JP7134346B2 - 給湯システム - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートポンプ回路で生成される温熱を水の加熱に使用する給湯システムに関する。
従来の給湯システムは、水を溜めたタンクと、温熱を生成するヒートポンプ給湯器と、ヒートポンプ給湯器とタンクとの間で水を循環させる水回路とを有する。給湯システムには、ヒートポンプ回路を循環する冷媒と水回路を循環する水とが熱交換を行う水熱交換器が設けられている。給湯システムが水熱交換器を含む水回路に水を循環させる運転を継続すると、時間経過にともなって水に含まれるカルシウムなどの物質がスケールとして水回路内に堆積してしまう。また、外部からタンクに供給される水に異物が混入していると、異物が水回路の配管に詰まってしまうことがある。スケールおよび異物などの水回路の配管への詰まりよって水の流れが妨げられると、水の循環効率が低下し、熱交換効率が悪化してしまうことになる。
水回路内での詰まりを防止するために、作業者が定期的に水回路全体を点検し、水の流れを妨げるほどのスケールまたは異物の発生が認められた場合、水回路をメンテナンスする必要があった。
水回路においてスケールによる詰まりの発生を検知するヒートポンプ給湯装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されたヒートポンプ給湯装置は、流量検出手段または水圧力検出手段が水回路に設けられ、水の流量または圧力が低下している場合、水回路に詰まりが発生したと判定し、目標出湯温度を制限する。
また、スケールなどの物質による配管詰まりの誤検知を防ぐために、ヒートポンプユニット側の熱交換器の冷媒温度と外気温度とに基づいて水循環回路の異常を検出するヒートポンプ式給湯機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2009-250461号公報 特開2018-146150号公報
特許文献1および2に開示された給湯システムは、スケールおよび異物などの物質によって水回路に詰まりの発生を検知できるが、詰まりの発生箇所が水熱交換器か否かを特定することができない。この場合、作業者が水回路全体を点検する必要がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、水が循環する回路において異常の発生箇所を特定できる給湯システムを提供するものである。
本発明に係る給湯システムは、水を加熱する水熱交換器を含み、冷媒が循環するヒートポンプ回路と、前記水を貯留するタンクと、前記タンクと前記水熱交換器との間で前記水が循環する循環回路と、前記循環回路に水を循環させる循環ポンプと、前記水熱交換器の前記水の流出側に設けられ、水圧を検出する水圧センサと、前記水熱交換器の前記冷媒の流出側に設けられ、冷媒圧力を検出する冷媒圧力センサと、前記水熱交換器の前記水の流入温度および流出温度と、前記冷媒圧力と、前記水圧と、前記水の設定温度とに基づいて前記ヒートポンプ回路および前記循環ポンプを制御するコントローラと、を有し、前記コントローラは、前記水圧センサによって検出される前記水圧と基準水圧とから前記循環回路に異常が発生したか否かを判定する異常判定手段と、前記冷媒圧力センサによって検出される前記冷媒圧力と基準冷媒圧力とから前記水熱交換器に異常が発生したか否かを判定する位置判定手段と、を有し、前記位置判定手段は、前記異常判定手段によって前記循環回路に異常が発生したと判定されると、検出される前記冷媒圧力が前記基準冷媒圧力と比べて決められた冷媒圧力差閾値よりも大きいか否かを判定し、検出される前記冷媒圧力が前記基準冷媒圧力と比べて前記冷媒圧力差閾値よりも大きい場合、前記異常の発生箇所を前記水熱交換器と判定し、検出される前記冷媒圧力と前記基準冷媒圧力との差が前記冷媒圧力差閾値以下である場合、前記異常の発生箇所を前記循環回路のうち、前記水熱交換器以外の部分と判定するものである。
本発明によれば、異常判定手段によって循環回路の水圧に基づいて循環回路の異常の発生が検知され、位置判定手段によって冷媒圧力に基づいて異常の発生箇所が水熱交換器か否かが判定される。そのため、循環回路のうち、異常の発生箇所が水熱交換器かそれ以外の部分であるか特定できる。
実施の形態1に係る給湯システムの一構成例を示す回路図である。 図1に示したコントローラの一構成例を示す機能ブロック図である。 図1に示したメモリが記憶する水圧マップの一例を示す図である。 図1に示したメモリが記憶する冷媒圧力マップの一例を示す図である。 図2に示した水圧マップ作成手段が水圧マップを作成する手順を示すフローチャートである。 図2に示した冷媒圧力マップ作成手段が冷媒圧力マップを作成する手順を示すフローチャートである。 図1に示した給湯システムが異常を検知する動作手順の一例を示すフローチャートである。 水の飽和蒸気圧と温度との関係を示すグラフである。 図1に示した給湯システムによって実行される、図7に示したステップS207およびS210の動作手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示した給湯システムにおいて、循環ポンプの回転数が一定である場合の水圧の時系列変化の一例を示すグラフである。 図1に示した給湯システムにおいて、水熱交換器の水の流入温度と流出温度との温度差が一定である場合の冷媒圧力の時系列変化の一例を示すグラフである。
実施の形態1.
本実施の形態1の給湯システムの構成を、図面を参照しながら説明する。図1は、実施の形態1に係る給湯システムの一構成例を示す回路図である。図1に示すように、給湯システム1は、温熱を生成する熱源ユニット10と、水を貯留するタンク21と、熱源ユニット10とタンク21との間で水を循環させる循環回路24と、給湯システム1の運転を制御するコントローラ40とを有する。図1に示すように、給湯システム1に発生する異常などの情報をユーザに報知する報知部25が給湯システム1に設けられていてもよい。報知部25は、例えば、表示装置およびスピーカの一方または両方である。報知部25は信号線を介してコントローラ40と接続されている。
(熱源ユニット10)
熱源ユニット10は、温熱を生成するヒートポンプ給湯器の役目を果たす。熱源ユニット10は、圧縮機12、水熱交換器13、膨張弁15、空気側熱交換器16およびファン17を有する。圧縮機12、水熱交換器13、膨張弁15および空気側熱交換器16がヒートポンプ配管18で接続され、冷媒が循環するヒートポンプ回路11が構成される。ヒートポンプ配管18において、水熱交換器13と膨張弁15との間に冷媒圧力センサ14が設けられている。ヒートポンプ回路11によって生成される温熱が、水熱交換器13を介して循環回路24を流通する水に伝導され、水が加熱される。冷媒は、例えば、R407C冷媒である。
圧縮機12は、低温および低圧の状態の冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮して高温および高圧の状態の冷媒にして吐出する。圧縮機12は、例えば、モータの回転数を制御することで容量を調節できるインバータ式圧縮機である。水熱交換器13は、冷媒と水との間で熱交換する冷媒熱媒体間熱交換器である。水熱交換器13は、冷媒と水とを熱交換して、水を加熱する。膨張弁15は、冷媒を減圧して膨張する減圧弁である。膨張弁15は、例えば、開度を調整できる電子式膨張弁である。空気側熱交換器16は、冷媒と空気との間で熱交換する熱交換器である。ファン17は、モータの回転数を調整して、空気側熱交換器16に供給する空気量を調整する。冷媒圧力センサ14は、水熱交換器13の冷媒出口における冷媒の圧力Prを検出する。圧力Prは、例えば、凝縮圧力である。圧縮機12、ファン17、膨張弁15および冷媒圧力センサ14は信号線を介してコントローラ40と接続されている。冷媒圧力センサ14は検出値を信号線を介してコントローラ40に送信する。
(タンク21)
タンク21は、図に示さない給水口から給水され、図に示さない供給口から給湯する。タンク21には、タンク21から水熱交換器13に水が流出するため開口部である出口72と、水熱交換器13を流通した水がタンク21に戻るための開口部である入口71とが設けられている。タンク21の入口71と水熱交換器13とが配管26aで接続され、出口72と水熱交換器13とが配管26bで接続されている。
(循環回路24)
循環回路24は、循環ポンプ22およびストレーナ23を有する。循環ポンプ22およびストレーナ23は配管26bに設けられている。循環ポンプ22は、タンク21と水熱交換器13との間で水を循環させるために、吸入した水を送出するポンプである。循環ポンプ22は回転数Hを調節できるポンプである。ストレーナ23は、循環回路24を循環する水から異物を濾す濾し器である。ストレーナ23は、水から異物を濾す網部(不図示)と、網部に溜まった異物を取り除くための弁(不図示)とを有する。循環ポンプ22、水熱交換器13およびタンク21が配管26aおよび26bで接続され、水が循環する循環回路24が構成される。
配管26bには、水熱交換器13の上流側に入口温度センサ31が設けられている。配管26aには、水熱交換器13の下流側に出口温度センサ32および水圧センサ33が設けられている。入口温度センサ31は、水熱交換器13に流入する水の温度である流入温度Tinを検出する。出口温度センサ32は、水熱交換器13から流出する水の温度である流出温度Toutを検出する。水圧センサ33は、水熱交換器13から流出する水の圧力である水圧Pwを検出する。循環ポンプ22、入口温度センサ31、出口温度センサ32および水圧センサ33は信号線を介してコントローラ40と接続されている。入口温度センサ31、出口温度センサ32および水圧センサ33の各センサは、検出値を信号線を介してコントローラ40に送信する。
ここで、コントローラ40の構成を説明する前に、ヒートポンプ回路11における冷媒の流れと、循環回路24における水の流れを説明する。はじめに、ヒートポンプ回路11における冷媒の流れについて説明する。
圧縮機12に吸入された冷媒は、圧縮機12によって圧縮され、高温および高圧の状態で吐出される。圧縮機12から吐出された冷媒は、水熱交換器13に流入する。水熱交換器13において、冷媒は循環回路24を流通する水と熱交換して冷却される。この熱交換により、水は冷媒によって加熱される。冷却された冷媒は膨張弁15に流入する。膨張弁15において、冷媒は、減圧され、膨張する。減圧され、膨張した冷媒は、空気側熱交換器16に流入する。空気側熱交換器16において、冷媒は、空気と熱交換して加熱される。加熱された低温および低圧の冷媒は、圧縮機12に吸入される。
続いて、循環回路24における水の流れについて説明する。タンク21の出口72に接続された配管26bを介して、水がタンク21から循環ポンプ22に吸入される。循環ポンプ22に吸入された水は、循環ポンプ22によってストレーナ23に送出される。循環ポンプ22から送出された水は、ストレーナ23を流通して、水熱交換器13に流入する。水熱交換器13において、水は冷媒と熱交換して加熱される。加熱された水は、配管26aを介してタンク21に流入する。
(コントローラ40)
図1に示したコントローラ40について説明する。給湯システム1は通常運転モードおよび試運転モードを有し、各運転モードに対応してコントローラ40は、給湯システム1の運転を制御する。通常運転モードは、給湯で使用される水の温度がユーザによって設定された設定温度Tsになるように運転するモードである。試運転モードは、循環回路24の基準状態において、詰まりの有無の判定に関するパラメータのデータを収集するモードである。基準状態とは、水熱交換器13を含む循環回路24にスケールおよび異物などがほとんど付着しておらず、水の流れが妨げられることがない状態である。基準状態は、例えば、作業者が循環回路24のメンテナンスを行った後から数時間~24時間以内の一定期間の状態である。設定温度Tsは、図に示さないリモートコントローラを介してユーザによってコントローラ40に入力される。
図2は、図1に示したコントローラの一構成例を示す機能ブロック図である。コントローラ40は、図1に示すように、プログラムを記憶するメモリ41と、メモリ41が記憶するプログラムにしたがって処理を実行するCPU(Central Processing Unit)42とを有する。コントローラ40は、例えば、マイクロコンピュータである。図2に示すように、コントローラ40は、冷凍サイクル制御手段81、異常判定手段82、位置判定手段83、異常停止手段84、水圧マップ作成手段85および冷媒圧力マップ作成手段86を有する。CPU42がプログラムを実行することで、これらの手段が構成される。
(冷凍サイクル制御手段81)
冷凍サイクル制御手段81は、通常運転モードにおいて、流入温度Tin、流出温度Tout、水圧Pw、冷媒圧力Prおよび設定温度Tsに基づいて、給湯システム1の運転を制御する。具体的には、冷凍サイクル制御手段81は、タンク21に溜まる水の容量、流出温度Tout、流入温度Tinおよび設定温度Tsとから必要な熱量を算出する。そして、冷凍サイクル制御手段81は、冷媒圧力Prに対応してヒートポンプ回路11で生成される熱量を示す関係式を用いて、必要な熱量が得られるように圧縮機12およびファン17の回転数、ならびに膨張弁15の開度を制御する。冷凍サイクル制御手段81は、流入温度Tinと流出温度Toutとの温度差ΔTが大きいほど、圧縮機12およびファン17の回転数を大きくする制御を行ってもよい。冷凍サイクル制御手段81は、流入温度Tinと流出温度Toutとの温度差ΔTが大きいほど、循環ポンプ22のモータの回転数を小さくする制御を行ってもよい。なお、タンク21に水の容量を検出するセンサおよびタンク21に溜まる水の温度を検出するセンサなどが設けられていてもよい。
また、冷凍サイクル制御手段81は、試運転モードに、冷媒圧力マップ作成手段86から温度差ΔTの目標温度差ΔTsが通知されると、温度差ΔTが目標温度差ΔTsになるように、圧縮機12およびファン17の回転数、ならびに膨張弁15の開度を制御する。さらに、冷凍サイクル制御手段81は、異常停止手段84から異常停止の指示を受けると、ヒートポンプ回路11における冷凍サイクルを停止させるために圧縮機12の運転を停止してもよい。
(水圧マップ作成手段85)
水圧マップ作成手段85は、試運転モードにおいて、循環ポンプ22の回転数Hを変化させ、回転数Hに対応して水圧センサ33で検出される水圧Pwを記録する。具体的には、水圧マップ作成手段85は、循環ポンプ22の回転数Hを単位回転数ΔH変化させる度に水圧Pwを記録する。そして、水圧マップ作成手段85は、記録した水圧Pwを基準水圧Pwrefとして、回転数Hと基準水圧Pwrefとの関係を示す水圧マップを作成してメモリ41に記憶させる。
ここで、水圧マップについて、図3を参照して説明する。図3は、図1に示したメモリが記憶する水圧マップの一例を示す図である。図3に示す縦軸は基準水圧Pwrefであり、横軸は循環ポンプ22の回転数Hである。給湯システム1が通常運転モードで運転していると、循環ポンプ22の回転数Hは一定ではない。循環ポンプ22の回転数Hが変化すると水圧Pwも変化するため、水圧Pwを監視しても、循環回路24に付着したスケールおよび異物の一方または両方がどの程度、水圧Pwに影響しているかわからない。そこで、水圧マップ作成手段85は、循環回路24の基準状態において、スケールおよび異物等によって水の流れが妨げられてない状態の水圧Pwとして、循環ポンプ22の回転数Hに応じて基準水圧Prefを記録しておく。図3に示す、基準水圧Pwrefと回転数Hとの関係を示すグラフは一例であり、図3に示すグラフの形状に限定されない。
(冷媒圧力マップ作成手段86)
冷媒圧力マップ作成手段86は、試運転モードにおいて、流入温度Tinと流出温度Toutとの温度差ΔTの目標温度差ΔTsを設定する。冷媒圧力マップ作成手段86は、設定した目標温度差ΔTsを冷凍サイクル制御手段81に通知する。冷媒圧力マップ作成手段86は、目標温度差ΔTsを単位温度差dT変化させ、変化させる度に目標温度差ΔTsを冷凍サイクル制御手段81に通知する。冷媒圧力マップ作成手段86は、目標温度差ΔTsを単位温度差dT変化させる度に冷媒圧力Prを記録する。そして、冷媒圧力マップ作成手段86は、記録した冷媒圧力Prを基準冷媒圧力Prrefとし、目標温度差ΔTsを温度差ΔTとし、温度差ΔTと基準冷媒圧力Prrefとの関係を示す冷媒圧力マップを作成する。冷媒圧力マップ作成手段86は、作成した冷媒圧力マップをメモリ41に記憶させる。
図4は、図1に示したメモリが記憶する冷媒圧力マップの一例を示す図である。図4に示す縦軸は基準冷媒圧力Prrefであり、横軸は温度差ΔTである。給湯システム1が通常運転モードで運転していると、温度差ΔTと冷媒圧力Prとの関係は一定ではない。水熱交換器13にスケールおよび異物等がほとんど付着していない状態では、冷媒圧力Prの変化に対して温度差ΔTも変化する。水熱交換器13において、冷媒と水との熱交換が効率よく行われるからである。しかし、水熱交換器13にスケールまたは異物などが付着して水の流れが悪くなると、冷媒圧力Prが変化しても、温度差ΔTが小さくならなくなる。冷媒圧力Prおよび温度差ΔTのうち、いずれか一方を監視して、スケールまたは異物などが原因で、水熱交換器13での水の流れが悪くなっているか否かを判断するのは難しい。そこで、冷媒圧力マップ作成手段86は、循環回路24の基準状態において、スケールおよび異物等によって水の流れが妨げられてない状態の冷媒圧力Prと温度差ΔTとの関係を記録しておく。図4に示す、基準冷媒圧力Prrefと温度差ΔTとの関係を示すグラフは一例であり、図4に示すグラフの形状に限定されない。
(異常判定手段82)
異常判定手段82は、循環ポンプ22が停止した状態から起動する際、水圧センサによって検出される水圧と基準水圧Pwrefとから循環回路24に詰まりが発生したか否かを判定する。具体的には、異常判定手段82は、図1に示したメモリ41が記憶する水圧マップを参照し、運転中の循環ポンプ22の回転数Hに対応する基準水圧Pwrefを決定する。そして、異常判定手段82は、検出される水圧Pwと基準水圧Pwerとを比較し、水圧Pwが基準水圧Pwerと比べて水圧差閾値ΔPwthよりも低下した場合、循環回路24に詰まりが発生したと判定する。循環回路24に詰まりが発生すると、水の流れが悪くなり、循環ポンプ22の回転数Hが同じでも、水圧Pwが低くなるからである。異常判定手段82は、検出される水圧Pwと基準水圧Pwerとの水圧差が水圧差閾値ΔPwthよりも小さい場合、循環回路24に詰まりが発生していないと判定する。水圧差閾値ΔPwthはメモリ41が記憶している。
また、異常判定手段82は、循環回路24に詰まりが発生した場合、循環ポンプ22に対して、応急運転を行う。具体的には、異常判定手段82は、循環ポンプ22の回転数Hを現在の回転数よりも大きくするように循環ポンプ22に指示する。
(位置判定手段83)
位置判定手段83は、異常判定手段82によって循環回路24に詰まりが発生したと判定されると、冷媒圧力センサ14によって検出される冷媒圧力Prと基準冷媒圧力Prrefとから水熱交換器13に詰まりが発生したか否かを判定する。具体的には、位置判定手段83は、メモリ41が記憶する冷媒圧力マップを参照し、検出される流入温度Tinおよび流出温度Toutから算出される温度差ΔTに対応する基準冷媒圧力Prrefを決定する。そして、位置判定手段83は、検出される冷媒圧力Prが基準冷媒圧力Prrefと比べて冷媒圧力差閾値ΔPrthよりも大きいか否かを判定する。
判定の結果、冷媒圧力Prが基準冷媒圧力Prrefと比べて冷媒圧力差閾値ΔPrthよりも大きい場合、位置判定手段83は、詰まり箇所を水熱交換器13と判定する。これは、同じ温度差ΔTに対して凝縮圧力に相当する冷媒圧力Prが基準冷媒圧力Prrefに比べて冷媒圧力差閾値ΔPrthよりも大きな値が必要になっており、水熱交換器13において熱交換効率が低下していることを意味している。そのため、詰まり箇所が水熱交換器13と判定される。
一方、判定の結果、冷媒圧力Prと基準冷媒圧力Prrefとの差が冷媒圧力差閾値ΔPrth以下である場合、位置判定手段83は、循環回路24において、詰まり箇所を水熱交換器13以外の部分と判定する。
また、位置判定手段83は、循環回路24に詰まりが発生した場合、警報を報知部25に発報させる。報知部25が表示装置(不図示)を備えている場合について、具体的に説明する。水熱交換器13に詰まりが発生した場合、位置判定手段83は、第1異常として、水熱交換器13に詰まりが発生した旨のメッセージを報知部25に表示させる。循環回路24のうち、水熱交換器13以外の部分に詰まりが発生した場合、位置判定手段83は、第2異常として、水熱交換器13以外の箇所に詰まりが発生した旨のメッセージを報知部25に表示させる。報知部25がスピーカ(不図示)を備えている場合、位置判定手段83は、詰まり箇所に対応して第1異常または第2異常が発生したことを音声で報知部25に出力させてもよい。
(異常停止手段84)
異常停止手段84は、循環回路24に詰まりが発生した場合、水圧センサ33によって検出される水圧Pwが大気圧Patmより小さい負圧であるか否かを判定する。水圧Pwが大気圧Patmより小さい負圧である場合、異常停止手段84は循環ポンプ22の運転を停止する異常停止を行う。その際、異常停止手段84は、第3異常として、循環回路24に負圧を検知した旨のメッセージを、報知部25に表示させてもよく、メッセージを音声で報知部25に出力させてもよい。さらに、異常停止手段84は、異常停止を冷凍サイクル制御手段81に指示してもよい。
次に、本実施の形態1の給湯システム1の動作を説明する。はじめに、給湯システム1が試運転モードで運転する際に、水圧マップ作成手段85が水圧マップを作成する手順を説明する。試運転モードの起動は、例えば、作業者が循環回路24のメンテナンスを行って循環回路24からスケールおよび異物を取り除いた後、図に示さないリモートコントローラを介してコントローラ40に入力する起動指示をトリガーとする。図5は、図2に示した水圧マップ作成手段が水圧マップを作成する手順を示すフローチャートである。ここでは、循環ポンプ22の回転数Hの最大値をHmaxとする。
水圧マップ作成手段85は、試運転モードが設定されると、循環ポンプ22の回転数Hの初期値の回転数H0を設定する(ステップS101)。水圧マップ作成手段85は、冷凍サイクル制御手段81を介して、回転数H0で循環ポンプ22を運転させる。そして、水圧マップ作成手段85は、回転数H0に対応する基準水圧Pwrefとして水圧Pwを記録する(ステップS103)。続いて、水圧マップ作成手段85は、回転数H0に単位回転数ΔHを加算した値を新たな回転数Hに設定する(ステップS104)。ステップS102に戻り、回転数Hが最大値Hmaxに達していない場合、水圧マップ作成手段85は、回転数Hで循環ポンプ22を運転させ、回転数Hに対応する基準水圧Pwrefとして水圧Pwを記録する(ステップS103)。ステップS102において回転数Hが最大値Hmaxに到達するまで、水圧マップ作成手段85がステップS103~S104を繰り返す。このようにして、水圧マップ作成手段85は、回転数Hと基準水圧Pwrefとの関係を示す水圧マップを作成する。
次に、給湯システム1が試運転モードで運転する際に、冷媒圧力マップ作成手段86が冷媒圧力マップを作成する手順を説明する。図6は、図2に示した冷媒圧力マップ作成手段が冷媒圧力マップを作成する手順を示すフローチャートである。ここでは、目標温度差ΔTsの最大値をΔTmaxとする。
冷媒圧力マップ作成手段86は、試運転モードが設定されると、温度差ΔTの目標温度差ΔTsの初期値ΔTs0を設定する(ステップS151)。冷媒圧力マップ作成手段86は、設定した目標温度差ΔTs0を冷凍サイクル制御手段81に通知する。冷凍サイクル制御手段81は、温度差ΔTが目標温度差ΔTs0になるように圧縮機12、膨張弁15およびファン17を制御する。温度差ΔTが安定すると、冷媒圧力マップ作成手段86は、目標温度差ΔTs0が最大値ΔTmaxより小さい値なので(ステップS152)、温度差ΔTに対応する基準冷媒圧力Prrefとして冷媒圧力Prを記録する(ステップS153)。続いて、冷媒圧力マップ作成手段86は、目標温度差ΔTs0に単位温度差dTを加算した値を新たな目標温度差ΔTsに設定する(ステップS154)。ステップS152に戻り、目標温度差ΔTsが最大値ΔTmaxに達していない場合、冷媒圧力マップ作成手段86は、目標温度差ΔTsを冷凍サイクル制御手段81に通知する。そして、温度差ΔTが安定すると、冷媒圧力マップ作成手段86は、温度差ΔTに対応する基準冷媒圧力Prrefとして冷媒圧力Prを記録する(ステップS153)。ステップS152において目標温度差ΔTsが最大値ΔTmaxに到達するまで、冷媒圧力マップ作成手段86がステップS153~S154を繰り返す。このようにして、冷媒圧力マップ作成手段86は、温度差ΔTと基準冷媒圧力Prrefとの関係を示す冷媒圧力マップを作成する。
異常判定手段82は、水圧マップを参照することで、循環ポンプ22の回転数Hに対応して、循環回路24の基準状態の水圧である基準水圧Pwrefを知ることができる。また、異常判定手段82は、冷媒圧力マップを参照することで、温度差ΔTに対応して、循環回路24の基準状態の冷媒圧力である基準冷媒圧力Prrefを知ることができる。なお、水圧マップの作成と冷媒圧力マップの作成は、同時に実行されてもよく、別々に実行されてもよい。これらのマップ作成が別々に実行される場合、水圧マップの作成および冷媒圧力マップの作成のうち、いずれが先に実行されてもよい。
(詰まり判定動作)
次に、給湯システム1が通常運転モードで運転中に異常を検知する動作を説明する。図7は、図1に示した給湯システムが異常を検知する動作手順の一例を示すフローチャートである。コントローラ40は、例えば、循環ポンプ22の起動のタイミングで、図7に示す手順で動作する。図7に示す手順の開始のタイミングは、循環ポンプ22の起動のタイミングに限定されない。コントローラ40は、循環回路24のメンテナンスが行われた後、一定の周期で、図7に示す手順を繰り返してもよい。
異常判定手段82は、循環ポンプ22から回転数Hの情報を取得すると、メモリ41が記憶する水圧マップを参照し、回転数Hに対応する基準水圧Pwrefを決定する(ステップS201)。異常判定手段82は、検出される水圧Pwが基準水圧Pwerと比べて水圧差閾値ΔPwth以上小さいか否かを判定する(ステップS202)。判定の結果、水圧Pwが基準水圧Pwerと比べて水圧差閾値ΔPwthよりも低下した場合、異常判定手段82は、循環回路24に詰まりが発生したと判定する(ステップS202:Yes)。一方、判定の結果、水圧Pwと基準水圧Pwerとの水圧差が水圧差閾値ΔPwth以下である場合、異常判定手段82は、循環回路24に詰まりが発生していないと判定する(ステップS202:No)。
ステップS202において循環回路24に詰まりが発生していると判定されると、位置判定手段83は、入口温度センサ31によって検出される流入温度Tinと、出口温度センサ32によって検出される流出温度Toutとの温度差ΔTを算出する。そして、位置判定手段83は、メモリ41が記憶する冷媒圧力マップを参照し、算出した温度差ΔTに対応する基準冷媒圧力Prrefを決定する(ステップS203)。続いて、位置判定手段83は、冷媒圧力センサ14によって検出される冷媒圧力Prが基準冷媒圧力Prrefと比べて冷媒圧力差閾値ΔPrthよりも大きいか否かを判定する(ステップS204)。
ステップS204において、冷媒圧力Prが基準冷媒圧力Prrefと比べて冷媒圧力差閾値ΔPrthよりも大きいと、異常停止手段84は、検出される水圧Pwが大気圧Patmより小さい負圧であるか否かを判定する(ステップS205)。ステップS205の判定の結果、水圧Pwが大気圧Patm以上である場合、位置判定手段83は、詰まり箇所を水熱交換器13と判定する(ステップS205:No)。そして、位置判定手段83は、水熱交換器13に詰まりが発生したことを示す第1異常を報知部25に発報させる(ステップS206)。さらに、異常判定手段82は、循環ポンプ22に対して応急運転を行う(ステップS207)。作業者は、報知部25の発報により、水熱交換器13に異常がないか直ぐに点検を行うことができる。その際、作業者は、循環回路24のうち、水熱交換器13を主に点検すればよいので、作業効率が向上する。
一方、ステップS204において、冷媒圧力Prと基準冷媒圧力Prrefとの差が冷媒圧力差閾値ΔPrth以下であると、異常停止手段84は、検出される水圧Pwが大気圧Patmより小さい負圧であるか否かを判定する(ステップS208)。ステップS208の判定の結果、水圧Pwが大気圧Patm以上である場合、位置判定手段83は、循環回路24において、詰まり箇所を水熱交換器13以外の部分と判定する(ステップS208:No)。そして、位置判定手段83は、循環回路24のうち、水熱交換器13以外の部分に詰まりが発生したことを示す第2異常を報知部25に発報させる(ステップS209)。さらに、異常判定手段82は、循環ポンプ22に対して応急運転を行う(ステップS210)。作業者は、報知部25の発報により、循環回路24のうち、水熱交換器13以外の部分に異常がないか直ぐに点検を行うことができる。その際、作業者は、循環回路24のうち、水熱交換器13以外の箇所を主に点検すればよいので、作業効率が向上する。例えば、スケールおよび異物などの物質は、配管26aおよび26bならびにストレーナ23に詰まることもある。
ステップS205およびS208において、水圧Pwが大気圧Patmより小さい負圧である場合、異常停止手段84は循環ポンプ22の運転を停止する異常停止を行う(ステップS211およびS212)。その際、異常停止手段84は、第3異常として、循環回路24に負圧が検知されたことを示す第3異常を報知部25に発報させてもよく、ヒートポンプ回路11の冷凍サイクルの停止を冷凍サイクル制御手段81に指示してもよい。
図8は、水の飽和蒸気圧と温度との関係を示すグラフである。図8に示すグラフの横軸は温度[℃]であり、縦軸は飽和蒸気圧[kPa]である。本実施の形態1では、異常停止の際にヒートポンプ回路11の冷凍サイクルを停止させる閾値として、大気圧Patmを設定している。循環回路24の水圧Pwが負圧になると、図8に示すように沸騰温度が低下する。本実施の形態1では、循環回路24の水圧Pwが負圧になったとき、冷媒の循環および水の循環を停止する。そのため、100℃未満の水温で水が沸騰し、循環回路24内にスケールが析出すること、および気泡が発生することを防止できる。
次に、図7に示したステップS207およびS210における応急運転について説明する。図9は、図1に示した給湯システムによって実行される、図7に示したステップS207およびS210の動作手順の一例を示すフローチャートである。
第1異常および第2異常が発生した場合、スケールおよび異物などの物質によって水の流れが妨げられ、循環回路24の水の流量が低下していると考えられる。そのため、ヒートポンプ回路11の冷凍サイクルを維持しまま、異常判定手段82は、循環ポンプ22の回転数Hを単位回転数ΔHだけ大きくする(ステップS251)。
作業者が循環回路24を点検し、メンテナンスを行ってスケールおよび異物などの物質が除去される場合、水圧Pwと冷媒圧力Prは正常な状態になる。異常判定手段82は、水圧Pwが基準水圧Pwrefと一定の範囲で一致し、かつ冷媒圧力Prが基準冷媒圧力Prrefと一定の範囲で一致するか否かを判定する(ステップS252)。水圧Pwが基準水圧Pwrefと一定の範囲で一致しない、または冷媒圧力Prが基準冷媒圧力Prrefと一定の範囲で一致しない場合、異常判定手段82は、循環ポンプ22の回転数Hを維持する(ステップS252:No)。
一方、ステップS252で、水圧Pwが基準水圧Pwrefと一定の範囲で一致し、かつ冷媒圧力Prが基準冷媒圧力Prrefと一定の範囲で一致すると、異常判定手段82は、第1異常および第2異常の発報を報知部25に解除させる(ステップS253)。ステップS253において、異常判定手段82は、循環ポンプ22の回転数Hを元に戻してもよい。
ここで、本実施の形態1の給湯システム1が、経過時間に伴って循環回路24において、詰まりの有無および詰まり箇所を判定する具体例を説明する。説明を簡単にするために、循環ポンプ22の回転数Hおよび温度差ΔTのそれぞれが一定の場合で説明する。回転数Hおよび温度差ΔTのそれぞれが一定なので、給湯システム1がメンテナンス後に実行する試運転モードを省略してもよい。コントローラ40は、メンテナンス後に給湯システム1が起動した際、回転数Hに対応する水圧Pwを基準水圧Pwrefとしてメモリ41に記憶させ、温度差ΔTに対応する冷媒圧力Prを基準冷媒圧力Prrefとしてメモリ41に記憶させればよい。
図10は、図1に示した給湯システムにおいて、循環ポンプの回転数が一定である場合の水圧の時系列変化の一例を示すグラフである。図10のグラフの縦軸は水圧Pwであり、横軸は経過時間tである。作業者が循環回路24のメンテナンスを行った後、給湯システム1は作業者によって起動の指示が入力されると、通常運転モードで運転を開始する。循環ポンプ22が水の循環を開始すると、時間経過に伴って、スケールが循環回路24内に堆積していく。そのため、図10に示すように、水圧Pwが基準水圧Pwrefの値から経過時間tに伴って低下していく。水圧Pwが基準水圧Pwrefから水圧差閾値ΔPwth以上小さくなると、図7を参照して説明したように、給湯システム1は、応急運転を行う。そのまま給湯システム1が運転を継続すると、図10に示すように、水圧Pwは大気圧Patmよりも低くなる。そのため、図7を参照して説明したように、給湯システム1は異常停止することになる。
図11は、図1に示した給湯システムにおいて、水熱交換器の水の流入温度と流出温度との温度差が一定である場合の冷媒圧力の時系列変化の一例を示すグラフである。図11のグラフの縦軸は冷媒圧力Prであり、横軸は経過時間tである。メンテナンス後に循環ポンプ22が水の循環を開始すると、時間経過に伴って、スケールが水熱交換器13内に堆積していく。そのため、図11に示すように、冷媒圧力Prが基準冷媒圧力Prrefの値から経過時間tに伴って上昇していく。冷媒圧力Pfが基準冷媒圧力Prrefから冷媒圧力差閾値ΔPrthよりも大きくなると、図7を参照して説明したように、位置判定手段83は、詰まりの発生した箇所が水熱交換器13であると判定する。
なお、本実施の形態1では、循環回路24に発生する異常がスケールおよび異物の一方または両方が原因で水流が妨げられる場合で説明したが、循環回路24に発生する異常の原因はこの場合に限らない。
本実施の形態1の給湯システム1は、水熱交換器13を含むヒートポンプ回路11と、循環ポンプ22を含む循環回路24と、水圧センサ33と、冷媒圧力センサ14と、コントローラ40とを有する。コントローラ40は、異常判定手段82および位置判定手段83を有する。異常判定手段82は水圧センサ33によって検出される水圧Pwと基準水圧Pwrefとから循環回路24に異常が発生したか否かを判定する。位置判定手段83は、冷媒圧力センサ14によって検出される冷媒圧力Prと基準冷媒圧力Prrefとから水熱交換器13に異常が発生したか否かを判定する。
本実施の形態1によれば、異常判定手段82によって循環回路24の水圧Pwに基づいて循環回路24の異常の発生が検知され、位置判定手段83によって冷媒圧力Prに基づいて異常の発生箇所が水熱交換器13か否かが判定される。循環回路24のうち、異常の発生箇所が水熱交換器13かそれ以外の部分であるかを特定できる。そのため、作業者は、点検箇所を絞ることができ、より早く異常の原因を見つけることができる。その結果、作業者はよりスムーズにメンテナンス作業を行うことができる。異常の原因がスケールおよび異物などが原因による詰まりであれば、作業者がよりスムーズにメンテナンスを行うことで、給湯システム1が水の循環効率および熱交換効率の低下した状態で運転を継続することを抑制できる。
従来の給湯システムでは、水回路における異物などの詰まりを検出できても、詰まりの発生箇所を特定できなかった。そのため、従来、給湯システムに異常が検知されると、水回路全体を点検しなければならず、時間がかかってしまうこともあった。異常が検知されてから点検に時間を要することを防ぐために、作業者が年に数回の定期点検を行うことが必要なこともあった。この場合、作業者は、定期点検を行う度に、水熱交換器だけでなく、ストレーナおよびそのほかの部品を含む循環回路全体を調べ、各部品に汚れがないか、異物詰まりがないかを確認する必要があった。
これに対して、本実施の形態1の給湯システム1では、異常が検出されたとき、循環回路24のうち、異常の発生した箇所が水熱交換器13であるか、それ以外の箇所であるかが検知される。異常が検出されたときに、作業者は、点検およびメンテナンスを行う箇所を絞ることができる。その結果、作業者は、年に数回の定期点検による作業を減らすことができる。
また、本実施の形態1の給湯システム1において、循環回路24の水圧Pwが負圧となった場合、少なくとも循環ポンプ22を異常停止させる異常停止手段84を有していてもよい。この場合、100℃未満の水温で水が沸騰し、循環回路24内にスケールが析出することを防止できる。また、循環回路24内に気泡が発生することを抑制できる。気泡の発生が抑制されることで、水の循環効率が低下することを抑制できる。
1 給湯システム、10 熱源ユニット、11 ヒートポンプ回路、12 圧縮機、13 水熱交換器、14 冷媒圧力センサ、15 膨張弁、16 空気側熱交換器、17 ファン、18 ヒートポンプ配管、21 タンク、22 循環ポンプ、23 ストレーナ、24 循環回路、25 報知部、26a、26b 配管、31 入口温度センサ、32 出口温度センサ、33 水圧センサ、40 コントローラ、41 メモリ、42 CPU、71 入口、72 出口、81 冷凍サイクル制御手段、82 異常判定手段、83 位置判定手段、84 異常停止手段、85 水圧マップ作成手段、86 冷媒圧力マップ作成手段。

Claims (5)

  1. 水を加熱する水熱交換器を含み、冷媒が循環するヒートポンプ回路と、
    前記水を貯留するタンクと、
    前記タンクと前記水熱交換器との間で前記水が循環する循環回路と、
    前記循環回路に水を循環させる循環ポンプと、
    前記水熱交換器の前記水の流出側に設けられ、水圧を検出する水圧センサと、
    前記水熱交換器の前記冷媒の流出側に設けられ、冷媒圧力を検出する冷媒圧力センサと、
    前記水熱交換器の前記水の流入温度および流出温度と、前記冷媒圧力と、前記水圧と、前記水の設定温度とに基づいて前記ヒートポンプ回路および前記循環ポンプを制御するコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、
    前記水圧センサによって検出される前記水圧と基準水圧とから前記循環回路に異常が発生したか否かを判定する異常判定手段と、
    前記冷媒圧力センサによって検出される前記冷媒圧力と基準冷媒圧力とから前記水熱交換器に異常が発生したか否かを判定する位置判定手段と、を有し、
    前記位置判定手段は、
    前記異常判定手段によって前記循環回路に異常が発生したと判定されると、検出される前記冷媒圧力が前記基準冷媒圧力と比べて決められた冷媒圧力差閾値よりも大きいか否かを判定し、
    検出される前記冷媒圧力が前記基準冷媒圧力と比べて前記冷媒圧力差閾値よりも大きい場合、前記異常の発生箇所を前記水熱交換器と判定し、検出される前記冷媒圧力と前記基準冷媒圧力との差が前記冷媒圧力差閾値以下である場合、前記異常の発生箇所を前記循環回路のうち、前記水熱交換器以外の部分と判定する、
    給湯システム。
  2. 前記異常判定手段は、
    検出される前記水圧が前記基準水圧と比べて決められた水圧差閾値以上小さい場合、前記循環回路に異常が発生したと判定する、請求項1に記載の給湯システム。
  3. 前記水熱交換器の前記水の流入側に設けられ、前記流入温度を検出する入口温度センサと、
    前記水熱交換器の前記水の流出側に設けられ、前記流出温度を検出する出口温度センサと、を有し、
    前記コントローラは、
    前記循環回路の基準状態において、前記循環ポンプの回転数に対応して前記水圧を前記基準水圧として記録し、前記回転数と前記基準水圧との関係を示す水圧マップを作成する水圧マップ作成手段と、
    前記基準状態において、前記流入温度と前記流出温度との温度差に対応して前記冷媒圧力を前記基準冷媒圧力として記録し、前記温度差と前記基準冷媒圧力との関係を示す冷媒圧力マップを作成する冷媒圧力マップ作成手段と、をさらに有し、
    前記異常判定手段は、前記判定を行う際、前記水圧マップを参照し、運転中の前記循環ポンプの回転数に対応して前記基準水圧を決定し、
    前記位置判定手段は、前記判定を行う際、前記冷媒圧力マップを参照し、前記入口温度センサおよび前記出口温度センサのそれぞれの検出値から求まる前記温度差に対応して前記基準冷媒圧力を決定する、請求項1または2に記載の給湯システム。
  4. 前記異常判定手段は、
    前記循環回路に異常が発生した場合、前記循環ポンプの回転数を大きくする応急運転を前記循環ポンプに行わせる、請求項のいずれか1項に記載の給湯システム。
  5. 前記コントローラは、
    前記循環回路に異常が発生し、かつ前記水圧センサによって検出される前記水圧が負圧である場合、前記循環ポンプを停止させる異常停止手段をさらに有する、請求項1~のいずれか1項に記載の給湯システム。
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