JP7129282B2 - 障害物区間推定方法及び障害物区間推定装置 - Google Patents

障害物区間推定方法及び障害物区間推定装置 Download PDF

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Description

本発明は、障害物区間推定方法及び障害物区間推定装置に関する。
従来より、車両の走行履歴を取得する技術が知られている(特許文献1)。特許文献1に記載された発明は、車両の走行履歴を取得し、取得した走行履歴に基づいてノード間の一組のリンクを生成する。
特開2016-75905号公報
特許文献1に記載された発明は、走行履歴をまとめて記憶し、一組のリンクを生成する。しかしながら、一のリンクにおける障害物の有無に応じて、一のリンクに係る走行履歴には、一のリンクに設定された走路に沿った走行履歴と、一のリンクに存在する障害物を回避した走行履歴と、が含まれる可能性がある。特許文献1に記載された発明は、走行履歴を区別していないため、障害物を回避した走行履歴が含まれていたとしても、実際に障害物を検出することなく障害物が存在する区間を推定することができないおそれがある。
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、その目的は、実際に障害物を検出することなく障害物が存在する区間を推定することができる障害物区間推定方法及び障害物区間推定装置を提供することである。
本発明の一態様に係る障害物区間推定装置は、一のリンクを走行する車両の走行履歴を取得し、取得した走行履歴を所定条件に基づいて、一のリンクに設定された走路に沿った走行履歴、または一のリンクに設定された走路を迂回する走行履歴に判別する。障害物区間推定装置は、判別したそれぞれの走行履歴を記憶装置に記憶させ、判別した走行履歴に基づいて、障害物が存在する区間を推定する。
本発明によれば、実際に障害物を検出することなく障害物が存在する区間を推定することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る障害物区間推定装置の概略構成図である。 図2は、障害物区間推定方法の一実施例について説明するための図である。 図3は、障害物区間推定方法の一実施例について説明するための図である。 図4は、障害物区間推定方法の一実施例について説明するための図である。 図5は、本発明の実施形態に係る障害物区間推定装置の一動作例を説明するフローチャートである。 図6は、本発明の実施形態に係る障害物区間推定装置の一動作例を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(障害物区間推定装置の構成)
図1を参照して、障害物区間推定装置100の構成を説明する。図1に示すように、障害物区間推定装置100は、GPS受信機10と、地図データベース20と、センサ30と、コントローラ40と、記憶装置50と、を備える。
障害物区間推定装置100は、車両(自車両)に搭載される装置として説明するが、これに限定されない。障害物区間推定装置100を構成する装置のすべてが車両に搭載されていなくてもよい。例えば、地図データベース20は、外部に設置されたサーバに記憶されていてもよい。外部に設置されたサーバは、通信ネットワークを介して車両と通信可能である。
また、障害物区間推定装置100は、自動運転機能を有する車両に搭載されてもよく、自動運転機能を有しない車両に搭載されてもよい。また、障害物区間推定装置100は、自動運転と手動運転とを切り替えることが可能な車両に搭載されてもよい。なお、本実施形態における自動運転とは、例えば、ブレーキ、アクセル、ステアリングなどのアクチュエータの内、少なくとも何れかのアクチュエータが乗員の操作なしに制御されている状態を指す。そのため、その他のアクチュエータが乗員の操作により作動していたとしても構わない。また、自動運転とは、加減速制御、横位置制御などのいずれかの制御が実行されている状態であればよい。また、本実施形態における手動運転とは、例えば、ブレーキ、アクセル、ステアリングを乗員が操作している状態を指す。
GPS受信機10は、人工衛星からの電波を受信することにより、地上における自車両の位置(経度、緯度)を検出する。GPS受信機10は、検出した自車両の位置情報をコントローラ40に出力する。
地図データベース20は、カーナビゲーション装置などに記憶されているデータベースであって、道路情報、施設情報など経路案内に必要となる各種データが記憶されている。また、地図データベース20には、道路の車線数、道路境界線、物標などの情報が記憶されている。地図データベース20は、コントローラ40の要求に応じて地図情報をコントローラ40に出力する。なお、道路情報、物標情報などの各種データは必ずしも地図データベース20から取得されるものに限定されず、センサ30により取得されてもよく、また車車間通信、路車間通信を用いて取得されてもよい。また、道路情報、物標情報などの各種データが外部に設置されたサーバに記憶されている場合、コントローラ40は、通信により随時これらのデータをサーバから取得してもよい。また、コントローラ40は、外部に設置されたサーバから定期的に最新の地図情報を入手して、保有する地図情報を更新してもよい。また、地図データベース20には、ノード及びリンクに関する情報が含まれる。ノードとは、道路の端点、分流点、合流点などの地点を表す地図上の構成要素である。リンクとは、地図上のノード間を結ぶものであり、このリンクにより道路が構成される。
センサ30は、自車両の周囲の物体を検出する装置である。センサ30は、レーザレーダ、ミリ波レーダ、カメラ、ソナーなどを含む。センサ30は、自車両の周囲の物体として、他車両、バイク、自転車、歩行者を含む移動物体、及び駐車車両を含む静止物体を検出する。また、センサ30は、移動物体及び静止物体の自車両に対する位置、姿勢(ヨー角)、大きさ、速度、加速度、減速度、ヨーレートを検出する。また、センサ30は、白線を含む道路区画線、導流帯、物標などを検出する。物標とは、道路、歩道に設けられる物体であり、例えば信号機、電柱、交通標識などである。
また、センサ30は、車輪速センサ、操舵角センサ、及びジャイロセンサなどを含む。車輪速センサは、自車両の車輪速を検出する。操舵角センサは、ステアリングコラムに設けられており、ステアリングホイールの回転角度(操舵操作量)である操舵角を検出する。ジャイロセンサは、自車両に発生するヨーレートを検出する。センサ30は、検出した情報をコントローラ40に出力する。
コントローラ40は、CPU(中央処理装置)、メモリ、及び入出力部を備える汎用のマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータには、障害物区間推定装置100として機能させるためのコンピュータプログラムがインストールされている。コンピュータプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータは、障害物区間推定装置100が備える複数の情報処理回路として機能する。なお、ここでは、ソフトウェアによって障害物区間推定装置100が備える複数の情報処理回路を実現する例を示すが、もちろん、以下に示す各情報処理を実行するための専用のハードウェアを用意して、情報処理回路を構成することも可能である。また、複数の情報処理回路を個別のハードウェアにより構成してもよい。コントローラ40は、複数の情報処理回路として、走行履歴取得部41と、走行履歴判別部42と、障害物区間推定部43と、観測モデル生成部44と、観測モデル切替部45と、自己位置推定部46と、を備える。
走行履歴取得部41は、GPS受信機10から取得した自車両の位置情報、地図データベース20から取得した地図情報、及びセンサ30から取得した情報に基づいて、地図上における自車両の走行履歴を取得する。例えば、走行履歴取得部41は、センサ30から取得した物標と自車両との相対位置の情報を地図情報と関連付けて地図上における自車両の走行履歴を取得する。
走行履歴判別部42は、走行履歴取得部41によって取得された走行履歴を所定条件に基づいて、一または複数の走行履歴に判別する。走行履歴判別部42によって判別されたそれぞれの走行履歴は、記憶装置50に記憶される。図1に示すように、走行履歴には、一例として直進を示す走行履歴1と迂回を示す走行履歴2とが含まれる。
障害物区間推定部43は、走行履歴判別部42によって判別された走行履歴に基づいて、障害物が存在する区間を推定する。本実施形態における障害物には、工事現場が含まれる。なお、以下では、障害物が存在する区間を、単に障害物区間と表現する場合がある。
観測モデル生成部44は、工事現場を含む工事現場周辺の観測モデルを生成する。観測モデルとは、工事現場の位置、大きさ、形状、及び工事現場周辺の物標の位置、大きさ、形状など含むモデルであり、カメラ画像を解析することにより得られる。本実施形態において、観測モデルは、物標の検出、自車両の位置(以下、自己位置と表現する)の推定などに用いられる。工事現場を撮像した場合、撮像した位置に応じて工事現場の大きさ、形状などは異なる。このため、本実施形態において複数の観測モデルが生成される。さらに、工事現場は、工事の進捗などに応じて大きさ、形状が変化する。したがって、工事現場を撮像した位置が同じであっても、日時が異なれば、異なる観測モデルが生成され得る。
観測モデル切替部45は、観測モデル生成部44によって生成された観測モデルを切り替える。上述したように、観測モデルは自己位置推定に用いられるところ、工事現場は、工事の進捗などに応じて大きさ、形状が変化する。したがって、工事の進捗に応じた適切な観測モデルが適用されない場合、工事現場周辺の物標を誤検出するおそれがある。そこで観測モデル切替部45は、工事の進捗に応じて適切な観測モデルを選択する。これにより、物標の誤検出は抑制される。
自己位置推定部46は、観測モデル切替部45によって選択された観測モデルを用いてオンライン時に自己位置を推定する。本実施形態において、オンライン時とは、自動運転が実行されている時という。上述したように、観測モデル切替部45によって選択された観測モデルは、工事の進捗に応じた適切な観測モデルである。これにより、物標の誤検出は抑制され、自己位置は精度よく推定される。
記憶装置50は、アクセス可能な記憶装置として機能する一または複数のRAM(Random Access Memory)を備える。記憶装置50は、自車両に搭載されていなくてもよい。記憶装置50が自車両に搭載されていない場合、外部に設置されたサーバが、記憶装置50として機能すればよい。
なお、センサ30は、道路、路肩などに設置される装置に含まれてもよい。道路、路肩などに設置される装置にセンサ30が含まれる場合、センサ30は、取得した情報を通信機能を使ってコントローラ40に送信してもよい。なお、コントローラ40は、外部に設置されたサーバに含まれてもよい。すなわち、外部に設置されたサーバは、走行履歴取得部41、走行履歴判別部42、障害物区間推定部43として機能してもよい。
次に、図2を参照して障害物区間推定について説明する。
図2に示す地図上の道路には、ノード1~3、及びリンク1~3が設定されている。リンク1は、ノード1に繋がる道路を示す。リンク2は、ノード1とノード2との間を結ぶ直線道路を示す。リンク3は、ノード2とノード3との間を結ぶ直線道路を示す。リンク3は、リンク2よりも車両の進行方向前方のリンク(前方リンク)である。リンク1は、リンク2よりも車両の進行方向後方のリンク(後方リンク)である。ノード1とノード2との間、すなわち、リンク2には工事現場(障害物)が存在する。図2に示す工事現場が存在しない場合、車両は、図2に示す走行履歴1のようにリンク1~3を直進する。一方、図2に示すように工事現場が存在する場合、車両は走行履歴2のように工事現場を回避して走行する。図2に示す例では、車両は、工事現場を回避するためリンク2を迂回して走行する。走行履歴判別部42は、所定条件に基づいて、走行履歴取得部41によって取得された走行履歴1及び走行履歴2を一または複数の走行履歴に判別する。具体的には、走行履歴判別部42は、所定条件に基づいて走行履歴1及び走行履歴2を一のリンクに設定された走路に沿った走行履歴、または一のリンクに設定された走路を迂回する走行履歴に判別する。ここでいう一のリンクとは、図2に示すリンク2である。また、一のリンク(リンク2)に設定された走路とは、図2に示す例では、直進走路である。なお、走行履歴1及び走行履歴2は、自車両の走行履歴であってもよく、他車両の走行履歴であってもよい。
所定条件の一例として、走行履歴判別部42は、リンク3が直線道路であること、車両がリンク1で進路を変更したこと、及び車両がリンク3に合流したこと、に基づいて、走行履歴1及び走行履歴2をリンク2に設定された走路に沿った走行履歴、またはリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴に判別する。図2の位置90に示すように、リンク1を走行する車両は、工事現場を回避するために、リンク1の途中で進路を直進方向から右方向に変更している。その後、車両は、図2の位置91に示すように、リンク2を迂回してリンク3に合流する。そこで走行履歴判別部42は、リンク3が直線道路であること、車両がリンク1で進路を変更したこと、及び車両がリンク3に合流したこと、に基づいて、走行履歴2をリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴に判別する。一方、上述したように、図2に示す工事現場が存在しない場合、車両は、図2に示す走行履歴1のようにリンク1~3を直進する。この場合、走行履歴判別部42は、走行履歴1をリンク2に設定された走路に沿った走行履歴に判別する。図2に示す例において、車両は、工事現場の手前(位置90)で進路を変更しているため、走行履歴判別部42は、工事現場の手前で走行履歴1及び走行履歴2を異なる走行履歴に判別可能である。換言すれば、走行履歴判別部42は、工事現場の手前で車両の走行履歴を一または複数の走行履歴に判別可能である。走行履歴判別部42は、判別したそれぞれの走行履歴(走行履歴1及び走行履歴2)を記憶装置50に記憶させる。
なお、走行履歴判別部42は、走行履歴2がリンク2に存在する工事現場または障害物等を迂回する走行履歴であることを確実に判定するために、車両が走行履歴2の走路を複数回走行した場合に走行履歴2がリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴と判定してもよい。あるいは、走行履歴判別部42は、車車間通信等によって他車両の走行履歴を取得し、取得した他車両の走行履歴も考慮して走行履歴を判別してもよい。例えば、自車両及び他車両が共に走行履歴2の走路を走行している場合に、走行履歴判別部42は、走行履歴2がリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴と判定してもよい。さらに、車両が走行している道路が1車線道路であって、且つ車両が走行履歴2の走路を走行している場合に、走行履歴判別部42は、走行履歴2がリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴と判定してもよい。
なお、走行履歴の判別方法は、上記方法に限定されない。例えば、走行履歴判別部42は、車両のターンシグナルに基づいて走行履歴2をリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴に判別してもよい。車両が走行履歴2のように走行する場合、車両は位置90において(または位置90の少し手前において)右側のターンシグナルを点灯させ、その後位置91に向かう途中で左側のターンシグナルを点灯させる可能性が高い。よって、走行履歴判別部42は、車両のターンシグナルの片側(右側)が点灯したこと、及び車両のターンシグナルの片側が点灯した後に片側とは逆側(左側)のターンシグナルが点灯したこと、に基づいて走行履歴2をリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴に判別してもよい。
また、走行履歴判別部42は、車両のドアミラーの開閉状態に基づいて走行履歴2をリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴に判別してもよい。車両が走行履歴2のように走行する場合、車両は位置90において(または位置90の少し手前において)、開いていたドアミラーを内側に格納し、その後位置91に向かう途中でドアミラーを外側に開く可能性が高い。すなわち、車両がリンク2に存在する工事現場または障害物等を迂回する場合には迂回路の車線幅が狭い可能性が高い。このため、車両は迂回路に進入する前に(すなわち位置90または位置90の少し手前で)ドアミラーを内側に格納し、リンク3に合流する前にドアミラーを外側に開く可能性が高い。よって、走行履歴判別部42は、車両のドアミラーが内側に閉じたこと、及び車両のドアミラーが内側に閉じた後にドアミラーが外側に開いたこと、に基づいて走行履歴2をリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴に判別してもよい。
また、位置90における進路変更及び位置91における合流は、車両の位置情報によって判断されてもよく、車両の姿勢角(ヨー角)の変化量によって判断されてもよく、ステアリングホイールの角度の変化量によって判断されてもよい。なお、自車両または他車両の走行履歴は、オフライン時に取得されてもよい。本実施形態において、オフライン時とは、自動運転が実行されていない時という。
障害物区間推定部43は、走行履歴判別部42によって判別された走行履歴に基づいて、障害物区間を推定する。具体的には、図2に示すように、障害物区間推定部43は、走行履歴2がリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴であると判別された場合、リンク2に係る一方のノード1から他方のノード2までの区間を障害物区間と推定する。ただし、推定方法は、これに限定されない。例えば、図3に示すように、障害物区間推定部43は、車両がリンク1で進路を変更した位置90から、車両がリンク3に合流した位置91までの区間を障害物区間と推定してもよい。
また、図4のリンク2に示すように、一のリンクに係る距離が所定値より長い場合がある。例えば、高速道路においてこのようなケースが発生しうる。このようなケースにおいて、ノード1からノード2までの区間は、実際の工事現場の区間より長くなる場合がある。この場合、車両が進路を変更した位置、及び車両が合流した位置は、同一のリンクに存在する可能性がある。例えば、図4に示すように、車両はリンク2の途中で進路を直進方向から右方向に変更し(位置90)、工事現場を回避して同一のリンク2に合流する(位置91)。そこで、リンク2に係る距離が所定値より長い場合、障害物区間推定部43は、同一のリンク2において、車両が進路を変更した位置90から車両が合流した位置91までの区間を障害物区間と推定してもよい。
次に、図5のフローチャートを参照して、障害物区間推定装置100の一動作例(障害物区間推定方法)を説明する。
ステップS101において、走行履歴取得部41は、センサ30から取得した物標と自車両との相対位置の情報を地図情報と関連付けて地図上における自車両の走行履歴を取得する。
処理はステップS103に進み、走行履歴判別部42は、所定条件に基づいて、走行履歴取得部41によって取得された走行履歴を一のリンクに設定された走路に沿った走行履歴、または一のリンクに設定された走路を迂回する走行履歴に判別する。一例として、走行履歴判別部42は、リンク3が直線道路であること、車両がリンク1で進路を変更したこと、及び車両がリンク3に合流したこと、に基づいて、走行履歴1及び走行履歴2をリンク2に設定された走路に沿った走行履歴、またはリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴に判別する(図2参照)。処理はステップS105に進み、走行履歴判別部42は、判別したそれぞれの走行履歴を記憶装置50に記憶させる。
次に、図6のフローチャートを参照して、障害物区間推定装置100の一動作例(自己位置推定方法)を説明する。
ステップS201において、走行履歴取得部41は、オンライン時に、GPS受信機10から取得した自車両の位置情報と、地図データベース20から取得した地図情報と、センサ30から物標の情報と、自車両の移動量とに基づいて、自車両の走行軌跡を算出する。
処理はステップS203に進み、観測モデル切替部45は、物標の検出に用いられる観測モデルを走行軌跡及び工事の進捗に応じた観測モデルに切り替える。
処理はステップS205に進み、自己位置推定部46は、観測モデル切替部45によって切り替えられた観測モデルを用いて自己位置を推定する。これにより、物標の誤検出は抑制され、自己位置は精度よく推定される。
以上説明したように、本実施形態に係る障害物区間推定装置100によれば、以下の作用効果が得られる。
障害物区間推定装置100は、図2に示すように、リンク2を走行する車両の走行履歴1及び走行履歴2を取得する。障害物区間推定装置100は、取得した走行履歴1及び走行履歴2を所定条件に基づいて、リンク2に設定された走路に沿った走行履歴、またはリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴に判別する。障害物区間推定装置100は、判別したそれぞれの走行履歴1及び走行履歴2を記憶装置50に記憶させる。そして障害物区間推定装置100は、判別した走行履歴に基づいて、障害物が存在する区間を推定する。これにより、障害物区間推定装置100は、実際に障害物(工事現場)を検出することなく障害物が存在する区間を推定することができる。
所定条件には、一例として、リンク2よりも車両の進行方向前方のリンク3が直線道路であること、車両がリンク2よりも車両の進行方向後方のリンク1で進路を変更したこと、及びリンク3に合流したこと、が含まれる。このような条件に基づいて、障害物区間推定装置100は、走行履歴2をリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴に判別する。これにより、障害物区間推定装置100は、実際に障害物を検出することなく、走行履歴2がリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴であると判別できる。
所定条件には、一例として、リンク2よりも車両の進行方向前方のリンク3が直線道路であること、車両のターンシグナルの片側が点灯したこと、及び車両のターンシグナルの片側が点灯した後に片側とは逆側のターンシグナルが点灯したこと、が含まれる。このような条件に基づいて、障害物区間推定装置100は、走行履歴2をリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴に判別する。これにより、障害物区間推定装置100は、実際に障害物を検出することなく、走行履歴2がリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴であると判別できる。
所定条件には、一例として、リンク2よりも車両の進行方向前方のリンク3が直線道路であること、車両のドアミラーが内側に格納されたこと、及び車両のドアミラーが内側に格納された後にドアミラーが外側に開いたこと、が含まれる。このような条件に基づいて、障害物区間推定装置100は、走行履歴2をリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴に判別する。これにより、障害物区間推定装置100は、実際に障害物を検出することなく、走行履歴2がリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴であると判別できる。
また、走行履歴2がリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴であると判別された場合、障害物区間推定装置100は、リンク2に係る一方のノード1から他方のノード2までの区間を障害物が存在する区間と推定してもよい。これにより、障害物区間推定装置100は、実際に障害物を検出することなく障害物が存在する区間を推定することができる。
また、走行履歴2がリンク2に設定された走路を迂回する走行履歴であると判別された場合、障害物区間推定装置100は、車両がリンク1で進路を変更した位置から、車両がリンク3に合流した位置までの区間を障害物が存在する区間と推定してもよい。これにより、障害物区間推定装置100は、実際に障害物を検出することなく障害物が存在する区間を推定することができる。
また、リンク2に係る距離が所定値よりも長い場合、障害物区間推定装置100は、車両がリンク2で進路を変更した位置から車両がリンク2に合流した位置までの区間を障害物が存在する区間と推定してもよい。これにより、障害物区間推定装置100は、実際に障害物を検出することなく障害物が存在する区間を推定することができる。
また、走行履歴1が、リンク2に設定された走路に沿った走行履歴であると判別された場合、障害物区間推定装置100は、リンク2には障害物が存在する区間は存在しないと推定してもよい。これにより、障害物区間推定装置100は、実際に障害物を検出することなく、障害物が存在する区間は存在しないと推定することができる。
上述の実施形態に記載される各機能は、1または複数の処理回路により実装され得る。処理回路は、電気回路を含む処理装置等のプログラムされた処理装置を含む。処理回路は、また、記載された機能を実行するようにアレンジされた特定用途向け集積回路(ASIC)や回路部品等の装置を含む。また、障害物区間推定装置100は、コンピュータの機能を改善しうる。
上記のように、本発明の実施形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、走行履歴判別部42は、通信ネットワークを介して、外部に設置されたサーバに判別した走行履歴を記憶させてもよい。また、走行履歴判別部42は、通信ネットワークを介して、複数の他車両に搭載される記憶装置に判別した走行履歴を記憶させてもよい。
また、本実施形態では、工事現場が直線道路に存在する場合について説明したが、これに限定されない、本発明は、工事現場がカーブに存在する場合についても適用しうる。
10 受信機
20 地図データベース
30 センサ
40 コントローラ
41 走行履歴取得部
42 走行履歴判別部
43 障害物区間推定部
44 観測モデル生成部
45 観測モデル切替部
46 自己位置推定部
50 記憶装置
100 障害物区間推定装置

Claims (8)

  1. コントローラを用いて、地図上における複数のノードの間のリンクを走行する車両の走行履歴を記憶装置に記憶させる障害物区間推定方法であって、
    一のリンクを走行する車両の走行履歴を取得し、
    取得した走行履歴を所定条件に基づいて、前記一のリンクに設定された走路に沿った走行履歴、または前記一のリンクに設定された走路を迂回する走行履歴に判別し、
    前記所定条件には、前記一のリンクよりも前記車両の進行方向前方のリンクである前方リンクが直線道路であること、前記車両が前記一のリンクよりも前記車両の進行方向後方のリンクである後方リンクで進路を変更したこと、及び前記前方リンクに合流したこと、が含まれ、
    前記走行履歴を前記所定条件に基づいて、前記一のリンクに設定された走路を迂回する走行履歴に判別し、
    判別したそれぞれの走行履歴を前記記憶装置に記憶させ、
    判別した走行履歴に基づいて、障害物が存在する区間を推定する
    ことを特徴とする障害物区間推定方法。
  2. 前記所定条件には、前記一のリンクよりも前記車両の進行方向前方のリンクである前方リンクが直線道路であること、前記車両のターンシグナルの片側が点灯したこと、及び前記車両のターンシグナルの片側が点灯した後に前記片側とは逆側のターンシグナルが点灯したこと、が含まれ、
    前記走行履歴を前記所定条件に基づいて、前記一のリンクに設定された走路を迂回する走行履歴に判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の障害物区間推定方法。
  3. 前記所定条件には、前記一のリンクよりも前記車両の進行方向前方のリンクである前方リンクが直線道路であること、前記車両のドアミラーが内側に格納されたこと、及び前記車両のドアミラーが内側に格納された後に前記ドアミラーが外側に開いたこと、が含まれ、
    前記走行履歴を前記所定条件に基づいて、前記一のリンクに設定された走路を迂回する走行履歴に判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の障害物区間推定方法。
  4. 前記走行履歴が、前記一のリンクに設定された走路を迂回する走行履歴であると判別された場合、前記一のリンクに係る一方のノードから他方のノードまでの区間を前記障害物が存在する区間と推定する
    ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の障害物区間推定方法。
  5. 前記走行履歴が、前記一のリンクに設定された走路を迂回する走行履歴であると判別された場合、前記車両が前記後方リンクで進路を変更した位置から、前記車両が前記前方リンクに合流した位置までの区間を前記障害物が存在する区間と推定する
    ことを特徴とする請求項に記載の障害物区間推定方法。
  6. 前記一のリンクに係る距離が所定値よりも長い場合、前記車両が前記一のリンクで進路を変更した位置から前記車両が前記一のリンクに合流した位置までの区間を障害物が存在する区間と推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の障害物区間推定方法。
  7. 前記走行履歴が、前記一のリンクに設定された走路に沿った走行履歴であると判別された場合、前記一のリンクには前記障害物が存在する区間は存在しないと推定する
    ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の障害物区間推定方法。
  8. 記憶装置と、地図上における複数のノードの間のリンクを走行する車両の走行履歴を前記記憶装置に記憶させるコントローラと、を備える障害物区間推定装置であって、
    前記コントローラは、
    一のリンクを走行する車両の走行履歴を取得し、
    取得した走行履歴を所定条件に基づいて、前記一のリンクに設定された走路に沿った走行履歴、または前記一のリンクに設定された走路を迂回する走行履歴に判別し、
    前記所定条件には、前記一のリンクよりも前記車両の進行方向前方のリンクである前方リンクが直線道路であること、前記車両が前記一のリンクよりも前記車両の進行方向後方のリンクである後方リンクで進路を変更したこと、及び前記前方リンクに合流したこと、が含まれ、
    前記走行履歴を前記所定条件に基づいて、前記一のリンクに設定された走路を迂回する走行履歴に判別し、
    判別したそれぞれの走行履歴を前記記憶装置に記憶させ、
    判別した走行履歴に基づいて、障害物が存在する区間を推定する
    ことを特徴とする障害物区間推定装置。
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