JP7135283B2 - 自動運転装置、方法及びプログラム、並びに、自動運転車両 - Google Patents
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Description
本実施形態の自動駐車では、車両に運転者が乗車した状態で、運転者の指示に従って車両が手動運転モードから自動運転モードに移行し、車両の自動駐車が行われる。運転者による自動駐車の使用回数の増大に従って、自動駐車制御の余裕度を低く決定し、自動駐車制御における隣接駐車車両との最接近距離を小さな値に設定する。最接近距離に基づいて目標駐車経路が生成され、目標駐車経路に従って車両が自動駐車される。運転者には、目標駐車経路と共に、使用回数、最接近距離及び余裕度に基づく告知が行われる。
本実施形態の自動運転車両では手動運転及び自動駐車が可能であり、自動駐車中であっても車両の手動操作が可能である。
図2に示されるように、本実施形態の自動運転方法については、以下の各ステップを有する。
運転者によって自動運転車両の駐車開始ボタン16が操作されたか否か判断する。駐車開始ボタン16が操作された場合には、以下の各ステップに進行して自動駐車を行う。駐車開始ボタン16が操作されていない場合には、当該判断を繰り返す。
自動運転車両の運転者の運転者情報を取得し、取得した運転者情報と自動運転車両に記録されている運転者情報とを比較して、運転者を識別する。
運転者識別ステップS12で識別された運転者について、自動運転車両に記録された当該自動運転車両における自動駐車の使用履歴を取得する。
自動運転車両の運転者について、使用履歴取得ステップS13で取得された自動駐車の使用履歴に基づいて、当該自動運転車両における自動駐車の使用回数を算出する。
自動運転車両の運転者について、使用回数算出ステップS14で算出された自動駐車の使用回数n[回]から、自動駐車制御における余裕度P[%]を決定する。本実施形態では、以下の式(1)で示されるように、使用回数nが所定の慣用化回数N以下の場合には、使用回数nに反比例するように余裕度Pを決定し、使用回数nが慣用化回数Nを超える場合には、使用回数nに関わらず余裕度Pを一定の下限値に設定する。慣用化回数Nとしては、自動駐車を充分に経験し、通常であれば自動駐車に対する不安が完全に払拭されたとみなせる回数が適宜選択される。慣用化回数Nは、例えば10回に設定することが可能である。
余裕度決定ステップS15で決定された余裕度から、自動駐車における隣接駐車車両との最接近距離を算出する。本実施形態では、式(2)に示されるように、所定の最大距離Rと最小距離rとの間で、余裕度Pに正比例するように、最接近距離sを算出する。最大距離Rとしては、通常の運転者が手動駐車を行う場合における隣接駐車車両との最接近距離が適宜選択される。一方、最小距離rとしては、自動駐車制御で最適な制御を行う場合における隣接駐車車両との最接近距離が適宜選択される。最大距離R及び最小距離rは、夫々、例えば75cm及び35cmに設定される。
自動運転車両の周辺環境情報を取得し、取得した周辺環境情報から自動運転車両の周辺環境を認識する。本実施形態では、周辺環境の画像データから、駐車スロット、他駐車車両の位置、範囲等の周辺環境を認識する。
最接近距離設定ステップS16で算出された最近接距離、及び、周辺環境認識ステップS17で認識された自動運転車両の周辺環境に基づいて、目標駐車経路を生成する。例えば、図3(a)及び(b)に示されるように、最接近距離が最大距離Rである場合には、自動駐車において自車両Xは隣接駐車車両Yから最大距離R以上離間する必要があるため、目標駐車経路は大きな切返しを含むものとなる可能性が高い。一方、図4に示されるように、最接近距離が最小距離rである場合には、自動駐車において自車両Xは隣接駐車車両Yに最小距離rまで接近することが可能であるため、目標駐車経路は切返しを含まないものとなる可能性が高い。
自動運転車両の自動駐車を行う際には、運転者に対して、駐車経路生成ステップS18で生成された目標駐車経路と共に、使用回数算出ステップS14で算出された使用回数、最接近距離設定ステップS16で算出された最接近距離、及び、余裕度決定ステップS15で決定された余裕度に基づく告知を行う。
駐車経路生成ステップS18で生成された目標駐車経路に従い、自動運転車両を制御して、自動駐車を行う。
自動駐車が完了したか否か判断する。自動駐車が完了したと判断された場合には、自動駐車方法を終了する。自動駐車が完了していないと判断された場合には、安全判定ステップS22に進行する。
自動運転車両の周辺環境情報を取得し、取得した周辺環境情報から自動運転車両の周辺環境を認識して、認識した周辺環境に基づいて目標駐車経路が安全であるか否か判定する。目標駐車経路が安全であると判定された場合には、自動駐車ステップS20に戻り、自動駐車を継続する。一方、目標駐車経路が安全ではないと判定された場合には、駐車経路生成ステップS18に戻り、目標駐車経路を安全となるように修正し、自動駐車を継続する。
本実施形態の自動車線変更では、運転者の自動車線変更の使用回数の増大に従って、自動車線変更制御の余裕度を低く決定し、自動車線変更制御におけるオフセット距離を小さな値に設定する。オフセット距離とは、自車両が車線変更を開始する時点での車線変更先の隣接車線の後続車両との間の前後方向の距離である。オフセット距離に基づいて目標車線変更経路が生成され、目標車線変更経路に従って車両が自動車線変更される。運転者には、目標車線変更経路と共に、使用回数、オフセット距離及び余裕度に基づく告知が行われる。
以下では、第1実施形態と共通する構成については、説明を省略する。
自動運転車両は、車両の自動車線変更を行うための各種入出力装置及び自動車線変更装置50を有する。
以下では、第1実施形態と共通するステップについては、説明を省略する。
図9に示されるように、本実施形態の自動運転方法については、以下の各ステップを有する。
運転者によって自動運転車両の車線変更開始ボタン52が操作されたか否か判断する。車線変更開始ボタン52が操作された場合には、以下の各ステップに進行して自動車線変更を行う。車線変更開始ボタン52が操作されていない場合には、当該判断を繰り返す。
運転者識別ステップS42で識別された運転者について、自動運転車両に記録された当該自動運転車両における自動車線変更の使用履歴を取得する。
自動運転車両の運転者について、使用履歴取得ステップS43で取得された自動車線変更の使用履歴に基づいて、当該自動運転車両における自動車線変更の使用回数を算出する。
余裕度決定ステップS45で決定された余裕度から、自動車線変更におけるオフセット距離を設定する。本実施形態では、式(3)に示されるように、所定の最大距離Lと最小距離lとの間で、余裕度Pに正比例するように、オフセット距離kを設定する。最大距離Lとしては、通常の運転者が手動車線変更を行う場合におけるオフセット距離が適宜選択される。一方、最小距離lとしては、自動車線変更制御で最適な制御を行う場合におけるオフセット距離が適宜選択される。最大距離L及び最小距離lは、夫々、例えば7.0m及び5.0mに設定される。
本実施形態では、取得した周辺環境の画像データ及び検出した走行車両の走行状態から、車線の位置、範囲、走行車両の位置、範囲、速度等の周辺環境を認識する。
オフセット距離設定ステップS46で算出されたオフセット距離、及び、周辺環境認識ステップS47で認識された自動運転車両の周辺環境に基づいて、目標車線変更経路を生成する。例えば、図8に示されるように、オフセット距離が最大距離Lである場合には、自車両Xが車線変更を開始する時点で、車線変更先の隣接車線の後続車両Zとの間の前後方向の距離が最大距離Lとなるように、目標車線変更経路を生成する。一方、図9に示されるように、オフセット距離が最小距離lである場合には、自車両Xが車線変更を開始する時点で、車線変更先の隣接車線の後続車両Zとの間の前後方向の距離が最小距離lとなるように、目標車線変更経路を生成する。
自動運転車両の自動車線変更を行う際には、運転者に対して、車線変更経路生成ステップS48で生成された目標車線変更経路と共に、使用回数算出ステップS44で算出された使用回数、オフセット距離設定ステップS46で設定されたオフセット距離及び余裕度決定ステップS45で決定された余裕度に基づく告知を行う。
車線変更経路生成ステップS48で生成された目標車線変更経路に従い、自動運転車両を制御して、自動車線変更を行う。
自動車線変更が完了したか否か判断する。自動車線変更が完了したと判断された場合には、自動運転方法を終了する。自動車線変更が完了していないと判断された場合には、安全判定ステップS52に進行する。
自動運転車両の周辺環境情報を取得し、取得した周辺環境情報から自動運転車両の周辺環境を認識して、認識した周辺環境に基づいて目標車線変更経路が安全であるか否か判定する。目標車線変更経路が安全であると判定された場合には、自動車線変更ステップS50に戻り、自動車線変更を継続する。一方、目標車線変更経路が安全ではないと判定された場合には、車線変更経路生成ステップS48に戻り、目標車線変更経路を安全となるように修正する。
本実施形態の自動運転車両及び方法では、運転者の自動運転車両における自動車線変更の使用回数から自動車線変更制御の余裕度を決定し、決定した余裕度から自動車線変更制御におけるオフセット距離を設定し、設定したオフセット距離に基づいて目標車線変更経路を生成し、生成された目標車線変更経路に従って自動運転車両を自動車線変更している。ここで、運転者の自動車線変更の経験が浅いにもかかわらず、手動車線変更の場合と比較して、自動車線変更において車線変更先の隣接車線の後続車両に充分に接近する場合には、運転者が自車両が後続車両に接触するのではないかと不安感を抱き、運転者による不必要な手動操作介入が行なわれてしまうおそれがある。これに対して、本実施形態では、運転者の自動車線変更に対する経験が深まり、自動車線変更に対する不安感が減少するのに従って、自動車線変更におけるオフセット距離が順次小さくなっていく。このため、運転者が自車両が後続車両に接触するのではないかと不安感を抱くことがなく、運転者による不必要な手動操作介入を防止することが可能となっている。
本実施形態の自動駐車では、当該自動運転車両において自動駐車を始めて使用する場合には、自動駐車の使用回数に基づいて決定された余裕度を、当該余裕度を上限として、運転者の変更入力に基づいて変更可能としている。また、当該自動運転車両における自動駐車の使用が2回目以降である場合には、自動駐車の使用回数に基づいて決定された余裕度を、当該余裕度を上限として、前回の自動駐車中における運転者の挙動に基づいて適宜変更するようにしている。
以下、第1実施形態と共通する構成については、説明を省略する。
自動運転車両における自動駐車の使用履歴に基づいて算出された自動駐車の使用回数が0回か否か判断する。自動駐車の使用回数が0回である場合には、余裕度告知ステップS61に進行する。自動駐車の使用回数が0回でない場合には、余裕度変更判断ステップS65に進行する。
自動駐車の使用回数が0回である場合には、運転者に対して、自動駐車の使用回数、及び、使用回数から算出された余裕度に基づく告知を行う。
運転者は、余裕度告知ステップS61で告知された自動駐車の使用回数及び余裕度に基づいて、当該余裕度を上限として、余裕度を変更する変更入力を行うことが可能である。運転者によって余裕度の変更入力が行われた場合には、変更入力に基づく余裕度変更ステップS63に進行する。運転者によって余裕度変更入力が行われていない場合には、自動駐車ステップS68に進行する。
運転者による余裕度の変更入力に基づいて余裕度を変更する。
運転者に対して、変更入力による余裕度の変更に基づく告知を行う。
一方、自動駐車の使用回数が0回でない場合には、前回の自動駐車における運転者の挙動に基づいて余裕度を変更するか否か判断する。本実施形態では、前回の自動駐車における運転者の視線集中度が、自動駐車の使用回数から想定される通常の運転者の視線集中度よりも低かった場合には、余裕度を変更する。余裕度を変更する場合には、挙動に基づく余裕度変更ステップに進行する。余裕度を変更しない場合には、自動駐車ステップに進行する。
運転者の挙動に基づいて、使用回数から算出された余裕度を、当該余裕度を上限として変更する。本実施形態では、前回の自動駐車における運転者の視線集中度の低さに応じて、使用回数から算出された余裕度を減少する。
運転者に対して余裕度の変更に基づく告知を行う。
余裕度決定ステップにおいて決定された余裕度ないし余裕度変更ステップS63,S66において変更された余裕度に基づいて、自動運転車両を自動駐車する。
自動駐車においては、運転者情報を取得し、取得された運転者情報に基づいて運転者の挙動を認識する。本実施形態では、車内を撮影して運転者の画像データを取得し、取得された運転者の画像データに基づいて、隣接駐車車両との最接近箇所への運転者の視線集中度を認識する。
34…最接近距離設定部 40…HMI制御部 50…自動車線変更装置
54…オフセット距離設定部 60 …変更入力装置 62…余裕度変更部
64…挙動認識部
Claims (9)
- 自動運転に対する乗員の経験度を算出する経験度算出部(30)と、
前記経験度に基づいて自動運転制御における余裕度を決定する余裕度決定部(32)と、
前記余裕度に基づいて自動運転制御におけるパラメータを設定するパラメータ設定部(34;54)と、
乗員に対して、前記経験度と前記余裕度又は前記パラメータとに基づき、前記経験度と前記余裕度又は前記パラメータとの関連を告知する告知制御部(40)と、
を具備する自動運転装置(14;50)。 - 前記経験度算出部は、前記自動運転装置により自動運転を使用した回数に応じて経験度を算出する、
請求項1に記載の自動運転装置。 - 前記余裕度決定部は、前記経験度が所定の閾値以下である場合には前記経験度の増大に応じて前記余裕度を減少させ、前記経験度が所定の閾値を超える場合には前記余裕度を所定の下限値とする、
請求項1に記載の自動運転装置。 - 前記パラメータ設定部は、前記パラメータとして自車両と他車両との間の車間距離を設定し、前記余裕度の減少に応じて前記車間距離を減少させる、
請求項1に記載の自動運転装置。 - 前記パラメータ設定部は、前記パラメータとして自車両の速度を設定し、前記余裕度の減少に応じて前記自車両の速度を増大させる、
請求項1に記載の自動運転装置。 - 前記余裕度決定部によって決定された余裕度を当該余裕度を基準として変更入力装置(60)からの変更入力に応じて変更する余裕度変更部(62)をさらに具備する、
請求項1に記載の自動運転装置。 - 自動運転における乗員の挙動を認識する挙動認識部(64)と、
前記余裕度決定部によって決定された余裕度を当該余裕度を基準として前記挙動に基づいて変更する余裕度変更部(62)と、
をさらに具備する請求項1に記載の自動運転装置。 - 自動運転装置の経験度算出部によって、自動運転に対する乗員の経験度を算出する経験度算出ステップと、
前記自動運転装置の余裕度決定部によって、前記経験度に基づいて自動運転制御における余裕度を決定する余裕度決定ステップと、
前記自動運転装置のパラメータ設定部によって、前記余裕度に基づいて自動運転制御におけるパラメータを設定するパラメータ設定ステップと、
前記自動運転装置の告知制御部によって、乗員に対して、前記経験度と前記余裕度又は前記パラメータとに基づき、前記経験度と前記余裕度又は前記パラメータとの関連を告知する告知ステップと、
を具備する自動運転方法。 - コンピュータに、
自動運転に対する乗員の経験度を算出する経験度算出機能と、
前記経験度に基づいて自動運転制御における余裕度を決定する余裕度決定機能と、
前記余裕度に基づいて自動運転制御におけるパラメータを設定するパラメータ設定機能と、
乗員に対して、前記経験度と前記余裕度又は前記パラメータとに基づき、前記経験度と前記余裕度又は前記パラメータとの関連を告知する告知制御機能と、
を実現させるための自動運転プログラム。
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