JP7130532B2 - 除草作業機 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示の除草作業機は、高電圧発生装置と、植物に対して放電を行うための電極と、植物を切断する切削刃とを備えている。
本発明は、上記したような実情に鑑みて、作業性に優れると共に離れた場所から雑草等に対してアクセスして除草を行うことができる除草作業機を提供するものである。
また、前記走行車両は、自走可能な走行車両によって牽引される。
図1は、除草作業機1の一実施形態(第1実施形態)を示す図であって、除草作業機1を後方から見た図である。
除草作業機1は、走行車両2と、支持体3と、放電装置4と、を備えている。
以下、走行車両2の進行方向(図1の奥側)を前方、進行方向と反対方向(図1の手前側)を後方、進行方向に直交する水平方向(図1のK1方向)を車両幅方向又は側方として説明する。また、車両幅方向(側方)の一方を一側方(図1の矢印A1方向)、車両幅方向の他方を他側方(図1の矢印A2方向)として説明する。
走行車両2は、車体5と走行装置6とを有している。
走行装置6は、車体5を走行可能に支持している。走行装置6は、車体5の右側に設けられた車輪6Rと、車体5の左側に設けられた車輪6Lとから構成されている。車輪6Rと車輪6Lは、それぞれ前輪と後輪とを含む。但し、走行装置6は、車輪式の走行装置には限定されず、クローラ式の走行装置であってもよい。
本実施形態の場合、支持体3は、走行車両2の右方である一側方に延びている。但し、
支持体3は、走行車両2の左方である他側方に延びていてもよいし、走行車両2の一側方と他側方の両方に延びていてもよい。
移動機構10の構成は特に限定されないが、例えば、流体圧(空気圧、油圧等)により駆動するシリンダ装置から構成することができる。移動機構10がシリンダ装置である場合、シリンダ装置のロッドに放電装置4を支持する支持体3を取り付けることにより、ロッドの進退に伴って支持体3及び放電装置4を移動させることができる。
また、移動機構10をモータの駆動により回転する歯車から構成し、支持体3に移動機構10の歯車(ピニオン)と噛み合う歯(ラック)を形成してもよい。この場合、歯車(ピニオン)を回転させることにより、支持体3を放電装置4と共に移動させることができる。
図1、図2に示すように、車体5には、導電性の接地部11が設けられている。接地部11は、金属板や金属棒等から構成されており、車体5の下部から下方に延びている。接地部11は、下部が地面Gに刺さっており、放電装置4等から漏電が生じた場合等に車体5から電気を地面Gに逃がすアース電極として機能する。
放電装置4は、本体40と支持部材41とを有している。
本体40は、支持体41に取り付けられている。本体40は、外殻体42、放電部43等を有している。外殻体42は放電部43の周囲を覆っている。本実施形態の場合、外殻体42は円筒形であるが、外殻体42の形状は円筒形には限定されない。例えば、外殻体32は、放電部33の周囲(前方、後方、左方、右方)及び上方を覆い、下方のみが開口した直方体の箱形であってもよい。
図4、図5に示すように、導電軸44は、外殻体42の内部に配置され、外殻体42の長さ方向の一端部から他端部にわたって延びている。外殻体42は、導電軸44に対して回転自在に連結されている。導電軸44には、印加電極45が設けられている。印加電極45は、導電軸44と電気的に接続されている。印加電極45には、高電圧ケーブル46及び導電軸44を介して高電圧が印加される。印加電極45は、導電軸44の長さ方向に間隔をあけて複数設けられている。本実施形態の場合、印加電極45の数は5つであるが
、印加電極45の数は限定されない。印加電極45は、先端部が尖っている。印加電極45は、導電軸44に対して軸受を介して回転自在に取り付けられており、導電軸44が回転しても自重で先端部が下向きとなる。
支持部材41は、外殻体42の長さ方向(円筒の中心軸方向)の一端側と他端側にそれぞれ配置されている。以下、外殻体42の長さ方向の一端側に配置された支持部材を41Lと表記し、外殻体42の長さ方向の一端側に配置された支持部材を41Rと表記する場合がある。支持部材41Lと支持部材41Rとは、接続部材49により接続されている。
検知部20は、撮影装置21と画像認識装置22とを有している。撮影装置21は、例えば、CCDカメラやCMOSカメラ等のカメラから構成されている。撮影装置21は、
車体5に取り付けられている。撮影装置21は、放電対象の植物を含む植物を撮影可能な方向を向いて配置されている。除草作業機1が移動機構10を備える場合、撮影装置21は、放電装置4の移動方向(放電装置4が植物に対して接近する方向)を向いて撮影できるように配置される。例えば、図1、図2に示すように、支持体3が放電装置4を一側方(右方)に移動させることにより放電装置4を植物Pに対して接近させる場合、撮影装置21は一側方(右方)を向いて配置される。
記憶部23に放電対象外の植物(農作物等)の画像が記憶される場合、比較判断部24は、撮影装置21により撮影された画像と記憶部23に記憶された放電対象外の植物の画像とを比較し、両者の画像が一致した場合には撮影された植物が放電対象外の植物であると判断し、一致しない場合には撮影された植物が放電対象の植物であると判断する。
検知部20は、画像認識装置22の認識に基づいて放電対象又は放電対象外の植物を検知する。詳しくは、検知部20は、画像認識装置22が撮影された植物が放電対象の植物であると認識した場合は当該植物を放電対象の植物として検知し、放電対象外の植物であると認識した場合は当該植物を放電対象外の植物として検知する。
図9は、検知部20の構成の別例を示す。図9に示す例では、検知部20は、走行車両2の走行に伴って移動する検知部材25から構成されている。検知部材25は、可撓性を有する(弾性変形が可能な)導電性部材から構成される。検知部材25は、例えば、帯状の金属板や細い金属線等の金属部材を、螺旋状或いは蛇行状に成形することにより構成される。検知部材25は、一端側(上端側)25aが放電装置4の印加電極45の周囲に配置され、他端側(下端側)25bが放電対象外の植物P1に接触可能な高さに配置される。検知部材25は、一端側25aが放電対象外の植物P1に接触すると、接触圧によって撓む(弾性変形する)ことによって、他端側25bが印加電極45に接触する。これにより、検知部材25と印加電極45との間が電気的に導通するため、検知部20は放電対象外の植物P1の存在を検知することができる。
は、放電対象(除去対象)の植物P2よりも高く且つ放電対象外(除去対象外)の植物P1よりも低い位置に配置される。また、光センサ26は、放電装置4と上下方向にオーバーラップする高さであって、放電部43よりも高い位置に配置される。
制御装置30は、検知部20による検知結果に基づいて放電装置4の駆動又は停止を切り換える。具体的には、制御装置30は、検知部20が放電対象の植物を検知した場合、高電圧発生器8と高電圧ケーブル46との間に設けられた電気的接点を接続することによって、高電圧発生器8から高電圧ケーブル46に給電し、放電装置4を駆動させる。また、制御装置30は、検知部20が放電対象外の植物を検知した場合、高電圧発生器8と高電圧ケーブル46との間に設けられた電気的接点を遮断することによって、高電圧発生器8から高電圧ケーブル46への給電を停止し、放電装置4を停止させる。
そのため、例えば、図11に示すように、走行車両2の進行方向(矢印方向)において、除去対象外の植物(農作物等)P1と除去対象の植物(雑草等)P2とが並んでいる場合、検知部20による検知に基づいて、除去対象外の植物P1が検知された区間R1(白矢印で示す区間)では放電装置4を停止し、除去対象の植物P2が検知された区間R2(黒矢印で示す区間)では放電装置4を駆動することができる。
また、制御装置30は、検知部20による検知結果に基づいて移動機構10を駆動して放電装置4を移動させる構成としてもよい。この場合、制御装置30は、検知部20が放電対象の植物を検知した場合、移動機構10を駆動することによって、放電装置4を植物Pに対して接近させる方向である一側方に移動させる。また、制御装置30は、検知部20が放電対象外の植物を検知した場合、移動機構10を駆動することによって、放電装置4を植物Pに対して離反させる方向である他側方に移動させる。
対して放電装置4が接近し、検知部20が放電対象外(除去対象外)の植物を検知した場合には当該植物に対して放電装置4が離反する。
そのため、例えば、図11に示すように、走行車両2の進行方向において、除去対象外の植物(農作物等)P1と除去対象の植物(雑草等)P2とが並んでいる場合、検知部20による検知結果に基づいて、除去対象外の植物P1が検知された区間R1では放電装置4を当該植物P1から離反させ(図2参照)、除去対象の植物P2が検知された区間R2では放電装置4を当該植物に接近させる(図1参照)ことができる。
また、制御装置30は、検知部20による検知結果に基づいて、上述した放電装置4の駆動又は停止の切り換えの制御(第1の制御)と、上述した移動機構10の駆動による放電装置4の移動の制御(第2の制御)の両方を行う構成としてもよい。
これにより、除去対象外の植物P1が検知された区間R1では当該植物P1に対する放電を確実に回避し、除去対象の植物P2が検知された区間R2では当該植物に対して確実に放電を行うことができる。
図12は、除草作業機1の別の実施形態(第2実施形態)を示す図であって、除草作業機1を後方から見た図である。
第2実施形態の除草作業機1は、車体5が門型に構成されている。具体的には、車体5は、一方部位5Aと他方部位5Bと連結部位5Cとを有している。一方部位5Aは、車両幅方向の一方側に配置されている。他方部位5Bは、車両幅方向の他方側に配置されている。連結部位5Cは、一方部位5Aと他方部位5Bとを連結している。一方部位5Aと他方部位5Bとは、車両幅方向に間隔を空けて配置されており、それぞれ上下方向に延びている。連結部位5Cは、車両幅方向に延びており、一方部位5Aの上部と他方部位5Bの上部とを連結している。一方部位5Aの下端部及び他方部位5Bの下部には、それぞれ走行装置6の車輪6L,6Rが取り付けられている。車輪6Rと車輪6Lは、それぞれ前輪と後輪とを含む。
接地して回転する。
移動機構10は、車体5の連結部位5Cに搭載されている。移動機構10は、支持体3に支持された放電装置4を植物に対して接近させる方向と離反させる方向とに移動させる。本実施形態の場合、移動機構10は、放電装置4を植物Pに対して接近させる下方と離反させる上方とに移動可能である。図12は、放電装置4を植物Pに対して接近させる下方に移動させた状態を示している。図13は、放電装置4を植物Pに対して離反させる上方に移動させた状態を示している。
制御装置30は、検知部20による検知結果に基づいて、放電装置4の駆動又は停止の切り換えの制御(第1の制御)と、移動機構10の駆動による放電装置4の移動の制御(第2の制御)のいずれか一方又は両方の制御を行うことができる。
複数の放電部43の周囲は、それぞれ下方に開口部を有する絶縁性のカバー(図示略)により覆われる。
これにより、放電対象の植物P2に対して放電部43を確実に接近させることができるとともに、放電対象外の植物P1に対して放電部43が接近することを防止することができる。
作業機1を上方から見た図である。
第3実施形態については、第1及び第2実施形態と異なる構成を中心に説明し、第1及び第2実施形態と共通する構成については同じ符号を付して説明を省略する。第1及び第2実施形態で説明した構成は、第3実施形態においても適宜採用することができる。
支持体3は、支持フレーム3Aと、第1ブーム3Bと、第2ブーム3Cとを有している。支持フレーム3Aは、トラクタ2の後部に設けられた連結部9に連結されている。連結部9は、3点リンク機構から構成されており、油圧シリンダ(リフトシリンダ)の駆動によって支持フレーム3Aを昇降可能である。第1ブーム3Bの基端部は、支持フレーム3Aに連結されている。第1ブーム3Bは、支持フレーム3Aに対して上下方向に揺動可能である。第1ブーム3Bの先端部には、第2ブーム3Cの基端部が連結されている。第2ブーム3Cは、第1ブーム3Bに対して前後方向及び上下方向に揺動可能である。第1ブーム3B及び第2ブーム3Cを揺動させる揺動機構は、油圧シリンダ15,16を有している。
尚、本実施形態の除草作業機1において、除草部31は、草刈刃33及び回転軸32を備えずに放電装置4を備えたものであってもよい。この場合、放電装置4は、保護カバー34によって覆われた形態で支持体3に支持され、草刈刃33を用いずに放電装置4の駆動によって除草を行うことができる。そのため、除草部31を軽量化することが可能である。
<効果>
上記除草作業機によれば、以下の効果を奏する。
けられ且つ地面に植生した植物に向けて放電可能な放電装置4と、を備えている。
この構成によれば、走行車両2から延びる支持体3に放電装置4が取り付けられているため、作業性に優れていると共に離れた場所から雑草等に対してアクセスして除草を行うことができる。
この構成によれば、例えば、畝間を走行する走行車両2から支持体3を側方に延ばすことによって、畝に植生した植物の上方に放電装置4を支持し、当該植物に対して放電を行うことが可能となる。
この構成によれば、例えば、畝U1を跨いで走行する走行車両2から放電装置4を下方に延ばすことによって、畝U1に植生した植物Pの上方に放電装置4を支持し、当該植物Pに対して放電を行うことが可能となる。
この構成によれば、例えば、放電対象外の植物(農作物等)の間に放電対象となる植物(雑草等)が生えている場合には、放電対象の植物に向けて放電装置4を接近させたり、放電対象外の植物から放電装置4を離反させたりすることで、放電装置4からの放電を放電対象となる植物のみに選択的に行うことができる。
この構成によれば、例えば、畝間U2を走行する走行車両2から畝U1に植生した植物Pに対して放電装置4を接近させたり離反させたりすることができる。
また、移動機構10は、放電装置4を植物Pに対して接近させる下方と離反させる上方とに移動可能である。
また、植物Pに含まれる放電対象又は放電対象外の植物P1,P2を検知する検知部20と、検知部20による検知結果に基づいて放電装置4の駆動又は停止を切り換える制御装置30と、を備えている。
この構成によれば、検知部20による放電対象又は放電対象外の植物P1,P2の検知を、植物P1、P2に接触することなく離れた位置から確実に行うことができる。
この構成によれば、検知部20が放電対象の植物P2を検知した場合には当該植物P2に対して放電装置4を接近させて放電を行い、検知部20が放電対象外の植物P1を検知した場合には当該植物P1に対して放電装置4を離反させて放電を回避することができる。
この構成によれば、放電対象の植物P2に対して放電部43を確実に接近させることができるとともに、放電対象外の植物P1に対して放電部43が接近することを防止することができる。
この構成によれば、走行車両2を自走させながら、放電対象となる植物P2に対して放電を行うことができ、作業性に優れている。
また、走行車両2は、自走可能な走行車両によって牽引される。
この構成によれば、走行車両2にエンジン等が不要となるため、走行車両2を簡易でコンパクトな構成とすることができる。
2 走行車両
3 支持体
4 放電装置
10 移動機構
20 検知部
21 撮影装置
22 画像認識装置
30 制御装置
43 放電部
P 植物
P1 放電対象外の植物
P2 放電対象の植物
Claims (3)
- 車体と、前記車体を走行可能に支持する走行装置と、を有する走行車両と、
前記走行車両から延びる支持体と、
前記支持体に取り付けられ且つ地面に植生した植物に向けて放電可能な放電装置と、
前記放電装置を前記植物に対して接近させる下方と離反させる上方とに移動させる移動機構と、
前記植物に含まれる放電対象又は放電対象外の植物を検知する検知部と、
前記検知部による検知結果に基づいて前記移動機構を駆動して前記放電装置を移動させる制御装置と、
を備え、
前記走行装置は、前記車体の右側に設けられた右輪と、前記車体の左側に設けられた左輪と、を有し、
前記車体は、車両幅方向の一方側で上下方向に延び且つ前記左輪が下部に取り付けられた一方部位と、車両幅方向の他方側で上下方向に延び且つ前記右輪が下部に取り付けられた他方部位と、車両幅方向に延びて前記一方部位の上部と前記他方部位の上部とを連結する連結部位とを有することにより、前記植物が生えている部分を跨ぐことができ、
前記支持体は、前記連結部位から下方に延びて前記放電装置を前記植物から離れた前記植物の上方に支持可能であって、前記一方部位側から前記他方部位側にわたって並んで配置された複数の支持体を含み、
前記検知部は、前記連結部位に配置されて前記植物を上方から撮影する撮影装置と、前記撮影装置により撮影された画像に基づいて放電対象又は放電対象外の植物を認識する画像認識装置と、を有し、
前記放電装置は、前記複数の支持体によって個別に支持され且つ独立して下方に移動可能な複数の放電部を有し、
前記制御装置は、前記検知部が放電対象の植物を検知した場合、前記複数の放電部のうち、放電対象となる植物に最も接近可能な放電部を選択して、放電対象の植物に接近させる方向である下方に移動させる除草作業機。 - 前記走行車両は自走可能である請求項1に記載の除草作業機。
- 前記走行車両は、自走可能な走行車両によって牽引される請求項1に記載の除草作業機。
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