JP7134190B2 - レーダカバーの製造方法及びレーダカバー - Google Patents

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Description

本発明は、レーダカバーの製造方法及びレーダカバーに関するものである。
近年、周囲状況を検知するために、ミリ波等を用いたレーダユニットが車両に対して搭載されている。このレーダユニットは、ミリ波等の電波を射出し、この反射波を検出している。このようなレーダユニットの電波の射出方向の前方には、レーダユニットを保護するためのレーダカバーが設置されることが一般的である。レーダカバーは、車両の外部から視認可能な部品であることから、車両の外観印象に大きく影響する。このためレーダカバーは、電波透過性を確保しつつ、意匠性を高める必要がある。例えば、特許文献1には、電波が透過可能な光輝性膜としてインジウムからなる薄膜を設けることにより、金属光沢が付与された車両用のレーダカバーが記載されている。
特開2000-159039号公報
ところで、外部から視認される光輝性膜をパターニングする方法としては、例えば、予め透明部材の背面にマスクとなる印刷層を設け、印刷層を介して透明部材の背面に光輝性膜を成膜する方法が挙げられる。このような方法では、印刷層が設けられた領域では光輝性膜を外部から視認できなくなり、外部から視認される光輝性膜をパターニングすることができる。しかしながら、光輝性膜は、光輝性膜を挟んで透明部材の背面に配置される支持部材との密着性が悪い。このため、外部から視認されない領域にまで光輝性膜が形成された上記方法では、不必要に透明部材と背面部材との密着性が低下することになる。
例えば、光輝性膜の成膜時にマスク部材を介して光輝性膜の成膜を行うことで、必要な部位にのみ光輝性膜を形成する方法も考えられる。しかしながら、マスク部材を管理する必要が生じると共に、光輝性膜のパターン形状の種類の分だけマスク部材を用意する必要があり、柔軟に光輝性膜のパターン形状の設計変更を行うことができない。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、透明部材と背面部材との間に光輝性膜が配置されたレーダカバーにおいて、別途マスク部材を用いることなく、光輝性膜を必要な部位にのみ成膜可能とすることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、車両に搭載されるレーダユニットを覆うレーダカバーの製造方法であって、透明部材を形成する透明部材形成工程と、電波透過性を有する光輝性膜を上記透明部材の背面に対して固着された状態で形成する光輝性膜形成工程と、上記透明部材と反対側から上記光輝性膜の一部を覆う被覆部を配置する被覆部配置工程と、上記被覆部をマスクとして上記光輝性膜をレーザ照射によりパターニングするレーザパターニング工程と、上記被覆部を背面部材に取り込むことにより、上記被覆部と上記被覆部を覆って上記被覆部及び上記透明部材の少なくとも一部に溶着された樹脂製の支持部材とを有する背面部材を形成する背面部材形成工程とを有するという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記レーザパターニング工程にて、上記被覆部の背面の中央部を避けて上記被覆部の背面の縁部にレーザ照射を行うという構成を採用する。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記透明部材形成工程にて、背面に凹部を有する上記透明部材を形成し、上記光輝性膜形成工程にて、上記凹部の内壁面を含みかつ上記内壁面を越える範囲に上記光輝性膜を固着形成し、上記レーザパターニング工程にて、上記被覆部の一部あるいは全部を上記凹部に収容するという構成を採用する。
第4の発明は、上記第1~第3いずれかの発明において、レーザパターニング工程の後に、上記透明部材の少なくとも一部の表面に対してハードコート処理を行うという構成を採用する。
第5の発明は、車両に搭載されるレーダユニットを覆うレーダカバーであって、透明部材と、電波透過性を有すると共に上記透明部材の背面の一部に対して固着形成された光輝性膜と、上記透明部材との間に上記光輝性膜を挟んで上記透明部材の背面側に配置される背面部材とを備え、上記背面部材が、上記透明部材と反対側から上記光輝性膜を覆うと共に上記光輝性膜に溶着された樹脂製の被覆部と、上記被覆部を覆って上記被覆部及び上記透明部材の少なくとも一部に溶着された樹脂製の支持部材とを備えるという構成を採用する。
第6の発明は、上記被覆部の背面の中央部よりも上記被覆部の背面の縁部が粗面化されているという構成を採用する。
第7の発明は、上記第5または第6の発明において、上記透明部材が、内壁面に上記光輝性膜が固着形成される凹部を上記背面に有し、上記被覆部が、上記凹部に一部あるいは全部が収容されているという構成を採用する。
本発明によれば、背面部材の一部である被覆部をマスクとすることでレーザ照射によって光輝性膜をパターニングすることができる。このため、外部から視認するために不要な部位の光輝性膜を除去することができ、透明部材と背面部材との密着性を確保することができる。さらに、背面部材の一部をマスクとして用いるため、光輝性膜をパターニングするために別途マスク部材を用意する必要がない。背面部材においてどのような形状の部位を被覆部とするかは容易に変更可能であることから、柔軟に光輝性膜のパターン形状の設計変更を行うことができる。このように、本発明によれば、透明部材と背面部材との間に光輝性膜が配置されたレーダカバーにおいて、別途マスク部材を用いることなく、光輝性膜を必要な部位にのみ成膜することが可能となる。
(a)が本発明の一実施形態のレーダカバーを備えるラジエータグリルの正面図であり、(b)が本発明の一実施形態のレーダカバーの拡大正面図である。 本発明の一実施形態のレーダカバーの断面図である。 本発明の一実施形態のレーダカバーが備えるマスク部の縁部を含む部位を模式的に示す拡大断面図である。 本発明の一実施形態のレーダカバーの製造方法を説明するための模式図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るレーダカバーの製造方法及びレーダカバーの一実施形態について説明する。
図1(a)は、本実施形態のレーダカバー10を備えるラジエータグリル1の正面図である。また、図1(b)は、本実施形態のレーダカバー10の拡大正面図である。図2は、本実施形態のレーダカバー10の断面図である。
ラジエータグリル1は、車両のエンジンルームに通じる開口を塞ぐように車両の前面に設けられており、エンジンルームへの通気を確保しかつエンジンルームへの異物の進入を防止している。ラジエータグリル1の中央には、エンジンルーム内に配置されるレーダユニットR(図2参照)に対向するようにしてレーダカバー10が設けられている。レーダユニットRは、例えばミリ波を発信する発信部、反射波を受信する受信部、及び、演算処理を行う演算部等を有している。このレーダユニットRは、車両に搭載されてレーダカバー10を透過する電波の送受信を行い、受信した電波に基づいて車両の周囲状況を検知する。例えば、レーダユニットRは、障害物までの距離や障害物の相対速度等を算出して出力する。
レーダカバー10は、レーダユニットRを車両の正面側から見て覆うように配置されている。このレーダカバー10は、図1(b)に示すように、車両の正面側から見て、車両メーカのエンブレムや車種を示す図形や文字等を示す光輝領域10Aと、この光輝領域10Aの視認性を向上させる黒色領域10Bとを有する部品である。このようなレーダカバー10は、図2に示すように、透明部材11と、光輝性膜12と、背面部材13とを備えている。
透明部材11は、最も車両の外側に配置される略矩形状の透明材料により形成される部位である。この透明部材11は、車両の外部から光輝性膜12の視認性を高めるため、表側の面が円滑面とされている。また、透明部材11の背面の一部には、光輝性膜12が形成される凹部11aが形成されている。また、透明部材11の背面の凹部11aが設けられていない領域は、本実施形態において支持部材13bとの固着面とされている。
凹部11aは、内壁面の全域が光輝性膜12の成膜領域とされている。つまり、凹部11aの内壁面の全面に光輝性膜12が固着形成されており、凹部11aの内壁面と光輝性膜12とは、物理的に結合された状態で密着されている。この凹部11aは、内壁面に形成された光輝性膜12を車両の前方側から立体的に視認可能としている。このような凹部11aは、車両メーカのエンブレムや車種の図形や文字等の形状に沿って設けられている。この凹部11aの内壁面に形成された光輝性膜12によって、上述の光輝領域10Aが形成されている。
このような透明部材11は、例えば、無色のPC(ポリカーボネート)やPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)等の透明合成樹脂によって形成されており、1.5mm~10mm程度の厚さ寸法とされている。また、透明部材11の表側の面には、必要に応じて、傷付き防止のためのハードコート処理、またはウレタン系塗料のクリヤコート処理が施される。なお、耐傷性を備える透明合成樹脂であれば、これらの傷付き防止処理は不要である。
光輝性膜12は、透明部材11の凹部11aの内壁面に対して固着形成された金属光沢(金属色)を有しかつ電波透過性を有する薄膜である。この光輝性膜12は、例えば真空蒸着やスパッタリングによって形成されるインジウム(In)からなる金属製の薄膜であり、多数の微細な隙間を有する不連続膜とされている。また、光輝性膜12は、半導体と金属とを含む合金によって形成された薄膜とすることもできる。具体的には、シリコン(Si)やゲルマニウム(Ge)等の半導体と、アルミニウム(Al)やクロム(Cr)等の金属との合金によって光輝性膜12を形成することができる。このような合金によって形成された光輝性膜12は、金属と比較して自由電子の少ない半導体を含んでおり、電磁波を透過する性質を有している。
このような光輝性膜12は、上述のように透明部材11の凹部11aの内壁面に対して固着されており、透明部材11に対して全面が密着された状態とされている。なお、本実施形態においては、光輝性膜12は、透明部材11の凹部11aのみに設けられている。
背面部材13は、透明部材11との間に光輝性膜12を挟んで透明部材11の背面側に配置された部材である。この背面部材13は、一体的とされたマスク部13a(被覆部)と支持部材13bとを有した樹脂部材である。マスク部13aは、透明部材11と反対側から光輝性膜12を覆うように配置されている。このようなマスク部13aは、図2に示すように、凹部11aの内部に全体が収容されており、光輝性膜12をパターニングする場合にマスクとして機能する。このマスク部13aは、支持部材13bと同一の樹脂材料によって形成しても良いが、支持部材13bと異なる樹脂材料によって形成しても良い。マスク部13aは、例えばPC(ポリカーボネート)によって形成されている。
なお、本実施形態においては、後述のように、背面部材13の支持部材13bが樹脂の射出成形によって形成される。マスク部13aの形成材料は、支持部材13bの射出成形時の熱及び圧力によって流動性を発現しない材料とされている。このようなマスク部13aは、透明部材11の背面側から光輝性膜12を覆っており、支持部材13bの射出成形時の熱及び圧力から光輝性膜12を保護する。
図3は、マスク部13aの縁部を含む部位を模式的に示す拡大断面図である。この図に示すように、透明部材11の背面の凹部11aを除く領域は、粗面化されている。また、マスク部13aの背面の縁部R1が透明部材11の凹部11aを除く領域と同様に粗面化されている。一方で、マスク部13aの背面の中央部R2(縁部R1に囲まれた領域)は、縁部R1に対して平滑な面とされている。
支持部材13bは、マスク部13aを覆って透明部材11の背面側に配置されている。このような支持部材13bは、マスク部13aの背面に対して溶着されている。また、支持部材13bは、マスク部13aの設置領域(すなわち凹部11aが設けられた領域)を避けて、透明部材11の背面に対して溶着されており、透明部材11を背面側から支持している。この支持部材13bは、黒色の樹脂材料から形成されており、エンジンルーム側に突出する係合部13b1を有している。係合部13b1は、先端部が爪状に成形されており、当該先端部が例えばラジエータグリル本体に係止される。このように透明部材11の背面に対して固着された支持部材13bは、透明部材11の外側から視認可能とされており、上述の黒色領域10Bを形成している。つまり、支持部材13bは、光輝領域10A以外の領域を黒色に視認させ、相対的に光輝領域10Aの視認性を向上させる。
このような支持部材13bは、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂)、AES(アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合合成樹脂)、ASA(アクリロニトリル・スチレン・アクリレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、有色のPC、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂、又はこれらの複合樹脂からなり、0.5mm~10mm程度の厚さとされている。
続いて、本実施形態のレーダカバー10の製造方法について、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態のレーダカバー10の製造方法について説明するための概略図である。
まず、図4(a)に示すように、透明部材11を形成する。この図4(a)に示す工程は、透光性を有する透明部材11を形成する透明部材形成工程である。例えば、透明部材11は、射出成形により形成される。この射出成形により、凹部11aを有する透明部材11を形成することができるため、後工程により凹部11aを形成する必要はない。
続いて、図4(b)に示すように、光輝性膜12を形成する。この図4(b)に示す工程は、電波透過性を有する光輝性膜12を透明部材11の背面に固着された状態で形成する光輝性膜形成工程である。ここでは、例えば透明部材11の背面に、光輝性膜12の形成材料を真空蒸着やスパッタリングによって光輝性膜12を形成する。
続いて、図4(c)に示すように、マスク部13aを、透明部材11の凹部11aに収容する。このような図4(c)に示す工程は、透明部材11と反対側から光輝性膜12の一部を覆うマスク部13aを配置する被覆部配置工程に相当する。図4(c)に示すように、本実施形態においては、マスク部13aを凹部11aに収容する時点では、光輝性膜12がパターニングされておらずに透明部材11の背面の全体に形成されている。
続いて、図4(d)に示すように、光輝性膜12をレーザ照射によってパターニングする。ここでは、図4(c)に示す工程で配置したマスク部13aをマスクとしてレーザ光Lを照射し、凹部11aの内壁面を除く透明部材11の背面領域の光輝性膜12を剥離する。このような図4(d)に示す工程は、マスク部13aをマスクとして光輝性膜12をレーザ照射によりパターニングするレーザパターニング工程に相当する。
なお、レーザ光Lが照射された領域は、レーザ光Lによって表面が粗面化される。このため、レーザ光Lが照射された領域は、レーザ光Lが照射された領域は、照射されていない領域よりも粗い粗面となる。このような粗面は支持部材13bとの接合強度を高めるため、本実施形態によれば、支持部材13bと透明部材11との接合強度を向上させることが可能となる。
また、マスク部13aの背面にもレーザ光Lを照射することによって粗面化することができる。このとき、マスク部13aの背面の縁部R1のみにレーザ光Lを照射し、マスク部13aの背面の縁部R1を除く中央部にレーザ光Lを照射しないことで、マスク部13aの背面の中央部R2を縁部R1よりも平滑な面とすることが可能となる。このような平滑な面で圧力を受けると、このような圧力はマスク部13aを平滑な面の法線方向に移動させようとする。一方で、粗面で圧力を受けると、粗面に様々な方向を向く面が含まれることから、平滑な面と比較して、マスク部13aを対してマスク部13aの背面と平行な方向に移動させようとする力が作用する。このため、上述のようにマスク部13aの背面の中央部R2に平滑な面が設けられることによって、射出成形時に溶融樹脂から押圧されたマスク部13aを確実に透明部材11側に対して押し付けることが可能となる。
なお、透明部材11の表面に対してハードコート処理が施されている場合には、ハードコート層によってレーザ光Lが反射され、凹部11aの内壁面に形成された光輝性膜12を変質させる可能性がある。このため、透明部材11に対してハードコート処理を施す場合には、レーザパターニング工程の後に行うことが望ましい。
続いて、図4(e)に示すように、支持部材13bを形成する。ここでは、透明部材11と反対側から光輝性膜12を覆うマスク部13aを配置した状態で、マスク部13aを覆って透明部材11の背面に固着される支持部材13bを形成する。具体的には、光輝性膜12が設けられた透明部材11と、マスク部13aとを金型の内部に配置し、透明部材11の背面側に溶融した樹脂を射出するインサート成形(射出成形)を行うことで支持部材13bを形成する。
このような支持部材13bは、射出成形時の熱により透明部材11の露出された背面(マスク部13aで隠れていない背面領域)と、マスク部13aの背面とに溶着(固着)される。このとき、光輝性膜12は、マスク部13aによって覆われている。このため、射出成形時の熱及び圧力によって光輝性膜12が変質することが防止される。
このような図4(e)に示す工程は、マスク部13aを背面部材13に取り込むことにより、マスク部13aとマスク部13aを覆ってマスク部13a及び透明部材11の少なくとも一部に溶着された樹脂製の支持部材13bとを有する背面部材13を形成する背面部材形成工程に相当する。
以上のような工程で本実施形態のレーダカバー10が製造される。このような本実施形態のレーダカバー10の製造方法は、透明部材11を形成する透明部材形成工程と、電波透過性を有する光輝性膜12を透明部材11の背面に対して固着された状態で形成する光輝性膜形成工程と、透明部材11と反対側から光輝性膜12の一部を覆うマスク部13aを配置する被覆部配置工程と、マスク部13aをマスクとして光輝性膜12をレーザ照射によりパターニングするレーザパターニング工程と、マスク部13aを背面部材13に取り込むことにより、マスク部13aとマスク部13aを覆ってマスク部13a及び透明部材11の少なくとも一部に溶着された樹脂製の支持部材13bとを有する背面部材13を形成する背面部材形成工程とを有している。
このような本実施形態のレーダカバー10の製造方法によれば、背面部材13の一部であるマスク部13aをマスクとすることでレーザ照射によって光輝性膜12をパターニングすることができる。このため、外部から視認するために不要な部位の光輝性膜12を除去することができ、透明部材11と背面部材13との密着性を確保することができる。さらに、背面部材13の一部をマスクとして用いるため、光輝性膜12をパターニングするために別途マスク部材を用意する必要がない。背面部材13においてどのような形状の部位をマスク部13aとするかは容易に変更可能であることから、柔軟に光輝性膜12のパターン形状の設計変更を行うことができる。このように、本実施形態のレーダカバー10の製造方法によれば、透明部材11と背面部材13との間に光輝性膜12が配置されたレーダカバーにおいて、別途マスク部材を用いることなく、光輝性膜12を必要な部位にのみ成膜することが可能となる。
また、本実施形態のレーダカバー10の製造方法によれば、マスク部13aをマスクとすることによって、凹部11aの内壁面に対してレーザ光Lが照射されることを防止することができ、凹部11a近傍の透明部材11の背面にレーザ光Lを十分に照射して光輝性膜12を除去することができる。このため、本実施形態のレーダカバー10の製造方法によれば、凹部11aの内壁面に対して光輝性膜12を確実に残し、凹部11aの内壁面を除く領域の光輝性膜12を確実に除去することができ、光輝性膜12の縁を明確なものとすることができる。つまり、マスク部13aをマスクとすることによって、マスクを用いずに光輝性膜12をパターニングする場合と比較して、光輝性膜12の縁の見切りを良くすることが可能となる。
また、本実施形態のレーダカバー10の製造方法においては、レーザパターニング工程にて、マスク部13aの背面の中央部R2を避けてマスク部13aの背面の縁部R1にレーザ照射を行う。このため、マスク部13aの背面の中央部R2を縁部R1よりも平滑な面とすることが可能となり、支持部材13bの射出成形時に溶融樹脂から押圧されたマスク部13aを確実に透明部材11側に対して押し付けることで位置規制することが可能となる。
また、本実施形態のレーダカバー10の製造方法においては、透明部材形成工程にて、背面に凹部11aを有する透明部材11を形成し、光輝性膜形成工程にて、凹部11aの内壁面を含みかつ内壁面を越える範囲に光輝性膜12を固着形成し、レーザパターニング工程にて、マスク部13aの全部を凹部11aに収容する。このため、支持部材13bを形成する場合に、マスク部13aが溶融樹脂の流れによって変位することを防止することが可能となる。
また、本実施形態のレーダカバー10の製造方法においては、レーザパターニング工程の後に、透明部材11の少なくとも一部の表面に対してハードコート処理を行うことが好ましい。これにより、ハードコート層によってレーザ光Lが反射され、凹部11aの内壁面に形成された光輝性膜12を変質することを防止することができる。
また、本実施形態のレーダカバー10においては、透明部材11と、電波透過性を有すると共に透明部材11の背面の一部に対して固着形成された光輝性膜12と、透明部材11との間に光輝性膜12を挟んで透明部材11の背面側に配置される背面部材13とを備え、背面部材13が、透明部材11と反対側から光輝性膜12を覆うと共に光輝性膜12に溶着された樹脂製のマスク部13aと、マスク部13aを覆ってマスク部13a及び透明部材11の少なくとも一部に溶着された樹脂製の支持部材13bとを備えている。このような本実施形態のレーダカバー10によれば、背面部材13の一部をマスクとして用いることができ、別途マスク部材を用いることなく、光輝性膜12を必要な部位にのみ成膜可能なものとなる。
また、本実施形態のレーダカバー10においては、マスク部13aの背面の中央部R2よりもマスク部13aの背面の縁部R1が粗面化されている。このため、本実施形態のレーダカバー10によれば、支持部材13bの射出成形時に溶融樹脂から押圧されたマスク部13aを確実に透明部材11側に対して押し付けることで位置規制することが可能なものとなる。
また、本実施形態のレーダカバー10においては、透明部材11が、内壁面に光輝性膜12が固着形成される凹部11aを背面に有し、マスク部13aが、凹部11aに全部が収容されている。このため、本実施形態のレーダカバー10によれば、支持部材13bを形成する場合に、マスク部13aが溶融樹脂の流れによって変位することを防止することが可能なものとなる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、透明部材11の背面に凹部11aが設けられ、凹部11aの内壁面が光輝性膜12との固着領域である構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、透明部材11の背面に凹部11aを設けず、背面の少なくとも一部を光輝性膜12との固着領域とすることも可能である。
また、上記実施形態においては、凹部11aの内壁面の全面に光輝性膜12が設けられた構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、凹部11aの一部のみに光輝性膜12を設ける構成を採用することも可能である。
1……ラジエータグリル、10……レーダカバー、11……透明部材、11a……凹部、12……光輝性膜、13……背面部材、13a……マスク部(被覆部)、13b……支持部材、13b1……係合部、L……レーザ光、

Claims (6)

  1. 車両に搭載されるレーダユニットを覆うレーダカバーの製造方法であって、
    透明部材を形成する透明部材形成工程と、
    電波透過性を有する光輝性膜を前記透明部材の背面に対して固着された状態で形成する光輝性膜形成工程と、
    前記透明部材と反対側から前記光輝性膜の一部を覆う被覆部を配置する被覆部配置工程と、
    前記被覆部をマスクとして前記光輝性膜をレーザ照射によりパターニングするレーザパターニング工程と、
    前記被覆部を背面部材に取り込むことにより、前記被覆部と前記被覆部を覆って前記被覆部及び前記透明部材の少なくとも一部に溶着された樹脂製の支持部材とを有する背面部材を形成する背面部材形成工程と
    を有することを特徴とするレーダカバーの製造方法。
  2. 前記レーザパターニング工程にて、前記被覆部の背面の中央部を避けて前記被覆部の背面の縁部にレーザ照射を行うことを特徴とする請求項1記載のレーダカバーの製造方法。
  3. 前記透明部材形成工程にて、背面に凹部を有する前記透明部材を形成し、
    前記光輝性膜形成工程にて、前記凹部の内壁面を含みかつ前記内壁面を越える範囲に前記光輝性膜を固着形成し、
    前記レーザパターニング工程にて、前記被覆部の一部あるいは全部を前記凹部に収容する
    ことを特徴とする請求項1または2記載のレーダカバーの製造方法。
  4. レーザパターニング工程の後に、前記透明部材の少なくとも一部の表面に対してハードコート処理を行うことを特徴とする請求項1~3いずれか一項に記載のレーダカバーの製造方法。
  5. 車両に搭載されるレーダユニットを覆うレーダカバーであって、
    透明部材と、
    電波透過性を有すると共に前記透明部材の背面の一部に対して固着形成された光輝性膜と、
    前記透明部材との間に前記光輝性膜を挟んで前記透明部材の背面側に配置される背面部材と
    を備え、
    前記背面部材は、
    前記透明部材と反対側から前記光輝性膜を覆うと共に前記光輝性膜に溶着された樹脂製の被覆部と、
    前記被覆部を覆って前記被覆部及び前記透明部材の少なくとも一部に溶着された樹脂製の支持部材と
    を備え
    前記被覆部の背面の中央部よりも前記被覆部の背面の縁部が粗面化されている
    ことを特徴とするレーダカバー。
  6. 前記透明部材は、内壁面に前記光輝性膜が固着形成される凹部を前記背面に有し、
    前記被覆部は、前記凹部に一部あるいは全部が収容されている
    ことを特徴とする請求項記載のレーダカバー。

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