JP7120534B2 - 運転支援装置、及び運転特性の学習方法 - Google Patents

運転支援装置、及び運転特性の学習方法 Download PDF

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Description

本発明は、運転支援装置、及び運転特性の学習方法に関する。
近年、ユーザ(主にドライバー(運転者))による手動運転の負担を軽減するために、車両の自動運転を行う運転支援技術が開発されている。このような自動運転の技術においては、車両に標準設定された加速及び減速のタイミングに加え、手動運転時におけるユーザの運転操作を運転状況別に学習し、自動運転に反映させている。
上記に関連して、特許文献1では、手動運転制御時には環境項目について検出した環境項目値の組合せによって運転環境を特定し、運転環境に対応付けて運転者の運転操作を学習する技術が提案されている。また、特許文献2では、走行制御を行っていないときの走行に基づいて運転者固有の運転特性を抽出し、自車両が走行すべき基準ラインを抽出された運転特性に基づいて算出し、自車両が該基準ラインに沿って走行するように走行制御する技術が提案されている。
特開2015-89801号公報 特開2009-227196号公報
しかしながら、上述の技術は、手動運転時におけるユーザの全ての運転操作を学習の対象としており、不必要な運転操作を除外する機能がない。そのため、本来学習の対象とすべきではない運転操作を学習してしまう虞がある。例えば、法定速度(制限速度)を超過した場合や急停止した場合、急発進した場合、ふらつき運転をした場合、不慣れな道を運転した場合等といった、学習に不適切な運転状況における運転操作は、学習に望ましくない。このような学習に不適切な運転状況における運転操作を学習してしまうと、ユーザによる普段の運転を再現した自動運転やユーザが理想とする自動運転を実現することが困難となる。また、このような事態を避けようとして、ユーザが不適切な運転操作が学習されないように意識して手動運転すると、普段と異なる運転となりがちとなり、結果として、自動運転がユーザにとって違和感のあるものとなる虞がある。更に、不適切な運転操作の情報(データ)は、即ち、学習に不要なデータといえ、学習によってそのようなデータが数多く蓄積されてしまうと、不要なデータでメモリが圧迫されるという問題があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両の手動運転時におけるユーザの運転操作を学習することによってユーザの運転特性を車両の自動運転に反映させる運転支援装置において、運転操作の学習に不適切な運転操作を学習の対象外とすることが可能な技術を提供することである。
車両の手動運転時におけるユーザの運転操作を学習することによって前記ユーザの運転特性を前記車両の自動運転に反映させる運転支援装置であって、
前記運転操作を示す情報と当該運転操作時における運転状況を示す情報とを取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した情報に基づいて前記運転状況が前記運転操作の学習に不適切
であるか否かを判定する運転状況判定部と、
前記運転状況判定部によって不適切と判定された前記運転状況における前記運転操作を学習の対象外と判定する学習対象判定部と、を備える、
運転支援装置である。
本発明によると、運転操作の学習に不適切な運転状況における運転操作を学習の対象外とすることができる。これによれば、運転特性の学習の完成度を高めることができ、自動運転において、ユーザによる普段の運転を再現した自動運転やユーザが理想とする自動運転を実現することができる。また、不適切な運転操作を学習対象外とすることができるので、ユーザは、手動運転時において不適切な運転操作が学習されないように意識する必要がない。そのため、ユーザは、普段通りの手動運転をすることができる。その結果、ユーザに違和感のない自動運転を実現することができる。また、学習の完成度を高めることができることで、学習結果をリセットして運転特性を再学習させる必要性をなくすことができる。更に、不要なデータの蓄積が不要となるため、メモリのデータ容量を削減することができる。
また、前記運転状況判定部は、所定の第1基準減速度以上の減速度での減速があった場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、急ブレーキを運転特性の学習対象外とすることができる。
また、前記運転状況判定部は、所定の第1基準加速度以上の加速度での加速があった場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、急アクセルを運転特性の学習対象外とすることができる。
また、前記運転状況判定部は、ヨーレートが所定の第1基準ヨーレート以上であった場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、急ハンドルを運転特性の学習対象外とすることができる。
また、前記運転状況判定部は、急停止要因が存在し、且つ、所定の第2基準減速度以上の減速度での減速があった場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、ユーザが止むを得ない急ブレーキがあったか否かをより精度よく判定することでき、当該急ブレーキをより確実に運転特性の学習対象外とすることができる。
また、前記運転状況判定部は、急発進要因が存在し、且つ、所定の第2基準加速度以上の加速度での加速があった場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、ユーザが止むを得ない急アクセルがあったか否かをより精度よく判定することでき、当該急アクセルをより確実に運転特性の学習対象外とすることができる。
また、前記運転状況判定部は、急ハンドル要因が存在し、且つ、ヨーレートが所定の第2基準ヨーレート以上であった場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、ユーザが止むを得ない急ハンドルがあったか否かをより精度よく判定することでき、当該ハンドルをより確実に運転特性の学習対象外とすることができる。
また、前記運転状況判定部は、車速度が走行路における法定速度を超過していた場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、法定速度を超過した車速度での走行を運転特性の学習対象外とすることができる。
また、前記運転状況判定部は、車速度が走行路における法定速度を下回る速度である所定の基準速度以下であった場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、法定速度を著しく下回った車速度での走行を運転特性の学習対象外とすることができる。
また、前記運転状況判定部は、車両の挙動が不安定であった場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、車両の挙動が不安定な走行を運転特性の学習対象外とすることができる。
また、前記運転状況判定部は、現在走行している走行路の過去の走行回数が所定の基準走行回数以下である場合に、当該運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、不慣れな走行路での運転を運転特性の学習対象外とすることができる。
また、本発明は、運転特性の学習方法としても特定することができる。即ち、本発明は、
ユーザの運転特性を車両の自動運転に反映させるために、前記車両の手動運転時におけるユーザの運転特性を学習する方法であって
運転操作を示す情報と当該運転操作時における運転状況を示す情報とを取得する情報取得ステップと、
前記情報取得ステップによって取得した情報に基づいて前記運転状況が前記運転操作の学習に不適切であるか否かを判定する運転状況判定ステップと、
前記運転状況判定ステップにおいて不適切と判定された前記運転状況における前記運転操作を学習の対象外と判定する学習対象判定ステップと、を含む、
運転特性の学習方法であってもよい。
本発明によれば、車両の手動運転時におけるユーザの運転操作を学習することによってユーザの運転特性を車両の自動運転に反映させる運転支援装置において、運転操作の学習に不適切な運転操作を学習の対象外とすることができる。
第1実施形態に係る運転支援システムの全体構成を示す図である。 運転支援装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 運転支援装置が実行する運転特性学習処理のフローチャートである。 運転支援装置が実行する学習対象判定処理のフローチャートである。 運転支援装置が実行する速度判定処理のフローチャートである。 運転支援装置が実行する急減速判定処理のフローチャートである。 基準減速度を説明するための図である。 運転支援装置が実行する急減速判定処理の変形例のフローチャートである。 運転支援装置が実行する急加速判定処理のフローチャートである。 基準加速度を説明するための図である。 運転支援装置が実行する急加速判定処理の変形例のフローチャートである。 運転支援装置が実行する急ハンドル判定処理のフローチャートである。 運転支援装置が実行する急ハンドル判定処理の変形例のフローチャートである。 運転支援装置が実行するふらつき運転判定処理のフローチャートである。 運転支援装置が実行する不慣れ走行路判定処理のフローチャートである。 運転支援装置が実行する学習対象判定処理の変形例のフローチャートである。 第2実施形態に係る運転支援システムの全体構成を示す図である。 表示装置に表示される画面であって、学習対象外指定部が受け付けるユーザによる指定操作の一例を説明するための図である。 表示装置に表示される画面であって、学習対象外指定部が受け付けるユーザによる指定操作の一例を説明するための図である。 表示装置に表示される画面であって、学習対象外指定部が受け付けるユーザによる指定操作の一例を説明するための図である。 表示装置に表示される画面であって、学習対象外指定部が受け付けるユーザによる指定操作の一例を説明するための図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。但し、以下で説明する実施形態は本発明を実施するための例示であり、本発明は以下に説明する態様に限定されない。
<第1実施形態>
[全体構成]
図1は、第1実施形態に係る運転支援システム1の全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る運転支援システム1は、運転支援装置100と、ナビゲーション装置200と、GPS(Global Positioning System)装置300と、各種の検出手
段400,500,600と、表示装置700と、操作装置800と、制御機構900と、を備える。運転支援システム1は、車両に搭載され、ユーザによる手動運転において取得した各種の情報に基づいて自動運転を実行する。
表示装置700は、車両の車室内におけるユーザ(主にドライバー)が視認可能な位置に配置され、ナビゲーション装置200から供給される地図表示画面や運転支援装置100から供給される操作画面等の各種の視覚情報をユーザに表示する装置である。表示装置700は、例えば、液晶ディスプレイである。表示装置700は、ナビゲーション装置200と一体の構成であってもよい。また、表示装置700は、スピーカ等の音声出力機器を備え、ガイド音声や警告音等の各種の音声情報をユーザに出力してもよい。
操作装置800は、ユーザが操作可能な位置に配置され、ユーザによる入力操作を受け付け、入力操作に応じた信号を運転支援装置100やナビゲーション装置200へ出力する装置である。操作装置800は、表示装置700に設けられたディスプレイに重畳配置されたタッチパネルや、物理的なボタン等を有する。ユーザは、タッチパネルの接触操作やボタンの押下操作によって運転支援装置100やナビゲーション装置200を操作する。また、操作装置800は、マイクロフォン等の音声入力機器によって運転者の声を受け付け、声に応じた信号を運転支援装置100やナビゲーション装置200に出力してもよい。
検出手段は、車両周辺の環境や車両の走行状態、車両の運転操作に関する情報を検出する。検出手段は、車両の周辺環境に関する情報である環境情報を検出する環境情報検出手段400と、車両の走行状態に関する情報である車両情報を検出する車両情報検出手段500と、ユーザによる車両の運転操作に関する情報である操作情報を検出する操作情報検出手段600と、を含む。
環境情報検出手段400は、車両周辺の画像を撮影するカメラ401と、車両周辺の環境音を収録するマイクロフォン402と、車両周辺の物標(主に前方車両あるいは後方車両)の有無や物標の速度を検出するミリ波レーダ403と、外部サーバとの通信を実行す
ることで各種の環境情報を取得する通信装置404と、を含む。ミリ波レーダ403は、周囲にミリ波(波長が1~10mm程度で、周波数が30G~300GHzの電波)を送信し、物標からの反射波を受信して、送信波と反射波との偏差に基づいて物標との相対距離や物標の相対速度等を算出する。通信装置404は、車両間の通信や路車間の通信を実行する。また、通信装置404は、例えば、VICS(Vehicle Information and Communication System:登録商標)センター等の情報センターが管理する外部サーバとの通信を実行することによって、道路交通情報や道路環境情報を取得する。
車両情報検出手段500は、車両の速度を測定する車速度センサ501と、車両に作用する加速度及び減速度を測定する加速度センサ502と、車両のヨーレート(回転角速度)を測定するヨーレートセンサ503と、を含む。
操作情報検出手段600は、アクセル操作を検出するアクセルセンサ601と、エンジンのスロットルの開度を検出するスロットルセンサ602と、ブレーキ操作を検出するブレーキセンサ603と、ハンドル操作(操舵)を検出するステアリングセンサ604と、を含む。
制御機構900は、運転支援装置100の制御に応じて車両各部のアクチュエータを制御することにより、車両の加減速、操舵及び制動の少なくとも一つを調整する機構である。本実施形態に係る制御機構900は、スロットル制御機構901と、ステアリング制御機構903と、ブレーキ制御機構902とを備えている。スロットル制御機構901は、運転支援装置100の制御に基づいてエンジンへの燃料供給やモータへの電力供給を行うことで、車両の加速を調整する。ステアリング制御機構903は、運転支援装置100の制御に基づいて操舵を行うことで、車両の進行方向を調整する。ブレーキ制御機構90232は、運転支援装置100の制御に基づいてブレーキを動作させることで、車両を減速又は停止させる。
GPS装置300は、車両の現在位置座標を検出する装置である。GPS装置300は、GPSアンテナを介してGPS用の人工衛星からのGPS情報を受信し、受信した信号に基づいて当該GPSユニット(ひいては、自車両)の現在の位置座標を検出する。
ナビゲーション装置200は、ユーザによる自車両の走行予定経路(走行予定ルート)の設定と経路案内とを実行する装置である。ナビゲーション装置200は、現在位置算出部と、経路案内部202と、を備える。また、ナビゲーション装置200の所定の記憶領域には、主に道路形状を表すために用いられる道路データや各種施設の名称や位置、種類、電話番号等を表すPOI(Point Of Interest)データを含む地図データが記憶される
。現在位置算出部は、GPS装置300から取得した自車両の位置座標と地図データに基づいて自車両の現在位置を算出する。経路案内部202は、操作装置800を介してユーザによる目的地の設定を受け付けると、現在地から目的地までの走行予定経路を設定するとともに自車両が走行している道路を特定し、表示装置700のディスプレイやスピーカを用いて走行予定経路に従った経路案内を実行する。また、経路案内部202は、設定した走行予定経路を示す情報を運転支援装置100に提供する。また、ナビゲーション装置200は、上述した地図データによって構成された地図データベースDB3の他に、車両が過去に走行した経路の情報が蓄積される経路データベースDB4を有する。
運転支援装置100は、車両周辺の状況に応じて制御機構900を制御することによって、ナビゲーション装置200から取得した案内経路に従って目的地へ車両を走行させる自動運転を実行する。運転支援装置100は、ユーザによる手動運転時において検出手段から取得した操作情報に基づいてユーザの運転特性を学習し、学習した運転特性を自動運転に反映させる。ここで、ユーザがどのようにして運転操作を行うかは、車両運転時の状
況(以下、運転状況)によって異なる。更に、運転状況に応じた運転操作の変化の度合いは、ユーザによっても異なる。即ち、特定の運転状況に対してどのように運転操作を行うかについての特性は、ユーザごとに異なる。この、ユーザごとに異なる特性を、本明細書では運転特性と呼ぶ。本実施形態に係る運転支援装置100は、運転特性の学習時において後述する特別な処理を実行することにより、学習に不適切な運転状況における運転操作を学習対象外とし、その結果、ユーザの運転特性を正確に反映させた自動運転を実行することができる。以下、本実施形態に係る運転支援装置100について詳しく説明する。
運転方法切替部101は、車両の運転方法を手動運転と自動運転とで切り替える。運転方法切替部101は、例えば、ユーザによる操作装置800を介して入力された指定操作を受け付けて運転方法を切り替える。
情報取得部102は、手動運転時に実行される運転操作学習処理において、環境情報検出手段400やナビゲーション装置200から環境情報を取得し、車両情報検出手段500から車両情報を取得し、操作情報検出手段600から操作情報を取得する。
上述したように、環境情報は、車両の周辺環境に関する情報を指す。より具体的には、環境情報は、走行路の法定速度に関する情報(法定速度情報)、走行路の車線に関する情報(車線情報)、車両周辺の信号機の表示情報に関する情報(信号機情報)、車両周辺の障害物に関する情報(障害物情報)、周辺車両の有無及び前方車両との車間距離に関する情報(周辺車両情報)、走行路上の線路に関する情報(線路情報)、車両周辺の警報機の警報に関する情報(警報機情報)、渋滞の有無や渋滞の程度に関する情報(渋滞情報)、走行路の走行履歴に関する情報(走行履歴情報)を含む。
また、上述したように、車両情報は、車両の走行状態に関する情報を指す。より具体的には、車両情報は、車両の速度に関する情報(車速度情報)、車両の加速度及び減速度に関する情報(加減速度情報)、車両のヨーレートに関する情報(ヨーレート情報)を含む。
本明細書では、上述の環境情報と車両情報とをまとめて、状況情報と呼ぶ。状況情報とは即ち、運転状況に関する情報である。
上述したように、操作情報は、ユーザによる車両の所定の運転操作に関する情報を指す。所定の運転操作とは、例えば、アクセル操作、ブレーキ操作、ハンドル操作である。操作情報は、アクセル操作情報と、ブレーキ操作情報と、ハンドル操作情報と、を含む。アクセル操作情報は、アクセルの踏込量、スロットル開度、アクセルの操作速度、アクセル操作のタイミング等の情報を含む。ブレーキ操作情報は、ブレーキの踏込量、ブレーキ圧、ブレーキの操作速度、ブレーキのタイミング等の情報を含む。ハンドル操作情報は、操舵角度、操舵角速度、ハンドル操作のタイミング等の情報を含む。
運転状況判定部103は、手動運転時に実行される運転特性学習処理において、情報取得部102が取得した状況情報が示す運転状況について、運転操作の学習に不適切な運転状況であるか否かを、状況情報に基づいて判定する。運転状況判定部103の判定方法の詳細については後述する。
学習対象判定部104は、運転状況判定部103が不適切と判定した運転状況における運転操作を学習対象外と判定し、適切と判定した運転状況における運転操作を学習対象と判定する。学習対象判定部104の詳細については後述する。
運転操作学習部105は、手動運転時に実行される運転特性学習処理において、学習対
象判定部104によって学習対象と判定された運転操作を示す操作情報を、当該運転操作がされた運転状況を示す状況情報と関連付けて記憶部108に記憶させる。操作情報は、記憶部108の運転特性データベースDB1に蓄積される。これにより、ユーザの運転操作が、当該運転操作が実行された運転状況と関連付けられて学習される。様々な運転状況に対応する運転操作が学習されることによって、ユーザの運転特性が学習される。その結果、運転特性が反映された自動運転を実行することができる。
記憶部108は、運転支援装置100の各処理部が実行する処理に応じて、各種の情報を記憶する。記憶部108は、上述した操作情報と状況情報とが蓄積される運転特性データベースDB1の他に、後述する運転特性学習処理において運転状況判定部103による運転操作の判定に用いられる閾値情報が蓄積される閾値データベースDB2を有する。
自動運転実行部106は、自動運転を実行することによって、ナビゲーション装置200から取得した走行経路に従って車両を目的地まで走行させる。自動運転実行部106は、検出手段から取得した状況情報と運転特性学習処理において学習した運転特性とに基づいて制御機構900を制御することによって、自動運転を実行する。
ここで、自動運転を実行するために自動運転実行部106が実行する自動運転処理について説明する。まず、自動運転実行部106は、検出手段から状況情報を取得することによって、現在の運転状況を特定する。次に、自動運転実行部106は、運転特性データベースDB1に蓄積された運転操作の学習結果を参照する。上述したように、運転特性データベースDB1には、操作情報と状況情報とが関連付けられて蓄積されている。これにより、自動運転実行部106は、運転状況に対応する運転操作を特定する。そして、自動運転実行部106は、制御機構900の各構成の動作を制御することによって、現在の運転状況に対応する運転操作が実行された場合と同様の運転を再現する。その結果、ユーザの運転特性が反映された自動運転が実行される。
HMI制御部107は、ユーザと運転支援装置100との間での情報の入出力を実行するためのインターフェースを制御する。より具体的には、HMI制御部107は、操作装置800や表示装置700を制御する。
図2は、運転支援装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、運転支援装置100は、接続バス50によって相互に接続されたCPU(Central Processing Unit)10、メモリ20、通信IF30、入出力IF40を有する。CPU
10は、運転支援装置100全体の制御を行う中央処理演算装置である。CPU10は、プロセッサとも呼ばれる。ただし、CPU10は、単一のプロセッサに限定される訳ではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。また、単一のソケットで接続される単一のCPU10がマルチコア構成であってもよい。運転支援装置100は、CPU10がナビゲーションプログラムを実行することにより、図1に示す運転方法切替部101、情報取得部102、運転状況判定部103、学習対象判定部104、運転操作学習部105、自動運転実行部106、HMI制御部107の各処理部として機能する。但し、上記各処理部の少なくとも一部の処理がDSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって提供されてもよい。また、上記各処理部
の少なくとも一部が、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の専用LSI(large scale integration)、その他のデジタル回路であってもよい。また、上記各処理部の少なくとも一部にアナログ回路を含む構成としてもよい。
メモリ20は、主記憶装置と補助記憶装置とを含む。主記憶装置は、図1に示す記憶部108として機能するほか、CPU10がプログラムやデータをキャッシュしたり、作業領域を展開したりする記憶媒体である。主記憶装置は、例えば、フラッシュメモリ、RA
M(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含む。補助記憶装置は、図1に示す運転特性データベースDB1や閾値データベースDB2が主として記録された記録媒体である。補助記憶装置は、例えば、HDD(Hard-disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ、USB
メモリ、メモリカードを含む。
通信IF30は、無線電話回線を通じて基地局を経由して汎用のネットワークに接続可能なインターフェースである。また、通信IF30は、無線LANのアクセスポイント(AP)と通信可能となっており、任意の通信手段を経由してネットワークへの接続が可能となっている。
入出力IF40は、運転支援装置100、ナビゲーション装置200、表示装置700、操作装置800、ECU等の機器との間でデータの入出力を行うインターフェースである。入出力IF40は、図1に示すHMI制御部107として機能する。ユーザによる操作装置800での入力操作は、入出力IF40を介して運転支援装置100に入力される。
[運転特性学習処理]
次に、本実施形態に係る運転支援装置100が実行する運転特性学習処理について説明する。上述したように、運転支援装置100は、手動運転におけるユーザの運転操作を学習することによって、自動運転にユーザの運転特性を反映させることができる。一方、運転操作の学習に不適切な運転状況での運転操作は、学習の対象外とすべきである。学習に不適切な運転状況とは、変則的又は突発的な理由により、ユーザが普段通りに運転することができない状況やユーザが自身の嗜好に合った運転をすることができない状況である。このような状況において行われたイレギュラーな運転操作の学習結果が自動運転に反映されると、ユーザによる普段の運転を再現した自動運転又はユーザが理想とするユーザ好みの自動運転を実現することができない虞がある。
運転操作の不適切な運転状況の具体例としては、ユーザが止むを得ずに急減速・急加速・急ハンドルを行わざるを得ない状況や、法定速度を超過して又著しく下回って走行している状況、挙動が不安定な走行(ふらつき運転)をしている状況、不慣れな道や運転し難い道を運転している状況又はその他の運転が困難な状況が挙げられる。ユーザが止むを得ずに急減速を行ってしまう場合としては、例えば、信号を通過する直前で信号の色が青(進んでもよい)から黄色(止まれ)に変更した場合や、歩行者等が車両の進行路内へ進入(飛び出し)した場合、前方車両が急減速を行った場合等が挙げられる。また、ユーザが止むを得ずに急加速を行ってしまう場合としては、例えば、踏切通過中に警報機が鳴り出した場合等が挙げられる。また、ユーザが止むを得ずに急ハンドルを行ってしまう場合としては、例えば、歩行者等の飛び出しがあった場合等が挙げられる。また、法定速度を超過して走行してしまう場合としては、例えば、ユーザが法定速度を超えたことに気付かなかった場合等が挙げられる。また、法定速度を著しく下回って走行してしまう場合としては、例えば、渋滞等で走行路が混雑している場合が挙げられる。また、ふらつき運転をしてしまう場合としては、例えば、ユーザの睡眠不足等によりハンドル操作がおぼつかない場合等が挙げられる。不慣れな道や運転し難い道を運転する場合や運転が困難な場合としては、例えば、ユーザが初めて運転する道を運転する場合等が挙げられる。初めて運転する道では、ユーザが普段通りに運転することが困難となりがちとなる。
図3は、本実施形態に係る運転支援装置100が実行する運転操作学習処理のフローチャートである。本実施形態に係る運転支援装置100は、運転操作の学習において特別な処理を実行することによって、上述した学習に不適切な運転操作を学習の対象外とすることができる。以下、詳細に説明する。
本実施形態に係る運転操作学習処理は、ユーザによる手動運転中に実行される。まず、ステップS100では、情報取得部102が操作情報と状況情報とを取得する(ステップS100,情報取得ステップ)。
ステップS100において、情報取得部102は、操作情報検出手段600から操作情報を取得する。具体的には、情報取得部102は、操作情報として、アクセルセンサ601やスロットルセンサ602からアクセル操作情報を取得し、ブレーキセンサ603からブレーキ操作情報を取得し、ステアリングセンサ604からハンドル操作情報を取得する。
上述したように、状況情報には、環境情報と車両情報とが含まれる。情報取得部102は、環境情報検出手段400やナビゲーション装置200から環境情報を取得し、車両情報検出手段500から車両情報を取得する。
情報取得部102は、環境情報として、法定速度情報、車線情報、信号機情報、障害物情報、周辺車両情報、線路情報、警報機情報、渋滞情報、走行履歴情報のうち、現在の運転状況に応じて取得可能な情報を取得する。
法定速度情報は、カメラ401が撮影した画像から速度制限標識を検出することによって取得することができる。また、法定速度情報は、通信装置404によって外部サーバから取得してもよいし、ナビゲーション装置200の地図データベースDB3から取得してもよい。車線情報は、カメラ401が撮影した画像から車線を検出することによって取得することができる。同様に、信号機情報は、カメラ401が画像から信号機を検出することによって取得することができる。障害物情報や周辺車両情報は、カメラ401が撮影した画像やミリ波レーダ403によって周辺車両を検出することによって取得することができる。線路情報は、カメラ401が撮影した画像から線路を検出することによって取得することができる。線路情報は、通信装置404によって外部サーバから取得してもよいし、ナビゲーション装置200の地図データベースDB3から取得してもよい。警報機情報は、マイクロフォン402が収録した環境音から警報音を検出することによって取得することができる。走行履歴情報は、経路データベースDB4から取得することができる。
また、情報取得部102は、車両情報として、車速度センサ501から車速度情報、加速度センサ502から加減速度情報、ヨーレートセンサ503からヨーレート情報を取得する。なお、情報取得部102は、CAN(Controller Area Network)通信によって取
得した車速度パルスの間隔に基づいて車速度を取得してもよい。
次に、ステップS200では、取得した操作情報が示す運転操作について学習の対象とするか否かを判定する(ステップS200)。図4は、ステップS200において実行される学習対象判定処理の詳細を示すフローチャートである。
図4に示すように、学習対象判定処理では、運転状況判定部103が、ステップS201,S203,S205,S207,S209,S211において、運転状況が学習に不適切であるか否かを判定し(運転状況判定ステップ)、学習対象判定部104が、ステップS202,S204,S206,S208,S210,S212において、運転状況判定部103の判定結果に基づいて、当該運転状況における運転操作を学習対象とするか否かを判定する(学習対象判定ステップ)。
具体的には、運転状況判定部103は、ステップS201において、学習に不適切な車速度で走行していたか否かを判定し(ステップS201)、ステップS203において、
急減速があったか否かを判定し(ステップS203)、ステップS205において、急加速があったか否かを判定し(ステップS205)、ステップS207において、急ハンドルがあったか否かを判定し(ステップS207)、ステップS209において、ふらつき運転があったか否かを判定し(ステップS209)、ステップS211において、不慣れな走行路での運転であったか否かを判定する(ステップS211)。以下、順番に説明する。
図5は、ステップS201で実行される速度判定処理の詳細を示す図である。ステップS201の速度判定処理では、車速度が法定速度を超過していた場合や、法定速度を著しく下回っていた場合に、当該運転状況を学習に不適切と判定する。図5に示すように、速度判定処理では、まず、ステップS2011において、運転状況判定部103が、ステップS1で取得した車速度情報に基づいて、現在の車速度が法定速度を超過していたか否かを判定する(ステップS2011)。ここで、情報取得部102がステップS1で取得した車速度をV、法定速度をVとする。運転状況判定部103は、ステップS2011において、V>Vであるか否かを判定する。V>Vである場合(ステップS2011-YES)、即ち、車速度が法定速度を超過していた場合、ステップS2013に進む。V>Vでない場合(ステップS2011-NO)、即ち、V≦Vである場合、ステップS2012に進む。
ステップS2012では、車速度が法定速度を著しく下回っていたか否かを判定する(ステップS2012)。ここで、記憶部108の閾値データベースDB2には、ステップS2012において車速度が法定速度を著しく下回っていたか否かの判断基準となる基準速度Vが記憶されている。基準速度Vは、法定速度に対して十分小さい値となるように定められている。即ち、V<Vである。基準速度Vは、車速度が基準速度V以下である場合に、ユーザの普段の運転における走行よりも著しく遅い(車速度が小さい)走行とみなすことができる車速度である。基準速度Vは、法定速度Vに応じて異なる値としてもよく、ユーザの過去の走行における車速度の平均値に基づいて定めてもよい。ステップS2012では、走行路における法定速度に応じた基準速度Vを閾値データベースDB2から取得し、V≦Vであるか否かを判定する。V≦Vである場合(ステップS2012-YES)、即ち、現在の車速度が法定速度を著しく下回っていた場合、ステップS2013に進む。V>Vである場合(ステップS2012-NO)、即ち、車速度が法定速度を著しく下回っていなかった場合、ステップS2014において学習に適切な運転状況と判定する(ステップS2014)。
ステップS2013では、走行速度が法定速度を超過していた、著しくは著しく下回っていた時間が短時間であるか否かを判定する(ステップS2013)。例えば、前方の車を追い越すために短時間だけ車速度が法定速度を超過する場合や交差点や踏切等での適切な一時停止のために短時間だけ車速度が法定速度を著しく下回る場合における運転操作は、学習の対象外とすべきではない。従って、ステップS2013の処理を実行することによって、短時間だけ法定速度を超過した状況や法定速度を著しく下回った状況が不適切な運転状況と判定されることがないようにする。ここで、記憶部108の閾値データベースDB2には、ステップS2013において、車速度が法定速度を連続して超過した時間又は法定速度を連続して著しく下回った時間が短時間である否かを判断するための基準となる基準時間が記憶されている。車速度が法定速度を連続して超過した時間又は法定速度を連続して著しく下回った時間をTとし、基準時間をTとする。ステップS2013では、基準時間Tを閾値データベースDB2から取得し、T≦Tであるか否かを判定する。T≦Tである場合(ステップS2013-YES)、即ち、車速度が法定速度を連続して超過した時間又は法定速度を連続して著しく下回った時間が短時間である場合、ステップS2014において、学習に適切な運転状況であると判定する(ステップS2014)。反対に、T≦Tでない場合(ステップS2013-NO)、即ち、T>Tである
場合、ステップS2015に進み、車速度が法定速度を連続して超過した時間又は法定速度を連続して著しく下回った時間が長時間であるとして、学習に不適切な運転状況と判定する(ステップS2015)。
ステップS2015において最終的に学習に不適切な運転状況であると判定される運転状況は、即ち、長時間に亘って連続的に車速度が法定速度を超過していた又は法定速度を著しく下回っていた状況である。
図4に戻り、ステップS202において、学習対象判定部104は、ステップS201において不適切な運転状況であると判定されたか否かを判定する(ステップS202)。ステップS201において学習に不適切な運転状況であると判定されていない場合(ステップS202-NO)、即ち、ステップS201において学習に適切な運転状況であると判定されている場合、ステップS203に進む。ステップS201において学習に不適切な運転状況であると判定されていた場合(ステップS202-YES)、ステップS214に進み、当該運転状況における運転操作を学習対象外と判定する(ステップS214)。
図6は、ステップS203で実行される急減速判定処理の詳細を示す図である。ステップS203の急減速判定処理では、急減速があったと判定された場合に、運転状況を学習に不適切と判定する。図6に示すように、急減速判定処理では、まず、ステップS2032において、運転状況判定部103が、ステップS1で取得した状況情報に基づいて、所定の閾値以上の減速が行われたか否かを判定する(ステップS2032)。ここで、記憶部108の閾値データベースDB2には、ステップS2032において急減速の判断基準となる基準減速度が記憶されている。基準減速度は、その値以上の減速度で減速した場合に、ユーザが普段行うブレーキ操作による減速に対して著しく急な(減速度が大きい)減速とみなすことができる減速度である。基準減速度は、例えば、ユーザの過去の走行における減速度の平均値に基づいて定められてもよい。ここで、ステップS1において取得した減速度をDとし、閾値データベースDB2から取得した基準減速度を第1基準減速度DT1とする。ステップS2032では、D≧DT1であるか否かを判定する。D≧DT1である場合(ステップS2032-YES)、即ち、急減速が行われていた場合、ステップS2035において、学習に不適切な運転状況と判定する(ステップS2035)。D≧DT1でなく、D<DT1である場合(ステップS2032-NO)、即ち、急減速が行われていなかった場合、ステップS2034において、学習に適切な運転状況と判定する(ステップS2034)。図7は、基準減速度を説明するための図である。図7の縦軸は車速度Vを示し、横軸は時刻tを示す。車速度Vで走行している車両が減速を開始した時刻をt=0とし、t=tでV=0となるときの減速度を基準減速度DT1とする。このとき、t=t(≦t)でV=0となるとき(図中のハッチングで示す領域)は、ステップS2032において急減速と判定される。
図8は、ステップS203で実行する急減速判定処理の変形例を示す図である。急減速判定処理の変形例では、ステップS2032の前に、ステップS2031を実行する。ステップS2031では、運転状況判定部103が、急停止要因が存在したか否かを判定する(ステップS2031)。急停止要因とは、ユーザが急停止を行い得る要因である。急停止要因が存在したか否かは、ステップS1で取得した状況情報に基づいて判定する。例えば、信号機を通過する直前に信号機の表示が青から黄に変更となっていたことがステップS1で取得した信号機情報に基づいて判明した場合、運転状況判定部103は、急停止要因があったと判定する。また、急な飛び出しがあったことや前方車両が急停車したことがステップS1で取得した障害物情報や周辺車両情報に基づいて判明した場合、運転状況判定部103は、急停止要因が存在したと判定する。ステップS2031において、急停止要因が存在しなかった場合(ステップS2031-NO)、ステップS2032に進む
。ステップS2031において、急停止要因が存在した場合(ステップS2031-YES)、ステップS2033に進む。ステップS2033において、運転状況判定部103が、ステップS1で取得した状況情報に基づいて、所定の閾値以上の減速が行われたか否かを判定する(ステップS2033)。ステップS2033では、D≧DT2であるか否かを判定する。D≧DT2である場合(ステップS2033-YES)、ステップS2035において、学習に不適切な運転状況と判定する(ステップS2035)。D≧DT2でない場合(ステップS2033-NO)、ステップS2034において、学習に適切な運転状況と判定する(ステップS2034)。ここで、DT2は、第2基準減速度であり、記憶部108の閾値データベースDB2に記憶されている減速度の閾値である。ステップS2031において、急停止要因が存在したことが判明していることから、当該運転状況はユーザが止むを得ずに行った急減速、即ち、学習に不適切な減速があった可能性が高い。そのため、DT2<DT1とし、急停止要因が存在しなかった場合よりも基準減速度を小さく設定する。こうすることにより、学習に不適切な減速があったか否かをより精度よく判定することができる。
図4に戻り、ステップS204において、学習対象判定部104は、ステップS203において不適切な運転状況であると判定されたか否かを判定する(ステップS204)。ステップS203において学習に不適切な運転状況であると判定されていない場合(ステップS204-NO)、即ち、ステップS203において学習に適切な運転状況であると判定されている場合、ステップS205に進む。ステップS203において学習に不適切な運転状況であると判定されていた場合(ステップS204-YES)、ステップS214に進み、当該運転状況における運転操作(主にブレーキ操作)を学習対象外と判定する(ステップS214)。
図9は、ステップS205で実行される急加速判定処理の詳細を示す図である。ステップS205の急加速判定処理では、急加速があったと判定された場合に、当該運転状況を学習に不適切と判定する。図9に示すように、急加速判定処理では、まず、ステップS2052において、運転状況判定部103が、ステップS1で取得した状況情報に基づいて、所定の閾値以上の加速が行われたか否かを判定する(ステップS2052)。ここで、記憶部108の閾値データベースDB2には、ステップS2052において急加速の判断基準となる基準加速度が記憶されている。基準加速度は、その値以上の加速度で加速することした場合に、ユーザが普段行うアクセル操作による加速に対して著しく急な(加速度が大きい)加速とみなすことができる加速度である。基準加速度は、例えば、ユーザの過去の走行における加速度の平均値に基づいて定められてもよい。ここで、ステップS1において取得した加速度をAとし、閾値データベースDB2から取得した基準加速度を第1基準加速度AT1とする。ステップS2052では、A≧AT1であるか否かを判定する。A≧AT1である場合(ステップS2052-YES)、即ち、急加速が行われていた場合、ステップS2055において、学習に不適切な運転状況と判定する(ステップS2055)。A≧AT1でなく、A<AT1である場合(ステップS2052-NO)、即ち、急加速が行われていなかった場合、ステップS2054において、学習に適切な運転状況と判定する(ステップS2054)。図10は、基準加速度を説明するための図である。図10の縦軸は車速度Vを示し、横軸は時刻tを示す。停止(V=0)している車両が加速を開始した時刻をt=0とし、t=tでV=Vとなるときの加速度を基準加速度AT1とする。このとき、t=t(≦t)でV=Vとなるとき(図中のハッチングで示す領域)は、ステップS2052において急加速と判定される。
図11は、ステップS205で実行する急加速判定処理の変形例を示す図である。急加速判定処理の変形例では、ステップS2052の前に、ステップS2051を実行する。ステップS2051では、運転状況判定部103が、急発進要因が存在したか否かを判定する(ステップS2051)。急発進要因とは、ユーザが急発進を行い得る要因である。
急発進要因が存在したか否かは、ステップS1で取得した状況情報に基づいて判定する。例えば、踏切を通過する途中に警報機が鳴り出していたことがステップS1で取得した踏切情報や警報機情報に基づいて判明した場合、運転状況判定部103は、急発進要因が存在したと判定する。ステップS2051において、急発進要因が存在しなかった場合(ステップS2051-NO)、ステップS2052に進む。ステップS2051において、急発進要因が存在した場合(ステップS2051-YES)、ステップS2053に進む。ステップS2053において、運転状況判定部103が、ステップS1で取得した状況情報に基づいて、所定の閾値以上の加速が行われたか否かを判定する(ステップS2053)。ステップS2053では、A≧AT2であるか否かを判定する。A≧AT2である場合(ステップS2053-YES)、ステップS2055において、学習に不適切な運転状況と判定する(ステップS2055)。A≧AT2でない場合(ステップS2053-NO)、ステップS2054において、学習に適切な運転状況と判定する(ステップS2054)。ここで、AT2は、第2基準加速度であり、記憶部108の閾値データベースDB2に記憶されている加速度の閾値である。ステップS2051において、急発進要因が存在したことが判明していることから、当該運転状況はユーザが止むを得ずに行った急加速、即ち、学習に不適切な加速があった可能性が高い。そのため、AT2<AT1とし、急発進要因が存在しなかった場合よりも基準加速度を小さく設定する。こうすることにより、学習に不適切な加速があったか否かをより精度よく判定することができる。
図4に戻り、ステップS206において、学習対象判定部104は、ステップS205において不適切な運転状況であると判定されたか否かを判定する(ステップS206)。ステップS205において学習に不適切な運転状況であると判定されていない場合(ステップS206-NO)、即ち、ステップS205において学習に適切な運転状況であると判定されている場合、ステップS207に進む。ステップS205において学習に不適切な運転状況であると判定されていた場合(ステップS206-YES)、ステップS214に進み、当該運転状況における運転操作(主にアクセル操作)を学習対象外と判定する(ステップS214)。
図12は、ステップS207で実行される急ハンドル判定処理の詳細を示す図である。ステップS207の急ハンドル判定処理では、急ハンドルがあった場合に、当該運転状況を学習に不適切と判定する。図12に示すように、急ハンドル判定処理では、まず、ステップS2072において、運転状況判定部103が、ステップS1で取得した状況情報に基づいて、ヨーレートが所定の閾値以上であったか否かを判定する(ステップS2072)。ここで、記憶部108の閾値データベースDB2には、ステップS2072において急ハンドルの判断基準となる基準ヨーレートが記憶されている。基準ヨーレートは、ヨーレートがその値以上であったときにユーザが普段行うハンドル操作に対して著しく急な(ヨーレートが大きい)ハンドル操作があったとみなすことができるヨーレートである。基準ヨーレートは、例えば、ユーザの過去の走行におけるヨーレートの平均値に基づいて定められてもよい。ここで、ステップS1において取得したヨーレートをYとし、閾値データベースDB2から取得した基準ヨーレートを第1基準ヨーレートYT1とする。ステップS2072では、Y≧YT1であるか否かを判定する。Y≧YT1である場合(ステップS2072-YES)、即ち、急ハンドルが行われていた場合、ステップS2075において、学習に不適切な運転状況と判定する(ステップS2075)。Y<YT1である場合(ステップS2072-NO)、即ち、急ハンドルが行われていなかった場合、ステップS2074において、学習に適切な運転状況と判定する(ステップS2074)。
図13は、ステップS207で実行する急ハンドル判定処理の変形例を示す図である。急ハンドル判定処理の変形例では、ステップS2072の前に、ステップS2071を実行する。ステップS2071では、運転状況判定部103が、急ハンドル要因が存在したか否かを判定する(ステップS2071)。急ハンドル要因とは、ユーザが急ハンドルを
行い得る要因である。急ハンドル要因が存在したか否かは、ステップS1で取得した状況情報に基づいて判定する。例えば、信号機を通過する直前に信号機の表示が青から黄に変更となっていたことがステップS1で取得した信号機情報に基づいて判明した場合、運転状況判定部103は、急ハンドル要因が存在したと判定する。また、急な飛び出しがあったことや前方車両が急停車したことがステップS1で取得した障害物情報や周辺車両情報に基づいて判明した場合、運転状況判定部103は、急ハンドル要因が存在したと判定する。ステップS2071において、急ハンドル要因が存在しなかった場合(ステップS2071-NO)、ステップS2072に進む。ステップS2071において、急ハンドル要因が存在した場合(ステップS2071-YES)、ステップS2073に進む。ステップS2073において、運転状況判定部103が、ステップS1で取得した状況情報に基づいて、ヨーレートが所定の閾値以上であったか否かを判定する(ステップS2073)。ステップS2073では、Y≧YT2であるか否かを判定する。Y≧YT2である場合(ステップS2073-YES)、ステップS2075において、学習に不適切な運転状況と判定する(ステップS2075)。Y≧YT2でなく、Y<YT2である場合(ステップS2073-NO)、ステップS2074において、学習に適切な運転状況と判定する(ステップS2074)。ここで、YT2は、第2基準ヨーレートであり、記憶部108の閾値データベースDB2に記憶されているヨーレートの閾値である。ステップS2071において、急ハンドル要因が存在したことが判明していることから、当該運転状況はユーザが止むを得ずに行った急ハンドル、即ち、学習に不適切なハンドル操作があった状況である可能性が高い。そのため、YT2<YT1とし、急ハンドル要因が存在しなかった場合よりも基準ヨーレートを小さく設定する。こうすることにより、学習に不適切なハンドル操作があったか否かをより精度よく判定することができる。
図4に戻り、ステップS208において、学習対象判定部104は、ステップS207において不適切な運転状況であると判定されたか否かを判定する(ステップS208)。ステップS207において学習に不適切な運転状況であると判定されていない場合(ステップS208-NO)、即ち、ステップS207において学習に適切な運転状況であると判定されている場合、ステップS209に進む。ステップS207において学習に不適切な運転状況であると判定されていた場合(ステップS208-YES)、ステップS214に進み、当該運転状況における運転操作(主にハンドル操作)を学習対象外と判定する(ステップS214)。
図14は、ステップS209で実行されるふらつき運転判定処理の詳細を示す図である。ステップS209のふらつき運転判定処理では、運転状況がふらつき運転であると判定された場合に、当該運転状況を学習に不適切と判定する。図14に示すように、ふらつき運転判定処理では、まず、ステップS2091において、運転状況判定部103が、ステップS1で取得した車線情報に基づいて、自車両の車線からの逸脱があったか否かを判定する(ステップS2092)。上述したように、車線情報は、カメラ401が撮影した画像から車線を検出することによって取得することができる。車線からの逸脱があった場合(ステップS2091-YES)、ステップS2092において、ふらつき運転が行われていたとして学習に不適切な運転状況と判定する(ステップS2092)。車線からの逸脱がなかった場合(ステップS2091-NO)、ステップS2093において、ふらつき運転が行われていなかったとして、学習に適切な運転状況と判定する(ステップS2093)。
図4に戻り、ステップS210において、学習対象判定部104は、ステップS209において不適切な運転状況であると判定されたか否かを判定する(ステップS210)。ステップS209において学習に不適切な運転状況であると判定されていない場合(ステップS210-NO)、即ち、ステップS209において学習に適切な運転状況であると判定されている場合、ステップS211に進む。ステップS209において学習に不適切
な運転状況であると判定されていた場合(ステップS210-YES)、ステップS214に進み、当該運転状況における運転操作を学習対象外と判定する(ステップS214)。
図15は、ステップS211で実行される不慣れ走行路判定処理の詳細を示す図である。ステップS211の不慣れ走行路判定処理では、運転状況が不慣れな走行路での走行であると判定された場合に、当該運転状況を学習に不適切と判定する。図15に示すように、不慣れ走行路判定処理では、まず、ステップS2111において、運転状況判定部103が、ステップS1で取得した走行履歴情報に基づいて、現在走行中の走行路がユーザにとって不慣れな道であるか否かを判定する(ステップS2111)。ここで、記憶部108の閾値データベースDB2には、ステップS2032において不慣れな走行路であるか否かの判断基準となる基準走行回数Nが記憶されている。基準走行回数Nは、現在走行している走行路の過去の走行回数nがその値以下であったときに当該走行路をユーザにとって不慣れな走行路とみなすことができる走行回数である。基準走行回数Nは、例えば、N=0としてもよい。その場合、ユーザが初めて走行する走行路を不慣れな走行路とみなすことができる。ステップS2111では、n≦Nであるか否かを判定する。n≦Nである場合(ステップS2111-YES)、ステップS2112において、不慣れな走行路の走行であるとして学習に不適切な運転状況と判定する(ステップS2112)。n≦Nでない場合(ステップS2111-NO)、即ち、n>Nである場合、ステップS2113において、不慣れな走行路の走行ではないとして学習に適切な運転状況と判定する(ステップS2113)。
図4に戻り、ステップS212において、学習対象判定部104は、ステップS211において不適切な運転状況であると判定されたか否かを判定する(ステップS212)。ステップS211において学習に不適切な運転状況であると判定されていない場合(ステップS212-NO)、即ち、ステップS211において学習に適切な運転状況であると判定されている場合、ステップS213に進む。ステップS211において学習に不適切な運転状況であると判定されていた場合(ステップS212-YES)、ステップS214に進み、当該運転状況における運転操作を学習対象外と判定する(ステップS214)。
ステップS213では、ステップS1において取得した操作情報が示す運転操作について、学習対象と判定する(ステップS213)。ステップS213において学習対象と判定される運転操作は、即ち、ステップS201,S203,S205,S207,S209,S211の全てにおいて、学習に適切であると判定された運転状況における運転操作である。
図3に戻り、運転操作学習部105は、ステップS300において、ステップS200において運転操作が学習対象と判定されたか否かを判定する(ステップS300)。学習対象と判定されていた場合(ステップS300-YES)、ステップS400に進む。学習対象と判定されていなかった場合(ステップS300-YES)、即ち、学習対象外と判定されていた場合、ステップS500に進む。ステップS400では、学習対象とされた運転操作を示す操作情報を状況情報と関連付けて記憶部108に記憶する(ステップS400)。これにより、当該運転操作の学習結果が運転特性データベースDB1に蓄積される。ステップS500では、学習対象外とされた操作情報と状況情報とを破棄する(ステップS500)。より具体的には、学習対象外となる運転操作が開始された時点から当該運転操作が終了する時点までに取得した情報を破棄する。以上のステップS100からステップS500までの処理をユーザによる手動運転中に繰り返すことによって、運転操作の学習に適切な運転状況における運転操作の学習結果が運転特性データベースDB1に蓄積される。このようにして運転特性の学習処理が実行される。本実施形態に係る運転支
援装置100は、不適切な運転状況における運転操作を学習の対象外とし、適切な運転状況における運転操作を学習対象とすることによって、運転特性の学習を精度良く実行することができる。
[作用・効果]
以上のように、第1実施形態に係る運転支援装置100は、運転操作情報と運転状況情報とを取得する情報取得部102と、情報取得部102が取得した情報に基づいて運転状況が学習に適切であるか否かを判定する運転状況判定部103と、運転状況判定部103によって不適切と判定された運転状況における運転操作を学習の対象外と判定する学習対象判定部104と、を備える。このような運転支援装置100によると、学習に不適切な運転状況における運転操作を学習の対象外とすることができる。これによれば、運転特性の学習の完成度を高めることができ、自動運転において、ユーザによる普段の運転を再現した自動運転やユーザが理想とする自動運転を実現することができる。また、不適切な運転操作を学習対象外とすることができるので、ユーザは、手動運転時において不適切な運転操作が学習されないように意識する必要がない。そのため、ユーザは、普段通りの手動運転を行えばよい。その結果、ユーザに違和感のない自動運転を実現することができる。また、学習の完成度を高めることができることで、学習結果をリセットして運転特性を再学習させる必要性をなくすことができる。更に、不要なデータの蓄積が不要となるため、メモリのデータ容量を削減することができる。
また、運転状況判定部103は、ステップS201において、車速度が走行路における法定速度Vを超過していた場合に、運転状況を運転操作の学習に不適切と判定する。これによると、法定速度を超過した車速度での走行を運転特性の学習対象外とすることができる。更に、運転状況判定部103は、ステップS201において、車速度が走行路における法定速度を下回る速度である所定の基準速度V以下であった場合に、運転状況を運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、法定速度を著しく下回った車速度での走行を運転特性の学習対象外とすることができる。
また、運転状況判定部103は、ステップS203において、所定の第1基準減速度以上の減速度DT1での減速があった場合に、運転状況を運転操作の学習に不適切と判定する。これによると、急ブレーキを運転特性の学習対象外とすることができる。また、運転状況判定部103は、ステップS205において、所定の第1基準加速度AT1以上の加速度での加速があった場合に、運転状況を運転操作の学習に不適切と判定する。これによると、急アクセルを運転特性の学習対象外とすることができる。更に、運転状況判定部103は、ステップS207において、ヨーレートが所定の第1基準ヨーレートYT1以上であった場合に、運転状況を運転操作の学習に不適切と判定する。これによると、急ハンドルを運転特性の学習対象外とすることができる。
また、運転状況判定部103は、ステップS203において、急停止要因が存在し、且つ、所定の第2基準減速度DT2以上の減速度での減速があった場合に、運転状況を運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、ユーザが止むを得ない急ブレーキがあったか否かをより精度よく判定することでき、当該急ブレーキをより確実に運転特性の学習対象外とすることができる。また、運転状況判定部103は、ステップS205において、急発進要因が存在し、且つ、所定の第2基準加速度AT2以上の加速度での加速があった場合に、運転状況を運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、ユーザが止むを得ない急アクセルがあったか否かをより精度よく判定することでき、当該急アクセルをより確実に運転特性の学習対象外とすることができる。また、運転状況判定部103は、ステップS207において、急ハンドル要因が存在し、且つ、ヨーレートが所定の第2基準ヨーレートYT2以上であった場合に、運転状況を運転操作の学習に不適切と判定してもよい。これによると、ユーザが止むを得ない急ハンドルがあったか否かを
より精度よく判定することでき、当該ハンドルをより確実に運転特性の学習対象外とすることができる。
また、運転状況判定部103は、ステップS209において、ふらつき運転があった場合に、運転状況を運転操作の学習に不適切と判定する。これによると、車両の挙動が不安定な走行を運転特性の学習対象外とすることができる。
また、運転状況判定部103は、ステップS211において、現在走行している走行路の過去の走行回数が所定の基準走行回数以下である場合に、当該運転状況を運転操作の学習に不適切と判定する。これによると、不慣れな走行路での運転を運転特性の学習対象外とすることができる。
なお、ステップS203における減速判定は、ブレーキセンサ603から取得したブレーキ圧やブレーキの踏込量やブレーキ圧等の操作情報に基づいて実行してもよい。例えば、ステップS203では、ブレーキセンサ603から取得したブレーキの踏込量が所定以上の大きさであった場合に、運転状況を学習に不適切と判定してもよい。
また、ステップS205における加速判定は、アクセルセンサ601やスロットルセンサ602から取得したアクセルの踏込量やスロットル開度等の操作情報に基づいて実行してもよい。例えば、ステップS205では、スロットルセンサ602から取得したスロットル開度が所定以上の大きさであった場合に、運転状況を学習に不適切と判定してもよい。
また、ステップS207におけるヨーレートの判定は、ステアリングセンサ604から取得した操舵角度等の操作情報に基づいて実行してもよい。例えば、ステップS207では、ステアリングセンサ604から取得した操舵角度が所定以上の大きさであった場合に、運転状況を学習に不適切と判定してもよい。
図16は、学習対象判定処理の変形例を示す図である。図16に示すように、学習対象判定部104は、ステップS215において、ステップS201,S203,S205,S207,S209,S211の何れかにおいて不適切と判定された運転状況における運転操作について、学習対象とするか否かをユーザに選択させてもよい(ステップS215)。学習対象判定部104は、例えば、表示装置700の画面上に、不適切と判定された運転状況における運転操作について学習対象とするか否かを選択させる表示をし、操作装置800を介してユーザの選択操作を受けて付けてもよい。学習対象判定部104は、ユーザが学習対象と選択した場合(ステップS215-YES)、ステップS213に進み、学習対象とする。反対に、ユーザが学習対象外と選択した場合(ステップS215-NO)、ステップS214に進み、学習対象外とする。
<第2実施形態>
図17は、第2実施形態に係る運転支援システム1Aを示す図である。第2実施形態に係る運転支援システム1Aを構成する運転支援装置100Aは、ユーザの指定操作によって指定された条件に合致する運転操作を学習の対象外とすることができる。
図17に示すように、第2実施形態に係る運転支援システム1Aは、運転支援装置100Aが学習対象外指定部109を有する点で第1実施形態に係る運転支援システム1と相違しており、その他の構成は第1実施形態に係る運転支援システム1と同一である。以下、第2実施形態に係る運転支援システム1Aについて、第1実施形態に係る運転支援システム1との相違点を中心に説明し、同一の構成については同一の符号を付すことにより、詳細な説明は割愛する。
第2実施形態に係る運転支援装置100Aは、第1実施形態に係る運転支援装置100が実行する運転特性学習処理と同様の処理を実行する。これにより、手動運転における運転操作の学習結果が運転特性データベースDB1に蓄積されている。第2実施形態に係る運転支援装置100Aは、手動運転後におけるユーザの指定操作を受け付けることによって、学習対象判定処理において学習対象と判定された運転操作の中から、ユーザが指定した条件に合致する運転操作を学習対象外とすることができる。
図18及び図19は、表示装置700に表示される画面であって、学習対象外指定部109が受け付けるユーザによる指定操作の一例を説明するための図である。学習対象外指定部109は、ユーザが指定した位置範囲における運転操作を学対象外としてもよい。図18に示すように、学習対象外指定部109は、表示装置700に運転特性学習を行った走行経路Rを表示させる。そして、走行経路Rのうち、ユーザが学習対象外としたい走行経路R1を表示画面に重畳配置された操作装置800(タッチパネル)を介して操作指Z1でなぞることによって、ユーザが操作指Z1によってなぞられた走行経路R1における運転操作を学習の対象外とし、当該運転操作を示す操作情報と当該操作情報と関連付けられた状況情報とを破棄してもよい。また、図19に示すように、学習対象外指定部109は、表示装置700に運転特性学習を行った走行経路を表示させ、ユーザが学習対象外としたい走行経路を含む範囲を操作装置800(タッチパネル)を介して操作指Z1で囲むことによって、ユーザが囲った範囲に含まれる経路における運転操作を学習の対象外とし、当該運転操作を示す操作情報と当該操作情報と関連付けられた状況情報とを破棄してもよい。このように、ユーザが指定した位置範囲における運転操作を学対象外とすることによって、例えば、高速道路における走行のみを学習対象とすることや、渋滞区域やスクールゾーンの走行を学習対象外とすることができる。
図20は、表示装置700に表示される画面であって、学習対象外指定部109が受け付けるユーザによる指定操作の一例を説明するための図である。学習対象外指定部109は、ユーザが指定した区間における運転操作を学対象外としてもよい。図20に示すように、学習対象外指定部109は、表示装置700に運転特性学習を行った走行区間を列挙して表示させる。そして、ユーザが操作装置800を介して学習対象外としたい走行区間を選択することによって、ユーザが選択した区間における運転操作を学習の対象外とし、当該運転操作を示す操作情報と当該操作情報と関連付けられた状況情報とを破棄してもよい。
図21は、表示装置700に表示される画面であって、学習対象外指定部109が受け付けるユーザによる指定操作の一例を説明するための図である。学習対象外指定部109は、ユーザが指定した時間帯における運転操作を学対象外としてもよい。図に示すように、学習対象外指定部109は、表示装置700に運転特性学習を行った時間帯を所定の長さで区切って表示させる。そして、ユーザが操作装置800を介して学習対象外としたい時間帯を選択することによって、ユーザが選択した時間帯における運転操作を学習の対象外とし、当該運転操作を示す操作情報と当該操作情報と関連付けられた状況情報とを破棄してもよい。
以上のように、第2実施形態に係る運転支援装置100によれば、ユーザが指定した条件に合致する運転操作を学対象外とすることによって、ユーザが所望する運転特性学習をより高い完成度で実現することができる。なお、学習対象外指定部109によるユーザの指定操作の受け付けは、運転特性の学習の前に行ってもよい。即ち、学習対象外指定部109は、ユーザによる学習対象外とする条件(位置範囲、区間、時間帯)の指定操作を、手動運転の前に予め受け付けてもよい。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態は、矛盾のない限り組み合わせることができる。例えば、運転支援装置100,100Aは、環境情報検出手段400、車両情報検出手段500、操作情報検出手段600といった検出手段を構成として備えてもよい。
1,1A・・・運転支援システム
100,100A・・・運転支援装置
101・・・運転方法切替部
102・・・情報取得部
103・・・運転状況判定部
104・・・学習対象判定部
105・・・運転操作学習部
106・・・自動運転実行部
107・・・HMI制御部
108・・・記憶部
109・・・学習対象外指定部
200・・・ナビゲーション装置
300・・・GPS装置
400・・・環境情報検出手段
500・・・車両情報検出手段
600・・・操作情報検出手段
700・・・表示装置
800・・・操作装置
900・・・制御機構

Claims (8)

  1. 車両の手動運転時におけるユーザの運転操作を学習することによって前記ユーザの運転特性を前記車両の自動運転に反映させる運転支援装置であって、
    前記運転操作を示す情報と当該運転操作時における運転状況を示す情報とを取得する情報取得部と、
    前記情報取得部が取得した情報に基づいて前記運転状況が前記運転操作の学習に不適切であるか否かを判定する運転状況判定部と、
    前記運転状況判定部によって不適切と判定された前記運転状況における前記運転操作を学習の対象外と判定する学習対象判定部と、を備え
    前記運転状況判定部は、現在走行している走行路の過去の走行回数が所定の基準走行回数以下である場合に、当該運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定する、
    運転支援装置。
  2. 前記運転状況判定部は、所定の第1基準減速度以上の減速度での減速があった場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定する、
    請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記運転状況判定部は、所定の第1基準加速度以上の加速度での加速があった場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定する、
    請求項1又は2に記載の運転支援装置。
  4. 前記運転状況判定部は、ヨーレートが所定の第1基準ヨーレート以上であった場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定する、
    請求項1から3の何れか1項に記載の運転支援装置。
  5. 前記運転状況判定部は、車速度が走行路における法定速度を超過していた場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定する、
    請求項1からの何れか1項に記載の運転支援装置。
  6. 前記運転状況判定部は、車速度が走行路における法定速度を下回る速度である所定の基
    準速度以下であった場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定する、
    請求項1からの何れか1項に記載の運転支援装置。
  7. 前記運転状況判定部は、前記車両の車線からの逸脱があった場合に、前記運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定する、
    請求項1からの何れか1項に記載の運転支援装置。
  8. ユーザの運転特性を車両の自動運転に反映させるために、前記車両の手動運転時におけるユーザの運転特性を学習する方法であって
    運転操作を示す情報と当該運転操作時における運転状況を示す情報とを取得する情報取得ステップと、
    前記情報取得ステップによって取得した情報に基づいて前記運転状況が前記運転操作の学習に不適切であるか否かを判定する運転状況判定ステップと、
    前記運転状況判定ステップにおいて不適切と判定された前記運転状況における前記運転操作を学習の対象外と判定する学習対象判定ステップと、を含み、
    前記運転状況判定ステップでは、現在走行している走行路の過去の走行回数が所定の基準走行回数以下である場合に、当該運転状況を前記運転操作の学習に不適切と判定する、
    運転特性の学習方法。
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