JP7122074B1 - 還元水素水生成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
前記装置本体内に前記被処理水の流れ領域において設けられ、その材料成分が、水素よりもイオン化傾向が大きい金属を含んでいる水調整材としての複数の水調整材片と、を備え、
前記装置本体内に複数の仕切り板を間隔をあけつつ順次、設けることにより、複数の収納室が直列配置をもって形成され、
前記複数の各仕切り板に、隣合う前記収納室間を連通させる連通孔がそれぞれ形成され、
前記複数の各収納室に、複数の水調整材片が余裕空間をあけつつそれぞれ収納され、
前記複数の各水調整材片は、前記被処理水が前記装置本体内に該装置本体の流入口から流入されているときには、該被処理水が該複数の各水調整材片の周囲を通過可能となるように設定されていると共に、該被処理水中において浮遊状態となるように設定されている、
ことを特徴とする還元水素水生成装置とした構成とされている。
さらに、前記装置本体内に複数の仕切り板を間隔をあけつつ順次、設けることにより、複数の収納室が直列配置をもって形成され、前記複数の各仕切り板に、隣合う前記収納室間を連通させる連通孔がそれぞれ形成され、前記複数の各収納室に、複数の水調整材片が余裕空間をあけつつそれぞれ収納されていることから、各収納室において還元水素水の生成を担わせることになり、最終的に得られる還元水素水中の溶存水素量を増大させることができる。しかも、各収納室に複数の水調整材片が余裕空間をあけつつそれぞれ収納されていることから、各収納室において、具体的に、連通孔からの被処理水の流れにより各水調整材片を激しく浮遊させることができ、水調整材片同士を衝突させると共に、各水調整材片と装置本体の内壁とを衝突させて、各水調整材片に水素ガス及び金属水酸化物が付着していても、その水素ガス及び金属水酸化物を各水調整材から離間させることができる(還元水素水生成の継続性向上)。
前記装置本体の流入口側及び流出口側の少なくとも一方に、該装置本体内における被処理水の流量を調整する流量調整手段が設けられ、
前記流量調整手段が、前記被処理水の流量調整に基づき、前記装置本体内の被処理水の流速を調整可能としている構成とされている。
前記各仕切り板の連通孔内面が、その孔を被処理水が通過するときに、その被処理水を螺旋流とするための案内面として形成されている構成とされている。
(4)前記(1)の構成の下で、
前記流入口に、被処理水を浄化するための浄化装置が接続され、
前記浄化装置が、水素よりもイオン化傾向が小さい金属の金属イオンを除去するように設定されている構成とされている。
この構成によれば、水調整材片が保有する電子のエネルギを有効に利用すべく、それを極力、水(H 2 O)から水素(H 2 に)に還元される還元反応以外の還元反応に使用されないようにすることができる。
(5)前記(1)の構成の下で、
前記連通孔が、前記各仕切り板において、複数設けられ、
前記複数の連通孔は、前記各仕切り板において、該各仕切り板の配設方向に順番に、径方向中央部、外周縁部の配置順の繰り返しをもって形成されている構成とされている。
(6)前記(1)の構成の下で、
前記複数の水調整材片が、ミネラル成分である構成とされている。
この構成により、水調整材片における金属として、人体にとって有効なミネラル成分を用
いることができる。
(7)前記(1)の構成の下で、
前記各収納室に収納される前記複数の水調整材片の容積が、該各収納室の容積に対して50~90%に設定されている構成とされている。
(8)前記(1)の構成の下で、
前記複数の仕切り板に軸棒が、該複数の仕切り板を貫通した状態で一体化され、
前記軸棒が、該軸棒の軸心を中心として回転可能とされている構成とされている。
この構成によれば、各収納室において、複数の水調整材片に、浮遊した状態で乱れた挙動を取らせることができると共に、その動きにより遠心分離効果を生じさせ、複数の水調整材片を収納室の径方向外方側に移動させる一方で、分離されたH 2 等を収納室の径方向内方側に移動させることができる。
整材片(Mg片)20ではない一つの塊に比べて水道水との接触面積を増やすべく、比表面積を増大させると共に、後述の通り、複数の各水調整材片20を激しく舞い上がらせるためである。この各収納室16への複数のMg片20の装填に当たっては、有底円筒体部5から頭部6及び仕切り板15を外した上で、各収納装置本体2の下側から上側に向けて順に、各収納室16の相当空間毎にその各相当空間にMg片20を入れ込み、それを終えると、その各相当空間の上側を仕切り板15の取付けにより塞ぐ。この各相当空間へのMg片20の装填が最上段の収納室16の相当空間まで行われると、有底円筒体部5に対して再び頭部6が取付けられ、これにより、Mg片20が装填された装置本体2となる。
(1)還元水素水の生成、及びMg片の継続使用能力についての確認試験
(1-1)本実施例の試験内容
本実施例においては、図9に示すように、第2実施形態に係る生成装置1(装置本体2)に所定供給流量の下で浄化装置14通過後の水道水を供給し、その生成装置1の取出し管21から、一定量(1000ml)の処理水を、順次、複数の各ビーカーB1内にサンプリングした。そして、その各サンプリング水の酸化還元電位(各図中における表示として「ORP」を使用し、基準電極として標準水素電極を使用(以下、同様))、pHをそれぞれ計測した。さらに、上記サンプリング後も、処理水を取出し管21から流し続け、試験開始(取出し管21から処理水が流れ始めた時点)から1時間後に、上記と同様、一定量(1000ml)の処理水を、順次、複数の各ビーカーB1内にサンプリングし、その各サンプリング水の計測を行った。このとき、装置本体2の複数の収納室16を上下方向に5段とし、その5段の各収納室にMg片を500g装填し(全体で2500g)、供給水道水(浄化装置14通過後の水道水)としては、供給流量が3(l/分)、酸化還元電位が304mV、pHが7.65であるものを用いた。
比較例においては、図10に示すように、所定重量(50g)のMg片が入れられたビーカーB2内に、一定量(100ml)の被処理水としての水道水(本件浄化装置により浄化した本実施例と同じもの(酸化還元電位304mV、pH7.65))を注入して試験水とし、その試験水の酸化還元電位(基準電極として標準水素電極を使用(以下、同様))、pHを計測した。この計測後、ビーカーB2内の所定重量のMg片をそのまま残しつつ試験水だけを捨て、新たな一定量(100ml)の水道水(最初に注入した水道水と同じ水道水)をそのビーカーB2内に注入して新たな試験水とし、その試験水の酸化還元電位、pHを計測した。同様の試験水の計測を、この後、複数回に亘って行った。この場合、各回の試験水の計測は、ビーカーB2内への水道水の注入から所定のタイミング(水道水注入から35分(共通計測タイミング))で行った。この所定タイミングについては、所定重量(50g)のMg片が入れられたビーカーB2内に一定量(100ml)の水道水を注入し、その水道水の注入時点からの酸化還元電位、pHの経時変化を求め、それらの値がほぼ安定した時点を求め、その遅い時点の方を計測時点tdとした。図11、図12がその結果を示すものである。図11、図12によれば、pHについては、ビーカーB2への水道水の注入後5分程度で、その値が安定する(略一定となる)一方で、酸化還元電位については、ビーカーB2への水道水の注入後35分程度でその値が安定し始めた。このことから、上述の通り、比較例における各試験水の計測の所定タイミングを、ビーカーB2内への水道水の注入から35分とした。
(1-3-1)還元水素水の生成については、水溶液中において、酸化還元電位(計測値)がMgの標準電極電位(-2.36(V vs. SHE))よりも高ければ(酸化方向に進行する状態)、Mgの存在下、MgからMg2+への移行(Mg表面での負電荷生成)が生じ、しかも、その酸化還元電位がH2の標準電極電位(0(V vs. SHE))よりも低ければ(還元方向に進行する状態)、Mg表面でH+からH2への移行が生じる(還元水素水の生成)。これについては、比較例においては、図11~図14に示すように、ビーカーB2への注水後一定時間を経過すれば、試験水がアルカリ性を示すと共に、その酸化還元電位(計測値)が上記条件を満たす各値となり、本実施例においても、順次、サンプリングした各サンプリング水の計測値(酸化還元電位、pH)が、図15、図16に示すように、上記条件を満たす各値となった。したがって、比較例、本実施例のいずれにおいても、還元水素水の生成が認められる。
水においても、その各計測値は、注入時の値(pH7.65)よりもアルカリ性域に上昇し、その各サンプリング水の計測値は、処理水の取出し開始直後からの複数(4回)のサンプリングだけでなく、処理水の取出し開始から1時間経過後における複数(4回)の各サンプリングにおいて、ほとんど差分が生じなかった(図15、図16参照)。このことから、本実施例は、サンプリングの順番が進んでも、各サンプリング水の各平衡反応の活性化エネルギに変化がなく、比較例に比して、分極等を生じにくく、還元水素水を極力、長期に亘って的確に生成できる点で、優位性を有すると考えられる。
第2実施形態に係る装置1を用いて、流量調整弁13をもって水道水の供給流量を調整することにより、装置本体2内の上昇平均流速を変化させ、そのときの取出し管21からの処理水を1000mlサンプリングし、その各サンプリング水の酸化還元電位、pHを計測した。この場合、装置本体2の複数の収納室16を上下方向に5段とし、その5段の各収納室にMg片を300g装填し(全体で1500g)、供給水道水としては、酸化還元電位が303mV、pHが7.65であるものを用いた。
(1)第1実施形態に係る仕切り板15の構成を第2実施形態に係る仕切り板15に適用し、第2実施形態に係る仕切り板15の構成を第1実施形態に係る仕切り板15に適用すること。
(2)複数の収納室16を適宜の数とし、各収納室16にMg片を装填すること。
(3)還元水素水の溶存水素量等から、各収納室16に対するMg片の装填量を適宜決めること。
(4)Mg片の各大きさ(粒子径)を、供給水道水の流速との関係で、互いに衝突が促進されるような浮遊状態とする観点から、適宜決めること。
(5)各収納室16内に、その軸心を中心とした水道水の螺旋流を形成すること。このため、例えば、装置本体2内の複数の仕切り板15を、それらを貫通する軸棒により一体化し、その軸棒をその軸心を中心として回転させることができる。この場合、仕切り板15の表面に、螺旋流を形成するための案内翼を設けることが好ましい。これにより、各収納室16において、複数のMg片20に、浮遊した状態で乱れた挙動を取らせることができると共に、その動きにより遠心分離効果を生じさせ、複数のMg片20を収納室16の径方向外方側に移動させる一方で、分離されたH2等を収納室16の径方向内方側に移動させることができる。
(6)装置本体2の内壁を、水調整材としてのMg等の金属により形成すること。
(7)水調整材片20の金属として、種々のものを用い、又は種々のものを混在させること。
(8)各収納室16毎に異なった金属(水調整材)をそれぞれ収納したり、各収納室16内に複数の異なった金属を混在させること。
2 装置本体
8 流入口
9 取出し口(流出口)
13 流量調整弁
15 仕切り板
16 収納室
19 連通孔
20 Mg片(水調整材片)
Claims (8)
- 流入口と流出口とを備え、該流入口から被処理水を連続的に流入させて該被処理水を該流出口に向けて流す装置本体と、
前記装置本体内に前記被処理水の流れ領域において設けられ、その材料成分が、水素よりもイオン化傾向が大きい金属を含んでいる水調整材としての複数の水調整材片と、を備え、
前記装置本体内に複数の仕切り板を間隔をあけつつ順次、設けることにより、複数の収納室が直列配置をもって形成され、
前記複数の各仕切り板に、隣合う前記収納室間を連通させる連通孔がそれぞれ形成され、
前記複数の各収納室に、複数の水調整材片が余裕空間をあけつつそれぞれ収納され、
前記複数の各水調整材片は、前記被処理水が前記装置本体内に該装置本体の流入口から流入されているときには、該被処理水が該複数の各水調整材片の周囲を通過可能となるように設定されていると共に、該被処理水中において浮遊状態となるように設定されている、
ことを特徴とする還元水素水生成装置。 - 請求項1において、
前記装置本体の流入口側及び流出口側の少なくとも一方に、該装置本体内における被処理水の流量を調整する流量調整手段が設けられ、
前記流量調整手段が、前記被処理水の流量調整に基づき、前記装置本体内の被処理水の流速を調整可能としている、
ことを特徴とする還元水素水生成装置。 - 請求項1又は2において、
前記各仕切り板の連通孔内面が、その孔を被処理水が通過するときに、その被処理水を螺旋流とするための案内面として形成されている、
ことを特徴とする還元水素水生成装置。 - 請求項1において、
前記流入口に、被処理水を浄化するための浄化装置が接続され、
前記浄化装置が、水素よりもイオン化傾向が小さい金属の金属イオンを除去するように設定されている、
ことを特徴とする還元水素水生成装置。 - 請求項1において、
前記連通孔が、前記各仕切り板において、複数設けられ、
前記複数の連通孔は、前記各仕切り板において、該各仕切り板の配設方向に順番に、径方向中央部、外周縁部の配置順の繰り返しをもって形成されている、
ことを特徴とする還元水素水生成装置。 - 請求項1において、
前記複数の水調整材片が、ミネラル成分である、
ことを特徴とする還元水素水生成装置。 - 請求項1において、
前記各収納室に収納される前記複数の水調整材片の容積が、該各収納室の容積に対して50~90%に設定されている、
ことを特徴とする還元水素水生成装置。 - 請求項1において、
前記複数の仕切り板に軸棒が、該複数の仕切り板を貫通した状態で一体化され、
前記軸棒が、該軸棒の軸心を中心として回転可能とされている、
ことを特徴とする還元水素水生成装置。
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