JP7148842B2 - コイル対、送電装置及び受電装置並びに電力伝送システム - Google Patents
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Description
また、コイル対の径方向における第2コイルの位置が当該径方向における第1コイルの位置に相当する位置であり、第2コイルにおいて最外周に巻回された巻回線のコイル対の径方向における位置が第1コイルにおいて最外周に巻回された巻回線の当該径方向における位置に相当する位置とされ、第2コイルにおいて最内周に巻回された巻回線の当該径方向における位置が第1コイルにおいて最内周に巻回された巻回線の当該径方向における位置に相当する位置とされている。よって、結果的に、第2コイルにおいて最外周に巻回された巻回線と、第2コイルにおいて最内周に巻回された巻回線と、が離れることとなり、効果的に電力の伝送効率を最適化することができる。
また、コイル対の径方向における第2コイルの位置が当該径方向における第1コイルの位置に相当する位置であり、第2コイルにおいて最外周に巻回された巻回線のコイル対の径方向における位置が第1コイルにおいて最外周に巻回された巻回線の当該径方向における位置に相当する位置とされ、第2コイルにおいて最内周に巻回された巻回線の当該径方向における位置が第1コイルにおいて最内周に巻回された巻回線の当該径方向における位置に相当する位置とされている。よって、結果的に、第2コイルにおいて最外周に巻回された巻回線と、第2コイルにおいて最内周に巻回された巻回線と、が離れることとなり、効果的に電力の伝送効率を最適化することができる。
また、コイル対の径方向における第2コイルの位置が当該径方向における第1コイルの位置に相当する位置であり、第2コイルにおいて最外周に巻回された巻回線のコイル対の径方向における位置が第1コイルにおいて最外周に巻回された巻回線の当該径方向における位置に相当する位置とされ、第2コイルにおいて最内周に巻回された巻回線の当該径方向における位置が第1コイルにおいて最内周に巻回された巻回線の当該径方向における位置に相当する位置とされている。よって、結果的に、第2コイルにおいて最外周に巻回された巻回線と、第2コイルにおいて最内周に巻回された巻回線と、が離れることとなり、効果的に電力の伝送効率を最適化することができる。
初めに、本発明に係る第1実施形態について、図1乃至図9を用いて説明する。
先ず、第1実施形態の電力伝送システムの全体構成及び動作について、図1を用いて説明する。なお図1は、第1実施形態の電力伝送システムの概要構成を示すブロック図である。
次に、上述した第1実施形態の電力伝送システムSに用いられる、第1実施形態の送電コイルTC及び受電コイルRCの構成について、図2乃至図9を用いて説明する。なお、第1実施形態の送電コイルTCと受電コイルRCとは、基本的に同じ構成を備える。即ち、上記送電ループコイルTLの構成と上記受電ループコイルRLの構成とは基本的に同一である。また、上記送電オープンコイルTOの構成と上記受電オープンコイルROの構成とは基本的に同一である。更に、上記送電ループコイルTLと上記送電オープンコイルTOとの送電コイルTC内における位置関係と、上記受電ループコイルRLと上記受電オープンコイルROとの受電コイルRC内における位置関係と、は基本的に同一である。よって以下の説明では、送電コイルTCについて、その構造を説明する。また、図2乃至図8は第1実施形態の送電コイルTCの構造を示す平面図であり、図9は第1実施形態の送電コイルTCの構造を示す部分断面図である。なお図2乃至図8は、送電装置Tにおいて、送電部TR側から送電コイルTCを見た場合の平面図である。
次に、第1実施形態の送電コイルTC及び受電コイルRCの製造方法について説明する。
(a)第1製造方法
(a)-1:フィルムBF1の両面全体に銅薄膜を形成する。
(a)-2:上記(a)-1で形成された銅薄膜(両面)の上にそれぞれレジストを塗布する。
(a)-3:上記(a)-2で塗布したレジストを、それぞれの面についてループコイルTCL1及びループコイルTCL2の銅薄膜線にパターニングする。
(a)-4:上記(a)-3のパターニング後にエッチング処理を施し、ループコイルTCL1及びループコイルTCL2としての銅薄膜線を形成する。
(a)-5:上記ビアV1を形成して送電ループコイルTLとする。
(a)-6:フィルムBF3の両面全体に銅薄膜を形成する。
(a)-7:上記(a)-6で形成された銅薄膜(両面)の上にそれぞれレジストを塗布する。
(a)-8:上記(a)-7で塗布したレジストを、それぞれの面についてコイルCL1及びコイルCL2の銅薄膜線にパターニングする。
(a)-9:上記(a)-8のパターニング後にエッチング処理を施し、コイルCL1及びコイルCL2としての銅薄膜線を形成する。
(a)-10:上記ビアV2を形成して送電オープンコイルTOとする。
(a)-11:上記(a)-5の送電ループコイルTLと、上記(a)-10の送電オープンコイルTOと、を、フィルムBF2を間に挟んで貼り合わせ、送電コイルTCを形成する。
(a)-12:接続用端子O1及び接続用端子O2と、送電部TRと、を接続する。
(b)第2製造方法
(b)-1:フィルムBF1の両面全体に銅薄膜を形成する。
(b)-2:ビアV1に相当する位置にレーザ等により貫通穴を形成する。
(b)-3:貫通穴を含む全体に対して無電解銅めっき法および電解銅めっき法による銅めっき処理を施し、ビアV1を形成する。
(b)-4:上記(b)-3で形成された銅めっき(両面)の上にそれぞれレジストを塗布する。
(b)-5:上記(b)-4で塗布したレジストをループコイルTCL1及びループコイルTCL2の銅薄膜線にパターニングする。
(b)-6:上記(b)-5のパターニング後にエッチング処理を施し、ループコイルTCL1及びループコイルTCL2としての銅薄膜線を形成して送電ループコイルTLとする。
(b)-7:フィルムBF3の両面全体に銅薄膜を形成する。
(b)-8:ビアV2に相当する位置にレーザ等により貫通穴を形成する。
(b)-9:貫通穴を含む全体に対して無電解銅めっき法および電解銅めっき法による銅めっき処理を施し、ビアV2を形成する。
(b)-10:上記(b)-9で形成された銅めっき(両面)の上にそれぞれレジストを塗布する。
(b)-11:上記(b)-10で塗布したレジストをコイルCL1及びコイルCL2の銅薄膜線にパターニングする。
(b)-12:上記(b)-11のパターニング後にエッチング処理を施し、コイルCL1及びコイルCL2としての銅薄膜線を形成して送電オープンコイルTOとする。
(b)-13:上記(b)-6の送電ループコイルTLと、上記(b)-12の送電オープコイルTOと、を、フィルムBF2を間に挟んで貼り合わせ、送電コイルTCを形成する。
(b)-14:接続用端子O1及び接続用端子O2と送電部TRとを接続する。
次に、第1実施形態の送電コイルTC及び受電コイルRCを含む第1実施形態の電力伝送システムSを用いて電力伝送を行った場合の効果について、本願の発明者による実験結果(シミュレーション結果)を踏まえて、図10を用いて説明する。なお図10は、第1実施形態のコイルの構造による効果としての反射・伝送効率-周波数の関係を示すグラフ図である。また以下の説明では、第1実施形態の電力伝送システムSを用いて電力伝送を行った場合の効果のシミュレーション結果を、従来例の電力伝送システムを用いて電力伝送を行った場合の効果のシミュレーション結果に対比させつつ、説明する。ここで上記従来例としては、一辺が100ミリメートルの正方形形状で一回転(1ターン)巻き構造のループコイルと、当該ループコイルの中心軸と同軸に配置され且つ当該ループコイルと同じ一辺100ミリメートルの正方形形状で筒状に十回転半(10.5ターン)巻き構造のコイル及び二回転半(2.5ターン)巻き構造のコイルを含むオープンコイル(即ち、第1実施形態の送電オープンコイルTO又は受電オープンコイルROと同一構造のオープンコイル)と、からなる送電コイル及び受電コイルを含む電力伝送システムを用いた。
次に、本発明の他の実施形態である第2実施形態の構成について、図11乃至図14を用いて説明する。
次に、本発明の更に他の実施形態である第3実施形態乃至第6実施形態の構成について、それぞれ図15乃至図18を用いて説明する。
先ず、第3実施形態の送電ループコイルの構成について、図15を用いて説明する。
次に、第4実施形態の送電ループコイルの構成について、図16を用いて説明する。
次に、第5実施形態の送電ループコイルの構成について、図17を用いて説明する。
最後に、第6実施形態の送電ループコイルの構成について、図18を用いて説明する。
次に、第3実施形態乃至第6実施形態の送電ループコイルを含む各実施形態の電力伝送システムを用いて電力伝送を行った場合の効果について、本願の発明者による実験結果(シミュレーション結果)を踏まえて、それぞれ図19及び下記表を用いて説明する。なお図19は、第2実施形態乃至図6実施形態それぞれのコイルの構造による効果としての反射・伝送効率-周波数の関係を示すグラフ図である。また以下の説明では、各実施形態の電力伝送システムを用いて電力伝送を行った場合の効果のシミュレーション結果を、相互に対比させつつ説明する。
次に、本発明の変形形態について説明する。上述した各実施形態の電力伝送システムSの構成については、以下の(A)乃至(G)に示すような変形を加えてもよい。本発明の発明者は、当該各変形を加えても、上記電力伝送システムSと同等の効果を奏し得ることを確認している。
先ず第1変形形態として、例えば第1実施形態の送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)では、それぞれを構成するコイルCL1及びコイルCL2それぞれの巻回数を十回転半(10.5ターン)及び二回転半(2.5ターン)としたが、これら以外に、コイルCL1とコイルCL2が上記と異なる巻回数であってもよいし、コイルCL1の巻回数とコイルCL2の巻回数とが同じであってもよい。
次に第2変形形態として、各実施形態の送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)では、例えば送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)とコイルCL1とを異なる層内に形成したが、これらを同じ層内に形成し、且つ送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)とコイルCL1とを同心に積層してもよい。
次に第3変形形態として、各実施形態のコイルCL1(又はコイルCL21)とコイルCL2(又はコイルCL22)とは、それぞれの最内周部でビアV2により接続されていたが、これら以外に、コイルCL1(又はコイルCL21)とコイルCL2(又はコイルCL22)とが相互に絶縁されていてもよい。
次に第4変形形態として、例えば第1実施形態の送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)の側から見た第1実施形態のコイルCL1及びコイルCL2の順番を入れ換えてもよい。
次に第5変形形態として、例えば第1実施形態の送電コイルTCにおける送電ループコイルTLの位置と送電オープンコイルTOの位置とを入れ換え、また、第1実施形態の受電コイルRCにおける受電ループコイルRLの位置と受電オープンコイルROの位置とを入れ換えてもよい。この第5変形形態の場合、第5変形形態の電力伝送システム全体としては、送電コイルの送電ループコイルTLと受電コイルの受電ループコイルRLとが相互に対向して配置されることになる。
次に第6変形形態として、各実施形態のコイルCL1(又はコイルCL21)及びコイルCL2(又はコイルCL22)では、それらの幅を、その外周から内周にかけて広くする構成としたが、これら以外に、コイルCL1(又はコイルCL21)及びコイルCL2(又はコイルCL22)の幅が全周に渡って同じでもよい。
最後に第7変形形態として、例えば第1実施形態において、開放端とされている送電オープンコイルTO又は受電オープンコイルTOの端部に対して直列又は並列に、或いは送電ループコイルTL又は受電ループコイルRLに対して並列に、それぞれコンデンサを更に接続して、送電ループコイルTO又は受電ループコイルRO、或いは送電オープンコイルTL又は受電オープンコイルRLとしての寄生容量を調整することで、共振周波数の低周波数化を図るように構成してもよい。このとき、送電オープンコイルTO又は受電オープンコイルROにおけるいずれかの開放端に対して直列にコンデンサを接続する場合は、当該開放端のいずれかに接続されていないコンデンサの端子を開放端とすればよい。
T 送電装置
R 受電装置
TR 送電部
TC 送電コイル
RV 受電部
RC 受電コイル
TL、TL3、TL4、TL5、TL6 送電ループコイル
TO 送電オープンコイル
RO 受電オープンコイル
RL 受電ループコイル
O1、O2 接続用端子
V1、V2 ビア
T1、T2 開放端
TCL1、TCL2、TCL31、TCL32、TCL41、TCL42、TCL52、TCL61、TCL62 ループコイル
CL1、CL2、CL21、CL22 コイル
BF1、BF2、BF3 フィルム
Claims (10)
- 非接触型電力伝送用のコイル対において、
送電又は受電用の第1コイルと、
送電時には当該送電すべき電力が供給され、受電時には受電された電力が出力される第2コイルであって、前記第1コイルに対して同心に積層される第2コイルと、
を備え、
前記第2コイルは、
当該第2コイルの外周側から内周側に向けて同心に巻回された外内巻回線と、
当該第2コイルの内周側から外周側に向けて同心に且つ前記外内巻回線と同じ巻回方向に巻回された内外巻回線と、
が接続されてなる直列接続を備え、
前記第2コイルにおいて、前記直列接続における両端部のそれぞれが当該第2コイルの最外周部で外部接続用端子とされており、
前記コイル対の径方向における前記第2コイルの位置が、当該径方向における前記第1コイルの位置に相当する位置であり、
前記第2コイルにおいて最外周に巻回された巻回線の前記径方向における位置が、前記第1コイルにおいて最外周に巻回された巻回線の前記径方向における位置に相当する位置とされ、
前記第2コイルにおいて最内周に巻回された巻回線の前記径方向における位置が、前記第1コイルにおいて最内周に巻回された巻回線の前記径方向における位置に相当する位置とされていることを特徴とするコイル対。 - 請求項1に記載のコイル対において、
前記外内巻回線及び前記内外巻回線は、それぞれ、前記第2コイルにおける当該外内巻回線の巻回の中心と当該内外巻回線の巻回の中心とが一致するように巻回されていることを特徴とするコイル対。 - 請求項1又は請求項2に記載のコイル対において、
前記第2コイルでは、前記外内巻回線と前記内外巻回線とが、相互に絶縁されつつ一の層内で巻回されていることを特徴とするコイル対。 - 請求項1又は請求項2に記載のコイル対において、
前記第2コイルでは、前記外内巻回線が形成されている層と、前記内外巻回線が形成されている層と、が、絶縁部を挟んで積層されていることを特徴とするコイル対。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコイル対において、
前記外内巻回線及び前記内外巻回線それぞれの巻回数が、一回半以上三回以下であることを特徴とするコイル対。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のコイル対において、
前記第1コイルは、それぞれが同心に巻回された複数の巻回線が、絶縁部を挟んで積層されて構成されていることを特徴とするコイル対。 - 送電装置と、当該送電装置から離隔した受電装置と、により構成され、前記送電装置から非接触で前記受電装置に電力を伝送する電力伝送システムに含まれる前記送電装置において、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の前記コイル対である送電コイル対と、
伝送すべき電力を前記送電コイル対に出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする送電装置。 - 送電装置と、当該送電装置から離隔した受電装置と、により構成され、前記送電装置から非接触で前記受電装置に電力を伝送する電力伝送システムに含まれる前記受電装置において、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の前記コイル対であって、前記送電装置に対向して配置される受電コイル対と、
当該受電コイル対に接続された入力手段と、
を備えることを特徴とする受電装置。 - 請求項7に記載の送電装置と、
当該送電装置から離隔し、且つ前記送電コイル対に対向して配置される受電装置であって、前記送電装置から送信された電力を受電する受電装置と、
を備えることを特徴とする非接触型の電力伝送システム。 - 送電装置と、
請求項8に記載の受電装置であって、前記送電装置から離隔し且つ前記受電コイル対が当該送電装置に対向して配置され、前記送電装置から送信された電力を受電する受電装置と、
を備えることを特徴とする非接触型の電力伝送システム。
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