JP7142065B2 - 全熱交換素子用仕切部材、全熱交換素子、および換気装置 - Google Patents
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Description
[式(1)中、R1は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示す。Xは、炭素数1~4の二価の炭化水素基を示す。Yは、炭素数1~4の二価の直鎖状炭化水素基を示す。Z1は、O又はNHを示す。α及びβは、カチオン及びアニオンの組み合わせを示す。]
[式(2)中、R2は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示し、R3は、炭素数2以上の炭化水素基を示す。Z2は、O又はNHを示す。]
[式(1-1)~(1-3)中、X及びYは上記に同じであり、カルボニル炭素原子の左側の結合手は式(1)中のR1を有する炭素原子に結合する。式(1-1)中、R5、R6、及びR7は、同一又は異なって、炭素数1~4のアルキル基を示す。式(1-2)及び式(1-3)中、R8及びR9は、同一又は異なって、炭素数1~4のアルキル基を示す。]
実施形態1について説明する。本実施形態は、全熱交換素子用仕切部材(40)である。
[式(1)中、R1は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示す。Xは、炭素数1~4の二価の炭化水素基を示す。Yは、炭素数1~4の二価の直鎖状炭化水素基を示す。Z1は、O又はNHを示す。α及びβは、カチオン及びアニオンの組み合わせを示す。]
[式(2)中、R2は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示し、R3は、炭素数2以上の炭化水素基を示す。Z2は、O又はNHを示す。]
[式(1’)中、R4は、二価の炭化水素基を示す。R1、X、Y、Z1、α、及びβは上記に同じである。]
[式(1-1)~(1-3)中、X及びYは上記に同じであり、カルボニル炭素原子(式(1-3)においては左側のカルボニル炭素原子)の左側の結合手は式(1)中のR1を有する炭素原子に結合する。式(1-1)中、R5、R6、及びR7は、同一又は異なって、炭素数1~4のアルキル基を示す。式(1-2)及び式(1-3)中、R8及びR9は、同一又は異なって、炭素数1~4のアルキル基を示す。]
[式(1’-1)中、R1、R5、R6、R7、X、及びYは上記に同じである。]
<耐水性試験>
積層体からφ7cmの試験片を切り出し、透気抵抗度を測定する(初期の透気抵抗度)。その後、試験片を、1Lの常温水に15分間浸漬させたのち、常温で自然乾燥させる。上記試験片について、この浸漬、乾燥を1サイクルとして50サイクル繰り返し、耐水性試験後の試験片を得る。そして、得られた耐水性試験後の試験片について透気抵抗度を測定する(耐水性試験後の透気抵抗度)。そして、下記式より透気抵抗度の低下率を求める。なお、上記初期の透気抵抗度及び上記耐水性試験後の透気抵抗度はいずれもJIS P8117-2009のガーレー法に基づく透気抵抗度である。
透気抵抗度の低下率(%)=[(初期の透気抵抗度)-(耐水性試験後の透気抵抗度)]/(初期の透気抵抗度)×100
以下に、実施例に基づいて本開示の実施形態1をより詳細に説明する。以下に示す実施例は、“実施形態1の仕切部材(40)を構成する積層体”の実施例である。
2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ステアリルのランダム共重合体(構成単位の比率[前者/後者]:1/1、濃度:4質量%、重量平均分子量:10万)及び防腐剤を混合し、蒸留水で希釈して共重合体濃度:2質量%(共重合体は固形分中の主成分)とする組成物を得た。一方、ポリオレフィン系樹脂製多孔質基材(厚さ:20μm表面張力:32dyn)の一方の表面のコロナ処理を行い、表面張力46dynの親水性表面を形成した。そして、上記多孔質基材(41)の親水性表面に、アプリケーターを用いて上記組成物を塗工し、50℃で3分間加熱して、透湿膜(42)(厚さ:100~500nm)を形成した。このようにして実施例1の積層体を作製した。
多孔質基材(41)として、ポリオレフィン系樹脂製多孔質基材(厚さ:12μm、表面張力:32dyn)を用いたこと以外は実施例1と同様にして実施例2の積層体を作製した。
多孔質基材(41)として、ポリオレフィン系樹脂製多孔質基材(厚さ:25μm、表面張力:32dyn)を用いたこと以外は実施例1と同様にして実施例3の積層体を作製した。
多孔質基材(41)として、ポリオレフィン系樹脂製多孔質基材(厚さ:5μm、表面張力:32dyn)を用いたこと以外は実施例1と同様にして実施例4の積層体を作製した。
2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ステアリルのランダム共重合体(構成単位の比率[前者/後者]:1/1、濃度:4質量%、重量平均分子量:10万)及び防腐剤を混合し、蒸留水で希釈して共重合体濃度:1.5質量%(共重合体は固形分中の主成分)とする組成物を得た。そして、当該組成物を用いて透湿膜(42)を形成したこと以外は実施例1と同様にして実施例5の積層体を作製した。
3-[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニウムプロピオン酸塩とアクリル酸ラウリルのランダム共重合体(構成単位の比率[前者/後者]:40/60、濃度:10質量%、重量平均分子量:80000)及び防腐剤を混合し、蒸留水で希釈して共重合体濃度:4質量%(共重合体は固形分中の主成分)とする組成物を得た。そして、当該組成物を用いて透湿膜(42)を形成したこと以外は実施例1と同様にして実施例6の積層体を作製した。
3-[(2-メタクリロイルアミノ)プロピル]ジメチル-3-スルホブチルアンモニウムヒドロキシド塩とN-ドデシルメタクリルアミドのランダム共重合体(構成単位の比率[前者/後者]:30/70、濃度:50質量%、重量平均分子量:80000)及び防腐剤を混合し、蒸留水で希釈して共重合体濃度:2質量%(共重合体は固形分中の主成分)とする組成物を得た。そして、当該組成物を用いて透湿膜(42)を形成したこと以外は実施例1と同様にして実施例7の積層体を作製した。
市販の全熱交換器に含まれる全熱交換シートを取り出し、比較例1の積層体として用いた。なお、当該積層体は、紙(厚さ:40μm)を多孔質基材(41)とし、当該多孔質基材(41)に透湿向上成分としての潮解性を有する無機塩が含浸されたものである。
ポリウレタン系樹脂溶液(商品名「サンプレン H-600」、三洋化成工業株式会社製、濃度:8質量%)を、アプリケーターを用いて紙上に塗工し、120℃で3分間加熱して、透湿膜(42)を形成した。このようにして比較例2の積層体を作製した。
実施例及び比較例で得られた各積層体について以下の通り評価した。評価結果は表に記載した。なお、表中の「-」は評価を行わなかったことを示す。また、透湿膜(42)が形成されていないポリオレフィン系樹脂製多孔質基材そのものを比較例3として評価を行った。
実施例及び比較例で得られた積層体について、JIS P8117-2009のガーレー法に基づき、透気抵抗度を測定した。具体的には、実施例及び比較例で得られた積層体から、5cm×5cmの試験片を切り出し、ガーレー装置に供して、100ccの空気が流れる秒数をストップウォッチで計測した。
実施例及び比較例で得られた積層体について、JIS Z0208-1976の透湿度試験方法(カップ法)に基づき、透湿度を測定した。具体的には、実施例及び比較例で得られた積層体を2時間以上測定環境に静置した後に透湿シートとして上記透湿カップを覆い、気密した。そして、実質上無風状態(風速0.2m/s以下)の環境下、1時間経過時における、塩化カルシウムと透湿カップの合計質量の増加分を試験片1m2・24時間あたりの質量に換算し、透湿度として計測した。なお、温度20℃相対湿度65%、及び、温度5℃相対湿度45%の2つの環境下においてそれぞれ計測を行った。
実施例及び比較例で得られた積層体について、透湿膜(42)表面の画像を走査型プローブ顕微鏡(SPM)(型番「Dimension Icon」、Bruker社製)で凝着力測定モードを用いて吸着力の高い部位(親水部)と吸着力の低い部位(疎水部)を凝着力によって数値化し、画像解析ソフトで処理することで、円相当径として親水部の大きさを算出し、親水部の最大径を算出した。
実施形態2について説明する。本実施形態は、実施形態1の仕切部材(40)を備えた全熱交換素子(30)である。
実施形態3について説明する。本実施形態は、実施形態2の全熱交換素子(30)を備えた換気装置(10)である。
実施形態4について説明する。本実施形態は、実施形態1の仕切部材(40)を備えた全熱交換素子(30)である。本実施形態の全熱交換素子(30)は、実施形態2の全熱交換素子(30)と同様に、実施形態3の換気装置(10)に設けられ、給気と排気の間で顕熱と潜熱(水分)とを交換させる。
図5に示すように、全熱交換素子(30)は、端面が多角形の柱状に形成される。本実施形態の全熱交換素子(30)の端面は、横長の八角形状である。図6にも示すように、全熱交換素子(30)には、一つの主熱交換部(111)と、二つの副熱交換部(112a,112b)とが形成される。
図6に示すように、全熱交換素子(30)では、第1流入口(122a)へ室外空気OAが流入し、第2流入口(152a)に室内空気RAが流入する。第1流入口(122a)へ流入した室外空気OAは、給気として第1空気流路(121)を流れ、一方の副熱交換部(112a)と、主熱交換部(111)と、他方の副熱交換部(112b)とを順に通過し、その後に第1流出口(122b)から流出して室内へ供給される。第2流入口(152a)へ流入した室内空気RAは、排気として第2空気流路(151)を流れ、他方の副熱交換部(112b)と、主熱交換部(111)と、一方の副熱交換部(112a)とを順に通過し、その後に第2流出口(152b)から流出して室外へ排出される。
-第1変形例-
全熱交換素子用仕切部材(40)の構造は、実施形態1の仕切部材(40)の構造に限定されない。
図13に示すように、実施形態2及び4の全熱交換素子(30)は、全ての仕切部材(40)の透湿膜(42)が第2空気流路(37,151)に面していてもよい。なお、図13は、実施形態2の全熱交換素子(30)に本変形例を適用したものを示す。
実施形態2及び4の全熱交換素子(30)では、透湿膜(42)が第1空気流路(36,121)に面する仕切部材(40)と、透湿膜(42)が第2空気流路(37,151)に面する仕切部材(40)とが、混在していてもよい。
以下、本開示に係る積層体のバリエーションを記載する。
[付記2]上記共重合体は、上記ベタイン基を含む側鎖を有する構成単位として上記式(1)で表される構成単位を含む、付記1に記載の積層体。
[付記3]上記共重合体はさらに疎水性官能基を側鎖に有する、付記1又は2に記載の積層体。
[付記4]上記共重合体は、上記疎水性官能基を側鎖に有する構成単位として上記式(2)で表される構成単位を含む、付記3に記載の積層体。
[付記5]上記共重合体における上記式(1)で表される構成単位の、上記式(2)で表される構成単位に対するモル比が1/100~100/1である、付記4に記載の積層体。
[付記6]上記式(1)中、R1は、水素原子又はメチル基(好ましくはメチル基)である付記4又は5に記載の積層体。
[付記7]上記式(1)で表される構成単位は、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルに由来する構成単位である、付記4~6のいずれか1つに記載の積層体。
[付記8]上記式(1)中、Xは、炭素数1~4の直鎖又は分岐鎖状アルキレン基(好ましくは炭素数1~4の直鎖状アルキレン基)である付記4~7のいずれか1つに記載の積層体。
[付記9]上記式(1)中、Yは、炭素数1~4のアルキレン基(好ましくは炭素数1~4の直鎖状アルキレン基)である付記4~8のいずれか1つに記載の積層体。
[付記10]上記式(1)中のカチオンはアンモニウムイオンである付記4~9のいずれか1つに記載の積層体。
[付記11]上記式(1)中のアニオンは、リン酸イオン、硫酸イオン、又は炭酸イオンである付記4~10のいずれか1つに記載の積層体。
[付記12]上記式(1)は、上記式(1-1)で表される基、上記式(1-2)で表される基、又は下記式(1-3)で表される基を含む、付記4~11のいずれか1つに記載の積層体。
[付記13]上記式(1-1)中、R5、R6、及びR7はメチル基である付記12に記載の積層体。
[付記14]上記式(1-1)中、Xはジメチレン基であり、Yはジメチレン基である、付記12又は13に記載の積層体。
[付記15]上記式(1-1)で表される構成単位を形成する単量体が2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンである付記12~14のいずれか1つに記載の積層体。
[付記17]上記式(1-2)中、Xはトリメチレン基であり、Yはテトラメチレン基である、付記12又は16に記載の積層体。
[付記18]上記式(1-3)中、R8及びR9はメチル基である付記12に記載の積層体。
[付記19]上記式(1-3)中、Xはジメチレン基であり、Yはメチレン基である、付記12又は18に記載の積層体。
[付記20]上記式(2)中、R2は、水素原子又はメチル基(好ましくはメチル基)である付記4~19のいずれか1つに記載の積層体。
[付記21]上記式(2)中、R3は、炭素数4~26(好ましくは8~22、より好ましくは10~20、さらに好ましくは14~18)の炭化水素基(好ましくは脂肪族炭化水素基、より好ましくは直鎖又は分岐鎖状アルキル基、さらに好ましくは直鎖状アルキル基)である付記4~20のいずれか1つに記載の積層体。
[付記22]上記式(2)で表される構成単位を形成する単量体は(メタ)アクリル酸ステアリルである付記4~21のいずれか1つに記載の積層体。
[付記24]上記式(1)で表される構成単位の上記式(2)で表される構成単位に対するモル比[前者/後者]は、0.01~90(好ましくは0.02~80、より好ましくは0.1~20、さらに好ましくは0.5~5)である付記4~23のいずれか1つに記載の積層体。
[付記25]上記式(1)で表される構成単位及び上記式(2)で表される構成単位の合計モル数は、上記共重合体を構成する全単量体に由来する構成単位の総モル数に対して、50モル%以上(好ましくは90モル%、より好ましくは99モル%以上)である付記4~24のいずれか1つに記載の積層体。
[付記26]上記共重合体の重量平均分子量は2万~200万(好ましくは3万~150万、より好ましくは5万~100万、さらに好ましくは7万~50万)である付記4~25のいずれか1つに記載の積層体。
[付記27]上記共重合体は、上記式(1)で表される構成単位を形成する単量体と上記式(2)で表される構成単位を形成する単量体とのランダム共重合体である付記4~26のいずれか1つに記載の積層体。
[付記28]上記透湿膜表面は親水部と疎水部が相分離した構造を有し、上記透湿膜表面において、親水部の最大径が50nm以下である、付記1~27のいずれか1つに記載の積層体。
[付記29]上記透湿膜は、上記透湿膜の厚さよりも小径の防腐剤を含む、付記1~28のいずれか1つに記載の積層体。
[付記31]上記多孔質基材の空隙率は30~90体積%(好ましくは40~70体積%)である付記1~30のいずれか1つに記載の積層体。
[付記32]上記多孔質基材は、上記透湿膜を備える側の表面に親水化処理が施されている付記1~31のいずれか1つに記載の積層体。
[付記33]上記多孔質基材の上記透湿膜を形成する側の面の表面張力は35~55dyn/cm(好ましくは37~50dyn/cm)である付記1~32のいずれか1つに記載の積層体。
[付記34]上記多孔質基材の上記透湿膜が形成されていない領域である内部の表面張力は35dyn/cm未満(好ましくは33dyn/cm以下)である付記1~33のいずれか1つに記載の積層体。
[付記36]JIS Z0208-1976の透湿度試験方法に基づく、温度5℃、相対湿度45%、風速0.2m/s以下の条件における透湿度は300g/(m2・24h)以上(好ましくは400g/(m2・24h)以上、より好ましくは500g/(m2・24h)以上)である付記1~35のいずれか1つに記載の積層体。
[付記37]JIS P8117-2009のガーレー法に基づく透気抵抗度は3000秒/100cc以上(好ましくは4000秒/100cc以上、より好ましくは5000秒/100cc以上)である付記1~36のいずれか1つに記載の積層体。
[付記38]下記耐水性試験による透気抵抗度の低下率が50%以下である(好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下)である付記1~37のいずれか1つに記載の積層体。
〈耐水性試験〉
積層体からφ7cmの試験片を切り出し、透気抵抗度を測定する(初期の透気抵抗度)。その後、試験片を、常温の水に15分間浸漬させたのち、常温で自然乾燥させる。上記試験片について、この浸漬、乾燥を1サイクルとして50サイクル繰り返し、耐水性試験後の試験片を得る。そして、得られた耐水性試験後の試験片について透気抵抗度を測定する(耐水性試験後の透気抵抗度)。そして、下記式より透気抵抗度の低下率を求める。なお、上記初期の透気抵抗度及び上記耐水性試験後の透気抵抗度はいずれもJIS P8117-2009のガーレー法に基づく透気抵抗度である。
透気抵抗度の低下率(%)=[(初期の透気抵抗度)-(耐水性試験後の透気抵抗度)]/(初期の透気抵抗度)×100
[付記39]JIS P8117-2009のガーレー法に基づく、下記耐水性試験後の透気抵抗度は3000秒/100cc以上(好ましくは4000秒/100cc以上、より好ましくは5000秒/100cc以上)である付記1~38のいずれか1つに記載の積層体。
〈耐水性試験〉
積層体からφ7cmの試験片を切り出し、常温の水に15分間浸漬させたのち、常温で自然乾燥させる。前記試験片について、この浸漬、乾燥を1サイクルとして50サイクル繰り返し、耐水性試験後の試験片を得る。そして、得られた耐水性試験後の試験片について透気抵抗度を測定する。
32 間隔保持部材
36 第1空気流路
37 第2空気流路
40 全熱交換素子用仕切部材
41 多孔質基材
41a (多孔質基材の)第1面
42 透湿膜
121 第1空気流路
125 第1フレーム(間隔保持部材)
151 第2空気流路
155 第2フレーム(間隔保持部材)
Claims (11)
- シート状の多孔質基材(41)と、上記多孔質基材(41)に設けられた透湿膜(42)とを備え、
上記透湿膜(42)は、官能基としてベタイン基を含む側鎖を有する熱可塑性共重合体から形成され、
上記共重合体は、上記ベタイン基を含む側鎖を有する構成単位として下記式(1)で表される構成単位と、上記疎水性官能基を側鎖に有する構成単位として下記式(2)で表される構成単位とを含み、下記式(1)で表される構成単位の、下記式(2)で表される構成単位に対するモル比が1/100~100/1である共重合体から形成される、全熱交換素子用仕切部材。
[式(1)中、R1は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示す。Xは、炭素数1~4の二価の炭化水素基を示す。Yは、炭素数1~4の二価の直鎖状炭化水素基を示す。Z1は、O又はNHを示す。α及びβは、カチオン及びアニオンの組み合わせを示す。]
- 請求項1に記載の全熱交換素子用仕切部材において、
上記式(1)中のカチオンはアンモニウムイオンである、全熱交換素子用仕切部材。 - 請求項1又は2に記載の全熱交換素子用仕切部材において、
上記式(1)中のアニオンは、リン酸イオン、硫酸イオン、又は炭酸イオンである、全熱交換素子用仕切部材。 - 請求項1~4のいずれか一つに記載の全熱交換素子用仕切部材において、
上記共重合体の重量平均分子量は2万~200万である、全熱交換素子用仕切部材。 - 請求項1~5のいずれか一つに記載の全熱交換素子用仕切部材において、
上記共重合体は、上記式(1)で表される構成単位を形成する単量体と上記式(2)で表される構成単位を形成する単量体とのランダム共重合体である、全熱交換素子用仕切部材。 - 請求項1~6のいずれか一つに記載の全熱交換素子用仕切部材において、
上記多孔質基材(41)は、上記透湿膜(42)を備える側の表面に親水化処理が施されている、全熱交換素子用仕切部材。 - 請求項1~7のいずれか一つに記載の全熱交換素子用仕切部材において、
JIS Z0208-1976の透湿度試験方法に基づく、温度20℃、相対湿度65%、風速0.2m/秒以下の条件における透湿度が1600g/(m2・24h)以上である、全熱交換素子用仕切部材。 - 請求項1~8のいずれか一つに記載の全熱交換素子用仕切部材において、
上記透湿膜(42)の表面は親水部と疎水部が相分離した構造を有し、上記透湿膜(42)の表面において、親水部の最大径が50nm以下である、全熱交換素子用仕切部材。 - 請求項1~10のいずれか一つに記載の全熱交換素子用仕切部材(40)を複数備えると共に、
積層された上記全熱交換素子用仕切部材(40)の間に配置されて隣り合う上記全熱交換素子用仕切部材(40)の間隔を保持する間隔保持部材(32,125,155)を備え、
第1空気流路(36,121)と第2空気流路(37,151)とが上記全熱交換素子用仕切部材(40)を挟んで交互に形成される全熱交換素子。 - 請求項10に記載の全熱交換素子(30)を備え、
室外から室内へ供給される給気が上記全熱交換素子(30)の上記第1空気流路(36,121)を流れ、室内から室外へ排出される排気が上記全熱交換素子(30)の上記第2空気流路(37,151)を流れる換気装置。
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