JP7120262B2 - 蒸着マスク準備体の製造方法、フレーム付き蒸着マスク準備体の製造方法、及びフレーム付き蒸着マスク準備体 - Google Patents
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上記蒸着マスク準備体の製造方法において、樹脂材料を含む塗工液から形成された前記樹脂板を用いてもよい。
上記蒸着マスク準備体の製造方法において、無電解めっき法及び電解めっき法で前記樹脂板上に前記金属層を形成してもよい。
本開示の実施の形態に係るフレーム付き蒸着マスク準備体の製造方法は、上記蒸着マスク準備体の製造方法で製造された蒸着マスク準備体を、フレームに固定する工程を含む。
本開示の実施の形態に係るフレーム付き蒸着マスク準備体の製造方法は、樹脂材料を含有する樹脂板をフレームに固定する工程と、前記フレームに固定された前記樹脂板上に、金属材料を含有する金属層を形成する工程とを含み、前記金属層を形成する工程が、前記樹脂材料のガラス転移温度(Tg)に100℃を加算した温度を、上限温度としたときに、縦軸を線膨張の割合、横軸を温度とする線膨張曲線において、温度25℃から前記上限温度の範囲における前記樹脂板の線膨張曲線の積分値を、温度25℃から前記上限温度の範囲における前記金属層の線膨張曲線の積分値で除した値が、0.55以上1.45以下の範囲内となるように、前記フレームに固定された樹脂板上に前記金属層を形成する工程である。
上記本開示の実施の形態に係るフレーム付き蒸着マスク準備体の製造方法において、樹脂材料を含む塗工液から形成された前記樹脂板を用いてもよい。
上記本開示の実施の形態に係るフレーム付き蒸着マスク準備体の製造方法において、無電解めっき法及び電解めっき法で前記フレームに固定された樹脂板上に前記金属層を形成してもよい。
本開示の実施の形態に係るフレーム付き蒸着マスク準備体は、蒸着マスク準備体にフレームが固定されたフレーム付き蒸着マスク準備体であって、前記フレームと固定された蒸着マスク準備体は、樹脂材料を含有する樹脂板上に、金属材料を含有する金属層が設けられたものであり、前記樹脂材料のガラス転移温度(Tg)に100℃を加算した温度を、上限温度としたときに、縦軸を線膨張の割合、横軸を温度とする線膨張曲線において、温度25℃から前記上限温度の範囲における前記樹脂板の線膨張曲線の積分値を、温度25℃から前記上限温度の範囲における前記金属層の線膨張曲線の積分値で除した値が、0.55以上1.45以下の範囲内である。
本開示の一実施形態の蒸着マスクは、樹脂マスク上に金属層が設けられた蒸着マスクであって、前記樹脂マスクは、蒸着パターンを形成するために必要な開口部を有し、前記樹脂マスクは、樹脂材料を含有しており、前記金属層は、金属材料を含有しており、前記樹脂材料のガラス転移温度(Tg)に100℃を加算した温度を、上限温度としたときに、縦軸を線膨張の割合、横軸を温度とする線膨張曲線において、温度25℃から前記上限温度の範囲における前記樹脂マスクの線膨張曲線の積分値を、温度25℃から前記上限温度の範囲における前記金属層の線膨張曲線の積分値で除した値が、0.55以上1.45以下の範囲内である。
本開示の実施の形態に係る蒸着マスク100は、樹脂マスク20上に金属層10が設けられた構成を呈しており、樹脂マスク20は、蒸着パターンを形成するために必要な開口部25を有している(図1、図4~図9、図16~図26参照)。また、樹脂マスク20は、樹脂材料を含有しており、金属層10は、金属材料を含有している。なお、図1(a)、図4~図9、図16(a)、図17~図19、図22~図26は、本開示の実施の形態に係る蒸着マスク100を金属層10側から平面視したときの一例を示す正面図であり、図1(b)は、図1(a)のA-A概略断面図であり、図16(b)は、図16(a)のA-A概略断面図である。
条件1:樹脂マスクが蒸着パターンを形成するために必要な開口部を有している。
条件2:樹脂マスクが樹脂材料を含有している。
条件3:金属層が金属材料を含有している。
条件4:樹脂マスクに含まれる樹脂材料のガラス転移温度(Tg)に100℃を加算した温度を、上限温度としたときに、縦軸を線膨張の割合、横軸を温度とする線膨張曲線において、温度25℃から上限温度の範囲における樹脂マスクの線膨張曲線の積分値を、温度25℃から上限温度の範囲における金属層10の線膨張曲線の積分値で除した値が、0.55以上1.45以下の範囲内である。
0.55≦(A領域とC領域との合計面積)/(B領域とC領域との合計面積)≦1.45・・・式(1)
他方、図2に示す線膨張曲線の関係図において、曲線Bを、樹脂マスクの線膨張曲線とし、曲線Aを、金属層の線膨張曲線とする場合には、本開示の実施の形態に係る蒸着マスクは、下式(2)の関係を満たす。
0.55≦(B領域とC領域との合計面積))/(A領域とC領域との合計面積)≦1.45・・・式(2)
0.55≦((A領域とB領域との合計面積)/B領域の面積)≦1.45・・・式(3)
ただし、図3に示す線膨張曲線の関係図において、曲線Aを、樹脂マスクの線膨張曲線とし、曲線Bを、金属層の線膨張曲線とした場合、((A領域とB領域との合計面積)/B領域の面積)は、1より大きな値となる。
0.55≦(B領域の面積/(A領域とB領域との合計面積))≦1.45・・・式(4)
ただし、図3に示す線膨張曲線の関係図において、曲線Bを、樹脂マスクの線膨張曲線とし、曲線Aを、金属層の線膨張曲線とする場合には、(B領域の面積/(A領域とB領域との合計面積)は、1より小さな値となる。
対象となる蒸着マスクを、樹脂マスクと金属層とに分離し、分離したそれぞれを、幅5mm、長さ18mmにカットしたサンプル(樹脂マスクサンプル、金属層サンプル)を準備する。樹脂マスクサンプルは、対象となる蒸着マスクの金属層をエッチング除去することで得る。また、金属層サンプルは、対象となる蒸着マスクの樹脂マスクをエッチング除去することで得る。カットする領域は、樹脂マスクにおいては、開口部を有しない領域とする。金属層の大きさが小さく、当該金属層を、幅5mm、長さ18mmにカットすることができない場合、対象となる蒸着マスクの金属層と、同じ金属材料を用い、厚みを同じとした金属層を別途準備し、これを、幅5mm、長さ18mmにカットしたものを金属層サンプルとする。
上記でカットした樹脂マスクサンプル、及び金属層サンプルのそれぞれについて、JIS-K-7197(1991)に準拠する線膨張率試験方法に基づき、25℃を基準とするCTE曲線(線膨張曲線)を作成する。なお、線膨張率試験では、樹脂マスクサンプル、金属層サンプルの両端を、金属製治具にて1.5mmずつ挟むため、実際のサンプル長さは、15mmとなる。測定時の雰囲気湿度は、55±2%RHに制御している。
線膨張率試験は、各サンプルにつき、それぞれ2回行い、装置とサンプルとが十分になじんだ2回目の測定データに基づいて、25℃を基準とするCTE曲線(線膨張曲線)を作成する。
これにより、25℃から所定の温度までのCTE曲線を得る。
使用装置としては、TMA(EXSTAR6000 セイコーインスツルメンツ)を使用する。
CTE曲線の縦軸は、線膨張の割合であり、ΔL/L×100により算出される値である(ΔL:任意の温度におけるサンプル長から25℃におけるサンプル長を減算した値、L:25℃におけるサンプル長)。つまり、25℃における線膨張の割合(%)を「0」としている。
次いで、樹脂マスクサンプル、及び金属層サンプルのそれぞれについて、25℃から上限温度までの領域におけるCTE曲線の積分値を算出し、樹脂マスクサンプルにおけるCTE曲線の積分値を、金属層サンプルにおけるCTE曲線の積分値で除することで比率を求める。本開示の実施の形態に係る蒸着マスクは、この方法で求められる比率が、0.55以上1.45以下の範囲内であることを条件している。
図1(a)、図4~図9、図16(a)、図17~図26に示すように、樹脂マスク20は、蒸着パターンを作成するために必要な開口部25を有している。なお、樹脂マスク20は、蒸着パターンを作成するために必要な開口部25とは異なる開口(孔)を有していてもよい(図示しない)。図示する形態では開口部25の開口形状は、矩形状を呈しているが、開口部25の開口形状について特に限定はなく、蒸着で作製されるパターンに対応する形状であれば、いかなる形状であってもよい。例えば、開口部25の開口形状は、ひし形、多角形状であってもよく、円や、楕円等の曲率を有する形状であってもよい。なお、矩形や、多角形状の開口形状は、円や楕円等の曲率を有する開口形状と比較して発光面積を大きくとれる点で、好ましい開口部25の開口形状であるといえる。
図1、図4~図9、図16~図26に示すように、樹脂マスク20の一方の面上には、金属層10が設けられている。金属層10は、金属材料を含有する層である。金属層10は、樹脂マスク20上に直接的に設けられていてもよく、他の構成を介して間接的に設けられていてもよい。なお、樹脂マスク20上に、直接的に金属層10を設けた構成は、樹脂マスク20に生じうる開口部25の寸法変動や、位置変動、樹脂マスクに生じうるシワの抑制効果をより高くできる点で、好適である。
この形態における金属層10の割合は、20%以上70%以下が好ましく、25%以上65%以下がより好ましい。
(2)金属層10が1つの貫通孔15を有する形態(図8、図9参照)
この形態における金属層10の割合は、5%以上40%以下が好ましく、10%以上30%以下がより好ましい。
(3)複数の金属層10が部分的に設けられた形態(図16~26参照)
この形態における金属層10の割合は、0.5質量%以上50%以下が好ましく、5%以上40%以下がより好ましい。
金属層10の割合を、上記好ましい範囲とすることで、樹脂マスク20が有する開口部25の寸法の正確度を高くし、位置変動をより小さくできる。
図1、図4~図7に示すように、第1形態の蒸着マスク100は、複数画面分の蒸着パターンを同時に形成するための蒸着マスクであって、樹脂マスク20の一方の面上に、金属層10が位置しており、樹脂マスク20には、複数画面を構成するために必要な開口部25が設けられ、金属層10は、樹脂マスク20の少なくとも1画面と重なる、複数の金属層10の貫通孔15を有している。
次に、第2形態の蒸着マスクについて説明する。図8、図9に示すように、第2形態の蒸着マスクは、蒸着パターンを形成するために必要な開口部25が複数設けられた樹脂マスク20の一方の面上に、1つの金属層の貫通孔15を有する金属層10が設けられている。そして、第2形態の蒸着マスクは、1つの金属層の貫通孔15が、蒸着パターンを形成するために必要な開口部の全てと重なっている。
第3形態の蒸着マスクは、図16~図26に示すように、蒸着パターンを形成するために必要な開口部25が複数設けられた樹脂マスク20の一方の面上に、部分的に金属層10が設けられている。第3形態の蒸着マスクによれば、フレームに蒸着マスクを固定する際に、樹脂マスク20に発生し得る応力を適当に逃がすことができ、その結果、伸びや縮みなどの変形を効果的に抑制することができる。
本開示の実施の形態に係るフレーム付き蒸着マスク200は、フレーム60に上記で説明した本開示の各実施の形態に係る蒸着マスク100が固定されてなる構成を呈している。蒸着マスク100についての説明は省略する。
図13に示すように、本開示の実施の形態に係る蒸着マスク準備体150は、蒸着パターンを形成するために必要な開口部25を有する樹脂マスク20と、樹脂マスク20上に設けられた金属層10とを備える蒸着マスクを得るための蒸着マスク準備体150であって、樹脂板20A上に、金属層10が設けられた構成を呈している。そして、本開示の実施の形態に係る蒸着マスク準備体150は、樹脂板20Aが、樹脂材料を含有し、金属層10が、金属材料を含有しており、樹脂材料のガラス転移温度(Tg)に100℃を加算した温度を、上限温度としたときに、縦軸を線膨張の割合、横軸を温度とする線膨張曲線において、温度25℃から上限温度の範囲における樹脂板の線膨張曲線の積分値を、温度25℃から上限温度の範囲における金属層の線膨張曲線の積分値で除した値が、0.55以上1.45以下の範囲内に規定されている。
本開示の実施の形態に係る蒸着マスクの製造方法は、蒸着パターンを形成するために必要な開口部25を有する樹脂マスク20と、樹脂マスク20上に設けられる金属層10とを備える蒸着マスクの製造方法であって、金属材料を含む金属板10A上に、樹脂材料を含む樹脂板20Aを設ける工程(図14(a)参照)と、金属板10Aを加工して、樹脂板20A上に金属層10を形成する工程(図14(b)参照)と、樹脂板20Aに開口部25を形成する工程(図14(c)参照)と、を含み、樹脂材料のガラス転移温度(Tg)に100℃を加算した温度を、上限温度としたときに、縦軸を線膨張の割合、横軸を温度とする線膨張曲線において、温度25℃から上限温度の範囲における樹脂マスクの線膨張曲線の積分値を、温度25℃から上限温度の範囲における金属層の線膨張曲線の積分値で除した値が、0.55以上1.45以下の範囲内となるように、樹脂材料を含む樹脂板、及び金属材料を含有する金属板を用いる蒸着マスクの製造方法である。
本工程は、図14(a)に示すように、金属材料を含む金属板10A上に、樹脂板20Aを設ける工程である。
本工程は、図14(b)に示すように、その表面に樹脂板20Aが形成された金属板10Aを加工して、金属層10を形成する工程である。図示する形態では、金属板10Aを加工して複数の貫通孔15を有する金属層10を形成しているが、1つの貫通孔15を有する金属層10や、複数の金属層10が部分的に位置するように加工してもよい。金属層10の形成方法について特に限定はなく、レーザー加工、エッチング加工、機械加工等の従来公知の加工法を用いて行うことができる。例えば、エッチング加工法を用いた金属層10の形成は、金属板10Aの表面に、レジスト材を塗工し、金属層10を形成するためのマスクを用いて当該レジスト材をマスキングし、露光、現像する。金属板10A、樹脂板20Aのそれぞれの表面にフォトレジスト材を塗布してもよい。また、フォトレジスト材の塗布にかえて、ドライフィルムレジストを貼り合せるドライフィルム法を用いることもできる。次いで、当該レジストパターンを耐エッチングマスクとして用いて、金属板10Aのみをエッチング加工し、エッチング終了後に前記レジストパターンを洗浄除去する。これにより、樹脂板20Aの所望の箇所に、金属層10を形成することができる。
本工程は、図14(c)に示すように、樹脂材料を含む樹脂板20Aに、開口部25を形成する工程である。本工程を経ることで、蒸着パターンを形成するために必要な開口部25を有する樹脂マスク20と、樹脂マスク上に設けられた金属層10とを備える蒸着マスク100を得る。
本開示の各実施の形態に係る蒸着マスクや、本開示の各実施の形態に係るフレーム付き蒸着マスクを用いた蒸着パターンの形成に用いられる蒸着方法については、特に限定はなく、例えば、反応性スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着法等の物理的気相成長法(Physical Vapor Deposition)、熱CVD、プラズマCVD、光CVD法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition)等を挙げることができる。また、蒸着パターンの形成は、従来公知の真空蒸着装置などを用いて行うことができる。
次に、本開示の実施の形態に係る有機半導体素子の製造方法について説明する。本開示の有機半導体素子の製造方法は、蒸着マスクを用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する蒸着パターン形成工程を含み、蒸着パターンを形成する工程において、上記で説明した本開示の各実施の形態に係る蒸着マスクが用いられる。
次に、本開示の実施の形態に係る有機ELディスプレイ(有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ)の製造方法について説明する。本開示の有機ELディスプレイの製造方法は、有機ELディスプレイの製造工程において、上記で説明した本開示の有機半導体素子の製造方法により製造された有機半導体素子が用いられる。
金属板上に樹脂板を設けた蒸着マスク準備体サンプルA~Iの9種類を準備した。蒸着マスク準備体サンプルA~Iに対しては、予め、当該蒸着マスク準備体をなす金属板、樹脂板のCTE曲線を、上記の方法(線膨張曲線の作成方法)にて作成し、前述の積分値の算出により、算出された樹脂マスクの積分値を、算出された金属層の積分値で除して、比率を算出している。比率の算出結果を表1に示す。なお、表中の[樹脂板/金属板]は、各蒸着マスク準備体サンプルを構成する樹脂板、及び金属板における、温度25℃から上限温度の範囲における樹脂板の線膨張曲線の積分値を、温度25℃から上限温度の範囲における金属板の線膨張曲線の積分値で除した値を意味する。
(蒸着マスク準備体サンプルの作成)
厚みが20μm金属板を準備し、この金属板の一方の面に、ポリイミド樹脂の前駆体(ユピア(登録商標)ST 宇部興産(株))を、コンマコーターで塗布し、塗布後、130℃で120sec、次いで、160℃で160sec乾燥した。乾燥後、下表1に示す焼成条件(焼成温度、焼成時間)で、ポリイミド樹脂の前駆体の焼成処理を行い、金属板上に、厚みが5μmの樹脂板が形成されてなる各蒸着マスク準備体サンプル(蒸着マスク準備体サンプルA~I)を得た。なお、焼成は、いずれも窒素雰囲気で行った。金属板は、Fe-36Ni合金(インバー材)を使用した。各蒸着マスク準備体サンプルにおける樹脂板(下表1の焼成条件による焼成後の樹脂板)は、ポリイミド樹脂の熱硬化物である。
上記貫通孔を形成後の各蒸着マスク準備体サンプルについて、貫通孔と重なっている部分の樹脂板の状態を目視で確認し、下記の評価基準に基づいて、樹脂板のシワ評価を行った。評価結果を表1に示す。
A:樹脂板に目視で確認できるシワが生じていない。
B:樹脂板に目視で確認できるシワが僅かに生じている。
C:樹脂板に使用上問題となるシワが生じている。
上記シワ評価を行った各蒸着マスク準備体サンプルの樹脂板に対し、金属板側から、金属板に形成された貫通孔を通して、波長355nmのYAGレーザー(1J/cm2)に
て、30μm×500μmの矩形パターンを樹脂板面に複数回照射し、樹脂板に縦横2列の開口部を形成した。長辺側のギャップは5μm、短辺側のギャップは50μmにした。その時の開口状態を顕微鏡にて観察した。片側のブリッジ部(短辺側のギャップ50μm)をレーザーにより切断した。この時の開口部の開口位置変動量を顕微鏡映像モニターに映して観察して、変動量の測定を行い以下の評価基準に基づいて評価した。評価結果を表1に示す。
[評価基準]
A:開口位置変動量が2μm以下。
B:開口位置変動量が2μmより大きく4μm未満。
C:開口位置変動量が4μm以上。
10…金属層
15…金属層の貫通孔
20A…樹脂板
20…樹脂マスク
25…開口部
60…フレーム
100…蒸着マスク
150…蒸着マスク準備体
Claims (8)
- 蒸着マスク準備体の製造方法であって、
樹脂材料を含有する樹脂板上に、金属材料を含有する金属層を形成する工程を含み、
前記金属層を形成する工程が、
前記樹脂材料のガラス転移温度(Tg)に100℃を加算した温度を、上限温度としたときに、
縦軸を線膨張の割合、横軸を温度とする線膨張曲線において、温度25℃から前記上限温度の範囲における前記樹脂板の線膨張曲線の積分値を、温度25℃から前記上限温度の範囲における前記金属層の線膨張曲線の積分値で除した値が、0.55以上1.45以下の範囲内となるように、前記樹脂板上に前記金属層を形成する工程である、
蒸着マスク準備体の製造方法。 - 樹脂材料を含む塗工液から形成された前記樹脂板を用いる、
請求項1に記載の蒸着マスク準備体の製造方法。 - 無電解めっき法及び電解めっき法で前記樹脂板上に前記金属層を形成する、
請求項1又は2に記載の蒸着マスク準備体の製造方法。 - 請求項1乃至3の何れか1項に記載の蒸着マスク準備体の製造方法で製造された蒸着マスク準備体を、フレームに固定する工程を含む、
フレーム付き蒸着マスク準備体の製造方法。 - フレーム付き蒸着マスク準備体の製造方法であって、
樹脂材料を含有する樹脂板をフレームに固定する工程と、
前記フレームに固定された前記樹脂板上に、金属材料を含有する金属層を形成する工程と、を含み、
前記金属層を形成する工程が、
前記樹脂材料のガラス転移温度(Tg)に100℃を加算した温度を、上限温度としたときに、
縦軸を線膨張の割合、横軸を温度とする線膨張曲線において、温度25℃から前記上限温度の範囲における前記樹脂板の線膨張曲線の積分値を、温度25℃から前記上限温度の範囲における前記金属層の線膨張曲線の積分値で除した値が、0.55以上1.45以下の範囲内となるように、前記フレームに固定された樹脂板上に前記金属層を形成する工程である、
フレーム付き蒸着マスク準備体の製造方法。 - 樹脂材料を含む塗工液から形成された前記樹脂板を用いる、
請求項5に記載のフレーム付き蒸着マスク準備体の製造方法。 - 無電解めっき法及び電解めっき法で前記フレームに固定された樹脂板上に前記金属層を形成する、
請求項5又は6に記載のフレーム付き蒸着マスク準備体の製造方法。 - 蒸着マスク準備体にフレームが固定されたフレーム付き蒸着マスク準備体であって、
前記フレームと固定された蒸着マスク準備体は、樹脂材料を含有する樹脂板上に、金属材料を含有する金属層が設けられたものであり、
前記樹脂材料のガラス転移温度(Tg)に100℃を加算した温度を、上限温度としたときに、
縦軸を線膨張の割合、横軸を温度とする線膨張曲線において、温度25℃から前記上限温度の範囲における前記樹脂板の線膨張曲線の積分値を、温度25℃から前記上限温度の範囲における前記金属層の線膨張曲線の積分値で除した値が、0.55以上1.45以下の範囲内である、
フレーム付き蒸着マスク準備体。
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