JP7117879B2 - レンズユニット - Google Patents

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Description

本発明は、監視カメラや車載カメラ等で使用されるレンズユニットに関し、特にレンズを鏡筒内に組み込み収納する手段として、圧入固定を行うレンズユニットに関する。
近年、監視カメラや車載カメラ等が普及している。監視カメラや車載カメラ(以下、車載カメラ等という)に搭載するレンズユニットは、使用環境が多岐に亘り、寒冷地から熱帯地方での使用を考慮に入れなければならず、低温から高温までの使用環境温度範囲で安定した性能が望まれる。
鏡筒へのレンズ収納方法としては、レンズの外径を鏡筒の内径よりも小さくし、鏡筒の開口部より螺子固定される押え環(リテーナ)を用いてレンズを挟み込む方法や、レンズの外径を鏡筒の内径よりも大きくして、圧力を加えて組み込む圧入固定方法が採用されている。
前者の押え環としては、鏡筒内に複数枚のレンズを挿入後、接着剤にて固定し、最終的に押え環に締め付ける方法が提案されている(特許文献1)。
一方、後者の圧入方法は、部品点数も少なく、簡便な組み込み方法ではあるが、圧入量の制御が難しい。圧入量を大きくするとレンズに対して大きな負荷が発生し、レンズに歪みが生じて光学性能を劣化させてしまう。逆に圧入量を少なくすると、高温環境下では、鏡筒とレンズ素材の線膨張率の違いから、レンズと鏡筒との嵌合部に緩み(ガタ)が発生する場合もあった。また、振動を受ける環境下にある場合、熱と振動とが相まってレンズ間の緩みがより大きくなる場合がある。そのため、レンズと鏡筒の間に緩衝部を設けて圧入することも提案されている(特許文献2)。
さらに、鏡筒へレンズを接着固定する方法は、部品点数が少なくなる反面、接着剤の多くは紫外線硬化型が使用されているため、硬化が不十分であると接着力の低下が生じ、ガタを発生させるおそれがある。また、接着が均等に行われなかったり、接着剤の成分が気化してレンズに付着して曇りを生じるなどのおそれもある。
一方、緩衝部材を用いた圧入方式では、部品点数を抑えることができず、結果的にはコストアップになる恐れもあった。
それゆえ、鏡筒にレンズを圧入方式で組み込む際に、鏡筒やレンズに生じる圧力を低減させ、且つ振動時や高温環境下においても圧入後にガタが生じないレンズユニットが望まれている。
特開2009-244393号公報 特許6182380号公報
本発明の課題は、レンズを鏡筒に圧入方式で組込む際に、鏡筒およびレンズに生じる圧力を低減させ、且つ圧入後に鏡筒とレンズとの間にガタが生じないレンズユニットを提供することである。
上記課題を解決するための本発明の実施形態は、以下のような構成を有する。
(1)複数のレンズが樹脂製の鏡筒内に組み込まれたレンズユニットであって、前記複数のレンズが、前記鏡筒内に圧入された中間レンズ群と、この中間レンズ群の光軸方向両側に配置され、リテーナにより前記鏡筒内に締結された両末端レンズと、を含むことを特徴とするレンズユニット。
(2)前記リテーナが弾性体で構成されている(1)記載のレンズユニット。
(3)前記鏡筒の内周面には、鏡筒内に弦状に突出し、組み込まれた中間レンズ群が圧入される少なくとも1つの突出部が形成されている(1)または(2)に記載のレンズユニット。
(4)前記鏡筒は、肉厚部と肉薄部とを有し、前記肉薄部には、内周面に前記突出部が形成された部位を含む領域の外周面に凹部が形成されている(3)に記載のレンズユニット。
(5)前記突出部が、前記鏡筒の内周面に所定間隔で形成される(3)または(4)に記載のレンズユニット。
(6)前記鏡筒の内周面には、鏡筒両端部よりレンズを組み込む際にレンズの一方の面の周縁が当接する基準位置となる突出部が形成されている(3)から(5)のいずれかに記載のレンズユニット。
本発明によれば、鏡筒内に最低限の圧入圧で中間レンズ群が組み込まれており、且つ中間レンズ群の光軸方向両側に配置され、リテーナにより前記鏡筒内に両末端レンズが締結されているので、鏡筒やレンズに生じる圧力を低減させることができる。さらに、樹脂製の鏡筒が環境温度変化に伴う線膨張を吸収できるので、圧入後に温度変化によってレンズにガタが生じることはない。
本発明の一実施形態に係るレンズユニットを有するカメラを示す斜視図である。 図1に示すレンズユニットの断面図である。 図1に示すレンズユニットの破断斜視図である。 図1に示すレンズユニットの鏡筒を示す斜視断面図である。 本発明の別の実施形態に係るレンズユニットを示す断面図である。 図5に示すレンズユニットの斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るレンズユニット10を含むカメラ100示している。このレンズユニット10は樹脂製の鏡筒2と、この鏡筒2内に組み込まれた複数のレンズ1(第1レンズ11~第6レンズ16)とから構成される。
図2に示すように、複数のレンズ1は、第2レンズ12~第5レンズ15(以下、中間レンズ群1aという)と、この中間レンズ群1aの光軸方向両側に配置される第1レンズ11および第6レンズ16(以下、それぞれを両末端レンズ1bという)とを含む。中間レンズ群1aは鏡筒2内にそれぞれ圧入して組み込まれている。両末端レンズ1bは、それぞれ最も被写体(物体)側の第1レンズ11および最も像面(センサー)側の第6レンズ16を含み、リテーナ3により鏡筒2内に締結される。
レンズ1の材質は特に限定されず、例えばガラスレンズ、薄肉ガラスレンズ、樹脂レンズなどが用いられ、用途に応じて適宜組み合わせて使用される。レンズ1の枚数、径、厚みなども鏡筒2に組み込むことが可能であればそれぞれ異なっていてもよい。
鏡筒2は内部にレンズ1を収容する樹脂製の筒状部材であり、物体側および像面側の両末端に開口部を有する。
鏡筒2は、使用環境温度範囲にてレンズを鏡筒に保持可能な必要最低限の圧入圧(光軸と直角方向にレンズに生じる圧力)をシミュレーションして設計されるのがよい。圧入圧は20~70MPa、さらに好ましくは20~60MPaであるのがよい。圧入圧を設定することで、レンズ1へ与える悪影響が抑制され、線膨張係数の異なる硝材を使用することもできる。鏡筒2の使用環境温度範囲は-40~+105℃、さらに好ましくは-40~+125℃である。なお、この温度範囲はレンズ1を含む他の部材にも適用されてもよい。
このような鏡筒2は、射出成形(モールド成形)などによる成形の容易さ、軽さ、およびコストの点から樹脂製である。例えばポリカーボネート(PC)樹脂やポリフェチレンサルフェイド(PPS)樹脂などがよい。特に、PPS樹脂は、剛性や強度が高く、好適に使用される。また、より高強度、低線膨張にするために、例えばガラス繊維を樹脂中に混入してもよい。
図2および図3に示すように、鏡筒2の端部には、レンズ11およびレンズ16がリテーナ3により装着される。リテーナ3は環状部材であり、鏡筒2の物体側および像面側の端部に光軸方向と平行に取り付けられ、鏡筒2の端部の第1レンズ11、第6レンズ16の両末端レンズ1bをそれぞれ鏡筒2に挟み込むように締結するものである。リテーナ3は、両末端レンズ1bを押さえるだけではなく、中間レンズ群1aを鏡筒2の内側方向へ押さえてもよい。すなわち、両末端レンズ1bが当接する第2レンズ12および第5レンズ15を鏡筒2の内側方向へ押さえることができる。さらに、中間レンズ群1aは、後述するように隣り合うレンズ同士が間隔環6に当接している場合、レンズ1全体を押さえることができる。
鏡筒2へのリテーナ3の締結方法は、締結するレンズにガタが生じなければ特に限定されず、例えばリテーナ3の内周面側および鏡筒2の両末端の外周面側にそれぞれネジを切って螺合する方法や、リテーナ3と鏡筒2とを嵌合させた後、外側からネジ(図示せず)でネジ止めする方法などが挙げられる。
リテーナ3は、レンズユニットに対して環境温度変化に伴う線膨張を吸収し、安定した光軸方向の押圧力を付与するため弾性体で形成されているのがよい。このリテーナ3の弾性変形による応力で両末端レンズ1bを鏡筒2内へ押圧して、より確実に固定することができる。例えばアルミニウムなどの金属素材やPPSなどの樹脂素材などが挙げられる。また、リテーナ3には、開口部側から内側へレンズ11、16を押圧するような押さえ部(例えば板バネ)などが設けられていてもよい。
図3および図4に示すように、鏡筒2の内面のうち、圧入される中間レンズ群1aが組み込まれる箇所の内周面は、圧入されるレンズを受けるための突出部5が設けられ、略円周面形状(多角形状)となっているのがよい。この突出部5は、圧入されたレンズ1の外径を保持するため、鏡筒2内に弦状(D字型)に突出している。突出部5の突出量は、絞り4で絞り込まれた光線を遮ることが無い程度の突出量であるのがよい。突出部5の突出方向の高さは0.115~0.105mmであり、その厚みはレンズのコバ以上であるのがよい。また、突出部5とレンズとの接触面積は大きい程よい。接触面積が大きいと応力が低くなり、レンズ保持が確実となり、小さいと応力が大きくなり突出部5が塑性変形してレンズガタが生じる恐れがある。。
突出部5は、鏡筒2の内面の全周にわたって設ける必要はなく、レンズ1の外径を保持するために少なくとも1つあればよく、より好ましくは、内周面の突出部5同士の間に所定間隔を空けて設けるのがよい。例えば鏡筒2の内周を3等分や4等分するように、所定間隔を空けて3箇所や4箇所設けるのがよい。所定間隔を空けて突出部5を設ける場合、レンズ1の外周面と突出部5とが当接する状態であっても、レンズ1の外周面と鏡筒2の内周面との間に空気を通す隙間が生じる。そのため、隣り合うレンズ1同士の間が密閉された状態とならず、圧力を逃すことができ、鏡筒2の形状が変形するのをより抑制できる。
突出部5は、圧入される中間レンズ群1aのレンズ毎に設けられ、レンズの径に応じて、形状や設置箇所が異なっていてもよい。また、突出部5は、鏡筒2と樹脂成形などで一体成形されていてもよいし、鏡筒2に別部材を取り付けてもよい。
図4に示すように、鏡筒2は、中間レンズ群1aが圧入される外周面がレンズの外径に対応して鏡筒2の厚みが異なり、肉厚部2aと肉薄部2bとを有する。この肉薄部2bには、鏡筒2内周面に突出部5が形成された部位を含む領域の外周面に凹部8が形成される。凹部8は、突出部5が形成された部位を含む領域の鏡筒2の外周面を例えば肉抜きして設けることができる。この凹部8は、鏡筒2における突出部5の配置箇所と配置数に対応させるのがよい。
従来、鏡筒2に中間レンズ群1aを圧入すると、鏡筒2の剛性が大きいため、鏡筒2の内径と圧入するレンズ1の外径との差によって、大きな応力が発生してしまう。しかしながら、凹部8を設けることで、レンズ収容箇所の鏡筒2の剛性を緩和してレンズ1の圧入圧を下げることができる。これにより、従来は圧入により大きな負荷が発生して、歪みが生じ光学性能が劣化していた樹脂レンズや薄肉ガラスレンズなどのレンズを、中間レンズ群1aとして鏡筒2に圧入して使用することができる。
鏡筒2は、上記した他にも基準位置9、間隔環6などを有していてもよい。
絞り4は、第2レンズ12と第3レンズ13との間に設けられ、所定の口径を開口させてレンズに入る光量を制御する薄板部材である。絞り4としては、透過光量を制限し、明るさの指標となるF値を決定する開口絞り、あるいはゴーストや収差の原因となる光線を遮光する遮光絞りがある。絞り4には間隔環6または第3レンズ13が当接していてもよく、この事によりレンズ間隔の保持という効果がある。この絞り4の材質としては、耐久性などの点から金属製がよく、金属としては例えばステンレス鋼、アルミニウム等が挙げられ、ステンレス鋼であるのが好ましい。
基準位置9は、中間レンズ群1aを鏡筒2に圧入する際、レンズの配置の基準となるもので、最初にレンズを配置するレンズ面の当接箇所を指す。本実施例では、この基準位置9は、鏡筒2の線膨張に対して、レンズ1の変化量と鏡筒2の変化量とを折り合いをつけるために、レンズ全体の略中間位置(第3レンズ13と第4レンズ14との間の位置)に設けるのがよい。基準位置9をレンズの略中間位置に設ける方が、絞り位置やレンズ全体の一方側に設けるよりもレンズユニット10をコンパクト化できるという効果がある。なお、基準位置9はレンズの枚数や性能などに応じて適宜変更してもよいが、基準位置9を中心にした前後のレンズ枚数が同じ方が、歪みが発生しにくい。
図4に示すように、基準位置9は、鏡筒2内に、第3レンズ当接基準面93と第4レンズ当接基準面94とがそれぞれ像面側と物体側とに傾斜して屋根型に突出して形成される。この第3レンズ当接基準面93および第4レンズ当接基準面94に、それぞれ第3レンズ13および第4レンズ14が当接し適切な位置で保持される。この基準位置9の内周面は円形状となっている。第3レンズ当接基準面93と第4レンズ当接基準面94とが、それぞれ傾斜しているのは、撮像に影響が出てしまう内面反射を防止するためであり、また鏡筒2との一体成型時に金型を引き抜くのを容易にするためである。
基準位置9に基づいて、レンズユニットの基準温度(約20℃)に対して、環境温度が低温側(-40℃)から高温側(125℃)へ変化した場合に生じる、レンズ焦点距離変動と鏡筒2の膨張・収縮とを光学的に補償できるように光学設計を行う。このとき、基準位置9をレンズ全体の略中間位置に配置すると、物体側もしくは像面側端部に基準を設定するよりも、少ない変化量を考慮した補償設計が可能となる。そのため、レンズユニットの光学設計が容易となり、より安定した光学性能を得ることができる。例えば、鏡筒2に第1レンズ11~第6レンズ16を設置する場合、まず、この基準位置9に、鏡筒2の物体側より第3レンズ13を組み込み、像面側より第4レンズ14を組み込む。次に、第1レンズ11および第2レンズ12を鏡筒2の物体側より、第5レンズ15および第6レンズ16を像面側より組み込むのがよい。このとき、第1レンズ11および第2レンズ12を含む負の屈折力を有する前群は、第3レンズ13~第6レンズ16を含む正の屈折力を有する後群と、開口した絞り4を挟んで構成される。このように、レンズ全体で、前群と後群との光軸上長さに不均衡が生じる場合、レンズ全体の略中間位置に基準位置9を設けると、環境温度が変化した場合に生じる、レンズ焦点距離変動と鏡筒2の膨張・収縮とを光学的に補償でき、光学性能が安定する。一方、基準位置9が上記の条件を満たさない場合、光学的に補償できなくなることがあり、光学性能が悪化する場合がある。
間隔を空けて配置される第2レンズ12と第3レンズ13、第4レンズ14と第5レンズ15間には、それぞれ隣り合うレンズ同士の間隔を保持するための間隔環6が設けられていてもよい。間隔環6は鏡筒2内に配置される部材であり、鏡筒2と一体成型されていてもよいし、別部材であってもよい。この間隔環6の外周面は鏡筒2の内周面と当接する。間隔環6は温度変化に対する変化量が少なく、且つ剛性が大きくなることから、金属で形成するのがよい。金属製の間隔環6は、広い温度領域において安定した光学性能を確保することができる。このような間隔環6の材質としては、例えばアルミニウム、チタン、マグネシウム、ステンレス鋼等、またはそれらを主成分とする合金等が挙げられ、特にアルミニウムが軽量化と低コストの面から好ましい。なお、第2レンズ12および第3レンズ13間では、この間隔環6と第3レンズ13間に絞り4が設けられている。
第5レンズ15および第6レンズ16は、接合されたレンズ(以下、接合レンズという)であってもよい。接合レンズは温度変化に伴う光軸方向の応力が接合面に作用しないように、第6レンズ16より小径の第5レンズ15を物体側に配置して保護するのがよい。また、第5レンズ15および第6レンズ16を貼り合わせることで、色収差の発生を改善すると共に、レンズ枚数が増えた場合であってもレンズ組み込み時に発生するズレの影響を小さく、つまり組み込み感度がより低くなるよう設計することができる。この接合レンズと第4レンズ14とは、間隔環6にて間隔規定されているのがよい。
以上の本発明の説明では、5群6枚構成の光学系を例に説明したが、レンズ枚数や構成については限定されるものではなく、用途に応じて適宜変更可能である。
(実施例)
これまでの説明では、5群6枚の光学系をベースに説明したが、本実施例では、図5および図6に示すような、7群7枚のレンズ7(第1レンズ71~第7レンズ77)および鏡筒20を用いたレンズユニット110を使用して、レンズおよび鏡筒にかかる応力の負荷のシミュレーションを実施した。また本実施例における組み込み基準位置9は、第2レンズ72と第3レンズ73の間に設定した。
実施例として、図5および図6に示すレンズユニット110を用意した。レンズユニット110の7枚のレンズ71~77は、鏡筒20内に圧入される第2レンズ72~第6レンズ76(以下、中間レンズ群7aという)と、鏡筒20の両末端に締結される最も物体側の第1レンズ71および最もイメージセンサー99側(像面側)の第7レンズ77(以下、両末端レンズ7bという)とを含む。中間レンズ群7aは、鏡筒20内にそれぞれ圧入して組み込まれ、鏡筒20内の弦状の突出部5で外径を保持される。中間レンズ群7aの各レンズ間には、レンズ同士の間隔を保持するための間隔環6が設置される。また、第2レンズ72の後端に設けられた間隔環6の後端には絞り4が設置される。鏡筒20の内周面には、鏡筒20の両端部よりレンズ7を組み込む際に、レンズ7全体の略中間位置に、組み込まれたレンズ7の一方の面の周縁が当接する基準位置となる突出部分が形成されている。本実施例では、第2レンズ72および第3レンズ73の間に形成した突出部分が基準位置9である。この基準位置9に対して、第2レンズ72の像面側周縁が、間隔環6および絞り4を介して押圧され、第3レンズ73の物体側周縁は直接当接して、それぞれ位置付けられている。一方、両末端レンズ7bは鏡筒20の両末端にそれぞれリテーナ3で挟み込んで締結される。鏡筒20は物体側から像面側へかけて厚みが厚くなっており、肉厚部20aと肉薄部20bとを有する。
レンズ7を鏡筒20に取り付ける際、変形量(圧入量)がそれぞれ0.015mmになるよう応力を負荷した。実施例においてレンズ7としては光学ガラスレンズ、鏡筒20は材質がPPS樹脂であり、内面に突出部5を一体成型した。また、リテーナ3は材質がPPS樹脂、間隔環6は材質がアルミ合金であった。また、レンズ7の各径、レンズ7の鏡筒2の内周面および突出部5への各接触面積は表1に示す通りである。ここで、接触面積とは、レンズ7の外周部(コバ)が突出部5に圧入された部分の面積を意味し、レンズ7の外径やレンズコバの肉厚によって異なっている。
鏡筒20の外周面には図6に示すように、内周面に突出部5が形成された肉薄部20bを含む領域形成されている。この領域に形成した凹部8は、鏡筒20の内部に圧入されるレンズ7の外径の相違による圧入量を制御するためのもので、内周面に突出部5が形成された部位を含む領域の外周面に、レンズ7の外径に合わせて他の鏡筒2の外周面(肉厚部20a)より厚みが0.75~0.85mm薄くなるように肉薄部20bに前後に3箇所の肉抜きを、鏡筒20の周方向にそれぞれ3箇所行い形成した。その結果を表1に示す。
Figure 0007117879000001
実施例のレンズユニットは、レンズ圧入時に、共にレンズおよび鏡筒にかかる応力を低減したため、レンズや鏡筒の破壊や破損は起こらなかった。
さらに、表1に示すように、突出部5の外周面の肉薄部20bに凹部8を設けたことで、肉薄部20bがより薄肉構造となってレンズ収容部における鏡筒20の剛性が下がる。そのため、鏡筒20に圧入された中間レンズ群7aの接地面積あたりの力が抑制され、レンズ7にかかる力のばらつきをより抑制できることがわかった。
以上、本発明の実施形態に係るレンズユニットを説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改善や改良が可能である。例えば、本発明のレンズユニットは、耐振動性だけではなく温度変化に対しても鏡筒とレンズとの間にガタが生じないため、車載カメラ等だけではなく、例えばスキャナやプロジェクタなど、光源からの熱でレンズや鏡筒に大きな温度変化が生じる機器にも好適に用いることができる。
1 レンズ
1a 中間レンズ群
1b 両末端レンズ
2 鏡筒
2a 肉厚部
2b 肉薄部
3 リテーナ
4 絞り
5 突出部
6 間隔環
8 凹部
9 基準位置
10 レンズユニット
7 レンズ
7a 中間レンズ群
7b 両末端レンズ
20 鏡筒
100 カメラ
110 レンズユニット

Claims (5)

  1. 複数のレンズが鏡筒内に組み込まれたレンズユニットであって、
    前記複数のレンズが、前記鏡筒内に圧入された中間レンズ群と、この中間レンズ群の光軸方向両側に配置され、リテーナにより前記鏡筒内に締結された両末端レンズと、を含み、
    前記鏡筒の内周面には、前記鏡筒の両端部よりレンズを組み込む際にレンズの一方の面の周縁が当接し、かつ、像面側と物体側の両側に傾斜して屋根型に突出するとともに光軸と平行な面を持たない基準位置が形成されていることを特徴とするレンズユニット。
  2. 前記リテーナが弾性体で構成されている請求項1記載のレンズユニット。
  3. 前記鏡筒は樹脂製であって、
    前記中間レンズ群は前記鏡筒に圧入され、
    前記鏡筒の内周面には、鏡筒内に弦状に突出し、組み込まれた前記中間レンズ群が圧入される少なくとも1つの突出部が形成されている請求項1または2に記載のレンズユニット。
  4. 前記鏡筒は、肉厚部と肉薄部とを有し、
    前記肉薄部には、内周面に前記突出部が形成された部位を含む領域の外周面に凹部が形成されている請求項3に記載のレンズユニット。
  5. 前記突出部が、前記鏡筒の内周面に所定間隔で形成される請求項3または4に記載のレンズユニット。
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