JP7141101B2 - 線維芽細胞の機能賦活用剤 - Google Patents

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Description

本発明は、線維芽細胞の機能賦活用剤に関し、さらに詳しくは、大麦若葉のある種の処理物を有効成分として含む線維芽細胞の機能賦活用剤、該機能賦活用剤を含んでなる線維芽細胞の機能低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)用飲食品、該機能賦活用剤を含んでなる化粧品に関する。
線維芽細胞は、結合組織を構成する細胞の一つであり、コラーゲン、エラスチン(弾性繊維)、ヒアルロン酸等といった真皮の成分(以下「細胞外マトリックス成分」ということがある。)を生成する。真皮の細胞外マトリックス成分、特にコラーゲンやヒアルロン酸の減少は、皮膚の弾力性の低下やシワ形成などの老化現象に関与している。よって、線維芽細胞の機能を賦活させ、細胞外マトリックス成分の産生を増加させれば、肌の老化を予防又は改善できると考えられる。また、線維芽細胞は傷や炎症の修復過程で活性化され、傷を早期に修復させる役割を果たしている。
ここで、緑茶由来のカテキンや赤ぶどう酒に含まれるラスベラトロール等の天然由来の物質(ポリフェノール類)が線維芽細胞の活性化作用を有することが知られている。また、特許文献1には、例えば、富有柿若葉粉砕部物をセルラーゼ処理後に液化二酸化炭素で超臨界抽出した物質やヒノキ科ビャクシン属セイヨウネヅミ種子を粉砕した後にヘキサンで抽出した物質(ある種のポリフェノール類)が線維芽細胞の活性化作用を有することが開示されている。さらに、非特許文献1には、大麦若葉抽出液の、加熱処理により活性が失われる分子量10KDa以上の複数の蛋白質が線維芽細胞のI型コラーゲンの産生促進に関与することが開示されている。
一方、麦類の若葉、特に大麦若葉は、安全性が高く、長期間服用しても副作用がない機能性飲食品として長年利用されている。大麦若葉は、これまでに抗潰瘍作用、抗高コレステロール作用、抗炎症作用、血糖降下作用、抗変異原作用、抗血栓作用、血管保護作用、脂肪細胞分化抑制作用、メラニン合成阻害作用、骨粗鬆症予防作用、活性酸素消去酵素(SOD)遺伝子発現促進作用等の多彩な生理作用を有することが報告されている(例えば非特許文献2、特許文献2~5参照)。また、その製造方法についても諸種の提案がなされており、安定的に大量に生産できることが報告されている(例えば特許文献6~8参照)。しかしながら、本発明でいう大麦若葉の処理物が線維芽細胞の機能賦活作用を有することについては、本発明者らの知る限り、報告はなされていない。
特開2006-298800号公報 特開2008-56580号公報 特開2011-51948号公報 特開2013-63940号公報 特開2015-140338号公報 特開2009-148213号公報 特開2003-33151号公報 特開2002-65204号公報
2007年 日本薬学会 第127年会(富山)28P1-am091「大麦若葉の青汁成分の研究(第52報)大麦若葉のヒトコラーゲン産生促進作用」 萩原義秀、他 日本食品化学工学会誌 第48巻 第10号 第712~725頁 2001年
前記のとおり、線維芽細胞の機能を賦活できれば、肌の老化を予防又は改善し、傷や炎症の修復に有効であると考えられる。しかし、従来の天然に由来する線維芽細胞活性化物質には、吸収され難い、作用が軽度、不安定、入手が困難等の問題がある。
本発明の課題は、安全性が高く入手が容易で、長期間服用しても副作用がなく、線維芽細胞の優れた機能賦活(活性化)作用を有する線維芽細胞の機能賦活用剤、該機能賦活用剤を含んでなる線維芽細胞の機能低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)用飲食品、該機能賦活用剤を含んでなる化粧品を提供することにある。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、長期間服用しても安全である大麦若葉のある種の処理物が、線維芽細胞の優れた機能賦活作用を有することを見いだした。本発明はかかる知見に基づいて成し遂げられたものである。
すなわち、本発明は以下の事項により特定されるとおりのものである。
(1)大麦若葉の加熱処理物若しくはその有機溶媒抽出物、又は大麦若葉の有機溶媒抽出物を有効成分として含むことを特徴とする線維芽細胞の機能賦活用剤。
(2)加熱処理物が、大麦若葉の搾汁粉末又は乾燥粉末であることを特徴とする上記(1)に記載の機能賦活用剤。
(3)機能賦活が、線維芽細胞の増殖促進作用、I型コラーゲン産生促進作用及びヒアルロン酸産生促進作用よりなる群から選ばれる少なくとも1種の作用であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の機能賦活用剤。
(4)有機溶媒が、プロトン性極性溶媒又は非プロトン性極性溶媒であることを特徴とする上記(1)~(3)のいずれかに記載の機能賦活用剤。
(5)上記(1)~(4)のいずれかに記載の機能賦活用剤を含んでなる線維芽細胞の機能低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)用飲食品。
(6)上記(1)~(4)のいずれかに記載の機能賦活用剤を含んでなる化粧品。
また、本発明の実施の他の形態として、線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)を必要とする対象者に、上記大麦若葉の加熱処理物若しくはその有機溶媒抽出物又は大麦若葉の有機溶媒抽出物(以下これらを「大麦若葉の処理物」と略称することがある。)を投与する工程を備えた、線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)を予防又は改善(治療)する方法や、線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)剤として使用するための上記大麦若葉の処理物や、線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)における使用のための上記大麦若葉の処理物や、線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)剤を製造するための上記大麦若葉の処理物の使用を挙げることができる。なお、本発明において、機能賦活用剤(又は機能賦活剤)とは、機能賦活という用途限定を付した剤を意味する。したがって、本発明は、線維芽細胞の機能賦活用という用途を特定した用途発明である。
本発明によれば、本発明でいう大麦若葉の処理物が、線維芽細胞の機能賦活(活性化)作用を有するので、皮膚の抗老化、すなわち肌の張りや弾力の低下、シワやたるみ等の肌の老化の予防又は改善、傷や炎症の修復等の効果が期待できる。また、線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)を必要とする対象者に対する、副作用を伴うことのない、かかる疾患若しくは状態の予防又は改善(治療)が期待される。
本発明に用いられる大麦若葉の処理物は、安全性には全く問題がなく、化粧品、飲食品又は医薬品の形態に自由に調製することができるため、健常者はもとより、老齢者、病弱者、病後の人等も長期間に亘って使用又は摂取することができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の実施の形態の一例であり、本発明は、以下の記載内容に限定されるものではない。なお、本明細書において「~」という表現を用いる場合、その前後の数値又は物性値を含む表現として用いるものとする。
本発明の好ましい態様において、線維芽細胞の機能賦活用剤は、大麦若葉の処理物、すなわち大麦若葉の加熱処理物若しくはその有機溶媒抽出物又は大麦若葉の有機溶媒抽出物を有効成分として含むものである。該大麦若葉の処理物としては、分けつ開始期から出穂開始前期(草丈が20~40cm程度)に収穫された大麦の若葉(茎葉)の処理物が好適に用いられる。
ここで、大麦としては、例えば、二条大麦、四条大麦、六条大麦、裸大麦等のHordeum vulgare種に属するものであれば、如何なる種でもよく、どの品種も用いることができるが、二条大麦、六条大麦、裸大麦が好ましく、六条大麦が特に好ましい。
さらに具体的には、二条大麦(ビール大麦)の品種としては、例えば、あおみのり、あぐりもち、アサカゴールド、きぬゆたか、おうみゆたか、キリニジョウ、はるな二条、あまぎ二条、ふじ二条、イシュクシラズ、ミサトゴールデン、カワホナミ、カワミズキ、きぬか二条、こまき二条、さきたま二条、とね二条、サチホゴールデン、さつきばれ、しゅんれい、ミハルゴールド、スカイゴールデン、タカチホゴールデン、つゆしらず、とね二条、なす二条、ニシノゴールド、ニシノチカラ、ニシノホシ、はるか二条、にらさき二条、にら二条、はるしずく、さつき二条、ほうしゅん、ミカモゴールデン、ミホゴールデン、みょうぎ二条、ヤシオゴールデン、ヤチホゴールデン、北育41号、彩の星、りょうふう等が挙げられる。
六条大麦の品種としては、例えば、アサマムギ、カシマゴール、ミノリムギ、カトリムギ、ムサシノムギ、ドリルムギ、サナダムギ、はがねむぎ、さやかぜ、すずかぜ、シュンライ、シルキースノウ、シンジュボシ、セツゲンモチ、ナトリオオムギ、ハマユタカ、ハヤミオオムギ、ファイバースノウ、倍取、ミユキオオムギ等が挙げられる。
裸大麦の品種としては、例えば、イチバンボシ、センボンハダカ、サヌキハダカ、キカイハダカ、サンシュウ、ナンプウハダカ、シラタマハダカ、ユウナギハダカ、ダイシモチ、トヨノカゼ、ハヤテハダカ、赤神力、一早生、ビワイロハダカ、ベニハダカ、ハシリハダカ、マンネンボシ(旧マンテンボシ)等が挙げられる。
これら品種は各農業試験場、農業研究センター、民間企業等により育成され、実や若葉等が食用(飲料を含む。)に利用されているものである。これら品種から、その栽培地域に適した品種を選択して育成し、若葉(茎葉)を収穫するのが好ましい。
本発明における大麦若葉とは、上記のとおり、分けつ開始期から出穂開始前期までの背丈が20~40cm程度に成長した若葉(茎葉)を意味する。
大麦若葉の処理物としては、線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防若しくは改善(治療)を必要とする対象者が摂取できる形態、又は化粧品に使用できる形態に処理した、大麦若葉の加熱処理物又は有機溶媒抽出物である。具体的には、例えば、大麦若葉の搾汁処理物、粉砕処理物、細断処理物、乾燥処理物、焙煎処理物、抽出処理物、粉末化処理物、凍結処理物の他、搾汁・乾燥粉末化処理物、乾燥・粉砕処理物、粉砕・濾過処理物(ピューレ、ジュース)、細断・熱湯抽出処理物等の処理物、これらの組み合わせ処理物等であって、それ自体、或いはその後加熱処理及び/又は有機溶媒抽出がなされたものが挙げられる。
これらの中で、通常用いられる形態としては、若葉(茎葉)の搾汁処理物(搾汁液)の粉末化処理物(以下「搾汁粉末」ということがある。)、若葉(茎葉)の乾燥処理物(以下「乾燥粉末」ということがある。)が好適である。
ここで、搾汁粉末は、例えば、特許文献6~8等に記載の方法に準じて、大麦の若葉を収穫した(刈り取った)後に、圧搾により搾り出した液(搾汁液)を、必要に応じて適当な賦形剤と混合し、噴霧乾燥することにより調製することができる。この搾汁粉末は、加熱処理物又は溶媒抽出物として、そのままで、あるいは他の賦形剤等を配合して、本発明の線維芽細胞の機能賦活用剤として好適に利用できる。
また、乾燥粉末は、例えば、特許文献7や8等に記載の方法に準じて、大麦の若葉を収穫した(刈り取った)後に、細断し、乾燥処理及び粉砕処理、必要に応じてブランチング処理を組み合わせて調製することができる。この乾燥粉末は、加熱処理物又は溶媒抽出物として、そのままで、あるいは他の賦形剤等を配合して、本発明の線維芽細胞の機能賦活用剤として好適に利用できる。
ここで、本発明における加熱処理とは、大麦若葉の蛋白質が失活(変性)する条件での処理であればよく、通常の殺菌処理と同義である。加熱処理は、通常の殺菌処理に用いられる、温度、時間、圧力を適宜組合せた条件で行えばよい。具体的には、例えば、温度:60~140℃、時間:3秒~60分間を組合せた条件が挙げられる。また、食品の殺菌法で用いる高圧処理であってもよい。
本発明において、有機溶媒による抽出は、それ自体既知の通常用いられる方法で行えばよい。有機溶媒としては、例えば、非プロトン性極性溶媒、プロトン性極性溶媒が好ましい。非プロトン性極性溶媒としては、例えば、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、炭酸プロピレン等が挙げられる。また、プロトン性極性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、ニトロメタン、酢酸等が挙げられる。これらの中で、非プロトン性極性溶媒としてはジメチルホルムアミドが好ましく、プロトン性極性溶媒としてはエタノールが好ましい。好ましくは、本発明における有機溶媒による抽出は、大麦若葉の蛋白質が失活(変性)する条件で行われる。また、当然のことながら、有機溶媒により蛋白質が抽出されることはない。
本発明において、大麦若葉の処理物は、後述する実施例において具体的に示す通り、線維芽細胞の機能賦活(活性化)作用を有するので、本発明の線維芽細胞の機能賦活用剤は、皮膚の抗老化、すなわち肌の張りや弾力の低下、シワやたるみ等の肌の老化の予防又は改善、傷や炎症の修復等の効果が期待できる。また、線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)を必要とする対象者に対する、副作用を伴うことのない、かかる疾患若しくは状態の予防又は改善(治療)が期待される。
ここで、線維芽細胞の機能賦活(活性化)とは、真皮線維芽細胞の増殖促進作用、I型コラーゲン産生促進作用及びヒアルロン酸産生促進作用よりなる群から選ばれる少なくとも1種の作用であることを意味する。
本発明の線維芽細胞の機能賦活用剤は、線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)を必要とする対象者に、大麦若葉の処理物を投与する工程を備えた、線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)を予防又は改善(治療)する方法や、線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)剤として使用するための大麦若葉の処理物や、線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)における使用のための大麦若葉の処理物や、線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)剤を製造するための大麦若葉の処理物の使用が期待される。
なお、本明細書において、疾患若しくは状態の「予防又は改善」とは、疾患若しくは状態の、調節、進行の遅延、緩和、発症予防、再発予防、抑制等を包含する意味で使用される。
本発明における大麦若葉の処理物は、水との親和性が高く、溶解又は懸濁状態とすることでき、飲食品、医薬品又は化粧品に通常添加され得る成分との混和性に優れている。また、大麦若葉は既に飲食品として長年にわたって用いられている成分である。したがって、この大麦若葉の処理物を有効成分とする線維芽細胞の機能賦活用剤は、日常の皮膚の手入れ(化粧)、食生活に適宜取り入れて無理なく安心して、使用又は摂取することができる。
本発明の線維芽細胞の機能賦活用剤は、「線維芽細胞の機能賦活(活性化)を促進するために用いる」という用途(本明細書において「線維芽細胞の機能賦活用」ということがある。)が限定された、線維芽細胞の機能賦活(活性化)の有効成分として、大麦若葉の処理物を含有する剤であり、単独でも飲食品や医薬品(製剤)、化粧品として使用することができる。また、飲食品や医薬品、化粧品等の種々の組成物に、線維芽細胞の機能賦活(活性化)の有効成分として含有させることができる。これにより、線維芽細胞の機能賦活用の飲食品組成物、医薬品組成物又は化粧品組成物を得ることができる。得られた線維芽細胞の機能賦活用の飲食品組成物、医薬品組成物又は化粧品組成物は、上述の線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患若しくは状態(症状)に有効に用いることができる。
本発明における線維芽細胞の機能賦活用剤は、溶液、懸濁液、乳濁液、粉末、固体成形物等、経口摂取や皮膚への適用可能な形態であればよく特に限定されない。具体的には、例えば、固形剤、粉末剤、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、散剤の他、飲料、食品、化粧品等の通常の食品や医薬品、化粧品で用いられる形態を挙げることができる。また、製剤の形態としては、摂取量を調節しやすい粉末剤やカプセル剤、錠剤、顆粒剤、ドリンク等を好適に例示することができる。
本発明において、大麦若葉の処理物は、そのまま用いてもよく、従来から知られている通常の方法で所望の製剤を製造して用いてもよい。例えば、製剤の製造上許可される諸種の添加剤と混合し、組成物として成型することができる。添加剤としては、本発明の効果を損なわない範囲において添加されるものであればよく、例えば、生薬、ビタミン、ミネラル等の他に、賦形剤、界面活性剤、被膜剤、油脂類、ワックス類、甘味料、安定剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、滑沢剤、着色料、香料、緩衝剤、酸化防止剤、pH調整剤や、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸等の酸味料、等が挙げられる。
上記生薬としては、例えば、高麗人参、アメリカ人参、田七人参、霊芝、プロポリス、アガリクス、ブルーベリー、イチョウ葉及びその抽出物等を挙げることができる。上記ビタミンとしては、例えば、ビタミンD、K等の油溶性ビタミン、ビタミンB1、B2、B6、B12、C、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン等の水溶性ビタミンを挙げることができる。
上記賦形剤としては、例えば、乳糖、デンプン、セルロース、マルチトール、デキストリン等を挙げることができる。上記界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等を挙げることができる。上記被膜剤としては、例えば、ゼラチン、プルラン、シェラック、ツェイン等を挙げることができる。上記油脂類としては、例えば、小麦胚芽油、米胚芽油、サフラワー油等を挙げることができる。上記ワックス類としては、例えば、ミツロウ、米糠ロウ、カルナウバロウ等を挙げることができる。上記甘味料としては、ショ糖、ブドウ糖、果糖、ステビア、サッカリン、スクラロース等を挙げることができる。
また、本発明によれば、大麦若葉の処理物を有効成分とする線維芽細胞の機能賦活用剤を含んでなる飲食品、医薬品又は化粧品が提供される。ここで「含んでなる」とは、所望する製品形態に応じた生理学的に許容されうる担体を含んでいてもよく、また併用可能な他の補助成分を含有する場合も意味する。
本発明において、飲食品とは、医薬品以外のものであって、前記のとおり経口摂取可能な形態であればよく特に限定されない。具体的には、例えば、即席麺、レトルト食品、缶詰、電子レンジ食品、即席スープ・みそ汁類、フリーズドライ食品等の即席食品類;清涼飲料、果汁飲料、野菜飲料、豆乳飲料、コーヒー飲料、茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、アルコール飲料等の飲料類;パン、パスタ、麺、ケーキミックス、唐揚げ粉、パン粉等の小麦粉製品;飴、キャラメル、チューイングガム、チョコレート、クッキー、ビスケット、ケーキ、パイ、スナック、クラッカー、和菓子、デザート菓子等の菓子類;ソース、トマト加工調味料、風味調味料、調理ミックス、たれ類、ドレッシング類、つゆ類、カレーやシチューの素類等の調味料;加工油脂、バター、マーガリン、マヨネーズ等の油脂類;乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料、アイスクリーム類、クリーム類等の乳製品;卵加工品、魚肉ハムやソーセージ、水産練り製品等の水産加工品;畜肉ハムやソーセージ等の畜産加工品;農産缶詰、ジャム・マーマレード類、漬け物、煮豆、シリアル等の農産加工品;冷凍食品等が挙げられる。
また飲食品には、健康食品(例えば、機能性食品、栄養補助食品、健康補助食品、栄養強化食品、栄養調整食品、サプリメント等)、保健機能食品(例えば、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品等)、特別用途食品(例えば、病者用食品、乳幼児用調整粉乳、妊産婦又は授乳婦用粉乳等)等の他、脂質吸収の増加や線維芽細胞の機能(活性)低下に起因する疾患又は状態(症状)のリスク低減、予防又は改善の表示を付した飲食品のような分類のものも包含される。
本発明の別の態様によれば、線維芽細胞の機能賦活用剤を含んでなる飲食品であって、線維芽細胞の機能賦活(活性化)により予防又は改善しうる疾患若しくは状態の予防、又は改善する機能が表示された飲食品が提供されうる。
本発明において、医薬品とは、製剤化のために許容されうる添加剤を併用して、常法に従い、経口製剤又は非経口製剤として調製したものである。経口製剤の場合には、前記のとおり、経口摂取可能な形態であれば特に限定されない。また、非経口製剤の場合には、注射剤や座剤の形態をとることができる。簡易性の点からは、経口製剤であることが好ましい。製剤化のために許容されうる添加剤としては、前記と同様のものが挙げられる。
本発明において、線維芽細胞の機能賦活用剤中の有効成分(大麦若葉の処理物)の含有量は、製剤の種類、形態や、予防又は改善の目的等により一律に規定は難しいが、例えば、成人(体重60kg)1日あたり、大麦若葉の搾汁粉末(加熱処理物)として、通常15mg~15g程度、好ましくは50mg~9g程度、また、大麦若葉の乾燥粉末として、通常50mg~15g程度、好ましくは100mg~9g程度である。さらに、必要な1日あたりの有効成分の摂取量を摂取(服用)できるように、1日あたりの摂取量を考慮し、製剤中の含有量を適宜設定すればよい。
本発明において化粧品とは、例えば、皮膚に塗布して使用するための化粧品や頭皮及び毛髪に塗布して使用するための頭髪用化粧品等として調製したものである。なお、この化粧品には、薬事法の化粧品に加え、医薬部外品も包含される。
本発明の線維芽細胞の機能賦活用剤を化粧品として提供する場合、採り得る剤型は、皮膚や頭皮、毛髪に適用可能なものであれば特に制限はない。具体的には、固体状、液状、乳剤状、ゲル状、クリーム状、軟膏状、フォーム状、ミスト状、エアロゾル状等の剤型で、石鹸、ローション、乳液、クリーム、ジェル、ゼリー、エッセンス、リップクリーム、パック、マスク等として提供することができる。
これら化粧品が含有し得るその他の任意成分としては、特に制限はなく、通常の化粧品に配合され得る添加剤等を使用することができる。かかる添加剤としては、例えば、水、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料、収斂剤、殺菌・抗菌剤、美白剤、紫外線吸収剤、保湿剤、細胞賦活剤、消炎・抗アレルギー剤、酸化防止剤、ビタミン剤、天然抽出物等が挙げられる。これらその他の任意成分の含有量にも、特に制限はなく、所望の剤型等に応じて適宜選択することができる。
化粧品中の有効成分(大麦若葉の処理物)の含有量は、製剤の種類や形態、使用目的、使用頻度等により異なり、特に限定されず、また一律に規定するのは困難であるが、線維芽細胞の賦活作用(効果)を奏する含有量であることが好ましい。具体的には、例えば、下限が通常0.0001質量%以上、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上であり、上限が通常3質量%以下、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下である。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、被験物質濃度(%)は特に明記しない限り「大麦若葉エキス末」濃度(質量%)である。
[実施例1]大麦若葉搾汁粉末の調製
特開2009-148213号公報に記載の方法に準じて次のとおり調製した。
刈り取った大麦の若葉(茎葉)10kgを圧搾し、得られた搾汁液8kgを加熱殺菌した後に乾燥し、搾汁粉末(以下「大麦若葉エキス末」ということがある。)0.5kgを得た。
[実施例2]細胞増殖作用
1 材料と試験方法
1-1 細胞
ヒト新生児由来の真皮線維芽細胞株NB1RGB細胞(RIKEN BRC, Japan)を、COインキュベータ(CO濃度%(v/v)、37℃)を用いて培養し、本試験を実施した。
1-2 培地
10.0%(v/v)Fetal Bovine Serum(FBS, Cat No. SH30071.03, Hyclone, UK)及び1.0%(v/v)抗真菌剤(Antibiotic-Antimycotic 100X, Cat No. 15240-062, Invitrogen, USA)を含むEagle's Minimal Essential Medium(EMEM, Cat No. 051-07615, Wako, Japan)を用いた。
1-3 被験物質
実施例1で調製した大麦若葉エキス末に、その3倍量の50%エタノール溶液(CAS No. 64-17-5, Japan Alcohol, Japan)を加え攪拌し、10分間超音波処理をした。超音波処理した大麦若葉エキス末溶液を12,000×g、室温で5分間遠心したのち上清を回収し、これを被験物質とした。この被験物質を50%エタノール溶液によって希釈して、計2濃度(10%、30%)に用時調製した。さらに30μML(+)-アスコルビン酸(CAS No. 50-81-7, Kanto Chemical, Japan)及び0.1%FBS含有EMEMによって、調製した被験物質を希釈して計2濃度(0.3%、1%)を用時調製して試験に供した(終濃度は0.1%、0.3%)。
1-4 試験構成
細胞増殖試験には1つの処理群につき96ウェルプレート(Cat No. 3595、Corning)の3ウェルを用いた。また、1プレートにつき被験物質群、対照群をそれぞれ1群設けて試験を実施した。被験物質調製を含め、試験に関わる操作は別途記載のないかぎり室温で実施した。
1-5 試験操作
(1)細胞培養
96ウェルプレートに1ウェルあたり2.0×10cells/200μLのNB1RGB細胞を播種し、COインキュベータ内で24時間培養した。また、培養時の乾燥を防ぐため、試験に用いないウェルにPhosphate buffer saline (PBS (-), Cat No. 198601, Nissui, Japan)を200μL加えた。
24時間後、96ウェルプレートに被験物質及び対照を100μL添加し、COインキュベータ内で48時間培養した(被験物質の最終濃度は、0.1%、0.3%)。対照には30μML(+)-アスコルビン酸及び0.1%FBS含有EMEMを用いた。
48時間後、培養上清を除去した96ウェルプレートの細胞数を次の方法により評価し、被験物質の細胞増殖作用を評価した。
(2)細胞増殖作用評価
培地を除去した96ウェルプレートの各ウェルを37℃に加温したPBS(-)200μLで静かに1回洗浄した。
0.5mg/mLの3-(4,5-dimethylthiazol-2-ul)-2,5-diphenyltetrazolium bromide(MTT, CAS No. 298-93-1, Sigma-Aldrich, USA)溶液を1ウェルあたり200μL加え、COインキュベータ内で2時間培養した。
培養終了後、MTT溶液を除去し、200μLのPBS(-)で洗浄した。生成された不溶性のホルマザンを可溶化するため、0.04N塩酸(CAS No. 7647-01-0, Kanto Chemical, Japan)を含む2-プロパノール(CAS No. 67-63-0, Kanto Chemical, Japan)を200μL加え、遮光下で1時間室温静置した。
96ウェルプレートを270rpmで10秒間振盪し、ウェル内の色素を均一に分散した後、マイクロプレートリーダー(SPARKTM10M, TECAN, Switzerland)を用いて570nmの吸光度(OD570)を測定した。対照群のOD570を100%として被験物質投与群のOD570、すなわち細胞増殖の作用を被験物質の細胞増殖率(%)として算出した。
2 試験結果
対照群の細胞増殖量(OD570)を100%としたときの、被験物質(大麦若葉エキス末)0.1%及び0.3%添加群の細胞増殖率±標準偏差は、それぞれ、117.7±2.8%及び149.7±19.7%であった。大麦若葉エキス末添加群は対照群と比較して、有意な細胞増殖作用が認められた。
[実施例3]コラーゲン及びヒアルロン酸産生促進作用
1 材料と試験方法
1-1 細胞
実施例2の1-1と同じ細胞を同様の条件で培養し、本試験を実施した。
1-2 培地
実施例1の1-2と同じ組成の培地(EMEM)を用いた。
1-3 被験物質
実施例1で調製した大麦若葉エキス末にジメチルスルホキシド(Dimethyl Sulfoxide; DMSO, CAS N0. 67-68-51, Wako, Japan)を加え濃度30%に調製した。これを、12,000×g、室温で5分間遠心し上清を回収した。回収した上清をDMSOによって希釈して濃度3%に用時調製した。さらに30μML(+)-アスコルビン酸(CAS No. 50-81-7, Kanto Chemical, Japan)及び0.1%FBS含有EMEMによって、調製した被験物質を100倍希釈して濃度0.03%に用時調製した(終濃度は0.01%)。
1-4 試験構成
細胞数、コラーゲン産生及びヒアルロン酸産生の算出には1つの処理群につき96ウェルプレート(細胞賦活:Cat No. 3595、Corning、USA、コラーゲン産生及びヒアルロン酸産生:Cat No. 3855, Thermo scientific, USA)の3ウェルを用いた。また、1プレートにつき被験物質群、対照群をそれぞれ1群設けて試験を実施した。被験物質調製を含め、試験に関わる操作は別途記載のないかぎり室温で実施した。
1-5 試験操作
(1)細胞培養
実施例2の1-5(1)と同様の方法で48時間培養した。
48時間後、培養上清を新しい96ウェルプレートに分注・冷凍保存(-80℃)した。この培養上清中のコラーゲン量及びヒアルロン酸量を、次に示す方法により、Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay(ELISA)を用いて測定した。また、培養上清を除去した96ウェルプレートの細胞数を実施例2の1-5(2)と同様の方法により測定した。
(2)コラーゲン産生促進作用
肌に張りや弾力を与えると言われているI型コラーゲンの産生量に対する被験物質の効果を直接ELISAで次のとおり評価した。
1ウェルあたり100μLコラーゲン標準液及び上記(1)「細胞培養」で冷凍保存した培養上清を高吸着型96ウェルプレートに添加し、4℃で一晩静置した。
0.05% Tween20 in PBS(-)(Wash buffer, Tween20: Cas No.9005-64-5, Sigma-Aldrich, USA)200μLによりマイクロプレートを2回洗浄し、200μLの1%Bovine Serum Albumin(BSA, Cat No.PRL68700-50G, Proliant, USA)in PBSを加え、1時間室温静置した。
1時間後、200μLのWash bufferにて2回洗浄し、100μLのBiotin結合抗コラーゲンI型抗体(Cat No. 600-406-103, ROCKLAND, USA)溶液を加え、1時間室温静置した。1時間後、200μLのWash bufferにて4回洗浄し、100μLのAvidin-horseradish peroxidase (Cat No. CJ30H, Prozyme, USA)溶液を加え、30分間室温静置した。
30分後、200μLのWash bufferにて4回、200μLの超純水(CAS No. 7732-18-5, Wako, Japan)にて1回洗浄し、2,2’-azinobis (3-ethylbenzothiazoline-6-sulfonic acid) diammonium salt(ABTS, Cat No. 5110-0010, KPL, USA)を1ウェルあたり100μL加え、5分間室温静置した。
96ウェルプレートを270rpmで30秒間振とうし、ウェル内の色素を均一にした後、マイクロプレートリーダーを用いて405nmの吸光度(OD405)を測定した。
対照及び被験物質のOD405を、上記(1)の方法で測定したOD570(細胞数)で除した値を細胞あたりのコラーゲン産生量として算出した。さらに、対照群の細胞あたりのコラーゲン産生率を100%として被験物質の細胞あたりのコラーゲン産生率(%)を算出した。
(3)ヒアルロン酸産生促進作用
コラーゲンやエラスチンの間で水分を抱え込むと言われているヒアルロン酸の産生量に対する被験物質の効果をサンドイッチELISAで次のとおり評価した。
100μLの5μg/mL Hyaluronan binding protein(HABP, Cat No. BC40, Hokudo, Japan)溶液を高吸着型96ウェルプレートに加え、24時間4℃で静置した。HABP溶液を除去し、200μLの0.05% Tween20 in 1.5M NaCl溶液(Wash buffer, USA NaCl: Cas No. 7647-14-5, Wako, Japan)で3回洗浄した。
100μLの5%BSA溶液を加え、4℃で一晩静置した。次いでBSA溶液を除去し、200μLのWash bufferで2回洗浄後、プレートを乾燥させた。
0.5M NaCl、0.02%Tween20及び1%BSA含有PBS(-)で100倍希釈した培養上清を1ウェルあたり100μL添加し、2時間室温静置した。
2時間後、200μLのWash bufferにて4回洗浄し、100μLのビオチン標識HABP(Cat No. BC41, Hokudo, Japan)溶液を加え、30分間室温静置した。
30分後、200μLのWash bufferにて4回、200μLの超純水で1回洗浄し、100μLのストレプトアビジン標識HRP溶液を加え、30分間室温静置した。さらに30分後、200μLのWash bufferにて4回、200μLの超純水で1回洗浄し、ABTSを1ウェルあたり100μL加え、10分間室温静置した。
96ウェルプレートを270rpmで30秒間振とうし、ウェル内の色素を均一にした後、マイクロプレートリーダーを用いて405nmの吸光度(OD405)を測定した。
対照及び被験物質のOD405を、上記(1)の方法で測定したOD570(細胞数)で除した値を細胞あたりのヒアルロン酸産生率として算出した。さらに、対照群の細胞あたりのヒアルロン酸産生率を100%として被験物質の細胞あたりのヒアルロン酸産生率(%)を算出した。
3.試験結果
対照群の細胞あたりのコラーゲン産生量を100%としたときの、被験物質(大麦若葉エキス末)0.01%添加群のコラーゲン産生率(%)は118.5±4.7(%)であった。大麦若葉エキス末添加群は対照群と比較して、有意なコラーゲン産生促進作用が認められた。
また、対照群の細胞あたりのヒアルロン酸産生量を100%としたときの、被験物質(大麦若葉エキス末)0.01%添加群のヒアルロン酸産生率(%)は115.5±17.4(%)であった。大麦若葉エキス末添加群は対照群と比較して、ヒアルロン酸産生促進作用が認められた。

Claims (2)

  1. 蛋白質が失活する条件で加熱処理した大麦若葉の加熱処理物から、有機溶媒又は含水有機溶媒で抽出した成分を有効成分として含むことを特徴とする線維芽細胞の機能賦活用剤の製造方法であって、
    前記有機溶媒が、N-メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、炭酸プロピレン、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、ニトロメタンから選択され、
    前記機能賦活が、線維芽細胞の増殖促進作用、I型コラーゲン産生促進作用及びヒアルロン酸産生促進作用よりなる群から選ばれる少なくとも1種の作用である、
    ことを特徴とする前記製造方法。
  2. 有機溶媒が、エタノール又はジメチルスルホキシドであることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
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