JP2016004990A - 共振器 - Google Patents

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Shinichiro Haneishi
真一郎 拮石
圭介 服田
Keisuke Fukuda
圭介 服田
哲治 杉浦
Tetsuji Sugiura
哲治 杉浦
高木 桂二
Keiji Takagi
桂二 高木
善徳 辻村
Yoshinori Tsujimura
善徳 辻村
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Abstract

【課題】送電側の共振器と受電側の共振器との間の磁場結合を強化すると共に、小型化且つ電界の漏洩を抑制した共振器を提供する。【解決手段】主に磁場の共鳴を利用して送電側(1)の共振器(30)から受電側(1)の共振器(30)に電力を伝送する無線給電システム(100)に用いられる共振器(30)は、導体で形成されるコイル(32)と;コイル(32)の電界発生領域内の少なくとも一部に配置される誘電体部(31)と;コイル(32)の磁界発生領域内において、コイル(32)と誘電体部(31)との少なくとも一方の近傍に配置される磁性体部(38)と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、無線給電システムに用いられる共振器に関する。
磁場の共鳴を利用することによって、送電側の共振器から受電側の共振器へと、無線で電力を伝送する磁界共鳴方式の無線給電システムが知られている。特許文献1には、電磁誘導方式の無線給電システムにおいて、共振器に内蔵される磁束を集める磁心コア部材として、複数の棒状の磁心コア部材を用いることで、平板状に形成された1つの磁心コア部材と比較して、外部からの衝撃や加重に対して耐性を向上させた技術が開示されている。
特開2014-43115号公報
無線給電システムに用いられるコイル等の共振器をさらに小型化したいという要望があった。また、送電側の共振器と受電側の共振器との間の磁場結合をより強化したいという要望があった。また、共振器のコイルに高周波電力が加えられた際のコイルの導体損失を抑制したいという要望があった。また、共振器に電力が加えられることで共振器の近傍に発生する電界エネルギーは、共振器の近傍に誘電体が存在する場合に共振器の共振周波数等の特性に影響を及ぼすおそれや、近傍に存在する人体及び電子機器に影響を与えるおそれがあり、これらの影響を抑制したいという要望があった。特許文献1に記載された技術では、共振器に用いられる磁心コア部材の強度を向上させることができるものの、上述した課題を解決するには十分ではなかった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、主に磁場の共鳴を利用して送電側の共振器から受電側の共振器に電力を伝送する無線給電システムに用いられる共振器が提供される。この共振器は、導体で形成されるコイルと;前記コイルの電界発生領域内の少なくとも一部に配置される誘電体部と;前記コイルの磁界発生領域内において、前記コイルと前記誘電体部との少なくとも一方の近傍に配置される磁性体部と、を備える。この形態の共振器によれば、高周波電力が加えられたコイルに発生する電界を誘電体部が蓄えることによって、共振器の近傍に存在する誘電体(例えば水など)の影響(外部影響)を抑制でき、共振器自身が外部影響を受けることを抑制することができる。また、共振器の近傍に存在する人体及び電子機器への影響を抑制できる。また、本実施形態の共振器では、コイルの近くに磁性体部が配置されることで、高周波電力が加えられたコイルによって発生する磁束が集められ、生成される磁界エネルギーが強化されるので、電力が伝送される送信側と受信側と共振器の磁場結合を強化できる。
(2)上記形態の共振器において、前記磁性体部は、前記コイルに隣接すると共に前記誘電体部から離間して配置されてもよい。この形態の共振器によれば、磁性体部は、磁界エネルギーが強いコイルに隣接する位置に配置されるため、共振器の全体によって生成される磁界エネルギーを効率的に強化できる。
(3)上記形態の共振器において、前記磁性体部は、前記コイルから離間すると共に前記誘電体部に隣接するように配置されてもよい。この形態の共振器によれば、共振器によって発生する電場および磁場にとって好適な条件を実現できる。
(4)上記形態の共振器において、前記コイルは、導体の線材によって形成され;前記誘電体部は、前記コイルを形成する線材の間に配置されて前記コイルに隣接し;前記磁性体部は、前記コイルと前記誘電体部との少なくとも一方に隣接するように配置されてもよい。この形態の共振器によれば、共振器の近傍に存在する誘電体の影響や人体及び電子機器への影響をより抑制できる。
(5)上記形態の共振器において、前記コイルは、螺旋状に巻かれたソレノイドコイルであり;前記誘電体部は、前記ソレノイドコイルの中心軸を中心として形成され;前記磁性体部は、前記ソレノイドコイルの中心軸を中心として形成されると共に前記コイルと前記誘電体部との少なくとも一方に隣接するように配置されてもよい。この形態の共振器によれば、共振器の近傍に存在する誘電体の影響や人体及び電子機器への影響をより抑制できる。また、磁性体部の形状等を変更することで、磁界エネルギーを設定できるため、共振器の設計の自由度が向上する。
(6)上記形態の共振器において、前記コイルは、円周方向へ広がるスパイラルコイルであり;前記誘電体部は、前記円周方向に沿って前記コイルに隣接し;前記磁性体部は、前記コイルと前記誘電体部との少なくとも一方に隣接すると共に前記円周方向に沿って広がるように配置されてもよい。この形態の共振器によれば、コイルに対して、誘電体部や磁性体部の配置の設定の自由度が向上する。
本発明は、共振器以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、共振器を用いた無線給電システム、共振器の製造方法、無線給電システムの制御方法等の形態で実現できる。
本実施形態における無線給電システムの構成を示すブロック図である。 送電側共振器および受電側共振器を含む等価回路の一例を示す説明図である。 無線給電システムに用いられる共振器の一例を示す説明図である。 無線給電システムに用いられる共振器の一例を示す説明図である。 本実施形態の共振器において発生する電気力線の状態を示す概略図である。 比較例の共振器において発生する電気力線の状態を示す概略図である。 本実施形態の共振器における電界強度分布を示す概略図である。 比較例の共振器における電界強度分布を示す概略図である。 第1実施形態の第1の変形例における共振器の一例を示す説明図である。 第1実施形態の第1の変形例における共振器の一例を示す説明図である。 第1実施形態の第2の変形例における共振器の一例を示す説明図である。 第2実施形態における共振器の一例を示す説明図である。 第2実施形態における共振器の一例を示す説明図である。 第2実施形態の変形例における共振器の一例を示す説明図である。 第3実施形態における共振器の一例を示す説明図である。 第3実施形態における共振器の一例を示す説明図である。 第3実施形態の第1の変形例における共振器の一例を示す説明図である。 第3実施形態の第2の変形例における共振器の一例を示す説明図である。 第3実施形態の第3の変形例における共振器の一例を示す説明図である。 第3実施形態の第4の変形例における共振器の一例を示す説明図である。 第4実施形態における共振器の一例を示す説明図である。 第4実施形態の変形例における共振器の一例を示す説明図である。
A.第1実施形態:
・無線給電システムの構成:
図1は、本実施形態における無線給電システム100の構成を示すブロック図である。無線給電システム100は、送電装置1と、受電装置2とを備えている。無線給電システム100は、送電装置1から受電装置2へと非接触(無線)で電力を伝送するシステムである。
送電装置1は、AC/DCコンバータ10と、高周波電源11と、整合回路12と、送電側共振器13と、無線通信部14と、制御部15とを備えている。AC/DCコンバータ10は、商用電源等から供給される交流電力を直流電力に変換して、変換した直流電力を高周波電源11へと供給する。高周波電源11は、AC/DCコンバータ10から供給される直流電力を用いて、所定の周波数の高周波電力を発生させ、発生させた高周波電力を整合回路12へと供給する。整合回路12は、出力側としての高周波電源11のインピーダンスと、受け側の送電側共振器13のインピーダンスとを合わせるインピーダンス整合を行なう。送電側共振器13は、整合回路12を介して、高周波電力を受け、所定の周波数で共振して電磁界エネルギーを生成する共振器である。送電側共振器13の構造および作用の詳細についは、後述する。
無線通信部14は、送電装置1と受電装置2との間でやり取りされる情報を、無線により相互に伝送する。無線通信部14は、例えば、送受信回路およびアンテナによって構成される。制御部15は、高周波電源11と、整合回路12と、無線通信部14とを制御する。制御部15は、例えば、無線給電システムにより定められた処理を実行するプロセッサと、データおよびプログラムを記憶するメモリとによって構成される。制御部15が行なう制御の詳細については、後述する。
受電装置2は、磁界共鳴によって、送電装置1の送電側共振器13によって生成された電磁界エネルギーの所定の周波数に共振して高周波電力を発生させる。受電装置2は、受電側共振器20と、整合回路21と、整流器22と、バッテリ23と、負荷回路24と、無線通信部25と、制御部26と、を備えている。受電側共振器20は、送電装置1の送電側共振器13によって生成された電磁界エネルギーの所定の周波数に共振して、高周波電力を発生させる。受電側共振器20の構造および作用の詳細については、後述する。
整合回路21は、受電側共振器20のインピーダンスと受け側の整流器22のインピーダンスとを合わせるインピーダンス整合を行なう。整流器22は、整合回路21を介して、受電側共振器20に発生した高周波電力を整流して直流電力に変換し、変換した直流電力をバッテリ23へと供給する。バッテリ23は、整流器22から供給された直流電力を蓄える二次電池である。負荷回路24は、バッテリ23から供給された放電電流に応じて動作する回路である。負荷回路24としては、例えば、携帯電話などがある。
無線通信部25は、送電装置1の無線通信部14と同様に、送電装置1と受電装置2との間でやり取りされる情報を、無線により相互に伝送する。無線通信部25は、例えば、送受信回路およびアンテナによって構成される。制御部26は、整合回路21と、整流器22と、バッテリ23と、負荷回路24と、無線通信部25とを制御する。制御部26は、例えば、無線給電システムにより定められた処理を実行するプロセッサと、データおよびプログラムを記憶するメモリとによって構成される。
次に、無線給電システム100における送電装置1の送電側共振器13と受電装置2の受電側共振器20との構造および動作の詳細について説明する。送電側共振器13および受電側共振器20は、所定の共振周波数の高周波電力と磁界エネルギーとを相互に変換する共振コイルを有する。送電側共振器13の共振コイルと受電側共振器20の共振コイルとは、互いに所定の距離が離れた位置において対向して配置されると共に磁気的に結合された状態で用いられる。このような状態で、送電側共振器13に高周波電力が加えられると、磁界共鳴方式によって、送電側共振器13によって生成された磁界エネルギーが受電側共振器20に伝送される。受電側共振器20は、伝送された磁界エネルギーに基づいて、高周波電力を発生させる。整流器22は、受電側共振器20によって発生した高周波電力を直流電流に変換し、バッテリ23は、変換された直流電流を蓄える。以上のように、送電装置1から受電装置2への非接触の電力伝送が行なわれる。
本実施形態の無線給電システム100では、送電装置1の制御部15が送電装置1の各部を制御し、受電装置2の制御部26が受電装置2の各部を制御することで、送電装置1から受電装置2へと電力が伝送される。例えば、制御部15は、無線通信部14を介して、受電装置2の無線通信部25が受信可能な信号を発信する。制御部26は、無線通信部25を介して、無線通信部14によって発信された信号を受信すると、受電装置2が電力を受電可能な状態であることを示す信号を無線通信部14へと送信する。制御部15は、無線通信部14を介して、受電装置2が受電可能な状態であることを受信すると、高周波電源11を用いて所定の高周波電力を発生させる。受電装置2の制御部26は、受電側共振器20に高周波電力が伝送されると、整流器22を用いて、高周波電力を直流電力へと変換する。制御部26は、変換された直流電力を、バッテリ23に蓄えたり、負荷回路24に給電したりする。
図2は、送電側共振器13および受電側共振器20を含む等価回路の一例を示す説明図である。図2には、送電装置1における送電側等価回路18と、受電装置2における受電側等価回路28と、が示されている。本実施形態では、送電側共振器13および高周波電源11を含む回路を、送電側等価回路18の等価回路としてみなすことができる。また、受電側共振器20およびバッテリ23を含む回路を、受電側等価回路28の等価回路としてみなすことができる。送電側等価回路18は、高周波電源11に相当する発振器11aおよびインピーダンスZoの直列回路と、送電側共振器13に相当するインダクタンスL1と容量C1及び抵抗R1の直列回路と、高周波電源11とによって構成される。受電側等価回路28は、受電側共振器20に相当するインダクタンスL2と容量C2及び抵抗R2の直列回路と、直流電力を蓄えるための負荷に相当するバッテリ23とによって構成される。送電側共振器13と受電側共振器20とにおける等価回路は、同一の共振周波数で共振(共鳴)する。なお、図2に示す等価回路における共振周波数は、次の(1)式で表される。
Figure 2016004990
(1)式に示すように、共振周波数は、コイル等のインダクタンスLと、浮遊容量の容積Cあるいは外付けキャパシタの容量Cと、の積の0.5乗に反比例する。そのため、容量Cを大きくすると、同じ共振周波数であっても、インダクタンスLを小さくすることができる。すなわち、容量Cを大きくすることで、インダクタンスLを小さくできるため、コイルの巻数を減らすことができる。
送電側共振器13および受電側共振器20において、インダクタンスLは、共振コイルのサイズや巻数に基づいて設定され、容量Cは、共振コイルの配線間の寄生容量(浮遊容量)あるいは外付けキャパシタの容量に基づいて設定される。ここで、送電側共振器13から受電側共振器20への伝送効率ηは、次の(2)式のfom(figure of merit)で決まり、これが大きいほど伝送効率は高くなる。
Figure 2016004990
(2)式において、結合係数kは、送電側共振器13の共振コイルと受電側共振器20の共振コイルとの間隔(エアギャップ)に応じて変化し、2つの共振コイルの間隔が大きくなるほど低下する。すなわち、各共振コイルの配置の制約に応じて決定される結合係数kに対し、上述のQ1、Q2が高くなるほど、fomが大きくなり、伝送効率ηを向上させることができる。ここで、一般に、角周波数ωにおける共振コイルのQ値は、(3)式により与えられる。
Figure 2016004990
(3)式において、抵抗rは、共振コイルにおける誘電体損と、磁性体損と、導体損と、放射損との和によって設定される。抵抗rの詳細については後述するが、本実施形態では、共振コイルと、共振コイルの近傍に配置される誘電体および磁性体の位置を設定することにより、共振コイルのQ値の向上を向上させる。
・共振コイルの構成:
図3および図4は、無線給電システム100に用いられる共振器30の一例を示す説明図である。図3には、送電側共振器13および受電側共振器20に含まれる一例としての共振器30の斜視図が示されている。図3に示すように、共振器30は、6つの誘電体部31と、樹脂層39と、樹脂層39の内部に含まれるコイル32と、樹脂層39に隣接するフェライト層38と、を備えている。また、図3では、樹脂層39およびフェライト層38の中心を、積層方向に通る軸をZ軸として、樹脂層39およびフェライト層38の面方向に平行なX軸とY軸とを定義している。
図4には、共振器30における図3のX軸に沿ったXZ平面において誘電体部31が含まれる一部の断面図が示されている。図3および図4に示すように、コイル32は、線状導体(例えば、銅線)を中心側からXY平面に沿って円周方向上に広がるように螺旋状に巻かれたスパイラルコイルである。コイル32は、端部に回路素子が接続されていないオープン型のスパイラルコイルとして形成されている。例えば、コイル32の近傍に配置されたループ素子を介して、共振器30が給電される。なお、図3および図4では、コイル32への給電回路素子については、図示を省略している。他の実施形態では、コイル32の両端に回路素子が接続されていてもよい。
樹脂層39は、コイル32の形状を固定するために形成された樹脂材料(例えば、ポリアセタール、ガラスエポキシ)の絶縁層である。樹脂層39は、面方向の中心から積層方向に沿って円形の空間を形成する。図4に示すように、樹脂層39は、コイル32の断面の直径と同じ厚さを有する層として形成されている。本実施形態では、X軸に沿って隣接するコイル32の線同士は、コイル32の線間に樹脂層39が入り込んで、接続しないように固定されている。なお、他の実施形態では、樹脂層39は、コイル32の最も外側の外周の位置、あるいは所定の位置を固定するように形成され、コイル32の線間に入り込んでいなくてもよい。本実施形態における層の厚さとは、以降も含めて、層の平均厚さのことをいう。
フェライト層38は、樹脂層39に隣接して積層し、面方向の中心から積層方向に沿って、樹脂層39が形成する円形の空間と同じ大きさの円形の空間を形成する。フェライト層38は、磁性体の材料(例えば、酸化鉄を主成分とするセラミックス)で形成された層である。本実施形態では、フェライト層38は、コイル32の断面の直径と同じ厚さを有する層であるが、他の実施形態では、異なる厚さであってもよい。フェライト層38は、高周波電力が加えられたコイル32によって発生する磁束を集めて、共振器30によって生成される磁界エネルギーを強化する。なお、フェライト層38は、請求項における磁性体部に相当する。
図3に示すように、誘電体部31は、樹脂層39に隣接して積層するように配置された平板状の部材である。誘電体部31のそれぞれは、樹脂層39の材料の誘電率よりも高い誘電率を有する誘電体セラミックス材料(例えば、アルミナ)によって形成されている。誘電体部31の材料としては、比誘電率εrが8以上で、かつ、tanδが10−2以下の誘電体セラミック材料を用いることが望ましい。なお、樹脂層39の一般的な樹脂材料としては、例えば、比誘電率εrが2程度となる。なお、他の実施形態では、誘電体部31は、樹脂層39の材料の誘電率よりも高い誘電率を有していれば、誘電体セラミックス材料以外の誘電体の材料によって形成されてもよい。6つの誘電体部31のそれぞれは、Z軸を中心として、60度回転した位置に配置されている。そのため、Z軸に対して、1つの誘電体部31は、別の誘電体部31と、点対称の位置関係にある。誘電体部31のそれぞれの厚さは、コイル32の断面の直径と同じであるが、他の実施形態では、異なる厚さであってもよい。誘電体部31のXY平面に沿った円周方向上への長さは、コイル32の最も外側の径よりも小さくなる長さに設定されている。なお、他の実施形態では、誘電体部31のXY平面に沿った円周方向上への長さは、異なっていてもよいし、誘電体部31は、直方体の形状でなくてもよい。
図5は、本実施形態の共振器30において発生する電気力線の状態を示す概略図である。図6は、比較例の共振器40において発生する電気力線の状態を示す概略図である。図5には、図4に示された共振器30の一部に対して発生する電気力線の状態の概略が矢印CC1によって示されている。なお、図5では、フェライト層38の図示と、積層方向に沿って樹脂層39の下側に発生する電気力線の図示とを省略している。図6には、図5に対応する比較例の共振器40において発生する電気力線の状態が示されている。比較例の共振器40は、共振器30に対して、フェライト層38と誘電体部31とが配置されていない点が異なり、その他の構成については同じである。また、図6では、図5と同様に、積層方向に沿って樹脂層39の下側に発生する電気力線の図示を省略している。図5および図6に示すように、コイル32に誘電体部31が隣接して配置されることで、本実施形態の共振器30は、比較例の共振器40よりもコイル32の線間の浮遊容量が大きくなる。そのため、本実施形態における誘電体部31内の電気力線の矢印CC1の密度は、比較例の電気力線の矢印CC2の密度よりも大きい。
図7は、本実施形態の共振器30における電界強度分布を示す概略図である。図8は、比較例の共振器40における電界強度分布を示す概略図である。図7と図8とのそれぞれには、コイル32に高周波電力が加えられたときに、XY平面に沿って発生する電界の強度が等高線図によって示されている。また、図7および図8には、電界強度分布の広がりの参考として、コイル32を固定する樹脂層39の大きさが合わせて示されている。なお、本実施形態の誘電体部31に用いられた誘電体セラミックスの比誘電率は34である。図7および図8に示すように、本実施形態の共振器30は、樹脂層39に隣接して誘電体部31が隣接されることで、誘電体部31が配置されていない比較例の共振器40と比較して、電界強度分布の領域が小さくなっている。
以上説明したように、本実施形態の共振器30では、コイル32の近傍にキャパシタとしての誘電体部31が配置される。そのため、本実施形態の共振器30では、高周波電力が加えられたコイル32に発生する電界を誘電体部31が蓄えることによって、共振器30の近傍に存在する誘電体の影響を抑制でき、また、共振器30の近傍に存在する人体及び電子機器への影響を抑制できる。さらに、本実施形態の共振器30では、フェライト層38は、磁界領域内であり、コイル32を含む樹脂層39に近傍に配置される。そのため、高周波電力が加えられたコイル32によって発生する磁束が集められ、生成される磁界エネルギーが強化されるので、送電側共振器13と受電側共振器20との磁場結合を強化できる。
また、本実施形態の共振器30では、フェライト層38は、磁界エネルギーが強いコイル32に隣接する位置に配置されるため、共振器30の全体によって生成される磁界エネルギーを効率的に強化できる。
また、本実施形態の共振器30では、コイル32がZ軸を中心としてXY平面に沿って円周方向へ広がるスパイラルコイルであるため、コイル32および樹脂層39に対して、誘電体部31やフェライト層38の配置の設定の自由度が向上する。
また、本実施形態の共振器30では、誘電体部31とフェライト層38と樹脂層39とにおいて、Z軸を中心として、積層方向に沿って円形の空間が形成されているため、円形の空間が形成されていない共振器30と比較して、共振器30を軽量化でき、空間が形成された部分の材料が不要であるため、共振器30のコストを抑制できる。
また、本実施形態の共振器30は、コイルの持つインダクタンスとコイル線間に存在する寄生容量により共振器を構成する自己共振型の共振器である。誘電体部31は、高周波電力が加えられたときに、電気力線の矢印CC1で示されるように、コイル32によって発生する電界領域内に配置される。そのため、コイル32の線間の浮遊容量としての容量C(図2)を大きくでき、上記(1)式に基づいて、インダクタンスLを小さくできるため、共振器30を小型化できる。また、本実施形態の共振器30において、外付けのコンデンサが不要になる。特に、自動車等に共振器30が搭載される場合には、送電装置1が搭載されるスペースが限られるため、共振器30の小型化は非常に有効である。また、本実施形態では、共振器30のコイル巻数を削減することで、高周波電力に応じて発生する導体損失を抑制できる。
・第1実施形態の第1の変形例:
図9および図10は、第1実施形態の第1の変形例における共振器30aの一例を示す説明図である。図9には、共振器30aの斜視図が示されている。図9におけるX軸とY軸とZ軸との関係は、図3および図4において定義された関係と同じである。図10には、共振器30aにおけるX軸に沿ったXZ平面の断面図が示されている。図9および図10に示すように、共振器30aは、コイル32と、誘電体層31aと、フェライト層38aとを備えている。コイル32は、第1実施形態と同じコイルである。第1の変形例の共振器30aでは、共振器30と比較して、樹脂層39が形成されていない点と、6つの誘電体部31の代わりに1枚の平板状の層として誘電体層31aが積層されている点と、フェライト層38aの形状および配置とが異なる。誘電体層31aは、積層方向に沿って、コイル32の下側に隣接するように積層されている。誘電体層31aは、第1実施形態の誘電体部31と同様に、高周波電力が加えられたコイル32によって発生する電界領域の全てを覆うように配置されている。第1の変形例の共振器30aでは、フェライト層38aは、積層方向に沿って誘電体層31aの下側に配置され、コイル32とは隣接していない。また、誘電体層31aおよびフェライト層38aの中心には、円形の空間が形成されていない。なお、他の実施形態では、コイル32を含む樹脂層39が形成されてもよい。
第1の変形例の共振器30aでは、フェライト層38aは、誘電体層31aに隣接し、コイル32から離間して配置されているが、高周波電力が加えられたコイル32によって発生する磁界領域内に配置されているため、第1実施形態の共振器30と同じように、共振器30の小型化等の効果を奏する。
・第1実施形態の第2の変形例:
図11は、第1実施形態の第2の変形例における共振器30bの一例を示す説明図である。第2の変形例の共振器30bでは、第1の変形例の共振器30aと比較して、コイル32と、誘電体層31bと、フェライト層38bとの位置関係が異なり、他の構成については同じである。図11には、共振器30bにおけるX軸に沿ったXY平面の断面図が示されている。共振器30bでは、フェライト層38bがコイル32に隣接するように配置され、誘電体層31bもコイル32に隣接するように配置されている。すなわち、共振器30bでは、フェライト層38bと誘電体層31bとによってコイル32を挟み込んでいる。誘電体層31bは、高周波電力が加えられたコイル32によって発生する電界領域内に配置されている。また、フェライト層38bは、高周波電力が加えられたコイル32によって発生する磁界領域内に配置されている。
B.第2実施形態:
図12および図13は、第2実施形態における共振器30cの一例を示す説明図である。図12には、共振器30cの斜視図が示されている。図12におけるX軸とY軸とZ軸との関係は、図3および図4において定義された関係と同じである。図13には、共振器30cにおけるX軸に沿ったXZ平面の断面図が示されている。第2実施形態の共振器30cでは、第1実施形態の共振器30と比較して、図13に示すように、コイル32が誘電体層31cに含まれている点が異なる。誘電体層31cは、第1実施形態の樹脂層39のように、XY平面に沿って円周方向上に広がるコイル32の線間に入り込むように配置されている。誘電体層31cの積層方向に沿った厚さは、コイル32の断面の直径と同じである。そのため、フェライト層38cは、誘電体層31bおよびコイル32に隣接するように配置されている。すなわち、誘電体層31cは、高周波電力が加えられたコイル32によって発生する電界領域内に配置されている。フェライト層38cは、高周波電力が加えられたコイル32によって発生する磁界領域内に配置されている。
以上説明したように、第2実施形態の共振器30cでは、誘電体層31cは、電気力線の密度が最も高いコイル32の線間に配置されているため、共振器30cの浮遊容量をより大きくでき、効率的に共振器30cを小型化できる。また、共振器30cでは、導体損失をより抑制でき、共振器30cの近傍に存在する誘電体の影響や人体及び電子機器への影響をより抑制できる。
・第2実施形態の変形例:
図14は、第2実施形態の変形例における共振器30dの一例を示す説明図である。変形例の共振器30dでは、第2実施形態の共振器30cと比較して、誘電体層31dに含まれるコイル32と誘電体層31dとの位置関係が異なり、他の構成については同じである。図14には、共振器30dにおけるX軸に沿ったXY平面の断面図が示されている。共振器30dでは、誘電体層31dの積層方向に沿った厚さは、コイル32の断面の直径よりも大きい。コイル32の表面の全ては、誘電体層31dによって覆われている。そのため、フェライト層38cは、誘電体層31dと隣接するが、コイル32とは隣接せずに離間して配置されている。フェライト層38cは、コイル32と離間して配置されるが、高周波電力が加えられたコイル32によって発生する磁界領域内に配置されている。
C.第3実施形態:
図15および図16は、第3実施形態における共振器30eの一例を示す説明図である。図15には、共振器30eの一部の斜視図が示されている。図16には、共振器30eの中心軸OL1のA1−A1断面(図15)の一部が示されている。共振器30eの中心軸OL1の詳細については、後述する。図15に示すように、第3実施形態の共振器30eは、フェライト層35と、フェライト層35の両面に形成された誘電体層33と、フェライト層35および誘電体層33によって形成される直方体の外周に沿って螺旋状に巻かれたコイル34と、を備えている。図15および図16に示すように、フェライト層35は、平板状に形成された磁性体の層である。誘電体層33は、フェライト層35を挟むように隣接されて、フェライト層35に隣接するように配置されている。フェライト層35を挟む2つの誘電体層33のそれぞれは、積層方向に沿って同じ厚さを有する。コイル34は、フェライト層35および誘電体層33の外周に沿って導線が螺旋状に巻かれているソレノイドコイルである。コイル34は、端部に回路素子が接続されていないオープン型のソレノイドコイルとして形成されており、例えば、コイル32の近傍に配置されたループ素子を介して、共振器30が給電される。いる。なお、図15および図16では、コイル34への給電回路素子については、図示を省略している。他の実施形態では、コイル34の両端に回路素子が接続されていてもよい。
フェライト層35は、高周波電力が加えられた場合にコイル34によって発生する磁界領域内に配置されている。そのため、フェライト層35は、コイル34に対して、隣接せずに離間して配置されていても、発生した磁束を集め、共振器30eによって生成される磁界エネルギーを強化する。中心軸OL1は、ソレノイドコイルであるコイル34の中心軸である。フェライト層35は、中心軸OL1に直交する断面において、フェライト層35の対角線の交点が中心軸OL1上に重なるように形成されている。また、同じように、誘電体層33は、中心軸OL1に直行する断面において、誘電体層33とフェライト層35とを合わせた長方形の対角線の交点が中心軸OL1上に重なるように形成されている。
以上説明したように、第3実施形態の共振器30eでは、誘電体層33およびフェライト層35は、コイル34の中心軸である中心軸OL1を中心として形成され、誘電体層33は、コイル34に隣接している。そのため、第3実施形態の共振器30eでは、コイル34を小型化でき、導体損失を抑制し、共振器30dの近傍に存在する誘電体の影響や人体及び電子機器への影響をより抑制できる。
また、第3実施形態の共振器30eでは、誘電体層33およびフェライト層35がコイル34の内側に配置されるため、共振器30eをより小型にでき、共振器30eを用いる送電装置1や受電装置2をより薄型化できる。
・第3実施形態の第1の変形例:
図17は、第3実施形態の第1の変形例における共振器30fの一例を示す説明図である。図17には、共振器30fにおけるA1−A1断面の断面図が示されている。なお、図17も含めた以降に示すソレノイドコイルを用いた共振器では、第3実施形態の共振器30eと同様に、層である芯材の外周に沿ってにコイル34が螺旋状に巻かれた形状であるため、共振器の斜視図を省略する。第1の変形例の共振器30fでは、第3実施形態の共振器30eと比較して、コイル34が樹脂層36に含まれている点と、誘電体層33aおよびフェライト層35aの形状および配置とが異なる。図17に示すように、共振器30fは、フェライト層35aと、誘電体層33aと、樹脂層36と、コイル34とを備えている。フェライト層35aは、第3実施形態のフェライト層35と同様に、中心軸OL1を中心とする平板状に形成されている。コイル34は、フェライト層35aの外周に沿って螺旋状に巻かれて形成されている。樹脂層36は、コイル34の線間に入り込んで、コイル34の位置を固定するように形成されている。そのため、樹脂層36は、中心軸OL1を中心として、フェライト層35aの外周を覆うように形成されている。樹脂層36の厚さは、コイル34の断面の直径と同じであるため、コイル34とフェライト層35aとは隣接している。誘電体層33aは、コイル34および樹脂層36を積層方向に沿って挟むように形成されている。
このように、第1の変形例の共振器30fでは、フェライト層35aがコイル34の内側の全体に隣接するように配置されるため、フェライト層35aを有効に活用できる。
・第3実施形態の第2の変形例:
図18は、第3実施形態の第2の変形例における共振器30gの一例を示す説明図である。第2の変形例の共振器30gは、第1の変形例の共振器30fと比較して、フェライト層35bの厚さおよび樹脂層36aの厚さが異なり、他の構成については同じである。図18には、共振器30gにおけるA1−A1断面の断面図が示されている。フェライト層35bの外径は、第2の変形例のフェライト層35aよりも小さく形成されている。そのため、樹脂層36aの厚さが、第2の変形例の樹脂層36の厚さよりも大きく形成されている。これにより、フェライト層35bは、樹脂層36aに隣接し、コイル34に離間して配置されている。なお、フェライト層35bは、高周波電力が加えられたコイル34によって発生する磁界領域内に配置されている。
そのため、第2の変形例の共振器30gでは、フェライト層35bと誘電体層33aとが分離して配置され、フェライト層35bの厚さが適宜設定されるため、誘電体層33aやフェライト層35aを適切に配置した共振器30gを組み立てることができる。
・第3実施形態の第3の変形例:
図19は、第3実施形態の第3の変形例における共振器30hの一例を示す説明図である。第3の変形例の共振器30hは、第1の変形例の共振器30fと比較して、フェライト層35cの内側に樹脂層37が形成されている点が異なり、他の構成については同じである。第3の変形例の共振器30hでは、樹脂層37は、樹脂材料によって平板状に形成されている。フェライト層35cは、樹脂層37を挟むように形成される。
第3の変形例の共振器30hでは、フェライト層35cは、磁束が集中しているコイル34に隣接するように配置され、コイル34から離間した中心軸OL1付近の部分には配置されないため、共振器30hの機械的な強度を確保した上で、コストを抑制できる。
・第3実施形態の第4の変形例:
図20は、第3実施形態の第4の変形例における共振器30iの一例を示す説明図である。第4の変形例の共振器30iは、第3の変形例の共振器30hと比較して、フェライト層35dと誘電体層33bとの位置が入れ替えられている点が異なり、他の構成については同じである。第4の変形例の共振器30iでは、誘電体層33bは、樹脂層37を挟むように隣接して形成されている。フェライト層35dは、コイル34および樹脂層36aを挟むように隣接して形成されている。
第4の変形例の共振器30iでは、共振器30iを有する送電側共振器13および受電側共振器20が対向して配置されたときに、送電側共振器13のフェライト層35dと受電側共振器20のフェライト層35dとが近い距離に位置する。そのため、送電側共振器13と受電側共振器20との結合係数を高めることができ、送電装置1から受電装置2への高効率の電力伝送が可能となる。
D.第4実施形態:
図21は、第4実施形態における共振器30jの一例を示す説明図である。図21には、共振器30jのA1−A1断面の一部が示されている。図21に示すように、第4実施形態の共振器30jは、樹脂層36bと、フェライト層35cと、フェライト層35cの外周に沿って螺旋状に巻かれた第3実施形態と同じコイル34と、コイル34を含む誘電体層33cとを備えている。樹脂層36bは、樹脂材料によって平板状に形成されている。フェライト層35cは、樹脂層36bを挟むように隣接して形成されている。コイル34は、フェライト層35cの外周に沿って螺旋状に巻かれている。誘電体層33cは、第3実施形態の第1の変形例の樹脂層36のように、フェライト層35cの外周を覆うように、コイル34の線間に入り込んで、コイル34の位置を固定する。図21に示すように、誘電体層33cの厚さは、コイル34の断面の直径と同じであるため、フェライト層35cの外周は、コイル34および誘電体層33cと隣接している。
第4実施形態の共振器30jでは、誘電体層33cは、電気力線の密度が最も高いコイル34の線間に配置されているため、共振器30jの浮遊容量をより大きくでき、効率的に共振器30jを小型化できる。また、共振器30jでは、導体損失をより抑制でき、共振器30jの近傍に存在する誘電体の影響や人体及び電子機器への影響をより抑制できる。また、フェライト層35cが最も磁界エネルギーが強いコイル34と隣接する位置に配置されているため、共振器30jの全体によって生成される磁界エネルギーを効率的に強化できる。
・第4実施形態の変形例:
図22は、第4実施形態の変形例における共振器30kの一例を示す説明図である。変形例の共振器30kは、第4の実施形態の共振器30jと比較して、フェライト層35dの配置が異なり、他の構成については同じである。変形例の共振器30kでは、コイル34は、樹脂層36cの外周に沿って螺旋状に巻かれている。誘電体層33cは、コイル34を含むように樹脂層36cの外周に形成されている。フェライト層35dは、誘電体層33cおよびコイル34を挟むように隣接して形成されている。
変形例の共振器30kでは、共振器30kを有する送電側共振器13および受電側共振器20が対向して配置されたときに、送電側共振器13のフェライト層35dと受電側共振器20のフェライト層35dとが近い距離に位置する。そのため、送電側共振器13と受電側共振器20との結合係数を高めることができ、送電装置1から受電装置2への高効率の電力伝送が可能となる。
E.変形例:
E−1.変形例1:
上記実施形態における無線給電システム100は、例えば、地面や路面に配置された送電装置1から自動車等に搭載された受電装置2へと電力を伝送するシステムや、商用電源等から電力の供給を受けた充電器としての送電装置1から充電対象である携帯電話やノートパソコンなどへと電力を伝送するシステムとして用いられてもよい。また、無線給電システム100は、テレビ、家電機器、照明機器、ゲーム機器、医療機器、産業機器など多様な用途に適用できる。
第3実施形態および第4実施形態の共振器は、中心軸OL1に直交する断面が長方形であったが、コイル34の形状については種々変形可能であり、例えば、断面が円形のソレノイドコイルであってもよい。
また、共振器に用いられるコイル34における巻線の数、導線の太さ、導線の断面形状については、種々変形可能である。誘電体部31、誘電体層31a、フェライト層38、樹脂層39の厚さや形状についても種々変形可能である。例えば、第3実施形態および第4実施形態の共振器は、中心軸OL1の中心部に空間が形成されていてもよい。
また、上記実施形態の共振器には、誘電体層31aやフェライト層38が形成される層の数は1つであったが、複数の種類や1つの種類で複数の誘電体層や磁性層が含まれていてもよい。
また、上記実施形態の共振器は、コイルの持つインダクタンスとコイル線間に存在する寄生容量により共振器を構成する自己共振型の共振器であったが、共振器に外付けのキャパシタを利用する形態の共振器(LC共振型)であってもよい。LC共振型の共振器であっても同様に、高周波電力が加えられたコイルに発生する電界を誘電体部が蓄えることによって、共振器の近傍に存在する誘電体(例えば水など)の影響(外部影響)を抑制でき、共振器自身が外部影響を受けることを抑制することができる。また、共振器の近傍に存在する人体及び電子機器への影響を抑制できる。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行なうことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
1…送電装置
2…受電装置
11…高周波電源
11a…発振器
12…整合回路
13…送電側共振器
14…無線通信部
15…制御部
18…送電側等価回路
20…受電側共振器
21…整合回路
22…整流器
23…バッテリ
24…負荷回路
25…無線通信部
26…制御部
28…受電側等価回路
30…共振器
31…誘電体部
31a,33…誘電体層
32…コイル
34…コイル
35,38…フェライト層
36,37,39…樹脂層
40…共振器
100…無線給電システム
L…インダクタンス
C…容量
k…結合係数
r,R1,R2…抵抗
Zo…インピーダンス
CC1,CC2…矢印
OL1…中心軸

Claims (6)

  1. 主に磁場の共鳴を利用して送電側の共振器から受電側の共振器に電力を伝送する無線給電システムに用いられる共振器において、
    導体で形成されるコイルと、
    前記コイルの電界発生領域内の少なくとも一部に配置される誘電体部と、
    前記コイルの磁界発生領域内において、前記コイルと前記誘電体部との少なくとも一方の近傍に配置される磁性体部と、を備えることを特徴とする共振器。
  2. 請求項1に記載の共振器において、
    前記磁性体部は、前記コイルに隣接すると共に前記誘電体部から離間して配置されることを特徴とする共振器。
  3. 請求項1に記載の共振器において、
    前記磁性体部は、前記コイルから離間すると共に前記誘電体部に隣接するように配置されることを特徴とする共振器。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の共振器において、
    前記コイルは、導体の線材によって形成され、
    前記誘電体部は、前記コイルを形成する線材の間に配置されて前記コイルに隣接し、
    前記磁性体部は、前記コイルと前記誘電体部との少なくとも一方に隣接するように配置されることを特徴とする共振器。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の共振器において、
    前記コイルは、螺旋状に巻かれたソレノイドコイルであり、
    前記誘電体部は、前記ソレノイドコイルの中心軸を中心として形成され、
    前記磁性体部は、前記ソレノイドコイルの中心軸を中心として形成されると共に前記コイルと前記誘電体部との少なくとも一方に隣接するように配置されることを特徴とする共振器。
  6. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の共振器において、
    前記コイルは、円周方向へ広がるスパイラルコイルであり、
    前記誘電体部は、前記円周方向に沿って前記コイルに隣接し、
    前記磁性体部は、前記コイルと前記誘電体部との少なくとも一方に隣接すると共に前記円周方向に沿って広がるように配置されることを特徴とする共振器。
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