JP7138151B2 - 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム - Google Patents

車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム Download PDF

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    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear

Description

本発明は、車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムに関する。
従来、運転者の運転操作を要さずに走行する自動運転の最中に、強風推定部により交通標識の周辺の強風が推定された場合、警報を行う装置の発明が開示されている(特許文献1)。この装置では、車幅方向についての所定量以上の周辺車両のふらつきがあった場合、又は周辺車両の検出挙動量から算出した所定時間後の周辺車両の推定位置と検出位置のずれ量がずれ量閾値を超えた場合、交通標識の周辺に強風が発生したと推定するものとしている。
特開2018-091794号公報
前走車両のふらつきの原因は強風以外にも存在し、原因によってその対策も異なるものであるが、従来の技術では、専ら強風に備えた制御を行うのに留まっている。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、路面の横勾配によって車両挙動の乱れが生じるのを抑制することが可能な車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
この発明に係る車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る車両制御装置は、自車両の前方を前記自車両と同じ方向に走行する前走車両の挙動を検出する挙動検出部と、前記自車両の運転者の操作に依らずに前記自車両の少なくとも操舵制御を行う運転制御部と、を備え、前記挙動検出部は、前記前走車両の横速度のピークを検出し、前記運転制御部は、前記自車両が直進区間を走行している場合、前記検出されたピークを生じさせた前記前走車両の横位置変化の発生地点において、前記前走車両の横位置変化と反対側に向かう操舵力を出力させ、または所定基準に基づいて出力される操舵力を増幅する第1操舵制御を実行するものである。
(2):上記(1)の態様において、前記運転制御部は、前記前走車両のロール量が第2閾値以下であることを含む条件が満たされる場合に、前記第1操舵制御を実行するものである。
(3):上記(1)の態様において、前記運転制御部は、前記前走車両の横移動方向とロール方向とが異なることを含む条件が満たされる場合に、前記第1操舵制御を実行するものである。
(4):上記(1)の態様において、前記運転制御部は、前記前走車両の横速度の変化状況が、所定基準を満たすことを含む条件が満たされる場合に、前記第1操舵制御を実行するものである。
(5):上記(4)の態様において、前記所定基準とは、前記前走車両の横速度のピークの値が第3閾値以下であるものである。
(6):上記(4)の態様において、前記所定基準とは、前記前走車両の横加速度のピークの値が第4閾値以下であるものである。
(7):上記(1)の態様において、前記運転制御部は、前記前走車両の横位置が変化し始めたタイミングとロールの発生タイミングとの時間差が第5閾値以下であることを含む条件が満たされる場合に、前記第1操舵制御を実行するものである。
(8):上記(1)の態様において、前記運転制御部は、前記前走車両のロール量が第2閾値以下であること、前記前走車両の横移動方向とロール方向とが異なること、前記前走車両の横速度の変化状況が、所定の条件を満たすこと、前記前走車両の横位置が変化し始めたタイミングとロールの発生タイミングとの時間差が第5閾値以下であることのうちいずれか複数の条件が満たされる場合に、前記第1操舵制御を実行するものである。
(9):上記(1)の態様において、前記運転制御部は、前記運転制御部は、前記前走車両の横速度のピークの値に基づいて、前記第1操舵制御に係る操舵力を決定するものである。
(10):上記(2)から(8)のいずれかの態様において、前記運転制御部は、前記条件が満たされない場合に、前記第1操舵制御と異なる第2操舵制御を実行するものである。
(11):本発明の他の態様に係る車両制御方法は、車両に搭載されたコンピュータが、自車両の前方を前記自車両と同じ方向に走行する前走車両の挙動を検出し、前記前走車両の挙動は前記前走車両の横速度のピークを含み、前記自車両の運転者の操作に依らずに前記自車両の少なくとも操舵制御を行い、前記自車両が直進区間を走行している場合、前記検出されたピークを生じさせた前記前走車両の横位置変化の発生地点において、前記前走車両の横位置変化と反対側に向かう操舵力を出力させ、または所定基準に基づいて出力される操舵力を増幅する第1操舵制御を実行する、車両制御方法である。
(12):本発明の他の態様に係るプログラムは、車両に搭載されたコンピュータに、自車両の前方を前記自車両と同じ方向に走行する前走車両の挙動を検出させ、前記前走車両の挙動は前記前走車両の横速度のピークを含み、前記自車両の運転者の操作に依らずに前記自車両の少なくとも操舵制御を行わせ、前記自車両が直進区間を走行している場合、前記検出されたピークを生じさせた前記前走車両の横位置変化の発生地点において、前記前走車両の横位置変化と反対側に向かう操舵力を出力させ、または所定基準に基づいて出力される操舵力を増幅する第1操舵制御を実行させるものである。
上記(1)~(12)の態様によれば、路面の横勾配によって車両挙動の乱れが生じるのを抑制することができる。
上記(2)~(8)の態様によれば、精度よく路面の横勾配の存在を判定することができる。
上記(9)の態様によれば、路面の横勾配の度合いに応じた適切な操舵力を出力することができる。前走車両の横速度のピークの値は、路面の横勾配の度合いを表したものと考えられるからである。
実施形態に係る車両制御装置を利用した車両システム1の構成図である。 第1制御部120および第2制御部160の機能構成図である。 ステアリング装置220の構成を概念的に示す図である。 第1操舵制御が行われる場面の一例を示す図である。 図4に示す場面における前走車両FMの横位置、横速度、およびドライバ修正量の時間的変化を示す図である。 自動運転制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。 ロール量θrについて説明するための図である。 路面の横勾配φの推定規則について例示した図である。
以下、図面を参照し、本発明の車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムの実施形態について説明する。
[全体構成]
図1は、実施形態に係る車両制御装置を利用した車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
車両システム1は、例えば、カメラ10と、レーダ装置12と、LIDAR(Light Detection and Ranging)14と、物体認識装置16と、通信装置20と、HMI(Human Machine Interface)30と、車両センサ40と、ナビゲーション装置50と、MPU(Map Positioning Unit)60と、運転操作子80と、自動運転制御装置100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220とを備える。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
カメラ10は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ10は、車両システム1が搭載される車両(以下、自車両M)の任意の箇所に取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ10は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。カメラ10は、例えば、周期的に繰り返し自車両Mの周辺を撮像する。カメラ10は、ステレオカメラであってもよい。
レーダ装置12は、自車両Mの周辺にミリ波などの電波を放射すると共に、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置12は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。レーダ装置12は、FM-CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
LIDAR14は、自車両Mの周辺に光(或いは光に近い波長の電磁波)を照射し、散乱光を測定する。LIDAR14は、発光から受光までの時間に基づいて、対象までの距離を検出する。照射される光は、例えば、パルス状のレーザー光である。LIDAR14は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。
物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびLIDAR14のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度などを認識する。物体認識装置16は、認識結果を自動運転制御装置100に出力する。物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびLIDAR14の検出結果をそのまま自動運転制御装置100に出力してよい。車両システム1から物体認識装置16が省略されてもよい。
通信装置20は、例えば、セルラー網やWi-Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを利用して、自車両Mの周辺に存在する他車両と通信し、或いは無線基地局を介して各種サーバ装置と通信する。
HMI30は、自車両Mの乗員に対して各種情報を提示すると共に、乗員による入力操作を受け付ける。HMI30は、各種表示装置、スピーカ、ブザー、タッチパネル、スイッチ、キーなどを含む。
車両センサ40は、自車両Mの速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両Mの向きを検出する方位センサ等を含む。
ナビゲーション装置50は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機51と、ナビHMI52と、経路決定部53とを備える。ナビゲーション装置50は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置に第1地図情報54を保持している。GNSS受信機51は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、自車両Mの位置を特定する。自車両Mの位置は、車両センサ40の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。ナビHMI52は、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キーなどを含む。ナビHMI52は、前述したHMI30と一部または全部が共通化されてもよい。経路決定部53は、例えば、GNSS受信機51により特定された自車両Mの位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMI52を用いて乗員により入力された目的地までの経路(以下、地図上経路)を、第1地図情報54を参照して決定する。第1地図情報54は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。第1地図情報54は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)情報などを含んでもよい。地図上経路は、MPU60に出力される。ナビゲーション装置50は、地図上経路に基づいて、ナビHMI52を用いた経路案内を行ってもよい。ナビゲーション装置50は、例えば、乗員の保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。ナビゲーション装置50は、通信装置20を介してナビゲーションサーバに現在位置と目的地を送信し、ナビゲーションサーバから地図上経路と同等の経路を取得してもよい。
MPU60は、例えば、推奨車線決定部61を含み、HDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に第2地図情報62を保持している。推奨車線決定部61は、ナビゲーション装置50から提供された地図上経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、第2地図情報62を参照してブロックごとに推奨車線を決定する。推奨車線決定部61は、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。推奨車線決定部61は、地図上経路に分岐箇所が存在する場合、自車両Mが、分岐先に進行するための合理的な経路を走行できるように、推奨車線を決定する。
第2地図情報62は、第1地図情報54よりも高精度な地図情報である。第2地図情報62は、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる。また、第2地図情報62には、道路情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報などが含まれてよい。第2地図情報62は、通信装置20が他装置と通信することにより、随時、アップデートされてよい。
運転操作子80は、例えば、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、ステアリングホイール、異形ステア、ジョイスティックその他の操作子を含む。運転操作子80には、操作量あるいは操作の有無を検出するセンサが取り付けられており、その検出結果は、自動運転制御装置100、もしくは、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220のうち一部または全部に出力される。
自動運転制御装置100は、例えば、第1制御部120と、第2制御部160とを備える。第1制御部120と第2制御部160は、それぞれ、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め自動運転制御装置100のHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体(非一過性の記憶媒体)がドライブ装置に装置に装着されることで自動運転制御装置100のHDDやフラッシュメモリにインストールされてもよい。自動運転制御装置100は「車両制御装置」の一例であり、行動計画生成部140と第2制御部160を合わせたものが「運転制御部」の一例である。
図2は、第1制御部120および第2制御部160の機能構成図である。第1制御部120は、例えば、認識部130と、行動計画生成部140とを備える。第1制御部120は、例えば、AI(Artificial Intelligence;人工知能)による機能と、予め与えられたモデルによる機能とを並行して実現する。例えば、「交差点を認識する」機能は、ディープラーニング等による交差点の認識と、予め与えられた条件(パターンマッチング可能な信号、道路標示などがある)に基づく認識とが並行して実行され、双方に対してスコア付けして総合的に評価することで実現されてよい。これによって、自動運転の信頼性が担保される。
認識部130は、カメラ10、レーダ装置12、およびLIDAR14から物体認識装置16を介して入力された情報に基づいて、自車両Mの周辺にある物体の位置、および速度、加速度等の状態を認識する。物体の位置は、例えば、自車両Mの代表点(重心や駆動軸中心など)を原点とした絶対座標上の位置として認識され、制御に使用される。物体の位置は、その物体の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、表現された領域で表されてもよい。物体の「状態」とは、物体の加速度やジャーク、あるいは「行動状態」(例えば車線変更をしている、またはしようとしているか否か)を含んでもよい。
また、認識部130は、例えば、自車両Mが走行している車線(走行車線)を認識する。例えば、認識部130は、第2地図情報62から得られる道路区画線のパターン(例えば実線と破線の配列)と、カメラ10によって撮像された画像から認識される自車両Mの周辺の道路区画線のパターンとを比較することで、走行車線を認識する。なお、認識部130は、道路区画線に限らず、道路区画線や路肩、縁石、中央分離帯、ガードレールなどを含む走路境界(道路境界)を認識することで、走行車線を認識してもよい。この認識において、ナビゲーション装置50から取得される自車両Mの位置やINSによる処理結果が加味されてもよい。また、認識部130は、一時停止線、障害物、赤信号、料金所、その他の道路事象を認識する。
認識部130は、走行車線を認識する際に、走行車線に対する自車両Mの位置や姿勢を認識する。認識部130は、例えば、自車両Mの基準点の車線中央からの乖離、および自車両Mの進行方向の車線中央を連ねた線に対してなす角度を、走行車線に対する自車両Mの相対位置および姿勢として認識してもよい。これに代えて、認識部130は、走行車線のいずれかの側端部(道路区画線または道路境界)に対する自車両Mの基準点の位置などを、走行車線に対する自車両Mの相対位置として認識してもよい。
認識部130は、自車両Mの周辺にある物体のうち前走車両の挙動を検出する挙動検出部132を更に備える。前走車両とは、自車両Mの前方(専ら同一車線内の前方を意味してもよいし、隣接車線まで含めた前方であってもよい)を自車両Mと同一方向に進行する車両である。挙動検出部132の機能の詳細については後述する。
行動計画生成部140は、原則的には推奨車線決定部61により決定された推奨車線を走行し、更に、自車両Mの周辺状況に対応できるように、自車両Mが自動的に(運転者の操作に依らずに)将来走行する目標軌道を生成する。目標軌道は、例えば、速度要素を含んでいる。例えば、目標軌道は、自車両Mの到達すべき地点(軌道点)を順に並べたものとして表現される。軌道点は、道なり距離で所定の走行距離(例えば数[m]程度)ごとの自車両Mの到達すべき地点であり、それとは別に、所定のサンプリング時間(例えば0コンマ数[sec]程度)ごとの目標速度および目標加速度が、目標軌道の一部として生成される。また、軌道点は、所定のサンプリング時間ごとの、そのサンプリング時刻における自車両Mの到達すべき位置であってもよい。この場合、目標速度や目標加速度の情報は軌道点の間隔で表現される。
行動計画生成部140は、目標軌道を生成するにあたり、自動運転のイベントを設定してよい。自動運転のイベントには、定速走行イベント、低速追従走行イベント、車線変更イベント、分岐イベント、合流イベント、テイクオーバーイベントなどがある。行動計画生成部140は、起動させたイベントに応じた目標軌道を生成する。
第2制御部160は、行動計画生成部140によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに自車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御する。
図2に戻り、第2制御部160は、例えば、取得部162と、速度制御部164と、操舵制御部166とを備える。取得部162は、行動計画生成部140により生成された目標軌道(軌道点)の情報を取得し、メモリ(不図示)に記憶させる。速度制御部164は、メモリに記憶された目標軌道に付随する速度要素に基づいて、走行駆動力出力装置200またはブレーキ装置210を制御する。操舵制御部166は、メモリに記憶された目標軌道に沿って自車両Mが走行するように、ステアリング装置220を制御する。操舵制御部166は、定速走行イベントや低速追従走行イベントなどが実行されるときに機能する定常走行制御部168を備える。定常走行制御部168の機能の詳細については後述する。
走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、内燃機関、電動機、および変速機などの組み合わせと、これらを制御するECU(Electronic Control Unit)とを備える。ECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
ブレーキ装置210は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUとを備える。ブレーキECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。ブレーキ装置210は、運転操作子80に含まれるブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置210は、上記説明した構成に限らず、第2制御部160から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。
ステアリング装置220は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
ステアリング装置220は、「操舵装置」の一例である。図3は、ステアリング装置220の構成を概念的に示す図である。ステアリング装置220は、ステアリングホイール82に連結される。ステアリング装置220は、ステアリングホイール82に連結されたステアリングシャフトSSに取り付けられたステアリングトルクセンサ222と、アシストモータ224と、操舵角センサ226と、ギヤ機構228と、ステアリングECU230とを備える。ステアリングトルクセンサ222は、乗員によってステアリングホイール82に加えられた力(以下、ステアリングトルク)の向きおよび大きさを検出する。アシストモータ224は、ステアリングシャフトSSにトルクTを出力する。アシストモータ224は、ドライブシャフトDSに直進力を出力するリニアモータ等であってもよい。操舵角センサ226は、ステアリングシャフトSSの回転角度を検出する。ギヤ機構228は、ステアリングシャフトSSの回転をドライブシャフトDSの往復運動に変換し、ドライブシャフトDSに連結された車輪240の角度を変更する。ステアリングECU230は、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、アシストモータ224を駆動し、操舵輪の向きを変更する。図3に示すステアリング装置220の構成や配置、機構等はあくまで一例であり、如何なる構成のステアリング装置220を備えてもよい。
[横移動抑制のための制御]
以下、挙動検出部132と定常走行制御部168により実行される横移動抑制のための制御(以下、第1操舵制御)について説明する。第1操舵制御は、例えば、少なくとも自車両Mが直進路を走行している場合に実行される。第1操舵制御は、自車両Mが直進路ではなくカーブ路を走行している場合にも実行されてもよいし、実行されなくてもよい。自車両Mが直進路を走行しているか否かを判定する主体は、挙動検出部132でもよいし行動計画生成部140でもよいし定常走行制御部168でもよい。挙動検出部132が主体である場合、挙動検出部132は、自車両Mが直進路を走行しているか否かを判定し、自車両Mが直進路を走行していると判定した場合に後述するピーク検出処理を行う。行動計画生成部140または定常走行制御部168が主体である場合、挙動検出部132はピーク検出処理を継続して行い、行動計画生成部140または定常走行制御部168が自車両Mが直進路を走行しているか否かを判定し、自車両Mが直進路を走行していると判定された場合に第1操舵制御を実行する。これらの主体は、カメラ10により撮像された画像における道路区画線の態様を解析したり、自車両Mの位置情報と第2地図情報62とを照合したりすることで、自車両Mが直進路を走行しているか否かを判定する。直進路とは、例えば、曲率が規定値未満である道路、あるいは第2地図情報62において直進路である(またはカーブ路ではない)旨のフラグが付与された道路などと定義される。
図4は、第1操舵制御が行われる場面の一例を示す図である。図中、自車両Mと前走車両FMは、同じ車線L1を同じ方向に進行している。Dは自車両Mの進行方向である。前走車両FMが地点P1に到達したとき(厳密には前走車両FMの代表点RFMが地点P1に到達したときであるが、このように記載する)、路面の横勾配が変化したことで、それまで車線中心付近を直進していた前走車両FMが左側に横移動を始めた。次いで、前走車両FMが地点P2に到達したときに前走車両FMの横速度がピークを付け、これが挙動検出部132により検出された。地点P3、P4へと前走車両FMが移動する間、前走車両FMの運転者(あるいは自動運転制御装置)が操舵装置を右向きに操舵することで、前走車両FMを車線中心に戻した。これらの一連の前走車両FMの挙動は、挙動検出部132によって検出される。挙動検出部132は、前走車両FMの代表点RFMの横位置(道路幅方向の位置、図4におけるY方向の位置)を制御サイクルごとに検出し、代表点RFMの横方向への移動速度を前走車両FMの横速度VyFMとして算出する。
このような状況において、定常走行制御部168は、検出されたピークを生じさせた前走車両FMの横位置変化の発生地点である地点P1に自車両Mが到達したとき(厳密には自車両Mの代表点Rが地点P1に到達したときであるが、このように記載する)、地点P1からの前走車両FMの横位置変化と反対側に向かう操舵力をステアリング装置220に出力させ、または所定基準に基づいて出力される操舵力を増幅する。定常走行制御部168は、例えば、過去の所定サイクル数の横位置の平均値に対する乖離が基準以上となった地点を、前走車両FMの横位置変化の発生地点とする。前走車両FMと自車両Mの代表点は、前端部、後端部、重心、後輪軸中心など、任意に定義される点である。定常走行制御部168によって追加的に決定される操舵力は、目標軌道に沿って走行するための基本操舵力に加算され、或いは基本操舵力を決定するためのフィードバック制御における一部の項を増幅するように作用する。基本操舵力は、例えば、目標軌道との乖離を小さくするフィードバック制御によって決定される。
図5は、図4に示す場面における前走車両FMの横位置、横速度、およびドライバ修正量(前走車両FMのドライバが操舵を行った方向と量)の時間的変化を示す図である。横位置は車線中央を基準としており、横速度およびドライバ修正量は左右のいずれか一方側を正、他方側を負として表している。時刻t1は、前走車両FMが地点P1を通過したあたりの時刻である。後に、時刻t1に前走車両FMが存在した地点が、路面の横勾配が変化することによる前走車両FMの横位置変化の発生地点と判断される。時刻t2は、前走車両FMが地点P2を通過したあたりの時刻である。時刻t3まで時間が経過すると、その時点から過去の所定制御サイクル数遡ったウインドウ期間(観察期間)WT内で時刻t2における前走車両FMの横速度VyFMが、ウインドウ期間内で始点と終点以外に出現した最大値であったと判定されるため、時刻t2における前走車両FMの横速度VyFMがピーク値として検出される。その後、前走車両FMのドライバが路面の横勾配に抗するように操舵操作を行うことが想定されるため、前走車両FMの横位置は車線中央付近に戻ることとなる。
図6は、自動運転制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、例えば、所定周期で繰り返し実行される。まず、自動運転制御装置100は、自車両Mが直進路を走行中であるか否かを判定する(ステップS100)。自車両Mが直進路を走行中であると判定された場合、挙動検出部132は、前走車両FMの横速度VyFMのピークを検出し(ステップS102)、ピークに係る前走車両FMの横速度VyFM(ピーク値)が第1閾値Th1以上であるか否かを判定する(ステップS104)。
ステップS100で直進路を走行中でないと判定された場合、および、ステップS104で横速度が第1閾値Th1未満であると判定された場合、本フローチャートの1ルーチンが終了する。
ピークに係る横速度が第1閾値Th1以上であると判定された場合、定常走行制御部168は、横勾配判定条件が満たされるか否かを判定する(ステップS106)。横勾配判定条件は、請求項における「条件」の一例である。横勾配判定条件は、以下に示す第1条件から第4条件のうち一部または全部を含む。すなわち、定常走行制御部168は、単に第1条件が満たされた場合に横勾配判定条件が満たされると判定してもよいし、単に第2条件が満たされた場合に横勾配判定条件が満たされると判定してもよいし、単に第3条件が満たされた場合に横勾配判定条件が満たされると判定してもよいし、単に第4条件が満たされた場合に横勾配判定条件が満たされると判定してもよい。また、横勾配判定条件は、これらの条件のうち任意の複数の条件をアンド条件で結合したものであってもよいし、オア条件で結合したものであってもよい。
(第1条件)
第1条件は、前走車両FMのロール量θrが第2閾値Th2以下であることである。前走車両FMのロール量θrは、例えば、変動が小さい時期を基準とした相対的な値として検出される。挙動検出部132は、前走車両FMの右上コーナー、左上コーナーなどの特徴箇所を継続的に検出してロール量を検出する。図7は、ロール量θrについて説明するための図である。図中、IMはカメラ10の撮像画像であり、C1は右上コーナー、C2は左上コーナーである。挙動検出部132は、例えば、路面上に前走車両FMの仮想ロール中心GFMを設定し、定常状態(ロール量θrが変動していない状態)において、仮想ロール中心GFMから基準右上コーナーC1refまでのベクトルVref1と、仮想ロール中心GFMから基準左上コーナーC2refまでのベクトルVref2とを求めておき、検出時点においては、仮想ロール中心GFMから右上コーナーC1までのベクトルと、ベクトルVref1とのなす角度θ1、および、仮想ロール中心GFMから左上コーナーC2までのベクトルと、ベクトルVref2とのなす角度θ2を求め、角度θ1と角度θ2の平均値をロール量θrとする。第2閾値Th2は、横勾配によって生じる一般的なロール量よりも大きく、横風によって生じる一般的なロール量よりも小さい値に設定される。従って、第1条件が満たされる場合、路面の横勾配により前走車両FMにロールが生じた確率が、横風により前走車両FMにロールが生じた確率よりも高いと考えられる。なお、認識部130は、前走車両FMの車種(大型車、中型車、小型車、スポーツカー、ワゴン、トラック、バスといったもの)を認識可能であってよい。この場合、第2閾値Th2を、車種ごとに異ならせてもよい。車両はサスペンションの性能等で横風によって生じるロール量が異なるからである。
(第2条件)
第2条件は、前走車両FMの横移動方向とロール方向とが異なることである。一般的に、横風によって前走車両FMにロールが生じる場合、その方向は前走車両FMの横移動方向と同じになる。これに対し、路面の横勾配によって前走車両FMにロールが生じる場合、その方向は前走車両FMの横移動方向と同じになるとは限らない。従って、第2条件が満たされる場合、路面の横勾配により前走車両FMにロールが生じた確率が、横風により前走車両FMにロールが生じた確率よりも高いと考えられる。
(第3条件)
第3条件は、前走車両FMの横速度VyFMの変化状況が、所定基準を満たすことである。所定基準とは、例えば、前走車両FMの横速度VyFMのピークが、第3閾値Th3以下であることである。第3閾値Th3は、路面の横勾配によって生じる横速度VyFMのピークと、横風によって生じる横速度VyFMのピークとの間の値に設定される。また、第3条件は、横加速度d(VyFM)/dtのピークが第4閾値Th4以下であることであってもよい。第4閾値Th4は、路面の横勾配によって生じる横加速度のピークと、横風によって生じる横加速度のピークとの間の値に設定される。従って、第3条件が満たされる場合、路面の横勾配により前走車両FMに横速度VyFMが生じた確率が、横風により前走車両FMに横速度VyFMが生じた確率よりも高いと考えられる。第3条件に係る判定は、最初に生じた第1方向の横速度または横加速度のピークについて判定するのでは無く、ピークが生じた後に第1方向と反対の第2方向に向けて生じた横速度または横加速度について判定してもよい。すなわち、横風や路面の横勾配によって前走車両FMが片側に動いた後、前走車両FMの運転者がステアリング操作で前走車両の横位置をもとに戻そうとした際の横速度または横加速度について、上記と同様に判定してもよい。横風による前走車両FMの横位置の変化は路面の横勾配による変化に比して急峻に生じるため、前走車両FMの運転者は反射的に急峻なステアリングの戻し操作を行うことが想定されるからである。
(第4条件)
第4条件は、前走車両FMの横位置が変化し始めたタイミング(例えば、観察期間において予め定められた値以上に変化したタイミング)とロールの発生タイミング(例えば、観察期間においてロール量θrが予め定められた値以上に変化したタイミング)との時間差が第5閾値Th5以下であることである。路面の横勾配によって横位置の変化とロールが発生する場合、これらはほぼ同時に生じるのに対し、横風によって横位置の変化とロールが発生する場合、ロールが先行して横位置の変化が遅れて追従するからである。従って、第4条件が満たされる場合、路面の横勾配によって横位置の変化とロールが発生した確率が、横風によって横位置の変化とロールが発生した確率よりも高いと考えられる。
ステップS106において、横勾配判定条件が満たされると判定された場合、定常走行制御部168は、路面の横勾配φを推定する(ステップS108)。定常走行制御部168は、例えば、前走車両FMの横速度VyFMのピーク値に基づいて、路面の横勾配φを推定する。図8は、路面の横勾配φの推定規則について例示した図である。横勾配φは、%単位で表される値あってもよいし、角度単位で表される値であってもよい。定常走行制御部168は、横速度VyFMのピーク値が大きくなる程、横勾配φが大きいと推定する。但し、定常走行制御部168は、横速度VyFMのピーク値がゼロから第1基準値A1までの間を不感帯として横勾配φがゼロと推定し、横速度VyFMのピーク値が第2基準値A2を超える場合には横勾配φを上限値に固定してよい。こうすることで、誤検知により過剰な制御がなされるのを防止することができる。
定常走行制御部168は、図7に例示した推定特性を車種ごとに備えてもよい。路面の横勾配φに対して生じる横速度VyFMのピーク値は、前走車両FMのサスペンションの性能等に依存して異なるからである。
次に、定常走行制御部168は、ステップS102で検出されたピークを生じさせた前走車両FMの横位置変化の発生地点に自車両Mが到達するまで待機し(ステップS110)、自車両Mが到達すると第1操舵制御を実行する(ステップS112)。第1操舵制御は、前走車両FMの横位置変化の発生地点からの前走車両FMの横位置変化と反対側に向かう操舵力をステアリング装置220に出力させ、または所定基準に基づいて出力される操舵力を増幅するものである。
例えば、前述した基本操舵力Stは、例えば式(1)に示すPID制御によって決定される。
Δyは自車両Mの位置と目標軌道との道路幅方向に関する乖離であり、Kpは比例項のゲイン、Kdは微分項のゲイン、Kiは積分項のゲインである。
St=Kp・Δy+Kd・Δy/dt+Ki・∫Δydt …(1)
この場合、第1操舵制御とは、例えば、式(2)に示すように基本操舵力Stにフィードフォワード項Kcを付加して、出力べき操舵力St#を決定することである。
St#=Kc+Kp・Δy+Kd・Δy/dt+Ki・∫Δydt …(2)
また、第1操舵制御とは、例えば、式(3)に示すように基本操舵力Stにおける積分項のゲインKiを、より大きい値Ki#に置換することであってもよい。これによって、路面の横勾配によって自車両Mが勾配の下り方向に横移動することで生じるΔyが、定常的に増加するのに応じて、これと反対向きの操舵力が出力される。すなわち、前走車両FMの横位置変化と反対側に向かう操舵力が増幅されることになる。なお、元の積分項のゲインKiがゼロに設定され、第1操舵制御が実行されるのに応じて積分項のゲインKi#が値を持つようにしてもよい。また、第1操舵制御は、比例項のゲインKpを、より大きい値に変更するものであってもよいし、積分項のゲインKiおよび比例項のゲインKpを、より大きい値に変更するものであってもよい。
St#=Kc+Kp・Δy+Kd・Δy/dt+Ki#・∫Δydt …(3)
ここで、ステップS110に到達した時点で、自車両Mが既に「発生地点」に到達または通過している場合も想定されるが、その場合は、ステップS110に到達した時点から第1操舵制御を開始するようにしてよい。
ステップS106で横勾配判定条件が満たされないと判定された場合、定常走行制御部168は、第1操舵制御と異なる第2操舵制御を実行する(ステップS114)。第2操舵制御は、横風による自車両Mのふらつきを抑制するための操舵制御であり、例えば、ステアリング反力(運転者の操作により、あるいは路面からの力によりステアリングシャフトSSに生じたトルクと反対向きに作用させる力をいう)をアシストモータ224に出力させる、あるいはステアリング反力のゲインを大きくする制御である。横風の影響は短時間で急に生じるものであるため、ステアリング反力を出力することで、効果的に自車両Mのふらつきを抑制することができる。図3の構成とは異なり、ステアリング装置220は反力出力専用のモータを備えてもよい。
このように、実施形態では路面の横勾配に応じた制御と、横風に応じた制御とで制御の内容を異ならせており、種々の場面に対応して自車両Mのふらつきを抑制することができる。
上記説明した処理において、前走車両FMの横位置変化を、専ら路面の横勾配と横風に起因するもののいずれかに分類して操舵制御を行うものとしたが、前走車両FMの横位置変化としては、車線変更の過程で生じるもの、前に大型車がいて視界が悪いために意図的に車線に対してオフセット走行することによるもの等が生じ得る。このため、定常走行制御部168は、(A)前走車両が方向指示器を作動させている、道路区画線を跨いで横移動している(あるいは横位置変化の履歴からそのように予測される)など、車線変更をしようとしていることが推定される場合、(B)車線中央からの乖離が安定的であり且つ長期に亘るなど、オフセット走行していることが推定される場合には、少なくとも第1操舵制御をキャンセルするようにしてもよい。
以上説明した実施形態によれば、自車両Mの前方を自車両Mと同じ方向に走行する前走車両FMの挙動を検出する挙動検出部(132)と、自車両Mの運転者の操作に依らずに自車両Mの少なくとも操舵制御を行う運転制御部(140、160)と、を備え、挙動検出部は、前走車両FMの横速度VyFMのピークを検出し、運転制御部は、自車両Mが直進区間を走行している場合、検出されたピークを生じさせた前走車両FMの横位置変化の発生地点P1において、前走車両FMの横位置変化と反対側に向かう操舵力を出力させ、または所定基準に基づいて出力される操舵力を増幅する第1操舵制御を実行するため、路面の横勾配によって車両挙動の乱れが生じるのを抑制することができる。
上記実施形態では、車両制御装置が自動運転制御装置に適用されるものとしたが、車両制御装置は、LKAS(Lane Keeping Assist System)などの操舵制御を中心に実行する運転支援装置に適用されてもよい。その場合、運転支援装置は、車線の中央を維持して車両が走行できるように操舵力を出力する中で、前走車両の横速度のピークを抽出し、ピークを生じさせた前走車両の横位置変化の発生地点において、前走車両の横位置変化と反対側に向かう操舵力を出力させ、または所定基準に基づいて出力される操舵力を増幅する第1操舵制御を実行するようにすればよい。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサが前記記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、
自車両の前方を前記自車両と同じ方向に走行する前走車両の挙動を検出し、前記前走車両の挙動は前記前走車両の横速度のピークを含み、
前記自車両の運転者の操作に依らずに前記自車両の少なくとも操舵制御を行い、
前記自車両が直進区間を走行している場合、前記検出されたピークを生じさせた前記前走車両の横位置変化の発生地点において、前記前走車両の横位置変化と反対側に向かう操舵力を出力させ、または所定基準に基づいて出力される操舵力を増幅する第1操舵制御を実行する、
ように構成されている、車両制御装置。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
10 カメラ
100 自動運転制御装置
120 第1制御部
130 認識部
132 挙動検出部
140 行動計画生成部
160 第2制御部
162 取得部
164 速度制御部
166 操舵制御部
168 定常走行制御部
220 ステアリング装置

Claims (12)

  1. 自車両の前方を前記自車両と同じ方向に走行する前走車両の挙動を検出する挙動検出部と、
    前記自車両の運転者の操作に依らずに前記自車両の少なくとも操舵制御を行う運転制御部と、
    を備え、
    前記挙動検出部は、前記前走車両の横速度のピークを検出し、
    前記運転制御部は、前記自車両が直進区間を走行している場合、前記検出されたピークを生じさせた前記前走車両の横位置変化の発生地点において、前記前走車両の横位置変化と反対側に向かう操舵力を出力させ、または所定基準に基づいて出力される操舵力を増幅する第1操舵制御を実行する、
    車両制御装置。
  2. 前記運転制御部は、前記前走車両のロール量が第2閾値以下であることを含む条件が満たされる場合に、前記第1操舵制御を実行する、
    請求項1記載の車両制御装置。
  3. 前記運転制御部は、前記前走車両の横移動方向とロール方向とが異なることを含む条件が満たされる場合に、前記第1操舵制御を実行する、
    請求項1記載の車両制御装置。
  4. 前記運転制御部は、前記前走車両の横速度の変化状況が、所定基準を満たすことを含む条件が満たされる場合に、前記第1操舵制御を実行する、
    請求項1記載の車両制御装置。
  5. 前記所定基準とは、前記前走車両の横速度のピークの値が第3閾値以下であることである、
    請求項4記載の車両制御装置。
  6. 前記所定基準とは、前記前走車両の横加速度のピークの値が第4閾値以下であることである、
    請求項4記載の車両制御装置。
  7. 前記運転制御部は、前記前走車両の横位置が変化し始めたタイミングとロールの発生タイミングとの時間差が第5閾値以下であることを含む条件が満たされる場合に、前記第1操舵制御を実行する、
    請求項1記載の車両制御装置。
  8. 前記運転制御部は、前記前走車両のロール量が第2閾値以下であること、前記前走車両の横移動方向とロール方向とが異なること、前記前走車両の横速度の変化状況が、所定の条件を満たすこと、前記前走車両の横位置が変化し始めたタイミングとロールの発生タイミングとの時間差が第5閾値以下であることのうちいずれか複数の条件が満たされる場合に、前記第1操舵制御を実行する、
    請求項1記載の車両制御装置。
  9. 前記運転制御部は、前記前走車両の横速度のピークの値に基づいて、前記第1操舵制御に係る操舵力を決定する、
    請求項1記載の車両制御装置。
  10. 前記運転制御部は、前記条件が満たされない場合に、前記第1操舵制御と異なる第2操舵制御を実行する、
    請求項2から8のうちいずれか1項記載の車両制御装置。
  11. 車両に搭載されたコンピュータが、
    自車両の前方を前記自車両と同じ方向に走行する前走車両の挙動を検出し、前記前走車両の挙動は前記前走車両の横速度のピークを含み、
    前記自車両の運転者の操作に依らずに前記自車両の少なくとも操舵制御を行い、
    前記自車両が直進区間を走行している場合、前記検出されたピークを生じさせた前記前走車両の横位置変化の発生地点において、前記前走車両の横位置変化と反対側に向かう操舵力を出力させ、または所定基準に基づいて出力される操舵力を増幅する第1操舵制御を実行する、
    車両制御方法。
  12. 車両に搭載されたコンピュータに、
    自車両の前方を前記自車両と同じ方向に走行する前走車両の挙動を検出させ、前記前走車両の挙動は前記前走車両の横速度のピークを含み、
    前記自車両の運転者の操作に依らずに前記自車両の少なくとも操舵制御を行わせ、
    前記自車両が直進区間を走行している場合、前記検出されたピークを生じさせた前記前走車両の横位置変化の発生地点において、前記前走車両の横位置変化と反対側に向かう操舵力を出力させ、または所定基準に基づいて出力される操舵力を増幅する第1操舵制御を実行させる、
    プログラム。
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