以下、第1の実施形態の構成について、図面を参照して説明する。
図2(a)及び図2(b)において、10は基板装置11の加工装置(加工治具)である。この加工装置10を用いて製造される基板装置11は、本実施形態では表示装置を例として説明する。基板装置11は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話端末、ノートブックタイプのパーソナルコンピュータ、車載機器、ゲーム機器等の種々の装置に用いることができる。また、本実施形態の基板装置11は、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置等の自発光型の表示装置、マイクロLED表示装置、電気泳動素子等を有する電子ペーパ型の表示装置、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を応用した表示装置、あるいはエレクトロクロミズムを応用した表示装置等、種々の表示装置に適用可能である。
図3及び図4に示された第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zは、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していてもよい。第1方向X及び第2方向Yは、基板装置11を構成する基板の主面と平行な方向に相当し、第3方向Zは、基板装置11の厚さ方向に相当する。
図3及び図4に示すように、基板装置11は、基板装置本体15と、フレキシブル配線基板16(以下、FPC16という)と、固着部材17とを備える。
基板装置本体15は、本体部材である表示パネル20と、カバー部材21と、構造部材であるバックライトユニット22とを有する。
表示パネル20は、例えばアクティブマトリクス型の表示パネル20である。この表示パネル20は、四角形状の第1基板24と、この第1基板24に対向配置された四角形状の第2基板25と、これら基板24,25間に挟まれた光変調層である液晶層26とを備え、基板24,25がシール材27によって互いに貼り合わせられ、液晶層26がシール材27により囲まれている。また、表示パネル20は、第1偏光板28及び第2偏光板29を備えている。第1偏光板28は、第1基板24の下面に接着され、第2偏光板29は、第2基板25の上面に接着されている。また、基板24,25は、それぞれガラス板あるいは樹脂板等の透明な絶縁基板により形成されている。さらに、第1基板24は、第2基板25よりも第2方向Yに延出して第2基板25に対し重ならない実装部31を有している。また、第1基板24は、実装部31において第1方向Xに並列した複数のパッド部32を有している。
また、表示パネル20は、シール材27に囲まれる領域において画像が表示される表示領域34と、表示領域34を囲む非表示領域35とを有している。表示パネル20は、バックライトユニット22からの光を表示領域34に選択的に透過させることで画像を表示する透過表示機能を備えている。なお、基板装置11は、必ずしもバックライトユニット22を備えていなくてもよく、本実施形態の表示パネル20は、第1基板24の下面側からの光を選択的に透過させることで画像を表示する透過表示機能を備えた透過型、第2基板25の上面側からの光を選択的に反射させることで画像を表示する反射表示機能を備えた反射型、あるいは、透過表示機能及び反射表示機能を備えた半透過型のいずれであってもよい。さらに、表示パネル20は、本実施形態において四角形状で説明しているが、この四角形状は長辺と短辺とのコーナー部が直角になるものに限らず、例えば四角形状の長辺と短辺とのコーナー部がラウンド形状を有するものであってもよい。また、表示パネル20は、四角形状の短辺もしくは長辺にノッチ部(切欠部)を有するものであってもよい。さらに、表示パネル20は、本実施形態にて説明するような長方形に限らず、正方形、台形やその他の多角形であってもよく、少なくとも表示パネル20は対になる2つの直線部を有するものであればその形状は問わないものである。
また、表示パネル20の詳細な構成について、ここでは説明を省略するが、表示パネル20は、基板主面に沿った横電界を利用する表示モード、基板主面の法線に沿った縦電界を利用する表示モード、基板主面に対して斜め方向に傾斜した傾斜電界を利用する表示モード、さらには、上記の横電界、縦電界、及び、傾斜電界を適宜組み合わせて利用する表示モードに対応したいずれの構成を備えていてもよい。ここでの基板主面とは、第1方向X及び第2方向Yで規定されるX-Y平面と平行な面である。
カバー部材21は、表示パネル20に重ねて配置されて表示パネル20の表示側全体を覆うカバー部材21である。カバー部材21は、例えばガラスや合成樹脂等により板状に形成された透明部材であり、表示パネル20の外方に外形が延出する四角形状となっている。カバー部材21は、基板装置本体15において、最も大きい外形を有している。また、カバー部材21の外縁部には、枠状の遮光層37が形成されている。遮光層37は、表示装置において、表示パネル20の非表示領域35を覆う額縁部である。また、カバー部材21は、例えば固定部材である接着剤38(図1(a))によって表示パネル20に接着されている。本実施形態の遮光層37は、カバー部材21の下面に形成されているが、カバー部材21の上面に形成されていてもよい。
バックライトユニット22は、表示パネル20を背面側から照明する照明部材である。バックライトユニット22は、表示パネル20に対しカバー部材21とは反対側の下面(背面)側に対向配置される。バックライトユニット22は、ケース体であるベゼル40と、このベゼル40に収容された図示しない複数の光学部材と、光学部材に入射する光を供給する光源ユニット42とを備えている。本実施形態において、バックライトユニット22は、基板装置本体15の底面をなす部材であり、かつ、基板装置本体15の底面側において第2方向Yへの飛び出し量が最も大きい部材である。すなわち、本実施形態のバックライトユニット22は、表示パネル20よりも第2方向Yへの飛び出し量が大きく設定されている。そして、バックライトユニット22は、例えば両面テープ等の貼付部材43によって表示パネル20の第2面である下面側に貼り付けられている。貼付部材43は、枠状に形成され、非表示領域35の下側の位置でバックライトユニット22と表示パネル20とを互いに貼り付け固定している。
ベゼル40は、光学部材を収容する四角形状に形成されている。ベゼル40は、バックライトユニット22の外形を規定するものである。ベゼル40は、例えば金属により形成されている。また、ベゼル40は、表示パネル20と略等しい又は表示パネル20よりも大きい外形を有している。そして、ベゼル40の外縁部に貼付部材43が配置される。
光源ユニット42は、第1方向Xに沿って互いに所定の間隔をおいて並んだ複数の光源45と、第1方向Xに沿って延出し光源45を支持する配線基板46とを備えている。配線基板46は、バックライトユニット22のベゼル40の表示パネル20とは反対側である背面側に折り返されている。
FPC16は、基板装置11(表示パネル20)の第1面である第1基板24の上側のパッド部32と一端部が重なっている。また、FPC16は、第1方向Xに並んだ複数の配線49を有し、配線49はそれぞれパッド部32に接続されている。FPC16は、配線49とパッド部32とが例えば導電材料である異方性導電膜(ACF)によって電気的に接続されるとともに、第1基板24に対して接着されている。FPC16は、表示パネル20を駆動するのに必要な信号を供給する信号供給源として、駆動ICチップ50が実装されたCOF(Chip On Film)である。さらに、第1基板24に表示パネル20を駆動するのに必要な信号を供給する信号供給源としての駆動ICチップ50が実装されるCOG(Chip On Grass)の場合には、FPC16は後述する配線基板51とを接続するための駆動ICチップを有さないフレキシブルな配線基板である。FPC16の他端部は、基板装置本体15の端部から延出されている。FPC16の他端部には、例えばフレキシブルな配線基板51が接合されていてもよい。配線基板51上には、例えばコンデンサ52、コネクタ53,54等が実装されていてもよい。本実施形態のコネクタ54には、配線基板46の先端部が接続されている。また、FPC16の他端部側は、表示パネル20の背面側に折り返されている。また、配線基板51は上述のフレキシブルな配線基板に限らず、PCB基板であってもよい。図示した例では、折り返されたFPC16は、基板装置11の他面側であるバックライトユニット22のベゼル40の底面と対向している。
そして、FPC16は、折り曲げられた折り曲げ部60を有している。FPC16は、折り曲げ部60において、表示パネル20側に折り曲げ開始点P1と、折り曲げ開始点P1よりも表示パネル20から離間した側に折り曲げ終了点P2とを有している。折り曲げ部60は、折り曲げ開始点P1と折り曲げ終了点P2との間の領域に相当する。すなわち、FPC16は、折り曲げ開始点P1と折り曲げ終了点P2との間で曲率を有している。折り曲げ開始点P1及び折り曲げ終了点P2は、第1方向Xに延びている。そして、FPC16の折り曲げ部60の基板装置本体15(バックライトユニット22)の端部からの突出量D(図1(c))が小さいほど、換言すれば、折り曲げ部60の折り曲げ開始点P1及び折り曲げ終了点P2での折り曲げが急峻で折り曲げ部60が基板装置本体15の端部に接近するほど、非表示領域35が狭く、すなわち狭額縁化が可能となる。
図4に示す固着部材17は、FPC16を基板装置本体15の他側である下側に固着するものである。固着部材17は、本実施形態において、FPC16をバックライトユニット22のベゼル40の底面側に固着する。固着部材17は、非表示領域35に対応する位置に配置されている。すなわち、固着部材17は、折り曲げ部60及び基板装置本体15の端部に近接した位置に配置されている。固着部材17としては、例えば両面テープ等が用いられる。
そして、図2(a)及び図2(b)に示すように、基板装置11の加工装置10は、押し部62と、圧着部63とを備える。また、本実施形態の加工装置10は、平坦な基部64上に押し部62と圧着部63とが取り付けられているが、基部64は必須の構成ではなく、所定の設置面上に押し部62と圧着部63とを配置してもよい。なお、本実施形態の加工装置10の以下の説明においては、基板装置11を上下裏返してセットするため、第1方向X、第2方向Y及び第3方向Zは、図1及び図2では、図3及び図4とはそれぞれ逆となっている。したがって、加工装置10については、図1及び図2に示された第1方向X、第2方向Y、及び第3方向Zに基づき方向を説明する。
押し部62は、基板装置11のFPC16を基板装置本体15の端部との間で挟み込んで保持することで、FPC16の折り曲げ開始点P1を形成・保持するものである。押し部62は、固定部66と、固定部66に対して進退可能な可動部67とを備える。また、本実施形態の押し部62は、付勢手段68をさらに備える。
固定部66は、基部64に固定され、基板装置11の基板装置本体15を長手方向である第2方向Yに固定するとともに、上下方向である第3方向Zに支持するものである。また、本実施形態の固定部66は、基板装置本体15を幅方向である第1方向Xに固定する。具体的に、本実施形態の固定部66は、基板装置本体15を載置する載置台70を備えている。また、固定部66は、基板装置本体15を第2方向Yに固定する固定壁部71を備えている。さらに、固定部66は、基板装置本体15を第1方向Xに固定する固定側壁部72を備えている。
載置台70は、基板装置本体15を支持する上部が平面状に形成されている。本実施形態においては、載置台70が複数に分割されているが、これらは一体に形成されていてもよい。
固定壁部71は、載置台70に第1方向Xに沿う面状に設けられている。本実施形態の固定壁部71は、第1方向Xに連続する面状となっている。固定壁部71の長さは、基板装置本体15の第1方向Xの長さ(基板装置本体15の幅)以上に設定されている。固定壁部71は、図1(a)等に示すように、基板装置本体15において、バックライトユニット22の一端部と当接するようになっている。すなわち、本実施形態の固定壁部71は、載置台70に載置された基板装置本体15の最上部に位置する構造部材の端部と当接するようになっている。また、固定壁部71は、基板装置本体15において、バックライトユニット22を除く部材については非接触となるように配置されている。すなわち、固定壁部71は、載置台70に対して上方に離れて位置している。
図2(a)に示す固定側壁部72は、固定壁部71の第1方向Xの両端の位置から載置台70に第2方向Yに沿ってそれぞれ配置されている。つまり、固定壁部71と両固定側壁部72は、上方から見て、コ字状に配置されている。両固定側壁部72は、基板装置本体15の第1方向Xの寸法と略等しい距離、互いに離れて配置されている。本実施形態において、固定側壁部72は、固定壁部71を載置台70に対して固定する部分となっている。
固定壁部71と固定側壁部72とは、例えばテフロン(登録商標)やポリアセタール等の、動摩擦係数が小さく滑りやすい合成樹脂等により形成されていることが好ましい。これら固定壁部71と固定側壁部72とは、一体に形成されていてもよいし、互いに別体でもよい。
可動部67は、基部64に可動的に支持され、FPC16の折り曲げ圧力を固定部66との間で第2方向Yに沿って加えるものである。可動部67は、固定部66の固定壁部71及び載置台70に対して第2方向Yに離れて配置されている。本実施形態の可動部67は、第2方向Yに沿って移動可能な移動体75を備えている。また、可動部67は、移動体75に保持される押圧部76を備えている。
移動体75は、移動部である移動手段78により第2方向Yに沿って進退するように移動される。すなわち、移動手段78は、可動部67を移動させるものである。移動手段78は、本実施形態では作業者がレバーL等を操作して手動により動作させるものとするが、これに限られるものではなく、シリンダ等により動作するように機械化されていてもよい。また、移動体75は、載置台70の上面と略面一に位置する支持部79を備えている。支持部79は、少なくとも可動部67(移動体75)が固定部66側に最大に移動した位置で、基板装置本体15を載置台70とともに支持するようになっている。支持部79は、移動体75において、載置台70に対向する位置に配置されている。支持部79は、移動体75に一体的に固定されている。さらに、移動体75は、ガイド部80により進退方向にガイドされる。ガイド部80としては、例えばリニアガイドが用いられる。ガイド部80は、移動体75を第2方向Yにガイドするとともに、第3方向Zに浮き上がらないように移動体75の第3方向Zの位置を規制している。
押圧部76は、例えばテフロン(登録商標)やポリアセタール等の、動摩擦係数が小さく滑りやすい合成樹脂等により形成されていることが好ましい。押圧部76は、移動体75に第1方向Xに沿う面状に設けられている。本実施形態の押圧部76は、第1方向Xに連続する面状となっている。押圧部76の長さは、固定部66の固定壁部71と同様に、基板装置本体15の第1方向Xの長さ(基板装置本体15の幅)以上に設定されている。押圧部76は、図1(a)等に示すように、基板装置本体15において、バックライトユニット22の他端部と当接するようになっている。すなわち、本実施形態の押圧部76と固定壁部71とにより、基板装置本体15が第2方向Yの両端から挟み込まれるようになっている。押圧部76は、載置台70及び支持部79により支持された基板装置本体15の最上部に位置する構造部材の端部と当接するようになっている。また、押圧部76は、基板装置本体15において、バックライトユニット22を除く部材については非接触となるように配置されている。すなわち、押圧部76は、支持部79に対して上方に離れて位置している。また、本実施形態の押圧部76は、移動体75に対して少なくとも第2方向Yに移動自在に保持されている。
図2(a)及び図2(b)に示す付勢手段68は、可動部67と固定部66とによる基板装置本体15の挟み込み圧力を設定するものである。本実施形態の付勢手段68は、可動部67を固定部66に向かって付勢するものである。付勢手段68は、例えばコイルばねであり、第2方向Yに沿って付勢力を生じさせるように第2方向Yに沿って配置されている。また、付勢手段68は、第1方向Xに離れて複数配置されている。さらに、付勢手段68は、第1方向Xに対称又は略対称に配置されている。この結果、付勢手段68は、基板装置本体15に対し、第1方向X全体に亘り略一定の挟み込み圧力を生じさせるようになっている。また、付勢手段68は、可動部67と移動手段78との間、本実施形態では移動体75と押圧部76との間に介在されている。本実施形態において、付勢手段68は、移動体75に立設された取付壁部82と、押圧部76に隣接する押圧体83との間に介在されている。取付壁部82には、本実施形態において、付勢手段68の背面側に移動手段78が接続されている。押圧体83は、第1方向Xに沿って形成されたプレートである。押圧体83は、押圧部76と一体的に固定されており、移動体75に対して少なくとも第2方向Yに移動自在に保持されている。押圧体83は、取付壁部82に対して、連結部材84により連結されている。連結部材84は、第2方向Yに沿って直線状に形成されている。連結部材84は、一端部が押圧体83に固定されているとともに、他端部が取付壁部82に挿通され、取付壁部82に対して押圧体83とは反対側の位置で抜け止めされている。そのため、連結部材84は、押圧部76及び押圧体83とともに移動体75に対して一体的に第2方向Yに移動可能となっており、取付壁部82に対して他端部側が第2方向Yに進退することで、これら押圧部76及び押圧体83の移動をガイドする。また、連結部材84は、付勢手段68に挿通され、付勢手段68を保持している。なお、移動手段78が機械化されたものである場合には、シリンダ等により基板装置本体15の挟み込み圧力を設定できるため、付勢手段68は設けられていなくてもよい。
押圧体83と押圧部76との間には、付勢手段68の長さを調整する調整部材86が配置されていてもよい。調整部材86は、所定厚みの板状に形成され、板厚方向を第2方向Yとして配置される。したがって、調整部材86は、その配置枚数によって、付勢手段68の長さを調整可能となっている。つまり、付勢手段68による付勢力となるばね係数が、調整部材86の枚数に応じて設定されるようになっている。すなわち、可動部67と固定部66とによる基板装置本体15の挟み込み圧力、換言すればFPC16の曲げ圧力が、調整部材86の枚数に応じて設定されるようになっている。図2(a)及び図2(b)に示す例では、調整部材86が2枚配置されているが、2枚に限られず、基板装置11の種類等に応じて枚数は適宜設定でき、0枚としてもよい。なお、付勢手段68は、固定部66(固定壁部71)を可動部67(押圧部76)に向かって付勢するように配置されていてもよい。調整部材86は、押圧部76及び押圧体83に対し一体的に固定される。
圧着部63は、押し部62により保持されたFPC16を基板装置本体15に押し付けて固着部材17により基板装置本体15の他側に固着するものである。すなわち、圧着部63は、図1(a)ないし図1(c)に示すように、FPC16の折り曲げ開始点P1及び折り曲げ終了点P2を形成・保持するものである。圧着部63は、本実施形態において、押し部62の可動部67に一体的に設けられているが、固定部66により固定された基板装置本体15に対して所定範囲の位置に設置されていれば、押し部62とは別体であってもよい。
圧着部63は、本実施形態において、基板装置本体15に向かって下方に移動することでFPC16を基板装置本体15に対して上方から押し付けるようになっている。圧着部63は、例えばブロック状に形成され、可動部67の押圧部76に対して固定部66側に隣接する位置で上下動可能に配置されている。圧着部63は、押圧部76に沿って上下方向にガイドされるようになっていてもよい。すなわち、押圧部76には、基板装置本体15(バックライトユニット22)の端部の上面よりも上方に突出するガイド面88が形成されていてもよい。また、圧着部63は、作業者が手動で基板装置本体15に押し付けてもよいし、例えばシリンダ等により機械化されていてもよい。
次に、第1の実施形態の基板装置11の製造方法を説明する。
基板装置11は、予め形成された基板装置本体15に予め形成されたFPC16を実装させる(実装工程)。本実施形態では、表示パネル20のパッド部32に対して、FPC16の一端側の配線49を例えば異方性導電膜により圧着固定する。そして、表示パネル20に対して、カバー部材21及びバックライトユニット22を接着剤38及び貼付部材43によりそれぞれ貼り付ける。次いで、基板装置本体15の端部から延出するFPC16の他端側に固着部材17を貼り付ける(固着部材貼付工程)。
この状態で、基板装置11は、上下を逆として、つまり底面を上側として加工装置10の載置台70上に設置するとともに、基板装置本体15の両側部を固定部66の固定側壁部72,72間に沿わせつつ基板装置本体15の端部が固定壁部71に突き当たるまで挿入することで、図1(a)に示すように、固定部66により基板装置本体15が固定される(セット工程)。本実施形態では、固定壁部71には、基板装置本体15(バックライトユニット22)のFPC16が延出する端部とは反対側の端部を当接させる。この状態で、基板装置本体15は、バックライトユニット22の端面が固定壁部71に当接するとともに、表示パネル20及びカバー部材21については、固定壁部71と載置台70との間の空間に位置して固定壁部71に対し非接触の状態となる。
次いで、FPC16の他端側を基板装置本体15の底面に来るように引っ張る(引っ張り工程)。この引っ張り工程は作業者が手動で実施してもよいし、機械化されていてもよい。
さらに、FPC16の他端側を引っ張った状態を維持しつつ、例えば図2(b)の二点鎖線に示すようにレバーLを倒す等して移動手段78により押し部62の可動部67を固定部66に向かい移動させる。そして、可動部67の押圧部76と支持部79との間に基板装置本体15の表示パネル20及びカバー部材21が挿入され、押圧部76がFPC16を介在して基板装置本体15の端部に当接することで、図1(b)に示すように、FPC16を基板装置本体15(バックライトユニット22の端部)との間で挟み込む(押し工程)。すなわち、基板装置本体15の両端部が、固定部66の固定壁部71と可動部67の押圧部76との間で第2方向Yに挟み込まれる。この挟み込み圧力は、例えば付勢手段68の付勢により4N等に設定される。また、付勢手段68が第1方向Xに対称又は略対称に配置されているため、固定壁部71と押圧部76とは、FPC16の第1方向X全体に亘り略均一に挟み込み圧力を生じさせる。この結果、FPC16が基板装置本体15の端部の角部、本実施形態ではバックライトユニット22のベゼル40の端面に押し付けられて折り曲げ部60の折り曲げ開始点P1及び折り曲げ終了点P2がベゼル40の角部に沿って第1方向Xに亘り形成され、基板装置本体15の端面、本実施形態ではバックライトユニット22のベゼル40の端面に略沿ってFPC16が折り曲げられる。
さらに、押し部62により基板装置本体15とFPC16との挟み込みを保持した状態で、図1(c)に示すように、圧着部63によりFPC16を基板装置本体15(バックライトユニット22)に押し付けることで、固着部材17によりFPC16を基板装置本体15に固定する(圧着工程)。このとき、圧着部63は、押圧部76のガイド面88に沿ってガイドされつつ、FPC16において、駆動ICチップ50よりも基端側の位置を押し付ける。具体的に、圧着部63は、押圧部76に対向する基板装置本体15の端部から1~5mm程度の範囲でFPC16を基板装置本体15に押し付ける。この押し付けの際には、基板装置本体15の端部からのFPC16の折り曲げ部60の突出量Dを例えばカメラ等の検査器具により確認しながら実施できる。この結果、折り曲げ部60の形状が固着部材17によるFPC16の基板装置本体15への固着によって保持され、FPC16に折り曲げ部60の折り曲げ開始点P1及び折り曲げ終了点P2が確定される。
そして、移動手段78により押し部62の可動部67を固定部66から離れる方向に移動させ、基板装置11を加工装置10から取り外す(取出工程)。基板装置本体15の端部からのFPC16の折り曲げ部60の突出量Dは、例えばカメラ等の検査器具を用いて検査できる。
このように、第1の実施形態によれば、加工装置10の押し部62により基板装置本体15を第2方向Yの両端部から挟み込んで基板装置本体15の端部から延出させたFPC16を基板装置本体15の端部に押し付けて保持し、この保持されたFPC16を加工装置10の圧着部63により基板装置本体15に押し付けて、固着部材17により基板装置本体15の底部に固着する、加工装置10を用いていわば2ステップでFPC16を折り曲げることで、FPC16を安定的に折り曲げて折り曲げ部60の基板装置本体15からの突出量Dを均一に制御できる。
また、押し部62は、基板装置本体15を利用してFPC16を第1方向X全体に亘り同時に折り曲げることで、第1方向Xに折り曲げむらを生じさせにくく、突出量Dを均一に制御できる。
そして、加工装置10は、簡素な機構でFPC16を安定的に折り曲げることができるとともに、例えばFPC16をクランプして引っ張る場合と比較してFPC16へのダメージが少ない。
また、本実施形態では、基板装置本体15において、バックライトユニット22を押し部62により両端部から挟み込み、表示パネル20やカバー部材21は固定部66や可動部67に対して非接触として挟み込み圧力を直接加えないようにすることで、バックライトユニット22、表示パネル20、カバー部材21の撓みを抑制して、これらが互いに剥がれることを抑制しつつ、バックライトユニット22のベゼル40の硬さや形状を利用してFPC16を急峻に折り曲げることができる。
特に、FPC16が押し付けられるバックライトユニット22のベゼル40は、板金により形成されるため、角部が直角ではなく、曲面状となっている。さらに、FPC16には微小ながら厚みが存在するため、ベゼル40に沿わせて折り曲げ部60を形成しても、折り曲げ開始点P1及び折り曲げ終了点P2はそれぞれ完全な直角とはならず、円弧状に屈曲する。そのため、押し部62によってFPC16をベゼル40の端部に押し付けて、可能な限りベゼル40に沿わせることで、折り曲げ部60の円弧部分を可能な限り小さくし、突出量Dを抑制できる。なお、折り曲げ部60については、例えば合成樹脂等により基板装置本体15との隙間を充填し、耐衝撃性を向上してもよい。
さらに、押し部62の可動部67と固定部66とによる基板装置本体15の挟み込み圧力を付勢手段68により設定することで、所望の挟み込み圧力でFPC16を基板装置本体15とともに挟み込むことができる。
このとき、可動部67の固定部66に対する移動量を制御することで、FPC16の突出量Dを容易に制御できる。
また、付勢手段68をコイルばねとし、付勢手段68の長さを調整部材86によって調整することで、付勢手段68により設定される押し部62の可動部67と固定部66とによる基板装置本体15の挟み込み圧力を容易に調整できる。
そのため、様々な種類の基板装置11のFPC16の折り曲げに対応できる。
しかも、付勢手段68は、固定部66と可動部67とによる基板装置本体15の挟み込み方向に対して交差する方向である第1方向Xに略対称に配置することで、基板装置本体15の挟み込み圧力を第1方向Xに略均一に加えることができ、FPC16の折り曲げむらを生じさせにくくできる。
さらに、可動部67はガイド部80によって進退方向にガイドされるので、移動手段78により移動された際の可動部67の浮き上がりを防止でき、基板装置本体15を固定部66の固定壁部71と可動部67の押圧部76とによって精度よく挟み込むことができる。
また、圧着部63が、基板装置本体15に向かう移動によりFPC16を基板装置本体15に押し付けることで、FPC16を基板装置本体15に対し固着部材17によって容易に固定できる。
そして、FPC16の突出量Dを制御できることで、非表示領域35をより小さくすることも可能になるため、特に基板装置11が表示装置である場合、より一層の狭額縁化を図ることができる。
次に、第2の実施形態について図5及び図6を参照して説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態は、圧着部63が、基板装置本体15に沿って第2方向Yにスライド可能に設けられ、このスライドによりFPC16を基板装置本体15の底面に押し付けるものである。
圧着部63は、例えば押圧部76の上部に沿って第2方向Yに沿って移動可能となっている。このため、押圧部76の上部は、載置台70に載置された基板装置本体15(バックライトユニット22)の端部の上面に対して面一、又は上部に対して下方に位置することが好ましい。すなわち、押圧部76の上部を、圧着部63をスライド方向にガイドするガイド面88とすることが好ましい。
圧着部63は、例えばローラでもよいし、ブロックでもよい。例えば圧着部63をブロックとする場合には、FPC16に対向する側の下部の角部90を、図6(a)に示すように曲面(R面)、又は、図6(b)に示すように傾斜面(C面)等の低摩擦部とすることで、FPC16と接触する際の摺動性を向上できる。
そして、基板装置11の製造方法の圧着工程において、押し部62により基板装置本体15とFPC16との挟み込みを保持した状態で、図5に示すように、圧着部63を基板装置本体15のFPC16側の端部からその反対側の端部に向かいスライドさせることで、FPC16において、駆動ICチップ50よりも基端側の位置を押し付ける。圧着部63のスライドは、手動でもよいし、機械化されていてもよい。圧着部63は、押圧部76に対向する基板装置本体15の端部から1~5mm程度の範囲でFPC16を基板装置本体15に押し付ける。この結果、折り曲げ部60の形状が固着部材17によるFPC16の基板装置本体15への固着によって保持され、FPC16に折り曲げ部60の折り曲げ開始点P1及び折り曲げ終了点P2が確定される。
このように、圧着部63が、基板装置本体15に沿うスライドによりFPC16を基板装置本体15に押し付けることで、FPC16を基板装置本体15に対し固着部材17によって容易に固定できる。
次に、第3の実施形態を図7ないし図9を参照して説明する。なお、上記各実施形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態は、圧着部63が、基板装置本体15側に付勢されながら基板装置本体15に沿って第2方向Yにスライド可能に設けられているものである。
圧着部63は、例えばローラでもよいし、ブロックでもよい。例えば圧着部63をブロックとする場合には、上記第2の実施形態と同様に、角部90を傾斜面又は曲面等の低摩擦部とすることが好ましい。また、本実施形態の圧着部63は、図7ないし図9に示すように、圧着部付勢手段92と、圧着部付勢手段92に付勢力を生じさせる規制部93とにより、下方に向けて付勢されている。
圧着部付勢手段92は、圧着部63によるFPC16の基板装置本体15への押し付け圧力を設定するものである。圧着部付勢手段92は、例えばコイルばねであり、第3方向Zに沿って付勢力を生じさせるように第3方向Zに沿って配置されている。また、圧着部付勢手段92は、第1方向Xに離れて複数配置されている。さらに、圧着部付勢手段92は、第1方向Xに対称又は略対称に配置されている。この結果、圧着部付勢手段92は、圧着部63の第1方向X全体に亘り略一定の押し付け圧力を生じさせるようになっている。圧着部付勢手段92は、本実施形態において、圧着部63と、被ガイド部としての圧着ガイド部95との間に亘り配置されている。圧着ガイド部95は、本実施形態では例えば圧着部63と同形又は略同形のブロック状に形成されている。圧着ガイド部95は、圧着部63に対して上方に離れて圧着部63に対向して位置している。また、圧着ガイド部95と圧着部63との間には、圧着部付勢手段92を円滑に伸縮させるためのガイド体96が取り付けられている。ガイド体96は、例えば圧着部付勢手段92の付勢方向である第3方向Zに沿って直線状に形成され、圧着部63に対して一端部である下端部が固定されているとともに、圧着ガイド部95に対して他端部である上端部が上下方向に相対的にスライド可能に保持されている。また、ガイド体96は、例えば複数設けられ、本実施形態では、圧着部63と圧着ガイド部95との四隅にそれぞれ配置されている。
規制部93は、圧着部63を基板装置本体15に沿って第2方向Yにガイドするとともに、圧着ガイド部95の第3方向Zの位置を規制することにより圧着部付勢手段92による押し付け圧力を設定するようになっている。すなわち、規制部93は、例えば圧着部63及び圧着ガイド部95を第2方向Yに沿ってガイドする第一ガイド部である側壁部98を備えている。また、規制部93は、圧着ガイド部95の第3方向Zの位置を規制する第二ガイド部である上壁部99を備えている。側壁部98は、互いに第1方向Xに離れて位置し、第2方向Y及び第3方向Zに面状に拡がっている。また、側壁部98は、それぞれ例えば押し部62の可動部67(押圧部76)の上部に固定されている。上壁部99は、各側壁部98の上端部に固定され、第1方向X及び第2方向Yに面状に拡がっている。上壁部99は、各側壁部98の上端部に形成されて互いに離れていてもよいし、側壁部98,98間の上部全体を覆う面状に形成されていてもよい。さらに、規制部93には、圧着部63のスライド可能な範囲を設定するストッパ部100が形成されていてもよい。ストッパ部100は、例えば上壁部99から下方に向けて突設されており、圧着ガイド部95との当接により圧着部63のスライドを規制するようになっている。
そして、規制部93の側壁部98,98と上壁部99とにより囲まれる内部に圧着部63、圧着部付勢手段92、圧着ガイド部95等を収容すると、圧着ガイド部95が上壁部99の下部に当接することで圧着部付勢手段92が圧縮され、そのばね係数に応じた押し付け圧力が圧着部63に生じる。
基板装置11の製造方法の圧着工程において、押し部62により基板装置本体15とFPC16との挟み込みを保持した状態で、圧着部63を第2方向Yに沿ってスライドさせる。この圧着部63のスライドは、手動でもよいし、機械化されていてもよい。圧着部63が規制部93の側壁部98によりガイドされつつ移動されると、圧着部63が圧着部付勢手段92により設定された押し付け圧力でFPC16を基板装置本体15の端部から所定範囲に亘り押し付け、固着部材17によりFPC16を基板装置本体15に固定する。
このように、圧着部63を基板装置本体15に沿ってスライドさせてFPC16を基板装置本体15に押し付ける際に、押し付け圧力を圧着部付勢手段92により設定することで、FPC16を基板装置本体15に対し、所望の押し付け圧力で確実に押し付けることができる。
また、規制部93は、圧着部付勢手段92による付勢に抗して圧着部63に押し付け圧力を掃除させる上壁部99によって、圧着部63のスライドをガイドすることで、簡素な構成で圧着部63の押し付け圧力やスライドを制御できる。
なお、圧着部63は、そのスライド方向の長さに応じて作用を制御することができる。例えば圧着部63を、スライド方向に短く形成する場合には、押し付け圧力をFPC16に対して集中的に作用させることができ、スライド方向に長く形成する場合には、スライドの際に規制部93の内部で倒れにくくすることができる。
なお、上記第3の実施形態において、圧着部63をローラとする場合には、その回転軸を支持する支持軸に圧着部付勢手段92を取り付けることで、FPC16の基板装置本体15への押し付け圧力を容易に設定できる。
次に、第4の実施形態について図10を参照して説明する。なお、上記各実施形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
基板装置11は、非表示領域35(額縁)が狭くなっていることで、バックライトユニット22と表示パネル20とを固定する貼付部材43の面積を大きく取ることができず、押し部62により両端部から挟み込まれたバックライトユニット22が撓むと、表示パネル20に対し剥がれやすくなることがあり得る。そのため、本実施形態では、上記各実施形態において、図10(a)及び図10(b)に示すように、載置台70に載置された基板装置本体15の側部の上方を覆う庇状の覆い部103が設けられている。覆い部103は、好ましくは、基板装置本体15の側部に対して進退可能に設けられている。覆い部103を進退させる手段は、手動でもよいし、機械化されていてもよいが、本実施形態では、例えば覆い部103に第1方向Xに沿って長穴104を設け、長穴104に対して載置台70等に固定されたガイド105を挿入することで、覆い部103が長穴104の長さ分のストローク、例えば5mm程度、基板装置本体15の側部に対して第1方向Xに沿って進退可能となっている。また、覆い部103は、好ましくは基板装置本体15の両側部を覆うように配置されている。例えば、覆い部103は、固定部66の固定側壁部72に近接又は連なって設けられていてもよいし、固定側壁部72に代えて設けられていてもよい。また、覆い部103は、載置台70に載置された基板装置本体15の上部に対して僅かに離れていてもよいし、接触していてもよい。さらに、覆い部103は、例えば付勢部材等により、基板装置本体15に対して上方から押し付けられていてもよい。また、覆い部103は、例えばテフロン(登録商標)やポリアセタール等の、動摩擦係数が小さく滑りやすい合成樹脂等により形成されていることが好ましい。また、固定側壁部72は、覆い部103と同様に基板装置本体15の側部を覆うように形成されていてもよい。
そして、基板装置11の製造方法のセット工程において、覆い部103は、両側方に退避させた位置としておき、基板装置本体15を固定部66により固定した後、基板装置本体15側へと進出させて、基板装置本体15の側部を覆う。
このため、基板装置11の製造方法の押し工程において、基板装置本体15、本実施形態ではバックライトユニット22が押し部62によって両端部から挟み込まれた際に、基板装置本体15の側部を覆い部103によって覆っていることで、覆い部103により基板装置本体15の撓みを規制し、バックライトユニット22の表示パネル20からの剥がれを抑制できる。
また、覆い部103は、基板装置本体15の側部に対し進退可能とすることで、セット工程において基板装置本体15を固定部66に固定する際に覆い部103を退避させておけば、基板装置本体15の固定の際に覆い部103が邪魔になることがなく、基板装置本体15をセットしやすい。同様に、FPC16を折り曲げた後に基板装置11を固定部66から取り外す際にも、覆い部103を退避させることで、基板装置11を容易に取り外すことができる。
次に、第5の実施形態について図11を参照して説明する。なお、上記各実施形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態は、可動部67に対する移動手段78の接続部分が付勢手段68間に配置されている。すなわち、移動手段78の端部は、取付壁部82に挿通されて付勢手段68間に突出している。このため、移動手段78の端部は、取付壁部82と押圧部76との間に位置する。また、移動手段78の端部は、固定部材107により取付壁部82に対して固定されている。固定部材107は、任意の構成とすることが可能であるが、例えば移動手段78の端部を雄ねじ状に形成することで、ナットを固定部材107として用いることができる。また、移動手段78の端部は、カバー部108により覆われている。カバー部108は、移動手段78の端部を囲んで取付壁部82に形成されている。また、カバー部108は、押圧部76に対向する位置に保護部109を備え、上方から見て、取付壁部82側に開口するコ字状に形成されている。保護部109は、押圧部76に対して略平行に離れて位置している。
そして、移動手段78と可動部67との接続部分を、付勢手段68の取り付けスペース内に配置することで、加工装置10を特に第2方向Yに小型化することが可能になる。
また、カバー部108の保護部109を押圧部76に対向する位置に配置することで、移動手段78の端部を保護するとともに、例えば押し部62により基板装置本体15を挟み込んだ際に、付勢手段68の付勢に抗して押圧部76が押圧体83と一体的に取付壁部82側に戻ろうとすると、保護部109が押圧体83に当接してその位置を規制し、図中の二点鎖線Aに示すような押圧部76の戻りを防止できる。
なお、上記各実施形態では、可動部67の押圧部76と基板装置本体15との間にFPC16を挟み込んだが、図12に示す第6の実施形態のように、基板装置本体15を第2方向Yに逆に配置して、固定部66の固定壁部71と基板装置本体15との間にFPC16を挟み込むようにしてもよい。この場合には、圧着部63も固定部66側に設けることが好ましい。この構成でも、上記各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、上記各実施形態において、押し部62によりFPC16とともに挟み込む構造部材は、バックライトユニット22に限られず、表示パネル20等、基板装置11に応じて基板装置本体15の底面側で飛び出し量が最も大きい部材とすることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。