JP7134129B2 - 燃料集合体 - Google Patents

燃料集合体 Download PDF

Info

Publication number
JP7134129B2
JP7134129B2 JP2019079098A JP2019079098A JP7134129B2 JP 7134129 B2 JP7134129 B2 JP 7134129B2 JP 2019079098 A JP2019079098 A JP 2019079098A JP 2019079098 A JP2019079098 A JP 2019079098A JP 7134129 B2 JP7134129 B2 JP 7134129B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
fuel assembly
vertical direction
assembly according
prevention mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019079098A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020176911A (ja
Inventor
清志 藤本
順一 三輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Original Assignee
Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi GE Nuclear Energy Ltd filed Critical Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Priority to JP2019079098A priority Critical patent/JP7134129B2/ja
Publication of JP2020176911A publication Critical patent/JP2020176911A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7134129B2 publication Critical patent/JP7134129B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

本発明は、原子炉内に設置される燃料集合体に関するものである。
沸騰水型の原子炉の圧力容器内には、複数の燃料棒を収容した燃料集合体が設置されている。また、安全対策として、地震時の上下方向の振動によって燃料集合体が設置場所からの飛び上がりを防止するための機構が燃料集合体に設けられている。
従来の、この種の燃料集合体としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。この特許文献1には、角筒状のチャンネルボックス内に複数の燃料棒を備え、燃料棒の上部に取っ手付きの上部タイプレートを備えて上部を原子炉の上部格子板によって水平方向に支持される燃料集合体が記載されている。また、特許文献1には、上部タイプレートに固定された直動ガイドと、直動ガイドによりガイドされて水平方向に移動する係止スライダと、係止スライダを上部格子板の側面に設けられた係止孔に抜き差しするスライダ移動機構とを備えることが記載されている。
特開2007-171020号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、上部格子板の側面に係止スライダが挿入される係止孔を設けるために、上部格子板の加工作業が必要となっていた。さらに、特許文献1に記載された技術では、係止スライダを移動させるためには、上部タイプレートのハンドルに設けられた上下移動部材を操作する必要があった。その結果、特許文献1に記載された技術では、燃料集合体を設置する作業が大変煩雑なものとなっていた。
本目的は、上記の問題点を考慮し、設置作業の簡略化を図ると共に飛び上がりを防止することができる燃料集合体を提供することにある。
上記課題を解決し、目的を達成するため、燃料集合体は、中空の筒状のチャンネルボックスと、燃料棒と、上部タイプレートと、飛び上がり防止機構と、を備えている。チャンネルボックスは、圧力容器に設置された上部格子板の格子孔に挿入され、上下方向の上端部が上部格子板に支持される。燃料棒は、チャンネルボックスの筒孔内に収容される。上部タイプレートは、チャンネルボックスの筒孔内において、上部格子板の上下方向の下面部よりも上下方向の下方に配置され、流体が通過可能な流路を有する。飛び上がり防止機構は、チャンネルボックスの筒孔内に設置される。チャンネルボックスにおける上部タイプレートと下面部との間には、開口部が形成されている。
また、飛び上がり防止機構は、作動板と、支持部と、ストッパ部と、を有している。作動板は、上部タイプレートの流路に向けて張り出して配置され、流路を通過する流体によって押圧される。支持部は、作動板を移動可能に支持する。ストッパ部は、開口部と対向し、支持部により開口部に挿脱可能に支持される。そして、作動板が流体によって上下方向の上方に押圧されて移動した際に、ストッパ部は、開口部からチャンネルボックスの外側に突出し、上部格子板の下面部と上下方向で対向する。
上記構成の燃料集合体によれば、設置作業の簡略化を図ると共に飛び上がりを防止することができる。
第1の実施の形態例にかかる燃料集合体が設けられた原子炉の圧力容器を示す概略構成図である。 第1の実施の形態例にかかる原子炉における燃料集合体の設置状態を示す平面図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料集合体を示す断面図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料集合体の下部を示す説明図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料集合体の上部を示す断面図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料集合体を示す平面図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料集合体における飛び上がり防止機構を示す斜視図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料集合体の飛び上がり防止機構を示す平面図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料集合体の飛び上がり防止機構を示すもので、図9Aは図8のC-C線断面図、図9Bは図8のD-D線断面図、図9Cは図8のE-E線断面図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料集合体の飛び上がり防止機構が解除状態からロック状態への動作例を示す説明図である。 第1の実施の形態例にかかる飛び上がり防止機構がロック状態である燃料集合体を示す断面図である。 第1の実施の形態例にかかる飛び上がり防止機構がロック状態である燃料集合体を示す平面図である。 第1の実施の形態例にかかる飛び上がり防止機構がロック状態時に燃料集合体が上下方向の上方に移動した状態を示す断面図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料集合体における飛び上がり防止機構がロック状態から解除状態への動作例を示す説明図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料集合体の設置作業を示す説明図である。 第2の実施の形態例にかかる燃料集合体における飛び上がり防止機構の回動部材を示す斜視図である。 第3の実施の形態例にかかる燃料集合体の飛び上がり防止機構の軸受け部を示す斜視図である。 第4の実施の形態例にかかる燃料集合体の飛び上がり防止機構を示す平面図である。 第4の実施の形態例にかかる燃料集合体の飛び上がり防止機構を示すもので、図19Aは図18のI-I線断面図、図19Bは図18のJ-J線断面図、図19Cは図18のK-K線断面図である。 第4の実施の形態例にかかる燃料集合体の飛び上がり防止機構の動作例を示すもので、図20Aは解除状態からロック状態への動作を示し、図20Bはロック状態から解除状態への動作を示している。 第5の実施の形態例にかかる燃料集合体の飛び上がり防止機構を示す断面図であり、図21Aは飛び上がり防止機構の解除状態を示す断面図であり、図21Bは飛び上がり防止機構のロック状態を示す断面図である。 第5の実施の形態例にかかる燃料集合体の飛び上がり防止機構を示すもので、図22Aは図21AのL-L線断面図、図22Bは図21AのM-M線断面図である。
以下、実施の形態例にかかる燃料集合体について、図1~図22を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.第1の実施の形態例
まず、第1の実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかる燃料集合体の構成について、図1~図15を参照して説明する。
図1は、燃料集合体が設けられた圧力容器を示す断面図、図2は、燃料集合体の設置状態を示す平面図である。
1-1.圧力容器の構成例
図1に示す燃料集合体は、沸騰水型軽水炉からなる原子炉の圧力容器に設置されるものである。図1に示すように、圧力容器は、例えば、ステンレス鋼等の円筒型に形成されている。圧力容器1内には、原子炉冷却材及び減水材等の炉水が充填されている。この炉水に炉心2が浸漬されている。なお、炉心2は、圧力容器1における高さ方向の中央部の下方に位置している。
圧力容器1内における炉心2には、複数の燃料集合体10と、十字型制御棒3と、燃料集合体10を支持する上部格子板4及び炉心支持板5と、中性子計装配管6とを有している。上部格子板4は、炉心2における上下方向の上部に配置され、炉心支持板5は、炉心2における上下方向の下部に配置される。上部格子板4は、燃料集合体10における上下方向の上部を支持し、炉心支持板5は、燃料集合体10における上下方向の下部を支持している。
図2に示すように、上部格子板4は、矩形状に開口した複数の格子孔4aを有し、格子状に形成されている。上部格子板4の一つの格子孔4aには、本例では、4つの燃料集合体10が設置されている。そして、上部格子板4は、燃料集合体10を炉心2内に装荷する際の案内と位置決めの役割を有している。
燃料集合体10の上下方向の上部には、後述するチャンネルボックス21及び上部タイプレート22を固定するためのクリップ14が取り付けられている。上部格子板4に配置された4つの燃料集合体10の中央には、十字型制御棒3が配置される。
また、燃料集合体10における十字型制御棒3の中心側の角部には、チャンネルファスナー15とスプリング16が設けられている。チャンネルファスナー15及びスプリング16は、燃料集合体10に取り付けられたクリップ14の上下方向の上方に重ねて配置される。さらに、燃料集合体10の上部における隣り合う燃料集合体10との間には、チャンネルスペーサ17が設けられている。チャンネルファスナー15及びスプリング16は、4つの燃料集合体10を水平方向において互いに離間する向きに付勢している。このチャンネルファスナー15、スプリング16及びチャンネルスペーサ17により、燃料集合体10同士の接触を防止している。
図3は、燃料集合体10を示す断面図、図4は、燃料集合体10の下部を示す説明図である。
図3及び図4に示すように、炉心支持板5には、燃料支持金具18が設けられている。燃料支持金具18には、複数(本例では、4つ)の装着穴18aと、制御棒用移動孔18bが形成されている。装着穴18aには、燃料集合体10における後述する下部タイプレート24の装着部24aが嵌め込まれる。そして、燃料支持金具18は、燃料集合体10の下部を支持する。
制御棒用移動孔18bは、複数の装着穴18aの中央に形成されている。制御棒用移動孔18bには、十字型制御棒3(図2参照)が上下方向に沿って移動可能に挿入される。
中性子計装配管6は、その上端部が上部格子板4に固定され、上部格子板4から上下方向の下方に向けて延在している。そして、中性子計装配管6は、炉心支持板5を貫通している。
1-2.燃料集合体の構成例
次に、図2~図6を参照して燃料集合体10の構成例について説明する。
図5は、燃料集合体10の上部を示す断面図、図6は、燃料集合体10を示す平面図である。なお、図5は、図6に示すB-B線断面図である。
図2及び図3に示すように、燃料集合体10は、複数の燃料棒8と、燃料棒8を収容するチャンネルボックス21と、上部タイプレート22と、下部タイプレート24と、ハンドル23と、スペーサ25と、支持棒27と、を備えている。また、燃料集合体10は、2つの飛び上がり防止機構30、30を備えている。
チャンネルボックス21は、上下方向の上端と下端が開口した中空の四角筒状に形成されている。このチャンネルボックス21内には、複数の燃料棒8、上部タイプレート22、スペーサ25、支持棒27及び飛び上がり防止機構30が配置されている。また、図3及び図4に示すように、チャンネルボックス21の下端部には、下部タイプレート24が取り付けられている。
下部タイプレート24における上下方向の下端部には、装着部24aが形成されている。装着部24aは、上下方向の下方に向けて突出している。装着部24aは、燃料支持金具18に形成した装着穴18aに嵌め込まれる。そして、チャンネルボックス21は、燃料支持金具18から上下方向に沿って立設する。そのため、チャンネルボックス21は、その軸方向が上下方向と平行に配置される。
また、チャンネルボックス21内の四隅には、それぞれ2本ずつ燃料棒と一体型の支持棒27が配置される。図3に示すように、支持棒27は、その下端部が下部タイプレート24に固定され、上下方向と略平行に立設している。この支持棒27には、上部タイプレート22と、複数のスペーサ25が固定されている。複数のスペーサ25は、支持棒27の軸方向に所定の間隔を空けて配置される。
上部タイプレート22は、支持棒27における上下方向の上端部に固定されている。そして、上部タイプレート22は、チャンネルボックス21の上下方向の上端部に設置される。また、燃料集合体10を炉心支持板5及び上部格子板4に設置した際に、上部タイプレート22は、上部格子板4の下面部4bよりも上下方向の下方に配置される。なお、チャンネルボックス21における上部タイプレート22と上部格子板4の下面部4bとの間には、開口部21aが形成されている。開口部21aは、チャンネルボックス21における上部格子板4の格子孔4aの壁面と対向する面に形成されている。
図5及び図6に示すように、上部タイプレート22は、矩形状の略平板状に形成されている。また、上部タイプレート22には、矩形状に開口した流路22aが形成されている。流路22aには、炉水や蒸気等の流体が通過する。上部タイプレート22の上下方向の上面には、ハンドル23と、飛び上がり防止機構30が設置されている。
ハンドル23は、脚部23aと、把持部23bとを有している。脚部23aは、上部タイプレート22の上面に固定されて上下方向の上方に向けて立設している。脚部23aの上下方向の上端部には、把持部23bが連続して設けられている。燃料集合体10を炉心支持板5及び上部格子板4に設置した際に、把持部23bは、上部格子板4よりも上下方向の上方に位置している。
上述したように、本例では、上部タイプレート22を上部格子板4よりも下方に配置しているが、ハンドル23の脚部23aの長さを延長させることで、把持部23bの位置を上部格子板4よりも上下方向の上方に配置させることができる。これにより、本例の燃料集合体10を、上部タイプレートが上部格子板4よりも上方に配置されている既存の燃料集合体と交換した場合でも、ハンドル23の高さを既存の燃料集合体のハンドルの高さと同等の高さとすることができる。その結果、既存の原子炉に使用している燃料交換機を使用することが可能となる。
1-3.飛び上がり防止機構
次に、図5~図9を参照して飛び上がり防止機構30の構成例について説明する。
図5及び図6に示すように、飛び上がり防止機構30は、上部タイプレート22の上面において流路22aの縁部に配置されている。また、飛び上がり防止機構30は、チャンネルボックス21に設けた開口部21aと対向する位置に配置されている。すなわち、飛び上がり防止機構30は、チャンネルボックス21における上部格子板4の格子孔4aの壁面と対向する箇所に配置されている。
図7は、飛び上がり防止機構30を示す斜視図、図8は、飛び上がり防止機構30を示す平面図、図9Aは図8のC-C線断面図、図9Bは図8のD-D線断面図、図9Cは図8のE-E線断面図である。
図7~図9Cに示すように、飛び上がり防止機構30は、回動部材31と、2つの回動軸34、34と、2つの支持部35、35と、第1ストッパ36と、第2ストッパ38とを有している。
可動部材の一例を示す回動部材31は、略L字状に形成されている。回動部材31は、ストッパ部32と、作動板33と、を有している。作動板33は、略平板状に形成されている。作動板33における端部からはストッパ部32が略垂直に連続している。作動板33は、ストッパ部32よりも板厚を厚くし、かつ質量をストッパ部32よりも重く設計されている。回動部材31における作動板33とストッパ部32が接続する角部には、回動軸34が設けられている。
回動軸34は、回動部材31における作動板33がストッパ部32から突出する方向及びストッパ部32が作動板33から突出する方向のそれぞれと直交する方向(以下、幅方向という)の両端部に設けられている。
支持部の一例を示す2つの支持部35、35は、回動部材31の幅方向の両側に配置されている。そして、2つの支持部35、35は、上部タイプレート22の上面に設置される。また、2つの支持部35、35は、チャンネルボックス21の開口部21aの近傍に配置される。この支持部35の軸受け部39(図8及び図9D参照)には、回動部材31に設けた回動軸34が挿入される。そして、支持部35は、回動軸34及び軸受け部39を介して回動部材31を回動可能に支持する。
図8、図9A、図9B、図9Cに示すように、回動部材31が支持部35に支持された際に、作動板33は、上部タイプレート22の上面から流路22aに向けて張り出している。作動板33は、流路22aを通過する炉水や蒸気等の流体によって押圧される。このとき、ストッパ部32は、上下方向の上方に向けて立設し、チャンネルボックス21の開口部21aと対向する。そして、ストッパ部32は、支持部35により開口部21aに挿脱可能に配置される。
第1ストッパ36は、支持部35とチャンネルボックス21の内壁面との間に配置される。回動部材31が回動した際に、回動部材31は、第1ストッパ36に当接する。
また、第2ストッパ38は、2つの支持部35、35の間に配置される。そして、回動部材31が回動する前の状態において、第2ストッパ38には、2つの支持部35、35に支持された回動部材31が当接する。これにより、回動部材31における作動板33が上下方向の下方に向けて垂れ下がる方向への回動動作が第2ストッパ38により規制される。
1-4.飛び上がり防止機構における解除状態からロック状態への動作例
次に、上述した構成を有する飛び上がり防止機構30における解除状態からロック状態への動作例について図10を参照して説明する。
図10は、飛び上がり防止機構30における解除状態からロック状態への動作例を示す説明図である。
なお、飛び上がり防止機構30における図9A~図9Dに示す状態を解除状態と称す。
原子炉の運転時では、図10に示すように、チャンネルボックス21の筒孔内では、上下方向の上方に向けて炉水や蒸気等の流体が流れる。この流体は、チャンネルボックス21の上部に設けた上部タイプレート22の流路22aを通過する。そして、流路22aを通過する流体は、流路22aに張り出している回動部材31の作動板33に接触し、その後、チャンネルボックス21の上下方向の上端部の空間に流れる。そのため、作動板33は、流体により上下方向の上方に向けて押圧される。
このとき、作動板33を押圧する流体の力(以下、流体力)Faは、流量とチャンネルボックス21の筒孔内の流路面積から算出された流体の流速Va、流体の密度ρaと、作動板33の下面の面積Sから算出することができる。そして、この流体力Faと、回動軸34から回動部材31における作動板33側の重心Caまでの距離Laにより、回動軸34を中心とした回転モーメントが回動部材31に作用する。その結果、図10に示す矢印のように、回動部材31は、作動板33が上下方向の上方に立設する向きに回動する。
また、作動板33が上下方向の上方に立設する向きに回動部材31が回動することで、ストッパ部32は、チャンネルボックス21の開口部21aに接近する向きに回動する。そして、ストッパ部32が第1ストッパ36に当接すると、回動部材31の回動動作が停止する。これにより、飛び上がり防止機構30における図9A~図9Dに示す解除状態からロック状態への動作が完了する。
本例の飛び上がり防止機構30によれば、チャンネルボックス21内を流れる流体により回動部材31を回動させることができ、飛び上がり防止機構30を解除状態からロック状態に容易に動作させることができる。
1-5.飛び上がり防止機構のロック状態
次に、上述した構成を有する飛び上がり防止機構30のロック状態について図11~図13を参照して説明する。
図11は、飛び上がり防止機構30がロック状態である燃料集合体10を示す断面図、図12は、飛び上がり防止機構30がロック状態である燃料集合体10を示す平面図である。なお、図11は、図12に示すH-H線断面図である。
図11及び図12に示すように、回動部材31が回動し、飛び上がり防止機構30がロック状態に動作した場合、ストッパ部32は、チャンネルボックス21に設けた開口部21aに挿入される。また、ストッパ部32は、開口部21aからチャンネルボックス21の外壁よりも外側に向けて突出する。そして、ストッパ部32は、上部格子板4の下面部4bと上下方向で対向する。水平投影面において、ストッパ部32は、上部格子板4の下面部4bと重なり合う。
また、流体力Faにより生じたモーメントにより回動部材31が回転し、作動板33は、上下方向の上方に向けて立設している。そのため、ロック状態では、作動板33は、上部タイプレート22の流路22aに向けて張り出していない。
図13は、飛び上がり防止機構30がロック状態時に燃料集合体10が上下方向の上方に移動した状態を示す断面図である。
図13に示すように、地震により燃料集合体10が上下方向の上方に移動すると、チャンネルボックス21の開口部21aから突出しているストッパ部32が上部格子板4の下面部4bに当接する。これにより、燃料集合体10における上下方向の上方への移動が停止し、それ以上の移動が規制される。その結果、燃料集合体10における上部格子板4の格子孔4aからの飛び上がりを防止することができる。
また、図11に示すように、ロック状態において、ストッパ部32から上部格子板4の下面部4bまでの長さLは、図4に示す下部タイプレート24の装着部24aにおける装着穴18aへの嵌め込み長さHよりも短く設定されている。これにより、燃料集合体10が上方に移動した場合でも、装着部24aが装着穴18aから完全に抜け出ることを防止することができる。
地震が収束し、燃料集合体10の上下方向への移動が停止すると、燃料集合体10の自重により装着部24aは、装着穴18aに自動的に嵌り込む。これにより、燃料支持金具18における燃料集合体10の支持状態を保持することができる。その結果、地震発生後の原子炉の復旧作業時において、燃料集合体10の点検作業にかかる時間の短縮を図ることができる。
1-6.飛び上がり防止機構におけるロック状態から解除状態への動作例
次に、上述した構成を有する飛び上がり防止機構30におけるロック状態から解除状態への動作例について図14を参照して説明する。
図14は、飛び上がり防止機構30におけるロック状態から解除状態への動作例を示す説明図である。
原子炉の運転が停止されると、炉水や蒸気等の流体における上下方向の上方への流れも止まる。そして、飛び上がり防止機構30の作動板33を押圧する流体力も減少又は無くなる。そのため、図14に示すように、作動板33の自重により回動部材31は回動軸34を中心に回動する。そして、回動部材31は、図9A~図9C等に示す解除状態に戻る。
また、回動軸34から作動板33の重心Caまでの第1の距離Laは、回動軸34からストッパ部32の重心Cbまでの第2の距離Lbよりも長く設定されている。さらに、作動板33の質量は、ストッパ部32の質量よりも重く設定されている。そのため、作動板33の自重と第1の距離Laにより生じる回動軸34を中心としたモーメント(以下、「作動板側モーメント」と称す)の大きさは、ストッパ部32の自重と第2の距離Lbにより生じる回動軸34を中心としたモーメント(以下、「ストッパ部側モーメント」と称す)の大きさよりも大きくなる。
このモーメントの差により、回動部材31は、図14に示す矢印のように、ストッパ部32が開口部21aから離反する向きに回動する。すなわち、作動板33が上下方向の下方に向けて垂れ下がる向きに回動部材31が回動する。そして、作動板33が第2ストッパ38(図9B及び図9C)に当接すると、回動部材31の回動動作が停止する。これにより、作動板33が再び上部タイプレート22の流路22aに向けて張り出す。その結果、飛び上がり防止機構30におけるロック状態から解除状態への動作が完了する。
このように、本例の飛び上がり防止機構30によれば、人による操作を行うことなく、作動板33とストッパ部32の自重と重心までの距離で得られるモーメントの差によって、回動部材31を自動的に解除状態に戻すことができる。
なお、本例の飛び上がり防止機構30では、作動板側モーメントをストッパ部側モーメントよりも大きくするために、第1の距離Laを第2の距離Lbよりも長く設定し、作動板33をストッパ部32よりも重く設定した例を説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、作動板側モーメントがストッパ部側モーメントよりも大きければ、第1の距離Laが第2の距離Lbよりも短く設定してもよく、あるいは作動板33の質量をストッパ部32の質量よりも軽く設定してもよい。
また、回動軸34にねじりコイルばね等の弾性部材を設け、弾性部材の弾性力によって、ロック状態から解除状態に戻してもよい。
1-7.燃料集合体の設置作業例
次に、上述した構成を有する燃料集合体10の設置作業例について図15A~図15Cを参照して説明する。
図15A~図15Cは、燃料集合体10の設置作業例を示す説明図である。
まず、不図示の燃料交換機によってハンドル23を把持し、燃料集合体10を吊り下げる。そして、図15Aに示すように、上部格子板4の格子孔4aに、燃料集合体10を上下方向の上方から挿入させる。そして、燃料集合体10の上下方向の下方に向けて降ろす。
この際、飛び上がり防止機構30の作動板33には、流体が上下方向の下方から接触し、押圧する。そのため、原子炉の運転時と同様に、作動板33には、流体から相対的に上下方向の上方に向かう力が作用する。これにより、作動板33が立設する向きに回動軸34を中心に回動部材31が回動し、ストッパ部32がチャンネルボックス21の開口部21aに挿入する。そして、ストッパ部32は、開口部21aからチャンネルボックス21の外側に突出する。
燃料集合体10を下方に向けてさらに移動させると、図15Bに示すように、チャンネルボックス21の開口部21aから突出するストッパ部32が上部格子板4の上面部4cに当接する。そして、さらに燃料集合体10を下方に向けて移動させると、ストッパ部32が上部格子板4の上面部4cによって押圧される。そのため、ストッパ部32が開口部21aから離反する向きに、回動軸34を中心に回動部材31が回動する。
そして、図3及び図4に示すように、下部タイプレート24の装着部24aを燃料支持金具18の装着穴18aに嵌め込む。これにより、燃料集合体10の設置作業が完了する。
上述したように、本例の燃料集合体10によれば、飛び上がり防止機構30の回動部材31は、流体や上部格子板4に接触することで、自動的に回動する。そのため、飛び上がり防止機構30が燃料集合体10の設置作業に影響を与えることがなく、燃料集合体10の設置作業を容易に行うことができる。
また、上部格子板4や燃料支持金具18等の燃料集合体10とは別の部材を加工する必要がない。そして、上述したように、燃料集合体10を上部格子板4の格子孔4aに挿入するだけで、燃料集合体10を設置することができる。したがって、燃料集合体10の設置作業の簡略化を図ることができる。また、既存の原子炉に対して、本例の燃料集合体10を新たに設置するだけで、燃料集合体10の飛び上がりを容易に防止することもできると。
さらに、燃料集合体10を設置する前に、飛び上がり防止機構30における回動部材31の回動動作をチェックすることで、燃料集合体10を設置した後に飛び上がり防止機構30の動作不良が生じること防ぐことができる。
なお、燃料集合体10の交換や点検作業時において、燃料集合体10を上部格子板4及び燃料支持金具から引き上げる際、作動板33の上面は、流体により上下方向の下方に向けて押圧される。そのため、ストッパ部32は、チャンネルボックス21の開口部21aから外側に突出しない。すなわち、飛び上がり防止機構30が解除状態で燃料集合体10を引き上げることができ、ストッパ部32が上部格子板4や他の部材に引っ掛かることを防ぐことができる。その結果、燃料集合体10の交換や点検作業を容易に行うことができる。
2.第2の実施の形態例
次に、図16を参照して第2の実施の形態例にかかる燃料集合体について説明する。
図16は、第2の実施の形態例にかかる燃料集合体における飛び上がり防止機構の回動部材を示す斜視図である。
この第2の実施の形態例にかかる燃料集合体が、第1の実施の形態例にかかる燃料集合体10と異なる点は、飛び上がり防止機構の回動部材の構成である。そのため、ここでは回動部材について説明し、第1の実施の形態例にかかる燃料集合体と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図16に示すように、回動部材41は、略L字状に形成されている。回動部材41は、ストッパ部42と、作動板43、を有している。また、回動部材41の幅方向の両端部には、回動軸44が設けられている。なお、ストッパ部42及び回動軸44の構成は、第1の実施の形態例にかかるストッパ部32及び回動軸34と同一であるため、その説明は省略する。
作動板43は、略平板状に形成されている。作動板43における上下方向の下面部には、仕切壁43aが形成されている。仕切壁43aは、作動板43の下面部から上下方向の下方に向けて突出している。そして、仕切壁43aは、作動板43の下面部の四辺から連続して形成されている。
仕切壁43aに囲まれた空間には、チャンネルボックス21の筒孔及び上部タイプレート22の流路22aを通過した炉水や蒸気等の流体が接触する。このように仕切壁43aによって流体を受け止めることで、確実に回動部材41を回動させることができる。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる燃料集合体10と同様であるため、それらの説明は省略する。このような回動部材41を有する飛び上がり防止機構を備えた燃料集合体によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる燃料集合体10と同様の作用効果を得ることができる。
なお、第2の実施の形態例にかかる回動部材41では、作動板43の下面部を囲むようにして仕切壁43aを設けた例を説明したが、これに限定されるものではない。仕切壁43aは、作動板43の下面部の一箇所のみに設けてもよく、あるいは下面部の一部のみを開放させてもよい。
3.第3の実施の形態例
次に、図17A~図17Cを参照して第3の実施の形態例にかかる燃料集合体について説明する。
図17A~図17Cは、第3の実施の形態例にかかる燃料集合体における飛び上がり防止機構の軸受け部を示す斜視図である。
図17A~図17Cに示すように、この第3の実施の形態例にかかる飛び上がり防止機構は、軸受け部として複数の転動体39bを有する転がり軸受け部39Aを適用したものである。図17Aに示すように、転がり軸受け部39Aは、支持部35Aに取り付けられている。そして、図17B及び図17Cに示すように、転がり軸受け部39Aには、回動軸34が回動可能に支持される。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる燃料集合体10と同様であるため、それらの説明は省略する。このような転がり軸受け部39Aを有する飛び上がり防止機構を備えた燃料集合体によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる燃料集合体10と同様の作用効果を得ることができる。
なお、第3の実施の形態例にかかる飛び上がり防止機構によれば、軸受け部として転がり軸受け部39Aを用いることで、回動軸34との間に生じる摩擦を軽減させることができる。これにより、回動軸34が回動しやすくなり、確実に回動部材が回動し、確実にストッパ部を可動させることができる。
4.第4の実施の形態例
次に、図18~図20Bを参照して第4の実施の形態例にかかる燃料集合体について説明する。
図18は、第4の実施の形態例にかかる燃料集合体の飛び上がり防止機構を示す平面図である。図19Aは図18のI-I線断面図、図19Bは図18のJ-J線断面図、図19Cは図18のK-K線断面図である。また、図20A及び図20Bは、飛び上がり防止機構の動作例を示す説明図である。
この第4の実施の形態例にかかる燃料集合体が、第1の実施の形態例にかかる燃料集合体10と異なる点は、飛び上がり防止機構の構成である。そのため、ここでは飛び上がり防止機構について説明し、第1の実施の形態例にかかる燃料集合体と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図18~図19Cに示すように、飛び上がり防止機構50は、上部タイプレート22の上面部に設置されている。飛び上がり防止機構50は、可動部材51と、一対の第1摺動部54a、54aと、一対の第2摺動部54b、54bと、2つの支持部55、55とを有している。
可動部材51は、第1の実施の形態例にかかる回動部材31と同様に、略L字状に形成されている。そして、可動部材51は、ストッパ部52と、作動板53とを有している。なお、可動部材51の他の構成は、第1の実施の形態例にかかる回動部材31と同一であるため、その説明は省略する。
また、可動部材51の幅方向の両端部には、第1摺動部54aと、第2摺動部54bが設けられている。第1摺動部54aは、可動部材51におけるストッパ部52側の端部に設けられている。第2摺動部54bは、第1摺動部54aよりも可動部材51における作動板33側に設けられている。
2つの支持部55、55は、可動部材51の幅方向の両側に配置されている。そして、2つの支持部55は、上部タイプレート22の上面部に設置されている。支持部55には、第1摺動溝55aと、第2摺動溝55bが形成されている。
第1摺動溝55a及び第2摺動溝55bは、それぞれ支持部55を円弧状に切り欠かれた溝部である。第1摺動溝55a及び第2摺動溝55bの一端部は、上部タイプレート22の流路22a及び上面部に接近して形成され、第1摺動溝55a及び第2摺動溝55bの他端部は、チャンネルボックス21の開口部21aに接近して形成されている。また、第1摺動溝55aと第2摺動溝55bは、同心円上に形成されている。そして、第2摺動溝55bは、第1摺動溝55aの半径方向の外側に形成されている
第1摺動溝55aは、第1摺動部54aを摺動可能に支持し、第2摺動溝55bは、第2摺動部54bを摺動可能に支持している。これにより、可動部材51は、2つの支持部55に移動可能に支持される。このとき、上部タイプレート22の流路22aに作動板53全体が張り出している。そのため、作動板53の下面部の全面には、流路22aを通過した流体が接触する。
図20Aに示すように、作動板53が流路22aを通過する流体によって上下方向の上方に向けて押圧されると、第1摺動部54aが第1摺動溝55aに沿って摺動し、第2摺動部54bが第2摺動溝55bに沿って摺動する。そのため、図20Aに示す矢印のように、可動部材51は、作動板53が上部タイプレート22の上面から離反し、ストッパ部52が開口部21aに挿入する向きに移動する。
第1摺動部54a及び第2摺動部54bが第1摺動溝55a及び第2摺動溝55bの他端部に当接すると、可動部材51の移動が停止する。そして、作動板53は、上下方向の上方に向けて立設する。また、ストッパ部52は、開口部21aからチャンネルボックス21の外側に向けて突出する。これにより、飛び上がり防止機構50は、解除状態からロック状態に移行する。
また、原子炉の運転が停止されると、流体における上下方向の上方への流れも止まる。そのため、作動板53を押圧する流体力も減少又は無くなる。そのため、図20Bに示すように、可動部材51は、作動板53とストッパ部52の質量の違いにより、ストッパ部52が開口部21aから離反する向きに移動する。すなわち、第1摺動部54a及び第2摺動部54bが第1摺動溝55a及び第2摺動溝55bの他端部から一端部に向けて摺動する。
第1摺動部54a及び第2摺動部54bが第1摺動溝55a及び第2摺動溝55bの一端部に当接すると、可動部材51の移動が停止する。これにより、可動部材51は、ロック状態から解除状態に戻る。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる燃料集合体10と同様であるため、それらの説明は省略する。このような飛び上がり防止機構50を備えた燃料集合体によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる燃料集合体10と同様の作用効果を得ることができる。
なお、第4の実施の形態例にかかる飛び上がり防止機構50によれば、第1摺動溝55a及び第2摺動溝55bの形状に応じて、可動部材51の移動方向の容易に設計することができる。そのため、作動板53の下面だけでなく、可動部材51の上下方向の下面全体を上部タイプレート22の流路22aに張り出させることができる。これにより、流体が可動部材51を押圧する力を高めることができ、可動部材51を確実に可動させることができる。
5.第5の実施の形態例
次に、図21A~図22Bを参照して第5の実施の形態例にかかる燃料集合体について説明する。
図21A及び図21Bは、第5の実施の形態例にかかる燃料集合体の飛び上がり防止機構を示す断面図であり、図21Aは解除状態を示し、図21Bはロック状態を示している。また、図22Aは図21AのL-L線断面図、図22Bは図21BのM-M線断面図である。
この第5の実施の形態例にかかる燃料集合体が、第1の実施の形態例にかかる燃料集合体10と異なる点は、飛び上がり防止機構の構成である。そのため、ここでは飛び上がり防止機構について説明し、第1の実施の形態例にかかる燃料集合体と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図21A、図22A及び図22Bに示すように、飛び上がり防止機構70は、上部タイプレート22の上面部に設置されている。飛び上がり防止機構70は、作動板71と、作動支持部72と、ストッパ支持部74と、ストッパ部75と、回動支持部76と、伝達部材77と、弾性部材78と、を有している。
作動板71は、略平板状に形成されている。作動板71は、一部が上部タイプレート22の流路22aに張り出した状態で上部タイプレート22の上面部に載置されている。また、作動板71の上面部には、2つの作動突起73、73が設けられている。作動突起73は、作動板71の幅方向の両側に形成されている。そして、作動突起73は、上面部から上下方向の上方に向けて突出している。作動板71には、複数の摺動孔71aが形成されている。摺動孔71aは、作動板71の上面部から下面部にかけて貫通している。
作動支持部72は、略平板状に形成されている、作動支持部72の下面部には、複数の脚部72aが設けられている。複数の脚部72aは、作動支持部72の下面部から上下方向の下方に向けて突出している。複数の脚部72aは、上部タイプレート22の上面部に設置される。そのため、作動支持部72は、複数の脚部72aを介して、上部タイプレート22の上面部の上方に間隔を空けて配置される。
また、脚部72aは、作動板71の摺動孔71aを挿通している。そのため、作動板71は、上部タイプレート22の上面部と作動支持部72の間に配置される。そして、作動板71は、作動支持部72の脚部72aによって上下方向に移動可能に支持される。
作動支持部72には、2つの貫通孔72b、72bが形成されている。貫通孔72bは、作動支持部72の幅方向の両側に形成されている。貫通孔72bは、作動支持部72の上面部から下面部にかけて貫通している。貫通孔72bには、作動板71に設けた作動突起73が挿入されている。
また、作動支持部72の上面部には、回動支持部76が設置されている。回動支持部76は、作動支持部72に形成した2つの貫通孔72b、72bの間において、貫通孔72bよりもチャンネルボックス21の内壁面側に配置されている。回動支持部76は、後述する伝達部材77に設けた回動軸80を回動可能に支持する。また、回動支持部76の上面部には、ストッパ支持部74が設置されている。
ストッパ支持部74は、回動支持部76及び作動支持部72に支持されて、チャンネルボックス21の開口部21aを臨む位置に配置されている。ストッパ支持部74には、ガイド孔74aと、2つの挿入孔74b、74bが形成されている。ガイド孔74aは、ストッパ支持部74における開口部21aと対向する一面部から反対側の他面部にかけて貫通している。このガイド孔74aには、ストッパ部75が摺動可能に挿入されている。そして、ストッパ支持部74は、ストッパ部75を開口部21aに向けて挿脱可能に直線的に支持する。
2つの挿入孔74b、74bは、ガイド孔74aの幅方向の両側に形成されている。挿入孔74bには、後述する弾性部材78を支持する支持ピン78aが挿入される。
ストッパ部75は、略平板状に形成されている。ストッパ部75は、その一端部がガイド孔74aに挿入され、ストッパ支持部74によって直線状に摺動可能に支持されている。そして、ストッパ部75の一端部は、チャンネルボックス21の開口部21aに挿入又は対向している。
また、ストッパ部75の一端部とは反対側の他端部には、2つのカムピン79、79が設けられている。カムピン79は、ストッパ部75の幅方向の両側に形成されている。このカムピン79には、伝達部材77が接続されている。
伝達部材77は、矩形状に形成されている。伝達部材77は、作動板71の動作をストッパ部75に伝達させる。伝達部材77の長手方向の一端部には、回動軸80が設けられている。そして、伝達部材77は、回動軸80を介して回動支持部76に回動可能に支持されている。伝達部材77は、回動支持部76に支持されて、ストッパ部75の他端部の幅方向の両側に配置される。また、伝達部材77は、作動板71に設けた作動突起73の上下方向の上方に配置される。
さらに、伝達部材77の長手方向の他端部には、カム孔77aが形成されている。カム孔77aは、伝達部材77の長手方向に沿って所定の長さで開口した長孔である。このカム孔77aには、ストッパ部75に設けたカムピン79が摺動可能に挿入される。カム孔77aとカムピン79により伝達部材77の回動動作が、ストッパ部75での直線動作に変換される。
また、伝達部材77の長手方向の他端部とストッパ支持部74の間には、弾性部材78が配置されている。弾性部材78としては、圧縮コイルばねを用いている。なお、弾性部材78は、圧縮コイルばねに限定されるものではなく、ゴムや板ばね等その他各種の弾性部材を適用してもよい。弾性部材78は、支持ピン78aに支持されている。
支持ピン78aの一端部は、ストッパ支持部74の挿入孔74bに挿入されており、支持ピン78aの他端部は、伝達部材77の他端部に当接している。
伝達部材77の他端部がストッパ支持部74から離反する向きに伝達部材77は、弾性部材78によって付勢されている。そして、ストッパ部75は、伝達部材77によってチャンネルボックス21の内側に向けて付勢される。そのため、図21Aに示すように、飛び上がり防止機構70の解除状態では、ストッパ部75は、チャンネルボックス21の開口部21aから外側に向けて突出しない。
原子炉の運転時では、チャンネルボックス21の筒孔内では、上下方向の上方に向けて流体が流れる。そして、上部タイプレート22の流路22aから一部が張り出している作動板71は、流体により上下方向の上方に向けて押圧される。そのため、図21Bに示すように、作動板71は、作動支持部72の脚部72aに沿って上下方向の上方に向けて移動する。
作動板71が上方に移動することで、作動板71に設けた作動突起73が作動支持部72の貫通孔72bから上下方向の上方に突出する。そして、作動突起73は、弾性部材78の弾性力に抗して伝達部材77を押圧する。そのため、伝達部材77は、回動軸80を中心に、その他端部がストッパ支持部74に接近する方向に回動する。
伝達部材77が回動することで、伝達部材77のカム孔77aに挿入されているカムピン79がカム孔77a内を摺動すると共に、伝達部材77によって押圧される。これにより、伝達部材77の回動動作が直線動作に変換される。そして、カムピン79が設けられたストッパ部75は、ストッパ支持部74のガイド孔74aに沿って、開口部21aから突出する方向に移動する。
これにより、ストッパ部75は、開口部21aからチャンネルボックス21の外側に向けて突出する。これにより、飛び上がり防止機構70は、解除状態からロック状態に移行する。
また、原子炉の運転が停止されると、流体における上下方向の上方への流れも止まる。そのため、作動板71を押圧する流体力も減少又は無くなる。そのため、作動板71は、自重により上下方向の下方に移動する。そのため、作動板71に設けた作動突起73も上下方向の下方に移動し、作動支持部72の貫通孔72b内に収容される。
また、伝達部材77は、弾性部材78によって付勢されて、その他端部がストッパ支持部74から離反する向きに回動する。そして、伝達部材77とカムピン79を介して接続されたストッパ部75は、チャンネルボックス21の内側に向けて移動する。これにより、可動部材51は、ロック状態から解除状態に戻る。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる燃料集合体10と同様であるため、それらの説明は省略する。このような飛び上がり防止機構70を備えた燃料集合体によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる燃料集合体10と同様の作用効果を得ることができる。
なお、第5の実施の形態例にかかる飛び上がり防止機構70によれば、ストッパ部75が直線移動するため、チャンネルボックス21に設けた開口部21aの開口面積を小さくすることができる。さらに、ストッパ部75を確実に上部格子板4の下面部4bの下方に配置させることができ、ストッパ部75が可動した際に、確実にストッパ部75を上部格子板4の下面部4bに当接させることができる。
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
また、上述した実施の形態例では、チャンネルボックス21を上部格子板の格子孔の開口形状に合わせてチャンネルボックス21を四角筒状に形成した例を説明したが、これに限定されるものではない。チャンネルボックスとしては、例えば、上部格子板の格子孔の開口形状に合わせて、六角筒状や円筒状等その他各種の形状で形成してもよい。
さらに、上述した実施の形態例では、燃料集合体に飛び上がり防止機構を2つ設けた例を説明したが、これに限定されるものではなく、設置される飛び上がり防止機構は、1つだけでもよく、あるいは3つ以上設けてもよい。また、チャンネルボックスの一辺に2つ以上の飛び上がり防止機構を設置してもよい。
さらに、飛び上がり防止機構を上部タイプレートの上面部に設置する例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、飛び上がり防止機構の支持部をチャンネルボックスの内壁面に設置してもよい。
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
1…圧力容器、 2…炉心、 3…十字型制御棒、 4…上部格子板、 4a…格子孔、 4b…下面部、 4c…上面部、 5…炉心支持板、 8…燃料棒、 10…燃料集合体、 18…燃料支持金具、 18a…装着穴、 18b…制御棒用移動孔、 21…チャンネルボックス、 21a…開口部、 22…上部タイプレート、 22a…流路、 23…ハンドル、 23a…脚部、 23b…把持部、 24…下部タイプレート、 24a…装着部、 30、50、70…飛び上がり防止機構、 31、41、51…回動部材(可動部材)、 32、42、52、75…ストッパ部、 33、43、53、71…作動板、 34、44…回動軸、 35、35A、55…支持部、 36…第1ストッパ、 38…第2ストッパ、 39…軸受け部、 39A…転がり軸受け部、 39b…転動体、 43a…仕切壁、 54a、54b…摺動部、 55a、55b…摺動溝、 72…作動支持部、 73…作動突起、 74…ストッパ支持部、 74a…ガイド孔、 76…回動支持部、 77…伝達部材、 77a…カム孔、 78…弾性部材、 79…カムピン、 80…回動軸

Claims (14)

  1. 圧力容器に設置された上部格子板の格子孔に挿入され、上下方向の上端部が前記上部格子板に支持される中空の筒状のチャンネルボックスと、
    前記チャンネルボックスの筒孔内に収容される燃料棒と、
    前記チャンネルボックスの前記筒孔内において、前記上部格子板の上下方向の下面部よりも上下方向の下方に配置され、流体が通過可能な流路を有する上部タイプレートと、
    前記チャンネルボックスの前記筒孔内に設置された飛び上がり防止機構と、を備え、
    前記チャンネルボックスにおける前記上部タイプレートと前記下面部との間には、開口部が形成されており、
    前記飛び上がり防止機構は、
    前記上部タイプレートの前記流路に向けて張り出して配置され、前記流路を通過する流体によって押圧される作動板と、
    前記作動板を移動可能に支持する支持部と、
    前記開口部と対向し、前記支持部により前記開口部に挿脱可能に支持されたストッパ部と、を有し、
    前記作動板が前記流体によって上下方向の上方に押圧されて移動した際に、前記ストッパ部は、前記開口部から前記チャンネルボックスの外側に突出し、前記上部格子板の前記下面部と上下方向で対向する
    燃料集合体。
  2. 前記支持部は、前記上部タイプレートの上下方向の上面部に設置される
    請求項1に記載の燃料集合体。
  3. 前記飛び上がり防止機構は、前記作動板と前記ストッパ部が一体に形成された可動部材を有し、
    前記支持部は、前記可動部材を移動可能に支持する
    請求項1に記載の燃料集合体。
  4. 前記飛び上がり防止機構は、前記可動部材に設けられた回動軸を有し、
    前記回動軸は、前記支持部に設けた軸受け部に回動可能に支持される
    請求項3に記載の燃料集合体。
  5. 前記可動部材は、前記作動板の自重によって前記回動軸に生じるモーメントが前記ストッパ部の自重によって前記回動軸に生じるモーメントよりも大きく設定されている
    請求項4に記載の燃料集合体。
  6. 前記作動板の質量は、前記ストッパ部の質量よりも重く設定されている
    請求項5に記載の燃料集合体。
  7. 前記作動板の重心から前記回動軸までの距離は、前記ストッパ部の重心から前記回動軸までの距離よりも長く設定されている
    請求項5に記載の燃料集合体。
  8. 前記軸受け部には、転がり軸受け部が用いられる
    請求項4に記載の燃料集合体。
  9. 前記可動部材には、摺動部が設けられ、
    前記支持部には、前記摺動部を摺動可能に支持する摺動溝が形成されている
    請求項3に記載の燃料集合体。
  10. 前記飛び上がり防止機構は、前記作動板の動作を前記ストッパ部に伝達させる伝達部材を有する
    請求項1に記載の燃料集合体。
  11. 前記支持部は、
    前記作動板を上下方向に移動可能に支持する作動支持部と、
    前記ストッパ部を前記開口部に向けて直線的に挿脱可能に支持するストッパ支持部と、
    前記伝達部材を回動可能に支持する回動可能に支持する回動支持部と、を有する
    請求項10に記載の燃料集合体。
  12. 前記作動板における上下方向の下面部には、上下方向の下方に向けて突出する仕切壁が設けられている
    請求項1に記載の燃料集合体。
  13. 前記チャンネルボックスの上下方向の下端部に取り付けられた下部タイプレートを備え、
    前記下部タイプレートは、前記圧力容器に設置された燃料支持金具の装着穴に嵌め込まれる装着部を有し、
    前記開口部から突出した前記ストッパ部から前記上部格子板の前記下面部までの長さは、前記装着部における前記装着穴への嵌め込み長さよりも短く設定されている
    請求項1に記載の燃料集合体。
  14. 前記上部タイプレートの上下方向の上面部には、ハンドルが設けられており、
    前記ハンドルにおける上下方向の上端部は、前記上部格子板よりも上下方向の上方に配置される
    請求項1に記載の燃料集合体。
JP2019079098A 2019-04-18 2019-04-18 燃料集合体 Active JP7134129B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019079098A JP7134129B2 (ja) 2019-04-18 2019-04-18 燃料集合体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019079098A JP7134129B2 (ja) 2019-04-18 2019-04-18 燃料集合体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020176911A JP2020176911A (ja) 2020-10-29
JP7134129B2 true JP7134129B2 (ja) 2022-09-09

Family

ID=72935993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019079098A Active JP7134129B2 (ja) 2019-04-18 2019-04-18 燃料集合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7134129B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5064606A (en) 1990-03-21 1991-11-12 Gotech, Limited Channel box removing apparatus
JP2007171020A (ja) 2005-12-22 2007-07-05 Toshiba Corp 燃料集合体とその保持装置およびその取扱方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01189593A (ja) * 1988-01-25 1989-07-28 Toshiba Corp 高速増殖炉の燃料支持装置
JPH0511082A (ja) * 1991-07-04 1993-01-19 Toshiba Corp 燃料集合体
JP3296383B2 (ja) * 1994-03-28 2002-06-24 株式会社東芝 制御棒案内管

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5064606A (en) 1990-03-21 1991-11-12 Gotech, Limited Channel box removing apparatus
JP2007171020A (ja) 2005-12-22 2007-07-05 Toshiba Corp 燃料集合体とその保持装置およびその取扱方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020176911A (ja) 2020-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR910005137B1 (ko) 제어봉 클러스터 작동장치
US4304631A (en) Control component retainer
US4540545A (en) Devices for securing fuel assemblies to nuclear reactor pressure vessels
JP7134129B2 (ja) 燃料集合体
CN109767850B (zh) 燃料组件下部锁紧装置及其使用方法
CA2894402C (en) Nuclear fuel assembly handling apparatus
EP2550662B1 (en) Control rod transfer device
US5329563A (en) Control rod latch tool
CA1189988A (en) Nuclear fuel assembly with lateral support
JPS62179692A (ja) 板を貫通する穴に取外し可能かつ係止可能に設けられるガイドリング
JP2007171020A (ja) 燃料集合体とその保持装置およびその取扱方法
US4716008A (en) Device for control of the core of a nuclear reactor
JP3742698B2 (ja) 荷重支持にチャネルまたは冷却材棒を選択的に用いる燃料集合体構造および方法
US20230133343A1 (en) Control rod remote holdout mechanism
US20160358675A1 (en) Nuclear core component hold-down assembly and nuclear reactor fuel assembly
JPH07128474A (ja) 原子炉炉心
EP2674947A2 (en) A rotary actuator
KR20240093913A (ko) 제어봉 원격 홀드아웃 메커니즘
JP7440385B2 (ja) 燃料集合体
KR20240090938A (ko) 제어봉 원격 연결 해제 메커니즘
JPH08220276A (ja) 原子炉の炉心上部構造
JP5449716B2 (ja) 沸騰水型原子炉
JPH0352595B2 (ja)
RU2724924C2 (ru) Исполнительный механизм системы управления и защиты ядерного реактора
JP6876059B2 (ja) 原子燃料棒の支持格子の組立て冶具および原子燃料棒の支持格子の組立て方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211125

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220810

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220816

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220830

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7134129

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150