JP7124820B2 - 水溶性が改善されたアニオン性高分子化合物の調製方法 - Google Patents
水溶性が改善されたアニオン性高分子化合物の調製方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7124820B2 JP7124820B2 JP2019515731A JP2019515731A JP7124820B2 JP 7124820 B2 JP7124820 B2 JP 7124820B2 JP 2019515731 A JP2019515731 A JP 2019515731A JP 2019515731 A JP2019515731 A JP 2019515731A JP 7124820 B2 JP7124820 B2 JP 7124820B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ppm
- washing
- ions
- gellan gum
- anionic functional
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08B—POLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
- C08B37/00—Preparation of polysaccharides not provided for in groups C08B1/00 - C08B35/00; Derivatives thereof
- C08B37/006—Heteroglycans, i.e. polysaccharides having more than one sugar residue in the main chain in either alternating or less regular sequence; Gellans; Succinoglycans; Arabinogalactans; Tragacanth or gum tragacanth or traganth from Astragalus; Gum Karaya from Sterculia urens; Gum Ghatti from Anogeissus latifolia; Derivatives thereof
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J39/00—Cation exchange; Use of material as cation exchangers; Treatment of material for improving the cation exchange properties
- B01J39/04—Processes using organic exchangers
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J39/00—Cation exchange; Use of material as cation exchangers; Treatment of material for improving the cation exchange properties
- B01J39/08—Use of material as cation exchangers; Treatment of material for improving the cation exchange properties
- B01J39/16—Organic material
- B01J39/18—Macromolecular compounds
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J49/00—Regeneration or reactivation of ion-exchangers; Apparatus therefor
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L5/00—Compositions of polysaccharides or of their derivatives not provided for in groups C08L1/00 or C08L3/00
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Description
これらの知見に基づき、さらに検討を進め、本発明を完成した。
[1]2価金属カチオンを含有するアニオン性官能基を有する高分子化合物から、2価金属カチオンを除去する方法であって、
(1)2価金属カチオンを含有するアニオン性官能基を有する高分子化合物を、アルカリ金属イオンを放出する電解質を該高分子化合物を塩析させる濃度で溶解した溶液に曝露すること、及び
(2)該高分子化合物に含有される2価金属カチオンを、該アルカリ金属イオンに交換するイオン交換反応を行うこと
を含む、方法。
[2]電解質の溶液が、水を含む、[1]の方法。
[3]電解質の溶液が、更にアルコールを含む、[2]の方法。
[4]アルコールが、エタノールである、[3]の方法。
[5]アルカリ金属イオンがナトリウムイオンである、[1]~[4]の何れかの方法。
[6]アルカリ金属イオンを放出する電解質が、塩化ナトリウムである、[1]~[4]の何れかの方法。
[7]溶液中の塩化ナトリウム濃度が10%(w/v)以上である、[6]の方法。
[8]イオン交換反応を10~80℃にて行う、[1]~[7]の何れかの方法。
[9]該高分子化合物を該電解質の溶液中に懸濁することにより、該高分子化合物を該電解質の溶液に曝露する、[1]~[8]の何れかの方法。
[10]該高分子化合物のケーキに、該電解質の溶液を通すことにより、該高分子化合物を該電解質の溶液に曝露する、[1]~[9]の何れかの方法。
[11]イオン交換反応後に、2価金属カチオンの混入量が低減したアニオン性官能基を有する高分子化合物を回収することを更に含む、[1]~[10]の何れかの方法。
[12]回収したアニオン性官能基を有する高分子化合物を洗浄し、アルカリ金属イオンを放出する電解質を除去することを更に含む、[11]の方法。
[13]回収したアニオン性官能基を有する高分子化合物中のカルシウムイオン含有量が1000ppm以下である、[11]又は[12]の方法。
[14]アニオン性官能基を有する高分子化合物が、脱アシル化ジェランガム又はその塩である、[1]~[13]の何れかの方法。
(1)2価金属カチオンを含有するアニオン性官能基を有する高分子化合物を、アルカリ金属イオンを放出する電解質を該高分子化合物を塩析させる濃度で溶解した溶液に曝露すること、及び
(2)該高分子化合物に含有される2価金属カチオンを、該アルカリ金属イオンに交換するイオン交換反応を行うこと
を含む、方法を提供するものである。
ここでいう塩とは、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムといったアルカリ金属の塩、カルシウム、バリウム、マグネシウムといったアルカリ土類金属の塩、並びにアルミニウム、亜鉛、銅、鉄、アンモニウム、有機塩基及びアミノ酸等の塩が挙げられる。
脱アシル化ジェランガムの場合、市販のもの、例えば、三晶株式会社製「KELCOGEL(シーピー・ケルコ社の登録商標)CG-LA」、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製「ケルコゲル(シーピー・ケルコ社の登録商標)」等を使用することができる。また、ネイティブ型ジェランガムとして、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製「ケルコゲル(シーピー・ケルコ社の登録商標)HT」等を使用することができる。
(1)2価金属カチオンを含有するアニオン性官能基を有する高分子化合物を、アルカリ金属イオンを放出する電解質を該高分子化合物を塩析させる濃度で溶解した溶液に曝露すること、
(2)該高分子化合物に含有される2価金属カチオンを、該アルカリ金属イオンに交換するイオン交換反応を行うこと、
(3)工程(2)のイオン交換反応後に、該反応混合物から、2価金属カチオンの混入量が低減したアニオン性官能基を有する高分子化合物を回収すること、及び
(4)工程(3)で回収した2価金属カチオンの混入量が低減したアニオン性官能基を有する高分子化合物を、再度工程(1)に付すことにより、工程(1)~(3)を複数回繰り返し、もって、2価金属カチオンの混入量が低減したアニオン性官能基を有する高分子化合物を得ること。
(1)カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンを含有する脱アシル化ジェランガム又はその塩を、塩化ナトリウムを該脱アシル化ジェランガム又はその塩を塩析させる濃度で溶解した水、又は水とエタノールとの混合液に曝露すること、及び
(2)該脱アシル化ジェランガム又はその塩に含有されるカルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンを、ナトリウムイオンに交換するイオン交換反応を行うこと
を含む、方法を提供するものである。
(1)カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンを含有する脱アシル化ジェランガム又はその塩を、塩化ナトリウムを該脱アシル化ジェランガム又はその塩を塩析させる濃度で溶解した水、又は水とエタノールとの混合液に曝露すること、及び
(2)該脱アシル化ジェランガム又はその塩に含有されるカルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンを、ナトリウムイオンに交換するイオン交換反応を行うこと
(3)工程(2)のイオン交換反応後に、該反応混合物から、カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンの混入量が低減した脱アシル化ジェランガム又はその塩を回収すること、及び
(4)工程(3)で回収したカルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンの混入量が低減した脱アシル化ジェランガム又はその塩を、再度工程(1)に付すことにより、工程(1)~(3)を複数回繰り返し、もって、カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンの混入量が低減した脱アシル化ジェランガム又はその塩を得ること。
ガラス製のフラスコに純水50mL、エタノール50mL、食塩10gを加え、室温で溶解させた。そこへ脱アシル化ジェランガム(DAG、三栄源FFI社)を、10g粉末のままで投入し、撹拌することで、十分に懸濁させた。懸濁液を50℃に加熱し、50℃のままで、さらに1時間撹拌した(スラリー洗浄)。懸濁液を室温まで冷却した後、減圧ろ過操作を行い、ろ紙上に白色粉末のケーキを得た。このケーキをろ紙上で、エタノール/純水(50mL/50mL)を用いて洗浄した後、室温で減圧乾燥することで、白色の粉末として、2価金属カチオンの含有量が低減した脱アシル化ジェランガムを得た。得られた粉末の含有金属イオン量及び塩化物イオン量を、表1に示した。
食塩を1gに低減したこと以外は、上記の方法に倣い、脱アシル化ジェランガムの粉末を得た。得られた粉末の含有金属イオン量及び塩化物イオン量を、表1に示した。
ガラス製のフラスコに飽和食塩水100mLを加え、そこへ脱アシル化ジェランガム(DAG、三栄源FFI社)を、表1に示す量(10g又は20g)で、粉末のままで投入した。撹拌することで、十分に懸濁させた後、懸濁液を表1に示す温度まで加熱し、そのままの温度で、さらに表1に示す時間で撹拌した(スラリー洗浄)。懸濁液を室温まで冷却した後、減圧ろ過操作を行い、ろ紙上に白色粉末のケーキを得た。このケーキをフラスコへ戻し、エタノール/純水(50mL/50mL)で懸濁洗浄した後、再度、減圧濾過操作を行い、ケーキ中に残存した食塩を除去した。上記の洗浄操作を更にもう1度行った後、室温で減圧乾燥することで、白色の粉末として、2価金属カチオンの含有量が低減した脱アシル化ジェランガムを得た。得られた粉末の含有金属イオン量及び塩化物イオン量を、表2に示した。
A549細胞の増殖試験
(培地の調製)
実施例1で得た2価金属カチオンを低減した脱アシル化ジェランガム100mgを、10mLの純水に溶解させてからろ過滅菌し、1%(w/v)の水溶液を調製した。培地の調製には、培地作製キット(日産化学工業 FCeMTM-series Preparation Kit)を使用した。具体的には、コニカルチューブ(住友ベークライト 50 mL遠沈管)に所定量の培地を分注し、キットの構成品であるアダプターキャップを装着した。所定量の脱アシル化ジェランガム水溶液を充填したディスポーザブルシリンジの先端部をアダプターキャップの円筒部に嵌め込んで接続し、シリンジのプランジャーを人力で押圧し、勢い良くシリンジ内の脱アシル化ジェランガム水溶液を容器内へと射出して培地と接触させて培地組成物を作製した。培地中の脱アシル化ジェランガム濃度は、それぞれ0.0001%(w/v)、0.007%(w/v)、0.010%(w/v)、0.015%(w/v)、0.020%(w/v)、0.030%(w/v)となるように調整した。
対数増殖期にあるヒト肺胞基底上皮腺癌細胞(A549、DSファーマバイオメディカル株式会社)を64.8×104細胞準備し、遠心分離(300 x g、3分)を行い上清除去した後、実施例1で調製した脱アシル化ジェランガムを種々の濃度で含む培地組成物(表3の試験例1~試験例6)、及び脱アシル化ジェランガムを全く含まない培地組成物(表3の比較例2)、並びに、実施例1の処理をしていない脱アシル化ジェランガムを含む培地組成物(表3の比較例3)8 mLを加えて緩やかに撹拌し細胞懸濁液を作製した(3×104細胞/mL)。96穴U底細胞培養用プレート(住友ベークライト社製、MS-309UR)へ0.3×104細胞分の細胞懸濁液を1ウェルあたり0.1 mLずつ加え、37℃、5%炭酸ガス条件下において7日間培養を行った。培養前後の細胞中に含まれるATP量を細胞数の指標としてCellTiter-Glo Luminescent Cell Viability Assay(Promega社、G7571)を用いてプレートリーダー(テカン社製、infiniteM200PRO)により測定し、Relative Light Unit(RLU)を比較した。以上の試験は全て6回実施し、その平均値を表3及び図1に記した。
ガラス製のフラスコに純水150mL、塩化カリウム50gを加え、室温で溶解させた。そこへ脱アシル化ジェランガム(DAG、三栄源FFI社)20gを粉末のままで投入し、撹拌することで、十分に懸濁させた。懸濁液を50℃に加熱し、50℃でさらに1時間撹拌した(スラリー洗浄)。懸濁液を室温まで冷却した後、減圧ろ過操作を行い、ろ紙上に白色粉末を得た。このケーキをフラスコへ戻し、エタノール/純水(84mL/83mL)の混合液で懸濁洗浄を30分した後、再度、減圧ろ過操作を行い、ケーキ中に残存した塩化カリウムを除去した。上記の洗浄操作を更にもう一度行った後、室温で減圧乾燥することで、白色の粉末として、2価金属カチオンの含有量が低減した脱アシル化ジェランガムを得た(実施例7)。得られた粉末(実施例7)及び市販の脱アシル化ジェランガム(比較例4)の含有金属イオン量及び塩化物イオン量を表4に示した。
ガラス製のフラスコに純水60mL又は75mL、食塩20g又は25gを加え、室温で溶解させた。そこへ脱アシル化ジェランガム(DAG、三栄源FFI社)を、表5に示す量で(8g又は10g)で、粉末のままで投入し、撹拌することで、十分に懸濁させた。懸濁液を表5に示す温度に加熱し、その温度のままで、さらに1時間撹拌した(スラリー洗浄)。懸濁液を室温まで冷却した後、減圧ろ過操作を行い、シャーレ上に白色粉末を得た。このケーキを室温で減圧乾燥することで、白色の粉末として、2価金属カチオンの含有量が低減した脱アシル化ジェランガムを得た(実施例8~12)。なお、10gのDAGを使用した実施例8、9及び12では、電解質の溶液の曝露操作において、純水75mL及び食塩25gを使用した。一方、8gのDAGを使用した実施例10及び11では、電解質の溶液の曝露操作において、純水60mL及び食塩20gを使用した。得られた粉末(実施例8~12)及び市販の脱アシル化ジェランガム(比較例4)の含有金属イオン量を表5に示した。
ガラス製のフラスコに純水38mL(実施例13)又は150mL(実施例14)、食塩13g(実施例13)又は50g(実施例14)を加え、室温で溶解させた。そこへ脱アシル化ジェランガム(DAG、三栄源FFI社)10gを粉末のままで投入し、撹拌することで、十分に懸濁させた。懸濁液を50℃に加熱し、その温度のままで、さらに1時間撹拌した(スラリー洗浄)。懸濁液を室温まで冷却した後、減圧ろ過操作を行い、シャーレ上に白色粉末を得た。このケーキを室温で減圧乾燥することで、白色の粉末として、2価金属カチオンの含有量が低減した脱アシル化ジェランガムを得た(実施例13及び14)。得られた粉末(実施例13及び14)の含有金属イオン量を表6に示した。また、表6には、脱アシルジェランガム1重量部に対する電解質の溶液(即ち、食塩水)の量(単位:重量部)も記載した。
ガラス製サンプル管に脱アシル化ジェランガム(DAG、三栄源FFI社)を1g、種々の濃度の食塩水(25、20、15、10、5又は0wt%)を10g加え、ミックスローラーで室温にて10分撹拌した。懸濁液を5分静置した後、スラリーを含有するサンプル管の写真を撮影した。その写真を図2に示した。なお、食塩水の濃度は、図2の写真の左のサンプル管から順に、25、20、15、10、5又は0wt%である。
ガラス製のフラスコに純水75mL、食塩25gを加え、室温で溶解させた。そこへ脱アシル化ジェランガム(DAG、三栄源FFI社)10gを粉末のままで投入し、撹拌することで、十分に懸濁させた。懸濁液を50℃に加熱し、その温度のままで、さらに1時間撹拌した(スラリー洗浄)。懸濁液を室温まで冷却した後、減圧ろ過操作を行い、ろ過器上にケーキを得た。このケーキに対して、25wt%又は15wt%に調整した食塩水を20g流し込むケーキ洗浄操作を2回行った。このケーキをシャーレに移し室温で減圧乾燥することで、2価金属カチオンの含有量が低減した白色の粉末の脱アシル化ジェランガムを得た(実施例15及び16)。得られた粉末(実施例15及び16)の含有金属イオン量を表7に示した。
ガラス製のフラスコに純水450mL(実施例17)又は1875mL(実施例18)、食塩150g(実施例17)又は625g(実施例18)を加え、室温で溶解させた。そこへ脱アシル化ジェランガム(DAG、三栄源FFI社)60g(実施例17)又は250g(実施例18)を粉末のままで投入し、撹拌することで、十分に懸濁させた。懸濁液を室温(25℃)のまま1時間撹拌した(スラリー洗浄)。懸濁液に対して減圧ろ過操作を行い、ろ過器上にケーキを得た。このケーキに対して、25wt%の食塩水を120g(実施例17)又は490g(実施例18)流し込むケーキ洗浄操作を2回(実施例17)又は4回(実施例18)行った。このケーキをシャーレに移し、室温で減圧乾燥することで、2価金属カチオンの含有量が低減した白色の粉末の脱アシル化ジェランガムを得た。また、電解質の溶液(食塩水)によるスラリー洗浄のみを行って、ケーキ洗浄を行わなかったこと以外は実施例17と同様にして、実施例19を行った。得られた粉末(実施例17~19)の含有金属イオン量を、表8に示した。
ガラス製のフラスコに純水450mL、食塩150gを加え、室温で溶解させた。そこへ脱アシル化ジェランガム(DAG、三栄源FFI社)60gを粉末のままで投入し、撹拌することで、十分に懸濁させた。懸濁液を室温(25℃)のまま1時間撹拌した(電解質の溶液(食塩水)によるスラリー洗浄)。懸濁液を減圧ろ過操作に付し、ろ過器上にケーキを得た。このケーキに対して、25wt%の食塩水を120g流し込む、電解質の溶液(食塩水)によるケーキ洗浄操作を2回行った。これらの電解質の溶液によるスラリー洗浄およびケーキ洗浄を3回繰り返して得られた白色粉末を、ガラス製のフラスコに移し、エタノール/純水(167mL/133mL)の混合液(洗浄液)によるスラリー洗浄を30分行った。その後、スラリーを減圧ろ過し、ろ過器上にケーキを得た。このケーキに対して、予め調製したエタノール/水(33mL/27mL)の混合液(洗浄液)によるケーキ洗浄操作を2回行い、減圧乾燥することで2価金属カチオン、塩化物イオン量が低減した白色の粉末の脱アシル化ジェランガムを得た(実施例20)。また、エタノール/水の混合液(洗浄液)によるケーキ洗浄を行わなかったこと以外は実施例20と同様にして、実施例21を行った。得られた粉末(実施例20及び21)の含有金属イオン量及び塩化物イオン量を表9に示した。
Claims (14)
- 2価金属カチオンを含有するアニオン性官能基を有する多糖類から、2価金属カチオンを除去する方法であって、
(1)2価金属カチオンを含有するアニオン性官能基を有する多糖類を、アルカリ金属イオンを放出する電解質を該多糖類を塩析させる濃度で溶解した溶液に曝露すること、及び
(2)該多糖類に含有される2価金属カチオンを、該アルカリ金属イオンに交換するイオン交換反応を行うこと
を含み、
該多糖類が、ヒアルロン酸、脱アシル化ジェランガム、ダイユータンガム、キサンタンガム、カラギーナン又はそれらの塩である、方法。 - 電解質の溶液が、水を含む、請求項1記載の方法。
- 電解質の溶液が、更にアルコールを含む、請求項2記載の方法。
- アルコールが、エタノールである、請求項3記載の方法。
- アルカリ金属イオンがナトリウムイオンである、請求項1~4の何れか1項記載の方法。
- アルカリ金属イオンを放出する電解質が、塩化ナトリウムである、請求項1~4の何れか1項記載の方法。
- 溶液中の塩化ナトリウム濃度が10%(w/v)以上である、請求項6記載の方法。
- イオン交換反応を10~80℃にて行う、請求項1~7の何れか1項記載の方法。
- 該多糖類を該電解質の溶液中に懸濁することにより、該多糖類を該電解質の溶液に曝露する、請求項1~8の何れか1項記載の方法。
- 該多糖類のケーキに、該電解質の溶液を通すことにより、該多糖類を該電解質の溶液に曝露する、請求項1~9の何れか1項記載の方法。
- イオン交換反応後に、2価金属カチオンの混入量が低減したアニオン性官能基を有する多糖類を回収することを更に含む、請求項1~10の何れか1項記載の方法。
- 回収したアニオン性官能基を有する多糖類を洗浄し、アルカリ金属イオンを放出する電解質を除去することを更に含む、請求項11記載の方法。
- 回収したアニオン性官能基を有する多糖類中のカルシウムイオン含有量が1000ppm以下である、請求項11又は12記載の方法。
- 該多糖類が、脱アシル化ジェランガム又はその塩である、請求項1~13の何れか1項記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017091362 | 2017-05-01 | ||
JP2017091362 | 2017-05-01 | ||
PCT/JP2018/017392 WO2018203548A1 (ja) | 2017-05-01 | 2018-05-01 | 水溶性が改善されたアニオン性高分子化合物の調製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2018203548A1 JPWO2018203548A1 (ja) | 2020-03-12 |
JP7124820B2 true JP7124820B2 (ja) | 2022-08-24 |
Family
ID=64016705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019515731A Active JP7124820B2 (ja) | 2017-05-01 | 2018-05-01 | 水溶性が改善されたアニオン性高分子化合物の調製方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US11555080B2 (ja) |
JP (1) | JP7124820B2 (ja) |
TW (1) | TWI778055B (ja) |
WO (1) | WO2018203548A1 (ja) |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000070933A (ja) | 1998-08-27 | 2000-03-07 | Kurita Water Ind Ltd | 純水製造方法 |
JP2003176371A (ja) | 2001-09-07 | 2003-06-24 | Rohm & Haas Co | 混床イオン交換樹脂 |
JP2004307344A (ja) | 2003-04-01 | 2004-11-04 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | ラクトフェリンの製造方法 |
JP2009022901A (ja) | 2007-07-20 | 2009-02-05 | Miura Co Ltd | 軟水器再生廃液の再生方法および再生装置 |
JP2009507014A (ja) | 2005-09-21 | 2009-02-19 | チョン クン ダン ファーマセウティカル コーポレイション | S−クロピドグレルの新規レジネート複合体およびその生成法 |
JP2009165985A (ja) | 2008-01-17 | 2009-07-30 | Nippon Rensui Co Ltd | イオン交換樹脂の再生方法及びイオン交換樹脂再生装置 |
JP2014534055A (ja) | 2011-10-04 | 2014-12-18 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung | クロマトグラフィー精製のための方法および装置 |
WO2015111685A1 (ja) | 2014-01-23 | 2015-07-30 | 日産化学工業株式会社 | 培地組成物の製造方法 |
JP2017018893A (ja) | 2015-07-10 | 2017-01-26 | 株式会社ハウステック | 軟水化装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2974434B2 (ja) | 1990-03-15 | 1999-11-10 | 雪印乳業株式会社 | 分泌性コンポネント含有組成物 |
US9664671B2 (en) | 2012-07-24 | 2017-05-30 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Culture medium composition and method of culturing cell or tissue using thereof |
JP5629893B2 (ja) | 2012-07-24 | 2014-11-26 | 日産化学工業株式会社 | 培地組成物及び当該組成物を用いた細胞又は組織の培養方法 |
-
2018
- 2018-05-01 TW TW107114764A patent/TWI778055B/zh active
- 2018-05-01 WO PCT/JP2018/017392 patent/WO2018203548A1/ja active Application Filing
- 2018-05-01 JP JP2019515731A patent/JP7124820B2/ja active Active
- 2018-05-01 US US16/609,674 patent/US11555080B2/en active Active
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000070933A (ja) | 1998-08-27 | 2000-03-07 | Kurita Water Ind Ltd | 純水製造方法 |
JP2003176371A (ja) | 2001-09-07 | 2003-06-24 | Rohm & Haas Co | 混床イオン交換樹脂 |
JP2004307344A (ja) | 2003-04-01 | 2004-11-04 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | ラクトフェリンの製造方法 |
JP2009507014A (ja) | 2005-09-21 | 2009-02-19 | チョン クン ダン ファーマセウティカル コーポレイション | S−クロピドグレルの新規レジネート複合体およびその生成法 |
JP2009022901A (ja) | 2007-07-20 | 2009-02-05 | Miura Co Ltd | 軟水器再生廃液の再生方法および再生装置 |
JP2009165985A (ja) | 2008-01-17 | 2009-07-30 | Nippon Rensui Co Ltd | イオン交換樹脂の再生方法及びイオン交換樹脂再生装置 |
JP2014534055A (ja) | 2011-10-04 | 2014-12-18 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung | クロマトグラフィー精製のための方法および装置 |
WO2015111685A1 (ja) | 2014-01-23 | 2015-07-30 | 日産化学工業株式会社 | 培地組成物の製造方法 |
JP2017018893A (ja) | 2015-07-10 | 2017-01-26 | 株式会社ハウステック | 軟水化装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20200055962A1 (en) | 2020-02-20 |
WO2018203548A1 (ja) | 2018-11-08 |
TW201900738A (zh) | 2019-01-01 |
US11555080B2 (en) | 2023-01-17 |
TWI778055B (zh) | 2022-09-21 |
JPWO2018203548A1 (ja) | 2020-03-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5357015B2 (ja) | 組織工学用で活性化合物のキャリアとしての、多糖類混合物のハイドロゲル | |
Bisht et al. | Enhanced dissolution of chitin using acidic deep eutectic solvents: A Sustainable and simple approach to extract chitin from crayfish shell wastes as alternative feedstocks | |
CN108478875A (zh) | 一种交联透明质酸凝胶微球的制备方法及其应用 | |
KR101450983B1 (ko) | 정제 히알루론산류의 제조 방법 | |
CN110387051A (zh) | 一种可注射型医用级海藻酸钙粉末的制备方法 | |
JP7028776B2 (ja) | 液状の培地組成物の製造方法およびそれに用いられる製造装置 | |
JP7124820B2 (ja) | 水溶性が改善されたアニオン性高分子化合物の調製方法 | |
TWI672146B (zh) | 新化學修飾肝素及其製造方法 | |
US20140275519A1 (en) | Process for the ultrapurification of alginates | |
CN101993503B (zh) | 一种粉末状透明质酸钠的制备方法 | |
JP6981425B2 (ja) | 粘性の高い無菌の3次元培養用培地組成物の製造方法 | |
JP7010233B2 (ja) | 高品質な3次元培養用培地組成物の製造方法、及び3次元培養用培地組成物の保存安定性の評価方法 | |
JP6854553B2 (ja) | 粒子の分配方法 | |
CN110585142A (zh) | 一种用于注射的炎琥宁组合物及其针剂制备方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210420 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210420 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220517 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220620 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220712 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220725 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7124820 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |