JP7141383B2 - 寸法測定システム及び寸法測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、寸法測定システム及び寸法測定方法に関する。
従来、エレベーターなどの昇降機の保守点検の際には、作業員が、ブレーキ機構が備えるブレーキライニングの厚さなどの寸法を測定することで、ブレーキライニングの摩耗量を判断していた。摩耗が進んで厚さが既定値以下になると、ブレーキライニングを新しいものに交換することになる。
そこで、この昇降機のブレーキライニングの寸法の測定を自動化することが従来から望まれている。例えば、特許文献1には、ブレーキライニングをカメラで撮影して、撮影した画像からブレーキライニングの寸法を計測する技術が記載されている。
特許文献1に記載された技術では、撮影画像に含まれる、寸法が既知のマーカーをブレーキライニングに設置して、そのマーカーを参照して画像のスケール補正を行い、測定対象であるブレーキライニングの寸法を測定するようにしている。
特開2019-56391号公報
ところが、特許文献1に記載された技術では、予めブレーキライニングの近傍にマーカーとなる基準物を設置する必要があり、マーカーが設置されていない昇降機には対応できない。
また、ブレーキライニングは回転体であるドラムに押し付けて作動させるため、円弧を描いた円形形状であり、検査時には、その円形形状の各部の厚さが既定値以上であるか否かを判断する必要がある。したがって、マーカーで指示された特定の方向と一致する方向の1箇所の長さ(厚さ)だけを撮影画像から判断したのでは、ブレーキライニングの各部の磨耗状況を正確には判断ができないという問題があった。
また、実際の保守点検作業では、ブレーキライニングの設置箇所を作業員が撮影する際に、ブレーキ機構が設置された場所の状況によって、必ずしもブレーキライニングと正対して撮影できるとは限らない。つまり、ブレーキライニングが斜めから歪んでブレーキライニングの設置箇所が撮影される場合が多々ある。このような斜めから歪んで撮影された画像では、マーカーを参照してスケール補正をしたとしても、補正されるのは一部の箇所だけである。このため、適正に補正されない箇所では、磨耗状況を正確に判断するのが困難である。
本発明は、昇降機のブレーキライニングを撮影した画像から寸法測定が良好に行える寸法測定システム及び寸法測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、昇降機のブレーキドラムの周囲に配置されるブレーキライニングの寸法を測定する寸法測定システムであって、ブレーキライニングを撮影した撮影画像から、最大曲率を有する楕円形又は円形を認識することでブレーキドラムを検出すると共に、昇降機が備えるブレーキドラムの既知の寸法情報により撮影画像を補正し、補正した撮影画像からブレーキライニングの領域を示す円弧を検出する処理部と、処理部が撮影画像から検出したブレーキライニングの領域に基づいて、ブレーキライニングの寸法を算出する測定部と、を備える。
本発明によれば、ブレーキライニングを撮影した画像から、ブレーキライニングの寸法を正確に算出することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施の形態例によるブレーキライニング寸法測定作業の概要を示す図である。 本発明の一実施の形態例による寸法測定システムの例を示す構成図である。 本発明の一実施の形態例による寸法測定システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態例による寸法測定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態例による撮影画像の例を示す図である。 本発明の一実施の形態例による測定処理の例を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態例(以下「本例」と称する)を、添付図面を参照して説明する。
[ブレーキライニング寸法測定作業の概要]
図1は、本例のシステムでブレーキライニングの寸法を測定する作業の概要を示す。
図1は、昇降機の一例であるエレベーターのブレーキ2を示す。ブレーキ2は、乗りかごが接続されたロープの巻上機(不図示)のブレーキドラム23Aを備える。このブレーキドラム23Aの中心軸23Bは、巻上機の回転軸に接続されており、巻上機の回転に連動してブレーキドラム23Aが回転する。
そして、円形のブレーキドラム23Aの周囲には、2個のブレーキライニング21A,21Bがブレーキドラム23Aの中心を挟んで対象となる位置に配置されている。
それぞれのブレーキライニング21A,21Bは、アーム22A,22Bに取り付けられている。
なお、図1では、ブレーキ2が作動している状態を示している。図1に示すようにブレーキ2が作動している状態では、ブレーキライニング21A,21Bがブレーキドラム23Aに押し付けられている。ブレーキ2が作動しているときには、ブレーキドラム23Aとブレーキライニング21A,21Bとの間に隙間がない状態になっている。
このようなブレーキ2を備えた昇降機を保守点検する際に、作業員は、端末装置1を使って、ブレーキライニング21A,21Bの寸法を測定する作業を行う。端末装置1は、例えば作業員が作業時に所持するスマートフォン又はタブレット端末である。
端末装置1は、撮影部11(図2)を内蔵する。作業員は、この撮影部11でブレーキ2を撮影する。端末装置1は、このブレーキ2を撮影した画像から、ブレーキライニング21A,21Bの寸法を測定する処理を行う。寸法の測定時には、端末装置1が備える表示部12に撮影画像や測定結果が表示される。
なお、図1に示す例では、ブレーキドラム23Aを正面(真横)から見た状態で示しているが、端末装置1での撮影時には、必ずしもこのようにブレーキドラム23Aと正対して正面に写るように撮影する必要はなく、斜めから撮影してもよい。
ブレーキライニング21A,21Bの寸法を測定する際には、端末装置1は、データサーバ3と通信を行って、予めブレーキドラム23Aの寸法情報などを取得する。また、ブレーキライニング21A,21Bなどの画像や、測定結果の寸法情報などが、端末装置1からデータサーバ3に伝送され、データサーバ3に蓄積される。データサーバ3は、例えば昇降機の保守管理を運営する会社側に用意されるサーバである。
[端末装置の構成]
図2は、端末装置1の構成を示す。
図2に示す端末装置1は、ブレーキライニング21A,21Bの寸法を測定する機能から見た構成を示す。
端末装置1は、撮影部11、表示部12、処理部13、補正部14、測定部15、保存部16、通信部17、画像データベース部18、及び仕様データベース部19を備える。
撮影部11は、端末装置1の周囲を撮影して、カラー撮影画像を取得することができる。撮影部11での撮影は、例えば端末装置1を保持した作業員の操作により行われる。
表示部12には、撮影部11で撮影した画像が表示される。また、保存部16に保存された測定結果などの情報も、表示部12に表示される。
処理部13は、撮影画像を取得して、取得した撮影画像に画像処理を施す。ここでの画像処理は、ブレーキライニング21A,21Bの寸法を測定するために必要な処理である。また、処理部13が画像処理を行う上で必要な画像の補正処理については、補正部14で指示された補正方法で実行される。
処理部13が行う画像処理としては、少なくとも以下の6つの処理がある。
(1)画像のn値化処理
(2)画像の数値化情報の出力
(3)曲線、円及び楕円の認識
(4)図形曲率の算出
(5)補正部14で指示された補正方法による補正処理
(6)曲線、円及び楕円の中心点の算出
これらの画像処理の具体的な例については後述する。この処理部13で画像処理が行われた結果の画像や情報が、測定部15に送られる。
補正部14は、仕様データベース部19から、保守点検作業中の昇降機のブレーキ2の仕様に含まれる、ブレーキドラム23A又はブレーキライニング21A,21Bなどの仕様で決まる寸法を読取り、画像の補正方法を決める。
測定部15は、処理部13で画像処理を行った画像を対象として目標寸法を算出する。保存部16には、撮影部11で得た撮影画像と、処理部13にて画像処理で得た画像と、測定部15で得られた測定結果が記録される。
通信部17は、保存部16に記録された画像を画像データベース部18に伝送し、画像データベース部18に記録させる。また、通信部17は、保存部16に記録された寸法情報を仕様データベース部19に伝送し、仕様データベース部19に記録させる。さらに通信部17は、保存部16に記録された画像や寸法情報を、通信回線4を介してデータサーバ3に伝送する。
[端末装置のハードウェアの例]
図3は、端末装置1のハードウェア構成例を示す。
スマートフォンやタブレット端末などの情報処理端末(コンピュータ装置)として構成される端末装置1は、バスにそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)1aと、ROM(Read Only Memory)1bと、RAM(Random Access Memory)1cとを備える。さらに、端末装置1は、不揮発性ストレージ1dと、ネットワークインタフェース1eと、入力部1fと、撮影部11と、表示部12とを備える。
CPU1aは、端末装置1での処理を実行するソフトウェアのプログラムコードをROM1bから読み出して実行する演算処理部である。
RAM1cには、演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれる。
不揮発性ストレージ1dには、例えば、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)などの大容量情報記憶媒体が用いられる。不揮発性ストレージ1dには、端末装置1が実行する各種機能についてのプログラムが記録される。ここでのプログラムには、昇降機のブレーキライニングの寸法を測定するプログラムが含まれる。
ネットワークインタフェース1eには、例えば、NIC(Network Interface Card)などが用いられる。ネットワークインタフェース1eは、外部(例えば図1に示すデータサーバ3)と各種情報の送受信を行う。
入力部1fは、この端末装置1の所持者である作業員が画面のタッチ操作などで入力した情報の入力処理を行う。
撮影部11は、端末装置1の周囲をカラー画像の動画像又は静止画像として撮影する。
表示部12は、CPU1aの制御で作成された画像や、撮影部11で得られた撮影画像などを表示する。
なお、端末装置1を図3に示すコンピュータ装置として構成するのは一例であり、コンピュータ装置以外のその他の演算処理装置で構成してもよい。例えば、端末装置1が行う機能の一部又は全部を、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェアによって実現してもよい。
[寸法の計測処理の流れ]
以下、図4~図6を参照し、本例におけるブレーキライニングの寸法(厚み)の計測手順を説明する。
図4は、本例の端末装置1で昇降機のブレーキライニングの寸法を計測する手順を示すフローチャートである。
まず、作業員は、撮影前の準備作業として、端末装置1に、作業中の昇降機のブレーキ2の情報を入力する(ステップS1)。ここでは、事前に端末装置1に保存された仕様データベース部19から、作業中の昇降機のブレーキ2についての仕様の情報を読み出す。ここで、昇降機のブレーキ2についての仕様の情報には、ブレーキ2の形式、ブレーキを構成するドラム23Aなどの部材の寸法の情報が含まれる。この仕様の情報は、例えば作業員が作業を行う現場が端末装置1に登録されたとき、その現場に設置された昇降機のブレーキ2の仕様を、補正部14(図2)で自動的に読み出すようにしてもよい。
次に、作業員は、端末装置1の撮影部11で、ブレーキ2の全体を撮影する(ステップS2)。このときには、端末装置1の表示部12に撮影を指示する画面を表示してもよい。このステップS2では、少なくともブレーキドラム23Aの全体と2つのブレーキライニング21A,21Bの全体が、撮影画像内に入る位置で撮影を行う。但し、ここでの撮影時には、必ずしもブレーキドラム23Aと正対した状態で正面から撮影を行う必要はなく、ある程度斜めからブレーキドラム23Aを撮影してもよい。ここで撮影される画像はカラー画像である。撮影された画像は、表示部12に表示されるので、作業員は、適正に撮影ができたことを確認することができる。
次に、ステップS2で得られた撮影画像は、処理部13においてn値化処理される(ステップS3)。すなわち、撮影画像の数値化情報(例えば明るさの分布)に基づいて、画像内の構造及び物品を、n段階(nは任意の整数)に分けた、n値化画像が生成される。
図5は、撮影画像内のブレーキ2を、n段階の画像とした一例を示す。このn段階の画像では、図5に示すように、ブレーキドラム23Aの箇所と、ブレーキライニング21A,21Bの箇所と、アーム22a,22bの箇所とが、それぞれ別の色に色付けされた画像に変換されている。例えばブレーキドラム23Aとアーム22A,22Bの色はグレー、ブレーキライニング21A,21Bの色はブルーにする。
次に、処理部13は、n値化画像から、各段階の色の境界部の曲線、円形、楕円形の曲率を算出し、最大曲率を持つ円又は楕円を検出する。ここで、処理部13は、検出された最大曲率を持つ円又は楕円を、ブレーキドラム23Aとして認識する(ステップS4)。すなわち、図5に示すように、ブレーキ2を構成する部材の内で、最大曲率を持つ円又は楕円の部材はブレーキドラム23Aであるから、処理部13は、画像内の最大曲率を持つ円又は楕円を、ブレーキドラム23Aとして認識して、ブレーキドラムの検出処理を行う。
さらに、処理部13は、検出されたドラムの図形を判断して補正する。ここでは、ブレーキドラム23Aの枠線上における最大曲率と最小曲率の比eを算出する。この最大曲率と最小曲率の比eは、予め設定した基準値M(M>1)より小さくて1より大きい場合、ドラムの枠線を円形として認識する。そして、ステップS1で取得した仕様に含まれるブレーキドラムの寸法を用いて、画像に対する単位ピクセル当たりの寸法を算出し、ドラムの円心と直径を出力する。
一方、最大曲率と最小曲率の比eが基準値Mより大きい場合、ブレーキドラム23Aの枠線を楕円形に認識して、最大曲率径をドラム径d1として、補正部14により決められた補正方法を用いて、画像補正を行う。この画像補正により、撮影画像内の楕円形が円形に補正される。
これらの処理を行った上で、処理部13は、ステップS1で取得した仕様でのドラムの寸法(直径d0)を用いて、画像に対する単位ピクセル当たりの寸法を算出し、ブレーキドラムの円心Cと直径d1を出力する。(ステップS5)。
次に、処理部13は、n値化処理された画像の数値化情報を用いて、ブレーキライニング21A,21Bの領域を検出するブレーキライニング検出処理を行う(ステップS6)。
このステップS6のブレーキライニングの検出処理は、ブレーキライニング21A,21Bとアーム22A,22Bとブレーキドラム23Aとで明るさが異なることを利用して行われる。
さらに、処理部13は、認識されたブレーキライニング21A,21Bの境界線を表す曲率の異なる2つの曲線を取り出し、円心を算出する(ステップS7)。ここでは、2つの曲線の直径をd2、d3(d2<d3)とする。2つの直径d2、d3の内で、値が小さい直径d2は、ブレーキドラム23Aの直径d1と等しい。
そして、処理部13は、ステップS5で得られたドラムの円心Cと、ステップS7で得られたブレーキライニング21A,21Bの円心とを比較し、双方の円心が一致するか否かを判断する(ステップS8)。このステップS8で、円心の位置が一致しない場合(ステップS8のNO)には、処理部13は画像処理を中断して、ステップS2に戻り、もう一度撮影を実行させる。このときには、例えば表示部12での表示で、作業者に撮影の再実行を告知する。
そして、ステップS8で、円弧とドラムの中心の位置が一致した場合(ステップS8のYES)、測定部15での測定処理に移る。まず、測定部15は、ステップS5で得られた円心Cから、ステップS6で検出されたブレーキライニング領域の範囲内の任意方向に直線を引いて寸法計測方向とする(ステップS9)。
次に、測定部15は、ステップS9で引かれた直線と、ステップS7で得た境界線との交点間の画像内のピクセル数を検出し、ステップS5で算出した単位ピクセル当たりの寸法を用いてブレーキライニングの寸法(厚さ)を算出する(ステップS10)。なお、ステップS9とステップS10の処理は、複数回繰り返して、複数方向のライニング寸法を計測し、複数回の平均値を代表寸法として、ブレーキライニングの寸法を得る。さらに、複数回繰り返して計測した場合の最小値を得、ブレーキライニングの最小寸法とする。
図6は、測定部15が寸法を測定する処理の例を示す。
ブレーキドラム23Aの上には、円心Cを通過する複数の直線L1,L2,・・・,LN(Nは任意の整数)が設定される。このとき、それぞれの直線L1~LNは、ブレーキライニング21A,21Bが配置された領域を通過するように設定される。
その上で、例えば各直線L1~LNと、ブレーキライニング21A,21Bの領域の内周側及び外周側の交点を得、両交点の差をブレーキライニング21A,21Bの寸法(厚さ)とする。
例えば、直線L1とブレーキライニング21Aの境界との交点D,Eを得ると共に、直線L1とブレーキライニング21Bの境界との交点F,Gを得る。そして、長さDEがブレーキライニング21Aの寸法になり、長さFGがブレーキライニング21Bの寸法になる。
このようにして、設定した全ての直線L1~LNの交点から、ブレーキライニング21A,21Bの寸法を取得し、得られた寸法の平均値と最小値を得る。
次に、測定部15は、ステップS1で得たブレーキライニング21A,21Bの仕様で決まる寸法を用いて、ステップS10で得たライニング寸法の測定値の比Qを算出し、算出した比Qが、予め決められた閾値P%以上か否かを判断する(ステップS11)。このステップS11で、閾値がP%以上であると判断されたとき(ステップS11のP%以上)、測定部15は、ブレーキライニング21A,21Bの摩耗量が許容範囲以内と判断して、判定結果を保存部16に記憶すると共に、判定結果を表示部12に表示する(ステップS12)。
また、ステップS11で、閾値がP%未満であると判断されたときは(ステップS11のP%未満)、測定部15は、ブレーキライニング21A,21Bの摩耗量が大きいと判断して、ブレーキライニング21A,21Bの交換を決定する。そして、作業者に対して、表示部12を通してライニング交換を指示する(結果F1)。なお、ステップS11の判断は、平均値と最小値のそれぞれに対して行う。この場合、平均値を判断する閾値Pと、最小値を判断する閾値Pは、別の値としてもよい。
以上説明したように、本例の寸法測定システムによると、ブレーキ2を撮影した画像から、ブレーキライニング21A,21Bの摩耗量を正確に測定することができる。すなわち、撮影部11が撮影した画像から、最大曲率を持つ円又は楕円を検出することで、ブレーキドラム23Aを検出し、そのブレーキドラム23Aと接したブレーキライニング21A,21Bの寸法を測定することで、ブレーキライニング21A,21Bの寸法を正確に測定できる。
この場合、最大曲率を持つ楕円を円に補正する画像補正を行うことで、ブレーキ2を斜めから撮影した場合でも正確に測定できるようになる。昇降機のブレーキを保守点検する場合、設置場所や他の部品の設置状況によって、正面からブレーキ2を撮影できない場合が多々あるが、そのような場合でも正確な寸法測定が可能になる。また、ブレーキドラム23Aの円心とブレーキライニング21A,21Bの円心とが一致した場合のみ、寸法測定を行うので、万一、撮影画像に歪みなどが生じて正しく測定できない場合には、再度撮影からやり直されるため、この点からも正確な測定ができる。
また、図6に示すように、複数の直線を引いて寸法を測定し、その測定された寸法の平均値と最小値を判断するようにしたことで、ブレーキライニング21A,21Bの平均的な摩耗状況と、局所的な磨耗状況との双方が判定され、より正確な摩耗状況の判定ができる。
[4.変形例]
なお、本発明は、上述した実施の形態例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、上述した実施の形態例では、昇降機としてエレベーターのブレーキに適用した例を説明したが、本発明は、エスカレーターなどのその他の昇降機が備えるブレーキに適用してもよい。
また、撮影部11は、複数のカメラを異なる位置に配置して撮影し、それぞれの撮影画像を比較して補正と計測を行ってもよい。
また、上述した実施の形態例では、ドラム式ブレーキのブレーキライニングの寸法測定の例を説明したが、別の構造のブレーキの場合にも、同様にブレーキライニングなどの消耗部品の寸法測定を行うことができる。
また、撮影部11が撮影する画像は、ブレーキドラムやブレーキライニング全体を撮影するようにしたが、例えばブレーキライニングの一部を含むブレーキの局所を撮影した画像から測定を行うようにしてもよい。この場合には、例えば作業者が表示部12での表示に基づいた操作で、画像がブレーキ上のどの箇所(物品)であるかを手動で指定する。
また、図4に示すフローチャートでは、画像を撮影するステップS2で、ドラムの一部とライニングの一部を撮影した場合、ステップS4にて曲率を検出後、自動又は手動でドラムの一部を表す曲線を選択し、円心を算出することよりステップS5に進めてもよい。
さらに、上述した実施の形態例において、本発明の主旨を変えない範囲内で、装置又はシステム構成の変更や、一部の測定手順の省略や測定順序の入れ替えを行ってもよい。例えば、上述した実施の形態例では、測定処理を端末装置1内で行うようにしたが、端末装置1では撮影のみを行い、データサーバ3が撮影画像を取得して、図4のフローチャートに示す手順で測定を行うようにしてもよい。
また、寸法測定処理を行うプログラム等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、光ディスク等の記録媒体に置くことができる。
さらにまた、図2に示すブロック図では、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものだけを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。また、図4に示すフローチャートにおいて、処理結果に影響を及ぼさない範囲で、複数の処理を同時に実行するか、あるいは処理順序を変更してもよい。
1…端末装置、1a…中央制御ユニット(CPU)、1b…ROM、1c…RAM、1d…不揮発性ストレージ、1e…ネットワークインタフェース、1f…入力部、2…ブレーキ、3…データサーバ、4…通信回線、11…撮影部、12…表示部、13…処理部、14…補正部、15…測定部、16…保存部、17…通信部、18…画像データベース部、19…仕様データベース部、21A、21B…ブレーキライニング、22A、22B…アーム、23A…ブレーキドラム

Claims (7)

  1. 昇降機のブレーキドラムの周囲に配置されるブレーキライニングの寸法を測定する寸法測定システムであって、
    前記ブレーキライニングを撮影した撮影画像から、最大曲率を有する楕円形又は円形を認識することで前記ブレーキドラムを検出すると共に、前記昇降機が備える前記ブレーキドラムの既知の寸法情報により前記撮影画像を補正し、補正した撮影画像から前記ブレーキライニングの領域を示す円弧を検出する処理部と、
    前記処理部が撮影画像から検出した前記ブレーキライニングの領域に基づいて、前記ブレーキライニングの寸法を算出する測定部と、を備える
    寸法測定システム。
  2. 前記処理部での撮影画像の補正は、最大曲率を有する楕円形を円形に変換する処理を含む
    請求項1に記載の寸法測定システム。
  3. 前記処理部は、撮影画像の明るさの分布から前記ブレーキライニングの領域を示す円弧を検出する
    請求項1に記載の寸法測定システム。
  4. 前記測定部は、前記ドラムの中心を通過する任意の方向に直線を引き、その直線と前記ブレーキライニングの領域との交点から前記ブレーキライニングの寸法を算出する
    請求項1に記載の寸法測定システム。
  5. 前記測定部は、前記直線を複数設定し、それぞれの前記直線と前記ブレーキライニングの領域との交点から、前記ブレーキライニングの複数箇所の寸法を算出する
    請求項4に記載の寸法測定システム。
  6. 前記測定部が測定した複数箇所の寸法の内の最小値又は平均値が、基準となる閾値以下であるとき、前記ブレーキライニングの交換を通知する
    請求項5に記載の寸法測定システム。
  7. 昇降機のブレーキドラムの周囲に配置されるブレーキライニングの寸法を測定する寸法測定方法であって、
    前記ブレーキライニングを撮影した撮影画像から、最大曲率を有する楕円形又は円形を認識することで前記ブレーキドラムを検出するブレーキドラム検出処理と、
    前記昇降機が備える前記ブレーキドラムの既知の寸法情報により前記撮影画像を補正する補正処理と、
    前記補正処理で補正した撮影画像から前記ブレーキライニングの領域を示す円弧を検出するブレーキライニング検出処理と、
    前記ブレーキライニング検出処理で検出した前記ブレーキライニングの領域に基づいて、前記ブレーキライニングの寸法を算出する測定処理と、を含む
    寸法測定方法。
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