JP7126969B2 - 気象観測装置 - Google Patents
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Description
以下、図面を参照しながら、本実施形態に係る気象観測装置の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る気象観測装置の概略図である。気象観測装置1は、ゴム気球2と、ゴム気球2より軽量のラジオゾンデ3と、パラシュート4と、を備える。パラシュート4は、空気抵抗を受けて開度が変更される傘体41と、傘体41の縁から延びて一点(集合点P)でまとめられる複数の吊り索42と、を備える。気象観測装置1において、ゴム気球2とラジオゾンデ3の上面31(ライン取付部31a)とが第1ライン5によって繋がっている。言い換えると、ゴム気球2は、第1ライン5を介してラジオゾンデ3に取り付けられている。また、ラジオゾンデ3の下面32とパラシュート4の吊り索42の先端(集合点P)とが第2ライン6によって繋がっている。言い換えると、吊り索42の先端(集合点P)は、第2ライン6を介してラジオゾンデ3に取り付けられている。傘体41の頂部41aが、気象観測装置1の最も下端に位置している。
上述の実施形態において、気象観測装置1の上昇時(図2)には、傘体41が、ラジオゾンデ3の下方に位置する構成となっているが、これに限られず、例えば、ラジオゾンデ3の横方向(図2の左右方向)において、ラジオゾンデ3及びパラシュート4が並んでいてもよい。すなわち、気象観測装置1の上昇時において、パラシュート4は、傘体41の頂部41aが吊り索42の先端(集合点P)よりも下方に位置する姿勢となっていればよい。言い換えると、パラシュート4を重力方向に見た場合において、傘体41の内面の少なくとも一部が視認可能であればよい。この構成によれば、気象観測装置1の上昇時において、傘体41の内面の少なくとも一部が上方からの空気抵抗を受け、パラシュート4が取り付けられたラジオゾンデ3が下方に引っ張られる。そのため、上空での風による影響(例えば、ラジオゾンデ3の横振り)を抑制することができ、上空におけるラジオゾンデ3の姿勢安定性が向上する。
上述の実施形態において、第1取り付け位置3aはラジオゾンデ3の上面31に設けられ、第2取り付け位置3bはラジオゾンデ3の下面32に設けられている。しかしながら、これに限られず、第1取り付け位置3a及び第2取り付け位置3bは、ラジオゾンデ3の任意の位置に設けられていればよく、第1取り付け位置3aと第2取り付け位置3bとの相対的な位置関係は問わない。
上述の実施形態において、リング7は、図4に示すように円筒形状を有している。しかしながら、これに限られず、リングの形状は、例えば、図5に示すように、上方(ラジオゾンデ3)に向かうにしたがって内径が大きくなる、いわゆる円錐台形状であってもよい。図5は、本実施形態に係る気象観測装置1が備えるリングの変形例である。リング8の内壁面81は、上方(ラジオゾンデ3)に向かうにしたがって内径が大きくなるテーパー形状を有する。
上述の実施形態において、第1ライン5は1本のみであるが、これに限られず、第1ライン5を複数本備えた構成であってよい。この場合には、各第1ライン5にゴム気球2を取り付けることができる。また、例えば、各第1ライン5をラジオゾンデ3に取り付けてもよいし、任意の本数(複数)の第1ライン5を1本にまとめてラジオゾンデ3に取り付けてもよい。また、第2ライン6は1本のみであるが、これに限られず、第2ライン6を複数本備えた構成であってよい。この場合には、各第2ライン6にパラシュート4を取り付けることができる。また、例えば、各第2ライン6をラジオゾンデ3に取り付けてもよいし、任意の本数(複数)の第2ライン6を1本にまとめてラジオゾンデ3に取り付けてもよい。
上述の実施形態において、パラシュート4は、第2ライン6を介して1つだけ、ラジオゾンデ3の下面32に取り付けられている。しかしながら、これに限られず、気象観測装置1は、パラシュート4を複数備えた構成であってもよい。例えば、複数のパラシュート4は、複数の第2ライン6を介してラジオゾンデ3に取り付けられる構成であってよい。また、複数のパラシュート4は、図7に示すように、第2ライン6から分岐する分岐ライン61を介して、ラジオゾンデ3に取り付けられる構成であってよい。図7は、本実施形態に係る気象観測装置1が備えるラジオゾンデ3及びパラシュート4の拡大図であって、パラシュート4の変形例である。これらの構成によれば、仮に1つのパラシュート4が気象観測装置1から離脱しても、残存したパラシュート4によって、ラジオゾンデ3の落下を緩やかにすることができる。
上述の実施形態において、複数の吊り索42は、傘体41の縁から延びて一点(集合点P)でまとめられている。しかしながら、これに限られず、複数の吊り索42の先端がそれぞれラジオゾンデ3に取り付けられている構成であればよい。したがって、例えば、複数の吊り索42のうち任意の本数の吊り索42が一点(集合点)でまとめられ、すべての吊り索42の複数の集合点がラジオゾンデ3に取り付けられる構成としてもよい。この構成であっても、気象観測装置1の落下時において、ラジオゾンデ3に取り付けられたパラシュート4の傘体41の内面が下方からの空気抵抗を受けて開き、ラジオゾンデ3を緩やかに落下させることができる。
上述の実施形態において、吊り索42の先端(集合点P)は第2ライン6を介してラジオゾンデ3に取り付けられている。しかしながら、これに限られず、図8に示すように、吊り索42の先端(集合点P)を、第2ライン6を介さずに、直接ラジオゾンデ3の下面32に取り付ける構成であってもよい。図8は、本実施形態に係る気象観測装置1が備えるラジオゾンデ3及びパラシュート4の拡大図であって、パラシュート4の別の変形例である。この構成によれば、第2ライン6が不要となるため、気象観測装置1をより小型化することができる。
2:ゴム気球
3:ラジオゾンデ
3a:第1取り付け位置
3b:第2取り付け位置
4:パラシュート
41:傘体
42:吊り索
5:第1ライン
6:第2ライン
7、8、9:リング
71、81、91:内壁面
410:排水孔
Claims (4)
- ラジオゾンデと、
傘体と、集合点から前記傘体の縁に延びる複数の吊り索と、を備えるパラシュートと、
第1ラインを介して前記ラジオゾンデに取り付けられ、前記ラジオゾンデ及び前記パラシュートのそれぞれよりも重いゴム気球と、
前記複数の吊り索を包囲してまとめるように、前記パラシュートに取り付けられるリングと、を備え、
前記複数の吊り索の前記集合点は、直接または第2ラインを介して、前記ラジオゾンデに取り付けられ、
前記ゴム気球の上昇時に、前記パラシュートは、前記傘体の頂部が前記集合点よりも下方に位置した状態で上昇可能であり、
前記リングは、前記複数の吊り索に対して摺動可能であり、前記ゴム気球の上昇時に前記傘体を所定の開度に維持することを特徴とする気象観測装置。 - 前記ラジオゾンデには、前記ゴム気球を前記ラジオゾンデの上面に取り付ける第1取り付け位置と、前記複数の吊り索の前記集合点を前記ラジオゾンデの下面に取り付ける第2取り付け位置と、がそれぞれ1つずつ設けられ、
前記第1取り付け位置及び前記第2取り付け位置は、前記第1取り付け位置、前記第2取り付け位置及び前記ラジオゾンデの重心が重力方向において同一直線上に位置するように、配置されることを特徴とする請求項1に記載の気象観測装置。 - 前記傘体には、前記傘体を貫通する排水孔が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の気象観測装置。
- 前記リングは円筒形状を有することを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか一項に記載の気象観測装置。
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