JP7138319B2 - 排水機器の排水配管 - Google Patents

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本発明は、洗面台、流し台など使用によって排水を生じる排水機器の、排水を処理する排水配管に関するものである。
従来より、洗面台、流し台など、槽体を有し、使用によって槽体内に排水を生じる排水機器において、生じた排水を下水側等に排出するため、槽体に設けた排水口から、床下配管までの間を接続し、排水を処理する排水配管が知られている。
以下に、特許文献1に記載された従来の排水機器と排水配管の例を記載する。
特許文献1に記載された排水配管は、以下に記載する、洗面台と排水配管から構成される。
洗面台は、以下に記載するキャビネット本体、引き出し部材、洗面ボウルから構成される。
キャビネット本体は、上面及び正面が開口した箱体であって、その内部に引き出し部材をスライド可能に収納する。またキャビネット本体の底部分に、排水配管を床下配管に接続する為の貫通孔を備えてなる。
引き出し部材は、上方が開放された箱体であって、キャビネット本体の内部に、キャビネット本体の前方側にスライド可能に収納配置される部材であって、その内部にタオルなど収納物を収納するように構成される。
洗面ボウルは上方が開放した略椀状を成す槽体であって、底面部分に排水口を、側面部分上方にオーバーフロー排水口を、それぞれ備えてなる。
排水配管は、以下に記載する、排水口本体、第一のエルボ部材、第二のエルボ部材、トラップ部材、オーバーフロー配管、弁部材、から構成される。
排水口本体は、略円筒形状にして、その側面上端に、外方向に突出するフランジ部と、フランジ部の下方であってその側面に、オーバーフロー配管を接続するための枝管部を備えてなる。施工完了時、フランジ部上面がパッキング等を介し洗面ボウルの排水口周縁下面に取り付け固定される。このように配置接続することで、洗面ボウル底面の排水口を通過した排水は、排水口本体の内部に流入するように洗面ボウルに取り付け固定される。
第一のエルボ部材、第二のエルボ部材は、それぞれ管体を略90度に屈曲させた部材であって、第一のエルボ部材の上流側端部は、上方を向いて開口するようにして排水口本体の下端に接続され、また下流側端部はキャビネット本体の奥側の壁面を向いて開口するようにして配置される。
また、第二のエルボ部材の上流側端部は、第一のエルボ部材の下流側端部に同軸状に配置して接続固定され、また下流側端部は第二のエルボ部材の屈曲部分から下方を向くように配置される。
トラップ部材は管体を略S字形状に屈曲させた上で、該略S字形状を90度回転させたような部材であって、上流側端部は前述の通り第二のエルボ部材の下流側端部に、下流側端部はキャビネット本体底部分の貫通孔を貫通して床下配管に、それぞれ接続される。また、トラップ部材内に排水を流すと、管体内の流路上において、排水によって管体内部が満水状態となる部分が発生する。この排水によって満水となる部分を封水部、また封水部に溜まる排水を封水と呼ぶ。封水部に封水が溜まり、流路の一部が常に満水状態となることで、下流側からの臭気や害虫類が封水部を超えて屋内側に侵入することを防止することができる。
排水配管において、このように臭気や害虫類が下水側から屋内側に逆流することを防止する機能をトラップ機能と呼び、このトラップ機能を備えた装置を排水トラップと呼ぶ。
オーバーフロー配管は、槽体である洗面ボウルの側面部分上方に設けられたオーバーフロー排水口からの排水を処理する配管であって、可撓性を備えたホース管部分と、ホース管部分の一端に設けられた、オーバーフロー排水口の裏側に接続固定され、オーバーフロー排水口からの排水が流入するオーバーフロー排水口本体と、から構成される。オーバーフロー配管の内、オーバーフロー排水口本体は、上記の通りオーバーフロー排水口からの排水が流入するようにしてオーバーフロー排水口の裏側に接続固定され、ホース管部分の他端は排水口本体の枝管部に接続される。
弁部材は、円盤状にして排水口を覆うことで排水口を閉口する弁体と、該弁体の下面中央から延出される軸部とから構成される。該弁部材は、通常時は排水口から離間した位置に保管され、使用時には、排水口を弁体により覆うことで、排水口を閉口し、洗面ボウル内部に吐水を溜めることができる。
上記した各部材の組み合わせにより、キャビネット本体内部の配管は、排水口本体の下端から、第一のエルボ部材により90度屈曲してキャビネット本体内の奥側に向かい、その後第二のエルボ部材によって奥側の壁面に沿うようにして下方に屈曲する。このため、第二のエルボ部材の下端に接続されたトラップ部材も、キャビネット本体の奥側壁面に沿うように配置される。
このようにして、排水口からの排水配管は、洗面ボウル底面やキャビネット本体の壁面に沿い、キャビネット本体内の収納空間を避けるように配置されるため、この開いた空間に引き出し部材を配置することができる。
上記のように構成された洗面台と洗面台の排水配管において、排水機器である洗面台の使用により、洗面ボウル内に排水が生じると、排水は、排水口から、排水口本体内、第一のエルボ部材、第二のエルボ部材、トラップ部材、の順番に排水配管を流れ、最終的に床下配管から下水側に排出される。また、前記した通り、トラップ部材の封水部内に封水が溜まることで、臭気や害虫類が屋内側に逆流することが防止される。
また、排水口を弁部材で閉口した状態で、洗面ボウル内に吐水を行うと、排水口が閉口されていることから、洗面ボウル内に吐水が溜まってゆくが、溜まった吐水がオーバーフロー排水口の下端位置に達すると、以降吐水はオーバーフロー排水口からオーバーフロー排水管を介して排水口本体の枝管部内に流入し、排水口本体内、第一のエルボ部材、第二のエルボ部材、トラップ部材、の順番に排水配管を流れ、最終的に床下配管から下水側に排出されようになり、洗面ボウル内の水面がオーバーフロー排水口よりも上昇し、最終的に洗面ボウルの上縁から吐水が溢れる、等の事態を防止することができる。
特開2007-321479号
上記のような排水機器の排水配管においては、キャビネット内の収納空間をできる限り広く確保したい、という要望がある。これは、単純にキャビネット内の収納物の容量を増やしたい、という要望に限らず、引き出し部材内にあまり多くの収納物を配置すると、収納物が引き出し部材の上方にとび出し、キャビネット本体内の排水配管に干渉する等の問題が生じる場合があるため、少しでも収納空間を拡大し、排水配管への干渉が生じにくくするためである。
収納空間を広くするための具体的な方法の一つとして、排水口本体の枝管部を省略し、その分排水口本体の下端の位置を高くすることで、枝管部の高さ分だけ排水配管の第一のエルボ部材、第二のエルボ部材の配置位置を高くし、キャビネット本体内の収納空間を拡大する、という方法が考えられる。
しかしながら、オーバーフロー排水口からの排水を処理する為のオーバーフロー配管は必要であるから、排水口本体の枝管部に替わる別の接続先は必要である。オーバーフロー配管に独立したトラップ部材や床下配管へ接続する配管を備えることは部材点数の増加によるコストアップや、施工の手間を増加させることから、槽体である洗面ボウル底面の排水口からの配管であって、排水口本体以外の箇所にオーバーフロー配管の接続箇所を設けると都合が良い。
この場合に、第二のエルボ部材をT字形状とし、第二のエルボ部材の屈曲部分にオーバーフロー配管を接続する方法が考えられる。しかし、このような配管レイアウトとすると、排水口からの流路と、オーバーフロー配管の流路とが、T字形状の交差部分で向かい合うこととなる。このため、洗面ボウル内に吐水を溜めた後、排水口を開口して大量の排水を一気に排出する場合、排水口からの排水が大量かつ勢いよく流れ、相当量の排水が第二のエルボ部材の屈曲部分を曲がることなくT字形状の交差部分を直進して、オーバーフロー配管を逆流してしまう、という問題が有った。
上記特許文献1では、洗面台の排水配管についての事例を示したが、上記のような逆流の問題は、複数の排水口を備え、各排水口からの排水を合流させて排出するような排水配管全般において発生する問題である。
本発明は上記問題点に鑑み発明されたものであって、複数の排水の排水口を設けた槽体の排水配管において、互いの排水口に逆流が生じないようにした排水配管を提供するものである。
請求項1に記載の本発明は、排水口及びオーバーフロー排水口を備えた槽体を有する排水機器の排水配管であって、
略水平方向を向いた水平部と、
前記水平部から略垂直方向に屈曲した垂直部と、を備え、
前記水平部の管体を流れる排水の流れ方向に対して対向する位置からずれた位置又は方向に、前記オーバーフロー排水口からの排水が流入する枝管部を備え、
前記排水口からの排水と前記オーバーフロー排水口からの排水との合流箇所よりも前記オーバーフロー排水口側に、下流側への排水の流れは許容するが、前記枝管部上流側への排水の逆流を防止する逆流防止弁を備えたことを特徴とする、排水機器の排水配管である。
請求項2に記載の本発明は、前記枝管部が、前記水平部上であって、前記水平部の側面に備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の排水機器の排水配管である。
請求項3に記載の本発明は、前記枝管部が、前記垂直部上であって、前記水平部よりも下方にずれた高さ位置の側面に備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の排水機器の排水配管である。
請求項4に記載の本発明は、前記枝管部において、前記逆流防止弁を備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の排水機器の排水配管である。
請求項5に記載の本発明は、前記枝管部において、下流側ほど管体の断面積が少なくなる絞り構造を備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の排水機器の排水配管である。
請求項6に記載の本発明は、前記垂直部の下流側に排水トラップを備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の排水機器の排水配管である。


請求項1に記載の本発明においては、排水の合流箇所を備えた排水配管において、排水の流れに対向しないことで、合流部分での逆流を防止することができる。排水の流れに対向しない具体的な構成としては、請求項2に記載のように、排水配管の水平部の側面から合流する方法、また請求項3に記載のように、排水配管の垂直部であって、水平部よりも下方にずれた位置から合流する方法等がある。
請求項4に記載の本発明においては、枝管部に逆流防止弁を備えたことで、枝管側の配管への逆流をより確実に防止することができる。
請求項5に記載の本発明においては、枝管部に絞り構造を備えたことで、枝管側の配管への逆流をより確実に防止することができる。
請求項6に記載の本発明においては、合流部分よりも下流側に排水トラップを備えることで、合流する複数の排水口に対して排水トラップのトラップ機能を作用させることができる。
第一実施例の洗面台の施工状態を示す断面図である。 第一実施例の主要部材の配管構造を示す断面図である。 図2の部材構成を示す参考図である。 第一実施例の第二のエルボ部材の斜視図である。 第一実施例の平面視における断面図である。 オーバーフロー配管を接続した第二のエルボ部材の、図5のA-A位置での断面図である。 逆流防止弁の(a)開口状態、(b)開口状態、の断面図である。 逆流防止弁の斜視図である。 逆流防止弁及びソケットの、(a)部材構成、(b)組み合わせた状態、を示す断面図である。 トラップ部材の正面視における断面図である。 第二実施例の洗面台の施工状態を示す断面図である。 第二実施例の主要部材の配管構造を示す断面図である。 図12の部材構成を示す参考図である。 第二実施例の排水口の、閉口状態を示す断面図である。 第二実施例の排水口の、開口状態を示す断面図である。
以下に、本発明の第一実施例を、図面を参照しつつ説明する。
図1乃至図10に示した、本発明の第一実施例の排水機器の排水配管は、以下に記載する、洗面台Sと排水配管とから構成される。
洗面台Sは、以下に記載するキャビネット本体C、引き出し部材D、洗面ボウルBから構成される。
キャビネット本体Cは、上面及び正面が開口した箱体であって、その内部に引き出し部材Dをスライド可能に収納する。またキャビネット本体Cの底部分に、排水配管を床下配管に接続する為の貫通孔C1を備えてなる。
引き出し部材Dは、上方が開放された箱体であって、キャビネット本体Cの内部に、キャビネット本体Cの前方側にスライド可能に収納配置される部材であって、その内部にタオルなど収納物を収納するように構成される。
洗面ボウルBは、上方が開放した略椀状を成す槽体であって、底面部分に排水口1を、側面部分上方にオーバーフロー排水口2を、それぞれ備えてなる。
排水配管は、以下に記載する、排水口本体3、第一のエルボ部材4、第二のエルボ部材5、トラップ部材7、オーバーフロー配管8、弁部材10、から構成される。
排水口本体3は、略円筒形状にして、その側面上端に、外方向に突出するフランジ部3aを備えてなる。施工完了時、排水口本体3は、フランジ部3a上面がパッキング等を介しビス部材(図示せず)等を利用して洗面ボウルBの排水口1周縁下面に取り付け固定される。このように配置接続することで、洗面ボウルB底面の排水口1を通過した排水は、排水口本体3の内部に流入し、その内部の流路を通過して下流側の端部から排出される。
第一のエルボ部材4、第二のエルボ部材5は、それぞれ管体を略90度に屈曲させた部材であって、第一のエルボ部材4の上流側端部は、上方を向いて開口するようにして排水口本体3の下端に接続され、また下流側端部はキャビネット本体Cの奥側の壁面を向いて開口するようにして配置される。
また、第二のエルボ部材5の上流側端部は、第一のエルボ部材4の下流側端部に同軸状に配置して接続固定され、また下流側端部は第二のエルボ部材5の屈曲部分から下方を向くように配置される。特に詳述しないが、第一のエルボ部材4、第二のエルボ部材5はそれぞれ下流側端部が同じ断面である円筒形状であり、各下端の接続先はナットを利用した締め付けによる接続を行うように構成されている。このため、第一のエルボ部材4、第二のエルボ部材5の各下端を切断することで、排水配管の水平方向、また垂直方向の長さ調整が可能である。
また、第二のエルボ部材5の水平部分の側面には、枝管部6が備えられてなる。
該枝管部6について詳述すると、枝管部6は、図5に示したように、第二のエルボ部材5の水平部分に対して、枝管部6を流れる排水が、平面視45度程度の角度にて第二のエルボ部材5の下流側に向かうように備えられてなる。また、枝管部6は、図6に示したように、第二のエルボ部材5の水平部分との合流箇所において、側面視上面から下方に向かう傾斜面6aを備えてなる。該傾斜面6aによって、枝管部6は、下流側ほど管体の断面積が少なくなる。即ち、本実施例においては、この傾斜面6aが絞り構造を形成してなる。
また、枝管部6の端部に、下流側への排水の流れは許容するが、枝管部6上流側への排水の逆流を防止する逆流防止弁9を備えてなる。この逆流防止弁9は、図7乃至図9に示したように、略円形にして中央部分よりも若干上方に軸部分を備えた止水板9a、円環状にして止水板9aを回転可能に軸支する弁座部9b、弁座部9bを枝管部6内において位置決めするアダプター9c、から構成される。
該逆流防止弁9は、下流から上流に逆流が生じた場合は、図7の(a)に示したように、止水板9aが回転して弁座部9bに当接し、枝管部6上流側への排水の逆流を防止する。
一方、図7の(b)に示したように、上流から下流に向かい排水が流れた場合は、止水板9aが回転して弁座部9bから止水板9aが離間し、排水の通過を許容する。
尚、図7においては、(a)、(b)、共に図中の止水弁の左側が上流、右側が下流となる。
トラップ部材7は、図10に示したように、管体を略S字形状に屈曲させ、90度回転させたような部材である。尚、本発明の実施例の図示において、図1のトラップ部材7は側面方向視、図10のトラップ部材7は正面方向視である。本実施例において、トラップ部材7の、上流側端部は前述の通り第二のエルボ部材5の下流側端部に、下流側端部はキャビネット本体C底部分の貫通孔C1を貫通して床下配管に、それぞれ接続される。また、トラップ部材7内に排水を流すと、管体内の流路上において、排水によって管体内部が満水状態となる部分が発生する。この排水によって満水となる部分を封水部7a、また封水部7aに溜まる排水を封水と呼ぶ。封水部7aに封水が溜まり、流路の一部が常に満水状態となることで、下流側からの臭気や害虫類が封水部7aを超えて屋内側に侵入することを防止することができる。
排水配管において、このように臭気や害虫類が下水側から屋内側に逆流することを防止する機能をトラップ機能と呼び、このトラップ機能を備えた装置を排水トラップと呼ぶ。
オーバーフロー配管8は、槽体である洗面ボウルBの側面部分上方に設けられたオーバーフロー排水口2からの排水を処理する配管であって、可撓性を備えたホース管部分8aと、ホース管部分8aの一端に設けられた、オーバーフロー排水口2の裏側に接続固定され、オーバーフロー排水口2からの排水が流入するオーバーフロー排水口本体8bと、から構成される。オーバーフロー配管8の内、オーバーフロー排水口本体8bは上記の通り、オーバーフロー排水口2からの排水が流入するオーバーフロー排水口2の裏側にビス部材(図示せず)等を利用し接続固定され、ホース管部分8aの他端は第二のエルボ部材5の枝管部6に接続される。
弁部材10は、円盤状にして排水口1を覆うことで排水口1を閉口する弁体10aと、排水口1内に配置される錘部10bから構成される。該弁部材10は、通常時は排水口1から離間した位置に保管され、使用時には、排水口1内に錘部10bを嵌めるようにしつつ、排水口1を弁体10aにより覆うことで、排水口1を閉口し、洗面ボウルB内部に吐水を溜めることができる。
尚、本実施例では、槽体である洗面ボウルB内の排水が流入する開口部分を排水口と記載する。このため、槽体内の排水全般を行う為の排水口1は、洗面ボウルBの底面に設けられた開口である排水口1となり、槽体内のオーバーフロー排水を行う為のオーバーフロー排水口2は、洗面ボウルB側面に設けられた開口であるオーバーフロー排水口2となる。
本発明の第一実施例の排水機器の排水配管は、以下のように施工される。
尚、特に詳述しないが、各部材の接続箇所は、接着やパッキングを介したねじ接続等により、必要に応じて水密的に接続される。
まず工場等で、洗面ボウルBの排水口1周縁下面に、排水口本体3のフランジ部3a上面を、パッキングを介しビス部材等を利用して接続固定する。
次に、排水口本体3の下端に第一のエルボ部材4の上流側端部を接続し、更に、第一のエルボ部材4の下流側端部に第二のエルボ部材5の上流側端部を接続する。
次に、第二のエルボ部材5の下流側端部にトラップ部材7の上流側端部を接続する。
この接続により、第一のエルボ部材4の屈曲部分よりも下流側の管体、また第二のエルボ部材5の屈曲部分よりも上流側の管体は、洗面ボウルBの底面に沿って略水平方向に配置される。また、第二のエルボ部材5の屈曲部分から下流側端部まで、及びトラップ部材7の封水部7aまでの配管は、キャビネット部の奥側の壁面に沿って垂直方向に配置される。
次に、トラップ部材7の下流側端部を、貫通孔C1を介して床下配管に接続する。
次に、オーバーフロー配管8の、オーバーフロー排水口本体8bを、オーバーフロー排水口2からの排水が流入するようにオーバーフロー排水口2の裏側に接続固定する。
更に、第二のエルボ部材5の枝管部6に逆流防止弁9を配置した上で、オーバーフロー配管8の端部を第二のエルボ部材5の枝管部6に接続して、排水機器である洗面台Sの排水配管の施工が完了する。
本実施例では、上記のように構成したことで、第一のエルボ部材4の屈曲部分から下流側端部まで、及び第二のエルボ部材5の上流側端部から屈曲部分までの、略水平を成す部分が排水配管の略水平方向を向いた水平部である。また、第二のエルボ部材5の屈曲部分から下流側端部まで、及びトラップ部材7の封水部7aまでの、垂直を成す部分が排水配管の垂直部である。即ち、本実施例は、枝管部6が、水平部上であって、水平部の側面に備えられた排水機器の排水配管である。また、本実施例では、図5にあるように、第二のエルボ部材5の水平部に対して、約45度の角度にて枝管部6を備えた構造を備えてなる。即ち、本実施例は、水平部の管体である第二のエルボ管部材5の水平部分に対し対向位置からずれた方向に、オーバーフロー排水口2からの排水が流入する枝管部6を備えた排水機器の排水配管である。
上記のように構成された洗面台Sと洗面台Sの排水配管において、排水機器である洗面台Sの使用により、洗面ボウルB内に排水が生じると、排水は、排水口1から、排水口本体3内、第一のエルボ部材4、第二のエルボ部材5、トラップ部材7、の順番に排水配管を流れ、最終的に床下配管から下水側に排出される。また、前記した通り、トラップ部材7の封水部7a内に封水が溜まることで、臭気や害虫類が屋内側に逆流することが防止される。
また、排水口1を弁部材10で閉口した状態で、洗面ボウルB内に吐水を行うと、排水口1が閉口されていることから、洗面ボウルB内に吐水が溜まってゆく。そして、溜まった吐水がオーバーフロー排水口2の下端位置に達すると、以降吐水はオーバーフロー排水口2からオーバーフロー排水管を介して第二のエルボ部材5の枝管部6内に流入し、逆流防止弁9が排水の流れに応じて開口することで、第二のエルボ部材5、トラップ部材7、の順番に排水配管を流れる。上記吐水は最終的に床下配管から下水側に排出されようになり、洗面ボウルB内の水面がオーバーフロー排水口2よりも上昇し、最終的に洗面ボウルBの上縁から吐水が溢れる、等の事態を防止することができる。
上記第一実施例の洗面台Sと洗面台Sの排水配管において、弁部材10にて排水口1を閉口し、洗面ボウルB内に吐水を溜めた上で弁部材10を排水口1から外して排水口1を開口した場合等、排水口1からの流路に排水が大量に発生した場合、排水の一部は、第二のエルボ部材5を通過する際、第二のエルボ部材5の水平部から枝管部6側に排水の一部が向かう場合がある。しかしながら、以下の1.乃至3.に記載した理由により、第二のエルボ部材5の水平部オーバーフロー配管8側への逆流を防ぐことができる。
1.枝管部6に備えられた、傾斜面6aによる絞り構造によって、第二のエルボ部材5の水平部から枝管部6側に向かう排水の流路が狭くなり、枝管部6側に排水が大量に逆流することが困難となる。
2.枝管部6に流れ込んだ排水に対して、枝管部6に配置された逆流防止弁9が作用し、枝管部6からオーバーフロー排水口2に向かう流路を閉口するため、第二のエルボ部材5の水平部からの排水の逆流がオーバーフロー排水口2側に逆流することがほぼ無くなる。
3.第二のエルボ部材5の水平部から枝管部6側に排水が流れる為には、図5に示したように、水平部での排水の流れに対して90度以上、約135度程度まで屈曲して排水が流れる必要があるため、枝管部6側に排水が大量に逆流することが困難となる。
次に、本発明の第二実施例を、図面を参照しつつ説明する。
図11乃至図15に示した、本発明の第二実施例の排水機器の排水配管は、以下に記載する、洗面台Sと排水配管とから構成される。
洗面台Sは、キャビネット本体C、引き出し部材D、洗面ボウルBから構成される。この内、キャビネット本体C及び引き出し部材Dは、段落0014に記載した第一実施例の各部材と同じ構成のため説明を省略し、以下に洗面ボウルBについて説明する。
洗面ボウルBは、上方が開放した略椀状を成す槽体であって、底面部分に取付口B1を、側面部分上方にオーバーフロー排水口2を、それぞれ備えてなる。本実施例の取付口B1は、洗面ボウルB底面の、ほぼ奥側端部に当たる位置に形成されてなる。また、洗面ボウルBの開口周縁に、操作部12を取り付ける為の操作部取付口B2を備えてなる。
排水配管は、排水口本体3、第一のエルボ部材4、第二のエルボ部材5、操作部12、レリースワイヤ11、トラップ部材7、オーバーフロー配管8、弁部材10、から構成される。
この内、トラップ部材7、オーバーフロー配管8の各部材は、段落0014に記載した第一実施例の各部材と同じ構成のため説明を省略し、以下に排水口本体3、第一のエルボ部材4、第二のエルボ部材5、レリースワイヤ11、操作部12、及び弁部材10について説明する。
排水口本体3は、略円筒形状の部材であって、その内面上端に排水口1を、排水口1の下流側の排水口本体3内部に排水が通過する流路を、それぞれ形成すると共に、その側面上端に、外方向に突出するフランジ部3aを備え、またフランジ部3a下方の側面に雄ネジを備えてなる。また、該雄ネジに螺合する雌ネジを備えた板ナット部材3bを備えてなる。施工の際、排水口本体3の円筒部分を取付口B1に挿通することで、フランジ部3a下面がパッキング等を介し洗面ボウルBの排水口1周縁上面に当接するように配置される。更に、雄ネジ部分に板ナット部材3bの雌ネジ部分を螺合させることで、フランジ部3aと板ナット部材3bとで、洗面ボウルBの取付口B1周縁を挟持することで、排水口本体3を洗面ボウルBに取り付け固定することができる。
第一のエルボ部材4、第二のエルボ部材5は、それぞれ管体を略90度に屈曲させた部材であって、第一のエルボ部材4の上流側端部は、上方を向いて開口するようにして排水口本体3の下端に接続され、また下流側端部はキャビネット本体Cの奥側の壁面を向いて開口するようにして配置される。
また、第一のエルボ部材4の屈曲部分、施工完了時排水口1の直下となる位置接続部4aは略円筒状であって、施工完了時、その内部には、後述するレリースワイヤ11の押上軸11cが上下に進退自在に配置され、また接続部4a下端にはレリースワイヤ11のアウターチューブ11a端部が取り付け固定される。
また、第二のエルボ部材5の上流側端部は、第一のエルボ部材4の下流側端部に同軸状に配置して接続固定され、また下流側端部は第二のエルボ部材5の屈曲部分から下方を向くように配置される。特に詳述しないが、第一のエルボ部材4、第二のエルボ部材5はそれぞれ下流側端部が同じ断面である円筒形状であり、各下端の接続先はナットを利用した締め付けによる接続を行うように構成されている。このため、第一のエルボ部材4、第二のエルボ部材5の各下端を切断することで、排水配管の水平方向、また垂直方向の長さ調整が可能である。
また、第二のエルボ部材5の垂直部分の側面には、枝管部6が備えられてなる。
該枝管部6について詳述すると、枝管部6は、図12、図13に示したように、第二のエルボ部材5の屈曲部分の円弧よりも下流側の、管体が垂直となった垂直部分であって、水平部分の下端よりも低い位置にて、枝管部6が接続されるようにして形成されている。枝管部6の形成位置と方向は、平面視においては屈曲部分の上流側の水平部分に対向する位置であるが、図12、図13に示したように、側面視においては、屈曲部分の上流側の水平部分と枝管部6とは上下方向に位置ずれした位置に形成されている。
また、枝管部6は、図12、図13に示したように、第二のエルボ部材5の水平部分との合流箇所において、側面視上面から下方に向かう傾斜面6aを備えてなる。該傾斜面6aによって、枝管部6は、下流側ほど管体の断面積が少なくなる。即ち、本実施例においては、この傾斜面6aが絞り構造を形成してなる。
また、枝管部6の端部に、段落0014に記載した、第一実施例と同じ構成の、下流側への排水の流れは許容するが、枝管部6上流側への排水の逆流を防止する逆流防止弁9を備えてなる。
また、施工完了時、排水口1の上端から第一のエルボ部材4の底面上面までの長さは約70ミリメートルとなるように設計されてなる。
また、排水口本体3内径、第一のエルボ部材4の上流側の垂直部分の内径及び排水口本体3と第一のエルボ部材4の継ぎ目部分の内径は、約40ミリメートル程度とすると共に、その内面には1ミリメートル以上の凹凸を生じないように形成されてなる。
レリースワイヤ11は、略円筒形状にして側面方向に可撓性を、軸方向に剛性を備えたアウターチューブ11aと、該アウターチューブ11a内を摺動する、側面方向に可撓性を、軸方向に剛性を備えた金属の縒り線からなるインナーワイヤ11bと、インナーワイヤ11bの排水口1側端部に備えた押上軸11cと、から構成される。
尚、押上軸11cは、施工完了時、押上軸11cが最も降下した状態では、その上端が、第一のエルボ部材4の底面と略同一の高さ位置となるように構成されてなる。
操作部12は、レリースワイヤ11のインナーワイヤ11bに接続されるツマミ部12aを備えてなり、施工完了時、ツマミ部12aの押し引きに連動して、インナーワイヤ11bがアウターチューブ11a内を進退し、押上軸11cを上下動させることで、弁部材10が上下に動作し、排水口1を開閉する。
弁部材10は、円盤状にして排水口1を覆うことで排水口1を閉口する弁体10aと、弁体10a雄中央下面から下方に垂下された弁軸10cと、弁軸10cに摺動可能に取り付けされる目皿部10dとから構成される。尚、目皿部10dはその外縁が排水口1の内面に当接し、摺動の際に弁軸10cが傾斜しないようガイドする。
尚、本実施例では、槽体である洗面ボウルB内の排水が流入する開口部分を排水口と記載する。このため、槽体内の排水全般を行う為の排水口1は、洗面ボウルBの底面に取り付けられる排水口本体3の内部の開口の上端部分である排水口1となり、槽体内のオーバーフロー排水を行う為のオーバーフロー排水口2は、洗面ボウルB側面に設けられた開口であるオーバーフロー排水口2となる。
本発明の第二実施例の排水機器の排水配管は、以下のように施工される。
尚、特に詳述しないが、各部材の接続箇所は、接着やパッキングを介したねじ接続等により、必要に応じて水密的に接続される。
まず工場等で、排水口本体3の円筒部分を取付口B1に挿通し、フランジ部3a下面がパッキング等を介し洗面ボウルBの取付口B1周縁上面に当接するように配置する。更に、雄ネジ部分に板ナット部材3bの雌ネジ部分を螺合させて、フランジ部3aと板ナット部材3bとで、洗面ボウルBの取付口B1周縁を挟持することで、排水口本体3を洗面ボウルBに取り付け固定する。
次に、操作部取付口B2に操作部12を取り付け、更にレリースワイヤ11を操作部12に接続する。この接続により、レリースワイヤ11のアウターチューブ11a端部は操作部12に固定され、インナーワイヤ11b端部はツマミ部12aに接続される。
次に、排水口本体3の下端に第一のエルボ部材4の上流側端部を接続し、更に、第一のエルボ部材4の下流側端部に第二のエルボ部材5の上流側端部を接続する。
次に、第二のエルボ部材5の下流側端部にトラップ部材7の上流側端部を接続する。
この接続により、第一のエルボ部材4の屈曲部分よりも下流側の管体、また第二のエルボ部材5の屈曲部分よりも上流側の管体は、洗面ボウルBの底面に沿って略水平方向に配置される。また、第二のエルボ部材5の屈曲部分から下流側端部まで、及びトラップ部材7の封水部7aまでの配管は、キャビネット部の奥側の壁面に沿って垂直方向に配置される。
次に、トラップ部材7の下流側端部を、貫通孔C1を介して床下配管に接続する。
次に、オーバーフロー配管8の、オーバーフロー排水口本体8bを、オーバーフロー排水口2からの排水が流入するようにオーバーフロー排水口2の裏側に接続固定する。
次に、第二のエルボ部材5の枝管部6に逆流防止弁9を配置した上で、オーバーフロー配管8の端部を第二のエルボ部材5の枝管部6に接続する。
次に、レリースワイヤ11の押上軸11c側の端部を、第一のエルボ部材4の接続部4aに接続する。この接続により、レリースワイヤ11のアウターチューブ11a端部は第一のエルボ部材4に固定され、インナーワイヤ11b端部の押上軸11cは、排水口1の直下位置で上下動可能に配置される。
更に、排水口1内に、弁部材10の弁軸10cと目皿部10dが配置され、弁体10aが排水口1上方を覆うように配置して、排水機器である洗面台Sの排水配管の施工が完了する。
本実施例では、上記のように構成したことで、第一のエルボ部材4の屈曲部分から下流側端部まで、及び第二のエルボ部材5の上流側端部から屈曲部分までの、略水平を成す部分が排水配管の略水平方向を向いた水平部である。また、第二のエルボ部材5の屈曲部分から下流側端部まで、及びトラップ部材7の封水部7aまでの、垂直を成す部分が排水配管の垂直部である。即ち、本実施例は、枝管部6が、垂直部上であって、水平部よりも下方にずれた高さ位置の側面に備えられた排水機器の排水配管である。
上記のように構成された洗面台Sと洗面台Sの排水配管において、ツマミ部12aを押し下げてインナーワイヤ11bを排水口1側に前進させると、インナーワイヤ11b端部の押上軸11cが弁軸10c下端に当接して弁軸10cを押し上げ、弁軸10cの上端にある弁体10aを上昇させるため、排水口1から弁体10aが離間して排水口1が開口する。この状態において、槽体である洗面ボウルB内に吐水を行うと、開口した排水口1から排水を排出することができる。
また、ツマミ部12aを引き上げて、インナーワイヤ11bを操作部12側に後退させると、インナーワイヤ11b端部の押上軸11c端部が第一のエルボ部材4の底面の高さ位置まで降下する。この動作により、押上軸11c上の弁軸10cも支えを失い、弁軸10cと弁体10aとが降下するため、弁体10aが排水口1の周縁に当接して排水口1を閉口する。この状態において、槽体である洗面ボウルB内に吐水を行うと、洗面ボウルB内に吐水を溜めることができる。
以降、ツマミ部12aに押し引きの操作を行うことで、排水口1の開閉を排水口1から離間した位置より遠隔的に操作することができる。
上記のように構成された洗面台Sと洗面台Sの排水配管において、排水口1が開口した状態にて、排水機器である洗面台Sの使用により、洗面ボウルB内に排水が生じると、排水は、排水口1から、排水口本体3内、第一のエルボ部材4、第二のエルボ部材5、トラップ部材7、の順番に排水配管を流れ、最終的に床下配管から下水側に排出される。また、トラップ部材7の封水部7a内に封水が溜まることで、臭気や害虫類が屋内側に逆流することが防止される。
また、排水口1を閉口した状態で、洗面ボウルB内に吐水を行うと、排水口1が閉口されていることから、洗面ボウルB内に吐水が溜まってゆく。そして、溜まった吐水がオーバーフロー排水口2の下端位置に達すると、以降吐水はオーバーフロー排水口2からオーバーフロー排水管を介して第二のエルボ部材5の枝管部6内に流入し、逆流防止弁9が排水の流れに応じて開口することで、第二のエルボ部材5、トラップ部材7、の順番に排水配管を流れる。上記吐水は最終的に床下配管から下水側に排出されようになり、洗面ボウルB内の水面がオーバーフロー排水口2よりも上昇し、最終的に洗面ボウルBの上縁から吐水が溢れる、等の事態を防止することができる。
上記第二実施例の洗面台Sと洗面台Sの排水配管において、排水口1を閉口し、洗面ボウルB内に吐水を溜めた上で操作部12のツマミ部12aに操作を加え、排水口1を開口した場合等、排水口1からの流路に排水が大量に発生した場合、排水の一部は、第二のエルボ部材5を通過する際、第二のエルボ部材5の水平部から枝管部6側に排水の一部が向かう場合がある。しかしながら、以下の1.、2.に記載した理由により、第二のエルボ部材5の垂直部からオーバーフロー配管8側への逆流を防ぐことができる。
1.枝管部6に備えられた、傾斜面6aによる絞り構造によって、第二のエルボ部材5の水平部から枝管部6側に向かう排水の流路が狭くなり、枝管部6側に排水が大量に逆流することが困難となる。
2.枝管部6に流れ込んだ排水に対して、枝管部6に配置された逆流防止弁9が作用し、枝管部6からオーバーフロー排水口2に向かう流路を閉口するため、第二のエルボ部材5の水平部からの排水の逆流がオーバーフロー排水口2側に逆流することがほぼ無くなる。
上記第二実施例においては、施工完了時、排水口1の上端から第一のエルボ部材4の底面上面までの長さは約70ミリメートルであり、また排水口本体3内径、第一のエルボ部材4の上流側の垂直部分の内径、及び排水口本体3と第一のエルボ部材4の継ぎ目部分の内径は、約40ミリメートル程度とすると共に、その内面には1ミリメートルを超える凹凸を生じないように形成されてなる。更に、押上軸11cは、施工完了時、押上軸11cが最も降下した状態では、その上端が、第一のエルボ部材4の底面と略同一の高さ位置となるように構成されてなる。このため、弁部材10を排水口1から取り外し、押上軸11cを降下させた状態とすることで、排水口1内の清掃を極めて容易に行うことができる。具体的には、排水口1の上端から第一のエルボ部材4の底面上面までの長さは約70ミリメートルであり、且つ排水口1の開口から下方の空間は、第一のエルボ部材4の底面まで直径約40ミリメートルの円形が連続する形状である。従って、排水口1の下方の第二のエルボ部材5底面まで室内などの光が容易に届き、清掃作業者が排水口1内を底面まで視認しやすく、また清掃作業者の手が、排水口1の開口から第一のエルボ部材4の底面までの全ての内面に容易に手が届き、スポンジなど清掃用具を手に保持したまま直接清掃することが可能であるため、清掃が極めて容易に行うことができる。
また、排水口本体3内面、第一のエルボ部材4の上流側の垂直部分の内面、及び排水口本体3と第一のエルボ部材4の継ぎ目部分の内面には1ミリメートル以上の凹凸を生じないように形成され、更に押上軸11cを降下した際には、第二のエルボ部材5の底面と押上軸11c上端とが略同一となることも、清掃性の向上に良好な効果を生じている。
このように、排水口1の上端から第一のエルボ部材4の底面上面までの長さを約70ミリメートルと出来たことは、前述のように、オーバーフロー排水口2からの配管を第一、又は第二のエルボ部材5に接続する構成としたことで、オーバーフロー配管8を接続する枝管部6の高さを排水口本体3から省略できたことに起因する。
尚、排水口1内の清掃性は、排水口1の上端から第一のエルボ部材4の底面上面までの長さを約70ミリメートルよりも短くできれば、その分清掃作業者の手が第一のエルボ部材4の底面に届きやすくなり、その分向上する。
本発明の実施例は以上のようであるが、本発明は上記実施例に限定される物ではなく、主旨を変更しない範囲において自由に変更が可能である。
例えば、上記実施例では、排水機器は槽体としての洗面ボウルBが備えられた洗面台Sであり、洗面ボウルBの排水口1とオーバーフロー排水口2からの排水を処理する排水配管であったが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば流し台や浴槽の底面の排水口1と側面のオーバーフロー排水口2に設けても構わない。
また、上記実施例ではエルボ管を枝管部
1 排水口 2 オーバーフロー排水口
3 排水口本体 3a フランジ部
3b 板ナット部材 4 第一のエルボ部材
4a 接続部 5 第二のエルボ部材
6 枝管部 6a 傾斜面
7 トラップ部材 7a 封水部
8 オーバーフロー配管 8a ホース管部分
8b オーバーフロー排水口本体 9 逆流防止弁
9a 止水板 9b 弁座部
9c アダプター 10 弁部材
10a 弁体 10b 錘部
10c 弁軸 10d 目皿部
11 レリースワイヤ 11a アウターチューブ
11b インナーワイヤ 11c 押上軸
12 操作部 12a ツマミ部
S 洗面台 B 洗面ボウル
B1 取付口 B2 操作部取付口
C キャビネット本体 C1 貫通孔
D 引き出し部材

Claims (6)

  1. 排水口及びオーバーフロー排水口を備えた槽体を有する排水機器の排水配管であって、
    略水平方向を向いた水平部と、
    前記水平部から略垂直方向に屈曲した垂直部と、を備え、
    前記水平部の管体を流れる排水の流れ方向に対して対向する位置からずれた位置又は方向に、前記オーバーフロー排水口からの排水が流入する枝管部を備え、
    前記排水口からの排水と前記オーバーフロー排水口からの排水との合流箇所よりも前記オーバーフロー排水口側に、下流側への排水の流れは許容するが、前記枝管部上流側への排水の逆流を防止する逆流防止弁を備えたことを特徴とする、排水機器の排水配管。
  2. 前記枝管部が、前記水平部上であって、前記水平部の側面に備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の排水機器の排水配管。
  3. 前記枝管部が、前記垂直部上であって、前記水平部よりも下方にずれた高さ位置の側面に備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の排水機器の排水配管。
  4. 前記枝管部において、前記逆流防止弁を備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の排水機器の排水配管。
  5. 前記枝管部において、下流側ほど管体の断面積が少なくなる絞り構造を備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の排水機器の排水配管。
  6. 前記垂直部の下流側に排水トラップを備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の排水機器の排水配管。
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