、アンカー部材2は、平板部21と、平板部21の上面から上方に延びるロッド部22とを有している。本実施形態では平板部21の形状は正方形であるが、本発明の作用効果が得られる限りにおいて平板部21の形状は限定されず、例えば長方形や円形であってもよい。
後述するように、平板部21は、間隙水圧測定アセンブリ1を地中に配置する際に、プラスチックボードドレーン工法で使用されるドレーン材打設装置7が備える長尺で筒状のケーシング71(図1及び図3にて一点鎖線で示す)の先端に配置される。ケーシング71を地盤に打ち込む際に、ケーシング71内部に土砂が進入しないように、平板部21は、ケーシング71の先端に配置された状態にてケーシング71の先端開口を完全に塞ぐ大きさを有する必要がある。打込み時に破損しないように、平板部21は、鉄などの金属で形成されることが好ましい。
平板部21の上面には、間隙水圧測定アセンブリ1がケーシング71に配置された際に、ケーシング71に対する平板部21又は間隙水圧測定アセンブリ1の位置を規制する規制手段が設けられている。本実施形態では、規制手段は、平板部21の外縁付近に設けられた4つの矩形の突起23であって、各突起23は、(本実施形態では隅丸四角筒状の)ケーシング71の各側面に対応して設けられており、先端が平板部21の上面と当接すると、ケーシング71の対応する側面に隣接するように配置されている。本発明の作用効果が得られる限りにおいて、突起23の形状や数は限定されない。なお、間隙水圧測定アセンブリ1の設置においては、ケーシング71と平板部21を最終的に分離させる必要があることから、規制手段は、ケーシング71に平板部21を固定するようには構成されない。
図2に示すように、ロッド部22の中間部分には間隙水圧計4が結合される。本実施形態では、ロッド部22は、平板部21の上面の中心から若干ずれた場所から上方に延出しており、結合された間隙水圧計4が、平板部21の上面の中心を通る鉛直線上に(又は、筒状部材3の中心軸上に)配置される。間隙水圧計4をロッド部22に結合する手段としては、任意の適切な手段が用いられてよく、例えば結束バンド(図示せず)を使って、間隙水圧計4がロッド部22に固定されてよい。
本実施形態では、間隙水圧計4は、電気式間隙水圧計であって、その受圧部で生じた電気信号を計測装置に送る電気ケーブル41を備えている。電気ケーブル41は、保護チューブ42に挿入された状態で、ロッド部22に沿って配置されて上方に延ばされている。電気ケーブル41の長さは、間隙水圧測定アセンブリ1が地中において所定の設置深度に配置された場合に、電気ケーブル41の端部が地上に届くのに十分な長さにされる。保護チューブ42は、ポリエチレン等の樹脂で形成されており、間隙水圧計4から始まって延びて電気ケーブル41を保護する。保護チューブ42の長さは、電気ケーブル41よりも短いが、間隙水圧測定アセンブリ1が地中において所定の設置深度に配置された場合に、保護チューブ42の端部が地上に届くのに十分な長さにされる。電気ケーブル41が挿入された保護チューブ42をロッド部22に結合する手段としては、任意の適切な手段が用いられてよく、例えば結束バンド(図示せず)を使って、保護チューブ42がロッド部22に沿って固定されてよい。
筒状部材3は、フィルター材5と同等以上の通水性を有する通水材で形成されており、筒状部材3を通ってその内側へと水の流入が可能とされている。筒状部材3を構成する通水材としては、例えば、多数の小開孔により形成される網目構造を有する樹脂(例えば、ポリエチレン)が使用でき、具体的には、ネトロン(登録商標)パイプが筒状部材3に使用されてよい。本実施形態では、筒状部材3は円筒状に形成されているが、本発明において、筒状部材3の形状は限定されず、例えば、六角筒状や八角筒状であってもよい。
アンカー部材2の平板部21の上面には、筒状部材3をアンカー部材2に取り付けるための位置決め・固定手段が設けられている。本実施形態では、位置決め・固定手段は、平板部21の上面に設けられた円筒部24と、円筒部24の外側にて、平板部21の上面から突出する一対の板状の突出部25とを含んでいる。円筒部24の内径は、筒状部材3の外径又はそれより僅かに小さくされており、本実施形態では、円筒部24の中心軸が平板部21の中心を通るように円筒部24は設けられている。一対の突出部25は、円筒部24の径方向に離間して円筒部24を挟むように対向して配置されている。各突出部25と、円筒部24と、筒状部材3とには、ボルト26が挿入される孔が開設されている。筒状部材3に開設された孔が円筒部24に開設された孔と揃うように筒状部材3の下端が円筒部24に差し込まれた後、2つの突出部25、円筒部24及び筒状部材3を貫通するようにボルト26が挿入されて、ボルト26の雄ねじ端部にナット27が螺合することで、筒状部材3がアンカー部材2に固定される。
フィルター材5は、平板部21の上面から上方へと、間隙水圧計4が埋まるように筒状部材3内に詰められる。フィルター材5としては、間隙水圧測定アセンブリ1が設置される土層を構成する粘土よりも透水性が高い砂や砂利が使用され、例えば、珪砂が使用される。ネトロンパイプのような網目構造を有する樹脂で筒状部材3が形成される場合には、フィルター材5として使用される砂や砂利の粒径は、フィルター材5が筒状部材3の開孔を通って外部に逃げないように選択される。なお、フィルター材5を筒状部材3内に投入した後において、間隙水圧測定アセンブリ1の機能に影響を与えない程度に投入したフィルター材5の一部が筒状部材3を通って外部に逃げることは許容される。
フィルター材5に加えて、フィルター材5を上から封止するようにシール材6が筒状部材3内に詰められる。間隙水圧計4の受圧面が鉛直方向に沿って設けられる関係で、シール材6は、フィルター材5への上方からの水に起因した間隙水圧計4の受圧を抑制するために充填されるものである。シール材6としては、透水性が低く遮水性が高い材料が使用され、例えば、ベントナイトペレットが使用される。本実施形態では、アンカー部材2の平板部21が存在することで、アンカー部材2の下側にある水に起因した受圧が防止されているが、必要に応じてフィルター材5の下側にシール材6が配置されてもよい。
間隙水圧計4は、充填されたフィルター材5の(高さ方向について)ほぼ中央付近に配置され、本実施形態では、間隙水圧計4の下端が、充填されたフィルター材5の高さ方向中間に位置するようにされている。例えば、充填されたフィルター材5の高さは、アンカー部材2の平板部21から500mmにされ、間隙水圧計4の下端は、アンカー部材2の平板部21から250mmにされる。ロッド部22の高さは500mmにされており、ロッド部22の先端は、フィルター材5を筒状部材3に詰める際にフィルター材5の上限の目安となっている。また、シール材6は、例えば、充填されたフィルター材5の上端から250mmの高さまで詰められる。電気ケーブル41及び保護チューブ42は、フィルター材5及びシール材6を通って筒状部材3の外方に延ばされる。
図1に示すように、ドレーン材打設装置7に間隙水圧測定アセンブリ1を設置する際には、ドレーン材打設装置7が備えるドレーン材8の先端部と筒状部材3とは、ワイヤー9を用いて繋がれる。ワイヤー9の長さは、例えば数百mmから1m程度にされる。ワイヤー9の一端部はドレーン材8の先端部と結合され、ワイヤー9の他端部は筒状部材3に係止される。
ドレーン材8は、本実施形態では、周知である帯状のドレーン材であって、帯状の樹脂製の芯体と、当該芯体の両側に固定された透水性のフィルターとを備えており、芯体の両側には、ドレーン材8の長さ方向に水路となる複数の溝が形成されている。
本実施形態では、ドレーン材8と結合されるワイヤー9の端部は、ワイヤークリップ(図示せず)を用いて輪を形成するように拘束されている。その輪を通るように帯体81が挿入され、ステープル等の固定手段を用いて、帯体81の一端部は、ドレーン材8の一方の主面に固定され、帯体81の他端部は、ドレーン材8の他方の主面に固定される。これにより、ワイヤー9がドレーン材8に結合される。また、本発明において、結合手段の構成は本実施形態のような帯体81に限定されず、間隙水圧測定アセンブリ1を安定した状態でワイヤー9で吊り上げることができるものであればよい。
筒状部材3の上端部には、ワイヤー9の他端部が係止される係止手段が設けられる。本実施形態では、係止手段は、筒状部材3の上端部に横架されたワイヤー28であってよく、例えば、ワイヤー9の他端部に固定されたシャックルやフックなど(図示せず)が、ワイヤー28に係止される。間隙水圧測定アセンブリ1を吊り下げ可能な強度が求められることから、ワイヤー9及びワイヤー28には、金属製のワイヤーが使用されることが好ましい。なお、本発明において、筒状部材3に設けられる係止手段の構成は、本実施形態のようなワイヤー28に限定されず、間隙水圧測定アセンブリ1を安定した状態でワイヤー9で吊り上げることができるものであればよい。
ドレーン材打設装置7に間隙水圧測定アセンブリ1を設置する際に、電気ケーブル41及び保護チューブ42の端部は、ドレーン材8の前端部から十分に離れた箇所にてドレーン材8に固定される。電気ケーブル41及び保護チューブ42の端部は、後述するように間隙水圧測定アセンブリ1が地中の所定の設置深度に配置された後に地表に存在する又は地中に入らないドレーン材8の部分に固定される。電気ケーブル41及び保護チューブ42のドレーン材8への固定には、例えば粘着テープが用いられてよい。
図4乃至図8は、プラスチックボードドレーン工法で使用されるドレーン材打設装置7を用いて間隙水圧測定アセンブリ1を地中に配置する方法を説明する説明図である。ドレーン材打設装置7は、鉛直方向に沿って移動自在に配置された上述のケーシング71に加えて、例えばクローラーである移動手段と、ドレーン材打設装置7に含まれる各種の機構や手段を制御する制御手段とを有する移動台車72と、ケーシング71を支持するリーダ73と、ケーシング71を上下に駆動する駆動手段であるフリクションローラ群74と、ドレーン材8が巻回されたリール75と、リール75から引き出されたドレーン材8をガイドするガイド機構76とを備えている。なお、本発明において、ドレーン材打設装置7の種類は限定されず、本実施形態のようなフリクションローラ式ではなく、ワイヤー式やチェーン駆動式のドレーン材打設装置が使用されてよい。
まず、ドレーン材打設装置7の移動手段が駆動することで、図4に示すように、予め決定された(地表の)打設位置上にケーシング71が位置するように、ドレーン材打設装置7が配置される。ケーシング71は地上から離間した待機状態にあり、ケーシング71の先端は、作業員がアクセス可能な高さに配置される。
ドレーン材打設装置7の配置の前後、又はそれと並行して間隙水圧測定アセンブリ1が現場にて作製される。間隙水圧測定アセンブリ1の作製は、例えば、以下のようにして行われる。まず、電気ケーブル41を覆うように保護チューブ42が設けられている状態の間隙水圧計4を筒状部材3の一端側から他端側へと通して、電気ケーブル41及び保護チューブ42を適当な長さだけ筒状部材3から引き出すことで、電気ケーブル41及び保護チューブ42が筒状部材3に挿入された状態にする。次に、地面にアンカー部材2を載置し、間隙水圧計4をロッド部22に結合し、保護チューブ42における間隙水圧計4側の部分をロッド部22に沿って配置する。
次に、筒状部材3を保護チューブ42に沿って間隙水圧計4側へと移動させて、上述したようにしてアンカー部材2の平板部21の上面に固定する。保護チューブ42は、固定された筒状部材3の上側開口を通って外方に延びる。その後、筒状部材3の内側にその上側開口からフィルター材5を投入し、更には、シール材6を投入することで、間隙水圧測定アセンブリ1が完成する。
フィルター材5が投入された後に、フィルター材5を上から押して圧縮してもよい。このようにすることで、フィルター材5を筒状部材3内で密に配置させることができ、間隙水圧計4による間隙水圧の計測に好適な環境を与えることができる。更には、シール材6が投入された後に、シール材6を上から押して圧縮してもよい。このようにすることで、シール材6を筒状部材3内で密に配置させることができ、シール材6の遮水機能を高めることができる。
このように、本発明では、上述したボーリング孔内における間隙水圧計の設置環境に対応した構成を、地上にて間隙水圧測定アセンブリ1として予め構成することで、地上からフィルター材及びシール材を投入している従来技術と比較して、間隙水圧計4による間隙水圧の計測に適切な環境を確実に設けることができる。なお、間隙水圧測定アセンブリ1は、現場以外の場所で作製されて、現場に運ばれて使用されてもよい。
次に、図5に示すように、ドレーン材打設装置7のリール75が駆動されて、ドレーン材8の先端部が、地上から離間した待機状態にあるケーシング71の先端(下端)から引き出される。ドレーン材8は、電気ケーブル41及び保護チューブ42の端部が固定される場所がケーシング71から外部に出るまで引き出される。その後、ドレーン材8の所定の箇所に電気ケーブル41及び保護チューブ42の端部が固定され、次に、上述したように、ワイヤー9の一端が帯体81に結合され、ワイヤー9の他端がワイヤー28と係合される。
次に、間隙水圧測定アセンブリ1をケーシング71に向かって移動させつつ、リール75を反転駆動することで、ドレーン材8がリール75に巻き戻される。これにより、電気ケーブル41及び保護チューブ42がケーシング71内に引き入れられる。更に、ドレーン材8を巻き戻すことで、図6に示すように、間隙水圧測定アセンブリ1の筒状部材3がケーシング71内に引き入れられて、ケーシング71の先端に間隙水圧測定アセンブリ1のアンカー部材2の平板部21を当接させる。
その後、ドレーン材打設装置7のフリクションローラ群74を駆動してケーシング71を下降させて、アンカー部材2を地面と接触させる。更にケーシング71を下降させて地盤に打ち込むことで、間隙水圧測定アセンブリ1が地中に沈められる。図7に示すように、間隙水圧測定アセンブリ1が地中において所定の設置深度に至ると、ケーシング71は停止する。その後、フリクションローラ群74を逆向きに駆動させて、ケーシング71を上昇させると、ケーシング71の先端がアンカー部材2の平板部21から離れて、ケーシング71と間隙水圧測定アセンブリ1は分離する。間隙水圧測定アセンブリ1は、設定深度において地中に留まる。
図8に示すように、ケーシング71が地盤から完全に引き抜かれると、ドレーン材8の先端側の部分は、地中に留まる。電気ケーブル41及び保護チューブ42の一端部が固定されたドレーン材8の場所は地上にあるので、電気ケーブル41及び保護チューブ42をドレーン材8から取り外して、電気ケーブル41を計測機器(図示せず)に配線する。これにて、間隙水圧測定アセンブリ1の設置が終了する。
以上のようにして、本発明の方法に基づいて、間隙水圧測定アセンブリ1はドレーン材打設装置7を用いて地中に配置される。本発明の方法によれば、ドレーン材を打設する現場において、ドレーン材打設装置7を流用して間隙水圧測定アセンブリ1を地中に配置できることから、ボーリング孔を掘削する従来方法と比較して工期の短縮と施工コストの低減が図られる。また、ケーシング71の打込深度と間隙水圧測定アセンブリ1の設置深度が対応していることから、本発明には、ドレーン材打設装置7の運転記録システムを用いて、間隙水圧測定アセンブリ1の設置深度の記録及び管理ができる利点もある。
上記説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
1 間隙水圧測定アセンブリ
2 アンカー部材
21 平板部
22 ロッド部
23 突起
28 ワイヤー
3 筒状部材
4 間隙水圧計
41 電気ケーブル
42 保護チューブ
5 フィルター材
6 シール材
7 ドレーン材打設装置
71 ケーシング
75 リール
8 ドレーン材
9 ワイヤー

Claims (7)

  1. 地盤に打ち込まれるケーシングを用いて地中に配置される間隙水圧測定アセンブリであって、
    平板部と、前記平板部の上面から上方に延びるロッド部とを有するアンカー部材と、
    通水材で形成されており、前記平板部の上面に取り付けられて前記ロッド部を収容するように配置された筒状部材と、
    前記ロッド部に結合している間隙水圧計と、
    前記平板部の上面から上方へと、前記間隙水圧計が埋まるように前記筒状部材内に詰められたフィルター材と、
    前記フィルター材を上から封止するように前記筒状部材内に詰められたシール材と、
    を備えており
    前記平板部の上面は、前記ケーシングの先端に当接するように構成されている、間隙水圧測定アセンブリ。
  2. 前記間隙水圧計は電気ケーブルを備えており、前記電気ケーブルは前記ロッド部に沿って配置されて、前記フィルター材及び前記シール材を通って前記筒状部材の上端の開口を通って外方に延びる、請求項1に記載の間隙水圧測定アセンブリ。
  3. 前記筒状部材の上端には、ワイヤーの一端が係止可能な係止手段が設けられている、請求項1又は請求項2に記載の間隙水圧測定アセンブリ。
  4. 前記平板部の上面には、前記平板部の上面が前記ケーシングの先端に当接し、前記ケーシング内に前記筒状部材が収容されるように配置された場合に、前記ケーシングに対する前記平板部の位置を規制する規制手段が設けられている、請求項1乃至3の何れかに記載の間隙水圧測定アセンブリ。
  5. 鉛直方向に沿って地盤に打ち込まれるケーシングと、出退自在にリールに巻回されたドレーン材とを備えるドレーン材打設装置を用いて間隙水圧測定アセンブリを地中に配置する方法であって、
    前記間隙水圧測定アセンブリは、
    平板部と、前記平板部の上面から上方に延びるロッド部とを有するアンカー部材と、
    通水材で形成されており、前記平板部の上面に取り付けられて前記ロッド部を収容するように配置された筒状部材と、
    前記ロッド部に結合している間隙水圧計と、
    前記平板部の上面から上方へと、前記間隙水圧計が埋まるように前記筒状部材内に詰められたフィルター材と、
    前記フィルター材を上から封止するように前記筒状部材内に詰められたシール材と、
    を備えており、
    前記筒状部材の上端と、前記ケーシングを通るように配置された前記ドレーン材の先端部とをワイヤーを介して繋ぐ工程と、
    前記ドレーン材を前記リールに巻き戻しつつ、前記平板部の上面が前記ケーシングの先端に当接し、前記ケーシング内に前記筒状部材が収容されるように、前記間隙水圧測定アセンブリを前記ケーシングに配置する工程と、
    前記ケーシングを地盤に打ち込む工程と、
    前記ケーシングを地盤から引き抜く工程と、
    を含む方法。
  6. 前記間隙水圧計は電気ケーブルを備えており、前記電気ケーブルは前記ロッド部に沿って配置され、前記フィルター材及び前記シール材を通って前記筒状部材の上端の開口を通って外方に延びており、
    前記電気ケーブルの一端部を前記ドレーン材に固定する工程を更に含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記平板部の上面には、前記ケーシングに対する前記平板部の位置を規制する規制手段が設けられている、請求項5又は請求項6に記載の方法。
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