JP7127531B2 - 成形構造体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、成形構造体の製造方法及び成形構造体に関する。
従来、成形構造体として、板状体の一方の面に樹脂部材が設けられたものが知られている(下記特許文献1)。特許文献1には、アッパーボード(板状体)の裏面にブラケット(樹脂部材)が取り付けられている構成のものが記載されている。
特開2014-205390号公報
上記構成のものでは、樹脂部材と板状体とを一体化させる作業(接着やビス止めなど)が必要となり、作業工数が増えてしまうという問題点がある。
本明細書で開示される技術は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、成形構造体の製造に係る作業工数を減らすことを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、本明細書で開示される成形構造体の製造方法は、繊維からなるマットに熱硬化性樹脂を付与することで板状体を形成する板状体形成工程と、前記板状体を加熱しつつ一対の成形型によってプレス成形するプレス成形工程と、前記一対の成形型のうち一方の成形型と前記板状体とによって構成された成形空間に樹脂を射出することで樹脂部材を前記板状体と接合された状態で成形する射出成形工程と、を備えることに特徴を有する。
プレス成形工程においては、板状体に含まれた熱硬化性樹脂が加熱されることで硬化する。これにより、板状体に含まれた繊維同士を互いに結合させることができる。また、射出成形工程においては、成形空間が一方の成形型と板状体とによって構成されており、このような成形空間に樹脂を射出することで、樹脂部材を板状体と一体的に成形することができる。このため、樹脂部材と板状体とを一体化させる作業(接着やビス止め等)を削減することができ、製造に係る作業工数を減らすことができる。
また、前記熱硬化性樹脂は、発泡性を有しており、前記射出成形工程では、発泡した前記熱硬化性樹脂の一部が前記成形空間に入り込む前に前記成形空間に前記樹脂を射出するものとすることができる。発泡性を有する熱硬化性樹脂を用いることで、軽量化を図ることができる。しかしながら、発泡した熱硬化性樹脂が成形空間に入り込むと、成形空間に射出された樹脂の流動を妨げる場合があり、成形不良の原因となる。発泡した熱硬化性樹脂の一部が成形空間に入り込む前に成形空間に樹脂を射出することで、このような事態を抑制することができる。
また、上記課題を解決するために、本明細書で開示される成形構造体は、繊維及び熱硬化性樹脂を少なくとも含む板状体と、前記板状体における一方の面の一部を成形空間を構成する面とした射出成形によって成形された樹脂部材と、を備えるものとすることができる。射出成形によって樹脂部材を板状体と一体的に成形することができるため、樹脂部材と板状体とを一体化させる作業(接着やビス止め等)を削減することができ、製造に係る作業工数を減らすことができる。
また、前記板状体は、乗物用内装材を構成するものとされ、前記樹脂部材は、他部材に取り付けられる取付部材であるものとすることができる。このような構成とすれば、取付部材を介して板状体と他部材とを組み付けることができる。
また、前記乗物用内装材は、車両用のドアトリムであり、前記他部材は、車両用のドアパネルであるものとすることができる。このような構成とすれば、取付部材を介して板状体とドアパネルとを組み付けることができる。
本発明によれば、成形構造体の製造に係る作業工数を減らすことができる。
一実施形態に係るドアトリムを示す断面図 板状体形成工程を示す図 成形装置を示す断面図 プレス成形工程を示す断面図 射出成形工程を示す断面図
本発明の一実施形態を図1から図5によって説明する。本実施形態では、成形構造体として、車両用のドアトリム10(乗物用内装材)を例示する。ドアトリム10は、車両用のドアに取り付けられるもので、図1に示すように、トリムボード20(板状体)と、トリムボード20上に設けられたクリップ座21(取付部材、樹脂部材)と、トリムボード20上に設けられた複数の取付ボス22と、を備える。なお、図1の下側が車室内側であり、図1の上側が車室外側である。クリップ座21(車両用のドアパネルに取り付けられる取付部材、樹脂部材)は、クリップ23を介して、車両用のドアが備えるドアパネル11(他部材、車両用のドアパネル)に取り付けられている。なお、本実施形態では、1つのクリップ座21と2つの取付ボス22を備える構成を例示しているが、これらの個数は適宜変更可能である。
取付ボス22は、例えば円筒状をなしており、ビス24によって他部材25に取り付けられている。なお、このような取付ボス22は熱カシメによって他部材25に取り付けられていてもよい。他部材25は、例えば、ドアトリム10を構成する部材であり、このような部材としては、ドアポケット、オーナメント、アームレスト等を例示することができる。クリップ座21及び取付ボス22は、例えば、トリムボード20の裏面20A(板状体における一方の面)に設けられている。言い換えると、クリップ座21及び取付ボス22は、トリムボード20の意匠面20B(板状体における他方の面)とは反対側の面に設けられている。
ドアトリム10を構成する板状体であるトリムボード20は、繊維及び発泡した熱硬化性樹脂を含むものとされ、プレス成形によって成形される。また、クリップ座21及び取付ボス22は、それぞれ樹脂部材であり、射出成形によって成形されている。次にドアトリム10の製造方法について説明する。本実施形態のドアトリム10の製造方法は、トリムボード20の基になる板状体30を形成する板状体形成工程と、板状体30をプレス成形することでトリムボード20とするプレス成形工程と、クリップ座21及び取付ボス22を成形する射出成形工程と、を備える。
図3にプレス成形工程及び射出成形工程を実行するための成形装置35を示す。成形装置35は、一対の成形型40,50と、射出装置55と、を備える。成形型40は、例えばキャビ型であり、成形型50は、例えばコア型である。成形型40における板状体30との対向面には、凹部41が形成されており、凹部41の内面がトリムボード20の意匠面20Bに倣う形状をなす成形面41Aとなっている。また、成形型50における板状体30との対向面は、トリムボード20の裏面20Aに倣う形状をなす成形面50Aとなっている。成形面50Aには、クリップ座21の形状に倣う形状の凹部51や、取付ボス22の形状に倣う凹部52がそれぞれ形成されている。なお、本実施形態では、成形型50が、成形型50の大部分を構成する型本体部53と、型本体部53に対してスライド変位可能なスライド型54と、によって構成されているものを例示しているが、これに限定されない。なお、このようなスライド型54はアンダーカット部を有するクリップ座21を型抜きするために設けられている。
また、成形型50には、射出装置55が設けられ、射出装置55から射出された樹脂は、ランナー56を通じて凹部51に射出され、ランナー57を通じて、2つの凹部52のうち一方の凹部52に射出される。隣り合う2つの凹部52は、成形面50Aに形成された溝であるランナー58によって接続されている。このため、一方の凹部52に射出された樹脂は、ランナー58を通って他方の凹部52に射出される。
成形型40は、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ、エアシリンダ、油圧シリンダなど)によって、成形型50に対して接近又は離間させることが可能となっている。これにより、一対の成形型40,50の型閉じ及び型開きが可能な構成となっている。また、成形型40,50には、加熱手段61(例えばヒータ)が設けられており、成形面41A,50Aを加熱することが可能となっている。なお、成形面41A,50Aを加熱する加熱手段として、成形型40,50に加熱用の流体(加圧水等)を流す流路を設けてもよい。
また、成形型50における成形型40との対向面には、圧力センサ59が設けられている。この圧力センサ59は、型閉じ時の圧力を検出することが可能となっている。圧力センサ59は、成形装置35が備える制御部60に対して電気的に接続されている。これにより、制御部60は、圧力センサ59によって検出された圧力に基づいて一対の成形型40,50が型閉じされたことを検知することが可能となっている。制御部60は、射出装置55の動作を制御することが可能となっている。圧力センサ59としては、歪みゲージを用いたセンサや圧電素子を用いたセンサ等を例示することができる。
(板状体形成工程)
板状体形成工程では、図2に示すように、繊維からなるマット31の表裏両面に対してスプレー等の塗布手段32によって液状の熱硬化性樹脂33を塗布(付与)することで板状体30を形成する。この状態では、熱硬化性樹脂33が硬化していないため、板状体30は軟らかい状態である。なお、マット31は例えば不織布とされ、マット31に用いる繊維としては、木材等を解織して得た木質繊維、ケナフ等の靭皮植物繊維、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維、合成樹脂繊維等を用いることができる。また、熱硬化性樹脂33は発泡性を有しており、所定温度以上に加熱されることによって発泡する構成となっている。発泡性の熱硬化性樹脂33としては、例えば、発泡剤が添加された熱硬化性のポリウレタン樹脂等を用いることができる。なお、熱硬化性樹脂33に用いる樹脂は、これに限定されず、例えば、発泡性を有するエポキシ樹脂や発泡性を有するフェノール樹脂等を用いることも可能である。なお、熱硬化性のポリウレタン樹脂は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分と反応させることで得ることができる。
(プレス成形工程)
板状体形成工程の後に実行されるプレス成形工程では、図3に示すように一対の成形型40,50の間に板状体30を配置し、図4に示すように、加熱手段によって加熱された状態の一対の成形型40,50を型閉じすることで、一対の成形型40,50によって、板状体30を加熱しつつ、プレス成形する。これにより、板状体30は、成形面41A,50Aの形状に倣う形状に賦形され、トリムボード20となる。このプレス成形工程では、板状体30において、マット31の表裏両面に対して塗布された熱硬化性樹脂33(図2参照)がマット31の内部に浸透する。そして、板状体30に含まれる熱硬化性樹脂33が加熱されることで、熱硬化性樹脂33は硬化すると共に発泡する。
また、プレス成形工程では、一対の成形型40,50を型閉じすることで、図4に示すように、成形型50の凹部51,52の開口が板状体30によって塞がれる。これにより、凹部51の内面と板状体30の裏面20Aによってクリップ座21を射出成形するための成形空間S1が形成された状態となり、凹部52の内面と板状体30の裏面20Aによって、取付ボス22を射出成形するための成形空間S2が形成された状態となる。
(射出成形工程)
射出成形工程では、図5に示すように、射出装置55から液状の樹脂を成形空間S1,S2,S2にそれぞれ射出する。なお、射出する樹脂としては、例えば、非発泡性の熱硬化性樹脂(熱硬化性ポリウレタン樹脂等)を用いることができる。成形空間S1(一方の成形型と板状体とによって構成された成形空間)に充填された樹脂は、成形型50の熱によって硬化することで、板状体30の裏面20Aと接合された状態のクリップ座21となる。また、成形空間S2(一方の成形型と板状体とによって構成された成形空間)に充填された樹脂は、成形型50の熱によって硬化することで、板状体30の裏面20Aと接合された状態の取付ボス22となる。
つまり、クリップ座21は、裏面20Aの一部を「成形空間S1を構成する面」とした射出成形によって成形されており、取付ボス22は、裏面20Aの一部を「成形空間S2を構成する面」とした射出成形によって成形されている。また、ランナー58に充填された樹脂は硬化することで、隣り合う取付ボス22同士を繋ぐリブ26(樹脂部材)として成形される。つまり、ランナー58は樹脂の流通路であると共にリブ26を成形するための成形空間でもあると言うことができる。なお、成形空間S1,S2,S2に射出する樹脂としてはABS樹脂のような熱可塑性樹脂を用いてもよく、その場合には、成形空間S1,S2に充填された溶融樹脂が冷却固化することでクリップ座21や取付ボス22が成形される。
なお、成形空間S1,S2に樹脂を射出するタイミングは、プレス成形工程の完了と同時であってもよいし、プレス成形工程が完了した後であってもよい。しかしながら、板状体30に含まれる熱硬化性樹脂33が加熱に伴って発泡すると、発泡した熱硬化性樹脂33の一部が成形空間S1,S2やランナー58に入り込む事態が懸念される。このような事態を抑制するために、射出成形工程では、発泡した熱硬化性樹脂33の一部が成形空間S1,S2やランナー58に入り込む前に成形空間S1,S2やランナー58に樹脂を射出する。これを実現するために、本実施形態では、例えば、一対の成形型40,50を型閉じした直後(又は同時)に射出装置55から成形空間S1,S2,S2に樹脂を射出する。
なお、成形空間S1,S2に樹脂を射出するタイミングは、板状体30に含まれる熱硬化性樹脂33の発泡の程度に基づいて決定してもよい。具体的には、熱硬化性樹脂33を構成する各成分を混合してから発泡が開始するまでの間(クリームタイム)に成形空間S1,S2に樹脂を射出することが好ましい。
また、一対の成形型40,50が型閉じしたか否かは、圧力センサ59を用いて判断することができる。圧力センサ59は、型閉じに伴って生じる圧力を検出することができる。このため、制御部60は、圧力センサ59によって検出された圧力が、所定値X1を超えた時点で、一対の成形型40,50が型閉じされたと判断し、射出装置55を駆動させる。なお、所定値X1は、試験等によって求めることができる。これにより、一対の成形型40,50を型閉じした直後に射出装置55から成形空間S1,S2,S2に樹脂を射出することができる。
なお、射出装置55から樹脂を射出するタイミングとしては、発泡した熱硬化性樹脂33の一部が成形空間S1,S2やランナー58に入り込む前に成形空間S1,S2やランナー58に樹脂を充填させるようにするとより好ましい。
次に本実施形態の効果について説明する。本実施形態のプレス成形工程においては、板状体30に含まれた熱硬化性樹脂33が加熱されることで硬化する。これにより、板状体30に含まれた繊維同士を互いに結合させることができる。また、射出成形工程においては、成形空間S1,S2が成形型50と板状体30とによって構成されており、このような成形空間S1,S2に樹脂を射出することで、クリップ座21や取付ボス22を板状体30(トリムボード20)と一体的に成形することができる。このため、板状体30と、クリップ座21(又は取付ボス22)とを一体化させる作業(接着やビス止め等)を削減することができ、ドアトリム10の製造に係る作業工数を減らすことができる。なお、熱硬化性樹脂は、一般的に熱可塑性樹脂と比べて機械的強度が高いため、軽量且つ強度の高いトリムボード20を容易に実現することができる。
また、熱硬化性樹脂33は、発泡性を有しており、射出成形工程では、発泡した熱硬化性樹脂33の一部が成形空間S1,S2やランナー58に入り込む前に成形空間S1,S2に樹脂を射出する。発泡性を有する熱硬化性樹脂33を用いることで、軽量化を図ることができる。しかしながら、発泡した熱硬化性樹脂33が成形空間S1,S2やランナー58に入り込むと、成形空間S1,S2に射出された樹脂の流動を妨げる場合があり、成形不良の原因となる。発泡した熱硬化性樹脂33の一部が成形空間S1,S2やランナー58に入り込む前に成形空間S1,S2に樹脂を射出することで、このような事態を抑制することができる。
また、本実施形態のドアトリム10は、繊維及び熱硬化性樹脂を少なくとも含むトリムボード20(成形後の板状体30)と、トリムボード20における裏面20Aの一部を成形空間S1を構成する面とした射出成形によって成形されたクリップ座21と、を備える。射出成形によってクリップ座21をトリムボード20と一体的に成形することができるため、クリップ座21とトリムボード20とを一体化させる作業(接着やビス止め等)を削減することができ、製造に係る作業工数を減らすことができる。
また、トリムボード20は、ドアトリム10(乗物用内装材)を構成するものであり、クリップ座21は、ドアパネル11に取り付けられる取付部材である。このような構成とすれば、クリップ座21を介してトリムボード20とドアパネル11とを組み付けることができる。
また、樹脂部材(クリップ座21や取付ボス22)をトリムボード20と一体的に形成する方法としては、予め成形しておいた樹脂部材をプレス成形型内に設置し、プレス成形型で板状体30をプレス成形する際に、板状体30と樹脂部材とを接合させる方法(言い換えると、樹脂部材をインサート品としたインサート成形)が考えられる。しかしながら、このような方法では、予め前工程で成形しておいた樹脂部材をプレス成形型内に配置する必要が生じる。本実施形態では、射出成形によって樹脂部材を成形しているため、樹脂部材を成形型内に配置する作業を削減することができる。
また、予め樹脂部材を成形しておく方法の場合、樹脂部材を保管する必要があるが、射出成形であれば、樹脂部材を保管しておく必要がない。このため、樹脂部材の保管場所を確保したり、保管した樹脂部材を管理したりする必要がなく、好適である。
なお、トリムボード20に含まれる熱硬化性樹脂及び樹脂部材(クリップ座21や取付ボス22)を構成する樹脂は、上記したものに限定されず、適宜変更可能である。クリップ座21や取付ボス22を構成する樹脂としては、トリムボード20を構成する樹脂に対する接着性が高いものを用いることが好ましい。例えば、クリップ座21や取付ボス22を構成する樹脂とトリムボード20を構成する樹脂とを同じ種類の樹脂にすれば、相溶性が高くなり、接着性を高くすることができる。また、トリムボード20を構成する樹脂として、例えばポリウレタン樹脂を用いた場合、クリップ座21や取付ボス22を構成する樹脂として、例えばABS樹脂を用いることで接着性を高くすることができ、好適である。
なお、射出成形によって樹脂部材(クリップ座21や取付ボス22)を形成する際には、固化する前の樹脂(射出された樹脂)がトリムボード20を構成する繊維間に含浸し、その後、樹脂が固化することで樹脂部材になるため、トリムボード20に対して樹脂部材が強固に接合される。このような樹脂部材をクリップ座21や取付ボス22のような取付部材として用いることで、トリムボード20と他部材(ドアパネル11や他部材25)とをより強固に組み付けることができ、好適である。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)樹脂部材及び板状体の形状や用途は、上記実施形態で例示したものに限定されない。また、成形構造体は、ドアトリム以外の車両用内装材(インストルメントパネル、ラゲージトリム、パッケージトレイ等)であってもよい。また、成形構造体は、車両以外の乗物に搭載される内装材(乗物用内装材)であってもよいし、内装材以外の部材であってもよい。
(2)マット31に塗布される熱硬化性樹脂33が発泡性を有していないものであってもよい。
(3)上記実施形態では、板状体形成工程において、マット31に対して熱硬化性樹脂を塗布することで板状体30を形成したが、マット31に対して熱硬化性樹脂を付与する手段は塗布に限定されない。例えば、マット31を液状の熱硬化性樹脂中に浸すことでマット31に対して熱硬化性樹脂を付与してもよい。
10…ドアトリム(成形構造体、乗物用内装材)、11…ドアパネル(他部材)、20…トリムボード(板状体)、20A…裏面(板状体における一方の面)、21…クリップ座(樹脂部材、取付部材)、22…取付ボス(樹脂部材、取付部材)、25…他部材、26…リブ(樹脂部材)、30…板状体、31…マット、33…熱硬化性樹脂、40…成形型、50…成形型(一対の成形型のうち一方の成形型)、58…ランナー(成形空間)、S1,S2…成形空間

Claims (2)

  1. 繊維からなるマットに熱硬化性樹脂を付与することで板状体を形成する板状体形成工程と、
    前記板状体を加熱しつつ一対の成形型によってプレス成形するプレス成形工程と、
    前記一対の成形型のうち一方の成形型と前記板状体とによって構成された成形空間に射出樹脂を射出することで樹脂部材を前記板状体と接合された状態で成形する射出成形工程と、を備え
    前記熱硬化性樹脂は、熱硬化性を示すベース樹脂に発泡剤が添加されたものからなり
    前記射出樹脂は、前記ベース樹脂と同じ樹脂からなり、
    前記射出成形工程では、前記一対の成形型が型閉じすると同時に前記射出樹脂を射出することで、発泡した前記熱硬化性樹脂の一部が前記成形空間に入り込む前に前記成形空間に前記射出樹脂射出され
    前記一対の成形型の少なくとも一方には、他方との対向面に、圧力センサが設けられており、
    前記圧力センサは、前記一対の成形型の型閉じに伴って生じる圧力を検出するものであり、
    前記射出成形工程では、前記圧力センサによって検出された圧力が所定値を超えた時点で、前記一対の成形型が型閉じされたと判断し、その判断により前記射出樹脂を射出することで、発泡した前記熱硬化性樹脂の一部が前記成形空間に入り込む前に前記成形空間に前記射出樹脂が射出される、成形構造体の製造方法。
  2. 前記板状体形成工程では、前記繊維からなるマットの表裏両面に対して、液状の前記熱硬化性樹脂を塗布することで、前記板状体を形成する、請求項1に記載の成形構造体の製造方法。
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