JP7128469B2 - 古紙パルプの製造方法 - Google Patents
古紙パルプの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7128469B2 JP7128469B2 JP2018177784A JP2018177784A JP7128469B2 JP 7128469 B2 JP7128469 B2 JP 7128469B2 JP 2018177784 A JP2018177784 A JP 2018177784A JP 2018177784 A JP2018177784 A JP 2018177784A JP 7128469 B2 JP7128469 B2 JP 7128469B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pulp
- waste paper
- monochloramine
- pitch
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/64—Paper recycling
Landscapes
- Paper (AREA)
Description
モノクロラミンが古紙パルプに定着するインク等に作用して、これらのピッチ成分を剥離しやすくするとともに、剥離したピッチ成分を小さくする。ジアリルジアルキルアンモニウムモノマー由来の構成単位を含有する上記の重量平均分子量を有するカチオンポリマーが、剥離して水中に分散するピッチ成分に作用してこれらを適度なサイズに凝集させることにより、フローテーションによって生じる泡に凝集したピッチ成分がより付着しやすくなる。泡に付着したピッチ成分は、泡とともにフローテーター外に排出することから、剥離したピッチのフローテーターの系外への除去効果が高くなるとともに、水中に分散するピッチ成分を減少させることができる。但し、本開示は、このメカニズムに限定されなくてもよい。
本開示は、一態様において、パルプスラリーに、ジアリルジアルキルアンモニウムモノマー由来の構成単位を含有するカチオンポリマー、モノクロラミン、及び脱墨剤を共存させた状態でフローテーションを行うことを含む古紙パルプの製造方法であって、前記カチオンポリマーの重量平均分子量は、10,000~150,000である古紙パルプの製造方法(以下、「本開示の製造方法」ともいう)に関する。本開示の製造方法によれば、古紙原料からのインク成分等の剥離効果と、剥離したピッチ成分の系外への除去効果が高いことから、一又は複数の実施形態において、白色度の高い高品質な古紙再生パルプを製造することができる。
また、本開示の製造方法によれば、パルプスラリー中のピッチを効率よく系外に除去できることから、一又は複数の実施形態において、古紙パルプ製造工程におけるピッチコントロール方法に関する。本開示の古紙パルプ製造工程におけるピッチコントロール方法は、古紙パルプ製造工程におけるピッチトラブルの発生を抑制することができる。よって、本開示はその他の態様において、パルプスラリーに、ジアリルジアルキルアンモニウムモノマー由来の構成単位を含有する重量平均分子量が10,000~150,000であるカチオンポリマー、モノクロラミン、及び脱墨剤を共存させた状態でフローテーションを行うことを含む。
これらの態様において、脱墨剤、モノクロラミン、及びカチオンポリマーの種類、並びにこれらの含有量及び添加量等は上述の通りである。
〔1〕 パルプスラリーに、ジアリルジアルキルアンモニウムモノマー由来の構成単位を含有するカチオンポリマー、モノクロラミン、及び脱墨剤を共存させた状態でフローテーションを行うことを含む、古紙パルプの製造方法であって、
前記カチオンポリマーの重量平均分子量は、10,000~150,000である、古紙パルプの製造方法。
〔2〕 フローテーター内又はその上流のパルプスラリーに、前記カチオンポリマーを添加することを含む〔1〕記載の製造方法。
〔3〕 フローテーター内又はその上流のパルプスラリーに、モノクロラミンを生成する薬剤及びモノクロラミンを含む薬剤の少なくとも一方を添加することを含む〔1〕又は〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕 前記ジアリルジアルキルアンモニウムモノマーは、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドである〔1〕から〔3〕のいずれかに記載の製造方法。
次亜塩素酸ナトリウム溶液(残留塩素量:140g/L)を脱イオン水で残留塩素量が2g/Lになるように希釈した後、30%硫酸アンモニウム水溶液(硫酸アンモニウム(キシダ化学(株)製)30gを脱イオン水で溶解し、全量を100gとしたもの)を混合し、残留塩素量と窒素のモル比が1:1.2となるようにモノクロラミン水溶液を調製した。
表1のモノクロラミンの残留塩素量は、ジエチル-p-フェニレンジアンモニウム(DPD)法(JIS K0101)により測定した。
表1に示すポリマーを用いた。なお、表1に示す平均分子量は、GPC法により測定して得られた重量平均分子量である。
古紙パルプ製造設備を有する某製紙工場でフローテーター前原料を入手した。この原料はパルプ濃度が1重量%であり、古紙重量に対して市販の脱墨剤が0.5重量%添加されている。この原料の水温を40℃とし、表1に示す薬剤を表1に示す濃度となるように加えた後、実験用フローテーター(熊谷理機工業(株)製)に入れて、フローテーションを行った。フローテーションは15秒毎にフロスをかき出しながら1分30秒間行った。フローテーション中の泡高さを目視で確認し、Blankの泡立ちの高さを基準として以下の基準で評価した。その結果を表1に示す。
<評価>
A:Blankと同等
B:ブランクよりも低い
上記の脱墨試験で得られた原料(フローテーション後の原料)の一部を採取し、JIS P-8222に規定した丸型シートマシンを用いて手抄きシート(未洗浄パルプ)を作製した。得られた手抄きシートのISO白色度(未洗浄パルプの白色度)を分光白色度計(日本電色工業(株)製)で測定した。
また、手抄きシートの作製に使用した原料と同じ原料の一部を流水で1分間洗浄を行った。この洗浄したパルプ(完全洗浄パルプ)について同様の方法で手抄きシートを作製し、ISO白色度(完全洗浄パルプの白色度)を測定した。
未洗浄パルプの白色度と完全洗浄パルプの白色度とを用いて、下記式から脱墨性を算出した。その結果を表1に示す。完全洗浄パルプの白色度と未洗浄パルプの白色度との差が大きいと、脱墨性が優れていると評価することができ、得られるパルプの色味も白くなる。
[脱墨性]=[完全洗浄パルプの白色度]-[未洗浄パルプの白色度]
脱墨性の確認試験に使用した原料の一部を目開き150μmのステンレス製ふるいでろ過して、ろ液を回収した。このろ液に蛍光試薬であるナイルレッド(和光純薬(株)製)を添加して水中のピッチを染色し、市販蛍光光度計(励起波長585nm/蛍光波長624nm)で
蛍光強度を測定した。得られた蛍光強度を、Blank値(脱墨剤のみ)を100%とした水中のピッチ残留率として求めた。その結果を表1に示す。水中のピッチ残留率が小さいと、水中(フローテータ内)に残留するピッチ量が少ない(フローテーターの系外に排出された)と評価することができる。
[ピッチ残留率](%)=[試験後ろ液の蛍光強度]/[Blankろ液の蛍光強度]×100
Claims (4)
- パルプスラリーに、ジアリルジアルキルアンモニウムモノマー由来の構成単位を含有するカチオンポリマー、モノクロラミン、及び脱墨剤を共存させた状態でフローテーションを行うことを含む、古紙パルプの製造方法であって、
前記カチオンポリマーの重量平均分子量は、10,000~150,000である、古紙パルプの製造方法。 - フローテーター内又はその上流のパルプスラリーに、前記カチオンポリマーを添加することを含む、請求項1記載の製造方法。
- フローテーター内又はその上流のパルプスラリーに、モノクロラミンを生成する薬剤及びモノクロラミンを含む薬剤の少なくとも一方を添加することを含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記ジアリルジアルキルアンモニウムモノマーは、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドである、請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018177784A JP7128469B2 (ja) | 2018-09-21 | 2018-09-21 | 古紙パルプの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018177784A JP7128469B2 (ja) | 2018-09-21 | 2018-09-21 | 古紙パルプの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020050964A JP2020050964A (ja) | 2020-04-02 |
JP7128469B2 true JP7128469B2 (ja) | 2022-08-31 |
Family
ID=69996074
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018177784A Active JP7128469B2 (ja) | 2018-09-21 | 2018-09-21 | 古紙パルプの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7128469B2 (ja) |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001271284A (ja) | 2000-03-23 | 2001-10-02 | Kurita Water Ind Ltd | 脱墨剤及び古紙パルプの製造方法 |
JP2001279588A (ja) | 2000-03-30 | 2001-10-10 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 脱墨パルプの製造方法及びその製造方法で得た脱墨パルプを配合した紙。 |
JP2004044067A (ja) | 2002-05-24 | 2004-02-12 | Katayama Chem Works Co Ltd | 紙・パルプ製造工程用ピッチ抑制剤およびピッチ抑制方法 |
JP2004505184A (ja) | 2000-07-27 | 2004-02-19 | チバ スペシャルティ ケミカルズ ウォーター トリートメント リミテッド | セルロース懸濁液から汚染物質を低減させる方法 |
JP2006027130A (ja) | 2004-07-16 | 2006-02-02 | Fuji Xerox Co Ltd | 記録用紙、及びそれを用いる画像記録方法 |
EP2148001A1 (en) | 2008-07-23 | 2010-01-27 | Ashland Licensing and Intellectual Property LLC | Pulping of cellulosic material in the presence of a cationic polymer |
JP2017053054A (ja) | 2015-09-08 | 2017-03-16 | 株式会社片山化学工業研究所 | 古紙パルプの製造方法 |
-
2018
- 2018-09-21 JP JP2018177784A patent/JP7128469B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001271284A (ja) | 2000-03-23 | 2001-10-02 | Kurita Water Ind Ltd | 脱墨剤及び古紙パルプの製造方法 |
JP2001279588A (ja) | 2000-03-30 | 2001-10-10 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 脱墨パルプの製造方法及びその製造方法で得た脱墨パルプを配合した紙。 |
JP2004505184A (ja) | 2000-07-27 | 2004-02-19 | チバ スペシャルティ ケミカルズ ウォーター トリートメント リミテッド | セルロース懸濁液から汚染物質を低減させる方法 |
JP2004044067A (ja) | 2002-05-24 | 2004-02-12 | Katayama Chem Works Co Ltd | 紙・パルプ製造工程用ピッチ抑制剤およびピッチ抑制方法 |
JP2006027130A (ja) | 2004-07-16 | 2006-02-02 | Fuji Xerox Co Ltd | 記録用紙、及びそれを用いる画像記録方法 |
EP2148001A1 (en) | 2008-07-23 | 2010-01-27 | Ashland Licensing and Intellectual Property LLC | Pulping of cellulosic material in the presence of a cationic polymer |
JP2017053054A (ja) | 2015-09-08 | 2017-03-16 | 株式会社片山化学工業研究所 | 古紙パルプの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020050964A (ja) | 2020-04-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101918638B1 (ko) | 종이로부터 잉크를 제거하는 방법 | |
JP6325813B2 (ja) | ピッチ抑制剤、ピッチ抑制方法、及び脱墨パルプの製造方法 | |
JP3766098B2 (ja) | 脱インキ方法 | |
JP2017053054A (ja) | 古紙パルプの製造方法 | |
JP7128469B2 (ja) | 古紙パルプの製造方法 | |
JPH06198287A (ja) | メラミンアルデヒド系ポリマー使用による脱インキ廃棄物を処理する方法 | |
US10550515B2 (en) | Method for deinking recycled paper | |
JP6713299B2 (ja) | 脱墨剤、及び脱墨パルプの製造方法 | |
CN1218088C (zh) | 减少纤维素悬液中的污物的方法 | |
JP4707428B2 (ja) | 古紙パルプの製造方法 | |
JP2006291379A (ja) | パルプの洗浄方法 | |
JPH05156584A (ja) | 古紙再生処理法 | |
JP5593791B2 (ja) | 脱墨工程におけるフローテーター用異物除去剤、異物除去方法、及び脱墨パルプの製造方法 | |
JP6865936B2 (ja) | 古紙パルプの製造方法 | |
JPH06220784A (ja) | 古紙の回収方法および回収された紙 | |
JPH1133563A (ja) | 故紙パルプ排水の処理方法 | |
JP2006022414A (ja) | 脱墨パルプの製造方法 | |
JP3654119B2 (ja) | 脱墨剤及び古紙パルプの製造方法 | |
JP5770619B2 (ja) | 脱インキパルプの製造方法 | |
JP2009133038A (ja) | 灰分除去剤及び灰分除去方法 | |
JP3085163B2 (ja) | 印刷古紙の脱インキ方法 | |
JP4809584B2 (ja) | 古紙パルプの製造方法 | |
KR20010021612A (ko) | 폐지의 탈묵 공정에서 양이온성 고분자전해질 및계면활성제의 용도 | |
JP2018003177A (ja) | ピッチコントロール方法 | |
JP2007197851A (ja) | Dip白水からの異物除去方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210913 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220712 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220721 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220810 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7128469 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |