JP7119404B2 - 画像データ処理方法、画像データ処理装置及びインクジェット記録装置 - Google Patents

画像データ処理方法、画像データ処理装置及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Description

この発明は、画像データ処理方法、画像データ処理装置及びインクジェット記録装置に関する。
ノズルからインクを吐出させて媒体上に着弾させることで、当該媒体上に二次元的な画像や構造を記録するインクジェット記録装置がある。インクジェット記録装置で記録される対象の画像データは、各ノズルからのインク吐出有無や吐出量を規定する駆動データに変換されて各ノズルの駆動部に供給される。
駆動データでは、ドット単位で画像が定められることになるので、画像の濃度階調特性、画像データの変換特性、ノズル配列の解像度や精度などに応じて画像の輪郭が不鮮明になる場合があるという問題がある。特許文献1には、複数階調のドット画像データへの変換時に、画像内における属性、すなわち、細線部分や文字などのエッジ部分、濃度階調などに応じて適切なインク吐出量の設定を切り替えることで、記録画像の画質低下を抑える技術について開示されている。
特開2015-198283号公報
しかしながら、互いに異なる色の複数のインクを用いて画像の記録を行う場合、異なるインクを吐出するノズル間での位置ずれに応じた境界の乱れが生じやすい。このような境界の乱れは視認されやすく、画質の顕著な低下につながる一方で、このようなノズルの配置精度を向上させるのには、手間やコストの増大につながるという課題がある。
この発明の目的は、より簡便に記録画像の画質の低下を抑制可能な画像データが得られる画像データ処理方法、画像データ処理装置及びインクジェット記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データの画像データ処理方法であって、
前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定されたハーフトーン画像データを生成する第1処理ステップ、
生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を周囲のドット位置に分散移動させる移動処理を行ったインク吐出設定データを生成する第2処理ステップ、
を含み、
前記第1処理ステップでは、前記ハーフトーン処理は、第1のディザーマトリクスを用いたディザー法により行われ、
前記第2処理ステップでは、前記移動処理は、第2のディザーマトリクスを用いて行われ、前記分散移動の方向は、前記第2のディザーマトリクスにおいて各ドット位置に対応する配列要素の値に応じてそれぞれ定められる
ことを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項記載の画像データ処理方法において、
前記第2のディザーマトリクスの数値配列に係る周波数特性において強度ピークを示す周波数は、前記第1のディザーマトリクスの数値配列に係る周波数特性において強度ピークを示す周波数よりも高い
ことを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の画像データ処理方法において、
前記第2処理ステップでは、前記第2のディザーマトリクスの最大値と最小値との間を複数の範囲に区切り、当該範囲ごとに移動方向を設定して、前記第2のディザーマトリクスにおける配列要素の値が属する前記範囲に応じて当該配列要素と対応するドット位置のインク吐出設定の移動方向を決定することを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項記載の画像データ処理方法において、
前記複数の範囲の設定及び当該複数の範囲に応じた前記移動方向に係る設定は、予め記憶保持されていることを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項1~4のいずれか一項に記載の画像データ処理方法において、
前記第2処理ステップでは、前記第2のディザーマトリクスが一度に適用される範囲を周期境界として前記インク吐出設定が分散移動されるドット位置を定めることを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項1~のいずれか一項に記載の画像データ処理方法において、
前記第2処理ステップでは、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定の移動先が既に他のインク吐出設定の移動先として決定されている場合には、前記一のインク吐出設定を前記分散移動させないことを特徴とする。
また、請求項7記載の発明は、
互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データの画像データ処理方法であって、
前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定されたハーフトーン画像データを生成する第1処理ステップ、
生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を周囲のドット位置に分散移動させる移動処理を行ったインク吐出設定データを生成する第2処理ステップ、
を含み、
前記第2処理ステップでは、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定の移動先が既に他のインク吐出設定の移動先として決定されている場合には、前記一のインク吐出設定を前記分散移動させないことを特徴とする。
また、請求項8記載の発明は、請求項1~7のいずれか一項に記載の画像データ処理方法において、
前記第2処理ステップでは、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定の移動先が既に他のドット位置へ前記分散移動されたインク吐出設定の移動元である場合には、前記一のインク吐出設定を前記分散移動させないことを特徴とする。
また、請求項9記載の発明は、
互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データの画像データ処理方法であって、
前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定されたハーフトーン画像データを生成する第1処理ステップ、
生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を周囲のドット位置に分散移動させる移動処理を行ったインク吐出設定データを生成する第2処理ステップ、
を含み、
前記第2処理ステップでは、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定の移動先が既に他のドット位置へ前記分散移動されたインク吐出設定の移動元である場合には、前記一のインク吐出設定を前記分散移動させないことを特徴とする。
また、請求項10記載の発明は、請求項1~のいずれか一項に記載の画像データ処理方法において、
前記第2処理ステップでは、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定が既に他のインク吐出設定位置から移動されたものである場合には、当該一のインク吐出設定を前記分散移動させないことを特徴とする。
また、請求項11記載の発明は、
互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データの画像データ処理方法であって、
前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定されたハーフトーン画像データを生成する第1処理ステップ、
生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を周囲のドット位置に分散移動させる移動処理を行ったインク吐出設定データを生成する第2処理ステップ、
を含み、
前記第2処理ステップでは、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定が既に他のインク吐出設定位置から移動されたものである場合には、当該一のインク吐出設定を前記分散移動させないことを特徴とする。
また、請求項12記載の発明は、請求項1~11のいずれか一項に記載の画像データ処理方法において、
前記第1処理ステップでは、各ドット位置について複数段階のインク吐出量のうちいずれかが設定されることを特徴とする。
また、請求項13記載の発明は、請求項12記載の画像データ処理方法において、
前記第2処理ステップでは、前記分散移動が決定されたインク吐出設定の移動元に対して設定されたインク吐出量が前記複数段階のうち最小値でない場合には、当該インク吐出設定の移動先におけるインク吐出量を低下させて定めることを特徴とする。
また、請求項14記載の発明は、請求項3又は4記載の画像データ処理方法において、
前記第2処理ステップで用いられる前記複数の範囲の設定を変更する範囲変更ステップを含む
ことを特徴とする。
また、請求項15記載の発明は、請求項3、4、14のいずれか一項に記載の画像データ処理方法において、
前記第2処理ステップで用いられる前記複数の範囲に応じた移動方向の設定には、移動量の設定が含まれることを特徴とする。
また、請求項16記載の発明は、請求項3、4、14、15のいずれか一項に記載の画像データ処理方法において、
前記第2処理ステップで用いられる前記複数の範囲の設定は、異方性を有することを特徴とする。
また、請求項17記載の発明は、請求項1~16のいずれか一項に記載の画像データ処理方法において、
前記元画像データの種別に基づいて前記第2処理ステップを実行するか否かを選択する選択ステップを含むことを特徴とする。
また、請求項18記載の発明は、
互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データのデータ処理を行う制御部を備え、
前記制御部は、
前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定された各色のハーフトーン画像データを生成し、
生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を分散移動させる移動処理を行ってインク吐出設定データを生成し、
前記ハーフトーン画像の生成では、前記ハーフトーン処理は、第1のディザーマトリクスを用いたディザー法により行われ、
前記インク吐出設定データの生成では、前記移動処理は、第2のディザーマトリクスを用いて行われ、前記分散移動の方向は、前記第2のディザーマトリクスにおいて各ドット位置に対応する配列要素の値に応じてそれぞれ定められる
ことを特徴とする画像データ処理装置である。
また、請求項19記載の発明は、
互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データのデータ処理を行う制御部を備え、
前記制御部は、
前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定された各色のハーフトーン画像データを生成し、
生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を分散移動させる移動処理を行ってインク吐出設定データを生成し、
前記インク吐出設定データの生成では、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定の移動先が既に他のインク吐出設定の移動先として決定されている場合には、前記一のインク吐出設定を前記分散移動させない
ことを特徴とする画像データ処理装置である。
また、請求項20記載の発明は、
互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データのデータ処理を行う制御部を備え、
前記制御部は、
前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定された各色のハーフトーン画像データを生成し、
生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を分散移動させる移動処理を行ってインク吐出設定データを生成し、
前記インク吐出設定データの生成では、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定の移動先が既に他のドット位置へ前記分散移動されたインク吐出設定の移動元である場合には、前記一のインク吐出設定を前記分散移動させない
ことを特徴とする画像データ処理装置である。
また、請求項21記載の発明は、
互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データのデータ処理を行う制御部を備え、
前記制御部は、
前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定された各色のハーフトーン画像データを生成し、
生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を分散移動させる移動処理を行ってインク吐出設定データを生成し、
前記インク吐出設定データの生成では、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定が既に他のインク吐出設定位置から移動されたものである場合には、当該一のインク吐出設定を前記分散移動させない
ことを特徴とする画像データ処理装置である。
また、請求項22記載の発明は、
請求項18~21のいずれか一項に記載の画像データ処理装置と、
互いに異なる複数色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部と、
を備えることを特徴とするインクジェット記録装置である。
本発明に従うと、処理された画像データにより、より簡便に記録画像の画質の低下を抑制することができるという効果がある。
インクジェット記録装置の全体斜視図である。 インクジェット記録装置におけるヘッドユニットの搬送面と対向する面を示した底面図である。 インクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 階調ドット対応情報で示される吐出ドット率の階調に対する変化を示す図である。 2色のインクを重ねて細線を記録する場合のインク吐出位置の例を示す図である。 ディザーマトリクス及び分散配置マトリクスの特性について説明する図である。 インク吐出設定位置の分散配置について説明する図である。 駆動用画像生成処理の制御手順を示すフローチャートである。 インク吐出設定移動処理の制御手順を示すフローチャートである。 範囲設定テーブルの変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態のインクジェット記録装置100の全体斜視図である。
このインクジェット記録装置100は、複数のラインヘッドを有し、シングルパス方式で複数色のインクの吐出を行ってカラー画像の記録を行うことが可能なものであって、搬送部10と、画像記録部20と、インク貯留部30と、制御部40(図3参照)などを備える。
搬送部10は、駆動ローラー11と、搬送駆動部12と、搬送ベルト14などを備える。搬送駆動部12は、駆動ローラー11を所定の速度で回転動作させる回転モーターを有する。駆動ローラー11には、図示略の従動ローラーとともに無端状の搬送ベルト14が巻回されて、当該駆動ローラー11の回転により搬送ベルト14が周回移動する。この搬送ベルト14の外側面を搬送面として当該搬送面上に記録媒体が載置されて、記録媒体は、搬送ベルト14の周回移動に伴って搬送方向に搬送される。記録媒体としては、特に限られるものではないが、ここでは、巻回された長尺状の布帛が順次繰り出されて搬送される。布帛の種類については、綿、毛、ポリエステルなど、特に限られず、各種用いることができる。
搬送ベルト14の長さは、画像記録部20の搬送方向についての長さなどに応じて定められるが、例えば、数メートルやそれ以上となり得る。このような搬送ベルト14の周回移動中には、搬送ベルト14(すなわち、載置される記録媒体)には、幅方向についての振動が生じたり、駆動ローラー11の微小な偏心や搬送ベルト14に対する張力の微小なむらが生じたりすることにより、ノズル開口27a(図2参照)の位置に対して幅方向について、例えば、数マイクロメートル~数十マイクロメートル程度の位置の変動が生じ得る。
画像記録部20は、キャリッジ22と、キャリッジ昇降部23などを備え、キャリッジ22とキャリッジ昇降部23との組み合わせがインクの色数(複数色)に応じた組数(ここでは8組)設けられている。キャリッジ22は、それぞれ、搬送部10による記録媒体の搬送方向と交差する向き、ここでは直交する幅方向に延在して、搬送部10による記録媒体の搬送面の上方(高さ方向)に配置されている。キャリッジ22には、それぞれ、搬送される記録媒体の全幅にわたってノズル開口27a(図2参照)から互いに異なる色のインクの液滴を吐出可能なヘッドユニット21(図2参照)が固定されてラインヘッド構造をなしている。各ヘッドユニット21が有するノズルの数は、記録解像度などに応じて適宜定められる。複数のキャリッジ22は、搬送方向に互いに異なる位置に設けられている。キャリッジ22は、キャリッジ昇降部23により搬送面から上方(遠ざかる方向、すなわち高さ方向)へ距離を変更可能に設けられ、キャリッジ22の移動に伴ってヘッドユニット21も搬送面からの距離が変更される。
キャリッジ昇降部23は、キャリッジ22の搬送面からの距離を変更させる。キャリッジ昇降部23は、昇降モーター232と、電磁ブレーキ233と、梁部材234と、支持部235などを備える。
梁部材234は、搬送ベルト14の上部(記録媒体の搬送面側)において搬送方向と交差する向き(ここでは直交する向き、すなわち幅方向)で略平行に二本設けられ、当該梁部材234の両端にそれぞれ支持部235が固定される。支持部235には、昇降モーター232、電磁ブレーキ233及びキャリッジ22が取り付けられている。
キャリッジ22は、制御部40(図3参照)からの制御信号に基づいて駆動される昇降モーター232及び電磁ブレーキ233の動作に応じて上下されて位置が定められる。
昇降モーター232は、所定の昇降速度でキャリッジ22を移動させる。昇降モーター232としては、例えば、サーボモーターやステッピングモーターが用いられる。
電磁ブレーキ233は、キャリッジ22の固定状態を維持するものであり、駆動信号に応じてこの固定状態が解除されることで、昇降モーター232によるキャリッジ22の移動を一時的に可能とする。すなわち、電力供給の切断時を含めた通常の状態では、電磁ブレーキ233は、キャリッジ22を固定する。電磁ブレーキ233としては、例えば、ディスクブレーキが用いられる。
インク貯留部30は、画像記録に用いられる各色のインクを貯留し、当該インクを記録ヘッド211に供給する。インク貯留部30は、インクタンク31と専用のラック32などを有し、インクタンク31は、チューブなどの配管を介して画像記録部20と接続されている。インク貯留部30は、特には限られないが、例えば、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びK(黒色)を含む複数色(ここでは8色)のインクが各々インクタンク31に貯留されて、それぞれ別個のキャリッジ22に取り付けられた記録ヘッド211に供給される。記録ヘッド211に接続、供給されるインクの色や種別は、交換可能であってもよい。
図2は、本実施形態のインクジェット記録装置100におけるヘッドユニット21の搬送面と対向する面を示した底面図である。なお、各色(8色)のインクを吐出する複数(8個)のヘッドユニット21(記録動作部)の構造は同一であり、ここでは、一つのヘッドユニット21について説明する。
キャリッジ22に固定されたヘッドユニット21の底面側には、図2(a)に示すように、千鳥格子状にヘッドモジュール210が8個配列されている。ヘッドモジュール210は、それぞれ、2個の記録ヘッド211を有する。各記録ヘッド211の底面には、幅方向について異なる位置に当該幅方向についての間隔が所定のノズル間隔dpの2倍となるようにノズル開口27a(ノズル)が千鳥格子状に配列されている。各ヘッドモジュール210における2個の記録ヘッド211は、幅方向について互いにノズル間隔dpずれて配置されており、複数のノズル開口27a(ノズル)は、ヘッドモジュール210の全体で幅方向についてノズル間隔dpとなるように異なる位置に配置されている。
図2(b)に示すように、各ヘッドモジュール210においてノズル開口27aが配列されている範囲であるノズル配置範囲には、幅方向について隣り合うヘッドモジュール210間で当該幅方向についての重複部分Baがある。すなわち、この重複部分Baでは、幅方向について同一位置(ドット位置、実際には微小な相対位置ずれを含み得る)に対し、2個のヘッドモジュール210にそれぞれ属する1つずつのノズル開口27aからインクが吐出可能となっている。この重複部分Baでは、幅方向についての各位置で、それぞれいずれかのノズル開口27aからインクが吐出可能とされるように振り分けがなされる。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置100の機能構成について説明する。
図3は、インクジェット記録装置100の機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置100は、上述の搬送駆動部12及び画像記録部20に加えて、制御部40と、記憶部50と、通信部60と、表示部70と、操作受付部80と、バス90などを備える。
画像記録部20は、複数のノズル27と、当該複数のノズル27からインクを吐出させるヘッド駆動部25と、キャリッジ駆動部24などを有する。
キャリッジ駆動部24は、制御部40からの制御信号に応じて電磁ブレーキ233及び昇降モーター232に駆動信号を出力し、電磁ブレーキ233を緩めるとともに昇降モーター232を動作させてキャリッジを所望の位置に移動させたり、昇降モーター232を停止させるとともに電磁ブレーキ233でキャリッジを固定させたりする。
ヘッド駆動部25は、インクタンク31からインクの供給を受けて、各ノズル27に連通してインクを流すインク流路において、当該インクに圧力を加える機構を動作させる。例えば、ヘッド駆動部25は、インク流路中に設けられた圧力室の壁面を変形させる圧電素子に対して駆動電圧信号を生成して出力する。ヘッド駆動部25は、制御部40からの制御信号に基づいて予め記憶された電圧波形パターンを選択して電力増幅した駆動電圧信号を生成し、記憶部50から入力された画像データ(駆動用画像データ)に応じて各圧電素子に対する駆動電圧信号の出力可否をそれぞれ切り替える。圧電素子の変形により圧力室が変形してインクに対して所定パターンで圧力変動が与えられ、これに応じてノズル開口27aから所望の量のインク液滴が所望の速度で吐出される。ここでは、吐出させるインク液滴の量が複数段階、例えば、3段階に変更可能に複数の電圧波形パターンや駆動電圧の振幅設定が記憶部50に記憶されている。
制御部40は、インクジェット記録装置100の全体動作を統括し、各部の動作を制御する。制御部40は、CPU41(Central Processing Unit)と、RAM42(Random Access Memory)などを備える。
CPU41は、各種演算処理を行い、インクジェット記録装置100における記録媒体の搬送、インクの供給、インクの吐出やメンテナンス動作などの制御を行う。また、CPU41は、記憶部50から読み出されたプログラムに従って画像データ、各部のステータス信号やクロック信号などに基づく画像記録に係る種々の処理を行う。
RAM42は、CPU41に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。RAM42には、不揮発性メモリーが含まれていてもよく、この不揮発性メモリーに記憶されるデータと記憶部50に記憶されるデータとは、適宜割り振られる。
記憶部50は、通信部60を介して外部から取得された画像記録に係るジョブデータ、及び制御部40の各種制御動作に係る制御プログラムや設定データなどを記憶する。ジョブデータやその処理データを一時記憶する構成としては、主にDRAMが用いられ、制御プログラムや設定データを記憶する構成としては、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発性メモリーなどが用いられるが、これに限られない。例えば、ジョブデータが不揮発性メモリーに記憶されてもよいし、初期プログラムや初期設定データなどは、書き換え更新のできないマスクROMなどに記憶されてもよい。制御プログラムには、ジョブデータで取得された元画像データを各ノズルの駆動用画像データに変換する変換処理プログラム51が含まれる。
また、記憶部50に記憶されるデータには、変換処理プログラム51の実行時に参照される階調ドット対応情報52、ディザーマトリクス53、分散配置マトリクス54及び範囲設定テーブル55が含まれる。ディザーマトリクス53及び分散配置マトリクス54は、いずれも所定の行列数の各配列要素に対して配列要素の数以下の正の整数(ゼロを含んでも含まなくてもよい)がそれぞれ一つずつ所定のパターンで配置されたものである。階調ドット対応情報52は、階調値に対してインク吐出ドット数における異なる吐出量間の比率を示す。範囲設定テーブル55は、分散配置マトリクス54の配列要素の数値に対してインク吐出設定位置のインク吐出設定をどのように移動させるかに係る移動設定を対応付けるテーブルである。
通信部60は、外部機器との間での通信動作を制御する通信インターフェイスである。通信インターフェイスとしては、例えば、LANカードなど、各種通信プロトコルに対応したものが一又は複数含まれる。通信部60は、制御部40の制御に基づいて外部機器から記録対象の元画像データや画像記録に係る設定データ(ジョブデータ)を取得し、また、外部機器に対してステータス情報などを送信することができる。
表示部70は、制御部40からの制御信号に応じて、インクジェット記録装置100のステータスや操作メニューなどの表示を行う。表示部70は、液晶画面といった表示画面などを有する。また、表示部70は、報知動作に用いられるLEDなどを有していてもよい。
また、操作受付部80は、ユーザーの操作を受け付けて制御部40に出力する。操作受付部80は、例えば、表示画面と重ねて設けられるタッチセンサーなどを有する。制御部40は、表示画面に表示させたメニューの内容や位置の情報と、操作受付部80が受け付けたユーザーのタッチ操作の種別や位置の情報とを対応付けて、操作に応じた処理をインクジェット記録装置100の各部に行わせる制御動作を行う。操作受付部80は、押しボタンスイッチやテンキーなどを備えていてもよい。
バス90は、制御部40と上記の各構成との間を電気的に接続して信号のやり取りを行う信号伝送経路である。
以上の各構成のうち、少なくとも制御部40が本実施形態の画像データ処理装置に含まれる。また、記憶部50、表示部70及び操作受付部80が本実施形態の画像データ処理装置に含まれてもよい。
次に、インクジェット記録装置100における画像記録動作について説明する。
ここでは、ジョブデータに含まれて取得される記録対象の元画像データは、画像解像度に応じて定められた画素位置ごとにRGB又はCMYKなどの各色についてそれぞれ多値(例えば、256階調など)の濃度階調値が定められたデータである。制御部40は、この元画像データを各ノズルの駆動用データ(駆動用画像データ)に変換してヘッド駆動部25に出力し、適切なタイミングで駆動対象として設定されたノズル27からインクを吐出させる。
本実施形態のインクジェット記録装置100では、画像記録時には、駆動用画像データとして各ノズル27に対し、それぞれ、インク吐出無し、小液滴の吐出、小液滴より液滴量の多い中液滴の吐出、中液滴より液滴量の多い大液滴の4通り(吐出なしを除いて複数段階)のインク吐出量の中からいずれかが選択されて設定される。
図4は、階調ドット対応情報52で示される吐出ドット率の階調に対する変化を示す図である。
階調値に応じて太破線Dtで示される吐出ドット率に応じた閾値が設定され、ディザーマトリクス53(第1のディザーマトリクス)を用いたハーフトーン処理(ディザー処理)に応じてディザー法により各ドット位置に対するインクの吐出設定有無が規定される。インク吐出有りとされるドット位置に対し、低階調の領域T1では、細破線Dsで示される小液滴の吐出のみが行われる。階調が上がって領域T2になると、小液滴の吐出に対して細実線Dmで示される中液滴の吐出の比率が上昇してゆき、領域T3では、中液滴の吐出のみが行われるように切り替わる。さらに階調が上がって領域T4では、中液滴の吐出に比して太実線Dbで示される大液滴の吐出の比率が上昇してゆき、領域T5では、大液滴の吐出のみが行われる。
ここで、異なるキャリッジに取り付けられて互いに異なる色のインクを吐出するヘッドモジュール210のノズル27から同一位置にインクを吐出させる場合、実際には、キャリッジの位置やキャリッジに対するヘッドモジュール210の取り付け位置の誤差に応じてこれら異なる色のインクの着弾位置には若干の差異が生じる。インクの着弾領域の内部では、このずれは目立たないが、着弾領域の境界、特に、一方向に延びる直線境界では、ずれが特定の傾向で系統的に生じることにより、色のにじみが生じて画質が劣化する。
図5は、2色のインクを重ねて細線を記録する場合のインク吐出位置の例を示す図である。
幅が2ドットの縦向き細線を記録する場合に、図5(a)、(b)に示すようなハーフトーン処理により決定されたドット位置どおりに正確にインクが吐出されると、図5(c)に示すように、適切に2色のインクが混合した細線が記録される。
しかしながら、一方の色のインク吐出位置が他方の色のインク吐出位置に対して相対的なずれを有する場合、特に、ずれの方向が細線の幅方向、すなわち、線の境界に対して垂直な方向である場合には、図5(d)に示すように、細線の一方の側の範囲W1は、一方のインクのみが着弾した領域となり、細線の他方の側の範囲W2は、他方のインクのみが着弾した領域となって、細線ににじみが生じる。細線に限らず、図形の輪郭などについては、同様のにじみが生じ得る。いずれのインクがいずれの方向に相対的にずれるかは、搬送ベルト11の振動のモード及び位相などによって場所によって変化し得る。
インクジェット記録装置100では、上述のように輪郭が明瞭な画像については、ハーフトーン処理された各色のハーフトーン画像に対して、分散配置マトリクス54(第2のディザーマトリクス)を用いてインク吐出設定位置(インク吐出設定位置の少なくとも一部)のインク吐出設定を周囲のドット位置に分散させる分散移動処理(移動処理)を行うことで、輪郭を若干曖昧にする。これにより、色間での輪郭位置のずれに伴うにじみを抑制して画質の劣化を軽減させる。ここでいう周囲には、隣り合うドット位置だけではなく、数ドット程度の範囲(最大値は予め定められる)を含む。
図6は、ディザーマトリクス53及び分散配置マトリクス54の特性について説明する図である。
制御部40は、ディザーマトリクス53を用いたディザー処理によりハーフトーン処理を行う。また、分散配置マトリクス54を用いてインク吐出設定をハーフトーン処理による本来のインク吐出設定位置から数値に応じた方向に分散移動させる。ディザーマトリクス53と分散配置マトリクス54は、同様の数値配置の特性を持つディザーマトリクスであるが、数値配列は別個に設定されている。
ディザーマトリクス53は、色付きノイズ、例えば、グリーンノイズであって、特に、高周波数側の特定周波数範囲に数値配列の周期性に係るスペクトル強度のピーク(強度ピーク)を示すような周波数特性を有するものである。このようなディザーマトリクス53が適用されてハーフトーン処理がなされると、例えば、図6(a)の空間周波数特性(配列要素間の空間長は、ノズル間隔dp(幅方向)、及びインク吐出の時間周期と搬送速度の積(搬送方向)に対応)で示されるように、得られたハーフトーン画像は、スペクトル強度のピークに応じた空間周波数特性を有する(ここでは、1cmあたり80周期程度の位置にスペクトル強度のピークを有する)画像となる。これにより、ホワイトノイズなどで生じやすいざらつき感の抑制など、自然な画質のハーフトーン画像への変換がなされる。
分散配置マトリクス54は、数値配列の周期性に係る周波数特性(すなわち、空間周波数)の強度ピークがディザーマトリクス53の数値配列の周期性に係る周波数の強度ピークよりも高周波数側になる(周波数が高い)ように定められている。この強度ピークは、記録画像データの空間周波数において、その特性上、ドット間隔の2倍の周期に対応する周波数以下となる。これにより、ディザーマトリクス53で設定されたインク吐出有無の分布は、例えば、図6(b)の空間周波数特性で示されるように、分散配置先の分布がより小さい空間波長(高い空間周波数)にスペクトル強度のピークを持つように更に細分化されて配置される。すなわち、特にインク吐出位置が、ある一定の濃度領域の境界付近では、当該インク吐出位置が分散されて配置されることになる。
ここでは、これらディザーマトリクス53に係る空間周波数及び分散配置マトリクス54に係る空間周波数(少なくとも強度ピークの周波数)は、等方的に定められるが、異方性を有していてもよい。異方性を有する場合には、それぞれの方向成分ごとに、分散配置先の分布に係る空間周波数の強度ピークがハーフトーン処理によるインク吐出設定位置の分布に係る空間周波数の強度ピークよりも高周波数側に定められればよい。
分散配置マトリクス54の各配列要素の数値は、最大値と最小値との間で複数の範囲に区切られていずれかに分類され、当該分類(範囲)に応じた分散配置、すなわち、インク吐出設定の位置移動に係る設定(少なくとも移動方向の設定)がなされる。言い換えると、インク吐出設定位置のインク吐出設定は、分散配置マトリクス54において、当該インク吐出設定位置が対応する配列要素の数値が属する範囲に応じた移動方向のドット位置に移動設定される。
図7は、インク吐出設定位置の分散配置について説明する図である。
例えば、分散配置マトリクス54の各配列要素に1~256の数値のいずれかが割り当てられている場合、ドット位置のうちインク吐出有りに設定されているものに対応する配列要素の数値が含まれる範囲に対応して定められた移動設定に従ってインク吐出設定位置のインク吐出設定が移動される。図7(a)の図表に示すように、ここでは、配列要素の数値が52以下の場合には、インク吐出設定の移動は行われない。配列要素の数値が53以上103以下の場合には、インク吐出設定が右方向に1ドット分移動され、104以上154以下の場合には、インク吐出設定が上に1ドット分移動される。配列要素の数値が155以上205以下の場合には、インク吐出設定が左向きに1ドット分移動され、206以上256以下の場合には、インク吐出設定が下向きに1ドット分移動される。この移動設定(移動方向にかかる設定)は、範囲設定テーブル55として記憶部50に予め記憶保持されている。
この範囲設定テーブル55は、設定変更が可能であってもよい。設定変更に係る処理(範囲変更ステップ)は、例えば、操作受付部80への所定の入力操作により呼び出される。この場合、制御部40は、例えば、表示部70に範囲設定テーブル55を表示させ、操作受付部80への入力操作に応じて範囲が変更される。また、範囲や移動方向の設定数を増減させることが可能であってもよい。あるいは、単純に設定内容の異なる範囲設定テーブル55が上書きされることで設定変更がなされてもよい。
インク吐出設定の分散移動に係る処理は、ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して所定の順番でなされる。ここでは、例えば、最上段左端のドット位置から右方向に順番に処理が行われ、右端に到達すると、一段下の左端のドット位置に移って右方向に順番に処理が行われる。
図7(b)に示すインク吐出設定位置D1に対応する分散配置マトリクス54の配列要素の数値が164である場合、164が含まれる範囲の移動設定は「左移動」である。したがって、インク吐出設定位置D1のインク吐出設定は、矢印に示すように左側に1ドット分ずらした位置に分散移動される。インク吐出設定位置D2に対応する分散配置マトリクス54の配列要素の数値が238の場合、238が含まれる範囲の移動設定は「下移動」である。しかしながら、インク吐出設定位置D2の一ドット下方のドット位置は、他のインク吐出設定位置としての設定がなされている。一のインク吐出設定の移動先が既に他のインク吐出設定の移動先として設定されている場合には、当該一のインク吐出設定の移動は行われない。
また、インク吐出設定位置D3のインク吐出設定が右方向に一つ移動されたのち、当該移動後のインク吐出設定位置D4が次の処理の対象となる。しかしながら、一度移動されたインク吐出設定については、再度の処理の対象としない。すなわち、一のインク吐出設定が既に他のインク吐出設定位置から移動されたものである場合には、当該一のインク吐出設定を移動させない。
更に、インク吐出設定位置D5に対応する分散配置マトリクス54の配列要素の数値が124である場合、124が含まれる範囲の移動設定は「上移動」である。しかしながら、元のインク吐出設定位置D3のように、インク吐出設定が移動されて吐出されなくなったドット位置を再度埋めるようなインク吐出設定の移動は行われない。すなわち、一のインク吐出設定の移動先が既に他のドット位置へ分散移動されたインク吐出設定の移動元の位置である場合には、当該一のインク吐出設定を移動させない。
これらのインク吐出設定の移動制限により、インク吐出設定が多く配置されている図形の輪郭内部方向への移動がより多く制限され、相対的に、輪郭外側向きに分散されて移動される傾向となる。これにより、より効果的に輪郭のにじみが低減される。
また、インク吐出設定位置D1、D4から移動されるインク吐出設定は、いずれも中液滴のインク吐出量が設定されている。これら、インク吐出設定の元位置(移動元)におけるインク吐出設定ではインク吐出量が小液滴(最小値)ではない場合には、分散移動された先(移動先)におけるインク吐出量を所定段階、例えば、一段階低下させて定めることとしてもよい。すなわち、中液滴のインク吐出設定が分散移動される場合には、小液滴のインク吐出設定に変更される。このように、分散移動されたインク吐出設定に係るインク吐出量が低下することで、分散移動による輪郭の不鮮明さを若干軽減させることができる。
また、図7(c)に示すように、分散配置マトリクス54の一度の適用範囲をそれぞれ周期境界、すなわち、上下の境界がそれぞれ連続し、左右の境界がそれぞれ連続しているものとして扱うことができる。これにより、上端にあるインク吐出設定位置D6からインク吐出設定を上移動させる場合、当該移動先は、適用範囲の下端位置となる。また、右端にあるインク吐出設定位置D7からインク吐出設定を右移動させる場合、当該移動先は、適用範囲の左端位置となる。同様に、下端のインク吐出設定位置から下方に分散移動させることで適用範囲の上端のインク吐出設定位置に移動され、左端のインク吐出設定位置から左移動されることで、適用範囲の右端のインク吐出位置に移動される。すなわち、インク吐出設定が分散移動される周囲のドット位置の範囲には、周期境界を挟んで数ドット程度の範囲内が含まれ、空間的には離隔した位置となる場合がある。このような処理は、特に、同一の図形が繰り返し配列されるような幾何学模様の画像(パターン画像)において効果的である。
図8は、インクジェット記録装置100で実行される駆動用画像生成処理の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
変換処理プログラム51に含まれるこの駆動用画像生成処理は、ジョブデータに係る画像記録命令が取得された場合に開始される。
駆動用画像生成処理が開始されると、制御部40は、ジョブデータに含まれる元画像データを、画像記録部20から吐出可能な各インク色の色階調データ(濃度階調データ)に分割する(ステップS101)。元画像データの色構成と吐出可能なインク色とが異なる色の組み合わせの場合(例えば、RGB画像データとCMYKのインク色)など、単純に分割できない場合には、制御部40は、元画像データをインク色に応じた各色の色階調値(濃度階調値)のデータに変換することで分割を行う。
制御部40は、後に詳述する階調ドット対応情報52を参照して、予め定められている階調値と、閾値及び比率との対応関係を取得する。制御部40は、各色階調データ(多階調データ)に応じてハーフトーン処理に係る設定領域(ある階調値に応じたドット領域)ごとに階調値に応じた二値化の閾値を設定し、また、当該設定領域ごとに小液滴、中液滴及び大液滴(複数段階のインク吐出量)間の比率(設定比率)を設定する(ステップS102)。
制御部40は、ディザーマトリクス53を参照、適用して、ディザー法を用いて設定された閾値により各色成分の元画像データを各々別個にハーフトーン処理してハーフトーン画像データを生成する(ステップS103;第1処理ステップ)。制御部40は、インクが吐出され、着弾するドット位置ごとに閾値とディザーマトリクス53の各要素の値とを比較し、要素の値が閾値以上の場合にはインクの吐出有りとし、要素の値が閾値未満の場合にはインクの吐出無しとすることで、それぞれインク吐出有無を定める。これにより、元画像データは、各ドット位置へのインクの吐出有無に係る二値データに変換される。制御部40は、設定されているインク吐出量間の比率に従って、吐出有りと設定された各ドット位置に対するインク吐出量を複数段階(大液滴、中液滴、小液滴)のうちいずれかに定め、四値、すなわち2ビットデータとする(ステップS104)。二値とインク吐出有無の関係、及び四値と液滴サイズとの対応関係は、それぞれ別途定められている。
制御部40は、元画像の種別(すなわち、元画像データの種別)がインク吐出設定移動処理を必要とするものであるか否かを判別する(ステップS105;選択ステップ)。上述のように、インク吐出設定移動処理の要否は、輪郭の明瞭な画像であるか否かにより判別される。輪郭の明瞭な画像には、文字画像、及び図形やその繰り返しパターンによって構成される画像などが含まれる。輪郭の明瞭ではない画像には、風景画像や多階調のグラデーションパターンなどが含まれる。インク吐出設定移動処理を必要とするものであると判別された場合には(ステップS105で“YES”)、制御部40は、インク吐出設定移動処理を呼び出して実行する(ステップS106)。それから、制御部40の処理は、ステップS107へ移行する。インク吐出設定移動処理を必要とするものではないと判別された場合には(ステップS105で“NO”)、制御部40の処理は、ステップS107へ移行する。
制御部40は、ドット位置ごとに定められた2ビットデータに基づいて、各ノズル27に対応する駆動機構の駆動用画像データ(インク吐出設定データ)を生成する(ステップS107)。制御部40は、上述のように、幅方向についての位置がヘッドユニット21内の複数のノズル27で重複している範囲内のドット位置について、予め定められた条件でいずれかのノズル27からインクを吐出可能とするように分配して、駆動用画像データを生成する。分配に係る条件は、従来周知の各種条件のいずれか又は複数を組み合わせて、利用してよい。ステップS106、S107の処理により本実施形態の画像データ処理方法における第2処理ステップが構成される。
制御部40は、生成された駆動用画像データを搬送方向について所定の行ごと(例えば、一行ごと)に記録媒体の搬送速度及び搬送方向についてのインク吐出間隔に応じたタイミングでヘッド駆動部25に出力する(ステップS108)。そして、制御部40は、駆動用画像生成処理を終了する。
図9は、駆動用画像生成処理で呼び出されるインク吐出設定移動処理の制御手順を示すフローチャートである。
インク吐出設定移動処理が呼び出されると、制御部40は、分散移動処理の対象とするドット位置を初期位置に設定する(ステップS151)。上述のように、初期位置を、例えば、ハーフトーン画像における最上段の左端とすることができる。
制御部40は、対象ドットがインク吐出ありに設定されているか否かを判別する(ステップS152)。インク吐出なしの設定であると判別された場合には(ステップS152で“NO”)、制御部40の処理は、ステップS164に移行する。
インク吐出ありの設定であると判別された場合には(ステップS152で“YES”)、制御部40は、インク吐出ありの設定は、他のドット位置の設定が移動してなされたものか否かを判別する(ステップS153)。他のドット位置の設定が移動してなされたものであると判別された場合には(ステップS153で“YES”)、制御部40の処理は、ステップS164に移行する。
インク吐出ありの設定が他のドット位置の設定の移動によりなされたものではないと判別された場合には(ステップS153で“NO”)、制御部40は、対象ドットに応じた分散配置マトリクス54の配列要素の値を取得する(ステップS154)。制御部40は、範囲設定テーブル55を参照して、取得された値に応じた範囲を同定し、当該範囲に対応する移動設定を取得する(ステップS155)。
制御部40は、取得された移動設定が移動ありであるか否かを判別する(ステップS156)。移動ありではない(移動なしである)と判別された場合には(ステップS156で“NO”)、制御部40の処理は、ステップS164に移行する。
取得された移動設定が移動ありであると判別された場合には(ステップS156で“YES”)、制御部40は、移動先のドット位置を同定する(ステップS157)。制御部40は、移動先のドット位置は、既に設定された他の移動の移動元位置であるか否かを判別する(ステップS158)。他の移動の移動元位置であると判別された場合には(ステップS158で“YES”)、制御部40の処理は、ステップS164に移行する。
他の移動の移動元位置ではないと判別された場合には(ステップS158で“NO”)、制御部40は、移動先位置がインク吐出ありの設定であるか否かを判別する(ステップS159)。インク吐出ありの設定には、他の移動がなされた結果インク吐出ありとなっている場合が含まれる。インク吐出ありの設定であると判別された場合には(ステップS159で“YES”)、制御部40の処理は、ステップS164に移行する。
インク吐出ありの設定ではないと判別された場合には(ステップS159で“NO”)、制御部40は、対象ドットのインク吐出に係る設定が最小吐出量での設定であるか否かを判別する(ステップS160)。最小吐出量での設定ではないと判別された場合には(ステップS160で“NO”)、制御部40は、吐出量を一段階低下させる(ステップS161)。それから、制御部40の処理は、ステップS162に移行する。最小吐出量での設定であると判別された場合には(ステップS160で“YES”)、制御部40の処理は、ステップS162に移行する。
ステップS162の処理に移行すると、制御部40は、移動先のインク吐出設定を、対象ドットの現在のインク吐出設定(すなわち、ステップS160の処理で吐出量が低下されている場合には低下後の吐出量での設定)に変更する(ステップS162)。制御部40は、対象ドットのインク吐出設定を、インク吐出なしに変更する(ステップS163)。それから、制御部40の処理は、ステップS164に移行する。
ステップS152、S153、S156、S158、S159、S163の各処理からステップS164の処理に移行すると、制御部40は、対象ドットが最終位置であるか否かを判別する(ステップS164)。ここでは、最終位置は、ハーフトーン画像データにおける最下段の右端である。最終位置ではないと判別された場合には(ステップS164で“NO”)、制御部40は、対象ドットを次の位置に設定する(ステップS165)。それから、制御部40の処理は、ステップS152に戻る。最終位置であると判別された場合には(ステップS164で“YES”)、制御部40は、インク吐出設定移動処理を終了して、処理を駆動用画像生成処理に戻す。
図10は、範囲設定テーブル55の変形例を示す図である。
図10(a)に示すように、インク吐出設定の位置移動設定としては、移動方向だけでなく移動量の設定が含まれていてもよい。異なる色のインクを吐出するヘッドモジュール210の対応するノズル27からのインク着弾位置がドット位置1つ分以上ずれ得る場合などには、最大ずれ量に応じた移動量を設定することでにじみを抑制することができる。この場合には、移動量の数に応じて設定される範囲数が多くなる。各範囲の幅は、均等である必要はない。ここでは、移動無しの幅が56であり、移動量が「1」の幅が各移動方向についてそれぞれ30であり、移動量が「2」の幅が各移動方向についてそれぞれ20である場合の例を示している。
また、図10(b)に示すように、インクの色ごとに異なる範囲設定がなされてもよい。ここでは、シアン(C)色のインクと、マゼンタ(M)色のインクのそれぞれについて、異なる範囲設定の例が示されている。マゼンタ色のインクのインク吐出設定位置については、シアン色のインクのインク吐出設定位置と比較してインク吐出設定を移動させる割合が低くなるように設定されている。各インク色の視認性などに応じて範囲設定を異ならせることで、より効果的に着弾位置のずれに基づくにじみの目立ち具合を低減させることができる。
また、図10(c)に示すように、移動方向の範囲の設定は異方性を有していてもよい。ここでは、左右方向への移動が設定される範囲と比較して、上下方向への移動が設定される範囲の方が広く定められている。布帛などでは、織り目に応じてインク液滴が着弾後、定着までにおける広がりの範囲に異方性が生じ、これに伴ってにじみの幅にも異方性が生じる。すなわち、例えば、媒体の種類などに応じてこのような異方性のある範囲設定テーブル55が選択的に用いられることで、より効果的ににじみを抑制するように輪郭を曖昧にさせることができるようにしてもよい。
以上のように、インクジェット記録装置100の制御部40により実行される本実施形態の画像データ処理方法は、互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数のヘッドユニット21により記録される対象の元画像データの画像データ処理方法であって、元画像データを互いに異なる色のそれぞれの成分(例えば、CMYK各色成分)について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定されたハーフトーン画像データを生成する第1処理ステップ、生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を周囲のドット位置に分散移動させる分散移動処理を行ったインク吐出設定データを生成する第2処理ステップ、を含む。
このように、輪郭が明瞭な画像などに対して、ハーフトーン処理後にインク吐出位置を分散移動させることで、ヘッドユニット21間でのインク吐出位置の相対ずれによるにじみの目立ちを抑え、より元のパターンに近い見かけ上の画像を得ることのできる駆動用画像データを生成することができる。すなわち、この画像データ処理方法により、より簡便にインクジェット記録装置100による記録画像の画質の低下を抑制可能な駆動用画像データを得ることができる。特に、閉じた輪郭のベタ図形については、インク吐出位置が輪郭の外側に向けて分散移動しやすいので、この駆動用画像データにより効果的ににじみを低減することができる。
また、元画像データに対してLPFなどを適用して輪郭をぼかしてからハーフトーン処理を行っても、当該画像データに基づく画像記録時(複数色のインク吐出時)に輪郭のにじみが生じるのを避けられないのに対して、ハーフトーン処理を行ってからインク吐出設定位置を分散させる処理を行うことで、得られた駆動用画像データにより効果的ににじみの発生を抑制させることが可能となる。
また、第1処理ステップ(ステップS103)では、ハーフトーン処理は、ディザーマトリクス53を用いたディザー法により行われ、第2処理ステップ(ステップS106、S107)では、分散移動処理は、分散配置マトリクス54を用いて行われ、分散移動の方向は、分散配置マトリクス54において各ドット位置に対応する配列要素の値に応じてそれぞれ定められる。
よって、2段階の処理で容易かつ迅速ににじみの発生を抑制できる駆動用画像データを生成することができる。
分散配置マトリクス54の数値配列に係る周波数特性において強度ピークを示す周波数は、ディザーマトリクス53の数値配列に係る周波数特性において強度ピークを示す周波数よりも高い。このように、ディザーマトリクス53によるインク吐出設定位置が更に固まらないように分散移動されるので、インク吐出設定位置が固まりにくく、適度に分散されて、よりにじみを生じさせにくくし、また、形状むらなどを視認させにくくすることができる。
また、ステップS106の分散移動処理では、分散配置マトリクス54の最大値(256)と最小値(1)との間を複数の範囲に区切り、当該範囲ごとに移動方向を設定して、分散配置マトリクス54における配列要素の値が属する範囲に応じて当該配列要素と対応するドット位置のインク吐出設定の移動方向を決定する。
このように、予め定められた一つの数値により容易に移動方向が決定されるので、処理が簡便であり、低負荷で迅速に駆動用画像データを生成することができる。
また、複数の範囲の設定及び当該複数の範囲に応じた移動方向に係る設定は、予め範囲設定テーブル55として記憶部50に記憶保持されている。すなわち、分散移動処理に適切なマトリクスを予め用意しておくことで、容易かつ精度よく輪郭のにじみを低減させ、画質の低下を抑制することのできる駆動用画像データを得ることができる。
また、分散移動処理では、分散配置マトリクス54が一度に適用される範囲を周期境界としてインク吐出設定が分散移動されるドット位置を定める。
これにより、分散配置マトリクス54の適用範囲の境界で分散移動が困難になり輪郭のにじみを軽減できなくなるのを避けることができる。特に、所定の図形が繰り返し配置されるような幾何学模様のパターン画像では、周期境界を用いても不自然な移動生じにくくなり、容易かつより効果的に輪郭のにじみを低減させて画質の低下を抑制した駆動用画像データを生成することができる。
また、第2処理ステップでは、ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番にインク吐出設定の分散移動がなされ、一のインク吐出設定の移動先が既に他のインク吐出設定の移動先として決定されている場合には、一のインク吐出設定を分散移動させない。これにより、インク吐出位置を集中させたり減少させたりさせず、画像に対する影響を軽減させることができる。
また、第2処理ステップでは、一のインク吐出設定の移動先が既に他のドット位置へ分散移動されたインク吐出設定の移動元である場合には、一のインク吐出設定を分散移動させない。これにより、玉突きで画像が同じ方向にずれてしまうのを防ぐことができる。
また、一のインク吐出設定が既に他のインク吐出設定位置から移動されたものである場合には、当該一のインク吐出設定を分散移動させない。すなわち、インク吐出設定を合計で当初設定されている最大移動量よりも大きく移動することを防ぎ、これにより、意図しない画像の変化が生じるのを避けることができる。
また、第1処理ステップでは、各ドット位置について複数段階のインク吐出量のうちいずれかが設定される。すなわち、複数段階のインク吐出量が設定可能なインクジェット記録装置100の駆動用画像データについても同様に画像のにじみを抑制し、輪郭の不自然な画像が記録されるのを防止することができる。
また、第2処理ステップでは、分散移動が決定されたインク吐出設定の移動元に対して設定されたインク吐出量が複数段階のうち最小値でない場合には、当該インク吐出設定の移動先におけるインク吐出量を低下させて定める。すなわち、分散移動されたインク吐出設定に係るドット位置付近の記録画像の階調を上げることで、にじみの抑制の代わりに生じる輪郭の不鮮明さを低減させ、また、輪郭からはみ出た位置でのインク吐出を目立たせない。
また、この画像データ処理方法は、第2処理ステップで用いられる複数の範囲の設定を変更する範囲変更ステップを含む。すなわち、分散移動がなされるインク吐出設定の割合や異方性などは、画像の内容、種別や記録対象の媒体などに応じて適切に変更させることができる。これにより、記録画像のにじみを抑制しつつより適切に画質を維持することができる。
また、第2処理ステップで用いられる複数の範囲に応じた移動方向の設定には、移動量の設定が含まれる。すなわち、この画像データ処理では、にじみの大きさなどに応じて2ドット以上の移動が可能である。媒体(すなわち、搬送ベルト14)の搬送速度(移動速度)や搬送長(周回長)などに比した搬送部の強度などによっては、にじみが大きくなる場合もあり得るので、条件などに応じて移動量も適宜設定可能であることが好ましく、また、複数ドット分の移動を伴う場合には、一律に当該複数ドット移動させるのではなく、当該複数ドット以下の範囲で分散させて移動させることで、より自然ににじみを低減させた画像を得ることができる。これにより、駆動用画像データによる記録画像の画質の低下をより効果的に抑制することができる。
また、第2処理ステップで用いられる複数の範囲の設定は、異方性を有する。
記録画像の特徴、インク出力対象の媒体の特性や搬送部10の振動の発生モードなどに応じて、にじみには異方性が生じ得るので、このようなにじみの特性に応じて範囲の設定にも異方性を持たせることで、記録された画像の一部ににじみが残ったり、あるいは必要以上に輪郭が不鮮明になったりするのを避けつつ、適切に画質の低下を抑制することができる。
また、この画像データ処理方法は、元画像データの種別に基づいて第2処理ステップを実行するか否かを選択する選択ステップを含む。風景画像(風景絵画や風景写真)など、もともと輪郭の曖昧な画像を記録する場合には、そもそも輪郭のにじみが生じにくく、にじみを抑制する効果に比して第2処理ステップを実行しても不鮮明さが増す影響の割合が大きくなり得る。このような場合に、選択ステップを含むことで、第2処理ステップの効果が大きい場合に限定して当該第2処理ステップを実行するように切り替えを行うことができる。これにより、より悪影響を低減させながら効果的に記録画像におけるにじみの防止を図ることができる。
また、本実施形態の画像データ処理装置は、互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数のヘッドユニット21により記録される対象の元画像データのデータ処理を行う制御部40を備え、制御部40は、元画像データを互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定された各色のハーフトーン画像データを生成し、生成された各色の成分のハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を分散移動させる分散移動処理を行ってインク吐出設定データを生成する。
制御部40によるこのような処理により、画像データ処理装置では、ヘッドユニット21間でのインク吐出位置の相対ずれによるにじみの目立ちを抑え、より元のパターンに近い見かけ上の画像を得るための駆動用画像データを生成することができる。したがって、画像データ処理装置では、より簡便に記録画像の画質の低下を抑制することができる駆動用画像データを生成することができる。
また、本実施形態のインクジェット記録装置100は、上述の画像データ処理装置と、互いに異なる複数色のインクをそれぞれ吐出する複数のヘッドユニット21と、を備える。
このようなインクジェット記録装置100では、輪郭におけるにじみの発生を抑え、より簡便に記録画像の画質の低下を抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、ディザーマトリクス53と、同様のディザーマトリクスである分散配置マトリクス54とを用いてハーフトーン処理及び分散移動に係る処理を行ったが、誤差分散によりハーフトーン処理が行われたり、各ドット位置に対して得られた乱数値に応じてインク吐出設定の位置変更がなされたりしてもよい。
また、インク吐出設定の分散移動方向は、一つの数値によって定められる場合に限られず、例えば、移動有無と移動方向と移動量とがそれぞれ異なる数値によって定められてもよい。
また、上記実施の形態では、ディザーマトリクス53の数値配列に係る強度ピークの周波数よりも分散配置マトリクス54の数値配列に係る強度ピークの周波数の方が高いものとして説明したが、これに限るものではない。
また、上記実施の形態では、同一ドット位置に複数のインク吐出設定を移動させないこととしたが、当該複数のインク吐出設定に係るインク液滴量を加算して一つのドット位置にインクを吐出させるように分散移動の設定が可能であってもよい。あるいは、反対に、中液滴以上のインク吐出設定を複数のドット位置における小液滴吐出などに分割して移動させることとしてもよい。
また、他のドット位置へインク吐出設定が移動された移動元のドット位置に対して他のドット位置からインク吐出設定が移動されてくる場合を許容してもよい。
また、各ノズル27からのインク吐出量は複数段階に設定可能である必要はなく、単一のインク吐出量のみでのインク吐出が可能であってもよい。
また、分散移動させた移動先でのインク吐出量を移動元におけるインク吐出設定から必ずしも変更させる必要はない。単純にインク吐出設定の対象ドット位置を移動させるだけであってもよい。
また、上記実施の形態では、インク吐出設定を上下左右への4方向へ移動可能としたが、斜め方向への移動が可能に設定されていてもよい。
また、上記実施の形態では、範囲設定テーブル55が予め設定保持されていたが、範囲設定テーブルの設定条件のみを保持し、当該設定条件に基づいて範囲設定テーブルが毎回生成されてもよい。
また、ディザーマトリクス53や分散配置マトリクス54は、複数保持されてランダムに選択されたり、あるいは画像の種別や記録対象の媒体などに応じて選択されたりしてもよい。
また、例えば、用途や画像の種別が予め限られているようなインクジェット記録装置での画像記録に係る画像データ処理では、ステップS105の判別処理を省略して、常にインク吐出設定移動処理を行うこととしてもよい。
また、上記実施の形態ではラインヘッドを例に挙げて説明したが、各色のインクを吐出するノズルが異なる記録ヘッド211(ヘッドユニット21)に設けられている各種インクジェット記録装置であってもよい。
また、制御部40による制御動作は、CPU41によるソフトウェア制御に限られず、論理回路などのハードウェアによって行われる部分が含まれていてもよい。
また、上記実施の形態では、インクジェット記録装置100の制御部40によりハーフトーン処理や分散移動処理が行われることとしたが、インクジェット記録装置100内でこれらの処理が行われる場合に限られない。通常のコンピューター(PC)でこれらの処理を行って、処理済データをインクジェット記録装置100に送信してもよい。
その他、上記実施の形態で示した構成、構造、処理内容や処理手順などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
10 搬送部
11 駆動ローラー
12 搬送駆動部
14 搬送ベルト
20 画像記録部
21 ヘッドユニット
210 ヘッドモジュール
211 記録ヘッド
22 キャリッジ
23 キャリッジ昇降部
232 昇降モーター
233 電磁ブレーキ
234 梁部材
235 支持部
24 キャリッジ駆動部
25 ヘッド駆動部
27 ノズル
27a ノズル開口
30 インク貯留部
31 インクタンク
32 ラック
40 制御部
41 CPU
42 RAM
50 記憶部
51 変換処理プログラム
52 階調ドット対応情報
53 ディザーマトリクス
54 分散配置マトリクス
55 範囲設定テーブル
60 通信部
70 表示部
80 操作受付部
90 バス
100 インクジェット記録装置

Claims (22)

  1. 互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データの画像データ処理方法であって、
    前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定されたハーフトーン画像データを生成する第1処理ステップ、
    生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を周囲のドット位置に分散移動させる移動処理を行ったインク吐出設定データを生成する第2処理ステップ、
    を含み、
    前記第1処理ステップでは、前記ハーフトーン処理は、第1のディザーマトリクスを用いたディザー法により行われ、
    前記第2処理ステップでは、前記移動処理は、第2のディザーマトリクスを用いて行われ、前記分散移動の方向は、前記第2のディザーマトリクスにおいて各ドット位置に対応する配列要素の値に応じてそれぞれ定められる
    ことを特徴とする画像データ処理方法。
  2. 前記第2のディザーマトリクスの数値配列に係る周波数特性において強度ピークを示す周波数は、前記第1のディザーマトリクスの数値配列に係る周波数特性において強度ピークを示す周波数よりも高い
    ことを特徴とする請求項記載の画像データ処理方法。
  3. 前記第2処理ステップでは、前記第2のディザーマトリクスの最大値と最小値との間を複数の範囲に区切り、当該範囲ごとに移動方向を設定して、前記第2のディザーマトリクスにおける配列要素の値が属する前記範囲に応じて当該配列要素と対応するドット位置のインク吐出設定の移動方向を決定することを特徴とする請求項1又は2記載の画像データ処理方法。
  4. 前記複数の範囲の設定及び当該複数の範囲に応じた前記移動方向に係る設定は、予め記憶保持されていることを特徴とする請求項記載の画像データ処理方法。
  5. 前記第2処理ステップでは、前記第2のディザーマトリクスが一度に適用される範囲を周期境界として前記インク吐出設定が分散移動されるドット位置を定めることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の画像データ処理方法。
  6. 前記第2処理ステップでは、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定の移動先が既に他のインク吐出設定の移動先として決定されている場合には、前記一のインク吐出設定を前記分散移動させないことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の画像データ処理方法。
  7. 互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データの画像データ処理方法であって、
    前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定されたハーフトーン画像データを生成する第1処理ステップ、
    生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を周囲のドット位置に分散移動させる移動処理を行ったインク吐出設定データを生成する第2処理ステップ、
    を含み、
    前記第2処理ステップでは、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定の移動先が既に他のインク吐出設定の移動先として決定されている場合には、前記一のインク吐出設定を前記分散移動させないことを特徴とする画像データ処理方法。
  8. 前記第2処理ステップでは、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定の移動先が既に他のドット位置へ前記分散移動されたインク吐出設定の移動元である場合には、前記一のインク吐出設定を前記分散移動させないことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の画像データ処理方法。
  9. 互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データの画像データ処理方法であって、
    前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定されたハーフトーン画像データを生成する第1処理ステップ、
    生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を周囲のドット位置に分散移動させる移動処理を行ったインク吐出設定データを生成する第2処理ステップ、
    を含み、
    前記第2処理ステップでは、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定の移動先が既に他のドット位置へ前記分散移動されたインク吐出設定の移動元である場合には、前記一のインク吐出設定を前記分散移動させないことを特徴とする画像データ処理方法。
  10. 前記第2処理ステップでは、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定が既に他のインク吐出設定位置から移動されたものである場合には、当該一のインク吐出設定を前記分散移動させないことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の画像データ処理方法。
  11. 互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データの画像データ処理方法であって、
    前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定されたハーフトーン画像データを生成する第1処理ステップ、
    生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を周囲のドット位置に分散移動させる移動処理を行ったインク吐出設定データを生成する第2処理ステップ、
    を含み、
    前記第2処理ステップでは、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定が既に他のインク吐出設定位置から移動されたものである場合には、当該一のインク吐出設定を前記分散移動させないことを特徴とする画像データ処理方法。
  12. 前記第1処理ステップでは、各ドット位置について複数段階のインク吐出量のうちいずれかが設定されることを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の画像データ処理方法。
  13. 前記第2処理ステップでは、前記分散移動が決定されたインク吐出設定の移動元に対して設定されたインク吐出量が前記複数段階のうち最小値でない場合には、当該インク吐出設定の移動先におけるインク吐出量を低下させて定めることを特徴とする請求項12記載の画像データ処理方法。
  14. 前記第2処理ステップで用いられる前記複数の範囲の設定を変更する範囲変更ステップを含む
    ことを特徴とする請求項3又は4記載の画像データ処理方法。
  15. 前記第2処理ステップで用いられる前記複数の範囲に応じた移動方向の設定には、移動量の設定が含まれることを特徴とする請求項3、4、14のいずれか一項に記載の画像データ処理方法。
  16. 前記第2処理ステップで用いられる前記複数の範囲の設定は、異方性を有することを特徴とする請求項3、4、14、15のいずれか一項に記載の画像データ処理方法。
  17. 前記元画像データの種別に基づいて前記第2処理ステップを実行するか否かを選択する選択ステップを含むことを特徴とする請求項1~16のいずれか一項に記載の画像データ処理方法。
  18. 互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データのデータ処理を行う制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定された各色のハーフトーン画像データを生成し、
    生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を分散移動させる移動処理を行ってインク吐出設定データを生成し、
    前記ハーフトーン画像データの生成では、前記ハーフトーン処理は、第1のディザーマトリクスを用いたディザー法により行われ、
    前記インク吐出設定データの生成では、前記移動処理は、第2のディザーマトリクスを用いて行われ、前記分散移動の方向は、前記第2のディザーマトリクスにおいて各ドット位置に対応する配列要素の値に応じてそれぞれ定められる
    ことを特徴とする画像データ処理装置。
  19. 互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データのデータ処理を行う制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定された各色のハーフトーン画像データを生成し、
    生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を分散移動させる移動処理を行ってインク吐出設定データを生成し、
    前記インク吐出設定データの生成では、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定の移動先が既に他のインク吐出設定の移動先として決定されている場合には、前記一のインク吐出設定を前記分散移動させない
    ことを特徴とする画像データ処理装置。
  20. 互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データのデータ処理を行う制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定された各色のハーフトーン画像データを生成し、
    生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を分散移動させる移動処理を行ってインク吐出設定データを生成し、
    前記インク吐出設定データの生成では、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定の移動先が既に他のドット位置へ前記分散移動されたインク吐出設定の移動元である場合には、前記一のインク吐出設定を前記分散移動させない
    ことを特徴とする画像データ処理装置。
  21. 互いに異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録される対象の元画像データのデータ処理を行う制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記元画像データを前記互いに異なる色のそれぞれの成分について各々ハーフトーン処理を行って、ドット位置ごとにインク吐出設定有無が規定された各色のハーフトーン画像データを生成し、
    生成された各色の成分の前記ハーフトーン画像データに対してインク吐出設定位置の少なくとも一部におけるインク吐出設定を分散移動させる移動処理を行ってインク吐出設定データを生成し、
    前記インク吐出設定データの生成では、前記ハーフトーン画像データの各ドット位置に対して順番に前記分散移動がなされ、一のインク吐出設定が既に他のインク吐出設定位置から移動されたものである場合には、当該一のインク吐出設定を前記分散移動させない
    ことを特徴とする画像データ処理装置。
  22. 請求項18~21のいずれか一項に記載の画像データ処理装置と、
    互いに異なる複数色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
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