JP7128193B2 - 熱可塑性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、エレクトロニクス、自動車、又はスポーツなどの様々な分野で使用される熱可塑性エラストマー(TPE)、特に高付加価値のエンジニアリングポリマー、並びにそれらを製造するための熱可塑性エラストマー組成物及び加硫された熱可塑性エラストマー組成物の形成方法に関する。
熱可塑性エラストマー(TPE)は、プラスチック特性とゴム特性の両方を有するポリマー材料である。TPEは従来の熱硬化性ゴムとは異なりエラストマー的な機械的特性を有する一方で、これらは高温で再加工することができる。この再加工能力は、加工部品のリサイクルを可能にし、スクラップの大幅な低減をもたらすため、化学的に架橋されたゴムに対するTPEの大きな利点である。
一般的には、2つの主な種類の熱可塑性エラストマーであるブロックコポリマーTPEと単純ブレンドTPE(物理的ブレンド)が知られている。
ブロックコポリマーTPEは以下のものを含む:
(i)ハード又は剛質と呼ばれる(すなわち熱可塑性挙動を有する)ブロック又はセグメント、典型的にはこれらは周囲温度より高い融点又はガラス転移温度を有する;及び
(ii)曲げやすい又はフレキシブルであるソフトと呼ばれる(すなわちエラストマー挙動を有する)ブロック又はセグメント、これらは典型的には低いガラス転移温度(Tg)又は室温よりかなり低い融点を有する。
「低いガラス転移温度」という表現は、15℃未満、好ましくは0℃未満、有利には-15℃未満、より有利には-30℃未満、場合によっては-50℃未満のガラス転移温度Tgを意味すると理解される。
ブロックコポリマー熱可塑性エラストマーでは、ハードセグメントが凝集して明確なミクロ相を形成し、ソフト相のための物理的架橋として機能し、それによって室温でゴム状の性質を付与する。高温では、ハードセグメントは溶融又は軟化し、コポリマーの流動及び加工を可能にする。ハードブロックは、一般的にはポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、又はそれらの混合物を主体とする。ソフトブロックは一般的にはポリエーテル(PE)、ポリエステル、及びそれらのコポリマー又はブレンドを主体とする。ハードブロックとソフトブロックとを有するコポリマーの例としては:
・ポリエステルブロックとポリエーテルブロックとを有するコポリマー(しばしばCOPEと略されるコポリエーテルエステル);
・ポリウレタンブロックとポリエーテルブロックとを有するコポリマー(熱可塑性ポリウレタン、しばしばTPUと略される);及び
・ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを有するコポリマー(ポリエーテル-ブロック-アミド、しばしばPEBAと略される);
が挙げられる。
PEBAは一般的には、エンジニアリングポリマーとみなされる、可塑剤を含まない熱可塑性エラストマーである。これらは、単一のポリマーにおいて、匹敵するもののない機械的特性、及び熱又は紫外線老化に対する非常に優れた耐性、並びに低い密度を組み合わせることを可能にする。そのため、これらは軽量の部品を製造することを可能にする。特に、同等の硬度で、これらは他の材料よりも少ないエネルギーを消散させ、このことはこれらに曲げ又は引張りにおける動的応力に対する非常に優れた耐性を与え、これらは弾性スプリングバックの非常に優れた性質を有する。しかしながら、上述した利点の多くを失うことなしに、低いショアA硬度、すなわち<100を有する軟質PEBA型材料を製造することは非常に困難である。典型的には、PEBAはハードブロックとソフトブロックの約1:1の組み合わせであり、ソフトブロックの割合が大幅に増加すると製造上の問題が生じる場合がある。
単純ブレンド又は物理的ブレンドと呼ばれるTPEは、エラストマー成分を熱可塑性樹脂と均一に混合することによって得ることができる。エラストマー成分も混合中に架橋される場合には、熱可塑性加硫物(TPV)として当該技術分野で公知の熱可塑性エラストマーが得られる。TPVの架橋したエラストマー相は高温で不溶性かつ非流動性であるため、TPVは一般的に、単純なブレンドと比較して改善された耐油性及び耐溶剤性並びに低減された圧縮永久歪みを示す。
典型的には、TPVは動的加硫として知られている方法により形成され、この中でエラストマーと熱可塑性マトリックスは混合され、エラストマーは混合プロセス中に架橋剤及び/又は触媒によって硬化される。架橋したエラストマー成分がシリコーンポリマーであってもよい一方で、熱可塑性成分が有機の非シリコーンポリマー(すなわち熱可塑性シリコーンは加硫処理される又はTPSiV)であるものを含む、数多くのこのようなTPVが当該技術分野で公知である。
米国特許第6,281,286号明細書には、ポリアミドホモポリマーとシリコーンガムとから製造された高衝撃強度組成物が記載されている。
米国特許第6,362,288号明細書には、相溶化ポリアミド樹脂、シリコーンガム、フィラー、及び相溶化剤(カップリング剤、有機官能性ジオルガノポリシラン、又はシロキサンコポリマー)から熱可塑性シリコーンエラストマーを得るための方法が記載されている。
本発明は、低い硬度、すなわち90未満のショアA硬度値、あるいは85未満のショアA硬度値、及び更なる代替として80未満のショアA硬度値を有する熱可塑性相中にPEBAが含まれる熱可塑性樹脂を得ることを目的とする。上述したそれぞれにおいて、前記硬度値は可塑剤及び/又は相溶化剤が存在しない状態で得られる。
本明細書では、
(A)
(A1)熱可塑性有機ポリエーテルブロックアミドコポリマー、及び
(A2)(A1)を除く1種以上の熱可塑性有機ポリマー、
を含む熱可塑性材料;
(B)
(B1)
(B1a)25℃で少なくとも1,000,000mPa.sの粘度及び1分子当たり平均少なくとも2個のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンポリマーと、
(B1b)ポリマー(B1a)の1~50重量%の量の強化フィラーと、
を含有するシリコーンベース、及び
(B2)ケイ素に結合している水素基を1分子当たり平均少なくとも2個含むオルガノヒドリドシリコーン化合物、
を含有するシリコーン組成物;
(C)ヒドロシリル化触媒;
のブレンドを含有する熱可塑性エラストマー組成物が提供され、この組成物は、任意選択的には(D)1種以上の添加剤を追加で含有していてもよく、
重量比(A):(B)は50:50~95:5の範囲内であり、成分B2及びCは、前記シリコーン組成物Bを硬化させるのに十分な量で存在する。
上の硬化により得られる硬化生成物は、低い硬度、すなわち90未満のショアA硬度値、あるいは85未満のショアA硬度値、及び更なる代替として80未満のショアA硬度値を有する材料を与えることが確認された。更に、上の組成物から分かるように、これらの値は可塑剤及び/又は相溶化剤の不存在下で得ることができる。
本発明の1つの利点は、熱可塑性材料(A)として硬質の(A1)及び(A2)を使用することによってそのような低い硬度が得られることであり、それによりソフトブロック含有率が抑えられ、その結果、得られる生成物がシリコーン組成物(B)の存在のため比較的低いショアA硬度を有する一方で、高いハードブロック含有率から期待される耐熱性及び耐薬品性などの物理的特性の利益が維持される。
本発明による上述した組成物の生成物は、驚くべきことに、成分(B)の不存在下で見込まれるであろう成分(A)の耐衝撃性又は耐衝突性を実質的に維持することが観察された。
有利には、可塑剤及び/又は相溶化剤の使用は、本発明の熱可塑性樹脂を主体とするシリコーンブロックコポリマーアミドエラストマーを得るために必要とされない。
疑義を避けるために記載すると、シラン及びシロキサンはケイ素を含む化合物である。
・シランは、SiHから誘導される化合物である。シランはしばしば少なくとも1つのSi-C結合を含む。シランは通常は1つのみのSi原子を含む。
・シロキサンは、少なくとも1個のSi-O結合を含む化合物である。
・ポリシロキサンは、ポリマー鎖を形成する複数のSi-O-Si-結合を含み、繰り返し単位は-(Si-O)-である。オルガノポリシロキサンはシリコーンと呼ばれる場合もある。オルガノポリシロキサンは、少なくとも1個のSi原子が少なくとも1個の有機基を有する-(Si-O)-繰り返し単位を含む。「有機」は、少なくとも1個の炭素原子を含むことを意味する。有機基は、少なくとも1個の炭素原子を含む化学基である。
・ポリシロキサンは末端基及びペンダント基を含む。末端基は、ポリマー鎖の末端にあるSi原子上に位置する化学基である。ペンダント基は、Si原子がポリマー鎖の末端にないSi原子上に位置する基である。
・ポリマーは繰り返し単位を含む化合物であり、その単位は典型的には少なくとも1つのポリマー鎖を形成する。ポリマーはホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。ホモポリマーは、1種のモノマーのみから形成されるポリマーである。コポリマーは、少なくとも2種の異なるモノマーから形成されたポリマーである。繰り返し単位が炭素原子を含む場合、ポリマーは有機ポリマーと呼ばれる。
いくつかのポリマーは熱硬化性である:一旦冷却されて硬化すると、これらのポリマーはその形状を保持し、元の形態に戻ることができない。他のポリマーは熱可塑性である:これらは加熱されると軟らかくなり、元の形態に戻ることができる。
架橋反応は、2つ以上の分子(それらのうちの少なくとも1つはポリマーである)が一体に結合してポリマーを硬くする又は硬化させる反応である。架橋剤は、ポリマーの架橋反応を生じさせることができる化合物である。
(B1a)において必要とされる高粘度ジオルガノポリシロキサンポリマー(例えば≧1,000,000MPa.s)の粘度値は、New Castle,DE,USAのTA InstrumentsからのAR2000レオメーター又は測定する粘度に最も適したスピンドルを備えた適切なブルックフィールド粘度計を用いて測定することができる。しかしながら、(B1a)は、非常に高い粘度を有する高分子量のポリマーであるシリコーンガムであってもよい。ガムは典型的には25℃で少なくとも2,000,000mPasの粘度を有するが、通常かなり大きい粘度を有する。そのため、ガムは、粘度の測定が非常に困難になることを考慮して、ASTMD-926-08に従ったWilliams可塑性値によってしばしば特徴付けられる。
本明細書では、熱可塑性材料(A)をシリコーン組成物(B)と接触させることを含む、加硫された熱可塑性エラストマーを上述した組成物から形成するための方法も提供される。
(A)対(B)の重量比は50:50~95:5の範囲内である。
最終用途の具体的な必要性に応じて発明の特性を更に操作するために組成物に追加的な成分(D)を添加してもよい。
熱可塑性材料(A)
熱可塑性材料(A)は、
本明細書に記載の10~90重量%の(A1)及び
90~10重量%の(A2)を含み得る。
ポリアミドブロックコポリマー(A1)
ポリアミドブロックコポリマー(A1)は、ポリアミド、又はポリアミドポリマーとポリエステルポリマーとのブレンドを主体としていてもよいハードブロックを主体とする。これらのブロックは特に米国特許出願公開第2011/0183099号明細書に記載されている。ハードブロックは好ましくはポリアミドを主体とする。ポリアミド(PAと略される)ブロックはホモポリアミド又はコポリアミドを含んでいてもよい。
本発明の組成物において想定され得るポリアミドブロックは、少なくとも1種の硬質ポリアミド(ホモポリアミド又はコポリアミド)ブロックと少なくとも1種のフレキシブルブロックとを含むブロックコポリマーである。ハードブロック及びソフトブロックを有するコポリマーとしては、
・COPE;
・TPU;及び好ましくは
・熱可塑性有機ポリエーテルブロックアミドコポリマー(以降これをPEBAと呼ぶ場合がある);
が挙げられる。
PEBAにおいて、前記少なくとも1種の硬質ポリアミドブロックの重量割合は、コポリマーの総重量に対して5%~95%、好ましくは15%~95%を占め、前記少なくとも1種のフレキシブルブロックの重量割合は5%~95%、好ましくは5%~85%を占める。
好ましくは、ポリアミドブロックの数平均モル質量Mnは、ASTM D6474-12に記載されている方法を用いたポリスチレン換算に基づいて、400~20,000g/mol、好ましくは500~10,000g/mol、より好ましくは500~3000g/mol、更に好ましくは500~2,000g/molの範囲に含まれる。
ブロックコポリマーにおいて、PAブロックはカルボン酸末端基を含んでいてもよく、その場合二酸PAという用語が使用され、あるいはこれらはアミン末端基を含んでいてもよく、ジアミンPAという用語が使用される。したがって、PAブロックとソフトブロック(SB)との間の結合はエステル結合あるいはアミド結合の場合がある。ジカルボン酸鎖末端を含むポリアミドブロックは、例えば、鎖制限ジカルボン酸の存在下でのポリアミド前駆体の縮合により生じる。
3種類のポリアミドがこれらのPAブロックの組成の一部である場合がある。
例えば4~36個の炭素原子、あるいは6~18個の炭素原子を有するものなどの少なくとも1種の(脂肪族、脂環式、又は芳香族)ジカルボン酸と、特に2~36個の炭素原子を有するもの、好ましくは6~12個の炭素原子を有するものから選択される1種以上の脂肪族、脂環式、又は芳香族ジアミンとの縮合生成物。
4~36個の炭素原子を有するジカルボン酸又はジアミンの存在下での1種以上のα,ω-アミノカルボン酸及び/又は6~12個の炭素原子を有する1種以上のラクタムの縮合生成物。有利には、第2の種類のポリアミドブロックは、ポリアミド11、ポリアミド12、又はポリアミド6である。
少なくとも1種のα,ω-アミノカルボン酸(又は1種のラクタム)と少なくとも1種のジアミン及び1種のジカルボン酸との重縮合。この場合、PAブロックは、ジカルボン酸若しくはジアミン又は構造単位として使用される過剰の二酸若しくはジアミンから選択される鎖制限剤の存在下での;X個の炭素原子を有する脂肪族、脂環式、又は芳香族のジアミンと;Y個の炭素原子を有するジカルボン酸と;
Z個の炭素原子を有するラクタム及びα,ω-アミノカルボン酸から選択されるコモノマー{Z}と;の重縮合によって調製される。有利には、Y個の炭素原子を有するジカルボン酸が鎖制限剤として使用され、前記ジカルボン酸はジアミンの化学量論量に対して過剰に導入される。
任意選択的には鎖制限剤の存在下での、少なくとも2種の異なるα,ω-アミノカルボン酸、又は6~12個の炭素原子を有する少なくとも2つの異なるラクタム、又は同じ数の炭素原子を有さないラクタム及びアミノカルボン酸の縮合生成物。
脂肪族二酸の例としては、例えば、ブタン二酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ミリスチン酸、テトラデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、及び二量化脂肪酸が挙げられる。脂環式二酸の例は、1,4-シクロヘキシルジカルボン酸である。芳香族二酸の例としては、テレフタル酸(T)、イソフタル酸(I)、及び5-スルホイソフタル酸のナトリウム塩、カリウム塩、又はリチウム塩を挙げることができる。
脂肪族ジアミンの例としては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,10-デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、及びトリメチルヘキサメチレンジアミンが挙げられる。脂環式ジアミンの例としては、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン(BACM又はPACM)、ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン(BMACM又はMACM)の異性体、及び2,2-ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)プロパン(BMACP)、イソホロンジアミン(IPDA)、2,6-ビス(アミノ-メチル)ノルボルナン(BAMN)、並びにピペラジン(Pip)が挙げられる。
α,ω-アミノカルボン酸の例としては、アミノカプロン酸、7-アミノヘプタン酸、11-アミノウンデカン酸、及び12-アミノドデカン酸が挙げられる。
ラクタムの例としては、カプロラクタム、エナントラクタム、及びラウリルラクタムが挙げられる。
上の(i)の生成物は、PA4.4、PA4.6、PA4.9、PA4.10、PA4.12、PA4.13、PA4.14、PA4.16、PA4.18、PA4.36、PA6.4、PA6.6、PA6.9、PA6.10、PA6.12、PA6.13、PA6.14、PA6.16、PA6.18、PA6.36、PA9.4、PA9.6、PA9.10、PA9.12、PA9.13、PA9.14、PA9.16、PA9.18、PA9.36、PA10.4、PA10.6、PA10.9、PA10.10、PA10.12、PA10.13、PA10.14、PA10.16、PA10.18、PA10.36、PA10.T、PA10.1、PA BMACM.4、PA BMACM.6、PA BMACM.9、PA BMACM.10、PA BMACM.12、PA BMACM.13、PA BMACM.14、PA BMACM.16、PA BMACM.18、PA BMACM.36、PA PACM.4、PA PACM.6、PA PACM.9、PA PACM.10、PA PACM.12、PA PACM.13、PA PACM.14、PA PACM.16、PA PACM.18、PA PACM.36、PA Pip.4、PA Pip6、PA Pip.9、PA Pip.10、PA Pip.12、PA Pip.13、PA Pip.14、PA Pip.16、PA Pip.18、及び/又はPA Pip.36、及びこれらのコポリマーを主体とする少なくとも1種のPAブロックを含んでいてもよい。
あるいは、ポリアミドブロックは、以下のポリアミド(コポリアミド)から製造されてもよい:PA6/12(6はカプロラクタムを意味し、12はラウリルラクタムを意味する);PA11/12(11は11-アミノウンデカン酸を意味し、12はラウリルラクタムを意味する);PA6/11(6はカプロラクタムを意味し、11は11-アミノウンデカン酸を意味する);PA6/6.6(6はカプロラクタムを意味し、6.6はヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との縮合により生じるモノマーを意味する)。例として、PA10.10/11、PA6.10/11、PA10.12/11、PA10.10/11/12、PA6.10/10.10/11、PA6.10/6.12/11、PA6.10/6.12/10.10、PA11/6.36、PA11/10.36、及びPA10.10/10.36が挙げられる。
ポリアミドブロックの例として、以下の分子のうちの少なくとも1つを含むものを挙げることができる:PA-12、PA-11、PA-10,10、PA-6,10、PA-6、PA-6/12、以下のモノマーのうちの少なくとも1種を含むコポリアミド:11、5,4、5,9、5,10、5,12、5,13、5,14、5,16、5,18、5,36、6,4、6,9、6,10、6,12、6,13、6,14、6,16、6,18、6,36、10,4、10,9、10,10、10,12、10,13、10,14、10,16、10,18、10,36、10,T、12,4、12,9、12,10、12,12、12,13、12,14、12,16、12,18、12,36、12,T、及びこれらのブレンド又はコポリマー。
あるいは、ポリアミドブロックは、以下のポリアミド(コポリアミド)から製造されてもよい:PA6/12(6はカプロラクタムを意味し、12はラウリルラクタムを意味する);PA11/12(11は11-アミノウンデカン酸を意味し、12はラウリルラクタムを意味する);PA6/11(6はカプロラクタムを意味し、11は11-アミノウンデカン酸を意味する);PA6/6.6(6はカプロラクタムを意味し、6.6はヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との縮合により生じるモノマーを意味する)。例として、PA10.10/11、PA6.10/11、PA10.12/11、PA10.10/11/12、PA6.10/10.10/11、PA6.10/6.12/11、PA6.10/6.12/10.10、PA11/6.36、PA11/10.36、及びPA10.10/10.36が挙げられる。
ポリアミドブロックの例として、以下の分子のうちの少なくとも1つを含むものを挙げることができる:PA-12、PA-11、PA-10,10、PA-6,10、PA-6、PA-6/12、以下のモノマーのうちの少なくとも1種を含むコポリアミド:11、5,4、5,9、5,10、5,12、5,13、5,14、5,16、5,18、5,36、6,4、6,9、6,10、6,12、6,13、6,14、6,16、6,18、6,36、10,4、10,9、10,10、10,12、10,13、10,14、10,16、10,18、10,36、10,T、12,4、12,9、12,10、12,12、12,13、12,14、12,16、12,18、12,36、12,T、及びこれらのブレンド又はコポリマー。
ポリアミドブロックコポリマー(A1)は、本発明によるコポリマーにおいて想定され得る軟質又はフレキシブルブロックも含み、これらは特にポリエーテルブロック及びポリエステルブロックから選択されるものであると理解される。例として、ポリエーテルブロックは、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(1,2-プロピレングリコール)(PPG)、ポリ(1,3-プロピレングリコール)(PO3G)、ポリ(テトラメチレングリコール)(PTMG)、及びこれらのコポリマー又はブレンドから選択される。好ましくは、本発明によるソフトブロックの数平均分子量Mnは、ASTM D6474-12に記載されている方法を用いたポリスチレン換算に基づいて、250~5,000g/mol、あるいは250~3,000g/mol、あるいは500~2,000g/molにわたる範囲内である。
1つの好ましい実施形態によれば、本発明において使用されるコポリマーのPAブロックは、少なくとも1種の脂環式ジアミンと、12~18個の炭素原子を有する少なくとも1種の脂肪族、好ましくは直鎖のジカルボン酸との等モルの組み合わせを、70モル%超、好ましくは80モル%超、好ましくは90モル%超、好ましくは100モル%含む。
好ましくは、前記少なくとも1種のコポリマーは、ポリアミドブロックとポリエーテルブロック(PEBA)とを有するコポリマーを含む。有利には、前記PEBAは、PA-12/PEG、PA-6/PEG、PA-6/12/PEG、PA-11/PEG、PA-12/PTMG、PA-6/PTMG、PA-6/12/PTMG、PA-11/PTMG、PA-12/PEG/PPG、PA-6/PEG/PPG、PA-6/12/PEG/PPG、PA-11/PEG/PPG、PA-11/PO3G、PA-6,10/PO3G、及び/又はPA-10,10/PO3Gを含む。
PEBAコポリマーは、ArkemaからPEBAX(登録商標)の商標で販売されているもの、又はEvonikからVestamid(登録商標)の商標で販売されているものなどのように市販されている。
熱可塑性有機ポリマー(A2)
本明細書で使用される熱可塑性有機ポリマー(A2)は、様々な代替物から選択することができ、例としてポリアミド樹脂、ポリマー主鎖に沿ってアミド(すなわち-C(O)-NH-)結合を含む長鎖合成ポリマー、ポリエステル樹脂、熱可塑性樹脂(ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンターポリマー(ABS)、ポリスチレン、ポリ(フェニレンオキシド)(PPO)、ポリプロピレン(PP)、熱可塑性ポリオレフィン(TPO)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリケトン等)、及びこれらの相溶性混合物が挙げられる。
更に、(A2)は、ブロックコポリマー、熱可塑性エラストマーポリマー(ポリウレタン等)、コポリエステル、ポリオレフィンコポリマー、スチレンポリオレフィンブロックポリマーコポリマー(SBS、SEBS、SEPS、SEEPS、SIBS等)であってもよいが、先に示した通り(A2)は(A1)と同じであってはならない。
(A2)は、上述したうちの任意の2種以上の相溶性混合物を含んでいてもよい。
シリコーン組成物B
シリコーンベース(B1)
ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)
ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)は、主に直鎖の分子構造を有していてもよい。ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)は、例えば、α,ω-ビニルジメチルシロキシポリジメチルシロキサン、メチルビニルシロキサン単位とジメチルシロキサン単位とのα,ω-ビニルジメチルシロキシコポリマー、及び/又はメチルビニルシロキサン単位とジメチルシロキサン単位とのα,ω-トリメチルシロキシコポリマーを含んでいてもよい。ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)は、25℃で測定される少なくとも1,000,000mPa.sの粘度を有し、これは、New Castle,DE,USAのTA InstrumentsからのAR2000レオメーター、又は測定する粘度に最も適したスピンドルを備えた適切なブルックフィールド粘度計を用いて測定することができる。 ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)は、必要に応じて、粘度値が非常に高くこれらを正確に決定することが非常に困難になることを考慮して、Williams平行板プラストメーターを用いてASTM D-926-08によって測定されるWilliams可塑性値によって特徴付けられるガムであってもよい。ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)は、必要に応じて、トリメチルシリル末端ポリジメチルシロキサンなどの少量の非反応性シリコーンで変性することができる。1つの代替形態では、ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)はガムである。
ジオルガノポリシロキサン(B1a)のアルケニル基としては、ビニル基、ヘキセニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、及びヘプテニル基を例示することができる。ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)中のアルケニル基以外のケイ素に結合している有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、若しくは同様のアルキル基;又はフェニル、トリル、キシリル、又は同様のアリール基を例示することができる。
強化フィラー(B1b)
強化フィラー(B1b)は、例えばシリカであってもよい。シリカは、例えば、Cabotから商標Cab-O-Sil MS-75Dとして販売されているものなどのヒュームド(熱分解)シリカであってもよく、あるいは沈降シリカであってもよい。シリカの粒径は、例えば0.5μm~20μm、あるいは1μm~10μmの範囲である。シリカは、例えばシリカをシラン又はポリシロキサンで処理することによって製造された処理済シリカであってもよい。シリカを処理するために使用されるシラン又はポリシロキサンは、通常、シリカ表面に結合する親水性基、並びに脂肪族不飽和炭化水素若しくは炭化水素オキシ基及び/又はSiに結合している水素原子を含む。
シリカは、例えばSiに結合している少なくとも1つのアルコキシ基とSiに結合している少なくとも1つのアルケニル基又はSiに結合している少なくとも1つの水素原子とを含むシランなどの例えばアルコキシシランを用いて処理することができる。アルコキシシランは、少なくとも1つの脂肪族不飽和炭化水素基を含むモノアルコキシシラン、ジアルコキシシラン、又はトリアルコキシシラン(例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、又はビニルメチルジメトキシシランなどのビニルアルコキシシラン等)であってもよい。Siに結合しているアルコキシ基は、シリカ表面に結合するシラノール基へ容易に加水分解することができる。
あるいは、シリカは、Siに結合しているアルケニル基及びシラノール末端基を含むポリシロキサン、例えばオリゴマー状オルガノポリシロキサンを用いて処理することができる。
シリカは、例えば、シリカに対して2重量%~60重量%の、アルケニル基を含むアルコキシシラン又はアルケニル基を含むオリゴマー状オルガノポリシロキサンを用いて処理することができる。
オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)
Siに結合している水素原子を1分子当たり少なくとも2個有するオルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)は、例えば低分子量有機ケイ素樹脂又は短鎖若しくは長鎖のオルガノシロキサンポリマーであってもよく、これらは直鎖であっても環状であってもよい。オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)は、好ましくはジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)のアルケニル又は他の脂肪族不飽和基と反応可能な、ケイ素に結合している水素を1分子当たり少なくとも3個有する。オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)は、例えば一般式
SiO(R SiO)(RHSiO)SiR 又は
Figure 0007128193000001
(式中、Rは、最大10個の炭素原子を有するアルキル又はアリール基を意味し、Rは基R又は水素原子を意味し、pは0~20の値を有し、qは1~70の値を有し、ケイ素に結合している水素原子が1分子当たり少なくとも2個又は3個存在する)
を有していてもよい。R4は、例えばメチル基などの1~3個の炭素原子を有する低級アルキル基であってもよい。オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)は、例えば25℃で1~150mPa.s、あるいは25℃で2~100mPa.s又は5~60mPa.sの粘度を有していてもよい。オルガノポリシロキサン(B2)の平均重合度は、例えば1分子当たり30~400個のシロキサン単位の範囲内であってもよい。好適なオルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)の例としては、トリメチルシロキサン末端ブロックポリメチルヒドロシロキサン、ジメチルヒドロシロキサン末端ブロックメチルヒドロシロキサン、ジメチルシロキサンメチルヒドロシロキサンコポリマー、及びテトラメチルシクロテトラシロキサンが挙げられる。オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)は、これらの材料のうちの2種以上の混合物を含んでいてもよい。
オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)中のSi-H基とジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)中の脂肪族不飽和基とのモル比は、好ましくは少なくとも1:1であり、最大8:1又は10:1であってもよい。例えば、Si-H基対脂肪族不飽和基のモル比は1.5:1~5:1の範囲である。
ヒドロシリル化触媒(C)
ヒドロシリル化触媒(C)は、好ましくは白金族金属(周期表のVIII族)又はその化合物である。白金及び/又は白金化合物、例えば微粉末白金;塩化白金酸又は塩化白金酸のアルコール溶液;塩化白金酸のオレフィン錯体;塩化白金酸とアルケニルシロキサンとの錯体;白金-ジケトン錯体;シリカ、アルミナ、炭素、又は類似の担体上の金属白金;又は白金化合物を含む熱可塑性樹脂粉末が好ましい。他の白金族金属に基づく触媒は、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、又はパラジウム化合物によって例示することができる。例えば、これらの触媒は、以下の式で表すことができる:RhCl(PPh、RhCl(CO)(PPh、Ru(CO)12、IrCl(CO)(PPh、及びPd(PPh(これらの中のPhはフェニル基を表す)。
触媒(C)は、好ましくはポリオルガノシロキサン組成物(B)を基準として0.5~100ppmwの白金族金属、より好ましくは1~50ppmの量で使用される。ヒドロシリル化触媒(C)は、ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)のアルケニル基とオルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)のSi-H基との反応を触媒する。
添加剤-成分D
成分(D)は、熱可塑性エラストマーのための望まれる加工特性又は性能特性を得るために本発明の熱可塑性エラストマー組成物中に存在する。
そのような追加の成分としては、例えば、軟化鉱油、可塑剤、他の無機フィラー(すなわち(B1b)強化フィラーを除く)、粘度調整剤、安定化剤、潤滑剤、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、熱可塑性エラストマー、及び耐火添加剤;顔料及び/又は染料などの着色剤;回折顔料などのエフェクト顔料;真珠光沢剤などの干渉顔料;反射顔料、及びこれらの混合物並びに上述した顔料のいずれかの混合物;UV安定化剤、老化防止剤、酸化防止剤、流動化剤、摩耗防止剤、離型剤、安定化剤、可塑剤、耐衝撃改良剤、界面活性剤、光沢剤、フィラー、繊維、ワックス、及びこれらの混合物、及び/又はポリマーの分野で周知の任意の他の添加剤が挙げられる。
そのような成分は、単独で又は組み合わせて使用されるべきである。成分(D)の添加量は、最大で組成物全体の30重量%とすべきである。好ましくは、1種以上の成分(D)が存在する場合、前記添加剤の総累計量は、典型的には、組成物の総重量の0.01~20重量%、好ましくは0.01~10重量%、好ましくは0.01~5重量%を占める。
鉱油は、通常、C15~C40の範囲の石油留分、例えば白油、流動パラフィン、又はナフテン油である。使用される場合、鉱油は、例えば熱可塑性有機ポリマー(A)と予め混合されていてもよい。鉱油は、例えば、熱可塑性有機ポリマー(A)を基準として0.5~20重量%で存在することができる。
可塑剤は鉱油と組み合わせて、又は鉱油の代わりに存在していてもよい。好適な可塑剤の例としては、イソプロピル化トリアリールリホスフェート、レゾルシナルビス-(ジフェニルホスフェート)、又はGreat Lakes Chemical Corporationから商標Reofos(登録商標)RDPとして販売されているホスフェートエステルなどのホスフェートエステル可塑剤が挙げられる。そのような可塑剤は、例えば0.5%から15%までの範囲で使用することができる。
他の無機フィラーの例としては、タルク又は炭酸カルシウムが挙げられる。フィラーはこれらの表面を疎水性にするために処理されていてもよい。そのようなフィラーは、存在する場合、好ましくはシリカなどの強化フィラー(B1b)よりも低い量で存在する。前記フィラーは、熱可塑性有機ポリマー(A)又はシリコーンベース(B1)のいずれかと予め混合されていてもよい。
顔料の例としては、カーボンブラック及び二酸化チタンが挙げられる。顔料は、例えば熱可塑性有機ポリマー(A)と予め混合されていてもよい。
安定化剤は、例えば酸化防止剤であってもよく、例えば、商標「Irganox1010」としてBASFから販売されているテトラキス(メチレン(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナメート)メタンなどのヒンダードフェノール酸化防止剤であってもよい。そのような酸化防止剤は、例えば、熱可塑性エラストマー組成物の0.05~0.5重量%で使用することができる。
潤滑剤は、例えば、成形作業における熱可塑性エラストマーの加工性を改善するための表面潤滑添加剤であってもよい。表面潤滑添加剤の例は、商標「Crodamide-EBS」としてCRODAから販売されているエチルブチルステアラミドである。潤滑剤は、例えば熱可塑性エラストマー組成物の0.1~2重量%で使用することができる。
本発明の組成物に難燃性を付与するための難燃性添加剤の使用も本発明の範囲内であると考えられる。本明細書では従来の難燃剤を使用することができ、これは、ポリジブロモスチレン、ジブロモスチレンのコポリマー、ポリブロモスチレン、臭素化ポリスチレン、テトラブロモフタレートエステル、テトラブロモフタレートジオール、テトラブロモフタレート無水物、テトラブロモベンゾエートエステル、ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールAビス(2,3-ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAビス(アリルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAのフェノキシ末端カーボネートオリゴマー、デカブロモジフェニルエタン、デカブロモジフェニルオキシド、ビス-(トリブロモフェノキシ)エタン、エタン-1,2-ビス(ペンタブロモフェニル)、テトラデカブロモジフェノキシベンゼン、エチレンビステトラブロモフタルイミド、臭化アンモニウム、ポリペンタブロモベンジルアクリレート、臭素化エポキシポリマー、臭素化エポキシオリゴマー、及び臭素化エポキシ類などのハロゲン化種からなる群から選択することができる。他の非ハロゲン種は、イソプロピル化トリアリールホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシリルホスフェート、トリフェニルホスフェート、ブチル化トリアリールホスフェート、レゾルシノールビス-(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、メラミンホスフェート、メラミンピロホスフェート、メラミンポリフスフェート、ジメラミンホスフェート、メラミン、メラミンシアヌレート、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、赤リン、ホウ酸亜鉛、及びスズ酸亜鉛などの材料から選択することができる。必要な効果を得るためにどのくらいの量の難燃剤を添加し得るかについては当業者に知られている。それらの量も本明細書においては有用である。
前述したように、本明細書では、上述した熱可塑性エラストマー組成物から加硫された熱可塑性エラストマーを形成するための方法も提供される。熱可塑性材料(A)をシリコーン組成物(B)と接触させることによる。
(A)対(B)の重量比は、50:50~95:5の範囲内である。
最終用途の具体的な必要性に応じて発明の特性を更に操作するために組成物に追加的な成分(D)を添加してもよい。
熱可塑性エラストマーは、添加剤(D)(存在する場合)と予め混合されていてもよい熱可塑性有機ポリマー(A)(すなわち=(A)+(D、存在する場合))を、
(B1)
(B1a)1分子当たり平均少なくとも2個のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンポリマー(好ましくはガム)、
(B1b)ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)を基準として1~50重量%の強化フィラー、
を含むシリコーンベース、及び
(B2)ケイ素に結合している水素基を1分子当たり平均少なくとも2個含むオルガノヒドリドシリコーン化合物、
を含有するシリコーン組成物B;
(C)ヒドロシリル化触媒;
と接触させることにより製造される。
上述した成分は、通常は高温、例えば100℃~250℃の範囲の温度で接触させられる。160℃~240℃、あるいは180℃~220℃の範囲の温度を都合よく使用することができる。ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)のアルケニル基とオルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)のSi-H基との反応は、シリコーン組成物(B)と(A)+(D、存在する場合)の予備混合物との混合と同時に進行し、加硫された熱可塑性エラストマー組成物が生成する。
成分は、熱可塑性有機ポリマー(A)中にシリコーン成分を均一に分散させることができる任意の装置の中で混合される。(A)+(D、存在する場合)の予備混合物、及びシリコーン組成物(B)は、例えば押出機の中でブレンドすることができる。押出機は、一軸押出機、二軸押出機、又は多軸押出機であってもよい。二軸押出機、特に40を超える長さ/直径(L/D)比を有するものが通常適している。スクリュー速度は例えば150~300rpmであってもよい。押出機中の(A)+(D、存在する場合)の予備混合物及びシリコーンベース(B1)の滞留時間は、例えば30~240秒であってもよい。
シリコーンベース(B1)を押出機又は他の混合装置に供給する前に、ジオルガノポリシロキサンポリマー(好ましくはガム)(B1a)と強化フィラー(B1b)とを予め混合することによって、シリコーンベースを調製することができ、あるいはジオルガノポリシロキサンポリマーガム(B1a)及び強化フィラー(B1b)を別々に混合装置に供給することができる。シリコーンベース(B1)は、押出機の初期加工セクションにおいて(A)+(D、存在する場合)の予備混合物と混合することができる。(A)+(D、存在する場合)の予備混合物は、例えば、熱可塑性有機ポリマーを溶融するのに十分に高い温度で運転される共回転二軸押出機の主供給物の中に導入することができる。シリコーンベース(B1)は、例えばギアポンプを使用して、既に溶融しているオレフィンポリマー相に添加することができる。作業環境の質を維持し、副反応を避けるために、不活性ガスのフラッシング又は単段通気若しくは多段通気を使用する脱気を使用することができる。
オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)及びヒドロシリル化触媒(C)は、押出機の次のセクションに添加することができる。オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)及びヒドロシリル化触媒(C)の両方が組成物に添加される場合、ジオルガノポリシロキサンの動的硬化又は加硫は、混合段階中に、典型的には押出機内で行われる。オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)及びヒドロシリル化触媒(C)の添加順序は重要ではない。しかしながら、動的加硫を開始するために他の成分を添加する前に、これらの成分のうちのどちらを最初に添加するとしても混合物中に十分に分散させるべきである。例えば、オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)は、(A)+(D、存在する場合)の予備混合物とシリコーンベース(B1)を混合した後に組成物に添加してもよく、混合を続けながら動的加硫を開始するためにヒドロシリル化触媒(C)がその後添加される。あるいは、オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)を、シリコーンベース(B1)と共に組成物に添加することもできる。更なる代替形態では、ヒドロシリル化触媒(C)は、(A)+(D、存在する場合)の予備混合物及びシリコーンベース(B1)とオルガノヒドリドシリコーン化合物とを混合した後に組成物に添加してもよく、混合を続けながら動的加硫を開始するためにオルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)がその後添加される。
別のプラスチック混合装置、例えば、Zブレードミキサー又はバンバリーミキサーなどのバッチ式インターナルミキサーを使用してもよい。成分は上述した順序で混合することができ、これは、ヒドロシリル化触媒を添加して動的加硫を開始する前に、シリコーンベース(B1)とオルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)が熱可塑性ポリウレタンポリマー中によく分散されるのに十分な混合時間を可能にする。
2つの成分の重量比(A):(B)は、常に(A)+(B)の合計量を100とした(A)と(B)のそれぞれの量である。
(D)が存在する場合の(A)+(D)の予備混合物対シリコーン組成物(B)の重量比は、通常50:50~95:5の範囲内である。この範囲内では、シリコーン組成物(B)中のシリカの量、(D)が存在する場合の(A)+(D)の予備混合物とシリコーン組成物(B)の重量比、及びシリコーンの架橋密度は、柔らかい手触り、機械的性能、耐湿性、化粧品に対する耐薬品性、及び耐引っ掻き性の望まれるバランスを与えるように変えることができる。シリコーンの架橋密度は、特にアルケニル基間のシロキサン鎖長に関して、使用されるジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)を変えることによって変更することができる。2個の末端アルケニル基のみを有する長鎖ジオルガノポリシロキサンポリマーガム(B1a)は、より軟らかい熱可塑性エラストマーを形成し、より多くのアルケニル基又はより短い鎖長を有するガムの場合があるジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)は、より硬い熱可塑性エラストマーを形成するであろう。
使用
上述した熱可塑性エラストマー組成物の硬化により得られるエラストマーでは、高い機械的性能、耐引っ掻き性、及び改善された耐久性が、望ましい柔らかな感触と組み合わされ、例えば以下のような広範囲の用途において使用することができる:
熱可塑性エラストマーは、例えば、ギアノブ、シートベルトコネクタ、内装マット、エアバッグの保護カバー、ダッシュボード及びアームレスト用のオーバーモールドスキンなどの自動車用途のための部品又は構成要素;ダクト(エアダクト等)、ケーブル絶縁、オイルホース及びタンク、エアバッグカバースキン、ステアリングホイールスキン、ギアノブ、グリップハンドル、アームレスト、内装スキン、カーマット(カップホルダー、ビン、グローブボックスマット等)、小さなノブ、スイッチなどの機能性自動車部品;並びにグローブボックスパネル、ダッシュボード、及びドアパネルなどの大きい自動車部品(大きいは20cmより大きい表面の意味)を製造するために使用することができる。
熱可塑性エラストマーは、ベルト、ブレスレット、柔らかいテンプルチップ、保護カバー、及びウェアラブル電子機器などの電子機器及び電化製品用途のための部品又は構成要素;ホース、ブーツ、ベロー、ガスケット、柔らかい感触のカバー、キーボードのパームレスト、ラップトップ及びタブレットコンピューティング機器の部品及び保護カバーを製造するためにも使用することができる。
熱可塑性エラストマーは、短距離走、フットボール、ラグビー、テニス、バスケットボール、ランニング、アルペンスキー又はノルディックスキー用の履物の靴底のスポーツ用品用途の要素、並びにゴルフボール及び多くの他のスポーツ用品における部品又は構成要素の製造のためにも使用することができる;
熱可塑性エラストマーは、携帯用電子機器、電気、通信、電化製品の電子デバイス部品用の部品又は構成要素を製造するためにも使用することができる;
熱可塑性エラストマーは、特にカテーテル、血管形成術用バルーン、蠕動式バンドのような医療器具用途における部品又は構成要素の製造のためにも使用することができる;
熱可塑性エラストマーは、腕時計用バンド、GPS用ブレスレット、サングラスや老眼鏡用のテンプルチップ及び鼻パッドなどのウェアラブルアイテム又はその部品若しくは構成要素の製造のためにも使用することができる。そのようなウェアラブルアイテムは、香水、保湿剤、及びクリームなどの皮膚上の様々な化粧薬品、並びに汗などの皮膚滲出液と、ヒトの皮膚との長時間の接触の間、それらの特性を保持する。
熱可塑性エラストマーは、最も一般的に使用される化学薬品に曝された場合の安定性及び低汚染性と共に耐久性のある審美的、触覚的、及び人間工学的な特性、並びに高い機械的性能、耐摩耗性、及び耐引っ掻き性を必要とする一般的なゴム用途においても使用することができる。通気性雨具としてのコンベアベルト。その本質的なエラストマー特性のため、これはミラーシール、内装及び外装のシールなどの気候の遮断のためにも使用することができる。耐引っ掻き性、耐久性、及びエラストマー特性の組み合わせのため、これは靴用途のためにも使用することができる。
熱可塑性エラストマーは、保護カバー;液体ライン部品及びエアダクト(非自動車用);建築用シール;瓶の栓;家具の構成要素;携帯機器用の耐久性のある柔らかい感触のグリップ;シール、瓶、缶、カップなどの包装部材;医療及び衛生用器具;調理器具の部品及び付属品;などの他の用途の製造のためにも使用することができる。
熱可塑性エラストマーは、熱可塑性フィルム、熱可塑性シート、及びしぼあり又はなしの表面を有する合成皮革を形成するために、押し出し、共押し出し、押し出し-ラミネート、カレンダー加工、押し出し-カレンダー加工、又はラミネート加工をすることができる。例えば、これは合成皮革製品を形成するラミネートを作製する繊維製品に適用することができる。複雑な積層体を形成するために、相溶性材料、熱可塑性材料、合成織布又は不織布を用いた共押出し又は後処理を行ってもよい。複雑なラミネートを形成するために、適切なプライマー又は界面材料を使用して、非相溶性熱可塑性材料、合成又は天然の織布又は不織布を用いた共押出し又は後処理を行ってもよい。
そのような用途の例は以下の通りである:
シート、ドアパネルカバー、ギアノブ、アームレスト、ステアリングホイール、ホイールカバーなどの自動車用途の合成皮革;
柔らかい感触を与える、ラップトップ又はタブレットのような電子機器などのエレクトロニクス用途の電化製品のための合成皮革;
時計のバンド又はフィットネス追跡デバイスのためのストラップのようなスポーツ用品及び履物用途のための合成皮革;
本発明の熱可塑性エラストマー組成物及び相溶性材料を用いた、オーバーモールド、共押出、又はバックシート成形部品に基づいた2K又はツーショット射出成形部品;
本発明の熱可塑性エラストマー組成物及び非相溶性材料を用い、それに加えてこれらを接着するための適切な接着促進剤又は技術を使用した、オーバーモールド、共押出、又はバックシート成形された部品に基づいた2K又はツーショット射出成形部品。
2つの成分の重量比(A):(B)は、常に(A)+(B)の合計量を100とした(A)と(B)のそれぞれの量である。
熱可塑性有機ポリエーテルブロックアミドコポリマー対シリコーン組成物(B)の重量比は、通常50:50~95:5の範囲内である。この範囲内では、シリコーン組成物(B)中のシリカの量、熱可塑性有機ポリエーテルブロックアミドコポリマー対シリコーン組成物(B)の重量比、及びシリコーンの架橋密度は、柔らかい手触り、機械的性能、耐湿性、化粧品に対する耐薬品性、及び耐引っ掻き性の望まれるバランスを与えるように変えることができる。シリコーンの架橋密度は、特にアルケニル基間のシロキサン鎖長に関して、使用されるジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)(例えばガム)を変えることによって変更することができる。2個の末端アルケニル基のみを有する長鎖ジオルガノポリシロキサンポリマーガム(B1a)は、より軟らかい熱可塑性エラストマーを形成し、より多くのアルケニル基又はより短い鎖長を有するジオルガノポリシロキサンガム(B1a)は、より硬い熱可塑性エラストマーを形成するであろう。
耐引っ掻き性、耐久性、及びエラストマー特性の組み合わせのため、そのような材料は履物用途のために使用することができる。
本発明を以下の実施例によって説明するが、この中で部及びパーセンテージは別段の記載がない限り重量基準である。
実施例で使用した材料は次のとおりである:
・Si-ゴム1:ビニル末端ジオルガノポリシロキサンガム及びシリカを含む、無触媒シリコーンゴムベース。このベースは、ASTM D-926-08に従ってWilliams平行板プラストメーターを使用して測定される360mm/100の可塑性値を有する。Si-ゴム1は、硬化後に70のショアA硬度を有することが意図されている。
・Si-ゴム2:ビニル末端ジオルガノポリシロキサンガム及びシリカを含む、無触媒シリコーンゴムベース。このベースは、ASTM D-926-08に従ってWilliams平行板プラストメーターを使用して測定される169mm/100の可塑性値を有する。Si-ゴム2は、硬化後に40のショアA硬度を有することが意図されている。
・上記のSiゴムベースを硬化させることができる適切な触媒濃度を有するシリコーン系触媒溶液。
・PEBA3:ショアDが25である熱可塑性有機ポリエーテルブロックアミドコポリマー。
・PEBA1:ショアDが41である熱可塑性有機ポリエーテルブロックアミドコポリマー。
・TPU1:脂肪族TPU Desmopan 85085 DP0063
・TPU2:芳香族TPU Pearlthane 11T85
成分を混合することによって熱可塑性エラストマーを調製し、二軸押出機を使用して加硫を行った。処理セクションを160℃から240℃までの範囲で加熱した。スクリュー速度は150~400rpmであった。Si-ゴム1又は2を押出機の最初のセクション内の有機熱可塑性プレブレンドに添加し、次いで、オルガノヒドリドポリシロキサン架橋剤と、熱可塑性マトリックス内のシリコーン組成物の加硫を開始する触媒とを添加した。材料の割合は表1及び3に記載されている。
光沢測定
光沢は、固定した強度及び角度で光線を表面上に投射し、等しいが反対の角度での反射光の量を測定することによって決定する。
Figure 0007128193000002
機械的試験及び耐引っ掻き性試験のための試験片は、射出成形によって作製した。射出成形のための加熱温度は180℃~220℃に設定し、モールド温度は40℃に設定した。機械的特性は、下の表2に示されている通りに国際規格に従って試験した。
Figure 0007128193000003
比較例(表2)は、(純粋なPEBA1と比較した)硬度の低下における本発明の利点及び更には柔軟性の増加を示している。
本発明においてエラストマー性能が維持され、極限伸び値が400%を超えることを観察することができる。
本発明は、確実に架橋させ、同様のPEBAを使用し続けるために、適切な硬化剤溶液及び濃度を有する様々なシリコーンSiゴム組成物を使用することによって、柔軟性、硬度、弾性、及び光沢などの様々な特性を操作可能であることが観察できる。
Figure 0007128193000004
機械的試験及び耐引っ掻き性試験のための試験片は、射出成形によって作製した。射出成形のための加熱温度は180℃~220℃に設定し、モールド温度は40℃に設定した。機械的特性は、下の表4に示されている通りに国際規格に従って試験した。
Figure 0007128193000005
比較例(表4)であるシリコーンを含まないエラストマーは、本発明のシリコーン系エラストマーとして、80のショアA(PEBA3)硬度を示す。
表4の比較例は、本発明の様々な組成物が、同様の硬度を維持しながらも、PEBA3と比較して、室温で測定される100%、200%、及び300%伸びでの機械的性能の増加に役立つことを示している。
本発明に基づく製品の極限性能は、400%を超える極限伸び値を有するエラストマー特性を裏付ける。
本発明の別の利点は表面光沢の重要な低下である:純粋なCoPAは光沢を有する一方で、材料中にシリコーン相を添加すると固有のマット効果がもたらされる。

本出願は例えば以下の発明も提供する。
[1] 熱可塑性エラストマー組成物であって、
(A)
(A1)ポリアミドブロックコポリマー、及び
(A2)(A1)を除く1種以上の熱可塑性有機ポリマー、
を含む熱可塑性材料と、
(B)
(B1)
(B1a)25℃で少なくとも1,000,000mPa.sの粘度及び1分子当たり平均少なくとも2個のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンポリマーと、
(B1b)ポリマー(B1a)の1~50重量%の量の強化フィラーと、
を含有するシリコーンベース、及び
(B2)ケイ素に結合している水素基を1分子当たり平均少なくとも2個含むオルガノヒドリドシリコーン化合物、
を含有するシリコーン組成物;
(C)ヒドロシリル化触媒;
のブレンドを含有し、任意選択的に(D)1種以上の添加剤を追加で含有していてもよく、
重量比(A):(B)が50:50~95:5の範囲内であり、成分B2及びCが、前記シリコーン組成物Bを硬化させるのに十分な量で存在する、熱可塑性エラストマー組成物。
[2] 前記ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)がジオルガノポリシロキサンガムである、上記[1]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[3] 前記強化フィラー(B1b)がシリカである、上記[1]又は[2]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[4] 前記シリカ強化フィラー(B1b)が、前記ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)を基準として2~20重量%で存在する、上記[3]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[5] 前記シリカ強化フィラー(B1b)が、前記ジオルガノポリシロキサンガム(B1a)を基準として6~20重量%で存在する、上記[3]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[6] 上記[1]~[5]のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物から硬化された熱可塑性エラストマー。
[7] スポーツ用品、履物、自動車、電化製品、電子機器、携帯用電子機器、電気、通信、及び医療用途のための部品又は構成要素であって、上記[6]に記載の熱可塑性エラストマーを含む、部品又は構成要素。
[8] サングラス、老眼鏡、又はウェアラブル電子機器のためのブレスレット又は支持パッドなどのウェアラブルアイテムであって、上記[6]に記載の熱可塑性エラストマーを含む、ウェアラブルアイテム。
[9] 使用の際に着用者の皮膚と接触することが意図されたウェアラブルアイテムを形成するための、上記[1]~[5]のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物から硬化された熱可塑性エラストマーの使用。
[10] スポーツ用品、履物、自動車、電化製品、電子機器、携帯用電子機器、電気、通信、及び医療用途のための部品若しくは構成要素における、又はそれらのための、上記[1]~[5]のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物から硬化された熱可塑性エラストマーの使用。
[11] 上記[6]に記載の熱可塑性エラストマーの形成方法であって、
(A)
(A1)ポリアミドブロックコポリマー、及び
(A2)(A1)を除く1種以上の熱可塑性有機ポリマー、を含む熱可塑性材料;
(B1)(B1a)25℃で少なくとも1,000,000mPa.sの粘度及び1分子当たり平均少なくとも2個のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンと(B1b)前記ジオルガノポリシロキサン(B1a)を基準として1~50重量%の強化フィラーとを含有するシリコーンベース;
(B2)ケイ素に結合している水素基を1分子当たり平均少なくとも2個含むオルガノヒドリドシリコーン化合物;及び
(C)ヒドロシリル化触媒;
を混合することを含み、熱可塑性有機ポリエーテルブロックアミドコポリマー対前記シリコーンベース(B1)及び前記オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)の合計重量の重量比が50:50~95:5の範囲内である、方法。
[12] 前記熱可塑性有機ポリエーテルブロックアミドコポリマー(A)、前記シリコーンベース(B1)、前記オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)、及び前記ヒドロシリル化触媒(C)が、100℃~250℃の範囲の温度で接触させられる、上記[11]に記載の方法。
[13] 前記熱可塑性有機コポリマー(A)、前記シリコーンベース(B1)、前記オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)、及び前記ヒドロシリル化触媒(C)が押出機の中でブレンドされる、上記[11]又は[12]に記載の方法。
[14] 前記熱可塑性エラストマーが、形成の後、熱可塑性フィルム又は熱可塑性シートを形成するために、押し出し、共押し出し、ラミネート加工、カレンダー加工、及び/又は押し出し-カレンダー加工される、上記[11]~[13]のいずれか1項に記載の方法。

Claims (13)

  1. 熱可塑性エラストマー組成物であって、
    (A)
    (A1)硬質ポリアミドブロックとポリエーテルのフレキシブルブロックとを含む熱可塑性有機ポリエーテルブロックアミドコポリマーであって、
    前記硬質ポリアミドブロックが、6~18個の炭素原子を有する脂肪族、脂環式または芳香族のジカルボン酸の1つ以上と、6~12個の炭素原子を有する脂肪族、脂環式または芳香族のジアミンの1つ以上との縮合生成物であり、
    前記ポリエーテルブロックが、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(1,2-プロピレングリコール)、ポリ(1,3-プロピレングリコール)、ポリ(テトラメチレングリコール)およびこれらのコポリマーから選択される、熱可塑性有機ポリエーテルブロックアミドコポリマー、及び
    (A2)(A1)を除く1種以上の熱可塑性有機ポリマー、
    を含む熱可塑性材料と、
    (B)
    (B1)
    (B1a)25℃で少なくとも1,000,000mPasの粘度及び1分子当たり平均少なくとも2個のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンポリマーと、
    (B1b)ポリマー(B1a)の1~50重量%の量の強化フィラーと、
    を含有するシリコーンベース、及び
    (B2)ケイ素に結合している水素基を1分子当たり平均少なくとも2個含むオルガノヒドリドシリコーン化合物、
    を含有するシリコーン組成物;
    (C)ヒドロシリル化触媒;
    のブレンドを含有し、任意選択的に(D)1種以上の添加剤を追加で含有していてもよく、
    重量比(A):(B)が50:50~95:5の範囲内であり、成分B2及びCが、前記シリコーン組成物Bを硬化させるのに十分な量で存在する、熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 前記ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)がジオルガノポリシロキサンガムである、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 前記強化フィラー(B1b)がシリカである、請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 前記シリカ強化フィラー(B1b)が、前記ジオルガノポリシロキサンポリマー(B1a)を基準として2~20重量%で存在する、請求項3に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 前記シリカ強化フィラー(B1b)が、前記ジオルガノポリシロキサンガム(B1a)を基準として6~20重量%で存在する、請求項3に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  6. スポーツ用品、履物、自動車、電化製品、電子機器、携帯用電子機器、電気、通信、及び医療用途のための部品又は構成要素であって、請求項1~5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物から硬化された熱可塑性エラストマーを含む、部品又は構成要素。
  7. サングラス、老眼鏡、又はウェアラブル電子機器のためのブレスレット又は支持パッドなどのウェアラブルアイテムであって、請求項1~5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を含み、前記熱可塑性エラストマー組成物が硬化されて硬化熱可塑性エラストマーを形成している、ウェアラブルアイテム。
  8. 使用の際に着用者の皮膚と接触することが意図されたウェアラブルアイテムを形成するための、請求項1~5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物から硬化された熱可塑性エラストマーの使用。
  9. スポーツ用品、履物、自動車、電化製品、電子機器、携帯用電子機器、電気、通信、及び医療用途のための部品若しくは構成要素における、又はそれらのための、請求項1~5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物から硬化された熱可塑性エラストマーの使用。
  10. 請求項1~5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を混合することを含む、硬化熱可塑性エラストマーの形成方法。
  11. 前記熱可塑性材料(A)、前記シリコーンベース(B1)、前記オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)、及び前記ヒドロシリル化触媒(C)が、100℃~250℃の範囲の温度で接触させられる、請求項10に記載の方法。
  12. 前記熱可塑性材料(A)、前記シリコーンベース(B1)、前記オルガノヒドリドシリコーン化合物(B2)、及び前記ヒドロシリル化触媒(C)が押出機の中でブレンドされる、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記熱可塑性エラストマーが、形成の後、熱可塑性フィルム又は熱可塑性シートを形成するために、押し出し、共押し出し、ラミネート加工、カレンダー加工、及び/又は押し出し-カレンダー加工される、請求項1012のいずれか1項に記載の方法。
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