本開示は、TNF阻害薬による消化管疾病の治療のための多様な方法および製剤に関する。例えば、実施形態において、対象者内の消化管の疾病の治療方法は、対象者にTNF阻害薬を含む製薬製剤を投与することを含む。製薬製剤は、1つ以上の疾病部位の近位にある対象者の消化管中へ放出される。例えば、実施形態において、製薬製剤は、TNF阻害薬の治療的に有効な量を含む。
いくつかの実施形態において、製剤は、摂取可能なデバイス中に含まれ、このデバイスは、疾病部位の近位の場所において製剤を放出する。疾病部位の場所は、事前決定され得る。例えば、摂取可能なデバイスの場所はGI管内であり、この場所は、本明細書中開示されるように正確に決定することができ、GI管中の1つ以上の場所のサンプリングおよび対象者のGI管中の1つ以上の分析物(例えば、疾病のマーカ)の検出のために用いられ得る。次に、製薬製剤が摂取可能なデバイスを介して投与され得、事前決定される疾病部位の近位の場所において放出される。製剤放出は、本明細書中にさらに記載のように自律的にトリガされ得る。
以下の開示において、特許請求の範囲において具現化される製剤および方法の局面について述べる。
製薬製剤などの製剤
本明細書中用いられるように、TNF阻害薬の「製剤」とは、純粋な形態のTNF阻害薬(例えば、凍結乾燥されたTNF阻害薬)またはTNF阻害薬と、1つ以上の生理学的に受容可能なキャリア、賦形剤または安定剤との混合物を指し得る。よって、治療製剤または医薬品は、所望の純度のTNF阻害薬を任意選択の生理学的に受容可能なキャリア、賦形剤または安定剤(Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition、Osol、A.Ed.(1980))凍結乾燥された製剤または水溶液の形態で混合することにより、作製され得る。受容可能なキャリア、賦形剤または安定剤は、用いられる投与量および濃度において受容者にとって無毒であり、以下を含む:緩衝液(例えば、リン酸塩、クエン酸塩および他の有機酸)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸およびメチオニン)、防腐剤(例えば、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、塩化ヘキサメトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、フェノール、ブチルまたはベンジルアルコールメチルパラベンまたはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン、カテコール、レゾルシノール、シクロヘキサノール、3-ペンタノール、およびm-クレゾールなど)、低分子量(約10残基未満)の抗体、血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリンなどのタンパク質、ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー、グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、またはリシンなどのアミノ酸、グルコース、マンノースまたはデキストリンを含めた単糖、二糖、および他の炭水化物、EDTAなどのキレート化剤、スクロース、マンニトール、トレハロースまたはソルビトールなどの糖、ナトリウムなどの塩形成性対イオン、金属錯体(例えば、Zn-タンパク質複合体)、ならびに/あるいはTWEEN(登録商標)、プルロニックS(登録商標)またはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤を含んでもよい。本明細書中の例示的な製薬的に受容可能なキャリアは、間質剤分散剤をさらに含み得る(例えば、可溶性の中性活性ヒアルロニダーゼ糖タンパク質(sHASEGP)(例えば、ヒト可溶性のPH-20ヒアルロニダーゼ糖タンパク質(rHuPH20(HYLENEX(登録商標)、Baxter International,Inc.))))。特定の例示的なsHASEGPおよび使用方法(rHuPH20を含む)について、米国特許公開第2005/0260186号および第2006/0104968号に記載がある。一局面において、sHASEGPは、1つ以上のさらなるグルコサミノグリカナーゼ(例えば、コンドロイチナーゼ)と組み合わされる。例示的な凍結乾燥された製剤について、米国特許第6,267、958号に記載がある。水溶性製剤について、例えば米国特許第6,171,586号およびWO2006/044908に記載がある。後者の製剤は、ヒスチジンアセテート緩衝液を含む。
本明細書中開示されるTNF阻害薬の製剤(例えば、徐放性製剤)は以下をさらに含み得る:粘膜付着剤、例えば(ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシルプロピルセルロース、カーボポール、ポリアクリレート、キトサン、eudragitアナログ、ポリマーおよびチオマーのうち1つ以上)。TNF阻害薬を用いた製剤に含まれ得る粘膜付着剤のさらなる例について、例えば以下に記載がある:Peppasら、Biomaterials17(16):1553-1561,1996;Kharenkoら、Pharmaceutical ChemistryJ.43(4):200-208,2009;Salamat-Millerら、Adv.Drug Deliv.Reviews57(11):1666-1691,2005;Bernkop-Schnurch,Adv.Drug Deliv.Rev.57(11):1569-1582,2005;およびHardingら、Biotechnol.Genet.Eng.News16(1):41-86,1999。
いくつかの実施形態において、製剤の成分は、以下の成分またはその任意の組み合わせのうちいずれか1つを含み得る:
アカシア、アルギン酸、アルギン酸、酢酸アルミニウム、防腐剤、ベンジルアルコール、ブチルパラベン、ブチルヒドロキシトルエン、抗酸化剤。クエン酸、炭酸カルシウム、カンデリラろう、結合剤、クロスカルメロースナトリウム、製菓用砂糖、コロイド二酸化ケイ素、セルロース、カルナウバろう、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ステアリン酸カルシウム、カルシウム二ナトリウムEDTA、キレート化剤、コポリビドン、水素添加ヒマシ油、リン酸水素カルシウム二水和物、セチルピリジニウム塩化物、システインHCl、クロスポビドン、第二リン酸カルシウム、リン酸水素二ナトリウム、ジメチコン、エリスロシンメチルナトリウムセルロース、ゼラチン、モノオレイン酸グリセリル、グリセリン、グルシン、モノステアリン酸グリセリン、ベヘン酸グリセリル、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシルプロピルメチルセルロース、ヒプロメロース、HPMCフタル酸、酸化鉄または酸化第二鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄または酸化第二鉄、ラクトース(水和酸化または水和酸化または一水和物またはスプレー乾燥)、ステアリン酸マグネシウム、微結晶質セルロース、マンニトール、メチルセルロース、炭酸マグネシウム、鉱物油、メタアクリル酸コポリマー、酸化マグネシウム、メチルパラベン、PEG、ポリソルベート80、プロピレングリコール、ポリエチレンオキシド、プロピレンパラベン、Polaxamer407または188またはプレーン、炭酸水素カリウム、ソルビン酸カリウム、ジャガイモ澱粉、リン酸、ポリオキシ140ステアリン酸塩、ナトリウムデンプングリコレート、アルファデンプン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムデンプン、二酸化ケイ素、安息香酸ナトリウムステアリン酸、薬剤菓子のためのショ糖ベース、造粒剤、ソルビン酸、炭酸ナトリウム、サッカリンナトリウム、アルギン酸ナトリウム、シリカゲル、ソルビタンモノオレエート、フマル酸ステアリルナトリウム、塩化ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、クエン酸ソーダ脱水、ナトリウムデンプン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、コハク酸、プロピオン酸ナトリウム、二酸化チタン、タルク、トリアセチン、クエン酸トリエチル。
よって、本明細書中開示されるような疾病の治療方法のいくつかの実施形態において、本方法は、本明細書中開示されるような製剤である製薬組成を対象者へ投与することを含む。いくつかの実施形態において、製剤は剤形であり、一例として固形形態(例えば、カプセル、錠剤、小袋またはトローチ)であってもよいし、あるいは、一例として液体形態(例えば、溶液、懸濁液、エマルションまたはシロップ)であってもよい。
いくつかの実施形態において、製剤は、摂取可能なデバイス中に含まれない。いくつかの実施形態において、製剤は摂取可能なデバイス中に含まれず、製剤は、経口投与に適し得る。製剤は、例えば本明細書中開示されるような固形剤形または液体剤形であり得る。いくつかの実施形態において、製剤は摂取可能なデバイス中に含まれず、製剤は、直腸投与に適切であり得る。製剤は、例えば座薬または浣腸剤などの剤形であり得る。実施形態において、製剤は摂取可能なデバイス中に含まれず、1つ以上の疾病部位の近位の対象者の消化管中の場所においてTNF阻害薬が製剤から放出される。このような局所的放出は、例えば腸溶剤皮を含む製剤によって達成され得る。このような局所的放出は、別の例において、活性物質の放出制御に適した1つ以上のポリマーを含むコアを含む製剤によって達成され得る。このようなポリマーの非限定的リストを以下に挙げる:ポリ(2-(ジエチルアミノ)メタクリル酸エチル、2-(ジメチルアミノ)メタクリル酸エチル、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(2-アミノメタクリル酸エチル)、(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、ポリ(β-ベンジル-l-アスパラギン酸塩)、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)およびセルロース誘導体。
いくつかの実施形態において、製剤は、本明細書中開示されるような摂取可能なデバイスに含まれる。いくつかの実施形態において、製剤は、摂取可能なデバイスに含まれ、製剤は、経口投与に適し得る。製剤は、例えば本明細書中開示されるような固形剤形または液体剤形であり得る。いくつかの実施形態において、製剤は、デバイス中への導入および任意選択的に格納に適切であり得る。いくつかの実施形態において、製剤は、デバイスに含まれるリザーバ中への導入および任意選択的に格納に適切であり得る。いくつかの実施形態において製剤は、デバイスに含まれるリザーバ中への導入および任意選択的に格納に適切であり得る。よって、いくつかの実施形態において、本明細書中提供されるのは、TNF阻害薬の治療的に有効な量を含むリザーバである。リザーバは、摂取可能なデバイスに差し込まれるように構成される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の治療的に有効な量を含むリザーバは、摂取可能なデバイスへ取り付け可能である。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の治療的に有効な量を含むリザーバは、対象者の組織へ自身をアンカー固定することができる。一例として、対象者の組織へ自身をアンカー固定することが可能なリザーバは、シリコーンを含む。一例として、対象者の組織へ自身をアンカー固定することが可能なリザーバは、ポリ塩化ビニルを含む。
いくつかの実施形態において、製剤は、本明細書中開示されるようなスプレーカテーテル中への導入に適切である。
本明細書中の製剤は、治療されている特定の適応症に必要とされるようなも1つよりも多くの活性化合物も含み得る(例えば、お互いに悪影響を与えない相補的活動を含むもの)。例えば、製剤は、別のTNF阻害薬または化学療法薬剤をさらに含み得る。このような分子は、意図される目的に有効な量で組み合わせて適切に用いられる。
活性配合成分をマイクロカプセル中に封入してもよい。マイクロカプセルは、例えばコアセルベーション技術または界面重合によって作製される(例えば、ヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチン-マイクロカプセルおよびポリ-(メチルメタクリレート)マイクロカプセルそれぞれをコロイド薬剤送達システムに設けたもの(例えば、リポゾーム、アルブミンマイクロスフィア、マイクロエマルション、ナノ粒子およびナノカプセル)またはマクロエマルション中)。このような技術について、Remington’s Pharmaceutical Sciences16版、Osol、A.Ed.(1980)に開示がある。
インビボ投与用途の製剤は、無菌である必要がある。これは、無菌濾過膜を通じた濾過によって容易に達成される。
徐放性調製品が作製され得る。徐放性調製品の適切な例は、TNF阻害薬を含む固形疎水性ポリマーの半透過性マトリックスを含む。マトリックスは、造形品の形態(例えば、膜またはマイクロカプセル)をとる。徐放性マトリックスの例を挙げると、ポリエステル、ハイドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシメタクリル酸エチル)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号)、L‐グルタミン酸およびγエチル-L-グルタマートのコポリマー、非分解性エチレンビニルアセテート、分解性乳酸-グリコール酸コポリマー(例えば、LUPRON DEPOT(登録商標)(乳酸-グリコール酸コポリマーおよび酢酸リュープロリドによって構成される注射用マイクロスフィア)、およびポリ-D-(-)-3-ヒドロキシブチル酸)がある。エチレンビニルアセテートおよび乳酸-グリコール酸などのポリマーを用いると、分子放出を100日間にわたって行うことが可能になるが、特定のハイドロゲルを用いると、タンパク質放出がより短期間で行われる。被包性のTNF阻害薬が体内に長期間残留すると、37℃において水分に晒された結果変性または凝集し得、生物学的製剤活性が失われ、免疫原性が変化し得る。用いられる機構に応じて、合理的な戦略を安定化のために用いることができる例えば、凝集機構がチオ硫酸交換を通じた分子間S-S結合形成であることが判明した場合、スルフヒドリル残留物の改質、酸性溶液の凍結乾燥、水分の制御、適切な添加物の使用および特定のポリマーマトリックス組成の開発により、安定化を達成することができる。
製薬製剤は、1つ以上のTNF阻害薬を含み得る。製薬製剤は、当該分野において公知の任意の方法により処方され得る。いくつかの実施形態において、製剤は、以下の成分のうち1つ以上を含む:無菌希釈剤(例えば、無菌水または生理的食塩水)、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、または他の合成溶媒、抗菌または抗真菌薬(例えば、ベンジルアルコールまたはメチルパラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサール)、抗酸化剤(アスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウム)、キレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸)、緩衝液(例えば、酢酸塩、クエン酸塩、またはリン酸塩)、および等張剤(例えば、糖類(例えば、ブドウ糖))、ポリアルコール(例えば、マンニトールまたはソルビトール)、または塩類(例えば、塩化ナトリウム)、またはその任意の組み合わせ。リポソーマル懸濁液を製薬的に受容可能なキャリアとして用いてもよい(例えば米国特許第4,522,811号を参照されたい。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する)。これらの製剤は、アンプル、ディスポーザブル注射筒または複数の投与量バイアル中に処方および封入され得る。例えばコーティング(例えば、レシチンまたは界面活性剤)の使用により、必要な場合、適切な流動性を維持することができる。TNF阻害薬の放出制御を達成することができる。byインプラントおよびマイクロ被包性送達システム(例えば、生体分解性ポリマー、生体適合性ポリマー(例えば、エチレンビニルアセテート、ポリ酸無水物s、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステルおよびポリ乳酸、Alza CorporationおよびNova Pharmaceutical,Inc.))。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、デバイス内の製薬製剤内に存在する。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、デバイス内の溶液中に存在する。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、デバイス中の液体媒体中の懸濁液中に存在する。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、純粋な粉末(例えば、凍結乾燥された粉末)の形態のTNF阻害薬として存在する。
定義
「摂取可能」とは、デバイス全体を飲み込むことが可能であるこをと意味する。
「消化管炎症疾患」とは、粘膜中の炎症および/または潰瘍の原因となる慢性疾患のグループである。これらの疾患を挙げると、例えば、炎症性腸疾病(例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎、不定性大腸炎および感染性大腸炎)、粘膜炎(例えば、口腔粘膜炎、消化管粘膜炎、鼻腔粘膜炎および直腸炎)、壊死性全腸炎および食道炎がある。
「炎症性腸疾病」または「IBD」とは、消化(GI)管の慢性炎症自己免疫状態である。GI管は、4つの主要な異なる部分に分割され得る(すなわち、食道、胃、小腸および大腸または結腸)。小腸は、3つの主要な小区画(すなわち、十二指腸、空腸および回腸)を有する。同様に、大腸は、6つの部分からなる(すなわち、盲腸、上行結腸、横行結腸、上行結腸、S字結腸、および直腸)。小腸は長さ約6mであり、直径は2.5~3cmであり、内部の通過時間は典型的には3時間である。十二指腸はC字型をしており、長さは30cmである。十二指腸は、胃と直接繋がっているため、(自由に動き回る部分である)空腸および回腸よりも物理的により安定している。空腸は、長さ2.4mであり、回腸は、長さ3.6mであり、それぞれの表面積は180m2および280m2である。大腸は、長さ1.5mであり、直径は6.3~6.5cmであり、内部通過時間は20時間であり、表面積はより小さく、およそ150m2である。小腸の表面積はより大きいため、全身的な薬剤吸収能力が高くなる。
IBDの病因学は複雑であり、発病の多数の局面が不明のままである。中程度から重症のIBDを治療するには、治療担当の内科医にとって大きな困難がある。なぜならば、従来の治療の場合、副腎皮質ステロイドおよび免疫調節薬治療(例えば、アザチオプリン、6メルカプトプリン、およびメトトレキセートを従来のルートを介して(例えば、錠剤形態、口腔用懸濁液または静脈内に)投与するため、副作用および不耐性が絡んでおり、維持療法(ステロイド)において有用であるとは判明していない。腫瘍壊死因子アルファ(TNF-a)を標的するモノクローナル抗体(例えば、インフリキシマブ(キメラ抗体)およびアダリムマブ(完全なヒト抗体))は、CD管理において現在用いられている。インフリキシマブは、有効性も確認されており、UC内における使用が認可されている。しかし、およそ10%~20%のCD患者が抗TNF治療に対する主要非応答者であり、別の20%~30%のCD患者の反応も経時的に失われる(Schnitzlerら、Gut58:492-500(2009))。抗TNFに関連する他の有害事象(AEs)を挙げると、結核などの細菌感染率の上昇およびより稀ではあるがリンパ腫および脱髄がある(Changら、Nat Clin Pract Gastroenterol Hepatology3:220(2006);Hoentjenら、WorldJ.Gastroenterol.15(17):2067(2009))。慢性疾病のIBD患者のうち20%~30%を超えた患者において継続的軽減を達成する治療は、今のところ存在しない(Hanauerら、Lancet359:1541-49(2002);Sandbornら、NEnglJMed353:1912-25(2005))。加えて、ほとんどの患者は、継続的なステロイドフリーの軽減および粘膜治癒、真なる疾病緩和と相関する臨床成果を達成していない。
IBDの原因は不明のままであるものの、いくつかの要素(例えば、遺伝的、感染性および免疫的な罹りやすさ)が暗示されている。IBDは、白人(特にユダヤ系)においてより一般的である。この状態は慢性炎症であるため、感染原因の可能性についての調査が集中的になされてきた。急性炎症を刺激する作用物質は判明しているものの、IBDに関連する慢性炎症の原因となる作用物質は判明していない。IBDは自己免疫疾病であるという仮説が、上記したIBDの関節炎としての腸外症状発現と、治療薬による治療によりIBDに対して反応が良いことで知られるもの(例えば、免疫反応抑制が知られている副腎グルココルチコイド、シクロスポリンおよびアザチオプリン)とによりサポートされている。加えて、GI管は、他の任意の身体の臓器の場合よりも、潜在的な抗原性物質(例えば、食物からのタンパク質、細菌副成物(LPS))へ継続的に露出される。
消化(GI)管の慢性の炎症自己免疫状態は、潰瘍性大腸炎(UC)またはクローン病(CD)として臨床的に示される。IBD状態どちらとも、GI管の悪性腫瘍の危険性増大と関連する。
「クローン病」(「CD」)とは、GI管全体の任意の部分に対して影響し得る慢性の経壁炎症疾病であり、UCは、結腸の粘膜炎症である。どちらの状態も、臨床的には頻繁な便通、低栄養および脱水によって特徴付けられ、日々の生活活動が妨げられる。
CDは、吸収不良、狭穿および瘻管の発生によりさらに合併症になることが多く、度重なる外科手術が必要になり得る。UCの頻度は低いものの、重篤な血性下痢および中毒性巨大結腸による合併症になり得、同様に外科手術が必要になる。クローン病の最も顕著な特徴として、微粒状赤紫色の浮腫が腸壁において肉厚化する点がある。炎症の進展と共に、これらの肉芽腫は、限局性境界を失い、周囲組織と一体化することが多い。目立った臨床特性としては、下痢および腸の閉塞がある。潰瘍性大腸炎と同様に、クローン病の経過も継続的または再発性であり得、軽微または重篤であるが、潰瘍性大腸炎と対照的に、クローン病腸の関与区域の切除では治癒できない。ほとんどのクローン病患者の場合、一定の時点において外科手術が必要になるが、後の再発は一般的であり、継続的な医療治療が通常必要にある。クローン病は、口腔から肛門に至る消化管の任意の部分に発生し得るが、典型的には回結腸、小腸または結腸-肛門直腸領域中に発生することが多い。病理組織学的には、この疾病は、断続的な肉芽腫性、腺窩膿瘍、亀裂およびアフタ性潰瘍として現れる。リンパ球(T細胞およびB細胞双方)、血漿細胞、マクロファージおよび好中球からなる炎症浸潤を伴う。IgM-およびIgGを分泌する血漿細胞、マクロファージおよび好中球が不均衡に増加する。
今まで、クローン病臨床試験における主な成果の目安として、クローン病活性インデックス(CDAI)がある。これは、複数の薬剤治療(例えば、ベドリズマブおよびナタリズマブ)の承認の基準として用いられている。CDAIは、患者報告アウトカム(PRO)(すなわち、腹痛、患者が痛みにより眠りから覚醒する、食欲)、身体症候(すなわち、毎日の平均温度、腹部腫瘤)、薬物利用(すなわち、下痢時のロペラミドまたは鎮静剤の使用)および研究室試験(すなわち、ヘマトクリット)を示す18個の潜在的アイテムについての疾病活性の臨床医のグローバル評価の逆行により、開発された。逆行的に後方に段階的に分析を行った結果、8個の独立した予測因子が特定された(すなわち、液便または軟便の回数、腹痛の重篤度、全般的な健康状態、腸外症状の発生、下痢止め剤の必要性、腹部腫瘤の存在、ヘマトクリットおよび体重)。最終スコアは、回帰係数および正規化を用いたこれらの8個のアイテムの複合物であり、0~600の範囲の全体的CDAIスコアを構築する。CDAIスコアが高いほど、疾病活性が高いことを示す。広範に用いられるベンチマークを以下に示す:CDAI<150は臨床的寛解として規定され、150~219は緩やかな疾病活性として規定され、220~450は中程度の疾病活性として規定され、450を超えた値は極めて重篤な疾病として規定される(BestWRら、Gastroenterology77:843-6、1979)。ベドリズマブおよびナタリズマブは、臨床的寛解(すなわち、CDAI<150)の実証に基づいて認証を受けている。
CDAIは、40年間用いられており、薬剤承認に基づいて使用されているものの、臨床試験の成果を計るものとしてはいくつかの制約がある。例えば、全体的スコアのほとんどは、(定義が曖昧でありかつ標準化されていない用語である)患者日誌カードアイテム(痛み、液体腸の動く回数および全般的な健康状態)を基にしている(Sandlerら、J.Clin.Epidemiol41:451-8、1988;Thiaら、Inflamm Bowel Dis17:105-11、2011)。加えて、痛みの測定は、更新された7ポイントスケールではなく4ポイントスケールに基づく。残りの5インデックスアイテムは、有効性信号の特定にける貢献はほとんど無く、測定ノイズの発生源になり得る。さらに、CDAIについての基準関連妥当性が低いことについて懸念が出ており、CDAIと炎症の内視鏡測定との間の相関が無いとの報告が出ており(そのため、CDAIは、活性CDおよび過敏性大腸症候群の識別器としては不十分になり得)、高プラセボレートも報告されている(Korzenikら、NEngl JMed.352:2193-201,2005;Sandborn WJら、NEnglJMed353:1912-25、2005;Sandborn WJら、Ann Intern19;146:829-38,2007,Epub2007Apr30;Kimら、Gastroenterology146:(5supplement1)S-368,2014)。
そのため、CD症状のさらなる測定または代替的測定が必要になることが一般的に認識されている(例えば、新規のPRO器具または新規PROを導出するためのCDAIの適合)。PRO2器具およびPRO3ツールは、CDAIのこのような適合であり、最近では左記に記載がある:Khannaら、Aliment Pharmacol.Ther.41:77-86,2015。PRO2は、軟便/液状便および腹痛{Id)の頻度を評価する。そのため、これらのアイテムは、CDAIから導出および重み付けされ、CDAI日誌カードアイテムとして全般的な健康状態と共に用いられ、大部分は、CDAIによって測定される臨床的恩恵の観察に貢献する(Sandlerら、J.Clin.Epidemiol41:451-8、1988;Thiaら、Inflamm Bowel Dis17:105-11、2011;Kimら、Gastroenterology146:(5supplement1)S-368、2014)。<11という軽減スコアは、7日間における平均便頻度および痛みスコアのCDAI-加重和であり、これにより、フェーズII臨床調査における中程度~重篤のCDのウステキヌマブ誘発治療の遡及データ分析におけるCDAI軽減(<150のスコア)の特定のための最適な感度および特異度が得られる(GasinkC、ら、abstract、ACG Annual Meeting2014)。PRO2については、CDAIによって測定された活性CDにおけるMTX治療の遡及データ分析における継続的な成果測定として用いられた際に感度および応答性を有することが判明した(KhannaR、ら、Inflamm Bowel Dis20:1850-61、2014)。さらなる成果測定を挙げると、Mayo臨床スコア、クローン病重篤度内視鏡インデックス(CDEIS)、および潰瘍性大腸炎重篤度内視鏡インデックス(UCEIS)がある。さらなる成果測定を挙げると、臨床的寛解、粘膜治癒、履歴治癒(経壁)、腸壁厚さ、膿瘍、瘻孔および組織学の測定または評価のためのMRIまたは超音波がある。
クローン病の範囲および重篤度の評価のためのさらなる手段として、内視鏡検査がある。クローン病において典型的に発生する内視鏡病変については多数の研究に記載があり、例えばアフタ潰瘍、「穿孔性潰瘍」、丸石化および狭窄などがある。このような病変の内視鏡評価は、第1の検証された内視鏡スコア、クローン病重篤度内視鏡インデックス(CDEIS)の開発に用いられた(Maryら、Gut39:983-9、1989)。より最近では、CDEISは時間がかかり、複雑であり、ルーティン的使用には非実際的であるため、単純な内視鏡活性スコアがクローン病(SES-CD)のために開発および検証された(Dapernoら、Gastrointest.Endosc.60(4):505-12、2004)。SES-CDは、4つの内視鏡変数からなる(潰瘍のサイズ、潰瘍によって被覆された表面の比率、他の任意の病変(例えば、炎症)を含む表面の比率、および狭細[狭窄]の存在)。これら4つの変数は、5個の回腸結腸区域において各変数と共にスコア付けされるか、または、評価が0~3の範囲でつけられる。
今まで、CDの治療法は存在しなかった。よって、現在のCD治療の目標を挙げると、症状改善の維持の誘発および維持、粘膜治癒の誘発、外科手術の回避、および生活の質の向上がある(LichtensteinGRら、AmJGastroenterol104:465-83、2009;VanAsscheGら、JCrohns Colitis.4:63-101、2010)。現在のIBD治療においては、通常は抗炎症または免疫抑制剤(例えば、スルファサラジン、副腎皮質ステロイドs、6-メルカプトプリン/アザチオプリンまたはシクロスポリン)の投与が行われるが、これらは全て、疾病の部位または場所における薬剤の局所的放出によって送達されないことが多い。より最近では、生物製剤(例えば、TNF-アルファ阻害薬およびIL-12/IL-23ブロッカー)がIBD治療に用いられている。抗炎症/免疫抑制/生物学的治療が失敗した場合、最終防御線は大腸切除術になる。直腸を含まないCDの典型的な手術動作においては、切除(腸の疾病区域の除去)および吻合(再接続)が行われ、造瘻術は行われない。小腸または大腸の一部が除去され得る。約30%のCD患者において、診断後1年以内に外科手術が必要になる。その後の数年において、この率は約5%/年である。残念なことに、CDは、再発率が高いことにおいて特徴付けられており、約5%の患者において、初回の外科手術後の各年において2回目の外科手術が必要になる。
炎症性腸疾病の診断を高精度にすためには、標準的な判定基準を用いて疾病進行状態を評価することが必要になる。IBDにおいて用いられる判定システムを挙げると、TrueloveおよびWittsインデックスがある(TrueloveS.C.およびWitts,L.J.Br Med J.1955;2:1041-1048)、大腸炎の程度を軽度、中程度または重篤ならびにLennard-Jonesと分類する(Lennard-JonesJE.Scand JGastroenterol Suppl1989;170:2-6)および単純臨床大腸炎活性インデックス(SCCAI)。(Walmsleyら、Gut.1998;43:29-32)。これらのシステムによれば、このような変数を毎日の腸動き、直腸出血、温度、心拍、ヘモグロビンレベル、赤血球沈降速度、体重、ヘマトクリットスコア、および血清アルブミンレベルとして追跡する。
UCおよびCDにおいては診断基準が充分に重複しているため、所与の患者が有する基準がどちらなのか分からないときがある。しかし、病変の種類は典型的には外観が異なり、局在化も同様である。UCは、直腸の近位の結腸内において出現することが多く、特徴的病変として、粘膜の表在性潰瘍がある。CDは、腸内のいずれかの場所に出現し得、胃、食道および十二指腸に関与する場合もあり、病変部は広範囲の直線状の亀裂として記述されることが多い。
およそ10-15%の症例において、潰瘍性大腸炎またはクローン病の確定診断は不可能であり、このような症例は「不定性大腸炎」と呼ばれることが多い。診断を支援し得る「2抗体検出試験」が利用可能であるが、これらはそれぞれ、血液中の抗体についてアッセイする。これらの抗体は、「核周囲型抗好中球細胞質抗体」(pANCA)および「抗サッカロマイセス・セレビシエ抗体」(ASCA)である。ほとんどの潰瘍性大腸炎患者は、ASCA抗体ではなくpANCA抗体を有する一方、ほとんどのクローン病患者は、pANCA抗体ではなくASCA抗体を有する。しかし、これらの2つの試験の場合、いずれの抗体も持たない患者が存在し、pANCA抗体しか持たないクローン病患者もいるという欠陥がある。第3の試験においては、循環する抗菌抗体(特にフラジェリン抗体)の存在および蓄積を測定するが、この第3の試験は、疾病進行の前のクローン病羅病性の検出に有利であることが判明している。左記を参照されたい:Choung,R.S.ら、「Serologic microbial associated markers can predict Crohn’s disease behaviour years before disease diagnosis.」(Alimentary pharmacology&therapeutics43.12(2016):1300-1310)。
「潰瘍性大腸炎(UC)」は、大腸に発生する。疾病がたどる経過として、継続的となるかあるいは再発性、軽度または重篤になり得る。最も初期の病変としては、腸陰窩の陰窩の基部における膿瘍形成を伴う炎症浸潤がある。これらの膨張した陰窩および断裂した陰窩が癒着すると、上側粘膜への血液供給が断たれ易くなり、その結果潰瘍に繋がる。この疾病の症状を挙げると、筋痙攣、下腹痛、直腸出血、および主に血液の穏やかかつ頻繁な漏出、不十分な糞便粒子を伴う膿および粘液がある。急性、重篤または慢性の絶え間ない潰瘍性大腸炎の場合、結腸全摘除が必要になる場合がある
UCの臨床特性は大きく変動し、その発現は潜行性または急性であり得、下痢、テネスムスおよび再発性直腸出血を含み得る。結腸全体が劇症である場合、中毒性巨大結腸や、生命を脅かすような緊急事態に繋がり得る。腸外症状の発現を挙げると、関節炎、膿皮症壊疽、ブドウ膜炎および結節性紅斑がある。
「抗体」および「免疫グロブリン」という用語は、広義において同義に用いられ、所望の生物学的製剤活性を含む示すモノクローナル抗体(例えば、完全長または無傷のモノクローナル抗体)、ポリクローナル抗体、多価抗体、多特異性抗体(例えば、Diabody、三重特異性抗体)を含む。この用語は、(本明細書中にさらに詳述するような)特定の抗体フラグメントも含み得る。抗体は、ヒト、ヒト化および/またはアフィニティ成熟であり得る。
「抗体フラグメント」は、無傷の抗体の一部のみを含み、特定の実施形態において、この部位は、当該部位が無傷の抗体中に存在するときに正常に関連付けられた機能のうち少なくとも1つのおよび典型的には大部分または全てを保持する。一実施形態において、抗体フラグメントは、無傷の抗体の抗原結合部位を含むため、抗原と結合する能力を保持する。別の実施形態において、抗体フラグメント(例えば、Fc領域を含むもの)は、無傷の抗体中に存在する場合にFc領域と正常に関連付けられた生物学的製剤機能のうち少なくとも1つ(例えば、FcRn結合、抗体半減期変調、ADCC機能および補体結合)を保持する。一実施形態において、抗体フラグメントは、無傷の抗体に実質的に類似するインビボ半減期を有する一価抗体である。例えば、このような抗体フラグメントは、フラグメントへインビボ安定性を付与することが可能なFc配列へ連結された抗原結合アームを含み得る。
「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書中用いられるように、実質的に同質の抗体の母集団から得られた抗体を指す(すなわち、母集団を含む個々の抗体は、少量に存在し得る自然発生的な突然変異の可能性を除いて同じである)。モノクローナル抗体は特異性が高く、単一の抗原へ方向付けられる。さらに、異なる決定要素(エピトープ)へ方向付けられる異なる抗体を含むことが多いポリクローナル抗体製剤と対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定要素へ方向付けられる。
本明細書中、モノクローナル抗体は、「キメラ」抗体を特異的に含む。この「キメラ」抗体において、重鎖および/または軽鎖の一部は、特定の種から導出されたかまたは特定の抗体クラスまたはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一または相同であり、鎖(単数または複数)の残りは、別の種から導出されたかまたは別の抗体クラスまたはサブクラスに属する抗体中の対応する配列ならびにこのような抗体のフラグメントと同一または相同である(ただし、これらが所望の生物学的製剤活性を示す場合)(米国特許第4,816,567号;およびMorrisonら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA81:6851-6855(1984))。
「治療レジメン」とは、投与量、投与頻度または治療継続期間の組み合わせを指し、第2の薬餌投与を伴うかまたは伴わない。
「有効治療レジメン」とは、治療を受けている患者に恩恵のある反応を提供する治療レジメンを指す。
「有効量」とは、治療を受けている患者に恩恵のある反応を提供する薬剤量を指す。例えば、有効量とは、ヒト等価の投与量(HED)であり得る。
「分配可能」とは、任意の物質について、本明細書中開示されるような摂取可能なデバイスからまたはデバイスのコンポーネント(例えば、リザーバ)から放出され得る任意の物質を指す。例えば、分配可能な物質は、TNF阻害薬および/またはTNF阻害薬を含む製剤であり得る。
「患者反応」または「患者応答性」は、患者への恩恵を示す任意のエンドポイントを用いて評価することができる。このような恩恵を左記に非限定的に示す:(1)一定範囲までの疾病進行の阻害(例えば、鈍化および完全阻止)、(2)疾病エピソードおよび/または症状の数の低減、(3)病変の大きさの縮小、(4)隣接する末梢器官および/または組織中への疾病細胞の浸潤の阻害(すなわち、低減、鈍化または完全な停止)、(5)疾病拡散の阻害(すなわち、低減、鈍化または完全阻止)、(6)疾病病変の退化または消失に(必ずしもそうではないが)繋がり得る自己免疫反応の低下、(7)疾患に関連する1つ以上の症状の一定範囲の軽減、(8)治療後の疾病の無い状態の長さの増加、および/または(9)治療後の所与の時点における死亡率低下。「応答性」という用語は、測定可能な反応(例えば、完全反応(CR)および部分的反応(PR))を指す。
本明細書中用いられるように、「完全反応」または「CR」とは、治療に応答して炎症または軽減の兆候全てが消失することを意味する。これは、疾病の治癒を必ずしも意味しない。
「部分的反応」または「PR」とは、治療に応答して炎症重篤度が少なくとも50%低下することを指す。
治療薬による治療に対する患者の「恩恵のある反応」および類似の表現は、消化管炎症疾患に罹患する危険性のある患者が薬剤による治療またはその結果臨床または治療的恩恵を受け取ることを意味する。このような恩恵を挙げると、細胞反応または生物学的製剤反応、完全反応、部分的反応、疾病安定化(進行または再発の安定化)、または薬剤による治療またはその結果患者の後日の再発への反応がある。
本明細書中用いられるように、「無反応」または「反応無し」または類似の表現は、治療薬による治療に対し、完全反応、部分的反応または恩恵のある反応が無いことを意味する。
「患者が治療に対する応答性を維持」とは、治療の経過と共に患者の応答性が低減しないことを意味する。
疾病または疾患(例えば、炎症性腸疾病(例えば、潰瘍性大腸炎またはクローン病))の「症状」とは、対象者が経験しかつ疾病を示す正常な構造、機能または感覚からの任意の病的現象または離脱を指す。
TNFα阻害薬
「TNFα阻害薬」という用語は、TNFαの活性および/または発現を直接的または間接的に阻害、減損、低減、ダウンレギュレートまたはブロックする薬剤を指す。いくつかの実施形態において、TNFα阻害薬は、阻害核酸、抗体またはその抗原結合フラグメント、融合蛋白質、可溶性のTNFαレセプタ(可溶性のTNFR1または可溶性のTNFR2)、または小分子TNFαアンタゴニストである。いくつかの実施形態において、阻害核酸は、リボザイム、短ヘアピンRNA、小さい干渉RNA、アンチセンス核酸、またはアプタマーである。
TNFαの活性および/または発現、例えば、阻害薬を直接的に阻害、減損、低減、ダウンレギュレートまたはブロックする例示的TNFα阻害薬は、TNFαのそのレセプタ(TNFR1および/またはTNFR2)への結合を低減させかつ/またはTNFαまたは細胞(例えば、哺乳類細胞)中のTNFα(TNFR1またはTNFR2)のレセプタの発現レベル低減を阻害または低減する。TNFαの活性および/または発現を直接的に阻害、減損、低減、ダウンレギュレートまたはブロックするTNFα阻害薬の非限定的例を左記に挙げる:阻害核酸(例えば、本明細書中に記載の阻害核酸の例のうちいずれか)、抗体またはそのフラグメント、融合蛋白質、可溶性のTNFαレセプタ(例えば、可溶性のTNFR1または可溶性のTNFR2)、および小分子TNFαアンタゴニスト。
TNFαの活性および/または発現を直接的に阻害、減損、低減、ダウンレギュレートまたはブロックし得る例示的なTNFα阻害薬は、例えば哺乳類細胞におけるTNFαレセプタ(例えば、TNFR1またはTNFR2)の下流信号伝達レベル低下を阻害し得る(例えば、以下の信号伝達タンパク質のうち1つ以上のレベルおよび/または活性を低下させる:哺乳類細胞中のTRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、およびNF-κB)、かつ/または哺乳類細胞中のTNFα起因性の遺伝子発現レベルを低下させる(例えば、例えばNF-κB、c-Jun、およびATF2のグループから選択された1つ以上の転写要素から調節された遺伝子の転写を低下させる)。TNFαレセプタの下流信号伝達について、左記の文献中に記載がある:Wajantら、Cell Death Differentiation10:45-65,2003(本明細書中、参考のため援用する)。例えば、このような間接的なTNFα阻害薬は阻害核酸であり得、TNFαレセプタの信号伝達成分下流を標的する(発現を低下させる)(例えば、本明細書中に記載または当該分野において公知のTNFαレセプタの下流の信号伝達成分のうち任意の1つ以上)、TNFα起因性の遺伝子(例えば、当該分野において公知の任意のTNFα起因性の遺伝子)、またはNF-κB、c-Jun、およびATF2のグループから選択された転写要素。
他の例において、このような間接的なTNFα阻害薬は、TNFαレセプタの下流の信号伝達成分の小分子阻害薬であり得る(例えば、本明細書中に記載または当該分野において公知のTNFαレセプタ信号伝達成分のいずれか)、TNFα起因性の遺伝子によってコードされるタンパク質の小分子阻害薬(例えば、当該分野において公知のTNFα起因性の遺伝子によってコードされる任意のタンパク質)およびNF-κB、c-Jun、およびATF2のグループから選択された転写要素の小分子阻害薬)。
他の実施形態において、TNFαmRNAの転写、TNFαmRNAの安定化およびTNFαmRNAの翻訳に繋がる信号伝達経路に関与する哺乳類細胞中の1つ以上の成分を直接的に阻害、減損、低減、ダウンレギュレートまたはブロックし得るTNFα阻害薬(例えば、マクロファージ、CD4+リンパ球、NK細胞、好中球、肥満細胞、好酸球またはニューロン)(例えば、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTP、およびMK2のグループから選択された1つ以上の成分)。例えば、このような間接的なTNFα阻害薬は、TNFαmRNAの転写、TNFαmRNAの安定化およびTNFαmRNAの翻訳に繋がる信号伝達経路に関与する哺乳類細胞中の成分(例えば、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTP、およびMK2のグループから選択された成分)標的とする(発現を低下させる)阻害核酸であり得る。他の例において、間接的なTNFα阻害薬は、TNFαmRNAの転写、TNFαmRNAの安定化およびTNFαmRNAの翻訳に繋がる信号伝達経路に関与する哺乳類細胞中の成分(例えば、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTP、およびMK2のグループから選択された成分)の小分子阻害薬である。
阻害核酸
哺乳類細胞中のTNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2mRNA発現の発現を低減させ得る阻害核酸を左記に挙げる:アンチセンス核酸分子(すなわち、ヌクレオチド配列がTNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2mRNAの全てまたは一部に対して相補的である核酸分子(例えば、SEQ ID NO:1-37のいずれか1つの全てまたは一部に対して相補的であるもの))。
ヒトTNFαCDS(SEQ ID NO:1)
ATGAGCACTGAAAGCATGATCCGGGACGTGGAGCTGGCCGAGGAGGCGCTCCCCAAGAAGACAGGGGGGCCCCAGGGCTCCAGGCGGTGCTTGTTCCTCAGCCTCTTCTCCTTCCTGATCGTGGCAGGCGCCACCACGCTCTTCTGCCTGCTGCACTTTGGAGTGATCGGCCCCCAGAGGGAAGAGTTCCCCAGGGACCTCTCTCTAATCAGCCCTCTGGCCCAGGCAGTCAGATCATCTTCTCGAACCCCGAGTGACAAGCCTGTAGCCCATGTTGTAGCAAACCCTCAAGCTGAGGGGCAGCTCCAGTGGCTGAACCGCCGGGCCAATGCCCTCCTGGCCAATGGCGTGGAGCTGAGAGATAACCAGCTGGTGGTGCCATCAGAGGGCCTGTACCTCATCTACTCCCAGGTCCTCTTCAAGGGCCAAGGCTGCCCCTCCACCCATGTGCTCCTCACCCACACCATCAGCCGCATCGCCGTCTCCTACCAGACCAAGGTCAACCTCCTCTCTGCCATCAAGAGCCCCTGCCAGAGGGAGACCCCAGAGGGGGCTGAGGCCAAGCCCTGGTATGAGCCCATCTATCTGGGAGGGGTCTTCCAGCTGGAGAAGGGTGACCGACTCAGCGCTGAGATCAATCGGCCCGACTATCTCGACTTTGCCGAGTCTGGGCAGGTCTACTTTGGGATCATTGCCCTGTGA
ヒトTNFR1CDS(SEQ ID NO:2)
ATGGGCCTCTCCACCGTGCCTGACCTGCTGCTGCCGCTGGTGCTCCTGGAGCTGTTGGTGGGAATATACCCCTCAGGGGTTATTGGACTGGTCCCTCACCTAGGGGACAGGGAGAAGAGAGATAGTGTGTGTCCCCAAGGAAAATATATCCACCCTCAAAATAATTCGATTTGCTGTACCAAGTGCCACAAAGGAACCTACTTGTACAATGACTGTCCAGGCCCGGGGCAGGATACGGACTGCAGGGAGTGTGAGAGCGGCTCCTTCACCGCTTCAGAAAACCACCTCAGACACTGCCTCAGCTGCTCCAAATGCCGAAAGGAAATGGGTCAGGTGGAGATCTCTTCTTGCACAGTGGACCGGGACACCGTGTGTGGCTGCAGGAAGAACCAGTACCGGCATTATTGGAGTGAAAACCTTTTCCAGTGCTTCAATTGCAGCCTCTGCCTCAATGGGACCGTGCACCTCTCCTGCCAGGAGAAACAGAACACCGTGTGCACCTGCCATGCAGGTTTCTTTCTAAGAGAAAACGAGTGTGTCTCCTGTAGTAACTGTAAGAAAAGCCTGGAGTGCACGAAGTTGTGCCTACCCCAGATTGAGAATGTTAAGGGCACTGAGGACTCAGGCACCACAGTGCTGTTGCCCCTGGTCATTTTCTTTGGTCTTTGCCTTTTATCCCTCCTCTTCATTGGTTTAATGTATCGCTACCAACGGTGGAAGTCCAAGCTCTACTCCATTGTTTGTGGGAAATCGACACCTGAAAAAGAGGGGGAGCTTGAAGGAACTACTACTAAGCCCCTGGCCCCAAACCCAAGCTTCAGTCCCACTCCAGGCTTCACCCCCACCCTGGGCTTCAGTCCCGTGCCCAGTTCCACCTTCACCTCCAGCTCCACCTATACCCCCGGTGACTGTCCCAACTTTGCGGCTCCCCGCAGAGAGGTGGCACCACCCTATCAGGGGGCTGACCCCATCCTTGCGACAGCCCTCGCCTCCGACCCCATCCCCAACCCCCTTCAGAAGTGGGAGGACAGCGCCCACAAGCCACAGAGCCTAGACACTGATGACCCCGCGACGCTGTACGCCGTGGTGGAGAACGTGCCCCCGTTGCGCTGGAAGGAATTCGTGCGGCGCCTAGGGCTGAGCGACCACGAGATCGATCGGCTGGAGCTGCAGAACGGGCGCTGCCTGCGCGAGGCGCAATACAGCATGCTGGCGACCTGGAGGCGGCGCACGCCGCGGCGCGAGGCCACGCTGGAGCTGCTGGGACGCGTGCTCCGCGACATGGACCTGCTGGGCTGCCTGGAGGACATCGAGGAGGCGCTTTGCGGCCCCGCCGCCCTCCCGCCCGCGCCCAGTCTTCTCAGATGA
ヒトTNFR2CDS(SEQ ID NO:3)
ATGGCGCCCGTCGCCGTCTGGGCCGCGCTGGCCGTCGGACTGGAGCTCTGGGCTGCGGCGCACGCCTTGCCCGCCCAGGTGGCATTTACACCCTACGCCCCGGAGCCCGGGAGCACATGCCGGCTCAGAGAATACTATGACCAGACAGCTCAGATGTGCTGCAGCAAATGCTCGCCGGGCCAACATGCAAAAGTCTTCTGTACCAAGACCTCGGACACCGTGTGTGACTCCTGTGAGGACAGCACATACACCCAGCTCTGGAACTGGGTTCCCGAGTGCTTGAGCTGTGGCTCCCGCTGTAGCTCTGACCAGGTGGAAACTCAAGCCTGCACTCGGGAACAGAACCGCATCTGCACCTGCAGGCCCGGCTGGTACTGCGCGCTGAGCAAGCAGGAGGGGTGCCGGCTGTGCGCGCCGCTGCGCAAGTGCCGCCCGGGCTTCGGCGTGGCCAGACCAGGAACTGAAACATCAGACGTGGTGTGCAAGCCCTGTGCCCCGGGGACGTTCTCCAACACGACTTCATCCACGGATATTTGCAGGCCCCACCAGATCTGTAACGTGGTGGCCATCCCTGGGAATGCAAGCATGGATGCAGTCTGCACGTCCACGTCCCCCACCCGGAGTATGGCCCCAGGGGCAGTACACTTACCCCAGCCAGTGTCCACACGATCCCAACACACGCAGCCAACTCCAGAACCCAGCACTGCTCCAAGCACCTCCTTCCTGCTCCCAATGGGCCCCAGCCCCCCAGCTGAAGGGAGCACTGGCGACTTCGCTCTTCCAGTTGGACTGATTGTGGGTGTGACAGCCTTGGGTCTACTAATAATAGGAGTGGTGAACTGTGTCATCATGACCCAGGTGAAAAAGAAGCCCTTGTGCCTGCAGAGAGAAGCCAAGGTGCCTCACTTGCCTGCCGATAAGGCCCGGGGTACACAGGGCCCCGAGCAGCAGCACCTGCTGATCACAGCGCCGAGCTCCAGCAGCAGCTCCCTGGAGAGCTCGGCCAGTGCGTTGGACAGAAGGGCGCCCACTCGGAACCAGCCACAGGCACCAGGCGTGGAGGCCAGTGGGGCCGGGGAGGCCCGGGCCAGCACCGGGAGCTCAGATTCTTCCCCTGGTGGCCATGGGACCCAGGTCAATGTCACCTGCATCGTGAACGTCTGTAGCAGCTCTGACCACAGCTCACAGTGCTCCTCCCAAGCCAGCTCCACAATGGGAGACACAGATTCCAGCCCCTCGGAGTCCCCGAAGGACGAGCAGGTCCCCTTCTCCAAGGAGGAATGTGCCTTTCGGTCACAGCTGGAGACGCCAGAGACCCTGCTGGGGAGCACCGAAGAGAAGCCCCTGCCCCTTGGAGTGCCTGATGCTGGGATGAAGCCCAGTTAA
ヒトTRADD CDS(SEQ ID NO:4)
ATGGCAGCTGGGCAAAATGGGCACGAAGAGTGGGTGGGCAGCGCATACCTGTTTGTGGAGTCCTCGCTGGACAAGGTGGTCCTGTCGGATGCCTACGCGCACCCCCAGCAGAAGGTGGCAGTGTACAGGGCTCTGCAGGCTGCCTTGGCAGAGAGCGGCGGGAGCCCGGACGTGCTGCAGATGCTGAAGATCCACCGCAGCGACCCGCAGCTGATCGTGCAGCTGCGATTCTGCGGGCGGCAGCCCTGTGGCCGCTTCCTCCGCGCCTACCGCGAGGGGGCGCTGCGCGCCGCGCTGCAGAGGAGCCTGGCGGCCGCGCTCGCCCAGCACTCGGTGCCGCTGCAACTGGAGCTGCGCGCCGGCGCCGAGCGGCTGGACGCTTTGCTGGCGGACGAGGAGCGCTGTTTGAGTTGCATCCTAGCCCAGCAGCCCGACCGGCTCCGGGATGAAGAACTGGCTGAGCTGGAGGATGCGCTGCGAAATCTGAAGTGCGGCTCGGGGGCCCGGGGTGGCGACGGGGAGGTCGCTTCGGCCCCCTTGCAGCCCCCGGTGCCCTCTCTGTCGGAGGTGAAGCCGCCGCCGCCGCCGCCACCTGCCCAGACTTTTCTGTTCCAGGGTCAGCCTGTAGTGAATCGGCCGCTGAGCCTGAAGGACCAACAGACGTTCGCGCGCTCTGTGGGTCTCAAATGGCGCAAGGTGGGGCGCTCACTGCAGCGAGGCTGCCGGGCGCTGCGGGACCCGGCGCTGGACTCGCTGGCCTACGAGTACGAGCGCGAGGGACTGTACGAGCAGGCCTTCCAGCTGCTGCGGCGCTTCGTGCAGGCCGAGGGCCGCCGCGCCACGCTGCAGCGCCTGGTGGAGGCACTCGAGGAGAACGAGCTCACCAGCCTGGCAGAGGACTTGCTGGGCCTGACCGATCCCAATGGCGGCCTGGCCTAG
ヒトTRAF2 CDS(SEQ ID NO:5)
ATGGCTGCAGCTAGCGTGACCCCCCCTGGCTCCCTGGAGTTGCTACAGCCCGGCTTCTCCAAGACCCTCCTGGGGACCAAGCTGGAAGCCAAGTACCTGTGCTCCGCCTGCAGAAACGTCCTCCGCAGGCCCTTCCAGGCGCAGTGTGGCCACCGGTACTGCTCCTTCTGCCTGGCCAGCATCCTCAGCTCTGGGCCTCAGAACTGTGCTGCCTGTGTTCACGAGGGCATATATGAAGAAGGCATTTCTATTTTAGAAAGCAGTTCGGCCTTCCCAGATAATGCTGCCCGCAGGGAGGTGGAGAGCCTGCCGGCCGTCTGTCCCAGTGATGGATGCACCTGGAAGGGGACCCTGAAAGAATACGAGAGCTGCCACGAAGGCCGCTGCCCGCTCATGCTGACCGAATGTCCCGCGTGCAAAGGCCTGGTCCGCCTTGGTGAAAAGGAGCGCCACCTGGAGCACGAGTGCCCGGAGAGAAGCCTGAGCTGCCGGCATTGCCGGGCACCCTGCTGCGGAGCAGACGTGAAGGCGCACCACGAGGTCTGCCCCAAGTTCCCCTTAACTTGTGACGGCTGCGGCAAGAAGAAGATCCCCCGGGAGAAGTTTCAGGACCACGTCAAGACTTGTGGCAAGTGTCGAGTCCCTTGCAGATTCCACGCCATCGGCTGCCTCGAGACGGTAGAGGGTGAGAAACAGCAGGAGCACGAGGTGCAGTGGCTGCGGGAGCACCTGGCCATGCTACTGAGCTCGGTGCTGGAGGCAAAGCCCCTCTTGGGAGACCAGAGCCACGCGGGGTCAGAGCTCCTGCAGAGGTGCGAGAGCCTGGAGAAGAAGACGGCCACTTTTGAGAACATTGTCTGCGTCCTGAACCGGGAGGTGGAGAGGGTGGCCATGACTGCCGAGGCCTGCAGCCGGCAGCACCGGCTGGACCAAGACAAGATTGAAGCCCTGAGTAGCAAGGTGCAGCAGCTGGAGAGGAGCATTGGCCTCAAGGACCTGGCGATGGCTGACTTGGAGCAGAAGGTCTTGGAGATGGAGGCATCCACCTACGATGGGGTCTTCATCTGGAAGATCTCAGACTTCGCCAGGAAGCGCCAGGAAGCTGTGGCTGGCCGCATACCCGCCATCTTCTCCCCAGCCTTCTACACCAGCAGGTACGGCTACAAGATGTGTCTGCGTATCTACCTGAACGGCGACGGCACCGGGCGAGGAACACACCTGTCCCTCTTCTTTGTGGTGATGAAGGGCCCGAATGACGCCCTGCTGCGGTGGCCCTTCAACCAGAAGGTGACCTTAATGCTGCTCGACCAGAATAACCGGGAGCACGTGATTGACGCCTTCAGGCCCGACGTGACTTCATCCTCTTTTCAGAGGCCAGTCAACGACATGAACATCGCAAGCGGCTGCCCCCTCTTCTGCCCCGTCTCCAAGATGGAGGCAAAGAATTCCTACGTGCGGGACGATGCCATCTTCATCAAGGCCATTGTGGACCTGACAGGGCTCTAA
ヒトMEKK1 CDS(SEQ ID NO:6)
ATGGCGGCGGCGGCGGGGAATCGCGCCTCGTCGTCGGGATTCCCGGGCGCCAGGGCTACGAGCCCTGAGGCAGGCGGCGGCGGAGGAGCCCTCAAGGCGAGCAGCGCGCCCGCGGCTGCCGCGGGACTGCTGCGGGAGGCGGGCAGCGGGGGCCGCGAGCGGGCGGACTGGCGGCGGCGGCAGCTGCGCAAAGTGCGGAGTGTGGAGCTGGACCAGCTGCCTGAGCAGCCGCTCTTCCTTGCCGCCTCACCGCCGGCCTCCTCGACTTCCCCGTCGCCGGAGCCCGCGGACGCAGCGGGGAGTGGGACCGGCTTCCAGCCTGTGGCGGTGCCGCCGCCCCACGGAGCCGCGAGCCGCGGCGGCGCCCACCTTACCGAGTCGGTGGCGGCGCCGGACAGCGGCGCCTCGAGTCCCGCAGCGGCCGAGCCCGGGGAGAAGCGGGCGCCCGCCGCCGAGCCGTCTCCTGCAGCGGCCCCCGCCGGTCGTGAGATGGAGAATAAAGAAACTCTCAAAGGGTTGCACAAGATGGATGATCGTCCAGAGGAACGAATGATCAGGGAGAAACTGAAGGCAACCTGTATGCCAGCCTGGAAGCACGAATGGTTGGAAAGGAGAAATAGGCGAGGGCCTGTGGTGGTAAAACCAATCCCAGTTAAAGGAGATGGATCTGAAATGAATCACTTAGCAGCTGAGTCTCCAGGAGAGGTCCAGGCAAGTGCGGCTTCACCAGCTTCCAAAGGCCGACGCAGTCCTTCTCCTGGCAACTCCCCATCAGGTCGCACAGTGAAATCAGAATCTCCAGGAGTAAGGAGAAAAAGAGTTTCCCCAGTGCCTTTTCAGAGTGGCAGAATCACACCACCCCGAAGAGCCCCTTCACCAGATGGCTTCTCACCATATAGCCCTGAGGAAACAAACCGCCGTGTTAACAAAGTGATGCGGGCCAGACTGTACTTACTGCAGCAGATAGGGCCTAACTCTTTCCTGATTGGAGGAGACAGCCCAGACAATAAATACCGGGTGTTTATTGGGCCTCAGAACTGCAGCTGTGCACGTGGAACATTCTGTATTCATCTGCTATTTGTGATGCTCCGGGTGTTTCAACTAGAACCTTCAGACCCAATGTTATGGAGAAAAACTTTAAAGAATTTTGAGGTTGAGAGTTTGTTCCAGAAATATCACAGTAGGCGTAGCTCAAGGATCAAAGCTCCATCTCGTAACACCATCCAGAAGTTTGTTTCACGCATGTCAAATTCTCATACATTGTCATCATCTAGTACTTCTACGTCTAGTTCAGAAAACAGCATAAAGGATGAAGAGGAACAGATGTGTCCTATTTGCTTGTTGGGCATGCTTGATGAAGAAAGTCTTACAGTGTGTGAAGACGGCTGCAGGAACAAGCTGCACCACCACTGCATGTCAATTTGGGCAGAAGAGTGTAGAAGAAATAGAGAACCTTTAATATGTCCCCTTTGTAGATCTAAGTGGAGATCTCATGATTTCTACAGCCACGAGTTGTCAAGTCCTGTGGATTCCCCTTCTTCCCTCAGAGCTGCACAGCAGCAAACCGTACAGCAGCAGCCTTTGGCTGGATCACGAAGGAATCAAGAGAGCAATTTTAACCTTACTCATTATGGAACTCAGCAAATCCCTCCTGCTTACAAAGATTTAGCTGAGCCATGGATTCAGGTGTTTGGAATGGAACTCGTTGGCTGCTTATTTTCTAGAAACTGGAATGTGAGAGAGATGGCCCTCAGGCGTCTTTCCCATGATGTCAGTGGGGCCCTGCTGTTGGCAAATGGGGAGAGCACTGGAAATTCTGGGGGCAGCAGTGGAAGCAGCCCGAGTGGGGGAGCCACCAGTGGGTCTTCCCAGACCAGTATCTCAGGAGATGTGGTGGAGGCATGCTGCAGCGTTCTGTCAATGGTCTGTGCTGACCCTGTCTACAAAGTGTACGTTGCTGCTTTAAAAACATTGAGAGCCATGCTGGTATATACTCCTTGCCACAGTTTAGCGGAAAGAATCAAACTTCAGAGACTTCTCCAGCCAGTTGTAGACACCATCCTAGTCAAATGTGCAGATGCCAATAGCCGCACAAGTCAGCTGTCCATATCAACACTGTTGGAACTGTGCAAAGGCCAAGCAGGAGAGTTGGCAGTTGGCAGAGAAATACTAAAAGCTGGATCCATTGGTATTGGTGGTGTTGATTATGTCTTAAATTGTATTCTTGGAAACCAAACTGAATCAAACAATTGGCAAGAACTTCTTGGCCGCCTTTGTCTTATAGATAGACTGTTGTTGGAATTTCCTGCTGAATTTTATCCTCATATTGTCAGTACTGATGTTTCACAAGCTGAGCCTGTTGAAATCAGGTATAAGAAGCTGCTGTCCCTCTTAACCTTTGCTTTGCAGTCCATTGATAATTCCCACTCAATGGTTGGCAAACTTTCCAGAAGGATCTACTTGAGTTCTGCAAGAATGGTTACTACAGTACCCCATGTGTTTTCAAAACTGTTAGAAATGCTGAGTGTTTCCAGTTCCACTCACTTCACCAGGATGCGTCGCCGTTTGATGGCTATTGCAGATGAGGTGGAAATTGCCGAAGCCATCCAGTTGGGCGTAGAAGACACTTTGGATGGTCAACAGGACAGCTTCTTGCAGGCATCTGTTCCCAACAACTATCTGGAAACCACAGAGAACAGTTCCCCTGAGTGCACAGTCCATTTAGAGAAAACTGGAAAAGGATTATGTGCTACAAAATTGAGTGCCAGTTCAGAGGACATTTCTGAGAGACTGGCCAGCATTTCAGTAGGACCTTCTAGTTCAACAACAACAACAACAACAACAACAGAGCAACCAAAGCCAATGGTTCAAACAAAAGGCAGACCCCACAGTCAGTGTTTGAACTCCTCTCCTTTATCTCATCATTCCCAATTAATGTTTCCAGCCTTGTCAACCCCTTCTTCTTCTACCCCATCTGTACCAGCTGGCACTGCAACAGATGTCTCTAAGCATAGACTTCAGGGATTCATTCCCTGCAGAATACCTTCTGCATCTCCTCAAACACAGCGCAAGTTTTCTCTACAATTCCACAGAAACTGTCCTGAAAACAAAGACTCAGATAAACTTTCCCCAGTCTTTACTCAGTCAAGACCCTTGCCCTCCAGTAACATACACAGGCCAAAGCCATCTAGACCTACCCCAGGTAATACAAGTAAACAGGGAGATCCCTCAAAAAATAGCATGACACTTGATCTGAACAGTAGTTCCAAATGTGATGACAGCTTTGGCTGTAGCAGCAATAGTAGTAATGCTGTTATACCCAGTGACGAGACAGTGTTCACCCCAGTAGAGGAGAAATGCAGATTAGATGTCAATACAGAGCTCAACTCCAGTATTGAGGACCTTCTTGAAGCATCTATGCCTTCAAGTGATACAACAGTAACTTTTAAGTCAGAAGTTGCTGTCCTGTCTCCTGAAAAGGCTGAAAATGATGATACCTACAAAGATGATGTGAATCATAATCAAAAGTGCAAAGAGAAGATGGAAGCTGAAGAAGAAGAAGCTTTAGCAATTGCCATGGCAATGTCAGCGTCTCAGGATGCCCTCCCCATAGTTCCTCAGCTGCAGGTTGAAAATGGAGAAGATATCATCATTATTCAACAGGATACACCAGAGACTCTACCAGGACATACCAAAGCAAAACAACCGTATAGAGAAGACACTGAATGGCTGAAAGGTCAACAGATAGGCCTTGGAGCATTTTCTTCTTGTTATCAGGCTCAAGATGTGGGAACTGGAACTTTAATGGCTGTTAAACAGGTGACTTATGTCAGAAACACATCTTCTGAGCAAGAAGAAGTAGTAGAAGCACTAAGAGAAGAGATAAGAATGATGAGCCATCTGAATCATCCAAACATCATTAGGATGTTGGGAGCCACGTGTGAGAAGAGCAATTACAATCTCTTCATTGAATGGATGGCAGGGGGATCGGTGGCTCATTTGCTGAGTAAATATGGAGCCTTCAAAGAATCAGTAGTTATTAACTACACTGAACAGTTACTCCGTGGCCTTTCGTATCTCCATGAAAACCAAATCATTCACAGAGATGTCAAAGGTGCCAATTTGCTAATTGACAGCACTGGTCAGAGACTAAGAATTGCAGATTTTGGAGCTGCAGCCAGGTTGGCATCAAAAGGAACTGGTGCAGGAGAGTTTCAGGGACAATTACTGGGGACAATTGCATTTATGGCACCTGAGGTACTAAGAGGTCAACAGTATGGAAGGAGCTGTGATGTATGGAGTGTTGGCTGTGCTATTATAGAAATGGCTTGTGCAAAACCACCATGGAATGCAGAAAAACACTCCAATCATCTTGCTTTGATATTTAAGATTGCTAGTGCAACTACTGCTCCATCGATCCCTTCACATTTGTCTCCTGGTTTACGAGATGTGGCTCTTCGTTGTTTAGAACTTCAACCTCAGGACAGACCTCCATCAAGAGAGCTACTGAAGCATCCAGTCTTTCGTACTACATGGTAG
ヒトMEKK4 CDS(SEQ ID NO:7)
ATGAGAGAAGCCGCTGCCGCGCTGGTCCCTCCTCCCGCCTTTGCCGTCACGCCTGCCGCCGCCATGGAGGAGCCGCCGCCACCGCCGCCGCCGCCACCACCGCCACCGGAACCCGAGACCGAGTCAGAACCCGAGTGCTGCTTGGCGGCGAGGCAAGAGGGCACATTGGGAGATTCAGCTTGCAAGAGTCCTGAATCTGATCTAGAAGACTTCTCCGATGAAACAAATACAGAGAATCTTTATGGTACCTCTCCCCCCAGCACACCTCGACAGATGAAACGCATGTCAACCAAACATCAGAGGAATAATGTGGGGAGGCCAGCCAGTCGGTCTAATTTGAAAGAAAAAATGAATGCACCAAATCAGCCTCCACATAAAGACACTGGAAAAACAGTGGAGAATGTGGAAGAATACAGCTATAAGCAGGAGAAAAAGATCCGAGCAGCTCTTAGAACAACAGAGCGTGATCATAAAAAAAATGTACAGTGCTCATTCATGTTAGACTCAGTGGGTGGATCTTTGCCAAAAAAATCAATTCCAGATGTGGATCTCAATAAGCCTTACCTCAGCCTTGGCTGTAGCAATGCTAAGCTTCCAGTATCTGTGCCCATGCCTATAGCCAGACCTGCACGCCAGACTTCTAGGACTGACTGTCCAGCAGATCGTTTAAAGTTTTTTGAAACTTTACGACTTTTGCTAAAGCTTACCTCAGTCTCAAAGAAAAAAGACAGGGAGCAAAGAGGACAAGAAAATACGTCTGGTTTCTGGCTTAACCGATCTAACGAACTGATCTGGTTAGAGCTACAAGCCTGGCATGCAGGACGGACAATTAACGACCAGGACTTCTTTTTATATACAGCCCGTCAAGCCATCCCAGATATTATTAATGAAATCCTTACTTTCAAAGTCGACTATGGGAGCTTCGCCTTTGTTAGAGATAGAGCTGGTTTTAATGGTACTTCAGTAGAAGGGCAGTGCAAAGCCACTCCTGGAACAAAGATTGTAGGTTACTCAACACATCATGAGCATCTCCAACGCCAGAGGGTCTCATTTGAGCAGGTAAAACGGATAATGGAGCTGCTAGAGTACATAGAAGCACTTTATCCATCATTGCAGGCTCTTCAGAAGGACTATGAAAAATATGCTGCAAAAGACTTCCAGGACAGGGTGCAGGCACTCTGTTTGTGGTTAAACATCACAAAAGACTTAAATCAGAAATTAAGGATTATGGGCACTGTTTTGGGCATCAAGAATTTATCAGACATTGGCTGGCCAGTGTTTGAAATCCCTTCCCCTCGACCATCCAAAGGTAATGAGCCGGAGTATGAGGGTGATGACACAGAAGGAGAATTAAAGGAGTTGGAAAGTAGTACGGATGAGAGTGAAGAAGAACAAATCTCTGATCCTAGGGTACCGGAAATCAGACAGCCCATAGATAACAGCTTCGACATCCAGTCGCGGGACTGCATATCCAAGAAGCTTGAGAGGCTCGAATCTGAGGATGATTCTCTTGGCTGGGGAGCACCAGACTGGAGCACAGAAGCAGGCTTTAGTAGACATTGTCTGACTTCTATTTATAGACCATTTGTAGACAAAGCACTGAAGCAGATGGGGTTAAGAAAGTTAATTTTAAGACTTCACAAGCTAATGGATGGTTCCTTGCAAAGGGCACGTATAGCATTGGTAAAGAACGATCGTCCAGTGGAGTTTTCTGAATTTCCAGATCCCATGTGGGGTTCAGATTATGTGCAGTTGTCAAGGACACCACCTTCATCTGAGGAGAAATGCAGTGCTGTGTCGTGGGAGGAGCTGAAGGCCATGGATTTACCTTCATTCGAACCTGCCTTCCTAGTTCTCTGCCGAGTCCTTCTGAATGTCATACATGAGTGTCTGAAGTTAAGATTGGAGCAGAGACCTGCTGGAGAACCATCTCTCTTGAGTATTAAGCAGCTGGTGAGAGAGTGTAAGGAGGTCCTGAAGGGCGGCCTGCTGATGAAGCAGTACTACCAGTTCATGCTGCAGGAGGTTCTGGAGGACTTGGAGAAGCCCGACTGCAACATTGACGCTTTTGAAGAGGATCTACATAAAATGCTTATGGTGTATTTTGATTACATGAGAAGCTGGATCCAAATGCTACAGCAATTACCTCAAGCATCGCATAGTTTAAAAAATCTGTTAGAAGAAGAATGGAATTTCACCAAAGAAATAACTCATTACATACGGGGAGGAGAAGCACAGGCCGGGAAGCTTTTCTGTGACATTGCAGGAATGCTGCTGAAATCTACAGGAAGTTTTTTAGAATTTGGCTTACAGGAGAGCTGTGCTGAATTTTGGACTAGTGCGGATGACAGCAGTGCTTCCGACGAAATCAGGAGGTCTGTTATAGAGATCAGTCGAGCCCTGAAGGAGCTCTTCCATGAAGCCAGAGAAAGGGCTTCCAAAGCACTTGGATTTGCTAAAATGTTGAGAAAGGACCTGGAAATAGCAGCAGAATTCAGGCTTTCAGCCCCAGTTAGAGACCTCCTGGATGTTCTGAAATCAAAACAGTATGTCAAGGTGCAAATTCCTGGGTTAGAAAACTTGCAAATGTTTGTTCCAGACACTCTTGCTGAGGAGAAGAGTATTATTTTGCAGTTACTCAATGCAGCTGCAGGAAAGGACTGTTCAAAAGATTCAGATGACGTACTCATCGATGCCTATCTGCTTCTGACCAAGCACGGTGATCGAGCCCGTGATTCAGAGGACAGCTGGGGCACCTGGGAGGCACAGCCTGTCAAAGTCGTGCCTCAGGTGGAGACTGTTGACACCCTGAGAAGCATGCAGGTGGATAATCTTTTACTAGTTGTCATGCAGTCTGCGCATCTCACAATTCAGAGAAAAGCTTTCCAGCAGTCCATTGAGGGACTTATGACTCTGTGCCAGGAGCAGACATCCAGTCAGCCGGTCATCGCCAAAGCTTTGCAGCAGCTGAAGAATGATGCATTGGAGCTATGCAACAGGATAAGCAATGCCATTGACCGCGTGGACCACATGTTCACATCAGAATTTGATGCTGAGGTTGATGAATCTGAATCTGTCACCTTGCAACAGTACTACCGAGAAGCAATGATTCAGGGGTACAATTTTGGATTTGAGTATCATAAAGAAGTTGTTCGTTTGATGTCTGGGGAGTTTAGACAGAAGATAGGAGACAAATATATAAGCTTTGCCCGGAAGTGGATGAATTATGTCCTGACTAAATGTGAGAGTGGTAGAGGTACAAGACCCAGGTGGGCGACTCAAGGATTTGATTTTCTACAAGCAATTGAACCTGCCTTTATTTCAGCTTTACCAGAAGATGACTTCTTGAGTTTACAAGCCTTGATGAATGAATGCATTGGCCATGTCATAGGAAAACCACACAGTCCTGTTACAGGTTTGTACCTTGCCATTCATCGGAACAGCCCCCGTCCTATGAAGGTACCTCGATGCCATAGTGACCCTCCTAACCCACACCTCATTATCCCCACTCCAGAGGGATTCAGCACTCGGAGCATGCCTTCCGACGCGCGGAGCCATGGCAGCCCTGCTGCTGCTGCTGCTGCTGCTGCTGCTGCTGTTGCTGCCAGTCGGCCCAGCCCCTCTGGTGGTGACTCTGTGCTGCCCAAATCCATCAGCAGTGCCCATGATACCAGGGGTTCCAGCGTTCCTGAAAATGATCGATTGGCTTCCATAGCTGCTGAATTGCAGTTTAGGTCCCTGAGTCGTCACTCAAGCCCCACGGAGGAGCGAGATGAACCAGCATATCCAAGAGGAGATTCAAGTGGGTCCACAAGAAGAAGTTGGGAACTTCGGACACTAATCAGCCAGAGTAAAGATACTGCTTCTAAACTAGGACCCATAGAAGCTATCCAGAAGTCAGTCCGATTGTTTGAAGAAAAGAGGTACCGAGAAATGAGGAGAAAGAATATCATTGGTCAAGTTTGTGATACGCCTAAGTCCTATGATAATGTTATGCACGTTGGCTTGAGGAAGGTGACCTTCAAATGGCAAAGAGGAAACAAAATTGGAGAAGGCCAGTATGGGAAGGTGTACACCTGCATCAGCGTCGACACCGGGGAGCTGATGGCCATGAAAGAGATTCGATTTCAACCTAATGACCATAAGACTATCAAGGAAACTGCAGACGAATTGAAAATATTCGAAGGCATCAAACACCCCAATCTGGTTCGGTATTTTGGTGTGGAGCTCCATAGAGAAGAAATGTACATCTTCATGGAGTACTGCGATGAGGGGACTTTAGAAGAGGTGTCAAGGCTGGGACTTCAGGAACATGTGATTAGGCTGTATTCAAAGCAGATCACCATTGCGATCAACGTCCTCCATGAGCATGGCATAGTCCACCGTGACATTAAAGGTGCCAATATCTTCCTTACCTCATCTGGATTAATCAAACTGGGAGATTTTGGATGTTCAGTAAAGCTCAAAAACAATGCCCAGACCATGCCTGGTGAAGTGAACAGCACCCTGGGGACAGCAGCATACATGGCACCTGAAGTCATCACTCGTGCCAAAGGAGAGGGCCATGGGCGTGCGGCCGACATCTGGAGTCTGGGGTGTGTTGTCATAGAGATGGTGACTGGCAAGAGGCCTTGGCATGAGTATGAGCACAACTTTCAAATTATGTATAAAGTGGGGATGGGACATAAGCCACCAATCCCTGAAAGATTAAGCCCTGAAGGAAAGGACTTCCTTTCTCACTGCCTTGAGAGTGACCCAAAGATGAGATGGACCGCCAGCCAGCTCCTCGACCATTCGTTTGTCAAGGTTTGCACAGATGAAGAATGA
ヒトMEKK7 CDS(SEQ ID NO:8)
ATGTCTACAGCCTCTGCCGCCTCCTCCTCCTCCTCGTCTTCGGCCGGTGAGATGATCGAAGCCCCTTCCCAGGTCCTCAACTTTGAAGAGATCGACTACAAGGAGATCGAGGTGGAAGAGGTTGTTGGAAGAGGAGCCTTTGGAGTTGTTTGCAAAGCTAAGTGGAGAGCAAAAGATGTTGCTATTAAACAAATAGAAAGTGAATCTGAGAGGAAAGCGTTTATTGTAGAGCTTCGGCAGTTATCCCGTGTGAACCATCCTAATATTGTAAAGCTTTATGGAGCCTGCTTGAATCCAGTGTGTCTTGTGATGGAATATGCTGAAGGGGGCTCTTTATATAATGTGCTGCATGGTGCTGAACCATTGCCATATTATACTGCTGCCCACGCAATGAGTTGGTGTTTACAGTGTTCCCAAGGAGTGGCTTATCTTCACAGCATGCAACCCAAAGCGCTAATTCACAGGGACCTGAAACCACCAAACTTACTGCTGGTTGCAGGGGGGACAGTTCTAAAAATTTGTGATTTTGGTACAGCCTGTGACATTCAGACACACATGACCAATAACAAGGGGAGTGCTGCTTGGATGGCACCTGAAGTTTTTGAAGGTAGTAATTACAGTGAAAAATGTGACGTCTTCAGCTGGGGTATTATTCTTTGGGAAGTGATAACGCGTCGGAAACCCTTTGATGAGATTGGTGGCCCAGCTTTCCGAATCATGTGGGCTGTTCATAATGGTACTCGACCACCACTGATAAAAAATTTACCTAAGCCCATTGAGAGCCTGATGACTCGTTGTTGGTCTAAAGATCCTTCCCAGCGCCCTTCAATGGAGGAAATTGTGAAAATAATGACTCACTTGATGCGGTACTTTCCAGGAGCAGATGAGCCATTACAGTATCCTTGTCAGTATTCAGATGAAGGACAGAGCAACTCTGCCACCAGTACAGGCTCATTCATGGACATTGCTTCTACAAATACGAGTAACAAAAGTGACACTAATATGGAGCAAGTTCCTGCCACAAATGATACTATTAAGCGCTTAGAATCAAAATTGTTGAAAAATCAGGCAAAGCAACAGAGTGAATCTGGACGTTTAAGCTTGGGAGCCTCCCGTGGGAGCAGTGTGGAGAGCTTGCCCCCAACCTCTGAGGGCAAGAGGATGAGTGCTGACATGTCTGAAATAGAAGCTAGGATCGCCGCAACCACAGGCAACGGACAGCCAAGACGTAGATCCATCCAAGACTTGACTGTAACTGGAACAGAACCTGGTCAGGTGAGCAGTAGGTCATCCAGTCCCAGTGTCAGAATGATTACTACCTCAGGACCAACCTCAGAAAAGCCAACTCGAAGTCATCCATGGACCCCTGATGATTCCACAGATACCAATGGATCAGATAACTCCATCCCAATGGCTTATCTTACACTGGATCACCAACTACAGCCTCTAGCACCGTGCCCAAACTCCAAAGAATCTATGGCAGTGTTTGAACAGCATTGTAAAATGGCACAAGAATATATGAAAGTTCAAACAGAAATTGCATTGTTATTACAGAGAAAGCAAGAACTAGTTGCAGAACTGGACCAGGATGAAAAGGACCAGCAAAATACATCTCGCCTGGTACAGGAACATAAAAAGCTTTTAGATGAAAACAAAAGCCTTTCTACTTACTACCAGCAATGCAAAAAACAACTAGAGGTCATCAGAAGTCAGCAGCAGAAACGACAAGGCACTTCATGA
ヒトJNK CDS(SEQ ID NO:9)
ATGAGCAGAAGCAAGCGTGACAACAATTTTTATAGTGTAGAGATTGGAGATTCTACATTCACAGTCCTGAAACGATATCAGAATTTAAAACCTATAGGCTCAGGAGCTCAAGGAATAGTATGCGCAGCTTATGATGCCATTCTTGAAAGAAATGTTGCAATCAAGAAGCTAAGCCGACCATTTCAGAATCAGACTCATGCCAAGCGGGCCTACAGAGAGCTAGTTCTTATGAAATGTGTTAATCACAAAAATATAATTGGCCTTTTGAATGTTTTCACACCACAGAAATCCCTAGAAGAATTTCAAGATGTTTACATAGTCATGGAGCTCATGGATGCAAATCTTTGCCAAGTGATTCAGATGGAGCTAGATCATGAAAGAATGTCCTACCTTCTCTATCAGATGCTGTGTGGAATCAAGCACCTTCATTCTGCTGGAATTATTCATCGGGACTTAAAGCCCAGTAATATAGTAGTAAAATCTGATTGCACTTTGAAGATTCTTGACTTCGGTCTGGCCAGGACTGCAGGAACGAGTTTTATGATGACGCCTTATGTAGTGACTCGCTACTACAGAGCACCCGAGGTCATCCTTGGCATGGGCTACAAGGAAAACGTTGACATTTGGTCAGTTGGGTGCATCATGGGAGAAATGATCAAAGGTGGTGTTTTGTTCCCAGGTACAGATCATATTGATCAGTGGAATAAAGTTATTGAACAGCTTGGAACACCATGTCCTGAATTCATGAAGAAACTGCAACCAACAGTAAGGACTTACGTTGAAAACAGACCTAAATATGCTGGATATAGCTTTGAGAAACTCTTCCCTGATGTCCTTTTCCCAGCTGACTCAGAACACAACAAACTTAAAGCCAGTCAGGCAAGGGATTTGTTATCCAAAATGCTGGTAATAGATGCATCTAAAAGGATCTCTGTAGATGAAGCTCTCCAACACCCGTACATCAATGTCTGGTATGATCCTTCTGAAGCAGAAGCTCCACCACCAAAGATCCCTGACAAGCAGTTAGATGAAAGGGAACACACAATAGAAGAGTGGAAAGAATTGATATATAAGGAAGTTATGGACTTGGAGGAGAGAACCAAGAATGGAGTTATACGGGGGCAGCCCTCTCCTTTAGGTGCAGCAGTGATCAATGGCTCTCAGCATCCATCATCATCGTCGTCTGTCAATGATGTGTCTTCAATGTCAACAGATCCGACTTTGGCCTCTGATACAGACAGCAGTCTAGAAGCAGCAGCTGGGCCTCTGGGCTGCTGTAGATGA
ヒトAP-1 CDS(SEQ ID NO:10)
ATGACTGCAAAGATGGAAACGACCTTCTATGACGATGCCCTCAACGCCTCGTTCCTCCCGTCCGAGAGCGGACCTTATGGCTACAGTAACCCCAAGATCCTGAAACAGAGCATGACCCTGAACCTGGCCGACCCAGTGGGGAGCCTGAAGCCGCACCTCCGCGCCAAGAACTCGGACCTCCTCACCTCGCCCGACGTGGGGCTGCTCAAGCTGGCGTCGCCCGAGCTGGAGCGCCTGATAATCCAGTCCAGCAACGGGCACATCACCACCACGCCGACCCCCACCCAGTTCCTGTGCCCCAAGAACGTGACAGATGAGCAGGAGGGCTTCGCCGAGGGCTTCGTGCGCGCCCTGGCCGAACTGCACAGCCAGAACACGCTGCCCAGCGTCACGTCGGCGGCGCAGCCGGTCAACGGGGCAGGCATGGTGGCTCCCGCGGTAGCCTCGGTGGCAGGGGGCAGCGGCAGCGGCGGCTTCAGCGCCAGCCTGCACAGCGAGCCGCCGGTCTACGCAAACCTCAGCAACTTCAACCCAGGCGCGCTGAGCAGCGGCGGCGGGGCGCCCTCCTACGGCGCGGCCGGCCTGGCCTTTCCCGCGCAACCCCAGCAGCAGCAGCAGCCGCCGCACCACCTGCCCCAGCAGATGCCCGTGCAGCACCCGCGGCTGCAGGCCCTGAAGGAGGAGCCTCAGACAGTGCCCGAGATGCCCGGCGAGACACCGCCCCTGTCCCCCATCGACATGGAGTCCCAGGAGCGGATCAAGGCGGAGAGGAAGCGCATGAGGAACCGCATCGCTGCCTCCAAGTGCCGAAAAAGGAAGCTGGAGAGAATCGCCCGGCTGGAGGAAAAAGTGAAAACCTTGAAAGCTCAGAACTCGGAGCTGGCGTCCACGGCCAACATGCTCAGGGAACAGGTGGCACAGCTTAAACAGAAAGTCATGAACCACGTTAACAGTGGGTGCCAACTCATGCTAACGCAGCAGTTGCAAACATTTTGA
ヒトASK1 CDS(SEQ ID NO:11)
ATGAGCACGGAGGCGGACGAGGGCATCACTTTCTCTGTGCCACCCTTCGCCCCCTCGGGCTTCTGCACCATCCCCGAGGGCGGCATCTGCAGGAGGGGAGGAGCGGCGGCGGTGGGCGAGGGCGAGGAGCACCAGCTGCCACCGCCGCCGCCGGGCAGCTTCTGGAACGTGGAGAGCGCCGCTGCCCCTGGCATCGGTTGTCCGGCGGCCACCTCCTCGAGCAGTGCCACCCGAGGCCGGGGCAGCTCTGTTGGCGGGGGCAGCCGACGGACCACGGTGGCATATGTGATCAACGAAGCGAGCCAAGGGCAACTGGTGGTGGCCGAGAGCGAGGCCCTGCAGAGCTTGCGGGAGGCGTGCGAGACAGTGGGCGCCACCCTGGAAACCCTGCATTTTGGGAAACTCGACTTTGGAGAAACCACCGTGCTGGACCGCTTTTACAATGCAGATATTGCGGTGGTGGAGATGAGCGATGCCTTCCGGCAGCCGTCCTTGTTTTACCACCTTGGGGTGAGAGAAAGTTTCAGCATGGCCAACAACATCATCCTCTACTGTGATACTAACTCGGACTCTCTGCAGTCACTGAAGGAAATAATTTGCCAGAAGAATACTATGTGCACTGGGAACTACACCTTTGTTCCTTACATGATAACTCCACATAACAAAGTCTACTGCTGTGACAGCAGCTTCATGAAGGGGTTGACAGAGCTCATGCAACCGAACTTCGAGCTGCTTCTTGGACCCATCTGCTTACCTCTTGTGGATCGTTTTATTCAACTTTTGAAGGTGGCACAAGCAAGTTCTAGCCAGTACTTCCGGGAATCTATACTCAATGACATCAGGAAAGCTCGTAATTTATACACTGGTAAAGAATTGGCAGCTGAGTTGGCAAGAATTCGGCAGCGAGTAGATAATATCGAAGTCTTGACAGCAGATATTGTCATAAATCTGTTACTTTCCTACAGAGATATCCAGGACTATGATTCTATTGTGAAGCTGGTAGAGACTTTAGAAAAACTGCCAACCTTTGATTTGGCCTCCCATCACCATGTGAAGTTTCATTATGCATTTGCACTGAATAGGAGAAATCTCCCTGGTGACAGAGCAAAAGCTCTTGATATTATGATTCCCATGGTGCAAAGCGAAGGACAAGTTGCTTCAGATATGTATTGCCTAGTTGGTCGAATCTACAAAGATATGTTTTTGGACTCTAATTTCACGGACACTGAAAGCAGAGACCATGGAGCTTCTTGGTTCAAAAAGGCATTTGAATCTGAGCCAACACTACAGTCAGGAATTAATTATGCGGTCCTCCTCCTGGCAGCTGGACACCAGTTTGAATCTTCCTTTGAGCTCCGGAAAGTTGGGGTGAAGCTAAGTAGTCTTCTTGGTAAAAAGGGAAACTTGGAAAAACTCCAGAGCTACTGGGAAGTTGGATTTTTTCTGGGGGCCAGCGTCCTAGCCAATGACCACATGAGAGTCATTCAAGCATCTGAAAAGCTTTTTAAACTGAAGACACCAGCATGGTACCTCAAGTCTATTGTAGAGACAATTTTAATATATAAGCATTTTGTGAAACTGACCACAGAACAGCCTGTGGCCAAGCAAGAACTTGTGGACTTTTGGATGGATTTCCTGGTCGAGGCCACAAAGACAGATGTTACTGTGGTTAGGTTTCCAGTATTAATATTAGAACCAACCAAAATCTATCAACCTTCTTATTTGTCTATCAACAATGAAGTTGAGGAAAAGACAATCTCTATTTGGCACGTGCTTCCTGATGACAAGAAAGGTATACATGAGTGGAATTTTAGTGCCTCTTCTGTCAGGGGAGTGAGTATTTCTAAATTTGAAGAAAGATGCTGCTTTCTTTATGTGCTTCACAATTCTGATGATTTCCAAATCTATTTCTGTACAGAACTTCATTGTAAAAAGTTTTTTGAGATGGTGAACACCATTACCGAAGAGAAGGGGAGAAGCACAGAGGAAGGAGACTGTGAAAGTGACTTGCTGGAGTATGACTATGAATATGATGAAAATGGTGACAGAGTCGTTTTAGGAAAAGGCACTTATGGGATAGTCTACGCAGGTCGGGACTTGAGCAACCAAGTCAGAATTGCTATTAAGGAAATCCCAGAGAGAGACAGCAGATACTCTCAGCCCCTGCATGAAGAAATAGCATTGCATAAACACCTGAAGCACAAAAATATTGTCCAGTATCTGGGCTCTTTCAGTGAGAATGGTTTCATTAAAATCTTCATGGAGCAGGTCCCTGGAGGAAGTCTTTCTGCTCTCCTTCGTTCCAAATGGGGTCCATTAAAAGACAATGAGCAAACAATTGGCTTTTATACAAAGCAAATACTGGAAGGATTAAAATATCTCCATGACAATCAGATAGTTCACCGGGACATAAAGGGTGACAATGTGTTGATTAATACCTACAGTGGTGTTCTCAAGATCTCTGACTTCGGAACATCAAAGAGGCTTGCTGGCATAAACCCCTGTACTGAAACTTTTACTGGTACCCTCCAGTATATGGCACCAGAAATAATAGATAAAGGACCAAGAGGCTACGGAAAAGCAGCAGACATCTGGTCTCTGGGCTGTACAATCATTGAAATGGCCACAGGAAAACCCCCATTTTATGAACTGGGAGAACCACAAGCAGCTATGTTCAAGGTGGGAATGTTTAAAGTCCACCCTGAGATCCCAGAGTCCATGTCTGCAGAGGCCAAGGCATTCATACTGAAATGTTTTGAACCAGATCCTGACAAGAGAGCCTGTGCTAACGACTTGCTTGTTGATGAGTTTTTAAAAGTTTCAAGCAAAAAGAAAAAGACACAACCTAAGCTTTCAGCTCTTTCAGCTGGATCAAATGAATATCTCAGGAGTATATCCTTGCCGGTACCTGTGCTGGTGGAGGACACCAGCAGCAGCAGTGAGTACGGCTCAGTTTCACCCGACACGGAGTTGAAAGTGGACCCCTTCTCTTTCAAAACAAGAGCCAAGTCCTGCGGAGAAAGAGATGTCAAGGGAATTCGGACACTCTTTTTGGGCATTCCAGATGAGAATTTTGAAGATCACAGTGCTCCTCCTTCCCCTGAAGAAAAAGATTCTGGATTCTTCATGCTGAGGAAGGACAGTGAGAGGCGAGCTACCCTTCACAGGATCCTGACGGAAGACCAAGACAAAATTGTGAGAAACCTAATGGAATCTTTAGCTCAGGGGGCTGAAGAACCGAAACTAAAATGGGAACACATCACAACCCTCATTGCAAGCCTCAGAGAATTTGTGAGATCCACTGACCGAAAAATCATAGCCACCACACTGTCAAAGCTGAAACTGGAGCTGGACTTCGACAGCCATGGCATTAGCCAAGTCCAGGTGGTACTCTTTGGTTTTCAAGATGCTGTCAATAAAGTTCTTCGGAATCATAACATCAAGCCGCACTGGATGTTTGCCTTAGACAGTATCATTCGGAAGGCGGTACAGACAGCCATTACCATCCTGGTTCCAGAACTAAGGCCACATTTCAGCCTTGCATCTGAGAGTGATACTGCTGATCAAGAAGACTTGGATGTAGAAGATGACCATGAGGAACAGCCTTCAAATCAAACTGTCCGAAGACCTCAGGCTGTCATTGAAGATGCTGTGGCTACCTCAGGCGTGAGCACGCTCAGTTCTACTGTGTCTCATGATTCCCAGAGTGCTCACCGGTCACTGAATGTACAGCTTGGAAGGATGAAAATAGAAACCAATAGATTACTGGAAGAATTGGTTCGGAAAGAGAAAGAATTACAAGCACTCCTTCATCGAGCTATTGAAGAAAAAGACCAAGAAATTAAACACCTGAAGCTTAAGTCCCAACCCATAGAAATTCCTGAATTGCCTGTATTTCATCTAAATTCTTCTGGCACAAATACTGAAGATTCTGAACTTACCGACTGGCTGAGAGTGAATGGAGCTGATGAAGACACTATAAGCCGGTTTTTGGCTGAAGATTATACACTATTGGATGTTCTCTACTATGTTACACGTGATGACTTAAAATGCTTGAGACTAAGGGGAGGGATGCTGTGCACACTGTGGAAGGCTATCATTGACTTTCGAAACAAACAGACTTGA
ヒトRIP CDS(SEQ ID NO:12)
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ヒトMEKK 3 CDS(SEQ ID NO:13)
ATGGACGAACAGGAGGCATTGAACTCAATCATGAACGATCTGGTGGCCCTCCAGATGAACCGACGTCACCGGATGCCTGGATATGAGACCATGAAGAACAAAGACACAGGTCACTCAAATAGGCAGAAAAAACACAACAGCAGCAGCTCAGCCCTTCTGAACAGCCCCACAGTAACAACAAGCTCATGTGCAGGGGCCAGTGAGAAAAAGAAATTTTTGAGTGACGTCAGAATCAAGTTCGAGCACAACGGGGAGAGGCGAATTATAGCGTTCAGCCGGCCTGTGAAATATGAAGATGTGGAGCACAAGGTGACAACAGTATTTGGACAACCTCTTGATCTACATTACATGAACAATGAGCTCTCCATCCTGCTGAAAAACCAAGATGATCTTGATAAAGCAATTGACATTTTAGATAGAAGCTCAAGCATGAAAAGCCTTAGGATATTGCTGTTGTCCCAGGACAGAAACCATAACAGTTCCTCTCCCCACTCTGGGGTGTCCAGACAGGTGCGGATCAAGGCTTCCCAGTCCGCAGGGGATATAAATACTATCTACCAGCCCCCCGAGCCCAGAAGCAGGCACCTCTCTGTCAGCTCCCAGAACCCTGGCCGAAGCTCACCTCCCCCTGGCTATGTTCCTGAGCGGCAGCAGCACATTGCCCGGCAGGGGTCCTACACCAGCATCAACAGTGAGGGGGAGTTCATCCCAGAGACCAGCGAGCAGTGCATGCTGGATCCCCTGAGCAGTGCAGAAAATTCCTTGTCTGGAAGCTGCCAATCCTTGGACAGGTCAGCAGACAGCCCATCCTTCCGGAAATCACGAATGTCCCGTGCCCAGAGCTTCCCTGACAACAGACAGGAATACTCAGATCGGGAAACTCAGCTTTATGACAAAGGGGTCAAAGGTGGAACCTACCCCCGGCGCTACCACGTGTCTGTGCACCACAAGGACTACAGTGATGGCAGAAGAACATTTCCCCGAATACGGCGTCATCAAGGCAACTTGTTCACCCTGGTGCCCTCCAGCCGCTCCCTGAGCACAAATGGCGAGAACATGGGTCTGGCTGTGCAATACCTGGACCCCCGTGGGCGCCTGCGGAGTGCGGACAGCGAGAATGCCCTCTCTGTGCAGGAGAGGAATGTGCCAACCAAGTCTCCCAGTGCCCCCATCAACTGGCGCCGGGGAAAGCTCCTGGGCCAGGGTGCCTTCGGCAGGGTCTATTTGTGCTATGACGTGGACACGGGACGTGAACTTGCTTCCAAGCAGGTCCAATTTGATCCAGACAGTCCTGAGACAAGCAAGGAGGTGAGTGCTCTGGAGTGCGAGATCCAGTTGCTAAAGAACTTGCAGCATGAGCGCATCGTGCAGTACTATGGCTGTCTGCGGGACCGCGCTGAGAAGACCCTGACCATCTTCATGGAGTACATGCCAGGGGGCTCGGTGAAAGACCAGTTGAAGGCTTACGGTGCTCTGACAGAGAGCGTGACCCGAAAGTACACGCGGCAGATCCTGGAGGGCATGTCCTACCTGCACAGCAACATGATTGTTCACCGGGACATTAAGGGAGCCAACATCCTCCGAGACTCTGCTGGGAATGTAAAGCTGGGGGACTTTGGGGCCAGCAAACGCCTGCAGACGATCTGTATGTCGGGGACGGGCATGCGCTCCGTCACTGGCACACCCTACTGGATGAGCCCTGAGGTGATCAGCGGCGAGGGCTATGGAAGGAAAGCAGACGTGTGGAGCCTGGGCTGCACTGTGGTGGAGATGCTGACAGAGAAACCACCGTGGGCAGAGTATGAAGCTATGGCCGCCATCTTCAAGATTGCCACCCAGCCCACCAATCCTCAGCTGCCCTCCCACATCTCTGAACATGGCCGGGACTTCCTGAGGCGCATTTTTGTGGAGGCTCGCCAGAGACCTTCAGCTGAGGAGCTGCTCACACACCACTTTGCACAGCTCATGTACTGA
ヒトMEKK 6 CDS(SEQ ID NO:14)
ATGGCGGGGCCGTGTCCCCGGTCCGGGGCGGAGCGCGCCGGCAGCTGCTGGCAGGACCCGCTGGCCGTGGCGCTGAGCCGGGGCCGGCAGCTCGCGGCGCCCCCGGGCCGGGGCTGCGCGCGGAGCCGGCCGCTCAGCGTGGTCTACGTGCTGACCCGGGAGCCGCAGCCCGGGCTCGAGCCTCGGGAGGGAACCGAGGCGGAGCCGCTGCCCCTGCGCTGCCTGCGCGAGGCTTGCGCGCAGGTCCCCCGGCCGCGGCCGCCCCCGCAGCTGCGCAGCCTGCCCTTCGGGACGCTGGAGCTAGGCGACACCGCGGCTCTGGATGCCTTCTACAACGCGGATGTGGTGGTGCTGGAGGTGAGCAGCTCGCTGGTACAGCCCTCCCTGTTCTACCACCTTGGTGTGCGTGAGAGCTTCAGCATGACCAACAATGTGCTCCTCTGCTCCCAGGCCGACCTCCCTGACCTGCAGGCCCTGCGGGAGGATGTTTTCCAGAAGAACTCGGATTGCGTTGGCAGCTACACACTGATCCCCTATGTGGTGACGGCCACTGGTCGGGTGCTGTGTGGTGATGCAGGCCTTCTGCGGGGCCTGGCTGATGGGCTGGTACAGGCTGGAGTGGGGACCGAGGCCCTGCTCACTCCCCTGGTGGGCCGGCTTGCCCGCCTGCTGGAGGCCACACCCACAGACTCTTGTGGCTATTTCCGGGAGACCATTCGGCGGGACATCCGGCAGGCGCGGGAGCGGTTCAGTGGGCCACAGCTGCGGCAGGAGCTGGCTCGCCTGCAGCGGAGACTGGACAGCGTGGAGCTGCTGAGCCCCGACATCATCATGAACTTGCTGCTCTCCTACCGCGATGTGCAGGACTACTCGGCCATCATTGAGCTGGTGGAGACGCTGCAGGCCTTGCCCACCTGTGATGTGGCCGAGCAGCATAATGTCTGCTTCCACTACACTTTTGCCCTCAACCGGAGGAACAGGCCTGGGGACCGGGCGAAGGCCCTGTCTGTGCTGCTGCCGCTGGTACAGCTTGAGGGCTCTGTGGCGCCCGATCTGTACTGCATGTGTGGCCGTATCTACAAGGACATGTTCTTCAGCTCGGGTTTCCAGGATGCTGGGCACCGGGAGCAGGCCTATCACTGGTATCGCAAGGCTTTTGACGTAGAGCCCAGCCTTCACTCAGGCATCAATGCAGCTGTGCTCCTCATTGCTGCCGGGCAGCACTTTGAGGATTCCAAAGAGCTCCGGCTAATAGGCATGAAGCTGGGCTGCCTGCTGGCCCGCAAAGGCTGCGTGGAGAAGATGCAGTATTACTGGGATGTGGGTTTCTACCTGGGAGCCCAGATCCTCGCCAATGACCCCACCCAGGTGGTGCTGGCTGCAGAGCAGCTGTATAAGCTCAATGCCCCCATATGGTACCTGGTGTCCGTGATGGAGACCTTCCTGCTCTACCAGCACTTCAGGCCCACGCCAGAGCCCCCTGGAGGGCCACCACGCCGTGCCCACTTCTGGCTCCACTTCTTGCTACAGTCCTGCCAACCATTCAAGACAGCCTGTGCCCAGGGCGACCAGTGCTTGGTGCTGGTCCTGGAGATGAACAAGGTGCTGCTGCCTGCAAAGCTCGAGGTTCGGGGTACTGACCCAGTAAGCACAGTGACCCTGAGCCTGCTGGAGCCTGAGACCCAGGACATTCCCTCCAGCTGGACCTTCCCAGTCGCCTCCATATGCGGAGTCAGCGCCTCAAAGCGCGACGAGCGCTGCTGCTTCCTCTATGCACTCCCCCCGGCTCAGGACGTCCAGCTGTGCTTCCCCAGCGTAGGGCACTGCCAGTGGTTCTGCGGCCTGATCCAGGCCTGGGTGACGAACCCGGATTCCACGGCGCCCGCGGAGGAGGCGGAGGGCGCGGGGGAGATGTTGGAGTTTGATTATGAGTACACGGAGACGGGCGAGCGGCTGGTGCTGGGCAAGGGCACGTATGGGGTGGTGTACGCGGGCCGCGATCGCCACACGAGGGTGCGCATCGCCATCAAGGAGATCCCGGAGCGGGACAGCAGGTTCTCTCAGCCCCTGCATGAAGAGATCGCTCTTCACAGACGCCTGCGCCACAAGAACATAGTGCGCTATCTGGGCTCAGCTAGCCAGGGCGGCTACCTTAAGATCTTCATGGAGGAAGTGCCTGGAGGCAGCCTGTCCTCCTTGCTGCGGTCGGTGTGGGGACCCCTGAAGGACAACGAGAGCACCATCAGTTTCTACACCCGCCAGATCCTGCAGGGACTTGGCTACTTGCACGACAACCACATCGTGCACAGGGACATAAAAGGGGACAATGTGCTGATCAACACCTTCAGTGGGCTGCTCAAGATTTCTGACTTCGGCACCTCCAAGCGGCTGGCAGGCATCACACCTTGCACTGAGACCTTCACAGGAACTCTGCAGTATATGGCCCCAGAAATCATTGACCAGGGCCCACGCGGGTATGGGAAAGCAGCTGACATCTGGTCACTGGGCTGCACTGTCATTGAGATGGCCACAGGTCGCCCCCCCTTCCACGAGCTCGGGAGCCCACAGGCTGCCATGTTTCAGGTGGGTATGTACAAGGTCCATCCGCCAATGCCCAGCTCTCTGTCGGCCGAGGCCCAAGCCTTTCTCCTCCGAACTTTTGAGCCAGACCCCCGCCTCCGAGCCAGCGCCCAGACACTGCTGGGGGACCCCTTCCTGCAGCCTGGGAAAAGGAGCCGCAGCCCCAGCTCCCCACGACATGCTCCACGGCCCTCAGATGCCCCTTCTGCCAGTCCCACTCCTTCAGCCAACTCAACCACCCAGTCTCAGACATTCCCGTGCCCTCAGGCACCCTCTCAGCACCCACCCAGCCCCCCGAAGCGCTGCCTCAGTTATGGGGGCACCAGCCAGCTCCGGGTGCCCGAGGAGCCTGCGGCCGAGGAGCCTGCGTCTCCGGAGGAGAGTTCGGGGCTGAGCCTGCTGCACCAGGAGAGCAAGCGTCGGGCCATGCTGGCCGCAGTATTGGAGCAGGAGCTGCCAGCGCTGGCGGAGAATCTGCACCAGGAGCAGAAGCAAGAGCAGGGGGCCCGTCTGGGCAGAAACCATGTGGAAGAGCTGCTGCGCTGCCTCGGGGCACACATCCACACTCCCAACCGCCGGCAGCTCGCCCAGGAGCTGCGGGCGCTGCAAGGACGGCTGAGGGCCCAGGGCCTTGGGCCTGCGCTTCTGCACAGACCGCTGTTTGCCTTCCCGGATGCGGTGAAGCAGATCCTCCGCAAGCGCCAGATCCGTCCACACTGGATGTTCGTTCTGGACTCACTGCTCAGCCGTGCTGTGCGGGCAGCCCTGGGTGTGCTAGGACCGGAGGTGGAGAAGGAGGCGGTCTCACCGAGGTCAGAGGAGCTGAGTAATGAAGGGGACTCCCAGCAGAGCCCAGGCCAGCAGAGCCCGCTTCCGGTGGAGCCCGAGCAGGGCCCCGCTCCTCTGATGGTGCAGCTGAGCCTCTTGAGGGCAGAGACTGATCGGCTGCGCGAAATCCTGGCGGGGAAGGAACGGGAGTACCAGGCCCTGGTGCAGCGGGCTCTACAGCGGCTGAATGAGGAAGCCCGGACCTATGTCCTGGCCCCAGAGCCTCCAACTGCTCTTTCAACGGACCAGGGCCTGGTGCAGTGGCTACAGGAACTGAATGTGGATTCAGGCACCATCCAAATGCTGTTGAACCATAGCTTCACCCTCCACACTCTGCTCACCTATGCCACTCGAGATGACCTCATCTACACCCGCATCAGGGGAGGGATGGTATGCCGCATCTGGAGGGCCATCTTGGCACAGCGAGCAGGATCCACACCAGTCACCTCTGGACCCTGA
ヒトNIK CDS(SEQ ID NO:15)
ATGGCAGTGATGGAAATGGCCTGCCCAGGTGCCCCTGGCTCAGCAGTGGGGCAGCAGAAGGAACTCCCCAAAGCCAAGGAGAAGACGCCGCCACTGGGGAAGAAACAGAGCTCCGTCTACAAGCTTGAGGCCGTGGAGAAGAGCCCTGTGTTCTGCGGAAAGTGGGAGATCCTGAATGACGTGATTACCAAGGGCACAGCCAAGGAAGGCTCCGAGGCAGGGCCAGCTGCCATCTCTATCATCGCCCAGGCTGAGTGTGAGAATAGCCAAGAGTTCAGCCCCACCTTTTCAGAACGCATTTTCATCGCTGGGTCCAAACAGTACAGCCAGTCCGAGAGTCTTGATCAGATCCCCAACAATGTGGCCCATGCTACAGAGGGCAAAATGGCCCGTGTGTGTTGGAAGGGAAAGCGTCGCAGCAAAGCCCGGAAGAAACGGAAGAAGAAGAGCTCAAAGTCCCTGGCTCATGCAGGAGTGGCCTTGGCCAAACCCCTCCCCAGGACCCCTGAGCAGGAGAGCTGCACCATCCCAGTGCAGGAGGATGAGTCTCCACTCGGCGCCCCATATGTTAGAAACACCCCGCAGTTCACCAAGCCTCTGAAGGAACCAGGCCTTGGGCAACTCTGTTTTAAGCAGCTTGGCGAGGGCCTACGGCCGGCTCTGCCTCGATCAGAACTCCACAAACTGATCAGCCCCTTGCAATGTCTGAACCACGTGTGGAAACTGCACCACCCCCAGGACGGAGGCCCCCTGCCCCTGCCCACGCACCCCTTCCCCTATAGCAGACTGCCTCATCCCTTCCCATTCCACCCTCTCCAGCCCTGGAAACCTCACCCTCTGGAGTCCTTCCTGGGCAAACTGGCCTGTGTAGACAGCCAGAAACCCTTGCCTGACCCACACCTGAGCAAACTGGCCTGTGTAGACAGTCCAAAGCCCCTGCCTGGCCCACACCTGGAGCCCAGCTGCCTGTCTCGTGGTGCCCATGAGAAGTTTTCTGTGGAGGAATACCTAGTGCATGCTCTGCAAGGCAGCGTGAGCTCAGGCCAGGCCCACAGCCTGACCAGCCTGGCCAAGACCTGGGCAGCAAGGGGCTCCAGATCCCGGGAGCCCAGCCCCAAAACTGAGGACAACGAGGGTGTCCTGCTCACTGAGAAACTCAAGCCAGTGGATTATGAGTACCGAGAAGAAGTCCACTGGGCCACGCACCAGCTCCGCCTGGGCAGAGGCTCCTTCGGAGAGGTGCACAGGATGGAGGACAAGCAGACTGGCTTCCAGTGCGCTGTCAAAAAGGTGCGGCTGGAAGTATTTCGGGCAGAGGAGCTGATGGCATGTGCAGGATTGACCTCACCCAGAATTGTCCCTTTGTATGGAGCTGTGAGAGAAGGGCCTTGGGTCAACATCTTCATGGAGCTGCTGGAAGGTGGCTCCCTGGGCCAGCTGGTCAAGGAGCAGGGCTGTCTCCCAGAGGACCGGGCCCTGTACTACCTGGGCCAGGCCCTGGAGGGTCTGGAATACCTCCACTCACGAAGGATTCTGCATGGGGACGTCAAAGCTGACAACGTGCTCCTGTCCAGCGATGGGAGCCACGCAGCCCTCTGTGACTTTGGCCATGCTGTGTGTCTTCAACCTGATGGCCTGGGAAAGTCCTTGCTCACAGGGGACTACATCCCTGGCACAGAGACCCACATGGCTCCGGAGGTGGTGCTGGGCAGGAGCTGCGACGCCAAGGTGGATGTCTGGAGCAGCTGCTGTATGATGCTGCACATGCTCAACGGCTGCCACCCCTGGACTCAGTTCTTCCGAGGGCCGCTCTGCCTCAAGATTGCCAGCGAGCCTCCGCCTGTGAGGGAGATCCCACCCTCCTGCGCCCCTCTCACAGCCCAGGCCATCCAAGAGGGGCTGAGGAAAGAGCCCATCCACCGCGTGTCTGCAGCGGAGCTGGGAGGGAAGGTGAACCGGGCACTACAGCAAGTGGGAGGTCTGAAGAGCCCTTGGAGGGGAGAATATAAAGAACCAAGACATCCACCGCCAAATCAAGCCAATTACCACCAGACCCTCCATGCCCAGCCGAGAGAGCTTTCGCCAAGGGCCCCAGGGCCCCGGCCAGCTGAGGAGACAACAGGCAGAGCCCCTAAGCTCCAGCCTCCTCTCCCACCAGAGCCCCCAGAGCCAAACAAGTCTCCTCCCTTGACTTTGAGCAAGGAGGAGTCTGGGATGTGGGAACCCTTACCTCTGTCCTCCCTGGAGCCAGCCCCTGCCAGAAACCCCAGCTCACCAGAGCGGAAAGCAACCGTCCCGGAGCAGGAACTGCAGCAGCTGGAAATAGAATTATTCCTCAACAGCCTGTCCCAGCCATTTTCTCTGGAGGAGCAGGAGCAAATTCTCTCGTGCCTCAGCATCGACAGCCTCTCCCTGTCGGATGACAGTGAGAAGAACCCATCAAAGGCCTCTCAAAGCTCGCGGGACACCCTGAGCTCAGGCGTACACTCCTGGAGCAGCCAGGCCGAGGCTCGAAGCTCCAGCTGGAACATGGTGCTGGCCCGGGGGCGGCCCACCGACACCCCAAGCTATTTCAATGGTGTGAAAGTCCAAATACAGTCTCTTAATGGTGAACACCTGCACATCCGGGAGTTCCACCGGGTCAAAGTGGGAGACATCGCCACTGGCATCAGCAGCCAGATCCCAGCTGCAGCCTTCAGCTTGGTCACCAAAGACGGGCAGCCTGTTCGCTACGACATGGAGGTGCCAGACTCGGGCATCGACCTGCAGTGCACACTGGCCCCTGATGGCAGCTTCGCCTGGAGCTGGAGGGTCAAGCATGGCCAGCTGGAGAACAGGCCCTAA
ヒトIKK CDS(SEQ ID NO:16)
ATGTTTTCAGGGGGGTGTCATAGCCCCGGGTTTGGCCGCCCCAGCCCCGCCTTCCCCGCCCCGGGGAGCCCGCCCCCTGCCCCGCGTCCCTGCCGACAGGAAACAGGTGAGCAGATTGCCATCAAGCAGTGCCGGCAGGAGCTCAGCCCCCGGAACCGAGAGCGGTGGTGCCTGGAGATCCAGATCATGAGAAGGCTGACCCACCCCAATGTGGTGGCTGCCCGAGATGTCCCTGAGGGGATGCAGAACTTGGCGCCCAATGACCTGCCCCTGCTGGCCATGGAGTACTGCCAAGGAGGAGATCTCCGGAAGTACCTGAACCAGTTTGAGAACTGCTGTGGTCTGCGGGAAGGTGCCATCCTCACCTTGCTGAGTGACATTGCCTCTGCGCTTAGATACCTTCATGAAAACAGAATCATCCATCGGGATCTAAAGCCAGAAAACATCGTCCTGCAGCAAGGAGAACAGAGGTTAATACACAAAATTATTGACCTAGGATATGCCAAGGAGCTGGATCAGGGCAGTCTTTGCACATCATTCGTGGGGACCCTGCAGTACCTGGCCCCAGAGCTACTGGAGCAGCAGAAGTACACAGTGACCGTCGACTACTGGAGCTTCGGCACCCTGGCCTTTGAGTGCATCACGGGCTTCCGGCCCTTCCTCCCCAACTGGCAGCCCGTGCAGTGGCATTCAAAAGTGCGGCAGAAGAGTGAGGTGGACATTGTTGTTAGCGAAGACTTGAATGGAACGGTGAAGTTTTCAAGCTCTTTACCCTACCCCAATAATCTTAACAGTGTCCTGGCTGAGCGACTGGAGAAGTGGCTGCAACTGATGCTGATGTGGCACCCCCGACAGAGGGGCACGGATCCCACGTATGGGCCCAATGGCTGCTTCAAGGCCCTGGATGACATCTTAAACTTAAAGCTGGTTCATATCTTGAACATGGTCACGGGCACCATCCACACCTACCCTGTGACAGAGGATGAGAGTCTGCAGAGCTTGAAGGCCAGAATCCAACAGGACACGGGCATCCCAGAGGAGGACCAGGAGCTGCTGCAGGAAGCGGGCCTGGCGTTGATCCCCGATAAGCCTGCCACTCAGTGTATTTCAGACGGCAAGTTAAATGAGGGCCACACATTGGACATGGATCTTGTTTTTCTCTTTGACAACAGTAAAATCACCTATGAGACTCAGATCTCCCCACGGCCCCAACCTGAAAGTGTCAGCTGTATCCTTCAAGAGCCCAAGAGGAATCTCGCCTTCTTCCAGCTGAGGAAGGTGTGGGGCCAGGTCTGGCACAGCATCCAGACCCTGAAGGAAGATTGCAACCGGCTGCAGCAGGGACAGCGAGCCGCCATGATGAATCTCCTCCGAAACAACAGCTGCCTCTCCAAAATGAAGAATTCCATGGCTTCCATGTCTCAGCAGCTCAAGGCCAAGTTGGATTTCTTCAAAACCAGCATCCAGATTGACCTGGAGAAGTACAGCGAGCAAACCGAGTTTGGGATCACATCAGATAAACTGCTGCTGGCCTGGAGGGAAATGGAGCAGGCTGTGGAGCTCTGTGGGCGGGAGAACGAAGTGAAACTCCTGGTAGAACGGATGATGGCTCTGCAGACCGACATTGTGGACTTACAGAGGAGCCCCATGGGCCGGAAGCAGGGGGGAACGCTGGACGACCTAGAGGAGCAAGCAAGGGAGCTGTACAGGAGACTAAGGGAAAAACCTCGAGACCAGCGAACTGAGGGTGACAGTCAGGAAATGGTACGGCTGCTGCTTCAGGCAATTCAGAGCTTCGAGAAGAAAGTGCGAGTGATCTATACGCAGCTCAGTAAAACTGTGGTTTGCAAGCAGAAGGCGCTGGAACTGTTGCCCAAGGTGGAAGAGGTGGTGAGCTTAATGAATGAGGATGAGAAGACTGTTGTCCGGCTGCAGGAGAAGCGGCAGAAGGAGCTCTGGAATCTCCTGAAGATTGCTTGTAGCAAGGTCCGTGGTCCTGTCAGTGGAAGCCCGGATAGCATGAATGCCTCTCGACTTAGCCAGCCTGGGCAGCTGATGTCTCAGCCCTCCACGGCCTCCAACAGCTTACCTGAGCCAGCCAAGAAGAGTGAAGAACTGGTGGCTGAAGCACATAACCTCTGCACCCTGCTAGAAAATGCCATACAGGACACTGTGAGGGAACAAGACCAGAGTTTCACGGCCCTAGACTGGAGCTGGTTACAGACGGAAGAAGAAGAGCACAGCTGCCTGGAGCAGGCCTCATGA
ヒトNF-κBCDS(SEQ ID NO:17)
ATGGCAGAAGATGATCCATATTTGGGAAGGCCTGAACAAATGTTTCATTTGGATCCTTCTTTGACTCATACAATATTTAATCCAGAAGTATTTCAACCACAGATGGCACTGCCAACAGATGGCCCATACCTTCAAATATTAGAGCAACCTAAACAGAGAGGATTTCGTTTCCGTTATGTATGTGAAGGCCCATCCCATGGTGGACTACCTGGTGCCTCTAGTGAAAAGAACAAGAAGTCTTACCCTCAGGTCAAAATCTGCAACTATGTGGGACCAGCAAAGGTTATTGTTCAGTTGGTCACAAATGGAAAAAATATCCACCTGCATGCCCACAGCCTGGTGGGAAAACACTGTGAGGATGGGATCTGCACTGTAACTGCTGGACCCAAGGACATGGTGGTCGGCTTCGCAAACCTGGGTATACTTCATGTGACAAAGAAAAAAGTATTTGAAACACTGGAAGCACGAATGACAGAGGCGTGTATAAGGGGCTATAATCCTGGACTCTTGGTGCACCCTGACCTTGCCTATTTGCAAGCAGAAGGTGGAGGGGACCGGCAGCTGGGAGATCGGGAAAAAGAGCTAATCCGCCAAGCAGCTCTGCAGCAGACCAAGGAGATGGACCTCAGCGTGGTGCGGCTCATGTTTACAGCTTTTCTTCCGGATAGCACTGGCAGCTTCACAAGGCGCCTGGAACCCGTGGTATCAGACGCCATCTATGACAGTAAAGCCCCCAATGCATCCAACTTGAAAATTGTAAGAATGGACAGGACAGCTGGATGTGTGACTGGAGGGGAGGAAATTTATCTTCTTTGTGACAAAGTTCAGAAAGATGACATCCAGATTCGATTTTATGAAGAGGAAGAAAATGGTGGAGTCTGGGAAGGATTTGGAGATTTTTCCCCCACAGATGTTCATAGACAATTTGCCATTGTCTTCAAAACTCCAAAGTATAAAGATATTAATATTACAAAACCAGCCTCTGTGTTTGTCCAGCTTCGGAGGAAATCTGACTTGGAAACTAGTGAACCAAAACCTTTCCTCTACTATCCTGAAATCAAAGATAAAGAAGAAGTGCAGAGGAAACGTCAGAAGCTCATGCCCAATTTTTCGGATAGTTTCGGCGGTGGTAGTGGTGCTGGAGCTGGAGGCGGAGGCATGTTTGGTAGTGGCGGTGGAGGAGGGGGCACTGGAAGTACAGGTCCAGGGTATAGCTTCCCACACTATGGATTTCCTACTTATGGTGGGATTACTTTCCATCCTGGAACTACTAAATCTAATGCTGGGATGAAGCATGGAACCATGGACACTGAATCTAAAAAGGACCCTGAAGGTTGTGACAAAAGTGATGACAAAAACACTGTAAACCTCTTTGGGAAAGTTATTGAAACCACAGAGCAAGATCAGGAGCCCAGCGAGGCCACCGTTGGGAATGGTGAGGTCACTCTAACGTATGCAACAGGAACAAAAGAAGAGAGTGCTGGAGTTCAGGATAACCTCTTTCTAGAGAAGGCTATGCAGCTTGCAAAGAGGCATGCCAATGCCCTTTTCGACTACGCGGTGACAGGAGACGTGAAGATGCTGCTGGCCGTCCAGCGCCATCTCACTGCTGTGCAGGATGAGAATGGGGACAGTGTCTTACACTTAGCAATCATCCACCTTCATTCTCAACTTGTGAGGGATCTACTAGAAGTCACATCTGGTTTGATTTCTGATGACATTATCAACATGAGAAATGATCTGTACCAGACGCCCTTGCACTTGGCAGTGATCACTAAGCAGGAAGATGTGGTGGAGGATTTGCTGAGGGCTGGGGCCGACCTGAGCCTTCTGGACCGCTTGGGTAACTCTGTTTTGCACCTAGCTGCCAAAGAAGGACATGATAAAGTTCTCAGTATCTTACTCAAGCACAAAAAGGCAGCACTACTTCTTGACCACCCCAACGGGGACGGTCTGAATGCCATTCATCTAGCCATGATGAGCAATAGCCTGCCATGTTTGCTGCTGCTGGTGGCCGCTGGGGCTGACGTCAATGCTCAGGAGCAGAAGTCCGGGCGCACAGCACTGCACCTGGCTGTGGAGCACGACAACATCTCATTGGCAGGCTGCCTGCTCCTGGAGGGTGATGCCCATGTGGACAGTACTACCTACGATGGAACCACACCCCTGCATATAGCAGCTGGGAGAGGGTCCACCAGGCTGGCAGCTCTTCTCAAAGCAGCAGGAGCAGATCCCCTGGTGGAGAACTTTGAGCCTCTCTATGACCTGGATGACTCTTGGGAAAATGCAGGAGAGGATGAAGGAGTTGTGCCTGGAACCACGCCTCTAGATATGGCCACCAGCTGGCAGGTATTTGACATATTAAATGGGAAACCATATGAGCCAGAGTTTACATCTGATGATTTACTAGCACAAGGAGACATGAAACAGCTGGCTGAAGATGTGAAGCTGCAGCTGTATAAGTTACTAGAAATTCCTGATCCAGACAAAAACTGGGCTACTCTGGCGCAGAAATTAGGTCTGGGGATACTTAATAATGCCTTCCGGCTGAGTCCTGCTCCTTCCAAAACACTTATGGACAACTATGAGGTCTCTGGGGGTACAGTCAGAGAGCTGGTGGAGGCCCTGAGACAAATGGGCTACACCGAAGCAATTGAAGTGATCCAGGCAGCCTCCAGCCCAGTGAAGACCACCTCTCAGGCCCACTCGCTGCCTCTCTCGCCTGCCTCCACAAGGCAGCAAATAGACGAGCTCCGAGACAGTGACAGTGTCTGCGACAGCGGCGTGGAGACATCCTTCCGCAAACTCAGCTTTACCGAGTCTCTGACCAGTGGTGCCTCACTGCTAACTCTCAACAAAATGCCCCATGATTATGGGCAGGAAGGACCTCTAGAAGGCAAAATTTAG
ヒトCD14CDS(SEQ ID NO:18)
ATGGAGCGCGCGTCCTGCTTGTTGCTGCTGCTGCTGCCGCTGGTGCACGTCTCTGCGACCACGCCAGAACCTTGTGAGCTGGACGATGAAGATTTCCGCTGCGTCTGCAACTTCTCCGAACCTCAGCCCGACTGGTCCGAAGCCTTCCAGTGTGTGTCTGCAGTAGAGGTGGAGATCCATGCCGGCGGTCTCAACCTAGAGCCGTTTCTAAAGCGCGTCGATGCGGACGCCGACCCGCGGCAGTATGCTGACACGGTCAAGGCTCTCCGCGTGCGGCGGCTCACAGTGGGAGCCGCACAGGTTCCTGCTCAGCTACTGGTAGGCGCCCTGCGTGTGCTAGCGTACTCCCGCCTCAAGGAACTGACGCTCGAGGACCTAAAGATAACCGGCACCATGCCTCCGCTGCCTCTGGAAGCCACAGGACTTGCACTTTCCAGCTTGCGCCTACGCAACGTGTCGTGGGCGACAGGGCGTTCTTGGCTCGCCGAGCTGCAGCAGTGGCTCAAGCCAGGCCTCAAGGTACTGAGCATTGCCCAAGCACACTCGCCTGCCTTTTCCTGCGAACAGGTTCGCGCCTTCCCGGCCCTTACCAGCCTAGACCTGTCTGACAATCCTGGACTGGGCGAACGCGGACTGATGGCGGCTCTCTGTCCCCACAAGTTCCCGGCCATCCAGAATCTAGCGCTGCGCAACACAGGAATGGAGACGCCCACAGGCGTGTGCGCCGCACTGGCGGCGGCAGGTGTGCAGCCCCACAGCCTAGACCTCAGCCACAACTCGCTGCGCGCCACCGTAAACCCTAGCGCTCCGAGATGCATGTGGTCCAGCGCCCTGAACTCCCTCAATCTGTCGTTCGCTGGGCTGGAACAGGTGCCTAAAGGACTGCCAGCCAAGCTCAGAGTGCTCGATCTCAGCTGCAACAGACTGAACAGGGCGCCGCAGCCTGACGAGCTGCCCGAGGTGGATAACCTGACACTGGACGGGAATCCCTTCCTGGTCCCTGGAACTGCCCTCCCCCACGAGGGCTCAATGAACTCCGGCGTGGTCCCAGCCTGTGCACGTTCGACCCTGTCGGTGGGGGTGTCGGGAACCCTGGTGCTGCTCCAAGGGGCCCGGGGCTTTGCCTAA
ヒトMyD88 CDS(SEQ ID NO:19)
ATGCGACCCGACCGCGCTGAGGCTCCAGGACCGCCCGCCATGGCTGCAGGAGGTCCCGGCGCGGGGTCTGCGGCCCCGGTCTCCTCCACATCCTCCCTTCCCCTGGCTGCTCTCAACATGCGAGTGCGGCGCCGCCTGTCTCTGTTCTTGAACGTGCGGACACAGGTGGCGGCCGACTGGACCGCGCTGGCGGAGGAGATGGACTTTGAGTACTTGGAGATCCGGCAACTGGAGACACAAGCGGACCCCACTGGCAGGCTGCTGGACGCCTGGCAGGGACGCCCTGGCGCCTCTGTAGGCCGACTGCTCGAGCTGCTTACCAAGCTGGGCCGCGACGACGTGCTGCTGGAGCTGGGACCCAGCATTGGTGCCGCCGGATGGTGGTGGTTGTCTCTGATGATTACCTGCAGAGCAAGGAATGTGACTTCCAGACCAAATTTGCACTCAGCCTCTCTCCAGGTGCCCATCAGAAGCGACTGA
ヒトIRAK CDS(SEQ ID NO:20)
ATGGCCGGGGGGCCGGGCCCGGGGGAGCCCGCAGCCCCCGGCGCCCAGCACTTCTTGTACGAGGTGCCGCCCTGGGTCATGTGCCGCTTCTACAAAGTGATGGACGCCCTGGAGCCCGCCGACTGGTGCCAGTTCGCCGCCCTGATCGTGCGCGACCAGACCGAGCTGCGGCTGTGCGAGCGCTCCGGGCAGCGCACGGCCAGCGTCCTGTGGCCCTGGATCAACCGCAACGCCCGTGTGGCCGACCTCGTGCACATCCTCACGCACCTGCAGCTGCTCCGTGCGCGGGACATCATCACAGCCTGGCACCCTCCCGCCCCGCTTCCGTCCCCAGGCACCACTGCCCCGAGGCCCAGCAGCATCCCTGCACCCGCCGAGGCCGAGGCCTGGAGCCCCCGGAAGTTGCCATCCTCAGCCTCCACCTTCCTCTCCCCAGCTTTTCCAGGCTCCCAGACCCATTCAGGGCCTGAGCTCGGCCTGGTCCCAAGCCCTGCTTCCCTGTGGCCTCCACCGCCATCTCCAGCCCCTTCTTCTACCAAGCCAGGCCCAGAGAGCTCAGTGTCCCTCCTGCAGGGAGCCCGCCCCTTTCCGTTTTGCTGGCCCCTCTGTGAGATTTCCCGGGGCACCCACAACTTCTCGGAGGAGCTCAAGATCGGGGAGGGTGGCTTTGGGTGCGTGTACCGGGCGGTGATGAGGAACACGGTGTATGCTGTGAAGAGGCTGAAGGAGAACGCTGACCTGGAGTGGACTGCAGTGAAGCAGAGCTTCCTGACCGAGGTGGAGCAGCTGTCCAGGTTTCGTCACCCAAACATTGTGGACTTTGCTGGCTACTGTGCTCAGAACGGCTTCTACTGCCTGGTGTACGGCTTCCTGCCCAACGGCTCCCTGGAGGACCGTCTCCACTGCCAGACCCAGGCCTGCCCACCTCTCTCCTGGCCTCAGCGACTGGACATCCTTCTGGGTACAGCCCGGGCAATTCAGTTTCTACATCAGGACAGCCCCAGCCTCATCCATGGAGACATCAAGAGTTCCAACGTCCTTCTGGATGAGAGGCTGACACCCAAGCTGGGAGACTTTGGCCTGGCCCGGTTCAGCCGCTTTGCCGGGTCCAGCCCCAGCCAGAGCAGCATGGTGGCCCGGACACAGACAGTGCGGGGCACCCTGGCCTACCTGCCCGAGGAGTACATCAAGACGGGAAGGCTGGCTGTGGACACGGACACCTTCAGCTTTGGGGTGGTAGTGCTAGAGACCTTGGCTGGTCAGAGGGCTGTGAAGACGCACGGTGCCAGGACCAAGTATCTGAAAGACCTGGTGGAAGAGGAGGCTGAGGAGGCTGGAGTGGCTTTGAGAAGCACCCAGAGCACACTGCAAGCAGGTCTGGCTGCAGATGCCTGGGCTGCTCCCATCGCCATGCAGATCTACAAGAAGCACCTGGACCCCAGGCCCGGGCCCTGCCCACCTGAGCTGGGCCTGGGCCTGGGCCAGCTGGCCTGCTGCTGCCTGCACCGCCGGGCCAAAAGGAGGCCTCCTATGACCCAGGAGAACTCCTACGTGTCCAGCACTGGCAGAGCCCACAGTGGGGCTGCTCCATGGCAGCCCCTGGCAGCGCCATCAGGAGCCAGTGCCCAGGCAGCAGAGCAGCTGCAGAGAGGCCCCAACCAGCCCGTGGAGAGTGACGAGAGCCTAGGCGGCCTCTCTGCTGCCCTGCGCTCCTGGCACTTGACTCCAAGCTGCCCTCTGGACCCAGCACCCCTCAGGGAGGCCGGCTGTCCTCAGGGGGACACGGCAGGAGAATCGAGCTGGGGGAGTGGCCCAGGATCCCGGCCCACAGCCGTGGAAGGACTGGCCCTTGGCAGCTCTGCATCATCGTCGTCAGAGCCACCGCAGATTATCATCAACCCTGCCCGACAGAAGATGGTCCAGAAGCTGGCCCTGTACGAGGATGGGGCCCTGGACAGCCTGCAGCTGCTGTCGTCCAGCTCCCTCCCAGGCTTGGGCCTGGAACAGGACAGGCAGGGGCCCGAAGAAAGTGATGAATTTCAGAGCTGA
ヒトLBP CDS(SEQ ID NO:21)
ATGGGGGCCTTGGCCAGAGCCCTGCCGTCCATACTGCTGGCATTGCTGCTTACGTCCACCCCAGAGGCTCTGGGTGCCAACCCCGGCTTGGTCGCCAGGATCACCGACAAGGGACTGCAGTATGCGGCCCAGGAGGGGCTATTAGCTCTGCAGAGTGAGCTGCTCAGGATCACGCTGCCTGACTTCACCGGGGACTTGAGGATCCCCCACGTCGGCCGTGGGCGCTATGAGTTCCACAGCCTGAACATCCACAGCTGTGAGCTGCTTCACTCTGCGCTGAGGCCTGTCCCTGGCCAGGGCCTGAGTCTCAGCATCTCCGACTCCTCCATCCGGGTCCAGGGCAGGTGGAAGGTGCGCAAGTCATTCTTCAAACTACAGGGCTCCTTTGATGTCAGTGTCAAGGGCATCAGCATTTCGGTCAACCTCCTGTTGGGCAGCGAGTCCTCCGGGAGGCCCACAGTTACTGCCTCCAGCTGCAGCAGTGACATCGCTGACGTGGAGGTGGACATGTCGGGAGACTTGGGGTGGCTGTTGAACCTCTTCCACAACCAGATTGAGTCCAAGTTCCAGAAAGTACTGGAGAGCAGGATTTGCGAAATGATCCAGAAATCAGTGTCCTCCGATCTACAGCCTTATCTCCAAACTCTGCCAGTTACAACAGAGATTGACAGTTTCGCCGACATTGATTATAGCTTAGTGGAAGCCCCTCGGGCAACAGCCCAGATGCTGGAGGTGATGTTTAAGGGTGAAATCTTTCATCGTAACCACCGTTCTCCAGTTACCCTCCTTGCTGCAGTCATGAGCCTTCCTGAGGAACACAACAAAATGGTCTACTTTGCCATCTCGGATTATGTCTTCAACACGGCCAGCCTGGTTTATCATGAGGAAGGATATCTGAACTTCTCCATCACAGATGACATGATACCGCCTGACTCTAATATCCGACTGACCACCAAGTCCTTCCGACCCTTCGTCCCACGGTTAGCCAGGCTCTACCCCAACATGAACCTGGAACTCCAGGGATCAGTGCCCTCTGCTCCGCTCCTGAACTTCAGCCCTGGGAATCTGTCTGTGGACCCCTATATGGAGATAGATGCCTTTGTGCTCCTGCCCAGCTCCAGCAAGGAGCCTGTCTTCCGGCTCAGTGTGGCCACTAATGTGTCCGCCACCTTGACCTTCAATACCAGCAAGATCACTGGGTTCCTGAAGCCAGGAAAGGTAAAAGTGGAACTGAAAGAATCCAAAGTTGGACTATTCAATGCAGAGCTGTTGGAAGCGCTCCTCAACTATTACATCCTTAACACCTTCTACCCCAAGTTCAATGATAAGTTGGCCGAAGGCTTCCCCCTTCCTCTGCTGAAGCGTGTTCAGCTCTACGACCTTGGGCTGCAGATCCATAAGGACTTCCTGTTCTTGGGTGCCAATGTCCAATACATGAGAGTTTGA
ヒトTRAF6 CDS(SEQ ID NO:22)
ATGAGTCTGCTAAACTGTGAAAACAGCTGTGGATCCAGCCAGTCTGAAAGTGACTGCTGTGTGGCCATGGCCAGCTCCTGTAGCGCTGTAACAAAAGATGATAGTGTGGGTGGAACTGCCAGCACGGGGAACCTCTCCAGCTCATTTATGGAGGAGATCCAGGGATATGATGTAGAGTTTGACCCACCCCTGGAAAGCAAGTATGAATGCCCCATCTGCTTGATGGCATTACGAGAAGCAGTGCAAACGCCATGCGGCCATAGGTTCTGCAAAGCCTGCATCATAAAATCAATAAGGGATGCAGGTCACAAATGTCCAGTTGACAATGAAATACTGCTGGAAAATCAACTATTTCCAGACAATTTTGCAAAACGTGAGATTCTTTCTCTGATGGTGAAATGTCCAAATGAAGGTTGTTTGCACAAGATGGAACTGAGACATCTTGAGGATCATCAAGCACATTGTGAGTTTGCTCTTATGGATTGTCCCCAATGCCAGCGTCCCTTCCAAAAATTCCATATTAATATTCACATTCTGAAGGATTGTCCAAGGAGACAGGTTTCTTGTGACAACTGTGCTGCATCAATGGCATTTGAAGATAAAGAGATCCATGACCAGAACTGTCCTTTGGCAAATGTCATCTGTGAATACTGCAATACTATACTCATCAGAGAACAGATGCCTAATCATTATGATCTAGACTGCCCTACAGCCCCAATTCCATGCACATTCAGTACTTTTGGTTGCCATGAAAAGATGCAGAGGAATCACTTGGCACGCCACCTACAAGAGAACACCCAGTCACACATGAGAATGTTGGCCCAGGCTGTTCATAGTTTGAGCGTTATACCCGACTCTGGGTATATCTCAGAGGTCCGGAATTTCCAGGAAACTATTCACCAGTTAGAGGGTCGCCTTGTAAGACAAGACCATCAAATCCGGGAGCTGACTGCTAAAATGGAAACTCAGAGTATGTATGTAAGTGAGCTCAAACGAACCATTCGAACCCTTGAGGACAAAGTTGCTGAAATCGAAGCACAGCAGTGCAATGGAATTTATATTTGGAAGATTGGCAACTTTGGAATGCATTTGAAATGTCAAGAAGAGGAGAAACCTGTTGTGATTCATAGCCCTGGATTCTACACTGGCAAACCCGGGTACAAACTGTGCATGCGCTTGCACCTTCAGTTACCGACTGCTCAGCGCTGTGCAAACTATATATCCCTTTTTGTCCACACAATGCAAGGAGAATATGACAGCCACCTCCCTTGGCCCTTCCAGGGTACAATACGCCTTACAATTCTTGATCAGTCTGAAGCACCTGTAAGGCAAAACCACGAAGAGATAATGGATGCCAAACCAGAGCTGCTTGCTTTCCAGCGACCCACAATCCCACGGAACCCAAAAGGTTTTGGCTATGTAACTTTTATGCATCTGGAAGCCCTAAGACAAAGAACTTTCATTAAGGATGACACATTATTAGTGCGCTGTGAGGTCTCCACCCGCTTTGACATGGGTAGCCTTCGGAGGGAGGGTTTTCAGCCACGAAGTACTGATGCAGGGGTATAG
ヒトK-Ras CDS(SEQ ID NO:23)
ATGACTGAATATAAACTTGTGGTAGTTGGAGCTGGTGGCGTAGGCAAGAGTGCCTTGACGATACAGCTAATTCAGAATCATTTTGTGGACGAATATGATCCAACAATAGAGGATTCCTACAGGAAGCAAGTAGTAATTGATGGAGAAACCTGTCTCTTGGATATTCTCGACACAGCAGGTCAAGAGGAGTACAGTGCAATGAGGGACCAGTACATGAGGACTGGGGAGGGCTTTCTTTGTGTATTTGCCATAAATAATACTAAATCATTTGAAGATATTCACCATTATAGAGAACAAATTAAAAGAGTTAAGGACTCTGAAGATGTACCTATGGTCCTAGTAGGAAATAAATGTGATTTGCCTTCTAGAACAGTAGACACAAAACAGGCTCAGGACTTAGCAAGAAGTTATGGAATTCCTTTTATTGAAACATCAGCAAAGACAAGACAGGGTGTTGATGATGCCTTCTATACATTAGTTCGAGAAATTCGAAAACATAAAGAAAAGATGAGCAAAGATGGTAAAAAGAAGAAAAAGAAGTCAAAGACAAAGTGTGTAATTATGTAA
ヒトN-Ras CDS(SEQ ID NO:24)
ATGACTGAGTACAAACTGGTGGTGGTTGGAGCAGGTGGTGTTGGGAAAAGCGCACTGACAATCCAGCTAATCCAGAACCACTTTGTAGATGAATATGATCCCACCATAGAGGATTCTTACAGAAAACAAGTGGTTATAGATGGTGAAACCTGTTTGTTGGACATACTGGATACAGCTGGACAAGAAGAGTACAGTGCCATGAGAGACCAATACATGAGGACAGGCGAAGGCTTCCTCTGTGTATTTGCCATCAATAATAGCAAGTCATTTGCGGATATTAACCTCTACAGGGAGCAGATTAAGCGAGTAAAAGACTCGGATGATGTACCTATGGTGCTAGTGGGAAACAAGTGTGATTTGCCAACAAGGACAGTTGATACAAAACAAGCCCACGAACTGGCCAAGAGTTACGGGATTCCATTCATTGAAACCTCAGCCAAGACCAGACAGGGTGTTGAAGATGCTTTTTACACACTGGTAAGAGAAATACGCCAGTACCGAATGAAAAAACTCAACAGCAGTGATGATGGGACTCAGGGTTGTATGGGATTGCCATGTGTGGTGATGTAA
ヒトRaf CDS(SEQ ID NO:25)
ATGGCTAGCAAACGAAAATCTACAACTCCATGCATGGTTCGGACATCACAAGTAGTAGAACAAGATGTGCCCGAGGAAGTAGACAGGGCCAAAGAGAAAGGAATCGGCACACCACAGCCTGACGTGGCCAAGGACAGTTGGGCAGCAGAACTTGAAAACTCTTCCAAAGAAAACGAAGTGATAGAGGTGAAATCTATGGGGGAAAGCCAGTCCAAAAAACTCCAAGGTGGTTATGAGTGCAAATACTGCCCCTACTCCACGCAAAACCTGAACGAGTTCACGGAGCATGTCGACATGCAGCATCCCAACGTGATTCTCAACCCCCTCTACGTGTGTGCAGAATGTAACTTCACAACCAAAAAGTACGACTCCCTATCCGACCACAACTCCAAGTTCCATCCCGGGGAGGCCAACTTCAAGCTGAAGTTAATTAAACGCAATAATCAAACTGTCTTGGAACAGTCCATCGAAACCACCAACCATGTCGTGTCCATCACCACCAGTGGCCCTGGAACTGGTGACAGTGATTCTGGGATCTCGGTGAGTAAAACCCCCATCATGAAGCCTGGAAAACCAAAAGCGGATGCCAAGAAGGTGCCCAAGAAGCCCGAGGAGATCACCCCCGAGAACCACGTGGAAGGGACCGCCCGCCTGGTGACAGACACAGCTGAGATCCTCTCGAGACTCGGCGGGGTGGAGCTCCTCCAAGACACATTAGGACACGTCATGCCTTCTGTACAGCTGCCACCAAATATCAACCTTGTGCCCAAGGTCCCTGTCCCACTAAATACTACCAAATACAACTCTGCCCTGGATACAAATGCCACGATGATCAACTCTTTCAACAAGTTTCCTTACCCGACCCAGGCTGAGTTGTCCTGGCTGACAGCTGCCTCCAAACACCCAGAGGAGCACATCAGAATCTGGTTTGCCACCCAGCGCTTAAAGCATGGCATCAGCTGGTCCCCAGAAGAGGTGGAGGAGGCCCGGAAGAAGATGTTCAACGGCACCATCCAGTCAGTACCCCCGACCATCACTGTGCTGCCCGCCCAGTTGGCCCCCACAAAGGTGACGCAGCCCATCCTCCAGACGGCTCTACCGTGCCAGATCCTCGGCCAGACTAGCCTGGTGCTGACTCAGGTGACCAGCGGGTCAACAACCGTCTCTTGCTCCCCCATCACACTTGCCGTGGCAGGAGTCACCAACCATGGCCAGAAGAGACCCTTGGTGACTCCCCAAGCTGCCCCCGAACCCAAGCGTCCACACATCGCTCAGGTGCCAGAGCCCCCACCCAAGGTGGCCAACCCCCCGCTCACACCAGCCAGTGACCGCAAGAAGACAAAGGAGCAGATAGCACATCTCAAGGCCAGCTTTCTCCAGAGCCAGTTCCCTGACGATGCCGAGGTTTACCGGCTCATCGAGGTGACTGGCCTTGCCAGGAGCGAGATCAAGAAGTGGTTCAGTGACCACCGATATCGGTGTCAAAGGGGCATCGTCCACATCACCAGCGAATCCCTTGCCAAAGACCAGTTGGCCATCGCGGCCTCCCGACACGGTCGCACGTATCATGCGTACCCAGACTTTGCCCCCCAGAAGTTCAAAGAGAAAACACAGGGTCAGGTTAAAATCTTGGAAGACAGCTTTTTGAAAAGTTCTTTTCCTACCCAAGCAGAACTGGATCGGCTAAGGGTGGAGACCAAGCTGAGCAGGAGAGAGATCGACTCCTGGTTCTCGGAGAGGCGGAAGCTTCGAGACAGCATGGAACAAGCTGTCTTGGATTCCATGGGGTCTGGCAAAAAAGGCCAAGATGTGGGAGCCCCCAATGGTGCTCTGTCTCGACTCGACCAGCTCTCCGGTGCCCAGTTAACAAGTTCTCTGCCCAGCCCTTCGCCAGCAATTGCAAAAAGTCAAGAACAGGTTCATCTCCTGAGGAGCACGTTTGCAAGAACCCAGTGGCCTACTCCCCAGGAGTACGACCAGTTAGCGGCCAAGACTGGCCTGGTCCGAACTGAGATTGTGCGTTGGTTCAAGGAGAACAGATGCTTGCTGAAAACGGGAACCGTGAAGTGGATGGAGCAGTACCAGCACCAGCCCATGGCAGATGATCACGGCTACGATGCCGTAGCAAGGAAAGCAACAAAACCCATGGCCGAGAGCCCAAAGAACGGGGGTGATGTGGTTCCACAATATTACAAGGACCCCAAAAAGCTCTGCGAAGAGGACTTGGAGAAGTTGGTGACCAGGGTAAAAGTAGGCAGCGAGCCAGCAAAAGACTGTTTGCCAGCAAAGCCCTCAGAGGCCACCTCAGACCGGTCAGAGGGCAGCAGCCGGGACGGCCAGGGTAGCGACGAGAACGAGGAGTCGAGCGTTGTGGATTACGTGGAGGTGACGGTCGGGGAGGAGGATGCGATCTCAGATAGATCAGATAGCTGGAGTCAGGCTGCGGCAGAAGGTGTGTCGGAACTGGCTGAATCAGACTCCGACTGCGTCCCTGCAGAGGCTGGCCAGGCCTAG
ヒトMEK1 CDS(SEQ ID NO:26)
ATGCCCAAGAAGAAGCCGACGCCCATCCAGCTGAACCCGGCCCCCGACGGCTCTGCAGTTAACGGGACCAGCTCTGCGGAGACCAACTTGGAGGCCTTGCAGAAGAAGCTGGAGGAGCTAGAGCTTGATGAGCAGCAGCGAAAGCGCCTTGAGGCCTTTCTTACCCAGAAGCAGAAGGTGGGAGAACTGAAGGATGACGACTTTGAGAAGATCAGTGAGCTGGGGGCTGGCAATGGCGGTGTGGTGTTCAAGGTCTCCCACAAGCCTTCTGGCCTGGTCATGGCCAGAAAGCTAATTCATCTGGAGATCAAACCCGCAATCCGGAACCAGATCATAAGGGAGCTGCAGGTTCTGCATGAGTGCAACTCTCCGTACATCGTGGGCTTCTATGGTGCGTTCTACAGCGATGGCGAGATCAGTATCTGCATGGAGCACATGGATGGAGGTTCTCTGGATCAAGTCCTGAAGAAAGCTGGAAGAATTCCTGAACAAATTTTAGGAAAAGTTAGCATTGCTGTAATAAAAGGCCTGACATATCTGAGGGAGAAGCACAAGATCATGCACAGAGATGTCAAGCCCTCCAACATCCTAGTCAACTCCCGTGGGGAGATCAAGCTCTGTGACTTTGGGGTCAGCGGGCAGCTCATCGACTCCATGGCCAACTCCTTCGTGGGCACAAGGTCCTACATGTCGCCAGAAAGACTCCAGGGGACTCATTACTCTGTGCAGTCAGACATCTGGAGCATGGGACTGTCTCTGGTAGAGATGGCGGTTGGGAGGTATCCCATCCCTCCTCCAGATGCCAAGGAGCTGGAGCTGATGTTTGGGTGCCAGGTGGAAGGAGATGCGGCTGAGACCCCACCCAGGCCAAGGACCCCCGGGAGGCCCCTTAGCTCATACGGAATGGACAGCCGACCTCCCATGGCAATTTTTGAGTTGTTGGATTACATAGTCAACGAGCCTCCTCCAAAACTGCCCAGTGGAGTGTTCAGTCTGGAATTTCAAGATTTTGTGAATAAATGCTTAATAAAAAACCCCGCAGAGAGAGCAGATTTGAAGCAACTCATGGTTCATGCTTTTATCAAGAGATCTGATGCTGAGGAAGTGGATTTTGCAGGTTGGCTCTGCTCCACCATCGGCCTTAACCAGCCCAGCACACCAACCCATGCTGCTGGCGTCTAA
ヒトMEK2 CDS(SEQ ID NO:27)
ATGCTGGCCCGGAGGAAGCCGGTGCTGCCGGCGCTCACCATCAACCCTACCATCGCCGAGGGCCCATCCCCTACCAGCGAGGGCGCCTCCGAGGCAAACCTGGTGGACCTGCAGAAGAAGCTGGAGGAGCTGGAACTTGACGAGCAGCAGAAGAAGCGGCTGGAAGCCTTTCTCACCCAGAAAGCCAAGGTCGGCGAACTCAAAGACGATGACTTCGAAAGGATCTCAGAGCTGGGCGCGGGCAACGGCGGGGTGGTCACCAAAGTCCAGCACAGACCCTCGGGCCTCATCATGGCCAGGAAGCTGATCCACCTTGAGATCAAGCCGGCCATCCGGAACCAGATCATCCGCGAGCTGCAGGTCCTGCACGAATGCAACTCGCCGTACATCGTGGGCTTCTACGGGGCCTTCTACAGTGACGGGGAGATCAGCATTTGCATGGAACACATGGACGGCGGCTCCCTGGACCAGGTGCTGAAAGAGGCCAAGAGGATTCCCGAGGAGATCCTGGGGAAAGTCAGCATCGCGGTTCTCCGGGGCTTGGCGTACCTCCGAGAGAAGCACCAGATCATGCACCGAGATGTGAAGCCCTCCAACATCCTCGTGAACTCTAGAGGGGAGATCAAGCTGTGTGACTTCGGGGTGAGCGGCCAGCTCATCGACTCCATGGCCAACTCCTTCGTGGGCACGCGCTCCTACATGGCTCCGGAGCGGTTGCAGGGCACACATTACTCGGTGCAGTCGGACATCTGGAGCATGGGCCTGTCCCTGGTGGAGCTGGCCGTCGGAAGGTACCCCATCCCCCCGCCCGACGCCAAAGAGCTGGAGGCCATCTTTGGCCGGCCCGTGGTCGACGGGGAAGAAGGAGAGCCTCACAGCATCTCGCCTCGGCCGAGGCCCCCCGGGCGCCCCGTCAGCGGTCACGGGATGGATAGCCGGCCTGCCATGGCCATCTTTGAACTCCTGGACTATATTGTGAACGAGCCACCTCCTAAGCTGCCCAACGGTGTGTTCACCCCCGACTTCCAGGAGTTTGTCAATAAATGCCTCATCAAGAACCCAGCGGAGCGGGCGGACCTGAAGATGCTCACAAACCACACCTTCATCAAGCGGTCCGAGGTGGAAGAAGTGGATTTTGCCGGCTGGTTGTGTAAAACCCTGCGGCTGAACCAGCCCGGCACACCCACGCGCACCGCCGTGTGA
ヒトERK1 CDS(SEQ ID NO:28)
ATGGCGGCGGCGGCGGCTCAGGGGGGCGGGGGCGGGGAGCCCCGTAGAACCGAGGGGGTCGGCCCGGGGGTCCCGGGGGAGGTGGAGATGGTGAAGGGGCAGCCGTTCGACGTGGGCCCGCGCTACACGCAGTTGCAGTACATCGGCGAGGGCGCGTACGGCATGGTCAGCTCGGCCTATGACCACGTGCGCAAGACTCGCGTGGCCATCAAGAAGATCAGCCCCTTCGAACATCAGACCTACTGCCAGCGCACGCTCCGGGAGATCCAGATCCTGCTGCGCTTCCGCCATGAGAATGTCATCGGCATCCGAGACATTCTGCGGGCGTCCACCCTGGAAGCCATGAGAGATGTCTACATTGTGCAGGACCTGATGGAGACTGACCTGTACAAGTTGCTGAAAAGCCAGCAGCTGAGCAATGACCATATCTGCTACTTCCTCTACCAGATCCTGCGGGGCCTCAAGTACATCCACTCCGCCAACGTGCTCCACCGAGATCTAAAGCCCTCCAACCTGCTCATCAACACCACCTGCGACCTTAAGATTTGTGATTTCGGCCTGGCCCGGATTGCCGATCCTGAGCATGACCACACCGGCTTCCTGACGGAGTATGTGGCTACGCGCTGGTACCGGGCCCCAGAGATCATGCTGAACTCCAAGGGCTATACCAAGTCCATCGACATCTGGTCTGTGGGCTGCATTCTGGCTGAGATGCTCTCTAACCGGCCCATCTTCCCTGGCAAGCACTACCTGGATCAGCTCAACCACATTCTGGGCATCCTGGGCTCCCCATCCCAGGAGGACCTGAATTGTATCATCAACATGAAGGCCCGAAACTACCTACAGTCTCTGCCCTCCAAGACCAAGGTGGCTTGGGCCAAGCTTTTCCCCAAGTCAGACTCCAAAGCCCTTGACCTGCTGGACCGGATGTTAACCTTTAACCCCAATAAACGGATCACAGTGGAGGAAGCGCTGGCTCACCCCTACCTGGAGCAGTACTATGACCCGACGGATGAGGTGGGCCAGTCCCCAGCAGCAGTGGGGCTGGGGGCAGGGGAGCAGGGGGGCACGTAG
ヒトERK2 CDS(SEQ ID NO:29)
ATGGCGGCGGCGGCGGCGGCGGGCGCGGGCCCGGAGATGGTCCGCGGGCAGGTGTTCGACGTGGGGCCGCGCTACACCAACCTCTCGTACATCGGCGAGGGCGCCTACGGCATGGTGTGCTCTGCTTATGATAATGTCAACAAAGTTCGAGTAGCTATCAAGAAAATCAGCCCCTTTGAGCACCAGACCTACTGCCAGAGAACCCTGAGGGAGATAAAAATCTTACTGCGCTTCAGACATGAGAACATCATTGGAATCAATGACATTATTCGAGCACCAACCATCGAGCAAATGAAAGATGTATATATAGTACAGGACCTCATGGAAACAGATCTTTACAAGCTCTTGAAGACACAACACCTCAGCAATGACCATATCTGCTATTTTCTCTACCAGATCCTCAGAGGGTTAAAATATATCCATTCAGCTAACGTTCTGCACCGTGACCTCAAGCCTTCCAACCTGCTGCTCAACACCACCTGTGATCTCAAGATCTGTGACTTTGGCCTGGCCCGTGTTGCAGATCCAGACCATGATCACACAGGGTTCCTGACAGAATATGTGGCCACACGTTGGTACAGGGCTCCAGAAATTATGTTGAATTCCAAGGGCTACACCAAGTCCATTGATATTTGGTCTGTAGGCTGCATTCTGGCAGAAATGCTTTCTAACAGGCCCATCTTTCCAGGGAAGCATTATCTTGACCAGCTGAACCACATTTTGGGTATTCTTGGATCCCCATCACAAGAAGACCTGAATTGTATAATAAATTTAAAAGCTAGGAACTATTTGCTTTCTCTTCCACACAAAAATAAGGTGCCATGGAACAGGCTGTTCCCAAATGCTGACTCCAAAGCTCTGGACTTATTGGACAAAATGTTGACATTCAACCCACACAAGAGGATTGAAGTAGAACAGGCTCTGGCCCACCCATATCTGGAGCAGTATTACGACCCGAGTGACGAGCCCATCGCCGAAGCACCATTCAAGTTCGACATGGAATTGGATGACTTGCCTAAGGAAAAGCTCAAAGAACTAATTTTTGAAGAGACTGCTAGATTCCAGCCAGGATACAGATCTTAA
ヒトIκB CDS(SEQ ID NO:30)
ATGTTCCAGGCGGCCGAGCGCCCCCAGGAGTGGGCCATGGAGGGCCCCCGCGACGGGCTGAAGAAGGAGCGGCTACTGGACGACCGCCACGACAGCGGCCTGGACTCCATGAAAGACGAGGAGTACGAGCAGATGGTCAAGGAGCTGCAGGAGATCCGCCTCGAGCCGCAGGAGGTGCCGCGCGGCTCGGAGCCCTGGAAGCAGCAGCTCACCGAGGACGGGGACTCGTTCCTGCACTTGGCCATCATCCATGAAGAAAAGGCACTGACCATGGAAGTGATCCGCCAGGTGAAGGGAGACCTGGCCTTCCTCAACTTCCAGAACAACCTGCAGCAGACTCCACTCCACTTGGCTGTGATCACCAACCAGCCAGAAATTGCTGAGGCACTTCTGGGAGCTGGCTGTGATCCTGAGCTCCGAGACTTTCGAGGAAATACCCCCCTACACCTTGCCTGTGAGCAGGGCTGCCTGGCCAGCGTGGGAGTCCTGACTCAGTCCTGCACCACCCCGCACCTCCACTCCATCCTGAAGGCTACCAACTACAATGGCCACACGTGTCTACACTTAGCCTCTATCCATGGCTACCTGGGCATCGTGGAGCTTTTGGTGTCCTTGGGTGCTGATGTCAATGCTCAGGAGCCCTGTAATGGCCGGACTGCCCTTCACCTCGCAGTGGACCTGCAAAATCCTGACCTGGTGTCACTCCTGTTGAAGTGTGGGGCTGATGTCAACAGAGTTACCTACCAGGGCTATTCTCCCTACCAGCTCACCTGGGGCCGCCCAAGCACCCGGATACAGCAGCAGCTGGGCCAGCTGACACTAGAAAACCTTCAGATGCTGCCAGAGAGTGAGGATGAGGAGAGCTATGACACAGAGTCAGAGTTCACGGAGTTCACAGAGGACGAGCTGCCCTATGATGACTGTGTGTTTGGAGGCCAGCGTCTGACGTTATGA
ヒトRac CDS(SEQ ID NO:31)
ATGAGCGACGTGGCTATTGTGAAGGAGGGTTGGCTGCACAAACGAGGGGAGTACATCAAGACCTGGCGGCCACGCTACTTCCTCCTCAAGAATGATGGCACCTTCATTGGCTACAAGGAGCGGCCGCAGGATGTGGACCAACGTGAGGCTCCCCTCAACAACTTCTCTGTGGCGCAGTGCCAGCTGATGAAGACGGAGCGGCCCCGGCCCAACACCTTCATCATCCGCTGCCTGCAGTGGACCACTGTCATCGAACGCACCTTCCATGTGGAGACTCCTGAGGAGCGGGAGGAGTGGACAACCGCCATCCAGACTGTGGCTGACGGCCTCAAGAAGCAGGAGGAGGAGGAGATGGACTTCCGGTCGGGCTCACCCAGTGACAACTCAGGGGCTGAAGAGATGGAGGTGTCCCTGGCCAAGCCCAAGCACCGCGTGACCATGAACGAGTTTGAGTACCTGAAGCTGCTGGGCAAGGGCACTTTCGGCAAGGTGATCCTGGTGAAGGAGAAGGCCACAGGCCGCTACTACGCCATGAAGATCCTCAAGAAGGAAGTCATCGTGGCCAAGGACGAGGTGGCCCACACACTCACCGAGAACCGCGTCCTGCAGAACTCCAGGCACCCCTTCCTCACAGCCCTGAAGTACTCTTTCCAGACCCACGACCGCCTCTGCTTTGTCATGGAGTACGCCAACGGGGGCGAGCTGTTCTTCCACCTGTCCCGGGAGCGTGTGTTCTCCGAGGACCGGGCCCGCTTCTATGGCGCTGAGATTGTGTCAGCCCTGGACTACCTGCACTCGGAGAAGAACGTGGTGTACCGGGACCTCAAGCTGGAGAACCTCATGCTGGACAAGGACGGGCACATTAAGATCACAGACTTCGGGCTGTGCAAGGAGGGGATCAAGGACGGTGCCACCATGAAGACCTTTTGCGGCACACCTGAGTACCTGGCCCCCGAGGTGCTGGAGGACAATGACTACGGCCGTGCAGTGGACTGGTGGGGGCTGGGCGTGGTCATGTACGAGATGATGTGCGGTCGCCTGCCCTTCTACAACCAGGACCATGAGAAGCTTTTTGAGCTCATCCTCATGGAGGAGATCCGCTTCCCGCGCACGCTTGGTCCCGAGGCCAAGTCCTTGCTTTCAGGGCTGCTCAAGAAGGACCCCAAGCAGAGGCTTGGCGGGGGCTCCGAGGACGCCAAGGAGATCATGCAGCATCGCTTCTTTGCCGGTATCGTGTGGCAGCACGTGTACGAGAAGAAGCTCAGCCCACCCTTCAAGCCCCAGGTCACGTCGGAGACTGACACCAGGTATTTTGATGAGGAGTTCACGGCCCAGATGATCACCATCACACCACCTGACCAAGATGACAGCATGGAGTGTGTGGACAGCGAGCGCAGGCCCCACTTCCCCCAGTTCTCCTACTCGGCCAGCGGCACGGCCTGA
ヒトMEK3 CDS(SEQ ID NO:32)
ATGTCCAAGCCACCCGCACCCAACCCCACACCCCCCCGGAACCTGGACTCCCGGACCTTCATCACCATTGGAGACAGAAACTTTGAGGTGGAGGCTGATGACTTGGTGACCATCTCAGAACTGGGCCGTGGAGCCTATGGGGTGGTAGAGAAGGTGCGGCACGCCCAGAGCGGCACCATCATGGCCGTGAAGCGGATCCGGGCCACCGTGAACTCACAGGAGCAGAAGCGGCTGCTCATGGACCTGGACATCAACATGCGCACGGTCGACTGTTTCTACACTGTCACCTTCTACGGGGCACTATTCAGAGAGGGAGACGTGTGGATCTGCATGGAGCTCATGGACACATCCTTGGACAAGTTCTACCGGAAGGTGCTGGATAAAAACATGACAATTCCAGAGGACATCCTTGGGGAGATTGCTGTGTCTATCGTGCGGGCCCTGGAGCATCTGCACAGCAAGCTGTCGGTGATCCACAGAGATGTGAAGCCCTCCAATGTCCTTATCAACAAGGAGGGCCATGTGAAGATGTGTGACTTTGGCATCAGTGGCTACTTGGTGGACTCTGTGGCCAAGACGATGGATGCCGGCTGCAAGCCCTACATGGCCCCTGAGAGGATCAACCCAGAGCTGAACCAGAAGGGCTACAATGTCAAGTCCGACGTCTGGAGCCTGGGCATCACCATGATTGAGATGGCCATCCTGCGGTTCCCTTACGAGTCCTGGGGGACCCCGTTCCAGCAGCTGAAGCAGGTGGTGGAGGAGCCGTCCCCCCAGCTCCCAGCCGACCGTTTCTCCCCCGAGTTTGTGGACTTCACTGCTCAGTGCCTGAGGAAGAACCCCGCAGAGCGTATGAGCTACCTGGAGCTGATGGAGCACCCCTTCTTCACCTTGCACAAAACCAAGAAGACGGACATTGCTGCCTTCGTGAAGGAGATCCTGGGAGAAGACTCATAG
ヒトMEK6 CDS(SEQ ID NO:33)
ATGGAACTGGGACGAGGTGCGTACGGGGTGGTGGAGAAGATGCGGCACGTGCCCAGCGGGCAGATCATGGCAGTGAAGCGGATCCGAGCCACAGTAAATAGCCAGGAACAGAAACGGCTACTGATGGATTTGGATATTTCCATGAGGACGGTGGACTGTCCATTCACTGTCACCTTTTATGGCGCACTGTTTCGGGAGGGTGATGTGTGGATCTGCATGGAGCTCATGGATACATCACTAGATAAATTCTACAAACAAGTTATTGATAAAGGCCAGACAATTCCAGAGGACATCTTAGGGAAAATAGCAGTTTCTATTGTAAAAGCATTAGAACATTTACATAGTAAGCTGTCTGTCATTCACAGAGACGTCAAGCCTTCTAATGTACTCATCAATGCTCTCGGTCAAGTGAAGATGTGCGATTTTGGAATCAGTGGCTACTTGGTGGACTCTGTTGCTAAAACAATTGATGCAGGTTGCAAACCATACATGGCCCCTGAAAGAATAAACCCAGAGCTCAACCAGAAGGGATACAGTGTGAAGTCTGACATTTGGAGTCTGGGCATCACGATGATTGAGTTGGCCATCCTTCGATTTCCCTATGATTCATGGGGAACTCCATTTCAGCAGCTCAAACAGGTGGTAGAGGAGCCATCGCCACAACTCCCAGCAGACAAGTTCTCTGCAGAGTTTGTTGACTTTACCTCACAGTGCTTAAAGAAGAATTCCAAAGAACGGCCTACATACCCAGAGCTAATGCAACATCCATTTTTCACCCTACATGAATCCAAAGGAACAGATGTGGCATCTTTTGTAAAACTGATTCTTGGAGACTAA
ヒトp38 CDS(SEQ ID NO:34)
ATGTCTCAGGAGAGGCCCACGTTCTACCGGCAGGAGCTGAACAAGACAATCTGGGAGGTGCCCGAGCGTTACCAGAACCTGTCTCCAGTGGGCTCTGGCGCCTATGGCTCTGTGTGTGCTGCTTTTGACACAAAAACGGGGTTACGTGTGGCAGTGAAGAAGCTCTCCAGACCATTTCAGTCCATCATTCATGCGAAAAGAACCTACAGAGAACTGCGGTTACTTAAACATATGAAACATGAAAATGTGATTGGTCTGTTGGACGTTTTTACACCTGCAAGGTCTCTGGAGGAATTCAATGATGTGTATCTGGTGACCCATCTCATGGGGGCAGATCTGAACAACATTGTGAAATGTCAGAAGCTTACAGATGACCATGTTCAGTTCCTTATCTACCAAATTCTCCGAGGTCTAAAGTATATACATTCAGCTGACATAATTCACAGGGACCTAAAACCTAGTAATCTAGCTGTGAATGAAGACTGTGAGCTGAAGATTCTGGATTTTGGACTGGCTCGGCACACAGATGATGAAATGACAGGCTACGTGGCCACTAGGTGGTACAGGGCTCCTGAGATCATGCTGAACTGGATGCATTACAACCAGACAGTTGATATTTGGTCAGTGGGATGCATAATGGCCGAGCTGTTGACTGGAAGAACATTGTTTCCTGGTACAGACCATATTAACCAGCTTCAGCAGATTATGCGTCTGACAGGAACACCCCCCGCTTATCTCATTAACAGGATGCCAAGCCATGAGGCAAGAAACTATATTCAGTCTTTGACTCAGATGCCGAAGATGAACTTTGCGAATGTATTTATTGGTGCCAATCCCCTGGCTGTCGACTTGCTGGAGAAGATGCTTGTATTGGACTCAGATAAGAGAATTACAGCGGCCCAAGCCCTTGCACATGCCTACTTTGCTCAGTACCACGATCCTGATGATGAACCAGTGGCCGATCCTTATGATCAGTCCTTTGAAAGCAGGGACCTCCTTATAGATGAGTGGAAAAGCCTGACCTATGATGAAGTCATCAGCTTTGTGCCACCACCCCTTGACCAAGAAGAGATGGAGTCCTGA
ヒトPKR CDS(SEQ ID NO:35)
ATGGCTGGTGATCTTTCAGCAGGTTTCTTCATGGAGGAACTTAATACATACCGTCAGAAGCAGGGAGTAGTACTTAAATATCAAGAACTGCCTAATTCAGGACCTCCACATGATAGGAGGTTTACATTTCAAGTTATAATAGATGGAAGAGAATTTCCAGAAGGTGAAGGTAGATCAAAGAAGGAAGCAAAAAATGCCGCAGCCAAATTAGCTGTTGAGATACTTAATAAGGAAAAGAAGGCAGTTAGTCCTTTATTATTGACAACAACGAATTCTTCAGAAGGATTATCCATGGGGAATTACATAGGCCTTATCAATAGAATTGCCCAGAAGAAAAGACTAACTGTAAATTATGAACAGTGTGCATCGGGGGTGCATGGGCCAGAAGGATTTCATTATAAATGCAAAATGGGACAGAAAGAATATAGTATTGGTACAGGTTCTACTAAACAGGAAGCAAAACAATTGGCCGCTAAACTTGCATATCTTCAGATATTATCAGAAGAAACCTCAGTGAAATCTGACTACCTGTCCTCTGGTTCTTTTGCTACTACGTGTGAGTCCCAAAGCAACTCTTTAGTGACCAGCACACTCGCTTCTGAATCATCATCTGAAGGTGACTTCTCAGCAGATACATCAGAGATAAATTCTAACAGTGACAGTTTAAACAGTTCTTCGTTGCTTATGAATGGTCTCAGAAATAATCAAAGGAAGGCAAAAAGATCTTTGGCACCCAGATTTGACCTTCCTGACATGAAAGAAACAAAGTATACTGTGGACAAGAGGTTTGGCATGGATTTTAAAGAAATAGAATTAATTGGCTCAGGTGGATTTGGCCAAGTTTTCAAAGCAAAACACAGAATTGACGGAAAGACTTACGTTATTAAACGTGTTAAATATAATAACGAGAAGGCGGAGCGTGAAGTAAAAGCATTGGCAAAACTTGATCATGTAAATATTGTTCACTACAATGGCTGTTGGGATGGATTTGATTATGATCCTGAGACCAGTGATGATTCTCTTGAGAGCAGTGATTATGATCCTGAGAACAGCAAAAATAGTTCAAGGTCAAAGACTAAGTGCCTTTTCATCCAAATGGAATTCTGTGATAAAGGGACCTTGGAACAATGGATTGAAAAAAGAAGAGGCGAGAAACTAGACAAAGTTTTGGCTTTGGAACTCTTTGAACAAATAACAAAAGGGGTGGATTATATACATTCAAAAAAATTAATTCATAGAGATCTTAAGCCAAGTAATATATTCTTAGTAGATACAAAACAAGTAAAGATTGGAGACTTTGGACTTGTAACATCTCTGAAAAATGATGGAAAGCGAACAAGGAGTAAGGGAACTTTGCGATACATGAGCCCAGAACAGATTTCTTCGCAAGACTATGGAAAGGAAGTGGACCTCTACGCTTTGGGGCTAATTCTTGCTGAACTTCTTCATGTATGTGACACTGCTTTTGAAACATCAAAGTTTTTCACAGACCTACGGGATGGCATCATCTCAGATATATTTGATAAAAAAGAAAAAACTCTTCTACAGAAATTACTCTCAAAGAAACCTGAGGATCGACCTAACACATCTGAAATACTAAGGACCTTGACTGTGTGGAAGAAAAGCCCAGAGAAAAATGAACGACACACATGTTAG
ヒトTTP CDS(SEQ ID NO:36)
ATGGCGGCTCAGCGGATCCGAGCGGCCAACTCCAATGGCCTCCCTCGCTGCAAGTCAGAGGGGACCCTGATTGACCTGAGCGAAGGGTTTTCAGAGACGAGCTTTAATGACATCAAAGTGCCTTCTCCCAGTGCCTTGCTCGTAGACAACCCCACACCTTTCGGAAATGCAAAGGAAGTGATTGCGATCAAGGACTATTGCCCCACCAACTTCACCACACTGAAGTTCTCCAAGGGCGACCATCTCTACGTCTTGGACACATCTGGCGGTGAGTGGTGGTACGCACACAACACCACCGAAATGGGCTACATCCCCTCCTCCTATGTGCAGCCCTTGAACTACCGGAACTCAACACTGAGTGACAGCGGTATGATTGATAATCTTCCAGACAGCCCAGACGAGGTAGCCAAGGAGCTGGAGCTGCTCGGGGGATGGACAGATGACAAAAAAGTACCAGGCAGAATGTACAGTAATAACCCTTTCTGGAATGGGGTCCAGACCAATCCATTTCTGAATGGGAACGTGCCCGTCATGCCCAGCCTGGATGAGCTGAATCCCAAAAGTACTGTGGATTTGCTCCTTTTTGACGCAGGTACATCCTCCTTCACCGAATCCAGCTCAGCCACCACGAATAGCACTGGCAACATCTTCGATGAGCTTCCAGTCACAAACGGACTCCACGCAGAGCCGCCGGTCAGGCGGGACAACCCCTTCTTCAGAAGCAAGCGCTCCTACAGTCTCTCGGAACTCTCCGTCCTCCAAGCCAAGTCCGATGCTCCCACATCGTCGAGTTTCTTCACCGGCTTGAAATCACCTGCCCCCGAGCAATTTCAGAGCCGGGAGGATTTTCGAACTGCCTGGCTAAACCACAGGAAGCTGGCCCGGTCTTGCCACGACCTGGACTTGCTTGGCCAAAGCCCTGGTTGGGGCCAGACCCAAGCCGTGGAGACAAACATCGTGTGCAAGCTGGATAGCTCCGGGGGTGCTGTCCAGCTTCCTGACACCAGCATCAGCATCCACGTGCCCGAGGGCCACGTCGCCCCTGGGGAGACCCAGCAGATCTCCATGAAAGCCCTGCTGGACCCCCCGCTGGAGCTCAACAGTGACAGGTCCTGCAGCATCAGCCCTGTGCTGGAGGTCAAGCTGAGCAACCTGGAGGTGAAAACCTCTATCATCTTGGAGATGAAAGTGTCAGCCGAGATAAAAAATGACCTTTTTAGCAAAAGCACAGTGGGCCTCCAGTGCCTGAGGAGCGACTCGAAGGAAGGGCCATATGTCTCCGTCCCGCTCAACTGCAGCTGTGGGGACACGGTCCAGGCACAGCTGCACAACCTGGAGCCCTGTATGTACGTGGCTGTCGTGGCCCATGGCCCAAGCATCCTCTACCCTTCCACCGTGTGGGACTTCATCAATAAAAAAGTCACAGTGGGTCTCTACGGCCCTAAACACATCCACCCATCCTTCAAGACGGTAGTGACCATTTTTGGGCATGACTGTGCCCCAAAGACGCTCCTGGTCAGCGAGGTCACACGCCAGGCACCCAACCCTGCCCCGGTGGCCCTGCAGCTGTGGGGGAAGCACCAGTTCGTTTTGTCCAGGCCCCAGGATCTCAAGGTCTGTATGTTTTCCAATATGACGAATTACGAGGTCAAAGCCAGCGAGCAGGCCAAAGTGGTGCGAGGATTCCAGCTGAAGCTGGGCAAGGTGAGCCGCCTGATCTTCCCCATCACCTCCCAGAACCCCAACGAGCTCTCTGACTTCACGCTGCGGGTTCAGGTGAAGGACGACCAGGAGGCCATCCTCACCCAGTTTTGTGTCCAGACTCCTCAGCCACCCCCTAAAAGTGCCATCAAGCCTTCCGGGCAAAGGAGGTTTCTCAAGAAGAACGAAGTCGGGAAAATCATCCTGTCCCCGTTTGCCACCACTACAAAGTACCCGACTTTCCAGGACCGCCCGGTGTCCAGCCTCAAGTTTGGTAAGTTGCTCAAGACTGTGGTGCGGCAGAACAAGAACCACTACCTGCTGGAGTACAAGAAGGGCGACGGGATCGCCCTGCTCAGCGAGGAGCGGGTCAGGCTCCGGGGCCAGCTGTGGACCAAGGAGTGGTACATCGGCTACTACCAGGGCAGGGTGGGCCTCGTGCACACCAAGAACGTGCTGGTGGTCGGCAGGGCCCGGCCCAGCCTGTGCTCGGGCCCCGAGCTGAGCACCTCGGTGCTGCTGGAGCAGATCCTGCGGCCCTGCAAATTCCTCACGTACATCTATGCCTCCGTGAGGACCCTGCTCATGGAGAACATCAGCAGCTGGCGCTCCTTCGCTGACGCCCTGGGCTACGTGAACCTGCCGCTCACCTTTTTCTGCCGGGCAGAGCTGGATAGTGAGCCCGAGCGGGTGGCGTCCGTCCTAGAAAAGCTGAAGGAGGACTGTAACAACACTGAGAACAAAGAACGGAAGTCCTTCCAGAAGGAGCTTGTGATGGCCCTACTGAAGATGGACTGCCAGGGCCTGGTGGTCAGACTCATCCAGGACTTTGTGCTCCTGACCACGGCTGTAGAGGTGGCCCAGCGCTGGCGGGAGCTGGCTGAGAAGCTGGCCAAGGTCTCCAAGCAGCAGATGGACGCCTACGAGTCTCCCCACCGGGACAGGAACGGGGTTGTGGACAGCGAGGCCATGTGGAAGCCTGCGTATGACTTCTTACTCACCTGGAGCCATCAGATCGGGGACAGCTACCGGGATGTCATCCAGGAGCTGCACCTGGGCCTGGACAAGATGAAAAACCCCATCACCAAGCGCTGGAAGCACCTCACTGGGACTCTGATCTTGGTGAACTCCCTGGACGTTCTGAGAGCAGCCGCCTTCAGCCCTGCGGACCAGGACGACTTCGTGATTTGA
ヒトMK2 CDS(SEQ ID NO:37)
ATGCTGTCCAACTCCCAGGGCCAGAGCCCGCCGGTGCCGTTCCCCGCCCCGGCCCCGCCGCCGCAGCCCCCCACCCCTGCCCTGCCGCACCCCCCGGCGCAGCCGCCGCCGCCGCCCCCGCAGCAGTTCCCGCAGTTCCACGTCAAGTCCGGCCTGCAGATCAAGAAGAACGCCATCATCGATGACTACAAGGTCACCAGCCAGGTCCTGGGGCTGGGCATCAACGGCAAAGTTTTGCAGATCTTCAACAAGAGGACCCAGGAGAAATTCGCCCTCAAAATGCTTCAGGACTGCCCCAAGGCCCGCAGGGAGGTGGAGCTGCACTGGCGGGCCTCCCAGTGCCCGCACATCGTACGGATCGTGGATGTGTACGAGAATCTGTACGCAGGGAGGAAGTGCCTGCTGATTGTCATGGAATGTTTGGACGGTGGAGAACTCTTTAGCCGAATCCAGGATCGAGGAGACCAGGCATTCACAGAAAGAGAAGCATCCGAAATCATGAAGAGCATCGGTGAGGCCATCCAGTATCTGCATTCAATCAACATTGCCCATCGGGATGTCAAGCCTGAGAATCTCTTATACACCTCCAAAAGGCCCAACGCCATCCTGAAACTCACTGACTTTGGCTTTGCCAAGGAAACCACCAGCCACAACTCTTTGACCACTCCTTGTTATACACCGTACTATGTGGCTCCAGAAGTGCTGGGTCCAGAGAAGTATGACAAGTCCTGTGACATGTGGTCCCTGGGTGTCATCATGTACATCCTGCTGTGTGGGTATCCCCCCTTCTACTCCAACCACGGCCTTGCCATCTCTCCGGGCATGAAGACTCGCATCCGAATGGGCCAGTATGAATTTCCCAACCCAGAATGGTCAGAAGTATCAGAGGAAGTGAAGATGCTCATTCGGAATCTGCTGAAAACAGAGCCCACCCAGAGAATGACCATCACCGAGTTTATGAACCACCCTTGGATCATGCAATCAACAAAGGTCCCTCAAACCCCACTGCACACCAGCCGGGTCCTGAAGGAGGACAAGGAGCGGTGGGAGGATGTCAAGGGGTGTCTTCATGACAAGAACAGCGACCAGGCCACTTGGCTGACCAGGTTGTGA
アンチセンス核酸分子は、TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2タンパク質をコードするヌクレオチド配列のコード鎖の非コード領域の全てまたは一部に対して相補的であり得る。非コード領域(5’および3’非翻訳領域)は、遺伝子中のコード領域に隣接する5’および3’配列であり、アミノ酸に翻訳されない。
本明細書中開示される配列に基づけば、当業者であれば、本明細書中に記載のTNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2タンパク質をコードする核酸を標的とする複数の適切なアンチセンス核酸のうちいずれかを選択および合成することができる。TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2タンパク質をコードする核酸を標的とするアンチセンス核酸は、Integrated DNA Technologiesのウェブサイトにおいて利用可能なソフトウェアを用いて設計することができる。
アンチセンス核酸の長さは、例えば約5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50ヌクレオチド以上であり得る。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、当該分野において公知の手順を用いて化学合成および酵素ライゲーション反応を用いて構築することができる。例えば、アンチセンス核酸は、自然発生するヌクレオチドまたは多様に修飾されたヌクレオチドを用いて、化学合成され得る。この自然発生するヌクレオチドまたは多様に修飾されたヌクレオチドは、分子の生物学的製剤安定性の向上またはアンチセンスと感知核酸との間に形成された二体鎖の物理的安定性の向上が可能なように設計される。例えば、ホスホロチオエート誘導体およびアクリジン置換ヌクレオチドが用いられ得る。
アンチセンス核酸の生成に用いられ得る修飾ヌクレオチドの例を左記に挙げる:5-フルオロウラシル、5-ブロモウラシル、5-クロロウラシル、5-ヨードウラシル、ヒポキサンチン、キサンチン、4-アセチルシトシン、5-(カルボキシヒドロキシルメチル)ウラシル、5-カルボキシメチルアミノメチル-2-チオウリジン、5-カルボキシメチルアミノメチルウラシル、ジヒドロウラシル、ベータ-D-ガラクトシルキューシオン、イノシン、N6-イソペンテニルアデニン、1-メチルグアニン、1-メチルイノシン、2、2-ジメチルグアニン、2-メチルアデニン、2-メチルグアニン、3-メチルシトシン、5-メチルシトシン、N6-アデニン、7-メチルグアニン、5-メチルアミノメチルウラシル、5-メトキシアミノメチル-2-チオウラシル、ベータ-D-マンノシルキューオシン、5’-メトキシカルボキシメチルウラシル、5-メトキシウラシル、2-メチルチオ-N6-イソペンテニルアデニン、ウラシル-5-オキシ酢酸(v)、ワイブトキソシン、プソイドウラシル、キューオシン、2-チオシトシン、5-メチル-2-チオウラシル、2-チオウラシル、4-チオウラシル、5-メチルウラシル、ウラシル-5-オキシ酢酸メチルエステル、ウラシル-5-オキシ酢酸(v)、5-メチル-2-チオウラシル、3-(3-アミノ-3-N-2-カルボキシプロピル)ウラシル、(acp3)w、および2、6-ジアミノプリン。あるいは、アンチセンス核酸は、内部において核酸がアンチセンス方位にサブクローンされた発現ベクトルを用いて生物学的製剤的に生成され得る(すなわち、挿入核酸から転写されたRNAは、当該標的核酸へのアンチセンス方位のものである)。
本明細書中に記載のアンチセンス核酸分子は、哺乳類(例えば、ヒト)へin vitro作製および投与してもよいし、あるいは、TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、LBP、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2タンパク質をコードする細胞mRNAおよび/またはゲノムDNAとハイブリダイズまたは結合するようにin situ生成してもよく、これにより、例えば転写および/または翻訳の阻害により発現が阻害される。ハイブリダイゼーションは、安定した二体鎖を形成する従来のヌクレオチド相補型によって行ってもよいし、あるいは、例えばDNA二体鎖に結合するアンチセンス核酸分子の場合、二重らせんの主溝における特定の相互作用を通じて行ってもよい。アンチセンス核酸分子は、ベクトル(例えば、レンチウイルス、レトロウイルス、またはアデノウイルスベクトル)を用いて哺乳類細胞へ送達され得る。
アンチセンス核酸は、α-アノマ核酸分子であり得る。α-アノマ核酸分子は、特定の二重鎖ハイブリッドを相補的RNAと共に形成する。相補的RNAにおいて、通常と対照的に、βユニット、鎖が相互に平行に延びる(Gaultierら、Nucleic Acids Res.15:6625-6641、1987)。アンチセンス核酸は、2’-O-メチルリボヌクレオチドも含み得る(Inoueら、Nucleic Acids Res.15:6131-6148、1987)またはキメラRNA-DNAアナログ(Inoueら、FEBS Lett.215:327-330、1987)。
阻害核酸の別の例は、TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2タンパク質をコードする核酸に対して特異度を有するリボザイムである(例えば、TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2mRNAに対する特異度(例えば、SEQ ID NOs:137のうちいずれか1つに対する特異度))。リボザイムは触媒RNA分子であり、単鎖核酸(例えば、mRNA)を分割させることが可能なリボヌクレアーゼ活性を有し、単鎖核酸に対して相補的領域を有する。よって、リボザイム(例えば、ハンマーヘッドリボザイム(左記に記載:HaselhoffおよびGerlach、Nature334:585-591、1988))を用いてmRNA転写物を触媒分割することにより、mRNAによってコードされるタンパク質の翻訳を阻害することができる。本明細書中開示されるTNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2mRNA配列のうちいずれかのヌクレオチド配列に基づいて、TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2mRNAに対して特異度を有するリボザイムを設計することができる。例えば、テトラヒメナL-19IVSRNAの誘導体を構築することができ、この誘導体において、活性部位のヌクレオチド配列は、TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2mRNA中において分割されるべきヌクレオチド配列に対して相補的である(例えば、米国特許第4,987,071号および第5,116,742号を参照)。あるいは、TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2mRNAを用いて、特定のリボヌクレアーゼ活性を有する触媒RNAをRNA分子プールから選択することができる。例えば、左記を参照:Bartelら、Science261:1411-1418、1993。
阻害核酸は、三重らせん構造を形成する核酸分子であってもよい。例えば、TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2ポリペプチドの発現を、TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2ポリペプチドをコードする遺伝子の調節領域に対して相補的なヌクレオチド配列を標的にすることにより、抑制することができる(例えば、プロモーターおよび/またはエンハンサー、例えば、転写イニシエーション開始状態の少なくとも1kb、2kb、3kb、4kb、または5kb上流にある配列)により、標的細胞中の遺伝子の転写を回避する三重らせん構造を形成する。主に左記を参照されたい:Helene,Anticancer Drug Des. 6(6):569-84、1991;Helene,Ann.N.Y.Acad.Sci.660:27-36、1992;およびMaher, Bioassays 14(12):807-15、1992。
多様な実施形態において、例えば分子の安定性、ハイブリダイゼーション、または溶解度を向上させるために、塩基部分、糖残基、またはリン酸塩骨格において阻害核酸を修飾することができる。例えば、ペプチド核酸を生成するために、核酸のデオキシリボースリン酸塩骨格を修飾することができる(例えば左記を参照:Hyrupら、Bioorganic Medicinal Chem.4(1):5-23、1996)。ペプチド核酸(PNA)は、核酸ミミックである(例えば、デオキシリボースリン酸塩骨格がプソイドペプチド骨格と置換され、4つの天然ヌクレオ塩基のみが保持されるDNAミミック)。PNAの中性の骨格により、標準固形のフェーズペプチド合成プロトコルを用いた低イオン強度の条件下におけるDNAおよびRNAへの特異的ハイブリダイゼーションが可能になる。PNAオリゴマーの合成を行うことができる(左記を参照:例えば、Perry-O’Keefeら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.93:14670-675、1996)。PNAは、例えば転写または翻訳停止の導入または複製の阻害による遺伝子発現の配列特異性調節のためのアンチセンスまたは抗原薬剤として用いられ得る。
PNAの修飾は、例えば、PNA-DNAキメラの形成またはリポゾームまたは当該分野において公知の他の薬剤送達技術の使用によりPNAへ取り付けることによりその安定性または細胞取込を向上させるように親油性または他のヘルパーグループを取り付けることにより、行われる。例えば、PNAおよびDNAの有利な特性を組み合わせ得るPNA-DNAキメラが生成され得る。このようなキメラにより、PNA部位が高い結合アフィニティおよび特異度を提供しつつ、DNA認識酵素(例えば、RNAseHおよびDNAポリメラーゼ)がDNA部位と相互作用することが可能になる。PNA-DNAキメラは、塩基スタッキング、ヌクレオ塩基間の結合数および方位について選択された適切な長さのリンカーを用いてリンクされ得る。
PNA-DNAキメラの合成は、左記に記載のように行われ得る:Finnら、Nucleic Acids Res.24:3357-63、1996。例えば、DNA鎖が、標準ホスホラミダイト結合化学現象および修飾ヌクレオシドアナログを用いて固体担体上において合成され得る。化合物sこのようなas5’-(4-メトキシトリチル)アミノ-5’-デオキシ-チミジンホスホラミダイトが、PNAおよびDNAの5’末端との間のリンクとして用いられ得る(Magら、Nucleic Acids Res.17:5973-88、1989)。次に、PNAモノマーを段階的に結合させて、キメラ分子を5’PNA区域および3’DNA区域と共に生成する(Finnら、Nucleic Acids Res.24:3357-63、1996)。あるいは、キメラ分子を5’DNA区域および3’PNA区域と合成してもよい(Peterserら、Bio有機 Med.Chem.Lett.5:1119-11124、1975)。
いくつかの実施形態において、阻害核酸を挙げると、他の付加されたグループがある(例えば、ペプチドまたは細胞膜における移送を促進させる薬剤)(左記を参照:Letsingerら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.86:6553-6556、1989;Lemaitreら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.84:648-652、1989;およびWO88/09810)。加えて、阻害核酸は、ハイブリダイゼーションによってトリガされる分割剤により修飾され得る(例えば、左記を参照:Krolら、Bio/Techniques6:958-976、1988)または挿入剤より修飾され得る(例えば、Zon,Pharm.Res.,5:539-549、1988)。この目的のため、オリゴヌクレオチドが、別の分子へ(例えば、ペプチド、ハイブリダイゼーションによってトリガされる架橋結合剤、移送薬剤、ハイブリダイゼーションによってトリガされる分割剤などへ)結合され得る。
TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2mRNAの発現を哺乳類細胞中において低減させることが可能な別の手段として、RNA干渉(RNAi)を用いた手段がある。RNAiは、宿主細胞中においてmRNAが退化するプロセスである。mRNAを阻害するために、サイレンシング対象のべき当該遺伝子の一部に対応する二重鎖RNA(dsRNA)(例えば、TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2ポリペプチドをコードする遺伝子)が、哺乳類細胞中へ導入される。dsRNAは、短干渉RNA(またはsiRNA)と呼ばれる21-23ヌクレオチドの長さの二体鎖中へ消化される。短干渉RNA(またはsiRNA)は、RNA起因性のサイレンシングコンプレックス(またはRISC)として知られるヌクレアーゼ複合体に結合する。このRISCは、siRNA鎖のうち1つと内在性mRNAとの間の塩基対合の相互作用により、相同転写物を標的とする。次に、これは、12個のヌクレオチドの周囲のmRNAをsiRNAの3’末端から分割する(左記を参照:Sharpら、Genes Dev.15:485-490、2001、およびHammondら、Nature Rev.Gen.2:110-119、2001)。
RNAによって仲介される遺伝子サイレンシングは、例えばRNAヘアペンの内在性発現の強化により、哺乳類細胞において多様な方法で誘発してもよいし(左記を参照:Paddisonら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99:1443-1448、2002)、あるいは、上記したように小型(21-23nt)のdsRNAの形質移入によって誘発してもよい(reviewed in Caplen、Trends Biotech。20:49-51、2002)。RNAiを用いた遺伝子発現の調節方法について、例えば米国特許第6,506,559号およびUS2003/0056235号に記載がある。本明細書中、同文献を参考のため援用する。
標準的な分子生物学技術が、siRNAの生成に用いられ得る。短干渉RNAは、例えばRNAをテンプレートDNA(例えば、プラスミド)から表現するかまたは民間ベンダー(例えば、Dharmacon)から入手することにより、化学合成され得、組換え的に産生され得る。RNAiの仲介に用いられるRNAは、合成または修飾ヌクレオチド(例えば、ホスホロチオエートヌクレオチド)を含み得る。細胞のトランスフェクトをsiRNAまたはsiRNAを作製するために操作されたプラスミドを用いて行う方法が、当該分野において通常用いられている。
TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2mRNAの発現を低減させるために用いられるsiRNA分子は、複数の様態で変化し得る。例えば、これらは、21、22、または23個の連続するヌクレオチドの3’ヒドロキシルグループおよび鎖を含み得る。これらは、平滑末端され得るかまたは3’末端、5’末端または両末端においてオーバーハング端部を含み得る。例えば、RNA分子の少なくとも1つの鎖は、約1~約6個のヌクレオチド(例えば、1-5、1-3、2-4、または3-5ヌクレオチド(ピリミジンまたはプリンヌクレオチド)の長さから3’オーバーハングを有し得る。ここで、両方の鎖はオーバーハングを含み、オーバーハングの長さは、各鎖に対して同じであってもよいし、あるいは異なってもよい。
RNA二体鎖の安定性をさらに強化するために、(例えば、プリンヌクレオチド(例えば、アデノシンまたはグアノシンヌクレオチド)を含めるかまたはピリミジンヌクレオチドを修飾アナログと置換する(例えば、ウリジン2-ヌクレオチド3’オーバーハングを2’-デオキシチミジンと置換することが許容され、RNAi効率への影響は無い)ことにより、3’オーバーハングを退化に対して安定化させることができる。TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2mRNAを低減させる方法において、任意のsiRNAが用いられ得る(ただし、当該標的に対して充分な相同性が得られる場合)(例えば、SEQ ID NO:1-37のうちいずれか1つに存在する配列(例えば、mRNAの翻訳開始部位または第1のエキソンを包含する標的配列))。利用可能なsiRNAの長さに上限は無い(例えば、siRNAは、遺伝子の約21個の塩基対から遺伝子完全長以上の範囲内であり得る(例えば、約20~約30個の塩基対、約50~約60個の塩基対、約60~約70個の塩基対、約70~約80個の塩基対、約80~約90個の塩基対、または約90~約100個の塩基対)。
TNFαを標的とする阻害核酸である例示的TNFα阻害薬を挙げると、例えば、アンチセンスDNA(例えば、Myersら、J Pharmacol Exp Ther.304(1):411-424、2003;Wasmuthら、Invest.Opthalmol.Vis.Sci,2003;Dongら、J.Orthop.Res.26(8):1114-1120、2008;米国特許出願第2003/0083275、2003/0022848、および2004/0770970;ISIS104838;米国特許第6,180,403号、第6,080,580号、および第6,228,642号;Kobzikら、Inhibition of TNF Synthesis by Antisense Oligonucleotides,in Manual of Antisense Methodology,Kluwer AcademicPublishers,Vol.4,pp.107-123,1999;Taylorら、Antisense Nucleic Acid Drug Develop.8(3):199-205,1998;Mayneら、Stroke32:240-248、2001;Mochizukiら、J.Controlled Release151(2):155-161,2011;Dongら、J.Orthopaedic Res.26(8):1114-1120,2008;Dongら、Pharm.Res.28(6):1349-1356,2011;およびPampferら、Biol.Reproduction52(6):1316-1326、1995)、antisense RNA,short interferingRNA(siRNA)(例えば、Taishiら、Brain Research1156:125-132、2007;Presumeyら、Eur.J.Pharm.Biopharm.82(3):457-467、2012;Larouiら、J.Controlled Release186:41-53,2014;D’Amoreら、Int.J.Immunopathology Pharmacol.21:1045-1047,2008;Choiら、J.Dermatol.Sci.52:87-97,2008;;Qinら、Artificial Organs35:706-714,2011;McCarthyら、J.Controlled Release168:28-34,2013;Khouryら、Current Opin.Mol.Therapeutics9(5):483-489,2007;Luら、RNA Interference Technology From Basic Science to Drug Development 303, 2005;Xieら、PharmaGenomics4(6):28-34,2004;Aldawsariら、Current Pharmaceutical Design 21(31):4594-4605, 2015;Zhengら、Arch.Med.Sci.11:1296-1302,2015;Pengら、Chinese J.Surgery47(5):377-380,2009;Aldayelら、Molecular Therapy. Nucleic Acids 5(7):e340, 2016;Baiら、Current Drug Targets16:1531-1539,2015;米国特許出願公開2008/0097091、2009/0306356および2005/0227935号;およびWO14/168264)、short hairpin RNA(shRNA)(例えば、Jakobsenら、Mol.Ther.17(10):1743-1753,2009;Ogawaら、PLoS One9(3):e92073,2014;Dingら、Bone Joint94-6(Suppl.11):44、2014;およびHernandez-Alejandroら、J.Surgical Res.176(2):614-620、2012)、およびmicroRNAs(例えばWO15/26249を参照)。いくつかの実施形態において、阻害核酸は、TNFαのプレmRNAスプライシングをブロックする(例えば、Chiuら、Mol.Pharmacol.71(6):1640-1645、2007)。
いくつかの実施形態において、阻害核酸(例えば、アプタマー)(例えば、Oravaら、ACS Chem Biol.2013;8(1):170-178、2013)は、TNFαタンパク質とそのレセプタ(TNFR1および/またはTNFR2)との結合をブロックし得る。
いくつかの実施形態において、阻害核酸は、TNFα起因性の下流メディエータの発現をダウンレギュレートし得る(例えば、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、p38、JNK、IκB-α、またはCCL2)。下流TNFα起因性のメディエータについてのさらなる教示について、例えば左記に記載がある:Schwambornら、BMC Genomics4:46,2003;およびZhouら、Oncogene22:2034-2044、2003(本明細書中、参考のため援用する)。阻害核酸のさらなる局面について、左記に記載がある:Aagaardら、Adv.Drug Delivery Rev.59(2):75-86,2007、およびBurnettら、Biotechnol.J.6(9):1130-1146、2011。
特定の実施形態において、TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2タンパク質をコードする核酸を標的とする治療的に有効な量の阻害核酸が、阻害核酸を必要とする対象者(例えば、ヒト対象者)へ投与され得る。
いくつかの実施形態において、阻害核酸は、長さが約10ヌクレオチド~約40ヌクレオチドであり得る(例えば、約10~約30ヌクレオチド、約10~約25ヌクレオチド、約10~約20ヌクレオチド、約10~約15ヌクレオチド、10ヌクレオチド、11ヌクレオチド、12ヌクレオチド、13ヌクレオチド、14ヌクレオチド、15ヌクレオチド、16ヌクレオチド、17ヌクレオチド、18ヌクレオチド、19ヌクレオチド、20ヌクレオチド、21ヌクレオチド、22ヌクレオチド、23ヌクレオチド、24ヌクレオチド、25ヌクレオチド、26ヌクレオチド、27ヌクレオチド、28ヌクレオチド、29ヌクレオチド、30ヌクレオチド、31ヌクレオチド、32ヌクレオチド、33ヌクレオチド、34ヌクレオチド、35ヌクレオチド、36ヌクレオチド、37ヌクレオチド、38ヌクレオチド、39ヌクレオチド、または40ヌクレオチド)。当業者であれば、阻害核酸は、DNAまたはRNAの5’または3’末端において少なくとも1つの修飾核酸を含み得ることを理解する。
当該分野において公知のように、「熱融点(Tm)」という用語は、規定されたイオン強度、pHおよび阻害核酸濃度下における温度を指し、この熱融点(Tm)において、標的配列に対して相補的な阻害核酸の50%は、平衡点において標的配列へハイブリダイズする。いくつかの実施形態において、阻害核酸は、厳重な条件下において標的核酸へ特異的に結合し得る(例えば、短オリゴヌクレオチド(例えば、10~50ヌクレオチド)の場合において、塩濃度が少なくとも約0.01~1.0MNaイオン濃度(または他の塩類)がpH7.0~8.3であり、温度が少なくとも約30℃の条件)。厳重な条件は、不安定化剤(例えば、ホルムアミド)の付加によっても達成可能である。
本明細書中に記載の阻害核酸のうちいずれかのいくつかの実施形態において、阻害核酸は、標的核酸(例えば、TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2のうちいずれか1つをコードする核酸)へTmと共に結合する。このTmは、例えばUV分光光度計を用いてリン酸塩緩衝液の生理的食塩水中において測定された場合、20℃を超えるか、22℃を超えるか、24℃を超えるか、26℃を超えるか、28℃を超えるか、30℃を超えるか、32℃を超えるか、34℃を超えるか、36℃を超えるか、38℃を超えるか、40℃を超えるか、42℃を超えるか、44℃を超えるか、46℃を超えるか、48℃を超えるか、50℃を超えるか、52℃を超えるか、54℃を超えるか、56℃を超えるか、58℃を超えるか、60℃を超えるか、62℃を超えるか、64℃を超えるか、66℃を超えるか、68℃を超えるか、70℃を超えるか、72℃を超えるか、74℃を超えるか、76℃を超えるか、78℃を超えるか、または80℃を超える。
本明細書中に記載の阻害薬核酸のいずれかのいくつかの実施形態において、阻害核酸は、Tmと共に標的核酸に結合する(例えば、TNFα、TNFR1、TNFR2、TRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、NF-κB、CD14、MyD88、IRAK、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)、TRAF6、ras、raf、MEK1/2、ERK1/2、NIK、IKK、IκB、NF-κB、rac、MEK4/7、JNK、c-jun、MEK3/6、p38、PKR、TTPまたはMK2のうちいずれか1つをコードする核酸)。このTmは、左記である:約20℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、約48℃、約46℃、約44℃、約42℃、約40℃、約38℃、約36℃、約34℃、約32℃、約30℃、約28℃、約26℃、約24℃、または約22℃(を含む);約22℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、約48℃、約46℃、約44℃、約42℃、約40℃、約38℃、約36℃、約34℃、約32℃、約30℃、約28℃、約26℃、または約24℃(を含む);約24℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、約48℃、約46℃、約44℃、約42℃、約40℃、約38℃、約36℃、約34℃、約32℃、約30℃、約28℃、または約26℃(を含む);約26℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、約48℃、約46℃、約44℃、約42℃、約40℃、約38℃、約36℃、約34℃、約32℃、約30℃、または約28℃(を含む);約28℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、約48℃、約46℃、約44℃、約42℃、約40℃、約38℃、約36℃、約34℃、約32℃、または約30℃(を含む);約30℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、約48℃、約46℃、約44℃、約42℃、約40℃、約38℃、約36℃、約34℃、または約32℃(を含む);約32℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、約48℃、約46℃、約44℃、約42℃、約40℃、約38℃、約36℃、または約34℃(を含む);約34℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、約48℃、約46℃、約44℃、約42℃、約40℃、約38℃、または約36℃(を含む);約36℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、約48℃、約46℃、約44℃、約42℃、約40℃、または約38℃(を含む);約38℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、約48℃、約46℃、約44℃、約42℃、または約40℃(を含む);約40℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、約48℃、約46℃、約44℃、または約42℃(を含む);約42℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、約48℃、約46℃、または約44℃(を含む);約44℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、約48℃、または約46℃(を含む);約46℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、約50℃、または約48℃(を含む);約48℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、約52℃、または約50℃(を含む);約50℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、約54℃、または約52℃(を含む);約52℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、約56℃、または約54℃(を含む);約54℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、約58℃、または約56℃(を含む);約56℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、約60℃、または約58℃(を含む);約58℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、約62℃、または約60℃(を含む);約60℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、約64℃、または約62℃(を含む);約62℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、約66℃、または約64℃(を含む);約64℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、約68℃、または約66℃(を含む);約66℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、約70℃、または約68℃(を含む);約68℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、約72℃、または約70℃(を含む);約70℃~約80℃、約78℃、約76℃、約74℃、または約72℃(を含む);約72℃~約80℃、約78℃、約76℃、または約74℃(を含む);約74℃~約80℃、約78℃、または約76℃(を含む);約76℃~約80℃または約78℃(を含む);または約78℃~約80℃(を含む)。
いくつかの実施形態において、阻害核酸は、ナノ粒子中に処方され得る(例えば、1つ以上の合成ポリマーを含むナノ粒子、例えば、Patilら、Pharmaceutical Nanotechnol.367:195-203,2009;Yangら、ACSAppl.Mater.Interfaces,doi:10.1021/acsami.6b16556,2017;Perepelyukら、Mol.Ther.Nucleic Acids6:259-268,2017)。いくつかの実施形態において、ナノ粒子は、粘膜付着性粒子であり得る(例えば、正電荷の外面を有するナノ粒子)(Andersenら、Methods Mol.Biol.555:77-86,2009)。いくつかの実施形態において、ナノ粒子は、中性の電荷外面を有し得る。
いくつかの実施形態において、阻害核酸は、例えばリポゾームとして処方され得る(Buyensら、J.Control 放出158(3):362-370,2012;Scarabelら、ExpertOpin.Drug Deliv.17:1-14,2017)、ミセル(例えば、混合ミセル)(Tangsangasaksriら、BioMacromolecules17:246-255,2016;Wuら、Nanotechnology,,doi:10.1088/1361-6528/aa6519,2017)、マイクロエマルション(WO11/004395)、ナノエマルションまたは固形の脂質ナノ粒子(Sahayら、Nature Biotechnol.31:653-658、2013;およびLinら、Nanomedicine9(1):105-120、2014)。阻害核酸および阻害核酸の製剤のさらなる例示的な構造的特徴について、US2016/0090598に記載がある。
いくつかの実施形態において、製薬組成は、無菌生理的食塩水溶液および1つ以上の阻害核酸を含み得る(例えば、本明細書中に記載の阻害核酸のうちのいずれか)。いくつかの例において、製薬組成は、無菌生理的食塩水溶液および1つ以上の阻害核酸からなる(例えば、本明細書中に記載の阻害核酸のうちいずれか)。特定の実施形態において、無菌生理的食塩水は、製薬グレードの生理的食塩水である。特定の実施形態において、製薬組成は、1つ以上の阻害核酸(例えば、本明細書中に記載の阻害核酸のうちいずれか)および無菌水を含み得る。特定の実施形態において、製薬組成は、1つ以上の阻害核酸(例えば、本明細書中に記載の阻害核酸のうちいずれか)および無菌水からなる。特定の実施形態において、製薬組成は、1つ以上の阻害核酸(例えば、本明細書中に記載の阻害核酸のうちいずれか)およびリン酸塩緩衝液の生理的食塩水(PBS)を含む。特定の実施形態において、製薬組成は、1つ以上の阻害核酸(例えば、本明細書中に記載の阻害核酸のうちいずれか)および無菌リン酸塩緩衝液の生理的食塩水(PBS)からなる。いくつかの例において、無菌生理的食塩水は、製薬グレードのPBSである。
特定の実施形態において、製薬組成または製剤の調製のために、1つ以上の阻害核酸(例えば、本明細書中に記載の阻害核酸のうちいずれか)と、製薬的に受容可能な活性および/または不活性物質とが混合され得る。製薬組成の製剤の組成および方法は、複数の基準(例を非限定的に挙げると、投与ルート、疾病範囲、または投与すべき投与量)に依存する。
1つ以上の阻害核酸を含む製薬組成は、任意の製薬的に受容可能な塩類、エステル、またはこのようなエステルの塩類を包含する。製薬組成の非限定的例を挙げると、阻害核酸の製薬的に受容可能な塩類がある。適切な製薬的に受容可能な塩類を非限定的に挙げると、ナトリウムおよびカリウム塩がある。
本明細書中、さらなるヌクレオシドを阻害核酸の一端または両端において含み得るプロドラッグも提供される。これらのヌクレオシドは、身体中において内在性ヌクレアーゼによって分割されて、活性阻害核酸を形成する。
脂質部分が、阻害核酸の処方に用いられ得る。特定のこのような方法において、阻害核酸は、事前形成されたリポゾームまたはカチオン脂質および中性脂質の混合物によって構成されたリポプレックス中へ導入される。特定の方法において、モノカチオンまたはポリカチオン脂質を含む阻害核酸複合体が。中性脂質の存在無しに形成される。特定の実施形態において、脂質部分は、哺乳類中の特定の細胞または組織に対する阻害核酸の分布を増加させるように、選択される。いくつかの例において、脂質部分は、哺乳類中の脂肪組織に対する阻害核酸の分布を増加させるように、選択される。特定の実施形態において、脂質部分は、筋肉組織に対する阻害核酸の分布を増加させるように選択される。
特定の実施形態において、本明細書中提供される製薬組成は、1つ以上の阻害核酸および1つ以上の賦形剤を含む。特定のこのような実施形態において、賦形剤は、水、塩溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ゼラチン、ラクトース、アミラーゼ、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ケイ酸、粘性パラフィン、ヒドロキシメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンから選択される。
いくつかの例において、本明細書中提供される製薬組成は、リポゾームおよびエマルションを含む。リポゾームおよびエマルションは、疎水性化合物の処方に用いられ得る。いくつかの例において、特定の有機溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド)が用いられる。
いくつかの例において、本明細書中提供される製薬組成は、1つ以上の阻害核酸を特定の組織または哺乳類中の細胞型へ送達させるように設計された1つ以上の組織特異的な送達分子を含む。例えば、製薬組成は、組織特異的な抗体によってコーティングされたリポゾームを含み得る。
いくつかの実施形態において、本明細書中提供される製薬組成は、共溶媒システムを含み得る。このような共溶媒システムの例を挙げると、ベンジルアルコール、無極性界面活性剤、水混和性有機ポリマー、および水溶性フェーズがある。このような共溶媒システムの非限定的例として、VPD共溶媒システムがある。VPD共溶媒システムは、3%w/vのベンジルアルコール、8%w/vの無極性界面活性剤ポリソルベート80TMおよび65%w/vのポリエチレングリコール300を含む無水エタノールの溶液である。理解されるように、他の界面活性剤をポリソルベート80(登録商標)の代わりに用いてもよい。ポリエチレングリコールの分割数が変更され得る。他の生体適合性ポリマーをポリエチレングリコール(例えば、ポリビニルピロリドン)と置換してもよい。および他の糖類または多糖類をブドウ糖の代替としてもよい。
いくつかの例において、製薬組成が経口投与のために処方され得る。いくつかの例において、製薬組成が、舌下投与のために処方される。
いくつかの例において、製薬組成が、注入による投与のために処方される(例えば、静脈内、皮下、筋肉内)。これらの実施形態のうちいくつかにおいて、製薬組成は、キャリアを含み、水溶液(例えば、水または生理学的に適合性の緩衝液(例えば、ハンクス溶液、リンガー溶液、または生理学的生理的食塩水緩衝液)中に処方される。いくつかの例において、他の配合成分が含まれる(例えば、溶解度を支援するかまたは防腐剤として機能する配合成分)。いくつかの例において、注射用懸濁液は、適切な液体キャリア、懸濁剤などを用いて調製される。いくつかの注入用の製薬組成は、単位剤形様態で(例えば、アンプルまたは多回投与コンテナ中に入れられて)処方される。いくつかの注入用製薬組成として、懸濁液、溶液、または油性ビヒクルまたは水溶性ビヒクル中のエマルションがあり、これらの注入用製薬組成は、調合剤(例えば、懸濁剤、安定剤および/または分散剤)を含み得る。注入用製薬組成中において適切に用いられる溶媒を非限定的に挙げると、親油性溶媒および脂肪油(例えば、ゴマ油)、合成脂肪酸エステル(例えば、オレイン酸エチルまたはトリグリセリド、およびリポゾーム)がある。
抗体
いくつかの実施形態において、TNFα阻害薬は、抗体またはその抗原結合フラグメント(例えば、FabまたはscFv)である。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の抗体または抗原結合フラグメントは、TNFα、TNFR1またはTNFR2のうちいずれか1つに特異的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の抗体の抗体または抗原結合フラグメントは、TNFαに特異的に結合し得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の抗体の抗体または抗原結合フラグメントは、TNFαレセプタ(TNFR1またはTNFR2)へ特異的に結合し得る。
いくつかの実施形態において、抗体は、ヒト化抗体、キメラ抗体、多価抗体、またはそのフラグメントであり得る。いくつかの実施形態において、抗体は、scFv-Fc、VHHドメイン、VNARドメイン、(scFv)2、ミニボディまたはBiTEであり得る。いくつかの実施形態において、抗体は、左記であり得る:DVD-Ig、およびデュアルアフィニティリターゲティング抗体(DART)、トリオマブ、共通LCを用いたkih IgG、crossmab、ortho-FabIgG、2-in-1-IgG、IgG-ScFv、scFv2-Fc、バイナノボディ、tanden抗体、DART-Fc、scFv-HAS-scFv、DNL-Fab3、DAF(ツーインワンまたはフォーインワン)、DutaMab、DT-IgG、knobs-in-holes共通LC、knobs-in-holesアセンブリ、電荷対抗体、Fab-arm exchange抗体、SEEDbody、トリオマブ、LUZ-Y、Fcab、kλボディ、直交Fab、DVD-IgG、IgG(H)-scFv、scFv-(H)IgG、IgG(L)-scFv、scFv-(L)-IgG、IgG(L、H)-Fc、IgG(H)-V、V(H)-IgG、IgG(L)-V、V(L)-IgG、KIHIgG-scFab、2scFv-IgG、IgG-2scFv、scFv4-Ig、Zybody、DVI-IgG、ナノボディ、ナノボディ-HSA、Diabody、TandAb、一本鎖Diabody、一本鎖Diabody-CH3、Diabody-CH3、Triple Body、ミニ抗体、ミニボディ、TriBiミニボディ、scFv-CH3KIH、Fab-scFv、scFv-CH-CL-scFv、F(ab’)2-scFV2、scFv-KIH、Fab-scFv-Fc、4価HCAb、一本鎖Diabody-Fc、Diabody-Fc、tandemscFv-Fc、細胞内抗体、ドックアンドロックDiabody、ImmTAC、HSAbody、一本鎖Diabody-HAS、tandemscFv、IgG-IgG、Cov-X-Body、およびscFv1-PEG-scFv2。
抗体の抗原結合フラグメントの非限定的例を左記に挙げる:Fvフラグメント、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、およびFab’フラグメント。抗体の抗原結合フラグメントのさらなる例として、IgGの抗原結合フラグメントがある(例えば、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4の抗原結合フラグメント)(例えば、ヒトまたはヒト化IgGの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4));IgAの抗原結合フラグメント(例えば、IgA1またはIgA2の抗原結合フラグメント)(例えば、ヒトまたはヒト化IgAの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgA1またはIgA2));IgDの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgDの抗原結合フラグメント);IgEの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgEの抗原結合フラグメント);またはIgMの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgMの抗原結合フラグメント)。
TNFαへ特異的に結合する抗体であるTNF阻害薬の非限定的例について、左記に記載がある:Elliottら、Lancet1994;344:1125-1127、1994;Rankinら、Br.J.Rheumatol.2:334-342、1995;Butlerら、Eur.Cytokine ネットワーク6(4):225-230、1994;Lorenzら、J.Immunol. 156(4):1646-1653、1996;Hinshawら、Circulatory Shock30(3):279-292、1990;Wannerら、Shock11(6):391-395、1999;Bongartzら、JAMA295(19):2275-2285、2006;Knightら、Molecular Immunol. 30(16):1443-1453、1993;Feldman、Nature Reviews Immunol. 2(5):364-371、2002;Taylorら、Nature Reviews Rheumatol.5(10):578-582、2009;Garcesら、Annals Rheumatic Dis.72(12):1947-1955、2013;Palladinoら、Nature Rev.Drug Discovery 2(9):736-746、2003;Sandbornら、Inflammatory Bowel Diseases5(2):119-133、1999;Atzeniら、Autoimmunity Reviews12(7):703-708、2013;Mainiら、Immunol. Rev.144(1):195-223、1995;Ordasら、Clin.Pharmacol.Therapeutics91(4):635-646、2012;Cohenら、CanadianJ.Gastroenterol.Hepatol.15(6):376-384、2001;Feldmannら、Ann.Rev.Immunol. 19(1):163-196、2001;Ben-Horinら、Autoimmunity Rev.13(1):24-30、2014;および米国特許第6,090号,382;第6,258,562号;および第6,509,015号)。
特定の実施形態において、TNFα阻害薬は、左記を含み得るかまたは左記であり得る:インフリキシマブ(レミケード(登録商標))、CDP571、CDP870、golimumab(golimumab(登録商標))、アダリムマブ(ヒュミラ(登録商標))、またはcertolizumab pegol(Cimzia(登録商標))。特定の実施形態において、TNFα阻害薬は、TNFα阻害薬バイオシミラーであり得る。承認されたおよび後期のTNFα阻害薬バイオシミラーの例を非限定的に左記に挙げる:インフリキシマブバイオシミラー(例えば、Remsima(登録商標)およびInflectra(登録商標)(CT-P13)(Celltrion/Pfizer)、GS071(Aprogen)、Flixabi(登録商標)(SB2)(Samsung Bioepis)、PF-06438179(Pfizer/Sandoz)、NI-071(Nichi-Iko Pharmaceutical Co.)、およびABP710(Amgen));アダリムマブバイオシミラー(例えば、Exemptia(登録商標)(ZRC3197)(Zydus Cadila、インド)、Solymbic(登録商標)およびAmgevita(登録商標)(ABP501)(Amgen)、Imraldi(SB5)(Samsung Bioepis)、GP-2017(Sandoz、Switzerland)、ONS-3010(Oncobiologics/Viropro、米国)、M923(Momenta Pharmaceuticals/Baxalta(Baxter spinoff USA))、PF-06410293(Pfizer)、BMO-2またはMYL-1401-A(Biocon/Mylan)、CHS-1420(Coherus)、FKB327(Fujifilm/Kyowa Hakko Kirin(Fujifilm Kyowa Kirin Biologics))、Cyltezo(BI695501)(Boehringer Ingelheim)、CT-P17(Celltrion)、BAX923(Baxalta(現在ではShireの一部))、MSB11022(Fresenius Kabi(Merck kGaA(Merckグループ)から2017年に買収))、LBAL(LG LifeSciences/Mochida Pharmaceutical、韓国/日本)、PBP1502(Prestige Biopharma)、Adfrar(Torrent Pharmaceuticals、インド)、アダリムマブのバイオシミラー(Adello Biologicsによって開発中)、アダリムマブのバイオシミラー(AET Biotech/BioXpress Therapeutics(ドイツ/スイス)によって開発中)、アダリムマブのバイオシミラー(mAbxience、スペイン)、アダリムマブのバイオシミラー(PlantForm(カナダ)によって開発中);およびエタネルセプトバイオシミラー(例えば、Erelzi(登録商標)(Sandoz/Novartis))、Brenzys(登録商標)(SB4)(Samsung Bioepis)、GP2015(Sandoz)、TuNEX(登録商標)(Mycenax)、LBEC0101(LG Life)、およびCHS-0214(Coherus)。
いくつかの実施形態において、バイオシミラーは、抗体またはその抗原結合フラグメントであり、基準抗体(例えば、アダリムマブ)と比較したときに同じ一次アミノ酸配列を有する軽鎖と、基準抗体と比較したときに同じ一次アミノ酸配列を有する重鎖とを有する。いくつかの例において、バイオシミラーは、抗体またはその抗原結合フラグメントであり、基準抗体(例えば、アダリムマブ)として同じ軽鎖変数ドメイン配列を含む軽鎖と、基準抗体として同じ重鎖変数ドメイン配列を含む重鎖とを有する。いくつかの実施形態において、バイオシミラーは、基準抗体(例えば、アダリムマブ)と比較したときに類似のグリコシル化パターンを有し得る。他の実施形態において、バイオシミラーは、基準抗体(例えば、アダリムマブ)と比較したときに異なるグリコシル化パターンを有し得る。
基準抗体(例えば、アダリムマブ)と比較したときのバイオシミラーのN結合型グリコシル化プロファイルの変化の検出を、蛍光検出を用いた2-アントラニル酸(AA)誘導体化および順相液体クロマトグラフィーを用いて行うことができる(例えば、左記に記載のような方法:J.ChromatographyJ.1133:332-339,2006)。例えば、バイオシミラーは、基準抗体(例えば、アダリムマブ)と比較して1個以上(例えば、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個または11個)の以下の種類のN-グリコシル化における変化を有し得る:中性電荷オリゴ糖;モノシアリル化フコース含有オリゴ糖;モノシアリル化オリゴ糖;バイシアリル化フコース含有オリゴ糖;バイシアリル化オリゴ糖;、形態1の三本触角性のトリシアリル化オリゴ糖;三本触角性、形態2のトリシアリル化オリゴ糖;マンノース-6-リン酸塩オリゴ糖;モノリン酸化オリゴ糖;テトラシアリル化オリゴ糖;モノシアリル化およびモノリン酸化オリゴ糖;およびbis-マンノース-6-リン酸塩オリゴ糖。
いくつかの実施形態において、バイオシミラーは、左記のうち1個、2個または3個を有し得る:基準抗体(例えば、アダリムマブ)と比較したときに1個のC末端を有する種のパーセンテージ、2個のC末端を有する種のパーセンテージ、および3個のC末端を有する種のパーセンテージ。
いくつかの実施形態において、バイオシミラーは、基準抗体(例えば、アダリムマブ)と比較したときに組成中における酸性種、中性種、および塩基性種のレベルが1、2または3であり得る。
いくつかの実施形態において、バイオシミラーは、基準抗体と比較したときに硫酸化レベルの変化を有し得る。
いくつかの実施形態において、TNFα阻害薬は、SAR252067であり得る(例えば、TNFSF14(米国特許出願公開第2013/0315913に記載))またはMDGN-002(米国特許出願公開第2015/0337046に記載)に特異的に結合するモノクローナル抗体。いくつかの実施形態において、TNFα阻害薬は、TNFSF15(例えば米国特許出願公開第2015/0132311に記載のもの)に特異的に結合するPF-06480605であり得る。TNFα阻害薬のさらなる例を左記に挙げる:DLCX105(Tsianakasら、Exp.Dermatol.25:428-433、2016に記載)およびTNFSF15(米国特許出願公開第2015/0132311号に記載)に特異的に結合するPF-06480605。抗体または抗原結合抗体フラグメントであるTNFα阻害薬のさらなる例について、例えばWO17/158097、EP3219727、WO16/156465およびWO17/167997に記載がある。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬はtulinerceptである(Protalix Biotherapeutics)。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、DLX-105(ゲル製剤)(Cell Medica)である。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、WO2017158097A1またはEP3219727A1(Tillotts Pharma)中に開示された阻害薬である。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、WO2016156465A1およびWO2017167997A1(Vhsquared Ltd.)に開示の阻害薬である。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、下記の表中の阻害薬のうち1つである:
いくつかの実施形態において、阻害薬は、下記である:
C87(Maら、J.Biol.Chem.289(18):12457-66、2014);
LMP-420(例えば、Haraguchiら、AIDS Res.Ther.3:8、2006);またはa腫瘍壊死因子転換酵素(TACE)阻害薬(例えば、TMI-005またはBMS-561392)(左記を参照:Mossら、Nature Clinical Practice Rheumatology4:300-309、2008)。
小分子阻害薬のさらなる例について、例えば左記に記載がある:Heら、Science310(5750):1022-1025、2005
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の抗体または抗原結合フラグメントのうちいずれかは、左記の解離定数(KD)を有する:(例えば、1x10-5M未満(例えば、0.5x10-5M未満、1x10-6M未満、0.5x10-6M未満、1x10-7M未満、0.5x10-7M未満、1x10-8M未満、0.5x10-8M未満、1x10-9M未満、0.5x10-9M未満、1x10-10M未満、0.5x10-10M未満、1x10-11M未満、0.5x10-11M未満、または1x10-12M未満)(例えばリン酸塩緩衝液の生理的食塩水中において表面プラスモン共鳴(SPR)を用いて測定されたもの)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の抗体または抗原結合フラグメントのうちいずれかは、左記のKDを有する:約1x10-12M~約1x10-5M、約0.5x10-5M、約1x10-6M、約0.5x10-6M、約1x10-7M、約0.5x10-7M、約1x10-8M、約0.5x10-8M、約1x10-9M、約0.5x10-9M、約1x10-10M、約0.5x10-10M、約1x10-11M、または約0.5x10-11M(包含);約0.5x10-11M~約1x10-5M、約0.5x10-5M、約1x10-6M、約0.5x10-6M、約1x10-7M、約0.5x10-7M、約1x10-8M、約0.5x10-8M、約1x10-9M、約0.5x10-9M、約1x10-10M、約0.5x10-10M、または約1x10-11M(包含);約1x10-11M~約1x10-5M、約0.5x10-5M、約1x10-6M、約0.5x10-6M、約1x10-7M、約0.5x10-7M、約1x10-8M、約0.5x10-8M、約1x10-9M、約0.5x10-9M、約1x10-10M、または約0.5x10-10M(包含);約0.5x10-10M~約1x10-5M、約0.5x10-5M、約1x10-6M、約0.5x10-6M、約1x10-7M、約0.5x10-7M、約1x10-8M、約0.5x10-8M、約1x10-9M、約0.5x10-9M、または約1x10-10M(包含);約1x10-10M~約1x10-5M、約0.5x10-5M、約1x10-6M、約0.5x10-6M、約1x10-7M、約0.5x10-7M、約1x10-8M、約0.5x10-8M、約1x10-9M、または約0.5x10-9M(包含);約0.5x10-9M~約1x10-5M、約0.5x10-5M、約1x10-6M、約0.5x10-6M、約1x10-7M、約0.5x10-7M、約1x10-8M、約0.5x10-8M、または約1x10-9M(包含);約1x10-9M~約1x10-5M、約0.5x10-5M、約1x10-6M、約0.5x10-6M、約1x10-7M、約0.5x10-7M、約1x10-8M、または約0.5x10-8M(包含);約0.5x10-8M~約1x10-5M、約0.5x10-5M、約1x10-6M、約0.5x10-6M、約1x10-7M、約0.5x10-7M、または約1x10-8M(包含);約1x10-8M~約1x10-5M、約0.5x10-5M、約1x10-6M、約0.5x10-6M、約1x10-7M、または約0.5x10-7M(包含);約0.5x10-7M~約1x10-5M、約0.5x10-5M、約1x10-6M、約0.5x10-6M、または約1x10-7M(包含);約1x10-7M~約1x10-5M、約0.5x10-5M、約1x10-6M、または約0.5x10-6M(包含);約0.5x10-6M~約1x10-5M、約0.5x10-5M、または約1x10-6M(包含);約1x10-6M~約1x10-5Mor約0.5x10-5M(包含);または約0.5x10-5M~約1x10-5M(包含)(例えばリン酸塩緩衝液の生理的食塩水中において表面プラスモン共鳴(SPR)を用いて測定されたもの)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の抗体または抗原結合フラグメントのうちいずれかは、左記のKoffを有する:約1x10-6s-1~約1x10-3s-1、約0.5x10-3s-1、約1x10-4s-1、約0.5x10-4s-1、約1x10-5s-1、or約0.5x10-5s-1(包含);約0.5x10-5s-1~約1x10-3s-1、約0.5x10-3s-1、約1x10-4s-1、約0.5x10-4s-1、または約1x10-5s-1(包含);約1x10-5s-1~約1x10-3s-1、約0.5x10-3s-1、約1x10-4s-1、または約0.5x10-4s-1(包含);約0.5x10-4s-1~約1x10-3s-1、約0.5x10-3s-1、または約1x10-4s-1(包含);約1x10-4s-1~約1x10-3s-1、または約0.5x10-3s-1(包含);または約0.5x10-5s-1~約1x10-3s-1(包含)(例えばリン酸塩緩衝液の生理的食塩水中において表面プラスモン共鳴(SPR)を用いて測定されたもの)。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の抗体または抗原結合フラグメントのうちいずれかは、左記のKonを有する:約1x102M-1s-1~約1x106M-1s-1、約0.5x106M-1s-1、約1x105M-1s-1、約0.5x105M-1s-1、約1x104M-1s-1、約0.5x104M-1s-1、約1x103M-1s-1、または約0.5x103M-1s-1(包含);約0.5x103M-1s-1~約1x106M-1s-1、約0.5x106M-1s-1、約1x105M-1s-1、約0.5x105M-1s-1、約1x104M-1s-1、約0.5x104M-1s-1、または約1x103M-1s-1(包含);約1x103M-1s-1~約1x106M-1s-1、約0.5x106M-1s-1、約1x105M-1s-1、約0.5x105M-1s-1、約1x104M-1s-1、または約0.5x104M-1s-1(包含);約0.5x104M-1s-1~約1x106M-1s-1、約0.5x106M-1s-1、約1x105M-1s-1、約0.5x105M-1s-1、または約1x104M-1s-1(包含);約1x104M-1s-1~約1x106M-1s-1、約0.5x106M-1s-1、約1x105M-1s-1、または約0.5x105M-1s-1(包含);約0.5x105M-1s-1~約1x106M-1s-1、約0.5x106M-1s-1、or約1x105M-1s-1(包含);約1x105M-1s-1~約1x106M-1s-1、または約0.5x106M-1s-1(包含);または約0.5x106M-1s-1~約1x106M-1s-1(包含)(例えばリン酸塩緩衝液の生理的食塩水中において表面プラスモン共鳴(SPR)を用いて測定されたもの)。
融合蛋白質
いくつかの実施形態において、TNFα阻害薬剤は、融合蛋白質である(例えば、パートナーペプチドへ融合されたTNFRの細胞外ドメイン(例えば、免疫グロブリンのFc領域)(例えば、ヒトIgG))(例えば、左記を参照:Peppelら、J.Exp.Med.174(6):1483-1489、1991;Deegら、Leukemia16(2):162、2002)またはTNFαへ特異的に結合する可溶性のTNFR(例えば、TNFR1またはTNFR2)。いくつかの実施形態において、TNFα阻害薬は、エタネルセプト(Enbrel(登録商標))を含むかまたはエタネルセプト(Enbrel(登録商標))である(例えば、左記を参照:WO91/03553およびWO09/406,476(本明細書中、同文献を参考のため援用する))。いくつかの実施形態において、TNFα阻害薬は、r-TBP-Iを含むかまたはTBP-Iである(例えば、Gradsteinら、J.Acquir.Immune Defic.Syndr.26(2):111-117,2001)。いくつかの実施形態において、TNFα阻害薬は、可溶性のTNFαレセプタを含むかまたは可溶性のTNFαレセプタである(例えば、Wattら、JLeukoc Biol。66(6):1005-1013、1999;Tsaoら、Eur RespirJ.14(3):490-495、1999;Kozakら、Am.J.Physiol.Reg.Integrative Comparative Physiol.269(1):R23-R29、1995;Mohlerら、J.Immunol. 151(3):1548-1561、1993;Nopharら、EMBOJ.9(10):3269、1990;Bjornbergら、Lymphokine Cytokine Res.13(3):203-211、1994;Piguetら、Eur.Respiratory J.7(3):515-518、1994;およびGrayら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.87(19):7380-7384、1990)。
小分子
いくつかの実施形態において、TNFα阻害薬は、小分子である。いくつかの実施形態において、TNFα阻害薬はC87である(Maら、J.Biol.Chem.289(18):12457-66、2014)。いくつかの実施形態において、小分子はLMP-420である(例えば、Haraguchiら、AIDS Res.Ther.3:8、2006)。いくつかの実施形態において、小分子は、腫瘍壊死因子転換酵素(TACE)阻害薬である(例えば、Mossら、Nature Clinical Practice Rheumatology4:300-309、2008)。いくつかの実施形態において、TACE阻害薬はTMI-005およびBMS-561392である。小分子阻害薬のさらなる例について、例えば左記に記載がある:Heら、Science310(5750):1022-1025、2005。
いくつかの例において、TNFα阻害薬は小分子であり、哺乳類細胞中のTRADD、TRAF2、MEKK1/4、MEKK4/7、JNK、AP-1、ASK1、RIP、MEKK3/6、MAPK、NIK、IKK、およびNF-κBのうちの1つの活性を阻害する。
いくつかの例において、TNFα阻害薬は小分子であり、CD14、MyD88のうちの1つの活性を阻害する(例えば左記を参照:Olsonら、Scientific Reports5:14246、2015)、IRAK(Chaudharyら、J.Med.Chem.58(1):96-110、2015)、リポポリサッカリド結合タンパク質(LBP)(例えば左記を参照:米国特許第5,705,398号)、TRAF6(例えば、3-[(2、5-ジメチルフェニル)アミノ]-1-フェニル-2-プロペン-1-ワン)、ras(例えば、Bakerら、Nature497:577-578、2013)、raf(例えば、ベムラフェニブ(PLX4032、RG7204)、トシル酸ソラフェニブ、PLX-4720、ダブラフェニブ(GSK2118436)、GDC-0879、RAF265(CHIR-265)、AZ628、NVP-BHG712、SB590885、ZM336372、ソラフェニブ、GW5074、TAK-632、CEP-32496、エンコラフェニブ(LGX818)、CCT196969、LY3009120、RO5126766(CH5126766)、PLX7904、およびMLN2480)、MEK1/2(例えば、Facciorussoら、Expert Review Gastroentrol.Hepatol.9:993-1003、2015)、ERK1/2(例えば、Mandalら、Oncogene35:2547-2561、2016)、NIK(例えば、Mortierら、Bioorg Med.Chem Lett 20:4515-4520、2010)、IKK(例えば、Reillyら、Nature Med.19:313-321、2013)、IκB(例えば、Suzukiら、Expert.Opin.Invest.Drugs20:395-405、2011)、NF-κB(例えば、Guptaら、Biochim.Biophys.Acta1799(10-12):775-787、2010)、rac(例えば、米国特許第9,278,956号)、MEK4/7、JNK(例えば、AEG3482、BI78D3、CEP1347、c-JUNペプチド、IQ1S、JIP-1(153-163)、SP600125、SU3327、およびTCSJNK6o)、c-jun(例えば、AEG3482、BI78D3、CEP1347、c-JUNペプチド、IQ1S、JIP-1(153-163)、SP600125、SU3327、およびTCSJNK6o)、MEK3/6(例えば、Akinleyeら、J.ヘマトl.Oncol.6:27、2013)、p38(例えば、AL8697、AMG548、BIRB796、CMPD-1、DBM1285ジヒドロクロリド、EO1428、JX401、ML3403、Org48762-0、PH797804、RWJ67657、SB202190、SB203580、SB239063、SB706504、SCIO469、SKF86002、SX011、TA01、TA02、TAK715、VX702、およびVX745)、PKR(例えば、2-アミノプリンまたはCAS608512-97-6)、TTP(例えば、CAS329907-28-0)、およびMK2(PF3644022およびPHA767491)。
内視鏡、摂取可能なデバイスおよびリザーバ
本明細書中に記載のように、いくつかの実施形態において、消化管の疾病の治療方法は、対象者へ製薬製剤を投与することを含む。製薬製剤は、多様な方法のうち1つにより、1つ以上の疾病部位の近位へ送達される。多様な方法のうち1つにより。例えば、製薬製剤の送達は、医療デバイス(例えば、内視鏡、摂取可能なデバイス、またはリザーバ)を介して行われ得る。製薬製剤は、固形剤形、液体剤形、座薬あるいは異なる種類の放出(例えば、持続放出または遅延放出)を用いた直腸投与のための浣腸剤であり得る。
一実施形態において、製薬製剤は、内視鏡、摂取可能なデバイスまたは製薬製剤を含むリザーバにより、1つ以上の疾病部位の近位へ送達される。
GI管の画像化は内視鏡を用いて行われ得、あるいはより最近では、嚥下される摂取可能なデバイスによって行われ得る。GI粘膜を直接的に視覚化すると、炎症性腸疾病の場合の微細な粘膜変性ならびに任意の平坦な病変または固着性の病変の検出において有用である。
本明細書中記載のように、いくつかの実施形態において、消化管の疾病の治療方法は、対象者へ製薬製剤を投与することを含む。いくつかの実施形態において、製薬製剤は、多様な方法のうち1つにより、1つ以上の疾病部位の近位へ送達される。例えば、製薬製剤の送達は、医療デバイス(例えば、内視鏡、摂取可能なデバイス、またはリザーバ)を介して行われ得る。製薬製剤は、固形剤形、液体剤形、座薬、または異なる種類の放出(例えば、持続放出または遅延放出)を用いた直腸投与のための浣腸剤であり得る。
一実施形態において、製薬製剤は、内視鏡、摂取可能なデバイス、または製薬製剤を含むリザーバにより、1つ以上の疾病部位の近位へ送達される。
内視鏡は、カテーテルを含み得る。一例として、カテーテルは、スプレーカテーテルであり得る。一例として、スプレーカテーテルは、診断目的のために染料を送達するために用いられ得る。一例として、スプレーカテーテルは、GI管中の疾病部位へ治療薬を送達させるために用いられ得る。例えば、OlypmusPW-205Vは、すぐに使用可能なスプレーカテーテルであり、内視鏡検査時の組織構造の区別を最大するための効率的スプレー噴霧を可能にするが、疾病組織への薬剤送達にも用いられ得る。
ロボット内視鏡カプセルの概要(Journal of Micro-Bio Robotics11.1-4(2016):1-18,Ciutiら)の記載によれば、微小電気機械システム(MEMS)技術の発展により、(埋設型の(例えば、圧力、pH、血液検出および温度センサ)による)従来の粘膜視覚化に加えて、診断能力が向上した新規の内視鏡カプセルが開発されている。
しかし、内視鏡カプセルの場合、部位を自律的に正確に位置探知する能力が無い。すなわち、内視鏡カプセルの場合、場所を手動で決定するために、医師による監督が必要になる。自律的摂取可能なデバイスは、この点において有利である。
摂取可能なデバイスは、スプレーカテーテルよりも低侵襲性であるため、スプレーカテーテルよりも頻繁に定期的投薬が可能になる点においても有利である。摂取可能なデバイスの別の利点として、カテーテルと比較して、GI管の特定の部分(例えば、上行結腸、盲腸、および小腸の全部位)へのアクセスがより容易である点がある。
局在化のための方法および機構
GI管の直接的視覚化に加えてまたはGI管の直接的視覚化の代わりに、GI管内の摂取可能なデバイスの場所の決定のために、1つ以上の異なる機構が用いられ得る。GI管内の摂取可能なデバイスの局在化のために、多様な実行が用いられ得る。例えば、特定の実行を挙げると、1つ以上の電磁センサコイル、磁界、電磁波、電位値、超音波位置決めシステム、ガンマシンチグラフィー技術または他のラジオトラッカー技術が、他者により記載されている。あるいは、例えば解剖学的ランドマークまたは(複数の画像に基づいた3D再構築のための)より複雑なアルゴリズムを用いた局在化のために画像化を用いてもよい。他の技術は、カプセルから出射される信号の強度を受信するように身体上に外部から配置されたセンサに依存する無線周波数に依存する。摂取可能なデバイスの局在化は、デバイス周囲の媒体中の反射光、pH、温度、経口摂取からの経過時間および/または音響信号に基づいて行ってもよい。
本開示は、摂取可能なデバイスと、対象者のGI管内の摂取可能なデバイスの位置の極めて高精度の決定を可能にする関連するシステムおよび方法とを提供する。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、対象者のGI管内における自身の位置を自律的に決定することができる。
典型的には、摂取可能なデバイスは、1つ以上の処理デバイスと、1つ以上の機械可読ハードウェア格納デバイスとを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の機械可読ハードウェア格納デバイスは、対象者のGI管の一部内の摂取可能なデバイスの場所を決定するための1つ以上の処理デバイスが実行可能な命令を保存する。特定の実施形態において、1つ以上の機械可読ハードウェア格納デバイスは、1つ以上の処理デバイスが外部デバイス(例えば、対象者の外部のベースステーション(例えば、対象者が装着している物品上に携行されているベースステーション))へデータ送信を行う際に実行することが可能な命令を保存する。このベースステーションは、対象者のGI管内のデバイスの場所を決定するためにこのデータを実行することができる。
いくつかの実施形態において、対象者のGI管内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る)。いくつかの実施形態において、対象者のGI管内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る)。このような実施形態において、対象者のGI管の部位を挙げると、例えば、食道、胃、十二指腸、空腸、および/または回腸末端部、盲腸および結腸がある。例示的なかつ非限定的な実施形態を下記において例13に示す。
特定の実施形態において、対象者の食道内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る。例示的なかつ非限定的な実施形態を下記において例13に示す。
いくつかの実施形態において、対象者の胃内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る。例示的なかつ非限定的な実施形態を下記において例13に示す。
特定の実施形態において、対象者の十二指腸内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る)。例示的なかつ非限定的な実施形態を下記において例13に示す。
いくつかの実施形態において、対象者の空腸内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る)。例示的なかつ非限定的な実施形態を下記において例13に示す。
特定の実施形態において、対象者の回腸末端部、盲腸および結腸内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る)。
いくつかの実施形態において、対象者の盲腸内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る)。例示的なかつ非限定的な実施形態を下記において例13に示す。このような実施形態において、対象者のGI管の部位の部位を挙げると、例えば、食道、胃、十二指腸、空腸、および/または回腸末端部、盲腸および結腸がある。
特定の実施形態において、対象者の食道内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る)。
いくつかの実施形態において、対象者の胃内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る)。
特定の実施形態において、対象者の十二指腸内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る)。
いくつかの実施形態において、対象者の空腸内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る)。
特定の実施形態において、対象者の回腸末端部、盲腸および結腸内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る)。
いくつかの実施形態において、対象者の盲腸内の摂取可能なデバイスの場所を決定することが可能な精度は、少なくとも85%であり得る(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、100%であり得る)。
本明細書中用いられるように、「反射率」という用語は、デバイスから出射された光が反射されてデバイスへ戻り、デバイス内またはデバイス上において検出器によって受信されたことから導出される値を指す。例えば、いくつかの実施形態において、この用語は、デバイスから出射された光を指し、ここで、この光の一部は、デバイスの外部の表面から反射され、この光は、デバイス内またはデバイス上において検出器によって受信される。
本明細書中用いられるように、「照明」という用語は、任意の電磁放射を指す。いくつかの実施形態において、照明は、赤外光(IR)、可視スペクトルおよび紫外線光(UV)の範囲内にあり得、照明強度の大部分は、100nm~1000nmの範囲内の特定の波長にセンタリングされ得る。いくつかの実施形態において、照明強度の大部分を赤外(750nm~1000nm)、赤色(600nm~750nm)、緑色(495nm~600nm)、青色(400nm~495nm)または紫外線(100nm~400nm)のスペクトルのうち1つに限定して用いることが有利であり得る。いくつかの実施形態において、異なる波長の複数の照明が用いられ得る。例示目的のため、本明細書中に記載の実施形態において、緑色または青色の光スペクトルの利用が言及され得る。しかし、これらの実施形態は、波長が実質的にまたはおよそ上記の緑色または青色スペクトル内にある任意の適切な光を用い得、本明細書中に記載の局在化システムおよび方法は、任意の適切な光スペクトルを用い得ることが理解される。
ここで図1を参照して、摂取可能なデバイス100の例示的実施形態が図示される。摂取可能なデバイス100は、消化(GI)管内の場所を特定するために用いられ得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、異なる光波長で動作するセンサを用いることにより、胃内に配置されたか、小腸の特定の部位(例えば、十二指腸、空腸、または回腸)または大腸を自律的に決定するように構成され得る。さらに、摂取可能なデバイス100は、小腸または大腸の特定の部位(例えば、十二指腸、空腸、盲腸または結腸)内に配置されているかを自律的に決定するように構成され得る。
摂取可能なデバイス100は、丸薬またはカプセルに類似する形状のハウジング102を有し得る。摂取可能なデバイス100のハウジング102は、第1の端部部位104と、第2の端部部位106とを有し得る。第1の端部部位104は第1の壁部108を含み得、第2の端部部位106は第2の壁部110を含み得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100の第1の端部部位104および第2の端部部位106は、別個に製造され得、接続部112により共に固定され得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、光学的に透明な窓114を含み得る。光学的に透明な窓114は、可視スペクトル、赤外スペクトルまたは紫外線光スペクトルにおける多様な種類の照明に対して透明であり得、摂取可能なデバイス100は、ハウジング102内に透明窓114の後側に配置された多様なセンサおよび照明器を有し得る。これにより、環境外部への透明窓114を通じて摂取可能なデバイス100のハウジング102へ送ることと、透明窓114を通じて環境外部からハウジング102へ反射された照明の一部からの反射率を検出することとを行うように摂取可能なデバイス100を構成することが可能になる。次に、摂取可能なデバイス100は、GI管内の摂取可能なデバイス100の場所を決定するために、検出された反射率レベルを用い得る。いくつかの実施形態において、光学的に透明な窓114は、任意の形状およびサイズであり得、摂取可能なデバイス100の周縁周囲を包囲し得る。この場合、摂取可能なデバイス100は、窓114の方位角において後側の異なる場所に配置された複数組のセンサおよび照明器を有し得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、開口部116を第2の壁部110内に任意選択的に含み得る。いくつかの実施形態において、第2の壁部110は、摂取可能なデバイス100の長手方向軸周囲において(例えば、摂取可能なデバイス100内に収容された適切なモータまたは他のアクチュエータにより)回転するように、構成され得る。これにより、摂取可能なデバイス100がGI管から流体サンプルを入手することまたは開口部116を通じて物質をGI管内に放出することが可能になり得る。
図2は、摂取可能なデバイス100の分解図を示す。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、回転アセンブリ118を任意選択的に含み得る。任意選択の回転アセンブリ118は、以下を含み得る:マイクロコントローラ(例えば、プリント回路基板120へ連結されたマイクロコントローラ)によって駆動されるモータ118-1と、回転位置センシングリング118-2と、第2の端部部位104内にぴったり嵌められるように構成された格納サブユニット118-3。いくつかの実施形態において、回転アセンブリ118により、第2の端部部位104および開口部116が格納サブユニット118-3に相対して回転することが可能になり得る。いくつかの実施形態において、格納サブユニット118-3の側部に空洞が設けられ得る。これらの空洞は、格納チャンバとして機能する。開口部116が格納サブユニット118-3の側部の空洞と整列されると、格納サブユニット118-3の側部の空洞は、摂取可能なデバイス100のハウジング102の外部の環境へ露出される。いくつかの実施形態において、格納サブユニット118-3に医薬品または他の物質をロードした後、摂取可能なデバイス100を対象者へ投与する。この場合、開口部116を格納サブユニット118-3内の空洞と整列させることにより、医薬品または他の物質を摂取可能なデバイス100から放出することができる。いくつかの実施形態において、格納サブユニット118-3は、GI管から入手された流体サンプルを保持するように、構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、格納サブユニット118-3内の空洞と整列するように構成され得、これにより、GI管からの流体サンプルが格納サブユニット118-3内の空洞に進入することが可能になる。その後、摂取可能なデバイス100は、第2の端部部位106を格納サブユニット118-3に相対してさらに回転させることにより、格納サブユニット118-3内の流体サンプルをシールするように構成され得る。いくつかの実施形態において、格納サブユニット118-3は、親水性のスポンジも含み得る。この親水性のスポンジにより、摂取可能なデバイス100が特定の種類の流体サンプルの摂取可能なデバイス100中への引き込みをより良好に行うことが可能になり得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、(摂取可能なデバイス100がGI管内の事前決定された場所に到達したとの決定に応答して)サンプルをGI管内から入手することまたは物質をGI管内に放出することを行うように、構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、(例えば図9に関連して述べたプロセス900によって決定されるように)摂取可能なデバイスが小腸の空腸部位に到達したとの決定に応答して流体サンプルをGI管から入手するように、構成され得る。サンプルの入手または物質の放出を行うことが可能な他の摂取可能なデバイスについて、同一譲受人に譲渡されたPCT出願PCT/CA2013/000133号(出願日:2013年2月15日)、同一譲受人に譲渡された米国仮出願第62/385,553号および同一譲受人に譲渡された米国仮出願第62/376,688号に記載がある。本明細書中、同文献それぞれの全体を参考のため援用する。サンプル入手または物質放出のための任意の適切な方法を本明細書中開示される摂取可能なデバイスの実施形態のうちいくつかにおいて採用することができ、摂取可能なデバイスの場所を決定するためのシステムおよび方法が任意の適切な種類の摂取可能なデバイスに採用され得ることが理解される。
摂取可能なデバイス100は、プリント回路基板(PCB)120と、PCB120への給電を行うように構成されたバッテリ128とを含み得る。PCB120は、プログラマブルマイクロコントローラと、摂取可能なデバイス100の動作の協働のためのファームウェアまたはソフトウェアの保持および実行のための制御およびメモリ回路と、摂取可能なデバイス100の多様な成分とを含み得る。例えば、PCB120は、(データ(例えば、センシングサブユニット126によって収集された測定のデータセット)または局在化プロセス(例えば、本明細書中に記載のプロセスのうち1つ以上(例えば、関連付けられたフローチャートのうち1つ以上に関連して後述するもの))を実行するために制御回路によって実行される命令を保存する)メモリ回路を含み得る。PCB120は、検出器122および照明器124を含み得る。これらの検出器122および照明器124は、センシングサブユニット126を共に形成する。いくつかの実施形態において、PCB120内の制御回路は、処理ユニット、通信回路、または摂取可能なデバイス100の動作のための他の任意の適切な種類の回路を含み得る。例示目的のため、単一のセンシングサブユニット126を形成する単一の検出器122および単一の照明器124のみを図示している。しかし、いくつかの実施形態において、複数のセンシングサブユニットを設けてもよく、それぞれに別個の照明器および検出器を設けて、摂取可能なデバイス100内に設けてもよいことが理解される。例えば、いくつかのセンシングサブユニットをPCB120の周縁において方位角方向に間隔を空けて配置してもよく、これにより、摂取可能なデバイス100が照明の送信と反射率またはデバイスの周縁周囲の全方向における環境光の検出とを行うことが可能になる。いくつかの実施形態において、センシングサブユニット126は、照明器124を用いて照明を生成するように構成され得、この照明は、摂取可能なデバイス100から離隔方向にラジアル方向に窓114を通じて方向付けられる。この照明は、環境外部から摂取可能なデバイス100へ反射され、反射光は、窓114を通じて摂取可能なデバイス100へ戻り、反射率として検出器122により検出され得る。
いくつかの実施形態において、窓114は、任意の適切な形状およびサイズであり得る。例えば、窓114は、摂取可能なデバイス100の周縁全体周囲に延び得る。いくつかの実施形態において、(例えば、センシングサブユニット126と同様に)窓の後側の異なる位置に配置された複数のセンシングサブユニットが設けられ得る。例えば、3つのセンシングサブユニットが同じ長手方向の場所において窓の後側に配置され得るが、方位角方向において120度間隔を空けて配置される。これにより、摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイス100の周囲のラジアル方向の全方向において照明を送信することと、対応する反射率それぞれを測定することとが可能になる。
いくつかの実施形態において、照明器124は、紫外線、赤外または可視スペクトルにおける多様な異なる波長において照明を生成することができる。例えば、照明器124は、赤色-緑色-青色発光ダイオードパッケージ(RGB-LED)を用いて実行され得る。これらの種類のRGB-LEDパッケージは、赤色、青色または緑色の照明あるいは赤色、青色または緑色照明の組み合わせを送信することができる。同様に、検出器122は、照明器124によって生成された照明と同一波長の反射光を感知するように構成され得る。例えば、照明器124が赤色、青色または緑色の照明を生成するように構成されている場合、検出器122は、(例えば、適切に構成されたフォトダイオードの使用を通じて)赤色、青色または緑色の照明によって生成された異なる反射率を検出するように構成され得る。これらの検出された反射率は、摂取可能なデバイス100(例えば、PCB120のメモリ回路内のもの)によって保存され得、その後、(例えばプロセス500(図5)、プロセス600(図6)またはプロセス900(図9)の利用を通じた)GI管内の摂取可能なデバイス100の場所の決定の際に摂取可能なデバイス100によって用いられ得る。
摂取可能なデバイス100は例示的なものであり、限定的なものではないことが理解される。図1および図2に関連して述べた多様なデバイスおよび機構の一般的な形状および構造の変更が(デバイスおよび機構の機能および動作からの有意な変更無く)可能であり得ることが理解される。例えば、摂取可能なデバイス100は、(第1の端部部位104および第2の端部部位106に分割されるのではなく)単一の成型プラスチックピースから形成されたハウジングを有し得る。別の例として、摂取可能なデバイス100内の窓114の場所は、他のいくつかの場所、(例えば、摂取可能なデバイス100の中心または摂取可能なデバイス100の端部のうちの1つ)へ移動され得る。さらに、図1~図10に関連して述べるシステムおよび方法が、任意の適切な種類の摂取可能なデバイス上において実行され得る(ただし、当該の摂取可能なデバイスが反射率または照明レベルを一定の能力で検出することができる場合)。例えば、いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、画像センサを検出器122で代替するように変更され得、摂取可能なデバイスは、記録された画像を個々のスペクトル成分に分解することにより、赤色、青色または緑色の光の相対的レベルを測定するように構成され得る。図1~図11に関連して述べるシステムおよび方法を実行するために用いられ得る局在化能力を備えた摂取可能なデバイスの他の例について、同一譲渡人によって共有されたPCT出願PCT/US2015/052500号(出願日:2015年9月25日)に記載がある。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。さらに、任意の一実施形態に記載の特徴および制限は、本明細書中の他の任意の実施形態に適用され得、一実施形態に関連する記載および例は、他の任意の実施形態において適切な様態で組み合わされ得る点に留意されたい。
図3は、本開示のいくつかの実施形態による消化(GI)管を通じた例示的通過時の摂取可能なデバイスの図である。摂取可能なデバイス300は、本開示に開示される他の任意の摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100(図1))の任意の部位を含み得、局在化能力を備えた任意の適切な種類の摂取可能なデバイスであり得る。例えば、摂取可能なデバイス300は、任意選択の開口部116(図1)または任意選択の回転アセンブリ118(図2))を含まない摂取可能なデバイス100の一実施形態であり得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス300は、対象者によって摂取され得、摂取可能なデバイス300がGI管を横断する際、摂取可能なデバイス300は、GI管内のデバイス300の場所を決定するように構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス300の動きと、摂取可能なデバイス300によって(例えば検出器122(図2)を介して)検出された光の量とは、GI管内における摂取可能なデバイス300の場所に応じて実質的に異なり得、摂取可能なデバイス300は、この情報を用いてGI管内の摂取可能なデバイス300の位置を決定するように構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス300は、周囲の環境から環境光を検出し得るかまたは(摂取可能なデバイス300によって生成された照明(例えば、照明器124(図1)によって生成された照明)に基づいて)反射率を検出し得、この情報を用いて、本明細書中に記載のようなプロセスを通じて摂取可能なデバイス300の場所を決定し得る。摂取可能なデバイス300の現在の場所と、GI管の多様な部位間の各転換に検出された摂取可能なデバイス300の時間とが、摂取可能なデバイス300によって(例えば、PCB120のメモリ回路(図2)中)へ保存され得、任意の適切な目的のために用いられ得る。
摂取可能なデバイス300の摂取後まもなく、摂取可能なデバイスは、食道302を横断する。食道302は、対象者の口腔を胃306へ接続させ得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス300は、(摂取可能なデバイス300の周囲の環境内の光の量および種類を(例えば検出器122(図2)を介して)測定することにより)食道部位GI管に進入したことを決定するように構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス300は、対象者身体外に存在する際、(GI管内に存在する際に検出された光レベルと比較して)より高レベルの光を可視スペクトル内において(例えば検出器122(図2)を介して)検出し得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス300は、身体の外部にあるときに検出された光の典型的レベルを示す前回保存されたデータを(例えば、PCB120のメモリ回路上に(図2))有し得る。摂取可能なデバイス300は、(例えば、検出器122(図2)を介して検出された)検出された光のレベルが閾レベルを超えて(充分な期間(例えば、5.0秒)にわたって)低下した(例えば、少なくとも20~30%の低下)場合に身体への進入を決定するように、構成され得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス300は、括約筋304を通過することによる食道302から胃306への転換を検出するように構成され得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス300は、胃306に進入したかについて複数のパラメータに少なくとも部分的に基づいて決定するように構成され得る。これら複数のパラメータを非限定的に挙げると、(例えば検出器122(図2を介した)または摂取可能なデバイス300)内の温度計を介した光または温度測定の使用、(例えば摂取可能なデバイス300内のpHメータを介した)pH測定、(例えばPCB120(図2)中に設けられたクロック回路の利用を通じて検出された)時間測定、または他の任意の適切な情報がある。例えば、摂取可能なデバイス300は、摂取可能なデバイス300の測定温度が31℃を超えたことを検出した後、摂取可能なデバイス300が胃306に進入したことを検出するように構成され得る。追加的にまたは代替的に、摂取可能なデバイス300は、摂取可能なデバイス300が摂取された後の経過時間が1分経過した後に(または別の事前設定された継続期間パラメータ(例えば、80秒、90秒)後に)あるいは摂取可能なデバイス300がGI管へ進入したことが検出された後の経過時間が1分経過した後(または別の事前設定された継続期間パラメータ(例えば、80秒、90秒)後に)、胃306に進入したことを自動的に決定するように構成され得る。
胃306は、比較的に大型であり、開口しており、かつ空洞型の臓器であるため、摂取可能なデバイス300は、比較的大きな可動域を有し得る。これと対照的に、管状構造の十二指腸310、空腸314および回腸(図示せず)(これら全てにより、小腸が形成される)内における摂取可能なデバイス300の可動域は比較的制限される。胃306の内部は、十二指腸310および空腸314と光学特性が異なるため、摂取可能なデバイス300は、測定された反射率の適切な利用を通じて(例えば、プロセス600(図6)と共に用いられるような検出器122(図2)によって測定された反射率の利用を通じて))、胃306から十二指腸310への転換を検出することができる。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス300は、幽門308を通じた胃306から十二指腸310への幽門転換を検出するように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス300は、緑色波長および青色波長の照明を(例えば照明器124(図2)を介して)定期的に生成し、その結果得られる反射率を(例えば検出器122(図2)を介して)測定するように構成され得る。次に、摂取可能なデバイス300は、検出された緑色反射率と検出された青色反射率との間の比を用いて、摂取可能なデバイス300が胃306または十二指腸310内にあるかを(例えばプロセス600(図6)を介して)決定するように、構成され得る。その結果、摂取可能なデバイス300は、胃306から十二指腸310への幽門転換を検出することができる。その一例について、図6に関連して説明する。
同様に、いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス300は、十二指腸310から胃306への逆幽門転換を検出するように構成され得る。摂取可能なデバイス300は典型的には、胃306から十二指腸310へ自然に転換し、空腸314およびGI管の残り部分へ前進する。しかし、他の摂取された物質と同様に、摂取可能なデバイス300は、(対象者の動きに起因してまたはGI管を含む臓器の自然な挙動に起因して)時折十二指腸310から胃306へ再度転換する場合がある。この可能性に対応するために、摂取可能なデバイス300は、緑色波長および青色波長の照明を(例えば照明器124(図2))を介して定期的に生成し、および測定その結果得られた反射率を(例えば検出器122(図2)を介して)測定して、摂取可能なデバイス300が胃306へ戻ったかを検出するように構成され得る。例示的な検出プロセスについて、図6に関連してさらに詳述する。
十二指腸310に進入した後、摂取可能なデバイス300は、十二指腸空腸曲312を通じた空腸314への転換を検出するように構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス300は、反射率を用いて(空腸314の壁を縁取る平滑な筋肉組織の収縮に起因する)空腸314内の蠕動波を検出するように構成され得る。詳細には、摂取可能なデバイス300は、定期的に照明を送信し(その結果得られる反射率を(例えば、センシングサブユニット126(図2)の検出器122および照明器124を介して)空腸314内の筋収縮を検出するための充分な高周波数で測定することを開始するように、構成され得る。次に、摂取可能なデバイス300は、第1の筋収縮または事前決定された筋収縮の回数(例えば3回の筋収縮が連続で検出された後)の検出に応答して、自身が空腸314に進入したことを決定し得る。摂取可能なデバイス300と、空腸314の壁との相互作用についても、図4に関連して説明し、検出プロセスの一例について、図9に関連してさらに詳述する。
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、空腸を通じた例示的通過時の摂取可能なデバイスの図である。図410、420、430および440は、摂取可能なデバイス400が空腸(例えば、空腸314)を横断する様子を示し、摂取可能なデバイス400が空腸の壁406Aおよび406B(壁406として総称)によって形成された蠕動波と相互作用する様子を示す。いくつかの実行において、摂取可能なデバイス400は、本開示に記載の他の任意の摂取可能なデバイスの任意の部位(例えば、摂取可能なデバイス100(図1)または摂取可能なデバイス300(図3))を含み得、局在化能力を備えた任意の適切な種類の摂取可能なデバイスであり得る。例えば、摂取可能なデバイス400は、摂取可能なデバイス300(図3)または摂取可能なデバイス100(図1)に実質的に類似し得、窓404は窓114(図1)と同一であり、センシングサブユニット402は、センシングサブユニット126(図2)と同じである。
図410は、摂取可能なデバイス400が空腸内にある様子を示し、空腸の壁406は弛緩している。いくつかの実施形態において、空腸は限定された管状構造であるため、摂取可能なデバイス400は、自然に長手方向において空腸の長さに沿って方向付けられ、窓404は壁406に対向する。この方位において、摂取可能なデバイス400は、センシングサブユニット402を用いて照明を(例えば壁406の方へ方向付けられた照明器124(図2)を介して)生成することと、その結果得られる反射率を壁406から反射されて窓404を通じて戻ってきた照明部分から(例えば検出器122(図2)を介して)測定することとを行い得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス400は、センシングサブユニット402を用いて照明を生成することと、空腸内の蠕動波の検出のための充分な周波数と共にその結果得られる反射率を測定することとを行うように構成され得る。例えば、健康なヒトの対象者において、蠕動波は、およそ0.1Hz~0.2Hzの速度で発生し得る。そのため、摂取可能なデバイス400は、照明を生成することと、少なくとも2.5秒毎に(すなわち、0.2Hz信号を検出するために必要な最低速度で)(好適にはより高速(例えば、0.5秒毎)で)その結果得られる反射率を測定することとを行うように構成され得る。これにより、利用可能なデータポイントが増えるため、検出プロセスの全体的信頼性が向上し得る。摂取可能なデバイス400は、正確な間隔で測定を収集する必要は無く、いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス400は、より不規則な間隔で収集されたデータを分析するように適合され得る(ただし、0.1Hz~0.2Hzの信号の検出のために充分な数の適切に間隔を空けて配置されたデータポイントが存在する場合)ことが理解される。
図420は、摂取可能なデバイス400が空腸内にある様子を示し、空腸の壁406は、収縮および蠕動波形成を開始する。図420に示す壁406Aの収縮部位408Aおよび壁406Bの収縮部位408B(壁406の収縮部位408と総称)は、空腸内の蠕動波を形成する。蠕動波は、壁406の異なる部位が収縮および弛緩するのと共に空腸の長さに沿って進行し、その結果、(すなわち、図410~図430中に左側から右側に進行する収縮部位408によって示すように)壁406の収縮部位408が空腸の長さに沿って進行するかのようにみえる。この位置にあるとき、摂取可能なデバイス400は、((例えば、摂取可能なデバイス400が図410中に示す位置にあることが検出された場合に)蠕動波の発生が無い場合に検出されるような)類似の反射率レベルを(例えば、センシングサブユニット126(図2)の照明器124および検出器122の利用を通じて)検出し得る。
図430は、摂取可能なデバイス400が空腸内にある様子を示し、空腸の壁406が収縮し続けており、摂取可能なデバイス400の周囲を締め付けている。蠕動波が空腸の長さに沿って進行すると、壁406の収縮部位408は、摂取可能なデバイス400の周囲をきつく締め付け得、その結果、壁406の内面は窓404と接触する。この位置にある間、摂取可能なデバイス400は、センシングサブユニット402による照明生成の結果検出された反射率変化を検出し得る。測定された反射率の絶対値変化は、いくつかの要素(例えば、窓404の光学特性、照明のスペクトル成分、および壁406の光学特性)に依存し得る。しかし、摂取可能なデバイス400は、データセットを反射率値と共に経時的に保存し、(例えば、周波数ドメイン中のデータセットを分析し、0.1Hz~0.2Hzのピークを探索することにより)蠕動波の周波数と一貫するデータセットの定期的変化を探索するように、構成され得る。これにより、摂取可能なデバイス400は、蠕動波に起因する筋収縮の検出を(蠕動波の筋収縮の検出の結果発生し得る反射率信号の振幅の正確な変化を予見することなく)行うことができる。筋収縮の検出のための例示的な手順について、図9に関連してさらに説明し、摂取可能なデバイス400が空腸内に存在しているときに収集される反射率データセットの例について、図10に関連して説明する。
図440は、摂取可能なデバイス400が空腸内にある様子を示し、蠕動波は、摂取可能なデバイス400を通過している。図440は、摂取可能なデバイス400の端部を超えて通過した空腸内の蠕動波を形成する収縮部位408を示す。蠕動波は、壁406の異なる部位が収縮および弛緩するのと共に空腸の長さに沿って進行し、その結果、(すなわち、収縮部位408が図410~図430中において左側から右側へ進む様子により示すように)壁406の収縮部位408が空腸の長さに沿って進行するようにみえる。この位置にある間、摂取可能なデバイス400は、((例えば、摂取可能なデバイス400が図410または図420に示す位置にあるときに検出されるような)蠕動波発生が無い場合に検出されるような)類似の反射率レベルを(例えば、センシングサブユニット126(図2)の照明器124および検出器122の利用を通じて)検出し得る。
対象者の種に応じて、蠕動波は、比較的に予測可能な規則性と共に発生し得る。蠕動波が(例えば図440に示すように)摂取可能なデバイス400を通過すると、次の蠕動波形成が開始するまで、(例えば図410に示すように)空腸の壁406は再度弛緩し得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス400は、GI管内に存在する間に反射率値データを継続的に収集するように構成され得、データセットを反射率値と共に経時的に保存し得る。これにより、摂取可能なデバイス400は、(例えば図430に示すように)蠕動波が摂取可能なデバイス400を通過する際の筋収縮それぞれを検出することができ得、摂取可能なデバイス400が筋収縮の発生回数をカウントすることと、摂取可能なデバイス400の空腸内における現在の場所を決定することとを行い得る。例えば、摂取可能なデバイス400は、胃または十二指腸内に存在する際に筋収縮の可能性を監視するように構成され得、摂取可能なデバイス400が空腸へ移動したことを(蠕動波と一貫する筋収縮の検出に応答して)決定し得る。
図5は、摂取可能なデバイスによって用いられる局在化プロセスのいくつかの局面を示すフローチャートである。図5を例示目的のために摂取可能なデバイス100に関連して説明するが、これは限定的なものではなく、図5に記載の局在化手順500の一部または全体を本出願中に記載の任意のデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300および400)に適用することができ、摂取可能なデバイスのうちいずれかが、図5中に記載のプロセスの1つ以上の部分を行うために用いられ得る。さらに、図5の特徴は、本出願中に記載の他の任意のシステム、方法またはプロセスと組み合わされ得る。例えば、図5中のプロセスの一部は、図6に記載の幽門転換検出手順または図9に記載の空腸検出プロセスと統合または組み合わせてもよい。
502において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、環境光の測定を(例えば検出器122(図2)を通じて)収集する。例えば、摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイス100周囲の環境中の環境光レベルを(例えば検出器122(図2)を通じて)定期的に測定するように構成され得る。いくつかの実施形態において、測定される環境光の種類は、摂取可能なデバイス100内の検出器122の構成に依存し得る。例えば、if検出器122が赤色、緑色、および青色の波長の光を測定するように構成されている場合、摂取可能なデバイス100は、赤色、緑色および青色光の周囲量を周囲環境から測定するように構成され得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100によって測定された環境光量は、食道、胃またはGI管の他の部位(例えば、食道302、胃306、十二指腸310または空腸314(図3))内に存在するときに摂取可能なデバイス100によって測定される周囲の光レベルと比較して、身体の外部の領域(例えば、摂取可能なデバイス100の対象者への投与に用いられる充分に照明された部屋)および対象者の口腔中においてより大きくなる。
504において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、(例えば、PCB120(図2)内の制御回路を介して)摂取可能なデバイスがGI管内に進入したことが検出されたか決定する。例えば、摂取可能なデバイス100は、(摂取可能なデバイスがGI管を進入したことを示す)最近の環境光の測定(例えば、502において収集された測定)の時期を決定するように構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス100が502において環境光の測定を初めて収集すると、摂取可能なデバイス100は、この測定を(例えば、PCB120(図2)内の格納回路を介して)身体の外部の環境光の典型的レベルとして保存し得る。摂取可能なデバイス100は、次に、最近の環境光測定と、身体の外部の環境光の典型的レベルとを(例えばPCB120(図2)内の制御回路を介して)比較し、最近の環境光測定が身体の外部の環境光の典型的レベルよりも実質的に低い場合、摂取可能なデバイス100がGI管に進入したことを決定するように構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、最近の環境光測定が身体外部の環境光の典型的レベルの20%以下であると決定されたことに応答して、自身がGI管に進入したことを検出するように構成され得る。摂取可能なデバイス100が、自身がGI管へ進入したと決定した(例えば、摂取可能なデバイス100が少なくとも食道302(図3)に進入したと決定した場合)、プロセス500は506へ進む。あるいは、摂取可能なデバイス100が(例えば、身体外部の環境光の典型的レベルに類似する最近の測定の結果)自身がGI管に進入したと検出しなかったと決定した場合、プロセス500は502へ戻り、摂取可能なデバイス100は、さらなる測定を収集する。例えば、摂取可能なデバイス100は、事前決定された長さの時間(例えば、5秒、10秒)にわたって待機した後、摂取可能なデバイス100周囲の環境からの環境光レベルの別の測定を収集するように構成され得る。
506において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、食道から胃への転換(例えば、食道302から胃306(図3)への転換)を待機する。例えば、摂取可能なデバイス100は、GI管に進入した後に事前決定された期間にわたって待機した後、自身が胃(例えば、胃306(図3))に進入したと決定するように構成され得る。例えば、ヒトの患者における典型的な食道通過時間は、15~30秒のオーダーであり得る。この場合、504において摂取可能なデバイス100がGI管に進入したことを検出した後(すなわち、摂取可能なデバイス100が少なくとも食道302(図3)に到達したと決定した後)、摂取可能なデバイス100は、1分間または(典型的な食道通過時間(例えば、90秒間)よりも長い)類似の長さの時間だけ待機した後、摂取可能なデバイス100が少なくとも胃(例えば、胃306(図3))に進入したと自動的に決定するように、構成され得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、胃に進入したとの決定をpHまたは温度の測定に基づいて行ってもよい。例えば、摂取可能なデバイス100は、(摂取可能なデバイスの温度が少なくとも31℃まで上昇した(すなわち、胃内の温度と整合している)かまたは摂取可能なデバイス100周囲の環境の測定pHが充分に酸性である(すなわち、胃中に見受けられ得る胃液の酸性と整合する)場合に)胃に進入したとの決定を行うように構成され得る。
508において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、摂取可能なデバイスが胃(例えば、胃306(図3))に進入したことを示すデータを保存する。例えば、充分な長さの時間を506において待機した後、摂取可能なデバイス100は、(摂取可能なデバイス100が少なくとも胃に進入したことを示す)データを(例えばPCB120(図2)の格納回路内に)保存し得る。摂取可能なデバイス100が少なくとも胃に到達した後、プロセス500は510へ進み、摂取可能なデバイス100は、十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))への進入を検出するためのデータを収集するように構成され得る。
いくつかの実施形態において、プロセス500を同時に508から520へ進むようにしてもよく、その場合、摂取可能なデバイス100は、筋収縮の検出および空腸(例えば、空腸314(図3))への進入を検出するためのデータを収集するように、構成され得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、516~518において十二指腸への進入を監視することと、520~524において空腸への進入を検出することとを同時に行うように構成され得る。これにより、摂取可能なデバイス100は、(例えば摂取可能なデバイスが十二指腸を通過する時間があまりにも短かったことに起因して)最初の十二指腸への進入を検出できなかった場合でも、(例えば筋収縮の検出により)空腸へ進入したことを決定することができる。
510において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、胃(例えば、胃306(図3))中に存在している間、(例えば、センシングサブユニット126(図2)の照明器124および検出器122の使用を通じて)緑色および青色の反射率レベルの測定を収集する。例えば、摂取可能なデバイス100は、胃中に存在している間に緑色および青色反射率レベルの測定を定期的に収集するように構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、緑色照明および青色照明を5~15秒毎に(例えば照明器124(図2)を介して)送信し、その結果得られる反射率を(例えば検出器122(図2)を介して)測定するように構成され得る。摂取可能なデバイス100が新規の1組の測定を収集するたびに、これらの測定は、保存されたデータセット(例えばPCB120(図2)のメモリ回路内に保存されたもの)へ追加され得る。次に、摂取可能なデバイス100は、このデータセットを用いて、摂取可能なデバイス100が未だに胃(例えば、胃306(図3))または十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))内に存在するかを決定する。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、およそ緑色スペクトルの光(495~600nm)の第1の波長の照明の生成に基づいて第1の反射率を検出し、およそ青色スペクトルの光(400~495nm)の第2の波長の照明の生成に基づいて第2の反射率を検出するように構成され得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスにより、緑色スペクトルの照明および青色スペクトルの照明の波長は、少なくとも50nmだけ確実に分離される。これにより、摂取可能なデバイス100は、反射率を(例えば検出器122(図2)を介して)検出した際、これら2つの波長を充分に区別することができる。50nmだけ分離させることは、例示的なものであり、限定的なものではなく、摂取可能なデバイス100内の検出器の精度に応じて、分離をより小さくしてもよいことが理解される。
512において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、緑色および青色(G/B)の反射率レベルの比に基づいて、(例えばPCB120(図2)内の制御回路を用いて)摂取可能なデバイスが胃(例えば、胃306(図3))から十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))への転換を検出したかを決定する。例えば、摂取可能なデバイス100は、(例えばPCB120(図2)のメモリ回路から)データセットを入手し得る。このデータセットは、各回において測定された緑色反射率と青色反射率との各比率についての履歴データを含む。一般的に、ヒトの対象者の十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))は、(胃(例えば、胃306(図3))から反射される他の緑色光/青色光比と比較して)より高い緑色光/青色光比を反射する。これに基づいて、摂取可能なデバイス100は、最近の測定結果を示す第1の1組の比をデータセットから取り出し、これらをデータセットからの(過去の測定結果を示す)第2の1組の比と比較するように、構成され得る。摂取可能なデバイス100が第1の1組の比の平均値が第2の1組の比の平均値よりも実質的に高い(すなわち、反射された緑色光と反射された青色光との比が増加した)と決定した場合、摂取可能なデバイス100は、胃(例えば、胃306(図3))から十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))へ進入したと決定し得る。摂取可能なデバイス100が胃(例えば、胃306(図3))から十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))への転換を検出すると、プロセス500は514へ進み、摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイス100が十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))に進入したことを示すデータを保存する。あるいは、摂取可能なデバイスが摂取可能なデバイスが胃(例えば、胃306(図3))から十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))へ転換していないと決定した場合、プロセス500は510へ戻って、胃(例えば、胃306(図3))中に存在している間、緑色および青色の反射率レベルの測定をより多く収集する。緑色および青色の反射率の測定を用いて胃と十二指腸との間の転換を監視する例示的手順について、図6に関連してさらに詳述する。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100が胃(例えば、胃306(図3))から十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))への転換を初めて検出すると、摂取可能なデバイス100は、第2の1組のデータ(例えば、胃306(図3)中に存在しているときに前回記録された1組のデータ)の平均をとり、これを胃(例えば、胃306(図3)内において)(例えば、PCB120(図2)のメモリ回路内において)検出された緑色光/青色光の典型的比率として保存するように構成され得る。この保存された情報は、摂取可能なデバイス100が(逆幽門転換の結果)十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))から胃(例えば、胃306(図3))に再度進入したことを摂取可能なデバイス100が決定する際に後に用いられ得る。
514において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、摂取可能なデバイスが十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))に進入したことを示すデータを保存する。例えば、摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイス100が現在十二指腸内に存在することを示すフラグを局所的メモリ(例えばPCB120のメモリ回路)内に保存し得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイス100が十二指腸に進入した時間を示すタイムスタンプも保存し得る。摂取可能なデバイス100が十二指腸に到達すると、プロセス500は520へ進む。ここで、摂取可能なデバイス100は、筋収縮の検出および空腸(例えば、空腸314(図3))中への進入の検出のためのデータを収集するように構成され得る。プロセス500は、514から516へも進み、ここで、摂取可能なデバイス100は、十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))からの胃(例えば、胃306(図3))への再進入を検出するためのさらなるデータを収集するように構成され得る。
516において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、測定を(例えば十二指腸(例えば、十二指腸310(図3)中に存在している間に緑色および青色の反射率レベルのセンシングサブユニット126(図2))を介して)収集する。例えば、摂取可能なデバイス100は、胃中に存在している間に510において行われる測定と同様に、十二指腸中に存在している間、(例えば、センシングサブユニット126(図2)により)緑色および青色の反射率レベルの測定を定期的に収集するように構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、5~15秒毎に緑色照明および青色照明を(例えば照明器124(図2)を介して)送信し、その結果得られる反射率を(例えば検出器122(図2)を介して)測定するように構成され得る。摂取可能なデバイス100が新規の1組の測定を収集するたびに、これらの測定は、保存されたデータセット(例えばPCB120(図2)のメモリ回路内に保存されたもの)へ追加され得る。次に、摂取可能なデバイス100は、このデータセットを用いて、摂取可能なデバイス100が十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))内に未だに存在するかまたは摂取可能なデバイス100が胃(例えば、胃306(図3))中へ再度転換したかを決定し得る。
518において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、測定された緑色反射率レベルと測定された青色反射率レベルとの比に基づいて、十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))から胃(例えば、胃306(図3))への転換を決定する。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、測定された緑色反射率レベルの比と、摂取可能なデバイス100によって最近収集された測定された青色反射率レベル(例えば516において収集された測定)とを比較し、測定された緑色反射率レベルと測定された青色反射率レベルとの比が測定された緑色反射率レベルと胃(例えば、胃306(図3))中においてみられる測定された青色反射率レベルとの平均比に類似しているかを決定し得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、(測定された緑色反射率レベルと胃中においてみられる測定された青色反射率レベルとの間の平均比を示す)データを(例えばPCB120(図2)のメモリ回路から)取り出し、最近測定された測定された緑色反射率レベルと測定された青色反射率レベルとの比が胃中の平均レベルに充分類似する(例えば測定された緑色反射率レベルと胃中においてみられる測定された青色反射率レベルとの平均比の20%以内または他の任意の適切な閾レベル以内)である場合、摂取可能なデバイス100が再度胃へ転換したと決定し得る。摂取可能なデバイスが十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))から胃(例えば、胃306(図3))への転換を検出すると、プロセス500は508へ進み、摂取可能なデバイスが胃(例えば、胃306(図3))へ進入したことを示すデータを保存し、さらなる転換を引き続き監視する。あるいは、摂取可能なデバイスが十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))から胃(例えば、胃306(図3))への転換を検出しない場合、プロセス500は516へ進んで、十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))中に存在している間の緑色および青色の反射率レベルのさらなる測定を収集する。この測定は、胃中への再転換の可能性についての継続的監視のために用いられ得る。胃と十二指腸との間の転換を監視するための緑色および青色の反射率の測定を用いる例示的手順について、図6に関連してさらに詳述する。
520において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))中に存在している間、反射率レベルの定期的測定を(例えば、センシングサブユニット126(図2)を介して)収集する。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、胃中に存在している間に類似の定期的測定も収集し得る。いくつかの実施形態において、これらの定期的測定により、摂取可能なデバイス100が(空腸(例えば、空腸314(図3))中への進入を示し得る)筋収縮(例えば、図4に関連して述べたような蠕動波に起因する筋収縮)を検出することが可能になり得る。摂取可能なデバイス100は、照明器124を用いて照明を生成し、(例えば、その結果得られる反射率を、検出器122(図2)を用いて検出すること)あるいは波長の組み合わせの照明により、定期的測定の収集を任意の適切な波長の照明を用いて行うように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、赤色、緑色、および青色の照明を生成することと、赤色、緑色および青色の照明を示す別個のデータセットを保存することと、データセットそれぞれを別個に分析して、検出された筋収縮を示す記録されたデータ中の周波数成分を探索することとを行うように、構成され得る。いくつかの実施形態において、520において摂取可能なデバイス100によって収集された測定は、対象者中の蠕動波を検出するくらいに充分に高速であり得る。例えば、健康なヒトの対象者において、蠕動波の発生速度は、およそ0.1Hz~0.2Hzであり得る。そのため、摂取可能なデバイス400は、照明を生成することと、その結果得られる反射率を少なくとも2.5秒毎に(すなわち、0.2Hz信号を検出するために必要な最低速度で)(好適にはより高速に(例えば、0.5秒毎以上で))測定することと、その結果得られる反射率を示す値をデータセット中に(例えばPCB120(図2)のメモリ回路中に)保存することとを行うように構成され得る。さらなるデータを収集した後(例えば、1つの新規データポイントまたは事前決定された数の新規データポイントを収集した後)、プロセス500は522に進み、摂取可能なデバイス100は、筋収縮が検出されたかを決定する。
522において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、(例えばPCB120(図2)内の制御回路を介して)摂取可能なデバイスが(例えば、センシングサブユニット126(図2)によって収集されたような)反射率レベルの測定に基づいて筋収縮を検出したかを決定する。例えば、摂取可能なデバイス100は、520において行われた測定の結果保存された一定量のデータを入手し得る(例えば、PCB120(図2)内のメモリ回路から過去1分のデータを取り出し得る)。次に、摂取可能なデバイス100は、入手されたデータを周波数ドメインへ変換し得、蠕動波と整合する周波数範囲中のピークを探索し得る。例えば、健康なヒトの対象者において、蠕動波が発生する速度はおよそ0.1Hz~0.2Hzであり得、摂取可能なデバイス100は、0.1Hz~0.2Hzのデータを示す周波数ドメイン中のピークのうち閾値を超えるものを探索するように構成され得る。摂取可能なデバイス100が反射率レベルに基づいて(例えば、0.1Hz~0.2Hzのデータを示す周波数ドメイン中のピークの検出に基づいて)を検出すると、プロセス500は524に進んで、デバイスが空腸に進入したことを示すデータを保存する。あるいは、摂取可能なデバイス100が筋収縮を検出しない場合、プロセス500は520へ進んで、十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))中に存在しているときの反射率レベルの定期的測定を収集する。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、筋収縮が検出されたことを示すデータを(例えばPCB120(図2)のメモリ回路中に)保存し得、充分な回数の筋収縮が検出されるまで、プロセス500は522から524へ進まない。
524において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、デバイスが空腸(例えば、空腸314(図3))に進入したことを示すデータを(例えばPCB120(図2)のメモリ回路中に)保存する。例えば、522において筋収縮が発生したことが検出されるのに応答して、摂取可能なデバイス100は、自身が空腸314に進入しており、もはや十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))または胃(例えば、胃306(図3))内には存在していないことを決定し得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、空腸中に存在している間に筋収縮を引き続き測定し得、筋収縮の周波数、回数または強度を経時的に示すデータを(例えばPCB120(図2)のメモリ回路中に)保存し得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、1つ以上の転換を監視するよう構成してもよい。このような転換を挙げると、空腸から回腸への転換、回腸から盲腸への回盲転換、盲腸から結腸への転換、あるいは(例えば、反射率、温度または環境光レベルの測定による)身体からの退出の検出がある。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))中への進入が検出されてから事前決定された長さの時間が経過した後、空腸(例えば、空腸314(図3))に進入したことも決定し得る。例えば、十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))から胃(例えば、胃306(図3))へ再度戻る逆幽門転換を除いて、摂取可能なデバイスが健康なヒトの対象者中において十二指腸から空腸に到達するために必要な典型的な通過時間は、3分未満である。そのため、いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、十二指腸内において少なくとも3分間過ごした後、自身が空腸に進入したことを自動的に決定するように構成され得る。この決定は、測定された筋収縮(例え522において行われた決定)において行われた決定と別個に行われ得、およびいくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、筋収縮の検出に応答してまたは(例えば、摂取可能なデバイスが十二指腸に進入した時間を示す514におけるデータ保存によって決定されるように)十二指腸に進入した後に3分間が経過した後、空腸に進入したことを決定し得る。
例示目的のため、プロセス500の512~518において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)により緑色反射率および青色反射率を測定し、これら2つの反射率の比を計算し、この情報を用いて、摂取可能なデバイスが十二指腸と胃との間で転換したことを決定すると述べた。しかし、いくつかの実施形態において、緑色および青色以外の他の波長の光も用いられ得る(ただし、(例えば、胃組織および十二指腸組織の反射率が異なることに起因して)選択された光の波長が胃および十二指腸中において異なる反射特性を有する場合)。
本開示のフローチャートの図5を含むステップおよび記載はあくまで例示的なものであることが理解される。ステップのいずれかおよびフローチャートの記載(図5を含む)において、本開示の範囲から逸脱することなく、変更、省略、並び替え、および異なる順序または並列での実行が可能であり、これらのステップのうち2つ以上を組み合わせてもよいし、任意のさらなるステップを追加してもよい。例えば、摂取可能なデバイス100は、全体的演算時間の短縮のため、複数のデータセットの平均および標準偏差を平行して計算し得る。別の例として、摂取可能なデバイス100は、胃および十二指腸への転換および胃および十二指腸からの転換を(例えば510~518において)決定するための緑色および青色の反射率レベルを同時に収集しつつ、データの定期的測定を収集し得、可能な筋収縮を(例えば520~522において)検出し得る。さらに、図5のステップおよび記載は、本出願に記載の他の任意のシステム、デバイスまたは方法(プロセス600(図6)および900(図9)を含む)と組み合わされ得、本出願に記載の摂取可能なデバイスまたはシステムのいずれか(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)が、図5中のステップのうち1つ以上を行うために用いられ得る点に留意されたい。
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、胃から十二指腸への転換および十二指腸から胃へ戻る転換を検出するプロセスのいくつかの局面を示すフローチャートである。これは、摂取可能なデバイスが消化(GI)管を通過する際に摂取可能なデバイスの場所を決定する際に用いられ得る。いくつかの実施形態において、プロセス600は、摂取可能なデバイスが最初に胃に進入したことを検出したときに開始し得、摂取可能なデバイスが胃または十二指腸内に存在すると決定している限り、継続する。いくつかの実施形態において、プロセス600は、摂取可能なデバイスが空腸に進入したと決定したかまたは別の場合に十二指腸および胃を通り過ぎたことを決定した場合にのみ、終了し得る。図6を例示目的のため摂取可能なデバイス100と関連して記述しているが、これは限定的なものではなく、いずれかの部位または図6中に記載の十二指腸検出プロセス600の全体を本出願中に記載の任意のデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)に適用してもよく、摂取可能なデバイスのうちいずれかが、図6に記載のプロセスのうち1つ以上の部分の実行のために用いられ得る。さらに、図6の特徴を本出願中に記載の他の任意のシステム、方法またはプロセスと組み合わせてもよい。例えば、図6中のプロセスによって記載のプロセスの一部を、図5に関連して述べたプロセス500と統合してもよい。
602において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、測定された緑色反射率レベルと測定された青色反射率レベルとの経時的比を用いて、データセットを(例えば、PCB120(図2)内のメモリ回路から)取り出す。例えば、摂取可能なデバイス100は、(測定された緑色反射率レベルと測定された青色反射率レベルとの間の最近記録された比(例えば、プロセス500(図5)の510または516において記録されるようなもの)を含む)データセットをPCB120から取り出し得る。いくつかの実施形態において、取り出されたデータセットは、測定された緑色反射率レベルと、測定された青色反射率レベルとの比を経時的に含み得る。測定された緑色反射率レベルと、測定された青色反射率レベルとの比のデータセットの例示的プロットについて、図7および図8に関連してさらに説明する。
604において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、新規の測定を含む(例えば、データセット中の測定された緑色反射率レベルと測定された青色反射率レベルとの比のセンシングサブユニット126(図2))を用いて行われるもの)。例えば、摂取可能なデバイス100は、緑色および青色の照明を(例えば照明器124(図2)を介して)送信することと、緑色および青色の照明に起因して(例えば検出器122(図2)を介して)受信された反射率の量を検出することと、(例えば、PCB120(図2)のメモリ回路中に)受信された反射率の量を示すデータを保存することとにより、新規データを時折記録するように構成され得る。摂取可能なデバイス100は、新規データの記録を5~15秒毎にまたは他の任意の簡便な時間間隔で行うように構成され得る。例示目的のため、摂取可能なデバイス100は、測定された緑色反射率レベルと、測定された青色反射率レベルとの比を保存および取り出しするものとして記載される(例えば、検出された緑色反射率の量が所与の時の検出された青色反射率の量と同じであるとき、その所与の時の緑色反射率と青色反射率との比は「1.0」である)。しかし、緑色反射率データおよび青色反射率データは、摂取可能なデバイス100のメモリ内へ別個に保存され得る(例えば、PCB120(図2)のメモリ回路中に2つの別個のデータセットとして保存され得る)ことが理解される。
606において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、第1のスライド窓フィルタをデータセットへ適用することにより、最近のデータの第1のサブセットを取り出す。例えば、摂取可能なデバイス100は、スライド窓フィルタを用いて、データセット内の事前決定された量の最近のデータを入手し得る。このデータは、604において得られた測定された緑色反射率レベルと、測定された青色反射率レベルとの比の任意の新規値を含み得る。例えば、摂取可能なデバイスは、10~14個のデータポイントをデータセットから選択するように構成してもよいし、あるいは、摂取可能なデバイス100は、15秒のデータと5分間のデータとの間の事前決定されたデータ値範囲を選択するように構成され得る。いくつかの実施形態において、測定の記録頻度および実際の特定の用途に応じて、他のデータ範囲も選択され得る。例えば、任意の適切なデータ量がスライド窓内において選択され得る(ただし、第2のスライド窓内において選択されたデータ(例えば、614において選択されたデータの第2のサブセット)間の統計的に有意な差を検出するのに充分な場合)。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、データセットから異常値を除去することまたはデータセット中の不要なノイズを平滑化することを行うようにも構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、(窓フィルタをデータセットへ適用する(例えば、特定の範囲の含めるべきデータを選択する)ことにより)先ず1組の生の値を入手することにより、データの第1のサブセットまたはデータの他の任意のサブセットを選択し得る。次に、摂取可能なデバイス100は、例えば1組の生の値の平均値(または他の任意の適切な閾)から外れた標準偏差がを超えているデータポイントを特定することにより、1組の生の値中の異常値を特定するように構成され得る。次に、摂取可能なデバイス100は、1組の生の値から異常値を除去することにより、データのサブセットを決定し得る。これにより、摂取可能なデバイス100が胃または十二指腸内に配置されているかを決定する際に偽の情報を回避することが可能になり得る。
608において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、最近検出された場所が十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))であるかを決定する。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイス100が内部にあることが検出された最近のGI管の部位を示すデータフラグを(例えばPCB120(図2)のメモリ回路内に)保存し得る。例えば、摂取可能なデバイス100が胃への進入を検出するたびに(例えば、610において行われた決定に起因して胃306(図3)への進入を検出するたびに)、((例えば、612におけるデータ保存の一部として)摂取可能なデバイス100が胃中にあることを示す)フラグがメモリ中へ保存される。摂取可能なデバイス100が後に十二指腸への進入を検出すると(例えば、624において行われた決定の結果十二指腸310(図3)への進入を検出すると)、(例えば、624におけるデータ保存の一部として)摂取可能なデバイス100が十二指腸中にあるを示す別の異なるフラグがメモリに保存される。この場合、摂取可能なデバイス100は、最近保存されたフラグを608において取り出し得、フラグが摂取可能なデバイス100が最近十二指腸中にあったことを示すかを決定する。摂取可能なデバイス100が最近十二指腸内にあったことを検出した場合、プロセス600は610に進んで、摂取可能なデバイスは、測定された緑色反射率レベルと、測定された青色反射率レベルとの比の最近の測定(例えば、606において行われた最近の測定を含む測定)を胃内において測定された典型的な比と比較し、この情報を用いて、十二指腸から再度胃への逆幽門転換が発生したかを決定する。あるいは、摂取可能なデバイス100が(例えば胃中に存在していたため)最近十二指腸中に無かったことを検出した場合、プロセス600は614へ進んで、摂取可能なデバイスは、測定された緑色反射率レベルと、測定された青色反射率レベルとの比の最近の測定(例えば、606において行われた最近の測定を含む測定)を過去の測定と比較し、この情報を用いて、胃から十二指腸幽門転換が発生したかを決定する。
摂取可能なデバイスが最近十二指腸中にあったと決定した場合、プロセス600は、608から610へ進む。610において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、(例えば、PCB120(図2)内の制御回路を介して)現在のG/B信号が胃中の記録された平均G/B信号に類似するかを決定する。例えば、摂取可能なデバイス100は、(測定された緑色反射率レベルと、胃中において測定された測定された青色反射率レベルとの平均比を示す)前回保存されたデータを(例えば、PCB120(図2)のメモリ回路内に)有するように構成され得る。次に、摂取可能なデバイス100は、(測定された緑色反射率レベルと、胃中において測定された青色反射率レベルとの平均比を示す)この保存されたデータを取り出し得、これを最近の測定と比較して、摂取可能なデバイス100が十二指腸から胃へ戻ったかを決定し得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、最近のデータの第1のサブセットの平均値(すなわち、測定された緑色反射率レベルと、測定された青色反射率レベルとの最近の測定された比の平均値)が測定された緑色反射率レベルの胃内の測定された青色反射率レベルに対する平均比未満であるかまたは胃内において測定された平均比と、胃内における標準偏差比の測定の事前決定された回数との合計未満であるかを決定し得る。例えば、測定された緑色反射率レベルと、胃中の測定された青色反射率レベルとの平均比が「1」であり、標準偏差が「0.2」である場合、摂取可能なデバイス100は、データの第1のサブセットの平均値が「1.0+k*0.2」未満であるかを決定し得る。ここで、「k」は、0~5の数である。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、異なる閾レベルを用いて、最近のデータの第1のサブセットの平均値が測定された緑色反射率レベルと、胃内の測定された青色反射率レベルとの平均比に充分類似するかを決定するように構成され得ることが理解される。測定された緑色反射率レベルと、測定された青色反射率レベルとの最近の比が胃中にみられる測定された緑色および青色反射率レベルの平均比に類似すると決定されたのに応答して、プロセス600は612へ進んで、摂取可能なデバイス100は、自身が十二指腸から胃へ再度進入したことを示すデータを保存する。あるいは、測定された緑色および青色反射率レベルの最近の比が胃内においてみられる測定された緑色および青色反射率レベルの平均比と充分に異なると決定されるのに応答して、摂取可能なデバイス100は直接的に604へ進んで、新規データを継続的に入手する。
612において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、十二指腸から胃への逆幽門転換が検出されたことを示すデータを保存する。例えば、摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイス100がGI管の胃部位(例えば、胃306(図3))内において最近検出されたことを示すデータフラグを(例えば、PCB120(図2)のメモリ回路内に)保存し得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイス100が十二指腸から胃への逆幽門転換を検出した時間を示すデータも(例えばPCB120(図2)のメモリ回路内に)保存し得る。この情報は、摂取可能なデバイス100により608において用いられ得、その結果、プロセス600は、(618から610へ進むのではなく)608から614へ進み得る。十二指腸から胃への逆幽門転換が検出されたことを示すデータを摂取可能なデバイス100が保存した後、プロセス600は604へ進んで、摂取可能なデバイス100は引き続きさらなる測定を収集し、胃と十二指腸との間のさらなる転換を引き続き監視する。
摂取可能なデバイスが、自身が(例えば最近存在していたのは胃であると判明した結果)最近十二指腸に存在しなかったと決定した場合、プロセス600は608から614へ進む。614において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、第2のスライド窓フィルタをデータセットへ適用することにより、前回のデータの第2のサブセットを取り出す。例えば、摂取可能なデバイス100は、スライド窓フィルタを用いて、事前決定された量の旧データを過去の時間範囲から入手し得る。この過去の時間範囲は、606において収集されたデータの第1のサブセットの選択に用いられる最近の時間範囲から事前決定された期間だけ分離され得る。いくつかの実施形態において、任意の適切な量のデータがは、第1の窓フィルタおよび第2の窓フィルタによって選択され得、第1の窓フィルタおよび第2の窓フィルタは、任意の適切な事前決定されるた長さの時間によって分離され得る。例えば、いくつかの実施形態において、第1の窓フィルタおよび第2の窓フィルタはそれぞれ、事前決定された範囲のデータ値をデータセットから選択するように構成され得、事前決定された範囲は、15秒のデータ~5分のデータの間である。いくつかの実施形態において、次に、最近の測定および過去の測定は、事前決定された期間によって分離され得る。この事前決定された期間は、事前決定された範囲のデータ値の1~5倍である。例えば、摂取可能なデバイス100は、第1のサブセットのデータおよび第2のサブセットのデータをそれぞれデータセットから選択された1分間のデータとして選択し得る(すなわち、事前決定された範囲の1分間のものとして選択し得)、第1のサブセットのデータおよび第2のサブセットのデータは、少なくとも2分間だけ分離されている記録された測定から選択される(すなわち、事前決定された期間は2分間であり、これは、窓フィルタを用いてサブセットのデータを選択する際に用いられる範囲の2倍である)。別の例として、摂取可能なデバイス100は、第1のサブセットのデータおよび第2のサブセットのデータそれぞれをデータセットから選択された5分のデータとして(すなわち、事前決定された範囲の5分を有するように選択されたもの)選択し得、第1のサブセットのデータおよび第2のサブセットのデータは、少なくとも10分だけ分離された記録された測定から選択される(すなわち、事前決定された期間は2分であり、窓フィルタを用いてサブセットのデータを選択するために用いられる範囲の2倍である)。
いくつかの実施形態において、(例えば、612において摂取可能なデバイス100中に保存された最近のデータについての確認によって決定された場合に)摂取可能なデバイス100が十二指腸から胃へ最近転換した場合、摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイス100が胃内にあることが判明したときの時間フレームから第2のサブセットのデータを614において選択し得る。いくつかの実施形態において、あるいは、摂取可能なデバイス100は、第2のサブセットのデータの代わりに、胃内の緑色反射率および青色反射率の比について前回記録された平均および標準偏差を選択し得る(例えば、620においてPCB120のメモリ回路内において前回記録されたような胃内において記録された典型的なデータの平均および標準偏差)。この場合、摂取可能なデバイス100は、第2のサブセットの平均および標準偏差の計算のためのリソースを消費する代わりに、616において決定を行う際に前回記録された平均および前回記録された標準偏差のみを用い得る。
616において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、第2のサブセットの平均と第1のサブセットの平均との間の差が第1のサブセットの事前決定された複数の標準偏差を超えるかを決定する。例えば、摂取可能なデバイス100は、最近のデータの第1のサブセットの平均と、過去のデータの第2のサブセットの平均との間の差を計算し得、この差が過去のデータの第2のサブセットの標準偏差の3倍を超えるかを決定し得る。いくつかの実施形態において、標準偏差の3倍以外の任意の簡便な閾レベルが用いられ得る(例えば、標準偏差の1倍~5倍の任意の値)ことが理解される。また、その代わり、いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、第1のサブセットの代わりに第2のサブセットの標準偏差に基づいて閾レベルを設定し得る。第1のサブセットの平均と第2のサブセットの平均との間の差が第2のサブセットの事前決定された複数の標準偏差を超えるとの決定に応答して、プロセス600は618へ進む。そうではない場合、プロセス600は604へ戻り、摂取可能なデバイス604は、胃(例えば、胃306(図3))と十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))との間の転換を監視するために用いられる新規データを引き続き収集する。
618において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、(例えばPCB120(図2)内の制御回路を介して)616において行われた決定が最近のデータの第1のサブセットの平均と過去のデータの第2のサブセットの平均との間の差第2のサブセットの標準偏差よりも大きいと初めて計算されたものであるかを決定する。摂取可能なデバイスが第1のサブセットの平均と第2のサブセットの平均の差が第2のサブセットの標準偏差よりも大きいと計算されたのが初めてであると決定した場合、プロセス600は620へ進んで、過去のデータの第2のサブセットの平均を胃中の平均G/B信号として保存する。あるいは、摂取可能なデバイスが(616において行われた直前の決定が)最近のデータの第1のサブセットの平均と過去のデータの第2のサブセットの平均との間の差が第2のサブセットの標準偏差を超えると初めて計算されたものではないと決定した場合、プロセス600は直接的に622へ進む。
620において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、第2のサブセットの平均を胃内の平均G/B信号として保存する。例えば、摂取可能なデバイス100は、過去のデータの第2のサブセットの平均を(測定された緑色反射率レベルの胃中において測定された測定された青色反射率レベルに対する平均比として)保存する(例えば、PCB120(図2)のメモリ回路内に保存する)ように構成され得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、過去のデータの第2のサブセットの標準偏差を測定された緑色反射率レベルの比の胃内において検出された測定された青色反射率レベルに対する典型的な標準偏差としても保存し得る。この保存された情報は、摂取可能なデバイスによって後で(例えば610において)将来のデータとの比較のために用いられ得、これは、摂取可能なデバイスが十二指腸(例えば、十二指腸310(図3))から胃(例えば、胃306(図3))へ戻る逆幽門転換を検出することを可能にさせ得、胃から収集された他の実験データの代わりに(例えば、616におけるデータの第2のサブセットの代わりに)主に用いられ得る。第2のサブセットの平均を胃内の平均G/B信号として保存した後、プロセス600は622へ進む。
622において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、最近のデータの第1のサブセットの平均と過去のデータの第2のサブセットの平均との差が事前決定された閾値である「M」を超えるかを決定する。いくつかの実施形態において、事前決定された閾値「M」は、第1のサブセットの平均が第2のサブセットの平均を実質的に上回ることを保証できるくらいに充分大きくなり、また、摂取可能なデバイス100が十二指腸への実際の転換を検出したことを確実にさせることを可能にし得る。これは、616において行われた決定が(過去のデータの第2のサブセットの標準偏差が異常に小さいことに起因して)望ましくない可能性がある場合に、特に有利であり得る。例えば、事前決定された閾値「M」の典型的値は、0.1~0.5のオーダーであり得る。摂取可能なデバイス100が最近のデータの第1のサブセットの平均と、過去のデータの第2のサブセットとの差が事前決定された閾値を上回ると決定した場合、プロセス600は624へ進んで、胃から十二指腸への(例えば胃306から十二指腸310(図3)への)幽門転換が検出されたことを示すデータを保存する。あるいは、摂取可能なデバイスが第1のサブセットの平均の第2のサブセットに対する比が事前決定された閾値「M」以下であると決定した場合(すなわち、十二指腸への転換が発生していないと決定した場合)、プロセス600は直接的に604へ進んで、摂取可能なデバイス100は、胃と十二指腸との間の転換の可能性について新規の測定および監視を引き続き行う。
いくつかの実施形態において、最近のデータの第1のサブセットの平均と過去のデータの第2のサブセットの平均との間の差を用いる代わりに、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、最近のデータの第1のサブセットの平均と、過去のデータの第2のサブセットの平均との比が事前決定された閾値「M」を超えるかを決定する。いくつかの実施形態において、事前決定された閾値「M」は、第1のサブセットの平均が第2のサブセットの平均を実質的に確実に上回るくらいに充分に大きく、摂取可能なデバイス100が十二指腸への実際の転換を確実に検出することが可能になり得る。これは、過去のデータの第2のサブセットの標準偏差が異常に小さいことに起因して616において行われた決定の信頼性が低い可能性が有る場合に特に有利であり得る。例えば、事前決定された閾値「M」の典型的値は、1.2~2.0のオーダーであり得る。任意の簡便な種類の閾値または計算を用いて、第1のサブセットのデータおよび第2のサブセットのデータ双方が相互に統計的に別個でありかつ全体的平均値について相互に実質的に異なるかを決定することができる。
624において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、胃から十二指腸への幽門転換が検出されたことを示すデータを保存する。例えば摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイス100がGI管の十二指腸部位(例えば、十二指腸310(図3))内において最近検出されたことを示すデータフラグを(例えばPCB120(図2)のメモリ回路内に)保存し得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイス100が胃から十二指腸への幽門転換を検出した時間を示すデータも(例えばPCB120(図2)のメモリ回路内に)保存し得る。この情報は、608において摂取可能なデバイス100によって用いられ得、その結果、プロセス600は、(618から614へ進むのではなく)608から610へ進み得る。摂取可能なデバイス100が胃から十二指腸への幽門転換が検出されたことを示すデータを保存した後、プロセス600は604へ進んで、摂取可能なデバイス100は、さらなる測定を引き続き収集し、胃と十二指腸との間のさらなる転換を引き続き監視する。
本開示のフローチャートの図6を含むステップおよび記載はひとえに例示的なものであることが理解される。フローチャートの図6を含むステップおよび記載のいずれかについて、本開示の範囲から逸脱することなく、変更、省略、並び替え、および異なる順序または並列での実行が可能であり、これらのステップのうち2つ以上を組み合わせてもよいし、任意のさらなるステップを追加してもよい。例えば、摂取可能なデバイス100は、全体的演算時間の短縮のため、複数のデータセットの平均および標準偏差を並列的に計算し得る。さらに、図6のステップおよび記載が本出願に記載の他の任意のシステム、デバイスまたは方法と組み合わされ得、本出願中に記載の摂取可能なデバイスまたはシステムのいずれかを図6のステップのうち1つ以上を行うために用いることができる点に留意されたい。例えば、プロセス600の一部をプロセス500(図5)の508~516に取り入れてもよいし、摂取可能なデバイスの場所を決定するためのより一般的なプロセスの一部としてもよい。別の例として、検出された青色および緑色光の比(例えば、604において測定され、データセットへ追加されたもの)は、胃または十二指腸の外部においても継続し得、類似の情報は、摂取可能なデバイスのGI管中における通過全体において摂取可能なデバイスによって記録され得る。測定された緑色および青色の反射率レベルの比のデータセットの例示的プロットが、GI管全体において収集され得る。このプロットについて、図7および図8に関連して以下にさらに説明する。
図7は、本開示のいくつかの実施形態による、摂取可能なデバイスの例示的動作時に収集されるデータを示すプロット(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)である。このデータは、摂取可能なデバイスが消化(GI)管を通過する際に摂取可能なデバイスの場所を決定するために用いられ得る。
図7中、例示目的のために摂取可能なデバイス100と関連して説明するが、これは限定的なものではなく、およびプロット700およびデータセット702は、本出願に記載の任意のデバイスによって収集された典型的データであり得る。プロット700は、測定された緑色反射率レベルと、測定された青色反射率レベルとの経時的比を示す。例えば、摂取可能なデバイス100は、緑色および青色照明を所与の時に(例えば照明器124(図2)を介して)送信することと、その結果得られる緑色および青色の反射率を(例えば検出器122(図2)を介して)測定することと、その結果得られる反射率の比を計算することと、データセット中の比を反射率の収集時期を示すタイムスタンプと共に保存することとを行うことにより、データセット702中の各点の値を計算し得る。
704において、摂取可能なデバイス100の動作開始の直後、摂取可能なデバイス100は、(例えば、プロセス500(図5)中の506に関連して述べた決定と同様の決定の結果)少なくとも胃に到達したと決定する。摂取可能なデバイス100は、緑色および青色の反射率レベルのさらなる測定を引き続き収集し、706において、摂取可能なデバイス100は、(例えば、プロセス600(図6)の616~624に関連して述べた決定と同様の決定の結果)胃から十二指腸への幽門転換が発生したと決定する。顕著なことに、706におけるデータセット702中の値は急峻に上昇し、これは、測定された緑色反射率レベルの十二指腸の典型的な測定された青色反射率レベルに対する比の上昇を示す。
データセット702の残り部分は、GI管の残り部分全体における測定された緑色反射率レベルの測定された青色反射率レベルに対する比を示す。708において、摂取可能なデバイス100は、(例えば、図9に関連して述べるような筋収縮の測定を通じて決定されるように)空腸に到達し、710により、摂取可能なデバイス100は盲腸に到達した。いくつかの実施形態において、データセット702の全体的性質および外観は、小腸(すなわち、十二指腸、空腸および回腸)対盲腸において変化することが理解される。空腸および回腸内において、測定された緑色反射率レベルと測定された青色反射率レベルとの比が大きく変動することが多く、その結果、標準偏差の大きなデータのノイズが比較的大きくなる。比較のため、盲腸内において、摂取可能なデバイス100は、測定された緑色反射率レベルと、測定された青色反射率レベルとの比の測定結果は比較的安定し得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、これらの差に基づいて小腸から盲腸への転換を決定するように構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、データの最近の窓中の比の標準偏差がデータの過去の窓中の比の標準偏差を実質的に下回ると決定されたのに応答して、データの最近の窓とデータの過去の窓とを比較し、盲腸への転換を検出し得る。
図8は、本開示のいくつかの実施形態による、摂取可能なデバイスの例示的動作時に収集されるデータを示す別のプロットである。このデータは、摂取可能なデバイスが消化(GI)管を通過する際の摂取可能なデバイスの場所を決定する際に用いられ得る。図7と同様に、図8は、例示目的のために摂取可能なデバイス100と関連して説明され得る。しかし、これは限定的なものではなく、プロット800およびデータセット802は、本出願に記載の任意のデバイスによって収集されるデータの典型例であり得る。
804において、摂取可能なデバイス100の動作開始の直後、摂取可能なデバイス100は、(例えば、プロセス500(図5)中の506に関連して述べた決定と同様の決定の結果)少なくとも胃に到達したと決定する。摂取可能なデバイス100は、緑色および青色の反射率レベルのさらなる測定を(例えば、センシングサブユニット126(図2)を介して)引き続き収集し、806において、摂取可能なデバイス100は、(例えば、プロセス600(図6)の616~624に関連して述べた決定と同様の決定の結果)胃から十二指腸への幽門転換が発生したと決定する。顕著なことに、806におけるデータセット802中の値は急峻に上昇し、これは、測定された緑色反射率レベルの十二指腸の典型的な測定された青色反射率レベルに対する比の上昇を示す。データセット802における値低下の結果、摂取可能なデバイス100は、(例えば、プロセス600(図6)の616~624に関連して述べた決定と同様の決定の結果)十二指腸から胃へ戻る逆幽門転換が808において発生したと決定する。810において、データセット802中の値が再度上昇した結果、摂取可能なデバイス100は、胃から十二指腸への別の幽門転換が発生したと決定し、その直後、摂取可能なデバイス100は、空腸、回腸および盲腸へ前進する。
データセット802の残り部分は、GI管の残り部分全体における測定された緑色反射率レベルの測定された青色反射率レベルに対する比を示す。顕著なことに、812において、摂取可能なデバイスは、回腸と盲腸との間の転換点に到達している。図7に関連して上記したように、盲腸への転換は、測定された緑色反射率および測定された青色反射率の経時的比の標準偏差の低下によってマーク付けされ、および摂取可能なデバイス100は、最近の1組の測定の標準偏差が空腸または回腸からとられた過去の測定の標準偏差を実質的に下回るとの決定に基づいて、盲腸への転換を検出するように構成され得る。
図9は、本開示のいくつかの実施形態による、十二指腸から空腸への転換を検出する例示的ステップのフローチャートである。これらのステップは、摂取可能なデバイスが消化(GI)管を通過する際の摂取可能なデバイスが消化(GI)管の場所の決定のために用いられ得る。図9は例示目的のため摂取可能なデバイス100に関連して説明され得るが、これは限定的なものではなく、図9に記載のプロセス900の一部または全体を本出願に記載の任意のデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300、および400)へ適用してもよく、これらの摂取可能なデバイスのうちいずれかを図9に記載のプロセスのうち1つ以上の部分を行うために用いてもよい。さらに、図9の特徴を本出願に記載の他の任意のシステム、方法またはプロセスと組み合わせてもよい。例えば、図9中のプロセスによって記載したプロセスの一部を、図5によって記載の局在化プロセス(例えば、プロセス500(図5)の520~524の一部)と統合してもよい。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、十二指腸中に存在しているときにまたは十二指腸中への進入検出に応答してプロセス900を行い得る。他の実施形態において、摂取可能なデバイス100は、胃中に存在するときにまたはGI管中への進入検出に応答してプロセス900を行い得る。プロセス900は、本開示に記載の他の任意のプロセス(例えば、プロセス600(図6))と並列に行ってもよく、これにより、摂取可能なデバイス100がGI管の多様な部位への進入を(GI管の先行部位への進入の検出を必要とせずに)検出することが可能になり得ることも理解される。
例示目的のため、図9について、摂取可能なデバイス100が単一のセンシングサブユニット(例えば、センシングサブユニット126(図2))によって単一の波長において生成された1組の反射率レベルに基づいて決定を生成および実行する点について議論され得る。しかし、摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイスの周縁周囲に配置された複数の異なるセンシングサブユニット(例えば、摂取可能なデバイス100(図1)の窓114の後側の異なる場所に配置された複数のセンシングサブユニット)から複数の波長の照明を生成し得、その結果得られる反射率はそれぞれ、別個のデータセットとして保存され得ることが理解される。さらに、これらの複数組の反射率レベルはそれぞれ、複数のバージョンのプロセス900を実行することにより、筋収縮を検出するために用いられ得る。これらはそれぞれ、異なる波長の測定または異なるセンシングサブユニットによって行われた測定から得られたデータセットに対応する異なる組の反射率のデータを処理する。
902において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、1組の反射率レベルを取り出す。例えば、摂取可能なデバイス100は、前回記録された反射率レベルのデータセットをメモリから(例えばPCB120(図2)のメモリ回路から)取り出し得る。反射率レベルはそれぞれ、(摂取可能なデバイス100によって(例えば照明器124(図2)を介して)生成された照明から)摂取可能なデバイス100によって(例えば検出器122(図2)を介して)前回検出された反射率に対応し得、所与の反射率において検出された光の量を示す値を示し得る。しかし、任意の適切な周波数の光が用いられ得る(例えば、赤外、可視または紫外線スペクトルの光)ことが理解される。いくつかの実施形態において、反射率レベルは、摂取可能なデバイス100によって定期的間隔にて前回検出された反射率に対応し得る。
904において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、新規の反射率レベル測定をデータセットに含める。例えば、摂取可能なデバイス100は、一定間隔(または蠕動波を検出するための充分な速度)において新規反射率を検出するように構成され得る(例えば、照明を送信することおよびその結果得られる反射率をセンシングサブユニット126(図2)を用いて検出すること)。例えば、摂取可能なデバイス100は、照明を生成することと、その結果得られる反射率の測定を3秒毎に(すなわち、0.17Hz信号の検出に必要な最低速度で)および好適にはより高速で(0.1秒を超える高速で)行うこととを行うように構成され得る。測定間の定期的間隔は、対象者の種と、測定すべき蠕動波の予測される周波数とに基づいて適合され得ることが理解される。摂取可能なデバイス100が新規反射率レベルの測定を904において行うたびに、新規データが、データセット(例えば、PCB120(図2)のメモリ回路内に保存されたデータセット)に含められる。
906において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、データセットへスライド窓フィルタを適用することにより、最近のデータの第1のサブセットを入手する。例えば、摂取可能なデバイス100は、1分間に相当するデータをデータセットから取り出し得る。データセットが毎秒測定された反射率の値を含む場合、これは、窓サイズが蠕動波(例えば、健康なヒトの対象者の場合に0.1Hz~0.2Hzのオーダーの変動)を検出できるくらいに充分である場合、およそ60データポイントに相当するデータである。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、(例えばスライド窓フィルタの利用を通じて得られたデータの第1のサブセットから異常値を除去することにより)データのクリーニングも行い得る。
908において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、最近のデータの第1のサブセットを補間することにより、最近のデータの第2のサブセットを入手する。例えば、摂取可能なデバイス100は、充分な数のデータポイント(例えば、0.5秒以上の間隔で空けられたデータポイント)を含むデータの第2のサブセットを生成するために、データの第1のサブセットを補間し得る。いくつかの実施形態において、これにより、906において窓フィルタを適用する際の一部として除去され得る任意の異常値データポイントの代わりに摂取可能なデバイス100を用いることも可能になり得る。
910において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、データの第2のサブセットから正規化周波数スペクトルを計算する。例えば、摂取可能なデバイス100は、時間ドメイン表現からのデータの第2のサブセットを周波数ドメイン表現へ変換する高速フーリエ変換を行うように、構成され得る。使用用途およびデータのサブセットの性質に応じて、任意の数の適切な手順(例えば、フーリエ変換手順)を用いて、データの第2のサブセットの周波数スペクトルを決定することができることが理解される。例えば、データの第2のサブセットのサンプリング周波数およびサイズが事前に既知であり得、摂取可能なデバイス100は、正規化離散フーリエ変換(DFT)マトリックスの事前に保存された値、0.1Hz~0.2Hzの周波数成分に対応するまたはDFTマトリックス列の列をメモリ(例えば、PCB120(図2)のメモリ回路)内に有するように構成され得る。この場合、摂取可能なデバイスは、DFTマトリックスとデータセットとの間で行列乗算を用いて、適切な周波数スペクトルを生成し得る。摂取可能なデバイスによって入手され得る例示的データセットおよび対応する周波数スペクトルについて、図10に関連してさらに詳述する。
912において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、正規化周波数スペクトルの少なくとも一部が閾値である0.5Hzを超える0.1Hz~0.2Hzであるかを決定する。健康なヒトの対象者の場合、蠕動波の発生速度は0.1Hz~0.2Hzであり、摂取可能なデバイスが蠕動波を経験すると(例えば、摂取可能なデバイス400が空腸(図4)の壁406の収縮を検出すると)、類似の0.1Hz~0.2Hz周波数に追随する検出された反射率レベルの振幅の正弦変動を検出し得る。摂取可能なデバイスが0.1Hz~0.2Hzの正規化周波数スペクトルの一部が閾値である0.5を超えると決定した場合、この測定は、健康なヒトの対象者における蠕動波と一貫し得、プロセス900は914へ進んで、摂取可能なデバイス100は、筋収縮が検出された旨を示すデータを保存する。あるいは、摂取可能なデバイスが0.1Hz~0.2Hzの正規化周波数スペクトルのうち閾値である0.5を超える部分は無いと決定した場合、プロセス900は直接的に904へ進んで新規測定を行い、新規の筋収縮を引き続き監視する。閾値は0.5以外でもよく、正確な閾値は、サンプリング周波数および摂取可能なデバイス100によって用いられる周波数スペクトルの種類によって異なり得ることが理解される。
914において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、筋収縮が検出された旨のデータを保存する。例えば、摂取可能なデバイス100は、筋収縮が検出されたことおよび筋収縮の検出時期を示すデータをメモリ(例えば、PCB120(図2)のメモリ回路)中に保存し得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、検出された筋収縮の合計回数または所与の時間フレーム内において検出された筋収縮の回数も監視し得る。いくつかの実施形態において、特定の回数の筋収縮が検出された場合、摂取可能なデバイス100が健康なヒトの対象者の空腸(例えば、空腸314(図3))内に存在することを示し得る。筋収縮の検出後、プロセス900は916へ進む。
916において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、筋収縮の合計回数が事前決定された閾回数を超えるかを決定する。例えば、摂取可能なデバイス100は、検出された筋収縮の合計回数をメモリから(例えば、PCB120(図2)のメモリ回路から)取り出し、この合計回数を閾値と比較し得る。いくつかの実施形態において、閾値は1または1よりも大きな任意の数であり得る。閾値が大きいほど、摂取可能なデバイス100が空腸に進入したことを示すデータを摂取可能なデバイス100が保存するために、より多くの筋収縮数の検出が必要になる。実際には、閾値を3以上に設定すれば、(例えばGI管臓器の自然な動きまたは対象者の動きに起因して)摂取可能なデバイスが誤検知する事態が回避され得る。収縮合計回数が事前決定された閾回数を超えた場合、プロセス900は918へ進んで、十二指腸から空腸への転換の検出を示すデータを保存する。あるいは、合計収縮回数が事前決定された閾回数を超えなかった場合、プロセス900は904へ進んで、反射率レベルの新規測定をデータセットに含める。経時的に検出された筋収縮の例示的プロットについて、図11に関連してさらに詳述する。
918において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、十二指腸から空腸への転換の検出を示すデータを保存する。例えば、摂取可能なデバイス100は、空腸に到達したことを示すデータをメモリ中に(例えばPCB120(図2)のメモリ回路から)保存し得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100が(胃内に存在しているときに)プロセス900の全てまたは一部を行うように構成されている場合、摂取可能なデバイス100は、(例えば、幽門転換に起因して十二指腸を通じた転換がプロセス600(図6)を用いて検出された時期が早すぎたことに起因する)胃から空腸への直接的転換の検出を示すデータを918において保存し得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、摂取可能なデバイスの場所の変化の特定に応答して、摂取可能なデバイスのハウジングの外部の環境から流体サンプルを入手するように構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイスが空腸(例えば、空腸314(図3))内に存在しているとの決定に応答して、摂取可能なデバイス100のハウジングの外部の環境から(例えば、任意選択の開口部116および任意選択の回転アセンブリ118(図2)の利用を通じて)流体サンプルを入手するように構成され得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、取り出された流体サンプル(例えば、小腸細菌過剰繁殖(SIBO))に基づいて特定の医学的状態を検出するための適切な診断法も備え得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、摂取可能なデバイスから摂取可能なデバイス内に事前に保存された分配可能な物質を(摂取可能なデバイスの場所の変化の特定に応答して)消化管中に送達させるように、構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイス100内に(例えば、格納チャンバまたは任意選択の格納サブユニット118-3(図2)上の空洞内に)事前に保存された分配可能な物質を有し得る。摂取可能なデバイス100は、摂取可能なデバイス100が摂取可能なデバイス100が空腸(例えば、空腸314(図3))内に存在していると検出したときにこの物質を(例えば任意選択の開口部116および任意選択の回転アセンブリ118(図2)の利用を通じて)消化管内に分配するように構成され得る。いくつかの実施形態において、これにより、摂取可能なデバイス100が物質(例えば、治療および医薬品)をGI管内の標的場所へ送達させることが可能になり得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス(例えば、摂取可能なデバイス100、300または400)は、検出された筋収縮の合計回数に基づいてアクションを行うように構成され得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、筋収縮の合計回数を示すデータを(例えば、PCB120(図2)のメモリ回路から)取り出し、このデータを健康な個人における予測される筋収縮回数と比較する。これに応答して、摂取可能なデバイスは、物質を(例えば、任意選択の開口部116および任意選択の回転アセンブリ118(図2)の利用を通じて)消化管内に分配するか、または、流体サンプルを環境ハウジングの摂取可能なデバイス100の外部から(例えば任意選択の開口部116および任意選択の回転アセンブリ118(図2)の利用を通じて)入手し得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、(検出された筋収縮回数が異常であり、予測される回数と大幅に異なると決定されるのに応答して)サンプルを入手するように構成され得る。別の例として、摂取可能なデバイス100は、(検出された筋収縮が健康な個人におけるGI管の機能と整合すると決定されたのに応答して)物質をGI管内に送達させるように(例えば、医薬品)構成され得る。
本開示のフローチャートの図9を含むステップおよび記載は、ひとえに例示的なものである。フローチャートの図9を含むステップおよび記載のいずれかにおいて、本開示の範囲から逸脱することなく、変更、省略、並び替え、および異なる順序または並列での実行が可能であり、これらのステップのうち2つ以上を組み合わせてもよいし、任意のさらなるステップを追加してもよい。例えば、摂取可能なデバイス100は、全体的演算時間の短縮のため、複数のデータセット(例えば、反射率の検出に用いられる反射率または異なるセンシングサブユニットの異なる波長にそれぞれ対応する複数のデータセット)の平均および標準偏差を平行して計算し得る。さらに、図9のステップおよび記載は、本出願に記載の他の任意のシステム、デバイス、または方法と組み合わされ得、本出願に記載の摂取可能なデバイスまたはシステムのいずれかを図9中のステップのうち1つ以上を行うために用いてもよい点に留意されたい。
図10は、本開示のいくつかの実施形態による、摂取可能なデバイスの例示的動作時に収集されるデータを示すプロットである。このデータは、十二指腸から空腸への転換の検出のために用いられ得る。図1000は、摂取可能なデバイスによって測定された反射率レベルのデータセットの時間ドメインプロット1002を示す(例えば、図9の908に関連して述べたデータの第2のサブセット)。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、およそ0.5秒の半一定間隔でデータポイントを収集するように構成され得る。比較のため、図1050は、摂取可能なデバイスによって(例えば摂取可能なデバイス100が図9の910において周波数スペクトルを計算した結果)測定された反射率レベルの同じデータセットの周波数ドメインプロット1004を示す。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、任意の簡便な手段を通じて周波数スペクトルを計算するように構成され得る。
図1050において、0.1Hz~0.2Hzの周波数1006の範囲は、筋収縮検出のために摂取可能なデバイス100が探索する周波数範囲であり得る。図1050に示すように、(健康なヒト個人における蠕動運動の周波数と整合する)0.14Hzの周囲の周波数ドメインプロット1004において強いピークが存在する。この場合、周波数ドメインプロット1004を分析する摂取可能なデバイス100は、(例えばプロセス900(図9)の912に類似するプロセスを用いて)データが検出された筋収縮と整合すると決定するように構成され得、筋収縮が検出されたことを示すデータを(例えばPCB120(図2)のメモリ回路内に)保存し得る。この筋収縮は、118分において終了するデータの1分窓から検出されたため、摂取可能なデバイス100は、筋収縮が118分マークにおいて検出されたことを示すデータも保存し得る(すなわち、このデータは、摂取可能なデバイス100がオンにされ、対象者によって摂取されたのが118分前であることを示し得る)。
図11は、本開示のいくつかの実施形態による、摂取可能なデバイスによって経時的に検出された筋収縮を示すプロットである。これは、摂取可能なデバイスが消化(GI)管を通過する際の摂取可能なデバイスが消化(GI)管の場所を決定する際に用いられ得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、筋収縮を検出することと、各筋収縮が検出されたときを示すデータを(例えばプロセス900(図9)の914の一環として)保存することとを行うように構成され得る。プロット1100は、経時的に検出された筋収縮1106を示す。各筋収縮は、y軸上の「0」から「1」の垂直線によって示される。
1102において、10分マーク周囲において、摂取可能なデバイス100は、(例えばプロセス600(図6)を行う摂取可能なデバイス100によって決定されるように)先ず十二指腸に進入する。その後まもなく、1108において、摂取可能なデバイス100は、いくつかの筋収縮1106が連続して発生するのを検出し始める。これらの連続的な筋収縮1106は、空腸(例えば、空腸314(図3))内において形成される強い蠕動波を示し得る。その後、1110近辺において、摂取可能なデバイス100は、(回腸内の摂取可能なデバイス100と整合し得る)間欠的な筋収縮を継続的に検出する。最後に、1104において、摂取可能なデバイス100は、小腸から盲腸へ転換する。顕著なことに、摂取可能なデバイス100は、小腸の回腸部位内においてよりも小腸の空腸部位内においてより頻繁な筋収縮を検出し、摂取可能なデバイス100は、小腸から退出した後は筋収縮を全く測定しない。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス100は、この情報を局在化プロセスに織り込み得る。例えば、摂取可能なデバイス100は、検出された筋収縮の周波数(例えば、所与の10分窓において測定された筋収縮回数)が閾回数を下回るとの決定に応答して、空腸から回腸への転換を検出するように構成され得る。別の例として、摂取可能なデバイス100は、閾期間において検出された筋収縮が無いとの決定に応答して、回腸から盲腸への転換を検出するように構成され得る。これらの例はひとえに例示的なものであって限定的なものではなく、筋収縮測定を本開示に記載の他のプロセス、システムまたは方法のいずれかと組み合わせることが可能であることが理解される。
図12は、空腸から回腸へのデバイスの転換を決定するための特定の実施形態のフローチャート1200である。一般的に、空腸は回腸よりも赤く、血管性である点に留意されたい。さらに、一般的に、回腸と比較して、空腸は腸壁がより厚く、腸間膜脂肪も多い。空腸と回腸との間のこれらの差に起因して、a空腸と回腸との間に光学的反応の差が発生すると考えられる。任意選択的に、光学的反応の差の調査のために、1つ以上の光学信号を用いてもよい。例えば、プロセスは、反射赤色光、青色光、緑色光における光学反応の変化、赤色光/緑色光の比、赤色光/青色光の比および/または緑色光/青色光の比の監視を含み得る。いくつかの実施形態において、反射赤色光がプロセスにおいて検出される。
フローチャート1200は、単一スライド窓プロセスを示す。ステップ1210において、空腸(空腸)基準信号が、光学反射に基づいて決定される。典型的には、この信号は、デバイスが空腸(空腸)に進入したと決定されて以降の期間にわたって平均信号(例えば、反射赤色光)として用いられる。この期間は、例えば5分~40分であり得る(例えば、10分~30分、15分~25分)。ステップ1220において、ステップ1210において用いられた期間の直後において検出された信号(例えば、反射赤色光)は、ステップ1210において決定された基準信号に対して正規化される。ステップ1230において、信号(例えば、反射赤色光)が検出される。ステップ1240において、単一スライド窓に基づいて決定されるされた平均信号と、信号閾値値とが比較される。ステップ1240における信号閾値は、一般的にステップ1210において決定された空腸(空腸)基準信号の基準信号の分数である。例えば、信号閾値は、空腸(空腸)基準信号の60%~90%(例えば70%~80%)であり得る。平均信号が信号閾値を超えた場合、プロセスは、デバイスがステップ1250において回腸に進入したと決定する。平均信号が信号閾値を超えない場合、プロセスはステップ1230に戻る。
図13は、2スライド窓プロセスを用いてデバイスの空腸から回腸への転換を決定するための特定の実施形態のフローチャート1200である。ステップ1310において、空腸(空腸)基準信号は、光学反射に基づいて決定される。典型的には、この信号は、デバイスの空腸(空腸)への進入が決定されて以降の期間にわたって平均信号(例えば、反射赤色光)として用いられる。この期間は、例えば5分~40分であり得る(例えば10分~30分、15分~25分)。ステップ1320において、ステップ1310において用いられた期間の直後の検出された信号(例えば、反射赤色光)が、ステップ1310において決定された基準信号に対して正規化される。ステップ1330において、信号(例えば、反射赤色光)が検出される。ステップ1340において、2つのスライド窓に基づいて決定された信号の平均差を、信号閾値と比較する。ステップ1340における信号閾値は、検出された信号の平均差が第1の窓の検出された信号の倍数(例えば1.5倍~5倍、2倍~4倍)を超えるかに基づく。信号閾値を超える場合、プロセスは、ステップ1350においてデバイスが回腸に進入したと決定する。信号閾値を超えない場合、プロセスはステップ1330に戻る。
図14は、デバイスの回腸から盲腸への転換を決定するための特定の実施形態のプロセスのフローチャート1400である。一般的に、このプロセスは、反射光学信号の変化(例えば、赤色光、青色光、緑色光、赤色光/緑色光の比、赤色光/青色光の比および/または緑色光/青色光の比)を検出することを含む。いくつかの実施形態において、プロセスは、反射赤色光/反射緑色光の比の変化を検出することと、反射緑色光/反射青色光の比の変化も検出することとを含む。一般的に、プロセス1400において、プロセス600について述べたスライド窓分析(第1の窓および第2の窓)が継続される。
ステップ1410は、検出された信号中に第1の閾値(例えば検出された赤色光と検出された緑色光との比)を設定することと、検出された信号の変動係数について第2の閾値(例えば、検出された緑色光と検出された青色光との比の変動係数)を設定することとを含む。第1の閾値は、平均信号の分数に設定され得る(例えば、0.5~0.9、0.6~0.8)(例えば、第1の窓において検出された赤色光と検出された緑色光との比)または2つの窓における検出された信号間の平均差(例えば、検出された赤色光と検出された緑色光との比)の分数である(例えば、0.4~0.8、0.5~0.7)。第2の閾値は、0.1に設定され得る(例えば、0.05、0.02)。
ステップ1420は、第1の窓および第2の窓中の信号の中から第1の閾値および第2の閾値の比較に用いられる信号を検出することを含む。
ステップ1430は、検出された信号と、第1の閾値および第2の閾値とを比較することを含む。対応する値が第1の閾値を下回っていないかまたは対応する値が第2の閾値を下回っていない場合、デバイスは回腸から退出して盲腸に進入していないと決定され、プロセスはステップ1420へ戻る。対応する値が第1の閾値を下回りかつ対応する値が第2の閾値を下回る場合、デバイスが回腸から退出して盲腸へ進入したと決定され、ステップ1440へ進む。
ステップ1450は、デバイスが回腸から退出して盲腸へ進入したと決定されたのが初めてかを決定することを含む。デバイスが回腸から退出して盲腸へ進入したと決定されたのが初めてである場合、プロセスはステップ1460へ進む。デバイスが回腸から退出して盲腸へ進入したと決定されたのが初めてではない場合、プロセスはステップ1470に進む。
ステップ1460は、基準信号を設定することを含む。このステップにおいて、光学信号(例えば、検出された赤色光と検出された緑色光との比)が基準信号として用いられる。
ステップ1470は、デバイスが盲腸から退出して回腸へ戻った可能性があるかを決定することを含む。対応する検出された信号(例えば、検出された赤色光と、検出された緑色光との比)が(ステップ1460において決定された)基準信号と統計的に同等でありかつ対応する検出された信号の変動係数(例えば、検出された緑色光と、検出された青色光との比)が第2の閾値を超える場合、デバイスが盲腸から退出して回腸へ戻ったと決定される。デバイスが盲腸から退出して回腸へ戻った可能性があると決定された場合、プロセスはステップ1480へ進む。
ステップ1480は、関連する光学信号の検出を一定期間(例えば、少なくとも1分間、5~15分間)にわたって継続することを含む。
ステップ1490は、ステップ1480において決定された信号が(ステップ1470において述べた方法を用いて)デバイスが回腸に再度進入したことを示すかを決定することを含む。これらの信号が、デバイスが回腸に再度進入したことを示す場合、プロセスはステップ1420へ進む。信号が、デバイスが盲腸内に存在することを示す場合、プロセスはステップ1492へ進む。
ステップ1492は、関連する光学信号の監視を一定期間(例えば、少なくとも30分間、少なくとも1時間、少なくとも2時間)にわたって継続することを含む。
ステップ1494は、ステップ1492において決定された信号が(ステップ1470において述べた方法を用いて)デバイスが回腸に再度進入したかを決定することを含む。信号が、デバイスが回腸に再度進入したことを示す場合、プロセスはステップ1420に示す。信号が、デバイスが盲腸内に存在することを示す場合、プロセスはステップ1496へ進む。
ステップ1496において、プロセスは、デバイスが盲腸中に存在すると決定する。
図15は、デバイスの盲腸から結腸への転換を決定するための特定の実施形態のプロセスのフローチャート1500である。一般的に、プロセスは、反射光学信号(例えば、赤色光、青色光、緑色光、赤色光と緑色光との比、赤色光と青色光との比、および/または緑色光と青色光との比)の変化を検出することを含む。いくつかの実施形態において、プロセスは、反射赤色光と反射緑色光との比の変化を検出することと、反射青色光の比の変化も検出することとを含む。一般的に、プロセス1500において、プロセス1400について述べたスライド窓分析(第1の窓および第2の窓)を継続する。
ステップ1510において、デバイスが盲腸中に存在している間(例えばステップ1480時において)、光学信号(例えば、反射赤色信号と反射緑色信号との比、および反射青色信号)を一定期間(例えば、少なくとも1分、少なくとも5分、少なくとも10分)にわたって収集する。記録された光学信号の平均値(例えば、反射赤色信号と反射緑色信号との比、および反射青色信号)は、盲腸基準信号を確立する。
ステップ1520において、(例えばステップ1440において)デバイスが盲腸に進入したと決定された後、光学信号が検出される。光学信号は、盲腸基準信号に対して正規化される。
ステップ1530は、デバイスが結腸に進入したかを決定することを含む。これは、3つの異なる基準のうちいずれかが満たされたかを決定することを含む。検出された光学信号の比の平均差(例えば、検出された赤色信号と検出された緑色との比)が第2の窓中の対応する信号の標準偏差(例えば、検出された赤色信号の検出された緑色に対する比)の1よりも大きな倍数(例えば、2X、3X、4X)である場合、第1の判定基準が満たされる。検出された光学信号の平均(例えば、検出された赤色光の検出された緑色光に対する比)が所与の値を超えた場合(例えば1を超えた場合)、第2の判定基準が満たされる。第1の窓中の光学信号(例えば、検出された青色光)の変動係数が所与の値を超えた場合(例えば0.2を超えた場合)、第3の判定基準が満たされる。これら3つの基準のうちいずれかが満たされると、プロセスはステップ1540へ進む。そうではない場合、これら3つの基準のうちいずれも満たされず、プロセスはステップ1520へ戻る。
例示目的のため、開示は、摂取可能なデバイスの複数の異なる例示的実施形態と、摂取可能なデバイスのGI管内の場所を決定するための方法の例示的実施形態とに主に集中する。しかし、構築され得る可能な摂取可能なデバイスは、これらの実施形態に制限されず、デバイスの機能および動作の有意な変更無く、形状および設計の変更が可能であり得る。同様に、摂取可能なデバイスのGI管内の場所を決定するための可能な手順は、記載の特定の手順および実施形態(例えば、プロセス500(図5)、プロセス600(図6)、プロセス900(図9)、プロセス1200(図12)、プロセス1300(図13)、プロセス1400(図14)およびプロセス1500(図15))に限定されない。また、本明細書中に記載の摂取可能なデバイスの用途は、消化管の部位のデータ収集、サンプリングおよび試験あるいは医薬品送達のみに限定されない。例えば、いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、複数の疾病の診断のための複数の化学的診断、電気的診断または光学的診断を含むように適合され得る。同様に、身体現象または他の生理学的性質の測定のための複数の異なるセンサが、摂取可能なデバイス上に設けられ得る。例えば、摂取可能なデバイスは、消化管中の特定の化学化合物または不純物のレベル上昇を測定するように適合され得、あるいは、局在化、サンプリング、および適切な診断法およびサンプリングチャンバにおいて採用されるアッセイ技術の組み合わせが、小腸細菌過剰繁殖(SIBO)の存在の決定のために特に適切であり得る。
ソフトウェア(例えば、PCB120(図2)内の制御回路によって実行されるソフトウェア)を介して実行される本明細書中に記載の摂取可能なデバイスの多様な実施形態の要素のうち少なくともいくつかは、高レベルの手続き言語で書かれたものであり得る(例えば、オブジェクト指向のプログラミング、スクリプト言語または双方)。よって、プログラムコードは、C、C++または他の任意の適切なプログラミング言語で書かれてもよく、オブジェクト指向プログラミング分野の当業者に公知のモジュールまたはクラスを含み得る。代替的にまたは追加的に、本明細書中に記載の摂取可能なデバイスのソフトウェアを介して実行される実施形態の要素のうち少なくともいくつかは、必要に応じてアセンブリ言語、機械言語またはファームウェアで書かれてもよい。いずれの場合も、言語は、コンパイルまたは解釈される言語であり得る。
摂取可能なデバイスの実行に用いられるプログラムコードのうち少なくともいくつかは、記憶媒体上またはコンピュータによって読出し可能な媒体上に保存され得る。このような媒体は、(プロセッサ、オペレーティングシステムならびに本明細書中に記載の実施形態のうち少なくとも1つの機能を実行するために必要な関連付けられたハードウェアおよびソフトウェアを有する)一般的なまたは特殊な目的プログラマブルコンピューティングデバイスによって読み取られ得る。プログラムコードがコンピューティングデバイスによって読み出されると、コンピューティングデバイスは、本明細書中に記載の方法のうち少なくとも1つを行うために、新規の特定のかつ事前規定された様態で動作するように構成される。
さらに、本明細書中に記載の例示的実施形態のシステム、デバイスおよび方法と関連付けられたプログラムのうち少なくともいくつかは、(1つ以上のプロセッサのためのコンピュータにより利用可能な命令を含む)コンピュータによって読出し可能な媒体を含むコンピュータプログラム製品内に分散させることが可能である。この媒体は、多様な形態で設けられ得る(例えば、非一時的な形態(例を非限定的に挙げると、1つ以上のディスケット、コンパクトディスク、テープ、チップ、および磁気記憶装置および電子記憶装置)。いくつかの実施形態において、媒体は一時的なものであり、例を非限定的に挙げると、ワイヤーライン通信、衛星通信、インターネット通信(例えば、ダウンロード)、媒体、デジタル信号およびアナログ信号などがある。コンピュータが利用可能な命令は、コンパイル済みおよび非コンパイル済みコードなどの多様なフォーマットでも設けられ得る。
上記した技術は、コンピュータ上において実行されるソフトウェアを用いて実行され得る。例えば、ソフトウェアは、1つ以上のコンピュータプログラムにおいて手順を形成する。これら1つ以上のコンピュータプログラムは、1つ以上のプログラムされたまたはプログラマブルなコンピュータシステム上において実行する(このコンピュータシステムは、多様な構造(例えば、分散型、クライアント/サーバ、またはグリッド)をとり得、それぞれ、左記を含む:少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのデータ格納システム(揮発性および不揮発性メモリおよび/または格納要素を含む)、少なくとも1つの入力デバイスまたはポート、および少なくとも1つの出力デバイスまたはポート。
ソフトウェアは、記憶媒体(例えば、CD-ROM)上に設けられ得る。記憶媒体は、一般的なまたは特殊な目的プログラマブルコンピュータによって読出し可能であるか、または、(伝搬信号で符号化されて)通信媒体ネットワークを介して実行先であるコンピュータへ送達される。これらの機能は全て、特殊目的用コンピュータ上においてまたは特殊目的用ハードウェア(例えば、コプロセッサ)を用いて行われ得る。ソフトウェアは、ソフトウェアによって指定された演算の異なる部分が異なるコンピュータによって実行される分散方式でz実行され得る。このようなコンピュータプログラムはそれぞれ、好適には格納媒体またはデバイス(例えば、固形の状態メモリまたは媒体、あるいは磁気媒体または光学媒体)へ保存されるかまたはダウンロードされる。このような格納媒体またはデバイスは、本明細書中に記載の手順を行うために格納媒体またはデバイスがコンピュータシステムによって読み出される際にコンピュータの構成および動作を行うために、一般的または特殊な目的用のプログラマブルコンピュータによって読み出され得る。本発明のシステムは、コンピュータプログラムと共に構成されたコンピュータによって読出し可能な記憶媒体として実行されるものとしてもみなしてよく、記憶媒体は、本明細書中に記載の機能を行うために特定のおよび事前規定された様態でコンピュータシステムを動作させるように、そのように構成される。
送達の方法および機構
図16は、本明細書中に記載のいくつかの実施形態による、分配可能な物質(例えば、本明細書中に記載の治療薬の製剤)の送達のための摂取可能なデバイス1600の構造の局面を示す例示的モックアップ図である。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス1600は一般的には、カプセル、丸薬または(個人が経口的に消費することが可能な)任意の嚥下可能な形態の形状をとり得る。このようにして、摂取可能なデバイス1600は、患者によって摂取され得、医療専門家および患者によって処方され得る。
摂取可能なデバイス1600は、ハウジング1601を含む。ハウジング1601は、カプセル、丸薬および/または類似のものに類似する形状をとり得、2つの端部1602a~1602bを含み得る。ハウジング1601は、GI管の化学的環境および機械的環境(例えば、筋肉収縮による力および胃中の濃塩酸による影響)に耐えるように設計され得る。広範囲の材料がハウジング1601に用いられ得る。これらの材料の例を非限定的に挙げると、熱可塑性物質、ふっ素樹脂s、エラストマー、ステンレススチールおよびISO10993およびUSPクラスVIの生物適合性についての仕様に適合するガラス、mならびに他の任意の適切な材料およびこれらの組み合わせがある。
いくつかの実施形態において、ハウジング1601の壁の厚さは0.5mm~1mmであり得、(例えば水素発火またはハウジング内の圧力に起因する)内部爆発に耐えるのに充分である。
ハウジング1601は、摂取可能なデバイスの外部の環境のpHレベルを検出するかまたは他の場合に感応性であるpH感応腸溶剤皮を有してもよいし、有さなくてもよい。本出願中においていずれかの箇所においてより詳述するように、摂取可能なデバイス1600は、1つよりも多くのセンサを追加的にまたは代替的に含み得る(例えば、温度センサ、光学感知)。
ハウジング1601は、2つのエンクロージャ部位を連結することにより、形成され得る。摂取可能なデバイス1600は、電子コンポーネントをハウジング1600内に含み得る。電子コンポーネントは、ハウジングの端部1602bの近位に配置され得、プリント回路基板(PCB)、バッテリ、光学センシングユニットおよび/または類似のものを含む。
摂取可能なデバイス1600は、ガス生成セル1603をさらに含む。ガス生成セル1603は、ガス生成によりハウジング1601内に内圧を発生させるように、構成される。いくつかの実施形態において、ガス生成セルは、摂取可能なデバイスの別個の導管または弁を含み得るかまたは摂取可能なデバイスの別個の導管または弁へ接続され得、これにより、導管または弁を通じてガスを放出させて、摂取可能なデバイスのGI管内における位置を変化させるための動きを発生させることができる。このようなガス放出を用いて、腸の内層に相対して摂取可能なデバイスを位置決めすることもできる。別の実施形態において、分配可能な物質の送達の前に、腸組織の表面方位を変化させるように、別個の導管または弁を通じて放出することができる。
移動プランジャ1604が、ハウジング1601内のガス生成セル1603の上部に配置され得る。移動プランジャ1604は膜であり、ガス生成セル1603と、分配可能な物質1605を保存する格納リザーバとを分離させる。いくつかの実施形態において、移動プランジャ1604は、可動ピストンであり得る。いくつかの実施形態において、移動プランジャ1604は、可撓性膜(例を非限定的に挙げると、ダイヤフラム)であってもよい。いくつかの実施形態において、移動プランジャ1604は、可撓性隔膜の形態をとり得、ガス生成セル1603の上部に配置されるのではなく、ハウジング1601の軸方向に沿って配置され得る。膜1604を押圧する内圧を生成するためのガスをガス生成セル1603が生成すると、移動プランジャまたは膜1604は、(膜1604がピストンである場合に)移動し得るか、または、(膜1604がダイヤフラムである場合に)ハウジングの端部1602aの方へ変形し得る。このようにして、膜または移動プランジャ1604は、分配可能な物質1605を、分配出口1607を介してハウジングから押し出し得る。
ハウジング1601は、格納リザーバを含み得る。格納リザーバは、1つ以上の分配可能な物質1605を移動プランジャ1604に隣接して保存する。分配可能な物質1605は、治療または医療薬剤であり得、粉末、圧縮粉末、流体、半流動体ゲル、または他の任意の分配可能なまたは送達可能な形態の形態をとり得る。分配可能な物質1605の送達がとり得る形態を非限定的に挙げると、ボーラス、半ボーラス、継続的、全身的、破裂薬剤送達および/または類似のものがある。いくつかの実施形態において、単一のボーラスが、疾病場所の近位に送達される。いくつかの実施形態において、1つよりも多くのボーラスが、場所または1つよりも多くの場所へ1回放出される。いくつかの実施形態において、1つよりも多くのボーラスの放出が、事前プログラムされたアルゴリズムに従ってトリガされる。いくつかの実施形態において、放出プロファイルは継続的である。いくつかの実施形態において、放出プロファイルは、時間ベースである。いくつかの実施形態において、放出プロファイルは、場所ベースである。いくつかの実施形態において、送達される量は、疾病の重篤度および/または範囲に以下の様態で基づく。いくつかの実施形態において、ボーラスは、以下の場所のうち1つ以上の内部へ送達される:胃;十二指腸;近位空腸;回腸;盲腸;上行結腸;横行結腸;下行結腸。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、アダリムマブである。
いくつかの実施形態において、分配可能な物質は、小分子治療であり、盲腸および/または大腸の他の部分中へ放出される。典型的な経口ルートによって投与される小分子は、主に小腸において吸収され、(直腸外部の)大腸における吸収はずっと低い。よって、大腸(例えば、盲腸)内における小分子放出を選択的に行うことが可能であるためwithその結果得られるlow全身レベル(投与量が大きい場合でも)全身レベルを低くすることが可能である摂取可能なデバイスがあれば、大腸内の炎症性腸疾病の対象者にとって魅力的である。
いくつかの実施形態において、格納リザーバは複数のチャンバを含み得、各チャンバは、異なる分配可能な物質を保存する。例えば、異なる分配可能な物質は、分配出口1607を介して同時に放出され得る。あるいは、複数のチャンバは、各チャンバからの異なる分配可能な物質が連続的に順番に送達されるように、格納リザーバ内の異なる層の形態をとり得る。一例において、複数のチャンバは、ガス生成によって駆動され得る別個の移動プランジャによって制御される。電子コンポーネントは、特定の移動プランジャを駆動するためのガスを各物質送達のために例えば別個のガス生成チャンバを介して生成するように、ガス生成セル1603を制御し得る。いくつかの実施形態において、例えば薬剤の活性化のための放出の前に、複数のチャンバの内容物が混合および組み合わされ得る。
摂取可能なデバイス1600は、分配出口1607を含み得る。分配出口1607は、分配可能な物質105をハウジングから方向付けるように、ハウジング1601の一端1602aに設けられる。分配出口1607は、退出弁、スリットまたは穴部、シリンジを含むジェット注入ノズルおよび/または類似のものを含み得る。移動プランジャ1604がハウジング1601の端部1602aの方へ移動すると、格納リザーバ内の内圧が増加し得、分配出口が押圧されて開口して、分配可能な物質1605がハウジング1601から放出され得る。
実施形態において、圧力解放デバイス1606が、ハウジング1601内に(例えば、ハウジング1601の端部1602aに)配置され得る。
いくつかの実施形態において、ハウジング1601は、小型穴(例えば直径が2mm未満のもの)を例えばハウジング1601の側部または端部1602aに含み得、これにより、格納リザーバ中への分配可能な物質の装填が促進される。
いくつかの実施形態において、ガス生成セル1603から電子コンポーネントへフィードバックを送るためにフィードバック制御回路(例えば、帰還抵抗)が付加され得、これにより、内圧が閾レベルに到達したとき、電子コンポーネントは、ガス生成をオフにするかまたは他の安全性機構(例えば、フィードバック放出制御弁)を活性化させるように、ガス生成セル1603を制御し得る。例えば、内圧センサが、摂取可能なデバイス内の内圧の測定およびフィードバック制御回路へのフィードバック生成のために用いられ得る。
図17は、本明細書中に記載のいくつかの実施形態による、ガス生成セル1603の機構の局面を示す例示的な図である。ガス生成セル1603は、物質分配のためのガスを生成するように構成される。図17に示すように、ガス生成セル1603によって生成されたガス1611により、分配可能な物質1605が駆動されて分配出口1607から退出し得る。可変抵抗器1608は、ガス生成セル1603を含む回路へ接続され得、これにより、可変抵抗器1608をセル1603によって生成されるガス1611(例えば、水素)の強度および/または量の制御に用いることができる。詳細には、ガス生成セル1603は、抵抗付加時に水素を生成することが可能なバッテリ形態の要素セルであり得る。このようにして、ガス生成セル1603に必要なのは抵抗利用のみであり、活性動力要求は全く不要であるため、ガス生成セル1603を、摂取可能なデバイス(例えば、カプセル)に(限られたエネルギー/動力で)統合することができる。例えば、ガス生成セル1603は、26mmx13mm以下のサイズのカプセルに適合し得る。
いくつかの実施形態において、セルからのガスの溶出速度および摂取可能なデバイスの内部体積に基づくと、物質1605を送達させるための充分なガス1611を生成するには時間がかかり得、その所要時間は30秒以上であり得る。例えば、500μLの流体に相当する一定体積の水素を生成するのにかかる時間は、およそ5分である。摂取可能なデバイス内における理想的ではない条件(例えば摩擦)に基づいて、より長い期間が必要になり得る。このように、ガス(例えば、水素)の生成には時間が必要になり得るため、摂取可能なデバイスが送達部位に到着する前にガス生成を開始して、デバイス内の圧力を蓄積させる必要があり得る。その後、摂取可能なデバイスは、送達部位に近づく時期を知る必要があり得る。例えば、デバイスは、分配可能な物質の送達に充分な高圧力に近いガスを生成するように、温度によって決定される「進入転換」時においてガスの生成を開始し得る。次に、摂取可能なデバイスは、送達部位に到達したときにガス生成のみを開始し得、その結果、摂取可能なデバイス内の内圧が、分配出口からの分配可能な物質の放出に必要なレベルに到達する。また、位置特異的な送達のために、摂取可能なデバイスは、摂取可能なデバイスが(ガス生成活性化のための)特定の場所に到達する前に、分配可能な物質を送達させるための充分な圧力を蓄積させるために必要な時間を推定し得る。
例えば、全身的送達の場合、摂取可能なデバイスの内部体積が約500μLである場合、ガス生成時間は2時間であり、初期圧力はおよそ300ポンド/平方インチ絶対(psia)が発生し得、より高圧力およびより低圧力が可能になる。分配プロセス時に分配可能な物質によって以前占有されていた格納リザーバに空気が進入すると、発生圧力が低下し得る。全身的な薬剤送達の場合、皮膚透過(例えば、粘膜または上皮層の透過)に必要のために、およそ100~360ポンド/平方インチ(psi)の発生圧力による力が必要になり得る。この圧力は、分配出口におけるノズル設計、流体粘度および周囲組織近接度および特性に応じて異なり得る。
薬剤の継続的な送達(例えば、1ccH2を4時間、1回換気量が0.5Lのときに16呼吸/分)のときに生成され得るガス1611は、およそ2000Lの呼気中の1ccの水素またはおよそ0.5ppmのH2と同等であり得、呼気水素の生理学的値を下回る。この時間を10分に低減すると、およそ13ppmの水素と同等である。そのため、この期間に被覆され得る腸の長さに起因して、摂取可能なデバイスは、生理学的というよりもより局所的な値を所有し得る。
図18および図19が、米国仮出願番号第62/385,553号に開示される。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。図18および図19は、特定の実行による、本明細書中開示される製薬組成の局所的送達のための摂取可能なデバイスの例を示す。摂取可能なデバイス1600は、本明細書中に記載の特定の実行による、薬剤送達のための押圧を提供するピストンまたは駆動要素1634を含む。摂取可能なデバイス1600は、1つ以上のバッテリ1631を有し得る。これら1つ以上のバッテリ1631は、摂取可能なデバイス1600のための動力を提供するように、ハウジング1601の一端1602aに配置される。プリント回路基板(PCB)1632が、バッテリまたは他の電源1631に隣接して配置され得、ガス生成セル1603が、PCB1632の上またはその上方に取り付けられ得る。ガス生成セル1603は、摂取可能なデバイス1600の下チャンバ(例えば、1631および1632を含む空間)からシールされ得る。可動ピストン1634は、ガス生成セル1603に隣接して配置され得る。このようにして、ガス生成セル1603からのガス生成によりピストン1634が駆動され得、これによりピストン1634がハウジング1601の別の端部1602bへと移動して、リザーバ区画1635中の分配可能な物質を、分配出口1607を通じてハウジングから押し出すことができる。例えば、この動きを1636において示し、ピストン1634は物質分配後の位置にある。分配出口1607は、栓を含み得る。リザーバ区画1635は、分配可能な物質(例えば薬剤物質)を保存し得、あるいは、リザーバ区画は、分配可能な物質を含む格納リザーバ1661を収容し得る。リザーバ区画1635または格納リザーバ1661は、一定体積のおよそ600μLまたはさらに大量の分配可能な物質を有し得、この物質は、単一のボーラスとして分配してもよいし、あるいは一定期間にわたって徐々に分配してもよい。
バッテリセル1631それぞれの高さは1.65mmであり得、1個~3個のバッテリが用いられ得る。空間節約のため、約1.5mmのカスタム成型部品を用いてピストンの高さを低減することができる。ガス生成セル1603がピストン1634と一体化された場合、PCBの全体的高さ、バッテリおよびガス生成セルを全般的に約5mmまで低減することができ、これにより、薬剤格納のための空間の増加が可能になる。例えば、(例えば、端部1602aから他方の端部1602bまでの)長さが7.8mmの摂取可能なデバイスの場合、リザーバ区画1635またはおよそ600μLの格納リザーバ1661を薬剤送達に利用することができる。別の例において、摂取可能なデバイスの長さが17.5mmである場合、リザーバ区画1635またはおよそ1300μLの格納リザーバ1661を薬剤放出に利用することができる。
いくつかの実行において、治療的に有効な量のTNF阻害薬を保存するリザーバ1635または1661は、デバイスハウジング1601のうち少なくとも一部を形成する。治療的に有効な量のTNF阻害薬を、リザーバ1635または1661の内部に特定の圧力で保存することができる。この特定の圧力は、例えば、リザーバ1635または1661がGI管と流体連通した後にTNF阻害薬が自動的に放出されるようにGI管内部の圧力よりも高くなるように、決定される。特定の実行において、リザーバ区画1635は、複数のチャンバを含む。複数のチャンバはそれぞれ、異なる分配可能な物質または異なる格納リザーバ1661を保存する。
特定の実施形態において、格納リザーバ1661は、圧縮可能なコンポーネントであるか、または、圧縮可能な側壁を有する。特定の実施形態において、圧縮可能なコンポーネントは、ポリ塩化ビニル(PVC)、シリコーン、DEHP(di-2-エチルヘキシルフタラート)、Tyvek、ポリエステル膜、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリウレタン、または(TNF阻害薬がリザーバに付着する事態を回避しかつTNF阻害薬のための無菌リザーバ環境を提供する)他の材料によって少なくとも部分的に構成されるかまたは(例えば内部が)コーティングされ得る。格納リザーバ1661は、密閉的にシールされ得る。リザーバ区画1635または格納リザーバ1661は、TNF阻害薬を0.01mL~2mL(例えば、0.05mLー2mL(例えば、0.05mLー2mL(例えば、0.6mLー2mL)))の範囲の量だけ保存するように構成され得る。いくつかの実施形態において、格納リザーバ1661は、(例えばリザーバ区画内において)デバイスハウジング1601へ取り付け可能である。よって、格納リザーバ1635にTNF阻害薬を装填した後、格納リザーバ1635を摂取可能なデバイスハウジング1601内に配置および/または摂取可能なデバイスハウジング1601へ連結することができる。摂取可能なデバイスハウジング1601は、分配可能な物質をリザーバ区画中へ装填するための装填ポートとして構成された1つ以上の開口部を含む。別の実施形態において、摂取可能なデバイスハウジング1601は、通気穴として構成された1つ以上の開口部を含む。
上記したように、いくつかの実施形態において、格納リザーバ(任意選択的にTNF阻害薬(例えば、治療的に有効な量のTNF阻害薬)を含むもの)は、摂取可能なデバイスへ取り付け可能である。一般的に、このような実施形態において、格納リザーバおよび摂取可能なデバイスは、格納リザーバを所望のときに摂取可能なデバイスへ取り付けることが可能なように、任意の適切な様態で設計され得る。設計の例を挙げると、摂取可能なデバイス内に丸ごとはめ込まれる(例えば、デバイスが対象者によって摂取されたときに格納リザーバがデバイス内にシールされるように摂取可能なデバイス内にはめ込まれる)格納リザーバや、摂取可能なデバイス内に部分的にはめ込まれる格納リザーバや、デバイスのハウジングによって搬送される格納リザーバがある。いくつかの実施形態において、格納リザーバは、摂取可能なデバイスとスナップ嵌めされる。特定の実施形態において、格納リザーバは、摂取可能なデバイスと摩擦嵌めされる。いくつかの実施形態において、格納リザーバは、付勢機構(例えば、1つ以上のバネ、1つ以上のラッチ、1つ以上の鉤爪、1つ以上の磁石、および/または電磁放射)を介して摂取可能なデバイスと共に保持される。特定の実施形態において、格納リザーバは、貫通可能な部材であり得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、格納リザーバの確実なはめ込み先になるスリーブを有する。いくつかの実施形態において、格納リザーバは、治療薬の送達が所望される場合にスライド可能な軌道/溝部内/上に配置され、これにより貫通針上に移動可能となる。特定の実施形態において、格納リザーバは、軟質プラスチックコーティング製であり、所望のときに治療薬を送達させるために任意の方位において針と接触する。一般的に、格納リザーバは、1つ以上の適切な材料製であり得る(例えば、1つ以上のプラスチックおよび/または1つ以上の金属または合金)。例示的な材料を挙げると、シリコーン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートおよびステンレススチールがある。任意選択的に、設計は、格納リザーバが摂取可能なデバイスによって用いられる電気構成部分の一部または全部を保持するようなものであり得る。上記の記載は1つの格納リザーバに関するが、任意の所望の数(例えば、2個、3個、4個、5個)の格納リザーバを保持するように摂取可能なデバイスを設計してもよいことが理解される。異なる格納リザーバの設計を同一にしてもよいし、異なるものにしてもよい。いくつかの実施形態において、(完全に組立およびパッケージされた状態の)摂取可能なデバイスは、下記から選択された1つ以上の管轄区域における医療デバイスの販売に関する法的規制を満たす:米国、欧州連合またはその任意の加盟国、日本、中国、ブラジル、カナダ、メキシコ、コロンビア、アルゼンチン、チリ、ペルー、ロシア、英国、スイス、ノルウェー、トルコ、イスラエル、湾岸協力会議の任意の加盟国、南アフリカ、インド、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、ベトナム、インドネシア、台湾および香港。
特定の実施形態において、摂取可能なデバイスハウジング1601は、TNF阻害薬をリザーバ1635からポンピングするための1つ以上の作動システム(例えば、ガス生成セル1603)を含む。いくつかの実施形態において、作動システムは、機械的、電気、電気機械的、油圧および/または流体による作動システムを含み得る。例えば、化学作動手段は、1つ以上の試薬の混合による化学反応を用いて、薬剤放出のためにピストンまたは駆動要素1634を駆動するだけの充分な量のガスを生成し得る。作動システムは、リザーバ区画1635と一体化させてもよいし、あるいは、リザーバ区画1635に作用するかまたはリザーバ区画1635の外部で作用する補助システムであってもよい。例えば、作動システムは、TNF阻害薬をリザーバ区画1635から押し出す/引き出すためのポンピングシステムを含み得、あるいは、作動システムは、リザーバ区画1635内の容積が変化するようにリザーバ区画1635を構造変化させるような構成にしてもよく、これにより、TNF阻害薬がリザーバ区画1635から分配される。作動システムは、エネルギー保存コンポーネントを含み得る(例えば、作動システムの給電のためのバッテリまたはコンデンサ)。作動システムは、ガス圧力または潜在的なエネルギーを保存するシステムを介して作動させることができる。このようなエネルギーは、リザーバの装填時に弾性リザーバ成分が拡張して摂取可能なデバイスハウジング1601内に配置された後に、摂取可能なデバイスハウジングがGI管内からの放出のための場所に存在するときに拡張状態から放出された後に、発生する。特定の実施形態において、リザーバ区画1635は膜部位を含み得るため、これにより、TNF阻害薬が浸透圧を介してリザーバ区画1635または格納リザーバ1661から分配される。
特定の実施形態において、格納リザーバ1661は、ベローの形態をとり、ガス生成セルからの圧力を介して圧縮されるように構成される。TNF阻害薬をベロー中に装填することができ、ベローをガス生成セルからのガス生成または他の作動手段によって圧縮して、分配可能な物質を、分配出口1607を通じてハウジング1601から分配することができる。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスガス生成セルとハウジングの第1の端部との間に配置されたキャピラリープレートと、ガス生成セルとリザーバとの間の蝋シールを含む。蝋シールは溶融するように構成され、分配可能な物質は、ガス生成セルからの圧力によりキャピラリープレートを通じて押し出される。ベローの形状は、送達の制御を支援し得る。リザーバ区画1635は、分配出口を含む(例えば、特定の実行によるハウジング1601の端部から延びた弁またはドームスリット1662)。そのため、ベローが圧縮されると、分配可能な物質は、弁またはドームスリットを通じて駆動されてベローから退出し得る。
特定の実施形態において、リザーバ区画1635は、1つ以上の弁を含む(例えば、分配出口1607内の弁)。これらの弁は、リザーバ区画1635をGI管へ流体連結させるように移動または開口するように構成される。特定の実施形態において、ハウジング1601のハウジング壁は、リザーバ区画1635の一部を形成し得る。特定の実施形態において、リザーバのハウジング壁は、ガスケットとして機能する。1つ以上の弁のうち1つ以上は、特定の実行に基づいて、デバイスハウジング1601のハウジング壁内に配置される。特定の実行において、1つ以上のコンジットが、リザーバ1635から1つ以上の弁へ延び得る。
特定の実施形態において、ハウジング1601のハウジング壁は、例えば疾病部位における接触に応答して溶解するように構成された材料により形成され得る。特定の実施形態において、ハウジング1601のハウジング壁は、化学反応または電気信号に応答して溶解するように構成され得る。ハウジング1601のハウジング壁を溶解または放散させるための1つ以上の弁および/または信号が、デバイスハウジング1601内のPCB1632上に配置された1つ以上のプロセッサまたはコントローラによって制御され得る。コントローラは、デバイスハウジング1601が疾病部位の近位に存在するときを決定するように構成された1つ以上のセンサまたは検出器へ通信可能に連結される。特定の実行において、センサまたは検出器は、コーティングを含む複数の電極を含む。TNF阻害薬のリザーバ区画1635からの放出は、コーティングと1つ以上の疾病部位との相互作用から得られた電極からの電気信号によってトリガされる。1つ以上のセンサを挙げると、化学センサ、電気センサ、光学センサ、電磁センサ、光センサおよび/または無線周波数センサがある。
特定の実施形態において、デバイスハウジング1601は、治療的に有効な量のTNF阻害薬をリザーバ区画1635からポンピングするように構成された1つ以上のポンプを含み得る。ポンプは、1つ以上のコントローラへ通信可能に連結される。コントローラは、1つ以上の検出器による疾病部位の検出および弁の活性化に応答してポンプを活性化させるように構成され、これにより、リザーバ1635はGI管と流体連通する。ポンプを挙げると、流体作動型ポンプ、電気ポンプまたは機械的ポンプがある。
特定の実施形態において、デバイスハウジング1601は、デバイスハウジング1601またはその一部を疾病部位に隣接するGI管内の特定の場所においてアンカー固定するための1つ以上のアンカー固定システムを含む。いくつかの実施形態において、格納リザーバはアンカー固定システムを含み、格納リザーバは、GI管へアンカー固定された放出可能な物質を含む。アンカー固定システムは、1つ以上の検出器によって疾病部位が検出されるのに応答して、コントローラによって活性化され得る。特定の実行において、アンカー固定システムは、デバイスハウジング1601のハウジング壁(単数または複数)から延びるように構成されたレッグまたはスパイクを含む。これらのスパイクは、退避するように構成され得かつ/または経時的に溶解するように構成され得る。GI管内面に固定された取り付け可能デバイスの一例について、左記に記載がある:PCT特許出願PCT/US2015/012209(「Gastrointestinal Sensor Implantation System」、出願日:2015年1月21日)。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
図20は、ガス生成セル1603からのガス発生時に分配出口1607の方へ変形し得る可撓性隔膜1665の例示的な構造図である。その後、分配可能な物質は、変形したダイヤフラムにより駆動されて、分配出口1607を通じてハウジングから退出し得る。図20に示す分配出口1607は、リング弁の形態をとるが、しかし、任意の出口設計も適用可能である。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、摂取可能なデバイスの分配出口として傘状の退出弁構造を有し得る。任意選択的に、摂取可能なデバイスは、薬剤送達のために変形する可撓性隔膜および/または一体型のピストンおよびガス生成セルを有し得、これにより、ガス生成セルがピストンと共に可動となり、薬剤送達のために押し出す。
特定の実施形態において、摂取可能なデバイス対象領域に進入した後に摂取可能なデバイスから鈎爪を伸ばすことにより、摂取可能なデバイスを腸内にアンカー固定することができる。例えば、摂取可能なデバイスがGI管内の場所に到達したと決定すると、鉤爪を作動させて摂取可能なデバイスの外部まで伸ばし、腸壁に引っかけて、摂取可能なデバイスを各場所に保持することができる。いくつかの実施形態において、鉤爪を腸壁に食い込ませて、摂取可能なデバイス100を所定位置に保持することができる。鉤爪は、中空であり得る。中空の鉤爪を用いて、摂取可能なデバイスをアンカー固定することおよび/または分配可能な物質からの物質を例えば腸壁中へ分配することができる。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、分配可能な物質の送達のために腸壁の一部をグリップする腸グリッパーを含む。このようなグリッパーは、デバイスから退出して閉じられたときに腸壁の一部をグリップするように構成された2個以上のアームを含み得る。
腸壁の一部をグリップした後に腸壁中へ分配可能な物質を注入するために、注射針がアンカー固定アームと共に用いられ得る。
いくつかの実施形態において、ガス生成セルがピストンを駆動させてノズルの方へ移動させるためのガスを生成すると、分配可能な物質が圧力下において押し出され得、バーストディスクが破壊され、当該物質がノズルを介して注入される
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、分配可能な物質の利用可能な体積が向上したジェット送達機構を有する。例えば、ノズルが摂取可能なデバイスの中央に配置され得、(摂取可能なデバイスの端部に配置された)ピストンの駆動のためにガス生成セルからのガスを移送させるために、ガス導管が摂取可能なデバイスの壁に沿って長手方向に配置され得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、摂取可能なデバイスの吸引装置を腸壁へ付着させるために、浸透圧を用い得る。例えば、摂取可能なデバイスは、塩結晶を保存するチャンバを有する浸透機構を有し得る。チャンバは、チャンバの一端の破裂弁の近位に配置されたメッシュと、チャンバの他端の弁の近位に配置された逆浸透(RO)膜とを含み得る。吸引装置(例えば、2本以上の吸引フィンガー)が、開口出口がGI管中の内腔流体に露出された状態でチャンバの外部に配置される浸透機構が不活性化されると、例えば弁が閉鎖されて、浸透チャンバ内へ引き込まれる内腔流体は無くなる。弁の開口によって浸透機構が活性化されると、内腔流体は吸引装置の出口を通じて摂取可能なデバイスへ進入し、弁を通じて浸透チャンバへ進入する。その後、チャンバ中の塩分は流体中に溶出する。RO膜により、流体が逆方向(例えばチャンバ内部から弁へ)流れる事態が回避される。チャンバ中に含まれる塩分全てが溶解するかまたは腸組織が吸引装置中へ引き込まれるまで、流体は流動し続ける。内腔流体がチャンバ中へ流入し続けるため、内腔流体の溶液およびチャンバ中の溶解塩により浸透圧が低下し得、これにより吸引力も低下し得る。このようにして、組織が弁と接触する前には腸組織の吸引が止まるため、腸組織の損傷が回避される。
浸透機構を用いた摂取可能なデバイスは、図示のような吸引装置も含み得る。吸引装置は、出口の近位に配置された2個以上の吸引フィンガー347a~347bであり得る。出口は、分配可能な物質(例えば、治療薬)を保存する格納リザーバへ接続され得る。格納リザーバは、(図16中の104に類似する)ピストンと接触し得る。このピストンは、浸透ポンプから発生する圧力によって駆動されて、出口へ移動し得る。浸透ポンプは、上記段落において記載の浸透機構と同様のものであり得る。分離部が、摂取可能なデバイスの(出口107が配置された端部と反対側の)他端の近位に配置され得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスによるタンブリング吸引が用いられ得る。このような摂取可能なデバイスの場合、いかなる電子または他の作動要素も不要である。このような摂取可能なデバイスは、腸を通過する際にタンブル動作を常時に、間欠的にまたは定期的に行い得る。出口が腸壁と直接接触している位置まで摂取可能なデバイスがタンブルすると、上記段落に記載のものと類似の吸引プロセスが発生し得る。さらなる構造要素(例えば、フィン、フルート)が、タンブリング動作の促進のため、摂取可能なデバイス100の外壁へ付加され得る。
特定の実施形態において、リザーバは、アンカー固定可能なリザーバであり、GI管中の疾病部位に隣接した場所においてリザーバをアンカー固定するための1つ以上のアンカー固定システムを含むリザーバである。特定の実施形態において、アンカー固定システムは、レッグまたはスパイクまたは他の固定手段を含む(例えば、貫通要素、グリップ要素、磁束誘導要素、またはデバイスハウジングのアンカー固定可能なリザーバから延びるように構成された接着材料)。これらのスパイクは、退避するように構成されかつ/または経時的に溶解するように構成され得る。いくつかの実施形態において、アンカー固定可能なリザーバは、局在化、位置決めおよび/またはアンカー固定に適切である。いくつかの実施形態において、アンカー固定可能なリザーバは、局在化ならびに内視鏡による位置決めおよび/またはアンカー固定に適している。いくつかの実施形態において、アンカー固定可能なリザーバが、内視鏡へ接続される。いくつかの実施形態において、アンカー固定可能なリザーバは、経口投与に適した様態で内視鏡へ接続される。いくつかの実施形態において、アンカー固定可能なリザーバは、直腸投与に適した様態で内視鏡へ接続される。よって、本明細書中提供されるのは、いくつかの実施形態において、内視鏡へ接続されたアンカー固定可能なリザーバである。このアンカー固定可能なリザーバは、治療的に有効な量のTNF阻害薬を含む。いくつかの実施形態において、内視鏡は、スプレーカテーテルを備える。
アンカー固定可能なリザーバの例示的な実施形態について以下に述べる。以下の例示的な実施形態による詳細な例において、リザーバは、内視鏡へ接続される。
一実施形態において、アンカー固定可能なリザーバは、体腔の選択された部位へ放射治療を付加するために体腔へ挿入されるインプラントカプセルを含む。リザーバは、チャンバを受容する少なくとも1つの治療材料と、デバイスが内部に配置されたときに体腔と取り外し可能に係合する本体部材と関連付けられた少なくとも1つの弾性アーム部材とを規定する本体部材を含む。
一実施形態において、アンカー固定可能なリザーバは、複数の吸引ポートを有し、このリザーバにより、組織の複数の折り目をデバイスの単一の位置決めによって吸引ポート内に補足し、組織固定機構(例えば、縫合、ステープルまたは他の形態の組織接合)によって共に取り付けることができる。吸引ポートは、所望の得られる組織方位に基も適するように、リザーバ上の多様な構成において配置され得る。
いくつかの実施形態において、アンカー固定可能なリザーバは、電気刺激および/または監視回路を封入するハウジングを含む管刺激器および/または監視IMDと、電源と、細長可撓性部材とを含むことが開示される。細長可撓性部材は、ハウジングから、GI管壁内へ固定されるように適合された活性固定機構へ延びる。固定が実行された後、細長可撓性部材を事前形成された形状に折り曲げて、固定機構を外れさせるような力が最小になるように、ハウジングを粘膜に対して押圧させる。IMDは、カテーテル遠位端開口部へ向けて設けられた固定機構により食道カテーテルルーメン内へ取り付けられ、これにより、可撓性部材中の折り曲げ部が直線状になる。カテーテル本体を、食道を通じてGI管空洞へ挿入して、カテーテル遠位端を移植部位へ方向付けて、固定機構をGI管壁に固定する。IMDはルーメンから出射され、可撓性部材は折り曲げ構成をとり、密閉的にシールされたハウジングを粘膜に打ち込む。第1の刺激/感知電極は好適には、ハウジングの露出した導電性部位であり、可撓性部材の折り曲げ部と整列されて、粘膜へ押圧される。第2の刺激/感知電極は、固定部に配置される。
いくつかの実施形態において、患者の1つ以上のパラメータを感知するリザーバは、特定の部位において組織へアンカー固定され、単一の動きで動作する単一のアクチュエータを用いてデバイスから放出される。一例として、送達デバイスは、カプセルを組織部位へアンカー固定し得、アクチュエータの単一の動き時においてリザーバを送達デバイスから放出させ得る。
いくつかの実施形態において、デバイスが提供される。このデバイスは、以下を含む:流体を含むように構成されたリザーバであって、リザーバは、流体がリザーバから退出する際に用いられる少なくとも1つの出口を有する、リザーバと、リザーバ内に含まれる流体と、リザーバ内に含まれかつ制御可能な有効濃度を流体において有する一次材料と、リザーバまたはリザーバの壁中にもうおけられた少なくとも1つの電磁的に応答性の制御要素であって、この制御要素は、電磁制御信号の投射に応答して、流体中において保持される第1の活性形態とリザーバ中の第2の形態との間の一次材料の分布を変化させるように適合される。この有効濃度は、流体中の第1の活性形態の濃度であり、これにより、リザーバから退出した流体が一次材料を第1の活性フォーマット有効濃度中に保持する。
いくつかの実施形態において、医療または獣医用デバイスまたはリザーバの実行または展開のためのシステムおよび方法が提供される。このシステムおよび方法は、(a)消化管内に少なくとも部分的にアンカー固定できるように動作可能であり、(b)自然法を通じて管を通過するくらいに充分小さくかつ無線制御成分を含み、(c)粘膜に隣接して配置可能な1つ以上の突起を有し、(d)冗長なアンカー固定モードを促進するように構成され、(e)胃内において展開可能な「主要な」材料供給を延長されたおよび/または制御可能な期間にわたって促進させ、(f)対象者の頭部または首によって支持された1つ以上の適合可能なエクステンダモジュールによってアンカー固定され、かつ/または、(g)対象者の体腔内において少なくともセンサを1日以上まで支持することを促進するように構成される。
特定の実施形態において、リザーバは、摂取可能なデバイスへ取り付け可能である。特定の実施形態において、摂取可能なデバイスはハウジングを含み、リザーバは、ハウジングへ取り付け可能である。特定の実施形態において、取り付け可能なリザーバは、アンカー固定可能なリザーバでもある(例えば、本明細書中上記に開示されるようにGI管内の特定の場所にリザーバをアンカー固定するための1つ以上のアンカー固定システムを含むアンカー固定可能なリザーバ)。
よって、特定の実施形態において、本明細書中提供されるのは、本明細書中開示されるような消化管の疾病の治療方法において用いられるTNF阻害薬である。TNF阻害薬は、デバイスハウジングへの取付に適したリザーバ内に収容され、方法は、摂取可能なデバイスを対象者へ経口投与する前に、リザーバをデバイスハウジングへ取り付けて、摂取可能なデバイスを形成することを含む。
特定の実施形態において、本明細書中提供されるのは、消化管の疾病の治療方法において用いられるTNF阻害薬を収容する取り付け可能なリザーバである。方法は、リザーバをデバイスハウジングへ取り付けて、摂取可能なデバイスを形成することと、摂取可能なデバイスを対象者へ経口投与することとを含む。TNF阻害薬は、1つ以上の疾病部位の近位の対象者の消化管中の場所においてデバイスから放出される。
特定の実施形態において、本明細書中提供されるのは、TNF阻害薬を含む取り付け可能なリザーバである。リザーバは、摂取可能なデバイスを形成するように、デバイスハウジングへ取り付け可能である。このデバイスは、対象者経口投与に適しており、1つ以上の疾病部位の近位の対象者の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出することができる。
詳細な実行において、摂取可能なデバイスは、カメラ(例えば、ビデオカメラ)を含む。このカメラにより、不快感または鎮静の必要性無くGI管全体の調査が可能になるため、従来の内視鏡検査の潜在的な危険性のうち多くが回避される。ビデオ画像化を用いて、GI管の1つ以上の特徴の決定を支援することができる(例えば、疾病の場所(例えば、炎症組織の存在または場所および/または炎症性腸疾病と関連する病変))。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイス101は、GI管のビデオ画像化データを生成するカメラを含み得る。このカメラは、例えばデバイスの場所の決定に用いられ得る。ビデオ画像化カプセルの例を挙げると、Medtronic社のPillCam(登録商標)、Olympus社のEndoカプセル(登録商標)、およびIntroMedic社のMicroCam(登録商標)。画像化カプセルの概略については、左記のBasarらを参照されたい:「Ingestible Wireless Capsule Technology: A Review of Development and Future Indication」International Journal of Antennas and Propagation(2012);1-14)。デバイス101と共に実行される他の画像化技術を挙げると、熱画像化カメラや、超音波またはドップラー原理を用いて異なる画像を生成する技術がある(左記の中国特許出願第CN104473611を参照されたい:「Capsule endoscope system having ultrasonic positioning function」。
摂取可能なデバイスは、反射光の生成源を備え得る(例えば、紫外線光、可視、近赤外および/または中赤外スペクトル、ならびに分光学およびハイパースペクトル画像化のための対応する検出器)。同様に、自己蛍光を用いて、GI組織の特徴付け(例えば、表面下血管情報)を行ってもよいし、低照射(Check-Cap(登録商標)を参照)を用いて、3D再構築画像を入手してもよい。
デバイスコンポーネント
本発明の特定の実施形態による摂取可能なデバイスは、消化できない材料によって構成されかつTNF阻害薬を収容するコンポーネントを含み得る。いくつかの実施形態において、材料はプラスチックである。
本デバイスは、使い切り型であることが考えられる。本デバイスに薬剤を装填した後、投与が行われる。いくつかの実施形態において、薬剤が事前充填された本デバイスを含む医療製品を設けた方が好ましい場合があり得る。
アンカー固定コンポーネント
いくつかのシステムは、GI管の異なる区分におけるカプセルの位置および方位をアクティブに作動および制御し得る。例を挙げると、脚状のまたはアンカー固定型の機構がある。この機構は、摂取可能なデバイスによって展開され得、GI管の狭い区分(例えば、腸)内における蠕動力に耐えるように、デバイスを場所へアンカー固定させる。他のシステムにおいて、異なる形状の磁気シールドが用いられて、外部磁界と相互作用してデバイスを移動させ得る。これらの機構は、小腸外部の領域(例えば、盲腸および大腸)において特に有用であり得る。
アンカー機構は、機械的機構であり得る。例えば、デバイスは、カプセルを操作するように構成された複数のレッグを含むカプセルであり得る。カプセル内のレッグ数は、例えば、2本、4本、6本、8本、10本または12本であり得る。デバイスのレッグ間のアパチャは、約35mmまで、約30~約35mm、約35~約75mmまたは約70~約75mmであり得る。各レッグの接触領域は、組織上への衝撃を低減させるように変化させることができる。カプセル内の1つ以上のモータはそれぞれ、1組のレッグを相互に独立して作動させ得る。モータは、バッテリ作動型のモータであり得る。
アンカー機構は、非機械的な機構であり得る。例えば、デバイスは、カプセル内に配置された永久磁石を含むカプセルであり得る。カプセルは、GI管の所望の場所において外部磁界によってアンカー固定され得る。
アンカー機構は、非機械的な機構および機械的機構を含み得る。例えば、デバイスは、1つ以上のカプセルを含むレッグであり得る。1つ以上のカプセルのうち1つ以上は、接着材料でコーティングされる。
ロコモーションコンポーネント
摂取可能なデバイスは、制御型または非制御型のロコモーションを有するかに応じて能動型または受動型であり得る。ロコモーションモジュールの実行には問題があるため、受動型(非制御型)のロコモーションは、摂取可能なデバイスにおいてより一般的に用いられている。能動型(制御型)のロコモーションは、内視鏡の摂取可能なカプセルにおいてより一般的である。例えば、カプセルは、小型のロコモーションシステム(内部ロコモーション)を含み得る。内部ロコモーション機構は、DCブラシモータまたは水ジェットの利用によって作動する独立した小型プロペラを用い得る。一例として、機構は、鞭毛またはフラップベースの遊泳機構を含み得る。一例として、機構は、方向マイクロ針に基づいた繰返し圧縮/伸長形状記憶合金(SMA)バネアクチュエータおよびアンカー固定システムを含み得る。一例として、機構は、6個のSMA作動ユニットを含み得る。各SMA作動ユニットは、双方向の動きを可能にするための2個のSMAアクチュエータを備える。一例として、機構は、GI筋肉を電気刺激して腸を一時的に制限するように適合されたモータを含み得る。
一例として、カプセルは磁石を含み得、カプセルの動きは、外部磁界に起因して発生する。例えば、ロコモーションシステムは、摂取可能なカプセルおよび外部磁界源を含み得る。例えば、システムは、摂取可能なカプセルおよび磁気誘導装置を含み得る(例えば、専用制御インターフェースへ連結された磁気共鳴画像化およびコンピュータトモグラフィ)。
いくつかの実施形態において、薬剤放出機構は、外部条件によってトリガされてもよい(例えば、温度、pH、動き、音響、またはその組み合わせ)。
サンプリングコンポーネント
摂取可能なデバイスは、組織サンプルの収集を可能にするように適合された機構を含み得る。いくつかの例において、これは、摂取可能なデバイス内のサンプルを収集および保存するための電気機械的溶液を用いて達成される。一例として、生体組織検査機構は、トーションバネへ固定された回転型の組織切除用剃刀または小型の生検材料の折り畳みおよび収集を行うためのマイクログリッパーの使用を含み得る。一例として、内視鏡外科手術および/または生体組織検査を行うために、オーバーザスコープクリップ(OTSC(登録商標))が用いられ得る。本明細書中開示される方法の一例として、本方法は、TNF阻害薬を放出することおよびデバイス内のサンプルを収集することを含み得る。一例として、本方法は、TNF阻害薬を放出することと、デバイス内のサンプルを単一の手順で収集することとを含み得る。
図21は、ハウジング内に複数の開口部を備えた例示的な摂取可能なデバイス2100を示す。摂取可能なデバイス2100は、外ハウジングを有する。外ハウジングは、第1の端部2102Aと、第2の端部2102Bと、第1の端部2102Aから第2の端部2102Bへ長手方向に延びる壁2104とを備える。摂取可能なデバイス2100は、第1の開口部2106をハウジング内に有し、第1の開口部2106は、ハウジング内の第2の開口部2108へ接続される。摂取可能なデバイス2100の第1の開口部2106は、第2の開口部2108に対して実質的に垂直に方向付けられ、第1の開口部2106と第2の開口部2108との間の接続により、曲線状チャンバ2110が摂取可能なデバイス2100内に形成される。
摂取可能なデバイス2100または本開示に記載の他の摂取可能なデバイスのいずれかの全体的形状は、細長の丸薬またはカプセルに類似し得る。
いくつかの実施形態において、曲線状チャンバ2110の一部は、サンプリングチャンバとして用いられ得、GI管から得られたサンプルを保持し得る。いくつかの実施形態において、曲線状チャンバ2110は、サブチャンバにさらに分割され、各サブチャンバは、一連の1つ以上の弁またはインターロックによって分離され得る。
いくつかの実施形態において、第1の開口部2106、第2の開口部2108または曲線状チャンバ2110は、親水性のまたは疎水性材料、スポンジ、弁または通気性膜のうち1つ以上を含む。
親水性の材料またはスポンジを用いることにより、サンプルを曲線状チャンバ2110内に保持することが可能になり得、第1の開口部2106を通じて進入させることおよび曲線状チャンバ2110中の空気またはガスを除去することのために必要な流体の圧力量が低減し得る。摂取可能なデバイス2100に取り入れることが可能な親水性の材料の例を挙げると、親水性のポリマーがある(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン)。同様に、多様な種類の治療(例えば、血漿治療)に用いられる材料は、適切な親水性を有し得、投資可能なデバイス2100に取り入れられ得る。スポンジは、任意の適切な材料または材料の組み合わせにより構成され得る(例えば、綿繊維、レーヨン、ガラス、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン)。スポンジは一般的には、市販の材料によって構成され得る(例えば、Porex(登録商標)製のもの)。
以下にさらに詳述するように、いくつかの実施形態において、スポンジの吸水性を変化させるようにまたはサンプル保存を支援するように、スポンジが処理され得る。
いくつかの実施形態において、スポンジは、吸水性または他の物理的特性を変化させるように切断または摩耗され得る。
疎水性材料を第2の開口部2108の近隣に配置すると、液体を跳ね返し得るため、液体サンプルが第2の開口部2108を通じて曲線状チャンバ2110に進入または退出する事態が抑制される。これは、通気性膜と同様の機能を果たし得る。摂取可能なデバイス2100内に取り入れることが可能な疎水性材料の例を挙げると、ポリカーボネート、アクリル、フッ化炭素、スチレン、特定の形態のビニール、ステンレススチール、シリコーンなどがある。
上記した多様な材料は例示的なものであり、限定的なものではない。実際は、任意の種類の適切な親水性、疎水性、またはサンプル保存材料が摂取可能なデバイス2100において用いられ得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、可動弁をダイヤフラム弁として含む。この弁は、機械的アクチュエータを用いて、入口領域の第2の部位中のアパチャをシールまたはシール解除するように可撓性隔膜を移動させ、これにより、入口領域のブロックまたはブロック解除が有効に行われる。しかし、いくつかの実施形態において、可動弁は異なる種類の弁であってもよいことが理解される。例えば、いくつかの実施形態において、可動弁の代わりに、ポンピング機構を用いてもよい。別の例として、いくつかの実施形態において、可動弁の代わりに、浸透弁が用いられる。
摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバは、出口ポートを有し得る。この出口ポートにより、摂取可能なデバイスによって得られた少なくとも一部がサンプリングチャンバから退出する事態を回避しつつ、サンプリングチャンバからの空気またはガスの退出が可能になる。例えば、出口ポートは、ガス透過性膜を含み得る。摂取可能なデバイスは、1方向弁を自身の出口ポートの一部として含み得る。
摂取可能なデバイスは、摂取可能なデバイスんほハウジング内の容積へ接続された出口ポートを含み得る。出口ポートにより、摂取可能なデバイスからのガス退出および摂取可能なデバイス周囲の環境中へのガス放出のための経路が得られ得る。これにより、摂取可能なデバイスのハウジング内における圧力蓄積が回避され得る。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、出口ポートを含まず、ガスは摂取可能なデバイスの容積内に維持される。いくつかの実施形態において、出口ポートは、ガス透過性膜、1方向弁、疎水性導管、または(不要な材料、(例えば、GI管内からの流体および固形の粒子)が出口ポートを通じて摂取可能なデバイスに進入する事態を回避するための)他のいくつかの機構を含み得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、サンプリングチャンバ内またはその近位にセンサを含み得る。例えば、このセンサは、サンプリングチャンバ内に収容されたサンプルの多様な特性を検出するために用いられ得、あるいは、このセンサは、サンプリングチャンバ内に収容されたサンプルへ適用されたアッセイ技術の結果を検出するために用いてもよい。
いくつかの実施形態において、親水性のスポンジがサンプリングチャンバ内に配置され、この親水性のスポンジは、サンプルがサンプリングチャンバに進入する際にサンプルを吸収するように構成され得る。いくつかの実施形態において、親水性のスポンジは、サンプリングチャンバの実質的な部分を充填し、サンプルを長期間にわたって保持する。これは、摂取可能なデバイスが身体から退出した後にサンプルを摂取可能なデバイスから収集する際に、特に有利である。いくつかの実施形態において、親水性のスポンジは、特定の表面のみの上に配置されるかまたはサンプリングチャンバの特定の部位のみを充填する。例えば、サンプリングチャンバの壁の一部を露出させるかまたは(全ての部分)を露出させない状態で、サンプリングチャンバの特定の壁(または全ての壁)を親水性のスポンジと整列させて、サンプルにおける引き込みを支援することが可能であり得る。壁を露出させることにより、比較的暗くない経路を必要とする診断またはアッセイ技術の利用が可能になる。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、シールされた真空チャンバを含み得る。このシールされた真空チャンバは、出口ポートへ接続されるかまたは直接的にまたは間接的にサンプリングチャンバへ接続される。いくつかの実施形態において、ピン弁が、可動弁(例えば摂取可能なデバイスの可動弁)として用いられ得る。特定の実施形態において、回転弁が、可動弁(例えば摂取可能なデバイスの可動弁)として用いられ得る。いくつかの実施形態において、可撓性隔膜またはダイヤフラム弁が、可動弁(例えば摂取可能なデバイスの可動弁)として用いられ得る。特定の実施形態において、機構が、記ダイヤフラムの近隣に設けられるかまたはダイヤフラムと直接接触する。バネ機構は、機械的アクチュエータから付加される圧力に抗するための圧力をダイヤフラムに付加し得、その結果、機械的アクチュエータから可撓性隔膜への圧力が付加されていないとき、可撓性隔膜は、開口位置に移動し得る。さらに、これにより、機械的アクチュエータが可撓性隔膜へ圧力を付加していないとき、ダイヤフラム弁を開口したままにすることができる。いくつかの実施形態において、機械的アクチュエータを閉鎖位置から開口位置へ移動させると、摂取可能なデバイス内の一定体積の入口領域が増加する。その結果、入口領域内の圧力が低下し得、吸引によりサンプルが入口領域中へ引き込まれる。同様に、機械的アクチュエータが開口位置から閉鎖位置へ移動すると、入口領域の容積が低下し得る。その結果、入口領域内の圧力が増加し得、その結果、サンプルが入口領域から押し出される。入口領域、機械的アクチュエータおよび可動弁の設計に応じて、サンプルが摂取可能なデバイス内の開口部を通じて再度押し出されるのではなく、サンプルはサンプリングチャンバ中へ押し出され得る。
図22は、摂取可能なデバイス3000の内部の一部の断面図である。図22に示すように、摂取可能なデバイス3000の内部は、弁システム3100およびサンプリングシステム3200を含む。弁システム3100は、開口部3018と同一平面の一部を有するものとして図示されており、これにより、弁システム3100により、摂取可能なデバイス2000の外部の流体がサンプリングシステム3200に進入する事態を回避される。しかし、図22~図27を参照して以下にさらに詳述するように、摂取可能なデバイス3000の外部の流体がサンプリングシステム3200に進入することを弁システム3100により可能にするように、弁システム3100は位置を変更することができる。
図23および図27は、弁システム3100をより詳細に示す。図23に示すように、弁システム3100は、作動機構3110、トリガ3120およびゲート3130を含む。図23および図7において、ゲート3130のレッグ3132は、ハウジング壁3016と同一平面上にありかつハウジング壁3016と平行であるため、ゲートレッグ3132が開口部3018を被覆して、これにより、摂取可能なデバイス3000の外部の流体(例えば、GI管中の流体)が摂取可能なデバイス3000の内部に進入する事態が回避される。ゲート3130の突起3134は、トリガ3120のリップ3122と係合する。トリガ3120のペグ3124は、作動機構3110の蝋ポット3112と係合する。図27を参照して、付勢機構3140は、圧縮バネ3142を含む。圧縮バネ3142は、上方の力をゲート3130上に付加する。付勢機構3140は、トーションバネ3144も含む。トーションバネ3144は、トリガ3120に対して反時計方向に力を付加する。図23および図27において、トーションバネ3144から付加される力は、ポット3112中の固形の蝋によって弱められ、圧縮バネ3142から付加される力は、リップ3122によって弱められる。
図24Aおよび図24Bは、作動機構3110がトリガ3120のウド器を作動させる様態の実施形態を示す。図23および図27と同様に、図24Aに示す構成において、トーションバネ3144に起因してペグ3124から固形の蝋ポット3112に対して力が付加され、蝋ポット3112は固形であるため、ペグ3124から付加される力に耐える。制御ユニット3150は、弁システム3100と信号通信する。摂取可能なデバイス3000の使用時において、制御ユニット3150は、例えば摂取可能なデバイス3000がGI管中の流体サンプルを採取できるように弁システム3100の位置を変更する必要が有る旨を示す信号を受信する。制御ユニット3150は、作動システム3100の加熱システム3114によりポット3112中の蝋を加熱して蝋を溶融させるための信号を送信する。図24Bに示すように、溶融した蝋は、ペグ3124から付加される力に耐えることができないため、トーションバネ3144の力下において、トリガ3120は反時計方向に移動する。
図25Aおよび図25Bは、トリガ3120およびゲート3130の作動前および作動後の相互作用を示す。図25Aに示すように、蝋ポット3112が(図24Aに示す構成に対応して)固形である場合、突起3134はリップ3122と係合し、これにより、圧縮バネ3142の力に起因してゲート3130を上方移動させる事態が回避される。図25Bに示すように、ポット3112中の蝋が溶融すると(図24B)、トリガ3120は反時計方向に移動し、リップ3122は突起3134から係合解除される。その結果、圧縮バネ3142の力により、ゲート3130は上方移動する。図25Aおよび図25Bの比較により分かるように、ゲート3130が上方移動すると、ゲートレッグ3132内の開口部3136が上方移動する。
図26Aおよび図26Bは、摂取可能なデバイス3000がサンプルを得る能力に対する、開口部3136の上方移動の影響を示す。図26Aに示すように、ポット3112中の蝋が固形である場合(図24Aおよび図25A)、開口部3136は、摂取可能なデバイス3000の壁3016中の開口部3018と整列されない。その代わりに、ゲートレッグ3132は、開口部3018を被覆し、摂取可能なデバイス3000の内部への流体進入を遮断する。図26Bに示すように、ポット3112中の蝋が溶融し、トリガ3120およびゲート3130が移動すると(図24Bおよび図42B)、ゲート3130中の開口部3136は、壁3016中の開口部3018と整列される。この構成において、摂取可能なデバイス3000の外部の流体(例えばGI管中の流体)は、開口部3018および3036を介して摂取可能なデバイス3000の内部に進入し得る。
図27は、弁システム3100およびサンプリングシステム3200を含む摂取可能なデバイス3000のより詳細な図である。
上記の記載において、1つの開口位置および1つの閉鎖位置(例えば、2段階弁システム)を有する弁システムについて述べたが、本開示はこれに限定されない。すなわち、2段階弁システムについて上記に述べた概念は、2段階よりも多くの段階(例えば、3段階、4段階、5段階)を有する弁システムと共に実行することが可能である。
弁システムに加えて上記したように、摂取可能なデバイスは、サンプリングシステムを含む。図28は、サンプリングシステム3200および弁システム3100の特定のコンポーネントを備えた摂取可能なデバイス3000の部分断面図である。サンプリングシステム3200は、一連のスポンジを含む。これらのスポンジは、開口部から流体を吸収することと、流体をハウジング内の場所へ移動させることと、流体を試験のため調製することとを行うように構成される。試験のための調製を挙げると、流体をフィルタリングすることと、流体を化学アッセイと組み合わせることがある。アッセイは、フィルタリングされたサンプル中の細胞を染色するように構成され得る。これらの一連のスポンジは、ウィッキングスポンジ3210、移送スポンジ3220、容積スポンジ3230およびアッセイスポンジ3240を含む。サンプリングシステム3200は、膜3270も含む。膜3270は、アッセイスポンジ3240と、サンプリングシステム3200からガスを退出させるための通気口3280との間に配置される。細胞フィルタ3250は、ウィッキングスポンジ3210の遠位端3214と、移送スポンジ3220の第1の端部3222との間に配置される。膜3270は、サンプリングシステム3200中の液体を維持しつつ、1つ以上のガスを、開口部3280を介してサンプリングシステム3200退出させるように構成される。
図29は、摂取可能なデバイス4000を高度に模式化した図である。摂取可能なデバイス4000は、サンプルの入手および例えば対象者のGI管内のサンプルの分析のために協働する複数の異なるシステムを含む。摂取可能なデバイス4000は、電子システム4200(例えば制御システムを含み、任意選択的に外部ベースステーションと信号通信する)へ給電するように構成された電源系統4100(例えば、1つ以上のバッテリ)と、弁システム4300と、サンプリングシステム4400と、分析システム4500とを含む。例示的な分析システムは、アッセイシステムを含む(例えば、1つ以上の放射源および/または1つよりも多くの検出器を含む光学系)。
上記サンプリングシステムのスポンジのうちいくつかまたは全ては、1つ以上の防腐剤を含み得る(上記記載を参照)。典型的には、アッセイスポンジおよび/または容積スポンジ3230および/または移送スポンジは、1つ以上の防腐剤を含む。典型的には、防腐剤(単数または複数)は、対象分析物に基づいて選択される(例えば、GI疾患についての分析物(例えば、タンパク質バイオマーカ))。
通信システム
摂取可能なデバイスは、データ(例えば、画像化および/または局在化データ)の送信および/または受信を行うように適合された通信システムを備え得る。一例として、通信システムは、無線周波数送信を用い得る。無線周波数通信を用いた摂取可能なデバイスは、皮膚の層を通じた効率的送信ができるため、魅力的である。これは、低周波数送信(UHF-433ISM以下(例えば、医療デバイス無線通信サービスバンド(MDRS)周波数帯402~406MHz))において特に当てはまる。別の実施形態において、通信のために音響が用いられる(例えば、データ通信)。例えば、1つ以上のベース電圧を電気機械的トランスデューサーまたは圧電(例えば、PZT、PVDF)デバイスへ付加して特定の周波数において圧電デバイスが鳴るようにし、これにより音響伝達を行うことにより、摂取可能なカプセルは、情報を送信し得る。音響伝達を受容するマルチセンサアレイは、米国特許出願第11/851214号(出願日:2007年9月6日に記載のように、可動デバイス(例えば、摂取可能なカプセル)からの音響伝達を受信する複数の音響トランスデューサーを含み得る。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する、
一例として、通信システムは、人体通信技術を用い得る。人体通信技術は、人体を導電性媒体として用いるため、一般的に多数のセンサ電極を皮膚上に必要とする。一例として、通信システムは、データ格納システムを統合し得る。
環境センサ
いくつかの実施形態において、デバイスは、pH、温度、通過時間またはこれらの組み合わせを測定する環境センサを含み得る。環境センサの他の例を非限定的に挙げると、容量センサ、インピーダンスセンサ、心拍センサ、音響センサ(例えば、マイクロフォンまたは水中聴音器)、画像センサ、および/または動きセンサがある。一実施形態において、摂取可能なデバイスは、異なる種類の環境データを生成する複数の異なる環境センサを含む。
カプセル保持の問題を回避するためには、過去の医療歴および手術歴を全体的に引き受ける必要がある。加えて、他のいくつかのステップが提案されている(例えば、調査(例えば、バリウムによるフォロースルー)の実行)。保有リスクが高いことが疑われる場合、摂取可能なデバイスの嚥下の数日前に、患者へパテンシーカプセルを付与する。GI管の開通性の決定のために、任意の分解可能な非内視鏡カプセルが用いられ得る。パテンシーカプセルは、通常は摂取可能なデバイスと同じサイズであり、セロハン製であり得る。いくつかの実施形態において、パテンシーカプセルは、バリウムおよびラクトースの混合物を含むため、x線による可視化が可能になる。パテンシーカプセルは、無線タグまたは他のラベルも含み得、これにより、ラジオスキャナーにより外部から検出することが可能になる。パテンシーカプセルは、蝋栓を含み得るため、腸流体の内容物への進入および内容物の溶解が可能になり、これによりカプセルが小粒子に分割される。
よって、いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法は、以下を含む:(a)消化管の疾病を有する対象者を特定すること、および(b)対象者の治療適合性を評価すること。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法は、消化管の疾病を有するものとして特定された対象者の治療適合性を評価することを含む。いくつかの実施形態において、対象者の治療適合性を評価することは、対象者のGI管の開通性を決定することを含む。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、摂取可能なデバイスを対象者の組織へアンカー固定するための組織アンカー機構を含む。例えば、摂取可能なデバイスが所望の場所に到達した後、このデバイスを対象者へ投与することができ、摂取可能なデバイスまたはその一部が所望の場所へアンカー固定されるように、組織取付機構を活性化または展開することができる。いくつかの実施形態において、組織アンカー機構はリバーシブルであるため、初期アンカー固定後、組織取付デバイスの退避、溶解、取り外し、不活性化または他の場合に摂取可能なデバイスの対象者の組織へのアンカー固定の不能化が行われる。いくつかの実施形態において、取付機構は、内視鏡的に配置される。
いくつかの実施形態において、組織アンカー機構は、浸透圧駆動型吸引器を含む。いくつかの実施形態において、浸透圧駆動型吸引器は、浸透圧駆動型吸引器の近隣(例えば対象者の組織の近隣)の第1の弁と、浸透圧駆動型吸引器の遠位側において浸透圧によって開口する第2の1方向弁と、これら2つの弁間に配置された塩結晶および半透過性膜を含む内部浸透ポンプシステムとを含む。このような実施形態において、浸透圧を用いることで、摂取可能なカプセル内に真空を発生させること無く、摂取可能なデバイスを対象者の組織へ付着させる。浸透システムが第1の弁の開口によって活性化された後、流体は吸引器を通じて引き込まれ、第2の破裂弁を通じて吐出される。吸引器中に含まれる塩分が全て溶解するまでまたは組織が吸引器中へ引き込まれるまで、流体は流れ続ける。閾値刺激流体が浸透ポンプシステムを通じて引き込まれると、組織と第1の弁との間に溶質が蓄積し、その結果浸透圧が低下する。いくつかの実施形態において、溶質蓄積によりポンプが停止した後に組織が弁と接触するため、組織損傷が回避される。いくつかの実施形態において、破裂弁が1方向弁側ではなく浸透圧駆動型吸引器の遠位側において用いられるため、内腔流体は最終的には生理的食塩水チャンバを通過し、浸透流れが逆転するため、対象者の組織は吸引器から活発に押し出される。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、対象者のGI管を形成する組織の内面へアンカー固定され得る。一実施形態において、摂取可能なデバイスは、デバイスをGI管の内面へアンカー固定するためのコネクタを含む。このコネクタは、接着、負圧および/または締結器を用いて摂取可能なデバイスをGI管の内面へするように動作可能であり得る。
いくつかの実施形態において、電気刺激および/または監視回路および電源を封入するハウジングと、ハウジングから(GI管壁中へ固定されるように適合された)活性固定機構へ延びる細長可撓性部材とを含む管刺激器および/または監視IMDを含むデバイスが開示される。固定実行後、細長可撓性部材は、事前形成された形状に折り曲げられ、その結果、ハウジングは粘膜へ押圧されて、固定機構が外れる方向の力が最小化される。固定機構がカテーテル遠位端開口部へと方向付けられた状態でIMDが食道カテーテルルーメン中にはめ込まれるため、可撓性部材中の折り曲げが直線状になる。カテーテル本体が食道を通じてGI管空洞中へ挿入されると、カテーテルは移植部位の遠位端へ方向付けられ、固定機構はGI管壁へ固定される。IMDがルーメンから射出されると、可撓性部材は折り曲げ構成をとり、密閉的にシールされたハウジングは、粘膜に押し付けられる。第1の刺激/感知電極は好適には、ハウジングの露出した導電性部位であり、可撓性部材の折り曲げ部分と整列されて、粘膜へ押圧される。第2の刺激/感知電極は、固定部位に配置される。
いくつかの実施形態において、デバイスは、デバイスを体腔内の組織へアンカー固定するための固定機構と、デバイスの組織アンカー固定部位からの選択的なアンカー固定解除を(内視鏡または外科的処置の必要無く)可能にする機構とを含む。アンカー固定解除機構を機械的に作動させるために、電磁デバイスが設けられ得る。あるいは、ヒューズリンクを電気溶断することにより、デバイスをアンカー固定解除してもよい。さらなる代替例として、高速分解性の結合剤を露出させることにより、デバイスを体腔内の結合表面内からアンカー固定解除させることができる。
いくつかの実施形態において、デバイスが、特許公開WO2015112575A1に開示される。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。この特許公開は、消化管センサ移植システムに関する。いくつかの実施形態において、経口投与可能なカプセルは、経口投与可能なカプセルへ取り外し可能に連結された組織捕獲デバイスまたはリザーバを含む。組織捕獲デバイスは、組織捕獲デバイスを身体内の消化管組織へアンカー固定するための複数の締結器を含む。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、電気エネルギー放出手段、無線信号送信手段、医薬品格納手段および遠隔作動可能な医薬品放出手段を含む。カプセルは、前回マップされた経路において消化管を通過する際にリモート受信器に合図し、指定部位に到達すると、一定投与量の医薬品を放出するようにリモートにトリガされる。よって、いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、リモート電磁信号によってトリガされる。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスが含むハウジングは、体腔に導入可能であり、体腔流体中において可溶性の材料によって構成され、体腔流体中において可溶性である材料によって被覆された開口部と共に形成される。ダイヤフラムにより、ハウジングは、開口部および制御チャンバを含む薬餌投与チャンバへ分割される。制御チャンバ中の電解槽は、内部を電流が通過した際にガスを生成させ、これにより、薬餌投与チャンバからの薬餌投与が(電流によって制御された速度で)開口部を通じて体腔へ送達される。よって、いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、組成のガスをTNF阻害薬の吐出に充分な量で発生させることより、トリガされる。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、経口薬剤送達デバイスを含む。経口薬剤送達デバイスは、透水性材料の壁備えたハウジングを有し、置換可能な膜によって分離された少なくとも2つのチャンバを有する。第1のチャンバは、薬剤を受容し、圧力下における薬剤吐出の通路となるオリフィスを有する。第2のチャンバは、第2のチャンバ中への水溶性イオン溶液の進入によって閉鎖する電気回路の一部を形成する2つの間隔を空けて配置された電極のうち少なくとも1つを含む。回路内に電流が通過すると、ガスが生成され、置換可能な膜に作用して第1のチャンバを圧縮し、活性配合成分を消化管への段階的送達のためにオリフィスを通じて吐出させる。
いくつかの実施形態において、物質を哺乳類のGI管内の選択された場所へ送達させるための摂取可能なデバイスは、デバイスの開口可能部分を物質の分配のための開口位置へ動力供給するための電磁放射の受信器を含む。この受信器は、エネルギー場に連結するコイル状ワイヤを含み、ワイヤは、空気または磁心を有する。さらなる実施形態において、本発明は、電磁放射を生成する装置を含む。本装置は、ハウジング内において支持された一対以上の界磁コイルを含む。本デバイスは、加熱抵抗および可溶性保定装置によって規定されたラッチを任意選択的に含む。デバイスは、可撓性部材も含み得る。可撓性部材は、送信器回路を活性化させて物質の分配を示す機能および物質の吐出に用いられるピストンを保持する機能のうち片方または双方として機能し得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、物質を哺乳類のGI管内の選択された場所へ送達させるための摂取可能なデバイスを含む。このデバイスは、デバイスの開口可能部分を物質の分配のための開口位置へ動力供給するための電磁放射の受信器を含む。受信器は、エネルギー場に連結するコイル状ワイヤを含む。ワイヤは、空気または磁心を有する。さらなる実施形態において、本発明は、電磁放射を生成する装置を含む。装置は、ハウジング内において支持された一対以上の界磁コイルを含む。デバイスは、加熱抵抗および可溶性保定装置によって規定されたラッチを任意選択的に含む。デバイスは、可撓性部材も含む。可撓性部材は、送信器回路を活性化させて物質の分配を示す機能および物質の吐出に用いられるピストンを保持する機能のうち片方または双方として機能し得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、デバイスの嚥下可能なカプセルである。センシングモジュールが、カプセル内に配置される。生体活性物質分配器が、カプセル内に配置される。メモリおよび論理コンポーネントが、カプセル内に配置され、センシングモジュールおよび分配器と通信する。
いくつかの実施形態において、局所的投与が、電子プローブを介して実行される。電子プローブは、生体の腸管中に導入され、内部において自律的に動作し、1つ以上の治療薬剤を送達させるように適合される。一実施形態において、方法は、プローブを1つ以上の治療薬剤と共に装填することと、薬剤(単数または複数)の従来の経口摂取または静脈内導入の場合よりも高い有効性が可能になるように、腸管の所望の場所においてプローブから薬剤を選択的に放出することとを含む。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、(特定の哺乳類からの投与の前に得られた事前決定される薬剤放出プロファイルに従って)薬剤を実質的にGI管の疾病組織部位へ分配させるための電子制御手段を含む。よって、いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、デバイス内において生成された電磁信号によってトリガされる。この放出は、事前決定された薬剤放出プロファイルに従って行われ得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、少なくとも1つのガイドチューブと、ガイドチューブ内に配置された1つ以上の組織貫通部材と、送達部材と、作動機構と、放出要素とを含み得る。放出要素は、腸中の多様な条件に晒されると分解することにより、作動機構の放出および作動が行われる。本発明の実施形態は、GI管内における吸収、耐性および/または分解が低い薬剤の送達において特に有用である。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、少なくとも1つのリザーバを含む電子ピルを含む。少なくとも1つのリザーバは、固形の粉末または顆粒の医薬品または製剤と、吐出開口部と、アクチュエータとを含む。アクチュエータは、制御回路に応答して、医薬品をリザーバから吐出開口部へ移動させる。医薬品または製剤は、1つ以上の活性配合成分の分散液を含む(例えば、不活性キャリアマトリックス中の粉末または顆粒形態の固形物)。任意選択的に、活性配合成分は、半透過性壁区分を介してピル中に吸収される腸の水分を用いて分散される。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、複数の電極およびコーティングを含むセンサを含む。これら複数の電極は、サイズが小さく、低電力消費である。コーティングは、電極の外部に設けられる。コーティングは、標的の状態と相互作用することにより、電極の電気特性を変化させる。この変化は、電極によって電気信号へ変換される。よって、いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、コーティングと1つ以上の疾病部位との相互作用から得られた電極による電気信号により、トリガされる。さらに、本明細書中提供されるのは、このようなセンサおよび丸薬を含む薬餌投与送達システムである。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、複数のリザーバを含む電子ピルを含む。リザーバはそれぞれ、取り外し可能なカバーによって被覆された吐出開口部を含む。ピルは、制御回路に応答してカバーを吐出開口部から取り外す少なくとも1つのアクチュエータを含む。アクチュエータは例えば、バネ装填型ピストンであり得、医薬品の分配時にフォイルカバーを破壊する。あるいは、カバーは、開口部を含む回転可能なディスクまたはシリンダであり、この開口部は、アクチュエータの作用により、リザーバの吐出開口部と整列され得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、電子的にかつリモートに制御されるピルまたは医薬品送達システムを含む。ピルは、ハウジングと、医薬品を保存するリザーバと、消化管を横断する際にリザーバ中に保存された1つ以上の医薬品を分配するための電子的に制御される放出弁またはハッチと、弁の開閉のための制御およびタイミング回路と、バッテリとを含む。制御およびタイミング回路は、制御およびタイミング回路内においてプログラムされた事前設定された分配タイミングパターンに従って、分配期間全体において弁を開閉させる。RF通信回路は、事前設定された分配タイミングパターンをリモートにオーバーライドすることと、制御およびタイミング回路を再度プログラミングすることまたは医薬品の体内への分配を終了することのための制御信号を受信する。ピルは、追跡、特定、在庫および他の目的のためにRFIDタグを含む。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、電子カプセルを含む。この電子カプセルは、以下を含む別個の駆動要素を含む:ハウジングと、電子カプセルを動作可能にする電子部品と、物質の投与および移動のためのポンピング機構と、電子カプセルの給電および電子部品およびポンピング機構の動作のための電源と、ロック機構と、別個のペイロード要素。このペイロード要素は、以下を含む:ハウジングと、物質を保存するリザーバと、物質をリザーバから放出させるためのハウジング内の1つ以上の開口部と、駆動要素ロック機構と係合するロック機構。駆動要素ロック機構がペイロード要素ロック機構と関与することにより、駆動要素がペイロード要素へ固定され、これにより、電子カプセルが動作可能かつおよび特異的になる。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、活性薬剤の放出のために構成された粘膜付着性デバイスであり得る。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、摂取可能な医療治療デバイスを含む装置を含む。この装置は、4cm3未満の一定の体積を有する収縮状態を初期にとるように構成される。このデバイスは、胃アンカー固定部を含む。この胃アンカー固定部は、収縮サイズを初期にとり、液体と接触したときに、アンカー固定部が、直径が1cm~3cmの円形開口部を通じて通過できないくらいに充分に拡張するように構成される。本デバイスは、十二指腸ユニットも含む。十二指腸ユニットは、開口部を通過するように構成され、十二指腸ユニットが胃アンカー固定部から1cm~20cmの位置に保持されるように、胃アンカー固定部に連結される。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、医療ロボットシステムおよびその操作方法を含む。本システムおよび方法は、患者の解剖学的構造の術中外部画像データを獲得すること、この画像データを用いて、医療ロボットシステムの制御システムのモデリング調節を生成すること(例えば、解剖学的モデルの更新および/または器具位置合わせ精度の高精度化)、および/または手順制御局面を調節すること(例えば、物質または治療送達を調節すること、標的化および/または追跡性能を向上させること)。
一実施形態において摂取可能なデバイスは、1つ以上の環境センサも含み得る。環境センサは、対象者の消化(GI)管中のデバイスの外部の環境についての環境データを生成するために用いられ得る。いくつかの実施形態において、環境データは、(薬剤の送達先である)対象者のGI管内の場所またはその近隣において生成される。環境センサの例を非限定的に挙げると、容量センサ、温度センサ、インピーダンスセンサ、pHセンサ、心拍センサ、音響センサ、画像センサ(例えば水中聴音器)、および/または動きセンサ(例えば加速度計)がある。一実施形態において、摂取可能なデバイスは、異なる種類の環境データを生成するための複数の異なる環境センサを含む。
一実施形態において、画像センサはビデオカメラであり、対象者のGI管を形成する組織の画像をインビボ入手するのに適している。一実施形態において、環境データは、GI管の1つ以上の特徴(疾病場所を含む)を決定するために用いられる(例えば、炎症組織の存在または場所および/または炎症性腸疾病と関連する病変)。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、GI管のビデオ画像化データを生成するカメラを含み得る。このデータは、例えばデバイスの場所を決定するために用いられ得る。
別の実施形態において、本明細書中に記載の摂取可能なデバイスは、Phaeton ResearchのEnterion(登録商標)カプセルによって用いられるようなガンマシンチグラフィー技術または他のラジオトラッカー技術を用いて局所化され得る(左記を参照:Teng、Renli、およびJuan Maya.「Absolute bioavailability and regional absorption of ticagrelor in healthy volunteers」Journal of Drug Assessment3.1(2014):43-50)または摂取可能なデバイス中の永久磁石の磁界強度の監視(左記を参照:T.D.Thanら、「A review of localization systems for robotic endoscopic capsules」IEEETrans.Biomed.Eng.,vol.59,no.9,pp.2387ー2399,Sep.2012)。
一実施形態において、薬剤送達は、GI管中の疾病部位と遭遇したときにトリガされる。
一実施形態において、1つ以上の環境センサが測定するのは、pH、温度、通過時間またはこれらの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、場所またはその近隣におけるpHに依存する。いくつかの実施形態において、空腸中のpHは、6.1~7.2である(例えば、6.6)。いくつかの実施形態において、小腸中間におけるpHは、7.0~7.8である(例えば、7.4)。いくつかの実施形態において、回腸中のpHは、7.0~8.0である(例えば、7.5)。いくつかの実施形態において、右結腸中のpHは、5.7~7.0である(例えば、6.4)。いくつかの実施形態において、結腸中間中のpHは、5.7~7.4である(例えば、6.6)。いくつかの実施形態において、左結腸中のpHは、6.3~7.7である(例えば、7.0)。いくつかの実施形態において、絶食中の対象者中の胃のpHは、約1.1~2.1である(例えば、1.4~2.1)(例えば、1.1~1.6)(例えば、1.4~1.6)。いくつかの実施形態において、食事を摂っている対象者中の胃のpHは、3.9~7.0である(例えば、3.9~6.7)(例えば、3.9~6.4)(例えば、3.9~5.8)(例えば、3.9~5.5)(例えば、3.9~5.4)(例えば、4.3~7.0)(例えば、4.3~6.7)(例えば、4.3~6.4)(例えば、4.3~5.8)(例えば、4.3~5.5)(例えば、4.3~5.4)。いくつかの実施形態において、十二指腸中のpHは、5.8~6.8である(例えば、6.0~6.8)(例えば、6.1~6.8)(例えば、6.2~6.8)(例えば、5.8~6.7)(例えば、6.0~6.7)(例えば、6.1~6.7)(例えば、6.2~6.7)(例えば、5.8~6.6)(例えば、6.0~6.6)(例えば、6.1~6.6)(例えば、6.2~6.6)(例えば、5.8~6.5)(例えば、6.0~6.5)(例えば、6.1~6.5)(例えば、6.2~6.5)。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、場所またはその近隣のpHに依存しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、カプセル内に配置された放出成分の分解により、トリガされる。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、カプセル内に配置された放出成分の分解により、トリガされない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、上記場所またはその近隣における酵素活性に依存しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、上記場所またはその近隣のバクテリア活性のバクテリア活性に依存しない。
いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスである。このデバイスは、
第1の端部と、第1の端部と実質的に反対側の第2の端部とによって規定されるハウジングと、第1の端部から第2の端部へ長手方向に延びる壁と、
ハウジング内に配置されかつTNF阻害薬を含むリザーバであって、
リザーバの第1の端部は、ハウジングの第1の端部へ取り付けられる、リザーバと
TNF阻害薬をリザーバから解放するための機構と、
TNF阻害薬をリザーバからハウジングから放出させるように構成された退出弁と、
を含む。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、
ハウジング内に配置された電子コンポーネントと、
ハウジング内に配置されかつ電子コンポーネントに隣接するガス生成セルと、
をさらに含み、
電子コンポーネントは、ガス生成のためにガス生成セルを活性化させるように構成される。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、 ハウジング内に配置されるかまたはハウジングへ取り付けられた安全デバイス、
をさらに含む。
安全デバイスは、内圧が閾レベルを超えたときにハウジング内の内圧を逃すように、構成される。
いくつかの実施形態において、製薬組成は摂取可能なデバイスであり、
第1の端部と、第1の端部と実質的に反対側の第2の端部とによって規定されるハウジングと、第1の端部から第2の端部へ長手方向に延びる壁と、
ハウジング内に配置された電子コンポーネントと、
ハウジング内に配置されかつ電子コンポーネントに隣接するガス生成セルであって、
電子コンポーネントは、ガス生成のためにガス生成セルを活性化させるように構成される、
ガス生成セルと、
ハウジング内に配置されたリザーバであって、
リザーバは、分配可能な物質を保存し、リザーバの第1の端部は、ハウジングの第1の端部へ取り付けられる、リザーバと、
ハウジングの第1の端部に配置された退出弁であって、
退出弁は、分配可能な物質がリザーバからハウジングの第1の端部から放出されることを可能にするように構成される、退出弁と、
ハウジング内に配置されるかまたはハウジングへ取り付けられた安全デバイスであって、
安全デバイスは、内圧が閾レベルを超えたときにハウジング内の内圧を逃すように、構成される、安全デバイスと、
を含む。
いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスであり、
第1の端部と、第1の端部と実質的に反対側の第2の端部とによって規定されるハウジングと、第1の端部から第2の端部へ長手方向に延びる壁と、
ハウジング内に配置された電子コンポーネントと、
ハウジング内に配置されかつ電子コンポーネントに隣接するガス生成セルであって、
電子コンポーネントは、ガス生成のためにガス生成セルを活性化させるように構成される、ガス生成セルと、
ハウジング内に配置されたリザーバであって、
リザーバは、分配可能な物質を保存し、リザーバの第1の端部は、ハウジングの第1の端部へ取り付けられる、リザーバと、
ハウジングの第1の端部に配置された注入デバイスであって、
ジェット注入デバイスは、分配可能な物質をリザーバからハウジングから注入するように構成される、ジェット注入デバイスと、
ハウジング内に配置されるかまたはハウジングへ取り付けられた安全デバイスであって、
安全デバイスは、ハウジング内の内圧を逃すように構成される、安全デバイスと、
を含む。
いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスであり、
第1の端部と、第1の端部と実質的に反対側の第2の端部とによって規定されるハウジングと、第1の端部から第2の端部へ長手方向に延びる壁と、
ハウジングの側部に配置された光学センシングユニットであって、
光学センシングユニットは、ハウジングの外部の環境からの反射率を検出するように構成される、光学センシングユニットと、
ハウジング内に配置された電子コンポーネントと、
ハウジング内に配置されかつ電子コンポーネントに隣接するガス生成セルであって、
電子コンポーネントは、摂取可能なデバイスの場所が反射率に基づいて特定されるのに応答して、ガス生成のためにガス生成セルを活性化させるように構成される、ガス生成セルと、
ハウジング内に配置されたリザーバであって、
リザーバは、分配可能な物質を保存し、リザーバの第1の端部は、ハウジングの第1の端部へ取り付けられる、リザーバと、
ガス生成セルと接触しかつガス生成セルによって生成された圧力によりリザーバ中へ移動または変形するように構成された膜と、
ハウジングの第1の端部に配置された分配出口であって、
分配出口は、分配可能な物質をリザーバからハウジングから送達させるように構成される、分配出口と、
を含む。
一実施形態において、薬剤送達は、GI管中の疾病部位に遭遇した場合にトリガされる。
一実施形態において、1つ以上の環境センサは、pH、温度、通過時間、またはこれらの組み合わせを測定する。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、上記場所またはその近隣のpHに依存する。いくつかの実施形態において、空腸中のpHは、6.1~7.2(例えば、6.6)。いくつかの実施形態において、小腸中間のpHは、7.0~7.8である(例えば、7.4)。いくつかの実施形態において、回腸中のpHは、7.0~8.0である(例えば、7.5)。いくつかの実施形態において、右結腸中のpHは、5.7~7.0である(例えば、6.4)。いくつかの実施形態において、結腸中間のpHは、5.7~7.4である(例えば、6.6)。いくつかの実施形態において、左結腸中のpHは、6.3~7.7である(例えば、7.0)。いくつかの実施形態において、絶食中の対象者中の胃pHは、約1.1~2.1である(例えば、1.4~2.1)(例えば、1.1~1.6)(例えば、1.4~1.6)。いくつかの実施形態において、食事を摂っている対象者中の胃pHは、3.9~7.0である(例えば、3.9~6.7)(例えば、3.9~6.4)(例えば、3.9~5.8)(例えば、3.9~5.5)(例えば、3.9~5.4)(例えば、4.3~7.0)(例えば、4.3~6.7)(例えば、4.3~6.4)(例えば、4.3~5.8)(例えば、4.3~5.5)(例えば、4.3~5.4)。いくつかの実施形態において、十二指腸中のpHは、5.8~6.8である(例えば、6.0~6.8)(例えば、6.1~6.8)(例えば、6.2~6.8)(例えば、5.8~6.7)(例えば、6.0~6.7)(例えば、6.1~6.7)(例えば、6.2~6.7)(例えば、5.8~6.6)(例えば、6.0~6.6)(例えば、6.1~6.6)(例えば、6.2~6.6)(例えば、5.8~6.5)(例えば、6.0~6.5)(例えば、6.1~6.5)(例えば、6.2~6.5)。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、pH上記場所またはその近隣に依存しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、カプセル中に配置された放出成分の分解によってトリガされる。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、カプセル中に配置された放出成分の分解によってトリガされない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、上記場所またはその近隣の酵素活性に依存しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の放出は、上記場所またはその近隣のバクテリア活性に依存しない。
いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスであり、
第1の端部と、第1の端部と実質的に反対側の第2の端部とによって規定されるハウジングと、第1の端部から第2の端部へ長手方向に延びる壁と、
ハウジング内に配置されかつTNF阻害薬を含むリザーバであって、
リザーバの第1の端部は、ハウジングの第1の端部へ取り付けられる、リザーバと、
TNF阻害薬をリザーバから解放するための機構と、
TNF阻害薬をリザーバからハウジングから放出させるように構成された退出弁と、
を含む。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、
ハウジング内に配置された電子コンポーネントと、
ハウジング内に配置されかつ電子コンポーネントに隣接するガス生成セルであって、
電子コンポーネントは、ガス生成のためにガス生成セルを活性化させるように構成される、ガス生成セルと、
をさらに含む。
いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、
ハウジング内に配置されるかまたはハウジングへ取り付けられた安全デバイスであって、
安全デバイスは、内圧が閾レベルを超えたときにハウジング内の内圧を逃すように、構成される、安全デバイス、
をさらに含む。
いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスであり、
第1の端部と、第1の端部と実質的に反対側の第2の端部とによって規定されるハウジングと、第1の端部から第2の端部へ長手方向に延びる壁と、
ハウジング内に配置された電子コンポーネントと、
ハウジング内に配置されかつ電子コンポーネントに隣接するガス生成セルであって、
電子コンポーネントは、ガス生成のためにガス生成セルを活性化させるように構成される、ガス生成セルと、
ハウジング内に配置されたリザーバであって、
リザーバは、分配可能な物質を保存し、リザーバの第1の端部は、ハウジングの第1の端部へ取り付けられる、リザーバと、
ハウジングの第1の端部に配置された退出弁であって、
退出弁は、分配可能な物質がリザーバからハウジングの第1の端部から放出されるように構成される、退出弁と、
ハウジング内に配置されるかまたはハウジングへ取り付けられた安全デバイスであって、
安全デバイスは、内圧が閾レベルを超えたときにハウジング内の内圧を逃すように、構成される、安全デバイスと、
を含む。
いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスであり、
第1の端部と、第1の端部と実質的に反対側の第2の端部とによって規定されるハウジングと、第1の端部から第2の端部へ長手方向に延びる壁と、
ハウジング内に配置された電子コンポーネントと、
ハウジング内に配置されかつ電子コンポーネントに隣接するガス生成セルであって、
電子コンポーネントは、ガス生成のためにガス生成セルを活性化させるように構成される、ガス生成セルと、
ハウジング内に配置されたリザーバであって、
リザーバは、分配可能な物質を保存し、リザーバの第1の端部は、ハウジングの第1の端部へ取り付けられる、リザーバと、
ハウジングの第1の端部に配置された注入デバイスであって、
ジェット注入デバイスは、リザーバからハウジングから分配可能な物質を注入するように構成される、注入デバイスと、
ハウジング内に配置されるかまたはハウジングへ取り付けられた安全デバイスであって、
安全デバイスは、ハウジング内の内圧を逃すように構成される、安全デバイスと、
を含む。
いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスであり、
第1の端部と、第1の端部と実質的に反対側の第2の端部とによって規定されるハウジングと、第1の端部から第2の端部へ長手方向に延びる壁と、
ハウジングの側部に配置された光学センシングユニットであって、
光学センシングユニットは、ハウジングの外部の環境からの反射率を検出するように構成される、光学センシングユニットと、
ハウジング内に配置された電子コンポーネントと、
ハウジング内に配置されかつ電子コンポーネントに隣接するガス生成セルであって、
電子コンポーネントは、摂取可能なデバイスの場所が反射率に基づいて特定されるのに応答して、ガス生成のためにガス生成セルを活性化させるように構成される、ガス生成セルと、
ハウジング内に配置されたリザーバであって、
リザーバは、分配可能な物質を保存し、およびリザーバの第1の端部は、ハウジングの第1の端部へ取り付けられる、リザーバと、
ガス生成セルと接触しかつガス生成セルによって生成された圧力によりリザーバ中へ移動または変形するように構成された膜と、
ハウジングの第1の端部に配置された分配出口であって、
分配出口は、分配可能な物質をリザーバからハウジングから送達させるように構成される、分配出口と、
を含む。
いくつかの実施形態において、製薬組成は、米国特許出願シリアル番号第62/385,553号に開示のような摂取可能なデバイスである。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
いくつかの実施形態において、製薬組成は、下記の出願に開示のような摂取可能なデバイスである。本明細書中、同文献それぞれを参考のため援用する。
USSN14/460,893;15/514,413;62/376,688;62/385,344;62/478,955;62/434,188;62/434,320;62/431,297;62/434,797;62/480,187;62/502,383;および62/540,873。
いくつかの実施形態において、製薬組成は、国際特許出願PCT/US2015/052500に開示のような局在化機構を含む摂取可能なデバイスである。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
いくつかの実施形態において、製薬組成は、ダーツ状剤形ではない。
本明細書中開示されるTNF阻害薬を含む任意の摂取可能なデバイスのいくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、治療的に有効な量だけ存在する。
本明細書と本明細書中に援用する記載との間に矛盾が生じた場合、本明細書(定義を含む)を優先する。
GI管中の分析物の検出のデバイスおよび方法
GI管中の特定の分析物の検出を行うと、疾病の部位(単数または複数)を正確に位置探知すること、治療薬に対する患者反応を評価することとにおいて、疾病の性質および重篤度の特定において有用である場合がある。適切な治療薬を相応に当該疾病に合わせた正しい場所(単数または複数)、投与量、またはタイミングで放出することができる。本明細書中にさらに述べるように、分析物は、疾病と関連するかまたは患者反応と関連するバイオマーカおよび/または疾病治療のために前回投与された治療薬を含み得る。
いくつかの実施形態において、本開示は、サンプル中の分析物を検出する摂取可能なデバイスを提供する。摂取可能なデバイスは、組成を保持するように構成されたサンプリングチャンバを含む。この組成は、以下を含む:(1)複数のドナー粒子であって、複数のドナー粒子はそれぞれ、光増感剤を含みかつ分析物に結合する第1の抗原結合剤と結合され、光増感剤は、励起状態になると、一重項酸素を生成することができる、複数のドナー粒子と、(2)複数の受容体粒子であって、複数の受容体粒子はそれぞれ、化学発光化合物を含み、分析物に結合する第2の抗原結合剤を自身に結合させ、化学発光化合物は、一重項酸素に反応して発光することができる。いくつかの実施形態において、第1および第2の分析物結合剤は、抗原結合剤である(例えば、抗体)。いくつかの実施形態において、第1の抗原結合剤および第2の抗原結合剤は、分析物の同一エピトープに結合する(例えば、タンパク質)。いくつかの実施形態において、第1の抗原結合剤および第2の抗原結合剤は、空間的に重複する分析物の別個のエピトープに結合する(例えば、タンパク質)。いくつかの実施形態において、第1の抗原結合剤および第2の抗原結合剤は、空間的に重複しない分析物の別個のエピトープに結合しない(例えば、タンパク質)。
いくつかの実施形態において、本開示は、サンプル中の分析物を検出する摂取可能なデバイスを提供する。摂取可能なデバイスは、内部に組成を吸収した吸収可能な材料(例えば、吸収可能なパッドまたはスポンジ)を保持するように構成されたサンプリングチャンバを含む。この組成は、以下を含む:(1)複数のドナー粒子であって、複数のドナー粒子はそれぞれ、光増感剤を含み、分析物に結合する第1の抗原結合剤を自身に結合させ、光増感剤は、励起状態になると、一重項酸素を生成することができる、ドナー粒子と、(2)複数の受容体粒子であって、複数の受容体粒子はそれぞれ、化学発光化合物を含み、分析物に結合する第2の抗原結合剤を自身に結合させ、化学発光化合物は、一重項酸素に反応して発光することができる。いくつかの実施形態において、第1の分析物結合剤および第2の分析物結合剤は、抗原結合剤である(例えば、抗体)。いくつかの実施形態において、第1の抗原結合剤および第2の抗原結合剤は、分析物の同一エピトープに結合する(例えば、タンパク質)。いくつかの実施形態において、第1の抗原結合剤および第2の抗原結合剤は、空間的に重複する分析物の別個のエピトープに結合する(例えば、タンパク質)。いくつかの実施形態において、第1の抗原結合剤および第2の抗原結合剤は、空間的に重複しない分析物の別個のエピトープに結合する(例えば、タンパク質)。
特定の実施形態において、本開示は、本明細書中に記載のような摂取可能なデバイスを含むキットを提供する。いくつかの実施形態において、キットは、例えばサンプル中の分析物を検出または定量化せよとの命令をさらに含む。
いくつかの実施形態において、本開示は、サンプル中の分析物を決定する方法を提供する。特定の実施形態において、本開示は、対象者の流体サンプル中の分析物を検出する方法を提供する。この方法は、以下を含む:(1)摂取可能なデバイスを提供すること、(2)対象者の流体サンプルを摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中へインビボ移送すること、(3)摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中に保持された組成に光を照射して、光増感剤を励起すること、および(4)摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中に保持された組成からの発光の合計発光または変化率を時間の関数として測定することにより、流体サンプル中の分析物レベルを決定すること。いくつかの実施形態において、本方法は、流体サンプル中の分析物のレベルを基準サンプル中の分析物のレベルとさらに比較することをさらに含む(例えば、健康な対象者から得られた基準サンプル)。いくつかの実施形態において、サンプル中の分析物のレベルは、対象者中の疾病または疾患の診断および/または監視のために用いられる。
いくつかの実施形態において、本開示は、対象者の流体サンプル中の分析物を検出する方法を提供する。この方法は、以下を含む:(1)摂取可能なデバイスを提供することであって、デバイスは、本明細書中に記載のような組成を内部に吸収したサンプリングチャンバ(例えば、吸収可能なパッドまたはスポンジ)を含む、こと、(2)対象者の流体サンプルを摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中へインビボ移送すること、(3)摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中に保持された吸収可能な材料に流体サンプルを完全にまたは部分的に染みこませること、(4)摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中に保持された吸収可能な材料に光を照射して、光増感剤を励起すること、および(5)摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中に保持された組成からの発光の合計発光また変化率を時間の関数として測定することにより、流体サンプル中の分析物のレベルを決定すること。いくつかの実施形態において、本方法は、流体サンプル中の分析物のレベルを基準サンプル中の分析物のレベルと比較することをさらに含む(例えば、健康な対象者から得られた基準サンプル)。いくつかの実施形態において、サンプル中の分析物のレベルは、対象者中の疾病または疾患の診断および/または監視をするために用いられる。
いくつかの実施形態において、本開示は、消化(GI)管中の細菌細胞の異常増殖に罹患しているかその危険性のある対象者の治療の必要性を評価または監視する方法を提供する。この方法は、以下を含む:(1)分析物の検出のため、摂取可能なデバイスを提供すること、(2)対象者のGI管から流体サンプルを摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中へインビボ移送すること、(3)摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中に保持された組成に光を照射して、光増感剤を励起すること、(4)摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中に保持された組成からの発光の合計発光または変化率を時間の関数として測定すること、(5)ステップ(4)において測定された時間の関数としての合計発光または発光の変化率と、流体サンプル中の分析物の量とを相関付けること、および(6)流体サンプル中の分析物の量と、流体サンプル中の生存可能な細菌細胞の数とを相関付けること。いくつかの実施形態において、ステップ(6)において決定された生存可能な細菌細胞数が生存可能な細菌細胞のコントロール数を超える場合、(例えば本明細書中に記載の抗生剤による)治療が必要であることを示す。いくつかの実施形態において、生存可能な細菌細胞のコントロール数は、103、104、105、106、107、108、109またはこれ以上である。例えば、いくつかの実施形態において、ステップ(6)において決定された生存可能な細菌細胞数が約103CFU/mLを超える場合、治療が必要であることを示す。いくつかの実施形態において、ステップ(6)において決定された生存可能な細菌細胞数が約104CFU/mLを超える場合、治療が必要であることを示す。いくつかの実施形態において、ステップ(6)において決定された生存可能な細菌細胞数が約105CFU/mLを超えた場合、(例えば本明細書中に記載のような抗生剤による)治療が必要であることを示す。いくつかの実施形態において、ステップ(6)において決定された生存可能な細菌細胞数が約106CFU/mL以上を超える場合、治療が必要であることを示す。
いくつかの実施形態において、スポンジの時間の関数としての合計発光または発光の変化率は、ステップ(4)において長期間において複数の時点にわたって測定される。例えば、いくつかの実施形態において、サンプルの時間の関数としての合計発光または発光の変化率は、0~1800分、0~1600分、0~1500分、0~1440分、0~1320分、0~1000分、0~900分、0~800分、0~700分、0~600分、0~500分、0~400分、0~350分、0~330分、0~300分、0~270分または0~220分の期間にわたって継続的に測定される。いくつかの実施形態において、サンプルの時間の関数としての合計発光または発光の変化率は、0~330分の期間にわたって継続的に測定される。いくつかの実施形態において、本方法は、インビボで実行される。いくつかの実施形態において、本方法は、オンボードアッセイ(単数または複数)の結果を体外受信器へ通信することを含む。いくつかの実施形態において、スポンジの時間の関数としての合計発光または発光の変化率は、ステップ(5)において長期官において複数の時点にわたって測定される。例えば、いくつかの実施形態において、サンプルの関数としての合計発光または発光の変化率は、0~1800分、0~1600分、0~1500分、0~1440分、0~1320分、0~1000分、0~900分、0~800分、0~700分、0~600分、0~500分、0~400分、0~350分、0~330分、0~300分、0~270分または0~220分の期間にわたって継続的に測定される。いくつかの実施形態において、サンプルの関数としての合計発光または発光の変化率は、0~330分の期間にわたって継続的に測定される。いくつかの実施形態において、本方法は、インビボで実行される。いくつかの実施形態において、本方法は、オンボードアッセイ(単数または複数)の結果を体外受信器へ通信することを含む。
いくつかの実施形態において、本開示は、消化管中の細菌細胞の異常増殖に罹患するかまたはその危険性のある対象者を治療する必要性を評価または監視する方法を提供する。本方法は、以下を含む:(1)分析物を検出する摂取可能なデバイスを提供することであって、デバイスは、本明細書中に記載のような組成を内部に吸収させた吸収可能な材料(例えば、吸収可能なパッドまたはスポンジ)を保持するように構成されたサンプリングチャンバを含む、こと、(2)対象者のGI管から流体サンプルを摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中へインビボ移送すること、(3)摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中に保持された吸収可能な材料に流体サンプルを完全にまたは部分的に染みこませること、(4)摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中に保持された吸収可能な材料に光を照射して、光増感剤を励起すること、(5)摂取可能なデバイスのサンプリングチャンバ中に保持された組成からの発光の合計発光または変化率を時間の関数として測定すること、(6)ステップ(5)において測定された時間の測定としての合計発光または発光の変化率と、流体サンプル中の分析物の量とを相関付けること、(7)流体サンプル中の分析物の量と、流体サンプル中の生存可能な細菌細胞の数とを相関付けること。いくつかの実施形態において、ステップ(7)において決定された生存可能な細菌細胞の数が生存可能な細菌細胞のコントロール数を超える場合、(例えば、本明細書中に記載の抗生剤による)治療の必要があることを示す。いくつかの実施形態において、生存可能な細菌細胞のコントロール数は、103、104、105、106、107、108、109またはこれ以上である。例えば、いくつかの実施形態において、ステップ(7)において決定された生存可能な細菌細胞の数が約103CFU/mLを超える場合、必要があることを示す。いくつかの実施形態において、ステップ(7)において決定された生存可能な細菌細胞の数が約104CFU/mLを超える場合、治療の必要があることを示す。いくつかの実施形態において、ステップ(7)において決定された生存可能な細菌細胞の数が約105CFU/mLを超える場合、例えば本明細書中に記載のような抗生剤による治療の必要があることを示す。いくつかの実施形態において、ステップ(7)において決定された生存可能な細菌細胞の数が約106CFU/mL以上を超える場合、治療の必要があることを示す。
いくつかの実施形態において、本開示は、消化管中の1つ以上のサンプルからの1つ以上の分析物の存在、不在または量を測定する方法を提供する。いくつかの実施形態において、1つ以上の分析物は、例えば異なる時点または異なる場所において複数回測定される。一実施形態において、単一のデバイスが、1つ以上の分析物または時点または場所を属低することにより、生理学的領域の「分子マップ」を生成する。測定は、消化管内の任意の場所においてとられ得る。例えば、一局面において、十二指腸、空腸、回腸、上行結腸、横行結腸または下行結腸のうち1つ以上からのサンプルからの分析物を測定して、小腸および大腸の分子マップを生成することができる。一局面において、サンプルは、十二指腸からのものである。一局面において、一局面において、サンプルは、空腸からのものである。一局面において、サンプルは、回腸からのものである。一局面において、サンプルは、上行結腸からのものである。一局面において、サンプルは、横行結腸からのものである。一局面において、サンプルは、下行結腸からのものである。
別の局面において、消化管(例えば、回腸)のより短距離において一連の測定を行うことにより、より高分解能の分子マップを生成することができる。いくつかの実施形態において、前回の内視鏡画像化により、分子マッピングのために疾病領域を特定することができる。例えば、胃腸病学者は、画像化(例えば、カメラを備えた内視鏡)を用いて、患者の回腸および盲腸中のクローン病の存在を特定し得、本明細書中の方法および技術を用いて、患者のこの疾病領域内の炎症関連分析を測定することができる。関連する実施形態において、炎症関連分析物または任意の分析物を1日以上おきに測定することにより、疾病の再発また治療反応を監視することができる。
分析物
本明細書中に記載の組成および方法を用いて、ヒト対象者中の多様な分析物の検出、分析および/または定量化を行うことができる。本明細書中用いられるように、「分析物」とは、サンプル中において検出された化合物または組成を指す。本明細書中の用途に適した例示的な分析物を挙げると、米国特許6,251,581号に記載のものがある。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。大まかに言うと、分析物は、検出することが可能な任意の物質(例えば、1つ以上の抗原を含む物質)であり得る。分析物の例示的かつ非限定的なリストを挙げると、リガンド、タンパク質、凝血因子、ホルモン、サイトカイン、多糖類、ムコ多糖類、微生物(例えば、細菌)、微生物抗原、および治療薬(そのフラグメントおよび代謝物質を含む)。
例えば、分析物はリガンドであり得、一価(モノエピトピック)または多価(ポリエピトピック)であり、通常は抗原性またはハプテン性であり、単一の化合物または複数の化合物であり、少なくとも1つの共通するエピトピックまたは決定基を共有する。分析物は、細胞の一部であり得る(例えば、細菌または血液グループ抗原を支持する細胞(例えば、A、B、Dなど、ヒト白血球抗原(HLA)、または他の細胞表面抗原、または微生物(例えば、バクテリウム(例えば、病原性バクテリウム))、菌類、原虫、またはウイルス(例えば、タンパク質、核酸、脂質またはホルモン)。いくつかの実施形態において、分析物は、エキソソームの一部であり得る(例えば、バクテリアエキソソーム)。いくつかの実施形態において、分析物は、対象者から導出される(例えば、ヒト対象者)。いくつかの実施形態において、分析物は、対象者中に存在する微生物から導出される。いくつかの実施形態において、分析物は、核酸(例えば、DNA分子またはRNA分子)、タンパク質(例えば、可溶性のタンパク質、細胞表面タンパク質)またはそのフラグメントであり、本明細書中に記載のデバイスおよび方法のいずれかを用いて検出され得る。
多価リガンド分析物は通常は、ポリ(アミノ酸)である(すなわち、ポリペプチド(すなわち、タンパク質)またはペプチド、多糖類、核酸(例えば、DNAまたはRNA)、およびこれらの組み合わせ)。このような組み合わせを挙げると、細菌、ウイルス、染色体、遺伝子、ミトコンドリア、細胞核、細胞膜の成分などがある。
いくつかの実施形態において、ポリエピトピックリガンド分析物の分子量は、少なくとも約5,000Da、より一般的には少なくとも約10,000Daである。ポリ(アミノ酸)カテゴリ、当該ポリ(アミノ酸)の分子量は一般的には、約5,000Da~約5,000、000Da、より一般的には約20,000Da~1,000,000Daであり、当該ホルモン間において、分子量は通常は約5,000Da~60,000Daである。
いくつかの実施形態において、モノエピトピックリガンド分析物の分子量は一般的には約100~2,000Daであり、より一般的には125~1,000Daである。
類似の構造的特徴を有するタンパク質のファミリー、特定の生物学的製剤機能を有するタンパク質、特定の微生物(特に疾病の原因となる微生物)に関連するタンパク質などについて、多様なタンパク質が検討され得る。このようなタンパク質を挙げると、例えば、免疫グロブリン、サイトカイン、酵素、ホルモン、癌抗原、栄養マーカ、組織特異的な抗原などがある。
いくつかの実施形態において、分析物は、タンパク質である。いくつかの実施形態において、分析物は、タンパク質である(例えば、酵素(例えば、溶血素、プロテアーゼ、ホスホリパーゼ)、可溶性タンパク質、外毒素)。いくつかの実施形態において、分析物は、タンパク質、ペプチドまたは抗原のフラグメントである。いくつかの実施形態において、分析物は、少なくとも5アミノ酸のペプチド(例えば、少なくとも6アミノ酸、少なくとも7アミノ酸、少なくとも8アミノ酸、少なくとも9アミノ酸、少なくとも10アミノ酸、少なくとも25アミノ酸、少なくとも、50アミノ酸、または少なくとも100アミノ酸)。例示的な長さを挙げると、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、50、75、または100アミノ酸がある。例示的なクラスのタンパク質分析物を非限定的に挙げると、プロタミン、ヒストン、アルブミン、グロブリン、硬タンパク質、リンタンパク質、ムコタンパク質、色素タンパク質、リポタンパク質、核タンパク質、糖タンパク質、T細胞レセプタ、プロテオグリカン、細胞表面レセプタ、膜アンカー固定タンパク質、膜貫通タンパク質s、分泌タンパク質、HLA、および未分類のタンパク質。
いくつかの実施形態において、分析物は、affimerである(例えば、Tiedeら(2017)eLife6:e24903を参照されたい。本明細書中、同文献を参考のため明示的に援用する)。
例示的な分析物を下記に挙げる:プレアルブミン、アルブミン、α1-リポタンパク質、α1-アンチトリプシン、α1-糖タンパク質、トランスコルチン、4.6S-ポストアルブミン、α1-糖タンパク質、α1X-糖タンパク質、チロキシン結合グロブリン、インター-α-トリプシン-阻害薬、Gc-グロブリン(Gc1-1、Gc2-1、Gc2-2)、ハプトグロビン(Hp1-1、Hp2-1、Hp2-2)、セルロプラスミン、コリンエステラーゼ、α2-リポタンパク質(単数または複数)、ミオグロビン、C-反応タンパク質、α2-マクログロブリン、α2-HS-糖タンパク質、Zn-α2-糖タンパク質、α2-ニューラミノ糖タンパク質、エリスロポエチン、β-リポタンパク質、トランスフェリン、ヘモペキシン、フィブリノーゲン、プラスミノゲン、β2-糖タンパク質I、β2-糖タンパク質II、免疫グロブリンG(IgG)またはγG-グロブリン、免疫グロブリンA(IgA)またはγA-グロブリン、免疫グロブリンM(IgM)またはγM-グロブリン、免疫グロブリンD(IgD)またはγD-グロブリン(γD)、免疫グロブリンE(IgE)またはγE-グロブリン(γE)、遊離κおよびλ軽鎖、および補体因子:C’1、(C’1q、C’1r、C’1s、C’2、C’3(β1A、α2D)、C’4、C’5、C’6、C’7、C’8、C’9。
分析物のさらなる例を挙げると、腫瘍壊死因子-α(TNFα)、インターロイキン-12(IL-12)、IL-23、IL-6、α2β1インテグリン、α1β1インテグリン、α4β7インテグリン、インテグリンα4β1(VLA-4)、E-セレクチン、ICAM-1、α5β1インテグリン、α4β1インテグリン、VLA-4、α2β1インテグリン、α5β3インテグリン、α5β5インテグリン、αIIbβ3インテグリン、MAdCAM-1、SMAD7、JAK1、JAK2、JAK3、TYK-2、CHST15、IL-1、IL-1α、IL-1Β、IL-18、IL-36α、IL-36β、IL-36γ、IL-38、IL-33、IL-13、CD40L、CD40、CD3γ、CD3δ、CD3ε、CD3ζ、TCR、TCRα、TCRβ、TCRδ、TCRγ、CD14、CD20、CD25、IL-2、IL-2β鎖、IL-2γ鎖、CD28、CD80、CD86、CD49、MMP1、CD89、IgA、CXCL10、CCL11、anELRケモカイン、CCR2、CCR9、CXCR3、CCR3、CCR5、CCL2、CCL8、CCL16、CCL25、CXCR1mCXCR2mCXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL4、CXCL5、CXCL6、CXCL7、およびCXCL8、および上記のうちいずれかをコードする核酸(例えば、mRNA)がある。
いくつかの実施形態において、分析物は、凝血因子である。例示的な凝血因子を以下に非限定的に挙げる:
いくつかの実施形態において、分析物はホルモンである。例示的なホルモンを以下に非限定的に挙げる:ペプチドおよびタンパク質ホルモン、副甲状腺ホルモン、(副甲状腺ホルモン)、サイロカルシトニン、インシュリン、グルカゴン、レラクシン、エリスロポエチン、メラニン細胞ホルモン(メラニン細胞刺激ホルモン;インテルメジン)、ソマトトロピン(成長ホルモン)、コルチコトロピン(副腎皮質刺激ホルモン)、チロトロピン、毛包刺激ホルモン、黄体化ホルモン(間質細胞刺激ホルモン)、黄体乳腺栄養ホルモン(ルテオトロピン、プロラクチン)、ゴナドトロピン(絨毛膜ゴナドトロピン)、セクレチン、ガストリン、アンギオテンシンIおよびII、ブラジキニン、およびヒト胎盤性ラクトゲン、チロキシン、コルチゾール、トリヨードチロニン、テストステロン、エストラジオール、エストロン、黄体ホルモン、黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH)、および免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、FK506、ミコフェノール酸)。
いくつかの実施形態において、分析物は、ペプチドホルモンである(例えば、神経脳下垂体からのペプチドホルモン)。神経脳下垂体からの例示的なペプチドホルモンを以下に非限定的に挙げる:オキシトシン、バソプレシン、および放出因子s(RF)(例えば、コルチコトロピン放出因子(CRF)、黄体化ホルモン放出因子(LRF)、チロトロピン放出因子(TRF)、ソマトトロピン-RF、成長ホルモン放出因子(GRF)、毛包刺激ホルモン-放出因子(FSH-RF)、プロラクチン抑制因子(PIF)、およびメラニン細胞刺激ホルモン抑制因子(MIF))。
いくつかの実施形態において、分析物は、サイトカインまたはケモカインである。例示的なサイトカインを以下に非限定的に挙げる:インターロイキン-1(IL-1)、インターロイキン-2(IL-2)、インターロイキン-6(IL-6)、表皮性発育因子(EGF)、腫瘍壊死因子(TNF、例えば、TNF-αまたはTNF-β)、および神経発育因子(NGF)。
いくつかの実施形態において、分析物は、癌抗原である。例示的な癌抗原を以下に非限定的に挙げる:前立腺特異性抗原(PSA)、がん胎児性抗原(CEA)、α-胎児性タンパク、酸性ホスファターゼ、CA19.9、およびCA125。
いくつかの実施形態において、分析物は、組織特異的な抗原である。例示的な組織特異的な抗原を以下に非限定的に挙げる:アルカリホスファターゼ、ミオグロビン、CPK-MB、カルチトニン、およびミエリン塩基性タンパク質。
いくつかの実施形態において、分析物は、ムコ多糖類または多糖類である。
いくつかの実施形態において、分析物は、微生物、または微生物から導出されたかまたは微生物によって生成された分子である(例えば、細菌、ウイルス、プリオン、または原虫)。例えば、いくつかの実施形態において、分析物は、特定の微生物属、種または菌株(例えば、特定のバクテリア属、種または菌株)に対して特異的である分子である(例えば、タンパク質または核酸)。いくつかの実施形態において、微生物は、病原性である(すなわち、疾病の原因となる)。いくつかの実施形態において、微生物は、非病原性である(例えば、偏共性微生物)。例示的な微生物を以下に非限定的に挙げる:
いくつかの実施形態において、分析物は、バクテリウムである。例示的な細菌を以下に非限定的に挙げる:大腸菌(またはE.coli)、炭疽菌、セレウス菌、ボッリヌス菌、クロストリジウムディフィシレ、エルシニアペスチス、エルシニアエンテロコリチカ、野兎病菌、ブルセラ種、ウェルシュ菌、バークホルデリアマレイ、バークホルデリアプソイドマレイ、スタフィロコッカス種、マイコバクテリウム種、グループA溶血連鎖球菌、グループB溶血連鎖球菌、溶血連鎖球菌ニューモニエ、ヘリコバクターピロリ、サルモネラ菌エンテリティデス、マイコプラズマホミニス、マイコプラズマオラーレ、マイコプラズマ唾液嚢、マイコプラズマフェルメンタス、マイコプラズマニューモニエ、マイコバクテリウムボビス、マイコバクテリウム結核、マイコバクテリウムアビウム、マイコバクテリウムレプレ、リケッチアリケッチイ、リケッチアアカリ、リケッチアプロワツェキイ、リケッチアカナダ、枯草菌、枯草菌ニガー、バチルススリンギエンシス、Q熱コクシエラ、フェカーリバクテリウムプラウスニッツィイ(バクテロイデスプラウスニッツィイとしても知られる)、ロゼブリアホミニス、ユーバクテリウムレクタレ、Dialister invisus、ルミノコッカスアルブス、ルミノコッカスcallidus、およびルミノコッカスbromii。さらなる例示的な細菌を挙げると、フィルミクテス門の細菌(例えば、クロストリジウムクラスタXIVaおよびIV)、バクテロイデス門の細菌(例えば、バクテロイデスフラギリスまたはバクテロイデスブルガタス)、およびphyla アクチノ細菌(例えば、コリオバクテリウム科spp.またはビフィドバクテリウムアドレスセンティス)。クロストリジウムクラスタXIVaの細菌は、以下に属する種を含む:例えば、クロストリジウム、ルミノコッカス、ラクノスピラ、ロゼブリア、ユーバクテリウム、コプロコッカス、ドレア、およびブチリビブリオ属。クロストリジウムクラスタIVの細菌は、以下に属する種を含む:例えば、クロストリジウム、ルミノコッカス、ユーバクテリウムおよびAnaerofilum属。いくつかの実施形態において、分析物は、カンジダである(例えば、鵞口瘡カンジダ)。いくつかの実施形態において、分析物は、バクテリウムまたは他の微生物からの副生成物である(例えば、蠕虫 ova、エンテロトキシン(クロストリジウムディフィシレ毒A;TcdA)または細胞毒(クロストリジウムディフィシレ毒B;TcdB))。
いくつかの実施形態において、バクテリウムは、病原性バクテリウムである。下記の属に属する病原性細菌の非限定的例を以下に挙げる:バチルス、ボルデテラ、ボレリア、ブルセラ、カンピロバクター、クラミジア、クラミドフィラ、クロストリジウム、コリネバクテリウム、エンテロバクター、エンテロコッカス、エシェリキア、フランシセラ、ヘモフィルス、ヘリコバクター、レジオネラ、レプトスピラ、リステリア、マイコバクテリウム、マイコプラズマ、ナイセリア、プソイドモナス、リケッチア、サルモネラ、シゲラ、スタフィロコッカス、溶血連鎖球菌、トレポネーマ、ビブリオ、およびエルシニア。特定の病原性バクテリア種の非限定的例を以下に挙げる:炭疽菌の菌株、ボルデテラ百日咳の菌株の菌株、ボレリアブルグドルフェリの菌株の菌株、ウシ流産菌の菌株の菌株、ブルセラカニスの菌株の菌株、ブルセラメリテンシスの菌株の菌株、ブタ流産菌の菌株の菌株、カンピロバクタージェジュニの菌株の菌株、クラミジア属ニューモニエの菌株、クラミジアトラコマチスの菌株、オウム病クラミジアの菌株、ボッリヌス菌の菌株、クロストリジウムディフィシレの菌株、ウェルシュ菌の菌株、破傷風菌の菌株、コリネバクテリウムジフテリアの菌株、エンテロバクターサカザキの菌株、エンテロコッカスフェカーリの菌株、エンテロコッカスフェシウムの菌株、大腸菌の菌株(例えば、E.coliO157 H7)、野兎病菌の菌株、ヘモフィルスインフルエンザの菌株、ヘリコバクターピロリの菌株、レジオネラニューモフィラの菌株、レプトスピラインターロガンスの菌株、リステリアモノサイトゲネスの菌株、マイコバクテリウムレプレの菌株、マイコバクテリウム結核の菌株、マイコバクテリウムウルセランスの菌株、マイコプラズマ肺炎の菌株、ナイセリアゴノレエの菌株、ナイセリア髄膜炎の菌株、緑膿菌の菌株、リケッチアリケッチアの菌株、腸チフス菌およびネズミチフス菌の菌株、ゾンネ菌の菌株、黄色ブドウ球菌の菌株、スタフィロコッカスエピデルミディスの菌株、スタフィロコッカスサプロフィティクスの菌株、溶血連鎖球菌アガラクティエの菌株、溶血連鎖球菌肺炎の菌株、溶血性化膿レンサ球菌の菌株、トレポネーマパリダムの菌株、ビブリオコレラの菌株、エルシニアエンテロコリチカの菌株、およびエルシニアペスチスの菌株。
いくつかの実施形態において、バクテリウムは、偏共性バクテリウムである(例えば、生菌)。いくつかの実施形態において、バクテリウムを、例えば生きたバイオ治療薬剤として前回対象者へ投与した。例示的な偏共性細菌を以下に非限定的に挙げる:フェカーリバクテリウムプラウスニッツィイ(バクテロイデスプラウスニッツィイとも呼ぶ)、ロゼブリアホミニス、ユーバクテリウムレクタレ、ジアリスタinvisus、ルミノコッカスアルブス、ルミノコッカスgnavus、ルミノコッカスtorques、ルミノコッカスcallidus、およびルミノコッカスbromii。
いくつかの実施形態において、分析物は、ウイルスである。いくつかの実施形態において、ウイルスは、病原性ウイルスである。病原性ウイルスの非限定的例は、以下のファミリーに属する:アデノウイルス、Picornaviridae、 Herpesviridae、 Hepadnaviridae、 Flaviviridae、 Retroviridae、 Orthomyxoviridae、 Paramyxoviridae、 Papovaviridae、 Polyomavirus、 Rhabdoviridae、 およびTogaviridae。
いくつかの実施形態において、分析物は、菌類である。いくつかの実施形態において、菌類は、病原性菌類である。病原性菌類の非限定的例は、以下に属する:属アスペルフィルス、モンシロチョウ、クリプトコッカス、ヒストプラスマ、ニューモシスティス、およびスタキボトリス。特定の病原性菌類種の非限定的例を以下に挙げる:アスペルギルスクラバタスの菌株、アスペルギルスフミガーツス、アスペルギルスフラーブス、モンシロチョウ白色体、クリプトコッカスアルビドゥス、クリプトコックス症起因菌、クリプトコッカスローレンティ、クリプトコッカスネオフォルマンス、ヒストプラスマカプスラーツム、ニューモシスティスジロベシ、ニューモシスティスカリニ、およびStachybotrys chartarum。
いくつかの実施形態において、分析物は、原虫である。いくつかの実施形態において、分析物は、病原性原虫である。病原性原生動物の非限定的例は、以下に属する:属アカントアメーバ、Balamuthia、クリプトスポリジウム、2核アメーバ、エンドリマックス、エントアメーバ、ジアルジア、ヨードアメーバ、リーシュマニア、ネグレリア、プラスモディウム、Sappinia、トキソプラゾマ、トリコモナス、およびトリパノソーマ。特定の病原性原生動物種の非限定的例を以下に挙げる:アカントアメーバspp.菌株、バラムチアマンドリルリス、クリプトスポリジウムカニス、ネコクリプトスポリジウム、クリプトスポリジウムホミニス、クリプトスポリジウムメレアグリジス、クリプトスポリジウムムリス、クリプトスポリジウムパルバム、2核アメーバフラギリス、エンドリマックスナナ、エントアメーバディスパー、エントアメーバハルトマン、赤痢アメーバ、エントアメーバcoli、エントアメーバモシュコフスキー、ランブルべん毛虫、ヨードアメーバ、リーシュマニアエチオピカ、リーシュマニアブラジル鉤虫、リーシュマニアシャガシ、リーシュマニアドノバン、小児リーシュマニア、成人リーシュマニア、メキシコリーシュマニア、熱帯リーシュマニア、ネグレリアフォーレリー、熱帯熱マラリア原虫、二日熱マラリア原虫、 四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、 三日熱マラリア原虫、 Sappinia diploidea、 トキソプラズマ原虫、膣トリコモナス、ブルーストリパノソーマ、およびクルーズトリパノソーマ。
いくつかの実施形態において、分析物は、微生物の細胞表面上において分泌または発現される(例えば、バクテリウム、結腸バクテリウム、生存可能なバクテリウム、死んだバクテリウム、寄生菌(例えば、ランブルべん毛虫、クリプトスポリジウム、Cystoisosporiasis belli、および大腸バランチジウム)、ウイルス(例えば、ヘルペスウイルス、サイトメガロウイルス、ヘルペス単体ウイルス、エプスタインバーウイルス、ヒトパピローマウイルス、ロタウイルス、ヒトヘルペスウイルス-8;Goodgame(1999)Curr.Gastroenterol.Rep.1(4):292-300)。いくつかの実施形態において、分析物は、グラム陰性バクテリウムの細胞表面によって分泌されるかまたはその上において発現される(例えば、E.coli、ヘリコバクターピロリ)。いくつかの実施形態において、分析物は、細胞表面によって分泌されるかまたはその上において発現されるグラム陽性バクテリウムの(例えば、バクテリア表面エピトープ)(例えば、黄色ブドウ球菌、ボッリヌス菌、クロストリジウムディフィシレ)。
いくつかの実施形態において、分析物は、細菌細胞の表面上において発現される分子である(例えば、細菌細胞表面タンパク質)。いくつかの実施形態において、分析物は、バクテリア毒である(例えば、クロストリジウムディフィシレからのTcdAおよび/またはTcdB)。いくつかの実施形態において、分析物は、CFA/Iフィムブリエ、鞭毛、リポポリサッカリド(LPS)、リポテイコ酸、またはペプチドグリカンである。本明細書中に記載のデバイスおよび方法のいずれかを用いて検出することが可能な分析物を発現し得るバクテリウムの非限定的例を以下に挙げる:炭疽菌、セレウス菌、ボッリヌス菌、クロストリジウムディフィシレ、大腸菌、エルシニアペスチス、エルシニアエンテロコリチカ、野兎病菌、ブルセラ種、ウェルシュ菌、バークホルデリアマレイ、バークホルデリアプソイドマレイ、ヘリコバクターピロリ、スタフィロコッカス種、マイコバクテリウム種、グループA溶血連鎖球菌、グループB溶血連鎖球菌、溶血連鎖球菌ニューモニエ、野兎病菌、サルモネラ菌エンテリティデス、マイコプラズマホミニス、マイコプラズマオラーレ、マイコプラズマ唾液嚢、マイコプラズマフェルメンタス、マイコプラズマニューモニエ、マイコバクテリウムボビス、マイコバクテリウム結核、マイコバクテリウムアビウム、マイコバクテリウムレプレ、リケッチアリケッチイ、リケッチアアカリ、リケッチアプロワツェキイ、リケッチアカナダ、枯草菌、枯草菌ニガー、バチルススリンギエンシス、Coxiella bumetti、鵞口瘡カンジダ、バクテロイデスフラギリス、レプトスピラインターロガンス、リステリアモノサイトゲネス、パスツレラムルトシダ、腸チフス菌、ネズミチフス菌、志賀赤痢菌、フレクスナー赤痢菌、ゾンネ菌、ビブリオコレラ、およびビブリオパラヘモリチカス。
いくつかの実施形態において、分析物は、バクテリウムまたは別の微生物からの副生成物である(例えば、蠕虫卵、エンテロトキシン(クロストリジウムディフィシレ毒A;TcdA)、細胞毒(クロストリジウムディフィシレ毒B;TcdB)、アンモニア)。いくつかの実施形態において、分析物は、微生物からの抗原である(例えば、細菌、ウイルス、プリオン、菌類、原虫または寄生菌)。
いくつかの実施形態において、分析物を挙げると、薬剤、代謝物質、殺虫剤、汚染物質がある。対象薬剤に含まれるものとして、アルカロイドがある。アルカロイドに含まれるものとして、モルヒネアルカロイドがある(例えば、モルヒネ、コデイン、ヘロイン、デキストロメトルファン、その誘導体および代謝物質)、コカインアルカロイド(例えば、コカインおよびベンジルエクゴニン、その誘導体および代謝物質)、エルゴット(例えば、リゼルグ酸のジエチルアミド)、ステロイドアルカロイド、イミナゾールアルカロイド、キナゾリンアルカロイド、イソキノリンアルカロイド、キノリンアルカロイド(例えば、キニンおよびキニジン、ジテルペンアルカロイド、その誘導体および代謝物質)。
いくつかの実施形態において、分析物は、下記から選択されたステロイドである:エステロゲン、アンドロゲン、副腎皮質ステロイド、胆汁酸、強心配糖体およびアグリコン。これは、ジゴキシンおよびジゴキシゲニン、サポニンおよびサポゲニン、その誘導体および代謝物質を含む。ステロイド擬態物質も含まれる(例えば、ジエチルスチルベステロール)。
いくつかの実施形態において、分析物は、胆汁酸である。いくつかの実施形態において、対象者のGI管中に1つ以上の胆汁酸が存在、不在および/または特定のレベルで有る場合、状態または疾病状態を示す(例えば、GI疾患および/または非GI疾患(例えば、全身的疾患))。例えば、いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の組成および方法は、状態(例えば、胆汁酸吸収不良(胆汁酸下痢としても知られる))の診断のための対象者のGI管中の胆汁酸の検出および/または定量化に用いられ得る。いくつかの実施形態において、分析物は、セロトニン、トリプトファンおよび/またはキヌレニン経路中の代謝物質である(例を非限定的に挙げると、セロトニン(5-HT)、5-ヒドロキシインドール酢酸(5-HIAA)、5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)、キヌレニン(K)、キヌレン酸(KA)、3-ヒドロキシキヌレニン(3-HK)、3-ヒドロキシアントラニル酸(3-HAA)、キノリン酸、アントラニル酸、およびこれらの組み合わせ)。5-HTは分子であり、消化管の運動性、分泌および感覚の調節において役割を果たす。5-HTレベルの不均衡に関連するいくつかの疾病を挙げると、炎症性腸症候群(IBS)、自閉症、胃潰瘍形成、非心臓性の胸の痛み、および機能性胃腸症がある(例えば、左記を参照:Faureら、(2010)Gastroenterology139(1):249-58およびMullerら、(2016)Neuroscience321:24-41、および国際公開第WO2014/188377号。本明細書中、同文献それぞれを参考のため援用する)。代謝物質をセロトニン、トリプトファンおよび/またはキヌレニン経路内において変換すると、対象者内の5-HTレベルに影響が出る。そのため、この経路中の代謝物質のうち1つ以上のレベルの測定を、5-HT不均衡に関連する疾病または疾患の診断、管理および治療に用いることができる(例を非限定的に挙げると、IBS、自閉症、カルチノイド症候群、抑うつ症、高血圧、アルツハイマー病、便秘、片頭痛、およびセロトニン症候群)。セロトニン、トリプトファンおよび/またはキヌレニン経路中の1つ以上の分析物の検出および/または定量化を、これらの代謝物質(例えば当該分野において公知の抗体)に結合する例えば方法および分析物結合剤を用いて行うことができる(例えば、国際公開第WO2014/188377号。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する)。
いくつかの実施形態において、分析物は、下記から選択された5~6個の環状部材を有するラクタムである:バルビツレート(例えば、フェノバルビタールおよびセコバルビタール、ジフェニルヒダントイン、プリミドン、エトスクシミド、およびその代謝物質)。
いくつかの実施形態において、分析物は、アミノアルキルベンゼンであり、下記から選択された2~3個の炭素原子のアルキルである:アンフェタミン;カテコラミン。これは、エフェドリン、Lドーパ、エピネフリン;ナルセイン;パパベリン;およびその代謝物質を含む。
いくつかの実施形態において、分析物は、下記から選択されたbenzheterocyclicである:オキサゼパム、クロルプロマジン、テグレトール、その誘導体および代謝物質、複素環は、アゼピン、ジアゼピンおよびフェノチアジンである。
いくつかの実施形態において、分析物は、下記から選択されたプリンである:チオフィリン、カフェイン、その代謝物質および誘導体である。
いくつかの実施形態において、分析物は、マリワナ、カンナビノールまたはテトラヒドロカンナビノール。
いくつかの実施形態において、分析物は、ビタミンである(例えば、ビタミンA、ビタミンB(例えば、ビタミンB12)、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンEおよびビタミンK、葉酸、チアミン)。
いくつかの実施形態において、分析物は、プロスタグランディンから選択される。プロスタグランディンは、水酸基添加および不飽和のレベルおよび部位によって異なる。
いくつかの実施形態において、分析物は三環系抗うつ薬であり、下記から選択される:イミプラミン、デスメチルイミプラミン、アミトリプチリン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、トリミプラミン、クロミプラミン、ドキセピン、およびデスメチルドキセピン。
いくつかの実施形態において、分析物は、抗腫瘍薬(例えば、メトトレキセート)から選択される。
いくつかの実施形態において、分析物は、本明細書中に記載のような抗生物質であり、例を非限定的に挙げると、ペニシリン、クロロマイセチン、アクチノミセチン、テトラサイクリン、テトラマイシン、ならびに代謝物質および誘導体がある。
いくつかの実施形態において、分析物は、ヌクレオシドおよびヌクレオチドであり、下記から選択される:適切な糖およびリン酸塩置換基を備えたATP、NAD、FMN、アデノシン、グアノシン、チミジン、およびシチジン。
いくつかの実施形態において、分析物は、下記から選択される:メタドン、メプロバメート、セロトニン、メペリジン、リドカイン、プロカインアミド、アセチルプロカインアミド、プロプラノロール、グリセオフルビン、バルプロ酸、ブチロフェノン、抗ヒスタミン薬、クロラムフェニコール、抗コリン剤(例えば、アトロピン、その代謝物および誘導体)。
いくつかの実施形態において、分析物は、疾病状態に関連する代謝物質である。このような代謝物質を非限定的に挙げると、スペルミン、ガラクトース、フェニルピルビン酸、およびポリフィリン1型。
いくつかの実施形態において、分析物は、アミノグリコシド類である(例えば、ゲンタマイシン、カナマイシン、トブラマイシンまたはアミ
カシン)。
いくつかの実施形態において、分析物は、殺虫剤である。対象となる殺虫剤を挙げると、ポリハロゲン化ビフェニール類、りん酸エステル類、チオホスフェート類、カルバメート
類、ポリハロゲン化スルフェンアミド類その代謝物質および誘導体がある。
いくつかの実施形態において、分析物の分子量は、約500Da~約1,000,000Daである(例えば、約500~約500,000Da、約1,000~約100,000Da)。
いくつかの実施形態において、分析物はレセプタであり、分子量は10,000~2x108Daであり、より一般的には10,000~106Daである。免疫グロブリン、IgA、IgG、IgEおよびIgMの場合、分子量は一般的には、約160,000Da~約106Daである。酵素の分子量は一般的には、約10,000Da~約1,000,000Daである。天然のレセプタは大きく異なり、一般的に分子量は少なくとも約25,000Daであり、106Da以上であり得る(例えば、アビジン、DNA、RNA、チロキシン結合グロブリン、チロキシン結合プレアルブミン、トランスコルチンなどの材料)。
いくつかの実施形態において、「分析物」という用語は、ポリヌクレオチド分析物をさらに含む(例えば、下記に定義するそれらのポリヌクレオチド)。これらを挙げると、m-RNA、r-RNA、t-RNA、DNA、DNA-RNA二体鎖などがある。「分析物」という用語は、分析物は、ポリヌクレオチド結合剤も含む(例えば、制限酵素、転写因子、転写活性剤、転写抑制物質、ヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、ヒストン、DNA修復酵素、挿入剤、化学療法薬剤)。
いくつかの実施形態において、分析物は、サンプル(例えば、ホストからの身体流体)中において直接的に見受けられる分子であり得る。サンプルは、直接的に調査してもよいし、あるいは、分析物の検出をより容易にするために事前処理してもよい。さらに、対象分析物は、対象分析物の証拠となる薬剤(すなわち、分析物に結合する薬剤)の検出により、決定され得る(例えば、対象分析物に対して相補的な特定の結合対)。その存在は、対象分析物がサンプル中に存在する場合にのみ、検出される。そのため、対象分析物の証拠となる薬剤は、アッセイ中に検出される分析物となる。
いくつかの実施形態において、分析物は、核酸である(例えば、バクテリアDNA分子またはバクテリアRNA分子(例えば、バクテリアtRNA、トランスファーメッセンジャーRNA(tmRNA))(例えば、左記を参照:Sjostromら、(2015)ScientificReports5:15329;Ghosal(2017)MicrobialPathogenesis104:161-163;Shenら、(2012)CellHostMicrobe.12(4):509-520)。
いくつかの実施形態において、分析物は、外膜小胞(OMV)の成分である(例えば、OmpUタンパク質、Elluriら、(2014)PloSOne9:e106731)。例えば、左記を参照されたい:KulpおよびKuehn(2010)Annual Review of microbiology64:163-184;Berleman and Auer(2013)Environmental microbiology15:347-354;Waiら、(1995)Microbiology and イムノlogy39:451-456;Lindmarkら、(2009)BMCmicrobiology9:220;Sjostromら、(2015)Scientific Reports5:15329)。
いくつかの実施形態において、分析物はG-CSFであり、骨髄を刺激して顆粒球および幹細胞を生成させ、血流中へ放出させ得る。
いくつかの実施形態において、分析物は、酵素である(例えば、グルタチオンS-転移酵素)。例えば、摂取可能なデバイスは、P28GST(有力な免疫原性および抗酸化特性を持つ住血吸虫からの蠕虫タンパク質である28kDa)を含み得る。P28GSTにより、粘膜好酸球とのTh2型反応を通じた実験大腸炎中の腸炎症が回避され、P28GSTを組換え的に産生させることができる(例えば、S.cerevisiae)。例えば、左記を参照されたい:米国特許第9,593,313号、Drissら、Mucosal イムノlogy、20169、322ー335;およびCapronら、Gastroenterology、146(5):S-638。
いくつかの実施形態において、分析物は、セロトニン、トリプトファンおよび/またはキヌレニン経路中の代謝物質であり、例を非限定的に挙げると、セロトニン(5-HT)、5-ヒドロキシインドール酢酸(5-HIAA)、5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)、キヌレニン(K)、キヌレン酸(KA)、3-ヒドロキシキヌレニン(3-HK)、3-ヒドロキシアントラニル酸(3-HAA)、キノリン酸、アントラニル酸、およびこれらの組み合わせがある。
いくつかの実施形態において、分析物は、治療薬または薬剤である。いくつかの実施形態において、分析物はバイオマーカである。本明細書中開示される治療薬は、分析物であってもよい。バイオマーカの例について、本明細書中に記載する。
いくつかの実施形態において、分析物は、治療薬、そのフラグメントおよびその代謝物質(例えば、抗生物質)である。いくつかの実施形態において、分析物は抗体である。いくつかの実施形態において、分析物は抗生物質である。さらなる例示的な分析物(例えば、抗体および抗生物質)について、以下に記載する。
a.抗体
いくつかの実施形態において、分析物または分析物に結合する薬剤は、抗体である。「抗体」とは、免疫グロブリン分子の可変領域内に配置された少なくとも1つの抗原認識部位を通じて標的へ特異的に結合することが可能な免疫グロブリン分子である(例えば、炭水化物、ポリヌクレオチド、脂質、ポリペプチド)。本明細書中用いられるように、この用語は、無傷のポリクローナルまたはモノクローナル抗体だけでなく、そのフラグメントも含む(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv)、単一の鎖(ScFv)およびドメイン抗体)、および抗体部位を含む融合蛋白質、および抗原認識部位を含む免疫グロブリン分子の他の任意の修飾構成)。「抗体」という用語は、抗体フラグメントを含む(例えば、抗原結合フラグメント)(例えば、Fvフラグメント、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、およびFab’フラグメント)。抗原結合フラグメントのさらなる例を挙げると、IgGの抗原結合フラグメントがある(例えば、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4の抗原結合フラグメント)(例えば、ヒトまたはヒト化IgGの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4));IgAの抗原結合フラグメント(例えば、IgA1またはIgA2の抗原結合フラグメント)(例えば、ヒトまたはヒト化IgAの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgA1またはIgA2));IgDの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgDの抗原結合フラグメント);IgEの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgEの抗原結合フラグメント);またはIgMの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgMの抗原結合フラグメント)。抗体は、任意のクラスの抗体を含む(例えば、IgG、IgAまたはIgM(あるいはそのサブクラス))、抗体は、任意の特定のクラスでなくてよい。重鎖の定常ドメインの抗体アミノ酸配列に応じて、免疫グロブリンを異なるクラスに割り当てることができる。主に左記の5つのクラス免疫グロブリンがある:IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgM。これらのうちいくつかを、さらにサブクラス(アイソタイプ)に分割することができる(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2)。異なるクラスの免疫グロブリンに対応する重鎖定常ドメインはそれぞれ、アルファ、デルタ、イプシロン、ガンマおよびミューと呼ばれる。異なるクラスの免疫グロブリンのサブユニット構造および三次元構成が周知である。
本明細書中用いられるように、「モノクローナル抗体」とは、実質的に同質の抗体母集団から得られた抗体を指す(すなわち、母集団を含む個々の抗体は、少量存在し得る自然発生する突然変異の可能性を除いて同じである)。モノクローナル抗体は特異性が高く、単一の抗原部位に対して方向付けられる。さらに、ポリクローナル抗体製剤は、典型的には異なる決定要素(エピトープ)に対して方向付けられた異なる抗体を含み、各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定要素へ方向付けられる。「モノクローナル」という修飾語句は、抗体の性質が実質的に同質の抗体の母集団から得られたものであることを示すものであり、当該抗体の調製において任意の特定の方法が必要であるものとして解釈されるべきではない。例えば、本発明に従って用いられるべきモノクローナル抗体は、KohlerおよびMilstein(1975、Nature256:495)に最初に記載されたハイブリドーマ方法によって作製してもよいし、あるいは、例えば米国特許第4,816,567号に記載の組換えDNA方法によって作製してもよい。モノクローナル抗体は、例えばMcCaffertyら(1990、Nature348:552-554)に記載の技術を用いて生成されたファージライブラリから分離してもよい。
抗体の「可変領域」とは、抗体軽鎖の可変領域または抗体重鎖の可変領域を単独または組み合わせで指す。当該分野において公知のように、重鎖および軽鎖の可変領域はそれぞれ、高頻度可変領域を含む3つの相補性決定領域(CDR)によって接続された4つのフレームワーク領域(FR)からなる。各鎖中のCDRは、FRによって近接して保持され、その他の鎖からのCDRと共に、抗体の抗原結合部位の形成に貢献する。CDR決定については、以下の少なくとも2つの技術がある:(1)異種間配列の変異性に基づいたアプローチ(すなわち、Kabatら、Sequences of Proteins of Immunological Interest, (5th ed., 1991, National Institutes of Health, Bethesda MD)、および(2)抗原-抗体複合体の結晶学的研究に基づいたアプローチ(Al-Lazikaniら、1997、J.Molec.Biol.273:927-948)。本明細書中用いられるように、CDRは、いずれかのアプローチまたは双方のアプローチの組み合わせによって規定されたCDRを指し得る。
当該分野において公知のように、抗体の「定常領域」とは、抗体軽鎖定常領域または抗体重鎖の定常領域を単独でまたは組み合わせで指す。
「誘導体」とは、自然発生するポリペプチドと実質的に同じアミノ酸配列を有する任意のポリペプチド(例えば、抗体)を指す。1つ以上のアミノ酸は、アミノ酸の側鎖(例えば、ビオチン化タンパク質または抗体)において修飾される。「誘導体」という用語は、任意のポリペプチド(例えば、抗体)も含む。この任意のポリペプチド(例えば、抗体)は、天然ポリペプチド配列に対して欠失、添加、置換された1つ以上のアミノ酸を有し、実質的なアミノ酸配列相同性を天然配列へ保持する。実質的な配列相同性は、50パーセントを超える任意の相同性である。
いくつかの実施形態において、抗体は、ヒト化抗体、キメラ抗体、多価抗体またはそのフラグメントであり得る。いくつかの実施形態において、抗体は、下記のものであり得る:scFv-Fc(Sokolowska-Wedzinaら、Mol.CancerRes.15(8):1040-1050、2017)、VHHドメイン(Liら、Immunol. Lett.188:89-95、2017)、VNARドメイン(Haslerら、Mol.Immunol. 75:28-37、2016)、(scFv)2、ミニボディ(Kimら、PLoSOne10(1):e113442、2014)、またはBiTE。いくつかの実施形態において、抗体は、下記のものであり得る:DVD-Ig(Wuら、Nat.Biotechnol.25(11):1290-1297、2007;WO08/024188;WO07/024715)およびデュアルアフィニティリターゲティング抗体(DART)(Tsaiら、Mol.Ther.Oncolytics3:15024、2016)、トリオマブ(Cheliusら、MAbs2(3):309-319、2010)、共通LCを用いたkih IgG(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847,2015)、crossmab(Regulaら、EMBOMol.Med.9(7):985、2017)、ortho-FabIgG(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、2-in-1-IgG(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、IgG-scFv(Chealら、Mol.CancerTher.13(7):1803-1812、2014)、scFv2-Fc(Natsumeら、J.Biochem。140(3):359-368、2006)、バイナノボディ(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、tanden抗体(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、DART-Fc(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、scFv-HSA-scFv(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、DNL-Fab3(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、DAF(ツーインワンまたはフォーインワン)、DutaMab、DT-IgG、knobs-in-holes共通LC、knobs-in-holesアセンブリ、電荷対抗体、Fab-arm exchange抗体、SEEDbody、トリオマブ、LUZ-Y、Fcab、kλボディ、直交Fab、DVD-IgG、IgG(H)-scFv、scFv-(H)IgG、IgG(L)-scFv、scFv-(L)-IgG、IgG(L、H)-Fc、IgG(H)-V、V(H)-IgG、IgG(L)-V、V(L)-IgG、KIHIgG-scFab、2scFv-IgG、IgG-2scFv、scFv4-Ig、Zybody、DVI-IgG、ナノボディ(例えば、Camelus bactriamus、 Calelus dromaderius、またはLama paccosから導出された抗体)(米国特許第5,759,808号;Stijlemansら、J.Biol.Chem.279:1256-1261、2004;Dumoulinら、Nature424:783-788、2003;およびPleschbergerら、Bioconjugate Chem.14:440-448、2003)、ナノボディ-HSA、Diabody(例えば、Poljak、Structure2(12):1121-1123、1994;Hudsonら、J.Immunol. Methods23(1-2):177-189、1999)、TandAb(Reuschら、mAbs6(3):727-738、2014)、一本鎖Diabody(Cuestaら、Trends in Biotechnol.28(7):355-362、2010)、一本鎖Diabody-CH3(Sanzら、Trends in Immunol. 25(2):85-91、2004)、Diabody-CH3(Guoら)、Triple Body、ミニ抗体、ミニボディ、TriBiミニボディ、scFv-CH3KIH、Fab-scFv、scFv-CH-CL-scFv、F(ab’)2-scFV2、scFv-KIH、Fab-scFv-Fc、4価HCAb、一本鎖Diabody-Fc、Diabody-Fc、tandem scFv-Fc、細胞内抗体(Hustonら、Human Antibodies10(3-4):127-142、2001;Wheelerら、Mol.Ther.8(3):355-366、2003;Stocks、Drug Discovery Today9(22):960-966、2004)、ドックアンドロックDiabody、ImmTAC、HSAbody、一本鎖Diabody-HSA、tandemscFv、IgG-IgG、Cov-X-Body、およびscFv1-PEG-scFv2。
いくつかの実施形態において、抗体は、下記のものであり得る:IgNAR、Diabody(MilsteinおよびCuello、Nature305:537-539、1983;Sureshら、Methods in Enzymology121:210、1986;WO96/27011;Brennanら、Science229:81、1985;Shalabyら、J.Exp.Med.175:217-225、1992;Kolstelnyら、J.Immunol. 148(5):1547-1553、1992;Hollingerら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90:6444-6448、1993;Gruberら、J.Immunol. 152:5368、1994;Tuttら、J.Immunol. 147:60、1991)、二重特異性Diabody、triabody(Schoonoogheら、BMCBiotechnol.9:70、2009)、四機能抗体、scFv-Fcknobs-into-holes、ascFv-Fc-scFv、(Fab’scFv)2、V-IgG、IvG-V、デュアルVドメインIgG、重鎖免疫グロブリンまたはラクダ科(Holtら、Trends Biotechnol.21(11):484-490、2003)、細胞内抗体、モノクローナル抗体(例えば、ヒトまたはヒト化モノクローナル抗体)、ヘテロ共役抗体(例えば、米国特許第4,676,980号)、線形抗体(Zapataら、Protein Eng.8(10:1057-1062、1995)、三重特異性抗体(Tuttら、J.Immunol. 147:60、1991)、Fabs-in-Tandem免疫グロブリン(WO15/103072)、またはヒト化ラクダ科抗体。
いくつかの実施形態において、抗体は、セロトニン、トリプトファンおよび/またはキヌレニン経路中の代謝物質へ特異的に結合する(例を非限定的に挙げると、セロトニン(5-HT)、5-ヒドロキシインドール酢酸(5-HIAA)、5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)、キヌレニン(K)、キヌレン酸(KA)、3-ヒドロキシキヌレニン(3-HK)、3-ヒドロキシアントラニル酸(3-HAA)、キノリン酸、アントラニル酸)。これらの経路中の代謝物質へ結合する例示的な抗体について、例えば国際公開第WO2014/188377に開示がある。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
いくつかの実施形態において、抗体は、特定の属、種または菌株の微生物に対して特異的であるため、本明細書中に記載の検出方法を用いた微生物の検出、分析および/または定量化のために用いることができる。いくつかの実施形態において、抗体は、微生物の特定の属、種または菌株中に存在する表面特異的な生物分子(例えば、線毛サブユニットまたは鞭毛タンパク質)に特異的に結合し、他の微生物と交差反応しない。いくつかの実施形態において、これらの抗体は、本明細書中に記載の方法において、特定の感染または疾病を有する対象者の診断たは(例えば治療時または治療後の)感染の監視のために用いられ得る。いくつかの実施形態において、抗体は、微生物の特定の属、種または菌株中に存在する抗原に特異的に結合する。例示的な抗原、検出可能な対応する微生物、および微生物に起因する疾病(括弧中)を以下に挙げる:外側膜タンパク質OmpA(アシネトバクターバウマンニ、アシネトバクター感染s));HIVp24抗原、HIVエンベロープタンパク質(Gp120、Gp41、Gp160)(HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、AIDS(後天性免疫欠乏症候群));ガラクトースにより抑制可能な付着タンパク質GIAP、29kDa抗原Eh29、GaVGaINAcレクチン、タンパク質CRT、125kDa免疫優性抗原、タンパク質M17、アドヘシンADH112、タンパク質STIRP(赤痢アメーバ、アメーバ症);保護抗原PA、浮腫因子EF、致死因子LF、S-層相同性タンパク質SLH(炭疽菌、炭疽病);ヌクレオカプシドタンパク質NP、糖タンパク質先駆体GPC、糖タンパク質GP1、糖タンパク質GP2(Juninウイルス、アルゼンチン出血熱);41kDaアレルゲンAspv13、アレルゲンAspf3、主要分生子表面タンパク質rodletA、プロテアーゼPep1p、GPI-アンカー固定edタンパク質Gel1p、GPIアンカー固定タンパク質Crf1p(アスペルギルス属、アスペルギルス症);外表面タンパク質AOspA、外表面タンパク質OspB、外表面タンパク質OspC、デコリン結合タンパク質ADbpA、鞭毛フィラメント41kDaコアタンパク質Fla、基礎膜タンパク質A先駆体BmpA(免疫優性抗原P39)、外表面22kDaリポタンパク質先駆体(抗原IPLA7)、変数表面リポタンパク質vIsE(ボレリア属、ボレリア感染);OmpA様膜貫通ドメイン含有タンパク質Omp31、免疫原性39-kDaタンパク質M5P39、25kDa外側膜免疫原性タンパク質先駆体Omp25、外側膜タンパク質MotYOmp16、保存された外側膜タンパク質D15、りんご酸脱水素酵素Mdh、タイプIV分泌システム(T4SS)VirJの成分、未知の機能BAB1-0187のリポタンパク質(ブルセラ属、ブルセラ症);主要外側膜タンパク質PorA、フラジェリンFIaA、表面抗原CjaA、フイブロネクチン結合タンパク質CadF、アスパラギン酸塩/グルタマート-bindingABC移送erタンパク質Peb1A、タンパク質FspA1、タンパク質FspA2(カンピロバクター属、カンピロバクター病);糖分解酵素エノラーゼ、分泌アスパルチルプロテナーゼSAP1-10、グリコホスファチジルイノシトール(GPI)リンク細胞壁タンパク質、アドヘシンAls3p、細胞表面疎水性タンパク質CSH(通常は鵞口瘡カンジダおよび他のカンジダ種、カンジダ症);エンベロープ糖タンパク質(gB、gC、gE、gH、gI、gK、gL)(水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、水ぼうそう);主要外側膜タンパク質MOMP、probable外側膜タンパク質PMPC、外側膜複合体タンパク質BOmcB(クラミジアトラコマチス、クラミジア属);主要外側膜タンパク質MOMP、外側膜タンパク質2Omp2、(クラミドフィラニューモニエ、クラミドフィラニューモニエ感染);外側膜タンパク質UポリンompU、(コレラ菌、コレラ);表面層タンパク質sSLPs、細胞壁タンパク質CwpV、鞭毛タンパク質FliC、鞭毛タンパク質FliD(クロストリジウムディフィシレ、クロストリジウムディフィシレ感染);酸性リボソームタンパク質P2CpP2、ムチン抗原Muc1、Muc2、Muc3Muc4、Muc5、Muc6、Muc7、表面付着タンパク質CP20、表面付着タンパク質CP23、表面タンパク質CP12、表面タンパク質CP21、表面タンパク質CP40、表面タンパク質CP60、表面タンパク質CP15、表面関連グリコペプチドgp40、表面関連グリコペプチドgp15、オーシスト壁タンパク質AB、プロフィリンPRF、アピラーゼ(クリプトスポリジウム属、クリプトスポリジウム症);膜タンパク質pp15、カプシド近位外被タンパク質pp150(サイトメガロウイルス、サイトメガロウイルス感染);プリオンタンパク質(vCJDプリオン、異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD、nvCJD));嚢胞壁タンパク質CWP1、CWP2、CWP3、変異表面タンパク質VSP、VSP1、VSP2、VSP3、VSP4、VSP5、VSP6、56kDa抗原(ランブル鞭毛虫、ランブリア症);minor ピリン関連サブユニットpilC、major ピリンサブユニットおよび変異体pilE、pilS(ナイセリアゴノレエ、淋病);外側膜タンパク質AOmpA、外側膜タンパク質COmpC、外側膜タンパク質K17OmpK17(Klebsiella granulomatis、Granuloma inguinale(Donovanosis));フイブロネクチン結合タンパク質Sfb(溶血性化膿レンサ球菌、グループA溶連菌感染);外側膜タンパク質P6(ヘモフィルスインフルエンザ、ヘモフィルスインフルエンザ感染);内在性膜タンパク質、凝集傾向のあるタンパク質、O抗原、毒抗原Stx2B、毒抗原Stx1B、付着抗原フラグメントInt28、タンパク質EspA、タンパク質EspB、Intimin、タンパク質Tir、タンパク質IntC300、タンパク質Eae(大腸菌O157:H7、O111およびO104:H4、溶血性尿毒症症候群(HUS));肝炎A表面抗原HBAg(肝炎Aウイルス、肝炎A);肝炎B表面抗原HBsAg(肝炎Bウイルス、肝炎B);エンベロープ糖タンパク質E1gp32gp35、エンベロープ糖タンパク質E2NS1gp68gp70、カプシドタンパク質C、(肝炎Cウイルス、肝炎C);タイプIVピリンPilE、外側膜タンパク質MIP、主要外側膜タンパク質MompS(レジオネラニューモフィラ、レジオネラ症(レジオネラ病、ポンティアック熱));minorピリン関連サブユニットpilC、主要ピリンサブユニットおよび変異体pilE、pilS(ナイセリア髄膜炎菌、髄膜炎性疾患);アドヘシンP1、接着P30(マイコプラズマニューモニエ、マイコプラズマ肺炎);F1カプセル抗原、外側膜プロテアーゼPla、(エルシニアペスチス、ペスト);表面アドヘシンPsaA、細胞壁表面アンカー固定タンパク質psrP(溶血連鎖球菌ニューモニエ、肺炎球菌感染);フラジェリンFliC、侵入タンパク質SipC、糖タンパク質gp43、外側膜タンパク質LamB、外側膜タンパク質PagC、外側膜タンパク質TolC、外側膜タンパク質NmpC、外側膜タンパク質FadL、移送タンパク質SadA(サルモネラ属、サルモネラ症);コラーゲンアドヘシンCna、フイブロネクチン-結合タンパク質AFnbA、分泌抗原SssA(スタフィロコッカス属、ブドウ球菌食中毒);コラーゲンアドヘシンCan(スタフィロコッカス属、ぶどう球菌感染);フイブロネクチン-結合タンパク質AFbpA(Ag85A)、フイブロネクチン-結合タンパク質DFbpD、フイブロネクチン-結合タンパク質CFbpC1、ヒートショックタンパク質HSP65、タンパク質PST-S(マイコバクテリウム結核、結核);および外側膜タンパク質FobA、外側膜タンパク質FobB、タイプIVpiliグリコシル化タンパク質、外側膜タンパク質tolC、タンパク質TolQ(野兎病菌、ツラレミア)。さらなる例示的な微生物および対応する抗原について、例えば米国公開第2015/0118264号に開示がある。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
いくつかの実施形態において、複数の抗体(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30以上の抗体)が、本明細書中に記載の方法のうちいずれかにおける分析物に結合する薬剤として(例えば、サンプル中の1つ以上の分析物の存在の検出のために)用いられる。いくつかの実施形態において、複数の抗体は、同一分析物(例えば、抗原)に結合する。いくつかの実施形態において、複数の抗体は、分析物上に存在する同一エピトープに結合する(例えば、抗原)。いくつかの実施形態において、複数の抗体は、同一分析物上に存在する異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態において、複数の抗体は、同一分析物上に存在する重複するエピトープに結合する。いくつかの実施形態において、複数の抗体は、同一分析物上に存在する重複しないエピトープに結合する。
b.抗生物質
いくつかの実施形態において、分析物または分析物に結合する薬剤は、抗生物質である。「抗生物質」または「抗生剤」とは、細菌および/または他の微生物の成長を遅延させるかまたは細菌および/または他の微生物破壊する能力を有する物質を指す。いくつかの実施形態において、抗生剤は、静菌抗生剤である。いくつかの実施形態において、抗生物質は、溶菌抗生剤である。例示的な抗生剤について、米国特許公開US2006/0269485号に記載がある。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
いくつかの実施形態において、抗生剤は、下記からなるクラスから選択される:ベータラクタムアミノグリコシド抗生物質、アンサ型抗生物質、アンスラキノン、抗生物質アゾール、グリコペプチド抗生物質、マクロリド、抗生物質ヌクレオシド、抗生物質ペプチド、抗生物質ポリエン、抗生物質ポリエーテル、キノロン、抗生物質ステロイド、スルホンアミド、テトラサイクリン、ジカルボキシル酸、抗生物質金属、酸化剤、遊離基および/または活性酸素を放出する物質、カチオン抗菌薬、四級アンモニウム化合物、ビグアニド、トリグアニド、ビスビグアニドならびにそのアナログおよびポリマーならびに自然発生する抗生物質化合物。いくつかの実施形態において、抗生物質は、リファキシミンである。
ベータラクタム抗生物質を下記に非限定的に挙げる:2-(3-アラニル)クラバム、2-ヒドロキシメチルクラバム、8-epi-チエナマイシン、アセチル-チエナマイシン、アモキシシリン、アモキシシリンナトリウム、アモキシシリン3水和物、アモキシシリン-クラブラン酸カリウムの組み合わせ、アンピシリン、アンピシリンナトリウム、アンピシリン3水和物、アンピシリン-スルバクタム、アパルシリン、アスポキシシリン、アジドシリン、アズロシリン、アズトレオナム、バカンピシリン、ビアペネム、カルベニシリン、カルベニシリンジナトリウム、カルフェシリン、カリンダシリン、カルペチマイシン、セファセトリル、セファクロル、セファドロキシル、セファレキシン、セファロリジン、セファロチン、セファマンドール、セファマンドール、セファピリン、セファトリジン、セファトリジンプロピレングリコール、セファゼドン、セファゾリン、セフブペラゾン、セフカペン、セフカペンピボキシルヒドロクロリド、セフジニル、セフジトレン、セフジトレンピボキシル、セフェピム、セフェタメト、セフェタメトピボキシル、セフィキシム、セフメノキシム、セフメタゾール、セフミノクス、セフミノクス、セフモレキシン、セフォジジム、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォラミド、セフォセリス、セフォタキシム、セフォテタン、セフォチアム、セフォキシチン、セフォゾプラン、セフピラミド、セフピロム、セフポドキシム、セフポドキシムプロキセチル、セフプロジル、セフキノム、セフラジン、セフロキサジン、セフスロジン、セフタジジム、セフテラム、セフテラムピボキシル、セフテゾール、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフロキシム、セフロキシムアクセチル、セファロスポリン、セファマイシン、キチノボリン、シクラシリン、クラブラン酸、クロメトシリン、クロキサシリン、シクロセリン、デオキシプルラシドマイシン、ジクロキサシリン、ジヒドロプルラシドマイシン、エピシリン、エピチエナマイシン、エルタペネム、ファロペネム、フロモキセフ、フルクロキサシリン、ヘタシリン、イミペネム、レナンピシリン、ロラカルベフ、メシリナム、メロペネム、メタンピシリン、メチシリン、メズロシリン、モキサラクタム、ナフシリン、ノルチエナマイシン、オキサシリン、パニペネム、ペナメシリン、ペニシリン、フェネチシリン、ピペラシリン、ピバンピシリン、ピブセファレキシン、ピブナメシリナム、ピブナメシリナム、ヒドロクロリド、プルラシドマイシン、プロピシリン、サルモキシシリン、スルバクタム、スルベニシリン、タランピシリン、テモシリン、テルコナゾール、チエナマイシンおよびチカルシリンならびにそのアナログ、塩類および誘導体。
アミノグリコシドを以下に非限定的に挙げる:1、2’-N-DL-イソセリル-3’、4’-ジデオキシカナマイシンB、1、2’-N-DL-イソセリル-カナマイシンB、1、2’-N-[(S)-4-アミノ-2-ヒドロキシブチリル]-3’、4’-ジデオキシカナマイシンB、1、2’-N-[(S)-4-アミノ-2-ヒドロキシブチリル]-カナマイシンB、1-N-(2-アミノブタンスルホニル)カナマイシンA、1-N-(2-アミノエタンスルホニル)3’、4’-ジデオキシリボスタマイシン、1-N-(2-アミノエタンスルホニル)3’-デオキシリボスタマイシン、1-N-(2-アミノエタンスルホニル)3’4’-ジデオキシカナマイシンB、1-N-(2-アミノエタンスルホニル)カナマイシンA、1-N-(2-アミノエタンスルホニル)カナマイシンB、1-N-(2-アミノエタンスルホニル)リボスタマイシン、1-N-(2-アミノプロパンスルホニル)3’-デオキシカナマイシンB、1-N-(2-アミノプロパンスルホニル)3’4’-ジデオキシカナマイシンB、1-N-(2-アミノプロパンスルホニル)カナマイシンA、1-N-(2-アミノプロパンスルホニル)カナマイシンB、1-N-(L-4-アミノ-2-ヒドロキシ-ブチリル)2、’3’-ジデオキシ2’-フルオロカナマイシンA、1-N-(L-4-アミノ-2-ヒドロキシ-プロピオニル)2、’3’-ジデオキシ2’-フルオロカナマイシンA、1-N-DL-3’、4’-ジデオキシソセリルカナマイシンB、1-N-DL-イソセリルカナマイシン、1-N-DL-イソセリルカナマイシンB、1-N-[L-(-)-(アルファ-ヒドロキシ-ガンマ-アミノブチリル)]-XK-62-2、2’、3’-ジデオキシ2’-フルオロカナマイシンA、2-ヒドロキシゲンタマイシンA3、2-ヒドロキシゲンタマイシンB、2-ヒドロキシゲンタマイシンB1、2-ヒドロキシゲンタマイシンJI-20A、2-ヒドロキシゲンタマイシンJI-20B、3″-N-メチル-4″-C-メチル-3’、4’-doデオキシカナマイシンA、3″-N-メチル-4″-C-メチル-3’、4’-doデオキシカナマイシンB、3″-N-メチル-4″-C-メチル-3’、4’-doデオキシ-6’-メチルカナマイシンB、3’、4’-ジデオキシ3’-エノ-リボスタマイシン、3’、4’-ジデオキシネアミン、3’、4’-ジデオキシリボスタマイシン、3’-デオキシ-6’-N-メチル-カナマイシンB、3’-デオキシネアミン、3’-デオキシリボスタマイシン、3’-oxysaccharocin、3、3’-nepotrehalosadiamine、3-デメトキシ2″-N-ホルムイミドイルイスタマイシンB硫酸四水和物、3-デメトキシイスタマイシンB、3-O-デメチル2-N-ホルムイミドイルイスタマイシンB、3-O-デメチルイスタマイシンB、3-トレハロサミン、4″、6″-ジデオキシジベカシン、4-N-グリシル-KA-6606VI、5″-アミノ-3’、4’、5″-トリデオキシブチロシンA、6″-デオキシジベカシン、6’-epiホルチミシンA、6-デオキシ-ネオマイシン(構造6-デオキシ-ネオマイシンB)、6-デオキシ-ネオマイシンB、6-デオキシ-ネオマイシンC、6-デオキシ-パロモマイシン、アクミマイシン、AHB-3’、4’-ジデオキシリボスタマイシン、AHB-3’-デオキシカナマイシンB、AHB-3’-デオキシネアミン、AHB-3’-デオキシリボスタマイシン、AHB-4″-6″-ジデオキシジベカシン、AHB-6″-デオキシジベカシン、AHB-ジデオキシネアミン、AHB-カナマイシンB、AHB-メチル-3’-デオキシカナマイシンB、アミカシン、アミカシンスルファート、アプラマイシン、アルベカシン、アストロマイシン、アストロマイシンスルファート、bekanamycin、bluensomycin、ボホルマイシン、ブチロシン、ブチロシンB、catenulin、コウマミジンガンマ1、コウマミジンガンマ2、D、L-1-N-(アルファ-ヒドロキシ-ベータ-アミノプロピオニル)-XK-62-2、dactimicin、de-O-メチル-4-N-グリシル-KA-6606ビデオ-メチル-KA-6606I、de-O-メチル-KA-7038I、デストマイシンA、デストマイシンB、di-N6’、O3-デメチルイスタマイシンA、ジベカシン、ジベカシンスルファート、ジヒドロストレプトマイシン、ジヒドロストレプトマイシンスルファート、epi-formamidoylglycidylfortimicin B、エピヒグロマイシン、ホルムイミドイルイスタマイシンA、ホルムイミドイルイスタマイシンB、ホルチミシンB、ホルチミシンC、ホルチミシンD、ホルチミシンKE、ホルチミシンKF、ホルチミシンKG、ホルチミシンKG1(立体異性体KG1/KG2)、ホルチミシンKG2(立体異性体KG1/KG2)、ホルチミシンKG3、フラマイセチン、フラマイセチンスルフェート、ゲンタマイシン、ゲンタマイシンスルファート、globeomycin、ハイブリマイシンA1、ハイブリマイシンA2、ハイブリマイシンB1、ハイブリマイシンB2、ハイブリマイシンC1、ハイブリマイシンC2、ヒドロキシストレプトマイシン、ハイグロマイシン、ハイグロマイシンB、イセパマイシン、イセパマイシンスルファート、イスタマイシン、カナマイシン、カナマイシンスルフェート、カスガマイシン、リビドマイシン、マクロノマイシン、ミクロノマイシン、ミクロノマイシンスルファート、ムタマイシン、マイオマイシン、N-デメチル7-O-デメチルセレスチセチン、デメチルセレスチセチン、イスタマイシンのメタンスルホン酸誘導体、ネブラマイシン、ネブラマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、オリゴスタチン、パロモマイシン、キントマイシン、リボスタマイシン、サッカロシン、セルドマイシン、シソマイシン、ソルビスチン、スペクチノマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、trehalosmaine、トレスタチン、バリダマイシン、ベルダマイシン、xylostasin、zygomycinおよびそのアナログ、塩類および誘導体。
アンサ型抗生物質の例を非限定的に以下に挙げる:21-ヒドロキシ-25-デメチル25-メチルチオプロトストレプトバリシン、3-メチルチオリファマイシン、アンサミトシン、atropisostreptovaricin、awamycin、halomicin、マイタンシン、ナフトマイシン、リファブチン、rifamide、rifampicin、リファマイシン、リファペンチン、リファキシミン(例えば、Xifaxan(登録商標))、ルブラジリン、ストレプトバリシン、トリポマイシンおよびアナログ、その塩類および誘導体。
抗生物質アンスラキノンの例を非限定的に以下に挙げる:アプラマイシン、シネルビン、ジトリサルビシン、ジトリサルビシンC、figaroic acid fragilomycin、ミノマイシン、ラベロマイシン、ルドルホマイシン、スルフルマイシンおよびそのアナログ、塩類および誘導体。
抗生物質アゾールの例を非限定的に以下に挙げる:アザニダゾール、ビホナゾール、ブトコナゾール、クロルミダゾール、クロルミダゾールヒドロクロリド、クロコナゾール、クロコナゾールモノヒドロクロリド、クロトリマゾール、ジメトリダゾール、エコナゾール、硝酸エコナゾール、エニルコナゾール、フェンチコナゾール、硝酸フェンチコナゾール、フェザチオン、フルコナゾール、フルトリマゾール、イソコナゾール、硝酸イソコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、メトロニダゾール安息香酸、ミコナゾール、硝酸ミコナゾール、ネチコナゾール、ニモラゾール、ニリダゾール、オモコナゾール、オルニダゾール、オキシコナゾール、硝酸オキシコナゾール、プロペニダゾール、セクニダゾール、セルタコナゾール、硝酸セルタコナゾール、スルコナゾール、硝酸スルコナゾール、チニダゾール、チオコナゾール、ボリコナゾールならびにそのアナログ、塩類および誘導体。
グリコペプチド抗生物質の例を非限定的に以下に挙げる:アカンスロマイシン、アクタプラニン、アボパルシン、バルヒマイシン、ブレオマイシンB、クロロオリエンチシン、クロロポリスポリン、デメチルバンコマイシン、エンデュラシジン、ガラカルジン、グアニジルフンギン、ハチマイシン、デメチルバンコマイシン、N-ノナノイル-テイコプラニン、フレオマイシン、プラトマイシン、リストセチン、スタフィロシジン、タリソマイシン、テイコプラニン、バンコマイシン、ビクトマイシン、キシロカンジン、ゾルバマイシンならびにそのアナログ、塩類および誘導体。
マクロリドの例を非限定的に以下に挙げる:アセチルロイコマイシン、アセチルキタサマイシン、アンゴラマイシン、アジスロマイシン、バフィロマイシン、ブレフェルジン、カルボマイシン、カルコマイシン、シラマイシン、クラリスロマイシンマイシン、コンカナマイシン、デイソバレリルニダマイシン、デマイシンオシル-マイシナマイシン、Di-O-methyltiacumicidin、ジリトロマイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、エリスロマイシンコハク酸エステル、エリスロマイシンラクトビオン酸、エリスロマイシンステアリン酸塩、フルリスロマイシン、focusin、foromacidin、ハテルマリド、ハテルマリド、ジョサマイシン、ジョサマイシンロピオネート、ジュベニマイシン、ジュベニマイシン、キタサマイシン、ketotiacumicin、lankavacidin、lankavamycin、ロイコマイシン、machecin、maridomycin、メガロマイシン、メチルロイコマイシン、メチマイシン、ミデカマイシン、ミオカマイシン、mycaminosyltylactone、マイシノマイシン、ニュートラマイシン、ニダマイシン、ノナクチン、oleandomycin、フェニルアセチデルタマイシン、パママイシン、ピクロマイシン、ロキタマイシン、ロサラマイシン、ロキシスロマイシン、セデカマイシン、シンコマイシン、スピラマイシン、スワルパマイシン、タクロリムス、テリスロマイシン、チアクマイシン、チルミコシン、トレポネマイシン、トロレアンドマイシン、タイロシン、ベンツリシジンならびにそのアナログ、塩類および誘導体。
抗生物質ヌクレオシドの例を非限定的に以下に挙げる:アミセチン、アングストマイシン、アザチミジン、ブラストサイジンS、エピロプリム、フルシトシン、グーゲロチン、ミリジオマイシン、ニコマイシン、ヌクレオシジン、オキサノシン、オキサノシン、ピューロマイシン、ピラゾマイシン、ショードマイシン、シネフンギン、スパルソゲニン、スピカマイシン、ツニカマイシン、ウラシルポリオキシン、ベンギシドならびにそのアナログ、塩類および誘導体。
抗生物質ペプチドの例を非限定的に以下に挙げる:アクチノマイシン、アクレアシン、アラゾペプチン、アンホマイシン、amythiamycin、ザレリオンアルボリコラからの抗真菌性、アントリマイシン、apid、アピデシン、アスパルトシン、オーロモマイシン、bacileucin、バシロマイシン、bacillopeptin、バシトラシン、bagacidin、ベミナマイシン、ベータアラニル-L-チロシン、ボトロマイシン、カプレオマイシン、カスポファンギン、セパシジン、セレキシン、シロフンギン、サーキュリン、コリスチン、シクロデプシペプチド、cytophagin、ダクチノマイシン、ダプトマイシン、デカペプチド、desoxymulundocandin、エカノマイシン、エキノカンジンB、エキノマイシン、エコマイシン、エンニアチン、エタマイシン、ファバチン、フェリマイシン、フェリマイシン、フィセロマイシン、フルオロノカチアシン、フザリシジン、ガルジマイシン、gatavalin、グロボペプチン、グリフォマイシン、グラミシジン、ヘルビコリン、イオマイシン、イツリン、イヨマイシン、イズペプチン、ジャニマイシン、janthinocin、joliペプチン、カタノシン、キラートキシン、リポペプチド抗生物質、Zalerion sp.からのリポペプチド、リソバクチン、リゾチーム、マクロモマイシン、マガイニン、メリチン、メルサシジン、ミカマイシン、ムレイドマイシン、マイコプラネシン、マイコスブチリン、ネオペプチフルオリン、ネオビリドグリセイン、ネトロプシン、ナイシン、ノカチアシン、ノカチアシン6-デオキシグリコシド、ノシペプチド、オクタペプチン、パシダマイシン、ペンタデカペプチド、ペプチフルオリン、ペルメチン、phytoアクチン、phytostreptin、プラノチオシン、プラスバシン、polcillin、ポリミキシン抗生物質複合体、ポリミキシンB、ポリミキシンB1、ポリミキシンF、preneocarzinostatin、キノマイシン、キヌプリスチンダルホプリスチン、サフラシン、サルマイシン、サルマイシン、サルマイシン、サンドラマイシン、サラマイセチン、シオマイシン、スペラビリン、スポラマイシン、ストレプトミセス化合物、スブチリン、テイコプラニンアグリコン、テロマイシン、thermothiocin、チオペプチン、チオストレプトン、tridecaptin、ツシマイシン、ツベルアクチノマイシン、ツベルアクチノマイシン、チロスリシン、バリノマイシン、バイオマイシン、バージニアマイシン、zervacinならびにそのアナログ、塩類および誘導体。
いくつかの実施形態において、抗生物質ペプチドは、自然発生するペプチドであり、抗菌および/または抗真菌性活性を有する。このようなペプチドは、草本または脊椎動物源から得られる。
ポリエンの例を非限定的に以下に挙げる:アンホテリシン、アンホテリシン、アウレロファンジン、ayfactin、アザロマイシン、ブラストサイジン、カンジシジン、カンジシジンメチルエステル、カンジマイシン、カンジマイシンメチルエステル、chinopricin、フィリピン、フラボフンギン、fradicin、ハマイシン、hydropricin、レボリン、ルセンソマイシン、ルクノマイシン、メディオシディン、メディオシディンメチルエステル、メパルトリシン、メチルアンホテリシン、ナタマイシン、ニフィマイシン、ナイスタチン、ナイスタチンメチルエステル、oxypricin、パルトリシン、ペンタマイシン、ペリマイシン、ピマリシン、プリマイシン、proticin、リモシジン、sistomycosin、ソランギシン、トリコマイシンならびにそのアナログ、塩類および誘導体。
ポリエーテルの例を非限定的に以下に挙げる:20-デオキシ-エピ-ナラシン、20-デオキシサリノマイシン、カリオマイシン、ジアネマイシン、ジヒドロロノマイシン、エセロマイシン、イオノマイシン、イソラサロシド、ラサロシド、レノレマイシン、ロノマイシン、リソセリン、モネンシン、ナラシン、オクソロノマイシン、環状エーテル抗生物質、サリノマイシンならびにそのアナログ、塩類および誘導体。
キノロンの例を非限定的に以下に挙げる:アルキル-methylendioxy-4(1H)-c-3-カルボン酸、アラトロフロキサシン、シノキサシン、シプロフロキサシン、シプロフロキサシンヒドロクロリド、ダノフロキサシン、デルモホンジンA、エノキサシン、エンロフロキサシン、フレロキサシン、フルメキン、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、グレパフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、ロメフロキサシン、ヒドロクロリド、ミロキサシン、モキシフロキサシン、ナジフロキサシン、ナリジクス酸、ニフロキン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、オルビフロキサシン、オキソリン酸、パズフロキサシン、ペフロキサシン、ペフロキサシンメシラート、ピペミド酸、ピロミド酸、プレマフロキサシン、ロソキサシン、ルフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン、トスフロキサシン、トロバフロキサシンならびにそのアナログ、塩類および誘導体。
抗生物質ステロイドの例を非限定的に以下に挙げる:アミノステロール、ascosteroside、クラドスポリドA、ジヒドロフシジン酸、デヒドロ-ジヒドロフシジン酸、デヒドロフシジン酸、フシジン酸、スクアラミンならびにそのアナログ、塩類および誘導体。
スルホンアミドの例を非限定的に以下に挙げる:クロラミン、ダプソン、マフェニド、フタリルスルファチアゾールアゾール、サクシニルスルファチアゾール、スルファベンズアミド、スルファセタミド、スルファクロロピリダジン、スルファジアジン、スルファジアジン銀、スルファジクラミド、スルファジメトキシン、スルファドキシン、スルファグアニジン、スルファレン、スルファマゾン、スルファメラジン、スルファメタジン、スルファメチゾール、スルファメトオキサゾール、スルファメトキシピリダジン、スルファモノメトキシン、スルファモキソール、スルファニルアミド、スルファペリン、スルファフェナゾール、サルファピリジン、スルファキノキサリン、スルホスクシンイミド、スルファチアゾール、スルファチオ尿素、スルファトラミド、スルファジアジン、スルフィソミジン、スルファフラゾール、スルファフラゾールアセチル、スルファカルバミドならびにそのアナログ、塩類および誘導体。
テトラサイクリンの例を非限定的に以下に挙げる:ジヒドロステフィマイシン、デメチルテトラサイクリン、アクラシノマイシン、akrobomycin、バウマイシン、ブロモテトラサイクリン、cetocyclin、クロルテトラサイクリン、クロモサイクリン、ダウノルビジン、デメクロサイクリン、ドキソルビシン、ドキソルビシンヒドロクロリド、ドキシサイクリン、リメサイクリン、マルセロマイシン、スルホサリチル酸メクロサイクリンメクロサイクリン、メタサイクリン、ミノサイクリン、ミノサイクリンヒドロクロリド、ムゼッタマイシン、オキシテトラサイクリン、ロジルビン、ロリテトラサイクリン、ルボマイシン、serirubicin、ステフィマイシン、テトラサイクリンならびにそのアナログ、塩類および誘導体。
ジカルボキシル酸のうち、約6~約14個の炭素原子を炭素原子骨格に有するものは、微生物を含む皮膚および粘膜の疾患の治療において特に有用である。適切なジカルボキシル酸部分の例を非限定的に以下に挙げる:アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1、11-ナンジカルボン酸、1、12-ドデカンジオン酸、1、13-トリデカンジオン酸および1、14-テトラデカン二酸。よって、本開示の1つ以上の実施形態において、ジカルボキシル酸のうち、約6~約14個の炭素原子を炭素原子骨格中ならびに塩類および誘導体に有するもの(例えば、エステル、アミド、メルカプト誘導体、anhydraide)は、炎症を伴う皮膚および粘膜の疾患の治療において有用である。アゼライン酸およびその塩類および誘導体が好適である。これは、好気性生物および嫌気性生物双方(特に、プロピオニバクテリウムアクネおよびスタフィロコッカスエピデルミディス)に対して抗菌効果を持ち、角質化を正常化させ、悪性腫瘍または機能亢進メラノサイトに対して細胞毒性効果を有する。好適な実施形態において、ジカルボキシル酸は、濃度が10%を超えるアゼライン酸である。好適には、アゼライン酸の濃度は、約10%~約25%である。このような濃縮液において、アゼライン酸は、多様な皮膚疾患(例えば、アクネ、酒さおよび色素沈着過度)の治療に適している。
いくつかの実施形態において、抗生剤は、抗生物質金属である。複数の金属イオンが抗生物質活性を有することが分かっている(例えば、銀、銅、亜鉛、水銀、錫、鉛、bismutin、カドミニウム、クロムおよびそのイオン)。理論的には、これらの抗生物質金属イオンは、バクテリアまたは真菌細胞に吸収されると、呼吸および電子輸送システムを妨害することにより、効果を発揮する。特に、銀、銅、亜鉛および金の抗菌金属イオンは、インビボ用途において安全であると考えられる。抗菌銀および銀イオンは、実質的に体内に吸収されないため、特に有用である。そのため、1つ以上の実施形態において、抗生物質金属は、以下からなるグループから選択された元素金属からなる:銀、銅、亜鉛、水銀、錫、鉛、bismutin、カドミニウム、クロムおよび金(金属は、粒子、マイクロ粒子、ナノ粒子またはコロイド粒子として組成中に懸濁される)。抗生物質金属は、キレート型基板中へさらにインターカレートされ得る。
さらなる実施形態において、抗生物質金属は、イオン性。イオン性抗生物質金属は、(対イオンと結合された)無機または有機塩、有機金属複合体またはインターカレートとして提示され得る。対無機および有機イオンの非限定的例として、スルファジアジン、酢酸塩、安息香酸、炭酸塩、沃素酸塩、沃化物、乳酸塩、ラウリン酸塩、硝酸塩、酸化物、およびパルミチン酸塩、負電荷タンパク質がある。好適な実施形態において、抗生物質金属塩は、銀塩である(例えば、銀酢酸塩、銀安息香酸、銀炭酸塩、銀沃素酸塩、銀沃化物、銀乳酸塩、銀ラウリン酸塩、硝酸銀、銀酸化物、銀パルミチン酸塩、銀タンパク質、および銀スルファジアジン)。
1つ以上の実施形態において、抗生物質金属または金属イオンは、基板に埋設される(例えば、ポリマーまたは鉱物(例えば、ゼオライト、粘土およびシリカ))。
1つ以上の実施形態において、抗生剤は、強い酸化体および遊離基遊離化合物を含む(例えば、酸素、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、元素ハロゲン種)、ならびに酸素系ハロゲン種、漂白剤(例えば、ナトリウム、カルシウムまたはマグネシウムhypochloride)、過塩素酸塩種、沃素、沃素酸塩、および過酸化ベンゾイル。有機酸化剤(例えば、キノン)も含まれる。このような薬剤は、有力な広域スペクトラム活性を有する。
1つ以上の実施形態において、抗生剤は、カチオン抗菌薬である。細菌細胞の最外側面は、一般的に負荷電のみを帯びるため、カチオン物質に対する感受性を有する。カチオン抗生剤の例を以下に挙げる:四級アンモニウム化合物(QAC’)-QAC’は界面活性剤であり、少なくとも1つの主要疎水性部分と関連付けられた1個の四価窒素を一般的に含む。アルキルトリメチル臭化アンモニウムは混合物であり、アルキルグループは、長さが8~18炭素分である(例えば、セトリミド(テトラデシルトリメチル臭化アンモニウム);n-アルキルジメチルベンジル塩化アンモニウムの混合物である塩化ベンザルコニウムであって、アルキルグループ(疎水性部分)は、長さが可変であり得る;ジアルキルメチルハロゲン化アンモニウム;ジアルキルベンジルハロゲン化アンモニウム;およびQACディマであって、間質疎水性領域と関連して二極正電荷を支持するQACディマ。
1つ以上の実施形態において、カチオン抗菌薬は、ポリマーである。カチオン抗菌ポリマーを以下に挙げる:グアニドポリマー、ビグアニドポリマー、またはビグアニド部分または他のカチオン官能基(例えば、ベンズアルコニウムグループ)または第四級グループ(例えば、第四級アミングループ)を含む側鎖を有するポリマー。本明細書中用いられるように「ポリマー」という用語は、3個以上の反復単位を含む任意の有機材料を指し、オリゴマー、ポリマー、コポリマー、ブロックコポリマー、ターポリマーなどを含む。ポリマー骨格は、例えばポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリシランポリマーであり得ることが理解される。
1つ以上の実施形態において、カチオン抗菌ポリマーは、ポリマービグアニド化合物である。このようなポリマーは、基板へ適用された場合、微生物に関与して妨害し得るバリア膜を形成することが知られている。例示的なポリマービグアニド化合物は、ポリヘキサメチレンビグアニド(PHMB)塩類である。他の例示的なビグアニドポリマーの非限定的例を以下に挙げる:ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)ヒドロクロリド、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)グルコネート、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)ステアリン酸塩、またはその誘導体。1つ以上の実施形態において、抗菌材料は、実質的に水溶性である。
いくつかの実施形態において、抗生剤は、ビグアニド、トリグアニド、ビスビグアニドおよびそのアナログからなる群から選択される。
グアニド、ビグアニド、ビグアニジンおよびトリグアニドは、1つ以上の正電荷を容易に入手する分子を含む不飽和窒素であるため、有効な抗菌薬となる。基本的構造として、グアニド、ビグアニド、ビグアニジンおよびトリグアニドを以下に示す。
いくつかの実施形態において、グアニド、ビグアニド、ビグアニジンまたはトリグアニドにより、カチオンドメインおよび疎水性ドメインの二極構成が単一の分子内に得られる。
現在抗菌薬として用いられているグアニド、ビグアニド、ビグアニジンおよびトリグアニドの例を挙げると、クロルヘキシジンおよびクロルヘキシジン塩類、アナログおよび誘導体がある(例えば、クロルヘキシジン酢酸塩、クロルヘキシジングルコネートおよびクロルヘキシジンヒドロクロリド、ピクロキシジン、アレキシジンおよびポリヘキサニド)。本開示に従って利用可能と思われるグアニド、ビグアニド、ビグアニジンおよびトリグアニドの他の例として、クロルプログアニルヒドロクロリド、プログアニルヒドロクロリド(抗マラリア剤として現在使用されている)、mefforminヒドロクロリド、フェンホルミンおよびブホルミンヒドロクロリド(現在抗糖尿病剤として用いられている)がある。
さらに、1つ以上の実施形態において、抗生物質は、分類されていない抗生剤であり、例を非限定的に以下に挙げる:aabomycin、アセトマイシン、アセトキシシクロヘキシミド、アセチルナナオマイシン、アクチノプラネスsp.化合物、アクチノピロン、アフラスタチン、albacarcin、albacarcin、アルボフンギン、アルボフンギン、アリサマイシン、アルファ-R、S-メトキシカルボニルベンジルマロン酸、アルトロマイシン、アミセチン、アマイシン、アマイシンデマノイル化合物、amycine、amycomycin、アナンジマイシン、アニソマイシン、アントラマイシン、抗スピロヘータ免疫物質、抗結核免疫物質、大腸菌からの抗生物質、ストレプトミセスレフイネアスからの抗生物質、アンチカプシン、アンチマイシン、アプラスモマイシン、アラノロシン、アラノロシノル、アルゴマイシン、アスコフラノン、アスコマイシン、アスコシン、アスペルギルスフラーブス抗生物質、アスカマイシン、aurantinin、オーレオリン酸抗生物質物質、オーロドクス、アビラマイシン、アジダムフェニコール、アジジマイシン、バシラエン、バチルスルヴェ抗生物質、バクトボリン、ベナノマイシン、ベンズアントロン、ベンジルマロン酸、ビコザマイシン、ブラボマイシン、ブロジモプリム、ブタラクチン、カルシマイシン、calvatic acid、candiplanecin、カルモナム、カルジノフィリン、セレスチセチン、cepacin、セルレニン、セルビノマイシン、シャールトルーシン、クロラムフェニコール、クロラムフェニコールパルミチン酸塩、クロラムフェニコールコハク酸塩ナトリウム、クロルフラボニン、クロロビオシン、クロロcarcin、クロモマイシン、シクロピロックス、シクロピロクスオラミン、シトレアミシン、クラドスポリン、クラザマイシン、clecarmycin、クリンダマイシン、coliformin、コリノマイシン、コピアマイシン、コラロピロニン、コリネカンジン、クメルマイシン、culpin、クプリミキシン、シクラミドマイシン、シクロヘキシミド、dactylomycin、ダノマイシン、ダヌボマイシン、デラミノマイシン、デメトキシラパマイシン、デメチルサイトファイシン、dermadin、desdamethine、デキシルオシルベナノマイシン、プソイドアグリコン、ジヒドロモシマイシン、ジヒドロナンシマイシン、diumycin、dnacin、ドリゴシン、ダイネマイシン、ダイネマイシントリアセテート、エクテイナシジン、エフロトマイシン、エンドマイシン、ensanchomycin、エキセチン、エリカマイシン、エスペラミシン、ethylモナート、エバニノマイシン、フェルダマイシン、フランバマイシン、フラベソマイシン、フロルフェニコール、フルボマイシン、ホスホマイシン、ホスホノクロリン、フレデリカマイシン、フレノリシン、フマギリン、フミフンジン、フンジノン、フサカンジン、フサファンギン、gelbecidine、グリドバクチン、グラハミマイシン、グラナチシン、グリセオフルビン、グリセオビリジン、グリソノマイシン、hayumicin、hayumicin、hazymicin、ヘダマイシン、ヘネイコマイシン、ヘプテリジン酸、ホロマイシン、humidin、イソヘマチン酸、karnatakin、カズサマイシン、kristenin、L-ジヒドロフェニルアラニン、L-イソロイシル-L-2-アミノ-4-(4’-アミノ-2’、5’-シクロヘキサジエニル)誘導体、ラノマイシン、レイナマイシン、レプトマイシン、リバノマイシン、リンコマイシン、ロモフンギン、リソリピン、マグネシジン、マヌマイシン、メラノマイシン、メトキシカルボニルメチルモナート、メトキシカルボニルエチルモナート、メトキシカルボニルフェニルモナート、メチルプソイドモナート、メチルモナート、ミクロシン、マイトマイシン、モシマイシン、モエノマイシン、モノアセチルクラドスポリン、モノメチルクラドスポリン、ムピロシン、ムピロシンカルシウム、ミコバシジン、マイリオシン、ミクソピロニン、プソイドアグリコン、ナナオマイシン、ナンシマイシン、ナルゲニシン、ネオカルジノスタチン、neoenactin、ネオスラマイシン、ニフルトイノール、ノカルディシン、ノガラマイシン、ノボビオシン、オクチルモナート、オリボマイシン、オルトソマイシン、オウデマンシン、オキシラペンチン、オキソグラウシンメチオジド、パクタシン、パクタマイシン、パプラカンジン、パウロマイシン、phaeoramularia fungicide、フェネルファマイシン、フェニル、セルレニン、フェニルモナート、ホリポマイシン、ピリリマイシン、プレウロムチリン、ポリラクトン誘導体、polyニトロxin、ポリオキシン、ポルフィロマイシン、プラディマイシン、プレノマイシン、prop-2-enylmonate、プロトマイシン、プソイドモナス抗生物質、プソイドモン酸、プルプロマイシン、ピリノデミン、ピロールニトリン、ピロロマイシン、アミノ、クロロペンタン酸、ラパマイシン、レベッカマイシン、レジストマイシン、ロイテリン、レベロマイシン、rhizocticin、ロリジン、ルビフラビン、ナフチリジノマイシン、サフラマイシン、サフェナマイシン、ザルコマイシン、ザルコマイシン、sclopularin、セレノマイシン、シッカニン、spartanamicin、スペクチノマイシン、スポンギスタチン、stravidin、ストレプトリジジン、ストレプトミセス抗生物質複合体、ストレプトニグリン、ストレプトトリシン、ストレプトビタシン、ストレプトゾトシン、ストロビルリン誘導体、スツボマイシン、スルファメトキサゾールートリメトプリム、サカマイシン、テジャラマイシン、terpentecin、テトロカルシン、テルモルビン、テルモジモシジン、チアンフェニコール、thioaurin、チオルチン、チオマリノール、チオマリノール、チランダマイシン、トリトキシン、トリコデルミン、トリエノマイシン、トリメトプリン、トリオキサカルシン、tyrissamycin、umbrinomycin、unphenelfamycin、urauchimycin、ウスニン酸、uredolysin、バリオチン、ベルミスポリン、ベルカリンならびにそのアナログ、塩類および誘導体。
1つ以上の実施形態において、抗生剤は、自然発生する抗生物質化合物である。本明細書中用いられるように、「自然発生する抗生剤」という用語は、脊椎動物源から入手、導出または抽出される抗生物質全てを含む。自然発生する抗生剤のファミリーの非限定的例を以下に挙げる:フェノール、レゾルシノール、アミノグリコシド抗生物質、アナマイシン、キニン、アンスラキノン、グリコペプチド抗生物質、アゾール、マクロリド、アビラマイシン、アグロピレン、クニシン、アウクビンサポニン抗生物質画分、ベルベリン(イソキノリンアルカロイド)、アルクチオピクリン(セスキテルペンラクトン)、ルプロン、フムロン(苦味酸)、アリシン、ヒペルホリン、エキナコシド、コニオセチン、テトラム酸、imanineおよびnovoimanine。
シクロピロックスおよびシクロピロクスオラミンは、殺真菌性、静真菌性および殺胞子性活性を有する。これらは、広域スペクトラムの皮膚糸状菌、イースト菌、糸状菌および他の菌類(例えば、トリコフィトン種、ミクロスポルム種、表皮菌種およびイースト菌(鵞口瘡カンジダ、カンジダグラブラタ、他のカンジダ種およびクリプトコッカスネオフォルマンス))に対して活性を有する。いくつかのアスペルギルス種は、一定の青カビであるため、シクロピロックスに対して感受性を有する。同様に、シクロピロックスは、多くのグラム陽性およびグラム陰性細菌(例えば、大腸菌、プロテウスミラビリス、緑膿菌、スタフィロコッカスおよび溶血連鎖球菌種)ならびにマイコプラズマ種、膣トリコモナスおよびアクチノミセスに対して有効である。
抗生剤を含む植物油および抽出物も有用である。薬剤を含む植物の非限定的例を以下に挙げる:タイム、シソ、ラベンダー、ティーツリー、Terfezia clayeryi、ミクロモノスポラ、Putterlickia verrucosa、Putterlickia pyracantha、Putterlickia retorospinosa、Maytenus ilicifolia、Maytenus evonymoides、Maytenus aquifolia、Faenia interjecta、Cordyceps sinensis、シバムギ、神聖なアザミ、オオバコ、ゴボウ、ホップ、エキナセア、ブッコ、チャパラル、ミルラ、アカツメクサおよびyellow dock、ニンニクおよびセントジョーンズワート。本明細書中に記載のような抗生剤の混合物も用いられ得る。
組み合わせの検出
本明細書中開示される分析物の任意の組み合わせの検出は、本明細書中に記載の方法いずれかを用いて行われ得る。詳細には、本明細書中開示される任意の組み合わせを本明細書中に記載の方法いずれかを用いて検出することができる。
本明細書中用いられるように、「光増感剤」とは、一重項酸素の生成のための増感剤を指し、一重項酸素の生成は通常は、光による励起により行われる。使用に適した例示的光増感剤について、例えば下記に記載がある:米国特許第6,251,581号、5,516,636号、8,907,081号、6,545,012号、6,331,530号、8,247,180号、5,763,602号、5,705,622号、5,516,636号、7,217,531号、および米国特許公開第2007/0059316号。本明細書中、全文献全体を参考のため援用する。光増感剤は、光励起性(例えば、染料および芳香属化合物)または化学活性型(例えば、酵素および金属塩類)であり得る。光によって励起されると、光増感剤は通常は、(通常は複数の結合した2重または3重結合により)共有結合した原子を含む化合物である。この化合物は、波長範囲200~1100nm(通常は300~1000nm(例えば、450~950nm))において光を吸収し、その吸光度における吸光係数は、最大で500M-1cm-1を超える(例えば、励起波長において少なくとも5000M-1cm-1または少なくとも50、000M-1cm-1)。酸素が無い場合、光吸収後に発生した励起状態の寿命は通常は、少なくとも100nsec(例えば、少なくとも1μsec)である。一般的に、10-5~10313Mの濃度範囲に一般的に存在する酸素へのエネルギー移送を媒体に応じて可能にするように充分に長くする必要がある。光増感剤の励起状態は通常は、基底状態と異なるスピン量子数(S)を有し、通常と同様に、基底状態が一重項である(S=O)ときに通常は3重(S=l)である。いくつかの実施形態において、増感剤は、システム間交差歩留まりが高い。すなわち、増感剤の光励起により、長寿命の状態(通常は3重)が生成され、効率は少なくとも10%、少なくとも40%(である例えば、80%を超える)。光増感剤は通常は、アッセイ条件(量子収量は通常は、0.5未満または0.1未満)下において蛍光状態が最も弱くなる。
光によって励起される光増感剤の場合、光安定性が比較的高く、一重項酸素との反応は効率的ではない。いくつかの構造的特徴が、最も有用な増感剤中に存在する。ほとんどの増感剤は、少なくとも1つのおよび頻繁には3個以上の結合した2重または3重結合を強固な頻繁には芳香構造中に保持する。これらは、システム間交差を加速させる少なくとも1つのグループ(例えば、カルボニルまたはイミングループまたは周期表の列3~6から選択された重原子、特に沃素または臭素)を頻繁に含んでもよいし、あるいは長い芳香構造を有しても良い。典型的な増感剤を挙げると、アセトン、ベンゾフェノン、9-チオキサントン、エオシン、9、10-ジブロモアンスラセン、メチレンブルー、メタロポリフィリンがある(例えば、ヘマトポリフィリン、フタロシアニン、クロロフィル、ローズベンガル、バックミンスターフラーレン)。これらの化合物の誘導体は、このような化合物の親油性または親水性を高めることおよび/または結合のための結合基として用いるための1~50個の原子の置換基を有する。利用可能な他の光増感剤の例として、上記特性を有するものがあり、下記に列記されている:N.J.Turro,「Molecular Photochemistry」、page132,W.A.BenjaminInc.,N.Y.1965.Benjamin Inc.、N.Y.1965。
いくつかの実施形態において、光増感剤は、光増感剤が油滴、リポゾーム、ラテックス粒子などに用いられる場合に親油性部材に溶解できるよう、比較的無極性である。
いくつかの実施形態において、本明細書中において適切に用いられる光増感剤は、外部光源によつ活性化が有っても無くても一重項酸素を生成することが可能な他の物質および組成を含む。そのため、例えば、モリブデート(MoO4
=)塩類およびクロロペルオキシダーゼおよびミエロペルオキシダーゼプラス臭化物またはクロリドイオン(Kanofsky、J.Biol.Chem.(1983)2595596)について、過酸化水素から一重項酸素および水への変換を触媒することが判明している。これらの組成のいずれも、例えば粒子中に設けることができ、アッセイ方法において用いられる。この方法において、過酸化水素が補助reageblyとして含まれ、クロロペルオキシダーゼ表面に結合し、モリブデートがリポゾームの水溶性フェーズに含まれる。本発明の範囲においてさらに光増感剤として用いられるものとして、(真なる増感剤ではないが)熱、光または化学活性化によって励起された際に一重項酸素分子を放出する化合物がある。このクラスの化合物の最も公知のものを挙げると、エンドペルオキシドがある(例えば、1、4-bisカルボキシエチル-1、4-ナフタレンエンドペルオキシド、9、10-ジフェニルアンスラセン-9、10-エンドペルオキシドおよび5、6、11、12-テトラフェニルナフタレン5、12-エンドペルオキシド)。これらの化合物による光の加熱および直接的吸収により、一重項酸素が放出される。
本明細書中用いられるように、「化学発光化合物」という用語は、一重項酸素との化学反応を経て、準安定性の中間体を形成する物質を指す。この中間体は、250~1200nmの波長範囲内の同時またはその後の発光によって分解し得る。使用に適した例示的な化学発光化合物について、下記に記載がある:米国特許第6,251,581号および第7,709,273号ならびに特許協力条約(PCT)国際出願公開第WO1999/042838。例示的な化学発光化合物は、以下を含む:
化学発光 半減期 最大発光
チオキセン+ジフェニルアントラセン: 0.6秒 430nm
チオキセン+ウンベリフェロン誘導体 0.6秒 500nm
チオキセン+ユーロピウムキレート 0.6秒 615nm
チオキセン+サマリウムキレート 0.6秒 648nm
チオキセン+テルビウムキレート 0.6秒 540nm
N-フェニルオキサジン+ウンベリフェロン誘導体 30秒 500nm
N-フェニルオキサジン+ユーロピウムキレート 30秒 613nm
N-フェニルオキサジン+サマリウムキレート 30秒 648nm
N-フェニルオキサジン+テルビウムキレート 30秒 540nm
ジオキセン+ウンベリフェロン誘導体 300秒 500nm
ジオキセン+ユーロピウムキレート 300秒 613nm
ジオキセン+サマリウムキレート 300秒 648nm
N-フェニルオキサジン+テルビウムキレート 300秒 540nm
本明細書中、上記した用途全体を全て、参考のため明示的に援用する。発光は通常は、エネルギー受容体または触媒の存在無しに行われ、分解および発光を発生させる。いくつかの実施形態において、中間体は、形成後に加熱または補助薬の追加の必要無く、自然に分解する。しかし、化学発光化合物によっては、中間体の形成後に試薬を追加するかまたは分解促進のために高温を利用することが必要になる。化学発光化合物は通常は、電子豊富な化合物であり、一重項酸素と反応して、ジオキセタンまたはジオキセタノンを頻繁に形成する。このような化合物の例として、エノールエーテル、エナミン、9-アルキリデンキサンタン、9-アルキリデン-N-アルキルアクリダン、アリールビニルエーテル、ジオキセン、アリールイミダゾールおよびルシゲニンがある。他の化学発光化合物は、一重項酸素と反応して、中間体を生成する。この中間体は、その後別の試薬と反応して、発光する。例示的な化合物として、ヒドラジドがある(例えば、ルミノールおよびシュウ酸エステル)。
化学発光化合物は一般的には、300ナノメートルを超えるかつ通常は400nmを超える波長において発光する。化合物を単独で蛍光分子と併用した場合、血清成分による光吸収が特定の用途のために行われる領域を超えた波長において発光が行われる。血清の蛍光は、500nmを超えると急速に低下し、550nmを超えると無視できるくらいになる。そのため、分析物が血清中にある場合、550nmを超えて(例えば、600nmを超えて)発光する化学発光化合物が適切に用いられ得る。化学発光化合物の自己感作を回避するために、いくつかの実施形態において、化学発光化合物は、光増感剤の励起に用いられる光を吸収しない。いくつかの実施形態において、増感剤は、500nmを超える光波長によって励起されるため、化学発光化合物による光吸収は、500nmを超えたときに極めて低くすることが望ましい。
化学発光化合物からの長波長発光が所望される場合、より長波長エミッタが用いられ得る(例えば、化学発光化合物に結合するピレン)。あるいは、化学発光化合物を含む媒体中に蛍光分子を含ませてもよい。いくつかの実施形態において、蛍光分子は、活性化された化学発光化合物によって励起され、化学発光化合物の発光波長よりも長い波長(通常は、550nmを超える波長)において発光する。蛍光分子は、光増感剤の活性化に用いられる光の波長において吸収しないことも一般的に望ましい。有用な染料の例を挙げると、ローダミン、エチジウム、ダンシル、Eu(fod)3、Eu(TTA)3、Ru(bpy)3++(ここで、bpy=2、2’-ジピリジルなど)がある。一般的に、これらの染料は、エネルギー移送プロセスにおいて受容体として機能し、いくつかの実施形態において、高蛍光量子収量を有し、一重項酸素と高速反応しない。これらの染料は、化学発光化合物が粒子に取り入れられるのと同時に粒子中に取り入れられ得る。
いくつかの実施形態において、本開示は、例えば摂取可能なデバイス技術と共に用いられ得る回折光学検出技術を提供する。特定の実施形態において、摂取可能なデバイスは、回折光学技術(例えば、回折光学検出システム)を含む。特定の実施形態において、本開示は、対象者の身体外において用いられる回折光学技術(例えば、回折光学検出システム)を提供する。一例として、摂取可能なデバイスは、対象者の体内(例えば消化管中)の1つ以上のサンプルを得るために用いられ得、サンプル(単数または複数)の分析のために、回折光学技術が用いられ得る。このような分析は、(例えば摂取可能なデバイスに回折光学が含まれる場合に)インビボで行われ得る。
回折という現象は、光の波動性に起因して発生する。光が鋭利な部分に衝突し、小さなアパチャを通過すると、光は異なる方向に放散される。しかし、光波は、相互に加算(強め合い)および減算(弱め合い)するように干渉し得るため、光が非ランダムなパターンの障害物に衝突した場合、その後の強め合いおよび弱め合いの干渉に起因して、明確かつはっきりした回折パターンが生成される。特定の例として、回折格子の光がある。回折格子は、均等に間隔を空けて配置された線によって構成され、典型的には平行な直線状溝部を表面上に罫線のように描くことにより、作製される。このような表面上に光が入射すると、均等に間隔を空けて配置された斑点のパターンが高光強度と共に形成される。これは、ブラッグ散乱と呼ばれ、斑点(または「ブラッグ散乱ピーク」)間の距離は、回折パターンおよび光源の波長の固有の関数となる。回折格子は、集光光学と同様に、透過モードおよび反射モード双方において作動させることができる。
一般的に、回折光学において用いられる光は、任意の適切な波長のものであり得る。例示的な波長を挙げると、可視光、赤外(IR)および紫外線(UV)がある。任意選択的に、光は、単色または多色であり得る。光は、干渉性または非干渉性であり得る。光は、コリメート光または非コリメート光であり得る。いくつかの実施形態において、光は、干渉性かつコリメートであり得る。一般的に、任意の適切な光源が用いられ得る(例えば、レーザ(例えば、レーザダイオード)または発光ダイオード)。いくつかの実施形態において、光源は、670nmの波長(例えば、3mWatt出力において)において動作するレーザダイオードである。例えばより長い格子間隔が用いられる場合、任意選択的に、レーザダイオードの動作波長は780nmであり得る。特定の実施形態において、光源は、レーザである(例えば、He-Neレーザ、Nd:YVO4レーザ、またはアルゴンイオンレーザ)。いくつかの実施形態において、光源は、低出力の連続的なウェーバレーザである。
回折光は、任意の適切な光検出器(単数または複数)を用いて検出され得る。光検出器の例を挙げると、光検出器がある(例えば、位置検出型フォトダイオード、光電子増倍管(PMT)、フォトダイオード(PD)、アバランシェフォトダイオード(APD)、電荷結合素子(CCD)アレイ、およびCMOS検出器)。いくつかの実施形態において、回折光は、1つ以上の個々のフォトダイオードを介して検出される。
一般的に、回折格子は、センサの照射に用いられる放射の波長において透明な材料によって構成される。任意の適切な材料が、回折格子基板のために用いられ得る(例えば、ガラスまたはポリマー)。例示的なポリマーを挙げると、ポリスチレンポリマー(PSE)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリカーボネートポリマー、ポリメチルメタクリレート、およびメチルメタクリレートスチレンコポリマーがある。例示的なCOPを挙げると、Zeonexがある(例えば、ZeonexE48R、ZeonexF52R)。
光は、回折格子上に任意の適切な角度で入射し得る。いくつかの実施形態において、光は、30°~80°(例えば、40°~80°、50°~70°、55°~65°、60°)の入射角で回折格子上に入射する。任意選択的に、システムは、回折格子および光源が相互により相対的に移動することができるように、構成される。
一般的に、光検出器は、回折格子が所望の入射角度において照射され得かつ/または回折光が所望の角度で検出することができかつ/または所望の順序で回折光を検出することができるように、回折格子に対して位置決めされ得る。
回折格子の期間Pは、所望に選択され得る。いくつかの実施形態において、期間Pは、0.5ミクロン~50ミクロンである(例えば、1ミクロン~15ミクロン、1ミクロン~5ミクロン)。いくつかの実施形態において、格子は、15ミクロン間隔の1.5ミクロン~4.5ミクロンの線の反復パターンである。
回折格子の高さhは、所望に選択され得る。特定の実施形態において、高さhは、1ナノメートル~約1000ナノメートルである(例えば、約5ナノメートル~約250ナノメートル、5ナノメートル~100ナノメートル)。
一般的に、回折光学は、任意の適切な方法を用いて作製され得る(例えば、表面消失、フォトリソグラフ(例えば、UVフォトリソグラフィ)、レーザエッチング、電子ビームエッチング、ナノインプリント成型、またはマイクロ接触印刷)。
任意選択的に、回折光学システムは、1つ以上のさらなる光学要素を含み得る(例えば、1つ以上の鏡、フィルタおよび/またはレンズ)。このような光学要素は、例えば、光源と回折格子との間かつ/または回折格子と検出器との間に配置され得る。
本明細書中に記載のデバイスの実施形態のうちいくつかにおいて、第1の結合パートナーは、非共有結合的相互作用(例えば、静電、ファンデルワールス、疎水効果)を通じて第2の結合パートナーへ特異的に結合する。いくつかの実施形態において、第1の結合パートナーは、共有結合(例えば、極性共有結合または無極性共有結合)を介して第2の結合パートナーへ特異的に結合する。本明細書中に記載のデバイスのうちいずれかのいくつかの実施形態において、第1および第2の結合パートナーを交換することができる。例えば、第1の結合パートナーは、ビオチンまたはその誘導体であり得、第2の結合パートナーは、アビジンまたはその誘導体であり得る。他の例において、第1の結合パートナーは、アビジンまたはその誘導体であり得、第2の結合パートナーは、ビオチンである。
いくつかの実施形態において、第1および第2の結合パートナーの結合は、実質的に不可逆型である。いくつかの実施形態において、第1および第2の結合パートナーの結合は、可逆型である。いくつかの実施形態において、第1の結合パートナーは、Captアビジン(登録商標)ビオチン-結合タンパク質であり、第2の結合パートナーはビオチンであり、またはその逆である。いくつかの実施形態において、第1の結合パートナーはDSB-X(登録商標)ビオチンであり、第2の結合パートナーはアビジンであり、またはその逆である。いくつかの実施形態において、第1の結合パートナーは、デスチオビオチンであり、第2の結合パートナーアビジンであり、またはその逆である(Hirschら、Anal Biochem.308(2):343-357、2002)。いくつかの実施形態において、第1の結合パートナーは、グルタチオン(GSH)またはその誘導体であり、第2の結合パートナーは、グルタチオン-S-転移酵素(GST)である。
いくつかの実施形態において、第1の結合パートナーは、核酸(例えば、DNA分子、RNA分子)である標的分析物へ結合し得る。いくつかの実施形態において、第1の結合パートナーは、標的分析物の核酸配列に対して相補的である核酸の一部を含む。
本明細書中に記載のデバイスのうちいずれかのいくつかの実施形態において、デバイスは、ラベルを含み得る。このラベルは、標的分析物に結合し、標的分析物の第1の結合パートナーとの結合を妨げない。いくつかの実施形態において、ラベルは、標的分析物の回折信号を増幅させ得る。
いくつかの実施形態において、ラベルは、約1nm~200nmである(例えば、約50nm~約200nm)。
いくつかの実施形態において、ラベル(例えば、本明細書中に記載のラベルのうちいずれか)は、1つ以上の抗体を含む(例えば、本明細書中に記載の抗体および/または抗体フラグメントのいずれか)。
いくつかの実施形態において、ラベルはナノ粒子(例えば、金ナノ粒子)であり、標的分析物に対して相補的な核酸配列を有する第1の結合パートナーを含み、ナノ粒子へ共有結合する。
1つ以上のさらなるステップが、本明細書中に記載の方法のうちいずれかにおいて行われ得る。いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなるステップが行われる:すなわち、第1の結合パートナーと第2の結合パートナーとの結合前、第1の結合パートナーと第2の結合パートナーとの結合後、第1の結合パートナーと標的分析物との結合前、または第1の結合パートナーと標的分析物との結合後。
本明細書中に記載の方法のうちいずれかのいくつかの実施形態において、決定するステップ(このステップの間、第1の結合パートナーの標的分析物への結合が検出される)は、少なくとも15秒間発生し得る。いくつかの実施形態において、第1の結合パートナーと標的分析物との結合は、例えば少なくとも5秒間発生し得る。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなるステップは、下記を含み得る:センサをブロックするステップ、少なくとも1つの洗浄ステップ、キャプチャするステップ、および/またはフィルタリングステップ。いくつかの実施形態において、ブロックするステップは、少なくとも1%のウシ血清アルブミン(BSA)を緩衝液(例えば、リン酸塩緩衝液の生理的食塩水(PBS)、トリス緩衝生理食塩水(TBS))中に含む溶液により、摂取可能なデバイス内のセンサをブロックすることを含み得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの洗浄ステップは、緩衝液(例えば、リン酸塩緩衝液の生理的食塩水(PBS)、トリス緩衝生理食塩水(TBS))による洗浄を含み得る。一般的に、ブロックすることは、インビボではなくカプセル製造時に行われる。
いくつかの実施形態において、キャプチャするステップは、標的分析物を濃縮することを含む。いくつかの実施形態において、キャプチャするステップは、フィルタ、細孔または磁気ビーズを用いて標的分析物を残りのサンプルから物理的に分離させることを含む。いくつかの実施形態において、標的分析物は、サイズ排除により獲得される。
いくつかの実施形態において、本開示は、標的細胞および/または標的分析物の入手、培養および/または検出をインビボで対象者の消化(GI)管または生殖器系内において行う方法を提供する。関連するデバイスも、開示される。記載の方法およびデバイスによれば、対象者からの流体サンプルを入手および/または分析を行う際に複数の利点が得られる。いくつかの実施形態において、流体サンプルを希釈すると、分析物検出のダイナミックレンジが増大しかつ/またはサンプル内におけるバックグラウンド信号または干渉が低下する。例えば、干渉の原因として、非標的分析物の存在またはサンプル内の染料またはラベルの非特異的結合があり得る。いくつかの実施形態において、サンプルを培養すると、標的細胞の濃度および/または標的細胞によって生成された標的分析物が増加し、これにより、検出および/または特徴付けが促進される。
特定の実施形態において、本明細書中に記載の方法およびデバイスは、対象者のGI管中の細菌母集団についての情報を入手するために用いられ得る。これにより、複数の利点が得られ、流体サンプルをGI管から得るための外科手技(例えば、挿管または内視鏡検査)よりも低侵襲性になる。本明細書中に記載のような摂取可能なデバイスを用いると、流体サンプルの入手、GI管の特定の領域からのバクテリア母集団についてのデータの生成も可能になる。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法およびデバイスを用いて、例えば1つ以上の標的細胞および/または標的分析物についての流体サンプルの分析、その希釈物または培養サンプルを分析することにより、データを生成することができる。このータの例を非限定的に挙げると、流体サンプル中に存在する細菌の種類またはGI管の特定の領域中の細菌の濃度がある。このようなデータは、対象者が感染(例えば、小腸細菌過剰繁殖(SIBO))を有するかを決定することまたは診断または他の目的のためにGI管中のバクテリア母集団を特徴付けることのために用いられ得る。よって、いくつかの実施形態において、本明細書中開示される分析物は、変則的なバクテリア母集団と関連する消化管の疾患を示す。
例えば、一局面において、データは、以下を非限定的に含み得る:GI管の特定の領域(すなわち、十二指腸、空腸、回腸、上行結腸、横行結腸または下行結腸のうち1つ以上)中の細菌の濃度。一局面において、GI管の特定の領域は、十二指腸である。一局面において、GI管の特定の領域は、空腸である。一局面において、GI管の特定の領域は、回腸である。一局面において、GI管の特定の領域は、上行結腸である。一局面において、GI管の特定の領域は、横行結腸である。一局面において、GI管の特定の領域は、下行結腸である。関連する実施形態において、データは、疾病再発の監視のためにまたは本明細書中開示される治療薬に応答して、1日以上の間隔で生成され得る。
データは、デバイスが対象者から退出した後に生成してもよいし、データをインビボで生成し、デバイス上に保存して、体外で回復してもよい。あるいは、デバイスが対象者のGI管を通過しているかまたは対象者の生殖器系内の所定位置に配置されているときに、データをデバイスから無線送信してもよい。
いくつかの実施形態において、方法は、1つ以上の希釈チャンバおよび希釈流体を含むデバイスを提供することと、対象者のGI管または生殖器系から得られた流体サンプルのうち全てまたは一部を1つ以上の希釈チャンバ中へインビボで移送することと、流体サンプルおよび希釈流体を組み合わせて、1つ以上の希釈サンプルを1つ以上の希釈チャンバ内において生成することとを含む。
特定の実施形態において、方法は、1つ以上の希釈チャンバを含む摂取可能なデバイスを提供することと、GI管から得られた流体サンプルのうち全てまたは一部を無菌媒体を含む1つ以上の希釈チャンバ中へ移送することと、サンプルを1つ以上の希釈チャンバ内においてインビボ培養して、1つ以上の培養サンプルを生成することと、1つ以上の培養サンプル中の細菌を検出することとを含む。
いくつかの実施形態において、方法は、1つ以上の希釈チャンバを含むデバイスを提供することと、GI管または生殖器系から得られた流体サンプルのうち全てまたは一部を1つ以上の希釈チャンバ中に移送することと、流体サンプルの全てまたは一部と、1つ以上の希釈チャンバ中の希釈流体とを組み合わせることと、1つ以上の希釈サンプル中の標的分析物を検出することとを含む。
特定の実施形態において、デバイスは、GI管または生殖器系から得られた流体サンプルを希釈するための1つ以上の希釈チャンバと、1つ以上の希釈チャンバ内のサンプルを希釈するための希釈流体とを含む。
いくつかの実施形態において、デバイスは、GI管から得られた流体サンプルを培養するための1つ以上の希釈チャンバと、1つ以上の希釈チャンバ内においてサンプルを培養するための無菌媒体と、細菌を検出するための検出システム。
特定の実施形態において、デバイスは、GI管から得られた流体サンプルを培養するための1つ以上の希釈チャンバと、1つ以上の希釈チャンバ内においてサンプルを培養するための無菌媒体と、細菌を検出するための検出システムとを含む。
対象者のGI管または生殖器系から得られた1つ以上のサンプルの希釈のために、本明細書中に記載のようなデバイスの利用も提供される。一実施形態において、対象者の消化(GI)管内の標的細胞および/または標的分析物をインビボ検出するために、本明細書中に記載のような摂取可能なデバイスの利用が提供される。
本明細書中に記載のようなデバイスおよびベースステーションを含むシステムがさらに提供される。一実施形態において、デバイスは、対象者のGI管内の濃度および/または細菌の種類を示すデータなどのデータをベースステーションへ送信する。一実施形態において、デバイスは、動作パラメータをベースステーションから受信する。本明細書中に記載のいくつかの実施形態により提供される摂取可能なデバイスは、1つ以上のサンプルを対象者のGI管または生殖器系から入手することと、1つ以上のサンプルの全てまたは一部を希釈および/または培養することとを行う。摂取可能なデバイスは、円筒状の回転可能要素の壁上にポートを有する円筒状の回転可能要素を含む。摂取可能なデバイスは、円筒状の回転可能要素とシェル要素との間に第1の希釈チャンバを形成するように円筒状の回転可能要素を包囲するシェル要素をさらに含む。シェル要素は、円筒状の回転可能要素の壁の一部を摂取可能なデバイスの外部へ露出させるアパチャを有する。
特定の実施形態において、医療デバイスは、対象者のGI管または生殖器系からの流体サンプルまたはその希釈液を受容する1つ以上の希釈チャンバを含む。いくつかの実施形態において、流体サンプルの1つ以上の希釈液が、1つ以上の希釈チャンバ内において培養される。特定の実施形態において、希釈チャンバはそれぞれ、既知の容積(任意選択的に同じ容積または異なる容積)を規定する。いくつかの実施形態において、希釈チャンバは、約10μL~約1mLの流体容積を規定する。希釈チャンバが規定し得る流体容積は、約500μL以下、約250μL以下、約100μL以下、または約50μL以下である。特定の実施形態において、希釈チャンバが規定する流体容積は、約10μL以上、約20μL以上、約30μL以上、または約50μL以上である。いくつかの実施形態において、希釈チャンバが規定する流体容積は、約10μL~500μL、約20μL~250μL、約30μL~100μLまたは約50μLである。
いくつかの実施形態において、デバイス中の希釈流体は、流体サンプルの全てまたは一部あるいはその希釈液と組み合わされて、1つ以上の希釈液を生成する。特定の実施形態において、希釈流体は、希釈チャンバ内において1つ以上の標的細胞を培養するのに適した無菌媒体である。
特定の実施形態において、患者が摂取可能なデバイスを摂取する前に、1つ以上の希釈チャンバに希釈流体が充填され得る。いくつかの実施形態において、1つ以上の希釈チャンバ中に、摂取可能なデバイスのリザーバからの希釈流体がインビボ付加され得る。GI流体サンプルのサンプリングおよび希釈は、インビボで行われ得る。例えば、摂取可能なデバイスがGI管内の事前決定された場所に配置されたと決定されると、摂取可能なデバイスのアクチュエータは、リザーバからの希釈流体を希釈チャンバ中へポンプ輸送し得る。いくつかの実施形態において、希釈チャンバはそれぞれ、GI管または生殖器系からの流体サンプルの培養に適した一定体積の無菌媒体を含む。特定の実施形態において、希釈チャンバは、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%だけ無菌媒体で満たされる。いくつかの実施形態において、希釈チャンバはそれぞれ、好気性細菌成長を促進させるための酸素を含む。特定の実施形態において、非希釈チャンバは、酸素を含み、好気性細菌成長の促進のために、希釈チャンバのうち1つ以上へ追加される。
いくつかの実施形態において、培養することは、GI流体サンプルの希釈直後にインビボで行われ得る。あるいは、培養を体外で行ってもよい(例えば、摂取可能なデバイスを退避および回収して、希釈GI流体サンプルを含む希釈チャンバを抽出し、培養を研究室内において行う場合)。摂取可能なデバイスの回収は、米国仮出願第62/434,188号(出願日:2016年12月14日)に記載の実施形態と同様の様態で行われ得る。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
本明細書中用いられるように、「培養」とは、1つ以上の標的細胞の母集団の数の増加が細胞分割を通じて可能となる環境において標的細胞を維持することを指す。例えば、いくつかの実施形態において、「培養」とは、細胞成長を可能にする温度(任意選択的には対象者のGI管または生殖器系内においてインビボで発見される温度)において細胞と、希釈チャンバ中の媒体とを組み合わせることを含み得る。特定の実施形態において、細胞の培養は、約35℃~42℃の温度において行われる。
本明細書中用いられるように、「希釈流体」とは、GI管または生殖器系からの流体サンプルを希釈するためのデバイス内の流体を指す。いくつかの実施形態において、希釈流体は、水溶液である。特定の実施形態において、希釈流体は、有機体(例えば、菌類または細菌)の成長を促進または抑制させる1つ以上の薬剤を含む。いくつかの実施形態において、希釈流体は、標的分析物の検出を促進させる1つ以上の薬剤を含む(例えば、標的分析物のための染料または結合剤)。
いくつかの実施形態において、希釈流体は、無菌媒体である。本明細書中用いられるように、「無菌媒体」とは、任意の生存可能な細菌または(細胞分割を通じて成長して数が増加する)他の細胞を含まない媒体を指す。媒体の無菌化は、当該分野において公知の多様な技術(例を非限定的に挙げると、オートクレーブおよび/または無菌技術を用いた媒体調製)により行われ得る。特定の実施形態において、媒体は、液体媒体である。細菌培養に適した媒体の例を挙げると、栄養ブイヨン、LB培地(LB)(L培地としても公知)、Wilkins chalgren、およびTryptic Soy Broth(TSB)、当該分野において公知の他の成長または媒体も、本明細書中に記載の方法およびデバイスにおいて用いられ得る。いくつかの実施形態において、媒体は、炭素分源(例えばグルコースまたはグリセロール、窒素源(例えば、アンモニア塩または硝酸塩またはアミノ酸)、ならびに微生物成長に必要な塩類および/またはトレース元素およびビタミン)を有する。特定の実施形態において、媒体は、真核細胞の維持に適している。いくつかの実施形態において、媒体は、細菌成長を促進または抑制する1つ以上の薬剤を含む(任意選択的に、特定の種類の細菌の成長を促進または抑制する薬剤)。
特定の実施形態において、媒体は、選択的媒体である。本明細書中用いられるように、「選択的媒体」とは、特殊な種類の標的細胞の成長を可能にしかつ他の有機体の成長を促進および抑制させる媒体を指す。よって、選択的媒体において細胞が成長した場合、特定の種類の細胞が培養サンプル内に存在することを示す。例えば、いくつかの実施形態において、媒体は、グラム陽性またはグラム陰性の細菌に対して選択的である。特定の実施形態において、媒体は、クリスタルバイオレットおよび胆汁酸(例えば、マッコンキー寒天培地中に見受けられるもの)を含む。クリスタルバイオレットおよび胆汁酸は、グラム陽性有機体の成長を抑制し、グラム陰性細菌の選択および分離を可能にする。いくつかの実施形態において、媒体は、高濃度の塩(NaCl)(例えば、マンニトール塩寒天培地中に見受けられるようなもの)を含み、グラム陽性細菌に対して選択的である。いくつかの実施形態において、媒体は、真核細胞を選択的に死滅させるか、または、例えばトリトン(登録商標)X-100を含む媒体を用いて原核細胞のみを成長させる。特定の実施形態において、媒体は、例えば抗生物質を含む媒体を用いて、原核細胞を選択的に死滅させるか(またはあるいは真核細胞のみを成長させる)。
いくつかの実施形態において、媒体は、インジケータ媒体である。本明細書中用いられるように、「インジケータ媒体」とは、特定の種類の細胞がインジケータ媒体中において培養される際に検出可能な信号を生成する特定の栄養素またはインジケータを含む媒体を指す(例を非限定的に挙げると、ニュートラルレッド、フェノールレッド、エオシン、またはメチレンブルー)。
いくつかの実施形態において、本開示は、真核細胞の選択的リーシスのために染料および任意選択的に試薬を含む組成を提供する。特定の実施形態において、本組成は、真核細胞の選択的リーシスのための染料および試薬双方を含む。いくつかの実施形態において、本組成は、下記からなるグループから独立的に選択される1つ以上の試薬をさらに含む:真核細胞の選択的リーシスのための第2の試薬(例えば、トリトンX-100)、電解液(例えば、MgCl2)、抗菌試薬(例えば、アンホテリシン-B)、および抗生物質。いくつかの実施形態において、本組成は、水を含み、水溶液の形態をとる。いくつかの実施形態において、本組成は、固形または半固形である。いくつかの実施形態において、ここに記載の組成は、サンプル中の生存可能な細菌細胞を検出または定量化するためのキットまたはデバイスにおける使用に適している。いくつかの実施形態において、このようなデバイスは、生存可能な細菌細胞をインビボで(例えばGI管中において)検出または定量化するための摂取可能なデバイスである。いくつかの実施形態において、サンプル中の生存可能な細菌細胞を1つ以上の抗生物質の存在下において検出または定量化して、サンプル中の細菌の抗生物質耐性を決定する。いくつかの実施形態において、サンプル中の変則的なバクテリア母集団の検出または定量化を、例えば本明細書中開示される染料を含む組成の利用を通じて行って、対象者が感染(例えば、小腸細菌過剰繁殖(SIBO))を有するかを決定することまたはGI管内のバクテリア母集団を診断または他の目的のために特徴付ける。
いくつかの実施形態において、方法は、(a)サンプルを本明細書中に記載のような組成と接触させることと、(b)全蛍光または蛍光変化率をサンプルの時間の関数として測定することにより、サンプル中の生存可能な細菌細胞を検出することとを含む。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載のような制御は、本方法において用いられ得る。いくつかの実施形態において、サンプルの時間の関数としての全蛍光または蛍光変化率は、ステップ(b)において長期間にわたって複数の時点において測定され、これにより、サンプル中の生存可能な細菌細胞が検出される。いくつかの実施形態において、本方法は、全蛍光または蛍光変化率を、ステップ(b)において決定される時間のサンプル中の生存可能な細菌細胞の数に対する関数として相関付けることをさらに含む。いくつかの実施形態において、複数の時点において測定されたサンプルの時間の関数としての蛍光変化率が決定され、同一時点において測定されたコントロールの時間の関数としての蛍光の変化率と比較されて、サンプル中の生存可能な細菌細胞の数を決定する。いくつかの実施形態において、本方法において、体外プレーティングまたは培養は不要である。いくつかの実施形態において、本方法において、穿刺は不要である。いくつかの実施形態において、本方法は、インビボで(例えば、摂取可能なデバイス内においてインビボで)行われる。いくつかの実施形態において、本方法は、オンボードアッセイ(単数または複数)の結果を体外受信器へ通信することを含む。
特定の実施形態において、キットは、例えばサンプル中の生存可能な細菌細胞の検出または定量化のための本明細書中に記載のような組成および命令を含む。いくつかの実施形態において、デバイスは、例えばサンプル中の生存可能な細菌細胞の検出または定量化のための本明細書中に記載のような組成を含む。生細胞の検出の場合、サンプル環境中に存在するため結果の矛盾に繋がり得るバクテリア成分(例えば、エンドトキシン)の検出の場合と対照的に、生存可能なプレートカウントのゴールドスタンダードであり、本明細書中に記載の組成および方法の利点の1つを示す。
本システムは、蛍光と、自律的な摂取可能なデバイスまたは他の同様のサイズのデバイスにおける合計細菌カウント(TBC)との相関付けを正確かつ信頼性良く行うことが判明している方法、組成および検出システムを用いる。本組成において、(非細菌細胞および(一般的に生細菌細胞の検出または定量化の妨げになる)他の成分を含む)サンプル中の生存可能な細菌細胞の選択的染色を可能にする染料、緩衝液および洗浄剤の新規な組み合わせが含まれる。いくつかの実施形態において、システムにより、細菌の定量化がほぼリアルタイムで可能になり、結果をデバイス外部において遠隔測定的に共有することが可能になる。
特定の実施形態において、本開示は、消化管中の細菌細胞の異常増殖に罹患するかまたはその危険性のある対象者を治療する必要性を評価または監視する方法を提供する。この方法は、以下を含む:(a)対象者の消化管からサンプルを入手すること、(b)サンプルを本明細書中に記載のような組成と接触させること、(c)全蛍光または蛍光変化率をサンプルの時間の関数として測定すること、および(d)ステップ(c)において測定された時間の関数としての全蛍光または蛍光変化率と、サンプル中の生存可能な細菌細胞の数とを相関付けることであって、ステップ(e)において決定された生存可能な細菌細胞の数が約105CFU/mLを超える場合、(例えば本明細書中に記載のような抗生剤による)治療が必要であることが示される、こと。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載のような制御は、本方法において用いられ得る。いくつかの実施形態において、サンプルの時間の関数としての全蛍光または蛍光変化率は、ステップ(c)において長期間にわたって複数の時点において測定される。いくつかの実施形態において、複数の時点において測定されたサンプルの時間の関数としての蛍光変化率が決定され、同一時点において測定されたコントロールの時間の関数としての蛍光の変化率と比較されて、サンプル中の生存可能な細菌細胞の数を決定する。いくつかの実施形態において、本方法において、体外プレーティングまたは培養は不要である。いくつかの実施形態において、本方法において、穿刺は不要である。本方法は、インビボで(例えば、摂取可能なデバイス内においてインビボで)行われる。いくつかの実施形態において、本方法は、オンボードアッセイ(単数または複数)の結果を体外受信器へ通信することを含む。いくつかの実施形態において、本方法は、(例えば抗生物質による)治療後に対象者を監視するためにさらに用いられ得る。いくつかの実施形態において、本方法は、治療有効性の評価のために用いられ得る。例えば、治療有効性は、治療後の対象者のGI管からのサンプル中の生存可能な細菌細胞数の低減により、示され得る。治療有効性は、治療後の対象者のGI管からのサンプル中の生存可能な細菌細胞数の低減率により、評価され得る。いくつかの実施形態において、本方法は、対象者中の細菌の抗生物質に対する耐性を有する菌株による感染を検出するために用いられ得る。例えば、このような感染は、対象者のGI管からのサンプル中の生存可能な細菌細胞の数が抗生物質治療後に実質的に低下しない場合に示され得る。
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書中に記載のような組成を内部に吸収した吸収可能な材料、(例えば、吸収可能なスポンジ)を提供する。いくつかの実施形態において、吸収可能なスポンジは、Ahlstromグレード6613H(Lot150191)またはPorexPSU-567であり、本明細書中に記載のような組成を内部に吸収している。いくつかの実施形態において、吸収可能なスポンジは、吸収可能なスポンジ中に本明細書中に記載のような組成を含む水溶液を注入することにより作製され得、その結果得られる吸収可能なスポンジを乾燥させるステップを任意選択的にさらに含む。
特定の実施形態において、本開示は、サンプル中の生存可能な細菌細胞の存在を検出する方法を提供する。この方法は、以下を含む:(a)本明細書中に記載のような吸収可能なスポンジ、または本明細書中に記載のように調製された吸収可能なスポンジにサンプルを全体的または部分的に浸漬させること、および(b)ステップ(a)において調製された全体的または部分的に浸漬させられたスポンジの時間の関数として全蛍光または蛍光変化率を測定することにより、生存可能な細菌細胞を検出すること。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載のような制御は、方法において用いられ得る。いくつかの実施形態において、全体的または部分的に浸漬させらせたスポンジの時間の関数としての全蛍光または蛍光変化率は、ステップ(b)において長期間にわたって複数の時点において測定されることにより、サンプル中の生存可能な細菌細胞が検出される。いくつかの実施形態において、本方法は、測定されたinステップ(b)において測定された時間の関数としての全蛍光または蛍光変化率と、サンプル中の生存可能な細菌細胞の数とを相関付けることをさらに含む。いくつかの実施形態において、複数の時点において測定された全体的または部分的に浸漬させられたスポンジの時間の関数としての蛍光変化率が決定され、同一時点において測定されたコントロールの時間の関数としての蛍光の変化率と比較されて、サンプル中の生存可能な細菌細胞の数を決定する。いくつかの実施形態において、本方法において、体外プレーティングまたは培養は不要である。いくつかの実施形態において、本方法において、穿刺は不要である。いくつかの実施形態において、本方法は、インビボで(例えば、摂取可能なデバイス内においてインビボで)行われる。いくつかの実施形態において、本方法は、オンボードアッセイ(単数または複数)の結果を体外受信器へ通信することを含む。
一局面において、本明細書中提供されるのは、例えばサンプル中の生存可能な細菌細胞の検出または定量化のために本明細書中に記載のような吸収可能なスポンジおよび命令を含むキットである。別の局面において、本明細書中提供されるのは、例えばサンプル中の生存可能な細菌細胞の検出または定量化のために本明細書中に記載のような吸収可能なスポンジおよび命令を含むデバイスである。
特定の実施形態において、本開示は、消化管中の細菌細胞の異常増殖に罹患するかまたはその危険性のある対象者を治療する必要性を評価または監視する方法を提供する。本方法は、以下を含む:(a)対象者の消化管からサンプルを入手すること、(b)本明細書中に記載の吸収可能なスポンジまたは本明細書中に記載のように調製された吸収可能なスポンジにサンプルを全体的または部分的に浸漬させること、(c)ステップ(b)において調製された全体的または部分的に浸漬させられたスポンジの時間の関数として全蛍光または蛍光変化率を測定すること、(d)ステップ(c)において測定された時間の関数としての全蛍光または蛍光変化率と、サンプル中の生存可能な細菌細胞の数とを相関付けることであって、ステップ(e)において決定されたような生存可能な細菌細胞の数が約105CFU/mLを超えた場合、例えば本明細書中に記載のような抗生剤による治療が必要であることを示している。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載のような制御が、本方法において用いられ得る。いくつかの実施形態において、全体的または部分的に浸漬させられたスポンジの時間の関数としての全蛍光または蛍光変化率は、ステップ(c)において長期間にわたって複数の時点において測定される。いくつかの実施形態において、複数の時点において測定された全体的または部分的に浸漬させられたスポンジの時間の関数としての蛍光変化率が決定され、同一時点において測定されたコントロールの時間の関数としての蛍光の変化率と比較されて、サンプル中の生存可能な細菌細胞の数を決定する。いくつかの実施形態において、本方法において、体外プレーティングまたは培養は不要である。いくつかの実施形態において、本方法において、穿刺は不要である。いくつかの実施形態において、本方法は、インビボで(例えば、摂取可能なデバイス内においてインビボで)行われる。いくつかの実施形態において、本方法は、オンボードアッセイ(単数または複数)の結果を体外受信器へ通信することを含む。いくつかの実施形態において、本方法は、(例えば抗生物質)による治療後に対象者を監視するためにさらに用いられ得る。いくつかの実施形態において、本方法は、治療有効性の評価のために用いられ得る。例えば、有効な治療は、治療後の対象者のGI管からのサンプル中の生存可能な細菌細胞数の低下により、示され得る。治療有効性は、治療後の対象者のGI管からのサンプル中の生存可能な細菌細胞数の低下率により、評価され得る。いくつかの実施形態において、本方法は、対象者中の細菌の抗生物質に対する耐性を有する菌株による感染を検出するために用いられ得る。例えば、このような感染は、対象者のGI管からのサンプル中の生存可能な細菌細胞数が抗生物質治療後に実質的に低下しない場合、示され得る。
特定の実施形態において、本開示が提供する摂取可能なデバイスは、以下を含む:ハウジングと、ハウジングの壁中の第1の開口部と、ハウジングの第1の端部中の第2の開口部と、第1の開口部および第2の開口部を接続させるチャンバ。チャンバの少なくとも一部は、摂取可能なデバイス内にサンプリングチャンバを形成する。いくつかの実施形態において、サンプリングチャンバは、本明細書中に記載の吸収可能なスポンジを保持するように構成される。いくつかの実施形態において、サンプリングチャンバは、身体の消化(GI)管から得られたサンプルを保持するように構成される。いくつかの実施形態において、摂取可能なデバイスは、(例えば本明細書中に記載のような陽性対照または陰性対照との比較により)個々に較正される。デバイスのサンプリングチャンバ内に保持された吸収可能なスポンジの蛍光特性は、サンプル導入前に決定される。本明細書中に記載のような摂取可能なデバイスは、生存可能な細菌細胞の検出または定量化をインビボで行う際に有用である。いくつかの実施形態において、本明細書中提供されるのは、本明細書中に記載のような摂取可能なデバイスを用いて、GI管サンプル中の生存可能な細菌細胞の検出または定量化をインビボで行う方法である。いくつかの実施形態において、本明細書中提供されるのは、GI管中の細菌細胞の異常増殖に罹患しているかまたはその可能性のある対象者の治療必要性の評価または監視をインビボで本明細書中に記載のような摂取可能なデバイスを用いて行う方法である。いくつかの実施形態において、本明細書中提供されるのは、GI管中の細菌細胞の異常増殖に罹患しているかまたはその可能性のある対象者の治療レジメンの変更をインビボで本明細書中に記載のような摂取可能なデバイスを用いて行う方法である。一局面において、対象者は、十二指腸中の細菌細胞の異常増殖に罹患しているかまたはその危険性のある対象者である。一局面において、対象者は、空腸中の細菌細胞の異常増殖に罹患しているかまたはその危険性のある対象者である。一局面において、対象者は、回腸中の細菌細胞の異常増殖に罹患しているかまたはその危険性のある対象者である。一局面において、対象者は、上行結腸中の細菌細胞の異常増殖に罹患しているかまたはその危険性のある対象者である。一局面において、対象者は、横行結腸中の細菌細胞の異常増殖に罹患しているかまたはその危険性のある対象者である。一局面において、対象者は、下行結腸中の細菌細胞の異常増殖に罹患しているかまたはその危険性のある対象者である。いくつかの実施形態において、本方法は、(例えば抗生物質による)治療後に対象者を監視するために、さらに用いられ得る。いくつかの実施形態において、本方法は、治療有効性の評価のために用いられ得る。例えば、有効な治療は、治療後の対象者のGI管からのサンプル中の生存可能な細菌細胞数の低下により、示され得る。治療有効性は、治療後の対象者のGI管からのサンプル中の生存可能な細菌細胞数の低減率により、評価され得る。いくつかの実施形態において、本方法は、対象者中の細菌の抗生物質に対する耐性を有する菌株による感染を検出するために用いられ得る。例えば、このような感染は、対象者のGI管からのサンプル中の生存可能な細菌細胞の数が抗生物質治療後に実質的に低下しない場合に示され得る。いくつかの実施形態において、本方法は自律的に行われ、デバイスが摂取された後の体外からの命令、トリガまたは他の入力は不要である。
「真核」とは、本明細書中に記載のように、菌類(例えば、動物(特に、血液を含む動物))を除く任意の種類の真核有機体に関連し、脊椎動物(例えば、甲殻綱および脊椎動物)を含む。脊椎動物は、冷血動物(魚類、は虫類、両生類)および温血動物(鳥類および哺乳類)双方を含む。哺乳類は、詳細には霊長類を含み、より詳細にはヒトを含む。
本明細書中用いられるように、「選択的リーシス」は、本明細書中に記載のような組成またはデバイスによる治療またはこの組成またはデバイスとの接触時において(サンプル中の真核細胞のうち無傷のもののパーセンテージよりも)サンプル中の細菌細胞のうち無傷のままのもののパーセンテージが有意に高くなった(例えば、2、5、10、20、50、100、250、500、または1,000倍を超えたとき)に、得られる。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の使用に適した染料は、生存可能な細胞により内部移行することと、生存可能な細胞標的成分と結合または反応することと、染料が生存可能な細胞の標的成分に結合または反応したときに測定可能に変化する蛍光特性を有する染料である。いくつかの実施形態において、本明細書中の染料は、細胞膜における感受可能な拡散以外のプロセスを通じて生存可能な細胞を貫通することにより、アクティブに内部移行する。このような内部以降の例を非限定的に挙げると、細胞表面上の細胞レセプタまたは細胞膜中の導管を通じた内部移行がある。いくつかの実施形態において、染料の結合相手または反応相手である生存可能な細胞の標的成分は、以下からなる群から選択される:核酸、アクチン、チュブリン、酵素、ヌクレオチド-結合タンパク質、イオン移動タンパク質、ミトコンドリア、細胞質顆粒成分および膜成分。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の使用に適した染料は、蛍光発生的染料であり、生存可能な細胞により内部移行および新陳代謝させることが可能であり、この染料は、生存可能な細胞によって新陳代謝させられた際に蛍光発光する。いくつかの実施形態において、この染料は、化学発光染料であり、生存可能な細胞により内部移行および新陳代謝させることが可能であり、この染料は、生存可能な細胞によって新陳代謝させられた際に化学発光する。
いくつかの実施形態において、本組成は、核酸と結合したときに蛍光する染料を含む。このような染料の例を非限定的に以下に挙げる:アクリジンオレンジ(米国特許第4,190,328);カルセイン-AM(米国特許第5、314、805);DAPI;Hoechst33342;Hoechst33258;PicoGreen(登録商標);SYTO(登録商標)16;SYBR(登録商標)GreenI;Texas Red(登録商標);RedmondRed(登録商標);Bodipy(登録商標)染料;Oregon Green(登録商標);エチジウム臭化物;およびよう化プロピジウム。
いくつかの実施形態において、本組成は、細胞によって新陳代謝させられた際に蛍光発光する親油性染料を含む。いくつかの実施形態において、本染料は、細胞または細胞成分によって分解させられた際に蛍光発光する。分解時に蛍光発光する染料の例の例を以下に非限定的に挙げる:レサズリン;C12-レサズリン;7-ヒドロキシ-9H-(1、3ジクロロ-9、9-ジメチルアクリジン-2-ol)N-酸化物;6-クロロ-9-ニトロ-5-oxo-5H-ベンゾ[a]フェノキサジン;およびテトラゾリウム塩。いくつかの実施形態において、本染料は、細胞または細胞成分によって酸化された際に蛍光発光する。このような染料の例を非限定的に以下に挙げる:ジヒドロカルセインAM;ジヒドロローダミン123;ジヒドロエチジウム;2、3、4、5、6-ペンタフルオロテトラメチルジヒドロローザミン;および3’-(p-アミノフェニル)フルオレセイン。
いくつかの実施形態において、本組成は、細胞または細胞成分(例えば、ルミノール)によって酸化された際に化学発光する染料を含む。
いくつかの実施形態において、本組成は、細胞または細胞成分によって脱アセチル化および/または酸化された際に蛍光発光する染料を含む。このような染料の例を以下に非限定的に挙げる:ジヒドロローダミン;ジヒドロフルオレセイン;2’、7’-ジクロロジヒドロフルオレセインジアセテート;5-(および6-)カルボキシ-2’、7’-ジクロロジヒドロフルオレセインジアセテート;およびクロロメチル-2’、7’-ジクロロジヒドロフルオレセインジアセテートアセチルエステル。
いくつかの実施形態において、本組成は、ペプチターゼと反応した際に蛍光発光する染料を含む。このような染料の例を非限定的に以下に挙げる:(CBZ-Ala-Ala-Ala-Ala)2-R110エラスターゼ2;(CBZ-Ala-Ala-Asp)2-R110グランザイムB;および7-アミノ-4-メチルクマリン、N-CBZ-L-アスパルチル-L-グルタミル-L-バリル-L-アスパラギン酸アミド。
いくつかの実施形態において、組成は、以下からなる群から選択される染料を含む:レサズリン、FDA、カルセインAM、およびSYTO(登録商標)9。いくつかの実施形態において、染料は、FDAまたはSYTO(登録商標)9である。
SYTO(登録商標)9は、単独で用いられる場合、細菌細胞の核酸をラベルする。SYTO(登録商標)9の励起/発光波長は480/500nmであり、バックグラウンドは非蛍光のままである。例えば、左記を参照されたい:J.Appl.Bacteriol.72,410(1992);Lett.Appl.Microbiol.13,58(1991);Curr.Microbiol.4,321(1980);J.Microbiol.Methods13,87(1991);andMicrobiol.Rev.51,365(1987);andJ.Med.Microbiol.39,147(1993)。
FDAは、無極性の非蛍光化合物であり、哺乳類および細菌細胞の膜を横断し得る。(生存可能な細胞内にのみ存在する)アセチルエステラーゼは、FDAを加水分解により蛍光化合物フルオレセインにする。フルオレセインは、蛍光極性化合物であり、これらの細胞内において保持される。生細胞は、励起波長494nmおよび発光波長518nmでアッセイされると、分光光度計内において視覚化され得る。例えば、左記を参照されたい:Brunius,G.(1980).Technical aspects of the use of3’,6’ーDiacetyl fluorescein for vital fluorescent staining of bacteria. Current Microbiol.4:321-323;Jones,K.H.and Senft,J.A.(1985). An improved method to determine cellviability by simultaneous staining with fluorescein diacetate - propidium iodide.J.Histochem.Cytochem.33:77-79;Ross,R.D.,Joneckis,C.C.,Ordonez,J.V.,Sisk,A.M.,Wu,R.K.,Hamburger,A.W.,andNora,R.E.(1989).Estimation of cell survival by flow cytometric quantification of fluorescein diacetate/propidium iodide viable cell number.Cancer Research.49:3776ー3782。
カルセイン-AMは、カルセインのアセトキシルメチルエステルであり、高親油性であり、細胞浸透性である。カルセイン-AMそのものは非蛍光であるが、生存可能な細胞中のエステラーゼによって生成されたカルセインは、励起波長490nmおよび発光515nmと共に緑色蛍光を発光する。そのため、カルセイン-AMは、生存可能な細胞のみを染色し得る。例えば、Kimura、K.ら、Neurosci.Lett.、208、53(1998);Shimokawa、I.ら、J.Geronto.、51a、b49(1998);Yoshida、S.ら、Clin.Nephrol.、49、273(1998);およびTominaga、H.ら、Anal.Commun.、36、47(1999)。
Resazuirn(アラマーブルーとしても知られる)は、青色化合物であり、蛍光性のピンクレゾルフィンに分解され得る。この染料は、哺乳類細胞の生存度アッセイにおいて主に用いられる。C12ーレサズリンは、レサズリよりも細胞浸透性に優れる。親油性C12ーレサズリンが細胞膜を横断すると、その後生細胞によって分解されて、赤色蛍光レゾルフィンを生成する。C12ーレサズリンの吸収/発光は、563/587nmである。例えば、左記を参照されたい:Appl Environ Microbiol56,3785(1990);JDairy Res57,239(1990);J Neurosci Methods70,195(1996);J Immunol Methods 210,25(1997);J Immunol Methods 213,157(1998);Antimicrob Agents Chemother41,1004(1997)。
いくつかの実施形態において、本組成は、真核細胞の選択的リーシスのための試薬をさらに任意選択的に含む。いくつかの実施形態において、本組成は、本明細書中に記載のような染料および真核細胞の選択的リーシスのための試薬を含む。いくつかの実施形態において、真核細胞の選択的リーシスのための試薬は、洗浄剤である(例えば、非イオン性またはイオン性洗浄剤)。真核細胞の選択的リーシスのための試薬の例の例を非限定的に以下に挙げる:アルキルグリコシド、Brij35(C12E23ポリオキシエチレングリコールドデシルエーテル)、Brij58(C16E20ポリオキシエチレングリコールドデシルエーテル)、ゲナポール、glucanid(例えば、MEGA-8、-9、-10、オクチルグルコシド、プルロニックF127、トリトンX-100(C14H22O(C2H4O)n)、トリトンX-114(C24H42O6)、Tween20(ポリソルベート20)およびTween80(ポリソルベート80)、NonidetP40、デオキシコール酸、分解トリトンX-100および/またはIgepalCA630)。いくつかの実施形態において、本組成は、本明細書中に記載のような染料およびデオキシコール酸(例えば、ナトリウムデオキシコール酸)を真核細胞の選択的リーシスのための試薬として含む。いくつかの実施形態において、本組成は、0.0001%~1wt%から選択された濃度においてデオキシコール酸を含む。いくつかの実施形態において、本組成は、濃度0.005wt%においてデオキシコール酸を含む。いくつかの実施形態において、本組成は、真核細胞の選択的リーシスのための1つよりも多くの試薬を含み得る。
いくつかの実施形態において、本組成は、真核細胞の選択的リーシスのための2つの異なる試薬を含み得る。いくつかの場合において、1つよりも多くの選択的リーシス試薬が用いられる場合、より有効かつ/または完全な真核細胞の選択的リーシスをサンプルにおいて達成することができる。例えば、本組成は、デオキシコール酸(例えば、ナトリウムデオキシコール酸)およびトリトンX-100を真核細胞の選択的リーシスのための2つの異なる試薬として含み得る。いくつかの実施形態において、本組成は、0.0001%~1wt%(例えば、0.005wt%)から選択された濃度においてデオキシコール酸(例えば、ナトリウムデオキシコール酸)および0.1~0.05wt%から選択された濃度においてトリトンX-100を含む。
いくつかの実施形態において、サンプル(例えば、生物学的製剤サンプル)が本明細書中に記載のような真核細胞の選択的リーシスのための染料および1つ以上の試薬を含む組成により治療またはこの組成と接触した後、サンプル中の真核細胞(例えば、動物細胞)は、選択的にリーシスされることにより、同一サンプル中の細菌細胞の実質的なパーセンテージ(例えば、20%、40%、60%、80%、90%を超えるかまたは95%を超える)が無傷のままであるかまたは生存している。
いくつかの実施形態において、本組成は、真核細胞の選択的リーシスのための試薬を含まない。このような組成は、真核細胞を全く含まないサンプル中の生存可能な細菌細胞(例えば、環境サンプル(例えば、水サンプル))の検出または定量化において有用である。
いくつかの実施形態において、本組成は、電解液(例えば、二価電解液(例えば、MgCl2))をさらに含む。いくつかの実施形態において、本組成は、0.1mM~100mMから選択された濃度(例えば、0.5mM~50mMから選択された濃度)においてMgCl2を含む。
いくつかの実施形態において、本組成は、水をさらに含み、水溶液の形態をとる。いくつかの実施形態において、本組成のpHは、5~8から選択される(例えば、pHは6~7.8から選択される(pHは6.0である))。いくつかの実施形態において、組成は、固形または半固形である。
いくつかの実施形態において、本組成は、抗真菌薬をさらに含む。本明細書中の使用に適した抗真菌薬を以下に非限定的に挙げる:殺真菌性および静真菌性薬剤(例えば、テルビナフィン、イトラコナゾール、ミクロンアゾール硝酸塩、チアベンダゾール、トルナフテート、クロトリマゾールおよびグリセオフルビン)。いくつかの実施形態において、抗真菌薬は、ポリエン抗真菌薬である(例えば、アンホテリシン-B、ナイスタチン、およびピマリシン)。
いくつかの実施形態において、本組成は、抗真菌薬を全く含まない。いくつかの実施形態において、本組成は、広域スペクトラム抗生物質を含むが、抗真菌薬は全く含まない。抗真菌薬は含まないが広域スペクトラム抗生物質を含むこのような組成は、サンプル中の菌類(例えば、イースト菌)の検出または定量化において有用であり得る。
いくつかの実施形態において、本組成は、抗真菌薬、抗生物質または抗哺乳類薬剤を全く含まない。哺乳類細胞を選択的にリーシスしないこのような組成は、サンプル中の哺乳類細胞(例えば、GI管からの細胞)の検出または定量化において有用であり得る。なぜならば、多数の染料は、細菌または菌類細胞の場合よりも、哺乳類に対して高いアフィニティを有するからである。いくつかの実施形態において、本組成は、広域スペクトラム抗生物質および1つ以上の抗真菌薬を含む。抗真菌薬および広域スペクトラム抗生物質を含むこのような組成は、サンプル中の哺乳類細胞(例えば、GI管からの細胞)の検出または定量化において有用であり得る。哺乳類細胞の検出または定量化は、対象者における細胞ターンオーバーの決定において有用であり得る。高い細胞ターンオーバーは、GI病変(例えば、病変)、腫瘍(単数または複数)の存在または放射起因性の大腸炎または放射腸症と時折関連付けられる。
いくつかの実施形態において、本組成は、本明細書中に記載のような抗生剤をさらに含む。このような組成は、サンプル中の細菌の抗生物質に対する耐性を有する菌株の検出または定量化において有用であり得る。
特定の実施形態において、本組成は、トリトンX-100、デオキシコール酸、レサズリン、およびMgCl2を含む。いくつかの実施形態において、本組成は、トリトンX-100、デオキシコール酸、レサズリン、アンホテリシン-BおよびMgCl2を含む。いくつかの実施形態において、本組成は、0.1wt%または0.05wt%のトリトンX-100;0.005wt%のデオキシコール酸;10mMのレサズリン;2.5mg/Lのアンホテリシン-Bおよび50mMのMgCl2を含む。いくつかの実施形態において、本組成のpHは、6.0である。
特定の実施形態において、本組成は、例えばサンプル中の生存可能な細菌細胞の検出または定量化のためのキットまたはデバイスにおける使用に適している。いくつかの実施形態において、このようなデバイスは、生存可能な細菌細胞の検出または定量化をインビボで(例えばGI管内で)行う摂取可能なデバイスである。
図62は、本明細書中に記載のような、対象者についてのデータの収集、通信および/または分析を摂取可能なデバイスを用いて行うシステムの非限定的例を示す。例えば、摂取可能なデバイスは、外部ベースステーションと通信するように構成され得る。一例として、摂取可能なデバイスは、通信ユニットを内蔵する外部ベースステーションと通信する通信ユニットを有し得る。図62は、このような摂取可能なデバイスの例示的な実行を示す。図62に示すように、対象者は、本明細書中開示されるような摂取可能なデバイスを摂取する。対象者(例えば、収集されたサンプルの場所に基づいたもの)および/または対象者のGI管中の摂取可能なデバイスの場所に関する特定のデータが収集されるか、または他の場合に利用可能にされかつモバイルデバイスへ提供され、その後、このデータは、インターネットおよびサーバ/データ格納部を介して内科医のオフィスのコンピュータへ転送される。摂取可能なデバイスによって収集された情報は、受信器(例えば、対象者が装着している携帯時計または他の物)へ通信される。その後、この情報は、受信器からモバイルデバイスへ通信され、その後、このデータは、インターネットおよびサーバ/データ格納部を介して内科医のオフィスのコンピュータへ転送される。その後、内科医は、対象者についてのデータの一部または全体を分析して、推奨(例えば、治療薬の送達)を提供することができる。図62において、対象者についてのデータの収集および転送を行うための特定のアプローチについて示しているが、本開示は制限されない。一例として、受信器、モバイルデバイス、インターネットおよび/またはサーバ/データ格納部のうち1つ以上は、データ通信導管から除外されてもよい。例えば、モバイルデバイスを(例えばドングルの利用により)デバイスデータの受信器として用いてもよい。このような実施形態において、対象者が装着しているアイテムは、通信チェーンの一部を形成する必要は無い。別の例として、データ通信導管中のアイテムのうち1つ以上を、別のアイテムと交換することができる。例えば、データを内科医のオフィスコンピュータへ提供する代わりに、データをサービスプロバイダのネットワーク(例えば、病院ネットワーク、HMOネットワーク)へ提供してもよい。いくつかの実施形態において、対象者データは、1つの場所(例えば、サーバ/データ格納部)において収集および/または保存し、デバイスデータを別の場所(例えば、異なるサーバ/データ格納部)に収集および/または保存することができる。
治療の場所
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の大腸中の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、場所は、大腸の近位部にある。いくつかの実施形態において、場所は、大腸の遠位部にある。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の上行結腸内の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、場所は、上行結腸の近位部にある。いくつかの実施形態において、場所は、上行結腸の遠位部にある。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の盲腸中の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、場所は、盲腸の近位部内にある。いくつかの実施形態において、場所は、盲腸の遠位部にある。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者のS字結腸中の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、場所は、S字結腸の近位部中内にある。いくつかの実施形態において、場所は、S字結腸の遠位部内にある。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の横行結腸中の場所に送達される。いくつかの実施形態において、場所は、横行結腸の近位部内にある。いくつかの実施形態において、場所は、横行結腸の遠位部内にある。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の下行結腸内の場所に送達される。いくつかの実施形態において、場所は、下行結腸の近位部内にある。いくつかの実施形態において、場所は、下行結腸の遠位部内にある。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の小腸内の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、場所は、小腸の近位部内にある。いくつかの実施形態において、場所は、小腸の遠位部内にある。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の十二指腸内の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、場所は、十二指腸の近位部内にある。いくつかの実施形態において、場所は、十二指腸の遠位部内にある。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の空腸内の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、場所は、空腸の近位部内にある。いくつかの実施形態において、場所は、空腸の遠位部内にある。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の十二指腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の十二指腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。疾病部位は、十二指腸内にあり、消化管内の他の場所には疾病部位は存在しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の十二指腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。第1の疾病部位は十二指腸内にあり、第2の疾病部位は胃内にあり、消化管内の他の場所において、疾病部位は存在しない。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の近位十二指腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の近位十二指腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。疾病部位は、十二指腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の近位十二指腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。第1の疾病部位は十二指腸内にあり、第2の疾病部位は胃内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の空腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の空腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。疾病部位は、空腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の空腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所に送達されない。第1の疾病部位は空腸内にあり、第2の疾病部位は回腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の空腸の近位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の空腸の近位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。疾病部位は、空腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の空腸の近位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。第1の疾病部位は空腸内にあり、第2の疾病部位は回腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の空腸の遠位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の空腸の遠位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。疾病部位は空腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の空腸の遠位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。第1の疾病部位は空腸内にあり、第2の疾病部位は回腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸内の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、場所は、回腸の近位部内にある。いくつかの実施形態において、場所は、回腸の遠位部内にある。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。疾病部位は、回腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。第1の疾病部位は回腸内にあり、第2の疾病部位は盲腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。第1の疾病部位は回腸内にあり、第2の疾病部位は盲腸および/または上行結腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸の近位部中の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸の近位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。疾病部位は回腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸の近位部の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。第1の疾病部位は回腸内にあり、第2の疾病部位は盲腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸の近位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。第1の疾病部位は回腸中にあり、第2の疾病部位は盲腸および/または上行結腸中にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸の遠位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸の遠位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。疾病部位は回腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸の遠位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。第1の疾病部位は回腸中にあり、第2の疾病部位は盲中にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸の遠位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。第1の疾病部位は回腸中にあり、第2の疾病部位は盲腸および/または上行結腸中にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の盲腸内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の盲腸の遠位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。疾病部位は盲腸および/または上行結腸内にあり、消化管内の他の場所に疾病部位は存在しない。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、対象者の回腸の遠位部または上行結腸の近位部内の場所へ送達され、消化管内の他の場所へ送達されない。第1の疾病部位は盲腸内にあり、第2の疾病部位は上行結腸内にあり、消化管内の他の場所において疾病部位は存在しない。
いくつかの実施形態において、疾病部位は結腸内にあり、TNF阻害薬は、盲腸と同様に結腸中に放出される。いくつかの実施形態において、疾病部位は上行結腸内にあり、TNF阻害薬は、盲腸と同様に上行結腸内に放出される。いくつかの実施形態において、疾病部位は回腸内にあり、TNF阻害薬は回腸内に放出される。
いくつかの実施形態において、対象者は、回腸結腸クローン病と診断され、TNF阻害薬は、回腸および結腸双方において放出される。いくつかのより特定の実施形態において、TNF阻害薬は、同一の摂取可能なデバイスから回腸および結腸双方の内部へ放出される。いくつかのより特定の実施形態において、TNF阻害薬は、第1の摂取可能なデバイスから回腸中に放出され、第2の摂取可能なデバイスから結腸中に放出される。第1の摂取可能なデバイスおよび第2の摂取可能なデバイスは、実質的に同時にまたは異なる時期に摂取される。
いくつかの実施形態において、対象者は、結腸全体における大腸炎と診断され、TNF阻害薬は、(a)盲腸中、(b)盲腸中および横行結腸中および/または(c)下行結腸中に放出される。
いくつかの実施形態において、対象者は、右側大腸炎と診断され、TNF阻害薬は、横行結腸または下行結腸中へ放出される。
いくつかの実施形態において、対象者は、直腸S字結腸大腸炎と診断され、TNF阻害薬は、下行結腸中に放出される。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬が送達される場所は、疾病部位の近位である。疾病部位は、例えば、病変、炎症組織または1つ以上の病変であり得る。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬が送達される場所は、1つ以上の疾病部位の近位である。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、1つ以上の疾病部位から150cm以下の距離の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、1つ以上の疾病部位から125cm以下の距離の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、1つ以上の疾病部位から100cm以下の距離の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、1つ以上の疾病部位から50cm以下の距離の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、1つ以上の疾病部位から40cm以下の距離の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、1つ以上の疾病部位から30cm以下の距離の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、1つ以上の疾病部位から20cm以下の距離の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、1つ以上の疾病部位から10cm以下の距離の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、1つ以上の疾病部位から5cm以下の距離の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、1つ以上の疾病部位から2cm以下の距離の場所へ送達される。いくつかの実施形態において、本方法は、摂取可能なデバイスを用いてTNF阻害薬を送達させることと、本明細書中開示される局在化方法(例えば以下の例13において述べるもの)を用いて、GI管内の(例えば疾病部位に相対する)摂取可能なデバイスの場所を決定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、本方法は、摂取可能なデバイスを用いてTNF阻害薬を送達させることと、摂取可能なデバイスが摂取されてから経過した期間を決定して、GI管内の(例えば疾病部位に相対する)摂取可能なデバイスの場所を決定することとをさらに含む。いくつかの実施形態において、本方法は、消化管の画像化を含む方法により、1つ以上の疾病部位を特定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、消化管の画像化は、ビデオ画像化を含む。いくつかの実施形態において、消化管の画像化は、熱画像化を含む。いくつかの実施形態において、消化管の画像化は、超音波画像化を含む。いくつかの実施形態において、消化管の画像化は、ドップラー画像化を含む。
いくつかの実施形態において、本方法は、20%を超えるTNF阻害薬を疾病部位の近位ではない場所に放出することを含まない。いくつかの実施形態において、本方法は、10%を超えるTNF阻害薬を疾病部位の近位ではない場所に放出することを含まない。いくつかの実施形態において、本方法は、5%を超えるTNF阻害薬を疾病部位の近位ではない場所に放出することを含まない。いくつかの実施形態において、本方法は、4%を超えるTNF阻害薬を疾病部位の近位ではない場所に放出することを含まない。いくつかの実施形態において、本方法は、3%を超えるTNF阻害薬を疾病部位の近位ではない場所に放出することを含まない。いくつかの実施形態において、本方法は、2%を超えるTNF阻害薬を疾病部位の近位ではない場所に放出することを含まない。
いくつかの実施形態において、本方法は、少なくとも80%のTNF阻害薬を疾病部位の近位の場所に放出することを含む。いくつかの実施形態において、本方法は、少なくとも90%のTNF阻害薬を疾病部位の近位の場所に放出することを含む。いくつかの実施形態において、本方法は、少なくとも95%のTNF阻害薬を疾病部位の近位の場所に放出することを含む。いくつかの実施形態において、本方法は、少なくとも96%のTNF阻害薬を疾病部位の近位の場所に放出することを含む。いくつかの実施形態において、本方法は、少なくとも97%のTNF阻害薬を疾病部位の近位の場所に放出することを含む。いくつかの実施形態において、本方法は、少なくとも98%のTNF阻害薬を疾病部位の近位の場所に放出することを含む。いくつかの実施形態において、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%または少なくとも98%のTNF阻害薬が、1つ以上の疾病部位から150cm以下の距離に送達される。いくつかの実施形態において、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%または少なくとも98%のTNF阻害薬が、1つ以上の疾病部位から125cm以下の距離に送達される。いくつかの実施形態において、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%または少なくとも98%のTNF阻害薬が、1つ以上の疾病部位から100cm以下の距離に送達される。いくつかの実施形態において、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%または少なくとも98%のTNF阻害薬が、1つ以上の疾病部位から50cm以下の距離に送達される。いくつかの実施形態において、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%または少なくとも98%のTNF阻害薬が、1つ以上の疾病部位から40cm以下の距離に送達される。いくつかの実施形態において、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%または少なくとも98%のTNF阻害薬が、1つ以上の疾病部位%から30cm以下の距離に送達される。いくつかの実施形態において、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%または少なくとも98%のTNF阻害薬が、1つ以上の疾病部位から20cm以下の距離に送達される。いくつかの実施形態において、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%または少なくとも98%のTNF阻害薬が、1つ以上の疾病部位から10cm以下の距離に送達される。いくつかの実施形態において、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%または少なくとも98%のTNF阻害薬が、1つ以上の疾病部位から5cm以下の距離に送達される。いくつかの実施形態において、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%または少なくとも98%のTNF阻害薬が、1つ以上の疾病部位から2cm以下の距離に送達される。いくつかの実施形態において、本方法は、摂取可能なデバイスを用いてTNF阻害薬を送達させることと、本明細書中開示される局在化方法(例えば、以下の例13に述べるようなもの)を用いて、GI管内の(例えば疾病部位に相対する)摂取可能なデバイスの場所を決定することとをさらに含む。いくつかの実施形態において、本方法は、摂取可能なデバイスを用いてTNF阻害薬を送達させることと、摂取可能なデバイスが摂取されてから経過した期間を決定して、GI管内の(例えば疾病部位に相対する)摂取可能なデバイスの場所を決定することとをさらに含む。
いくつかの実施形態において、送達されるTNF阻害薬の量は、ヒト等価投与量である。
いくつかの実施形態において、本方法は、TNF阻害薬の放出を疾病部位の近位にある場所において行うことを含む。TNF阻害薬と、TNF阻害薬と混合された(適用可能な場合の)任意のキャリア、賦形剤または安定剤とは、TNF阻害薬の場所における放出時において、組成の対象者への投与時と相対して実質的に普遍である。
いくつかの実施形態において、本方法は、TNF阻害薬の放出を疾病部位の近位にある場所において行うことを含む。ここで、TNF阻害薬と、TNF阻害薬と混合された(適用可能な場合の)任意のキャリア、賦形剤または安定剤とは、任意の生理学的プロセス(例を非限定的に挙げると、胃内における分解)に遭遇したとき、TNF阻害薬の場所における放出時において、組成の対象者への投与時に相対して実質的に不変である。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、場所へ粘膜接触により送達される。
いくつかの実施形態において、本明細書中開示される治療方法は、疾病部位または1つ以上の疾病部位の近位の対象者の消化管中の場所におけるTNF阻害薬のレベルを決定することを含む。いくつかの例において、本明細書中に記載のような治療方法は、デバイスの投与から約10分~約10時間の期間以内に疾病部位または1つ以上の疾病部位の近位の対象者の消化管中の場所におけるTNF阻害薬のレベルを決定することを含み得る。
いくつかの例において、本明細書中開示される治療方法は、デバイスの投与後の時点における疾病部位または1つ以上の疾病部位の近位の対象者の消化管中の場所におけるTNF阻害薬のレベルを決定することを含む。デバイスの投与後の時点におけるTNF阻害薬のレベルは、等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の対象者内における実質的に同一時点における同一の疾病部位または場所におけるTNF阻害薬のレベルと比較して上昇している。
いくつかの例において、本明細書中開示される治療方法は、デバイスの投与後の時点における対象者中の血漿中のTNF阻害薬のレベルを決定することを含む。デバイスの投与後の時点における対象者中の血漿中のTNF阻害薬のレベルは、等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の対象者内における実質的に同一時点における対象者中の血漿におけるTNF阻害薬のレベルと比較して低下している。 いくつかの例において、TNF阻害薬が抗体またはその抗原結合フラグメント(例えば、本明細書中に記載の抗体または抗原結合抗体フラグメントのいずれか)であり、本明細書中に記載の組成またはデバイスのいずれかを用いて対象者へ投与され、抗体または抗原結合抗体フラグメントは、対象者のGI組織に浸透し得る。本明細書中用いられるように、「GI組織」とは、消化(GI)管中の組織を指す(例えば、十二指腸、空腸、回腸、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S字結腸および直腸のうち1つ以上のものの組織)。1つの特定の実施形態において、GI組織とは、以下の1つ以上の近位部の内部の組織を指す:十二指腸、空腸、回腸、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸およびS字結腸。1つの特定の実施形態において、GI組織とは、以下の1つ以上の遠位部の内部の組織を指す:G十二指腸、空腸、回腸、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸およびS字結腸。GI組織は、例えば、1つ以上の疾病部位の近位のGI組織であり得る。よって、いくつかの実施形態において、抗体または抗原結合抗体フラグメントは、1つ以上の疾病部位の近位の十二指腸組織に浸透し得る。いくつかの実施形態において、抗体または抗原結合抗体フラグメントは、1つ以上の疾病部位の近位の空腸組織に浸透し得る。いくつかの実施形態において、抗体または抗原結合抗体フラグメントは、1つ以上の疾病部位の近位の回腸組織に浸透し得る。いくつかの実施形態において、抗体または抗原結合抗体フラグメントは、1つ以上の疾病部位の近位の盲腸組織に浸透し得る。いくつかの実施形態において、抗体または抗原結合抗体フラグメントは、1つ以上の疾病部位の近位の上行結腸組織に浸透し得る。いくつかの実施形態において、抗体または抗原結合抗体フラグメントは、1つ以上の疾病部位の近位の横行結腸組織に浸透し得る。いくつかの実施形態において、抗体または抗原結合抗体フラグメントは、1つ以上の疾病部位の近位の下行結腸組織に浸透し得る。いくつかの実施形態において、抗体または抗原結合抗体フラグメントは、1つ以上の疾病部位の近位のS字結腸組織に浸透し得る。例えば、抗体またはその抗原結合フラグメント(例えば、F(ab’)2、Fv、またはscFv)は、ルーメン/表面粘膜、粘膜固有層、粘膜下組織および筋層/漿膜のうち1つ以上の(例えば、2つ、3つまたは4つ)に浸透し得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載のデバイスまたは組成のいずれかは、組換え抗体(例えば、ヒト化または完全なヒト抗体、例えば、ヒトまたはヒト化IgG1、ヒトまたはヒト化IgG2、ヒトまたはヒト化IgG3、ヒトまたはヒト化IgG4、ヒトまたはヒト化IgA1、ヒトまたはヒト化IgA2、ヒトまたはヒト化IgD、ヒトまたはヒト化IgE、またはヒトまたはヒト化IgM)を放出し得る。この組換え抗体は、抗原結合抗体フラグメント(例えば、Fab、FvまたはF(ab’)2)に分解された後、対象者のルーメン/表面粘膜、粘膜固有層、粘膜下組織および筋層/漿膜)のGI組織(例えば、1つ以上の(例えば、2つ、3つまたは4つ)に浸透することが可能になる。いくつかの実施形態において、デバイスは、抗原結合抗体フラグメント(例えば、本明細書中に記載の抗原結合抗体フラグメントのいずれか)を放出する。
いくつかの例において、本明細書中に記載の組成またはデバイスのいずれかを用いて抗体またはその抗原結合フラグメントを投与すると、ルーメン/表面粘膜、粘膜固有層、粘膜下組織および筋層/漿膜)のGI組織(例えば、1つ以上の(例えば、2つ、3つまたは4つ)の(例えば、検出可能なレベルの浸透)が、以下の範囲内において発生する:約10分~約10時間の期間、約10分~約9時間、約10分~約8時間、約10分~約7時間、約10分~約6時間、約10分~約5時間、約10分~約4.5時間、約10分~約4時間、約10分~約3.5時間、約10分~約3時間、約10分~約2.5時間、約10分~約2時間、約10分~約1.5時間、約10分~約1時間、約10分~約55分、約10分~約50分、約10分~約45分、約10分~約40分、約10分~約35分、約10分~約30分、約10分~約25分、約10分~約20分、約10分~約15分、約15分~約10時間、約15分~約9時間、約15分~約8時間、約15分~約7時間、約15分~約6時間、約15分~約5時間、約15分~約4.5時間、約15分~約4時間、約15分~約3.5時間、約15分~約3時間、約15分~約2.5時間、約15分~約2時間、約15分~約1.5時間、約15分~約1時間、約15分~約55分、約15分~約50分、約15分~約45分、約15分~約40分、約15分~約35分、約15分~約30分、約15分~約25分、約15分~約20分、約20分~約10時間、約20分~約9時間、約20分~約8時間、約20分~約7時間、約20分~約6時間、約20分~約5時間、約20分~約4.5時間、約20分~約4時間、約20分~約3.5時間、約20分~約3時間、約20分~約2.5時間、約20分~約2時間、約20分~約1.5時間、約20分~約1時間、約20分~約55分、約20分~約50分、約20分~約45分、約20分~約40分、約20分~約35分、約20分~約30分、約20分~約25分、約25分~約10時間、約25分~約9時間、約25分~約8時間、約25分~約7時間、約25分~約6時間、約25分~約5時間、約25分~約4.5時間、約25分~約4時間、約25分~約3.5時間、約25分~約3時間、約25分~約2.5時間、約25分~約2時間、約25分~約1.5時間、約25分~約1時間、約25分~約55分、約25分~約50分、約25分~約45分、約25分~約40分、約25分~約35分、約25分~約30分、約30分~約10時間、約30分~約9時間、約30分~約8時間、約30分~約7時間、約30分~約6時間、約30分~約5時間、約30分~約4.5時間、約30分~約4時間、約30分~約3.5時間、約30分~約3時間、約30分~約2.5時間、約30分~約2時間、約30分~約1.5時間、約30分~約1時間、約30分~約55分、約30分~約50分、約30分~約45分、約30分~約40分、約30分~約35分、約35分~約10時間、約35分~約9時間、約35分~約8時間、約35分~約7時間、約35分~約6時間、約35分~約5時間、約35分~約4.5時間、約35分~約4時間、約35分~約3.5時間、約35分~約3時間、約35分~約2.5時間、約35分~約2時間、約35分~約1.5時間、約35分~約1時間、約35分~約55分、約35分~約50分、約35分~約45分、約35分~約40分、約40分~約10時間、約40分~約9時間、約40分~約8時間、約40分~約7時間、約40分~約6時間、約40分~約5時間、約40分~約4.5時間、約40分~約4時間、約40分~約3.5時間、約40分~約3時間、約40分~約2.5時間、約40分~約2時間、約40分~約1.5時間、約40分~約1時間、約40分~約55分、約40分~約50分、約40分~約45分、約45分~約10時間、約45分~約9時間、約45分~約8時間、約45分~約7時間、約45分~約6時間、約45分~約5時間、約45分~約4.5時間、約45分~約4時間、約45分~約3.5時間、約45分~約3時間、約45分~約2.5時間、約45分~約2時間、約45分~約1.5時間、約45分~約1時間、約45分~約55分、約45分~約50分、約50分~約10時間、約50分~約9時間、約50分~約8時間、約50分~約7時間、約50分~約6時間、約50分~約5時間、約50分~約4.5時間、約50分~約4時間、約50分~約3.5時間、約50分~約3時間、約50分~約2.5時間、約50分~約2時間、約50分~約1.5時間、約50分~約1時間、約50分~約55分、約55分~約10時間、約55分~約9時間、約55分~約8時間、約55分~約7時間、約55分~約6時間、約55分~約5時間、約55分~約4.5時間、約55分~約4時間、約55分~約3.5時間、約55分~約3時間、約55分~約2.5時間、約55分~約2時間、約55分~約1.5時間、約55分~約1時間、約1時間~約10時間、約1時間~約9時間、約1時間~約8時間、約1時間~約7時間、約1時間~約6時間、約1時間~約5時間、約1時間~約4.5時間、約1時間~約4時間、約1時間~約3.5時間、約1時間~約3時間、約1時間~約2.5時間、約1時間~約2時間、約1時間~約1.5時間、約1.5時間~約10時間、約1.5時間~約9時間、約1.5時間~約8時間、約1.5時間~約7時間、約1.5時間~約6時間、約1.5時間~約5時間、約1.5時間~約4.5時間、約1.5時間~約4時間、約1.5時間~約3.5時間、約1.5時間~約3時間、約1.5時間~約2.5時間、約1.5時間~約2時間、約2時間~約10時間、約2時間~約9時間、約2時間~約8時間、約2時間~約7時間、約2時間~約6時間、約2時間~約5時間、約2時間~約4.5時間、約2時間~約4時間、約2時間~約3.5時間、約2時間~約3時間、約2時間~約2.5時間、約2.5時間~約10時間、約2.5時間~約9時間、約2.5時間~約8時間、約2.5時間~約7時間、約2.5時間~約6時間、約2.5時間~約5時間、約2.5時間~約4.5時間、約2.5時間~約4時間、約2.5時間~約3.5時間、約2.5時間~約3時間、約3時間~約10時間、約3時間~約9時間、約3時間~約8時間、約3時間~約7時間、約3時間~約6時間、約3時間~約5時間、約3時間~約4.5時間、約3時間~約4時間、約3時間~約3.5時間、約3.5時間~約10時間、約3.5時間~約9時間、約3.5時間~約8時間、約3.5時間~約7時間、約3.5時間~約6時間、約3.5時間~約5時間、約3.5時間~約4.5時間、約3.5時間~約4時間、約4時間~約10時間、約4時間~約9時間、約4時間~約8時間、約4時間~約7時間、約4時間~約6時間、約4時間~約5時間、約4時間~約4.5時間、約4.5時間~約10時間、約4.5時間~約9時間、約4.5時間~約8時間、約4.5時間~約7時間、約4.5時間~約6時間、約4.5時間~約5時間、約5時間~約10時間、約5時間~約9時間、約5時間~約8時間、約5時間~約7時間、約5時間~約6時間、約6時間~約10時間、約6時間~約9時間、約6時間~約8時間、約6時間~約7時間、約7時間~約10時間、約7時間~約9時間、約7時間~約8時間、約8時間~約10時間、約8時間~約9時間、または約9時間~約10時間。GI組織への抗体または抗原結合抗体フラグメントの浸透は、ラベルされた抗体またはラベルされた抗原結合抗体フラグメントの投与と、対象者に対する画像化(例えば、超音波、コンピュータ断層撮影または磁気共鳴画像化)の実行とにより、検出され得る。例えば、ラベルは、放射性同位体、重金属、蛍光体、または発光剤であり得る(例えば、任意の適切な放射性同位体、重金属、蛍光体、または当該分野において画像化に利用される発光剤)。
特定の理論に縛られることは望ましくないものの、本発明者らの考えによれば、放出部位またはその近隣において、TNF阻害薬の濃度勾配は、粘膜内において発生し、本明細書中に記載のようなデバイスを用いてTNF阻害薬を投与すると、全身投与から得られる濃度勾配と「逆」の濃度勾配が有利に得られる。このような「逆」の濃度勾配において、薬剤濃度は、粘膜表面に対して表面から深くなるほど高くなる。これと対照的に、全身投与の場合、薬剤濃度は、深い部分から表面に行くほど高くなることが多い。上記したような「逆」の濃度勾配は、IBDの病態と整列されることがより好ましい。
いくつかの実施形態において、抗体または抗原結合抗体フラグメントの投与により、治療(例えば、対象者中の本明細書中に記載の疾患のいずれかの1つ以上の症状の数、重篤度、および/または継続期間の低減)が、本明細書中に記載の組成またはデバイスのいずれかを用いて対象者へ抗体または抗原結合抗体フラグメントの第1の投与を行った後、以下の期間において可能になる:約1時間~約30日、約1時間~約28日、約1時間~約26日、約1時間~約24日、約1時間~約22日、約1時間~約20日、約1時間~約18日、約1時間~約16日、約1時間~約14日、約1時間~約12日、約1時間~約10日、約1時間~約8日、約1時間~約6日、約1時間~約5日、約1時間~約4日、約1時間~約3日、約1時間~約2日、約1時間~約1日、約1時間~約12時間、約1時間~約6時間、約1時間~約3時間、約3時間~約30日、約3時間~約28日、約3時間~約26日、約3時間~約24日、約3時間~約22日、約3時間~約20日、約3時間~約18日、約3時間~約16日、約3時間~約14日、約3時間~約12日、約3時間~約10日、約3時間~約8日、約3時間~約6日、約3時間~約5日、約3時間~約4日、約3時間~約3日、約3時間~約2日、約3時間~約1日、約3時間~約12時間、約3時間~約6時間、約6時間~約30日、約6時間~約28日、約6時間~約26日、約6時間~約24日、約6時間~約22日、約6時間~約20日、約6時間~約18日、約6時間~約16日、約6時間~約14日、約6時間~約12日、約6時間~約10日、約6時間~約8日、約6時間~約6日、約6時間~約5日、約6時間~約4日、約6時間~約3日、約6時間~約2日、約6時間~約1日、約6時間~約12時間、約12時間~約30日、約12時間~約28日、約12時間~約26日、約12時間~約24日、約12時間~約22日、約12時間~約20日、約12時間~約18日、約12時間~約16日、約12時間~約14日、約12時間~約12日、約12時間~約10日、約12時間~約8日、約12時間~約6日、約12時間~約5日、約12時間~約4日、約12時間~約3日、約12時間~約2日、約12時間~約1日、約1日~約30日、約1日~約28日、約1日~約26日、約1日~約24日、約1日~約22日、約1日~約20日、約1日~約18日、約1日~約16日、約1日~約14日、約1日~約12日、約1日~約10日、約1日~約8日、約1日~約6日、約1日~約5日、約1日~約4日、約1日~約3日、約1日~約2日、約2日~約30日、約2日~約28日、約2日~約26日、約2日~約24日、約2日~約22日、約2日~約20日、約2日~約18日、約2日~約16日、約2日~約14日、約2日~約12日、約2日~約10日、約2日~約8日、約2日~約6日、約2日~約5日、約2日~約4日、約2日~約3日、約3日~約30日、約3日~約28日、約3日~約26日、約3日~約24日、約3日~約22日、約3日~約20日、約3日~約18日、約3日~約16日、約3日~約14日、約3日~約12日、約3日~約10日、約3日~約8日、約3日~約6日、約3日~約5日、約3日~約4日、約4日~約30日、約4日~約28日、約4日~約26日、約4日~約24日、約4日~約22日、約4日~約20日、約4日~約18日、約4日~約16日、約4日~約14日、約4日~約12日、約4日~約10日、約4日~約8日、約4日~約6日、約4日~約5日、約5日~約30日、約5日~約28日、約5日~約26日、約5日~約24日、約5日~約22日、約5日~約20日、約5日~約18日、約5日~約16日、約5日~約14日、約5日~約12日、約5日~約10日、約5日~約8日、約5日~約6日、約6日~約30日、約6日~約28日、約6日~約26日、約6日~約24日、約6日~約22日、約6日~約20日、約6日~約18日、約6日~約16日、約6日~約14日、約6日~約12日、約6日~約10日、約6日~約8日、約8日~約30日、約8日~約28日、約8日~約26日、約8日~約24日、約8日~約22日、約8日~約20日、約8日~約18日、約8日~約16日、約8日~約14日、約8日~約12日、約8日~約10日、約10日~約30日、約10日~約28日、約10日~約26日、約10日~約24日、約10日~約22日、約10日~約20日、約10日~約18日、約10日~約16日、約10日~約14日、約10日~約12日、約12日~約30日、約12日~約28日、約12日~約26日、約12日~約24日、約12日~約22日、約12日~約20日、約12日~約18日、約12日~約16日、約12日~約14日、約14日~約30日、約14日~約28日、約14日~約26日、約14日~約24日、約14日~約22日、約14日~約20日、約14日~約18日、約14日~約16日、約16日~約30日、約16日~約28日、約16日~約26日、約16日~約24日、約16日~約22日、約16日~約20日、約16日~約18日、約18日~約30日、約18日~約28日、約18日~約26日、約18日~約24日、約18日~約22日、約18日~約20日、約20日~約30日、約20日~約28日、約20日~約26日、約20日~約24日、約20日~約22日、約22日~約30日、約22日~約28日、約22日~約26日、約22日~約24日、約24日~約30日、約24日~約28日、約24日~約26日、約26日~約30日、約26日~約28日または約28日~約30日。本明細書中に記載の症状の非限定的例について、説明する。
例えば、治療の結果、以下の低下が可能になり得る(例えば、約1%~約99%の低下、約1%~約95%の低下、約1%~約90%の低下、約1%~約85%の低下、約1%~約80%の低下、約1%~約75%の低下、約1%~約70%の低下、約1%~約65%の低下、約1%~約60%の低下、約1%~約55%の低下、約1%~約50%の低下、約1%~約45%の低下、約1%~約40%の低下、約1%~約35%の低下、約1%~約30%の低下、約1%~約25%の低下、約1%~約20%の低下、約1%~約15%の低下、約1%~約10%の低下、約1%~約5%の低下、約5%~約99%の低下、約5%~約95%の低下、約5%~約90%の低下、約5%~約85%の低下、約5%~約80%の低下、約5%~約75%の低下、約5%~約70%の低下、約5%~約65%の低下、約5%~約60%の低下、約5%~約55%の低下、約5%~約50%の低下、約5%~約45%の低下、約5%~約40%の低下、約5%~約35%の低下、約5%~約30%の低下、約5%~約25%の低下、約5%~約20%の低下、約5%~約15%の低下、約5%~約10%の低下、約10%~約99%の低下、約10%~約95%の低下、約10%~約90%の低下、約10%~約85%の低下、約10%~約80%の低下、約10%~約75%の低下、約10%~約70%の低下、約10%~約65%の低下、約10%~約60%の低下、約10%~約55%の低下、約10%~約50%の低下、約10%~約45%の低下、約10%~約40%の低下、約10%~約35%の低下、約10%~約30%の低下、約10%~約25%の低下、約10%~約20%の低下、約10%~約15%の低下、約15%~約99%の低下、約15%~約95%の低下、約15%~約90%の低下、約15%~約85%の低下、約15%~約80%の低下、約15%~約75%の低下、約15%~約70%の低下、約15%~約65%の低下、約15%~約60%の低下、約15%~約55%の低下、約15%~約50%の低下、約15%~約45%の低下、約15%~約40%の低下、約15%~約35%の低下、約15%~約30%の低下、約15%~約25%の低下、約15%~約20%の低下、約20%~約99%の低下、約20%~約95%の低下、約20%~約90%の低下、約20%~約85%の低下、約20%~約80%の低下、約20%~約75%の低下、約20%~約70%の低下、約20%~約65%の低下、約20%~約60%の低下、約20%~約55%の低下、約20%~約50%の低下、約20%~約45%の低下、約20%~約40%の低下、約20%~約35%の低下、約20%~約30%の低下、約20%~約25%の低下、約25%~約99%の低下、約25%~約95%の低下、約25%~約90%の低下、約25%~約85%の低下、約25%~約80%の低下、約25%~約75%の低下、約25%~約70%の低下、約25%~約65%の低下、約25%~約60%の低下、約25%~約55%の低下、約25%~約50%の低下、約25%~約45%の低下、約25%~約40%の低下、約25%~約35%の低下、約25%~約30%の低下、約30%~約99%の低下、約30%~約95%の低下、約30%~約90%の低下、約30%~約85%の低下、約30%~約80%の低下、約30%~約75%の低下、約30%~約70%の低下、約30%~約65%の低下、約30%~約60%の低下、約30%~約55%の低下、約30%~約50%の低下、約30%~約45%の低下、約30%~約40%の低下、約30%~約35%の低下、約35%~約99%の低下、約35%~約95%の低下、約35%~約90%の低下、約35%~約85%の低下、約35%~約80%の低下、約35%~約75%の低下、約35%~約70%の低下、約35%~約65%の低下、約35%~約60%の低下、約35%~約55%の低下、約35%~約50%の低下、約35%~約45%の低下、約35%~約40%の低下、約40%~約99%の低下、約40%~約95%の低下、約40%~約90%の低下、約40%~約85%の低下、約40%~約80%の低下、約40%~約75%の低下、約40%~約70%の低下、約40%~約65%の低下、約40%~約60%の低下、約40%~約55%の低下、約40%~約50%の低下、約40%~約45%の低下、約45%~約99%の低下、約45%~約95%の低下、約45%~約90%の低下、約45%~約85%の低下、約45%~約80%の低下、約45%~約75%の低下、約45%~約70%の低下、約45%~約65%の低下、約45%~約60%の低下、約45%~約55%の低下、約45%~約50%の低下、約50%~約99%の低下、約50%~約95%の低下、約50%~約90%の低下、約50%~約85%の低下、約50%~約80%の低下、約50%~約75%の低下、約50%~約70%の低下、約50%~約65%の低下、約50%~約60%の低下、約50%~約55%の低下、約55%~約99%の低下、約55%~約95%の低下、約55%~約90%の低下、約55%~約85%の低下、約55%~約80%の低下、約55%~約75%の低下、約55%~約70%の低下、約55%~約65%の低下、約55%~約60%の低下、約60%~約99%の低下、約60%~約95%の低下、約60%~約90%の低下、約60%~約85%の低下、約60%~約80%の低下、約60%~約75%の低下、約60%~約70%の低下、約60%~約65%の低下、約65%~約99%の低下、約65%~約95%の低下、約65%~約90%の低下、約65%~約85%の低下、約65%~約80%の低下、約65%~約75%の低下、約65%~約70%の低下、約70%~約99%の低下、約70%~約95%の低下、約70%~約90%の低下、約70%~約85%の低下、約70%~約80%の低下、約70%~約75%の低下、約75%~約99%の低下、約75%~約95%の低下、約75%~約90%の低下、約75%~約85%の低下、約75%~約80%の低下、約80%~約99%の低下、約80%~約95%の低下、約80%~約90%の低下、約80%~約85%の低下、約85%~約99%の低下、約85%~約95%の低下、約85%~約90%の低下、約90%~約99%の低下、約90%~約95%の低下、または約95%~約99%の低下)が、下記のうち1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つまたは9つ)において可能になる:GI組織中のインタフェロン-γのレベル、GI組織中のIL-1Βのレベル、GI組織中のIL-6のレベル、GI組織中のIL-22のレベル、GI組織中のIL-17Aのレベル、GI組織中のTNFαのレベル、GI組織中のIL-2のレベル、および対象者中の内視鏡検査スコア(例えば、本明細書中に記載の組成またはデバイスのいずれかを用いた抗体または抗原結合抗体フラグメントの第1の投与後の(例えば、約1時間~約30日の期間(例えば、または本明細書中の部分範囲のいずれか)の後に治療前の対象者中のレベルと比較してまたは類似の疾病を有しかつプラセボまたは異なる治療を受けた対象者または対象者の母集団と比較してたレベル)。内視鏡検査スコアを決定する例示的方法について、本明細書中に記載があり、内視鏡検査スコアの他の決定方法が、当該分野において公知である。インタフェロン-γ、IL-1Β、IL-6、IL-22、IL-17A、TNFα、およびIL-2のレベルを決定する例示的方法について、本明細書中に記載する。これらのサイトカインのレベルを決定するさらなる方法が、当該分野において公知である。
いくつかの例において、治療の結果、以下の増加が可能になり得る(例えば、約1%~約500%の増加、約1%~約400%の増加、約1%~約300%の増加、約1%~約200%の増加、約1%~約150%の増加、約1%~約100%の増加、約1%~約90%の増加、約1%~約80%の増加、約1%~約70%の増加、約1%~約60%の増加、約1%~約50%の増加、約1%~約40%の増加、約1%~約30%の増加、約1%~約20%の増加、約1%~約10%の増加、10%~約500%の増加、約10%~約400%の増加、約10%~約300%の増加、約10%~約200%の増加、約10%~約150%の増加、約10%~約100%の増加、約10%~約90%の増加、約10%~約80%の増加、約10%~約70%の増加、約10%~約60%の増加、約10%~約50%の増加、約10%~約40%の増加、約10%~約30%の増加、約10%~約20%の増加、約20%~約500%の増加、約20%~約400%の増加、約20%~約300%の増加、約20%~約200%の増加、約20%~約150%の増加、約20%~約100%の増加、約20%~約90%の増加、約20%~約80%の増加、約20%~約70%の増加、約20%~約60%の増加、約20%~約50%の増加、約20%~約40%の増加、約20%~約30%の増加、約30%~約500%の増加、約30%~約400%の増加、約30%~約300%の増加、約30%~約200%の増加、約30%~約150%の増加、約30%~約100%の増加、約30%~約90%の増加、約30%~約80%の増加、約30%~約70%の増加、約30%~約60%の増加、約30%~約50%の増加、約30%~約40%の増加、約40%~約500%の増加、約40%~約400%の増加、約40%~約300%の増加、約40%~約200%の増加、約40%~約150%の増加、約40%~約100%の増加、約40%~約90%の増加、約40%~約80%の増加、約40%~約70%の増加、約40%~約60%の増加、約40%~約50%の増加、約50%~約500%の増加、約50%~約400%の増加、約50%~約300%の増加、約50%~約200%の増加、約50%~約150%の増加、約50%~約100%の増加、約50%~約90%の増加、約50%~約80%の増加、約50%~約70%の増加、約50%~約60%の増加、約60%~約500%の増加、約60%~約400%の増加、約60%~約300%の増加、約60%~約200%の増加、約60%~約150%の増加、約60%~約100%の増加、約60%~約90%の増加、約60%~約80%の増加、約60%~約70%の増加、約70%~約500%の増加、約70%~約400%の増加、約70%~約300%の増加、約70%~約200%の増加、約70%~約150%の増加、約70%~約100%の増加、約70%~約90%の増加、約70%~約80%の増加、約80%~約500%の増加、約80%~約400%の増加、約80%~約300%の増加、約80%~約200%の増加、約80%~約150%の増加、約80%~約100%の増加、約80%~約90%の増加、約90%~約500%の増加、約90%~約400%の増加、約90%~約300%の増加、約90%~約200%の増加、約90%~約150%の増加、約90%~約100%の増加、約100%~約500%の増加、約100%~約400%の増加、約100%~約300%の増加、約100%~約200%の増加、約100%~約150%の増加、約150%~約500%の増加、約150%~約400%の増加、約150%~約300%の増加、約150%~約200%の増加、約200%~約500%の増加、約200%~約400%の増加、約200%~約300%の増加、約300%~約500%の増加、約300%~約400%の増加、または約400%~約500%の増加)が、本明細書中に記載の組成またはデバイスのいずれかを用いた抗体または抗原結合抗体フラグメントの第1の投与後の便硬さスコアおよび対象者の体重のうち片方または両方において(例えば、治療前の対象者中のレベルと比較してまたは類似の疾病を有しかつプラセボまたは異なる治療を受けた対象者または対象者の母集団と比較して)(例えば、約1時間~約30日の期間(例えば、または本明細書中に記載の部分範囲のいずれか)において可能になり得る。本明細書中に記載のような便硬さスコアの決定のための例示的方法。便硬さスコアの決定のためのさらなる方法が、当該分野において公知である。
いくつかの例において、本明細書中に記載のデバイスまたは組成のいずれかを用いて抗体または抗原結合抗体フラグメントの投与を行うと、抗体または抗原結合抗体フラグメントのGI組織濃度の抗体または抗原結合抗体フラグメントの血液、血清または血漿濃度に対する比が、例えば、以下の数値になり得る:約2.8~約6.0、約2.8~約5.8、約2.8~約5.6、約2.8~約5.4、約2.8~約5.2、約2.8~約5.0、約2.8~約4.8、約2.8~約4.6、約2.8~約4.4、約2.8~約4.2、約2.8~約4.0、約2.8~約3.8、約2.8~約3.6、約2.8~約3.4、約2.8~約3.2、約2.8~約3.0、約3.0~約6.0、約3.0~約5.8、約3.0~約5.6、約3.0~約5.4、約3.0~約5.2、約3.0~約5.0、約3.0~約4.8、約3.0~約4.6、約3.0~約4.4、約3.0~約4.2、約3.0~約4.0、約3.0~約3.8、約3.0~約3.6、約3.0~約3.4、約3.0~約3.2、約3.2~約6.0、約3.2~約5.8、約3.2~約5.6、約3.2~約5.4、約3.2~約5.2、約3.2~約5.0、約3.2~約4.8、約3.2~約4.6、約3.2~約4.4、約3.2~約4.2、約3.2~約4.0、約3.2~約3.8、約3.2~約3.6、約3.2~約3.4、約3.4~約6.0、約3.4~約5.8、約3.4~約5.6、約3.4~約5.4、約3.4~約5.2、約3.4~約5.0、約3.4~約4.8、約3.4~約4.6、約3.4~約4.4、約3.4~約4.2、約3.4~約4.0、約3.4~約3.8、約3.4~約3.6、約3.6~約6.0、約3.6~約5.8、約3.6~約5.6、約3.6~約5.4、約3.6~約5.2、約3.6~約5.0、約3.6~約4.8、約3.6~約4.6、約3.6~約4.4、約3.6~約4.2、約3.6~約4.0、約3.6~約3.8、約3.8~約6.0、約3.8~約5.8、約3.8~約5.6、約3.8~約5.4、約3.8~約5.2、約3.8~約5.0、約3.8~約4.8、約3.8~約4.6、約3.8~約4.4、約3.8~約4.2、約3.8~約4.0、約4.0~約6.0、約4.0~約5.8、約4.0~約5.6、約4.0~約5.4、約4.0~約5.2、約4.0~約5.0、約4.0~約4.8、約4.0~約4.6、約4.0~約4.4、約4.0~約4.2、約4.2~約6.0、約4.2~約5.8、約4.2~約5.6、約4.2~約5.4、約4.2~約5.2、約4.2~約5.0、約4.2~約4.8、約4.2~約4.6、約4.2~約4.4、約4.4~約6.0、約4.4~約5.8、約4.4~約5.6、約4.4~約5.4、約4.4~約5.2、約4.4~約5.0、約4.4~約4.8、約4.4~約4.6、約4.6~約6.0、約4.6~約5.8、約4.6~約5.6、約4.6~約5.4、約4.6~約5.2、約4.6~約5.0、約4.6~約4.8、約4.8~約6.0、約4.8~約5.8、約4.8~約5.6、約4.8~約5.4、約4.8~約5.2、約4.8~約5.0、約5.0~約6.0、約5.0~約5.8、約5.0~約5.6、約5.0~約5.4、約5.0~約5.2、約5.2~約6.0、約5.2~約5.8、約5.2~約5.6、約5.2~約5.4、約5.4~約6.0、約5.4~約5.8、約5.4~約5.6、約5.6~約6.0、約5.6~約5.8、または約5.8~約6.0。よって、いくつかの実施形態において、本明細書中開示される治療方法は、デバイスの投与後の実質的に同一時点におけるGI組織中のTNF阻害薬のレベルの対象者の血液、血清または血漿中のTNF阻害薬のレベルに対する比が約2.8~約6.0であると決定することを含み得る。対象者の血漿またはGI組織中の抗体または抗原結合抗体フラグメントの濃度を測定する例示的方法について、本明細書中に記載する。前対象者の血漿またはGI組織中の抗体または抗原結合抗体フラグメントの濃度を測定するさらなる方法が、当該分野において公知である。
よって、いくつかの実施形態において、本明細書中開示される治療方法は、GI組織中のTNF阻害薬のレベル(例えば、本明細書中に記載の例示的GI組織のうち1つ以上)を決定することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書中開示される治療方法は、ルーメン/表面粘膜、粘膜固有層、粘膜下組織および筋層/漿膜のうち1つ以上(例えば、2つ、3つまたは4つ)におけるTNF阻害薬のレベルを決定することを含み得る。
いくつかの実施形態において、本明細書中開示される治療方法は、デバイスの投与後の時点におけるGI組織中(例えば、本明細書中に記載の例示的な種類のGI組織のうち1つ以上)のTNF阻害薬のレベルが、等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の実質的に同一時点におけるGI組織中のTNF阻害薬のレベルを上回ることを決定することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書中開示される治療方法は、デバイスの投与後の時点におけるルーメン/表面粘膜、粘膜固有層、粘膜下組織および筋層/漿膜のうち1つ以上(例えば、2つ、3つまたは4つ)におけるTNF阻害薬のレベルが、等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の実質的に同一時点におけるルーメン/表面粘膜、粘膜固有層、粘膜下組織および筋層/漿膜のうち1つ以上(例えば、2つ、3つまたは4つ)におけるTNF阻害薬のレベルを上回ることを含み得る。
いくつかの実施形態において、本明細書中開示される治療方法は、対象者の糞便中のTNF阻害薬のレベルを決定することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書中開示される治療方法は、GI組織(例えば、ルーメン/表面粘膜、粘膜固有層、粘膜下組織および筋層/漿膜のうち1つ以上(例えば、2つ、3つまたは4つ))におけるTNF阻害薬のレベルをデバイスの投与から約10分~約10時間の期間以内に決定することを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載のような治療方法は、デバイスの投与後の疾病の場所におけるTNF阻害薬のレベルを決定することを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載のような治療方法は、デバイスの投与後の時点における疾病場所におけるTNF阻害薬のレベルが、実質的に等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の同一時点における同じ疾病場所におけるTNF阻害薬のレベルを上回ることを決定することを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載のような治療方法は、デバイスの投与後の時点における対象者中の血漿中のTNF阻害薬のレベルが、等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の実質的に同一時点における対象者中の血漿中のTNF阻害薬のレベルを下回ることを決定することを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載のような治療方法は、デバイスの投与後から約10分~約10時間の期間以内に対象者の組織中のTNF阻害薬のレベルを決定することを含む。
本明細書中に記載の方法のうちいずれかのいくつかの例の結果、全身的免疫反応(例えば、血液)を維持しつつ、例えば局所的炎症反応(例えば、局所的GI組織における炎症反応)の選択的抑制に繋がり得る。GI組織は、例えば、1つ以上の疾病部位の近位のGI組織であり得る。F本明細書中用いられるように、「GI内容物」とは、消化(GI)管の内容物を指す(例えば、以下のうち1つ以上の内容物:十二指腸、空腸、回腸、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S字結腸および直腸、より詳細には、十二指腸、空腸、回腸、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸およびS字結腸のうち1つ以上の近位部あるいは十二指腸、空腸、回腸、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸およびS字結腸のうち1つ以上の遠位部)。よって、いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、1つ以上の疾病部位の近位における十二指腸組織における炎症反応の選択的抑制が、(全身的免疫反応を維持しつつ)可能になり得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、1つ以上の疾病部位の近位の空腸組織における炎症反応の選択的抑制が、(全身的免疫反応を維持しつつ)可能になり得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、1つ以上の疾病部位の近位の回腸組織における炎症反応の選択的抑制が、(全身的免疫反応を維持しつつ)可能になり得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、1つ以上の疾病部位の近位の盲腸組織における炎症反応の選択的抑制が、(全身的免疫反応を維持しつつ)可能になり得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、1つ以上の疾病部位の近位の上行結腸組織における選択的抑制が、(全身的免疫反応を維持しつつ)可能になり得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、1つ以上の疾病部位の近位の横行結腸組織における炎症反応の選択的抑制が、(全身的免疫反応を維持しつつ)可能になり得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、1つ以上の疾病部位の近位の下行結腸組織における炎症反応の選択的抑制が、(全身的免疫反応を維持しつつ)可能になり得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、1つ以上の疾病部位の近位のS字結腸組織における炎症反応の選択的抑制が、(全身的免疫反応を維持しつつ)可能になり得る。いくつかの例において、本明細書中に記載の方法により、以下が可能になり得る:1%の増加~500%の増加(例えば、1%の増加~450%の増加、1%の増加~400%の増加、1%の増加~350%の増加、1%の増加~300%の増加、1%の増加~250%の増加、1%の増加~200%の増加、1%の増加~190%の増加、1%の増加~180%の増加、1%の増加~170%の増加、1%の増加~160%の増加、1%の増加~150%の増加、1%の増加~140%の増加、1%の増加~130%の増加、1%の増加~120%の増加、1%の増加~110%の増加、1%の増加~100%の増加、1%の増加~90%の増加、1%の増加~80%の増加、1%の増加~70%の増加、1%の増加~60%の増加、1%の増加~50%の増加、1%の増加~40%の増加、1%の増加~30%の増加、1%の増加~25%の増加、1%の増加~20%の増加、1%の増加~15%の増加、1%の増加~10%の増加、1%の増加~5%の増加、5%の増加~500%の増加、5%の増加~450%の増加、5%の増加~400%の増加、5%の増加~350%の増加、5%の増加~300%の増加、5%の増加~250%の増加、5%の増加~200%の増加、5%の増加~190%の増加、5%の増加~180%の増加、5%の増加~170%の増加、5%の増加~160%の増加、5%の増加~150%の増加、5%の増加~140%の増加、5%の増加~130%の増加、5%の増加~120%の増加、5%の増加~110%の増加、5%の増加~100%の増加、5%の増加~90%の増加、5%の増加~80%の増加、5%の増加~70%の増加、5%の増加~60%の増加、5%の増加~50%の増加、5%の増加~40%の増加、5%の増加~30%の増加、5%の増加~25%の増加、5%の増加~20%の増加、5%の増加~15%の増加、5%の増加~10%の増加、10%の増加~500%の増加、10%の増加~450%の増加、10%の増加~400%の増加、10%の増加~350%の増加、10%の増加~300%の増加、10%の増加~250%の増加、10%の増加~200%の増加、10%の増加~190%の増加、10%の増加~180%の増加、10%の増加~170%の増加、10%の増加~160%の増加、10%の増加~150%の増加、10%の増加~140%の増加、10%の増加~130%の増加、10%の増加~120%の増加、10%の増加~110%の増加、10%の増加~100%の増加、10%の増加~90%の増加、10%の増加~80%の増加、10%の増加~70%の増加、10%の増加~60%の増加、10%の増加~50%の増加、10%の増加~40%の増加、10%の増加~30%の増加、10%の増加~25%の増加、10%の増加~20%の増加、10%の増加~15%の増加、15%の増加~500%の増加、15%の増加~450%の増加、15%の増加~400%の増加、15%の増加~350%の増加、15%の増加~300%の増加、15%の増加~250%の増加、15%の増加~200%の増加、15%の増加~190%の増加、15%の増加~180%の増加、15%の増加~170%の増加、15%の増加~160%の増加、15%の増加~150%の増加、15%の増加~140%の増加、15%の増加~130%の増加、15%の増加~120%の増加、15%の増加~110%の増加、15%の増加~100%の増加、15%の増加~90%の増加、15%の増加~80%の増加、15%の増加~70%の増加、15%の増加~60%の増加、15%の増加~50%の増加、15%の増加~40%の増加、15%の増加~30%の増加、15%の増加~25%の増加、15%の増加~20%の増加、20%の増加~500%の増加、20%の増加~450%の増加、20%の増加~400%の増加、20%の増加~350%の増加、20%の増加~300%の増加、20%の増加~250%の増加、20%の増加~200%の増加、20%の増加~190%の増加、20%の増加~180%の増加、20%の増加~170%の増加、20%の増加~160%の増加、20%の増加~150%の増加、20%の増加~140%の増加、20%の増加~130%の増加、20%の増加~120%の増加、20%の増加~110%の増加、20%の増加~100%の増加、20%の増加~90%の増加、20%の増加~80%の増加、20%の増加~70%の増加、20%の増加~60%の増加、20%の増加~50%の増加、20%の増加~40%の増加、20%の増加~30%の増加、20%の増加~25%の増加、25%の増加~500%の増加、25%の増加~450%の増加、25%の増加~400%の増加、25%の増加~350%の増加、25%の増加~300%の増加、25%の増加~250%の増加、25%の増加~200%の増加、25%の増加~190%の増加、25%の増加~180%の増加、25%の増加~170%の増加、25%の増加~160%の増加、25%の増加~150%の増加、25%の増加~140%の増加、25%の増加~130%の増加、25%の増加~120%の増加、25%の増加~110%の増加、25%の増加~100%の増加、25%の増加~90%の増加、25%の増加~80%の増加、25%の増加~70%の増加、25%の増加~60%の増加、25%の増加~50%の増加、25%の増加~40%の増加、25%の増加~30%の増加、30%の増加~500%の増加、30%の増加~450%の増加、30%の増加~400%の増加、30%の増加~350%の増加、30%の増加~300%の増加、30%の増加~250%の増加、30%の増加~200%の増加、30%の増加~190%の増加、30%の増加~180%の増加、30%の増加~170%の増加、30%の増加~160%の増加、30%の増加~150%の増加、30%の増加~140%の増加、30%の増加~130%の増加、30%の増加~120%の増加、30%の増加~110%の増加、30%の増加~100%の増加、30%の増加~90%の増加、30%の増加~80%の増加、30%の増加~70%の増加、30%の増加~60%の増加、30%の増加~50%の増加、30%の増加~40%の増加、40%の増加~500%の増加、40%の増加~450%の増加、40%の増加~400%の増加、40%の増加~350%の増加、40%の増加~300%の増加、40%の増加~250%の増加、40%の増加~200%の増加、40%の増加~190%の増加、40%の増加~180%の増加、40%の増加~170%の増加、40%の増加~160%の増加、40%の増加~150%の増加、40%の増加~140%の増加、40%の増加~130%の増加、40%の増加~120%の増加、40%の増加~110%の増加、40%の増加~100%の増加、40%の増加~90%の増加、40%の増加~80%の増加、40%の増加~70%の増加、40%の増加~60%の増加、40%の増加~50%の増加、50%の増加~500%の増加、50%の増加~450%の増加、50%の増加~400%の増加、50%の増加~350%の増加、50%の増加~300%の増加、50%の増加~250%の増加、50%の増加~200%の増加、50%の増加~190%の増加、50%の増加~180%の増加、50%の増加~170%の増加、50%の増加~160%の増加、50%の増加~150%の増加、50%の増加~140%の増加、50%の増加~130%の増加、50%の増加~120%の増加、50%の増加~110%の増加、50%の増加~100%の増加、50%の増加~90%の増加、50%の増加~80%の増加、50%の増加~70%の増加、50%の増加~60%の増加、60%の増加~500%の増加、60%の増加~450%の増加、60%の増加~400%の増加、60%の増加~350%の増加、60%の増加~300%の増加、60%の増加~250%の増加、60%の増加~200%の増加、60%の増加~190%の増加、60%の増加~180%の増加、60%の増加~170%の増加、60%の増加~160%の増加、60%の増加~150%の増加、60%の増加~140%の増加、60%の増加~130%の増加、60%の増加~120%の増加、60%の増加~110%の増加、60%の増加~100%の増加、60%の増加~90%の増加、60%の増加~80%の増加、60%の増加~70%の増加、70%の増加~500%の増加、70%の増加~450%の増加、70%の増加~400%の増加、70%の増加~350%の増加、70%の増加~300%の増加、70%の増加~250%の増加、70%の増加~200%の増加、70%の増加~190%の増加、70%の増加~180%の増加、70%の増加~170%の増加、70%の増加~160%の増加、70%の増加~150%の増加、70%の増加~140%の増加、70%の増加~130%の増加、70%の増加~120%の増加、70%の増加~110%の増加、70%の増加~100%の増加、70%の増加~90%の増加、70%の増加~80%の増加、80%の増加~500%の増加、80%の増加~450%の増加、80%の増加~400%の増加、80%の増加~350%の増加、80%の増加~300%の増加、80%の増加~250%の増加、80%の増加~200%の増加、80%の増加~190%の増加、80%の増加~180%の増加、80%の増加~170%の増加、80%の増加~160%の増加、80%の増加~150%の増加、80%の増加~140%の増加、80%の増加~130%の増加、80%の増加~120%の増加、80%の増加~
110%の増加、80%の増加~100%の増加、80%の増加~90%の増加、90%の増加~500%の増加、90%の増加~450%の増加、90%の増加~400%の増加、90%の増加~350%の増加、90%の増加~300%の増加、90%の増加~250%の増加、90%の増加~200%の増加、90%の増加~190%の増加、90%の増加~180%の増加、90%の増加~170%の増加、90%の増加~160%の増加、90%の増加~150%の増加、90%の増加~140%の増加、90%の増加~130%の増加、90%の増加~120%の増加、90%の増加~110%の増加、90%の増加~100%の増加、100%の増加~500%の増加、100%の増加~450%の増加、100%の増加~400%の増加、100%の増加~350%の増加、100%の増加~300%の増加、100%の増加~250%の増加、100%の増加~200%の増加、100%の増加~190%の増加、100%の増加~180%の増加、100%の増加~170%の増加、100%の増加~160%の増加、100%の増加~150%の増加、100%の増加~140%の増加、100%の増加~130%の増加、100%の増加~120%の増加、100%の増加~110%の増加、110%の増加~500%の増加、110%の増加~450%の増加、110%の増加~400%の増加、110%の増加~350%の増加、110%の増加~300%の増加、110%の増加~250%の増加、110%の増加~200%の増加、110%の増加~190%の増加、110%の増加~180%の増加、110%の増加~170%の増加、110%の増加~160%の増加、110%の増加~150%の増加、110%の増加~140%の増加、110%の増加~130%の増加、110%の増加~120%の増加、120%の増加~500%の増加、120%の増加~450%の増加、120%の増加~400%の増加、120%の増加~350%の増加、120%の増加~300%の増加、120%の増加~250%の増加、120%の増加~200%の増加、120%の増加~190%の増加、120%の増加~180%の増加、120%の増加~170%の増加、120%の増加~160%の増加、120%の増加~150%の増加、120%の増加~140%の増加、120%の増加~130%の増加、130%の増加~500%の増加、130%の増加~450%の増加、130%の増加~400%の増加、130%の増加~350%の増加、130%の増加~300%の増加、130%の増加~250%の増加、130%の増加~200%の増加、130%の増加~190%の増加、130%の増加~180%の増加、130%の増加~170%の増加、130%の増加~160%の増加、130%の増加~150%の増加、130%の増加~140%の増加、140%の増加~500%の増加、140%の増加~450%の増加、140%の増加~400%の増加、140%の増加~350%の増加、140%の増加~300%の増加、140%の増加~250%の増加、140%の増加~200%の増加、140%の増加~190%の増加、140%の増加~180%の増加、140%の増加~170%の増加、140%の増加~160%の増加、140%の増加~150%の増加、150%の増加~500%の増加、150%の増加~450%の増加、150%の増加~400%の増加、150%の増加~350%の増加、150%の増加~300%の増加、150%の増加~250%の増加、150%の増加~200%の増加、150%の増加~190%の増加、150%の増加~180%の増加、150%の増加~170%の増加、150%の増加~160%の増加、160%の増加~500%の増加、160%の増加~450%の増加、160%の増加~400%の増加、160%の増加~350%の増加、160%の増加~300%の増加、160%の増加~250%の増加、160%の増加~200%の増加、160%の増加~190%の増加、160%の増加~180%の増加、160%の増加~170%の増加、170%の増加~500%の増加、170%の増加~450%の増加、170%の増加~400%の増加、170%の増加~350%の増加、170%の増加~300%の増加、170%の増加~250%の増加、170%の増加~200%の増加、170%の増加~190%の増加、170%の増加~180%の増加、180%の増加~500%の増加、180%の増加~450%の増加、180%の増加~400%の増加、180%の増加~350%の増加、180%の増加~300%の増加、180%の増加~250%の増加、180%の増加~200%の増加、180%の増加~190%の増加、190%の増加~500%の増加、190%の増加~450%の増加、190%の増加~400%の増加、190%の増加~350%の増加、190%の増加~300%の増加、190%の増加~250%の増加、190%の増加~200%の増加、200%の増加~500%の増加、200%の増加~450%の増加、200%の増加~400%の増加、200%の増加~350%の増加、200%の増加~300%の増加、200%の増加~250%の増加、250%の増加~500%の増加、250%の増加~450%の増加、250%の増加~400%の増加、250%の増加~350%の増加、250%の増加~300%の増加、300%の増加~500%の増加、300%の増加~450%の増加、300%の増加~400%の増加、300%の増加~350%の増加、350%の増加~500%の増加、350%の増加~450%の増加、350%の増加~400%の増加、400%の増加~500%の増加、400%の増加~450%の増加、または450%の増加~500%の増加)が、以下のうち1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つまたは10個)について、例えば同一投与量の同一TNF阻害薬が全身投与された対象者における対応するレベルとそれぞれ比較したときに可能になり得る:IL-6の血漿、血清または血液レベル;IL-2の血漿、血清または血液レベル;IL-1Βの血漿、血清または血液レベル;TNFαの血漿、血清または血液レベル;IL-17Aの血漿、血清または血液レベル;IL-2の血漿、血清または血液レベル2;インタフェロン-γの血漿、血清または血液レベル;血液Th記憶細胞(CD44+CD45RB-CD4+細胞)のレベル;および血液細胞中のα4β7発現のレベル。IL-6の血漿、血清または血液レベル;IL-2の血漿、血清または血液レベル;IL-1Βの血漿、血清または血液レベル;TNFαの血漿、血清または血液レベル;IL-17Aの血漿、血清または血液レベル;IL-2の血漿、血清または血液レベル2;インタフェロン-γの血漿、血清または血液レベル;血液Th記憶細胞(CD44+CD45RB-CD4+細胞)のレベル;および血液細胞中のα4β7発現のレベルを決定する方法が、当該分野において公知である。
本明細書中に記載の方法のうちいずれかのうちいくつかの例において、例えば、以下のうち1つ以上の(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたは7つ)の1%~99%の低下(または本明細書中に記載のこの範囲の部分範囲のいずれか)が得られる:例えば治療を投与されていないかまたは本明細書中開示されるようなTNF阻害薬の局所的投与を受けていない対象者中の対応するレベルと比較したときの、GI組織中のインタフェロン-γのレベルまたはGI内容物;GI組織中のIL-1ΒのレベルまたはGI内容物;GI組織中のIL-6のレベルまたはGI内容物;GI組織中のIL-22のレベルまたはGI内容物;GI組織またはGI内容物中のIL-17Aのレベル;GI組織またはGI内容物中のTNFαのレベル;およびGI組織またはGI内容物中のIL-2のレベル。よって、いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、例えば、1%~99%の低下(または本明細書中に記載のこの範囲の部分範囲のいずれか)が、以下のうち1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたは7つ)において可能になり得る:1つ以上の疾病部位の近位の十二指腸組織における、インタフェロン-γのレベル;IL-1Βのレベル;IL-6のレベル;IL-22のレベル;IL-17Aのレベル;TNFαのレベル;およびIL-2のレベル。よって、いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、例えばa1%to99%の低下(または本明細書中に記載のこの範囲の部分範囲のいずれか)が、以下のうち1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたは7つ)において可能になり得る:1つ以上の疾病部位の近位の回腸組織における、インタフェロン-γのレベル;IL-1Βのレベル;IL-6のレベル;IL-22のレベル;IL-17Aのレベル;TNFαのレベル;およびIL-2のレベル。よって、いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、例えば1%~99%の低下(または本明細書中に記載のこの範囲の部分範囲のいずれか)が、以下のうち1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたは7つ)において可能になり得る:1つ以上の疾病部位の近位の空腸組織における、インタフェロン-γのレベル;IL-1Βのレベル;IL-6のレベル;IL-22のレベル;IL-17Aのレベル;TNFαのレベル;およびIL-2のレベル。よって、いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、例えば1%~99%の低下(または本明細書中に記載のこの範囲の部分範囲のいずれか)が、以下のうち1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたは7つ)において可能になり得る:1つ以上の疾病部位の近位の盲腸組織における、インタフェロン-γのレベル;IL-1Βのレベル;IL-6のレベル;IL-22のレベル;IL-17Aのレベル;TNFαのレベル;およびIL-2のレベル。よって、いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、例えば1%~99%の低下(または本明細書中に記載のこの範囲の部分範囲のいずれか)が、以下のうち1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたは7つ)において可能になり得る:1つ以上の疾病部位の近位の上行結腸組織における、インタフェロン-γのレベル;IL-1Βのレベル;IL-6のレベル;IL-22のレベル;IL-17Aのレベル;TNFαのレベル;およびIL-2のレベル。よって、いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、例えば1%~99%の低下(または本明細書中に記載のこの範囲の部分範囲のいずれか)が、以下のうち1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたは7つ)において可能になり得る:1つ以上の疾病部位の近位の横行結腸組織における、インタフェロン-γのレベル;IL-1Βのレベル;IL-6のレベル;IL-22のレベル;IL-17Aのレベル;TNFαのレベル;およびIL-2のレベル。よって、いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、例えば1%~99%の低下(または本明細書中に記載のこの範囲の部分範囲のいずれか)が、以下のうち1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたは7つ)において可能になり得る:1つ以上の疾病部位の近位の下行結腸組織における、インタフェロン-γのレベル;IL-1Βのレベル;IL-6のレベル;IL-22のレベル;IL-17Aのレベル;TNFαのレベル;およびIL-2のレベル。よって、いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法により、例えば1%~99%の低下(または本明細書中に記載のこの範囲の部分範囲のいずれか)が、以下のうち1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたは7つ)において可能になり得る:1つ以上の疾病部位の近位のS字結腸組織における、インタフェロン-γのレベル;IL-1Βのレベル;IL-6のレベル;IL-22のレベル;IL-17Aのレベル;TNFαのレベル;およびIL-2のレベル。
いくつかの実施形態において、上記場所へのTNF阻害薬の送達は、TNF阻害薬の全身的移送を含まないプロセスにより行われる。
いくつかの実施形態において、投与されるTNF阻害薬の量は、約1mg~約500mgである。いくつかの実施形態において、投与されるTNF阻害薬の量は、約1mg~約100mgである。いくつかの実施形態において、投与されるTNF阻害薬の量は、約5mg~約40mgである。いくつかの実施形態において、アダリムマブ(ヒュミラ)の投与量は、約160mgである。いくつかの実施形態において、アダリムマブの投与量は、約80mgである。いくつかの実施形態において、アダリムマブの投与量は、約40mgである。いくつかの実施形態において、アダリムマブの投与量は、約40mg~約80mgである。いくつかの実施形態において、誘発投与量としてのアダリムマブ(ヒュミラ)の投与量は、約160mgである。いくつかの実施形態において、維持投与量としてのアダリムマブの投与量は、約80mgである。いくつかの実施形態において、維持投与量としてのアダリムマブの投与量は、約40mgである。いくつかの実施形態において、維持投与量としてのアダリムマブの投与量は、約40mg~約80mgである。
いくつかの実施形態において、投与されるTNF阻害薬の量は、TNF阻害薬が全身投与された際の有効量よりも低い。
いくつかの実施形態において、投与されるTNF阻害薬の量は、誘発投与量である。いくつかの実施形態において、このような誘発投与量は、TNFおよびサイトカインストームの軽減と、急性炎症および病変の治癒とを誘発する点において有効である。いくつかの実施形態において、誘発投与量は、1日1回投与される。いくつかの実施形態において、誘発投与量は、3日に1度投与される。いくつかの実施形態において、誘発投与量は、1週間に1度投与される。いくつかの実施形態において、誘発投与量は、1日1回、3日に1度、または1週間に1度の頻度において、約6~8週間の期間にわたって投与される。
いくつかの実施形態において、本方法は、(i)誘発投与量である量のTNF阻害薬および(ii)維持投与量である量のTNF阻害薬をこの順序で投与することを含む。いくつかの実施形態において、ステップ(ii)は、1回以上反復される。いくつかの実施形態において、誘発投与量は、維持投与量に等しい。いくつかの実施形態において、誘発投与量は、維持投与量を上回る。いくつかの実施形態において、誘発投与量は、維持投与量の5倍を上回る。いくつかの実施形態において、誘発投与量は、維持投与量の2倍を上回る。
いくつかの実施形態において、誘発投与量は、同じ疾患の治療のために対象者へ全身投与される誘発投与量以上である。より特定の実施形態において、誘発投与量は、同じ疾患の治療のために対象者へ全身投与される誘発投与量以上であり、維持投与量は、同じ疾患の治療のために対象者へ全身投与される維持投与量を下回る。いくつかの実施形態において、誘発投与量isは、同じ疾患の治療のために対象者へ全身投与される誘発投与量以上であり、維持投与量は、同じ疾患の治療のために対象者へ全身投与される維持投与量を上回る。
いくつかの実施形態において、誘発投与量のTNF阻害薬および維持投与量のTNF阻害薬はそれぞれ、治療的に有効な量のTNF阻害薬を含む製薬組成を投与することにより、対象者へ投与される。製薬組成は、デバイスである。いくつかの実施形態において、誘発投与量のTNF阻害薬は、維持投与量と異なる様態で対象者へ投与される。一例として、誘発投与量は、全身投与され得る。いくつかの実施形態において、誘発投与量は、経口以外の様態で投与され得る。一例として、誘発投与量は、直腸を通じて投与され得る。一例として、誘発投与量は、静脈内に投与され得る。一例として、誘発投与量は、皮下投与され得る。いくつかの実施形態において、誘発投与量は、スプレーカテーテルによって投与され得る。
いくつかの実施形態において、消化管中の場所へ送達されるTNF阻害薬の濃度は、血漿中のTNF阻害薬の濃度を超える10%、25%、50%、75%、100%、200%、300%、400%、500%、1000%、2000%である。
いくつかの実施形態において、本方法により、疾病部位または疾病部位の近位にある場所におけるTNF阻害薬の濃度は、疾病部位または疾病部位の近位ではない場所の2~100倍である。
いくつかの実施形態において、本方法は、TNF阻害薬を消化管中の場所において単一のボーラスとして送達させることを含む。
いくつかの実施形態において、本方法は、TNF阻害薬を消化管中の場所において1つよりも多くのボーラスとして送達させることを含む。
いくつかの実施形態において、本方法は、TNF阻害薬を消化管中の場所において継続的に送達させることを含む。
いくつかの実施形態において、本方法は、TNF阻害薬を消化管中の場所において20分以上の期間にわたって送達させることを含む。
いくつかの実施形態において、本方法によれば、対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度は、10μg/ml未満である。いくつかの実施形態において、本方法によれば、3μg/ml未満の対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度。いくつかの実施形態において、本方法によれば、対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度は、1μg/ml未満である。いくつかの実施形態において、本方法によれば、対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度は、0.3μg/ml未満である。いくつかの実施形態において、本方法によれば、対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度は、0.1μg/ml未満である。いくつかの実施形態において、本方法によれば、対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度は、0.01μg/ml未満であり得る有る。いくつかの実施形態において、本方法によれば、対象者の血漿中のアダリムマブ(ヒュミラ)の濃度は、10μg/ml未満である(例えば、1μg/ml未満(例えば、0.1μg/ml未満))。いくつかの実施形態において、本方法によれば、対象者の血漿中のインフリキシマブ(レミケード)の濃度は、5μg/ml未満である(例えば、0.5μg/ml未満(例えば、0.05μg/ml未満))。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度値とは、Ctrough(すなわち、次の投与量の投与前の濃度の最低値)を指す。
いくつかの実施形態において、本方法によれば、対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度Cmaxは、10μg/ml未満である。いくつかの実施形態において、本方法によれば、対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度Cmaxは、3μg/ml未満である。いくつかの実施形態において、本方法によれば、対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度Cmaxは、1μg/ml未満である。いくつかの実施形態において、本方法によれば、対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度Cmaxは、0.3μg/ml未満である。いくつかの実施形態において、本方法によれば、対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度Cmaxは、0.1μg/ml未満である。いくつかの実施形態において、本方法によれば、対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度Cmaxは、0.01μg/ml未満である。
いくつかの実施形態において、本方法は、対象者へのTNF阻害薬の直腸を通じた送達を妥協させない。
いくつかの実施形態において、本方法は、対象者への浣腸剤を介したTNF阻害薬の送達を妥協させない。
いくつかの実施形態において、本方法は、対象者への座薬を介したTNF阻害薬の送達を妥協させない。
いくつかの実施形態において、本方法は、対象者の直腸への点滴を介したTNF阻害薬の送達を妥協させない。
いくつかの実施形態において、本明細書中開示される方法は、消化管中のTNF阻害薬の治療的に有効な分解生成物を生成することを含む。いくつかの実施形態において、分解生成物は、治療抗体フラグメントである。いくつかの実施形態において、治療的に有効な量の分解生成物が生成される。
いくつかの実施形態において、抗体は、ヒト化抗体、キメラ抗体、多価抗体またはそのフラグメントであり得る。いくつかの実施形態において、抗体は、下記であり得る:scFv-Fc(Sokolowska-Wedzinaら、Mol.Cancer Res.15(8):1040-1050,2017)、VHHドメイン(Liら、Immunol. Lett.188:89-95、2017)、VNARドメイン(Haslerら、Mol.Immunol. 75:28-37、2016)、(scFv)2、ミニボディ(Kimら、PLoS One10(1):e113442、2014)、またはBiTE。いくつかの実施形態において、抗体は、下記であり得る:DVD-Ig(Wuら、Nat.Biotechnol.25(11):1290-1297、2007;WO08/024188;WO07/024715)、およびデュアルアフィニティリターゲティング抗体(DART)(Tsaiら、Mol.Ther.Oncolytics3:15024、2016)、トリオマブ(Cheliusら、MAbs2(3):309-319、2010)、共通LCを用いたkih IgG(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、crossmab(Regulaら、EMBO Mol.Med.9(7):985、2017)、ortho-Fab IgG(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、2-in-1-IgG(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、IgG-scFv(Chealら、Mol.CancerTher.13(7):1803-1812、2014)、scFv2-Fc(Natsumeら、J.Biochem.140(3):359-368、2006)、バイナノボディ(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、tanden抗体(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、aDART-Fc(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、scFv-HSA-scFv(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、DNL-Fab3(Kontermannら、Drug Discovery Today20(7):838-847、2015)、DAF(ツーインワンまたはフォーインワン)、DutaMab、DT-IgG、knobs-in-holes共通LC、knobs-in-holesアセンブリ、電荷対抗体、Fab-arm exchange抗体、SEEDbody、トリオマブ、LUZ-Y、Fcab、kλボディ、直交Fab、DVD-IgG、IgG(H)-scFv、scFv-(H)IgG、IgG(L)-scFv、scFv-(L)-IgG、IgG(L、H)-Fc、IgG(H)-V、V(H)-IgG、IgG(L)-V、V(L)-IgG、KIHIgG-scFab、2scFv-IgG、IgG-2scFv、scFv4-Ig、Zybody、DVI-IgG、ナノボディ(例えば、Camelus bactriamus、ヒトコブラクダ、またはLamapaccosから導出された抗体)(米国特許第5,759,808号;Stijlemansら、J.Biol.Chem.279:1256-1261、2004;Dumoulinら、Nature424:783-788、2003;およびPleschbergerら、Bioconjugate Chem.14:440-448、2003)、ナノボディ-HSA、Diabody(例えば、Poljak、Structure2(12):1121-1123、1994;Hudsonら、J.Immunol. Methods23(1-2):177-189、1999)、TandAb(Reuschら、mAbs6(3):727-738、2014)、一本鎖Diabody(Cuestaら、Trends in Biotechnol.28(7):355-362、2010)、一本鎖Diabody-CH3(Sanzら、Trends in Immunol. 25(2):85-91、2004)、Diabody-CH3(Guoら、Triple Body、ミニ抗体、ミニボディ、TriBiミニボディ、scFv-CH3KIH、Fab-scFv、scFv-CH-CL-scFv、F(ab’)2-scFV2、scFv-KIH、Fab-scFv-Fc、4価HCAb、一本鎖Diabody-Fc、Diabody-Fc、tandemscFv-Fc、細胞内抗体(Hustonら、Human Antibodies10(3-4):127-142、2001;Wheelerら、Mol.Ther.8(3):355-366、2003;Stocks、Drug Discov.Today9(22):960-966、2004)、ドックアンドロックDiabody、ImmTAC、HSAbody、一本鎖Diabody-HSA、tandemscFv、IgG-IgG、Cov-X-Body、およびscFv1-PEG-scFv2。
抗体の抗原結合フラグメントの非限定的例を下記に挙げる:Fvフラグメント、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、およびFab’フラグメント。抗体の抗原結合フラグメントのさらなる例を以下に挙げる:IgGの抗原結合フラグメント(例えば、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4の抗原結合フラグメント)(例えば、ヒトまたはヒト化IgGの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4));IgAの抗原結合フラグメント(例えば、IgA1またはIgA2の抗原結合フラグメント)(例えば、ヒトまたはヒト化IgAの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgA1またはIgA2の抗原結合フラグメント));IgDの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgDの抗原結合フラグメント);IgEの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgEの抗原結合フラグメント);またはIgMの抗原結合フラグメント(例えば、ヒトまたはヒト化IgMの抗原結合フラグメント)。
いくつかの実施形態において、抗体は、以下であり得る:IgNAR、Diabody(MilsteinおよびCuello、Nature305:537-539、1983;Sureshら、Methods in Enzymology121:210、1986;WO96/27011;Brennanら、Science229:81、1985;Shalabyら、J.Exp.Med.175:217-225、1992;Kolstelnyら、J.Immunol. 148(5):1547-1553、1992;Hollingerら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90:6444-6448、1993;Gruberら、J.Immunol. 152:5368、1994;Tuttら、J.Immunol. 147:60、1991)、二重特異性Diabody、triabody(Schoonoogheら、BMCBiotechnol.9:70、2009)、四機能抗体、scFv-Fcknobs-into-holes、scFv-Fc-scFv、(Fab’scFv)2、V-IgG、IvG-V、デュアルVドメインIgG、重鎖免疫グロブリンまたはラクダ科(Holtら、Trends Biotechnol.21(11):484-490、2003)、細胞内抗体、モノクローナル抗体(例えば、ヒトまたはヒト化モノクローナル抗体)、ヘテロ共役抗体(例えば、米国特許第4,676,980号)、線形抗体(Zapataら、Protein Eng.8(10:1057-1062、1995)、三重特異性抗体(Tuttら、J.Immunol. 147:60、1991)、Fabs-in-Tandem免疫グロブリン(WO15/103072)、またはヒト化ラクダ科抗体。
いくつかの実施形態において、本方法によれば、本明細書中開示される様態でTNF阻害薬を投与することにより、TNF阻害薬を全身投与する方法と比較して、免疫抑制特性が低下する。
いくつかの実施形態において、本方法によれば、本明細書中開示される様態でTNF阻害薬を投与することにより、TNF阻害薬を全身投与する方法と比較して、免疫原性が低下する。
対象者中の大腸炎を免疫療法治療において治療する方法
いくつかの実施形態において、本明細書中提供されるのは、対象者中の本明細書中開示されるような大腸炎を治療する方法である。この方法は、1つ以上の疾病部位の近位の対象者の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む。本方法は、治療的に有効な量のTNF阻害薬を含む製薬組成を対象者へ投与することを含む。大腸炎は、1つ以上の免疫腫瘍剤を用いた対象者の治療と関連付けられる。いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスである。いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスである。本方法は、製薬組成を対象者へ経口投与することを含む。
いくつかの実施形態において、1つ以上の免疫腫瘍剤のうち少なくとも1つは、化学療法薬剤である。いくつかの実施形態において、化学療法薬剤は、化学療法免疫調節薬である。いくつかの実施形態において、化学療法免疫調節薬は、免疫チェックポイント阻害薬である。
いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害薬は、免疫チェックポイントタンパク質を標的とするか、または、以下の群から選択される免疫チェックポイントタンパク質の活性を低下させる:CTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-1ーPD-L1、PD-1ーPD-L2、インターロイキン2(IL2)、インドールアミン2、3-ジオキシゲナーゼ(IDO)、IL10、形質転換成長因子-β(TGFβ)、T細胞免疫グロブリンおよびムチン3(TIM3またはHAVCR2)、Gaレクチン9ーTIM3、ホスファチジルセリンーTIM3、リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(LAG3)、MHCクラスIIーLAG3、41BBー41BBリガンド、OX40ーOX40リガンド、GITR、GITRリガンドーGITR、CD27、CD70-CD27、TNFRSF25、TNFRSF25ーTL1A、CD40L、CD40ーCD40リガンド、HVEMーLIGHTーLTA、HVEM、HVEMーBTLA、HVEMーCD160、HVEMーLIGHT、HVEMーBTLAーCD160、CD80、CD80ーPDL-1、PDL2ーCD80、CD244、CD48ーCD244、CD244、ICOS、ICOSーICOSリガンド、B7H3、B7H4、VISTA、TMIGD2、HHLA2ーTMIGD2、ブチロフィリン(例えば、BTNL2、シグレックファミリー、TIGITおよびPVRファミリーメンバー、KIR、ILTおよびLIR、NKG2DおよびNKG2A、MICAおよびMICB、CD244、CD28、CD86ーCD28、CD86ーCTLA、CD80ーCD28、CD39、CD73アデノシンーCD39ーCD73、CXCR4ーCXCL12、ホスファチジルセリン、TIM3、ホスファチジルセリンーTIM3、SIRPAーCD47、VEGF、Neuroピリン、CD160、CD30、およびCD155)。
いくつかの例において、免疫チェックポイント阻害薬は、以下からなる群から選択される:ウレルマブ、PF05082566、MEDI6469、TRX518、バルリルマブ、CP870893、ペンブロリズマブ(PD1)、ニボルマブ(PD1)、アテゾリズマブ(旧MPDL3280A)(PDL1)、MEDI4736(PD-L1)、アベルマブ(PD-L1)、PDR001(PD1)、BMS986016、MGA271、Lirilumab、IPH2201、Emactuzumab、INCB024360、ガルニセルチブ、Ulocuplumab、BKT140、バビツキシマブ、CC90002、ベバシズマブ、およびMNRP1685A、およびMGA271。
いくつかの例において、免疫チェックポイント阻害薬は、CTLA-4の活性を標的とするかまたはCTLA-4の活性を低下させる。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害薬は、抗体である。いくつかの実施形態において、抗体は、イピリムマブまたはトレメリムマブである。
いくつかの例において、免疫チェックポイント阻害薬は、PD1またはPD-L1を標的とする。いくつかの例において、免疫チェックポイント阻害薬は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、およびBMS-936559から選択される。
いくつかの実施形態において、1つ以上の免疫腫瘍剤のうち少なくとも1つは、キメラ抗原レセプタ(CAR)を発現することが可能なT細胞である。いくつかの実施形態において、1つ以上の免疫腫瘍剤のうち少なくとも1つは、PI-3-キナーゼ阻害薬である。
いくつかの実施形態において、1つ以上の免疫腫瘍剤を用いた対象者の治療は、免疫抑制剤を用いた対象者の治療をさらに含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中提供されるのは、免疫腫瘍剤が投与された対象者中の大腸炎の進行を低下させる方法である。この方法は、1つ以上の疾病部位の近位の対象者の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む。この方法は、治療的に有効な量のTNF阻害薬を含む製薬組成を対象者へ投与することを含む。いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスである。いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスである。この方法は、製薬組成を対象者へ経口投与することを含む。
これらの方法のいくつかの実施形態において、対象者に対し、少なくとも1つの投与量の免疫腫瘍剤を投与した後、本明細書中に記載のような本明細書中に記載のデバイスのうちいずれかを含む製薬組成を対象者へ投与する。これらの方法のいくつかの実施形態において、先ず、本明細書中に記載のようなデバイスのいずれかを対象者に投与した後、第1の投与量の免疫腫瘍剤を投与する。これらの方法のいくつかの実施形態において、免疫腫瘍剤は、本明細書中に記載のデバイス実質的に同時に投与される。
癌を有する対象者を治療する方法も提供される。この方法は、第1の投与量の免疫腫瘍剤を対象者へ投与することと、1つ以上のバイオマーカ、マーカ、または大腸炎の症状(例えば、バイオマーカ、マーカ、または本明細書中に記載されるかまたは当該分野において公知である大腸炎の症状のうちいずれか)を監視することと、一定レベルのバイオマーカまたはマーカまたは大腸炎の症状を有する対象者を特定することと、1つ以上の疾病部位の近位の対象者の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることとを含む。本方法は、治療的に有効な量のTNF阻害薬を含む製薬組成を対象者へ投与することを含む。いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスである。いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスである。この方法は、製薬組成を対象者へ経口投与することを含む。
癌を有する対象者に免疫腫瘍剤を投与して大腸炎の重篤度を低下させる方法も提供される。本方法は、本明細書中に記載のデバイスのいずれかを対象者へ投与することを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中提供されるのは、対象者中の大腸炎を治療する方法である。この方法は、以下を含む:
1つ以上の免疫腫瘍剤を用いた対象者の治療と関連する大腸炎を対象者が有すると決定すること、および、
大腸炎の1つ以上の部位の近位の対象者の消化管中の場所にTNF阻害薬を放出させること。この方法は、治療的に有効な量のTNF阻害薬を含む製薬組成を対象者へ投与することを含む。いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスである。いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスである。本方法は、製薬組成を対象者へ経口投与することを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中提供されるのは、対象者中の大腸炎の治療方法である。この方法は、以下を含む:
1つ以上の免疫腫瘍剤を用いた対象者の治療と関連する大腸炎を対象者が有すると決定すること、および、
対象者に対し、大腸炎の治療のために本明細書中に記載のTNF阻害薬のいずれかを含む摂取可能なデバイスを投与すること。
いくつかの実施形態において、本明細書中提供されるのは、大腸炎の治療方法である。この方法は、以下を含む:
1つ以上の免疫腫瘍剤を用いた対象者の治療と関連する大腸炎に罹患していると決定された対象者の消化管内の場所にTNF阻害薬を放出させること。この場所は、大腸炎の1つ以上の部位の近位にある。本方法は、治療的に有効な量のTNF阻害薬を含む製薬組成を対象者へ投与することを含む。いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスである。いくつかの実施形態において、製薬組成は、摂取可能なデバイスである。この方法は、製薬組成を対象者へ経口投与することを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中提供されるのは、大腸炎の治療方法である。この方法は、本明細書中に記載のTNF阻害薬のいずれかを含む摂取可能なデバイスを、1つ以上の免疫腫瘍剤を用いた対象者の治療と関連する大腸炎に罹患していると決定された対象者へ投与することを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中提供されるのは、1つ以上の免疫腫瘍剤による対象者の治療に関連する大腸炎治療のための、本明細書中に記載のTNF阻害薬のいずれかを含む摂取可能なデバイスである。
疾病進行の監視
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法は、疾病の進行を監視することを含む。いくつかの実施形態において、疾病の進行を監視することは、IBD血清マーカのレベルを測定することを含む。いくつかの実施形態において、疾病の進行を監視することは、放出場所における粘膜治癒を決定することを含む。いくつかの実施形態において、疾病の進行を監視することは、TNF阻害薬の投与後に約6~8週間の期間にわたってまたは約52週間の期間にわたってクローン病活性インデックス(CDAI)を決定することを含む。いくつかの実施形態において、疾病の進行を監視することは、TNF阻害薬の投与後にHarvey-Bradshawインデックス(HBI)を決定することを含む。可能なマーカは、以下を含み得る:抗グリカン抗体:抗サッカロミケスセレビシエ(ASCA);抗ラミナリビオシド(ALCA);抗キトビオシド(ACCA);抗マンノビオース(AMCA);抗laminarin(抗L);抗キチン(抗C)抗体:抗外側膜ポリンC(抗OmpC)、抗Cbir1フラジェリン;抗12抗体;膵臓外分泌部(PAB)を標的とする自己抗体;核周囲型抗好中球細胞質抗体(pANCA)。いくつかの実施形態において、疾病の進行を監視することは、c血清中のTNF阻害薬レベルを約1~14週間の期間(例えば、TNF阻害薬の投与後約6~8週間後(例えば、6~8週間後の時点))にわたって測定することを含む。いくつかの実施形態において、疾病の進行を監視することは、血清中のTNF阻害薬レベルをTNF阻害薬の投与後の約52週間の期間(例えば、52週後の時点)にわたって測定することを含む。
患者の状態、診断および治療
本明細書中のいくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、以下のうち1つ以上を含む:
a)例えば内視鏡検査または大腸内視鏡検査により、消化管の疾病を有する対象者を特定すること、
b)例えばMayo臨床スコア、クローン病活性インデックス(CDAI)、Harvey-Bradshawインデックス(HBI)またはこれらの組み合わせを参照して、疾病重篤度を決定すること、
c)例えば疾病を示す病変の存在によって決定されるような疾病の場所をを決定すること、
d)例えば対象者のGI管の開通性により、対象者の治療適合性を例えば適応症が小腸疾病、全大腸炎、クローン病を有するかあるいは患者が狭穿または瘻管を有するかについて評価すること、
e)TNF阻害薬または例えばIBD状態の治療において有効な別の薬剤などの誘発投与量または維持投与量の薬剤を用途すること、
f)例えばMayo臨床スコア、クローン病活性インデックス(CDAI)、Harvey-Bradshawインデックス(HBI)、PRO、PRO2またはPRO3ツールまたはこれらの組み合わせを参照して、疾病の進行を監視すること、および/または、
g)ステップe)~f)を1回以上(例えば、約1~14週間の期間(例えば、TNF阻害薬の投与後約6~8週間後(例えば、6~8週間後の時点またはTNF阻害薬の投与後の約52週間の期間(例えば、52週後の時点))))にわたって任意選択的に繰り返すこと。
本明細書中用いられるように、誘発投与量とは、薬剤の投与量であり、例えば一連の治療の開始時に投与され得、治療時に投与される維持投与量よりも高い。例えば患者の状態が悪化した場合、治療時に誘発投与量を投与してもよい。
本明細書中用いられるように、維持投与量とは、繰り返し提供される薬剤の投与量であり、例えば定期的な投薬間隔で提供される。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、摂取可能なデバイスから放出される。
本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したa)を含む。
本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したb)を含む。
本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したc)を含む。
本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したd)を含む。
本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したe)を含む。
本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したf)を含む。
本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したg)を含む。
本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したa)およびb)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したa)およびc)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したa)およびd)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したa)およびe)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したa)およびf)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したa)およびg)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したb)およびc)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したb)およびd)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したb)およびe)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したb)およびf)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したb)およびg)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したc)およびd)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したc)およびe)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したc)およびf)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したc)およびg)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したd)およびe)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したd)およびf)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したd)およびg)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したe)およびf)を含む。本明細書中、いくつかの実施形態において、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所においてTNF阻害薬を放出させることを含む消化管の疾病の治療方法は、本明細書中上記したg)を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中の1つ以上のステップa)~e)は、消化管の内視鏡検査を含む。いくつかの実施形態において、本明細書中の1つ以上のステップa)~e)は、消化管の大腸内視鏡検査を含む。いくつかの実施形態において、本明細書中の1つ以上のステップa)~e)は、1回以上行われる。いくつかの実施形態において、このような1つ以上のステップa)~e)のうちこのような1つ以上は、TNF阻害薬の放出後に、1つ以上の疾病部位の近位の消化管中の場所において行われる。
いくつかの実施形態において、本方法は、ステップe)における誘発投与量の投与後に1つ以上の維持投与量を投与することを含む。いくつかの実施形態において、誘発投与量のTNF阻害薬および維持投与量のTNF阻害薬はそれぞれ、治療的に有効な量のTNF阻害薬を含む製薬組成の投与により、対象者へ投与される。いくつかの実施形態において、誘発投与量のTNF阻害薬は、維持投与量と異なる様態で対象者へ投与される。一例として、維持投与量は、全身投与され得、記維持投与量は、デバイスを用いて局所的に投与される。一実施形態において、維持投与量は全身投与され、誘発投与量は、デバイスにより1日おき、2日おき、3日おき、4日おき、5日おき、6日おき、7日おき、10日おき、15日おき、20日おき、25日おき、30日おき、35日おき、40日おきまたは45日おきに投与される。別の実施形態において、維持投与量は全身投与され、誘発投与量は、疾病再発が検出されたかまたは疾病再発の疑義がある場合に投与される。
いくつかの実施形態において、誘発投与量は、本明細書中開示されるような摂取可能なデバイス内に投与されるTNF阻害薬の投与量である。いくつかの実施形態において、維持投与量は、本明細書中開示されるような摂取可能なデバイス内に投与されるTNF阻害薬の投与量である。
いくつかの実施形態において、誘発投与量は、本明細書中開示されるような摂取可能なデバイス内に投与されるTNF阻害薬の投与量である。いくつかの実施形態において、維持投与量は、全身的に送達されるTNF阻害薬の投与量である(例えば、錠剤またはカプセルにより経口的にあるいは皮下的にまたは静脈内に投与される)TNF阻害薬の投与量である。
いくつかの実施形態において、誘発投与量は、全身的に送達されるTNF阻害薬投与量である(例えば、錠剤またはカプセルにより経口的に、あるいは皮下的にまたは静脈内に送達されるTNF阻害薬投与量である)。いくつかの実施形態において、維持投与量は、本明細書中開示されるような摂取可能なデバイス内に投与されるTNF阻害薬の投与量である。
いくつかの実施形態において、誘発投与量は、本明細書中開示されるような摂取可能なデバイス内に投与されるTNF阻害薬の投与量である。いくつかの実施形態において、維持投与量は、全身的に送達される本明細書中開示されるような第2の薬剤の投与量である(例えば、錠剤またはカプセルにより経口的にあるいはまたは皮下的にまたは静脈内に投与されるもの)。
いくつかの実施形態において、誘発投与量は、全身的に送達される本明細書中開示されるような第2の薬剤の投与量である(例えば、錠剤またはカプセルにより経口的にあるいはまたは皮下的にまたは静脈内に投与されるもの)。いくつかの実施形態において、維持投与量は、本明細書中開示されるような摂取可能なデバイス内に投与されるTNF阻害薬の投与量である。
本明細書中に記載の方法の一実施形態において、患者は、前回TNF阻害薬による治療を受けていない。一実施形態において、消化管炎症疾患は、炎症性腸疾病である。一実施形態において、炎症性腸疾病は、大腸炎またはクローン病である。一実施形態において、炎症性腸疾病は潰瘍性大腸炎であり、反応は、臨床反応、粘膜治癒および軽減から選択される。特定の実施形態において、Mayo臨床スコア<2かつ個々のサブスコア>1が無いときに、患者における寛解が誘発されたと決定され、これは、臨床的寛解とも呼ばれる。特定の実施形態において、可撓性S状結腸鏡検査によって評価されるような患者の内視鏡検査サブスコアが0または1であると決定されたとき、粘膜治癒が決定される。特定のこのような実施形態において、内視鏡検査サブスコアが0になったとき、患者の粘膜治癒が決定される。特定の実施形態において、患者においてMCSのベースラインから3ポイントの低下および30%の低下および直腸出血サブスコアにおける>1ポイントの低下または絶対的直腸出血スコアにおける0または1が発生した場合、臨床反応が決定される。
いくつかの実施形態において、本方法は、TNF阻害薬の放出と実質的に同時に疾病部位を特定することを含む。
いくつかの実施形態において、本方法は、疾病の進行を監視することを含む。いくつかの実施形態において、疾病の進行を監視することは、対象者の体重の測定を約1~14週間の期間にわたって行うことを含む(例えば、TNF阻害薬の投与後約6~8週間後(例えば、6~8週後の時点またはTNF阻害薬の投与後の約52週間の期間(例えば、52週後の時点)))。いくつかの実施形態において、疾病の進行を監視することは、対象者の摂食を測定することと、対象者の糞便中の血液のレベルを測定することと、対象者の腹痛のレベルおよび/または上記の組み合わせの測定を(例えば約1~14週間の期間にわたって(例えば、TNF阻害薬の投与後約6~8週間後(例えば、6~8週間後の時点)またはTNF阻害薬の投与後の約52週間の期間にわたって(例えば、52週間後の時点)))行うことを含む。
いくつかの実施形態において、本方法は、TNF阻害薬をスプレーカテーテルにより投与することを含む。例えば、TNF阻害薬をスプレーカテーテルにより投与することは、本明細書中上記したステップ(e)において行われ得る。
いくつかの実施形態において、本方法は、TNF阻害薬をスプレーカテーテルにより投与することを含まない。
いくつかの実施形態において、細胞培養アッセイおよび動物試験から得られたデータは、適切な投与量の任意の所与のTNF阻害薬を処方する際に用いられ得る。任意のTNF阻害薬の有効性および投薬は、医療専門家または獣医専門家が当該分野において公知である方法によって決定してもよいし、対象者(例えばヒト)中の1つ以上の疾病症状の観察によって決定してもよい。特定の要素により、対象者の有効な治療に必要な投与量およびタイミング(例えば、疾病または疾患の重篤度、前回の治療、健康全般および/または対象者の年齢、および他の疾病の存在)に影響が生じ得る。
いくつかの実施形態において、対象者に対し、さらなる治療薬(例えば、本明細書中に記載のさらなる治療薬)がさらに投与される。さらなる治療薬の対象者への投与を、TNF阻害薬またはTNF阻害薬を含む製薬組成が投与されるタイミングおよび/または1つ以上の他の時点と実質的に同時に行うことができる。いくつかの実施形態において、さらなる治療薬は、TNF阻害薬と共に(例えば、本明細書中に記載の製剤の例のいずれかを用いて)処方される。
いくつかの実施形態において、対象者への一定投与量のTNF阻害薬の投与は、少なくとも月に1回(例えば、少なくとも月に2回、少なくとも月に3回、少なくとも月に4回、少なくとも1週間に1度、少なくとも1週間に2度、1週間に3度、1日1回、または1日回)行われる。TNF阻害薬は、対象者へ長期的に投与され得る。長期的治療は、長期間にわたる任意の形態の反復的投与を含む(例えば、1ヶ月以上、1ヶ月~1年、1年以上、5年を超える期間、10年を超える期間、15年を超える期間、20年を超える期間、25年を超える期間、30年を超える期間、35年を超える期間、40年を超える期間、45年を超える期間、またはこれ以上の期間にわたる反復的投与)。代替的にまたは追加的に、長期的治療が投与され得る。長期的治療は、定期的投与を含み得る(例えば1日1回以上、1週間に1回以上、またはひと月に1回以上)。例えば、長期的治療は、およそ2週間毎(例えば、約10~18日毎)の投与(例えば、静脈内投与)を含み得る。
適切な投与量は、所望の治療効果を得るために有効な最小投与量である量であり得る。このような有効投与量は、本明細書中に記載の要素に主に依存する。所望の場合、TNF阻害薬の有効な毎日投与量は、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つまたはこれ以上のサブ投与量として投与され得、1日全体において任意選択的に単位剤形により適切な間隔で別個に投与される。
いくつかの例において、本明細書中に記載の組成またはデバイスのいずれかを用いてTNF阻害薬を投与すると、治療(例えば、1つ以上の症状および/または本明細書中に記載の疾病のいずれかのマーカの数、重篤度、または継続期間の低下)または薬剤/標的の進入機序が、対象者内において本明細書中に記載のデバイスまたは組成のいずれかを用いたTNF阻害薬の投与量の投与後から以下の時間以内において開始し得る:約10分~約10時間の期間、約10分~約9時間、約10分~約8時間、約10分~約7時間、約10分~約6時間、約10分~約5時間、約10分~約4.5時間、約10分~約4時間、約10分~約3.5時間、約10分~約3時間、約10分~約2.5時間、約10分~約2時間、約10分~約1.5時間、約10分~約1時間、約10分~約55分、約10分~約50分、約10分~約45分、約10分~約40分、約10分~約35分、約10分~約30分、約10分~約25分、約10分~約20分、約10分~約15分、約15分~約10時間、約15分~約9時間、約15分~約8時間、約15分~約7時間、約15分~約6時間、約15分~約5時間、約15分~約4.5時間、約15分~約4時間、約15分~約3.5時間、約15分~約3時間、約15分~約2.5時間、約15分~約2時間、約15分~約1.5時間、約15分~約1時間、約15分~約55分、約15分~約50分、約15分~約45分、約15分~約40分、約15分~約35分、約15分~約30分、約15分~約25分、約15分~約20分、約20分~約10時間、約20分~約9時間、約20分~約8時間、約20分~約7時間、約20分~約6時間、約20分~約5時間、約20分~約4.5時間、約20分~約4時間、約20分~約3.5時間、約20分~約3時間、約20分~約2.5時間、約20分~約2時間、約20分~約1.5時間、約20分~約1時間、約20分~約55分、約20分~約50分、約20分~約45分、約20分~約40分、約20分~約35分、約20分~約30分、約20分~約25分、約25分~約10時間、約25分~約9時間、約25分~約8時間、約25分~約7時間、約25分~約6時間、約25分~約5時間、約25分~約4.5時間、約25分~約4時間、約25分~約3.5時間、約25分~約3時間、約25分~約2.5時間、約25分~約2時間、約25分~約1.5時間、約25分~約1時間、約25分~約55分、約25分~約50分、約25分~約45分、約25分~約40分、約25分~約35分、約25分~約30分、約30分~約10時間、約30分~約9時間、約30分~約8時間、約30分~約7時間、約30分~約6時間、約30分~約5時間、約30分~約4.5時間、約30分~約4時間、約30分~約3.5時間、約30分~約3時間、約30分~約2.5時間、約30分~約2時間、約30分~約1.5時間、約30分~約1時間、約30分~約55分、約30分~約50分、約30分~約45分、約30分~約40分、約30分~約35分、約35分~約10時間、約35分~約9時間、約35分~約8時間、約35分~約7時間、約35分~約6時間、約35分~約5時間、約35分~約4.5時間、約35分~約4時間、約35分~約3.5時間、約35分~約3時間、約35分~約2.5時間、約35分~約2時間、約35分~約1.5時間、約35分~約1時間、約35分~約55分、約35分~約50分、約35分~約45分、約35分~約40分、約40分~約10時間、約40分~約9時間、約40分~約8時間、約40分~約7時間、約40分~約6時間、約40分~約5時間、約40分~約4.5時間、約40分~約4時間、約40分~約3.5時間、約40分~約3時間、約40分~約2.5時間、約40分~約2時間、約40分~約1.5時間、約40分~約1時間、約40分~約55分、約40分~約50分、約40分~約45分、約45分~約10時間、約45分~約9時間、約45分~約8時間、約45分~約7時間、約45分~約6時間、約45分~約5時間、約45分~約4.5時間、約45分~約4時間、約45分~約3.5時間、約45分~約3時間、約45分~約2.5時間、約45分~約2時間、約45分~約1.5時間、約45分~約1時間、約45分~約55分、約45分~約50分、約50分~約10時間、約50分~約9時間、約50分~約8時間、約50分~約7時間、約50分~約6時間、約50分~約5時間、約50分~約4.5時間、約50分~約4時間、約50分~約3.5時間、約50分~約3時間、約50分~約2.5時間、約50分~約2時間、約50分~約1.5時間、約50分~約1時間、約50分~約55分、約55分~約10時間、約55分~約9時間、約55分~約8時間、約55分~約7時間、約55分~約6時間、約55分~約5時間、約55分~約4.5時間、約55分~約4時間、約55分~約3.5時間、約55分~約3時間、約55分~約2.5時間、約55分~約2時間、約55分~約1.5時間、約55分~約1時間、約1時間~約10時間、約1時間~約9時間、約1時間~約8時間、約1時間~約7時間、約1時間~約6時間、約1時間~約5時間、約1時間~約4.5時間、約1時間~約4時間、約1時間~約3.5時間、約1時間~約3時間、約1時間~約2.5時間、約1時間~約2時間、約1時間~約1.5時間、約1.5時間~約10時間、約1.5時間~約9時間、約1.5時間~約8時間、約1.5時間~約7時間、約1.5時間~約6時間、約1.5時間~約5時間、約1.5時間~約4.5時間、約1.5時間~約4時間、約1.5時間~約3.5時間、約1.5時間~約3時間、約1.5時間~約2.5時間、約1.5時間~約2時間、約2時間~約10時間、約2時間~約9時間、約2時間~約8時間、約2時間~約7時間、約2時間~約6時間、約2時間~約5時間、約2時間~約4.5時間、約2時間~約4時間、約2時間~約3.5時間、約2時間~約3時間、約2時間~約2.5時間、約2.5時間~約10時間、約2.5時間~約9時間、約2.5時間~約8時間、約2.5時間~約7時間、約2.5時間~約6時間、約2.5時間~約5時間、約2.5時間~約4.5時間、約2.5時間~約4時間、約2.5時間~約3.5時間、約2.5時間~約3時間、約3時間~約10時間、約3時間~約9時間、約3時間~約8時間、約3時間~約7時間、約3時間~約6時間、約3時間~約5時間、約3時間~約4.5時間、約3時間~約4時間、約3時間~約3.5時間、約3.5時間~約10時間、約3.5時間~約9時間、約3.5時間~約8時間、約3.5時間~約7時間、約3.5時間~約6時間、約3.5時間~約5時間、約3.5時間~約4.5時間、約3.5時間~約4時間、約4時間~約10時間、約4時間~約9時間、約4時間~約8時間、約4時間~約7時間、約4時間~約6時間、約4時間~約5時間、約4時間~約4.5時間、約4.5時間~約10時間、約4.5時間~約9時間、約4.5時間~約8時間、約4.5時間~約7時間、約4.5時間~約6時間、約4.5時間~約5時間、約5時間~約10時間、約5時間~約9時間、約5時間~約8時間、約5時間~約7時間、約5時間~約6時間、約6時間~約10時間、約6時間~約9時間、約6時間~約8時間、約6時間~約7時間、約7時間~約10時間、約7時間~約9時間、約7時間~約8時間、約8時間~約10時間、約8時間~約9時間、または約9時間~約10時間。薬剤/標的の進入機序は、例えば下記に開示のように決定され得る:SimonGM,Niphakis MJ,CravattBF,Nature chemical biology.2013;9(4):200-205。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載のデバイスまたは組成のいずれかを用いてTNF阻害薬の投与を行うと、治療(例えば、対象者中の本明細書中に記載の疾患のいずれかの数、重篤度、および/または1つ以上の症状の継続期間および/またはマーカの低下)が、本明細書中に記載の組成またはデバイスのいずれかを用いたTNF阻害薬の第1の投与後に対象者内において下記の継続期間にわたって可能になり得る:約1時間~約30日、約1時間~約28日、約1時間~約26日、約1時間~約24日、約1時間~約22日、約1時間~約20日、約1時間~約18日、約1時間~約16日、約1時間~約14日、約1時間~約12日、約1時間~約10日、約1時間~約8日、約1時間~約6日、約1時間~約5日、約1時間~約4日、約1時間~約3日、約1時間~約2日、約1時間~約1日、約1時間~約12時間、約1時間~約6時間、約1時間~約3時間、約3時間~約30日、約3時間~約28日、約3時間~約26日、約3時間~約24日、約3時間~約22日、約3時間~約20日、約3時間~約18日、約3時間~約16日、約3時間~約14日、約3時間~約12日、約3時間~約10日、約3時間~約8日、約3時間~約6日、約3時間~約5日、約3時間~約4日、約3時間~約3日、約3時間~約2日、約3時間~約1日、約3時間~約12時間、約3時間~約6時間、約6時間~約30日、約6時間~約28日、約6時間~約26日、約6時間~約24日、約6時間~約22日、約6時間~約20日、約6時間~約18日、約6時間~約16日、約6時間~約14日、約6時間~約12日、約6時間~約10日、約6時間~約8日、約6時間~約6日、約6時間~約5日、約6時間~約4日、約6時間~約3日、約6時間~約2日、約6時間~約1日、約6時間~約12時間、約12時間~約30日、約12時間~約28日、約12時間~約26日、約12時間~約24日、約12時間~約22日、約12時間~約20日、約12時間~約18日、約12時間~約16日、約12時間~約14日、約12時間~約12日、約12時間~約10日、約12時間~約8日、約12時間~約6日、約12時間~約5日、約12時間~約4日、約12時間~約3日、約12時間~約2日、約12時間~約1日、約1日~約30日、約1日~約28日、約1日~約26日、約1日~約24日、約1日~約22日、約1日~約20日、約1日~約18日、約1日~約16日、約1日~約14日、約1日~約12日、約1日~約10日、約1日~約8日、約1日~約6日、約1日~約5日、約1日~約4日、約1日~約3日、約1日~約2日、約2日~約30日、約2日~約28日、約2日~約26日、約2日~約24日、約2日~約22日、約2日~約20日、約2日~約18日、約2日~約16日、約2日~約14日、約2日~約12日、約2日~約10日、約2日~約8日、約2日~約6日、約2日~約5日、約2日~約4日、約2日~約3日、約3日~約30日、約3日~約28日、約3日~約26日、約3日~約24日、約3日~約22日、約3日~約20日、約3日~約18日、約3日~約16日、約3日~約14日、約3日~約12日、約3日~約10日、約3日~約8日、約3日~約6日、約3日~約5日、約3日~約4日、約4日~約30日、約4日~約28日、約4日~約26日、約4日~約24日、約4日~約22日、約4日~約20日、約4日~約18日、約4日~約16日、約4日~約14日、約4日~約12日、約4日~約10日、約4日~約8日、約4日~約6日、約4日~約5日、約5日~約30日、約5日~約28日、約5日~約26日、約5日~約24日、約5日~約22日、約5日~約20日、約5日~約18日、約5日~約16日、約5日~約14日、約5日~約12日、約5日~約10日、約5日~約8日、約5日~約6日、約6日~約30日、約6日~約28日、約6日~約26日、約6日~約24日、約6日~約22日、約6日~約20日、約6日~約18日、約6日~約16日、約6日~約14日、約6日~約12日、約6日~約10日、約6日~約8日、約8日~約30日、約8日~約28日、約8日~約26日、約8日~約24日、約8日~約22日、約8日~約20日、約8日~約18日、約8日~約16日、約8日~約14日、約8日~約12日、約8日~約10日、約10日~約30日、約10日~約28日、約10日~約26日、約10日~約24日、約10日~約22日、約10日~約20日、約10日~約18日、約10日~約16日、約10日~約14日、約10日~約12日、約12日~約30日、約12日~約28日、約12日~約26日、約12日~約24日、約12日~約22日、約12日~約20日、約12日~約18日、約12日~約16日、約12日~約14日、約14日~約30日、約14日~約28日、約14日~約26日、約14日~約24日、約14日~約22日、約14日~約20日、約14日~約18日、約14日~約16日、約16日~約30日、約16日~約28日、約16日~約26日、約16日~約24日、約16日~約22日、約16日~約20日、約16日~約18日、約18日~約30日、約18日~約28日、約18日~約26日、約18日~約24日、約18日~約22日、約18日~約20日、約20日~約30日、約20日~約28日、約20日~約26日、約20日~約24日、約20日~約22日、約22日~約30日、約22日~約28日、約22日~約26日、約22日~約24日、約24日~約30日、約24日~約28日、約24日~約26日、約26日~約30日、約26日~約28days、または約28日~約30日。本明細書中に記載の疾病の症状および/またはマーカの非限定的例について、以下に述べる。
例えば、治療の結果、以下の低下が可能になり得る:(例えば、約1%~約99%の低下、約1%~約95%の低下、約1%~約90%の低下、約1%~約85%の低下、約1%~約80%の低下、約1%~約75%の低下、約1%~約70%の低下、約1%~約65%の低下、約1%~約60%の低下、約1%~約55%の低下、約1%~約50%の低下、約1%~約45%の低下、約1%~約40%の低下、約1%~約35%の低下、約1%~約30%の低下、約1%~約25%の低下、約1%~約20%の低下、約1%~約15%の低下、約1%~約10%の低下、約1%~約5%の低下、約5%~約99%の低下、約5%~約95%の低下、約5%~約90%の低下、約5%~約85%の低下、約5%~約80%の低下、約5%~約75%の低下、約5%~約70%の低下、約5%~約65%の低下、約5%~約60%の低下、約5%~約55%の低下、約5%~約50%の低下、約5%~約45%の低下、約5%~約40%の低下、約5%~約35%の低下、約5%~約30%の低下、約5%~約25%の低下、約5%~約20%の低下、約5%~約15%の低下、約5%~約10%の低下、約10%~約99%の低下、約10%~約95%の低下、約10%~約90%の低下、約10%~約85%の低下、約10%~約80%の低下、約10%~約75%の低下、約10%~約70%の低下、約10%~約65%の低下、約10%~約60%の低下、約10%~約55%の低下、約10%~約50%の低下、約10%~約45%の低下、約10%~約40%の低下、約10%~約35%の低下、約10%~約30%の低下、約10%~約25%の低下、約10%~約20%の低下、約10%~約15%の低下、約15%~約99%の低下、約15%~約95%の低下、約15%~約90%の低下、約15%~約85%の低下、約15%~約80%の低下、約15%~約75%の低下、約15%~約70%の低下、約15%~約65%の低下、約15%~約60%の低下、約15%~約55%の低下、約15%~約50%の低下、約15%~約45%の低下、約15%~約40%の低下、約15%~約35%の低下、約15%~約30%の低下、約15%~約25%の低下、約15%~約20%の低下、約20%~約99%の低下、約20%~約95%の低下、約20%~約90%の低下、約20%~約85%の低下、約20%~約80%の低下、約20%~約75%の低下、約20%~約70%の低下、約20%~約65%の低下、約20%~約60%の低下、約20%~約55%の低下、約20%~約50%の低下、約20%~約45%の低下、約20%~約40%の低下、約20%~約35%の低下、約20%~約30%の低下、約20%~約25%の低下、約25%~約99%の低下、約25%~約95%の低下、約25%~約90%の低下、約25%~約85%の低下、約25%~約80%の低下、約25%~約75%の低下、約25%~約70%の低下、約25%~約65%の低下、約25%~約60%の低下、約25%~約55%の低下、約25%~約50%の低下、約25%~約45%の低下、約25%~約40%の低下、約25%~約35%の低下、約25%~約30%の低下、約30%~約99%の低下、約30%~約95%の低下、約30%~約90%の低下、約30%~約85%の低下、約30%~約80%の低下、約30%~約75%の低下、約30%~約70%の低下、約30%~約65%の低下、約30%~約60%の低下、約30%~約55%の低下、約30%~約50%の低下、約30%~約45%の低下、約30%~約40%の低下、約30%~約35%の低下、約35%~約99%の低下、約35%~約95%の低下、約35%~約90%の低下、約35%~約85%の低下、約35%~約80%の低下、約35%~約75%の低下、約35%~約70%の低下、約35%~約65%の低下、約35%~約60%の低下、約35%~約55%の低下、約35%~約50%の低下、約35%~約45%の低下、約35%~約40%の低下、約40%~約99%の低下、約40%~約95%の低下、約40%~約90%の低下、約40%~約85%の低下、約40%~約80%の低下、約40%~約75%の低下、約40%~約70%の低下、約40%~約65%の低下、約40%~約60%の低下、約40%~約55%の低下、約40%~約50%の低下、約40%~約45%の低下、約45%~約99%の低下、約45%~約95%の低下、約45%~約90%の低下、約45%~約85%の低下、約45%~約80%の低下、約45%~約75%の低下、約45%~約70%の低下、約45%~約65%の低下、約45%~約60%の低下、約45%~約55%の低下、約45%~約50%の低下、約50%~約99%の低下、約50%~約95%の低下、約50%~約90%の低下、約50%~約85%の低下、約50%~約80%の低下、約50%~約75%の低下、約50%~約70%の低下、約50%~約65%の低下、約50%~約60%の低下、約50%~約55%の低下、約55%~約99%の低下、約55%~約95%の低下、約55%~約90%の低下、約55%~約85%の低下、約55%~約80%の低下、約55%~約75%の低下、約55%~約70%の低下、約55%~約65%の低下、約55%~約60%の低下、約60%~約99%の低下、約60%~約95%の低下、約60%~約90%の低下、約60%~約85%の低下、約60%~約80%の低下、約60%~約75%の低下、約60%~約70%の低下、約60%~約65%の低下、約65%~約99%の低下、約65%~約95%の低下、約65%~約90%の低下、約65%~約85%の低下、約65%~約80%の低下、約65%~約75%の低下、約65%~約70%の低下、約70%~約99%の低下、約70%~約95%の低下、約70%~約90%の低下、約70%~約85%の低下、約70%~約80%の低下、約70%~約75%の低下、約75%~約99%の低下、約75%~約95%の低下、約75%~約90%の低下、約75%~約85%の低下、約75%~約80%の低下、約80%~約99%の低下、約80%~約95%の低下、約80%~約90%の低下、約80%~約85%の低下、約85%~約99%の低下、約85%~約95%の低下、約85%~約90%の低下、約90%~約99%の低下、約90%~約95%の低下、または約95%~約99%の低下)が、下記のうち1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つまたは9つ)において可能になり得る:GI組織中のインタフェロン-γのレベル、GI組織中のIL-1Βのレベル、GI組織中のIL-6のレベル、GI組織中のIL-22のレベル、GI組織中のIL-17Aのレベル、GI組織中のTNFαのレベル、GI組織中のIL-2のレベル、および対象者中の内視鏡検査スコアを本明細書中に記載の組成またはデバイスのいずれかを用いたTNF阻害薬の第1の投与後の(例えば、約1時間~約30日の期間にわたって(例えば、または本明細書中の部分範囲のいずれかにわたって)(例えば、治療前の対象者中のレベルと比較したときまたは類似の疾病を有しかつプラセボまたは異なる治療を受けた対象者または対象者の母集団と比較したとき)。本明細書中用いられるように、「GI組織」とは、消化(GI)管中の組織を指す(例えば、以下のうち1つ以上の内部の組織:十二指腸、空腸、回腸、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S字結腸および直腸、より詳細には、十二指腸、空腸、回腸、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸およびS字結腸のうち1つ以上の近位部または十二指腸、空腸、回腸、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸およびS字結腸のうち1つ以上の遠位部。GI組織は、例えば、1つ以上の疾病部位の近位のGI組織であり得る。内視鏡検査スコアを決定するための例示的方法について、本明細書中に記載があり、内視鏡検査スコア決定のための他の方法が、当該分野において公知である。インタフェロン-γ、IL-1Β、IL-6、IL-22、IL-17A、TNFα、およびIL-2のレベル決定のための例示的方法について、本明細書中に記載がある。これらのサイトカインのレベルを決定するためのさらなる方法が、当該分野において公知である。
いくつかの例において、治療の結果、下記の増加が可能になり得る(例えば、約1%~約500%の増加、約1%~約400%の増加、約1%~約300%の増加、約1%~約200%の増加、約1%~約150%の増加、約1%~約100%の増加、約1%~約90%の増加、約1%~約80%の増加、約1%~約70%の増加、約1%~約60%の増加、約1%~約50%の増加、約1%~約40%の増加、約1%~約30%の増加、約1%~約20%の増加、約1%~約10%の増加、10%~約500%の増加、約10%~約400%の増加、約10%~約300%の増加、約10%~約200%の増加、約10%~約150%の増加、約10%~約100%の増加、約10%~約90%の増加、約10%~約80%の増加、約10%~約70%の増加、約10%~約60%の増加、約10%~約50%の増加、約10%~約40%の増加、約10%~約30%の増加、約10%~約20%の増加、約20%~約500%の増加、約20%~約400%の増加、約20%~約300%の増加、約20%~約200%の増加、約20%~約150%の増加、約20%~約100%の増加、約20%~約90%の増加、約20%~約80%の増加、約20%~約70%の増加、約20%~約60%の増加、約20%~約50%の増加、約20%~約40%の増加、約20%~約30%の増加、約30%~約500%の増加、約30%~約400%の増加、約30%~約300%の増加、約30%~約200%の増加、約30%~約150%の増加、約30%~約100%の増加、約30%~約90%の増加、約30%~約80%の増加、約30%~約70%の増加、約30%~約60%の増加、約30%~約50%の増加、約30%~約40%の増加、約40%~約500%の増加、約40%~約400%の増加、約40%~約300%の増加、約40%~約200%の増加、約40%~約150%の増加、約40%~約100%の増加、約40%~約90%の増加、約40%~約80%の増加、約40%~約70%の増加、約40%~約60%の増加、約40%~約50%の増加、約50%~約500%の増加、約50%~約400%の増加、約50%~約300%の増加、約50%~約200%の増加、約50%~約150%の増加、約50%~約100%の増加、約50%~約90%の増加、約50%~約80%の増加、約50%~約70%の増加、約50%~約60%の増加、約60%~約500%の増加、約60%~約400%の増加、約60%~約300%の増加、約60%~約200%の増加、約60%~約150%の増加、約60%~約100%の増加、約60%~約90%の増加、約60%~約80%の増加、約60%~約70%の増加、約70%~約500%の増加、約70%~約400%の増加、約70%~約300%の増加、約70%~約200%の増加、約70%~約150%の増加、約70%~約100%の増加、約70%~約90%の増加、約70%~約80%の増加、約80%~約500%の増加、約80%~約400%の増加、約80%~約300%の増加、約80%~約200%の増加、約80%~約150%の増加、約80%~約100%の増加、約80%~約90%の増加、約90%~約500%の増加、約90%~約400%の増加、約90%~約300%の増加、約90%~約200%の増加、約90%~約150%の増加、約90%~約100%の増加、約100%~約500%の増加、約100%~約400%の増加、約100%~約300%の増加、約100%~約200%の増加、約100%~約150%の増加、約150%~約500%の増加、約150%~約400%の増加、約150%~約300%の増加、約150%~約200%の増加、約200%~約500%の増加、約200%~約400%の増加、約200%~約300%の増加、約300%~約500%の増加、約300%~約400%の増加、または約400%~約500%の増加)が、本明細書中に記載の組成またはデバイスのいずれかを用いたTNF阻害薬の第1の投与後において、対象者の便硬さスコアおよび体重の片方または両方を(例えば、治療前の対象者中のレベルと比較したときまたは類似の疾病を有しかつプラセボまたは異なる治療を受けた対象者または対象者の母集団と比較したときに)(例えば、約1時間~約30日の期間(例えば、または本明細書中の部分範囲のいずれか)にわたって可能になり得る。便硬さスコアの決定のための例示的方法が、本明細書中に記載される。便硬さスコアを決定するためのさらなる方法が、当該分野において公知である。
よって、いくつかの実施形態において、本明細書中開示される治療方法は、(例えば、デバイスの投与の前および/または後に)対象者内の疾病の場所におけるマーカのレベルを決定することを含む。いくつかの実施形態において、マーカは、バイオマーカである。本明細書中開示される治療方法は、デバイスの投与後の対象者中の疾病場所におけるバイオマーカのレベルが(等しい量のTNF阻害薬の全身投与の前または投与後の同一時点において)対象者中の同一疾病場所におけるバイオマーカのレベルよりも低下したと決定することを含む。いくつかの例において、デバイスの投与後の同じ疾病場所におけるバイオマーカのレベルは、等しい量のTNF阻害薬の全身投与前または投与後の同一時点において、同じ疾病場所におけるバイオマーカのレベルと比較して1%の~99%だけ対象者内において低下する。いくつかの実施形態において、マーカのレベルは、以下のうち1つ以上である:GI組織中のインタフェロン-γのレベル、GI組織中のIL-17Aのレベル、GI組織中のTNFαのレベル、GI組織中のIL-2のレベル、および対象者中の内視鏡検査スコア。
いくつかの実施形態において、本明細書中開示される治療方法は、デバイスの投与後のマーカのレベルががデバイスの投与後の時点におけるマーカレベルがデバイスの投与前の対象者中のマーカレベルまたは等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の実質的に同一時点における対象者中のマーカレベルを下回ることを決定することを含む。いくつかの例において、デバイスの投与後のマーカレベルは、デバイスの投与前の対象者中(または等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の同一時点における対象者中)のマーカのレベルと比較して、1%~99%だけ低下する。いくつかの例において、本明細書中開示される治療方法は、デバイスの投与後から約10分~約10時間の期間内において、対象者中の疾病の場所におけるバイオマーカレベルを決定することを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の治療方法は、以下を含む:(i)デバイスの投与後の第1の時点における疾病場所におけるバイオマーカのレベルL1Bと、実質的に等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の同一時点における対象者中の同一疾病場所におけるバイオマーカのレベルL2Bとの比RBを決定すること、(ii)(i)と同様の実質的に同一時点における同一場所におけるTNF阻害薬のL1Dのレベルと、実質的に等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の同一時点における対象者中の同一疾病場所におけるTNF阻害薬のレベルL2Dとの比のRDを決定すること、および(iii)RB/RDの比を決定すること。
いくつかの実施形態において、本明細書中開示される治療方法は、以下を含み得る:(i)デバイスの投与後の時点における疾病場所におけるバイオマーカのレベルL1Bと、実質的に等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の同一時点における対象者中の同一疾病場所におけるバイオマーカのレベルL2Bとの比RBを決定すること、(ii)(i)と同様の実質的に同一時点における同一場所におけるTNF阻害薬のL1Dのレベルと、実質的に等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の同一時点における対象者中の同一疾病場所におけるTNF阻害薬のレベルL2Dとの比のRDを決定すること、および(iii)積RBxRDを決定すること。
いくつかの実施形態において、本明細書中開示される治療方法は、デバイスの投与後の時点における対象者中のマーカのレベルが、デバイスの投与の前の対象者中のマーカのレベルまたは等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の対象者中の実質的に同一時点におけるレベルよりも高いと決定することを含み得る。いくつかの例において、デバイスの投与後の時点におけるマーカのレベルは、デバイスの投与前の対象者中のマーカのレベルまたは等しい量のTNF阻害薬の全身投与後の対象者における実質的に同一時点におけるレベルと比較して、1%増加または400%増加する。いくつかの例において、マーカのレベルは、対象者の体重および便硬さ(例えば、便硬さスコア)のうち1つ以上である。いくつかの例において、本明細書中開示される治療方法は、デバイスの投与から約10分~約10時間の期間以内に対象者中のマーカのレベルを決定することを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中開示される治療方法は、対象者の血液、血清または血漿中のマーカのレベルを決定することを含み得る。
GI疾患用のバイオマーカの例の例示的リストを以下に挙げる:インタフェロン-γ、IL-1Β、IL-6、IL-22、IL-17A、TNFα、IL-2、記憶細胞(CD44+CD45RB-CD4+細胞);α4β7;VEGF;ICAM;VCAM;SAA;カルプロテクチン;ラクトフェリン;FGF2;TGFb;ANG-1;ANG-2;PLGF;生物製剤(インフリキシマブ;ヒュミラ;ステラーラ;ベドリズマブ;シンポニー;Jak阻害薬;他);EGF;;IL12/23p40;GMCSF;A4B7;AeB7;CRP;SAA;ICAM;VCAM;AREG;EREG;HB-EGF;HRG;BTC;TGFα;SCF;TWEAK;MMP-9;MMP-6;CeacamCD66;IL10;ADA;Madcam-1;CD166(ALCAM);FGF2;FGF7;FGF9;FGF19;ANCA抗好中球細胞質顆粒抗体;ASCAA抗サッカロマイセスセレビシエ抗体IgA;ASCAG抗サッカロマイセスセレビシエ抗体IgG;CBir1抗クロストリジウムクラスタXIVaフラジェリンCBir1抗体;A4-Fla2抗クロストリジウムクラスタXIVaフラジェリン2抗体;FlaX抗クロストリジウムクラスタXIVaフラジェリンX抗体;OmpC抗大腸菌外側膜タンパク質C;ANCA核周囲抗好中球細胞質顆粒抗体;AREGアンフィレギュリンタンパク質;BTCベータセルリンタンパク質;EGF表皮性発育因子EREGエピレグリンタンパク質;HBEGFヘパリン結合性表皮性発育因子;HGF肝細胞発育因子;HRGニューレグリン-1;TGFA形質転換成長因子アルファ;CRPC-反応タンパク質;SAA血清アミロイドA;ICAM-1細胞間接着分子1;VCAM-1血管性細胞接着分子1;腸上皮下側の繊維芽細胞;およびHGF。
いくつかの実施形態において、マーカは、IBDバイオマーカである(例えば:抗グリカン;抗サッカロミケスセレビシエ(ASCA);抗ラミナリビオシド(ALCA);抗キトビオシド(ACCA);抗マンノビオース(AMCA);抗laminarin(抗L);抗キチン(抗C)抗体s:抗外側膜ポリンC(抗OmpC)、抗Cbir1フラジェリン;抗12抗体;膵臓外分泌部(PAB)を標的とする自己抗体;および核周囲型抗好中球細胞質抗体(pANCA);およびカルプロテクチン)。
いくつかの実施形態において、バイオマーカは、膜修復、線維化、血管新生と関連付けられる。特定の実施形態において、バイオマーカは、炎症バイオマーカ、抗炎症バイオマーカ、MMPバイオマーカ、免疫マーカまたはTNF経路バイオマーカである。いくつかの実施形態において、バイオマーカは、腸特異的である。
組織サンプルに対し、HER2は、細胞毒T細胞に関連するバイオマーカとして用いられ得る。さらに、他のサイトカインレベルが、組織中のバイオマーカとして用いられ得る(例えば、血漿中のホスホSTAT1、STAT3およびSTAT5)(例えば、VEGF、VCAM、ICAM、IL-6)または両方。
いくつかの実施形態において、バイオマーカは、1つ以上の免疫グロブリンを含む(例えば、免疫グロブリンM(IgM)、免疫グロブリンD(IgD)、免疫グロブリンG(IgG)、免疫グロブリンE(IgE)および/または免疫グロブリンA(IgA))。いくつかの実施形態において、IgMは、感染および/または炎症のバイオマーカである。いくつかの実施形態において、IgDは、自己免疫疾病のバイオマーカである。いくつかの実施形態において、IgGは、アルツハイマー病および/または癌のバイオマーカである。いくつかの実施形態において、IgEは、喘息および/またはアレルゲン免疫療法のバイオマーカである。いくつかの実施形態において、IgAは、腎疾患のバイオマーカである。
いくつかの実施形態において、バイオマーカは、以下である:高感度C-反応タンパク質(hsCRP);7α-ヒドロキシ-4-コレステン-3-one(7C4);抗筋内膜IgA(EMAIgA);抗ヒト組織トランスグルタミナーゼIgA(tTGIgA);血清総IgAbyネフェロメトリー;糞便カルプロテクチン;または糞便消化管病原菌。
いくつかの実施形態において、バイオマーカは、以下である:
a)抗グリアジンIgA抗体、抗グリアジンIgG抗体、抗組織トランスグルタミナーゼ(tTG)抗体、抗筋内膜抗体;
b)i)ASCA-A、ASCA-G、ANCA、pANCA、抗OmpC抗体、抗CBir1抗体、抗FlaX抗体または抗A4-Fla2抗体である血清マーカ;
b)ii)VEGF、ICAM、VCAM、SAAまたはCRPである炎症マーカ;
b)iii)遺伝的マーカATG16L1、ECM1、NKX2-3またはSTAT3の遺伝子型;
c)バクテリア抗原抗体マーカ;
d)肥満細胞マーカ;
e)炎症細胞マーカ;
f)胆汁酸吸収不良(BAM)マーカ;
g)キヌレニンマーカ;
または
h)セロトニンマーカ。
いくつかの実施形態において、バクテリア抗原抗体マーカは、以下からなる群から選択される:抗Fla1抗体、抗Fla2抗体、抗FlaA抗体、抗FliC抗体、抗FliC2抗体、抗FliC3抗体、抗YBaN1抗体、抗ECFliC抗体、抗Ec0FliC抗体、抗SeFljB抗体、抗CjFlaA抗体、抗CjFlaB抗体、抗SfFliC抗体、抗CjCgtA抗体、抗Cjdmh抗体、抗CjGT-A抗体、抗EcYidX抗体、抗EcEra抗体、抗EcFrvX抗体、抗EcGabT抗体、抗EcYedK抗体、抗EcYbaN抗体、抗EcYhgN抗体、抗RtMaga抗体、抗RbCpaF抗体、抗RgPilD抗体、抗LaFrc抗体、抗LaEno抗体、抗LjEFTu抗体、抗BfOmpa抗体、抗PrOmpA抗体、抗Cp10bA抗体、抗CpSpA抗体、抗EfSant抗体、抗LmOsp抗体、抗SfET-2抗体、抗Cpatox抗体、抗Cpbtox抗体、抗EcSta2抗体、抗Ec0Stx2A抗体、抗CjcdtB/C抗体、抗CdtcdA/B抗体、およびこれらの組み合わせ。
いくつかの実施形態において、肥満細胞マーカは、以下からなる群から選択される:ベータトリプターゼ、ヒスタミン、プロスタグランディンE2(PGE2)、およびこれらの組み合わせ。
いくつかの実施形態において、炎症マーカは、以下からなる群から選択される:CRP、ICAM、VCAM、SAA、GRO.alpha.、およびこれらの組み合わせ。
いくつかの実施形態において、胆汁酸吸収不良マーカは、以下からなる群から選択される:7α-ヒドロキシ-4-コレステン-3-one、FGF19、およびこれらの組み合わせ。
いくつかの実施形態において、キヌレニンマーカは、以下からなる群から選択される:キヌレニン(K)、キヌレン酸(KyA)、アントラニル酸(AA)、3-ヒドロキシキヌレニン(3-HK)、3-ヒドロキシアントラニル酸(3-HAA)、キサンツレン酸(XA)、キノリン酸(QA)、トリプトファン、5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)、およびこれらの組み合わせ。
いくつかの実施形態において、セロトニンマーカは、以下からなる群から選択される:セロトニン(5-HT)、5-ヒドロキシインドール酢酸(5-HIAA)、セロトニン-O-スルファート、セロトニン-O-リン酸塩、およびこれらの組み合わせ。
いくつかの実施形態において、バイオマーカは、US9,739,786号に開示のようなバイオマーカである。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
以下のマーカは、以下によって発現され得る:間葉系幹細胞(MSC):CD105、CD73、CD90、CD13、CD29、CD44、CD10、Stro-1、CD271、SSEA-4、CD146、CD49f、CD349、GD2、3G5、SSEA-3、SISD2、Stro-4、MSCA-1、CD56、CD200、PODXl、Sox11、またはTM4SF1(例えば、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上または10個以上のこのようなマーカ)、ならびにCD45、CD34、CD14、CD19およびHLA-DRのうち1つ以上の発現の欠如(例えば、2個以上、3個以上、4個以上または5個以上のこのようなマーカの発現の欠如)。いくつかの実施形態において、MSCは、CD105、CD73およびCD90を発現し得る。いくつかの実施形態において、MSCは、CD105、CD73、CD90、CD13、CD29、CD44およびCD10を発現し得る。いくつかの実施形態において、MSCは、CD105、CD73、およびCD90および1つ以上の幹細胞性マーカ(例えば、Stro-1、CD271、SSEA-4、CD146、CD49f、CD349、GD2、3G5、SSEA-3。SISD2、Stro-4、MSCA-1、CD56、CD200、PODXl、Sox11またはTM4SF1)を発現し得る。いくつかの実施形態において、MSCは、CD105、CD73、CD90、CD13、CD29、CD44、およびCD10および1つ以上の幹細胞性マーカ(例えば、Stro-1、CD271、SSEA-4、CD146、CD49f、CD349、GD2、3G5、SSEA-3。SISD2、Stro-4、MSCA-1、CD56、CD200、PODXl、Sox11またはTM4SF1)を発現し得る。例えば、左記を参照されたい:Lv、ら、StemCells,2014,32:1408-1419。
腸幹細胞(ISC)は、1つ以上のマーカ(例えば、Musashi-1(Msi-1)、Ascl2、Bmi-1、ダブルコルチンおよびCa2+/カルモジュリン依存性キナーゼ様1(DCAMKL1)、およびロイシンリッチなリピート含有G-タンパク質結合レセプタ5(Lgr5))に対して陽性であり得る。例えば、左記を参照されたい:Mohamedら、Cytotechnology,201567(2):177ー189。
上記バイオマーカのうちいずれかが、他の状態のうち1つ以上のためのバイオマーカとして適切に用いられ得る。
本明細書中の方法のいくつかの実施形態において、本方法は、デバイスの投与後の治療開始期間を決定することを含む。
組み合わせ治療
本明細書中開示されるTNF阻害薬は、本明細書中開示される疾病の治療においてさらなる薬剤と任意選択的に併用され得る。このような補助治療における炎症性腸疾病(例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎)の治療または回避のためのこのような薬剤の非限定的例を挙げると、サイトカイン生成を抑制し、自己抗原発現をダウンレギュレートまたは抑制し、またはMHC抗原をマスクする物質がある。このような薬剤の例を以下に挙げる:2-アミノ-6-アリール-5-置換ピリミジン(米国特許第4,665,077号を参照);非ステロイド抗炎症剤(NSAID);ガンシクロビル;タクロリムス;lucocorticoid(例えば、コルチゾールまたはアルドステロン);抗炎症剤(例えば、サイクロオキシゲナーゼ阻害薬);5-リポキシゲナーゼ阻害薬;またはロイコトリエンレセプタアンタゴニスト;プリンアンタゴニスト(例えば、アザチオプリンまたはミコフェノール酸モフェチル(MMF));アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド);ブロモクリプチン;ダナゾール;ダプソン;グルタルアルデヒド(これは、米国特許第4,120,649号に記載のようにMHC抗原をマスクする);MHC抗原およびMHCフラグメント用の抗イディオタイプ抗体;シクロスポリン;6-メルカプトプリン;ステロイド(例えば、副腎皮質ステロイドまたはグルコ副腎皮質ステロイド)またはグルココルチコイドアナログ(例えば、プレドニゾン)、メチルプレドニゾロン(例えば、SOLU-MEDROL(登録商標)、メチルプレドニゾロンナトリウムコハク酸塩、およびデキサメサゾン);ジヒドロホレートレダクターゼ阻害薬(例えば、メトトレキセート)(経口または皮下);抗マラリア剤(例えば、クロロキンおよびヒドロキシクロロキン);スルファサラジン;レフルノミド;サイトカインまたはサイトカインレセプタ抗体またはアンタゴニスト(例えば、抗インタフェロン-アルファ、-ベータ、または-ガンマ抗体、抗腫瘍壊死因子(TNF)-アルファ抗体(インフリキシマブ(レミケード(登録商標))またはアダリムマブ)、抗TNF-アルファイムノアドヘシン(エタネルセプト)、抗TNF-ベータ抗体、抗インターロイキン-2(IL-2)抗体および抗IL-2レセプタ抗体、および抗インターロイキン-6(IL-6)レセプタ抗体およびアンタゴニスト);抗LFA-1抗体(例えば、抗CD1laおよび抗CD18抗体);抗L3T4抗体;異種抗リンパ球グロブリン;pan-T抗体、抗CD3または抗CD4/CD4a抗体;LFA-3結合ドメインを含む可溶性ペプチド(WO90/08187、1990年7月26日公開);ストレプトキナーゼ;形質転換成長因子-ベータ(TGF-ベータ);ストレプトドマーゼ;ホストからのRNAまたはDNA;FK506;RS-61443;クロランブシル;デオキシスペルグアリン;ラパマイシン;T細胞レセプタ(Cohenら、米国特許第5,114,721号);T細胞レセプタフラグメント(Offnerら、Science、251:430-432(1991);WO90/11294;Ianeway、Nature、341:482(1989);およびWO91/01133);BAFFアンタゴニスト(例えば、BAFFまたはBR3抗体またはイムノアドヘシンおよびzTNF4アンタゴニスト)(概要については、下記を参照:MackayおよびMackay、TrendsImmunol,23:113-5(2002)、23:113-5(2002)および下記の定義も参照);T細胞ヘルパー信号と干渉する生物学的薬剤(例えば、抗CD40レセプタまたは抗CD40リガンド(CD154)、(例えば、CD40-CD40リガンドに対する遮断抗体))。(例えば、Durieら、Science、261:1328-30(1993);Mohanら、J.Immunol,154:1470-80(1995))およびCTLA4-Ig(Finckら、Science、265:1225-7(1994));およびT細胞レセプタ抗体(EP340、109)(例えば、T10B9)。補助薬剤の非限定的例も、以下を含む::ブデソニド;表皮性発育因子;アミノサリチラート;メトロニダゾール;メサラミン;オルサラジン;バルサラジド;抗酸化剤;トロンボキサン阻害薬;IL-1レセプタアンタゴニスト;抗IL-1モノクローナル抗体;発育因子;エラスターゼ阻害薬;ピリジニル-イミダゾール化合物;TNFアンタゴニスト;IL-4、IL-10、IL-13および/またはTGFβサイトカインまたはそのアゴニスト(例えば、アゴニスト抗体);IL-11;グルクロン酸化合物-またはプレドニゾロンのデキストラン結合プロドラッグ、デキサメサゾンまたはブデソニド;ICAM-Iアンチセンスホスホロチオエートオリゴデオキシヌクレオチド(ISIS2302;Isis Pharmaceuticals,Inc.);可溶性の補体レセプタ1(TPlO;T Cell Sciences,Inc.);遅効性メサラジン;血小板活性化因子(PAF)のアンタゴニスト;シプロフロキサシン;およびリグノカイン。UC用の薬剤の例として、areスルファサラジンおよび軽度の症例のための関連するサリチラート含有薬剤および重篤な症例のための副腎皮質ステロイド薬剤。特に疾病が遠位腸に限定されかつ全身的使用と比較して副作用が低い場合に、サリチラートまたは副腎皮質ステロイドの局所的投与が有効な場合がある。支持的測定(例えば、鉄および下痢止め剤の投与)が指示される場合がある。アザチオプリン、6-メルカプトプリンおよびメトトレキセートも、難治性副腎皮質ステロイドに依存する症例における使用のために処方される。
他の実施形態において、本明細書中に記載のTNF阻害薬は、以下のうち1つ以上と共に投与され得る:CHST15阻害薬、IL-6レセプタ阻害薬、IL-12/IL-23阻害薬、インテグリン阻害薬、JAK阻害薬、SMAD7阻害薬、IL-13阻害薬、IL-1レセプタ阻害薬、TLRアゴニスト、免疫抑制剤、生体遺伝子治療(例えば、幹細胞、IL-10またはIL-10アゴニスト)、コパキソン、CD40阻害薬、S1P-阻害薬、またはケモカイン/ケモカインレセプタ阻害薬。他の実施形態において、本明細書中に記載のようなTNF阻害薬は、ビタミンC注入、1つ以上の副腎皮質ステロイドおよび任意選択的にチアミンと共に投与され得る。
特定の組み合わせの例を以下に挙げる。他に明記無き限り、第1の成分(成分(1))は、摂取可能なデバイス内に入れられて投与され、第2の成分(成分(2))は、(第1の成分と同じかまたは異なる摂取可能なデバイスであり得る)摂取可能なデバイス内に入れられるかまたは別の投与投与形態によって投与される。
(1)アダリムマブ;(2)メトトレキセート。
(1)アダリムマブ;(2)経口投与されるメトトレキセート。
(1)A4阻害薬;(2)ベドリズマブ。いくつかの実施形態において、A4阻害薬はタイサブリである。
(1)A4阻害薬;(2)摂取可能なデバイス中のベドリズマブ。いくつかの実施形態において、A4阻害薬は、タイサブリである。
(1)A4阻害薬;(2)ベドリズマブ(皮下)。いくつかの実施形態において、A4阻害薬はタイサブリである。
(1)TNF阻害薬;(2)MADCAM阻害薬。
(1)TNF阻害薬;(2)摂取可能なデバイス中のMADCAM阻害薬。
(1)TNF阻害薬;(2)B7阻害薬。
(1)B7阻害薬;TNF阻害薬。
(1)TNF阻害薬;(2)摂取可能なデバイス中のB7阻害薬。
(1)B7阻害薬;摂取可能なデバイス中のTNF阻害薬。
(1)TNF阻害薬;(2)B7阻害薬(静脈内または皮下)。
(1)B7阻害薬;TNF阻害薬(静脈内または皮下)。
(1)JAK阻害薬;(2)TNF阻害薬。
(1)JAK阻害薬;(2)摂取可能なデバイス中のTNF阻害薬。
(1)JAK阻害薬;(2)TNF阻害薬(静脈内または皮下)。
(1)TNF阻害薬;(2)JAK阻害薬
(1)TNF阻害薬;(2)摂取可能なデバイス中のJAK阻害薬。
(1)TNF阻害薬;(2)JAK阻害薬経口的に。
(1)Neoregulin-4;(2)TNF阻害薬。
(1)Neoregulin-4;(2)摂取可能なデバイス中のTNF阻害薬。
(1)Neoregulin-4;(2)TNF阻害薬(静脈内または皮下)。
(1)TNF阻害薬;(2)S1P阻害薬。いくつかの実施形態において、S1P阻害薬は、ozanimodである。
(1)TNF阻害薬;(2)S1P阻害薬は経口的である。いくつかの実施形態において、S1P阻害薬は、ozanimodである。
いくつかの実施形態において、本明細書中開示される方法は、(i)本明細書中開示されるようなTNF阻害薬を投与すること、および(ii)第2の薬剤を経口投与すること(静脈内または皮下)を含む。(ii)中の第2の薬剤は、(i)と同じTNF阻害薬、異なるTNF阻害薬、またはTNF阻害薬と異なる生物学的製剤標的を有する薬剤である。
いくつかの実施形態において、本明細書中開示される方法は、(i)TNF阻害薬を本明細書中開示される様態で投与すること、および(ii)第2の薬剤を経口的に(静脈内または皮下的に)投与することを含む。(ii)中の第2の薬剤は、炎症性腸疾病の治療に適した薬剤である。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、第2の薬剤の前に投与される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、第2の薬剤の後に投与される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬および第2の薬剤は、実質的に同時に投与される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、第2の薬剤の前に送達される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬は、第2の薬剤の後に送達される。いくつかの実施形態において、TNF阻害薬および第2の薬剤は、実質的に同時に送達される。
いくつかの実施形態において、第2の薬剤は、消化管の疾病の治療に適した薬剤である。いくつかの実施形態において、第2の薬剤は、炎症性腸疾病の治療に適した薬剤である。いくつかの実施形態において、第2の薬剤は、静脈内に投与される。いくつかの実施形態において、第2の薬剤は、皮下投与される。いくつかの実施形態において、第2の薬剤は、メトトレキセートである。
いくつかの実施形態において、TNF阻害薬の場所への送達(例えば、粘膜接触による場所への送達)を行うと、TNF阻害薬の全身投与から発生する全身的免疫原性レベルは、全身的免疫原性レベル以下になる。いくつかの実施形態において、本方法は、TNF阻害薬を本明細書中開示される様態で第2の薬剤を全身的に投与することを含み、TNF阻害薬の場所への送達(例えば、粘膜接触による場所への送達)を行うと、TNF阻害薬の全身投与および第2の薬剤の全身投与から発生する全身的免疫原性レベルは、全身的免疫原性レベル以下になる。いくつかの実施形態において、本方法は、TNF阻害薬を本明細書中開示される様態でおよび第2の薬剤を投与することを含む。TNF阻害薬および第2の薬剤双方が全身投与される場合、第2の薬剤の量は、第2の薬剤の量よりも低い。これらの実施形態のいくつかの局面において、第2の薬剤は、TNF阻害薬である。
いくつかの実施形態において、本方法は、TNF阻害薬を本明細書中開示される様態で投与することを含み、第2の薬剤を投与することを含まない。
例1ー前臨床マウス大腸炎モデル
大腸炎の実験的誘発
デキストランスルファートナトリウム(DSS)起因性の大腸炎モデルを介して、マウス中に大腸炎を実験的に誘発した。このモデルは、簡潔であり、性ヒト潰瘍性大腸炎との類似点も多数あるため、広範に用いられている。簡潔に言うと、マウスを盲腸カテーテル導入を介してDSSへ晒す。これは、大腸炎が誘発される数日間にわたり、基底陰窩の結腸上皮細胞にとって直接的に毒性であると思われる。
グループ
投与される薬剤に応じて、マウスを7個のコホートのうち1個へ割り当てた。
1. コントロール(薬剤無し)
2. アダリムマブ(2.5mg/kg)
3. アダリムマブ(5mg/kg)
4. アダリムマブ(10mg/kg)
コントロールまたは薬剤を、盲腸カテーテルを通じて上記した投与量レベルにおける投与を介して、腸の損傷粘膜表面へ付加した。
さらに、各コホートについて、動物を2つのグループに分けた。10日目または12日目において、1つのグループに対し、単一の投与量のコントロールまたは薬剤を付与した。その他のグループに対し、毎日(または類似の)投薬のコントロールまたは薬剤を付与した。
分析
各動物について、(例えば内視鏡検査、組織学などにより)有効性を決定し、細胞毒T細胞レベルを、血液、糞便、および組織において決定した(組織レベルを動物犠牲の後に決定した)。組織サンプルについて、レベルHER2をさらに決定し、細胞毒T細胞レベルをHER2レベルへ正規化した。さらに、他のサイトカインレベルを組織中において決定し(例えば、ホスホSTAT1、STAT3およびSTAT5)、血漿(例えば、VEGF、VCAM、ICAM、IL-6)中に決定し、あるいは両方において決定した。
薬物動態の決定を、全身的に(例えば血漿中)および局所的に(例えば結腸組織中)行った。全身的薬物動態分析のため、動物からの血液および/または糞便の収集を投与後から1つ以上の時点において行った(例えば、血漿サンプルの収集を投与から15分、30分、1時間、2時間、4時間、および/または8時間後に行った)。動物犠牲の後、局所的/結腸組織サンプルを1回回収した。
例2aー前臨床ブタ大腸炎モデルの発生進展
大腸炎の実験的誘発
調査開始時における体重がおよそ35~45kgである雌のブタを少なくとも24時間絶食させた後、トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)を直腸内投与した。投薬および内視鏡検査手順時において、動物に浅麻酔した。必要な場合、結腸洗浄のために浣腸剤を使用した。1体の動物に対し、40mlの100%EtOHを5グラムのTNBSを10mlの水で希釈した混合物をボール型先端のカテーテルを用いて浣腸剤を介して投与した。この浣腸剤を、横行結腸の屈曲部を少し過ぎた場所にある下行結腸の近位部中に蓄積させた。60mlバルーンを投与部位の下側の下行結腸の中央部分内に配置した2個のフォーリーカテーテルを用いることにより、TNBSを投与部位に12分にわたって保持した。第2の動物も、10グラムのTNBSを含む溶液により同様に処理した。TNBS投与前に双方の動物中の投与部位を確実に特定するために、内視鏡を用いた。投薬および内視鏡検査を獣医が行った。
TNBS投与から7日後、浅麻酔後、投与部位の上方および下方の投与部位および粘膜組織を獣医が内視鏡を用いて評価した。外科医の決定により、ピンチ生検材料を必要に応じて入手した。内視鏡検査の調査結果に基づいて、同日において、動物を組織収集のため安楽死させ得るか、または調査を継続して、後の内視鏡検査の結果をその後1~4日続けて保留とし得る。結腸構造の巨視的変性および顕微鏡的変性、壊死の可能性、結腸の肥大、および実質的な組織学的変化を、適切なTNBS投与量において観察した。
臨床症状(例えば、健康障害、行動変化)の記録を、順化時に少なくとも毎日および調査全体にわたって行った。さらなるペン側観察を毎日2回(週末は1日1回)行った。体重測定を、双方の動物について1日目および7日目(および7日目移行の場合は安楽死当日)行った。
屍検当日、獣医が承認した安楽死溶液の注入により動物を安楽死させた。安楽死の直後、自己分解による変化の回避のため、結腸組織の収集、開口および生理的食塩水による水洗を行い、TNBS損傷に関連する巨視的発見を特定するために結腸の詳細な巨視的検査を行った。写真撮影を行った。組織サンプルを、近位、中位および遠位の横行結腸;投与部位;遠位結腸;直腸;および肛門管を採取した。サンプルをNBF中に配置し、委員会認定の獣医学病理医によって評価した。
例2b-局所的適用後のアダリムマブの薬物動態/薬力学および生物学的利用能
グループ
16固体の(16)ブタ(調査開始時においておよそ35~45kg)を、1~5個のグループへ割り当てた:
1.ビヒクルコントロール:(3.2mL生理的食塩水);直腸内;(n=2)
2.治療されたコントロール:アダリムマブ(3.2mL生理的食塩水中に40mg);皮下;(n=2)
3. アダリムマブ(低):アダリムマブ(3.2mL生理的食塩水中に40mg);直腸内;(n=4)
4. アダリムマブ(中):アダリムマブ(3.2mL生理的食塩水中に80mg);直腸内;(n=4)
5. アダリムマブ(高):アダリムマブ(3.2mL生理的食塩水中に160mg);直腸内;(n=4)
0日目において、獣医が上記した投与量レベルおよび容積にて直腸内投与または皮下注入を行うことにより、試験物を腸の損傷した粘膜表面へ適用した。
臨床観察および体重
臨床観察を少なくとも毎日1回行った。実験開始前および終了までの調査全体において、適切な動物全てについて少なくとも毎日臨床症状(例えば、健康障害、行動変化)を記録した。必要な場合、さらなる臨床観察が行われ得る。健康状態においてさらなる評価が必要な動物について、臨床獣医が調査した。6日目、0日目および最後の血液収集後において、全動物の体重測定を行った。
サンプル
血液:
EDTA管中への血液収集(頭部、頸部および/またはカテーテル)を、順化途中の7日目と、0日目における投与直前と、投与から0.5時間後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、12時間後、24時間後および48時間後とにおいて行った。これらのEDTAサンプルを2つのアリコートに分割し、1つを薬物動態血漿のために遠心分離し、その後すぐに分析するかまたはその後の薬物動態分析のために凍結保存(-80℃)した。血液全体の残りのサンプルを、薬力学分析のために用いた。
糞便:
糞便収集を7日目、0日目と、投与から0.5時間後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、12時間後、24時間後および48時間後とにおいて行い、その後迅速に分析にかけるか、または液体窒素によって急速冷凍し、その後の薬剤レベルおよび炎症サイトカインの分析のために-70℃において凍結保存した。
組織:
安楽死の直後、自己分解による変化を回避するために、結腸組織の収集、開口および生理的食塩水による水洗を行い、TNBS損傷に関連する巨視的発見を特定するために結腸の詳細な巨視的検査を行った。正常な組織および損傷した組織の3つのサンプルを迅速に分析するか、または(後に薬剤濃度、炎症サイトカインおよび組織学の分析を行うために)液体窒素によって急速冷凍して-70℃にて凍結保存した。
アダリムマブレベルの(局所的粘膜組織レベルおよび全身循環レベル)と、TNF-アルファを含む炎症サイトカインのレベルとについてサンプル分析を行った。
終末手順
表AA中のスケジュールに従って動物を安楽死させた。その際、投与後6時間および48時間において、ビヒクルグループおよび治療されたコントロールグループそれぞれの各動物を安楽死させた。投与から6時間後、12時間後、24時間後および48時間後において、各アダリムマブグループの1体の動物を安楽死させた。後の調査のために保持する場合以外は、最後の血液収集後、動物を処分した。
例2c-アダリムマブの局所的適用後の薬物動態/薬力学および生物学的利用能
グループ
DSS起因性の大腸炎ヨークシャークロスファームブタ(調査開始時においておよそ5~10kg)を、5個のグループのうち1つへ割り当てた:
1.ビヒクルコントロール:(生理的食塩水);直腸内;
2.治療されたコントロール:アダリムマブ(生理的食塩水中に13mg);皮下;
3.アダリムマブ:アダリムマブ(生理的食塩水中に13mg);直腸内;
t=0において、獣医が上記した投与量レベルおよび容積にて直腸内投与または皮下注入を行うことにより、試験物を腸の損傷した粘膜表面へ適用した。
臨床観察
実験開始前および終了までの調査全体において、適切な動物全てについて少なくとも毎日臨床症状(例えば、健康障害、行動変化)を記録した。必要な場合、さらなる臨床観察が行われ得る。健康状態においてさらなる評価が必要な動物について、臨床獣医が調査した。
サンプル
血液:
EDTA管中への血液収集(頭部、頸部および/またはカテーテル)を、順化途中の7日目と、0日目における投与直前と、投与から12時間後とにおいて行った。これらのEDTAサンプルを2つのアリコートに分割し、1つを薬物動態血漿のために遠心分離し、その後すぐに分析するかまたはその後の薬物動態分析のために凍結保存(-80℃)した。血液全体の残りのサンプルを、薬力学分析のために用いた。
糞便:
糞便収集を7日目、0日目と、投与から12時間後とにおいて行い、その後迅速に分析にかけるか、または液体窒素によって急速冷凍し、その後の薬剤レベルおよび炎症サイトカインの分析のために-70℃において凍結保存した。
組織:
安楽死の直後(投薬後12時間)、自己分解による変化を回避するために、結腸組織の収集、開口および生理的食塩水による水洗を行い、DSS損傷に関連する巨視的発見を特定するために結腸の詳細な巨視的検査を行った。正常な組織および損傷した組織の3つのサンプルを迅速に分析するか、または(後に薬剤濃度、炎症サイトカインおよび組織学の分析を行うために)液体窒素によって急速冷凍して-70℃にて凍結保存した。
アダリムマブレベルの(局所的粘膜組織レベルおよび全身循環レベル)と、TNF-アルファを含む炎症サイトカインのレベルとについてサンプル分析を行った。
終末手順
投与から12時間後、動物を安楽死させた。
例3.抗IL-12抗体の全身的送達対髄こう内送達の比較
本調査の目的は、雄のC57Bl/6マウス中の処理デキストランスルファートナトリウム塩(DSS)起因性の大腸炎へ全身投与した場合と髄腔内投与した場合における、IL-12阻害薬(抗IL-12p40;抗p40mAb;BioX細胞(Cat#:BE0051))の有効性を比較することであった。
材料および方法
マウス
正常な雄のC57Bl/6マウス(6~8週齢、体重20~24g)を、Charles River Laboratoriesから入手した。マウスを12体の動物の13個のグループおよび8体の動物の2個のグループにランダム化し、ケージ毎に6~8体のグループを収容し、少なくとも3日間順化させた後、調査を開始した。1時間あたり空気交換を最低でも12~15回維持するように動物室をセットし、自動タイマにより明/暗サイクルを12時間オン/オフし、Labdiet5053無菌rodent chowを給餌し、水を自由に投与した。
盲腸カニューレ挿入
動物にイソフルラン麻酔をかけ、腹部に正中線切開を行うことにより、盲腸を露出させた。小点切開を遠位盲腸に実施し、1~2cmのカニューレを挿入した。切開の閉鎖は、5~0シルクを用いた引き紐縫合により行った。次に、左腹壁に切開を形成し、この切開を通じてカニューレの遠位端を挿入し、背中の背側面に皮下から押圧した。次に、当該部位を温かい生理的食塩水をふんだんに使って洗浄し、その後腹壁を閉鎖した。肩甲骨間の背中の皮膚にも小切開を形成し、カニューレ先端を露出させた。縫合、創傷クリップおよび組織接着剤を用いてカニューレを所定位置に固定した。全ての動物に対し、1mLの温かい無菌生理的食塩水を注入(皮下注入)し、回復まで詳細に監視し、その後ケージに戻した。全動物に対し、最初の3日間は0.6mg/kgBIDのブプレノルフィンを付加し、外科手術後の最初の5日間はBaytril(登録商標)を10mg/Kgで毎日付加した。
大腸炎の誘発
雄のC57Bl/6マウスにおける大腸炎誘発を、0日目~5日目において3%DSS飲料水(MP Biomedicals#0260110)へ露出させることによって行った。3日目において新鮮なDSS/水溶液を再度用意し、残りの最初のDSS溶液を全て処分することとした。
大腸炎の評価
全ての動物を毎日体重測定し、投薬時において、下痢および/または血便の存在について視覚的評価を行った。マウスに対し、ビデオ内視鏡検査を2回(1回を10日目および1回を14日目)行って、大腸炎の重篤度を評価した。内視鏡検査時に特定された最も重篤な疾病領域において各動物から画像を取得し、表1.1に示すルブリックを用いて評価した。さらに、内視鏡検査時において便硬さのスコア付けをこのルブリック(表1.2)を用いて行った(0=正常なコロコロした便、1=形状を維持した軟便、2=水分が多く、異常な形状の軟便、3=水便または下痢、4=血性下痢)。屍検において、腸内容物、末梢血液および組織ならびに盲腸/結腸内容物を分析のために収集した。
大腸炎の治療
マウスに対し、大腸炎の急性フェーズ時において、DSS起因性の大腸炎の治療有効性を持つ抗IL-12p40により治療を行った。0日目~14日目において、試験物に対し、一定体積の0.1mL/20gを投与した。抗IL-12p40に対し、投与量10mg/kgを3日毎に腹腔内投与し、投与量10mg/kgを同様に3日毎または毎日髄腔内投与した。また、髄腔内への投与量を毎日1mg/kgだけ減量した。コントロールグループには薬剤を投与せず、ビヒクル(無菌PBS)に対しては、プラセボ薬剤を腹腔内および髄腔内に毎日投与した。これらの薬剤を5日目から14日目において付与し、投与を9日間行った。投薬およびグループのより詳細な説明を表1.3に示す。
サンプル収集
14日目において、腸内容物、末梢血液および組織を犠牲後に以下のようにして収集した:各調査期間の終了時において、14日目において内視鏡検査の直後にマウスをCO2吸入により安楽死させた。血液収集をK2EDTAコート管中への心臓穿刺により行い、遠心分離を4000xgにて10分間行った。血液細胞ペレットを保持し、スナップ凍結した。その結果得られた血漿を次に2本の別個のクライオチューブに分割し、100μLを1本のチューブにいれ、残りを第2のチューブに入れた。血漿および細胞ペレットも収集および急速冷凍し、-80℃において保存した。
盲腸および結腸を各動物から除去し、内容物の収集、体重測定、および別個のクライオバイアル中におけるスナップ凍結を行った。結腸の切除、水洗、測定、体重測定を行い、その後長さ6cmに切断し、5ピースに分割した。結腸の最近位1cmの部分を、後の試験物レベルの生体分析のためにスナップ凍結した。結腸残り5cm部分のうち、最遠位および近位の1.5cm区分をホルマリン中に24時間配置し、その後、後の履歴評価のために70%エタノールへ移送した。中間の2cm部位を長手方向に二等分し、本の別個のクライオチューブ中に配置し、体重測定、液体窒素中においてスナップ凍結した。
結果
図30中のデータに示すように、抗IL-12p40(IgG2A)抗体を髄腔内投与したDSSマウスは、抗IL-12p40抗体を腹腔内投与したDSSマウスよりも体重減少が小さかった。
図31中のデータに示すように、抗IL-12p40抗体の血漿濃度は、抗IL-12p40抗体を髄腔内投与したDSSマウスの方が抗IL-12p40抗体を腹腔内投与したDSSマウスよりも低かった。図32中のデータに示すように、抗IL-12p40抗体の盲腸および結腸濃度は、抗IL-12p40抗体を髄腔内投与したDSSマウスの方が抗IL-12p40抗体を腹腔内投与したDSSマウスよりも高かった。
図33および図34中のデータに示すように、抗IL-12p40抗体は、抗IL-12p40抗体を髄腔内投与したDSSマウス中の結腸組織(内腔表面、粘膜固有層、粘膜下組織、および筋層/漿膜)に浸透することができた一方、抗IL-12p40抗体は、抗IL-12p40抗体を腹腔内投与したDSSマウスの結腸組織に検出可能な様態で浸透しなかった。また、図35中のデータに示すように、結腸組織中の抗IL-12p40抗体の濃度の血漿中の抗IL-12p40抗体の濃度に対する比は、抗IL-12p40抗体を腹腔内投与したDSSマウス中の比よりも、抗IL-12p40抗体を髄腔内投与したDSSマウスにおいて高くなっている。
図36中のデータに示すように、結腸組織中のIL-1Βの濃度は、抗IL-12p40抗体を腹腔内投与したDSSマウス中の結腸組織中のIL-1Βの濃度よりも、抗IL-12p40抗体を髄腔内投与したDSSマウスにおいて低くなっている。図37中のデータに示すように、結腸組織中のIL-6の濃度は、抗IL-12p40抗体を腹腔内投与したDSSマウス中の結腸組織中のIL-6の濃度よりも、抗IL-12p40抗体を髄腔内投与したDSSマウスにおいて低くなっている。図38中のデータに示すように、結腸組織中のIL-17Aの濃度は、抗IL-12p40抗体を腹腔内投与したDSSマウス中の結腸組織中のIL-17Aの濃度よりも、抗IL-12p40抗体を髄腔内投与したDSSマウスにおいて低下している
臨床観察またはカニューレ挿入または髄こう内治療に起因する消化管に特異的な悪影響(例えば、便硬さおよび/または血便)について、ビヒクルと比較した場合に有意な差はみられなかった。治療に起因する毒性は報告されなかった。抗IL-12p40抗体(10mg/kgおよび1mg/kg、QD)により髄こう内送達を介して治療したグループについては、ビヒクルコントロールおよび腹腔内送達(10mg/kg、Q3D)と比較して有意な体重低減(AUC)がみられた。抗IL-12p40抗体(10mg/kg、QD)治療グループにおいて免疫組織化学染色を行ったところ、結腸組織中の全層(例えば、ルーメン粘膜固有層、粘膜下組織、筋層)中に髄こう内送達を介して抗体が浸透していることが判明した。抗IL-12p40抗体の分布が結腸の全区域中に見受けられたが、より高レベルが近位領域内において検出された。髄こう内投与(抗p40:10mg/kgおよび1mg/kg、QD)を介して送達した場合、腹腔内投与(抗p40:10mg/kg、Q3D)の場合よりも、消化管内容物および結腸組織において抗IL-12p40抗体の平均濃度がより有意に高くなっていることが判明した。抗IL-12p40抗体の血液レベルは、髄こう内投与(Q3D&QD)の場合よりも、腹腔内投与(Q3D)を介した送達の場合に有意に高くなっていた。髄こう内投与を介した送達した場合、炎症サイトカイン(例えば、IL-1β、IL-6およびIL-17)の濃度は、ビヒクルコントロールの場合よりも、抗IL-12p40抗体(10mg/kg、QD)治療により有意に低減した。
要約すると、これらのデータから分かるように、本明細書中に記載の組成およびデバイスは、動物の全身的免疫反応に対する抑制効果を低くしつつ、腸中の局所的免疫反応を抑制することができる。これらのデータから、特許請求の範囲に記載の組成およびデバイスにより、大腸炎および腸の他の炎症性疾患の治療が可能になることも分かる。
例4.抗インテグリンα4β7抗体の全身的送達対髄こう内送達の比較
本調査の目的は、雄のC57Bl/6マウス中のデキストランスルファートナトリウム塩(DSS)起因性の大腸炎の治療のために全身投与した場合と髄腔内投与した場合において、インテグリン阻害薬(抗インテグリンα4β7;抗LPAM1;DATK-32mAb;BioX細胞(Cat#:BE0034))の有効性を比較することであった。
材料および方法
マウス
正常な雄のC57Bl/6マウス(6~8週齢、体重20~24g)を、Charles River Laboratoriesから入手した。マウスを12体の動物の13個のグループおよび8体の動物の2個のグループにランダム化し、ケージ毎に6~8体のグループを収容し、少なくとも3日間順化させた後、調査を開始した。1時間あたり空気交換を最低でも12~15回維持するように動物室をセットし、自動タイマにより明/暗サイクルを12時間オン/オフし、Labdiet5053無菌rodent chowを給餌し、水を自由に投与した。
盲腸カニューレ挿入
動物にイソフルラン麻酔をかけ、腹部に正中線切開を行うことにより、盲腸を露出させた。小点切開を遠位盲腸に実施し、1~2cmのカニューレを挿入した。切開の閉鎖は、5~0シルクを用いた引き紐縫合により行った。次に、左腹壁に切開を形成し、この切開を通じてカニューレの遠位端を挿入し、背中の背側面に皮下から押圧した。次に、当該部位を温かい生理的食塩水をふんだんに使って洗浄し、その後腹壁を閉鎖した。肩甲骨間の背中の皮膚にも小切開を形成し、カニューレ先端を露出させた。縫合、創傷クリップおよび組織接着剤を用いてカニューレを所定位置に固定した。全ての動物に対し、1mLの温かい無菌生理的食塩水を注入(皮下注入)し、回復まで詳細に監視し、その後ケージに戻した。全動物に対し、最初の3日間は0.6mg/kgBIDのブプレノルフィンを付加し、外科手術後の最初の5日間はBaytril(登録商標)を10mg/Kgで毎日付加した。
大腸炎の誘発
雄のC57Bl/6マウスにおける大腸炎誘発を、0日目~5日目において3%DSS飲料水(MP Biomedicals#0260110)へ露出させることによって行った。3日目において新鮮なDSS/水溶液を再度用意し、残りの最初のDSS溶液を全て処分することとした。
大腸炎の評価
全ての動物を毎日体重測定し、投薬時において、下痢および/または血便の存在について視覚的評価を行った。マウスに対し、ビデオ内視鏡検査を2回(1回を10日目および1回を14日目)行って、大腸炎の重篤度を評価した。内視鏡検査時に特定された最も重篤な疾病領域において各動物から画像を取得し、表2.1に示すルブリックを用いて評価した。さらに、内視鏡検査時において便硬さのスコア付けをこのルブリック(表2.2)を用いて行った(表2.2)(0=正常なコロコロした便、1=形状を維持した軟便、2=水分が多く、異常な形状の軟便、3=水便または下痢、4=血性下痢)。屍検において、腸内容物、末梢血液および組織ならびに盲腸/結腸内容物を分析のために収集した。
大腸炎の治療
マウスに対し、大腸炎の急性フェーズ時において、DSS起因性の大腸炎の治療有効性を持つ抗DATK32により治療を行った。0日目~14日目において、試験物に対し、一定体積の0.1mL/20gfを投与した。DATK32を腹腔内に投与量25mg/kgを3日毎に、髄腔内に投与量25mg/kgを3日毎または毎日投与した。また、髄腔内への投与量を毎日5mg/kgだけ減量した。コントロールグループには薬剤を投与せず、ビヒクル(無菌PBS)にプラセボ薬剤を腹腔内および髄腔内に毎日投与した。これらの薬剤を5日目から14日目において付与し、投与を9日間行った。投薬およびグループのより詳細な説明を表2.3に示す。
サンプル収集
14日目において、腸内容物、末梢血液および組織を犠牲後に以下のようにして収集した:各調査期間の終了時において、14日目において内視鏡検査の直後にマウスをCO2吸入により安楽死させた。血液収集をK2EDTAコート管中への心臓穿刺により行い、遠心分離を4000xgにて10分間行った血液細胞ペレットを保持し、スナップ凍結した。その結果得られた血漿を次に2本の別個のクライオチューブに分割し、100μLを1本のチューブにいれ、残りを第2のチューブに入れた。血漿および細胞ペレットも収集および急速冷凍し、-80℃において保存した。ELISAを用いて、ラットのIgG2Aレベルを決定した。
盲腸および結腸を各動物から除去し、内容物の収集、体重測定、および別個のクライオバイアル中におけるスナップ凍結を行った。結腸の切除、水洗、測定、体重測定を行い、その後長さ6cmに切断し、5ピースに分割した。結腸の最近位1cmの部分を、後の抗DATK32レベルの生体分析のためにスナップ凍結した。結腸残り5cm部分のうち、最遠位および近位の1.5cm区分をホルマリン中に24時間配置し、その後、後の履歴評価のために70%エタノールへ移送した。中間の2cm部位を長手方向に二等分し、2本の別個のクライオチューブ中に配置し、体重測定、液体窒素中においてスナップ凍結した。
全動物から全血100μLをさらに収集し、ヘルパー記憶細胞上のα4およびβ7発現のFACS分析のために処理した。組織および血液を迅速にFACS緩衝液(2.5%ウシ胎児血清を含む1xPBS)中に配置し、抗体パネル(表2.4)を用いて分析した。
結果
図39のデータから分かるように、DATK抗体を髄腔内投与したDSSマウスは、DATK抗体を腹腔内投与したDSSマウスよりも体重減少が小さかった。図40のデータから分かるように、DATK抗体を髄腔内投与したDSSマウスは、DATK抗体を腹腔内投与したDSSマウスよりもDATK抗体の血漿濃度が低かった。図41および図42のデータから分かるように、DATK抗体を髄腔内投与したDSSマウスは、盲腸および結腸内容物中のDATK抗体の濃度が、DATK抗体を腹腔内投与したDSSマウスよりも高かった。図43および図44のデータから分かるように、DATK抗体を髄腔内投与したDSSマウスは、DATK抗体を腹腔内投与したDSSマウスよりも結腸組織中のDATK抗体の濃度が高かった。図45および図46のデータから分かるように、DATK抗体の結腸組織中への浸透レベルは、DATK抗体を髄腔内投与したDSSマウスの方が髄こう内ビヒクルコントロール(PBS)よりも高かった。図47のデータから分かるように、結腸組織中のDATK抗体の濃度と、DATK抗体の血漿濃度との比は、DATK抗体を髄腔内投与したDSSマウスの方が、DATK抗体を腹腔内投与したDSSマウスよりも高かった。
図48のデータから分かるように、DATK抗体を髄腔内投与したDSSマウスの方が、DATK抗体を腹腔内投与したDSSマウスよりも血液Th記憶細胞のパーセンテージが高かった。
臨床観察またはカニューレ挿入または髄こう内治療に起因する消化管に特異的な悪影響(例えば、便硬さおよび/または血便)について、ビヒクルと比較した場合に有意な差はみられなかった。治療に起因する毒性は報告されなかった。エンドポイント(14日目)におけるビヒクルコントロールと比較して、DATK32(5mg/kg、QD)治療(IC)において有意な体重低減が同様に見受けられた。DATK32(25mg/kg、QD)治療グループにおいて免疫組織化学染色を行ったところ、結腸組織中の全層(例えば、ルーメン粘膜固有層、粘膜下組織、筋層)中に髄こう内送達を介してDATK32が浸透していることが判明した。DATK32の分布が結腸の全区域中に見受けられたが、より高レベルが近位領域内において検出された。髄こう内投与(DATK32:25mg/kgおよび5mg/kg、QD)を介して送達した場合、腹腔内投与(DATK32:25mg/kg、Q3D)の場合よりも、消化管内容物および結腸組織においてDATK32の平均濃度がより有意に高くなっていることが判明した。DATK32の血液レベルは、髄こう内投与(Q3D&QD)の場合よりも、腹腔内投与(Q3D)を介した送達の場合に有意に高くなっていた。DATK32(25mg/kg、QD)の薬物動態から分かるように、DATK32の平均濃度は、消化管内容物中への髄こう内投与から1時間後、2時間後および4時間後および結腸組織中から1時間後、2時間後、4時間後および24時間後において、腹腔内投与後のDATK32の平均濃度よりも有意に高かった。腸管へと向かうT細胞(Th記憶細胞)の平均数は、DATK32により髄こう内投与(QD25mg/kgおよびQD5mg/kg)を介して治療したグループの血液の方が、DATK32により腹腔内投与(Q3D25mg/kg)を介して治療したグループよりも有意に高かった。Th記憶細胞の平均数は、DATK32による治療を髄こう内投与(QD25mg/kgおよび5mg/kg)を介して行ったグループのパイエル板の方が、DATK32による治療を腹腔内投与(Q3D25mg/kg)を介して行ったグループよりも有意に低かった。腸間膜リンパ節(MLN)中のTh記憶細胞の平均数は、DATK32による治療を髄こう内投与(QDおよびQ3D25mg/kgおよびQD5mg/kg)を介して行ったグループの方が、DATK32による治療を腹腔内投与(Q3D25mg/kg)を介して行ったグループよりも有意に低かった。
要約すると、これらのデータから分かるように、本明細書中に記載の組成およびデバイスは、動物の全身的免疫反応に対する抑制効果を低くしつつ、腸中の局所的免疫反応を抑制することができる。これらのデータから、結腸中におけるDATK-32抗体放出により、白血球漸増の抑制に繋がり、大腸炎および腸の他の炎症性疾患の治療が可能になることも分かる。
例5.雄のC57B1/6マウス中の髄こう内投与後のDATK32体内分布の評価
本調査の目的は、雄のC57Bl/6マウスへの髄腔内投与を行った場合のDATK32体内分布を評価することである。実験開始よりも最低でも10日前に、動物のコホートに対し、盲腸カニューレの移植手術を行う。充分な数の動物に対して移植を行って、24体のカニューレ処置済み動物を主要調査に登録した(例えば、31体の動物)。表3に示すように、動物に対し、0日目においてビヒクルまたは試験物を髄こう内注入(IC)を介して投与した。試験物投与から3時間後、全グループからの動物を終末サンプル収集のために犠牲にした。
材料および方法
マウス
正常な雄のC57Bl/6マウス(6~8週齢、体重20~24g)を、Charles River Laboratoriesから入手した。マウスを12体の動物の2個のグループにランダム化し、ケージ毎に12体のグループを収容し、少なくとも3日間順化させた後、調査を開始した。1時間あたり空気交換を最低でも12~15回維持するように動物室をセットし、自動タイマにより明/暗サイクルを12時間オン/オフし、Labdiet5053無菌rodent chowを給餌し、水を自由に投与した。
盲腸カニューレ挿入
動物にイソフルラン麻酔をかけ、腹部に正中線切開を行うことにより、盲腸を露出させた。小点切開を遠位盲腸に実施し、1~2cmのカニューレを挿入した。切開の閉鎖は、5~0シルクを用いた引き紐縫合により行った。次に、左腹壁に切開を形成し、この切開を通じてカニューレの遠位端を挿入し、背中の背側面に皮下から押圧した。次に、当該部位を温かい生理的食塩水をふんだんに使って洗浄し、その後腹壁を閉鎖した。肩甲骨間の背中の皮膚にも小切開を形成し、カニューレ先端を露出させた。縫合、創傷クリップおよび組織接着剤を用いてカニューレを所定位置に固定した。全ての動物に対し、1mLの温かい無菌生理的食塩水を注入(皮下注入)し、回復まで詳細に監視し、その後ケージに戻した。全動物に対し、最初の3日間は0.6mg/kgBIDのブプレノルフィンを付加し、外科手術後の最初の5日間はBaytril(登録商標)を10mg/Kgで毎日付加した。
投薬
表3に示すように、0日目において、動物に対して投与ICを一定体積の0.075mL/動物にて行った。
犠牲
0日目の投薬から3時間後において、全動物をCO2吸入により安楽死させた。
サンプル収集
末梢血液を収集し、K2EDTAを抗凝血剤として用いて調製により血漿を得た。この血漿を2本のクライオチューブに分割し、100μLを1本のチューブ(PK分析)にいれ、残りを別の(他の)チューブに入れた。双方のサンプルを液体窒素中において急速冷凍した。血漿を下流分析のため-80℃にて保存した。腸間膜リンパ節(mLN)を収集し、体重測定し、液体窒素中に急速冷凍した。腸間膜リンパ節を下流分析のため-80℃にて保存した。小腸を切除および水洗し、腸骨の最遠位部分1cmを切除し、体重測定し、液体窒素中において急速冷凍した。サンプルを下流分析のため-80℃にて保存した。盲腸および結腸を各動物から除去し、内容物を収集および体重測定し、別個のクライオバイアル中にスナップ凍結した。サンプルを下流分析のため-80℃にて保存した。結腸を水洗し、結腸の最近位1cmの部分を体重測定し、液体窒素中に急速冷凍。スナップ凍結された組織を、-80℃において保存した。
結果
図63A~図63F中のデータに示すように、臨床観察における有意な差はみられなかった。DATK32投与を髄こう内投与を介して行ったグループをビヒクルコントロールを投与したグループと比較すると、前者において消化管に特異的なまたは悪影響はみられなかった。治療に起因する毒性は報告されなかった。投与から3時間後において、DATK32を髄腔内投与したグループ中のDATK32のレベルは、盲腸および結腸内容物において有意に高く、結腸組織においてもビヒクルコントロールを投与したグループと比較して有意に高かった。DATK32を髄腔内投与したグループ中において、少量のDATK32が血漿、小腸、および腸間膜リンパ節においても検出された。
例6.アダリムマブをブタ中のTNBS損傷粘膜表面(大腸炎誘発)に適用した場合のアダリムマブの薬物動態/薬力学および生物学的利用能
この非優良試験所基準(GLP)調査の目的は、PK/PDおよびヨークシャークロスファームブタ中のTNBS損傷粘膜表面(大腸炎誘発)に適用した場合のアダリムマブの生物学的利用能を調査することと、薬剤を摂取可能なデバイスシステムによって送達させる際の適切な投与量および周波数を調査のため決定することである。摂取可能なデバイスシステムは、炎症性腸疾病(IBD)のヒト患者中の損傷粘膜へTNF阻害薬(アダリムマブ)を局所的に送達させることができる。1日目に40mLの100%エタノール(EtOH)を5グラムのTNBSを10mLの水により希釈したものと混合したものを浣腸剤を介してゴムカテーテルを用いて単一回投与したときに、ヨークシャークロスファームブタにおける損傷した粘膜表面(大腸炎誘発)の意図される再生可能な誘発が得られる点について、TNBS起因性の大腸炎モデルを検証した。
本調査においては、全身循環に到達する限られた薬剤を皮下投与と比較した場合に、アダリムマブの局所的送達により局所的粘膜組織レベルの増加が得られるのかについてと、薬剤の局所的粘膜組織レベルが正常な組織においてよりも損傷組織において高くなっているかについてと、薬剤の投与量を増加した場合、局所的および遠位TNBS損傷組織中における粘膜組織レベルが高くなるかについてと、アダリムマブを局所的送達した場合、損傷組織、糞便および恐らくは血液中において炎症サイトカイン(例えば、TNF-α)が低下するかについて、調査した。
2日目において、全動物に対し、トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)を直腸内投与して、慢性大腸炎を誘発させた。大腸炎誘発の前に、全動物を絶食させた。敷藁材料経口摂取を回避するため、3日目において敷藁を取り外し、ゴムマットと交換した。投与においては、40mLの100%EtOHを5グラムのTNBSを10mLの水により希釈したものと混合し、この混合物を獣医が可撓性経管栄養チューブを用いて結腸直腸内に滴下注入した(遠位結腸および近位直腸の10cm部位中に蓄積させ、2本のフォーリーカテーテルを60mLバルーンと共に用いて12分間保持した)。誘発から3日後、結腸構造の巨視的および顕微鏡的変性は明白だった:すなわち、一定の壊死、結腸の肥大、および実質的な組織学的変化が観察された(図49および図50)。本調査においては、15体の雌のブタ(調査開始時においておよそ35~45kg)を1~5個のグループに割り当てた。グループ1においては、治療されたコントロールとして3体の動物を用いた。グループ1中の各動物に対し、アダリムマブ40mgを0.8mLの生理的食塩水中に入れてアダリムマブを皮下注入により投与した。グループ2、3、4および5においては、各グループ中に3体の動物を用いた。これらのグループ中の動物に対し、アダリムマブ40mgを0.8mLの生理的食塩水に入れて直腸内投与した。調査初日において、試験薬剤(アダリムマブ)を全グループへ投与した。直腸内投与(グループ2~5)を腸バイアル直腸内投与の損傷した粘膜表面へ獣医が付与した。投与から3日目(n=15)、-1時間(n=15)、および6時間(n=15)、12時間(n=12)、24時間(n=9)および48時間(n=6)時間において、血液(EDTA)を全動物から収集した(頭部、頸部、またはカテーテル)(全体で87箇所の出血)。EDTAサンプルを2つのアリコートに分割し、1つをPK血漿のために遠心分離し、PK分析および報告のために凍結保存した(-80℃)。上記と同一時点において、糞便サンプルを収集した(87回分の糞便収集)。糞便サンプルを液体窒素中に急速冷凍し、薬剤レベルおよび炎症サイトカインの分析のために-80℃において保存した。グループ2、3、4および5を安楽死させ、投与から6時間後、12時間後、24時間後および48時間後それぞれにおいてグロス屍検および組織収集を行った。グループ1も同様に安楽死させ、投与から48時間後に検死した。これらの動物の安楽死は、獣医が承認した安楽死溶液をスケジュールに従って注入して行った。安楽死の直後、自己分解による変化を回避するため、結腸組織の収集、開口および生理的食塩水による水洗を行い、TNBS損傷に関連する巨視的発見を特定するために結腸の詳細な巨視的検査を行った。組織サンプル採取を左記から行った:近位、中位および遠位の横行結腸;投与部位;および遠位結腸。各組織サンプルをほぼ二等分の部分に分割し、そのうち1つの組織区分を10%中性の緩衝ホルマリン(NBF)中に配置し、委員会認定の獣医学病理医により評価し、残りの組織区分を液体窒素中において急速冷凍し、-80℃において凍結保存した。臨床症状(例えば、健康障害、行動変化)を3日目から毎日記録した。さらなるペン側観察を、毎日1回または2回行った。健康障害とみなされる動物を獣医が調査した。全動物について、3日目および安楽死予定の前に体重測定を行った。
以下に示す表4.1は、調査設計を示す。
材料および方法
試験物
アダリムマブ(EXEMPTIA(登録商標))は、腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬である。単一の投与量を、シリンジ(40mgを一定体積の0.8mL)中に事前充填した。
結果
皮下投与したアダリムマブは、血漿中の試験時点全てにおいて検出されたものの、局所投与したアダリムマブは、血漿中ほとんど検出できなかった(図51および図52)。アダリムマブの局所的送達および皮下送達双方により、TNBS起因性の大腸炎動物の結腸組織においてTNF-αレベルが低下し、さらに、アダリムマブの局所的送達の場合、TNF-αレベルのさらなる低下を達成することができた(図53および図54)。
アダリムマブの皮下投与または直腸内投与のいずれも耐用性が示され、死亡、疾病、悪い臨床観察結果または体重変化は無かった。腸の損傷した粘膜表面への適用の場合、皮下送達の場合よりも、全てのTNBS関連炎症反応のレベル低下が、直腸内投与を介したアダリムマブ治療の場合に観察された。皮下送達後の血液中においては、直腸内投与後の血液濃度の場合よりも、アダリムマブ濃度の有意な上昇が測定された。アダリムマブの直腸内投与の場合、アダリムマブを皮下投与したグループの場合よりも、全体的および正規化TNFα経時的濃度(6~48時間)が低下し、エンドポイント(48時間)においてTNFαがより有効に低下した。
要約すると、これらのデータから分かるように、本明細書中に記載の組成およびデバイスは、動物の全身的免疫反応に対する抑制効果を低くしつつ、腸中の局所的免疫反応を抑制することができる。これらのデータから、本明細書中に記載のようなデバイスを用いたアダリムマブの局所的投与により、疾病動物中のTNFαレベルの有意な低下が可能になることも分かる。
例7.シクロスポリンAの全身的送達対髄こう内送達の比較
本調査の目的は、雄のC57Bl/6マウス中のデキストランスルファートナトリウム塩(DSS)起因性の大腸炎の治療するための免疫抑制剤薬剤(シクロスポリンA;CsA)の有効性を全身投与した場合と髄腔投与した場合との間で比較することであった。
実験設計
実験開始よりも最低でも10日前に、動物のコホートに対し、盲腸カニューレの移植手術を行う。充分な数の動物に対して移植を行って、44体のカニューレ処置済み動物を主要調査に登録した(例えば、76体の動物)。0日目~5日目に3%DSS処理飲料水へ晒すことより、大腸炎を60体の雄のC5Bl/6マウス中に誘発させた。さらに8体の動物(カニューレ処置およびカニューレ未処置)の2つのグループを、疾病無しコントロール(グループ1および2)とした。表5.1に示すように、0日目~14日目において、動物に対し、シクロスポリンAを腹腔内注入(IP)、経口強制飼養(PO)または髄こう内注入(IC)により投与した。全ての動物を毎日体重測定し、投薬時において下痢および/または血便の存在について視覚的に評価した。10日目および14日目において、マウスに対してビデオ内視鏡検査を行って、大腸炎重篤度を評価した。内視鏡検査時に特定された最も重篤な疾病領域において各動物から画像を取得した。さらに、内視鏡検査時において、表5.2に規程するパラメータを用いて便硬さをスコア付けした。14日目の内視鏡検査の後、全グループからの動物を犠牲にし、終末サンプル収集を行った。
詳細には、14日目において投与した全治療グループ中の動物を、投薬前の時点または投薬から1時間後、2時間後および4時間後において犠牲にした(n=3/グループ/時点)。末梢血液収集を心臓穿刺を介して行い、K2EDTAを抗凝血剤として用いた調製により血漿を得た。血液細胞ペレットを保持およびスナップ凍結し、その結果得られた血漿を2本の別個のクライオチューブに分割し、そのうち100μLを1本のチューブにいれ、残りを第2のチューブに入れた。さらに、盲腸および結腸を全動物から除去し、内容物収集、体重測定し、別個のクライオバイアル中にスナップ凍結した。次に、結腸に対して水洗、測定、体重測定をした後、長さ6cmに切り分け、5個のピースに分割した。後のシクロスポリンAレベルの生体分析のため、結腸の最近位1cmの部分をスナップ凍結した。結腸残り5cm部分のうち、最遠位および近位1.5cmの区分それぞれをホルマリン中に24時間配置した後、後の履歴評価のために70%エタノールへ移送した。中間の2cm部位を長手方向に二等分し、本の別個のクライオチューブ中に配置し、体重測定、液体窒素中においてスナップ凍結した。選択されたエンドポイント分析のため、全ての血漿および凍結結腸組織を-80℃において保存した。グループ1~4の全てのコントロール動物について、100μLの全血を全動物からさらに収集し、TH記憶細胞上におけるα4およびβ7発現のFACS分析のために処理した。本調査の詳細を表5.1に示す。
実験手順
盲腸カニューレ挿入
動物にイソフルラン麻酔をかけ、腹部に正中線切開を行うことにより、盲腸を露出させた。小点切開を遠位盲腸に実施し、1~2cmのカニューレを挿入した。切開の閉鎖は、5~0シルクを用いた引き紐縫合により行った。次に、左腹壁に切開を形成し、この切開を通じてカニューレの遠位端を挿入し、背中の背側面に皮下から押圧した。次に、当該部位を温かい生理的食塩水をふんだんに使って洗浄し、その後腹壁を閉鎖した。肩甲骨間の背中の皮膚にも小切開を形成し、カニューレ先端を露出させた。縫合、創傷クリップおよび組織接着剤を用いてカニューレを所定位置に固定した。全ての動物に対し、1mLの温かい無菌生理的食塩水を注入(皮下注入)し、回復まで詳細に監視し、その後ケージに戻した。全動物に対し、最初の3日間は0.6mg/kgBIDのブプレノルフィンを付加し、外科手術後の最初の5日間はBaytril(登録商標)を10mg/Kgで毎日付加した。
疾病誘発
0日目において、3%DSS(MP Biomedicals、Cat#0260110)の飲料水への付加により、大腸炎を誘発させた。3日目において新鮮なDSS/水溶液を再度用意し、残りの最初のDSS溶液を全て処分した。
投薬
表5.1.に示すように、0日目~14日目において、経口強制飼養(PO)、腹腔内注入(IP)、または髄こう内注入(IC)により一定体積の0.1mL/20gを動物へ投与した。
体重および生残性
治療グループ間の差および/または治療に起因する毒性が有るかどうかについて評価するために、動物を毎日(体重、疾病、生残性、下痢および/または血便の存在)観察した。
死亡または瀕死が判明した動物
動物を毎日監視し、体重減少が30%を超えた個体は安楽死させ、これらの動物からはサンプル収集を行わなかった。
内視鏡検査
10日目および14日目において、各マウスに対し、ビデオ内視鏡検査を小型動物内視鏡(Karl Storz Endoskope、ドイツを用いてイソフルラン麻酔下において行った。各内視鏡手順時において、大腸炎の範囲および治療に対する反応の評価のために、静止画像およびビデオを記録した。さらに、内視鏡検査時に特定された最も重篤な疾病領域の画像を各動物から取得しようとした。大腸炎重篤度のスコア付けを0~4のスケールを用いて行った(0=正常;1=血管分布の欠失;2=血管分布の欠失および摩損度;3=摩損度およびびらん;4=潰瘍および出血)。さらに、内視鏡検査時において、便硬さのスコア付けを表5.2.に規定するパラメータを用いて行った。
FACSの組織/血液
組織および血液を2.5%ウシ胎児血清(FCS)を含むFACS緩衝液(1xリン酸塩緩衝液の生理的食塩水(PBS))中に迅速に配置し、抗体パネルin表5.3.を用いて分析した。
結果
図55中のデータに示すように、シクロスポリンAを髄腔内投与したDSSマウスの方が、シクロスポリンAを経口的投与したDSSマウスよりも、体重減少の低下がみられた。図56中のデータに示すように、シクロスポリンAを髄腔内投与したDSSマウスの方が、シクロスポリンAを経口的投与したDSSマウスよりも、シクロスポリンAの血漿濃度の低下がみられた。図57~図59中のデータに示すように、シクロスポリンAを髄腔内投与したDSSマウスの結腸組織中のシクロスポリンAの濃度は、シクロスポリンAを経口的投与したDSSマウスの結腸組織中のシクロスポリンAの濃度よりも高かった。
図60中のデータに示すように、シクロスポリンAを髄腔内投与したDSSマウスは、結腸組織中のIL-2濃度がシクロスポリンAを経口的投与したDSSマウスよりも高かった。図61中のデータに示すように、シクロスポリンAを髄腔内投与したDSSマウスは、結腸組織中のIL-6の濃度がシクロスポリンAを経口的投与したDSSマウスよりも低かった。
要約すると、これらのデータから分かるように、本明細書中に記載の組成およびデバイスは、動物の全身的免疫反応に対する抑制効果を低くしつつ、腸中の局所的免疫反応を抑制することができる。例えば、これらのデータから分かるように、本組成およびデバイスを用いてシクロスポリンAを腸へ放出させることができ、その結果、対象の外部にある免疫システムへの影響を抑えつつ、結腸内における選択的な免疫抑制が可能になる。また、これらのデータから分かるように、本組成およびデバイスにより、大腸炎および腸の他の炎症性疾患の治療が可能になる。
例8.ベロー試験:薬剤安定性ベンチテスト
ベロー材料が分配可能な物質として用いられる薬剤の機能を有する影響を評価するために、実験を行った。ベローの寿命に起因する薬剤機能への影響についても実験評価を行った。
テーパー状のシリコーンベローまたは平滑なPVCベローを含むシミュレートされたデバイスジグ中にアダリムマブを装填し、光から保護しつつ、室温において4時間、24時間または336時間培養した。図64は、テーパー状のシリコーンベローを示す。図65は、シミュレートされたデバイスジグ中のテーパー状のシリコーンベローを示す。図66は、平滑なPVCベローを示す。図67は、シミュレートされたデバイスジグ中の平滑なPVCを示す。
その後、薬剤を各分配システムを用いて抽出し、競争阻害アッセイによって試験した。試験方法は、以下の文献から開発した(Velayudhanら、「Demonstration of functional similarity of proposed biosimilar ABP501 to adalimumab」、BioDrugs30:339-351(2016)およびBarbeauetら、「Application Note:Screening for inhibitors of TNFα/sTNFR1 Binding using AlphaScreen(登録商標) Technology」、PerkinElmer Technical NoteASC-016.(2002))、ならびにコントロール薬剤を用いた試験前発生進展ワークおよび提供されたアルファLISA試験キットを用いた実験。図68は、実験において行われた拮抗実験の原理を示す。
ベローの装填を以下のようにして行った:シミュレートされた摂取可能なデバイスジグの分配ポートを70%エタノールで無菌的に拭く。1分間空気乾燥させる。アダリムマブ送達シリンジを用いて、各ベロー組に200μLの薬剤を装填する。装填済みデバイスの写真を撮影する。薬剤が全ベロー表面と接触するように、デバイスを緩やかに回転させる。ベローを光から保護する。事前決定された期間にわたって室温にて培養して、薬剤を全ベロー表面と完全接触させる。
薬剤抽出を、以下のようにして行った:培養期間後、デバイスジグを反転させて、分配ポートを下側の無菌収集微量遠心管およびペトリ皿上に配置させた。5立方センチメートルの空気を適切なシリンジ中に引き込んだ。ルアーロックをデバイスジグに取り付けた。シリンジを用いて空気と共に正の圧力をベローへ緩やかに付加して、薬剤を収集微量遠心管中において回復させた。可能な場合、薬剤分配のビデオを撮影した。サンプルを各種のベローから収集した。200μLの薬剤を市販の分配シリンジから無菌微量遠心管中へ直接分配することにより、コントロール薬剤サンプルを収集した。200μLのPBSを無菌ピペットを用いて無菌微量遠心管中に直接分配することにより、コントロール薬剤フリーのサンプル収集を行った。収集された薬剤を光から保護した。この薬剤を希釈範囲(250、125、25、2.5、0.25、0.025、0.0125、0.0025μg)で無菌PBS中において希釈して、薬剤のIC50範囲を決定した。
デバイス中の薬剤有効性に対する保存条件の影響を決定するため、24時間および72時間にわたって光から保護しつつ、薬剤(シリンジ、シリコーンベロー、PVCベロー中のいずれかに保存)を室温において保存した。次に、サンプルを取り出し、上記段落中のステップを繰り返した。
アルファLISA(LOCI(登録商標))試験方法を用いた。ヒトTNFα標準希釈範囲を、表6に記載のように準備した。
試験は、以下のようにして行った:上記の標準希釈範囲を、セパレート96ウェルプレート中に配置した。混合の一貫性を確保するため、サンプルをピペットにより5回上下方向に緩やかに混合した。384ウェル試験プレートを、表7の試験レイアウト図に従って調製した。5マイクロリットルの10,000pg/mLのTNFα標準を、前回作製した希釈プレートから表6に示すような各対応する濃度に付加した。5マイクロリットルの回復された薬剤を(市販のシリンジ(A)からの直接的に、シリコーンベロー(BSi)から、PVCベロー(BPVC)から、またはPBS制御(C)から表5中に記載の対応するウェル中へ付加する。試験プレートを光から保護しつつ室温において1時間培養した。10マイクロリットルの受容体ビードを、各前回アクセスされたウェルへ付加した。ウェルを光から保護しつつ室温において30分培養した。10μLのビオチン化抗体を各前回のアクセスしたウェルへ付加した。ウェルを光から保護しつつ室温において15分培養した。室内光を暗くし、25マイクロリットルのストレプトアビジン(SA)ドナービードを各前回アクセスされたウェルへ付加した。ウェルを光から保護しつつ室温において30分培養した。プレートをアルファモードで読み出す。結果を記録した。多様なステップにおいて試薬(単数または複数)を付加する際、各ウェルをピペットをアップアンドダウンを3回して、良好な混合を達成する。
データを図69~図71に示す。データは、4時間、24時間または336時間の貯蔵寿命の後にベローが薬剤機能に悪影響を与えないことを示す。ベローから分配された薬剤のIC50値は、標準分配方法(表6)のIC50値に匹敵した。24時間(図70)後の若干の右方向のシフトをベロー曲線中に示すが、このシフトは、曲線のエラーバー内に充分に入った。表8~表11は、表69~71のデータをそれぞれ示す。濃度範囲において試験物間の平均(n=5)RFUデータを比較する際、有意な差(p<0.05)が明確に判明した点に留意されたい。しかし、これらの有意な差は、いずれかの試験物において経時的に好都合であることは無かったため、薬剤の応答による材料の性能と無関係であることを示している(図69~図71)。
例9.雄のC57Bl/6マウス中のDSS起因性の大腸炎中のSMAD7体内分布の全身的対髄こう内送達の比較調査
本調査の目的は、雄のC57Bl/6マウス中のDSS起因性の大腸炎の治療における全身投与対髄腔内投与における新規な試験物(例えば、蛍光SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(SMAD7AS))の有効性を比較することであった。
実験設計
実験開始よりも最低でも10日前に、動物のコホートに対し、盲腸カニューレの移植手術を行う。充分な数の動物に対して移植を行って、12体のカニューレ処置済み動物を主要調査に登録した(すなわち、16体の動物)。
0日目~5日目において、3%DSSにより処理した飲料水への露出により、12雄のC57Bl/6マウス(グループ4~5)中において大腸炎を誘発させた。グループ毎の6体のさらなる動物の3つのグループ(n=6体カニューレ処置済み;n=12体カニューレ未処置;グループ1~3)は、疾病無しコントロール(グループ1~3)として機能した。全ての動物を毎日体重測定し、このときの下痢および/または血便の存在について視覚的に評価した。
表12に示すように、動物に対し、試験物を経口強制飼養(PO)または9日目に1回髄こう内注入(IC)を介して投与した。グループ0中の動物には投与しなかった。グループ2および4中の動物に対し、投与量dPOをSMAD7アンチセンスと共に投与した。グループ3および5中の動物に対し、ICをSMAD7アンチセンスと共に投与した。
10日目において投薬から12時間後に、全動物をCO
2吸入により安楽死させた。末梢血液を2本のK2EDTA管中に収集し、処理して血漿を得た。血漿サンプルおよびペレットサンプル双方を液体窒素中にスナップ凍結し、-80℃において保存した。盲腸内容物を除去し、内容物を2つのアリコートに分割した。双方のアリコートを重さ測定し、別個のクライオバイアル中に液体窒素によってスナップ凍結した。盲腸を切除し、長手方向に二等分した。各ピースを個々に体重測定し、液体窒素中に急速冷凍した。結腸内容物を除去し、内容物を2つのアリコートに分割した。双方のアリコートを重さ特定し、別個のクライオバイアル内において液体窒素によりスナップ凍結した。次に、結腸を水洗し、結腸の最近位の2cm部分を収集した。この2cm部位を長手方向に二等分した。各ピースを別個に重さ測定し、液体窒素中において急速冷凍した。スナップ凍結された血液ペレット、盲腸/結腸内容物、および組織サンプルを、下流蛍光光度法またはRP-HPLCのために用いた。本調査設計の詳細を表12に示す。
*マウス毎。TAを0.075mL/動物で投与。
**9日目に動物に投与し、12時間後に収集を行った。
材料および方法
マウス
正常な雄のC57Bl/6マウス(6~8週齢、体重20~24g)を、Charles River Laboratoriesから入手した。マウスを6体の動物の5個のグループにランダム化し、ケージ毎に8~15体のグループを収容し、少なくとも3日間順化させた後、調査を開始した。1時間あたり空気交換を最低でも12~15回維持するように動物室をセットし、自動タイマにより明/暗サイクルを12時間オン/オフし、Labdiet5053無菌rodent chowを給餌し、水を自由に投与した。
盲腸カニューレ挿入
動物にイソフルラン麻酔をかけ、腹部に正中線切開を行うことにより、盲腸を露出させた。小点切開を遠位盲腸に実施し、1~2cmのカニューレを挿入した。切開の閉鎖は、5~0シルクを用いた引き紐縫合により行った。次に、左腹壁に切開を形成し、この切開を通じてカニューレの遠位端を挿入し、背中の背側面に皮下から押圧した。次に、当該部位を温かい生理的食塩水をふんだんに使って洗浄し、その後腹壁を閉鎖した。肩甲骨間の背中の皮膚にも小切開を形成し、カニューレ先端を露出させた。縫合、創傷クリップおよび組織接着剤を用いてカニューレを所定位置に固定した。全ての動物に対し、1mLの温かい無菌生理的食塩水を注入(皮下注入)し、回復まで詳細に監視し、その後ケージに戻した。全動物に対し、最初の3日間は0.6mg/kgBIDのブプレノルフィンを付加し、外科手術後の最初の5日間はBaytril(登録商標)を10mg/Kgで毎日付加した。
疾病誘発
0日目において大腸炎誘発を、3%DSS(MP Biomedicals、Cat#0260110)の飲料水への付加により行った。3日目において新鮮なDSS/水溶液を用意し、残りの最初のDSS溶液を全て処分した。
体重および生残性
治療グループ間の差および/または治療に起因する毒性が有るかどうかについて評価するために、動物を毎日(体重、疾病、生残性、下痢および/または血便の存在)観察した。
死亡または瀕死が判明した動物
動物を毎日監視し、体重減少が30%を超えた個体は安楽死させ、これらの動物からはサンプル収集を行わなかった。
投薬
表12に示すように、9日目において動物へ経口強制飼養(PO)または髄こう内注入(IC)を介して試験物を1回投与した。グループ0中の動物には投与しなかった。グループ2および4中の動物に、POをSMAD7アンチセンスと共に投与した。グループ3および5中の動物に、ICをSMAD7アンチセンスと共に投与した。
犠牲
10日目において、投与から12時間後、全動物をCO2吸入により安楽死させた。
サンプル収集
10日目において、腸内容物、末梢血液および組織を犠牲後に以下のように収集した。
血液/血漿
末梢血液を2本のK2EDTA管中に収集し、処理して血漿を得た。遠心分離前に、各血液サンプルのおおよその体積を記録した。血漿サンプルおよびペレットサンプル双方を液体窒素中にスナップ凍結し、-80℃において保存した。第1のペレットサンプル(サンプル1)を蛍光光度法のために用いた。第2のペレットサンプル(サンプル2)をRP-HPLCのために用いた。
盲腸内容物
盲腸内容物を除去し、内容物を2つのアリコートに分割する。双方のアリコートの重さを測定し、別個のクライオバイアル中に液体窒素によりスナップ凍結した。第1のサンプル(サンプル1)を蛍光光度法のために用いた。第2のサンプル(サンプル2)をRP-HPLCのために用いた。
盲腸
盲腸を切除し、長手方向に二等分した。各ピースを別個に重さを測定し、スナップ凍結した。第1のサンプル(サンプル1)を蛍光光度法のために用いた。第2のサンプル(サンプル2)をRP-HPLCのために用いた。
結腸内容物
結腸内容物を除去し、内容物を2つのアリコートに分割した。双方のアリコートを重さを測定し、別個のクライオバイアル中に液体窒素によりスナップ凍結した。第1のサンプル(サンプル1)を蛍光光度法のために用いた。第2のサンプル(サンプル2)をRP-HPLCのために用いた。
結腸
結腸を水洗し、結腸の最近位の2cm部分を収集し、長手方向に二等分した。各ピースを別個に重さを測定し、液体窒素中に急速冷凍した。第1のサンプル(サンプル1)を蛍光光度法のために用いた。第2のサンプル(サンプル2)をRP-HPLCのために用いた。
SMAD7アンチセンス生体分析
蛍光光度法のために急速冷凍したサンプルを、0.5mL緩衝液RLT+(Qiagen)中に均質化させた。ホモジネートに対して遠心分離(4000xg;10分)を行い、上清を収集した。40マイクロリットルのサンプルを、200μLの重炭酸塩溶液および100μLの希釈上清中において1:6で希釈したものを蛍光プレートリーダ上において2回分析した(485回励起;535回発光)。
上記の前に、アッセイ開発を以下のように行った。(サンプル収集において述べたような)サンプルをナイーブ動物から回収し、急速冷凍した。次に、サンプルを0.5mL緩衝液RLT+中において均質化させ、ホモジネートに遠心分離(4000xg;10分)をかけ、上清を収集し、重炭酸塩溶液により1:6で希釈した(すなわち、0.5mL上清を2.5mLのPBSへ付加した)。各希釈サンプルのアリコート(0.200mL(各重複物について90μL)を、15(FAM-AS-SAMD7+ブランクコントロールの14希釈)エッペンチューブ中へピペットした。1本のチューブを取り分けておき、ブランクサンプルとして用いることとした。次に、10マイクロリットルの蛍光ラベルされたSMAD7アンチセンスを他のサンプル全てにスパイクして、最終濃度50μg/mL、16.67μg/mL、5.56μg/mL、1.85μg/mL、0.62μg/mL、0.21μg/mL、0.069μg/mL、0.023μg/mL、7.6ng/mL、2.5ng/mL、0.847ng/mL、0.282ng/mL、0.094ng/mLおよび0.024ng/mLをそれぞれ達成した。蛍光ラベルされたSMAD7アンチセンスを準備し、順次希釈して、各臓器ホモジネートサンプルへ付加された体積を上記濃度それぞれについて同一にした。重複物中において、これらのサンプルを蛍光プレートリーダ上において分析した(485回励起;535回発光)。
RP-HPLCの処理
RP-HPLCについて急速冷凍したサンプルを、緩衝液RLT+(Qiagen)中において均質化した。ホモジネートに対し、遠心分離(4000xg;10分)を行い、上清をRP-HPLC分析実行に用いた。
結果
図73および図74中のデータに示すように、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは、(DSS治療によりまたはDSS治療を用いずに)SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドを髄腔内投与したマウスの方が、(DSS治療によりまたはDSS治療を用いずに)SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドを経口的投与したマウスよりも、盲腸組織および結腸組織中に有意に多かった。図75中のデータに示すように、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドを経口投与または髄腔内投与したDSS治療を受けたかまたは受けていないマウスの盲腸内容物中のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドのレベルはほぼ同じである。マウスにより処理したSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの血漿または白血細胞ペレット中において、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは見受けられなかった。
例10.ヨークシャークロスファームブタ中の経口対髄こう内摂取可能なデバイス送達を通じたタクロリムスの組織、血漿およびGI内容物の薬物動態の比較
本調査の目的は、正常なヨークシャークロスファームブタ中の経口対髄こう内摂取可能なデバイス送達を通じてタクロリムスの組織、血漿、直腸サンプル、およびGI内容物薬物動態を比較することである。
本調査において、以下の投与の効果を比較する:0.8mL無菌ビヒクル溶液(80%アルコール、20%ひまし油(HCO-60))を含む摂取可能なデバイスの単一回の髄こう内投与;(無菌ビヒクル溶液中の)タクロリムス4mg/0.8mLの単一回の経口投与;および1mg/0.8mL(無菌ビヒクル溶液中)、2mg/0.8mL(無菌ビヒクル溶液中)または4mg/0.8mL(中無菌ビヒクル溶液)を含む摂取可能なデバイスの単一回の髄こう内投与。
本調査において、調査開始時において、体重およそ45~50kgの3体の雌ブタの5つのグループを用いた。グループに関係無く送達ビヒクルから移送する際に、ブタをランダムに動物室/ペン中に配置した。部屋に対し、グループ番号を部屋番号順に付与した。さらなるランダム化手順は用いなかった。調査設計を表13中に示す。
注意点:
*提案された薬剤投与量に対し、動物の体重は45~50kgであった。
**全動物における、コントロールに対するICポートの外科的配置
***組織サンプル[薬剤](5個のGI区分盲腸(CAC);近位結腸(PCN);横行結腸(TCN);遠位結腸(DCN);直腸(RTM)、+腸間膜リンパ節およびパイエル板)。
****内腔内容物(盲腸(CAC);近位結腸(PCN);横行結腸(TCN);遠位結腸(DCN);直腸(RTM))。
グループ1中の動物に対し、0.8mLのビヒクル溶液(80%アルコール、20%HCO-60)を含む摂取可能なデバイスを付与した。グループ2中の動物に対し、4mLのタクロリムス液体製剤を4mg/0.8mL/動物において経口投与した(プログラフ:5mg/mL)。グループ3中の動物に対し、タクロリムスを含む摂取可能なデバイスを1mg/0.8mL/摂取可能なデバイスにおいて髄腔内投与した。グループ4中の動物に対し、タクロリムスを含む摂取可能なデバイスを2mg/0.8mL/摂取可能なデバイスにおいて髄腔内投与した。グループ5中の動物に対し、タクロリムスを含む摂取可能なデバイスを4mg/0.8mL/摂取可能なデバイスにおいて髄腔内投与した。外科手術に起因する潜在的な潜在的混乱による影響を制御するために、-11日目において麻酔をかける少なくとも24時間前に全グループを絶食させた後、-10日目において盲腸ポートを獣医が外科的に配置した。全動物を、1日目において投薬の少なくとも12時間にわたって絶食させた。一日目において、動物に対し、髄こう内投薬(IC)または経口投薬(PO)(6~8p.m.)を介して投与した。投与からおよそ4時間後(投薬後の11~12p.m.)において、全動物への給餌を再開した。
グループ1中の動物(ビヒクルコントロール)に対し、1日目に0.8mLビヒクル溶液(80%アルコール、20%ひまし油(HCO-60)を含む単一の髄こう内摂取可能なデバイスを投与した-10日目において、動物に麻酔をかけ、獣医が髄こう内ポートを各動物内に外科的に配置した。1日目において、各動物をスリング内に配置した後、0.8mLビヒクル溶液(80%アルコール、20%ひまし油(HCO-60))を含む単一の髄こう内摂取可能なデバイスを各動物中の盲腸ポートを介して獣医が盲腸内に導入した。摂取可能なデバイスを配置した後、動物をスリングから除去し、水によりペン中に戻した。投与からおよそ4時間後、全動物に対して給餌を再開した。直腸内容物のサンプルを、摂取可能なデバイスの配置から1時間後、3、時間後、6時間後および12時間後それぞれにおいて糞便スワブ(直腸スワブ)により各動物から薬物動態分析のために収集た。合計60個のサンプルを収集した。
およそ200~400mgの直腸内容物を(利用可能な場合に)糞便スワブにより収集した(Copan Doagnostics Nylon Flocked Dry Swabs、502CS01)。糞便スワブを事前に重量測定し、収集チューブ(Sterile Tube and Cap No Media,PFPM913S)中へ収集した後に重量測定し、サンプル重量を記録した。糞便スワブを破過点を介して破壊し、収集チューブ中に保存し、迅速に-70℃において凍結した。投与前の各時点および投与から1時間後、2時間後、3時間後、4時間後、6時間後および12時間後において、全血(2mL)をK2EDTAコート管中に薬物動態のために収集した。安楽死直後、組織を収集した。合計105個のサンプルを収集した。
組織屍検のため、小腸流体および盲腸流体を別個に全動物から2本の別個の四角形プラスチック瓶中に収集し、-20℃において保存した。盲腸および結腸の長さおよび直径を各グループ中の1つの動物から測定し、参考のため記録した。組織は、薬物動態分析のため収集され、腸間膜リンパ節、パイエル板、および5個の消化管区分(例えば、盲腸、近位結腸、横行結腸、遠位結腸および直腸)を含む。全サンプルを重量測定し、組織サンプル重量を記録した。これら5個の消化管区分それぞれにおいて、組織サンプルを3つの異なる領域中に8.0mmパンチ生体組織検査器具の利用により収集した。これら3つの異なる領域において、粘膜表面は可視であり、内腔内容物によって被覆されていない。約3グラムの合計穿孔サンプルを事前に重量測定された15mLの円錐チューブ中に収集し、組織重量を記録した。3つの腸間膜リンパ節を異なる領域から収集し、重量測定した。少なくとも1つのパイエル板を収集し、重量測定した。組織を液体窒素中にスナップ凍結し、およそ-70℃以下において凍結保存した(合計105個のサンプル)。
内腔内容物を、薬物動態分析のために5個の消化管区分(盲腸、近位結腸、横行結腸、遠位結腸および直腸(合計75))それぞれの組織表面から収集した。内容物を事前重量測定した15mL円錐チューブ中に収集し、サンプル重量を記録した。サンプルを液体窒素中にスナップ凍結し、およそ-70℃以下において凍結保存した。
内腔内容物を除去した後、別の1組の組織サンプルを(上記5個の組織消化管区分の各区分中の8.0mmパンチ生体組織検査を介して)3つの異なる領域から収集した。約3グラムの合計穿孔サンプルを事前重量測定された15mL円錐チューブ中に収集し、組織重量を記録した(合計75)。組織を液体窒素中にスナップ凍結し、およそ-70℃以下において凍結保存した。
30cm長さの空腸(2本の15cm長さに分離)と、(PKのために組織および内腔内容物を収集した後の)残りの遠位および横行結腸組織サンプルとを各治療グループ中の1つの動物において収集し、液体窒素中にスナップ凍結し、およそ-70℃以下において凍結保存した。分析前に、全サンプルを薬物動態分析のためにドライアイス上に保存した。
1日目において、グループ2の動物へのタクロリムスの単一回の経口投与を1mg/0.8mL(ビヒクル溶液中)にて行った。血漿、直腸内容物サンプル、組織収集、GI内容物収集および関連手順/保存/輸送は、グループ1と同様に行った。
1日目において、グループ3の動物へのタクロリムスを含む単一の髄こう内摂取可能なデバイスの投与を0.5mg/0.8mL(ビヒクル溶液中)にて獣医により行った。血漿、直腸内容物サンプル、組織収集、GI内容物収集および関連手順/保存/輸送は、グループ1と同様に行った。全サンプルをタクロリムスについて分析した。
1日目において、グループ4の動物へのタクロリムスの単一の髄こう内摂取可能なデバイスの投与を2mg/0.8mL(無菌ビヒクル溶液中)にて獣医により行った。血漿、直腸内容物サンプル、組織収集、GI内容物収集および関連手順/保存/輸送は、グループ1と同様に行った。全サンプルをタクロリムスについて分析した。
1日目において、グループ5の動物へのタクロリムスを含む単一の髄こう内摂取可能なデバイスの投与を4mg/0.8mL(ビヒクル溶液中)にて獣医により行った。血漿、直腸内容物サンプル、組織収集、GI内容物収集および関連手順/保存/輸送は、グループ1と同様に行った。全サンプルをタクロリムスについて分析した。
-10日目~-5日目および1日目において、詳細な臨床観察を毎日実行した。さらなるペン側観察を少なくとも1日1回行った。安楽死までは、動物の臨床観察を投与から12時間ずっと継続した。体重測定を、-10日目、-5日目、および1日目の投与前に行った。動物の安楽死は、獣医が承認した安楽死の注入により行った。
試験物および製剤
1.ビヒクル溶液、20mL
詳細:80%アルコール、20%PEG-60ひまし油
物理的特性:透明な液体溶液。
2.プログラフ(タクロリムス注入)、10アンプルs
詳細:無菌溶液であり、5mgに相当する水和酸化タクロリムスを1mL中に含む。タクロリムスは、マクロリド免疫抑制剤であり、プログラフの活性配合成分である。0.8mLのプログラフ(5mg/mL)を、グループ2中の動物毎に経口強制飼養を通じて投与した。グループ3、4および5において、プログラフ(5mg/mL)をビヒクル溶液により2x倍(2.5mg/mL)および4x倍(1.25mg/mL)希釈した。0.8mLの各濃度1.25mg/mL、2.5mg/mL、および5mg/mLofプログラフをDSS摂取可能なデバイス中に注入した。
製剤:各mL中に、ポリオキシル60水添ヒマシ油(HCO-60)、200mg、および無水アルコール、USP、80.0%v/vを含んだ。
物理的特性:透明な液体溶液。
3.タクロリムスを含むDDS摂取可能なデバイス
詳細:グループ1については3個のDDS摂取可能なデバイス(ビヒクル溶液を含む)、グループ33個のDSS摂取可能なデバイス(1mgのタクロリムスを含む)、グループ4については3つのDDS摂取可能なデバイス(2mgのタクロリムスを含む)、グループ5については3つの(3)DDS摂取可能なデバイス(4mgのタクロリムスを含む)。
順化
調査開始前に、動物を少なくとも7日間順化させた。明らかに健康状態の悪い動物については、調査を行わなかった。
同時薬餌投与
回盲ポートの取付またはビヒクルまたは試験物投与のために外科手術時に用いられる獣医用の承認された麻酔および薬餌投与、外科手術後の鎮痛および抗生物質以外は、さらなる薬餌投与は用いなかった。
給餌
全てのブタを麻酔前の少なくとも24時間にわたって絶食させ、外科手術のためまたは一晩適切に投薬した後、投薬した。それ以外は、動物を自由に給餌した。水道水を減圧し、微粒子フィルタに通した後、炭素分フィルタに通し、その後自動水供給システムへ送った。水は自由に供給した。食餌または水中、本調査と干渉すると考えられる既知の汚染物質は無かった。
結果
図76中のデータに示すように、盲腸組織および近位結腸組織中のタクロリムスの平均濃度は、タクロリムスを盲腸内投与したブタの方が、タクロリムスを経口投与したブタよりも高かった。
これらのデータに示すように、タクロリムスの髄こう内投与により、哺乳類の全身的免疫システムの低下を招くこと無く、タクロリムスを哺乳類のGI管中の組織へ局所的に送達させることが可能になる。
例11.DSS起因性の大腸炎におけるヨークシャークロスファームブ
タにおける摂取可能なデバイスの送達における、SC対髄こう内のアダリムマブの薬物動態についての組織、血漿およびGI内容物の比較
この非優良試験所基準(GLP)調査の目的は、ヨークシャークロスファームブタにおけるDSS起因性の大腸炎に適用した場合における、アダリムマブのPK/PDおよび生物学的利用能を調査することである。全動物を、3つのグループにランダム化した。動物に対し、皮下(SC)、直腸周囲(PR)、または髄こう内(IC)投与を介したアダリムマブ投与を1回行う。
投与から1時間後、2時間後、3時間後、4時間後、6時間後および12時間後において、アダリムマブおよびTNFαの濃度を血漿中において測定した。投与から1時間後、3時間後、6時間後および12時間後において直腸内容物中において測定されたアダリムマブ濃度ならびに投与から12時間後において内腔内容物中において測定されたアダリムマブ濃度を測定した。アダリムマブおよびTNFα、HER2ならびに総タンパク質量の濃度を、消化管組織(例えば、盲腸サンプル(CAC)、近位結腸サンプル(PCN)、横行結腸サンプル(TCN)、遠位結腸サンプル(DCNi)炎症性の、遠位結腸非炎症性のサンプル(DCNn)、および直腸サンプル(RTM))中において投与から12時間後に測定した。
例12.潰瘍性大腸炎のアダリムマブを用いた治療のヒト臨床試験
実証実験として、本調査の患者母集団は、以下の条件の患者である:(1)中程度~重篤の潰瘍性大腸炎(範囲は問わない)に罹患しており、かつ」(2)前回の治療(例えば、従来の治療(例えば、5-ASA、副腎皮質ステロイド、および/または免疫抑制剤)またはFDA承認を受けた治療)に対して反応が不十分であった。このプラセボ制御された8週の調査において、患者をランダム化した。調査開始時(ベースライン)および8週目において、全ての患者に対して大腸内視鏡検査を行った。本調査に登録した患者に対し、疾病臨床状態について、便頻度、直腸出血、腹痛、内科医の全般的評価と、バイオマーカレベル(例えば、糞便カルプロテクチンおよびhsCRP)毎に評価を行った。一次エンドポイントは、内視鏡検査スコアにおいてベースラインから8週目へのシフトである。二次エンドポイントおよび診査エンドポイントを挙げると、安全性および耐容性、直腸出血スコアの変化、腹痛スコアの変化、便頻度の変化、部分的Mayoスコアの変化、Mayoスコアの変化、内視鏡的寛解を達成した対象者の比率、臨床的寛解を達成した対象者の比率、組織学スコアの変化、疾病バイオマーカ(例えば、糞便カルプロテクチンおよびhsCRP)の変化、血液/組織/糞便中のアダリムマブレベル、血液および組織中のサイトカインレベル(例えば、TNFα、IL-6)の変化がある。
図72は、診療において発生し得る例示的なプロセスと、摂取可能なデバイスの使用時期、使用場所および使用方法とを示す。簡潔に言うと、患者が示す潰瘍性大腸炎の症状を以下に非限定的に挙げる:下痢、血便、腹痛、高c反応タンパク質(CRP)、および/または高糞便カルプロテクチン。患者は、潰瘍性大腸炎の診断時において、大腸内視鏡検査を受けてもよいし、受けなくてもよい。患者の一次ケアを行う内科医が、患者を呼び出す。患者は、大腸内視鏡検査を生体組織検査、CTスキャンおよび/またはMRIと共に受ける。この試験に基づいて、患者に対し、潰瘍性大腸炎の診断が降りる。ほとんどの患者において、潰瘍性大腸炎の診断は、大腸内視鏡検査および生体組織検査の併用により行われる。重篤度は、臨床症状および内視鏡外観およびその範囲と、大腸内視鏡検査の関与範囲とに基づいて決定され、その詳細およびCT/MRIの使用/不使用が文書化される。治療は、診断、重篤度および範囲に基づいて決定される。
例えば、潰瘍性大腸炎と診断された患者の治療は、単一ボーラスの治療薬(例えば40mgアダリムマブ)を盲腸または盲腸近位へ放出させるようにプログラムされた摂取可能なデバイスである。治療の投与前に、患者に一晩絶食してもらい、透明な流体を飲むことを許可した。摂取可能なデバイスを嚥下してから4時間後、患者は、通常の食事を再開することができる。各日において、摂取可能なデバイスの嚥下は同一時刻において行った。摂取可能なデバイスは回収しなかった。
いくつかの実施形態において、以下の2つの異なる摂取可能なデバイスがあり得る:そのうち1つは、誘発投与量(第1の8週目~12週目)を含み、別の摂取可能なデバイスは、異なる投与量または異なる投薬間隔を含む。
いくつかの例において、摂取可能なデバイスは、マッピングツールを含み得る。このマッピングツールは、8週目~12週目の誘発治療後に、(例えば、薬剤レベル、薬剤抗体レベル、バイオマーカレベルおよび粘膜治癒状態のうち1つ以上に基づいた)反応状態の評価のために用いられ得る。マッピングツールによって決定された反応状態に応じて、対象者は、アダリムマブの誘発レジメンまたは維持レジメンを受信し続けることができる。
異なる臨床研究において、患者は、クローン病と診断される場合があり、摂取可能なデバイス(アダリムマブを含む)盲腸内あるいは盲腸および横行結腸双方の内部にアダリムマブを放出させるようにプログラムされ得る。
異なる臨床研究において、患者は、回腸結腸クローン病と診断される場合があり、摂取可能なデバイス(アダリムマブを含む)は、空腸後部または空腸および横行結腸中にアダリムマブを放出させるようにプログラムされ得る。
例13
本開示による摂取可能な医療デバイス(「TLC1」)について、
局在化能力を調査するため、20人の対象者を用いて試験をした。TLC1は、生体適合性ポリカーボネートの摂取可能なデバイスであり、電源、電子装置およびソフトウェアを含む。オンボードソフトウェアアルゴリズムにおいて、時間、温度および反射光スペクトルデータを用いて、摂取可能なデバイスがGI管を移動する際の当該デバイスの場所を決定する。摂取可能なデバイスは、0.51x1.22インチであり、0.4x0.85インチのビタミンよりも大きい。対象者には、一晩絶食してもらった後に調査に参加してもらった。コンピュータ化されたトモグラフィ(「CT」)を、TLC1を用いて収集された局在化データの精度の決定の根拠として用いた。20人の対象者のうち1人は、絶食の規則に従わなかった。20人の対象者のうち、別の1人についてのCTデータが欠けていた。そのため、これら2人の対象者については、さらなる分析から除外した。対象者の胃に進入してから最初の14時間においては、TLC1サンプルRGBデータを15秒毎に(ラジアル方向に送信)し、その後、バッテリが消耗するまで5分毎にサンプリングした。対象者の胃に到達した後、TLC1は光学データの記録を開始した。そのため、これらの対象者のいずれかについて、口腔-食道転換についてのRGBベースのデータは無い。
加えて、PillCam(登録商標)SB(Given Imaging)デバイスを57人の対象者において試験した。これらの対象者に一晩絶食をしてもらい、その後調査に参加してもらった。PillCamビデオは、各対象者内において記録された。PillCamのサンプリング周波数は、速度依存型である。PillCamの移動速度が速いほど、PillCamがデータをサンプルする速度も速くなる。各ビデオは、長さが約7~8時間であり、摂取可能なデバイスが対象者の口腔に投与されるところから開始する。RGB光学データは、表中に記録される。内科医は、各ビデオにおいて胃-十二指腸転換および回腸-盲腸転換が発生した箇所に添え書きを付加する。コンピュータ化トモグラフィ(「CT」)を、PillCamを用いて収集された局在化データの精度決定の根拠として用いた。
食道-胃転換
TLC1の場合、この転換は、患者によるデバイスの摂取から1分後に発生したものと仮定した。PillCamの場合、以下のアルゴリズムを用いた:
1.摂取可能なデバイスの活性化/投与の後、口腔-食道転換検出を開始する。
2.緑色<102.3および青色<94.6であるかをチェックする。
a.「はい」の場合、口腔-食道転換としてマーク付けする。
b.「いいえ」の場合、データのスキャンを継続する。
3.場所逆転の場合、口腔-食道転換を検出した後、緑色信号および青色信号の監視をさらに30秒継続する。
a.緑色>110.1または青色>105.5の場合、口腔-食道場所逆転としてマーク付けする。
b.口腔-食道フラグをリセットし、確認された口腔-食道転換が検出されるまで、ステップ2および3をループする。
4.確認された口腔-食道転換に1分を付加し、食道-胃転換としてマーク付けする。
PillCam対象者のうち1人については、食道と胃との間の明確な差が無かったため、この対象者については、胃局在化のさらなる分析から除外した。56人の有効な対象者のうち、54人は、正しい食道-胃転換局在化が有った。全体的一致度は、54/56=96%であった。これら2つの不成功のケースはそれぞれ、食道において1分間を超えていた。よって、1分間を口腔-食道転換へ付加するだけでは、これらの2人の対象者における食道内転換を網羅するには不十分であった。
胃-十二指腸
TLC1およびPillCam双方について、スライド窓分析を用いた。アルゴリズムにおいて、前方(第1の)窓および後方(第2の)窓の間に2分間のギャップを設けたダンベル型の2スライド窓アプローチを用いた。2分間のギャップは、胃から小腸への高速転換をスキップすることおよび摂取可能なデバイスが小腸内に沈下した後に小腸信号をキャプチャすることを行うように、少なくとも部分的に設計した。本アルゴリズムを以下に述べる:
1.摂取可能なデバイスの胃への進入後、胃-十二指腸転換のチェックを開始する。
2.上記2つの窓(前方および後方)をセットアップする。
a.各窓の長さを計る:TLC1の場合は3分;3PillCamの場合は0秒
b.2つの窓間のギャップを図る:双方のデバイスについて2分。
c.窓スライディングステップサイズ:双方のデバイスについて0.5分。
3.2つのスライド窓中の信号を比較する。
a.平均差が、後方窓中の緑色/青色信号の標準偏差の3倍を超える。
i.これが初めてである場合、後方窓中の信号の平均および標準偏差を胃基準として記録する。
ii.前方窓中の平均信号が胃基準信号を上回る大きさが特定の閾値(TLC1の場合に0.3およびPillCamの場合に0.18)を超える場合、これに対し、胃-十二指腸転換の可能性としてマーク付与する。
b.幽門転換の可能性が検出された場合、誤検知フラグの場合に備えてさらに10分スキャンする。
i.この10分内において場所逆転が検出された場合、前回の幽門転換フラグは誤検知フラグとなる。このフラグを削除し、チェックを引き続き行う。
ii.幽門転換フラグの可能性から10分以内に場所逆転が特定されなかった場合、これを確認された幽門転換としてマーク付与する。
c.場所逆転の場合、幽門転換の確認の後、 緑色/青色データの監視をさらに2時間継続する。
i.場所逆転が特定された場合、逆転発生時にタイムスタンプをフラグ付与した後、ステップa~cを繰り返して、次の幽門転換を探す。
ii.前回の幽門転換確認から2時間経っても摂取可能なデバイスが胃に戻ってこない場合、場所逆転の監視を停止し、摂取可能なデバイスが腸領域内に存在しているものとみなす。
TLC1の場合、18人の対象者のうち1人は、前回開発された局在化アルゴリズムによる食道-胃転換特定が遅延したため、胃中に取り込まれたサンプル数が少なすぎた(<3分)。そのため、この対象者を、胃-十二指腸転換アルゴリズム試験から除外した。残りのTLC1対象者については、全対象者の検出された幽門転換が胃と空腸との間のいずれかの場所において発生したことをCT画像により確認した。17人の対象者のうち2人については、摂取可能なデバイスが第1の胃-十二指腸転換後に胃へ戻ったことが判明した。TLC1アルゴリズム検出と、CTスキャンとの間の全体的一致度は、17/17=100%であった。
PillCam対象者のうち1人については、摂取可能なデバイスは、ビデオ終了まで対象者の胃内に滞留し続けた。PillCam対象者のうちさらに別の2人については、局在化アルゴリズムを実行できるだけの充分な数の胃中サンプルが得られなかった。これらの3人のPillCam対象者は、胃-十二指腸転換局在化アルゴリズム性能試験から除外した。PillCam用の幽門転換局在化アルゴリズムの性能の概要を以下に述べる:
1.成立(48人の対象者):
a.25人の対象者については、本発明者らの検出は、内科医の添え書きとちょうど整合した。
b.19人の対象者について、2つの検出間の差は、5分未満であった。
c.4人の対象者については、2つの検出間の差は、10分未満であった(完全転換は、G/B信号が落ち着くまでに10分かかり得る)。
2.不成功のケース(6人の対象者):
a.4人の対象者は、胃中の緑色/青色信号の標準偏差が高かった。
b.1人の対象者は、胃中に胆汁が有ったため、胃中の緑色/青色に大きく影響が出た。
c.1人の対象者は、幽門転換において緑色/青色の変化は無かった。
PillCam用の胃-十二指腸転換局在化アルゴリズム検出と、内科医の添え書きとの間の全体的一致度は48/54=89%であった。
十二指腸-空腸(空腸)転換
TLC1の場合、デバイスが十二指腸に進入したと決定されてから3分後にデバイスが十二指腸から退出し、空腸(空腸)に進入したものとみなす。胃-十二指腸転換のTLC1調査について上記した17人の対象者のうち、16人の対象者は、十二指腸-空腸(空腸)転換が胃/空腸間のいずれかの場所において発生したことを確認するCT画像を有した。17人の対象者のうち1人は、十二指腸内における通過時間が長かった。アルゴリズム検出とCTスキャンとの間の全体的一致度は、16/17=94%であった。
PillCamの場合、十二指腸-空腸(空腸)転換は決定されなかった。
空腸(空腸)-回腸転換
空腸は、回腸よりもより赤く、血管性も高く、空腸(空腸)は、腸壁も厚く、腸間膜脂肪も多い点に留意されたい。これらの差に起因して、特に反射赤色光信号の場合に空腸と回腸との間に多様な光学反応が発生し得る。TLC1およびPillCamどちらの場合も、空腸-回腸転換における赤色信号の変化を追跡するために、2つの異なるアプローチを用いた。第1のアプローチとして、単一スライド窓分析があり、窓の長さは10分であり、窓が移動しているときに平均信号を閾値と比較した。第2のアプローチとして、2スライド窓分析があり、各窓の長さは10分であり、20分のペーシング2つの窓間に設けた。空腸-回腸転換局在化のアルゴリズムを、以下のように設けた:
1.Obtain20分の赤色信号を入手し、十二指腸-空腸(空腸)転換後に、データの平均を計算し、空腸基準信号として記録する。
2.デバイスが空腸に進入してから20分後に、空腸-回腸転換のチェックを開始する。
a.新規に受信されたデータを空腸基準信号により正規化する。
b.2つのアプローチ:
i.単一スライド窓分析
・反射赤色信号の平均が0.8未満である場合、転換フラグをセットする。
ii.2スライド窓分析:
・反射赤色の平均差が前方窓中の反射赤色信号の2X標準偏差よりも高い場合、転換フラグをセットする。
TLC1の場合、18人の対象者のうち、16人については、CT画像により、検出された空腸-回腸転換が空腸と盲腸との間において発生したことが確認された。アルゴリズムとCTスキャンとの間の全体的一致度は16/18=89%であった。これは、単一スライド窓および2重スライド窓アプローチ双方に当てはまり、これら2人の対象者は、どちらのアプローチにおいても失敗した。
TPillCam用の空腸-回腸転換検出の性能の概要を以下に羅列する:
1.単一スライド窓分析:
a.11個のケースにおいて、空腸-回腸転換が空腸と盲腸との間のいずれかの場所においてに検出された。
b.24個のケースにおいて、空腸-回腸転換が盲腸後に検出された。
c.19個のケースにおいて、空腸-回腸転換が検出されなかった。
d.全体的一致度:11/54=20%
2.2スライド窓分析:
a.30個のケースにおいて、空腸-回腸転換が空腸と盲腸との間のいずれかの場所においてに検出された。
b.24個のケースにおいて、空腸-回腸転換が盲腸後に検出された。
c.全体的一致度:30/54=56%
回腸-盲腸転換
データから分かるように、TLC1の場合、反射赤色/緑色の平均信号から、回腸-盲腸転換の前後における大部分の統計差が得られた。同様にデータから分かるように、TLC1の場合、反射緑色/青色の変動係数から、回腸-盲腸転換における大部分の統計コントラストが得られた。PillCamビデオに基づいた分析から、TLC1デバイスによって得られた結果と極めて類似した統計トレンドが得られた。よって、アルゴリズムにおいて、反射赤色/緑色の平均値および反射緑色/青色の変動係数の変化を利用した。以下のようなアルゴリズムを用いた:
1.摂取可能なデバイスが胃に進入した後、回腸-盲腸転換の監視を開始する。
2.2つの窓(前方(第1の窓)および後方(第2の窓))をセットアップする。
a.各窓について、5分の長さを用いる。
b.これら2つの窓間に10分間のギャップを用いる。
c.1分窓のスライドステップサイズを用いる。
3.2スライド窓中の信号を比較する。
a.下記の場合に、回腸-盲腸転換フラグをセットする。
i.反射赤色/緑色が有意に変化するかまたは閾値を下回る場合。
ii.反射緑色/青色の変動係数が閾値を下回る。
b.回腸-盲腸転換が検出されたのが初めてである場合、小腸中の平均反射赤色/緑色信号を小腸基準信号として記録する。
c.以下の場合、場所逆転をマーク付けする(すなわち、摂取可能なデバイスの回腸末端部への帰還):
i.反射赤色/緑色が小腸基準信号に統計的に匹敵する場合。
ii.反射緑色/青色の変動係数が閾値を上回る場合。
d.回腸-盲腸転換の可能性が検出された場合、誤検知フラグに備えて、TLC1の場合にさらに10分間(PillCamの場合に15分間)スキャンを継続する。
i.この時間フレーム内(TLC1の場合に10分間、PillCamの場合に15分間)において場所逆転が検出された場合、前回の回腸-盲腸転換フラグは誤検知フラグとなる。フラグを削除し、チェックを引き続き行う。
ii.この時間フレーム内(TLC1の場合に10分間、PillCamの場合に15分間)において場所逆転が検出されなかった場合、回腸-盲腸転換フラグの可能性をフォローし、回腸-盲腸転換の確認としてマーク付けする。
e.回腸-盲腸転換の確認の後、場所逆転について、さらに2時間データ監視を継続する。
i.場所逆転が特定された場合、逆転発生時のタイムスタンプにフラグ付与した後、次の回腸-盲腸転換を探すためにステップa~dを繰り返す。
ii.回腸-盲腸転換の前回の確認後に摂取可能なデバイスが小腸に2時間戻ってこなかった場合、場所逆転の監視を停止し、摂取可能なデバイスは大きな腸領域中に滞留しているとみなす。
特にTLC1デバイスのために設計されたフラグ設定および場所逆転基準を以下に示す:
1.以下の場合に、回腸-盲腸転換フラグをセットする:
a.前方窓中の平均反射赤色/緑色が0.7未満であるかまたは2つの窓間の平均差が0.6よりも大きい。
b.反射緑色/青色の変動係数が0.02未満である。
2.以下の場合、場所逆転として規定する。
a.前方窓中の平均反射赤色/緑色が、小腸基準信号よりも高い。
b.反射緑色/青色の変動係数が、0.086よりも高い。
TLC1の場合、18人の対象者のうち16人において、検出された回腸-盲腸転換が回腸末端部と結腸との間に発生したことがCT画像によって確認された。アルゴリズムとCTスキャンとの間の全体的一致度は、16/18=89%であった。回腸-盲腸転換局在化アルゴリズムが失敗したこれら2人の対象者については、1人の対象者について、TLC1が未だ対象者の回腸末端部内に存在していたときに回腸-盲腸転換が検出され、他方の対象者について、デバイスが結腸中にあるときに回腸-盲腸転換が検出された。
57個の利用可能なPillCam内視鏡検査ビデオのうち、3人の対象者についてはPillCamが盲腸に到達する前に、内視鏡検査ビデオが終了し、他の2人の対象者については、大腸中におけるビデオデータが極めて限られていた(5分未満)。これらの5人の対象者については、回腸-盲腸転換局在化アルゴリズム性能試験から除外した。PillCam用の回腸-盲腸転換検出の性能概要を以下に羅列する:
1.成立(39人の対象者):
a.31人の対象者については、PillCam検出と内科医の添え書きとの間の差は5分未満であった。
b.3人の対象者については、PillCam検出と内科医の添え書きとの間の差は10分未満であった。
c.5人の対象者については、PillCam検出と内科医の添え書きとの間の差は20分未満であった(信号が落ち着くまでに完全転換に要し得る時間が20分である)。
2.辛うじて成立/不成立(13人の対象者):
a.辛うじて成立(9人の対象者)
i.PillCam回腸-盲腸転換検出が回腸末端部または結腸中に出現したが、これら2つの検出間の差は1時間以内であった。
b.不成功のケース(4人の対象者)
i.失敗の原因:
1.信号が既に回腸末端部中において安定化されていた。
2.進入から退出において、信号の変動が大きかった。
3.回腸-盲腸転換における反射赤色/緑色において、統計的に有意な変化はみられなかった。
成立したケースのみを考えた場合、回盲転換局在化アルゴリズム検出と、内科医の添え書きとの間の全体的一致度は、39/52=75%であった。受容可能であり得るケースを含む全体的一致度は、48/52=92.3%である。
盲腸-結腸転換
データから分かるように、TLC1の場合、反射赤色/緑色の平均信号から、盲腸-結腸転換の前後において大部分の統計差が得られた。同様にデータから分かるように、TLC1の場合、反射青色の変動係数から、盲腸-結腸転換において大部分の統計的コントラストが得られた。PillCamにおいて、同一信号が用いられた。以下の盲腸-結腸転換局在化アルゴリズムが用いられた:
1.回腸-盲腸転換後の10分の反射赤色/緑色および反射青色信号を入手し、データを平均化し、盲腸基準信号として記録する。
2.摂取可能なデバイスが盲腸に進入した後、盲腸-結腸転換のチェックを開始する(盲腸-結腸転換アルゴリズムは、回腸-盲腸転換フラグに依存する)。
a.新規受信されたデータを盲腸基準信号によって正規化する。
b.2スライド窓分析:
i.2つの隣接する10分間窓を用いる。
ii.以下の基準のうちいずれかが満たされた場合、転換フラグをセットする。
・反射赤色/緑色の平均差が、後方(第2の)窓中の反射赤色/緑色の4X標準偏差を超える場合。
・前方(第1の)窓中の反射赤色/緑色の平均が1.03を超える場合。
・前方(第1の)窓中の反射青色信号の変動係数が0.23を超える場合。
TLC1によってとられたデータの統計分析に基づいて、上記の閾値が選択された。
TLC1の場合、18人の対象者のうち15人は、盲腸と結腸との間のいずれかの場所において、盲腸-結腸転換が検出された。対象者のうち1人において、TLC1が盲腸内に存在しているときに盲腸-結腸転換が検出された。その他の2人の対象者において、誤った回腸-盲腸転換検出および誤った盲腸-結腸転換検出が有った。アルゴリズムと、CTスキャンとの間の全体的一致度は、15/18=83%であった。
PillCamの場合、3人の対象者について、PillCamが盲腸に到達する前に内視鏡検査ビデオが終了し、別の2人の対象者について、大腸中のビデオデータが極めて限られていた(5分未満)。これらの5人の対象者については、盲腸-結腸転換局在化アルゴリズム性能試験から除外した。PillCam用の性能の概要を以下に羅列する:
1.27個のケースにおいて、盲腸と結腸との間のいずれかの場所において盲腸-結腸転換が検出された。
2.1個のケースにおいて、盲腸-結腸転換が回腸内において検出された。
3.24個のケースにおいて、局所的な盲腸-結腸転換は無かった、
全体的一致度:27/52=52%。
以下の表中に、局在化精度の結果の概要を示す。
他の実施形態
システム、プロセスおよび装置の多様な実施形態について、ひとえに例示目的のために記載してきた。任意の一実施形態中に記載の特徴および限定は、本明細書中の他の任意の実施形態に適用され得、一実施形態に関連するフローチャートまたは例を、他の任意の実施形態と適切な様態で組み合わせることができ、異なる順序で行うことができ、あるいは平行に行うことができ得ることが企図される。上記したシステムおよび/または方法は、他のシステムおよび/または方法へ適用または他のシステムおよび/または方法に従って用いられ得る点に留意されたい。これらの例示的実施形態において、多様な改変および変更が実施形態の意図および範囲から逸脱すること無く可能であり、付加された実施形態のリストについては、その記載に全体的に基づいて、最も広範な解釈が付与されるべきである。
例示的な実施形態:
以下、本明細書中に記載される例示的実施形態を示す:
例示的実施形態1.対象者内の消化管の疾病の治療方法であって、
対象者の消化管中の場所へTNF阻害薬を送達させることであって、
本方法は、治療的に有効な量のTNF阻害薬を含む製薬組成を対象者へ経口投与することを含む、方法。
例示的な実施形態2.例示的実施形態1の方法において、GI管の疾病は、炎症性腸疾病である。
例示的な実施形態3.例示的実施形態1の方法において、GI管の疾病は、潰瘍性大腸炎である。
例示的な実施形態4.例示的実施形態1の方法において、GI管の疾病は、クローン病である。
例示的な実施形態5.例示的実施形態1、2または3、4のうちいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、対象者の大腸中の場所へ送達される。
例示的な実施形態6.例示的実施形態5の方法において、場所は、大腸の近位部にある。
例示的な実施形態7.例示的実施形態5の方法において、場所は、大腸の遠位部内にある。
例示的な実施形態8。例示的実施形態1、2または3、4のうちいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、対象者の上行結腸内の場所へ送達される。
例示的な実施形態9。例示的な実施形態8おn方法において、場所は、上行結腸の近位部内にある。
例示的実施形態10。例示的な実施形態8の方法において、場所は、上行結腸の遠位部内にある。
例示的実施形態11。例示的実施形態1、2または3、4のうちいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、対象者の盲腸内の場所へ送達される。
例示的実施形態12。例示的実施形態1の方法1において、場所は、盲腸の近位部内にある。
例示的実施形態13。例示的実施形態11の方法において、場所は、盲腸の遠位部内にある。
例示的実施形態14。例示的実施形態1、2または3、4のうちいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、対象者のS字結腸内の場所に送達される。
例示的実施形態15。例示的実施形態14の方法において、場所は、S字結腸の近位部内にある。
例示的実施形態16。例示的実施形態14の方法において、場所は、S字結腸の遠位部内にある。
例示的実施形態17。例示的実施形態1、2または3、4のうちいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、対象者の横行結腸内の場所へ送達される。
例示的実施形態18。例示的実施形態17の方法において、場所は、横行結腸の近位部内にある。
例示的実施形態19。例示的実施形態17の方法において、場所は、横行結腸の遠位部内にある。
例示的な実施形態20。例示的実施形態1、2または3、4のうちいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、対象者の下行結腸内の場所へ送達される。
例示的な実施形態21。例示的な実施形態20の方法において、場所は、下行結腸の近位部内にある。
例示的な実施形態22。例示的な実施形態20の方法において、場所は、下行結腸の遠位部内にある。
例示的な実施形態23。例示的実施形態1、2または3、4のうちいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、対象者の小腸内の場所へ送達される。
例示的な実施形態24。例示的な実施形態23の方法において、場所は、小腸の近位部内にある。
例示的な実施形態25。例示的な実施形態23の方法において、場所は、小腸の遠位部内にある。
例示的な実施形態26。例示的実施形態1、2または3、4のうちいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、対象者の十二指腸内の場所へ送達される。
例示的な実施形態27。例示的な実施形態26の方法において、場所は、十二指腸の近位部内にある。
例示的な実施形態28。例示的な実施形態26の方法において、場所は、十二指腸の遠位部内にある。
例示的な実施形態29。例示的実施形態1、2または3、4のうちいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、対象者の空腸内の場所へ送達される。
例示的な実施形態30。例示的な実施形態29において、場所は、空腸の近位部内にある。
例示的な実施形態31。例示的な実施形態29の方法において、場所は、空腸の遠位部内にある。
例示的な実施形態32。例示的実施形態1、2または3、4のうちいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、対象者の回腸内の場所へ送達される。
例示的な実施形態33。例示的な実施形態32の方法において、場所は、回腸の近位部内にある。
例示的な実施形態34。例示的な実施形態32の方法において、場所は、回腸の遠位部内にある。
例示的な実施形態35。上記の例示的な実施形態のいずれか1つの方法において、場所は、1つ以上の疾病部位の近位にある。
例示的な実施形態36。例示的な実施形態35の方法において、消化管の画像化を含む方法により、1つ以上の疾病部位を特定することをさらに含む。
例示的な実施形態37。上記の例示的な実施形態のいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、粘膜接触により場所へ送達される。
例示的な実施形態38。上記の例示的な実施形態のいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、TNF阻害薬の全身的移送を含まないプロセスにより場所へ送達される。
例示的な実施形態39。上記の例示的な実施形態のいずれか1つの方法において、投与されるTNF阻害薬の量は、約1mg~約300mgである。
例示的な実施形態40。例示的な実施形態39の方法において、投与されるTNF阻害薬の量は、約1mg~約100mgである。
例示的な実施形態41。例示的な実施形態40の方法において、投与されるTNF阻害薬の量は、約5mg~約40mgである。
例示的な実施形態42。例示的な実施形態1~41のうちいずれか1つの方法において、TNF阻害薬の量は、TNF阻害薬が全身投与される際に有効な量未満である。
例示的な実施形態43。上記の例示的な実施形態のいずれか1つの方法において、(i)誘発投与量である量のTNF阻害薬を投与することを含む。
例示的な実施形態44。例示的な実施形態43の方法において、(ii)誘発投与量の投与後に維持投与量である量のTNF阻害薬を投与することをさらに含む。
例示的な実施形態45。例示的な実施形態43または44の方法において、誘発投与量は、1日1回投与される。
例示的な実施形態46。例示的な実施形態43または44の方法において、誘発投与量は、3日に1度投与される。
例示的な実施形態47。例示的な実施形態43または44の方法において、誘発投与量は、1週間に1度投与される。
例示的な実施形態48。例示的な実施形態44の方法において、ステップ(ii)は、1回以上反復される。
例示的な実施形態49。例示的な実施形態44の方法において、誘発投与量は、維持投与量に等しい。
例示的な実施形態50。例示的な実施形態44の方法において、誘発投与量は、維持投与量を上回る。
例示的な実施形態51。例示的な実施形態44の方法において、誘発投与量は、維持投与量の5倍である。
例示的な実施形態52。例示的な実施形態44の方法において、誘発投与量は、維持投与量の2倍である。
例示的な実施形態53。上記の例示的な実施形態のいずれか1つの方法において、方法は、TNF阻害薬を消化管中の場所において単一のボーラスとして送達させることを含む。
例示的な実施形態54。例示的な実施形態1~52のいずれか1つの方法において、方法は、TNF阻害薬を1つよりも多くのボーラスとして消化管中の場所へ送達させることを含む。
例示的な実施形態55。例示的な実施形態1~52のいずれか1つの方法において、方法は、TNF阻害薬を消化管中の場所へ継続的に送達させることを含む。
例示的な実施形態56。例示的な実施形態55の方法において、方法は、TNF阻害薬を消化管中の場所へ20分以上の期間にわたって送達させることを含む。
例示的な実施形態57。上記の例示的な実施形態のいずれか1つの方法において、方法は、3μg/ml未満の対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度を提供する。
例示的な実施形態58。例示的な実施形態57の方法において、方法は、0.3μg/ml未満の対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度を提供する。
例示的な実施形態59。例示的な実施形態58の方法において、方法は、0.01μg/ml未満の対象者の血漿中のTNF阻害薬の濃度を提供する。
例示的な実施形態60.例示的な実施形態1~59のいずれか1つの方法において、方法は、TNF阻害薬を対象者へ経直腸的に送達させることを含まない。
例示的な実施形態61。例示的な実施形態1~59のいずれか1つの方法において、方法は、TNF阻害薬を対象者へ浣腸剤を介して送達させることを含まない。
例示的な実施形態62。例示的な実施形態1~59のいずれか1つの方法において、方法は、TNF阻害薬を対象者へ座薬を介して送達させることを含まない。
例示的な実施形態63。例示的な実施形態1~59のいずれか1つの方法において、方法は、TNF阻害薬を対象者の直腸へ点滴を介して送達させることを含まない。
例示的な実施形態64。上記の例示的な実施形態のいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、TNF-アルファ阻害薬である。
例示的な実施形態65。例示的な実施形態64の方法において、TNF-アルファ阻害薬は、下記から選択される:アダリムマブ(ヒュミラ(登録商標))、インフリキシマブ(レミケード(登録商標))、エタネルセプト(Enbrel(登録商標))、certolizumab pegol(Cimzia(登録商標))、golimumab(シンポニー(登録商標));その後発同等品;少なくとも90%の配列相同性を有するその改良品;グリコシル化パターンが異なるその改良品;および少なくとも90%の配列相同性を有しかつグリコシル化パターンが異なるその改良品。
例示的な実施形態66。上記の例示的な実施形態のいずれか1つの方法において、製薬組成は、摂取可能なデバイスであり、
第1の端部と、第1の端部と実質的に反対側の第2の端部とによって規定されるハウジング、および第1の端部から第2の端部へ長手方向に延びる壁と、
ハウジング内に配置されかつTNF阻害薬を収容する格納リザーバであって、
格納リザーバの第1の端部は、ハウジングの第1の端部へ接続される、格納リザーバと、
格納リザーバからのTNF阻害薬の放出のための機構と、
TNF阻害薬を格納リザーバからハウジングから放出させることを可能にするように構成された退出弁と、
を含む。
例示的な実施形態67。例示的な実施形態66の方法において、摂取可能なデバイスは、
ハウジング内に配置された電子コンポーネントと、
ハウジング内に配置されかつ電子コンポーネントに隣接するガス生成セルと、
をさらに含み、
電子コンポーネントは、ガス生成のためにガス生成セルを活性化させるように構成される。
例示的な実施形態68。例示的な実施形態66または67の方法において、摂取可能なデバイスは、
ハウジング内に配置されるかまたはハウジングへ取り付けられた安全デバイス、
をさらに含み。
安全デバイスは、内圧が閾レベルを超えたときにハウジング内の内圧を逃すように、構成される。
例示的な実施形態69。例示的な実施形態66の方法において、製薬組成は、摂取可能なデバイスであり、
第1の端部と、第1の端部と実質的に反対側の第2の端部とによって規定されるハウジング、および第1の端部から第2の端部へ長手方向に延びる壁と、
ハウジング内に配置された電子コンポーネントと、
ハウジング内に配置されかつ電子コンポーネントに隣接するガス生成セルと、
を含み、
電子コンポーネントは、ガス生成のためにガス生成セルを活性化させるように構成され、
ハウジング内に配置された格納リザーバであって、
格納リザーバは、分配可能な物質を保存し、格納リザーバの第1の端部は、ハウジングの第1の端部へ接続される、格納リザーバと、
ハウジングの第1の端部に配置された退出弁であって、
退出弁は、分配可能な物質を格納リザーバからハウジングの第1の端部から放出させることが可能なように構成される、退出弁と、
ハウジング内に配置されるかまたはハウジングへ取り付けられた安全デバイスであって、
安全デバイスは、内圧が閾レベルを超えたときにハウジング内の内圧を逃すように、構成される、安全デバイスと、
を含む。
例示的な実施形態70。例示的な実施形態66の方法において、製薬組成は、摂取可能なデバイスであり、
第1の端部と、第1の端部と実質的に反対側の第2の端部とによって規定されるハウジング、および第1の端部から第2の端部へ長手方向に延びる壁と、
ハウジング内に配置された電子コンポーネントと、
ハウジング内に配置されかつ電子コンポーネントに隣接するガス生成セルであって、
電子コンポーネントは、ガス生成のためにガス生成セルを活性化させるように構成される、ガス生成セルと、
ハウジング内に配置された格納リザーバであって、
格納リザーバは、分配可能な物質を保存し、格納リザーバの第1の端部は、ハウジングの第1の端部へ接続される、格納リザーバと、
ハウジングの第1の端部に配置された注入デバイスであって、
ジェット注入デバイスは、格納リザーバからハウジングから分配可能な物質を注入させるように構成される、注入デバイスと、
ハウジング内に配置されるかまたはハウジングへ取り付けられた安全デバイスと、
安全デバイスは、ハウジング内の内圧を逃すように構成される、安全デバイスと、
を含む。
例示的な実施形態71。例示的な実施形態66の方法において、製薬組成は、摂取可能なデバイスであり、
第1の端部と、第1の端部と実質的に反対側の第2の端部とによって規定されるハウジング、および第1の端部から第2の端部へ長手方向に延びる壁と、
ハウジングの側部に配置された光学センシングユニットであって、
光学センシングユニットは、ハウジングの外部の環境からの反射率を検出するように構成される、光学センシングユニットと、
ハウジング内に配置された電子コンポーネントと、
ハウジング内に配置されかつ電子コンポーネントに隣接するガス生成セルであって、
電子コンポーネントは、反射率に基づいた摂取可能なデバイスの場所の特定に応答して、ガス生成のためにガス生成セルを活性化させるように構成される、ガス生成セルと、
ハウジング内に配置された格納リザーバであって、
格納リザーバは、分配可能な物質を保存し、格納リザーバの第1の端部は、ハウジングの第1の端部へ接続される、格納リザーバと、
ガス生成セルと接触する膜であって、ガス生成セルによって生成された圧力によって格納リザーバ中へ移動および変形するように構成される、膜と、
ハウジングの第1の端部に配置された分配出口であって、
分配出口は、格納リザーバからハウジングから分配可能な物質を送達させるように構成される、分配出口と、
を含む。
例示的な実施形態72。例示的な実施形態1~71のうちいずれか1つの方法において、製薬組成は、米国特許出願シリアル番号第62/385,553号に開示のような摂取可能なデバイスである。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
例示的な実施形態73。例示的な実施形態1~71のうちいずれか1つの方法において、製薬組成は、国際特許出願PCT/US2015/052500号に開示されるような局在化機構を含む摂取可能なデバイスである。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
例示的な実施形態74。例示的な実施形態1~73のうちいずれか1つの方法において、製薬組成は、ダーツ状剤形ではない。
例示的な実施形態75。対象者の大腸の疾病を治療する方法であって、
対象者の大腸の近位部内の場所にTNF阻害薬を送達させること
を含む。
方法は、治療的に有効な量のTNF阻害薬を内視鏡的に対象者に投与することを含む。
例示的な実施形態76。例示的な実施形態75の方法において、大腸の疾病は、炎症性腸疾病である。
例示的な実施形態77。例示的な実施形態75の方法において、大腸の疾病は、潰瘍性大腸炎である。
例示的な実施形態78。例示的な実施形態75の方法において、疾病大腸は、クローン病である。
例示的な実施形態79。例示的な実施形態75~78のいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、上行結腸の近位部内圧力の場所へ送達される。
例示的な実施形態80。例示的な実施形態75~78のいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、上行結腸の近位部内の場所へ送達される。
例示的な実施形態81。例示的な実施形態75~78のいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、S字結腸の近位部内の場所へ送達される。
例示的な実施形態82。例示的な実施形態75~78のいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、横行結腸の近位部内の場所へ送達される。
例示的な実施形態83。例示的な実施形態75~78のいずれか1つの方法において、TNF阻害薬は、下行結腸の近位部内の場所へ送達される。
例示的な実施形態84。上記の例示的な実施形態のいずれか1つの方法において、第2の薬剤を経口的に(静脈内または皮下に)投与することをさらに含み、第2の薬剤は、例示的実施形態1または75と同じTNF阻害薬であるか、異なるTNF阻害薬であるか、またはTNFと異なる生物学的製剤標的を有する薬剤である。
例示的な実施形態85。上記の例示的な実施形態のいずれか1つの方法、第2の薬剤を経口的に(静脈内または皮下に)投与することをさらに含む。第2の薬剤は、炎症性腸疾病の治療に適した薬剤である。
例示的な実施形態86。例示的な実施形態84または85の方法において、TNF阻害薬は、第2の薬剤よりも先に投与される。
例示的な実施形態87。例示的な実施形態84または85の方法において、TNF阻害薬は、第2の薬剤よりも後に投与される。
例示的な実施形態88。例示的な実施形態84または85の方法において、TNF阻害薬および第2の薬剤は、実質的に同時に投与される。
例示的な実施形態89。例示的な実施形態84~88のうちいずれか1つの方法において、第2の薬剤は、静脈内投与される。
例示的な実施形態90。例示的な実施形態84~88のうちいずれか1つの方法において、第2の薬剤は、皮下投与される。
例示的な実施形態91。例示的な実施形態84~90のうちいずれか1つの方法において、TNF阻害薬および第2の薬剤がどちらとも全身投与される場合、第2の薬剤の量は第2の薬剤の量よりも小さい。
例示的な実施形態92。例示的な実施形態91の方法において、第2の薬剤は、TNF阻害薬である。
例示的な実施形態93。これらの実施形態のいくつかの局面において、第2の薬剤は、メトトレキセートである。
例示的な実施形態94。例示的な実施形態1~83のうちいずれか1つの方法において、方法は、第2の薬剤を投与することを含まない。