<法的事項の遵守>
本明細書に記載の開示は、通信の秘密など、本開示の実施に必要な実施国の法的事項遵守を前提とすることに留意されたい。
本開示に係る情報送信方法を実施するための実施形態について、図面を参照して説明する。
<システム構成>
図1は、本開示の一実施形態に係る通信システム1の構成を示す。図1に開示されるように、通信システム1では、ネットワーク30を介して管理サーバ10と、端末20(端末20A,端末20B,端末20C)とが接続される。また、同様に、通信システム1では、ネットワーク30を介して広告サーバ40と、端末20とが接続される。管理サーバ10は、端末20からの要求に従って、端末20に対して広告の所在(格納場所、即ち、アドレス)を端末20に通知する。広告サーバ40は、各種の広告の実データを保持し、端末20からの要求にしたがって、指定された広告を配信する。
ネットワーク30は、1以上の端末20と、1以上の管理サーバ10とを接続する役割を担う。すなわち、ネットワーク30は、端末20が管理サーバ10に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
ネットワーク30のうちの1つまたは複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよい。ネットワーク30は、限定でなく例として、アドホック・ネットワーク(ad hoc network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(virtual private network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(local area network:LAN)、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ワイヤレスWAN(wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(metropolitan area network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDN(integrated service digital networks)、無線LAN、LTE(long term evolution)、CDMA(code division multiple access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、または、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ネットワーク30は、1つまたは複数のネットワーク30を含むことができる。
端末20(端末20A,端末20B,端末20C)は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。端末20は、限定ではなく例として、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA・(personal digital assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、または他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。また、端末20は情報処理端末と表現されてもよい。端末20は、各種の広告を表示する広告表示装置として機能する。
端末20A、端末20Bおよび端末20Cの構成は基本的には同一であるため、以下の説明においては、端末20について説明する。また、必要に応じて、ユーザXが利用する端末を端末20Xと表現し、ユーザXまたは端末20Xに対応づけられた、所定のサービスにおけるユーザ情報をユーザ情報Xと表現する。なお、ユーザ情報とは、所定のサービスにおいてユーザが利用するアカウントに対応付けられたユーザの情報である。ユーザ情報は、限定でなく例として、ユーザにより入力される、または、所定のサービスにより付与される、ユーザの名前、ユーザのアイコン画像、ユーザの年齢、ユーザの性別、ユーザの住所、ユーザの趣味趣向、ユーザの識別子などのユーザに対応づけられた情報を含み、これらのいずれか一つまたは、組み合わせであってもよい。
管理サーバ10は、端末20に対して、所定のサービスを提供する機能を備える。管理サーバ10は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよい。管理サーバ10は、限定でなく例として、サーバ装置、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA、電子メールクライアントなど)、あるいは他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。また、管理サーバ10や広告サーバ40は情報処理装置と表現されても良い。管理サーバ10と広告サーバ40とを区別する必要がない場合は、管理サーバ10と広告サーバ40とは、一体で情報処理装置と表現されてもよい。
<ハードウェア(HW)構成>
図1を用いて、通信システム1に含まれる各装置のHW構成について説明する。
(1)端末のHW構成
端末20は、制御部21(CPU:central processing unit(中央処理装置))、記憶部28、通信I/F22(インタフェース)、入出力部23、表示部24、位置情報取得部25を備える。端末20のHWの各構成要素は、限定でなく例として、バスB2を介して相互に接続される。なお、端末20のHW構成として、すべての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、端末20は、位置情報取得部25等の個々の構成要素を取り外すような構成であってもよい。
通信I/F22は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。この通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F22は、ネットワーク30を介して、管理サーバ10との通信を実行する機能を有する。通信I/F22は、各種データを制御部21からの指示に従って、管理サーバ10に送信する。また、通信I/F22は、管理サーバ10から送信された各種データを受信し、制御部21に伝達する。また、通信I/F22を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F22が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
入出力部23は、端末20に対する各種操作を入力する装置(入力部)、および、端末20で処理された処理結果を出力する装置(出力部)を含む。入出力部23は、入力部と出力部が一体化していても良いし、入力部と出力部に分離していてもよい。
入力部は、ユーザからの入力を受け付けて、入力に係る情報を制御部21に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入力部は、限定でなく例として、タッチパネル231、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(動画像を介した操作入力)、マイク233(音声による操作入力)を含む。
出力部は、制御部21で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力部は、限定でなく例として、 タッチパネル、タッチディスプレイ、スピーカ232(音声出力)、レンズ(限定でなく例として3D(three dimensions)出力や、ホログラム出力)、プリンターなどを含む。
表示部24は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。表示部24は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置を含む。なお、これらの表示部24は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。
入出力部23がタッチパネルの場合、入出力部23と表示部24とは、略同一の大きさおよび形状で対向して配置されていても良い。
位置情報取得部25は、端末20の現在位置を取得する機能を有する。限定的でなく例として、位置情報取得部25は、GPS(Global Positioning System)やGNSS(Global Navigation Satellite System)などにより実現される。位置情報取得部25は、端末20の現在位置の位置情報として、該端末20の緯度及び経度を測定する。なお、位置情報取得部25による端末20の位置情報の計測は、GPSに限られず、どのような方法を用いてもよい。限定でなく例として、位置情報取得部25は、Wi-Fiなどの無線LANを利用して、端末20の位置情報を測定してもよい。その他にも、位置情報取得部25は、限定でなく例として、IMES(Indoor MEssaging System)やRFID(Radio Frequency Identifier)、BLE(Bluetooth Low Energy)などの通信方式を用いて、端末20の位置情報を測定してもよい。また、位置情報取得部25は、限定でなく例として、LTEやCDMAなどの移動体通信システムを用いて、端末20の位置情報を測定してもよい。位置情報取得部25は、制御部21からの要求に従って、端末20の位置情報を測定し、測定した位置情報を、制御部21に伝達する。
制御部21は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定でなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。そのため、制御部21は、制御回路と表現されてもよい。
制御部21は、限定でなく例として、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)を含む。
記憶部28は、端末20が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部28は、限定でなく例として、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)など各種の記憶媒体を含む。また、記憶部28は、メモリ(memory)と表現されてもよい。
端末20は、プログラムPを記憶部28に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御部21が、制御部21に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶部28に記憶されるプログラムPは、端末20に、制御部21が実行する各機能を実現させる。なおこのプログラムPはプログラムモジュールとして実現されてもよいし、されなくてもよい。
マイク233は、音声データの入力に利用される。スピーカ232は、音声データの出力に利用される。カメラは、動画像データの取得に利用される。
(2)サーバのHW構成
管理サーバ10は、制御部11(CPU)、記憶部15、通信I/F14(インタフェース)、入出力部12、表示部13を備える。管理サーバ10のHWの各構成要素は、限定でなく例として、バスB1を介して相互に接続される。なお、管理サーバ10のHWは、管理サーバ10のHW構成として、すべての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、管理サーバ10のHWは、表示部13(ディスプレイ)を取り外すような構成であってもよい。
制御部11は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定でなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
制御部11は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAであってもよい。ただし、本開示において、制御部11は、これらに限定されない。
記憶部15は、管理サーバ10が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部15は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶部15は、これらに限定されない。また、記憶部15は、メモリ(memory)と表現されてもよい。
通信I/F14は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。この通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F14は、ネットワーク30を介して、端末20との通信を実行する機能を有する。通信I/F14は、各種データを制御部11からの指示に従って、端末20に送信する。また、通信I/F14は、端末20から送信された各種データを受信し、制御部11に伝達する。また、通信I/F14を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F14が物理的に構造可された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
入出力部12は、管理サーバ10に対する各種操作を入力する装置により実現される。入出力部12は、ユーザからの入力を受け付けて、入力に係る情報を制御部11に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入出力部12は、代表的にはキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスで実現される。なお、入出力部12、限定でなく例として、タッチパネルやカメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含んでいてもよい。ただし、本開示において、入出力部12は、これらに限定されない。
表示部13は、代表的にはモニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))で実現される。なお、表示部13は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)などであってもよい。なお、これらの表示部13は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。ただし、本開示において、表示部13は、これらに限定されない。
管理サーバ10は、プログラムPを記憶部15に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御部11が、制御部11に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶部15に記憶されるプログラムPは、管理サーバ10に、制御部11が実行する各機能を実現させる。
本開示の各実施形態においては、端末20および/または管理サーバ10のCPUがプログラムPを実行することにより、実現するものとして説明する。
なお、端末20の制御部21、および/または、管理サーバ10の制御部11は、CPUだけでなく、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。そのため、制御部21は、制御回路と表現されてもよい。
また、本開示の各実施形態のプログラムP(ソフトウェアプログラム/コンピュータプログラム)は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。 記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。
記憶媒体は適切な場合、1つまたは複数の半導体ベースの、または他の集積回路(IC)(限定でなく例として、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または特定用途向けIC(ASIC)など)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、またはこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せでよい。なお、記憶媒体はこれらの例に限られず、プログラムPを記憶可能であれば、どのようなデバイスまたは媒体であってもよい。また、記憶媒体をメモリ(memory)と表現されてもよい。
管理サーバ10、広告サーバ40、端末20各々は、記憶媒体に記憶されたプログラムPを読み出し、読み出したプログラムPを実行することによって、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現することができる。
また、本開示のプログラムPは、プログラムPを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、管理サーバ10、広告サーバ40、端末20に提供されてもよい。管理サーバ10、広告サーバ40、端末20は、限定でなく例として、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムPを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現する。
また、本開示の各実施形態は、プログラムPが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
管理サーバ10、広告サーバ40、端末20における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。
端末20における処理の少なくとも一部を、管理サーバ10により行う構成としてもよい。この場合、端末20の制御部21の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、管理サーバ10で行う構成としてもよい。
管理サーバ10における処理の少なくとも一部を、端末20により行う構成としてもよい。この場合、管理サーバ10の制御部11の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、端末20で行う構成としてもよい。
同様に、広告サーバ40における処理の少なくとも一部を、管理サーバ10により行う構成としてもよい
明示的な言及のない限り、本開示の実施形態における判定の構成は必須でなく、判定条件を満たした場合に所定の処理が動作されたり、判定条件を満たさない場合に所定の処理がされたりしてもよい。
なお、本開示のプログラムは、限定でなく例として、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装される。
<実施形態>
まず始めに本実施形態の概要について示す。本実施形態は、端末20において、広告を表示するためのアプリケーションプログラムを実行する際に、広告の動画情報をダウンロードするにあたって、表示される可能性のある動画情報について、その動画情報の全てではなく一部(限定ではなく、第1動画データの一例)のみをダウンロードする。そのため、端末20において、広告の動画情報を全てダウンロードする場合よりも、記憶容量を圧迫することを抑制する。
<機能構成>
(1)端末の機能構成
図1に示すように、端末20の制御部21により実現される機能として、広告処理部211と、表示処理部212として機能する。
広告処理部211は、端末20において表示する広告に関する処理全般を実行する。広告処理部211は、記憶部28に記憶されている広告表示のための広告アプリケーションを実行することにより、広告に関する処理を実行する。広告アプリケーションは、各種のコンテンツ、例えば、ウェブコンテンツと共に広告を表示するためのアプリケーションプログラムであり、広告としては、動画、静止画、文章、音声を問わない。広告処理部211は、広告アプリケーションが実行されると、端末20に関する情報(端末20のユーザに関する情報を含んでもよい)を含む広告情報送信依頼を、通信I/F22を介して、管理サーバ10に送信する。広告情報送信依頼に含まれる端末20に関する情報(端末20のユーザに関する情報)は、管理サーバ10が、端末20に対して送信する広告を、どの程度送信するかを特定可能な情報であればよく、限定ではなく一例として、端末20の通信速度(bps)、端末20の通信履歴、ユーザの嗜好情報などを用いることとしてもよいし、用いなくてもよい。これらの情報に基づいて管理サーバ10において、どの広告情報を、どの程度、端末20に送信するかを特定できる。なお、広告情報送信依頼の送信は必須の構成ではない。例えば、予めダウンロードする広告やその容量が定まっている、あるいは、ユーザが指定するような場合には、広告処理部211は、管理サーバ10に広告情報送信依頼を送信することなく直接広告サーバ40にアクセスして動画の広告を取得するように構成されていてもよいし、構成されてなくてもよい。
広告処理部211は、広告情報送信依頼に応じて、管理サーバ10から送信された広告の動画データの所在を示すファイル位置情報を、通信I/F22を介して、受け取る。そして、広告処理部211は、ファイル位置情報に示されるアドレスに格納されている広告の動画情報を、通信I/F22を介して、広告サーバ40に送信する。このとき、広告処理部211は、ファイル位置情報を参照してダウンロード対象の動画情報を特定し、図2に示す広告管理情報200を作成する。そして、広告処理部211は、広告管理情報200に示される基準(優先度)にしたがって、複数の広告の動画情報について、実際に広告が表示される際に、その広告の動画情報が端末20の記憶部28に存在するように、所定の基準に従って、所望の動画情報が格納されているアドレスを、通信I/F22を介して、広告サーバ40に送信する。そして、広告サーバ40から送信された広告の動画が、表示部24の動画の表示領域に表示される場合に、広告処理部211は、その表示領域に表示されるよう、表示処理部212に指示する。広告管理情報200の詳細については後述する。なお、動画の表示領域とは、広告アプリケーションが提供するコンテンツ中での表示領域のことをいい、例えば、図7(a)に示すように、端末20に表示されるコンテンツ701がある場合に、そのコンテンツ701中で、広告の動画を再生することができる領域702a、702b、702cのような領域のことをいう。
また、広告処理部211は、管理サーバ10から伝達されたファイル位置情報で示される各動画について、その動画のダウンロードの処理順序を管理する機能を有する。広告処理部211は、各種の広告について、所定の基準にしたがって、未ダウンロードの動画情報をダウンロードする。広告の動画情報のダウンロードにあたって、その優先度を調整する機能を有してもよいし、有さなくてもよい。広告処理部211によるダウンロードの処理については、図5を用いて詳細に後述し、動画情報の優先度の調整については、図6を用いて詳細に後述する。
また、広告処理部211は、表示部24において広告の動画の再生を行っている場合に、再生している動画の続き(限定ではなく、第2動画データの一例)を、通信I/F22を介して、広告サーバ40に要求する。そして、広告処理部211は、この要求に応じて、広告サーバ40から送信された動画を再生している動画の続きとして再生することで、一つの広告の動画の再生を実現する。
表示処理部212は、制御部21が生成した表示データを、表示部24を介して表示する。表示処理部212は、表示用のデータを画素情報に変換し、表示部24のフレームバッファに書き込む機能を有する。表示処理部212は、広告サーバ40から送信される広告の動画情報に係る表示用のデータを表示部24のフレームバッファに書き込むことにより、表示部24に広告を所定の表示領域に表示させる。表示処理部212は、広告処理部211からの指示にしたがって、広告の動画データの前部分(限定ではなく、第1動画データの例)に基づく第1表示を行う。また、表示処理部212は、広告処理部211からの指示にしたがって、第1表示に基づいてダウンロードする広告の動画データの後部分(限定ではなく第2動画データの例)に基づく第2表示を行う。
記憶部28は、ユーザの個人情報を記憶してもよいし、しなくてもよい。ユーザの個人情報を記録する場合、ユーザの個人情報は、ユーザに係る情報であればよく、限定ではなく、一例として、名前、年齢、性別、職業、嗜好の少なくとも一つを含んでもよいし、含まなくてもよい。また、ユーザが視聴した広告(再生が実行された広告)の情報(再生総数、再生回数、再生された広告の識別情報など)、ユーザが視聴した広告から何らかの商品を購入したときの購入履歴などの情報を含んでもよいし、含まなくてもよい。この個人情報は、ユーザに関する情報として利用することができる。また、この個人情報は、管理サーバ10の記憶部15にも記憶されていてもよいし、記憶されなくてもよい。
(2)サーバの機能構成
図1に示すように、管理サーバ10の制御部11により実現される機能として、決定部111と広告情報送信部112として機能する。管理サーバ10は、配信可能な広告を一意に特定可能な情報である広告のリストを記憶部15に記憶しており、制御部11は、この広告のリストを参照して、ユーザの端末20に送信する広告を特定する。
決定部111は、端末20から送信された広告情報送信依頼に基づいて、端末20において表示する広告を決定する。決定部111は、端末20から送信された広告情報送信依頼に含まれるユーザに関する情報に基づいて、広告のリストの中からユーザの端末20において表示する広告を決定する。このとき、決定部111は、限定ではなく一例として、ユーザの嗜好、それまでにユーザが見た広告の履歴等を用いて、それらの嗜好やユーザが見たことがある広告の種別に類似する広告を、ユーザの端末20において表示する広告として特定してもよいし、しなくてもよい。また、このとき、決定部111は、ユーザの端末20が広告アプリケーションの起動時において、各動画について、その一部(前部分。限定ではなく、第1動画データの一例)をダウンロードする、その一部の容量(動画としての長さ)を、ユーザに関する情報に基づいて特定する。ここで動画の前部分とは、その動画の最初からその途中までをいう。また、途中とは動画の始端から終端までの間のどこかであればよく、前部分は動画の半分である必要はない。即ち、各端末20は、各端末20にとって好適な容量の広告をダウンロードすることができるようになる。決定部111は、例えば、端末20の通信速度に応じて、容量を決定することとしてよい。より具体的には、アプリ起動時などに、端末20の通信速度が所定の閾値以上であれば、Xバイトのデータをダウンロードする容量とし、端末20の通信速度が所定の閾値未満であれば、Xバイトよりも大きいYバイトのデータをダウンロードする容量としてよい。端末20の通信速度が所定の閾値未満の場合、広告を再生する際に後続のデータ(限定ではなく第2動画データの一例)のダウンロードが間に合わず、動画の再生が途中で一時停止する可能性があるが、予め、Yバイトのデータをダウンロードしておくことで、その懸念を解消することができる。一方で、通信速度が所定の閾値以上の場合には、ダウンロードすべき後続のデータが多くても、再生に間に合うようにダウンロードすることができると想定されるので、最初にダウンロードするデータ(限定ではなく第1動画データの一例)を少なくすることで、広告の動画データが端末20の記憶容量を圧迫することを回避することができる。
なお、上述では、端末20の通信速度が所定の閾値以上であれば、Xバイトのデータをダウンロードする容量とし、端末20の通信速度が所定の閾値未満であれば、Xバイトよりも大きいYバイトのデータをダウンロードする例を示したが、これはその逆であってもよい。つまり、端末20の通信速度が所定の閾値以上であれば、Xバイトのデータをダウンロードする容量とし、端末20の通信速度が所定の閾値未満であれば、Xバイトよりも小さいYバイトのデータをダウンロードする容量としてよい。端末20の通信速度が速ければ一定容量以上のデータをダウンロードしても動画の表示自体には、どの動画の表示が行われたとしても間に合わせることができるとともに多めの容量をダウンロードしておくようにすることで、再生途中で動画のデータがダウンロードできていないがために動画の再生が止まるという可能性を低減することができる。これに対し、端末20の通信速度が遅ければ、ダウンロードする容量を少なくすることで、どの動画の表示が行われたとしても表示の開始に間に合わせるようにすることができる。いずれの場合を選択するかは、端末20でユーザが設定できるように構成されていてもよい。そして、決定部111は、決定した複数の広告を示す情報と、ダウンロードする容量とを、広告情報送信部112に送信する。
広告情報送信部112は、決定部111から伝達された複数の広告を示す情報に基づいて、その広告が格納されている場所(広告サーバ40の格納アドレス)を特定する。そして、広告情報送信部112は、複数の広告各々の識別情報と、複数の広告の格納場所を示す情報と、複数の広告各々についてダウンロードする容量とを対応付けたファイル位置情報を生成する。広告情報送信部112は、通信I/F14を介して、端末20に送信する。
なお、広告サーバ40は、一般的なファイル管理サーバであり、端末20から指定された広告の動画情報を配信する機能を有する情報処理装置であり、その構成自体は、管理サーバ10と同様の構成を有する。広告サーバ40は、端末20から指定されたアドレスにある広告の動画情報であって、指定されている容量分の前部分(動画データの一部分)を、端末20に送信する。
<データ>
ここで、広告管理情報200について説明する。図2は、広告管理情報200のデータ構成例を示すデータ概念図である。広告管理情報200は、端末20において、各広告の動画情報のダウンロード状況を管理するための情報である。
図2に示すように、広告管理情報200は、広告ID201と、表示領域ID202と、ダウンロード状況203と、表示確率204と、優先度205とが対応付けられた情報である。
広告ID201は、広告を一意に識別するための識別情報である。広告処理部211は、広告ID201を、ファイル位置情報に基づいて特定することができる。
表示領域ID202は、対応する広告IDで示される広告を、コンテンツ上において表示する表示領域が定められている場合に、その表示領域を示す識別情報である。対応する広告IDで示される広告を表示する表示領域が定められていない場合には、表示領域ID202には、表示領域が定まっていないことを示す情報が示される。表示領域が定まっていないことを示す情報として、図3に示す例では、「-」を用いた例を示しているが、これは、「-」に限定されるものではない。表示領域ID202は、広告処理部211により、広告に対して表示領域の割当が行われるごとに更新される。
ダウンロード状況203は、対応する広告の動画データのダウンロード状況を示している。ダウンロード状況とは、動画データをどれだけダウンロードできているかを示す情報であり、ここでは、動画全体に対する割合(パーセンテージ)で示しているが、これに限るものではなく、例えば、ダウンロード済み、未ダウンロードの2値で管理することとしてもよい。ダウンロード状況203は、広告処理部211により、広告の動画データのダウンロードの状態が変化するごとに更新される。
表示確率204は、対応する広告IDで示される広告が表示される可能性を示す情報である。当該情報は、適宜、広告処理部211が設定、更新するものであり、広告処理部211は、表示確率として、例えば、コンテンツがスクロール等により、スクロール先に表示領域が設定されている広告の表示確率204を高く設定し、一度表示したことがある広告、途中まで表示して再生が止まった(ユーザにより停止された場合や、画面切り替えにより表示領域が表示されなくなったことを受けて停止された場合など)広告は、今後表示される可能性が低い広告として、表示確率204は低い値に設定される。ここでいう表示確率の設定処理について、一具体例を、図7を参照しながら説明する。例えば、一例として、図7に示すように表示部24には、表示領域702bに広告(仮に広告Aとする)が表示(再生)されているとする。この状態においては、広告処理部211は、広告Aのダウンロードが完了していない状況下では、広告Aのダウンロードを優先するために、広告Aの表示確率(仮にP1とする)を他の広告よりも高く設定する。一方で、ユーザがスクロール操作を行って、コンテンツ701を上にスライドさせるとする。この場合、コンテンツ701のスクロールに伴って表示領域702bも画面上方にスライドし、端末20の表示部24には表示されなくなり、広告Aの再生は停止されることになる。このとき、ユーザは順次続きのコンテンツを見ていくと想定されるので、再び広告Aの表示領域702bが表示部24に表示される位置まで戻して広告Aを再生させる可能性は低いと想定される。そこで、広告処理部211は、広告Aに設定されている表示確率P1を、P1よりも低いP2に設定する。その一方で、スクロールによって、表示領域702cが表示部24に表示される可能性が高くなるので、広告処理部211は、表示領域702cに表示される広告(仮に広告Bとする)の表示確率(仮にP3とする)を上げる。広告処理部211は、広告Bの表示確率P3を、P2よりも高い値に設定する。そのため、広告Aの後半の動画データ(限定ではなく、第2動画データの一例)のダウンロードの途中でコンテンツ701がスクロールされ、画面上方にスライドし、広告Aが表示部24の表示領域に表示されなくなり、広告Aの再生が停止した場合、表示確率P1がP2よりも小さくなる。この場合、表示確率P1またはP2に基づいて、広告Bの前半部分の動画データ(限定ではなく、第1動画データの一例)または、後半部分の動画データ(限定ではなく、第2動画の一例)のダウンロードを行ってもよいし、行わなくてもよい。また、広告Aの後半部分の動画データのダウンロードの速度を広告Bの前半部分または、後半部分の動画データのダウンロードよりも遅い通信速度で実施してもよいし、しなくてもよい。なお、後段ではより詳細に広告のダウンロードに関する説明を行う。
優先度205は、対応する広告IDで示される広告の優先度を示す情報である。優先度205は、広告処理部211が、必要とする広告をダウンロードするにあたって、ダウンロードの処理順序が同列となった場合に、広告の動画情報をダウンロードする際の順序を決定するために用いる情報である。以上が、広告管理情報200の構成である。
広告管理情報200があることにより、広告処理部211は、ダウンロードすべき広告を管理するとともに、広告のダウンロードの順序を決定することができる。
<動作>
まず、本実施形態における端末20と、管理サーバ10と、広告サーバ40との間のやり取りについて、図3に示すシーケンス図を用いて説明する。
端末20は、広告アプリケーションを起動すると、管理サーバ10に広告情報送信依頼を送信する(ステップS301)。
管理サーバ10は、広告情報送信依頼を受信すると、広告情報送信依頼に含まれる情報に基づいて、端末20が表示する広告の格納場所を示すファイル位置情報を生成し、端末20に送信する(ステップS302)。
端末20は、管理サーバ10からファイル位置情報を受信すると、ファイル位置情報に示されるアドレスと、受信すべき容量とを示す情報を、広告サーバ40に送信する(ステップS303)。
広告サーバ40は、アドレスの指定と、受信すべき容量の指定を受け付けると、指定されたアドレスに格納されている広告を、指定された容量分だけ、その広告の動画情報の先頭から、端末20に送信(配信)する(ステップS304)。
このようにして、通信システム1において、端末20は、広告アプリケーションを実行した際に、1つまたは複数(2以上)の広告の動画情報をダウンロードするにあたって、初期段階では、その動画の一部分のみをダウンロードしておくことで、端末20の容量を圧迫しないようにすることができる。また、広告動画の再生開始時には、一定量のデータがあることで、再生に遅延が発生する可能性を低減することができる。
次に、図3に示す処理を実現するための端末20の動作について、図4~図6に示すフローチャートを用いて説明する。
図4は、端末20の動作であって、広告アプリケーションを実行した際の広告の表示処理を示すフローチャートである。
端末20の制御部21は、ユーザからの入力、又は、所定のアプリケーション(広告アプリケーションをともに起動するよう設定されているアプリケーション)の起動をトリガとして、広告アプリケーションを起動する(ステップS401)。なお、広告アプリケーションの起動は、広告アプリケーションがインストール済みである場合の所定のアプリケーションをダウンロードしたこと、若しくは、広告アプリケーションをダウンロードしたことをトリガとしもよいし、トリガとしなくてもよい。また、広告の処理について、上述したようなアプリケーションとして実行されるのではなく、上述した所定のアプリケーションのプログラムの機能によって実行されるように構成されてもよい。
広告アプリケーションが起動すると、その初期処理として、広告処理部211は、ユーザに関する情報と、端末20に関する情報とを含ませた広告情報送信依頼を、通信I/F22を介して、管理サーバ10に送信する(ステップS402)。端末20の通信I/F22は、広告情報送信依頼の送信に応じて、管理サーバ10から送信された広告の所在を示すファイル位置情報を受信する(ステップS403)。通信I/F22は、受信したファイル位置情報を、広告処理部211に送信する。
広告処理部211は、ファイル位置情報を受信すると、ファイル位置情報で示される各広告の動画の一部(前部分。限定ではなく、第1動画データの一例)のダウンロードを開始する(ステップS404)。即ち、広告処理部211は、受け取ったファイル位置情報に示される複数の広告について、所定の基準に従って、優先度の高い広告の動画から、その所在を示すアドレスと、ダウンロードする容量とを示す情報を、通信I/F22を介して、広告サーバ40に送信する。広告処理部211は、広告サーバ40との間で可能なダウンロード数の広告のダウンロードを逐次実行する。
広告処理部211は、広告の表示領域が表示部24に表示されるか否かを判定する(ステップS406)。広告の表示領域が、表示部24に表示される場合には(ステップS406のYES)、広告管理情報200を参照して、その表示領域に対応付けられている広告の動画を表示するよう表示処理部212に指示する。そして表示処理部212は、指定された広告の動画データを記憶部28から読み出して、表示部24に表示させる(ステップS407)。このとき、広告処理部211は、再生を開始した広告の後部分(限定ではなく、第2動画データの一例)の送信を、広告サーバ40に要求する。そして、広告の再生が継続される場合には、広告の前部分に続けて、広告の後部分の再生を行うことで、制御部21は、広告の動画情報全体を途切れることなく表示部24に表示させることができる。
制御部21は、入出力部23を介して、ユーザから広告アプリケーションの実行の終了の入力が有ったか否かを判定する(ステップS408)。広告アプリケーションの終了の入力が有った場合には(ステップS408のYES)、処理を終了し、なかった場合には(ステップS408のNO)、制御部21は、ステップS406の処理に戻る。以上が、端末20による広告の動画の表示処理に係る動作である。なお、図4のフローでダウンロードされた広告は、記憶部28に記憶してもよいし、記憶しなくてもよい。記憶する場合には、S407で記憶部28に記憶された広告を表示部24の表示領域に表示されるようにする。
次に、広告処理部211による各広告を広告サーバ40からダウンロードする際の動作について説明する。端末20が広告サーバ40から一度にダウンロードできる広告の数は通信帯域や事前の設定などの理由により制限されている。そのため、広告処理部211は、各広告をその優先度にしたがって、広告サーバ40からダウンロードすることになる。図5は、そのダウンロード処理を示すフローチャートである。
図5に示すように、広告処理部211は、広告管理情報200を参照して、表示領域ID202が割り当てられており、表示部24においてダウンロード済みの広告(限定ではなく、第1動画データの一例)の再生が実行中であり、再生されている広告の動画の全てをダウンロードできていない未ダウンロードの広告(限定ではなく、第2動画データの一例)があるか否かを判定する(ステップS501)。表示領域IDが割り当てられており、再生中であって、未ダウンロードの広告がある場合には(ステップS501のYES)、広告処理部211は、現在表示中の広告の動画データを優先して、広告サーバ40からダウンロードし(ステップS502)、ステップS508の処理に移行する。ここで未ダウンロードの動画とは、基本的に、再生を開始した広告の後部分(限定ではなく、第2動画データの一例)のことをいうが、新たな広告の前部分(限定ではなく、第1動画データの例)を含んでもよい。ここで新たな広告は、ダウンロードした広告を全て再生した場合であって、新たな広告をユーザに提供する必要があるときや、広告サーバ40に新たな広告が登録されてユーザの端末20に提供する必要があるときなどにおいて、発生する可能性がある。
表示領域IDが割り当てられており、再生中であって、未ダウンロードの広告がない場合には(ステップS501のNO)、広告処理部211は、広告管理情報200を参照して、表示領域ID202が割り当てられており、広告の再生が行われておらず、未ダウンロードの広告があるか否かを判定する(ステップS503)。表示領域IDが割り当てられており、再生中でなく、未ダウンロードの広告がある場合には(ステップS503のYES)、広告処理部211は、表示領域IDが割り当てられており、未表示の広告であって、未ダウンロードの広告を、広告サーバ40からダウンロードし(ステップS504)、ステップS508の処理に移行する。このとき、広告処理部211は、表示領域IDが割り当てられており、再生中でなく、未ダウンロードの広告が複数存在する場合には、それらの広告のうち、優先度の高いものを優先してダウンロードする。優先度が高いとは、広告管理情報200の優先度205において、「高」に設定されている広告のことであり、例えば、コンテンツがユーザによりスクロールされて、次の広告の表示領域が表示されそうになっている場合に、優先度(表示確率204)は高くなる。
表示領域IDが割り当てられており、再生中でなく、未ダウンロードの広告がない場合には(ステップS503のNO)、広告処理部211は、広告管理情報200を参照して、表示領域IDの割当がなく、優先度の高い、未ダウンロードの広告があるか否かを判定する(ステップS505)。ここで、優先度が高いとは、表示部24に表示される可能性が高い、あるいは、ユーザにより閲覧される可能性が高いことを意味し、広告管理情報200において優先度205が高を示すか否かを意味する。表示領域IDの割当がなく、優先度の高い、未ダウンロードの広告がある場合には(ステップS505のYES)、広告処理部211は、その広告を広告サーバ400からダウンロードし(ステップS506)、ステップS508の処理に移行する。
表示領域IDの割当がなく、優先度の高い、未ダウンロードの広告がない場合には(ステップS505のNO)、広告処理部211は、その他の未ダウンロードの広告(例えば、優先度205が低い広告)をダウンロードし(ステップS507)、ステップS508の処理に移行する。
ステップS508において、入出力部23は、ユーザからコンテンツの表示内容の切替を行う入力があるか否かを判定する(ステップS508)。ここで、表示内容の切替とは、端末20の表示部24において表示内容の変更が行われることをいい、例えば、動画の再生ボタンの押下であったり、動画の再生を停止する入力であったり、表示しているコンテンツのページから別のページに移行する入力であったり、表示しているコンテンツに対するスクロール入力などによるユーザからの入力に起因して発生するものであってよい。表示内容の切替の入力がある場合には(ステップS508のYES)、広告処理部211は、ステップS501の処理に戻り、入力がない場合には(ステップS508のNO)、処理を終了する。図5に示す処理は、図4に示すステップS404~S408の処理と並行して実行される。つまり、図5に示す処理のステップS508のNOの場合、図4のステップS408に移行すると表現してもよい。
なお、広告処理部211は、図5に示す動作が実現されるように、広告管理情報200に示される各広告に対して、優先度を設定し、適宜その優先度を変更することで、その優先度の高いものから、広告の動画データを広告サーバ40からダウンロードするように構成してもよい。また、その際の優先度として、単純に、表示される表示確率の高いものから順番にダウンロードするように構成してもよいし、しなくてもよい。即ち、表示確率の高いものから順番にダウンロードする場合、各広告について、表示領域IDの割当の有無やユーザの嗜好等を考慮することなく、表示される可能性の高いものから順にダウンロードするように構成される。
最後に、広告のダウンロードを行うにあたって、広告の優先度を調整する調整処理について説明する。図6は、端末20における広告の動画のダウンロードに係る優先度を調整する処理を示すフローチャートである。
図6に示すように、広告処理部211は、広告の再生停止処理があったか否かを判定する(ステップS601)。ここで、広告の再生停止処理は、ユーザが広告の再生を停止する入力を行う場合と、広告の表示領域が表示部24の表示範囲内から外れたことによって広告アプリケーションが自動的に停止させる場合とが含まれる。
広告の再生停止処理があった場合には(ステップS601のYES)、広告処理部211は、表示部24の表示画面中において、広告を表示している表示領域がコンテンツに対するスクロール操作により移動するか否かを判定する(ステップS602)。広告の再生停止処理がなかった場合には(ステップS601のNO)、処理を終了する。ここで、広告の表示領域がスクロール操作によって移動する場合と、移動しない場合との事例について、図7を参照しながら、説明する。図7(a)は、広告の表示領域がスクロール操作によって移動する場合を示しており、図7(b)は、広告の表示領域がスクロール操作によって移動されない場合を示している。図7(a)に示されるように、広告アプリケーションにより提供されるコンテンツ701が、端末20の表示部24において、スクロール表示される場合に、そのコンテンツ701中の表示領域702a、702b、702cは、ユーザのスクロール操作に伴って移動する。このような場合には、広告処理部211は、広告の表示領域がスクロール操作によって移動すると判定する。一方で、図7(b)に示されるように、広告の表示領域712が画面上で移動しない場合がある。このような場合には、広告処理部211は、広告の表示領域はスクロール操作によって移動しないと判定する。なお、図7(b)に示すような表示態様をとる場合には、広告管理情報200において、各広告に対応付けられる表示領域は、全て同じ領域になり、その表示順序が設定されるものであってもよい。
広告を表示している表示領域がスクロール操作によって移動しないと判定した場合には(ステップS602のNO)、広告処理部211は、処理を終了する。一方で、広告を表示している表示領域がスクロール操作によって移動すると判定した場合には(ステップS602のYES)、広告処理部211は、再生が停止された広告は、今後ユーザにより視聴される可能性が低い(もう一度、ユーザがスクロール操作を行って、表示領域を表示部に戻すように表示させて広告を再生させる可能性が低い)と考えられるので、広告処理部211は、再生停止された広告のダウンロードの優先度を低下させて(ステップS603)、処理を終了する。広告処理部211は、この図6に示す動画の優先度の調整処理を、図4に示す処理において、ステップS404~S408の間で実行する。なお、ここでは、コンテンツにおける広告の表示領域が表示部24から外れると表現しているが、これは、広告を表示する枠としての表示領域が定められていることに限定するものではない。つまり、広告の表示領域とは、表示部24の表示領域において広告が表示されている領域というだけの意味合いであってもよい。即ち、図6のステップS602において、表示画面中(表示部24の表示領域)の広告表示領域はスクロール操作により移動するか否かの判断は、表示部24の表示画面内に表示されている広告はスクロール操作によって表示画面外に移動するか否かの判断と解釈されてもよい。
以上に説明したように、本実施形態に係る端末20は、広告アプリケーションが実行された場合に、その広告アプリケーションで表示される複数の動画について、その前部分(限定ではなく、第1動画データの一例)のみをダウンロードすることで、端末20の記憶容量を広告の動画データで圧迫するという事態を抑制することができる。また、必要となる複数の広告の動画について、予め前部分だけでもダウンロードすることで、いずれの動画も、対応付けられている表示領域が表示部24に表示される際には、即座に広告の動画の再生を開始することができる。そして、動画の再生が開始されると、その再生が中断されない限り、端末20は、再生中にその動画の後部分(限定ではなく、第2動画データの一例)もダウンロードするので、広告動画の全てを見たいユーザに対しても、途切れることなく広告動画を提供することができる。
<実施形態変形例>
ここで、上記実施形態においてとり得る各種の変形例について説明する。
(1)上記実施形態において、端末20がダウンロードする広告の個数(管理サーバ10の決定部111が、端末20がダウンロードすべきとした広告の数)は、端末20によって異なることとしてよいし、しなくてもよい。
限定ではなく一例として、端末20は、広告アプリケーションを介して、広告された商品を購入した購入履歴に基づき、ダウンロードする広告の数や種類を異ならせてもよいし、しなくてもよい。例えば、ダウンロードする広告の数や種類を異ならせる場合、商品の購入履歴が多い端末は、広告を利用して商品をよく購入するユーザであるため、より多くの広告や多くの種類の広告をダウンロードさせて、商品の購入機会をより多く提供できるようにしてもよい。
また、商品の購入履歴が少ない端末は、ユーザが広告を見ることが少ないと想定されるので、ダウンロードする広告の数を少なくして、端末20の記憶容量を圧迫しないように構成してもよい。このとき、逆に、ユーザにより多くの広告を視聴してもらう可能性を提供するために、商品の購入履歴が少ない端末に対する広告のダウンロード数を多くするようにしてもよいし、しなくてもよい。
また、上述の商品の購入履歴に代えて、広告の再生回数を用いることとしてもよいし、しなくてもよい。即ち、広告の再生回数を用いる場合、端末20は、表示領域が表示部に表示されている状態で、最後まで、あるいは、一定の長さだけ再生された広告の個数を記憶しておき、その個数に基づいて、ダウンロードする広告の数を決定してもよい。この個数は、広告の再生総時間に置換されてもよい。
また、更には、ここでは、ダウンロードする広告の個数を変更することとしているが、ユーザの過去の履歴に応じて、ダウンロードする広告の種別を変更することとしてもよいし、しなくてもよい。例えば、ダウンロードする広告の種別を変更する場合、限定ではなく一例として同じ会社の同じ商品について、再生時間の短い広告と、再生時間の長い広告とがあった場合に、商品の購入履歴が多い、あるいは、広告の再生回数の多い(再生時間が長い)端末20に対しては、再生時間の長い広告を配信し、商品の購入履歴が少ない、あるいは、広告の再生回数の少ない端末20に対しては、再生時間の短い広告を配信するように構成してもよい。こうすることで、広告に対する興味が高いと目されるユーザには、より詳細な情報が伝わる広告を配信し、広告に対する興味が低いと目されるユーザには、端的に情報が伝えられる(例えば、より短い時間で伝えるべき情報が伝えられる)広告を配信するようにすることができる。
具体的な一実現例としては、端末20(広告処理部211)は、広告を再生するごとに、再生した広告の個数を計数する。ここで、広告の再生の個数の計数においては、ある広告について少しでも表示部24上で表示されれば、再生したとして計数することとしてもよいし、しなくてもよい。ある広告について、その動画の長さの所定割合以上が表示部24に表示されれば、再生したとして計数することとしてもよいし、しなくてもよい。ある広告について、その動画の全てが表示部24に表示されたときにはじめて再生したとして計数するようにしてもよいし、しなくてもよい。また、計数する広告は、表示部24に表示されている状態で再生された広告(端末20のユーザにより実際に視聴されたと推定できる広告)を計数することが望ましい。
そして、端末20は、広告情報送信依頼を送信する際に、計数した視聴されたと推定される広告の数をともに送信する。これを受信した管理サーバ10は、端末20で再生された広告の数が、所定の閾値と比較する。広告の再生数が所定の閾値よりも少ない場合には、管理サーバ10の決定部111は、端末20が受信する広告として第1の広告を端末20が受信すべき広告として決定する。広告の再生数が所定の閾値以上である場合には、決定部111は、端末20が受信する広告として第1の広告とは別の第2の広告、あるいは、第2の広告と第1の広告の双方の広告を端末20が受信すべき広告として決定する。換言すれば、端末20で計数した広告の再生数が第1再生回数の場合、端末20は、広告サーバ40から第1の広告の動画データの前部分(限定ではなく、第1動画データの一例)を受信することとし、端末20で計数した広告の再生数が第1再生回数よりも多い第2再生回数の場合に第1の広告とは異なる第2の広告の動画データの前部分(限定ではなく、第3動画データの一例)と、第1の広告の動画データ(限定ではなく、第1動画データの一例)とを受信することとする。この構成により、より多くの広告を視聴してくれていると推定できるユーザには、より多くの情報(広告)を提供することができる。
なお、端末20において、計数する広告の再生数や、購入履歴の数は、所定期間ごとにリセットするように構成されてもよい。所定期間ごとにリセットすることで、現在のユーザの傾向(最近広告をよく見ているのか否か)に即した情報を得ることができる。また、あるいは、端末20において計数する広告の再生数や購入履歴の数は、所定期間毎の平均値をとるようにしてもよいし、しなくてもよい。所定期間毎の平均値をとる場合には、現在の傾向だけでなく、過去の傾向の変遷を鑑みて提供する広告を変更することができる。
(2)上記実施形態において、端末20は、広告の動画のダウンロードに伴って、その広告に関する静止画もダウンロードするように構成されてもよい。
端末20による静止画のダウンロード処理及び描画処理について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。図8に示す処理は、例えば、図4のステップS406~S408において実行することとしてよく、ここでは、広告動画の再生を開始した状態からの処理として説明する。
図8に示すように、広告処理部211は、再生されている広告(限定ではなく、第1動画データの一例)に続く後部分のデータ(限定ではなく、第2動画データの一例)を広告サーバ40からダウンロードする(ステップS801)。このとき、広告処理部211は、広告サーバ40に、ダウンロードしている広告に対応する静止画があるか否かを問い合わせる(ステップS802)。
ダウンロードしている広告に対応する静止画がある場合に(ステップS802のYES)、広告処理部211は、広告の動画(限定ではなく例として第2動画データ)とともに、対応する静止画を併せてダウンロードする(ステップS803)。ダウンロードしている広告に対応する静止画ない場合に(ステップS802のNO)、ステップS804の処理に移行する。
広告処理部211は、再生している動画の再生が停止したか否かを判定する(ステップS804)。動画の再生の停止は、ユーザによる再生停止の入力により実行される場合と、動画を再生している表示領域がスクロールにより表示部24の表示画面外に移動する場合に広告アプリケーションにより実行される場合とがある。動画の再生が停止した場合には、端末20の表示部24は、ダウンロードしておいた静止画を、例えば、広告動画が表示されていた表示領域に表示する(ステップS805)。広告の再生が停止するまでは(ステップS804のNO)、広告処理部211は本処理について待機する。
ここでいう静止画は、広告に関する静止画であってよく、例えば、広告を配信する企業のロゴや、広告に関する商品等のロゴであったり、広告を配信する企業のホームページへのリンクを含む画像などであったりしてよい。また、あるいは、静止画は、広告の再生を途中で停止させた場合に、停止中であることを示す情報を含むものであってもよいし、広告の動画のダウンロードができていない場合に、その旨(例えば、ダウンロード中であることを示す)を示す情報を含むものであってもよい。
この静止画は、予め端末20の記憶部28に記憶されていることとしてもよいし、動画の前部分(限定ではなく、第1動画データの例)をダウンロードするときに一緒にダウンロードすることとしてもよいし、上述の図8のフローチャートで説明したように、動画の後部分(限定ではなく、第2動画データの例)をダウンロードするときに、動画の後部分のダウンロードよりも前、あるいは、最中にダウンロードすることとしてもよいし、しなくてもよい。また、あるいは、動画の後部分の再生が完了したタイミングでダウンロードすることとしてもよいし、しなくてもよい。また、この静止画には、広告の動画中の1フレームを用いることとしてもよいし、しなくてもよい。
そして、この静止画は、上述の図8のステップS805にも示したように、一例として、広告の動画の再生前に対応する表示領域に表示したり、または広告の再生が中断されている場合に表示領域に表示したり、または広告の再生の最後に表示したりすることができる。静止画として、広告や企業のロゴを用いることで、広告に係る商品や企業をユーザに印象付けることができる。また、静止画が、再生が停止中である情報を含むものであったり、動画のダウンロード中であることを示す情報を含むものであったりする場合には、動画再生が中断されている状態における表示を行うことにより、ユーザに広告の動画の再生の状態を認知させることができる。また、静止画が、広告に係る企業等のホームページへのリンクを含むものである場合に、ユーザに更に詳細な情報を提供することができる。
(3)上記実施形態において、広告サーバ40は、一つの広告動画について、その画質を変更させて広告動画のデータ容量が異なる動画を複数記憶していてもよい。ここで、画質の変更させた異なる動画とは、動画の内容自体は同じであるものの、フレームレートが異なったり、映像の解像度が異なったりするものをいう。
そして、端末20は、それらの画質が異なる広告動画のうち、端末20と広告サーバ40との間の通信速度や通信帯域に応じて、端末20にとって好適な広告動画をダウンロードすることとしてもよい。即ち、通信速度が速かったり、通信帯域が広かったりする場合には、広告動画のデータ容量が大きくても、速やかにダウンロードを行え、広告の再生に間に合わせることができると考えられるので、高品質(高画質、高フレームレート)の広告動画をダウンロードするように構成すればよい。逆に、通信速度が遅かったり、通信帯域が狭かったりする場合には、広告動画のデータ容量が大きいと、再生が間に合わなくなる可能性が高くなるので、そのような場合には、低品質(低画質、低フレームレート)の広告動画をダウンロードするように構成すればよい。
本処理の一実現例として、端末20により実現する場合の例を図9に示すフローチャートを用いて説明する。図9に示す処理は、端末20の表示部24に広告動画の表示を開始したところから処理となる。
図9に示すように、端末20の表示部24は、広告(限定ではなく、例として第1動画データ)の再生を開始する(ステップS901)。この再生は、ユーザからの再生指示入力に基づくものであってもよいし、再生指示入力に基づかなくてもよい。また、広告の表示領域が表示部24に表示されることにより、自動的に再生が開始されるものであってもよいし、開始されなくてもよい。
端末20の広告処理部211は、広告サーバ40との間で実行する通信における通信速度を測定し、所定速度以上であるか否かを判定する(ステップS902)。通信速度の測定は、例えば、所定時間におけるダウンロードしたデータ容量を測定することにより実現することができる。
広告処理部211は、通信速度が所定速度以上であると判定した場合には(ステップS902のYES)、広告サーバ40に対して、再生している動画(限定ではなく、第1動画データの一例)に対応する(後続する)動画データであって、高品質の動画データ(限定ではなく、第2動画データの一例)を要求して、ダウンロードを実行する(ステップS903)。
一方で、通信速度が所定速度以上ではない(所定速度未満である)と判定した場合には(ステップS902のNO)、広告サーバ40に対して、再生している動画(限定ではなく、第1動画データの一例)に対応する(後続する)動画データであって、低品質の動画データ(限定ではなく、第2動画データの一例)を要求して、ダウンロードを実行する(ステップS904)。このように、通信システム1においては、通信速度によって、品質の異なる広告動画をダウンロードできるように構成されてもよい。
なお、ここでは、動画の品質として2段階用意されている例を示しているが、これは、3以上の段階の品質のものが用意されていてもよく、その場合には、端末20は、通信速度がどの帯域にあるか否かに応じて判断すればよい。例えば、通信速度が第1速度帯域(限定ではなく、例として1~200Mbps)であれば、低品質の動画、第2速度帯域(限定ではなく、例として201~400Mbps)であれば、中品質の動画、第3速度帯域(限定ではなく、例として、401~600Mbps)であれば、高品質の動画というように判断することとしてよい。
また、ここでは、端末20が、自端末と広告サーバ40との間の通信速度から、どの動画をダウンロードするかを判断する例を示しているが、これは、広告サーバ40側で判断することとしてもよいし、しなくてもよい。広告サーバ40側で判断する場合、広告サーバ40は端末20から広告のダウンロード(限定ではなく、第2動画データの一例)の要求を受け付けた場合に、そのときの端末20との間の通信速度を特定して、図9に示すようにどの品質の動画を送信するかを決定して、送信するように構成するとよいし、しなくてもよい。
(4)上記実施形態において、広告サーバ40は、ある広告について、広告の前部分(限定ではなく、第1動画データの一例)に対する後部分(限定ではなく、第2動画データの一例)として、複数種類の第2動画データを保持することとしてもよい。そして、端末20は、広告サーバ40との間の通信状況に応じて、複数種類の第2動画データの中から、適切な第2動画データを選択して、ダウンロードして表示するように構成してもよいし、しなくてもよい。複数種類の第2動画データとしては、その再生時間の長さが互いに異なる(データ容量が異なる)ものであってもよいし、内容そのものが互いに異なってもよいし、画質が互いに異なるものであってもよいし、そうでなくてもよい。上記の構成の少なくとも1つを適用する場合、端末20は、その時々の端末20の状況に応じて、再生可能な広告の動画データをダウンロードすることができる。
(5)上記実施形態においては、管理サーバ10(決定部111)が、端末20がダウンロードすべき第1動画データの容量を決定することとしたが、これはその限りではない。端末20が、自身の通信性能に応じて、制御部21が決定するように構成することとしてもよいし、端末20のユーザがその設定を行うように構成されてもよいし、そうでなくてもよい。上記構成の少なくとも一つを適用する場合、管理サーバ10の処理負荷が軽減されるとともに、容量を決定する処理を管理サーバ10が行わないことにより、ファイル位置情報をより早く受信できるようになるので、端末20は、広告の動画のダウンロードの開始タイミングを速めることができる。
(6)上記実施形態において、広告の動画データの前部分(限定ではなく、第1動画データの例)は、広告アプリケーションの起動中に、広告サーバ40からダウンロードするように構成されていてもよいし、構成されていなくてもよい。広告サーバ40からダウンロードするように構成されている場合、広告アプリケーションにより、コンテンツが表示されるとともに、広告動画の表示領域が表示されたときに、即座に広告の動画を再生できる。
(7)上記実施形態においては、広告処理部211は、広告の動画を前部分と後部分の二つに分けられた動画をダウンロードする例を説明したが、広告の動画を分けてダウンロードする手法は2分割してのダウンロードに限るものではない。広告の動画は、3以上に分割してダウンロードすることとしてよい。そして、分割した動画それぞれは、その先頭部分以外は、再生順にダウンロードする必要はない。限定ではなく、一例として、動画をその先頭から、第1部分データ、第2部分データ、第3部分データ、第4部分データと4つに分割したとき、第1部分データをダウンロードした後、第3部分データ、第2部分データ、第4部分データの順でダウンロードしてもよい。あるいは、第1部分データとともに第3部分データをダウンロードし、広告を再生するときに、第2部分データ、第4部分データと分割された動画をダウンロードするように構成してもよい。
別の表現を用いて説明すると、仮に、ある広告について、1~100のフレームで構成されているとする。このとき広告処理部211は、限定ではなく一例として、1~30までのフレームと51フレーム(限定ではなく、第1動画データの一例)とを前部分としてダウンロードし、31~50フレームと52~100フレーム(限定ではなく、第2動画データの一例)とを後部分としてダウンロードすることとしてよい。したがって、このような構成とすれば、広告動画において、広告主にとって、その動画中で重要視している箇所を、例え、その箇所が動画全体では前の方に含まれていなくても、先にダウンロードしておいて再生に備えることができ、広告主にとって重要な情報をユーザに伝えられるように構成することができる。
また、ある広告について、広告をダウンロードするにあたって、複数部分(フレーム単位でもよい)に分けてダウンロードするにあたって、広告の再生に差支えがない範囲であれば、再生順にダウンロードしなくてもよい。もちろん、再生順にダウンロードしてもよいことは言うまでもない。
(8)上記実施形態において、広告処理部211は、複数の異なる動画の部分データ(限定ではなく、第2動画データと第3動画データの一例)をダウンロードするように構成されてもよい。例えば、第1の広告を再生中に、その続きとなる動画(限定ではなく、第2動画データの一例)と、第1の広告とは異なる第2の広告の後部分のデータ(限定ではなく、第3動画データの一例)をダウンロードするように構成してもよい。ここで、第2の広告は、第1の広告に続いて再生される可能性の高い他の広告であってよく、この場合に、端末20は、次の動画広告の再生を速やかに実行できる。
広告処理部211は、このようなダウンロードを常に行ってもよいし、所定の条件下で行うこととしてもよいし、行わなくてもよい。ここで所定の条件とは、限定ではなく、一例として、例えば、再生中の動画の再生の残りの秒数が少ない(残りの秒数が所定の秒数以下である)ことであってよい。あるいは、所定の条件は、限定ではなく一例として、端末20における広告の視聴に関する履歴に基づくものであってもよいし、基づかなくてもよい。例えば、広告の視聴頻度が高い端末20においては、広告の視聴頻度が低い端末20に比して、より多くの異なる複数の広告データをダウンロードするように構成してもよいし、しなくともよい。また、所定の条件は、限定ではなく一例として、第1の広告の続きのデータ(限定ではなく、第2動画データの一例)の再生の開始に関する条件であってよく、その場合には、再生している動画の続き(限定ではなく、第2動画データの一例)のみを受信するように構成してもよいし、第1の広告の続きのデータ(限定ではなく、第2動画データの一例)とともに第2の広告のデータ(限定ではなく、第3動画データの一例)を受信する場合に第1の広告の続きのデータの受信速度が第2の広告のデータよりも受信速度が速いものを受信するように構成されてもよい。ここで、第1の広告の続きのデータの受信速度が、第2の広告のデータよりも受信速度が速いとは、限定ではなく、一例として、第1の広告の続きのデータをダウンロードしきるまでに要する時間が、第2の広告のデータをダウンロードしきるまでに要する時間よりも短いことを意味する。
また、このような複数の異なる広告のダウンロードを行うにあたって、互いに受信速度が異なる(端末20がダウンロードを完了するまでの時間が異なる)広告のデータ(限定ではなく、第2動画データと第3動画データとの一例)を受信するようにしてよいし、しなくてもよい。互いに受信速度が異なる広告データを受信する場合、第1の広告に係る動画のデータ(限定ではなく、第2動画データの一例)よりも、受信速度が速い第1の広告とは異なる第2の広告に係る動画のデータ(限定ではなく、第3動画データの一例)を受信するように構成されてよいし、構成されなくてもよい。第2の広告のデータが第1の広告のデータよりも受信速度が速ければ、第1の広告のデータのダウンロードに対する影響を少なくすることができる。また、第2の広告に係るデータのダウンロードは、動画ではなく静止画であってもよい。また、逆に、第1の広告に係るデータとして、静止画をダウンロードし、第2の広告に係るデータとして動画をダウンロードするように構成してもよいし、構成しなくてもよい。
なお、変形例(8)において示したダウンロードに係る変形例は、図4のステップS404~S408の間において実行されてもよいし、されなくてもよい。
(9)ここで、広告処理部211が実行されてもよい(されなくてもよい)広告のダウンロードについての一態様について、説明する。本変形例においては、広告処理部211がある広告をダウンロードするにあたり、その広告を表示(再生)しつつ、その広告の後部分(限定ではなく、第2動画データの一例)をダウンロードしているときに、ある程度(広告の再生に差支えがないと推定される程度)のデータ量が蓄積できた場合には、他の広告のデータをダウンロードする。図10は、その処理の流れを示すフローチャートである。図10に示す処理は、図4に示す処理において、ステップS407~S408の間で行われる処理となる。
図10に示すように、広告処理部211は、表示部24に表示される広告の表示を表示処理部212に実行させる(ステップS1001)。なお、ステップS1001の処理は、ステップS407における処理と共通する。ここで、仮に、再生する広告を広告Aとする。
広告処理部211は、広告Aについて前部分(限定ではなく、第1動画データの一例)の再生を表示処理部212に指示しつつ、その続きの広告Aの後部分のデータ(限定ではなく、第2動画データの一例)のダウンロードを開始する(ステップS1002)。
広告処理部211は、広告Aについて全体に対して所定以上の容量をダウンロードしたか否かを判定する。別の言い方をすれば、広告処理部211は、広告Aの後部分のデータについて所定以上の容量をダウンロードできたか否かを判定する(ステップS1003)。ここで、所定以上の容量は、広告毎に設定することとしてもよいし、複数の広告に共通して設定することとしてもよい。また、この所定以上の容量は、ダウンロードしたデータのバイト数で示されてもよいし、広告Aの後部分を複数の部分データに分けてダウンロードする場合には、その部分データの個数で示されてもよいし、広告Aの全体の容量(あるいは、広告Aの後部分としてダウンロードするデータの容量)に対する一定以上の割合で示されてもよい。
広告Aについて所定以上の容量をダウンロードできていない場合には(ステップS1003のNO)、広告処理部211は、広告Aのダウンロードを継続する(ステップS1004)。一方で、広告Aについて所定以上の容量をダウンロードできている場合には(ステップS1003のYES)、広告処理部211は、広告Aのダウンロードを中断する。そして、広告処理部211は、広告Aとは異なる広告(仮に、広告Bとする)のダウンロードを開始する。ここで、広告Bは、広告Aと異なる広告であって未ダウンロードのものであれば、どの広告であってもよいが、限定ではなく一例として、図5に示す基準に従って選択される広告を広告Bとして、広告Bの動画データのダウンロードを開始する(ステップS1005)。ここで、ダウンロードする広告Bの動画データは、前部分であってもよいし、後部分であってもよい。
広告処理部211は、再生されている広告Aの再生がダウンロードした分まで終了しそうか否かを判定する(ステップS1006)。ここで、広告Aの再生がダウンロードした分まで終了しそうか否かの判定は、限定ではなく一例として、ダウンロード済みの広告Aのデータ容量に対して、再生済みのデータの容量が一定割合以上(例えば、8割以上)が再生されているか否かによって判定することとしてよい。また、あるいは、未再生のデータ容量が所定の閾値を下回ったことを以て、再生が終了しそうであると判定するように構成してもよい。
広告Aの再生がダウンロードした分まで終了しそうである場合に(ステップS1006のYES)、広告処理部211は、広告Bのダウンロードを中断し、広告Aの続き、即ち、広告Aの未ダウンロード分のデータをダウンロードして(ステップS1008)、終了する。広告Aの再生がダウンロードした分まで終了しそうではない場合に(ステップS1006のNO)、広告Bのダウンロードを継続する(ステップS1007)。このとき、広告処理部211は、広告Bについても、ステップS1003に示したような判定を行い、広告Bについて一定量のデータをダウンロードが完了していれば、広告処理部211は、更に異なる広告Cのデータをダウンロードするように構成してもよいし、しなくてもよい。
このように、広告処理部211は、ある広告を再生しているときに、その再生途中で、その広告について一定以上のデータをダウンロードしており、かつ、全てのデータをダウンロードしていない状態で、異なる広告のデータをダウンロードするように構成してもよいし、しなくてもよい。再生に要する時間が長い広告の場合、その最後まで視聴される可能性が低くなることが予測されることから、広告のデータを一定以上ダウンロードできている場合に、他の広告のダウンロードを行っておくことで、再生している広告を途中でユーザが止めて、次の広告の再生に移行した場合に、その次の広告の再生を遅滞なく行える。
<その他>
本開示の実施形態を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。限定でなく例として、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したり、一部を実行しなかったりすることが可能である。また、各実施形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。