JP7134982B2 - ジアルキルジヒドロナフタレン誘導体の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、式(TH-2)で表される1,1-ジアルキル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル スルホネート誘導体、および式(TH-2)を経由する式(I)で表される1,1-ジアルキル-1,2-ジヒドロナフタレン誘導体の製造方法に関する。
式(i)で表される1-アミノ-2-ヒドロキシ-4,4-ジアルキル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンは、式(X)で表されるトロポミオシン受容体キナーゼA(TrkA)阻害作用を有する化合物を製造する際に用いる化合物である。式(i)の化合物は、式(I)の化合物より、酸化反応(エポキシ化)、続くヒドロアミノ化反応により製造する事ができることから、式(I)の化合物は、式(X)の化合物を合成する為の中間体となる。
式(I)で表される化合物の1つである、1,1-ジメチル-1,2-ジヒドロナフタレン(式(I-a-1))は、各種先行技術文献を組み合わせることにより、下記(Scheme2)に示す製造方法により製造する事ができる。
(Scheme2)の各工程の反応及び引用文献:
<工程1>エステル化反応:例,「Organic Letters, 4(18), p3079-3081, 2002年」(非特許文献1)
<工程2>ジアルキル化反応:例,「Organic & Biomolecular Chemistry, 9(7), p2258-2265, 2011年」(非特許文献2)
<工程3>環化反応:例,「Tetrahedron Letters, 54(32), p4330-4332, 2013年」(非特許文献3)
<工程4>酸化反応:例,「Chemistry Letters, 70(10), p1042-1043, 2013年」(非特許文献4)
<工程5>還元反応:例,「Synlett, 27(5), p789-793, 2016年」(非特許文献5)
<工程6>脱水反応:例,「国際公開2014/078454号パンフレット」(特許文献1)
<工程1>エステル化反応:例,「Organic Letters, 4(18), p3079-3081, 2002年」(非特許文献1)
<工程2>ジアルキル化反応:例,「Organic & Biomolecular Chemistry, 9(7), p2258-2265, 2011年」(非特許文献2)
<工程3>環化反応:例,「Tetrahedron Letters, 54(32), p4330-4332, 2013年」(非特許文献3)
<工程4>酸化反応:例,「Chemistry Letters, 70(10), p1042-1043, 2013年」(非特許文献4)
<工程5>還元反応:例,「Synlett, 27(5), p789-793, 2016年」(非特許文献5)
<工程6>脱水反応:例,「国際公開2014/078454号パンフレット」(特許文献1)
式(I)の化合物は、前記(Scheme2)で示される上記式(I-a-1)の化合物の製造方法に準じて製造する事が可能である。しかし、当該製造方法を用いる場合には、その大量合成又は工業的生産にて、安全性の問題が懸念され得る工程(<工程2>低温下でのジアルキル化反応、<工程4>ベンジル位の過酸化物を用いる酸化反応等)が含まれている。従って、式(I)の化合物の大量合成もしくは工業的生産を考えた場合には、前記製造方法とは異なる新規な製造方法を見出すことが求められている。
また、式(I)で表される1,1-ジアルキル-1,2-ジヒドロナフタレン誘導体を、短工程で効率良く大量合成する製造方法は知られていない。
よって、前記の課題を克服し、式(I)の化合物の大量合成もしくは工業的生産に適した効率的な製造方法の確立が望まれていた。
1,1-ジアルキル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル スルホネート誘導体として、7-メトキシ-1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネートが知られている(非特許文献6)が、式(I)で表される誘導体を製造する為の化合物としての使用は知られていない。
Organic Letters, 4(18), p3079-3081, 2002年
Organic & Biomolecular Chemistry, 9(7), p2258-2265, 2011年
Tetrahedron Letters, 54(32), p4330-4332, 2013年
Chemistry Letters, 70(10), p1042-1043, 2013年
Synlett, 27(5), p789-793, 2016年
Journal of the Chemical Society, p361-375, 1965年
式(I)で表される1,1-ジアルキル-1,2-ジヒドロナフタレン誘導体の大量合成もしくは工業的生産に適した効率的な製造方法、とりわけ、当該誘導体の大量製造もしくは工業的生産するにあたり、前記(Scheme2)の製造方法を用いる事なく、式(I)で表される化合物を製造する新規な製造方法の提供を目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を重ねてきた。その結果、下記式(TH-2)で表される1,1-ジアルキル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル スルホネート誘導体を見い出し、又、当該式(TH-2)を経由し、収率良く、短工程、かつ容易に下記式(I)で表される1,1-ジアルキル-1,2-ジヒドロナフタレン誘導体を製造する方法を見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
(式(I)または式(TH-2)中、p、E、R1、R2a及びR2bの定義は、後述する本発明の第1の態様中の定義と同一である。)
本発明は、式(X)で表されるTrkA阻害作用を有する化合物を合成する為の中間体となる式(TH-2)で表されるスルホネート誘導体、及び式(TH-2)を経由する式(I)で表される1,1-ジアルキル-1,2-ジヒドロナフタレン誘導体の製造方法に関する。本発明は、収率良く、短工程、かつ容易な工業的に有利な製造方法を提供することができ、産業上の有用性が高い。
本発明は、以下の態様に示される下記式(TH-2)で表されるスルホネート誘導体、及び式(TH-2)を経由する下記式(I)で表される1,1-ジアルキル-1,2-ジヒドロナフタレン誘導体の製造方法に関する。より具体的に、本発明の例示的な態様は、以下の〔1〕~〔11〕のとおりであり得る。
〔2〕下記式(TH-2a):
[式(TH-2a)中、E、R1a、R1b、R2a及びR2bは、後述する本発明の第2の態様中に定義されている基と同じ基である]で表される化合物、又はその塩、又はそれらの溶媒和物。
〔3〕1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート、又はその塩、又はそれらの溶媒和物。
〔9〕下記式(I-a):
[式(I-a)中、R1a、R1b、R2a及びR2bは、後述する本発明の第5の態様中に定義されている基と同じ基である]で表される化合物を、式(TH-2a)で表される化合物より製造する方法。
〔10〕下記(Scheme4)中[(Scheme4)中、p、E、R1、R2a及びR2bは、後述する本発明の第4の態様中に定義されている基と同じ基であり;各工程の反応条件は、後述する本発明の第4の態様中の各工程の反応条件と同じである]の、式(I)で表される化合物の製造方法、及び当該製造方法における中間体。
〔11〕下記(Scheme5)中[(Scheme5)中、E、R1a、R1b、R2a及びR2bは、後述する本発明の第5の態様中に定義されている基と同じ基であり;各工程の反応条件は、後述する本発明の第5の態様中の各工程の反応条件と同じである]の、式(I-a)で表される化合物の製造方法、及び当該製造方法における中間体。
[本発明の態様]
本発明の例示的な態様は、より具体的には、以下の態様[1]~[7]のとおりであり得る。
[1]本発明の第1の態様は、下記式(TH-2):
[式(TH-2)中、pは、0~4の整数であり;
R1は、各々独立して、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基であり;
Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物、又はその塩、又はそれらの溶媒和物である。
本発明の例示的な態様は、より具体的には、以下の態様[1]~[7]のとおりであり得る。
[1]本発明の第1の態様は、下記式(TH-2):
R1は、各々独立して、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基であり;
Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物、又はその塩、又はそれらの溶媒和物である。
[1-1]前記態様[1]の前記式(TH-2)の化合物において、pは、好ましくは、0~3の整数であり;より好ましくは、0~2の整数であり;更に好ましくは、0の整数である。
[1-2]前記態様[1]の前記式(TH-2)の化合物において、R1は、好ましくは、ハロゲン原子、ヒドロキシC1~6アルキル基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基であり;より好ましくは、ハロゲン原子、又はC1~6アルコキシC1~6アルキル基であり;更に好ましくは、フッ素原子、臭素原子、又はメトキシメチル基である。
[1-3]前記態様[1]の前記式(TH-2)の化合物において、R2a及び/又はR2bは、好ましくは、メチル基である。
[1-4]前記態様[1]の前記式(TH-2)の化合物において、好ましくは、Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、又はメタンスルホニル基であり;より好ましくは、p-トルエンスルホニル基である。
[1-5]前記態様[1]の前記式(TH-2)の化合物において、好ましくは、pは、0の整数であり;R2a及び/又はR2bは、メチル基であり;Eは、p-トルエンスルホニル基である。
[2]本発明の第2の態様は、下記式(TH-2a):
[式(TH-2a)中、R1a及びR1bは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;
R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基であり;
Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物、又はその塩、又はそれらの溶媒和物である。
R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基であり;
Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物、又はその塩、又はそれらの溶媒和物である。
[2-1]前記態様[2]の前記式(TH-2a)の化合物において、R1a及びR1bは、好ましくは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシC1~6アルキル基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基であり;より好ましくは、R1aは、水素原子、ハロゲン原子、又はC1~6アルコキシC1~6アルキル基であり、R1bは、水素原子又はハロゲン原子であり;更に好ましくは、R1aは、水素原子、フッ素原子、臭素原子、又はメトキシメチル基であり、R1bは、水素原子、フッ素原子、又は臭素原子であり、より具体的にはR1a及びR1bの組合せは、(R1a、R1b)=(水素原子、水素原子)、(水素原子、臭素原子)、(臭素原子、水素原子)、(メトキシメチル基、水素原子)、(フッ素原子、水素原子)、(水素原子、フッ素原子)、(フッ素原子、フッ素原子)であり;特に好ましくは、R1a及びR1bは、水素原子である。
[2-2]前記態様[2]の前記式(TH-2a)の化合物において、R2a及び/又はR2bは、好ましくは、メチル基である。
[2-3]前記態様[2]の前記式(TH-2a)の化合物において、好ましくは、Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、又はメタンスルホニル基であり;より好ましくは、p-トルエンスルホニル基である。
[2-4]前記態様[1]の前記式(TH-2)の化合物において、好ましくは、R1a及びR1bの組合せは、(R1a、R1b)=(水素原子、水素原子)、(水素原子、臭素原子)、(臭素原子、水素原子)、(メトキシメチル基、水素原子)、(フッ素原子、水素原子)、(水素原子、フッ素原子)、(フッ素原子、フッ素原子)であり;R2a及び/又はR2bは、メチル基であり;Eは、p-トルエンスルホニル基である。
[2-4-1]前記態様[2-4]の前記式(TH-2)の化合物において、より好ましくは、R1a及びR1bは、水素原子であり;R2a及び/又はR2bは、メチル基であり;Eは、p-トルエンスルホニル基である。
[3]本発明の第3の態様は、前記態様[1]の前記式(TH-2)又は前記態様[2]の前記式(TH-2a)の化合物における、好ましい化合物としての、以下に列挙される化合物、又はその塩、又はそれらの溶媒和物である。
1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート;
6-フルオロ-1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート;
7-フルオロ-1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート;
6,7-ジフルオロ-1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート;
6-ブロモ-1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート;
7-ブロモ-1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート;
6-(メトキシメチル)-1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート。
1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート;
6-フルオロ-1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート;
7-フルオロ-1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート;
6,7-ジフルオロ-1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート;
6-ブロモ-1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート;
7-ブロモ-1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート;
6-(メトキシメチル)-1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート。
[3-1]前記態様[3]の化合物において、より好ましい化合物は、1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート、又はその塩、又はそれらの溶媒和物である。
[4]本発明の第4の態様は、下記式(I):
[式(I)中、pは、0~4の整数であり;
R1は、各々独立して、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基である]で表される化合物を製造する方法であって、
式(TH-1):
[式(TH-1)中、p、R1、R2a及びR2bは、前記式(I)中に定義されている基と同じであり(式(TH-1)の一般的製造方法は、後述する式(TH-1)の製造方法を参照)]で表される化合物と、スルホニル化剤とを、塩基性溶媒中に加え、前記式(TH-1)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む混合溶液を形成し、0℃から前記式(TH-1)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(TH-2):
[式(TH-2)中、p、R1、R2a及びR2bは、前記式(I)中に定義されている基と同じであり;Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物を得る工程(工程[4]-1)、及び
式(TH-2)で表される化合物と、塩基とを、反応に関与しない溶媒中に加え、前記式(TH-2)で表される化合物と前記塩基とを含む混合溶液を形成し、0℃から前記式(TH-2)で表される化合物と前記塩基とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(I)で表される化合物を得る工程(工程[4]-2)を含む製造方法である。
R1は、各々独立して、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基である]で表される化合物を製造する方法であって、
式(TH-1):
式(TH-2)で表される化合物と、塩基とを、反応に関与しない溶媒中に加え、前記式(TH-2)で表される化合物と前記塩基とを含む混合溶液を形成し、0℃から前記式(TH-2)で表される化合物と前記塩基とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(I)で表される化合物を得る工程(工程[4]-2)を含む製造方法である。
[4-1]前記態様[4]の前記式(I)の化合物の製造方法において、pは、好ましくは、0~3の整数であり;より好ましくは、0~2の整数であり;更に好ましくは、0の整数である。
[4-2]前記態様[4]の前記式(I)の化合物の製造方法において、R1は、好ましくは、ハロゲン原子、ヒドロキシC1~6アルキル基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基であり;より好ましくは、ハロゲン原子、又はC1~6アルコキシC1~6アルキル基であり;更に好ましくは、フッ素原子、臭素原子、又はメトキシメチル基である。R1が複数ある場合、R1は同じでも異なっていてもよい。
[4-3]前記態様[4]の前記式(I)の化合物の製造方法において、R2a及び/又はR2bは、好ましくは、メチル基である。
[4-4]前記態様[4]の前記式(I)の化合物の製造方法において、Eは、好ましくは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、又はメタンスルホニル基であり;より好ましくは、p-トルエンスルホニル基である。
[4-5]前記態様[4]の前記式(I)の化合物の製造方法の(工程[4]-1)において、好ましくは、スルホニル化剤は、p-トルエンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホン酸無水物、ベンゼンスルホニルクロリド、p-ニトロベンゼンスルホニルクロリド、2,4-ジニトロベンゼンスルホニルクロリド、メタンスルホニルクロリド、又はトリフルオロメタンスルホン酸無水物であり;より好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホン酸無水物、ベンゼンスルホニルクロリド、又はメタンスルホニルクロリドであり;更に好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリド、又はp-トルエンスルホン酸無水物であり;特に好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリドである。
[4-6]前記態様[4]の前記式(I)の化合物の製造方法の(工程[4]-1)において、好ましくは、塩基性溶媒は、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、又は2,6-ルチジンであり;より好ましくは、ピリジンである。
[4-7]前記態様[4]の前記式(I)の化合物の製造方法の(工程[4]-1)において、好ましくは、反応温度は0℃から室温である。
[4-8]前記態様[4]の前記式(I)の化合物の製造方法の(工程[4]-2)において、好ましくは、塩基は、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、ナトリウムエトキシド、水素化ナトリウム、又は1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)であり;より好ましくは、カリウムtert-ブトキシド、又はナトリウムtert-ブトキシドであり;更に好ましくは、カリウムtert-ブトキシドである。
[4-9]前記態様[4]の前記式(I)の化合物の製造方法の(工程[4]-2)において、好ましくは、反応に関与しない溶媒は、tert-ブチルアルコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、又はN-メチルピロリドン(NMP)であり;より好ましくは、tert-ブチルアルコールである。
[4-10]前記態様[4]の前記式(I)の化合物の製造方法の(工程[4]-2)において、好ましくは、反応温度は室温から80℃である。
[4-11]前記態様[4]の前記式(I)の化合物の製造方法において、好ましくは、pは0~2の整数であり;R1は、フッ素原子、臭素原子、又はメトキシメチル基であり;R2a及び/又はR2bはメチル基であり;(工程[4]-1)において、スルホニル化剤はp-トルエンスルホニルクロリドであり、塩基性溶媒はピリジンであり、反応温度は0℃から室温であり;(工程[4]-2)において、塩基はカリウムtert-ブトキシドであり、溶媒はtert-ブチルアルコールであり、反応温度は室温から80℃である。
[4-12]前記態様[4]の前記式(I)の化合物の製造方法において、好ましくは、pは0の整数であり;R2a及び/又はR2bはメチル基であり;(工程[4]-1)において、スルホニル化剤はp-トルエンスルホニルクロリドであり、塩基性溶媒はピリジンであり、反応温度は0℃から室温であり;(工程[4]-2)において、塩基はカリウムtert-ブトキシドであり、溶媒はtert-ブチルアルコールであり、反応温度は室温から80℃である。
[5]本発明の第5の態様は、下記式(I-a):
[式(I-a)中、R1a及びR1bは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基である]で表される化合物を製造する方法であって、
式(TH-1a):
[式(TH-1a)中、R1a、R1b、R2a及びR2bは、前記式(I-a)中に定義されている基と同じであり(式(TH-1a)の製造方法は、後述する式(TH-1)の製造方法に準じる)]で表される化合物と、スルホニル化剤とを、塩基性溶媒中に加え、前記式(TH-1a)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む混合溶液を形成し、0℃から前記式(TH-1a)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(TH-2a):
[式(TH-2a)中、R1a、R1b、R2a及びR2bは、前記式(I-a)中に定義されている基と同じであり;Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物を得る工程(工程[5]-1)、及び
式(TH-2a)で表される化合物と、塩基とを、反応に関与しない溶媒中で、0℃から前記式(TH-2a)で表される化合物と前記塩基とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(I-a)で表される化合物を得る工程(工程[5]-2)を含む製造方法である。
式(TH-1a):
式(TH-2a)で表される化合物と、塩基とを、反応に関与しない溶媒中で、0℃から前記式(TH-2a)で表される化合物と前記塩基とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(I-a)で表される化合物を得る工程(工程[5]-2)を含む製造方法である。
[5-1]前記態様[5]の前記式(I-a)の化合物の製造方法において、R1a及びR1bは、好ましくは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシC1~6アルキル基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基であり;より好ましくは、R1aは、水素原子、ハロゲン原子、又はC1~6アルコキシC1~6アルキル基であり、R1bは、水素原子又はハロゲン原子であり;更に好ましくは、R1aは、水素原子、フッ素原子、臭素原子、又はメトキシメチル基であり、R1bは、水素原子、フッ素原子、又は臭素原子であり、より具体的にはR1a及びR1bの組合せは、(R1a、R1b)=(水素原子、水素原子)、(水素原子、臭素原子)、(臭素原子、水素原子)、(メトキシメチル基、水素原子)、(フッ素原子、水素原子)、(水素原子、フッ素原子)、(フッ素原子、フッ素原子)であり;特に好ましくは、R1a及びR1bは水素原子である。
[5-2]前記態様[5]の前記式(I-a)の化合物の製造方法において、R2a及び/又はR2bは、好ましくは、メチル基である。
[5-3]前記態様[5]の前記式(I-a)の化合物の製造方法において、Eは、好ましくは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、又はメタンスルホニル基であり;より好ましくは、p-トルエンスルホニル基である。
[5-4]前記態様[5]の前記式(I-a)の化合物の製造方法の(工程[5]-1)において、好ましくは、スルホニル化剤は、p-トルエンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホン酸無水物、ベンゼンスルホニルクロリド、p-ニトロベンゼンスルホニルクロリド、2,4-ジニトロベンゼンスルホニルクロリド、メタンスルホニルクロリド、又はトリフルオロメタンスルホン酸無水物であり;より好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホン酸無水物、ベンゼンスルホニルクロリド、又はメタンスルホニルクロリドであり;更に好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリド、又はp-トルエンスルホン酸無水物であり;特に好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリドである。
[5-5]前記態様[5]の前記式(I-a)の化合物の製造方法の(工程[5]-1)において、好ましくは、塩基性溶媒は、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、又は2,6-ルチジンであり;より好ましくは、ピリジンである。
[5-6]前記態様[5]の前記式(I-a)の化合物の製造方法の(工程[5]-1)において、好ましくは、反応温度は0℃から室温である。
[5-7]前記態様[5]の前記式(I-a)の化合物の製造方法の(工程[5]-2)において、好ましくは、塩基は、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、ナトリウムエトキシド、水素化ナトリウム、又は1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)であり;より好ましくは、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、又はナトリウムエトキシドであり;更に好ましくは、カリウムtert-ブトキシドである。
[5-8]前記態様[5]の前記式(I-a)の化合物の製造方法の(工程[5]-2)において、好ましくは、反応に関与しない溶媒は、tert-ブチルアルコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、又はN-メチルピロリドン(NMP)であり;より好ましくは、tert-ブチルアルコールである。
[5-9]前記態様[5]の前記式(I-a)の化合物の製造方法の(工程[5]-2)において、好ましくは、反応温度は室温から80℃である。
[5-10]前記態様[5]の前記式(I-a)の化合物の製造方法において、好ましくは、R1a及びR1bの組合せは、(R1a、R1b)=(水素原子、水素原子)、(水素原子、臭素原子)、(臭素原子、水素原子)、(メトキシメチル基、水素原子)、(フッ素原子、水素原子)、(水素原子、フッ素原子)、(フッ素原子、フッ素原子)であり;R2a及び/又はR2bはメチル基であり;(工程[5]-1)において、スルホニル化剤はp-トルエンスルホニルクロリドであり、塩基性溶媒はピリジンであり、反応温度は0℃から室温であり;(工程[5]-2)において、塩基はカリウムtert-ブトキシドであり、溶媒はtert-ブチルアルコールであり、反応温度は室温から80℃である。
[5-11]前記態様[5]の前記式(I-a)の化合物の製造方法において、好ましくは、R1a及びR1bは水素原子であり;R2a及び/又はR2bはメチル基であり;(工程[5]-1)において、スルホニル化剤はp-トルエンスルホニルクロリドであり、塩基性溶媒はピリジンであり、反応温度は0℃から室温であり;(工程[5]-2)において、塩基はカリウムtert-ブトキシドであり、溶媒はtert-ブチルアルコールであり、反応温度は室温から80℃である。
[6]本発明の第6の態様は、下記式(TH-2):
[式(TH-2)中、pは、0~4の整数であり;
R1は、各々独立して、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基であり;Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物を製造する方法であって、式(TH-1):
[式(TH-1)中、p、R1、R2a及びR2bは、前記式(TH-2)中に定義されている基と同じであり]で表される化合物とスルホニル化剤とを塩基性溶媒中に加え、前記式(TH-1)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む混合溶液を形成し、0℃から前記式(TH-1)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(TH-2)で表される化合物を得る製造方法である。
R1は、各々独立して、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基であり;Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物を製造する方法であって、式(TH-1):
[6-1]前記態様[6]の前記式(TH-2)の化合物の製造方法において、pは、好ましくは、0~3の整数であり;より好ましくは、0~2の整数であり;更に好ましくは、0の整数である。
[6-2]前記態様[6]の前記式(TH-2)の化合物の製造方法において、R1は、好ましくは、ハロゲン原子、ヒドロキシC1~6アルキル基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基であり;より好ましくは、ハロゲン原子、又はC1~6アルコキシC1~6アルキル基であり;更に好ましくは、フッ素原子、臭素原子、又はメトキシメチル基である。R1が複数ある場合、R1は同じでも異なっていてもよい。
[6-3]前記態様[6]の前記式(TH-2)の化合物の製造方法において、R2a及び/又はR2bは、好ましくは、メチル基である。
[6-4]前記態様[6]の前記式(TH-2)の化合物の製造方法において、Eは、好ましくは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、又はメタンスルホニル基であり;より好ましくは、p-トルエンスルホニル基である。
[6-5]前記態様[6]の前記式(TH-2)の化合物の製造方法において、好ましくは、スルホニル化剤は、p-トルエンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホン酸無水物、ベンゼンスルホニルクロリド、p-ニトロベンゼンスルホニルクロリド、2,4-ジニトロベンゼンスルホニルクロリド、メタンスルホニルクロリド、又はトリフルオロメタンスルホン酸無水物であり;より好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホン酸無水物、ベンゼンスルホニルクロリド、又はメタンスルホニルクロリドであり;更に好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリド、又はp-トルエンスルホン酸無水物であり;特に好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリドである。
[6-6]前記態様[6]の前記式(TH-2)の化合物の製造方法において、好ましくは、塩基性溶媒は、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、又は2,6-ルチジンであり;より好ましくは、ピリジンである。
[6-7]前記態様[6]の前記式(TH-2)の化合物の製造方法において、好ましくは、反応温度は0℃から室温である。
[6-8]前記態様[6]の前記式(TH-2)の化合物の製造方法において、好ましくは、pは0~2の整数であり;R1は、フッ素原子、臭素原子、又はメトキシメチル基であり;R2a及び/又はR2bはメチル基であり;スルホニル化剤はp-トルエンスルホニルクロリドであり、塩基性溶媒はピリジンであり、反応温度は0℃から室温である。
[6-9]前記態様[6]の前記式(TH-2)の化合物の製造方法において、好ましくは、pは0の整数であり;R2a及び/又はR2bはメチル基であり;スルホニル化剤はp-トルエンスルホニルクロリドであり、塩基性溶媒はピリジンであり、反応温度は0℃から室温である。
[7]本発明の第7の態様は、下記式(TH-2a):
[式(TH-2a)中、R1a及びR1bは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基であり;Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物を製造する方法であって、式(TH-1a):
[式(TH-1a)中、R1a、R1b、R2a及びR2bは、前記式(TH-2a)中に定義されている基と同じであり(式(TH-1a)の製造方法は、後述する式(TH-1)の製造方法に準じる)]で表される化合物とスルホニル化剤とを塩基性溶媒中に加え、前記式(TH-1a)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む混合溶液を形成し、0℃から前記式(TH-1a)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(TH-2a)で表される化合物を得る製造方法である。
[7-1]前記態様[7]の前記式(TH-2a)の化合物の製造方法において、R1a及びR1bは、好ましくは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシC1~6アルキル基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基であり;より好ましくは、R1aは、水素原子、ハロゲン原子、又はC1~6アルコキシC1~6アルキル基であり、R1bは、水素原子又はハロゲン原子であり;更に好ましくは、R1aは、水素原子、フッ素原子、臭素原子、又はメトキシメチル基であり、R1bは、水素原子、フッ素原子、又は臭素原子であり、より具体的にはR1a及びR1bの組合せは、(R1a、R1b)=(水素原子、水素原子)、(水素原子、臭素原子)、(臭素原子、水素原子)、(メトキシメチル基、水素原子)、(フッ素原子、水素原子)、(水素原子、フッ素原子)、(フッ素原子、フッ素原子)であり;特に好ましくは、R1a及びR1bは水素原子である。
[7-2]前記態様[7]の前記式(TH-2a)の化合物の製造方法において、R2a及び/又はR2bは、好ましくは、メチル基である。
[7-3]前記態様[7]の前記式(TH-2a)の化合物の製造方法において、Eは、好ましくは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、又はメタンスルホニル基であり;より好ましくは、p-トルエンスルホニル基である。
[7-4]前記態様[7]の前記式(TH-2a)の化合物の製造方法において、好ましくは、スルホニル化剤は、p-トルエンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホン酸無水物、ベンゼンスルホニルクロリド、p-ニトロベンゼンスルホニルクロリド、2,4-ジニトロベンゼンスルホニルクロリド、メタンスルホニルクロリド、又はトリフルオロメタンスルホン酸無水物であり;より好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホン酸無水物、ベンゼンスルホニルクロリド、又はメタンスルホニルクロリドであり;更に好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリド、又はp-トルエンスルホン酸無水物であり;特に好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリドである。
[7-5]前記態様[7]の前記式(TH-2a)の化合物の製造方法において、好ましくは、塩基性溶媒は、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、又は2,6-ルチジンであり;より好ましくは、ピリジンである。
[7-6]前記態様[7]の前記式(TH-2a)の化合物の製造方法において、好ましくは、反応温度は0℃から室温である。
[7-7]前記態様[7]の前記式(TH-2a)の化合物の製造方法において、好ましくは、R1a及びR1bの組合せは、(R1a、R1b)=(水素原子、水素原子)、(水素原子、臭素原子)、(臭素原子、水素原子)、(メトキシメチル基、水素原子)、(フッ素原子、水素原子)、(水素原子、フッ素原子)、(フッ素原子、フッ素原子)であり;R2a及び/又はR2bはメチル基であり;スルホニル化剤はp-トルエンスルホニルクロリドであり、塩基性溶媒はピリジンであり、反応温度は0℃から室温である。
[7-8]前記態様[7]の前記式(TH-2a)の化合物の製造方法において、好ましくは、R1a及びR1bは水素原子であり;R2a及び/又はR2bはメチル基であり;スルホニル化剤はp-トルエンスルホニルクロリドであり、塩基性溶媒はピリジンであり、反応温度は0℃から室温である。
[8]本発明の第8の態様は、下記式(I):
[式(I)中、pは、0~4の整数であり;
R1は、各々独立して、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基である]で表される化合物を製造する方法であって、式(TH-2):
[式(TH-2)中、p、R1、R2a及びR2bは、前記式(I)中に定義されている基と同じであり;Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物と、塩基とを、反応に関与しない溶媒中に加え、前記式(TH-2)で表される化合物と前記塩基とを含む混合溶液を形成し、0℃から前記式(TH-2)で表される化合物と前記塩基とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(I)で表される化合物を得る製造方法である。
R1は、各々独立して、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基である]で表される化合物を製造する方法であって、式(TH-2):
[8-1]前記態様[8]の前記式(I)の化合物の製造方法において、pは、好ましくは、0~3の整数であり;より好ましくは、0~2の整数であり;更に好ましくは、0の整数である。
[8-2]前記態様[8]の前記式(I)の化合物の製造方法において、R1は、好ましくは、ハロゲン原子、ヒドロキシC1~6アルキル基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基であり;より好ましくは、ハロゲン原子、又はC1~6アルコキシC1~6アルキル基であり;更に好ましくは、フッ素原子、臭素原子、又はメトキシメチル基である。R1が複数ある場合、R1は同じでも異なっていてもよい。
[8-3]前記態様[8]の前記式(I)の化合物の製造方法において、R2a及び/又はR2bは、好ましくは、メチル基である。
[8-4]前記態様[8]の前記式(I)の化合物の製造方法において、Eは、好ましくは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、又はメタンスルホニル基であり;より好ましくは、p-トルエンスルホニル基である。
[8-5]前記態様[8]の前記式(I)の化合物の製造方法において、好ましくは、塩基は、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、ナトリウムエトキシド、水素化ナトリウム、又は1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)であり;より好ましくは、カリウムtert-ブトキシド、又はナトリウムtert-ブトキシドであり;更に好ましくは、カリウムtert-ブトキシドである。
[8-6]前記態様[8]の前記式(I)の化合物の製造方法において、好ましくは、反応に関与しない溶媒は、tert-ブチルアルコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、又はN-メチルピロリドン(NMP)であり;より好ましくは、tert-ブチルアルコールである。
[8-7]前記態様[8]の前記式(I)の化合物の製造方法において、好ましくは、反応温度は室温から80℃である。
[8-8]前記態様[8]の前記式(I)の化合物の製造方法において、好ましくは、pは0~2の整数であり;R1は、フッ素原子、臭素原子、又はメトキシメチル基であり;R2a及び/又はR2bはメチル基であり;塩基はカリウムtert-ブトキシドであり、溶媒はtert-ブチルアルコールであり、反応温度は室温から80℃である。
[8-9]前記態様[8]の前記式(I)の化合物の製造方法において、好ましくは、pは0の整数であり;R2a又はR2bはメチル基であり;塩基はカリウムtert-ブトキシドであり、溶媒はtert-ブチルアルコールであり、反応温度は室温から80℃である。
[9]本発明の第9の態様は、下記式(I-a):
[式(I-a)中、R1a及びR1bは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基である]で表される化合物を製造する方法であって、式(TH-2a):
[式(TH-2a)中、R1a、R1b、R2a及びR2bは、前記式(I-a)中に定義されている基と同じであり;Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物と塩基とを、反応に関与しない溶媒中で、0℃から前記式(TH-2a)で表される化合物と前記塩基とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(I-a)で表される化合物を得る製造方法である。
[9-1]前記態様[9]の前記式(I-a)の化合物の製造方法において、R1a及びR1bは、好ましくは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシC1~6アルキル基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基であり;より好ましくは、R1aは、水素原子、ハロゲン原子、又はC1~6アルコキシC1~6アルキル基であり、R1bは、水素原子又はハロゲン原子であり;更に好ましくは、R1aは、水素原子、フッ素原子、臭素原子、又はメトキシメチル基であり、R1bは、水素原子、フッ素原子、又は臭素原子であり、より具体的にはR1a及びR1bの組合せは、(R1a、R1b)=(水素原子、水素原子)、(水素原子、臭素原子)、(臭素原子、水素原子)、(メトキシメチル基、水素原子)、(フッ素原子、水素原子)、(水素原子、フッ素原子)、(フッ素原子、フッ素原子)であり;特に好ましくは、R1a及びR1bは水素原子である。
[9-2]前記態様[9]の前記式(I-a)の化合物の製造方法において、R2a及び/又はR2bは、好ましくは、メチル基である。
[9-3]前記態様[9]の前記式(I-a)の化合物の製造方法において、Eは、好ましくは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、又はメタンスルホニル基であり;より好ましくは、p-トルエンスルホニル基である。
[9-4]前記態様[9]の前記式(I-a)の化合物の製造方法において、好ましくは、塩基は、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、ナトリウムエトキシド、水素化ナトリウム、又は1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)であり;より好ましくは、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、又はナトリウムエトキシドであり;更に好ましくは、カリウムtert-ブトキシドである。
[9-5]前記態様[9]の前記式(I-a)の化合物の製造方法において、好ましくは、反応に関与しない溶媒は、tert-ブチルアルコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、又はN-メチルピロリドン(NMP)であり;より好ましくは、tert-ブチルアルコールである。
[9-6]前記態様[9]の前記式(I-a)の化合物の製造方法において、好ましくは、反応温度は室温から80℃である。
[9-7]前記態様[9]の前記式(I-a)の化合物の製造方法において、好ましくは、R1a及びR1bの組合せは、(R1a、R1b)=(水素原子、水素原子)、(水素原子、臭素原子)、(臭素原子、水素原子)、(メトキシメチル基、水素原子)、(フッ素原子、水素原子)、(水素原子、フッ素原子)、(フッ素原子、フッ素原子)であり;R2a及び/又はR2bはメチル基であり;塩基はカリウムtert-ブトキシドであり、溶媒はtert-ブチルアルコールであり、反応温度は室温から80℃である。
[9-8]前記態様[9]の前記式(I-a)の化合物の製造方法において、好ましくは、R1a及びR1bは水素原子であり;R2a及び/又はR2bはメチル基であり;塩基はカリウムtert-ブトキシドであり、溶媒はtert-ブチルアルコールであり、反応温度は室温から80℃である。
[10]本発明の第10の態様は、下記(Scheme6)中[(Scheme6)中、式(TH-1)、(TH-2)及び(I)におけるp、E、R1、R2a及びR2bは、前記態様[4]中に定義されている基と同じ基であり;工程[1]-1及び工程[1]-2の反応条件は、前記態様[4]中の反応条件と同じである]の、式(I)で表される1,1-ジアルキル-1,2-ジヒドロナフタレン誘導体の製造方法及び当該製造方法の中間体である。
[11]本発明の第11の態様は、下記(Scheme7)中[(Scheme7)中、式(TH-1a)、(TH-2a)及び(I-a)におけるE、R1a、R1b、R2a及びR2bは、前記態様[5]中に定義されている基と同じ基であり;工程[2]-1及び工程[2]-2の反応条件は、前記態様[5]中の反応条件と同じである]の、式(I-a)で表される1,1-ジアルキル-1,2-ジヒドロナフタレン誘導体の製造方法及び当該製造方法の中間体である。
以下に、上記態様[1]~[11]の各式中の各基について具体的に説明する。
以下に、本明細書中の、上記式(TH-1)、式(TH-2)、式(I)及びそれらの下位概念に該当する式等中の各基について具体的に説明する。
本発明の化合物に関する説明において、例えば「C1~6」とは、構成炭素原子数が1から6であることを示し、特に断らない限り、直鎖、分枝鎖又は環状の基の総炭素原子数を表す。鎖状の基と環状の基を含む基については「鎖と環の総炭素原子数」を意味する。
以下に、本明細書中の、上記式(TH-1)、式(TH-2)、式(I)及びそれらの下位概念に該当する式等中の各基について具体的に説明する。
本発明の化合物に関する説明において、例えば「C1~6」とは、構成炭素原子数が1から6であることを示し、特に断らない限り、直鎖、分枝鎖又は環状の基の総炭素原子数を表す。鎖状の基と環状の基を含む基については「鎖と環の総炭素原子数」を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン化C1~6アルキル基」等における「ハロゲン化」とは、置換基として数個の、好ましくは1~5個の前記「ハロゲン原子」を有していてもよいことを意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「シアノ化C1~6アルキル」等における「シアノ化」とは、置換基として数個の、好ましくは1~5個の「シアノ基」を有していてもよいことを意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン化C1~6アルキル基」等における「ハロゲン化」とは、置換基として数個の、好ましくは1~5個の前記「ハロゲン原子」を有していてもよいことを意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「シアノ化C1~6アルキル」等における「シアノ化」とは、置換基として数個の、好ましくは1~5個の「シアノ基」を有していてもよいことを意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1~6アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、又はヘキシル等の基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン化C1~6アルキル基」とは、前記「C1~6アルキル」が数個の、好ましくは1~5個のハロゲン原子で任意に置換されている基を意味し、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル、又はペンタフルオロエチル等の基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「ヒドロキシC1~6アルキル基」とは、前記「C1~6アルキル」が数個の、好ましくは1~5個の水酸基で任意に置換されている基を意味し、例えば、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、又は2,2-ジメチル-2-ヒドロキシエチル(=2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)等の基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「シアノ化C1~6アルキル基」とは、前記「C1~6アルキル」が数個の、好ましくは1~5個のシアノで任意に置換されている基を意味し、例えば、シアノメチル、1-シアノエチル、又は2-シアノエチル等の基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「シアノ化C1~6アルキル基」とは、前記「C1~6アルキル」が数個の、好ましくは1~5個のシアノで任意に置換されている基を意味し、例えば、シアノメチル、1-シアノエチル、又は2-シアノエチル等の基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1~6アルコキシ基」とは、前記した「C1~6アルキル」が酸素原子に結合したアルコキシを表し、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、又はヘキシルオキシ等の基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン化C1~6アルコキシ基」とは、前記した「ハロゲン化C1~6アルキル」が酸素原子に結合したハロゲン化アルコキシを表し、例えば、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、又は1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ等の基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン化C1~6アルコキシ基」とは、前記した「ハロゲン化C1~6アルキル」が酸素原子に結合したハロゲン化アルコキシを表し、例えば、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、又は1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ等の基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1~6アルコキシC1~6アルキル基」とは、前記「C1~6アルコキシ」が前記「C1~6アルキル」に置換した基を意味する。本明細書中、特に断りのない限り、「C1~6アルコキシC1~6アルキル」としては、例えば、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキシエチル、1,1-ジメトキシメチル、又は1,1-ジエトキシエチル等の基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基」とは、「アミノ基」の窒素原子上の一つ又は二つの水素原子が、「C1~6アルキル-C(O)-基」で置換したアミノ基を意味し、例えば、アセトアミド、プロピオンアミド、ブチルアミド、イソブチルアミド、バレルアミド、イソバレルアミド、ピバルアミド、ヘキサンアミド、ヘプタンアミド、シクロプロパンカルボキサミド、シクロブタンカルボキサミド、シクロペンタンカルボキサミド、シクロヘキサンカルボキサミド、2-メチルシクロプロパンカルボキサミド、又はジアセトアミド等の基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1~6アルコキシカルボニル基」とは、「カルボキシ基(-COOH)」の水素原子が前記「C1~6アルキル基」に置換した基、即ち「エステル基」を意味し、例えば、メトキシカルボニル(メチルエステル)、エトキシカルボニル(エチルエステル)、又はtert-ブトキシカルボニル(tert-ブチルエステル)等の基が挙げられる。
本明細書前記態様中、特に断りのない限り、「スルホニル基」としては、メタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基等の基が挙げられる。但し、上記に記載したスルホニル基に必ずしも限定されるわけではない。
本明細書前記態様中、特に断りのない限り、「スルホニル化剤」は、対象化合物のヒドロキシ基をスルホニル基へと置換することのできるものを意味し、例えば、スルホニル化剤として、p-トルエンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホン酸無水物、ベンゼンスルホニルクロリド、p-ニトロベンゼンスルホニルクロリド、2,4-ジニトロベンゼンスルホニルクロリド、メタンスルホニルクロリド、又はトリフルオロメタンスルホン酸無水物等が挙げられる。但し、上記に記載したスルホニル化剤に必ずしも限定されるわけではない。
本明細書前記態様中、特に断らない限り、「塩基性溶媒」としては、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、2,6-ルチジン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、又はN-メチルモルホリン等の当該反応に影響がでない塩基性溶媒が挙げられる。但し、上記に記載した塩基性溶媒に必ずしも限定されるわけではない。これらの溶媒は、一種の溶媒を単独で用いてもよく、又は適宜選択し二種以上の溶媒を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本明細書前記態様中、特に断らない限り、「塩基」としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸三カリウム、酢酸ナトリウム、フッ化セシウム、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ピリジン、ルチジン、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルピロリジン、N-メチルモルホリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)、イミダゾール、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、メチルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム等の塩基が挙げられる。但し、上記に記載した塩基に必ずしも限定されるわけではない。
本明細書前記態様中、「反応に関与しない溶媒」は、例えば、水、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、tert-ブチルアルコール、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン(NMP)、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3‐ジメチル‐2‐イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、及び1,2-ジクロロエタン等から選ばれる当該反応に影響がでない溶媒が挙げられる。但し、上記に記載した溶媒に必ずしも限定されるわけではない。これらの溶媒は、溶媒は、一種の溶媒を単独で用いてもよく、又は適宜選択し二種以上の溶媒を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本明細書中、特に断りのない限り、環状基に可変置換基が置換している場合、該可変置換基は環状基の特定の炭素原子に結合されていない事を意味する。例えば、下記式Aにおける可変置換基Rxは、該式Aにおける炭素原子i、ii、iii、またはivの何れかに置換する事ができる事を意味する。
本明細書中の化合物の式(TH-1)における水酸基には、光学異性体が存在し得る。本明細書中、特に断りが無い限り、式(TH-1)には(R)体及び(S)体で表される異性体が含まれることを意味する。又、同様に式(TH-2)、式(TH-1a)及び式(TH-2a)についても、(R)体及び(S)体で表される異性体が含まれることを意味する。
本発明の化合物は、置換基の種類によって、酸付加塩を形成する場合や塩基との塩を形成する場合がある。かかる塩としては、製薬学的に許容し得る塩であれば特に限定されないが、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性、又は酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩などが挙げられる(例えば、モノ塩の他、二ナトリウム塩、二カリウム塩も含む)。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、t-ブチルアミン、t-オクチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピペリジン、モルホリン、ピリジン、ピコリン、リシン、アルギニン、オルニチン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、グルコサミン、フェニルグリシンアルキルエステル、グアニジン、2,6-ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、よう化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、エナント酸、カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、乳酸、ソルビン酸、マンデル酸等の脂肪族モノカルボン酸等との塩、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸等の脂肪族ジカルボン酸との塩、クエン酸等の脂肪族トリカルボン酸との塩、安息香酸、サリチル酸等の芳香族モノカルボン酸との塩、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸の塩、桂皮酸、グリコール酸、ピルビン酸、オキシル酸、サリチル酸、N-アセチルシステイン等の有機カルボン酸との塩、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸との塩、アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸類との酸付加塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩など)などの無機塩、アンモニウム塩など、又、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸など無機酸との塩、又は酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などの有機酸との塩が挙げられる。
前記塩は、常法に従い、例えば、本発明の化合物と適量の酸もしくは塩基を含む溶液を混合することにより目的の塩を形成させた後に分別濾取するか、もしくは該混合溶媒を留去することにより得ることができる。又、本発明の化合物又はその塩は、水、エタノール、グリセロール等の溶媒と溶媒和物を形成し得る。
塩に関する総説として、Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use、Stahl&Wermuth(Wiley-VCH、2002)が出版されており、本書に詳細な記載がなされている。
塩に関する総説として、Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use、Stahl&Wermuth(Wiley-VCH、2002)が出版されており、本書に詳細な記載がなされている。
本明細書中の化合物は、非溶媒和形態もしくは溶媒和形態で存在することがあり得る。本明細書において、「溶媒和物」は、本発明の化合物と1種または複数の薬学的に許容される溶媒分子(例えば、水、エタノール等)を含む分子複合体を意味する。前記溶媒分子が水であるとき、特に「水和物」と言う。
本明細書中の化合物が、幾何異性体(ジオメトリカルアイソマー)、配置異性体(コンフィギュレーショナルアイソマー)、互変異性体(トウトメリックアイソマー)、光学異性体(オプティカルアイソマー)、立体異性体(ジアステレオマー)、位置異性体(レジオアイソマー)、回転異性体(ロテイショナルアイソマー)などの異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も本発明の化合物に包含される。
本明細書中の化合物に、幾何異性体、配置異性体、立体異性体、配座異性体等が存在する場合には、公知の手段によりそれぞれを単離することができる。
本明細書中の化合物が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体、互変異性体を含有する場合には、自体公知の合成手法、分離手法により各々の異性体を単一の化合物として得ることができる。例えば、光学分割法としては、自体公知の方法、例えば、(1)分別再結晶法、(2)ジアステレオマー法、(3)キラルカラム法等が挙げられる。
(1)分別再結晶法:ラセミ体に対して光学分割剤をイオン結合させることにより結晶性のジアステレオマーを得た後、これを分別再結晶法によって分離し、所望により、中和工程を経てフリーの光学的に純粋な化合物を得る方法である。光学分割剤としては、例えば、(+)-マンデル酸、(-)-マンデル酸、(+)-酒石酸、(-)-酒石酸、(+)-1-フェネチルアミン、(-)-1-フェネチルアミン、シンコニン、(-)-シンコニジン、ブルシン等が挙げられる。
(2)ジアステレオマー法:ラセミ体の混合物に光学分割剤を共有結合(反応)させ、ジアステレオマーの混合物とした後、これを通常の分離手段(例、分別再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)等)等を経て光学的に純粋なジアステレオマーへ分離した後、加水分解反応等の化学的な処理により、光学分割剤を除去することにより、光学的に純粋な光学異性体を得る方法である。例えば、本発明の化合物分子内に水酸基または1級、2級アミノ基を有する場合、該化合物と光学活性な有機酸(例、MTPA〔α-メトキシ-α-(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、(-)-メントキシ酢酸等)等とを縮合反応に付すことにより、それぞれエステル体またはアミド体のジアステレオマーが得られる。一方、本発明の化合物分子内にカルボキシ基を有する場合、該化合物と光学活性アミンまたはアルコール試薬とを縮合反応に付すことにより、それぞれアミド体またはエステル体のジアステレオマーが得られる。上記の分離された各ジアステレオマーは、酸加水分解または塩基性加水分解反応に付すことにより、元の化合物の光学異性体に変換される。
(3)キラルカラム法:ラセミ体またはその塩をキラルカラム(光学異性体分離用カラム)でのクロマトグラフィーに付すことで、直接光学分割する方法である。例えば、高速液体クロマトグラフィー(High performance liquid chromatography:HPLC)の場合、ダイセル社製CHIRALシリーズ等のキラルカラムに光学異性体の混合物を添加し、水、種々の緩衝液(例、リン酸緩衝液)、有機溶媒(例、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、トリフルオロ酢酸、ジエチルアミン)を単独で、または混合した溶液として用いて、展開させることにより、光学異性体を分離することができる。また、例えば、ガスクロマトグラフィーの場合、CP-Chirasil-DeX CB(ジーエルサイエンス社製)等のキラルカラムを使用して分離することができる。
本明細書中の化合物は、結晶となり得る場合もある。結晶である場合、その結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても本発明の化合物に包含される。また、本明細書中の化合物の結晶に、結晶多形がある場合には、いずれの結晶型も本発明の化合物に包含される。
本明細書中の化合物は、薬学的に許容され得る共結晶または共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶塩とは、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性、溶解性および安定性等)を持つ、室温で二種またはそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶または共結晶塩は、自体公知の共結晶化法に従い製造することができる。
本明細書中の化合物には、同位元素(例えば、水素の同位体、2Hおよび3Hなど、炭素の同位体、11C、13C、および14Cなど、塩素の同位体、36Clなど、フッ素の同位体、18Fなど、ヨウ素の同位体、123Iおよび125Iなど、窒素の同位体、13Nおよび15Nなど、酸素の同位体、15O、17O、および18Oなど、リンの同位体、32Pなど、ならびに硫黄の同位体、35Sなど)で標識、又は置換された化合物も包含される。
ある種の同位元素(例えば、11C、18F、15O、および13Nなどの陽電子放出同位元素)で標識または置換された本発明の化合物は、例えば、陽電子断層法(Positron Emission Tomography;PET)において使用するトレーサー(PETトレーサー)として用いることができ、医療診断などの分野において有用である。
ある種の同位体標識で標識または置換された本発明の化合物は、薬物および/または基質の組織分布研究において有用である。例えば、3Hおよび14Cは、それらの標識または置換が容易であり、かつ検出手段が容易である点から、該研究目的において有用である。
同位体標識された本発明の化合物は、当業者に知られている通常の技法によって、または後述の実施例に記載する合成方法に類似する方法によって得る事ができる。また、非標識化合物の代わりに、得られた同位体標識化合物を薬理実験に用いる事ができる。
本発明の製造方法において、「0℃から前記式(TH-1)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む前記混合溶液が還流する温度」、「0℃から前記式(TH-2)で表される化合物と前記塩基とを含む前記混合溶液が還流する温度」、「0℃から前記式(TH-1a)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む前記混合溶液が還流する温度」、及び「0℃から前記式(TH-2a)で表される化合物と前記塩基とを含む前記混合溶液が還流する温度」の意味する処は、それぞれ、0℃から各混合溶液(溶媒)が還流する温度迄の範囲内の任意の温度を意味する。
なお、本明細書において、特に断らない限り、「室温」とは、実験室、研究室等の温度の意味であり、通常約1℃から約30℃、好ましくは通常約5℃から約30℃、より好ましくは通常約15℃から約25℃、更に好ましくは20±3℃の温度を示すものとする。
なお、本明細書において、特に断らない限り、「室温」とは、実験室、研究室等の温度の意味であり、通常約1℃から約30℃、好ましくは通常約5℃から約30℃、より好ましくは通常約15℃から約25℃、更に好ましくは20±3℃の温度を示すものとする。
本発明の製造方法において、使用する溶媒は、一種の溶媒を単独で用いてもよく、又は反応条件により適宜選択し二種以上の溶媒を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本発明の製造方法において、化合物の抽出、乾燥、精製等の工程は、周知の方法で適宜行い得る。
本発明の製造方法において、各工程における反応時間は、特に断らない限り、反応が十分に進行する時間であればよく、適宜選択し得る。
本発明の製造方法において、化合物の抽出、乾燥、精製等の工程は、周知の方法で適宜行い得る。
本発明の製造方法において、各工程における反応時間は、特に断らない限り、反応が十分に進行する時間であればよく、適宜選択し得る。
[本明細書中の式(TH-1)で表される化合物の製造方法]
以下に、本発明における、式(TH-1)で表される化合物の製造方法について詳細に説明する。式(TH-1)で表される化合物及びその溶媒和物は、市販化合物又は市販化合物から文献公知の製造方法により容易に得ることが出来る化合物を出発原料若しくは合成中間体として、既知の一般的化学的な製造方法を組み合わせることで容易に製造することが可能であり、例えば、以下に示す代表的な製造方法に従い製造することができる。
尚、式(SM-2)及び式(KT-1)の式中におけるp、R1、R2a及びR2bの定義は、特に断らない限り、前記態様[1]ないし[4]に記載された各々の定義と同一である。
以下に、本発明における、式(TH-1)で表される化合物の製造方法について詳細に説明する。式(TH-1)で表される化合物及びその溶媒和物は、市販化合物又は市販化合物から文献公知の製造方法により容易に得ることが出来る化合物を出発原料若しくは合成中間体として、既知の一般的化学的な製造方法を組み合わせることで容易に製造することが可能であり、例えば、以下に示す代表的な製造方法に従い製造することができる。
尚、式(SM-2)及び式(KT-1)の式中におけるp、R1、R2a及びR2bの定義は、特に断らない限り、前記態様[1]ないし[4]に記載された各々の定義と同一である。
式(TH-1)の化合物の製造方法において、式(SM-2)及び式(KT-1)の化合物は、塩を形成していてもよく、かかる塩としては、製薬学的に許容し得る塩であれば特に限定されないが、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性、又は酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩などが挙げられる(例えば、モノ塩の他、二ナトリウム塩、二カリウム塩も含む)。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、t-ブチルアミン、t-オクチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピペリジン、モルホリン、ピリジン、ピコリン、リシン、アルギニン、オルニチン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、グルコサミン、フェニルグリシンアルキルエステル、グアニジン、2,6-ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、よう化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、エナント酸、カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、乳酸、ソルビン酸、マンデル酸等の脂肪族モノカルボン酸等との塩、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸等の脂肪族ジカルボン酸との塩、クエン酸等の脂肪族トリカルボン酸との塩、安息香酸、サリチル酸等の芳香族モノカルボン酸との塩、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸の塩、桂皮酸、グリコール酸、ピルビン酸、オキシル酸、サリチル酸、N-アセチルシステイン等の有機カルボン酸との塩、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸との塩、アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸類との酸付加塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩など)などの無機塩、アンモニウム塩など、又、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸など無機酸との塩、又は酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などの有機酸との塩が挙げられる。
また、式(TH-1)の化合物の製造方法において、式(KT-1)の化合物は、反応液のままか粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、それ自体が公知の手段、例えば、抽出、濃縮、中和、濾過、蒸留、再結晶、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精製することができる。
式(TH-1)の化合物の製造方法において、式(SM-2)及び式(KT-1)の化合物が変換可能な官能基(例えば、カルボキシ基、アミノ基、水酸基、カルボニル基、メルカプト基、C1~6アルコキシカルボニル基、C6~14アリールオキシカルボニル基、C7~20アラルキルオキシカルボニル基、スルホ基(-SO2OH)、ハロゲン原子等)を含む場合、これらの官能基を、例えば、ラーロック(Richard C.Larock)らの、コンプリヘンシブ・オルガニック・トランスフォーメーション(Comprehensive Organic Transformations)、第2版、1999年10月刊、ウィリー ビーシーエッチ(Wiley-VCH)社、の成書に記載の方法等に準じて、変換することができる。
また、式(TH-1)の化合物の製造方法において、式(SM-2)及び式(KT-1)の化合物に置換基として水酸基(アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、複素環水酸基等)、アミノ基、カルボキシ基、チオール基等の反応性基がある場合には、これらの基を適宜保護し、適当な段階で当該保護基を除去することもできる。こうした保護基の導入・除去の方法は、保護される基あるいは保護基の種類により適宜行われるが、例えば、グリーン(Greene)らの『プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis) 第4版、2007年、ジョン ウィリー アンド サンズ(John Wiley & Sons)』の成書に記載の方法により行うことができる。
下記に述べる式(TH-1)の化合物の製造方法において、製造方法中の反応条件については、特に断らない限り、以下の如きとする。反応温度は、-78℃から溶媒が還流する温度の範囲であれば、限定されない。又、反応時間は、特に断らない限り、反応が十分に進行する時間であれば、限定されない。
前記反応温度における、「-78℃から溶媒が還流する温度の範囲」の意味する処は、-78℃から反応に用いる溶媒(又は混合溶媒)が還流する温度迄の範囲内の温度を意味する。例えば、溶媒にメタノールを用いる場合、「-78℃から溶媒が還流する温度で」とは、-78℃からメタノールが還流する温度迄の範囲内の温度を意味する。また、同様に「-78℃から反応溶液が還流する温度で」とは、-78℃から反応溶液が還流する温度迄の範囲内の任意の温度を意味する。
前記反応温度における、「-78℃から溶媒が還流する温度の範囲」の意味する処は、-78℃から反応に用いる溶媒(又は混合溶媒)が還流する温度迄の範囲内の温度を意味する。例えば、溶媒にメタノールを用いる場合、「-78℃から溶媒が還流する温度で」とは、-78℃からメタノールが還流する温度迄の範囲内の温度を意味する。また、同様に「-78℃から反応溶液が還流する温度で」とは、-78℃から反応溶液が還流する温度迄の範囲内の任意の温度を意味する。
また、下記に述べる式(TH-1)の化合物の製造方法中の各工程は、無溶媒で、あるいは反応前に原料化合物を適当な反応に関与しない溶媒に溶解又は懸濁して行うことができる。前記、反応に関与しない溶媒としては、例えば、水、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、tert-ブチルアルコール、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン(NMP)、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3‐ジメチル‐2‐イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、無水酢酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、塩酸、及び硫酸等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いることも可能であり、又は反応条件により適宜選択し二種以上の溶媒を適宜の割合で混合して用いることも可能である。これらの溶媒は、反応条件に応じて適宜選択される。
本明細書の製造方法中、特に断らない限り、「反応に関与しない溶媒」又は「反応に不活性な溶媒」と記載した場合、使用する溶媒は、一種の溶媒を単独で用いてもよく、又は反応条件により適宜選択し二種以上の溶媒を適宜の割合で混合して用いてもよいことを意味する。
本明細書の製造方法中、特に断らない限り、「反応に関与しない溶媒」又は「反応に不活性な溶媒」と記載した場合、使用する溶媒は、一種の溶媒を単独で用いてもよく、又は反応条件により適宜選択し二種以上の溶媒を適宜の割合で混合して用いてもよいことを意味する。
下記に述べる式(TH-1)の化合物の製造方法中の各工程で用いられる塩基(又は脱酸剤)としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸三カリウム、酢酸ナトリウム、フッ化セシウム、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ピリジン、ルチジン、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルピロリジン、N-メチルモルホリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)、イミダゾール、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、メチルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム等が挙げられる。但し、上記に記載したものに必ずしも限定されるわけではない。これらの塩基は、反応条件に応じて適宜選択される。
下記に述べる式(TH-1)の化合物の製造方法中の各工程で用いられる酸、又は酸触媒は、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、フタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、10-カンファースルホン酸、三フッ化ホウ素エーテル錯体、ヨウ化亜鉛、無水塩化アルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化鉄等が挙げられる。但し、上記に記載したものに必ずしも限定されるわけではない。これらの酸又は酸触媒は、反応条件に応じて適宜選択される。
<工程1> 式(SM-2)で表される化合物及び式(RG-1)(式(RG-1)中、Xはハロゲン原子を表す)で表される化合物[式(SM-2)及び式(RG-1)の化合物は、市販化合物、又は市販化合物から文献公知の製造方法により製造できる化合物である]を用いて、文献公知の方法、例えば、『Journal of the American Chemical Society(ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ)、115(23)、p10628-36、1993年』等に記載された方法に準じて、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド等の塩基存在下、テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩等のアンモニウム塩の存在下又は非存在下、tert-ブチルアルコール、テトラヒドロフラン、トルエン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N-メチルピロリドン(NMP)等の反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(KT-1)で表される化合物を製造することができる。
<工程2> [製造方法A]<工程1>で得られる式(KT-1)で表される化合物を用いて、文献公知の方法、例えば、『実験化学講座 第4版 26 有機合成VIII 不斉合成・還元・糖・標識化合物、234-245頁、1992年、丸善』等に記載された方法に準じて、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)、水素化リチウムアルミニウム(LAH)、ボラン-テトラヒドロフラン(BH3・THF)、ボラン-ジメチルスルフィド(BH3・Me2S)等の還元剤存在下、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン、メタノール、エタノール、2-プロパノール等反応に関与しない溶媒中、もしくはこれらの混合溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(TH-1)で表される化合物を製造することができる。
尚、式(TH-1)の下位式に当たる式(TH-1a)は、上記式(TH-1)の製造方法に準じて製造する事ができる。
以下に、本発明において得られる式(I)の化合物より式(i)で表される1-アミノ-2-ヒドロキシ-4,4-ジアルキル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンへの製造方法について詳細に説明する。
[製造方法B][式(i)で表される化合物の製造方法]
尚、式(EP-1)及び式(i)の式中におけるp、R1、R2a及びR2bの定義は、特に断らない限り、前記態様[1]ないし[4]に記載された各々の定義と同一である。
[製造方法B][式(i)で表される化合物の製造方法]
尚、式(EP-1)及び式(i)の式中におけるp、R1、R2a及びR2bの定義は、特に断らない限り、前記態様[1]ないし[4]に記載された各々の定義と同一である。
<工程1> 式(I)で表される化合物を用いて、文献公知の方法、例えば、『実験化学講座 第4版 20 有機合成V 酸化反応、276‐280頁、1992年、丸善』に記載された方法に準じて、過酸化水素水(H2O2)、m-クロロ過安息香酸(MCPBA)、トリフルオロ過酢酸(CF3COOOH)、オキソン(登録商標)(DuPont)又はtert-ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)等の過酸又は過酸化物の存在下、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、ベンゼン、アセトニトリル、アセトン、水等の反応に関与しない溶媒中、又はこれらの混合溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(EP-1)で表される化合物を製造することができる。
<工程2> [製造方法B]<工程1>で得られる式(EP-1)で表される化合物を用いて、文献公知の方法、例えば、『Journal of the Chemical Society, Perkin Transactions 1,p2807-2810,1983年』に記載された方法に準じて、アンモニア水、アンモニア水/エタノールの混合溶液、アンモニア水/7規定アンモニア-メタノール溶液の混合溶液等を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(i)で表される化合物を製造することができる。得られた式(i)の化合物は、前述した光学分割方法にて、キラル化合物に分割する事ができる。
[製造方法C][式(i-a)で表される化合物の製造方法]
式(I)の下位式に当たる式(I-a)を用いて、上記[製造方法B]に準じて、式(i-a)の化合物を製造する事ができる。又、得られた式(i-a)の化合物は、前述した光学分割方法にて、キラル化合物に分割する事ができる。
尚、式(EP-1-a)及び式(i-a)の式中におけるR1a、R1b、R2a及びR2bの定義は、特に断らない限り、前記態様[1]ないし[5]に記載された各々の定義と同一である。
式(I)の下位式に当たる式(I-a)を用いて、上記[製造方法B]に準じて、式(i-a)の化合物を製造する事ができる。又、得られた式(i-a)の化合物は、前述した光学分割方法にて、キラル化合物に分割する事ができる。
尚、式(EP-1-a)及び式(i-a)の式中におけるR1a、R1b、R2a及びR2bの定義は、特に断らない限り、前記態様[1]ないし[5]に記載された各々の定義と同一である。
次に、本発明をさらに詳細に説明するために実施例をあげるが、これらの例は単なる実施であって、本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
核磁気共鳴スペクトル(NMR)の測定には、JEOL JNM-ECX400 FT-NMR(日本電子)を用いた。液体クロマトグラフィー-質量分析スペクトル(LC-Mass)は以下の方法で測定した。[UPLC]Waters AQUITY UPLCシステム及びBEH C18カラム(2.1mm×50mm、1.7μm)(Waters)を用い、アセトニトリル:0.05%トリフルオロ酢酸水溶液=5:95(0分)~95:5(1.0分)~95:5(1.6分)~5:95(2.0分)の移動相及びグラジエント条件を用いた。
1H-NMRデータ中、NMRシグナルのパターンで、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、mはマルチプレット、brはブロード、Jはカップリング定数、Hzはヘルツ、CDCl3は重クロロホルム、DMSO-D6は重ジメチルスルホキシド、CD3ODは重メタノールを意味する。1H-NMRデータ中、水酸基(OH)、アミノ基(NH2)、カルボキシル基(COOH)のプロトン等、ブロードバンドであるため確認ができないシグナルについては、データに記載していない。
LC-Massデータ中、Mは分子量、RTは保持時間、[M+H]+,[M+Na]+は分子イオンピークを意味する。
実施例中の「室温」は、通常約1℃から約30℃の温度を示すものとする。
(実施例1) 1,1-ジメチル-1,2-ジヒドロナフタレンの合成:
<工程1> 1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2(1H)-オンの合成:
テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩(13.9 g)と50%水酸化カリウム水溶液(75.0 g)のテトラヒドロフラン(93.5 mL)溶液に、氷水冷下、市販の3,4-ジヒドロナフタレン-2(1H)-オン(CAS番号530-93-8)(37.5 g)とヨードメタン(40.1 mL)のテトラヒドロフラン(93.5 mL)溶液を滴下し、室温で1時間攪拌した。反応液に水を加え、tert-ブチルメチルエーテルで二回抽出、有機層を1規定塩酸で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去することにより標記化合物の粗生成物を褐色油状物として得た。
LCMS: m/z 175 [M+H]+、UPLC保持時間: 1.02分
<工程1> 1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2(1H)-オンの合成:
テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩(13.9 g)と50%水酸化カリウム水溶液(75.0 g)のテトラヒドロフラン(93.5 mL)溶液に、氷水冷下、市販の3,4-ジヒドロナフタレン-2(1H)-オン(CAS番号530-93-8)(37.5 g)とヨードメタン(40.1 mL)のテトラヒドロフラン(93.5 mL)溶液を滴下し、室温で1時間攪拌した。反応液に水を加え、tert-ブチルメチルエーテルで二回抽出、有機層を1規定塩酸で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去することにより標記化合物の粗生成物を褐色油状物として得た。
LCMS: m/z 175 [M+H]+、UPLC保持時間: 1.02分
<工程2> 1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-オールの合成:
(実施例1)<工程1>で得た粗生成物のメタノール(223.5 mL)溶液に、氷水冷下、水素化ホウ素ナトリウム(9.7 g)を2回に分けて加え、室温で1時間攪拌した。反応液に水(100 mL)を加えた後、減圧下メタノールを留去し、得られた残渣をtert-ブチルメチルエーテルで2回、tert-ブチルメチルエーテル/酢酸エチル=1/1混合液で1回抽出した。有機相にヘプタンを加え減圧濃縮し、得られた残渣にtert-ブチルメチルエーテル/ヘプタン=1/2(100 mL)混合液を加え、氷水冷下3時間撹拌した後、析出した固体を濾取することにより標記化合物(37.2 g、82 %)を白色固体として得た。
LCMS: m/z 175 [M+H]+、UPLC保持時間: 0.94分
(実施例1)<工程1>で得た粗生成物のメタノール(223.5 mL)溶液に、氷水冷下、水素化ホウ素ナトリウム(9.7 g)を2回に分けて加え、室温で1時間攪拌した。反応液に水(100 mL)を加えた後、減圧下メタノールを留去し、得られた残渣をtert-ブチルメチルエーテルで2回、tert-ブチルメチルエーテル/酢酸エチル=1/1混合液で1回抽出した。有機相にヘプタンを加え減圧濃縮し、得られた残渣にtert-ブチルメチルエーテル/ヘプタン=1/2(100 mL)混合液を加え、氷水冷下3時間撹拌した後、析出した固体を濾取することにより標記化合物(37.2 g、82 %)を白色固体として得た。
LCMS: m/z 175 [M+H]+、UPLC保持時間: 0.94分
<工程3> 1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネートの合成:
(実施例1)<工程2>で得られた化合物(15 g)のピリジン(75 mL)溶液に、氷水冷下、p-トルエンスルホニルクロリド(32.5 g)を加え、室温で40時間撹拌した。反応液に氷水冷下、1規定水酸化ナトリウム水溶液(100 mL)を加え、室温で30分撹拌した。本混合物に水を加え、tert-ブチルメチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去することにより標記化合物(24.5 g、87 %)を白色固体として得た。
LCMS: m/z 331 [M+H]+、UPLC保持時間: 1.27分
*(CDCl3) δ: 7.81 (2H, d, J = 8 Hz), 7.32 (2H, d, J = 8 Hz), 7.24 (1H, d, J = 8 Hz), 7.16-7.06 (2H, m), 7.02 (1H, d, J = 8 Hz), 4.69 (1H, dd, J = 6, 5 Hz), 2.94 (1H, dt, J = 17, 7 Hz), 2.78 (1H, dt, J = 17, 7 Hz), 2.44 (3H, s), 2.12-2.07 (2H, m), 1.24 (3H, s), 1.20 (3H, s)
(実施例1)<工程2>で得られた化合物(15 g)のピリジン(75 mL)溶液に、氷水冷下、p-トルエンスルホニルクロリド(32.5 g)を加え、室温で40時間撹拌した。反応液に氷水冷下、1規定水酸化ナトリウム水溶液(100 mL)を加え、室温で30分撹拌した。本混合物に水を加え、tert-ブチルメチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去することにより標記化合物(24.5 g、87 %)を白色固体として得た。
LCMS: m/z 331 [M+H]+、UPLC保持時間: 1.27分
*(CDCl3) δ: 7.81 (2H, d, J = 8 Hz), 7.32 (2H, d, J = 8 Hz), 7.24 (1H, d, J = 8 Hz), 7.16-7.06 (2H, m), 7.02 (1H, d, J = 8 Hz), 4.69 (1H, dd, J = 6, 5 Hz), 2.94 (1H, dt, J = 17, 7 Hz), 2.78 (1H, dt, J = 17, 7 Hz), 2.44 (3H, s), 2.12-2.07 (2H, m), 1.24 (3H, s), 1.20 (3H, s)
<工程4> 1,1-ジメチル-1,2-ジヒドロナフタレンの合成:
(実施例1)<工程3>で得られた化合物(24 g)のtert-ブチルアルコール(120 mL)溶液に、室温下、カリウムtert-ブトキシド(16.5 g)を加え、80℃で16時間加熱した。反応液に水を加え、tert-ブチルメチルエーテルで二回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去することにより標記化合物(11.0 g、92 %)を黄色油状物として得た。
MS-ESI(m/z)[M+H]+=159(保持時間1.25分):[UPLC][メソッドA]Waters AQUITY UPLCシステムおよびCAPCELL Pakカラム(2.0mm×50mm、3μm)(資生堂)を用い、メタノール:0.05%トリフルオロ酢酸水溶液=5:95(0分)~95:5(1.0分)~95:5(1.6分)~5:95(2.0分)の移動相およびグラジエント条件を用いた。
(CDCl3) δ: 7.30 (1H, d, J = 7 Hz), 7.22-7.12 (2H, m), 7.04 (1H, dd, J = 7, 2 Hz), 6.48-6.43 (1H, m), 5.97-5.91 (1H, m), 2.26 (2H, dd, J = 4, 2 Hz), 1.28 (6H, s)。
(実施例1)<工程3>で得られた化合物(24 g)のtert-ブチルアルコール(120 mL)溶液に、室温下、カリウムtert-ブトキシド(16.5 g)を加え、80℃で16時間加熱した。反応液に水を加え、tert-ブチルメチルエーテルで二回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去することにより標記化合物(11.0 g、92 %)を黄色油状物として得た。
MS-ESI(m/z)[M+H]+=159(保持時間1.25分):[UPLC][メソッドA]Waters AQUITY UPLCシステムおよびCAPCELL Pakカラム(2.0mm×50mm、3μm)(資生堂)を用い、メタノール:0.05%トリフルオロ酢酸水溶液=5:95(0分)~95:5(1.0分)~95:5(1.6分)~5:95(2.0分)の移動相およびグラジエント条件を用いた。
(CDCl3) δ: 7.30 (1H, d, J = 7 Hz), 7.22-7.12 (2H, m), 7.04 (1H, dd, J = 7, 2 Hz), 6.48-6.43 (1H, m), 5.97-5.91 (1H, m), 2.26 (2H, dd, J = 4, 2 Hz), 1.28 (6H, s)。
本発明によれば、式(I)で表される化合物の、短工程、かつ工業的生産に適した製造方法が提供される。また、式(TH-2)で表される当該製造方法における有用な合成中間体が提供される。
Claims (4)
- 式(TH-2):
[式(TH-2)中、pは、0~4であり;
R1は、各々独立して、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基であり;
Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物、又はその塩、又はそれらの溶媒和物。 - 式(TH-2a):
[式(TH-2a)中、
R1a及びR1bは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;
R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基であり;
Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]である化合物、又はその塩、又はそれらの溶媒和物。 - 下記式(I):
[式(I)中、pは、0~4の整数であり;
R1は、各々独立して、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基である]で表される化合物を製造する方法であって、
下記式(TH-1):
[式(TH-1)中、p、R1、R2a及びR2bは、前記式(I)中の定義と同じである]で表される化合物と、スルホニル化剤を、塩基性溶媒中に加え、前記式(TH-1)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む混合溶液を形成し、0℃から前記式(TH-1)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(TH-2):
[式(TH-2)中、p、R1、R2a及びR2bは、前記式(I)中の定義と同じであり;Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物を得る工程、及び
前記式(TH-2)で表される化合物と、塩基とを、反応に関与しない溶媒中に加え、前記式(TH-2)で表される化合物と前記塩基とを含む混合溶液を形成し、0℃から前記式(TH-2)で表される化合物と前記塩基とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(I)で表される化合物を得る工程
を含む製造方法。 - 下記式(I-a):
[式(I-a)中、R1a及びR1bは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルキル基、ヒドロキシC1~6アルキル基、シアノ化C1~6アルキル基、ハロゲン化C1~6アルコキシ基、C1~6アルコキシC1~6アルキル基、モノ/ジC2~7アルカノイルアミノ基、カルボキサミド基、又はC1~6アルコキシカルボニル基から選ばれる基であり;R2a及びR2bは、各々独立して、C1~6アルキル基である]で表される化合物を製造する方法であって、
下記式(TH-1a):
[式(TH-1a)中、R1a、R1b、R2a及びR2bは、前記式(I-a)中の定義と同じである]で表される化合物と、スルホニル化剤を、塩基性溶媒中に加え、前記式(TH-1a)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む混合溶液を形成し、0℃から前記式(TH-1a)で表される化合物と前記スルホニル化剤とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(TH-2a):
[式(TH-2a)中、R1a、R1b、R2a及びR2bは、前記式(I-a)中の定義と同じであり;Eは、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-ニトロベンゼンスルホニル基、2,4-ジニトロベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、又はトリフルオロメタンスルホニル基から選ばれる基である]で表される化合物を得る工程、及び 前記式(TH-2a)で表される化合物と、塩基とを、反応に関与しない溶媒中に加え、前記式(TH-2a)で表される化合物と前記塩基とを含む混合溶液を形成し、0℃から前記式(TH-2a)で表される化合物と前記塩基とを含む前記混合溶液が還流する温度で反応を行い、式(I-a)で表される化合物を得る工程
を含む製造方法。
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-
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Title |
---|
HILL J. A. et al.,Synthetical approaches to the pristimerin chromophore,Journal of the Chemical Society,1965年,P.361-375 |
SONI Rina et al., An Unexpected Directing Effect in the Asymmetric Transfer Hydrogenation of α,α-Disubstituted Keto,Organic Letters,2011年,Vol.13,No.16,P.4304-4307 |
STAAB Heinz A. et al.,Polar addition of hydrogen bromide to olefins, I. Hydrogen bromide addition to 1,1,4,4-tetramethyl-,Chemische Berichte,1978年,Vol.111,NO.8,P.2965-2981 |
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