JP7129153B2 - 太陽光発電システム - Google Patents

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Description

本発明は、予め設定した領域内に多数の太陽電池架台を並設した太陽光発電システムに関し、特にそれぞれの太陽電池架台に太陽電池パネルを傾斜させて保持するようにしたものに係る。
近年、環境負荷の低いクリーンエネルギの一つとして太陽光発電システムの普及が進められており、例えば遊休地など面積の広い領域に多数の太陽電池架台を縦横に並べて設置した大規模なシステム(メガソーラーシステムとも呼ばれる)もある。このように多数の太陽電池架台を並べる場合、それらをできるだけ近接させて設置することにより、面積に対する太陽電池パネルの設置効率を高めることが望ましい。
但し、そうして互いに近接させた隣り合う太陽電池架台の間には、作業者が太陽電池パネルの保守、点検または清掃等を行うための作業スペースが必要になるので、特許文献1、2には、隣り合う太陽電池架台の間に作業者が通行可能な寸法の間隔、例えば1~2m幅の通路を設けることが記載されている。
特開2015-034967号公報(2015年1月19日公開) 特開2015-124537号公報(2015年7月6日公開)
ところで、降雪量の多い地域では冬季に太陽電池パネル上に雪が積もり、その受光量が低下したり、太陽電池パネルやその架台などが積雪の重みなどによって損傷したりするおそれがある。そのため、降雪量の多い地域向けの太陽電池架台では、太陽電池パネルの水平面に対する傾斜角度を例えば60度以上などと大きくする場合があり、また、斜面に設置することによって、そのように太陽電池パネルの傾斜角度を大きくする場合もある。
しかしながら、そうして太陽電池パネルを大きく傾斜させて、多数の太陽電池架台が並設されていると、それらの表面で反射した太陽光(反射光)が直接、周囲の地表近傍の低い位置を強く照らすおそれがあり、そこに生活する人々に過大な眩しさを感じさせるおそれがある。また、そうして反射光に照らされる場所に家屋などの構造物がある場合は、周辺住民に対する光害や、周囲の住宅の不快な温度上昇を招くことになり、このように反射光が周囲の生活環境に悪い影響を及ぼすことが懸念される。
これに対し、前記のように太陽電池架台が並設される設置領域の外周を取り囲むように、遮光のための壁を建設したり、植樹したりすることは考えられるが、或る程度の高さの壁を建設するためには相応のスペースが必要になり、その分は太陽電池架台を設置する面積が削られてしまう。つまり、太陽電池架台の設置領域において面積に対する設置効率が低下してしまうのである。
本発明は、このような実状を考慮してなされたものであり、その目的は、太陽光発電システムの設置領域内に太陽電池パネルを大きく傾斜させて保持する場合に、設置効率があまり低下しないようにしながら、周囲への反射光を抑えることにある。
前記の目的を達成するために本発明に係る太陽光発電システムは、太陽電池パネルを所定の角度以上に傾斜させて保持する複数の太陽電池架台が設置領域内に並設されている太陽光発電システムを対象とする。そして、前記複数の太陽電池架台は、前記設置領域の外周部と、前記設置領域の外周部を除く領域のうち、前記設置領域の外周部を除く領域では、前記設置領域の内側方向に下り傾斜させて前記太陽電池パネルを保持するとともに、前記設置領域の外側方向に下り傾斜させて、傾斜方向を揃えて前記太陽電池パネルを山形に保持し、前記設置領域の少なくとも外周部の一部には、前記設置領域の内側方向に下り傾斜させて前記太陽電池パネルを保持するとともに、前記設置領域の外側方向に臨む側が前記太陽電池パネルの受光面よりも反射率の低い状態とされた反射抑止架台を設けている。
なお、太陽電池パネルの傾斜角度は、降雪地にて冬季に太陽電池パネルに降り積もる雪が滑落し易くなるように、例えば水平面に対して60度以上、好ましくは75度以上、傾斜させればよい。また、例えば斜面に設置することによって、そのような急傾斜を実現する場合も含む。
前記のように構成された太陽光発電システムによれば、降雪時期に太陽電池パネルの傾斜角度を大きくすることで、降雪量の多い地域でも太陽電池パネル上に雪が積もり難くするとともに、傾斜角度を大きくした太陽電池パネルの反射光が周囲へ照射されることを効果的に抑制できる。
実施形態1に係る太陽電池架台を裏側から見てその構成を示す斜視図である。 同太陽電池架台の正面図である。 (a)、(b)はそれぞれ、太陽電池架台の展開状態、折り畳み状態を示す斜視図である。 (a)~(c)はそれぞれ、太陽電池架台の展開状態、折り畳み途中の状態、および折り畳み状態を示す側面図である。 太陽電池架台を展開状態にしたときの太陽光発電システム全体を南西方向やや斜め上から見た斜視図である。 太陽電池架台を折り畳み状態にしたときの図5相当図である。 西側に板材を載置した実施形態1の反射抑止架台を示す斜視図である。 西側の太陽電池アレイに反射防止処理を施した実施形態2の反射抑止架台を示す斜視図である。 西側の太陽電池アレイをカバーで覆うようにした実施形態3の反射抑止架台を示す斜視図である。 固定架台である実施形態4の反射抑止架台を示す斜視図である。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、まず、図1~図4を用いて本実施形態に係る太陽電池架台1の構成を説明する。図1は太陽電池架台1を斜め下側から見た斜視図であり、図2はその正面図である。また、図3の(a),(b)は、太陽電池架台1の展開状態および折り畳み状態を示す斜視図であり、図4の(a)~(c)は、さらに折り畳み途中の状態も示す側面図である。
-折り畳み式太陽電池架台の構成-
図1、2に表れているように太陽電池架台1は、太陽電池パネルが載置される載置台(第1の載置部10Aおよび第2の載置部10B)と、この載置台を支柱30に対して変位可能に保持する載置台保持部(メインシャフト40および複数のアーム50)とを備えている。載置台はその中央で第1の載置部10Aと第2の載置部10Bとに分割され、その分割部位において回動機構部60(連結部)によって連結されており、その上面に複数の太陽電池パネルからなる太陽電池アレイ80A,80Bが載置されている。
すなわち、第1の載置部10Aと第2の載置部10Bとが回動機構部60における回動中心線Xの周りを回動し、図3(b)や図4(b),(c)に示すように、回動機構部60を頂部とする山形に屈曲して、折り畳まれるようになっている。このように載置台が第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bで構成されているのに対応して、本実施形態ではそれぞれの載置部10A,10Bに太陽電池アレイ80A,80Bが載置されている。
詳しくは図1に表れているように、第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bはそれぞれ縦桟20Aおよび横桟20Bを格子状に組み合わせたものであり、本実施形態では、回動中心線Xの方向に延びる2本の横桟20B,20Cと、これに直交する4本の縦桟20Aとが組み合わされている。なお、図示の例では4本の縦桟20Aおよび1本の横桟20Bは、その上面や下面に対して、太陽電池パネルを固定する固定具や桟などを取り付けできる形状とされた鋼材であり、残りの1本の横桟20Cはアングル材を用いている。
そして、第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bのそれぞれを構成する4本の縦桟20Aの一端部が、個別に回動機構部60に連結されている。すなわち、回動機構部60は、載置台保持部を構成するメインシャフト40の上方に並設された丸棒状のサブシャフト61を備えており、このサブシャフト61に、各載置部10A,10Bの縦桟20Aの一端部に設けられた丸穴がそれぞれ外挿されて、回動可能に連結されている。
なお、第1の載置部10A側の縦桟20Aと第2の載置部10B側の縦桟20Aとは、サブシャフト61の延びる方向(回動中心線Xの方向)において互いに位置をずらして連結されている。このことで、各載置部10A,10Bをそれぞれサブシャフト61の周りに回動させたときに両者の縦桟20A同士が接触せず、第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bを、それらのなす角度がかなり小さく(例えば10~20°)なるように回動機構部60で載置台を屈曲させることができる。
そのように屈曲可能とされた載置台(第1の載置部10Aおよび第2の載置部10B)を保持する載置台保持部は、支柱30の上端部に固定され、回動中心線Xの方向に延びるメインシャフト40と、その長手方向に離間して配設され、それぞれ斜め上方に向かって延びて、第1の載置部10Aと第2の載置部10Bのそれぞれを支持する複数(本実施形態では8本)のアーム50とを備えている。
図2に表れているように支柱30は、太陽電池架台1の設置される地面に概ね鉛直に立てられているが、メインシャフト40は地面に対してやや傾斜しており、この傾斜に沿うように載置台も地面に対して傾斜している。例えば、太陽電池アレイ80A,80Bが南中したときの太陽の方角を向くように、メインシャフト40は地面に対して10度未満の傾斜角で南側方向に下り傾斜して固定される。これにより太陽光の受光量を増大させ、発電量を向上させることができる。
そうして支柱30の上端部から概ね水平に(やや傾斜して)延びるメインシャフト40は矩形閉断面構造とされ、十分な強度および剛性を有するとともに、さらに支柱30との間に角型鋼材のブレース31が斜めに設けられている。そして、前述したようにメインシャフト40から斜め上方の第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bに向かって半分ずつ(本実施形態では4本ずつ)、アーム50が延びている。
すなわち、図1に表れているようにメインシャフト40には、その長手方向に離間する4カ所においてそれぞれ、第1の載置部10Aに向けて延びるアーム50と、第2の載置部10Bに向けて延びるアーム50とが一組となって設けられている。各アーム50の下端部はそれぞれ上下に回動可能にメインシャフト40に連結され、上端部はそれぞれ上下に回動可能に縦桟20Aに連結されている。
この構成により、前記の如く載置台(第1の載置部10Aおよび第2の載置部10B)が屈曲するときには、これに連動して対をなす2本のアーム50が逆向きに回動し、互いのなす角度(開き角)が変化する。例えば、図4のように側方から(正確には回動中心線Xの方向に)見ると明らかなように、載置台が屈曲していくに連れて2本のアーム50の開き角が小さくなり、これに伴い載置台の回動機構部60の位置が高くなってゆく。
つまり、本実施形態において載置台は、第1の載置部10Aと第2の載置部10Bとが1つの平面を形成するように展開された展開状態から、回動機構部60を頂部とする山形を形成する屈曲状態へと変形する。そして、このような載置台の屈曲に連動して、載置台保持部(メインシャフト40、アーム50)が載置台の連結部である回動機構部60を展開状態よりも高い位置に移動させるとともに、第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bにおける回動機構部60とは逆側の端部を展開状態よりも低い位置に移動させることで、太陽電池アレイ80A,80bの傾斜角度を大きくするようになっている。
そうして載置台の屈曲に連れて高さが変化するサブシャフト61と、メインシャフト40と間には、このメインシャフト40に対してサブシャフト61を案内するガイド機構が設けられている。すなわち、図1~4に表れているようにサブシャフト61の両端部にはそれぞれ、角型鋼材からなる長尺のガイドバー62(ガイド部材)が回動可能に取り付けられて、ほぼ鉛直下向きに延びている。
一方、メインシャフト40の端部には、ガイドバー62の挿通可能な矩形断面を有する角筒状のガイドレール63が取り付けられており、ここに挿通されたガイドバー62を上下方向にスライド可能に支持している。これにより、前述したように載置台の屈曲に連動してアーム50が回動し、当該載置台の高さ(即ちサブシャフト61および回動機構部60の高さ)が変化するときに、ガイドレール63によってガイドバー62の動きが高さ方向のみに制限されることで、ガイドバー62が接続されたサブシャフト61の動きも規制され、その高さ方向の動作が安定する。
なお、ガイドレール63は必ずしも必要でなく、例えばガイドバー62に長手方向に沿って直線状の溝を形成し、メインシャフト40の端部に前述した溝に挿入できる凸部が設けられ、その凸部によってガイドバー62の動きが高さ方向に規制されるようにすることもできる。また、メインシャフト40の端部に特別な構造を備えていなくても、ガイドバー62に設けられた長手方向に沿った直線状の溝がメインシャフト40の端部をそのまま挿入できるようにされていてもよい。
-太陽電池架台の動作-
以下に、主に図4を参照して太陽電池架台1の動作を説明する。なお、図4の(a)~(c)は太陽電池架台1の側面図であるが、載置台の屈曲による第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bや対をなすアーム50の位置の変化が見易いように、太陽電池架台1を水平方向ではなく、各載置部10A,10Bの回動中心線Xの方向に見ている。
まず、降雪期を除く通常期には図4(a)に示すように、太陽電池架台1を展開状態として、第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bと、太陽電池アレイ80Aおよび80Bとを平板状に保持する。これにより最も効率的に受光させることができる。このとき、対をなす2本のアーム50の開き角は最大になる。
その展開状態から載置台を屈曲させ、第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bがサブシャフト61を頂部とする山形をなすように折り畳んでゆくと、図4(b)に示すように対をなす2本のアーム50の開き角は小さくなってゆき、その上端部に連結された縦桟20Aの位置が高くなってゆく。これにより、メインシャフト40およびアーム50は載置台の回動機構部60の位置を、図4(a)に示す展開状態よりも高い位置に移動させるとともに、第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bにおける回動機構部60とは逆側の端部を展開状態よりも低い位置に移動させていく。
そして、図4(c)に示すように降雪期には、載置台(第1の載置部10Aおよび第2の載置部10B)を最大限に屈曲させ、太陽電池架台1を折り畳み状態とする。こうすると、回動機構部60の位置が最も高くなったことによって、第1の載置部10Aと第2の載置部10Bとが図4(b)に比べて急峻な山形をなし、対をなす2本のアーム50の開き角は最小になる。この結果、各載置部10A,10B上にそれぞれ載置された太陽電池アレイ80A、80Bも急峻な山形となり、太陽電池アレイ80A,80Bの傾斜角度が大きくなったことで、雪が滑落し易くなる。
それによって、積雪の影響によって掛かる太陽電池アレイや太陽電池架台への負荷が低減され、太陽電池パネルや架台が損傷することを抑制することができる。また、太陽電池アレイ上に雪が積もって太陽電池パネルの受光面が覆われるのを抑制でき、積雪時に発電量が大きく低下することを防ぐことができる。さらに、太陽電池アレイ80A,80Bの傾斜角度が大きくなることで、太陽電池パネルの受光面が地面からの反射光を受けやすい向きになるので、太陽電池架台1の周辺に積もった雪からの散乱光を太陽電池アレイ80A、80Bが受光し易くなり、散乱光を発電に利用することによって発電量を高めることができる。
そこで、本実施形態では一例として、傾斜角が80°くらいの状態を、太陽電池架台1の折り畳み状態(載置台の最大限に屈曲した状態)とし、降雪期においては太陽電池架台1をこの折り畳み状態とするようにしているが、傾斜角はそれに限定されるものではなく、例えば60°~90°(垂直)の範囲で任意に選択することができる。傾斜角が大きいほど積雪の影響を抑えることができ、傾斜角が小さいほど太陽からの直接日射をより多く受けられるので、積雪が無い場合の発電量を大きくすることができる。
本実施形態の太陽電池架台1は、上述したように第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bの縦桟20Aの一端部をサブシャフト61に回動可能に連結して、1つの回動機構部60を構成しているが、これに限らず、複数の回動機構部60を備えていてもよい。すなわち、隣接する縦桟20Aの間に、それぞれ1つの回動機構部60が配置されていてもよく、こうすれば、回動機構部60を境に分離した複数の太陽電池パネルがそれぞれ回動することによって、載置台が屈曲するようになる。
-太陽光発電システム-
上述したように本実施形態の太陽電池架台1は、降雪量の多い地域に設置されており、冬季には折り畳み状態とされて、第1の載置部10Aと第2の載置部10Bとからなる載置台を最大限に屈曲させることにより、太陽電池アレイ80A、80Bの受光面の傾斜角が80°くらいになる。このように太陽電池アレイ80A、80Bを急傾斜させておくと、その上に雪が積もって大きく受光量が低下したり、積雪の影響によって太陽電池アレイ80A、80Bや太陽電池架台1が損傷したりすることを防ぐことができる。
また、周囲の地面には雪が降り積もるとともに、前述のように急傾斜させた太陽電池アレイ80A、80Bから滑落した雪も周囲に積もることになるが、太陽電池アレイ80A、80B自体は雪に埋もれず、太陽光を受けて発電することができる。さらに、急傾斜させた太陽電池アレイ80A、80Bは、周囲に積もった雪からの散乱光を受光し易くなり、この散乱光も効果的に発電に利用することができる。
そこで、そのように折り畳んだ状態で太陽光を効率的に受光させ、効率良く発電させるために、図5、6に示すように本実施形態では多数の太陽電池架台1を、それぞれの太陽電池アレイ80A、80Bが傾斜する方向を揃えて設置領域A内に並設し、太陽光発電システム100を構成している。一例として設置領域Aは東西方向に長い矩形状に設定され、その縦横(東西南北)に多数の太陽電池架台1が並んでいる。
なお、図5、6は、太陽光発電システム100全体を南西方向の斜め上から見た斜視図であり、図5には太陽電池架台を展開状態にしたときを、また、図6には折り畳み状態にしたときをそれぞれ示す。図6に表れているように太陽電池架台1は、メインシャフト40が南北方向に延びるように並べられ、太陽電池アレイ80A,80Bの傾斜する方向が東西方向に揃えられている。
そうして設置領域Aに縦横に並んだ太陽電池架台1の間隔は、前記図5のように太陽電池架台1を展開状態にすると、隣接する太陽電池アレイ80A,80B同士の間に作業者の通行スペースがなくなるくらい狭く設定されている。このことで設置領域A内に可能な限り多くの太陽電池架台1を設置することができ、設置領域の利用効率が高くなる。一方、図6のように太陽電池架台1を折り畳めば、作業者の通行できる間隔を確保できる。
ところで、そのように傾斜させた太陽電池アレイ80A,80Bの向きを例えば、東西方向に揃えて太陽電池架台1を並べると、それら太陽電池アレイ80A,80Bの表面で反射した太陽光(反射光)が直接、東側および西側に向かうことになる。このため、例えば冬季の太陽電池架台を折り畳んだ時期で、特に太陽の位置が低い午前中には、東側および東南側からの日射しが太陽電池アレイ80Bに対して小さい反射角で反射して、設置領域Aの東側の範囲の地表近傍の低い位置を強く照らすおそれがあった。
また、午後になると今度は南西側および西側からの低い位置の太陽の日射しが太陽電池アレイ80Aに対し小さい反射角で反射し(図6に矢印で模式的に示す)、設置領域Aの西側の範囲の地表近傍の低い位置を強く照らすおそれがあり、このようにして強い反射光に直接、照らされると、例えば通行人Mが過大な眩しさを感じることがあり、また、家屋などの構造物がある場合は周辺住民に対する光害や、周囲の住宅の不快な温度上昇を招くことが懸念されていた。
これに対し、太陽電池架台1の設置領域Aの外周を取り囲むように壁を建設したり植樹したりすることで、反射光を遮ることによって周囲の生活環境に悪影響を及ぼさないようにすることは考えられる。しかしながら、或る程度の高さの壁を建設するためには相応のスペースが必要になり、その分は設置領域Aにおいて太陽電池架台1を設置する面積が削られてしまう。つまり、設置領域Aの面積に対する太陽電池架台1の設置効率が低下してしまうのである。
このような実状を考慮して本実施形態の太陽光発電システム100では、図5、6に表れているように設置領域Aの外周部に、以下に説明するような反射抑止架台1’を並設している。この実施形態1の反射抑止架台1’は実質、上述した太陽電池架台1と同様のものであるが、第2の載置部10Bには太陽電池アレイ80Bを載置し、第1の載置部10Aの側については太陽電池アレイ80Bよりも反射率の低い状態としたものである。
より具体的には、設置領域Aの西側(東西方向の一側)の外周部に並設された反射抑止架台1’について図7に一例を示すように、太陽電池アレイ80A,80Bが載置される第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bのうちの一方、即ち東側に位置する第2の載置部10Bには太陽電池アレイ80Bが載置されているが、他方、即ち西側に位置する第1の載置部10Aには太陽電池アレイ80Aではなく、例えば木材など光沢のない板材からなる反射防止板81が載置されている。なお、反射防止板81としてここでは板材を例示しているが、太陽電池パネルの受光面よりも光反射率の低い部材であればよく、例えば表面がざらざらな樹脂製の板部材や、つや消しの塗料を塗布した金属板などを用いてもよい。
このことで、図7には模式的に示すように、折り畳み状態で西側に急傾斜している第1の載置部10A上の反射防止板81から西側(図7の左側)、即ち設置領域Aの外方へ向かう反射光Rの強度が低くなり(図7には破線で示す)、西側の範囲(図1を参照)への反射を効果的に抑制することができる。よって、近くに通行人Mがいても太陽電池パネル受光面での反射光から受けるほどの過大な眩しさは感じない。
一方、反射抑止架台1’の東側(図7の右側)に位置する第2の載置部10Bには、太陽電池アレイ80Bが載置されており、その東側に隣接する太陽電池架台1の西側の太陽電池アレイ80Aから強い反射光Rが入射するようになる。すなわち、反射抑止架台1’の東側の太陽電池アレイ80Bは、太陽電池アレイ80Aからの強い反射光Rを遮るとともに反射光Rを受光して発電量を向上させることができるのである。
同様に、詳しくは図示しないが設置領域Aの東側の外周部に並設された反射抑止架台1’も、その西側の第1の載置部10Aに載置された太陽電池アレイ80Aが太陽光や反射光を効率的に受光し、効率良く発電するようになる。一方、東側の第2の載置部10Bには前記の反射防止板81が載置されており、ここから東側(設置領域Aの外方)への反射光の強度は非常に小さくなる。
つまり、本実施形態では太陽光発電システム100の東西両側の外周部にそれぞれ、設置領域Aの内方(例えば東側の外周部であれば西側)に傾斜させて太陽電池アレイ80A,80Bを保持する反射抑止架台1’を並設したことによって、太陽電池架台1の設置面積をあまり削られることなく、東側および西側の設置領域A外の範囲への太陽光の反射を抑えることができる。
加えて本実施形態では、前記図5、6に表れているように設置領域Aの北側および南側にもそれぞれ反射抑止架台1’を並設している。詳細は図示しないが、例えば南側の反射抑止架台1’はそれぞれ、前記図7のように反射防止板81が載置されている第1の載置部10Aを南側に向け、太陽電池アレイ80Bが載置されている第2の載置部10Bを北側に向けて設置されている。
こうして設置領域Aの北側や南側にも反射抑止架台1’を並設することで、例えば冬季になって太陽の通り道が南側に移動することで、特に太陽の位置が低い朝に東側の北寄りからの日射しが、設置領域A内に並ぶ太陽電池架台1の太陽電池アレイ80Bによって反射され、設置領域Aの外側になる南側に向かうようになっても、この反射光を設置領域Aの南側の反射抑止架台1’によって遮ることができる、また、南側の反射抑止架台1’の太陽電池アレイ80Bは北側に隣接する太陽電池架台1に設置された太陽電池アレイからの反射光も受光して発電量を向上させることができる。なお、設置領域Aの外周全体を上述のように構成する必要はなく、設置領域Aの外側領域において、住宅等の建造物や道路など人の生活スペースが存在する部分にのみ反射抑止架台を設置すればよい。
以上のように、本実施形態の太陽光発電システム100では、まず、折り畳み式の太陽電池架台1を使用しており、第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bを含む載置台を折り畳んで急峻な山形とすることで、降雪量の多い地域においても冬季に太陽電池アレイ80A、80Bが雪に埋もれないようにして、効率良く発電させることができる。また、太陽電池アレイ80A、80Bや太陽電池架台1が積雪の重みによって損傷する心配もない。
そうして折り畳まれ、急峻な山形となるように互いに対向する方向に大きな傾斜角で下り傾斜して保持される太陽電池アレイ80A、80Bは、その傾斜する方向を東西方向に揃えて並べられており、それら太陽電池アレイを構成する太陽電池パネルの受光面で反射される反射光の向きは東西方向を指向するようになるが、設置領域Aにおける東側および西側の外周部には反射抑止架台1’が設けられ、設置領域Aの内方に向かう側では下り傾斜するように太陽電池アレイ80Aまたは80Bを保持する一方、設置領域Aの外方に向かう側では反射防止板81を保持している。
このことで、設置領域Aの東側および西側の周辺領域に向かう太陽光の反射を抑制できる。また、本実施形態では設置領域Aの北側および南側にも反射抑止架台1’を並設しており、太陽電池アレイ80Aまたは80Bからの反射光が設置領域Aの北側や南側の周辺領域に向かって強く照射しないように遮ることができる。つまり、太陽光発電システム100の設置領域Aの周囲への太陽光の反射を抑制し、生活環境に悪影響を及ぼさないようすることができる。
しかも、そうして設置される反射抑止架台1’には、反射防止板81の反対側に太陽電池アレイ80Aまたは80Bが載置されているので、遮光のための壁を設置する場合とは異なり、太陽電池アレイ80Aや80Bの設置効率の低下を抑制できる。また、上述した実施形態1では、反射抑止架台1’自体は太陽電池架台1と同じものであり、木材などの安価な反射防止板81によって太陽光の反射を効果的に抑制できるとともに、コストアップは最小限で抑えることができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。まず、実施形態2では、図8に一例を示すように太陽電池架台1の第2の載置部10B(図では東側である右側)に、前記実施形態1と同じく太陽電池アレイ80Bが設置されている。
これに対して第1の載置部10A(図では西側である左側)には、表面などに反射防止処理の施された太陽電池アレイ80Cが載置されており、太陽光の反射が抑えられている。なお、反射防止処理としては、例えば、太陽電池アレイ80Cを構成する太陽電池パネルの受光面のガラス表面を加工して光反射を抑制する凹凸構造が形成することや、受光面のガラス上に光反射を抑制する凹凸構造を形成する透光性材料の反射低減膜をコーティングすることなどを採用することができる。こうして西側(設置領域Aの外方)への反射光R(図には破線で示す)の強度が小さくなるとともに、発電効率は低くなるものの太陽電池アレイ80Cによっても発電が期待できる。つまり、太陽電池アレイの設置効率の低下をさらに抑制できる。
〔実施形態3〕
実施形態3では、太陽電池アレイ80A,80Bも含めて太陽電池架台1をそのまま反射抑止架台1’として利用する。但し、一例を図9に示すように、第1の載置部10Aおよび第2の載置部10Bのうちのいずれか一方(即ちそこに載置された太陽電池アレイ80A,80B)を覆うことができる着脱自在のカバー82を備えている。このカバー82は遮光性および耐候性を兼ね備えたものとするのが好ましい。カバー82としては、例えば、太陽電池パネル周縁の枠部材に固定可能なフックを備える板状部材や樹脂製の遮光シートなどを用いることができる。
図9の例では設置領域Aの西側の外周部に設置された反射抑止架台1’を示しており、その西側、即ち設置領域Aの外方に向かって下り傾斜する第1の載置部10A上の太陽電池アレイ80Aをカバー82で覆うようにしている。こうすれば、前記実施形態1と同様に西側(設置領域Aの外方周縁領域)への反射光の強度を十分に小さくすることができるとともに、反対側の第2の載置部10Bの太陽電池アレイ80Bには発電させることができる。
また、冬季以外はカバー82を取り外して、載置台を平面状に広げることによって、太陽電池アレイ80A,80Bの両方による効率良い発電が期待でき、太陽電池アレイ80A,80Bの設置効率の低下を抑制できる。しかも、太陽電池アレイ80A,80Bも含めて太陽電池架台1をそのまま反射抑止架台1’として利用できるので、コストアップはカバー82の分くらいで済む。
〔実施形態4〕
実施形態4では、前記の実施形態1~3のように折り畳み式の太陽電池架台1を利用するのではなく、一例を図10に示すように固定架台を反射抑止架台2としている。すなわち、この実施形態4の反射抑止架台2は、前記太陽電池架台1の各載置部10A,10B上に載置された太陽電池パネル80A,80Bよりも大きな面積の板状部材が載置できる第3の載置部10Cを備え、これを補強する縦桟20Aおよび横桟20Bを、複数の支柱33やブレース34などによって支持したものである。
図10の例では設置領域Aの西側の外周部に設置された反射抑止架台2を示しており、その東側、即ち設置領域Aの内方(図10の右側)に向けて下り傾斜するように保持された第3の載置部10C上には、図示は省略するが、太陽電池アレイが載置されている。図示の例では、第3の載置部10Cに、実施形態1~3の太陽電池アレイ80A~80Cよりも多数の、即ち大面積の太陽電池アレイを載置することができる。
そうして東側(設置領域Aの内方)に向けて下り傾斜する第3の載置部10Cに載置された太陽電池アレイには、実施形態1~3と同様に東側に隣接する太陽電池架台1の西側の太陽電池アレイ80Aから強い反射光Rが入射するようになる。すなわち、反射抑止架台2の東側の太陽電池アレイもまた、太陽電池アレイ80Aからの強い反射光Rを遮るとともに、反射光Rを効率的に受光して効率良く発電することができる。
一方、第3の載置部10Cの裏側(図10の左側であり、西側)はやや下向きになっていることもあって、例え太陽光を反射したとしても、反射光は地面方向に向かうので周辺領域の方向には殆ど太陽光を反射することはない。すなわち、反射抑止架台2は、設置領域の内方に臨むように太陽電池アレイを保持する一方、その反対側で設置領域Aの外方に臨む側は、太陽電池アレイ(太陽電池パネル)よりも反射率の低い状態になっている。もちろん、第3の載置部10Cの裏側に光反射をより抑える加工を施した部材を取り付けることで更に光反射を抑えることも可能である。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る太陽光発電システム(100)は、太陽電池パネル(80A,80B)を所定以上、傾斜させて保持する複数の太陽電池架台(1)が、設置領域(A)内に並設されているものを対象とする。そして、前記設置領域の少なくとも外周部の一部には、前記設置領域の内側方向に下り傾斜させて前記太陽電池パネルを保持するとともに、設置領域の外側方向に臨む側が前記太陽電池パネルよりも反射率の低い状態とされた反射抑止架台(1’,2)を設けたものである。
かかる構成の太陽光発電システムによれば、降雪時期に太陽電池パネルの傾斜角度を大きくすることで、降雪量の多い地域でも太陽発電パネル上に雪が積もり難くなり、受光量の低下や、太陽電池パネルや架台が積雪の影響によって損傷することを抑制できるとともに、設置領域の外側周辺への反射を効果的に抑制できる。しかも、反射抑止架台にも太陽電池パネルが載置されていることから、設置領域内で太陽電池パネルを設置できる面積はあまり削られないで済む。
本発明の態様2に係る太陽光発電システムは、前記太陽電池架台として、それぞれ太陽電池パネルを載置可能で、互いに回動可能に連結部(60)で連結された第1の載置部および第2の載置部(10A,10B)と、これら載置部を支柱(30)に対して保持する保持部(40,50)とを備え、第1の載置部と第2の載置部とが連結部を頂部とする山形に屈曲するように折り畳み可能に構成されたものを用いる。そして、前記反射抑止架台は、前記太陽電池架台の第2の載置部の側に太陽電池パネルを載置するとともに、第1の載置部の側を前記太陽電池パネルの受光面よりも反射率の低い状態としたものとする。こうすると、折り畳み式の太陽電池架台を反射抑止架台として利用できる。
より具体的に、本発明の態様3に係る太陽光発電システムは、前記反射抑止架台の第1の載置部には、反射低減処理の施された太陽電池パネル(80C)を載置したものであり、こうすれば、設置領域の外側周辺への太陽光の反射を抑制できるとともに、発電効率は多少低くなるものの発電できるので、太陽電池パネルの設置効率の低下をさらに抑制できる。
また、本発明の態様4に係る太陽光発電システムは、前記反射抑止架台に、第1の載置部に載置されている太陽電池パネルを覆うカバー(82)を着脱可能に設けたものであり、こうすると、カバーを装着すれば太陽光の反射を十分に抑制できる一方、冬季以外はカバーを取り外して架台を広げることによって効率良い発電が期待でき、太陽電池パネルの設置効率の低下をさらに抑制できる。
さらに、本発明の態様5に係る太陽光発電システムは、前記反射抑止架台の第1の載置部には太陽電池パネルを載置せず、例えば反射防止板(81)を設けることによって、太陽光の反射をより確実に抑制するようにしたものである。
また、本発明の態様6に係る太陽光発電システムは、前記太陽電池パネルの傾斜方向を東西方向寄り(南北よりも東西に近い方向)に設定し、前記設置領域の東側および西側の外周部にそれぞれ、太陽電池パネルを西側および東側に下り傾斜させて保持するように前記反射抑止架台を並設したものである。例えば設置領域の東側の外周部には、西側に下り傾斜させて太陽電池パネルを保持するとともに、設置領域の外方に臨む東側が反射率の低い状態とされた反射抑止架台が設けられ、太陽高度が低い午前中の日射しの東側への反射を抑えることができる。
加えて本発明の態様7に係る太陽光発電システムは、前記設置領域の南側の外周部に、太陽電池パネルを北側に下り傾斜させて保持する前記反射抑止架台を並設したものである。これにより太陽の通り道が南側に移動した冬季において、太陽高度が低い朝の日射しが太陽電池パネルによって反射され、南側の周辺領域に向かうようになっても、これを遮ることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
例えば前記実施形態1~4のように設置領域Aの東西および南北の各外周部にそれぞれ反射抑止架台1’2を並設するのではなく、北側の反射抑止架台1’2は省略してもよいし、南北両側の反射抑止架台1’2を省略して、設置領域Aの東西両側の外周部のみに反射抑止架台1’2を設けてもよい。また、太陽電池架台1は、太陽電池アレイ80A,80Bの傾斜する方向を東西方向に揃える必要もない。
すなわち、前記実施形態1~4のように太陽電池アレイ80A,80Bの傾斜方向を東西方向に揃えていても、その傾斜方向が完全に東西方向に一致するわけではなく、当然ながら或る程度の誤差(例えば5~10度未満)は含まれているが、より広義に傾斜方向は東西方向寄りであれば、つまり南北方向よりは東西方向に近ければよい。
さらに、前記実施形態1~4のような折り畳み式の太陽電池架台1を用いる必要もなく、前記実施形態4の反射抑止架台2のような従来一般的な固定架台を、太陽電池架台および反射抑止架台として用いてもよい。この場合に太陽電池アレイを傾斜させて保持する向きは、東側、西側または南側のいずれでもよく、これに対応して反射抑止架台の太陽電池アレイの向きは西側、東側または北側となる。
さらにまた、そのように太陽電池アレイを予め設定した向きに揃えて保持する必要もなく、朝から正午、夕方まで時間の経過とともに東側から南側、西側へと向きを変えるようにした、いわゆる追尾式の太陽電池架台であってもよい。この場合にも反射抑止架台の太陽電池アレイの向きは、設置領域の内側方向への下り傾斜を維持しつつ、太陽電池架台の太陽電池アレイの向きと反対になるように変更され、かつ、反射防止架台の設置領域の外側方向に面する側は、光の反射が抑えられた状態が維持される。
1 太陽電池架台
1’,2 反射抑止架台
10A 第1の載置部(載置台)
10B 第2の載置部(載置台)
40 メインシャフト(載置台保持部:保持部)
50 アーム(載置台保持部:保持部)
60 回動機構部(連結部)
80A,80B 太陽電池アレイ(太陽電池パネル)
80C 反射防止処理の施された太陽電池アレイ
81 反射防止板
82 カバー
100 太陽光発電システム
A 太陽光発電システムの設置領域

Claims (7)

  1. 太陽電池パネルを所定の角度以上に傾斜させて保持する複数の太陽電池架台が設置領域内に並設されている太陽光発電システムであって、
    前記複数の太陽電池架台は、前記設置領域の外周部と、前記設置領域の外周部を除く領域のうち、前記設置領域の外周部を除く領域では、前記設置領域の内側方向に下り傾斜させて前記太陽電池パネルを保持するとともに、前記設置領域の外側方向に下り傾斜させて、傾斜方向を揃えて前記太陽電池パネルを山形に保持し、
    前記設置領域の少なくとも外周部の一部には、前記設置領域の内側方向に下り傾斜させて前記太陽電池パネルを保持するとともに、前記設置領域の外側方向に臨む側が前記太陽電池パネルの受光面よりも反射率の低い状態とされた反射抑止架台が設けられていることを特徴とする太陽光発電システム。
  2. 前記太陽電池架台は、それぞれ前記太陽電池パネルを載置可能であって互いに回動可能に連結部で連結された第1の載置部および第2の載置部と、前記第1の載置部および第2の載置部を支柱に対して保持する保持部とを備え、前記第1の載置部および第2の載置部が前記連結部を頂部とする山形に屈曲するように折り畳み可能に構成されたものであり、
    前記反射抑止架台は、前記太陽電池架台の前記第2の載置部に前記太陽電池パネルが載置されるとともに、前記第1の載置部側が前記太陽電池パネルの受光面よりも反射率の低い状態とされている、請求項1に記載の太陽光発電システム。
  3. 前記第1の載置部には、受光面に反射低減処理の施された太陽電池パネルが載置されている、請求項2に記載の太陽光発電システム。
  4. 前記第1の載置部に載置されている太陽電池パネルの受光面を覆うカバーが着脱可能に設けられている、請求項2または3のいずれかに記載の太陽光発電システム。
  5. 前記第1の載置部には太陽電池パネルが載置されていない、請求項2に記載の太陽光発電システム。
  6. 前記太陽電池パネルの傾斜方向が東西方向寄りに設定され、
    前記設置領域の東側および西側の外周部にそれぞれ、前記太陽電池パネルを西側方向および東側方向に下り傾斜させて保持するように前記反射抑止架台が並設されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  7. 前記設置領域の南側の外周部には、前記太陽電池パネルを北側方向に下り傾斜させて保持するように前記反射抑止架台が並設されている、請求項6に記載の太陽光発電システム。
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