JP7133681B2 - 照明装置、センサユニット、読取装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された照明装置は、端面から入射した照明光を光出射面から出射させる導光体を備えている。特許文献1の導光体は、直線状であって底面に凹球面が形成されている。
特許文献2に開示された導光体は、角錐部と扁平部とが組み合わされた構造であり、光入射部、傾斜面、光反射部、光出射部を有している。光出射部には、散乱手段としてのシボ部が設けられている。
特許文献3に開示された導光体は、入射面、反射面、出射面、側面などを有し、対峙する側面の間隔が入射面に向かうにしたがって広がるラッパ状に形成されている。反射面には、光を乱反射するようなパターン面が形成されている。
また、特許文献2の導光体は、散乱手段が光反射部のみに設けられており、光源側から出射される光量が減少してしまう。
また、特許文献3の導光体は、パターン面が入射面側には形成されておらず、光源側から出射される光量が減少してしまう。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、導光体から出射される光のうち光源側から出射される光量の減少を抑制することを目的とする。
以下の説明においては、三次元の各方向を、X,Y,Zの各矢印で示す。X方向が後述する導光体の長手方向であり、例えば主走査方向である。Y方向が主走査方向に直角な副走査方向である。Z方向が垂直方向(上下方向)である。
まず、本実施形態に係る画像読取装置または画像形成装置の一例である多機能プリンタ(MFP;Multi Function Printer)の構造について図2を参照して説明する。図2は、MFP100の外観を示す斜視図である。図2に示すように、MFP100は、原稿Pからの反射光を読取る画像読取手段としての画像読取部102と、記録媒体としてのシート101(記録紙)に原稿Pの画像を形成(印刷)する画像形成手段としての画像形成部113とを備えている。
筐体103の内部には、照明装置を備えたイメージセンサユニット10、保持部材106、イメージセンサユニットスライドシャフト107、イメージセンサユニット駆動モータ108、ワイヤ109、信号処理部110、回収ユニット111、給紙トレイ112などが収納されている。
画像形成部113はいわゆるプリンタの機能を有するものであり、例えば以下のように構成される。画像形成部113は筐体103内部に収容されており、図3に示すように、搬送ローラ114と、記録ヘッド115とを備えている。記録ヘッド115は、例えばシアンC、マゼンタM、イエローY、黒Kのインクを備えたインクタンク116(116c,116m,116y,116k)と、これらのインクタンク116にそれぞれ設けられた吐出ヘッド117(117c,117m,117y,117k)から構成される。また、画像形成部113は、記録ヘッドスライドシャフト118、記録ヘッド駆動モータ119、記録ヘッド115に取り付けられたベルト120を有している。
なお、画像形成部113としてインクジェット方式による画像形成装置を説明したが、電子写真方式、熱転写方式、ドットインパクト方式などどのような方式であっても構わない。
イメージセンサユニット10は、フレーム11、導光体20、光源40、回路基板50、イメージセンサ(センサあるいはラインセンサ)60、集光体70などを備えている。これらの構成部材のうち、光源40および導光体20は、照明装置として機能する。また、上述した構成部材のうち、フレーム11、導光体20、回路基板50、イメージセンサ60、集光体70は、読取る原稿Pの主走査方向の寸法に応じた長さに形成される。
図5に示すように、フレーム11には、導光体20を収容する導光体収容部12が主走査方向に沿って形成される。また、図4に示すように、フレーム11の導光体収容部12には主走査方向に間隔をあけて、導光体20を着脱自在に支持する保持部13が複数、形成される。
図1および図4に示すように、導光体20は、主走査方向における一端面に光源40からの光を入射させる入射面21を有する。また、導光体20は、入射面21に対向する端面に平面状の他端面27を有する。また、導光体20は、原稿Pと対面する面に導光体20内に入射された光を原稿Pに向かって出射させる、凸の曲面状の出射面22を有する。また、導光体20は、出射面22と対向する面に入射面21から入射された光を反射させる平坦状の反射面23を有する。図1に示すように、反射面23には、入射面21から入射された光を出射面22に向かって拡散させる複数の拡散部24がドット状に形成される。本実施形態では、拡散部24は反射面23において、入射面21側から他端面27側までの全面に亘って形成される。
なお、図5には、導光体20に対する光源40の配置が理解できるように、LEDパッケージ41およびLEDチップ44を想像線(二点鎖線)で図示している。
図1に示すように、導光体20は入射面21側から長手方向において、途中まで傾斜していることで面積が小さくなっている。ここでの面積は、導光体20の長手方向に対して直交する方向に切断した場合の断面積をいう。
図1(c)に示すように、導光体20は、後述する第1の傾斜部33のように傾斜することで、第1側面25と第2側面26との間の幅が入射面21から途中まで徐々に狭くなり、途中から他端面27までは略一定である。また、図1(b)に示すように、導光体20は、後述する第2の傾斜部34のように傾斜することで、出射面22と反射面23との間の幅が入射面21から途中まで徐々に狭くなり、途中から他端面27まで略一定である。
本実施形態の導光体20は、導光体20の長手方向の位置によって断面形状および断面積が異なる形状変化部31と、導光体20の長手方向の何れの位置でも断面形状および断面積が同一(略同一を含む)である形状不変部32とを有する。
ここで、所定位置Aは、入射面21と他端面27との間の位置であって、中央よりも入射面21側に偏った位置である。本実施形態では、入射面21から所定位置Aまでの距離が略9mm、所定位置Aから他端面27までの距離が略218mmである。すなわち、入射面21から所定位置Aまでの距離と、所定位置Aから他端面27までの距離との比は、略1:24である。
形状変化部31は外周の一部に傾斜部として、第1の傾斜部33および第2の傾斜部34を有することで、形状変化部31のベル形状を実現する。第1の傾斜部33および第2の傾斜部34は、導光体20の長手方向に沿った直線に対して傾斜する。出射面22および第2側面26は傾斜部を有さず、長手方向の何れの位置でも断面形状が同一(略同一を含む)である。
一方、第2の傾斜部34は平面状であって、反射面23に形成される。第2の傾斜部34は導光体20を長手方向から見ると、所定位置Aから入射面21側に向かうにしたがって、外形線の位置が外側に向かいつつ第1側面25側に平行移動する。なお、第2の傾斜部34は、反射面23の一部であって、拡散部24が形成される。
導光体20がフレーム11の導光体収容部12に収容された状態では、副走査方向から見て、導光体20の形状変化部31および形状不変部32は集光体70およびイメージセンサ60と重なっている。
図6(a)は、比較例の導光体80において光が反射される軌跡を示す平面図および主走査方向から見た図である。導光体80の第1側面25には、第1の傾斜部33を有していない。ここで、光源40からの光のうち第1側面25に向かう光は、第1の傾斜部33がないことで第1側面25により反射される場合の反射角αが大きくなるために、導光体80の長手方向に向かって進行する。すなわち、導光体80の拡散部24のうち光源40側に配置された拡散部24に向かう光が減少する。そのため、光源40側の拡散部24によって拡散される光が少なくなり、導光体80のうち光源40側から出射される光量が減少してしまう。
なお、光源40からの光のうち第2の傾斜部34の反射面23によって反射される光は反射角が小さくなるために、第1の傾斜部33と同様に、導光体20の長手方向への進行が抑制される。
図7(b)に示す発明例の導光体20では、図7(a)に示す比較例の導光体80よりも、光の反射する位置がD1、D2、D3のように徐々に入射面21側に移行しており、導光体20の長手方向への光の進行が抑制される結果を得ることができた。
図8に示すように、比較例の導光体80では長手方向の24mm付近から相対照度が略1.0になるのに対して、発明例の導光体20では長手方向の6mm付近から相対照度が略1.0となる。図8に示すように、発明例の導光体20を用いることで、導光体20から出射される光のうち光源40側から出射される光量の減少を抑制することが確認できた。
ここで、傾斜している部分とは、第1の傾斜部33および第2の傾斜部34に相当する。ただし、傾斜している部分は第1の傾斜部33および第2の傾斜部34の何れか一方であってもよい。また、傾斜している部分は、第2側面26に有していてもよく、導光体20の全周に亘って有していてもよい。
また、本実施形態では、出射面22および反射面23のうち反射面23のみに第2の傾斜部34を有する。換言すると、出射面22に傾斜部を有しないことで、出射面22によって光を所定の方向に出射させる機能を低下させないようにすることができる。なお、このような効果を目的とする場合には、導光体20は入射面21側から途中までの反射面23に拡散部24を設けなくてもよい。
また、本実施形態では、導光体20の傾斜している部分は、副走査方向において集光体70およびイメージセンサ60と重なっている。したがって、導光体20のうち光源40側から出射される光も、原稿Sによって反射された後に、重なっている集光体70によってイメージセンサ60に結像させることができることから、有効読取り領域を広げることができる。
また、本実施形態では、拡散部24は複数、形成され、それぞれ大きさが同一である。したがって、拡散部24を有する導光体20を容易に製造することができる。
また、本実施形態では、導光体20は、入射面21側から導光体20の長手方向において、途中まで傾斜していることで面積が小さくなると共に、第1側面25および第2側面26のうち第1側面25のみ傾斜している部分を有する。したがって、導光体20の長手方向への光の進行を抑制させることができると共に、第2側面26によって光を所定の方向に反射させる機能を低下させないようにすることができる。
本実施形態では、導光体20に位置決め部90を形成する場合について説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成は、同一符号を付して、その説明を省略する。
図9は、第2の実施形態の導光体20の構成を示す図である。
位置決め部90は、導光体20のうち第1の実施形態において入射面21であった位置に一体成形されている。本実施形態では、位置決め部90の端面が光源40からの光が入射される入射面91となる。位置決め部90は導光体20の長手方向から見て矩形状であり、導光体20の断面形状よりも大きい鍔部として機能する。すなわち、導光体20の位置決め部90をフレーム11の所定の位置に嵌め込むことで、導光体20をフレーム11に対して位置決めすることができる。一方、導光体20の他端面27をフレーム11に対して位置決めしないようにすることで、位置決め部90を固定端として、導光体20の他端面27を自由端とすることができる。したがって、環境温度の変化に応じて導光体20が伸縮した場合であっても、導光体20の他端面27側が導光体20の長手方向に移動するだけで、位置決め部90の入射面91と光源40との間の距離は一定に維持することができる。
本実施形態によれば、導光体20に位置決め部90を一体成形したので、導光体20をフレーム11に容易に位置決めすることができる。
次に、上述したイメージセンサユニット10を画像読取装置としてのフラットベッド方式のスキャナ130に適用した構成について図10を参照して説明する。
図10は、フラットベッド方式のスキャナ130の構成の一例を示す斜視図である。
スキャナ130は、筺体131と、被照明体載置部としてのプラテンガラス132と、イメージセンサユニット10と、イメージセンサユニット10を駆動する駆動機構と、回路基板133と、プラテンカバー134とを有する。プラテンガラス132は、ガラスなどの透明板からなり、筺体131の上面に取り付けられる。プラテンカバー134は、プラテンガラス132に載置された原稿Pを覆うように、筺体131に対してヒンジ機構などを介して開閉可能に取り付けられる。イメージセンサユニット10と、イメージセンサユニット10を駆動するための駆動機構と、回路基板133とは、筺体131内に収容される。
次に、上述したイメージセンサユニット10を画像読取装置としてのシートフィード方式のスキャナ140に適用した構成について図11を参照して説明する。
図11は、シートフィード方式のスキャナ140の構成の一例を示す断面図である。スキャナ140は、筺体141と、イメージセンサユニット10と、搬送ローラ142と、回路基板143とを有する。搬送ローラ142は、図示しない駆動機構によって回転し、原稿Pを挟んで搬送する。回路基板143には、イメージセンサユニット10を含むスキャナ140の各部を制御する制御回路や、スキャナ140の各部に電力を供給する電源回路などが構築される。
上述した実施形態では、拡散部24が反射面23に対して凹状の半球状である場合について説明したが、この場合に限られず、例えば、シルク印刷等によるドット状のパターン形状が施されていてもよい。
上述した実施形態では、形状不変部32が導光体20の所定位置Aから他端面27までの範囲に設けられる場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、他端面27に鍔部として機能する位置決め部などを有する場合には、形状不変部32は、所定位置Aから位置決め部を除く他端面27側までの範囲に設けることができる。
なお、移動手段としての移動部は、イメージセンサユニット10と原稿Pとの少なくとも何れかを相対的に移動させることができる。
Claims (12)
- 被照明体に光を照射する照明装置であって、
光源からの光が入射する入射面、前記入射面から入射した光が拡散される拡散部が設けられた反射面、および、前記拡散部で拡散された光が前記被照明体に出射される出射面を有する棒状の導光体を備え、
前記導光体は、
前記入射面から途中位置までの形状変化部と、前記途中位置から前記導光体の長手方向における中央までの形状不変部とを有しており、
前記形状不変部においては、前記長手方向と垂直な断面積が変化せず、
前記形状変化部においては、前記導光体の前記長手方向への光の進行を抑制させるために、前記入射面から遠ざかるにつれて徐々に前記断面積が小さくなるように前記導光体の外周の少なくとも一部が傾斜して構成されており、
且つ、
前記反射面のうち前記入射面の位置から前記途中位置までの間に、前記拡散部が複数設けられていることを特徴とする照明装置。 - 前記導光体は、
前記出射面および前記反射面とは異なる面であって前記長手方向に沿った第1側面と、前記第1側面の反対側に第2側面と、を有し、
前記第1側面および前記第2側面のうち前記第1側面のみ傾斜している部分を有していることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 前記第1側面は、
前記出射面の長手方向に沿った一方側の端部と前記反射面の長手方向に沿った一方側の端部とを繋ぐ面であり、
前記第2側面は、
前記出射面の長手方向に沿った他方側の端部と前記反射面の長手方向に沿った他方側の端部とを繋ぐ面であることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。 - 前記導光体は、
前記出射面および前記反射面のうち前記反射面のみに傾斜している部分を有していることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の照明装置。 - 前記拡散部は、前記反射面から凹んだ湾曲状であることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の照明装置。
- 前記拡散部は、前記反射面の全面に設けられていることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の照明装置。
- 前記拡散部は、複数、設けられ、
前記複数の拡散部は、それぞれ大きさが同一であることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載の照明装置。 - 請求項1ないし7の何れか1項に記載の照明装置と、
前記照明装置により被照明体に照射し、前記被照明体で反射した光を集光するレンズアレイと、
前記レンズアレイによって集光された光を電気信号に変換するセンサと、を備えることを特徴とするセンサユニット。 - 請求項2または3に記載の照明装置と、
前記照明装置により被照明体に照射し、前記被照明体で反射した光を集光するレンズアレイと、
前記レンズアレイによって集光された光を電気信号に変換するセンサと、を備え、
前記レンズアレイは、前記導光体のうち前記第1側面に近接して配置されていることを特徴とするセンサユニット。 - 前記傾斜している部分は、前記導光体の長手方向に対して直交する方向である副走査方向において前記レンズアレイと重なっていることを特徴とする請求項9に記載のセンサユニット。
- 請求項8ないし10の何れか1項に記載のセンサユニットと、
前記センサユニットと前記被照明体との少なくとも何れかを相対的に移動させる移動手段と、を有していることを特徴とする読取装置。 - 請求項8ないし10の何れか1項に記載のセンサユニットと、
前記センサユニットと前記被照明体との少なくとも何れかを相対的に移動させる移動手段と、
前記センサユニットにより読取られた画像を記録媒体に形成する画像形成手段と、を有していることを特徴とする画像形成装置。
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