JP7125670B2 - 車両の冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の冷却装置に関するものである。
車両においては、エンジン温度(エンジンの冷却水温度)を所定温度に維持するために、走行風によって冷却される(放熱される)ラジエータに対して、エンジンの冷却水を循環させるようにしている。ラジエータに対して電動ファンを設けて、適宜電動ファンを作動させることによりラジエータを通過する大気の通過量を増大させて、ラジエータの冷却能力(放熱能力)を向上させることも一般的に行われている。
特許文献1には、ラジエータの前方にグリルシャッターを装備して、エンジンの冷却水温度と車速とに応じて、グリルシャッターの開度を変更制御するものが開示されている。グリルシャッターの開度を大きくするほど、ラジエータに導入される走行風の風量が増大されて、ラジエータでの冷却能力が向上されることになる。
特開2007-1503号公報
グリルシャッターを閉作動させておくことにより、車両の走行抵抗を低減することができる。この走行抵抗低減のため、高車速時は勿論のこと低車速時であっても、グリルシャッターを閉作動させておくことが考えられる。特に、HCCI燃焼やSPCCI燃焼を行うエンジンにあっては、保温性向上の観点からも、低車速時であってもグリルシャッターを閉作動させることが望まれるものである。
一方、エンジンルームあるいはその付近の高い位置には、エンジンの吸入空気の取入口が前方に向けて開口するように位置設定される。この取入口は、通常、閉状態にあるエンジンボンネットの前端部の直下方に位置される。
ところで、車両が、路面にある水たまり(路面が冠水されている場合を含む)を走行しようとしたとき、車両が水たまりに進入した際や水たまり中を走行する際に、水が高く跳ね上げられる事態を生じる。このような水を高く跳ね上げるような状況において、グリルシャッターが閉作動されていると、閉じているグリルシャッターに衝突した水が行き場を失ってさらに高い位置にまで跳ね上げられて、上記取入口へ水が浸入してしまうという事態を生じやすくなる。この取入口に多量の水が浸入するとエンストの原因になることから、取入口への水の浸入を防止する必要がある。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、基本的に低車速時にグリルシャッターを閉作動させる一方、水たまりにある水が不用意に吸入空気の取入口に浸入してしまう事態を防止できるようにした車両の冷却装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
エンジンと、
前記エンジンの冷却水が循環されて、該冷却水を冷却するためのラジエータと、
開度調整式とされ、前記ラジエータに対する走行風の導入量を変更するためのグリルシャッターと、
前記グリルシャッターを制御する制御手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記車速検出手段で検出される検出車速があらかじめ設定された第1所定車速よりも低車速のときに前記グリルシャッターを閉作動させる一方、該検出車速が該第1所定車速よりも低車速であっても減速が検出されたときは該グリルシャッターを開作動させる、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、運転者は、前方の路面に水たまりを発見した際には、事前に減速を行って低速状態で水たまりに進入する運転を行うのが通常である。したがって、減速と低車速という上記のような運転状況が検出された際には、水たまりに進入する可能性のあるということで、グリルシャッターが開作動される。グリルシャッターを開作動させることにより、跳ね上げられた水たまりの水は、グリルシャッターを通過して後方へと逃げて、吸入空気の取入口に水が浸入してしまう事態が防止されることになる。また、グリルシャッターの制御には、実質的に車速信号を利用するだけでよいので(減速は車速信号を微分することにより得られる)、水たまりを検出する特別なセンサ等を別途有しない車両において好適となり、汎用性も高いものとなる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、次のとおりである。すなわち、
前記制御手段は、前記検出車速が前記第1所定車速よりも低い車速として設定された第2所定車速よりも低下したことを条件として、前記グリルシャッターを開作動させる、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、グリルシャッターを基本的な閉作動状態としてしておく機会を極力確保する上で好ましいものとなる。
前記検出車速が前記第1所定車速よりも低車速のときに前記グリルシャッターを開作動させる条件としての前記減速が、あらかじめ設定された所定減速度以上の急減速のときとされている、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、水たまりは、局所的に存在して予測しがいことから、水たまりの手前で行う減速は、交差点で停車する際の減速に比して減速度が高いものになることが多いことから、急減速の検出を条件としてグリルシャッターを開作動させるようにして、水たまりの存在の可能性をより高い精度で判定しつつ、不必要にグリルシャッターを開作動させないようにする上で好ましいものとなる。
前記制御手段は、前記グリルシャッターを開作動させている状態で前記検出車速が0になったときに、該グリルシャッターを閉作動させる、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、車速が0(つまり停車)のときは、水の跳ね上げの心配がないので、この場合はグリルシャッターを閉作動して、グリルシャッターを閉作動しておく機会を確保する上で好ましいものとなる。
車両前方の路面に水たまり存在することを検出する水たまり検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記検出車速が前記第1所定車速よりも低車速のときに減速が検出されると共に、前記水たまり検出手段で水たまりが検出されたことを条件として前記グリルシャッターを開作動させる、
ようにしてある(請求項5対応)。この場合、水たまりが存在しないときに不必要にグリルシャッターを開作動させてしまうことを防止できる。
前記水たまり検出手段が、車両の前方状況を撮像するカメラを備えて、該カメラで撮像された画像に基づいて水たまりの有無を判定するように設定されている、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、カメラを利用して水たまりを検出することができる。特に、最近では、追従式の定速走行制御や自動ブレーキ制御等のために、前方状況を撮像するカメラを搭載した車両が増加する傾向にあることから、このカメラを水たまり検出用として有効利用する上でも好ましいものとなる。
外気温度を検出する外気温検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記検出車速が前記第1所定車速よりも低車速のときに減速が検出されると共に、前記外気温検出手段で検出される検出外気温があらかじめ設定された所定温度以上であることを条件として、前記グリルシャッターを開作動させる、
ようにしてある(請求項7対応)。この場合、所定温度を融雪温度(例えば3~5℃)として設定して、冬期における融雪によって発生する水たまりに対応するのに好ましいものとなる。
外気温度を検出する外気温検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記検出車速が前記第1所定車速よりも低車速のときに減速が検出されたときでも、前記外気温検出手段で検出される検出外気温があらかじめ設定された所定温度以下の低温時であるときは、前記グリルシャッターを閉作動させる、
ようにしてある(請求項8対応)。この場合、所定温度を、凍結する可能性の高い温度(例えば-2~2℃)として設定して、水たまりが発生する可能性が無いあるいは低いときに、不必要にグリルシャッターを開作動させないようにする上で好ましいものとなる。
前記エンジンの吸入空気の取入口が、前記グリルシャッターよりも高い位置において前方に向けて開口するように設定されている、ようにしてある(請求項9対応)。この場合、取入口をグリルシャッターよりも高い位置に設定して、跳ね上げられた水が取入口に浸入するのをより一層確実に防止する上で好ましいものとなる。
前記エンジンが、少なくとも一部の運転領域において、混合気の一部について点火プラグによって着火させた後に残りの混合気について自己着火させるSPCCI燃焼と混合気を全て自己着火させるHCCI燃焼との少なくとも一方の燃焼形態をとり得るようにされている、ようにしてある(請求項10対応)。この場合、高温状態に維持することが要求される燃焼形態が採択されるエンジンである場合に、低車速時でも基本的にグリルシャッターを閉作動させるようにして、エンジン保温の上で好ましいものとなる。
前記エンジンが、その周囲をカバー部材によって覆われて断熱性が高められたカプセル式とされている、ようにしてある(請求項11対応)。この場合、特に保温性が要求されるカプセル式のエンジンにおいて、低車速時でも基本的にグリルシャッターを閉作動させるようにして、エンジン保温の上で好ましいものとなる。
本発明によれば、基本的に低車速時にグリルシャッターを閉作動させつつも、路面に存在する水たまりの水が不用意に吸入空気の取入口に浸入してしまう事態を防止することができる。
本発明が適用されたエンジンの一例を示す側面断面図。 図1の左側面図。 エンジンのカバー部材を部分的に開いた状態を前上方から見た斜視図。 エンジンとラジエータとグリルシャッターと電動ファンとの配設関係を示す側面図。 グリルシャッターを斜め前方から見た斜視図。 エンジンの運転状態に応じた燃焼形態の設定例を示す特性図。 本発明の制御系統例をブロック図的に示す図。 本発明の制御例を示すタイムチャート。 本発明の制御例を示すフローチャート。 本発明の別の制御例を示すフローチャート。
図1において、エンジン1は、4つの気筒2を直列に配設した直列4気筒の往復動型エンジンとされている、また、エンジン1は、ガソリンを燃料とするものとなっている。
各気筒2には、気筒内に直接燃料噴射を行う燃料噴射弁3と、点火プラグ4とが配設されている。エンジン1には、変速機30が連結されている(例えばトルクコンバータを有する歯車式多段変速機)。
図1中、5はシリンダブロック、6はシリンダヘッド、7はシリンダヘッドカバー、8はオイルパンである。図2にも示すように、エンジン1は、変速機30を含めて、その外周面の大部分が、断熱性を高めるために、カバー部材20によって覆われている(エンジン1をカプセル式としてある)。カバー部材20は、上部カバー部材21と下部カバー部材22と変速機カバー部材23とに大別される。
上部カバー部21は、エンジン1のうち、シリンダブロック5の上部から上方部位を覆っている。下部カバー部22は、シリンダブロック5の上部から下方部位を覆っている。変速機カバー部23は、変速機30をほぼ全体的に覆っている。各カバー部21~23は、例えば耐熱性の合成樹脂により形成することができ、その内面に別途断熱材を貼着しておくこともできる。
上部カバー部21は、下側に位置する固定部材21Aと、上側に位置する可動部材21Bとの分割構成とされている。図2に示すように、可動部材21Bの後部に、車体に固定されたブラケット24の前端部が回動可能に連結されており、この回動中心が符号αで示される。
図3、図4は、エンジン1等を車両Vに搭載した状態が示される。ただし、図4では、可動部材21以外のカバー部材20を略してある。図3に示すように、ボンネット31を開いた状態で、回動中心αを中心に、可動部材21Bを上方へ揺動させることにより、シリンダヘッドカバー7等が露出されて、整備性が確保される。
図3では、エンジン1における吸入空気の取入口9が、前方に向けて開口されている状態が示される。この取入口9は、シュラウドアッパ32の直上部に位置される(閉状態にあるボンネット31の直下方位置で、後述するラジエータの直上方というラジエータ近傍に位置される)。このシュラウドアッパ32は、左右のホイールエプロンの前端部同士を連結している。また、シュラウドアッパ32の左右端部からは、図2に示すように、下方に延びる左右一対のラジエータシュラウド33が下方に延びている。このラジエータシュラウド33の下端部は、図示を略すフロントサブフレームの前端部に連結されている。なお、後述するラジエータは、左右一対のラジエータシュラウド33の間に配設される。
次に、図4を参照しつつ、エンジン1の前方部位付近の構造について説明する。まず、エンジン1の前方には、エンジン1の冷却水が循環されるラジエータ40が配設されている。このラジエータ40の直後方には、上下一対の電動ファン50が配設されている。電動ファン50の駆動モータが符号51で示される。
ラジエータ40の直前方には、グリルシャッター60が配設されている。グリルシャッター60は、実施形態では、図5にも示すように、車幅方向に延びる複数枚のフィン(ルーバ)61を上下方向に隔置して配設したものを、左右2列設けたものとなっている。各フィン61は、図示を略す連結ロッド等によって互いに連動されている。そして、グリルシャッター60の車幅方向略中間部には、フィン61を駆動する電動モータ62が配設されている。モータ62の駆動を制御することにより、フィン61つまりグリルシャッター60が、全閉状態と全開状態との間で、段階式あるいは連続可変式にその開度が変更される。グリルシャッター60(フィン61)の開度が大きいほど、ラジエータ40への走行風の導入量が増大されて、ラジエータ40の冷却能力が増大される。前述した吸入空気の取入口9は、グリルシャッター60の上端よりも若干高い位置にあって、グリルシャッター60によっては取入口9への走行風の導入が阻害されないようになっている。
図6は、エンジンの1の運転状態(運転領域)に応じて、燃焼形態を変更するための特性図である。図6では、エンジン回転数とエンジン負荷(例えばアクセル開度)とをパラメータとして、A1~A5の5つの領域が設定されている。領域A1~A3は、SPCCI燃焼を行う領域である。また、領域A4、A5は、SI燃焼を行う領域である。
SPCCI燃焼が行われる領域A1~A3は、所定エンジン回転数以下の相対的に低回転領域である。このうち、低負荷域となる領域A1では、空気過剰率λが1よりも十分に大きくされる(例えばλ=25~30で、理論空燃比よりも十分にリーンな空燃比)。また、中負荷域となる領域A2では、λ=1(つまり理論空燃比)とされる。さらに、高負荷域となる領域A3では、λが1以下(理論空燃比またはそれよりもリッチな空燃比)とされる。
SI燃焼が行われる領域A4は、低回転かつ高負荷となる領域で、λ=1とされる。また、SI燃焼が行われる領域A5は、相対的に高回領域であり、λは1以下(理論空燃比またはそれよりもリッチな空燃比)とされる。
上述したSI燃焼を行うときのエンジン1の目標温度(目標冷却水温度)が、低い温度となる例えば90℃に設定されている。また、SPCCI燃焼を行うときのエンジン1の目標温度(目標冷却水温度)が、高い温度となる例えば105℃に設定されている。各目標冷却水温度は、エンジン1に対する冷却水の入り口部位での温度とされる。
図7は、本発明の制御系統例が示される。図中、Uは、マイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラ(制御ユニット)であり、燃焼形態に応じた燃料噴射や点火の制御を行うと共に、前述した電動ファン50およびグリルシャッター60を制御する。このコントローラU(における記憶手段としてのメモリ)には、図6に示すエンジンの運転状態に応じた燃焼形態の領域分けのマップと、燃焼形態に応じた目標冷却水温度とが記憶されている。
コントローラUには、各種センサ等S1~S7からの検出信号が入力される。S1は、温度センサで、エンジン1への入り口部位での冷却水温度を検出する。S2は、回転数センサで、エンジン1の回転数を検出する.S3は、負荷センサ(例えばアクセル開度センサ)で、エンジン負荷を検出する。S4は、車速を検出する車速センサである。S5は、外気温を検出する温度センサである。S6は、イグニッションスイッチである。S7は、車両前方の状況を撮像するカメラである。なお、カメラS7は、車両前方の道路状況を撮像して、撮像された画像に基づいてコントローラUが水たまりが存在するか否かを判定する。なお、減速(減速度)の検出は、車速センサS4で検出された車速を微分することにより算出するようにしてある。
コントローラUによって、燃料噴射弁3、点火プラグ4、電動ファン50(のモータ51)、グリルシャッター60(のモータ62)が制御される。グリルシャッター60は、基本的に閉作動とされて、例えば温度センサS1で検出される冷却水温度がエンジン1の目標温度よりも所定分(例えば2~3℃)以上高くなったときに開作動される。また、電動ファン50は、上記冷却水温度が上記所定分を超えてさらに高温になったときに作動される(例えば目標温度よりも4℃以上高くなったときに作動されるもので、電動ファン50の作動中は常にグリルシャッター60は開作動される)。上記以外のときは、走行抵抗低減やエンジン1の保温性確保の観点から、全車速域においてグリルシャッター60が閉作動される(閉状態とされる)。
図8は、コントローラUの制御内容を示すタイムチャートであり、吸入空気の取入口9への水の浸入を防止するための制御となっている。図8の例では、車速が一旦第1所定車速VB1(例えば25km/h)を超過した後に、この第1所定車速VB1よりも低い車速に設定された第2所定車速VB2(例えば20km/h)以下の状態となったことと、車両の減速が検出されたことを条件として、グリルシャッター60が閉作動される。すなわち、運転者は、前方の路面に水たまり(冠水による水たまりを含む)が存在するときは、水たまりに対する進入は、急激な進入にならないように十分に減速を行った状態で行うのが通常である。特に、水たまりは局所的に存在して、事前には認知していないことが多いので、水たまりの存在に気付いた時点で急激に減速を行うことも多いものである。したがって、グリルシャッター60を閉作動させる条件としての減速を、所定の減速度(例えば0.2~0.3G)以上の減速として設定することもできる。
以上のことを前提として、走行開始からt1時点よりも前の状態では、第1所定車速VB1以下での走行である。そして、t1時点を経過した後に、車速が第1所定車速VB1を超過した状態となる。t1時点からt2時点までは、車速が第1所定車速VB1を超過した状態での走行が行われて、t時点から減速が開始される。そして、減速によって、t3時点で、車速が第2所定車速VB2にまで低下される。
グリルシャッター60は、t3時点までは、基本どおり、閉作動されたままである。そして、t3時点で、グリルシャッター60が開作動される。t4時点は、イグニッションスイッチS6がオフされてエンジン1が停止されたときである。このt4時点までは、車速が第2所定車速VB2以下を維持していることから、グリルシャッター60は、t4時点まで開作動される。そして、イグニッションスイッチS6がオフされたt4時点で、グリルシャッター60が閉作動される。t4時点の後、t5時点で再びイグニッションスイッチS6がオンされて、走行が開始される。
次に、図9のフローチャートを参照しつつ、コントローラUによる前述した制御内容について説明する。なお、以下の説明でQはステップを示す。また、図9の制御は、積雪が溶けて水たまりが形成される場合を考慮して、外気温をもパラメータとしてグリルシャッター60の開閉作動を制御するものとなっている。具体的には、外気温が第1所定温度(例えば4~5℃)以上の高いときに、融雪による水たまりができる可能性がある状態とされる。また、外気温が第1所定温度よりも低い第2所定温度(例えば-2~2℃)以下のときは、凍結の可能性が高くて水たまりが生じにくい状況であると判定するようにしてある。なお、上記2つの所定温度を示す数値はあくまで一例であり、適宜変更できる。
まず、イグニッションスイッチS6をオンすることにより制御が開始される。制御開始の当初は、Q1において、車速センサS4で検出される検出車速が、第1所定車速VB1としての25km/hを超過しているか否かが判別される。このQ1の判別でYESのとき、つまり高車速時は、水たまりを走行する可能性が低いときであるとして、Q2において、グリルシャッター60の開閉が通常制御とされる(例えばエンジン1の冷却水温度に応じた開閉制御で、エンジン1の冷却水温度が目標温度よりも所定分以上高くない限り、グリルシャッター60は閉作動の状態が維持される)。Q2の後、Q3において、イグニッションスイッチS6がオフされたか否かが判別される。このQ3の判別でNOのときは、Q1に戻る。また、Q3の判別でYESのときは、そのまま制御が終了される。
前記Q1の判別でNOのときは、Q4以降の処理が行われて、水たまりの存在の可能性に応じたグリルシャッター60の開閉制御が実行される。すなわち、Q4において、車速が減速によって第2所定車速VB2(20km/h)まで低下したか否かが判別される。このQ4の判別でYESのときは、Q5において、車速が0km/hであるか否か(つまり停車状態であるか否か)が判別される。このQ5の判別でNOのときは、温度センサS5で検出された外気温が高いか否か(実施形態では5℃以上であるか否か)が判別される。このQ6の判別でYESのときは、Q7において、グリルシャッター60が開作動される。これにより、水たまりに進入したとしても、グリルシャッター60が開いていることから、跳ね上げれた水は、グリルシャッター60を通過して後方(ラジエータ40やエンジンルーム)へと逃げて、吸入空気の取入口9へ浸入してしまう事態が防止される。
Q7の後、Q8において、温度センサS5で検出される外気温が、低いか否か(実施形態では2℃以下であるか否か)が判別される。このQ8の判別でNOのときは、Q9において、車速が第1所定車速VB1としての25km/hを超過したか否かが判別される。このQ9の判別でNOのときは、Q5に戻る。
前記Q9の判別でYESのときは、かなりの速度で走行していることから、もはや水たまりを走行している状況ではないと判断されるときである。このときは、Q10において、グリルシャッター60の開閉が通常の制御とされる(エンジン1の冷却水温度に基づく開閉制御)。前記Q8の判別でYESのときは、凍結の可能性が高くて水たまりは存在しない可能性が高いときであるとして、Q10へ移行される。
Q10後は、Q11において、イグニッションスイッチS6がオフされたか否かが判別される。このQ11の判別でNOのときは、Q4に戻る。また、Q11の判別でYESのときは、制御が終了される。
前記Q4の判別でNOのとき、Q5の判別でYESのとき、あるいはQ6の判別でNOのときは、水たまりを走行する可能性が無いあるいは低いということで、Q7を経ることなく、Q10に移行される。なおQ8、Q9の処理は、水たまりでの走行に対応して一旦開作動されたグリルシャッター60を、再び閉作動させる条件となっているか否かを判定する処理となっている。
図10は、コントローラUによる別の制御例を示すものであり、図9の処理に対応した処理については、同一のステップ番号を付してある.本制御例では、図9におけるQ6、Q8の処理を無くし、代わりに、Q21の処理を追加した点のみが、図9の場合と相違する。すなわち、Q5の判別でNOときは、Q21において、カメラS7で撮像された画像に基づいて、前方の道路に水たまり(冠水)が存在するか否かが判別される(画像に基づく水たまりの有無の判定は、コントローラUが行う)。このQ21での判別のために、コントローラUには、冠水を含む水たまりを示す多数の画像データが記憶されていて、この記憶されている画像データとカメラS7で取得された画像とを照合することにより、水たまりの有無を判定する。Q21の判別でYESのときに、Q7において、グリルシャッター60が開作動される。Q7の後は、Q9以降の処理が行われる。
ここで、Q21における処理に際しては、カメラS7に代えてあるいは加えて、レーダを利用することもできる。すなわち、ある程度以上の深さ(例えば5~7cm)の水たまり路面とそれ以外の路面との間での例えばレーダ波の反射強度の相違を利用して、水たまりの有無を判定することができる(コントローラUは、水たまり路面特有のレーダ波の反射強度を記憶)。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。
(1)エンジン1がとり得る複数の燃焼形態としては、例えば、SI燃焼とSPCCI燃焼とHCCI燃焼との3つの燃焼態様のうち任意の2以上の燃焼態様を設定することができる。具体的には、SI燃焼とHCCI燃焼との2つの燃焼形態の間での切換え、SPCCI燃焼とHCCI燃焼との2つの燃焼形態の間での切換え、SI燃焼とSPCCI燃焼とHCCI燃焼との3つの燃焼形態の間での切換え、とすることができる。HCCI燃焼を行う際には、例えば図6における領域A1をHCCI燃焼領域とすることができる。また、SI燃焼のみを行うものであってもよく、燃焼形態は特に問わないものである(ディーゼルエンジン等であってもよい)。
(2)エンジン1は、その気筒数は問わないものであり、例えば3気筒、6気筒等であってもよい。また、エンジン1は、直列式に限らず、V型や水平対向等、適宜の形式を選択できる。さらに、エンジン1を覆うカバー部材20を有しないものであってもよい。エンジン1の停止後においては、基本的に、開作動されたグリルシャッター60を閉作動させるのが好ましい。
(3)本発明とは異なるが、図10の制御例において、Q4のステップを無くして(低車速と減速の条件なし)、Q21において冠水路検出した場合はただちにグリルシャッター60を開作動させることもできる。また、雨天時での高速走行時(例えば80km/h以上)のときに、前方(の近い位置)あるいは斜め前方(の近い位置)に他車両が存在するときは、この他車両が跳ね上げる水が取入口9に浸入するのを防止するために、グリルシャッター60を開作動させるようにすることもできる。この場合、雨天時であるか否かは、ワイパの作動の有無で判断することができ、特に雨量の多いことを示すワイパの作動レベルが高いときを条件として、グリルシャッター60を開作動させることができる。さらに、前方状況を撮像するカメラによって、周囲の他車両(対向車両の場合もあり得る)が跳ね上げる水しぶきがの高さが、自車両の前方において所定以上の高い位置となる状況のときに、グリルシャッター60を開作動させることもできる。
(4)ラジエータ40に導入される冷却水量の調整は、適宜の手法により行うことができる。例えば、サーモスタットを利用して、冷却水温度が高いほど上記冷却水量が多くなるように設定することができる。また、開度調整式の電磁弁を利用して、実際の冷却水温度が目標冷却水温度に対して高いほど上記冷却水量が多くなるように制御することもできる。本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、グリルシャッターを有する車両に適用して好適である。
V:車両
S1:温度センサ(冷却水温度)
S4:車速センサ
S5:温度センサ(外気温)
S6:イグニッションスイッチ
S7:カメラ
1:エンジン
2:気筒
3:燃料噴射弁
4:点火プラグ
9:取入口(吸入空気用)
31:ボンネット
32:シュラウドアッパ
33:ラジエータシュラウド
40:ラジエータ
50:電動ファン
51:電動モータ
60:グリルシャッター
61:フィン
62:電動モータ

Claims (11)

  1. エンジンと、
    前記エンジンの冷却水が循環されて、該冷却水を冷却するためのラジエータと、
    開度調整式とされ、前記ラジエータに対する走行風の導入量を変更するためのグリルシャッターと、
    前記グリルシャッターを制御する制御手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記車速検出手段で検出される検出車速があらかじめ設定された第1所定車速よりも低車速のときに前記グリルシャッターを閉作動させる一方、該検出車速が該第1所定車速よりも低車速であっても減速が検出されたときは該グリルシャッターを開作動させる、
    ことを特徴とする車両の冷却装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御手段は、前記検出車速が前記第1所定車速よりも低い車速として設定された第2所定車速よりも低下したことを条件として、前記グリルシャッターを開作動させる、ことを特徴とする車両の冷却装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記検出車速が前記第1所定車速よりも低車速のときに前記グリルシャッターを開作動させる条件としての前記減速が、あらかじめ設定された所定減速度以上の急減速のときとされている、ことを特徴とする車両の冷却装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記制御手段は、前記グリルシャッターを開作動させている状態で前記検出車速が0になったときに、該グリルシャッターを閉作動させる、ことを特徴とする車両の冷却装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    車両前方の路面に水たまり存在することを検出する水たまり検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記検出車速が前記第1所定車速よりも低車速のときに減速が検出されると共に、前記水たまり検出手段で水たまりが検出されたことを条件として前記グリルシャッターを開作動させる、
    ことを特徴とする車両の冷却装置。
  6. 請求項5において、
    前記水たまり検出手段が、車両の前方状況を撮像するカメラを備えて、該カメラで撮像された画像に基づいて水たまりの有無を判定するように設定されている、ことを特徴とする車両の冷却装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    外気温度を検出する外気温検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記検出車速が前記第1所定車速よりも低車速のときに減速が検出されると共に、前記外気温検出手段で検出される検出外気温があらかじめ設定された所定温度以上であることを条件として、前記グリルシャッターを開作動させる、
    ことを特徴とする車両の冷却装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、
    外気温度を検出する外気温検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記検出車速が前記第1所定車速よりも低車速のときに減速が検出されたときでも、前記外気温検出手段で検出される検出外気温があらかじめ設定された所定温度以下の低温時であるときは、前記グリルシャッターを閉作動させる、
    ことを特徴とする車両の冷却装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、
    前記エンジンの吸入空気の取入口が、前記グリルシャッターよりも高い位置において前方に向けて開口するように設定されている、ことを特徴とする車両の冷却装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項において、
    前記エンジンが、少なくとも一部の運転領域において、混合気の一部について点火プラグによって着火させた後に残りの混合気について自己着火させるSPCCI燃焼と混合気を全て自己着火させるHCCI燃焼との少なくとも一方の燃焼形態をとり得るようにされている、ことを特徴とする車両の冷却装置。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項において、
    前記エンジンが、その周囲をカバー部材によって覆われて断熱性が高められたカプセル式とされている、ことを特徴とする車両の冷却装置。
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