JP7139222B2 - 制御システムおよび制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、同一の制御対象の異なる物理量である第1の制御量と第2の制御量とを同一の制御用アクチュエータを用いて制御する制御システムおよび制御方法に関するものである。
半導体製造装置では、材料ガスなどを真空チャンバー内に一定流量で導入するために、マスフローコントローラ(MFC)などの流量制御装置が採用されている(特許文献1参照)。図7(A)はMFC10の構成を示す平面図、図7(B)は図7(A)のMFC10のA-A線断面図である。図7(A)、図7(B)において、1は本体ブロック、2はセンサパッケージ、3はセンサパッケージ2のヘッド部、4はフローセンサ、5はバルブ、6は本体ブロック1の内部に形成された流路、7は流路6の入口側の開口、8は流路6の出口側の開口である。
流体は、開口7から流路6に流入してバルブ5を通過し、開口8から排出される。このとき、フローセンサ4は流体の流量を計測する。フローセンサ4は、センサパッケージ2のヘッダ部3に搭載され、計測対象の流体に晒されるように本体ブロック1に装着される。MFC10の図示しない制御装置は、フローセンサ4の電圧出力から流体の流量を求め、この流量の値を予め設定された値と比較し、この比較結果に基づいてバルブ5への駆動電流を出力する。こうして、バルブ5を駆動することにより、流体の流量が設定値と一致するように制御される。
図8は半導体製造装置で使用される真空装置(例えばプラズマエッチング装置)の構成を示す断面図である。このような真空装置は例えば特許文献2、特許文献3、特許文献4に開示されている。図8において、11は真空チャンバー、12は真空チャンバー11の底部に設けられた排気管、13は上部電極として機能するシャワーヘッド、14は下部電極として機能する載置台、15はシャワーヘッド13のガス導入口と接続されたガス供給管、16は真空チャンバー11内に設けられた圧力センサ、17は高周波電源である。ガス供給管15には、図7で説明したMFC10が設けられている。
図8の真空装置の例では、排気管12より真空チャンバー11の内部雰囲気を排気して所定の真空度まで真空引きし、処理ガスをガス供給管15を介してシャワーヘッド13へ導入する。処理ガスは、シャワーヘッド13に設けられた複数の吐出孔(不図示)を介して、載置台14上に載置されたウェハ18に対して均一に吐出され、真空チャンバー11内の圧力が所定の値に維持される。この状態で高周波電源17から高周波電力が載置台14に印加される。これにより、下部電極としての載置台14と上部電極としてのシャワーヘッド13との間に高周波電界が生じ、処理ガスが解離してプラズマ化する。このプラズマにより、ウェハ18にエッチング処理が施される。
特許文献3、特許文献4に開示された真空チャンバーの構成は、排気側で圧力を制御する構成(排気管12にバルブが設けられている構成)であるが、真空チャンバー内の圧力制御ポイント次第では、導入側(給気側、図8の例ではガス供給管15)が圧力制御の主体になる構成もある。
真空チャンバーは、真空環境を前提とする反応処理チャンバーであり、その稼働状態になるまでの時間を短縮するために、立上げ時間を短縮すると同時に、安定状態に効率よく移行させる必要がある。装置稼働率を可能な限り向上させることが好ましく、改善が求められている。同様の問題は、圧力と流量をバルブで調節する反応処理チャンバーに限らず、他の制御対象、他の制御量、他のアクチュエータにおいても発生する。
特開2008-039588号公報 特開平11-233507号公報 特開2014-207353号公報 特開2018-006380号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、同一の制御対象の異なる物理量である第1の制御量と第2の制御量とを同一の制御用アクチュエータを用いて制御する制御システムにおいて、制御対象の装置の立上げ時間を短縮し、安定状態に移行する効率を向上させることを目的とする。
本発明の制御システムは、制御対象の第1の制御量計測値を取得するように構成された第1の制御量取得部と、前記制御対象の前記第1の制御量計測値と異なる第2の制御量計測値を取得するように構成された第2の制御量取得部と、制御開始時の第1の制御モードにおいて、第1の制御量および第2の制御量を調節する制御用アクチュエータを、前記第1の制御量計測値に基づいて制御するように構成された第1の制御部と、第2の制御モードにおいて、前記第2の制御量計測値に基づいて前記制御用アクチュエータを制御するように構成された第2の制御部と、前記第2の制御部による第2の制御における前記制御用アクチュエータの安定操作量を予め記憶するように構成された安定操作量記憶部と、前記第1の制御モード時に前記第1の制御量計測値が所望の設定値に至るまでの残り時間を算出し、前記制御用アクチュエータの操作量変更の影響が前記第1の制御量計測値に現れるまでの時間であるむだ時間と前記残り時間とが略一致したときを、前記第1の制御部による第1の制御から前記第2の制御部による第2の制御への切替タイミングとして切替信号を出力するように構成された切替信号出力部と、前記切替信号が出力されたときに、前記第1の制御部による第1の制御を停止させると同時に、前記制御用アクチュエータの操作量を規定時間だけ前記安定操作量の値に維持するように構成された操作量切替部と、前記切替信号が出力された時点から前記規定時間が経過したときに、制御モードを前記第2の制御モードに切り替えるように構成されたモード切替部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の制御システムの1構成例において、前記第2の制御部は、前記安定操作量を前記制御用アクチュエータの操作量の初期値として、前記第2の制御量計測値に基づいて前記制御用アクチュエータを制御することを特徴とするものである。
また、本発明の制御システムの1構成例において、前記規定時間は、前記むだ時間と同一、または前記むだ時間よりも長い時間である。
また、本発明の制御システムの1構成例において、前記第1の制御量計測値は、圧力センサから取得した、反応処理チャンバー内の気体の圧力計測値であり、前記第2の制御量計測値は、フローセンサから取得した、前記反応処理チャンバー内に導入される気体の流量計測値であり、前記制御用アクチュエータは、前記気体の圧力および流量を調節するバルブであり、前記第1の制御は、圧力制御であり、前記第2の制御は、流量制御であり、前記操作量は、前記バルブの開度である。
また、本発明の制御システムの1構成例は、前記バルブと前記圧力センサとの位置関係情報を予め記憶するように構成された位置関係記憶部をさらに備え、前記切替信号出力部は、前記バルブと前記圧力センサとの位置関係および前記流量計測値に基づいて前記むだ時間を算出することを特徴とするものである。
また、本発明の制御システムの1構成例において、前記位置関係情報は、前記バルブから前記圧力センサまでの気体流路距離を示すことを特徴とするものである。
また、本発明の制御システムの1構成例において、前記圧力センサは、前記反応処理チャンバー内に導入される気体の導入側に備えられていることを特徴とするものである。
また、本発明の制御方法は、制御対象の第1の制御量計測値を取得する第1のステップと、前記制御対象の前記第1の制御量計測値と異なる第2の制御量計測値を取得する第2のステップと、制御開始時の第1の制御モードにおいて、第1の制御量および第2の制御量を調節する制御用アクチュエータを、前記第1の制御量計測値に基づいて制御する第3のステップと、前記第1の制御モード時に前記第1の制御量計測値が所望の設定値に至るまでの残り時間を算出し、前記制御用アクチュエータの操作量変更の影響が前記第1の制御量計測値に現れるまでの時間であるむだ時間と前記残り時間とが略一致したときを、前記第3のステップによる第1の制御から第2の制御への切替タイミングとして切替信号を出力する第4のステップと、前記切替信号が出力されたときに、第2の制御における前記制御用アクチュエータの安定操作量を予め記憶する安定操作量記憶部を参照して、前記第3のステップによる第1の制御を停止させると同時に、前記制御用アクチュエータの操作量を規定時間だけ前記安定操作量の値に維持する第5のステップと、前記切替信号が出力された時点から前記規定時間が経過したときに、制御モードを第2の制御モードに切り替える第6のステップと、前記第2の制御モードにおいて、前記第2の制御量計測値に基づいて前記制御用アクチュエータを制御する第7のステップとを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、第1の制御モード時に第1の制御量計測値が所望の設定値に至るまでの残り時間を算出し、制御用アクチュエータの操作量変更の影響が第1の制御量計測値に現れるまでの時間であるむだ時間と残り時間とが略一致したときを、第1の制御部による第1の制御から第2の制御部による第2の制御への切替タイミングとして切替信号を出力し、切替信号が出力されたときに、第1の制御を停止させると同時に、制御用アクチュエータの操作量を規定時間だけ安定操作量の値に維持し、切替信号が出力された時点から規定時間が経過したときに、制御モードを第2の制御モードに切り替えることにより、制御対象の装置の立上げ時間を短縮し、安定状態に移行する効率を向上させることができ、装置稼働率を可能な限り向上させることができる。
図1は、本発明の実施例に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施例に係る制御装置の動作を説明するフローチャートである。 図3は、本発明の実施例における反応処理チャンバー内の圧力の変化の1例を示す図である。 図4は、本発明の実施例における反応処理チャンバー内に導入される気体の流量の変化の1例を示す図である。 図5は、本発明の実施例におけるバルブ開度の変化の1例を示す図である。 図6は、本発明の実施例に係る制御装置を実現するコンピュータの構成例を示すブロック図である。 図7は、従来のマスフローコントローラの構成を示す平面図および断面図である。 図8は、真空装置の構成を示す断面図である。
[発明の原理]
真空環境を前提とする反応処理チャンバー(真空チャンバー)を、通常の非稼働状態(装置の立上げ前の状態)から、稼働状態に移行させる場合、真空ポンプによりチャンバー内の圧力を下げることが、まずは必要になるので、一旦は圧力を管理対象にするのが好ましい。一方で、安定状態(整定状態)では、高精度な制御が好ましく、反応処理チャンバーに流入する気体の流量を管理するのが好ましい。
発明者は、上記の点に着眼し、圧力センサ(既設されていない場合は外付けで追加)の圧力計測値をMFCにフィードバックして、圧力制御系を構成することに想到した。このようにすれば、圧力制御から流量制御に切替可能な複合制御系を形成することができる。この場合、安定状態(整定状態)に効率よく移行するために、圧力制御時に所望の圧力に至るまでの残り時間を算出し、さらにバルブと圧力センサの位置関係および気体の流量(流速)によって決まるむだ時間を算出し、残り時間とむだ時間が一致するタイミングを圧力制御から流量制御への切替タイミングとして、そのタイミングで流量制御のためのバルブの安定開度付近から流量制御を開始するのが好適である。
[実施例]
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施例に係る制御装置の構成を示すブロック図である。制御装置は、反応処理チャンバー内の気体の圧力計測値(第1の制御量計測値)を取得する圧力取得部100(第1の制御量取得部)と、反応処理チャンバー内に導入される気体の流量計測値(第2の制御量計測値)を取得する流量取得部101(第2の制御量取得部)と、制御開始時の圧力制御モード(第1の制御モード)において、圧力計測値に基づいてバルブ(制御用アクチュエータ)の開度を制御する圧力制御部102(第1の制御部)と、流量制御モード(第2の制御モード)において、流量計測値に基づいてバルブの開度を制御する流量制御部103(第2の制御部)と、バルブと圧力センサとの位置関係情報を予め記憶する位置関係記憶部104と、流量制御部103による流量制御におけるバルブの安定開度(安定操作量)を予め記憶する安定開度記憶部105(安定操作量記憶部)と、圧力制御モード時に圧力計測値が所望の設定値に至るまでの残り時間を算出し、バルブの開度変更の影響が圧力計測値に現れるまでの時間であるむだ時間と残り時間とが略一致したときを、圧力制御部102による圧力制御から流量制御部103による流量制御への切替タイミングとして切替信号を出力する切替信号出力部106と、切替信号が出力されたときに、圧力制御部102による圧力制御を停止させると同時に、バルブの開度を規定時間だけ安定操作量の値に維持する開度切替部107(操作量切替部)と、切替信号が出力された時点から規定時間が経過したときに、制御モードを流量制御モードに切り替えるモード切替部108とを備えている。
図2は本実施例の制御装置の動作を説明するフローチャートである。位置関係記憶部104には、反応処理チャンバー(真空チャンバー)内の圧力および反応処理チャンバーに導入される気体の流量を調節するバルブと、反応処理チャンバー内の圧力センサ(例えば図8の圧力センサ16)との位置関係の情報が予め記憶されている。本実施例では、例えば図7に示したようなMFCと図8に示したような真空装置を適用対象としているので、図7、図8の符号を用いて説明する。図8の真空装置の場合には、MFC10にバルブ5が設けられている。位置関係情報は、例えばバルブ5から圧力センサ16までの気体流路距離であるが、気体流路距離を導き出せるような等価な情報であれば、これに限られない。
一方、安定開度記憶部105には、流量制御におけるバルブ5の安定開度MV0が予め記憶されている。この安定開度MV0は、反応処理チャンバー(真空チャンバー11)内に導入される気体の流量計測値(フローセンサ4によって計測される流量値)が流量設定値(後述するSPb)付近で安定しているときのバルブ5の開度である。この安定開度MV0は、真空装置を用いた事前の試験によって求めることができる。
図3は反応処理チャンバー(真空チャンバー11)内の圧力の変化の1例を示す図、図4は反応処理チャンバー(真空チャンバー11)内に導入される気体の流量の変化の1例を示す図、図5はバルブ開度の変化の1例を示す図である。図3~図5において、F1は制御モードが圧力制御モードの期間、F2は後述のようにバルブ5を安定開度MV0に維持する期間、F3は制御モードが流量制御モードの期間である。
最初に、真空装置の立上げが行われ、図3~図5の時刻t1において反応処理チャンバー(真空チャンバー11)の真空引きが開始されると、モード切替部108は制御モードを圧力制御モードとする(図2ステップS100)。
圧力取得部100は、圧力センサ16から反応処理チャンバー(真空チャンバー11)内の気体の圧力計測値PVaを取得する(図2ステップS101)。圧力センサ16としては、通常は真空計が採用される(例えば特開2015-184064号公報参照)。なお、排気側に圧力センサが備えられている場合でも、導入側(給気側)に別の圧力センサを設け、この追加した圧力センサから圧力計測値PVaを取得することが好ましい。
流量取得部101は、反応処理チャンバー(真空チャンバー11)内に導入される気体の流量計測値PVbをMFC10(フローセンサ4)から取得する(図2ステップS102)。
圧力制御モードにおいて、圧力制御部102は、以下のように圧力計測値PVaに基づいてバルブ5の開度を制御する。具体的には、圧力制御部102は、式(1)のような速度型PID演算を行ってバルブ開度MV_new(操作量)を算出し(図2ステップS103)、算出したバルブ開度MV_newを指定する開度指示信号をMFC10(バルブ5)に出力する(図2ステップS104)。
MV_new=KgaΔEra+(Tz/Tia)Era
+(Tda/Tz)Δ2Era+MV_old ・・・(1)
式(1)において、MV_oldは更新前のバルブ開度、Eraは制御偏差であり、圧力設定値SPaと圧力計測値PVaとの差SPa-PVaである。また、ΔEraは制御偏差Eraの変化量、Δ2Eraは制御偏差Eraの変化量の変化量、KgaはPIDパラメータのうちの比例ゲイン、TiaはPIDパラメータのうちの積分時間、TdaはPIDパラメータのうちの微分時間、Tzは制御周期である。
圧力制御モードにおいて、切替信号出力部106は、圧力計測値PVaが所望の圧力設定値SPaに至るまでの残り時間Txを算出する(図2ステップS105)。
残り時間Txの具体的な算出方法としては、圧力計測値PVaの単位時間1sec.あたりの変化率(図3のΔPVa)を求め、圧力設定値SPaと圧力計測値PVaとの差の絶対値に基づき、式(2)により残り時間Txを算出すればよい。
Tx=|SPa-PVa|/|ΔPVa| ・・・(2)
さらに、切替信号出力部106は、バルブ5の開度変更の影響が圧力センサ16の圧力計測値PVaに現れるまでの時間であるむだ時間Tsを算出する(図2ステップS106)。むだ時間Tsは、バルブ5と圧力センサ16との位置関係、および気体の流量(流速)によって決まる。具体的には、切替信号出力部106は、位置関係記憶部104に記憶されている位置関係情報から得られる、バルブ5から圧力センサ16までの気体流路距離Lと、流量取得部101によって取得された気体の流量計測値PVbから得られる流速Vとに基づき、次式によりむだ時間Tsを算出する。
Ts=L/V ・・・(3)
MFC10のフローセンサ4が設けられている流路6の断面積Aは既知の値なので、次式により気体の流速Vを算出することができる。
V=PVb/A ・・・(4)
そして、切替信号出力部106は、算出した残り時間Txとむだ時間Tsとを比較する(図2ステップS107)。残り時間Txとむだ時間Tsとが略一致するまで、以上のようなステップS101~S107の処理が制御周期Tz毎に実行される。
切替信号出力部106は、残り時間Txとむだ時間Tsとが略一致したときを、圧力制御から流量制御への切替タイミングとして切替信号を出力する(図2ステップS108)。図3~図5の例では、時刻t2において残り時間Txとむだ時間Tsとが一致する。なお、略一致とは、残り時間Txがむだ時間Tsを中心とする所定の時間範囲(Ts±α、αは所定の許容時間)内であることを言う。
開度切替部107は、切替信号出力部106から切替信号が出力されると、圧力制御部102からの開度指示信号の出力を停止させると同時に、安定開度記憶部105に記憶されている安定開度MV0を指定する開度指示信号をMFC10(バルブ5)に出力する(図2ステップS109)。これにより、図5に示すようにバルブ5の開度が安定開度MV0に維持される。
開度切替部107は、切替信号が出力された時点(時刻t2)から規定時間が経過するまで(図2ステップS110においてYES)、安定開度MV0を指定する開度指示信号の出力を継続する。ここで、規定時間は、むだ時間Tsと同一、またはむだ時間Tsよりも長い時間(Ts+β、βは一定期間)である。
モード切替部108は、切替信号が出力された時点から上記の規定時間が経過したとき、制御モードを流量制御モードに切り替える(図2ステップS111)。図3~図5の例では、時刻t3において制御モードが流量制御モードに切り替わる。
流量取得部101が流量計測値PVbを取得する処理(図2ステップS112)は、ステップS102で説明したとおりである。
流量制御モードにおいて、流量制御部103は、安定開度MV0をバルブ5の開度の初期値として、流量計測値PVbに基づいてバルブ5の開度を制御する。具体的には、流量制御部103は、式(5)のような速度型PID演算を行ってバルブ開度MV_newを算出し(図2ステップS113)、算出したバルブ開度MV_newを指定する開度指示信号をMFC10(バルブ5)に出力する(図2ステップS114)。
MV_new=Kgb0.0+(Tz/Tib)Er0+(Tdb/Tz)0.0
+MV0
=(Tz/Tib)Er0+MV0 ・・・(5)
式(5)において、図4に示すようにEr0は初期制御偏差であり、流量制御モードに切り替わった時点での流量設定値SPbと流量計測値PVbとの差SPb-PVbである。また、KgbはPIDパラメータのうちの比例ゲイン、TibはPIDパラメータのうちの積分時間、TdbはPIDパラメータのうちの微分時間、Tzは制御周期である。
流量制御部103は、式(5)のような演算を1制御周期のみ行う。これにより、バルブ5の開度はバンプレスの動作になるので、流量の不要な変動を可能な限り抑えた動作になる。
そして、流量制御部103は、式(5)のような演算を1制御周期のみ行った後は、流量取得部101によって取得された流量計測値PVb(図2ステップS115)に基づいて、式(6)のような速度型PID演算を行ってバルブ開度MV_newを算出し(図2ステップS116)、算出したバルブ開度MV_newを指定する開度指示信号をMFC10(バルブ5)に出力する(図2ステップS117)。
MV_new=KgbΔErb+(Tz/Tib)Erb
+(Tdb/Tz)Δ2Erb+MV_old ・・・(6)
式(6)において、MV_oldは更新前のバルブ開度、Erbは制御偏差であり、流量設定値SPbと流量計測値PVbとの差SPb-PVbである。また、ΔErbは制御偏差Erbの変化量、Δ2Erbは制御偏差Erbの変化量の変化量である。
こうして、例えばオペレータの指示によって制御が終了するまで(図2ステップS118においてYES)ステップS115~S117の処理が制御周期Tz毎に実行される。
本実施例では、バルブ5と圧力センサ16との位置関係、および気体の流量(流速)によってむだ時間Tsが決まるものとして説明したが、バルブ5の開度変更の影響が圧力計測値PVaに現れるまでの時間として予めむだ時間Tsを把握できていれば、本実施例のようにむだ時間Tsを算出する必要はない。
また、本実施例では、圧力計測値PVaの単位時間あたりの変化率ΔPVaを求め、圧力設定値SPaと圧力計測値PVaとの差に基づきシンプルに残り時間Txを算出するようにしたが、非線形性などの影響でシンプルな算出よりも残り時間Txが長くなるか短くなるか把握できている場合は、算出した残り時間Txを適宜補正することが好ましい。
本実施例では、図1に示した制御装置と図10に示した真空装置とを含む制御システムにおいて、同一の制御対象(真空装置)の異なる物理量である圧力(第1の制御量)と流量(第2の制御量)とを同一の制御用アクチュエータであるバルブ5によって制御する例で説明したが、本発明は本実施例と同様の原理に該当するものであれば適用可能である。本発明は、制御モードの切替前後で制御量が異なり、過渡状態を扱う第1の制御についてのむだ時間Tsを採用する点が特徴になる。第1の制御量を計測するセンサ(本実施例では圧力センサ16)は、制御用アクチュエータ(本実施例ではバルブ5)よりも後ろの位置に設けられていることが好ましい。第2の制御量を計測するセンサ(本実施例ではフローセンサ4)は、制御用アクチュエータの前後どちらの位置にあってもよい。
本実施例で説明した制御装置は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置及びインターフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。このコンピュータの構成例を図6に示す。コンピュータは、CPU200と、記憶装置201と、インターフェース装置(以下、I/Fと略する)202とを備えている。I/F202には、MFC10と圧力センサ16などが接続される。このようなコンピュータにおいて、本発明の制御方法を実現させるためのプログラムは記憶装置201に格納される。CPU200は、記憶装置201に格納されたプログラムに従って本実施例で説明した処理を実行する。
本発明は、同一の制御対象の異なる物理量である第1の制御量と第2の制御量とを同一の制御用アクチュエータを用いて制御する制御システムに適用することができる。
4…フローセンサ、5…バルブ、10…マスフローコントローラ、16…圧力センサ、100…圧力取得部、101…流量取得部、102…圧力制御部、103…流量制御部、104…位置関係記憶部、105…安定開度記憶部、106…切替信号出力部、107…開度切替部、108…モード切替部。

Claims (13)

  1. 制御対象の第1の制御量計測値を取得するように構成された第1の制御量取得部と、
    前記制御対象の前記第1の制御量計測値と異なる第2の制御量計測値を取得するように構成された第2の制御量取得部と、
    制御開始時の第1の制御モードにおいて、第1の制御量および第2の制御量を調節する制御用アクチュエータを、前記第1の制御量計測値に基づいて制御するように構成された第1の制御部と、
    第2の制御モードにおいて、前記第2の制御量計測値に基づいて前記制御用アクチュエータを制御するように構成された第2の制御部と、
    前記第2の制御部による第2の制御における前記制御用アクチュエータの安定操作量を予め記憶するように構成された安定操作量記憶部と、
    前記第1の制御モード時に前記第1の制御量計測値が所望の設定値に至るまでの残り時間を算出し、前記制御用アクチュエータの操作量変更の影響が前記第1の制御量計測値に現れるまでの時間であるむだ時間と前記残り時間とが略一致したときを、前記第1の制御部による第1の制御から前記第2の制御部による第2の制御への切替タイミングとして切替信号を出力するように構成された切替信号出力部と、
    前記切替信号が出力されたときに、前記第1の制御部による第1の制御を停止させると同時に、前記制御用アクチュエータの操作量を規定時間だけ前記安定操作量の値に維持するように構成された操作量切替部と、
    前記切替信号が出力された時点から前記規定時間が経過したときに、制御モードを前記第2の制御モードに切り替えるように構成されたモード切替部とを備えることを特徴とする制御システム。
  2. 請求項1記載の制御システムにおいて、
    前記第2の制御部は、前記安定操作量を前記制御用アクチュエータの操作量の初期値として、前記第2の制御量計測値に基づいて前記制御用アクチュエータを制御することを特徴とする制御システム。
  3. 請求項1または2記載の制御システムにおいて、
    前記規定時間は、前記むだ時間と同一、または前記むだ時間よりも長い時間であることを特徴とする制御システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の制御システムにおいて、
    前記第1の制御量計測値は、圧力センサから取得した、反応処理チャンバー内の気体の圧力計測値であり、
    前記第2の制御量計測値は、フローセンサから取得した、前記反応処理チャンバー内に導入される気体の流量計測値であり、
    前記制御用アクチュエータは、前記気体の圧力および流量を調節するバルブであり、
    前記第1の制御は、圧力制御であり、
    前記第2の制御は、流量制御であり、
    前記操作量は、前記バルブの開度であることを特徴とする制御システム。
  5. 請求項4記載の制御システムにおいて、
    前記バルブと前記圧力センサとの位置関係情報を予め記憶するように構成された位置関係記憶部をさらに備え、
    前記切替信号出力部は、前記バルブと前記圧力センサとの位置関係および前記流量計測値に基づいて前記むだ時間を算出することを特徴とする制御システム。
  6. 請求項5記載の制御システムにおいて、
    前記位置関係情報は、前記バルブから前記圧力センサまでの気体流路距離を示すことを特徴とする制御システム。
  7. 請求項4乃至6のいずれか1項に記載の制御システムにおいて、
    前記圧力センサは、前記反応処理チャンバー内に導入される気体の導入側に備えられていることを特徴とする制御システム。
  8. 制御対象の第1の制御量計測値を取得する第1のステップと、
    前記制御対象の前記第1の制御量計測値と異なる第2の制御量計測値を取得する第2のステップと、
    制御開始時の第1の制御モードにおいて、第1の制御量および第2の制御量を調節する制御用アクチュエータを、前記第1の制御量計測値に基づいて制御する第3のステップと、
    前記第1の制御モード時に前記第1の制御量計測値が所望の設定値に至るまでの残り時間を算出し、前記制御用アクチュエータの操作量変更の影響が前記第1の制御量計測値に現れるまでの時間であるむだ時間と前記残り時間とが略一致したときを、前記第3のステップによる第1の制御から第2の制御への切替タイミングとして切替信号を出力する第4のステップと、
    前記切替信号が出力されたときに、第2の制御における前記制御用アクチュエータの安定操作量を予め記憶する安定操作量記憶部を参照して、前記第3のステップによる第1の制御を停止させると同時に、前記制御用アクチュエータの操作量を規定時間だけ前記安定操作量の値に維持する第5のステップと、
    前記切替信号が出力された時点から前記規定時間が経過したときに、制御モードを第2の制御モードに切り替える第6のステップと、
    前記第2の制御モードにおいて、前記第2の制御量計測値に基づいて前記制御用アクチュエータを制御する第7のステップとを含むことを特徴とする制御方法。
  9. 請求項8記載の制御方法において、
    前記第7のステップは、前記安定操作量を前記制御用アクチュエータの操作量の初期値として、前記第2の制御量計測値に基づいて前記制御用アクチュエータを制御するステップを含むことを特徴とする制御方法。
  10. 請求項8または9記載の制御方法において、
    前記規定時間は、前記むだ時間と同一、または前記むだ時間よりも長い時間であることを特徴とする制御方法。
  11. 請求項8乃至10のいずれか1項に記載の制御方法において、
    前記第1の制御量計測値は、圧力センサから取得した、反応処理チャンバー内の気体の圧力計測値であり、
    前記第2の制御量計測値は、フローセンサから取得した、前記反応処理チャンバー内に導入される気体の流量計測値であり、
    前記制御用アクチュエータは、前記気体の圧力および流量を調節するバルブであり、
    前記第1の制御は、圧力制御であり、
    前記第2の制御は、流量制御であり、
    前記操作量は、前記バルブの開度であることを特徴とする制御方法。
  12. 請求項11記載の制御方法において、
    前記第4のステップは、前記バルブと前記圧力センサとの位置関係情報を予め記憶する位置関係記憶部を参照して、前記バルブと前記圧力センサとの位置関係および前記流量計測値に基づいて前記むだ時間を算出するステップを含むことを特徴とする制御方法。
  13. 請求項12記載の制御方法において、
    前記位置関係情報は、前記バルブから前記圧力センサまでの気体流路距離を示すことを特徴とする制御方法。
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