JP7118233B2 - 電波散乱体及び電波散乱体を備える電波を減衰させるための部材 - Google Patents
電波散乱体及び電波散乱体を備える電波を減衰させるための部材 Download PDFInfo
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Description
このように、特許文献1~3に記載の従来から知られている技術と、本発明の、樹脂層を透過する電波を散乱させて減衰させる技術とは、異なる技術と考えられる。
本発明の電波散乱体は、入射する電波の少なくとも一部が透過し、透過した電波は散乱状態で出射するように構成され、樹脂を主成分とする樹脂組成物からなる。
10Log|Pi/P0|・・・(1) (Pi:受信電力、P0:送信電力)
(散乱率I)=(15°,30°,45°,60°,75°でのPi/P0(受信/送信電力比)の合計)/(0°でのPi/P0(受信/送信電力比))×100・・・(2.1)
(散乱率II)=(15°,30°,45°,60°,75°でのPi/P0(受信/送信電力比)の合計)/(0°,15°,30°,45°,60°,75°でのPi/P0(受信/送信電力比)の合計))×100・・・(2.2)
ここで、散乱率Iをd1、散乱率IIをd2とすると、下記の式(2.3)で換算することができる。
d2=(100d1/(100+100d1))×100・・・(2.3)
(散乱率III)=(15°,20°,25°,30°,35°,40°,45°,50°,55°,60°,65°,70°,75°でのPi/P0(受信/送信電力比)の合計)/
(0°,5°,10°,15°,20°,25°,30°,35°,40°,45°,50°,55°,60°,65°,70°,75°でのPi/P0(受信/送信電力比)の合計)×100・・・(2.4)
λを76.5GHzの波長3.92mmで固定した場合、I0はεrとhの関数となり、実施例と同様にεrを2.6とした場合に、凸部の高さとI0の関係は図9に示される通りである。図9からも分かるように、凸部の高さが3mmのときに最も低いI0を示し、高さが3mmから離れるにつれ、I0は上昇する傾向が認められる。ここで、0次光透過率I0は全透過光の内の直進透過光の強度の割合を示し、本発明における直進透過波の透過減衰量に対応するものと考えることができる。そうすると、実測により得られた図8の挙動と、図9による理論が概ね近い挙動を示したことから、本発明における電波散乱体は光のスカラー回折理論と関連しているものと推察される。したがって、誘電率実部εrと凸部高さhを制御することにより、対象とする電波の周波数に対して適切な電波散乱体を得ることができる。
強め合う場合:dsinθ=mλ・・・(4)
弱めあう場合:dsinθ=(m+1/2)λ・・・(5)
λを固定した場合、変数は強め合う角度θと周期dのみなので、周期によって散乱波の角度が変わることになる。表1には、周期dを変化させたときの回折波が強め合う角度、すなわち散乱波の角度の変化が示されている。
これらの検討にあたっては、光の回折理論を参考にしたが、これをミリ波に応用することは容易ではない。なぜならば、電波、特にミリ波や準ミリ波は、可視光より3桁以上も波長が大きいことも考慮する必要があるからである。例えば、ミリ波は可視光よりも直進性が低く(回折が起こりやすく)、可視光と比較してプラスチック壁や紙などの物体を透過しやすいなどの特徴があるため、このような特徴を考慮した設計が必要となる。
また、凸部6がドット状で四角柱(断面形状が矩形)を行列状に配置したり、千鳥状に配置することもできる。図16は、凸部6の形状を正四角柱(断面形状が矩形)とし、所定の間隔Sで行列状に配置した電波散乱体の例の平面図である。図17は、凸部6の形状を正四角柱(断面形状が矩形)とし、所定の間隔Sで千鳥列状に配置した電波散乱体の例の平面図である。また、図18は、凸部6の形状を正六角柱(断面形状が矩形)とし、所定の間隔Sでハニカム配置した電波散乱体の例の平面図である。
本発明の電波を減衰させるための部材は、上述の電波散乱体を備える。
本発明のレーダアッセンブリは、上述のレーダのカバー部材にレーダが取り付けられたものである。
本発明のバンパーは、上述の電波を減衰させるための部材を含む。図32は、本発明によるバンパーの1つの実施形態の概要を示す図である。[背景技術]の項において図1に示した衝突予防システム、及び図31に示したレーダアッセンブリと同じ構成の箇所に同一の符号を付してその説明を省略する。図32に示されるように、車両11のバンパー38内側のシャシー(図示せず)にはレーダアッセンブリ10が配置されており、レーダアッセンブリ10の側方には電波を減衰させるための部材である電波減衰板91が配置されている。また、バンパー38には、電波散乱体である電波減衰エリア92が成形されている。カバー部材に電波散乱体が成形されている場合は、電波減衰板91、電波減衰エリア92は省略してもよい。また、カバー部材に電波散乱体が成形されていない場合は、電波減衰板91及び/又は電波減衰エリア92が備えられることができる。レーダアッセンブリ10はバンパー38に取り付けられてもよい。
本発明の車両は、上述の電波を減衰させるための部材、レーダアッセンブリ、及び/又は、バンパーを備える。
樹脂組成物は、樹脂を主成分とする。「主成分」とは、樹脂組成物全体の重量に対して、下限が、50重量%以上、もしくは60重量%以上、もしくは70重量%以上であり、上限が、99重量%以下、もしくは90重量%以下、もしくは80重量%以下の重量のものを意味する。
上記成形法の中でも、生産性に優れる射出成型が好ましい。射出成型に用いる樹脂組成物は、一般に2軸の混練機で材料を混合させ、混合された樹脂をペレット状に成型する。この樹脂ペレットを射出成型機に投入し、溶融させた後、所定の形状を有する金型に注入し、冷却・固化させた後に取り出すことで成型体を得ることが出来る。
アクリルエラストマー(クラレ社製、LA2330)のペレットを50t真空プレス機(名庄プレス社製、MS-VPF-50)を用いて、熱板温度160℃、押圧時間20秒間の条件でプレス成形し、厚み3.0mmの平板状に加工した。得られた平板状の樹脂成型物を切削し、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状の支持部を作製した。次に、同様にして、厚み2.0mmの平板状のアクリルエラストマーを得て、これを切削し、凸部(凸条)として、長手方向に対して垂直方向の断面形状が矩形で、高さHが2.0mm、幅Wが4.0mm、長さが50mmの直方体を所定数作製した。これらを支持部の一方の表面に、隣り合う凸条の間隔Sが4.0mmとなるように、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合せて、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-1に示す。
凸条の高さHを4.0mmとした以外は、実施例1と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-1に示す。
樹脂組成物として、ポリプロピレン板(誘電率の実部2.3、虚部0.0)を用いた以外は、実施例2と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-1に示す。
ポリプロピレン(日本ポリプロ社製、EA9HD)100重量部、着色用のカーボンブラック(旭カーボン社製、 #50(ヨウ素吸着量 23mg/g DBP吸収量 63ml/100g))7.3重量部を、投入口からポリプロピレン、カーボンブラックの順に投入し、ラボプラストミル(東洋精機社製)を用いて、200℃で溶融混練して樹脂組成物を作製した。
ラボプラストミルから樹脂組成物を取り出し、50t真空プレス機(名庄プレス社製、MS-VPF-50)を用いて、熱板温度200℃、押圧時間20秒間の条件でプレス成形し、厚さ3mmの平板状に加工した。加工した樹脂組成物を、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmとなるように切り取り、支持部を作製した。
同様にして、厚み2.0mmの平板状に加工した樹脂組成物を得て、これを切削し 、凸部(凸条)として、長手方向に対して垂直方向の断面形状が矩形で、高さHが3.0mm、幅Wが4.0mm、長さ50mmの直方体を所定数作製した。これらを支持部の一方の表面に、隣り合う凸条の間隔Sが4.0mmとなるように、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合せて、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-1に示す。
凸条の高さHを2.0mmとした以外は、実施例4と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-1に示す。
凸条の高さHを2.5mmとした以外は、実施例4と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-1に示す。
凸条の高さHを4.0mmとした以外は、実施例4と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-1に示す。
凸条の高さHを6.0mmとした以外は、実施例4と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-1に示す。
実施例4と同様に作製された樹脂組成物を、50t真空プレス機(名庄プレス社製、MS-VPF-50)を用いて、熱板温度200℃、押圧時間20秒間の条件でプレス成形し、厚さ3mmの平板状に加工した。加工した樹脂組成物を、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3mmとなるように切り取り、支持部を作製した。
同様に、実施例4と同様に作製された樹脂組成物を、50t真空プレス機(名庄プレス社製、MS-VPF-50)を用いて、熱板温度200℃、押圧時間20秒間の条件でプレス成形し、厚さ5.0mmの平板状に加工した。凸部(凸条)として、厚さ5.0mmの平板状に加工した樹脂組成物を2枚貼り合わせたものを切削して、高さHが9.0mm、底面の一辺Wが9.0mmの正四角錐が隣り合う正四角錐の間隔Sが0.0mmとなるように行列状に並ぶように作製した。これを支持部の一方の表面に、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合せて、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-1に示す。
凸条の高さHを1.0mmとした以外は、実施例1と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-1に示す。
凸条の高さHを3.0mm、凸条の幅Wを1.0mm、隣り合う凸条の間隔Sを2.0mmとした以外は、実施例1と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-1に示す。
凸条の高さHを3.0mm、凸条の幅Wを16mm、隣り合う凸条の間隔Sを12mmとした以外は、実施例1と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-2に示す。
凸条の高さHを3.0mm、隣り合う凸条の間隔Sを20mmとした以外は、実施例1と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-2に示す。
凸部として、Φ12.7mmのポリプロピレン球(1-6602-06、アズワン株式会社販売)を半分に切断し、断面が円弧、高さ6.4mm、幅12.7mmの半球を作製した。これを、実施例3で作製された幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmのポリプロピレンの平板状の支持部の一方の表面に、隣り合う半球の間隔Sが0.0mmとなるように行列状に並ぶように支持部に配列し、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合せて、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-2に示す。
本実施例は、図23の実施形態に対応するものである。厚み2.4mmの平板状のポリプロピレン(誘電率の実部2.3、虚部0.0)を短冊状に切削し、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みDが2.4mmの平板状の支持部を作製した。この支持部にΦ8の貫通孔を3.0mmの間隔Uで、行列状に支持部の全面にわたって穴あけ機で開けた。次に、厚み2.0mmのポリプロピレン板(誘電率の実部2.3、虚部0.0)を切削して、長手方向に対して垂直方向の断面形状が矩形で、高さがH2.0mm、幅Wが2.0mm、長さが50mmの直方体を所定数作製した。これらを支持部の一方の表面に、隣り合う凸条の間隔Sが9.0mmで、凸条と貫通孔が重ならないように、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合せた。更に、ポリプロピレン板(誘電率の実部2.3、虚部0.0)を切削し、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT3が1.0mmの平板状部材を作製し、支持部の他方の表面に、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合せて 、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-2に示す。
厚み1.0mmの板状のナイロン6(誘電率の実部3.5、虚部0.065)を短冊状に切削し、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が1.0mmの平板状の支持部を作製した。次に、凸部(凸条)として、厚み1.0mmの板状のナイロン6(誘電率の実部3.5、虚部0.0)を切削して、長手方向に対して垂直方向の断面形状が矩形で、高さHが1.0mm、幅Wが4.0mm、長さ50mmの直方体を所定数作製した。これらを支持部の一方の表面に、隣り合う凸条の間隔Sが4.0mmとなるように、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合せて、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-2に示す。
凸条の高さHを2.0mmとした以外は、実施例12と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-2に示す。
実施例2と同様にして、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状の支持部を作製した。次に、凸部(凸条)として、厚み4.0mmのポリプロピレン板(誘電率の実部2.3、虚部0.0)を切削して、長手方向に対して垂直方向の断面形状が矩形で、高さHが4.0mm、幅Wが2.0mm、長さ50mmの直方体、高さHが4.0mm、幅Wが4.0mm、長さ50mmの直方体、及び高さHが4.0mm、幅Wが8.0mm、長さ50mmの直方体を所定数作製した。これらを支持部の一方の表面に、幅2.0mm,4.0mm,8.0mmの凸条を間隔4.0mmで順に配置したユニットが繰り返されるように、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合せて、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表5-2に示す。
凸条の幅Wを2.0mmとした以外は、実施例3と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-1に示す。
凸条の高さHを2.0mmとした以外は、実施例3と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-1に示す。
凸条の高さHを3.0mmとした以外は、実施例3と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-1に示す。
凸条の高さHを5.0mmとした以外は、実施例3と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-1に示す。
凸条の高さHを7.0mmとした以外は、実施例3と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-1に示す。
凸条の高さHを3.0mmとした以外は、実施例12と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-1に示す。
凸条の高さHを9.0mmとした以外は、実施例3と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-1に示す。
凸条の高さHを12mmとした以外は、実施例3と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-1に示す。
凸条の幅Wを1.0mmとした以外は、実施例3と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-1に示す。
凸条の高さHを3.0mm、凸条の幅Wを16mmとした以外は、実施例2と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-1に示す。
凸条の幅Wを16mmとした以外は、実施例3と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-1に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを20mmとした以外は、実施例4と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-2に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを20mmとした以外は、実施例3と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-2に示す。
凸部の高さHを2.0mm、凸条の幅Wを1.0mm、隣り合う凸条の間隔Sを1.0mmとした以外は、実施例12と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-2に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを12mmとした以外は、実施例28と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-2に示す。
凸条の幅Wを12mmとした以外は、実施例28と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-2に示す。
凸条の幅Wを12mm、隣り合う凸条の間隔Sを12mmとした以外は、実施例28と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-2に示す。
凸部の高さHを6.0mm、凸条の幅Wを1.0mm、隣り合う凸条の間隔Sを1.0mmとした以外は、実施例3と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-2に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを12mmとした以外は、実施例32と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-2に示す。
凸条の幅Wを12mmとした以外は、実施例32と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-2に示す。
凸条の幅Wを12mm、隣り合う凸条の間隔Sを12mmとした以外は、実施例32と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-2に示す。
実施例12と同様にして、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状の支持部を作製した。次に、厚み2.0mmの板状のナイロン6(誘電率の実部3.5, 虚部0.065)を切削し、高さHが2.0mm、底面の一辺の長さWが1.0mmの正四角柱を作製した。これを支持部の一方の表面に、隣り合う正四角柱の間隔Sが1.0mmとなるように行列状に並ぶように支持部に配列し、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合わせて、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-3に示す。
隣り合う正四角柱の間隔Sを12mmとした以外は、実施例36と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-3に示す。
正四角柱の幅Wを12mmとした以外は、実施例36と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-3に示す。
正四角柱の幅Wを12mm、隣り合う正四角柱の間隔Sを12mmとした以外は、実施例36と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-3に示す。
支持部として、実施例3と同様の幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状のポリプロピレン(誘電率の実部2.3, 虚部0.0)を用い、正四角柱の作製において、厚みが6.0mmのポリプロピレン板(誘電率の実部2.3, 虚部0.0)を用いて、正四角柱の高さHを6.0mmとした以外は実施例36と同様にして、電波散乱体を作製した得られた電波散乱体の特性を表6-3に示す。
隣り合う正四角柱の間隔Sを12mmとした以外は、実施例40と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-3に示す。
正四角柱の幅Wを12mmとした以外は、実施例40と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-3に示す。
正四角柱の幅Wを12mm、隣り合う正四角柱の間隔Sを12mmとした以外は、実施例40と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-3に示す。
実施例12と同様にして、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状の支持部を作製した。次に、厚み2.0mmの板状のナイロン6(誘電率の実部3.5, 虚部0.065)を切削し、凸部(凸条)として、長手方向に対して垂直方向の断面形状が二等辺三角形で、高さHが2.0mm、断面の二等辺三角形の底辺の長さ(幅)Wが1.0mm、長さが50mmの三角柱を所定数作製した。これらを支持部の一方の表面に、隣り合う凸条の間隔Sが1.0mmとなるように、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合わせて、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-4に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを12mmとした以外は、実施例44と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-4に示す。
凸条の幅Wを12mmとした以外は、実施例44と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-4に示す。
凸条の幅Wを12mm、隣り合う凸条の間隔Sを12mmとした以外は、実施例44と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-4に示す。
支持部として、実施例3と同様の幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状のポリプロピレン(誘電率の実部2.3, 虚部0.0)を用い、三角柱の作製において、厚みが6.0mmのポリプロピレン板(誘電率の実部2.3, 虚部0.0)を用いて、凸条の高さHを6.0mmとした以外は実施例44と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-4に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを12mmとした以外は、実施例48と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-4に示す。
凸条の幅Wを12mmとした以外は、実施例48と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-4に示す。
凸条の幅Wを12mm、隣り合う凸条の間隔Sを12mmとした以外は、実施例48と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-4に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを2.0mmとした以外は、実施例28と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-5に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを11mmとした以外は、実施例19と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-5に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを2.0mmとした以外は、実施例30と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-5に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを11mmとした以外は、実施例31と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-5に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを2.0mmとした以外は、実施例32と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-5に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを2.0mmとした以外は、実施例34と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-5に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを11mmとした以外は、実施例35と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-5に示す。
正四角柱の幅Wを2.0mmとした以外は、実施例36と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-5に示す。
正四角柱の幅Wを2.0、隣り合う正四角柱の間隔Sを10mmとした以外は、実施例37と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-5に示す。
隣り合う正四角柱の間隔Sを11mmとした以外は、実施例39と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-5に示す。
正四角柱の幅Wを2.0mmとした以外は、実施例40と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-5に示す。
正四角柱の幅Wを2.0mmとした以外は、実施例41と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-5に示す。
隣り合う正四角柱の間隔Sを11mmとした以外は、実施例43と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-5に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを2.0mmとした以外は、実施例44と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-6に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを11mmとした以外は、実施例45と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-6に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを2.0mmとした以外は、実施例48と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-6に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを11mmとした以外は、実施例51と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-6に示す。
凸部の高さHを4.0mm、正四角柱の幅Wを4.0mm、隣り合う正四角柱の間隔Sを4.0mmとした以外は、実施例40と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-6に示す。
各正四角柱の配置を、斜め方向に隣りあう正四角柱の側稜が接し、縦方向及び横方向に隣り合う正四角柱の間隔Sが4.0mmの千鳥状配置とした以外は、実施例69と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-6に示す。
凸部の高さHを4.0mm、凸条の幅Wを4.0mmとした以外は、実施例48と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-6に示す。
凸部の高さHを4.0mm、凸条の幅Wを4.0mm、隣り合う凸条の間隔Sを2.0mmとした以外は、実施例48と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-6に示す。
凸部の高さHを4.0mm、凸条の幅Wを4.0mm、隣り合う凸条の間隔Sを3.0mmとした以外は、実施例48と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-6に示す。
凸部の高さHを4.0mm、凸条の幅Wを4.0mm、隣り合う凸条の間隔Sを4.0mmとした以外は、実施例48と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-6に示す。
UV硬化性アクリル樹脂(誘電率の実部2.5、虚部0.050)を、3Dプリンタ(キーエンス社製、アジリスタ)を用いて、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状部材に成型し、支持部を作製した。同様に、UV硬化性アクリル樹脂を、3Dプリンタ(キーエンス社製、アジリスタ)を用いて、高さHが4.0mm、底面の一辺の長さWが4.0mmの正四角錐に成型した。これを支持部の一方の表面に、隣り合う正四角錐の間隔Sが2.0mmとなるように、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合せて、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-6に示す。
隣り合う正四角錐の間隔Sを4.0mmとした以外は、実施例75と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-6に示す。
実施例3と同様にして、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状の支持部を作製した。次に、Φ8.0mm、長さが50mmのポリプロピレンの円柱(誘電率の実部2.3、虚部0.0)を半分に切断し、凸部(凸条)として、長手方向に対して垂直方向の断面形状が半円で、高さHが4.0mm、断面の半円の直径(幅)Wが8.0mm、長さが50mmの半円柱を所定数作成した。これらを支持部の一方の表面に、隣り合う凸条の間隔Sが1.0mmとなるように、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合わせて、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-7に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを2.0mmとした以外は、実施例77と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-7に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを3.0mmとした以外は、実施例77と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-7に示す。
隣り合う凸条の間隔Sを4.0mmとした以外は、実施例77と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-7に示す。
半球の作製において、Φ12.7mmのポリプロピレン球(1-6602-05、アズワン株式会社販売)を用い、各半球の配置を、周囲の6つの半球との間隔Sが全て2.0mmの最密配置とした以外は、実施例10と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-7に示す。
隣り合う半球の間隔Sを4.0mmとした以外は、実施例81と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-7に示す。
実施例75と同様にして、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状の支持部を作製した。次に、UV硬化性アクリル樹脂(誘電率の実部2.5、虚部0.050)を、3Dプリンタ(キーエンス社製、アジリスタ)を用いて、高さHが5.0mm、底面の一辺の長さが2.0mm(幅Wが4.0mm)の正六角柱を作成した。これを支持部の一方の表面に、周りの6つの正六角柱との間隔Sがすべて2.0mmとなるようにハニカム配置で支持部に配列し、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合わせて、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-7に示す。
本実施例は、図19の実施形態に対応するものである。凸部6の幅Wを2.0mmとし、凸条の配置を図19に示されるようにジグザク状とした以外は、電波散乱体を作製した。凸条の具体的な配置は以下の通りである。各凸条の高さHは4.0mm、幅Wは2.0mm、長さは、50mmであった。8つの凸条を、一番左に配置される凸条の一方の端部が支持部の隅に略一致するように配置し、隣り合う凸条の一方の端部同士の間隔(対向する、凸部6が第1の主面2から立ち上がる部位間において測定される値)が8mmで、隣り合う凸条の他方の端部が接するように配置した。このような配置において、凸条の長手方向の中点の位置に関して、隣り合う凸条同士の間隔は4mmとなった。得られた電波散乱体の特性を表6-8に示す。
本実施例は、図20の実施形態に対応するものである。凸部6の幅Wを2.0mmとし、凸条の配置を図20に示されるように放射状とした以外は、電波散乱体を作製した。凸条の具体的な配置は以下の通りである。各凸条の高さHは4.0mm、幅Wは2.0mm、長さは、50mmである。1つの凸条を支持部の上辺と下辺の中点を結ぶ直線上に配置した。次に、この凸条の両側に、凸条を、隣り合う凸条の上端部が接し、隣り合う凸条の下端部同士の間隔が8mmとなるように配置した。さらに、これらの凸条の各々の外側に、凸条を、隣り合う凸条の上端部が接し、隣り合う凸条の下端部同士の間隔が8mmとなるように配置した。得られた電波散乱体の特性を表6-8に示す。
本実施例は、図25の実施形態に対応するものである。実施例3と同様にして、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状の支持部を作製した。次に、厚み2.0mmのポリプロピレン板を切削し、凸部(凸条)として、長手方向に対して垂直方向の断面形状が矩形で、高さが2.0mm、幅が4.0mm、長さが50mmの直方体を所定数作製した。これらを支持部の一方の表面に、隣り合う凸条の間隔Sが4.0mmとなるように、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合せた。次に、厚み2.0mmのポリプロピレン板を切削し、凸部(凸条)として、長手方向に対して垂直方向の断面形状が矩形で、高さが2.0mm、幅が2.0mm、長さが50mmの直方体を所定数作製し、これらの各々を、上記の幅4.0mmの凸条の各々の表面に、幅方向の中心が互いに一致するように、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合せて、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-8に示す。
本実施例は、図24の実施形態に対応するものである。支持部の他方の表面にも、支持部の一方の表面に貼り合わされた凸条に対向する位置に高さHが2.0mmの凸条を貼り合わせた以外は、実施例16と同様にして、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-8に示す。
実施例3と同様にして、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状の支持部を作製した。次に、厚み4.0mmのポリプロピレン板を切削し、長手方向に対して垂直方向の断面形状が矩形で、高さHが4.0mm、幅Wが12mm、長さが50mmの直方体を所定数作製した後、得られた3つの直方体を互いに両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合せて、凸部(凸条)として、高さHが12mm、幅Wが12mm、長さが50mmの直方体を所定数作製した。これらを支持部の一方の表面に、隣り合う凸条の間隔Sが12mmとなるように、両面テープ(日東電工社製、No.5000NS)を用いて貼り合わせて、電波散乱体を作製した。得られた電波散乱体の特性を表6-8に示す。
厚み3.0mmのポリプロピレン板(誘電率の実部2.3、虚部0.0)を切削し、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状部材を作製した。得られた平板状部材の特性を表5-2に示す。
実施例4と同様に作製された樹脂組成物を、50t真空プレス機(名庄プレス社製、MS-VPF-50)を用いて、熱板温度200℃、押圧時間20秒間の条件でプレス成形し、厚さ3.0mmの平板状に加工した。加工した樹脂組成物を、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmとなるように切り取り、平板状部材を作製した。得られた平板状部材の特性を表5-2に示す。
樹脂組成物として、アクリルエラストマー(クラレ社製、LA2330)を用いた以外は、比較例1と同様にして、平板状部材を作製した。得られた平板状部材の特性を表5-2に示す。
厚み3.0mmのポリプロピレン板(誘電率の実部3.5、虚部0.065)を切削し、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状部材を作製した。得られた平板状部材の特性を表5-2に示す。
UV硬化性アクリル樹脂(誘電率の実部2.5、虚部0.050)を、3Dプリンタ(キーエンス社製、アジリスタ)を用いて、幅Qが50mm、長さPが50mm、厚みT1が3.0mmの平板状部材に成型した。得られた平板状部材の特性を表6-8に示す。
(寸法の測定)
電波散乱体の寸法、電波散乱体に形成される凸部の高さ、幅、長さ、隣接する凸部間の間隔は、ノギスを用いて測定した。
上記の[電波散乱体]の項で説明したのと同様の測定方法で散乱率を測定した。透過減衰量をJIS R 1679を参照して、下記に示す手順にしたがって、電波送受信機(EAS03、キーコム社製)を用いて、60~90GHzにおいて測定した。透過減衰量は下記の式(1)で算出される値の絶対値で示される。
10Log|Pi/P0|・・・(1) (Pi:受信電力、P0:送信電力)
(散乱率I)=(15°,30°,45°,60°,75°でのPi/P0(受信/送信電力比)の合計)/(0°でのPi/P0(受信/送信電力比))×100・・・(2.1)
(散乱率II)=(15°,30°,45°,60°,75°でのPi/P0(受信/送信電力比)の合計)/(0°,15°,30°,45°,60°,75°でのPi/P0(受信/送信電力比)の合計))×100・・・(2.2)
ここで、散乱率Iをd1、散乱率IIをd2とすると、下記の式(2.3)で換算することができる。
d2=(100d1/(100+100d1))×100・・・(2.3)
(散乱率III)=(15°,20°,25°,30°,35°,40°,45°,50°,55°,60°,65°,70°,75°でのPi/P0(受信/送信電力比)の合計)/
(0°,5°,10°,15°,20°,25°,30°,35°,40°,45°,50°,55°,60°,65°,70°,75°でのPi/P0(受信/送信電力比)の合計)×100・・・(2.4)
図34は、反射減衰量の測定方法の概略を説明する図である。まず、比較例1~4の平板状部材について、反射減衰量をJIS R 1679を参照して、下記に示す手順にしたがって、電波送受信機(EAS02、キーコム社製)を用いて、70~90GHzにおいて測定した。図17にその概略を示すとおり、サンプルホルダ11と送受信機13とを配置し、上記サンプルホルダ11に基準金属をセットして電波の送受信を行った。上記基準金属には、材料ステンレス板、サイズΦ150mm、厚み2mmを使用した。このとき、反射減衰量が0dB(電波が全量反射)を水準とし、各平板状部材の面方向に対する垂直入射の反射減衰量測定の基準とした。そして、上記基準金属の代わりにサンプルホルダ11に各平板状部材をセットして電波の送受信を行い、反射減衰量を測定した。
対象の厚みをdとしたとき、上記Zとγから、伝送線路理論により、反射減衰量、透過減衰量は以下の式(8)、(9)で表される。
透過減衰量(dB)=20log{2/(A+B/Z0+CZ0+D)}・・・(8)
反射減衰量(dB)=20log{(A+B/Z0-CZ0-D)/(A+B/Z0+CZ0+D)・・・(9)
ここで、A=cosh(γd),B=Zsinh(γd),C=(1/Z)sinh(γd),D=cosh(γd)である。
このとき、μr、及び予想される所定のεrを式(6)、(7)へ代入し、得られたZ,γおよび実測した厚みdに基づいて、70~90GHzにおける反射減衰量、透過減衰量を式(8)、(9)からそれぞれ算出する。
透過率(%)=2/(A+B/Z0+CZ0+D)×100 ・・・(10)
測定装置の相違、測定周波数の装置、送信電波の直径、直進透過波のみ透過減衰量を測定した以外は、上記の(散乱率)の項で説明したのと同様の測定方法で透過減衰量を測定した。透過減衰量をJIS R 1679を参照して、下記に示す手順にしたがって、電波送受信機(EAS02、キーコム社製)を用いて、70~90GHzにおいて測定した。透過減衰量は下記の式(1)で算出される値の絶対値で示される。
10Log|Pi/P0|・・・(1) (Pi:受信電力、P0:送信電力)
表5-1~5-2、表6-1~6-8から以下のことが分かった。直進透過波の透過減衰量が、各比較例では、0~2dBであったのに対して、各実施例では、2.9dB以上と各比較例を上回った。すなわち各実施例の電波散乱体において、効果的に直進透過波を減衰させることができた。
2 第1の主面
3 第2の主面
4 支持部
5 構造部
6 凸部
7 穴部
8 単位構造
81 単位構造空間
83 単位構造の底面
10 レーダアッセンブリ
11 車両
31 カバー部材
H 凸部の高さ
W 凸部の幅
S 凸部の間隔
D 穴部の深さ
U 穴部の間隔
V 穴部の幅
Claims (12)
- 波長がλの10GHz~300GHzの入射電波を散乱させるための電波散乱体であって、
樹脂を主成分とする樹脂組成物からなり、
一方が電波入射面を、他方が出射面を構成する2つの面を有し、
前記電波入射面に入射する電波の少なくとも一部が前記電波散乱体を透過し、前記電波散乱体を透過した電波が前記出射面から散乱状態で出射するように構成され、
前記2つの面の少なくとも一方に前記出射面から出射する電波の散乱を生じさせる構造部が形成され、
前記構造部は、3つ以上の凸部及び/又は3つ以上の穴部を含み、
前記3つ以上の凸部の高さが0.51λ以上1.5λ以下であり、前記3つ以上の凸部の幅が0.26λ以上3.1λ以下であり、且つ、前記3つ以上の凸部の間隔が0.26λ以上3.1λ以下であり、前記3つ以上の凸部の高さが略同一であり、前記3つ以上の凸部の幅が略同一であり、且つ、前記3つ以上の凸部について隣接する凸部の間隔が略同一であるか、
及び/又は、
前記3つ以上の穴部の深さが0.51λ以上1.5λ以下であり、前記3つ以上の穴部の幅が0.26λ以上3.1λ以下であり、且つ、前記3つ以上の穴部の間隔が0.26λ以上3.1λ以下であり、前記3つ以上の穴部の深さが略同一であり、前記3つ以上の穴部の幅が略同一であり、且つ、前記3つ以上の穴部について隣接する穴部の間隔が略同一である電波散乱体。 - 請求項1に記載した電波散乱体であって、前記樹脂組成物は、前記樹脂組成物からなる厚み3mmの平板に対して垂直に入射する電波の少なくとも50%を透過させるものである電波散乱体。
- 請求項1又は2記載の電波散乱体であって、前記樹脂組成物は、複素比誘電率を有し、前記入射電波の周波数で比誘電率の虚部ε''が0.1以下である電波散乱体。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の電波散乱体であって、前記樹脂組成物は前記入射電波の周波数で比誘電率の実部ε'が2以上、4以下である電波散乱体。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載の電波散乱体を備える電波を減衰させるための部材。
- 前記電波を減衰させるための部材は、成型体であり、請求項1~4のいずれか1項に記載の電波散乱体が、その少なくとも一部に形成された請求項5に記載の部材。
- 前記電波を減衰させるための部材は、レーダのカバー部材である請求項5又は6に記載の部材。
- 請求項7に記載のレーダのカバー部材にレーダが取り付けられたレーダアッセンブリ。
- 請求項5又は6に記載の電波を減衰させるための部材を含むバンパー。
- 請求項5~7のいずれか1項に記載の部材を備えた車両。
- 請求項8に記載のレーダアッセンブリを備えた車両。
- 請求項9に記載のバンパーを備えた車両。
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