JP7117162B2 - 走行支援方法及び走行支援装置 - Google Patents

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Description

本開示は、走行支援方法及び走行支援装置に関する。
実際の交通状況に即して精度良く車両の進路予測を行うことができる車両進路予測装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置は、対向車M3が先行する対向車M2の追い越しを行うと判定された場合は、追い越しが行われないと判定された場合に比して、対向車M3が対向車線L1を自車線L2側に跨いで進行する可能進路が実現される実現確率を相対的に高く演算する。これによって、先行する対向車M2の追い越しが行われる状況であるか否かを反映させて対向車M3の進路予測を行うことを可能とする。
特開2010-97261号公報
従来装置にあっては、対向車が自車線にはみ出してくる時に、自車の走行軌跡を設定する方法について開示している。しかしながら、車線幅が狭いなどの場面で、対向車のはみ出しにより、自車が停止する必要がある場合に、停車位置を決定する方法についての開示がない。よって、自車が対向車の走行を阻害することで自車と対向車が互いに身動きの取れない状態になり、複数台の車両が道路上に滞留する現象であるデットロック状態(「グリッドロック状態」とも呼ばれる。)になってしまう、という問題があった。
本開示は、上記問題に着目してなされたもので、自車に向かって対向車が車線はみ出しにより走行してくるシーンにおいて、対向車の走行確保と自車の停車時間短縮によりデットロック状態になるのを回避することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示は、対向車線を走行する対向車が存在するときに自車線を走行する自車の挙動を決めるコントローラを備え、以下の手順による走行支援方法としている。
対向車の挙動を予測し、
対向車が自車線上へ進入すると予測された場合に、対向車の挙動予測に基づいて自車の走行を停止させる必要があるか否かの停止要否判断を行い、
停止要否判断により停止判断された場合、対向車の挙動予測と自車の周辺環境に基づいて自車を停車させる停車位置を決定する。
このように、対向車が自車線上へ進入すると予測された場合に、停止要否判断が対向車の挙動予測により行われ、停止判断された場合、対向車の挙動予測と周辺環境に合わせた適切な位置が停車位置として決定される。この結果、自車に向かって対向車が車線はみ出しにより走行してくるシーンにおいて、対向車の走行確保と自車の停車時間短縮によりデットロック状態になるのを回避することができる。
実施例1の走行支援方法及び走行支援装置が適用された自動運転制御システムを示す全体システム図である。 認識判断プロセッサに備える走行支援装置を示す制御ブロック図である。 認識判断プロセッサに備える走行支援装置にて実行される走行支援制御処理の全体流れを示すフローチャートである。 走行支援制御処理の停止要否判断ステップで実行される停止要否判断処理の流れを示すフローチャートである。 走行支援制御処理の停車位置決定ステップで実行される停車位置決定処理の流れを示すフローチャートである。 静止/低速物体が存在しない状況で対向車が自車に向かって走行してくるシーンにおける停止要否判断作用を示す作用説明図である。 対向車が静止/低速物体を迂回するとセンターラインを越えて自車線へはみ出して走行することになるシーンにおける停止要否判断作用を示す作用説明図である。 対向車が静止/低速物体の後方位置で停止することが予測されるシーンにおける進行判断作用を示す作用説明図である。 自車の前方に先行車が存在するシーンにおける進行判断作用を示す作用説明図である。 図9に示す自車の前方に先行車が存在するシーンで前方所定距離を設定する視界の悪さを決定するセンサ認識面積比を示す説明図である。 対向車の速度に依存して自車の停車縦位置を決定する停車縦位置決定作用を示す作用説明図である。 対向車の自車線へのはみ出し幅に依存して自車の停車縦位置を決定する停車縦位置決定作用を示す作用説明図である。 対向車の自車線への滞留時間予測値に依存して自車の停車縦位置を決定する停車縦位置決定作用を示す作用説明図である。 自車線の車線幅に依存して自車の停車横位置を決定する停車横位置決定作用を示す作用説明図である。 後続車が存在するときの自車の停車縦位置を修正する停車縦位置修正作用を示す作用説明図である。 対向車が加速するときの自車の停車縦位置を修正する停車縦位置修正作用を示す作用説明図である。
以下、本開示による走行支援方法及び走行支援装置を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
実施例1における走行支援方法及び走行支援装置は、認識判断プロセッサにて生成される走行ルート情報を用い、自動運転モードの選択により駆動/制動/舵角が自動制御される自動運転車両(走行支援車両の一例)に適用したものである。以下、実施例1の構成を、「全体システム構成」、「走行支援装置の制御ブロック構成」、「走行支援制御の全体処理構成」、「停止要否判断処理構成」、「停車位置決定処理構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は、実施例1の走行支援方法及び走行支援装置が適用された自動運転制御システムを示す。以下、図1に基づいて全体システム構成を説明する。
自動運転システムAは、車載センサ1と、地図データ記憶部2と、認識判断プロセッサ3(コントローラ)と、自動運転制御ユニット4と、アクチュエータ5と、表示デバイス6と、を備えている。
車載センサ1は、カメラ11と、レーダー12と、GPS13と、車載データ通信器14と、を有する。車載センサ1により取得したセンサ情報は、認識判断プロセッサ3へ出力される。
カメラ11は、自動運転で求められる機能として、車線や先行車や歩行者等の自車の周囲情報を画像データにより取得する機能を実現する周囲認識センサである。このカメラ11は、例えば、自車の前方認識カメラ、後方認識カメラ、右方認識カメラ、左方認識カメラ等を組み合わせることにより構成される。
カメラ11では、自車走行路上物体・車線・自車走行路外物体(道路構造物、先行車、後続車、対向車、周囲車両、歩行者、自転車、二輪車)・自車走行路(道路白線、道路境界、停止線、横断歩道)・道路標識(制限速度)等が検知される。
レーダー12は、自動運転で求められる機能として、自車周囲の物体の存在を検知する機能と共に、自車周囲の物体までの距離を検知する機能を実現する測距センサである。ここで、「レーダー12」とは、電波を用いたレーダーと、光を用いたライダーと、超音波を用いたソナーと、を含む総称をいう。レーダー12としては、例えば、レーザーレーダー、ミリ波レーダー、超音波レーダー、レーザーレンジファインダー等を用いることができる。このレーダー12は、例えば、自車の前方レーダー、後方レーダー、右方レーダー、左方レーダー等を組み合わせることにより構成される。
レーダー12では、自車走行路上物体・自車走行路外物体(道路構造物、先行車、後続車、対向車、周囲車両、歩行者、自転車、二輪車)等の位置が検知されると共に、各物体までの距離が検知される。なお、視野角が不足すれば、適宜追加しても良い。
GPS13は、GNSSアンテナ13aを有し、衛星通信を利用することで停車中/走行中の自車位置(緯度・経度)を検知する自車位置センサである。
なお、「GNSS」は「Global Navigation Satellite System:全地球航法衛星システム」の略称であり、「GPS」は「Global Positioning System:グローバル・ポジショニング・システム」の略称である。
車載データ通信器14は、外部データ通信器7との間で送受信アンテナ7a,14aを介して無線通信を行うことで、自車からは取得することができない情報を外部から取得する外部データセンサである。
外部データ通信器7が、例えば、自車の周辺を走行する他車に搭載されたデータ通信器の場合、自車と他車の間で車車間通信を行う。この車車間通信により、他車が保有する様々な情報のうち、自車で必要な情報を車載データ通信器14からのリクエストにより取得することができる。
外部データ通信器7が、例えば、インフラストラクチャ設備に設けられたデータ通信器の場合、自車とインフラストラクチャ設備の間でインフラ通信を行う。このインフラ通信により、インフラストラクチャ設備が保有する様々な情報のうち、自車で必要な情報を車載データ通信器14からのリクエストにより取得することができる。例えば、地図データ記憶部2に保存されている地図データでは不足する情報や地図データから変更された情報がある場合、不足情報/変更情報を補うことができる。また、自車が走行を予定している目標経路上での渋滞情報や走行規制情報等の交通情報を取得することもできる。
地図データ記憶部2は、緯度経度と地図情報が対応づけられた、いわゆる電子地図データが格納された車載メモリにより構成される。地図データ記憶部2に格納された地図データは、GPS13にて検知される自車位置を、認識判断プロセッサ3にて自車位置情報として認識すると、自車位置を中心とする地図データが認識判断プロセッサ3へと送られる。
地図データには、各地点に対応づけられた道路情報を有し、道路情報は、ノードと、ノード間を接続するリンクにより定義される。道路情報は、道路の位置/領域により道路を特定する情報と、道路ごとの道路種別、道路ごとの車線幅、道路の形状情報とを含む。道路情報は、各道路リンクの識別情報ごとに、交差点の位置、交差点の進入方向、交差点の種別その他の交差点に関する情報を対応づけて記憶されている。また、道路情報は、各道路リンクの識別情報ごとに、道路種別、車線幅、道路形状、直進の可否、進行の優先関係、追い越しの可否(隣接レーンへの進入の可否)、制限速度、標識、その他の道路に関する情報を対応づけて記憶されている。
認識判断プロセッサ3は、車載センサ1や地図データ記憶部2からの入力情報を統合処理し、目標経路と目標車速プロファイル(加速プロファイルや減速プロファイルを含む。)等を生成する。そして、生成した目標経路情報と目標車速プロファイル情報を、自車位置情報等と共に自動運転制御ユニット4へ出力する。即ち、現在地から目的地までの目標経路を、地図データ記憶部2からの道路情報やルート検索手法等に基づいて生成すると共に、目標経路に沿った目標車速プロファイル等を生成する。更に、目標経路に沿う自車の停車中/走行中、車載センサ1による自車周囲のセンシング結果により自動運転を維持できないと判断されると、自車周囲のセンシング結果に基づいて、目標経路や目標車速プロファイル等を逐次修正する。
自動運転制御ユニット4は、認識判断プロセッサ3からの入力情報に基づいて、自車を目標経路に沿う自動運転により走行/停止させる駆動指令値/制動指令値/舵角指令値を演算する。そして、駆動指令値の演算結果を駆動アクチュエータ51へ出力し、制動指令値の演算結果を制動アクチュエータ52へ出力し、舵角指令値の演算結果を舵角アクチュエータ53へ出力する。
アクチュエータ5は、自車を目標経路に沿う自動運転により走行/停止させる制御アクチュエータであり、駆動アクチュエータ51と、制動アクチュエータ52と、舵角アクチュエータ53と、を有する。
駆動アクチュエータ51は、自動運転制御ユニット4から駆動指令値を入力し、駆動輪へ出力する駆動力を制御するアクチュエータである。駆動アクチュエータ51としては、例えば、エンジン車の場合にエンジンを用い、ハイブリッド車の場合にエンジンとモータ/ジェネレータ(力行)を用い、電気自動車の場合にモータ/ジェネレータ(力行)を用いる。
制動アクチュエータ52は、自動運転制御ユニット4から制動指令値を入力し、駆動輪へ出力する制動力を制御するアクチュエータである。制動アクチュエータ52としては、例えば、油圧ブースタや電動ブースタやブレーキ液圧アクチュエータやブレーキモータアクチュエータやモータ/ジェネレータ(回生)等を用いる。
舵角アクチュエータ53は、自動運転制御ユニット4から舵角指令値を入力し、操舵輪の転舵角を制御するアクチュエータである。なお、舵角アクチュエータ53としては、ステアリングシステムの操舵力伝達系に設けられる転舵モータ等を用いる。
表示デバイス6は、自動運転による停車中/走行中、自車が地図上で何処を移動しているか等を画面表示し、ドライバーや乗員に自車位置視覚情報を提供するデバイスである。この表示デバイス6は、認識判断プロセッサ3により生成された目標経路情報や自車位置情報や目的地情報等を入力し、表示画面に、地図と道路と目標経路(自車の走行ルート)と自車位置と目的地等を視認しやすく表示する。
[走行支援装置の制御ブロック構成]
図2は、認識判断プロセッサ3に備える走行支援装置を示す。以下、図2に基づいて走行支援装置の制御ブロック構成を説明する。
認識判断プロセッサ3は、対向車挙動予測部31と、停止要否判断部32と、停車位置決定部33と、停車制御部34と、ルート検索処理部35と、走行予定経路判定部36と、リルート処理部37と、を備えている。ここで、対向車挙動予測部31と停止要否判断部32と停車位置決定部33は、車線情報と自車の状態と対向車の状態と周辺環境を入力情報とする。
対向車挙動予測部31は、対向車線を走行する対向車が存在するときに対向車の挙動を予測する。ここで、「対向車線」は、車線情報に基づいて自車線と対向車線の境界となるセンターラインを認識することで決める。「対向車」は、対向車線を自車に向かって走行する車両(但し、静止物体や低速物体を除く。)を認識することで決める。「対向車の挙動予測」は、対向車がこれから走行する走行軌跡を予測することで行う。
停止要否判断部32は、自車線を走行する自車の挙動を決めるとき、対向車挙動予測部31による対向車の挙動予測に基づいて自車の走行を停止させる必要があるか否かの停止要否判断を行う。この停止要否判断部32は、対向車が自車線上へ進入しないと予測されると、自車の走行を維持する進行判断とする。一方、対向車が自車線上へ進入すると予測されると、原則として、自車を減速して停車させる必要がある停止判断とする。停止要否判断結果が進行判断であると、ルート検索処理部35へ進行判断フラグを出力する。停止要否判断結果が停止判断であると、停車位置決定部33へ停止判断フラグを出力する。
停車位置決定部33は、停止要否判断部32による停止要否判断により停止判断された場合、自車を停車させる停車位置を決定する。この停車位置決定部33は、停止判断された場合、対向車の挙動予測と自車の周辺環境に基づいて自車を停車させる停車位置を決定する。ここで、「自車の周辺環境」とは、自車線の車線幅、静止/低速物体の有無、先行車の有無、後続車の有無、停車禁止区域の有無、等をいう。
停車制御部34は、停車位置決定部33により停車位置が決定されると、決定された停車位置で自車が停止するように、現在位置から停車位置までの停車ルートと減速度を演算する。そして、停車制御開始から停車制御の終了までの間は、停車ルート情報と減速度情報を自動運転制御ユニット4に出力する。この停車制御部34は、停車制御を開始するとルート検索処理部35に対し停車制御開始フラグを出力する。そして、自車が停車位置に到達して停車することで停車制御を終了すると走行予定経路判定部36に対し停止制御終了フラグを出力する。
ルート検索処理部35は、地図データ情報と自車位置情報と目的地情報とリルート処理部37からの復帰ルート情報と、を入力し、目標経路と目標車速プロファイル等を生成する。停止要否判断部32からルート検索処理部35に対して進行判断フラグが入力されているときは、生成された目標経路による走行ルート情報と目標車速プロファイル情報を自動運転制御ユニット4に出力する。
一方、停車制御部34から停車制御開始フラグを入力してからリルート処理部37から復帰ルート情報が入力されるまでの間は、走行ルート情報と目標車速プロファイル情報の自動運転制御ユニット4への出力を停止する。リルート処理部37から復帰ルート情報が入力されると、復帰ルートを含む新たな目標経路を生成し、新たに生成された目標経路による走行ルート情報と目標車速プロファイル情報を自動運転制御ユニット4に出力する。
走行予定経路判定部36は、停車制御部34から停車制御終了フラグを入力すると、目標経路から自車のルート逸脱地点(停車位置)が存在することを判定し、リルート処理部37へ判定結果を出力する。
リルート処理部37は、走行予定経路判定部36にて停車制御により自車がルート逸脱地点(停車位置)にあることが判定されると、目標走行経路による元の走行ルートへ復帰するルート検索により復帰ルートを生成する。生成された復帰ルート情報は、例えば、対向車が自車の横を通過することによって停車している自車の再発進条件が成立するとルート検索処理部35へ出力する。
[走行支援制御の全体処理構成]
図3は、認識判断プロセッサ3に備える走行支援装置にて実行される走行支援制御処理の全体流れを示す。以下、図3の各ステップについて説明する。
ステップS1では、スタートに続き、車線情報・物体情報・走行環境情報等による必要情報を取得し、ステップS2へ進む。
ステップS2では、ステップS1での必要情報の取得に続き、図4に示すフローチャートにしたがって停止要否判断を行い、ステップS3へ進む。
ここで、「停止要否判断」とは、自車線を走行する自車の挙動を決めるとき、対向車の挙動予測に基づいて自車の走行を停止させる必要があるか否かの判断をいう。
ステップS3では、ステップS2での停止要否判断に続き、停止要否判断結果が停止判断であるかい否かを判断する。YES(停止判断)の場合はステップS5へ進み、NO(進行判断)の場合はステップS4へ進む。
ステップS4では、ステップS3での進行判断に続き、自動運転制御をそのまま継続して自動運転走行する指令を出力し、エンドへ進む。
ステップS5では、ステップS3での停止判断に続き、図5に示すフローチャートにしたがって停車位置の決定を行い、ステップS6へ進む。
ここで、「停車位置の決定」とは、停止要否判断により停止判断された場合、対向車の挙動予測と自車の周辺環境に基づいて自車を停車させる停車位置を決定することをいう。
ステップS6では、ステップS5での停車位置の決定に続き、自車の現在位置から決定された停車位置までの停車ルートを生成し、ステップS7へ進む。
ステップS7では、ステップS6での停車ルートの生成に続き、自車の現在位置から決定された停車位置までの減速度を決定し、ステップS8へ進む。
ここで、「減速度」は、停車ルートに沿って自車の現在車速が決定された停車位置で車速=0となるようにランプ特性線により繋いだときの車速の低下勾配(=減速度)により決定する。
ステップS8では、ステップS7での減速度の決定、或いは、ステップS9での停車位置未到達であるとの判断に続き、生成した停車ルートと減速度にしたがって停車制御を実行し、ステップS9へ進む。
ステップS9では、ステップS8での停車制御に続き、決定した停車位置に到達したか否かを判断する。YES(停車位置到達)の場合はエンドへ進み、NO(停車位置未到達)の場合はステップS8へ戻る。
[停止要否判断処理構成]
図4は、走行支援制御処理の停止要否判断ステップS2で実行される停止要否判断処理の流れを示す。以下、図4の各ステップについて説明する。
ステップS201では、停止要否判断開始に続いて、対向車線に静止/低速物体が有るか否かを判断する。YES(静止/低速物体有り)の場合はステップS207へ進み、NO(静止/低速物体無し)の場合はステップS202へ進む。
ここで、「静止/低速物体」とは、対向車の進行方向の前方位置に存在し、対向車にとって追い抜きの対象となる「障害物」の代表例をいう。
ステップS202では、S201での静止/低速物体無しであるとの判断に続き、対向車がセンターラインを越えて自車線へはみ出してくるか否かを予測判断する。YES(はみ出し予測有り)の場合はステップS203へ進み、NO(はみ出し予測無し)の場合はステップS205へ進む。なお、「対向車がセンターラインを越えて自車線へはみ出してくる」とは、「対向車が自車線上へ進入してくる」と同義で用いる。
ここで、「対向車のはみ出し予測」は、例えば、対向車の車速・対向車の過去の走行経路・対向車の周辺環境・対向車の方角、等に基づいて対向車が辿るであろう将来の走行軌跡を予測することにより行われる。
ステップS203では、S202でのはみ出し予測有りとの判断に続き、対向車がセンターラインを越えて自車線へはみ出してきたときに対向車が対向車線へ帰還する帰還の可能性を算出し、ステップS204へ進む。
ここで、「帰還の可能性」は、例えば、対向車の減速や対向車の方角の帰還方向への変化等に基づく帰還可能性指標値として算出される。つまり、対向車が減速し、同時に対向車方角が帰還方向に変更されていることが検知されると帰還可能性指標値が高い値に算出される。逆に、対向車が車速を保ったままで対向車の方角も自車線へのはみ出し方向のままであることが検知されると帰還可能性指標値が低い値に算出される。
ステップS204では、S203での帰還の可能性の算出に続き、帰還の可能性(帰還可能性指標値)がしきい値を超えているか否かを判断する。YES(帰還の可能性>しきい値)の場合はステップS205へ進み、NO(帰還の可能性≦しきい値)の場合はステップS206へ進む。ここで、「しきい値」は、対向車が対向車線へ帰還の可能性が高いことを判定する値に設定される。
ステップS205では、S202でのはみ出し予測無し、S204での帰還の可能性>しきい値、S209での先行車有り、S210での停車予測可、S213での対向車の到達時間>自車の到達時間であるとの判断に続き、停止要否判断結果がNO(進行判断)とされる。
ステップS206では、S204での帰還の可能性≦しきい値、或いは、S213での対向車の到達時間≦自車の到達時間であるとの判断に続き、停止要否判断結果がYES(停止判断)とされる。
ステップS207では、S201での静止/低速物体有りとの判断に続き、自車の前方に先行車が有るか否かを判断する。YES(先行車有り)の場合はステップS208へ進み、NO(先行車無し)の場合はステップS210へ進む。なお、「先行車」とは、車載センサ1により認識される自車前方の車両のことをいう。
ステップS208では、S202での静止/低速物体有りとの判断に続き、自車と静止/低速物体の後部に設定された基準位置までの基準距離をベースとする前方所定距離を算出し、ステップS209へ進む。
ここで、「基準位置」は、対向車がステアリング操作等により方角を変えて静止/低速物体の追い越しを開始することが予測される位置であり、静止/低速物体の後端位置からマージン分を加えて自車から離れる位置に設定される。「前方所定距離」は、基準位置までの距離をベースとし、先行車の走行速度と自車の走行速度と視界の悪さに基づく距離修正により決定される。先行車と自車の走行速度については、走行速度が速いほど前方所定距離を長くする。視界の悪さについては、視界が悪いほど前方所定距離を長くする。
ステップS209では、S208での前方所定距離の算出に続き、前方所定距離の間に先行車が有りか否かを判断する。YES(前方所定距離の間に先行車有り)の場合はステップS205へ進み、NO(前方所定距離の間に先行車無し)の場合はステップS210へ進む。
ステップS210では、S207での先行車無しとの判断、或いは、S209での前方所定距離の間に先行車無しとの判断に続き、対向車が減速して静止/低速物体の後方位置での停車予測ができるか否かを判断する。YES(停車予測可)の場合はステップS205へ進み、NO(停車予測不可)の場合はステップS211へ進む。
ステップS211では、S210での停車予測不可との判断に続き、対向車が静止/低速物体の後部に設定された基準位置に到達するまでの到達時間を算出し、ステップS212へ進む。
なお、「対向車の到達時間」は、対向車の車速と、対向車と基準位置までの乖離距離とを用いて算出される。
ステップS212では、S211での対向車の到達時間算出に続き、自車が静止/低速物体の後部に設定された基準位置に到達するまでの到達時間を算出し、ステップS213へ進む。なお、「自車の到達時間」は、自車の車速と、自車と基準位置までの乖離距離とを用いて算出される。
ステップS213では、S212での自車の到達時間算出に続き、対向車の到達時間が自車の到達時間以下か否かを判断する。YES(対向車の到達時間≦自車の到達時間)の場合はステップS206へ進み、NO(対向車の到達時間>自車の到達時間)の場合はステップS205へ進む。
ここで、「対向車の到達時間>自車の到達時間」であるとの判断により、自車が到達時間までに静止/低速物体の横を通過できることを予測している。一方、「対向車の到達時間≦自車の到達時間」であるとの判断により、自車が到達時間までに静止/低速物体の横を通過できないと予測している。
[停車位置決定処理構成]
図5は、走行支援制御処理の停車位置決定ステップS5で実行される停車位置決定処理の流れを示す。以下、図5の各ステップについて説明する。
ステップS501では、停車位置決定処理開始に続き、対向車の速度、はみ出し幅、滞留時間予測値により、縦方向の停車位置(自車の停車縦位置)を算出し、ステップS502へ進む。
ここで、「はみ出し幅」とは、対向車が自車線上へ進入する幅のことをいう。即ち、センターラインを越えて対向車が自車線へはみ出したときのセンターラインから自車線へ向かう最大突出幅であり、はみ出し幅検出値を用いても良いし、はみ出し幅予測値を用いても良い。「滞留時間予測値」とは、対向車が自車線上へ進入している時間の予測値のことをいう。即ち、センターラインを越えて自車線へ対向車がはみ出したとき対向車が自車線内に留まっている時間予測値のことをいう。
「自車の停車縦位置」は、例えば、対向車の速度に依存し、対向車の速度が速いほど自車に近い前方位置を速度対応停車縦位置として算出する。はみ出し幅に依存し、はみ出し幅が広いほど自車に近い前方位置を自車の幅対応停車縦位置として算出する。滞留時間予測値に依存し、滞留時間予測値が長い時間であるほど自車に近い前方位置を自車の時間対応停車縦位置として算出する。そして、これらの算出値のうち、自車との前方距離が最も近い位置を“自車の停車縦位置”として選択する。
ステップS502では、S501での縦方向の停車位置(自車の停車縦位置)の算出に続き、車線幅(自車線幅)により横方向の停車位置(自車の停車横位置)を算出し、ステップS503へ進む。
即ち、停止判断に基づく自車の停車横位置の決定は、自車線の車線幅と自車の車幅に依存する。そして、自車を現在の横位置から移動さたとき、自車線内で対向車から最も離れる位置を停車横位置として決定する。
ステップS503では、S502での横方向の停車位置(自車の停車横位置)の算出に続き、自車の後方所定距離の間に後続車が存在する場合、決定した停車縦位置を自車から離れる縦方向に所定量だけ移動させる停車位置の修正を行い、ステップS504へ進む。
ここで、「後方所定距離」は、自車が停車縦位置で停車すると、後続車が急減速になることが予測される距離に設定する。また、停車縦位置の修正量は、自車と後続車の車間距離や後続車の車速に応じて変更することもできる。
ステップS504では、S503での停車縦位置修正に続き、対向車が加速しながら自車線へ進入してくる場合、決定した停車縦位置を自車に近づく縦方向に所定量だけ移動させる停車位置の修正を行い、ステップS505へ進む。
ここで、停車縦位置の修正量は、対向車の加速度に応じて変更することができ、対向車の加速度が高いほど自車に近づく修正量とする。
ステップS505では、S504での停車縦位置修正に続き、決定した停車位置が停車禁止区域であるか否かを判断する。YES(停車位置=停車禁止区域)の場合はステップS506へ進み、NO(停車位置≠停車禁止区域)の場合はステップS507へ進む。
ステップS506では、S505での停車位置=停車禁止区域であるとの判断に続き、停止禁止区域の手前に停車位置を変更し、ステップS507へ進む。
ステップS507では、S505での停車位置≠停車禁止区域であるとの判断、或いは、S506での停車位置変更に続き、最終的な結果を停車位置として決定する。
次に、実施例1の作用を、「走行支援制御作用」、「停止要否判断作用」、「停車位置決定作用」に分けて説明する。以下、自車V1、対向車V2、静止/低速物体V3、先行車V4、後続車V5とする。自車線L1、対向車線L2、センターラインL3、自車線境界ラインL4、対向車線境界ラインL5とする。停車位置P、停車縦位置P1、修正後の停車縦位置P1’、停車横位置P2、基準位置Sとする。
[走行支援制御作用]
特許文献1に記載された装置にあっては、対向車が自車線にはみ出してくる時に、自車の走行軌跡を設定する方法について開示している。しかしながら、車線幅が狭いなどの場面で、対向車のはみ出しにより、自車が停止する必要がある場合に、停車位置を決定する方法についての開示がない。よって、自車が対向車の走行を阻害することで自車と対向車が互いに身動きの取れない状態になり、複数台の車両が道路上に滞留する現象であるデットロック状態になってしまう。
デットロック状態になると自車の道路上での停車時間が長くなるため、デットロック状態を回避した場合に比べて余計に走行時間が延長してしまう。さらに、デットロック状態になると自車の道路上で加減速と停車を繰り返すことになるため、デットロック状態を回避した場合に比べて減速、加速、アイドリング時間が延長し、延長による燃料消費が余計に多くなる。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、対向車V2の挙動予測に基づいて自車V1の走行を停止させる必要があるか否かの停止要否判断を行う。そして、対向車V2がセンターラインL3を越えて自車線L1へはみ出してくると予測されると、自車V1を減速して停車させる必要がある停止判断とする。停止判断された場合、対向車V2の挙動予測と自車V1の周辺環境に基づいて自車V1を停車させる停車位置Pを決定する走行支援方法を採用した。
即ち、停止要否判断結果がNO(進行判断)であるときは、図3のフローチャートにおいて、S1→S2→S3→S4→エンドへと進む。S4では自動運転制御をそのまま継続して自動運転走行する指令が出力される。
一方、停止要否判断結果がYES(停止判断)であるときは、図3のフローチャートにおいて、S1→S2→S3→S5→S6→S7→S8→S9へと進む。S9にて停車位置に未到達と判断されている間は、S8→S9へと進む流れが繰り返される。その後、S9にて停車位置Pに到達と判断されると、S9からエンドへと進む。S5では停車位置Pが決定され、S6では停車位置Pまでの停車ルートが生成され、S7では停車位置Pまでの減速度が決定され、S8では停車制御が実行される。
このように、停止判断が対向車V2の挙動予測により行われる。停止判断が行われると対向車V2の挙動予測と周辺環境に合わせた適切な位置が停車位置Pとして決定される。即ち、停止判断に基づいて対向車V2の挙動予測と周辺環境に合わせた適切な停車位置Pに自車V1を停車させると、対向車V2の動きを妨げることが抑制される。このため、自車V1の横をスムーズに通過する走行が確保される。そして、対向車V2が自車V1の横を通過すると、直ちに、自車V1を前方障害物が存在しない状態で再発進させることが可能であるため、自車V1の停車時間が延長することが抑制され、自車V1の停車時間が短縮化される。
この結果、自車V1に向かって対向車V2が車線はみ出しにより走行してくるシーンにおいて、対向車V2の走行確保と自車V1の停車時間短縮によりデットロック状態になるのを回避することができる。そして、デットロック状態が回避されるため、自車V1の走行所要時間が延長してしまうことを防止できる。さらに、デットロック状態が回避されるため、減速、加速、アイドリング時間が延長してしまうことが防止され、燃料消費の削減に繋がる。
[停止要否判断作用]
図6に基づいて、静止/低速物体V3が存在しない状況で対向車V2が自車V1に向かって走行してくるシーンにおける停止要否判断作用を説明する。
静止/低速物体V3が無く、かつ、対向車V2のはみ出し予測が無いときは、図4のフローチャートにおいて、S201→S202→S205へと進み、S205では停止要否判断結果がNO(進行判断)とされる。
一方、静止/低速物体V3が無く、かつ、対向車V2のはみ出し予測が有るときは、図4のフローチャートにおいて、S201→S202→S203→S204へと進む。そして、対向車V2が帰還する帰還の可能性がしきい値を超えていると、S204からS205へと進み、S205では停止要否判断結果がNO(進行判断)とされる。しかし、対向車V2が帰還する帰還の可能性がしきい値以下であると、S204からS206へと進み、S206では停止要否判断結果がYES(停止判断)とされる。
このように、静止/低速物体V3は存在しないときは、対向車V2の走行軌跡により挙動を推定し、推定された対向車V2の挙動に基づいて停止・進行を判定する。つまり、対向車V2が自車線L1に進入することを予測ないし検知した場合、対向車V2が十分なマージンを持って対向車線L2に帰還する可能性が高い場合には進行判断とする。しかし、対向車V2が対向車線L2に帰還する可能性が低く、自車線L1をそのまま走行することが予想される場合には停車判断とする。
図7に基づいて、対向車V2が静止/低速物体V3を迂回するとセンターラインL3を越えて自車線L1へはみ出して走行することになるシーンにおける停止要否判断作用を説明する。
静止/低速物体V3が有り、かつ、先行車V4が無く、対向車V2が静止/低速物体V3の後方での停車が予測されないときは、図4のフローチャートにおいて、S201→S207→S210→S211→S212→S213へと進む。S211では対向車V2が静止/低速物体V3の後部に設定された基準位置Sに到達するまでの到達時間が算出される。S212では自車V1が基準位置Sを通過するまでに要する到達時間が算出される。S213では対向車V2の到達時間が自車V1の到達時間以下か否かが判断される。
S213にて対向車V2の到達時間≦自車V1の到達時間と判断された場合、S213からS206へ進み、S206では停止要否判断結果がYES(停止判断)とされる。S213にて対向車V2の到達時間>自車V1の到達時間と判断された場合、S213からS205へ進み、S205では停止要否判断結果がNO(進行判断)とされる。
このように、対向車V2が静止/低速物体V3を回避するために自車線L1に進入する必要がある場合であって、対向車V2が未だ自車線L1に進入してない場合、自車V1及び対向車V2の基準位置Sまでの到達時間(安全マージンを含む)を算出する。そして、到達時間に基づいて停止・進行を判定する。自車V1が基準位置Sを通過する前に対向車V2が自車線L1に進入してくることが予測される場合は停止判断をする。
ここで、基準位置Sは、静止/低速物体V3を自車V1から見た場合に進行方向側の後端の位置に、基準位置用マージン分だけ奥にずらした位置とする。静止/低速物体V3の大きさは、車載センサ1や車車間・路車間通信(V2X:Vehicle to Everything)の情報により取得する。
図8に基づいて、対向車V2が静止/低速物体V3の後方位置で停止することが予測されるシーンにおける進行判断作用を説明する。
静止/低速物体V3が有り、かつ、先行車V4が無く、対向車V2が静止/低速物体V3の後方での停車が予測されるときは、図4のフローチャートにおいて、S201→S207→S210→S205へと進む。S205では停止要否判断結果がNO(進行判断)とされる。
このように、対向車V2が減速し、静止/低速物体V3の後方での停止を予測できた場合、自車V1は進行判断とされる。これは、対向車V2が静止/低速物体V3の後方で停止すると、対向車V2が自車V1の進行の妨げにはならないことによる。
図9及び図10に基づいて、自車V1の前方に先行車V4が存在するシーンにおける進行判断作用を説明する。
静止/低速物体V3が有り、かつ、先行車V4が有るときは、図4のフローチャートにおいて、S201→S207→S208→S209へと進む。S208では自車V1と静止/低速物体V3の後部に設定された基準位置Sまでの基準距離をベースとする前方所定距離FLが算出される。S209では前方所定距離FLの間に先行車V4が有るか否かが判断される。前方所定距離FLの間に先行車V4が無いと場合はS210へ進むが、前方所定距離FLの間に先行車V4が有る場合はS205へ進み、S205では停止要否判断結果がNO(進行判断)とされる。
このように、自車V1の前方所定距離FLの間に先行車V4が存在している場合、対向車V2が自車線L1にはみ出してくることを検出した場合でも、先行車V4が停車しない場合、自車V1も停車しない判断とし、先行車V4に追従して走行する。これにより、先行車V4に続いて、自車V1は対向車V2と離合することができるようになるため、自車V1の走行所要時間を短縮することができる。
ここで、前方所定距離FLは、基準位置Sまでの距離をベースとし、先行車V4の走行速度と自車V1の走行速度と視界の悪さに基づく距離修正により決定される。先行車V4と自車V1の走行速度については、走行速度が速いほど前方所定距離FLを長くする。視界の悪さについては、視界が悪いほど前方所定距離FLを長くする。
視界の悪さは、図10に示すように、対向車線L2の基準位置Sから対向車認識基準位置Saまでの総面積のうち、車載センサ1で認識できている面積S1と認識できていない面積S2の比により決定する。
[停車位置決定作用]
図11に基づいて、対向車V2の速度VSPに依存して自車V1の停車縦位置P1を決定する停車位置決定作用を説明する。
図5のフローチャートにおいて、停車位置決定処理が開始された直後のS501では、対向車V2の速度VSPにより、縦方向の停車位置(自車V1の停車縦位置P1)が算出される。
このように、対向車V2に対し車線を譲って自車V1は停車するという判断を行った場合、停車縦位置P1は対向車V2の速度VSPに依存して決める。つまり、対向車V2の速度VSPが速い場合には(VSP=VSP’)、自車V1に近い手前の位置に停車縦位置P1’を設定する。対向車V2の速度VSPが遅い場合には(VSP=VSP”)、停車縦位置P1’より自車V1から遠い位置に停車縦位置P1”を設定する。
即ち、対向車V2の速度VSPが速い場合、対向車V2の速度VSPが遅い場合より、対向車V2が自車V1をすり抜ける時に必要となるスペースは大きくなる。このように、対向車V2の速度VSPによって必要となるスペースは異なるため、対向車V2の速度VSPに応じて、停車縦位置P1を調整することにより、すり抜ける時に必要となるスペースを調整する。これにより、対向車V2が自車V1の停車縦位置P1の横を通過するときの対向車V2の動きを妨げることを抑制することができるため、対向車V2はスムーズに通過できるようになる。したがって、自車V1の停車時間が延長することが抑制される。
図12に基づいて、対向車V2の自車線L1へのはみ出し幅Dに依存して自車V1の停車縦位置P1を決定する停車位置決定作用を説明する。
図5のフローチャートにおいて、停車位置決定処理が開始された直後のS501では、対向車V2の自車線L1へのはみ出し幅Dにより、縦方向の停車位置(自車V1の停車縦位置P1)が算出される。
このように、対向車V2に対し車線を譲って自車V1は停車するという判断を行った場合、停車縦位置P1は対向車V2の自車線L1へのはみ出し幅D(検出値或いは予測値)に依存して決める。つまり、対向車V2の自車線L1へのはみ出し幅Dが大きい場合には(D=D’)、自車V1に近い手前の位置に停車縦位置P1’を設定する。対向車V2の自車線L1へのはみ出し幅Dが小さい場合には(D=D”)、停車縦位置P1’より自車V1から遠い位置に停車縦位置P1”を設定する。
即ち、対向車V2の自車線L1へのはみ出し幅Dが大きい場合、はみ出し幅Dが小さい場合より、対向車V2が自車V1をすり抜ける時に必要となるスペースは大きくなる(対向車線L2に抜け出るまでの時間、距離が長くなる)。このように、対向車V2の自車線L1へのはみ出し幅Dによって必要となるスペースは異なるため、対向車V2の自車線L1へのはみ出し幅Dに応じて、停車縦位置P1を調整することにより、すり抜ける時に必要となるスペースを調整する。これにより、対向車V2が自車V1の停車縦位置P1の横を通過するときの対向車V2の動きを妨げることを抑制することができるため、対向車V2はスムーズに通過できるようになる。したがって、自車V1の停車時間が延長することが抑制される。
図13に基づいて、対向車V2の自車線L1への滞留時間予測値Tに依存して自車V1の停車縦位置P1を決定する停車位置決定作用を説明する。
図5のフローチャートにおいて、停車位置決定処理が開始された直後のS501では、対向車V2の自車線L1への滞留時間予測値Tにより、縦方向の停車位置(自車V1の停車縦位置P1)が算出される。
このように、対向車V2に対し車線を譲って自車V1は停車するという判断を行った場合、停車縦位置P1は対向車V2の自車線L1への滞留時間予測値T(予測値)に依存して決める。つまり、対向車V2の自車線L1への滞留時間予測値Tが長い場合には(T=T’)、自車V1に近い手前の位置に停車縦位置P1’を設定する。対向車V2の自車線L1への滞留時間予測値Tが短い場合には(T=T”)、停車縦位置P1’より自車V1から遠い位置に停車縦位置P1”を設定する。
即ち、対向車V2の自車線L1への滞留時間予測値Tが長い場合、滞留時間予測値Tが短い場合より、対向車V2が自車V1をすり抜ける時に必要となるスペースは大きくなる(対向車線L2に抜け出るまでの時間、距離が長くなる)。このように、対向車V2の自車線L1への滞留時間予測値Tによって必要となるスペースは異なるため、対向車V2の自車線L1への滞留時間予測値Tに応じて、停車縦位置P1を調整することにより、すり抜ける時に必要となるスペースを調整する。これにより、対向車V2が自車V1の停車縦位置P1の横を通過するときの対向車V2の動きを妨げることを抑制することができるため、対向車V2はスムーズに通過できるようになる。したがって、自車V1の停車時間が延長することが抑制される。
図14に基づいて、自車線L1の車線幅に依存して自車V1の横方向の停車横位置P2を決定する停車横位置決定作用を説明する。
図5のフローチャートにおいてS501→S502へ進むと、S502では、車線幅(自車線幅)により横方向の停車位置(自車V1の停車横位置P2)が算出される。
このように、対向車V2に対し車線を譲って自車V1は停車するという判断を行って停車縦位置P1を決定した場合、停車横位置P2については自車線L1の車線幅と自車V1の車幅による余裕スペースに依存して決める。つまり、自動運転走行での基本的な目標経路(走行ルート)は、自車線L1の車線幅の中央位置に設定される。よって、停車縦位置P1のみを決めると、自車線L1の車線幅の中央位置に停車位置Pが決定されることになる。しかし、自車V1が自車線L1の車線幅の中央位置を走行しているときは、自車線境界ラインL4との間に幅方向の余裕スペースが生じる。そこで、図14に示すように、自車V1を現在の横位置(自車線中央位置)から移動させたとき、自車線L1内で対向車V2から最も離れる位置を停車横位置P2として決定する。
これにより、対向車V2の動きに合わせて、適切な横位置に停車横位置P2を設定することができるため、対向車V2が自車V1をすり抜ける時のスペースを確保することができるようになる。したがって、対向車V2が自車V1の停車位置Pの横を通過するときの対向車V2の動きを妨げることを抑制することができるため、対向車V2はスムーズに通過できるようになる。したがって、自車V1の停車時間が延長することが抑制される。また、対向車V2が自車V1の横をすり抜ける時にスムーズに通過できないと判断した場合に自車V1の横位置を左端に寄せる等の余計な制御を実行せずに済む。これにより、余計な制御のために必要となる車両の消費エネルギーを抑制することができる(車両内のアクチュエーションに必要なエネルギーも含む)。
図15に基づいて、後続車V5が存在するときの自車V1の停車縦位置P1を修正する停車縦位置修正作用を説明する。
図5のフローチャートにおいてS501→S502→S503へ進むと、S503では、自車V1の後方所定距離RLの間に後続車V5が存在する場合、決定した停車縦位置P1を自車V1から離れる縦方向に所定量だけ移動させる停車縦位置P1の修正が行われる。
このように、対向車V2に対し車線を譲って自車V1は停車するという判断を行って停車縦位置P1を決定した場合、後方所定距離RLの間に後続車V5が存在すると、自車V1と後続車V5との車間距離を確保する停車縦位置P1の修正が行われる。つまり、後続車V5が存在すると、図15に示すように、停車縦位置P1を、修正後の停車縦位置P1sに移動する。ここで、後方所定距離RLは、自車V1が停車縦位置P1で停車すると、後続車が急減速になることが予測される距離に設定される。また、停車縦位置P1の修正量は、自車V1と後続車V5の車間距離や後続車V5の車速に応じて変更される。
これにより、自車V1の後方所定距離RLの間に後続車V5が存在する場合には、対向車V2が自車線L1にはみ出してくることを検出した場合でも、後続車V5との車間距離が短く、急減速しなければならないと判断する。そして、停車縦位置P1を自車V1の前方方向に移動しても、安全であると判断した場合には、決定した停車縦位置P1を対向車V2に近づける方向に修正する。したがって、後続車V5にとって、急な減速を与えることを抑制することができる。
図16に基づいて、対向車V2が加速するときの自車V1の停車縦位置P1を修正する停車縦位置修正作用を説明する。
図5のフローチャートにおいてS501→S502→S503→S504へ進むと、S504では、対向車V2が加速しながら自車線L1へ進入してくる場合、決定した停車縦位置P1を自車V1に近づく縦方向に所定量だけ移動させる停車縦位置P1の修正が行われる。
このように、対向車V2に対し車線を譲って自車V1は停車するという判断を行って停車縦位置P1を決定した場合、対向車V2が加速しながら自車線L1へ進入してくると、対向車V2の走行スペースを確保する停車縦位置P1の修正が行われる。つまり、対向車V2が加速しながら自車線L1へ進入してくると、図16に示すように、停車縦位置P1を、自車V1に近づく修正後の停車縦位置P1sに移動する。ここで、停車縦位置P1の修正量は、対向車V2の加速度の大きさに応じて変更される。
これにより、対向車V2が加速して自車線L1にはみ出してくることを検出した場合、対向車V2が自車V1の横をすり抜けるのに必要な走行スペース確保しなければならないと判断する。そして、停車縦位置P1を自車V1に近づける方向に移動しても、自車V1の停車が確保されると判断した場合には、決定した停車縦位置P1を自車V1に近づける方向に修正する。したがって、対向車V2は、スムーズに自車V1の横をすり抜けることができる。
なお、上記の方法で決定した停車位置Pで停車した場合、横断歩道等の停車禁止区域内になってしまう場合には、図5のフローチャートにおいて、S504からS505→S506へと進む。S506では、停車位置を停車禁止区域の手前に設定変更する。
以上説明したように、実施例1の走行支援方法及び走行支援装置にあっては、下記に列挙する効果を奏する。
(1) 対向車線L2を走行する対向車V2が存在するときに自車線L1を走行する自車V1の挙動を決めるコントローラ(認識判断プロセッサ3)を備える走行支援方法であって、
対向車V2の挙動を予測し、
対向車V2の挙動予測に基づいて自車V1の走行を停止させる必要があるか否かの停止要否判断を行い、
対向車V2が自車線L1上へ進入すると予測されると、自車V1を減速して停車させる必要がある停止判断とし、
停止判断された場合、対向車V2の挙動予測と自車V1の周辺環境に基づいて自車V1を停車させる停車位置Pを決定する(図3)。
このように、対向車V2の挙動予測により適切に停止判断が行われ、対向車V2の挙動予測と周辺環境に合わせた適切な位置が停車位置Pとして決定される。この結果、自車V1に向かって対向車V2が車線はみ出しにより走行してくるシーンにおいて、対向車V2の走行確保と自車V1の停車時間短縮によりデットロック状態になるのを回避する走行支援方法を提供することができる。
(2) 対向車V2の挙動予測は、対向車V2の走行軌跡を予測することにより行い、
対向車V2が自車線L1上へ進入すると予測された場合、対向車V2が対向車線L2へ帰還する帰還の可能性を判断し、
帰還の可能性が高いと判断されると進行判断とし、帰還の可能性が低いと判断されると停止判断とする(図4)。
このように、対向車V2が自車線L1上へ進入すると予測されても、帰還の可能性が高いと判断されると進行判断とされる。この結果、対向車V2がセンターラインL3を越えて自車線L1へはみ出してくるシーンにおいて、帰還の可能性を用いた判断により自車V1を停車させる頻度が低減され、自車V1の停車時間が延長することを抑制することができる。
(3) 対向車V2の挙動予測は、対向車V2が障害物(静止/低速物体V3)の後方に存在する場合、対向車V2が障害物(静止/低速物体V3)の後部に設定された基準位置Sに到達するまでの到達時間を算出することにより行い、
自車V1が到達時間までに障害物(静止/低速物体V3)の横を通過することが予測されると進行判断とし、
自車V1が到達時間までに障害物(静止/低速物体V3)の横を通過できないと予測されると停止判断とする(図4)。
このように、対向車V2が障害物(静止/低速物体V3)の後方に存在する場合、基準位置Sを対向車V2が自車線L1へ進入開始する位置とみなして到達時間を予測し、自車V1の停止要否判断がなされる。この結果、対向車V2が障害物(静止/低速物体V3)を回避するために自車線L1に進入する必要があるシーンにおいて、自車V1の停止要否判断を、対向車V2が基準位置Sに到達するまでの到達時間に基づいて適切に行うことができる。
(4) 対向車V2が障害物(静止/低速物体V3)の後方に存在する場合、対向車V2が減速して障害物(静止/低速物体V3)の後方位置で停車することが予測されると進行判断とする(図4)。
このように、対向車V2が減速して障害物(静止/低速物体V3)の後方位置で停車することが予測されると、対向車V2が自車線L1へはみ出してこないと判断するようにしている。この結果、対向車V2が減速して障害物(静止/低速物体V3)に近づく走行シーンにおいて、対向車V2が障害物(静止/低速物体V3)の後方位置で停車することが予測されると自車V1の走行を維持することで、自車V1の走行所要時間を短縮することができる。
(5) 自車V1から基準位置Sまでの前方所定距離FLの間に先行車V3が存在する場合、自車線上への進入予測の有無にかかわらず、自車V1の先行車追従走行を維持する進行判断とする(図4)。
このように、対向車V2が自車線L1へはみ出すのを抑える先行車V3が自車V1の前に存在すると、自車V1の先行車追従走行が維持される。この結果、先行車V4が存在する自車V1の走行シーンにおいて、前方所定距離FLの間に先行車V3が存在すると、自車V1は停車することなく対向車V2と離合することで、自車V1の走行所要時間を短縮することができる。
(6) 停止判断に基づく停車位置Pの決定は、対向車V2の速度VSPに依存し、
対向車V2の速度VSPが速いほど、自車V1から近い前方位置を縦方向の停車縦位置P1として決定する(図5)。
このように、対向車V2の速度VSPが速いほど、対向車V2の走行スペースを広く確保するように、自車V1から近い前方位置が停車縦位置P1として決定される。この結果、対向車V2に対し車線を譲って自車V1が停車するシーンにおいて、対向車V2の速度VSPに依存する位置に停車している自車V1の横を対向車V2がスムーズに通過できるようになり、自車V1の停車時間が延長することを抑制することができる。
(7) 停止判断に基づく停車位置Pの決定は、対向車V2が自車線L1上へ進入する幅(はみ出し幅D)の検出値或いは予測値に依存し、
進入する幅(はみ出し幅D)が大きいほど、自車V1から近い前方位置を縦方向の停車縦位置P1として決定する(図5)。
このように、対向車V2の自車線L1上へ進入する幅(はみ出し幅D)が大きいほど、対向車V2の走行スペースを広く確保するように、自車V1から近い前方位置が停車縦位置P1として決定される。この結果、対向車V2に対し車線を譲って自車V1が停車するシーンにおいて、進入する幅(はみ出し幅D)に依存する位置に停車している自車V1の横を対向車V2がスムーズに通過できるようになり、自車V1の停車時間が延長することを抑制することができる。
(8) 停止判断に基づく停車位置Pの決定は、対向車V2が自車線L1上へ進入している時間の予測値(滞留時間予測値T)に依存し、
進入している時間の予測値(滞留時間予測値T)が長いほど、自車V1から近い前方位置を縦方向の停車縦位置P1として決定する(図5)。
このように、対向車V2の自車線L1上へ進入している時間の予測値(滞留時間予測値T)が長いほど、対向車V2の走行スペースを広く確保するように、自車V1から近い前方位置が停車縦位置P1として決定される。この結果、対向車V2に対し車線を譲って自車V1が停車するシーンにおいて、進入している時間の予測値(滞留時間予測値T)に依存する位置に停車している自車V1の横を対向車V2がスムーズに通過できるようになり、自車V1の停車時間が延長することを抑制することができる。
(9) 停止判断に基づく停車横位置P2の決定は、自車線L1の車線幅と自車V1の車幅に依存し、
自車V1を現在の横位置から移動させたとき、自車線L1内で対向車V2から最も離れる位置を横方向の停車横位置P2として決定する(図5)。
このように、自車線L1の車線幅と自車V1の車幅に余裕があるとき、対向車V2の走行スペースを広く確保するように、自車線L1内で対向車V2から最も離れる位置を横方向の停車横位置P2として決定される。この結果、対向車V2に対し車線を譲って自車V1が停車するシーンにおいて、対向車V2から最も離れた位置に停車している自車V1の横を対向車V2がスムーズに通過できるようになり、自車V1の停車時間が延長することを抑制することができる。
(10) 自車V1の後方所定距離RLの間に後続車V4が存在する場合、決定した停車縦位置P1を自車V1から離れる縦方向に所定量だけ移動させて修正後の停車縦位置P1sとする(図5)。
このように、自車V1の後方所定距離RLの間に後続車V4が存在する場合、後続車V4から自車V1が離れる方向に停車縦位置P1を修正する停車縦位置修正が行われる。この結果、対向車V2に対し車線を譲って自車V1が停車するときに後続車V4が存在するシーンにおいて、可能な範囲で後続車V4と自車V1の車間距離を確保することで、後続車V5が急減速を強いられることを抑制することができる。
(11) 対向車V2が加速しながら自車線L1上へ進入してくる場合、決定した停車縦位置P1を自車V1に近づく縦方向に所定量だけ移動させて修正後の停車縦位置P1sとする(図5)。
このように、対向車V2が加速しながら自車線L1へ進入してくる場合、自車V1に近づく方向に停車縦位置P1を修正する停車縦位置修正が行われる。この結果、加速する対向車V2に対し車線を譲って自車V1が停車するシーンにおいて、可能な範囲で自車V1と対向車V2の車間距離を広く確保することで、加速する対向車V2がスムーズに自車V1の横をすり抜けることができる。
(12) 停車位置Pとして決定された位置が停車禁止区域に存在する場合、停車禁止区域の手前の位置に停車位置Pを移動させる停車位置変更を行う(図5)。
このように、停車位置Pとして決定された位置が停車禁止区域に存在する場合、横断歩道等の停車禁止区域の手前に停止位置を変更し、対向車V2が自車V1の横を通過するまで停車するようにしている。この結果、停車位置Pの決定にしたがうと停車禁止区域に自車V1が停車することになるシーンにおいて、停車禁止区域の手前の位置に停車することで、交通ルールを順守することができるとともに、周囲車両による交通流を阻害することを抑制することができる。
(13) 対向車線L2を走行する対向車V2が存在するときに自車線L1を走行する自車V1の挙動を決めるコントローラ(認識判断プロセッサ3)を備える走行支援装置であって、
コントローラ(認識判断プロセッサ3)は、
対向車V2の挙動を予測する対向車挙動予測部31と、
対向車V2の挙動予測に基づいて自車V1の走行を停止させる必要があるか否かの停止要否判断を行う停止要否判断部32と、
停止要否判断32により停止判断された場合、自車V1を停車させる停車位置Pを決定する停車位置決定部33と、を備え、
停止要否判断部32は、対向車V2が自車線L1上へ進入すると予測されると、自車V1を減速して停車させる必要がある停止判断とし、
停車位置決定部33は、停止判断された場合、対向車V2の挙動予測と自車V1の周辺環境に基づいて自車V1を停車させる停車位置を決定する(図2)。
このように、対向車V2の挙動予測により適切に停止判断が行われ、対向車V2の挙動予測と周辺環境に合わせた適切な位置が停車位置Pとして決定される。この結果、自車V1に向かって対向車V2が車線はみ出しにより走行してくるシーンにおいて、対向車V2の走行確保と自車V1の停車時間短縮によりデットロック状態になるのを回避する走行支援装置を提供することができる。
以上、本開示の走行支援方法及び走行支援装置を実施例1に基づき説明してきた。しかし、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、停車位置決定部33として、自車V1の停車縦位置P1を、対向車V2の速度VSPに依存する速度対応停車縦位置と、はみ出し幅Dに依存する幅対応停車縦位置と、滞留時間予測値Tに依存する時間対応停車縦位置として算出する。そして、これらの算出値のうち、自車V1との前方距離が最も近い位置を“自車の停車縦位置P1”として選択する例を示した。しかし、停車位置決定部としては、速度対応停車縦位置、又は、幅対応停車縦位置、又は、時間対応停車縦位置の何れか一つを算出し、これを自車の停車縦位置とする例であっても良い。また、速度対応停車縦位置と幅対応停車縦位置と時間対応停車縦位置のうち何れか二つの値を算出し、選択した値を自車の停車縦位置とする例であっても良い。さらに、複数の停車縦位置を算出した場合、平均値を自車の停車縦位置とする例であっても良い。
実施例1では、本開示の走行支援方法及び走行支援装置を自動運転モードの選択により駆動/制動/操舵が自動制御される自動運転車両に適用する例を示した。しかし、本開示の走行支援方法及び走行支援装置は、ドライバーによる駆動運転/制動運転/操舵運転のうち一部の運転を支援して走行する走行支援車両であっても良い。さらに、走行ルートや停車ルートや停車位置についてモニター表示や音声案内をすることで、ドライバー操作による走行を視覚や聴覚に訴えて支援する走行支援車両であっても適用することができる。
A 自動運転システム
1 車載センサ
2 地図データ記憶部
3 認識判断プロセッサ(コントローラ)
31 対向車挙動予測部
32 停止要否判断部
33 停車位置決定部
34 停車制御部
35 ルート検索処理部
36 走行予定経路判定部
37 リルート処理部
4 自動運転制御ユニット
5 アクチュエータ
V1 自車
V2 対向車
V3 静止/低速物体(障害物)
V4 先行車
V5 後続車
L1 自車線
L2 対向車線
L3 センターライン
L4 自車線境界ライン
L5 対向車線境界ライン
P 停車位置
P1 停車縦位置
P2 停車横位置
S 基準位置
P1s 修正後の停車縦位置
VSP 対向車の速度
D 対向車のはみ出し幅
T 対向車の滞留時間予測値
FL 前方所定距離
RL 後方所定距離

Claims (13)

  1. 対向車線を走行する対向車が存在するときに自車線を走行する自車の挙動を決めるコントローラを備える走行支援方法であって、
    前記対向車の挙動を予測し、
    前記対向車が自車線上へ進入すると予測された場合に、前記対向車の挙動予測に基づいて前記自車の走行を停止させる必要があるか否かの停止要否判断を行い、
    前記停止要否判断により停止判断された場合、前記対向車の挙動予測と前記自車の周辺環境に基づいて前記自車を停車させる停車位置を決定する
    ことを特徴とする走行支援方法。
  2. 請求項1に記載された走行支援方法において、
    前記対向車の挙動予測は、前記対向車の走行軌跡を予測することにより行い、
    前記対向車が自車線上へ進入すると予測された場合、前記対向車が対向車線へ帰還する帰還の可能性を判断し、
    前記帰還の可能性を帰還可能性指標値として算出し、対向車が対向車線へ帰還する可能性が高いことを判定する値をしきい値としたとき、前記帰還可能性指標値が前記しきい値を超えていると進行判断とし、前記帰還可能性指標値が前記しきい値以下であると停止判断とする
    ことを特徴とする走行支援方法。
  3. 請求項1又は2に記載された走行支援方法において、
    前記対向車の挙動予測は、前記対向車が障害物の後方に存在する場合、前記対向車が前記障害物の後部に設定された基準位置に到達するまでの到達時間を算出することにより行い、
    前記自車が前記到達時間までに前記障害物の横を通過することが予測されると進行判断とし、
    前記自車が前記到達時間までに前記障害物の横を通過できないと予測されると停止判断とする
    ことを特徴とする走行支援方法。
  4. 請求項3に記載された走行支援方法において、
    前記対向車が前記障害物の後方に存在する場合、前記対向車が減速して前記障害物の後方位置で停車することが予測されると進行判断とする
    ことを特徴とする走行支援方法。
  5. 請求項3又は4に記載された走行支援方法において、
    前記自車から前記基準位置までの前方所定距離の間に先行車が存在する場合、自車線上への進入予測の有無にかかわらず、前記自車の先行車追従走行を維持する進行判断とする
    ことを特徴とする走行支援方法。
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載された走行支援方法において、
    前記停止判断に基づく停車位置の決定は、前記対向車の速度に依存し、
    前記対向車の速度が速いほど、前記自車から近い前方位置を縦方向の停車縦位置として決定する
    ことを特徴とする走行支援方法。
  7. 請求項1から5までの何れか一項に記載された走行支援方法において、
    前記停止判断に基づく停車位置の決定は、前記対向車が自車線上へ進入する幅の検出値或いは予測値に依存し、
    前記進入する幅が大きいほど、前記自車から近い前方位置を縦方向の停車縦位置として決定する
    ことを特徴とする走行支援方法。
  8. 請求項1から5までの何れか一項に記載された走行支援方法において、
    前記停止判断に基づく停車位置の決定は、前記対向車が自車線上へ進入している時間の予測値に依存し、
    前記進入している時間の予測値が長いほど、前記自車から近い前方位置を縦方向の停車縦位置として決定する
    ことを特徴とする走行支援方法。
  9. 請求項6から8までの何れか一項に記載された走行支援方法において、
    前記停止判断に基づく停車横位置の決定は、前記自車線の車線幅と前記自車の車幅に依存し、
    前記自車を現在の横位置から移動させたとき、自車線内で前記対向車から最も離れる位置を横方向の停車横位置として決定する
    ことを特徴とする走行支援方法。
  10. 請求項6から9までの何れか一項に記載された走行支援方法において、
    前記自車の後方所定距離の間に後続車が存在する場合、決定した停車縦位置を前記自車から離れる縦方向に所定量だけ移動させて修正後の停車縦位置とする
    ことを特徴とする走行支援方法。
  11. 請求項6から10までの何れか一項に記載された走行支援方法において、
    前記対向車が加速しながら自車線上へ進入してくる場合、決定した停車縦位置を前記自車に近づく縦方向に所定量だけ移動させて修正後の停車縦位置とする
    ことを特徴とする走行支援方法。
  12. 請求項6から11までの何れか一項に記載された走行支援方法において、
    前記停車位置として決定された位置が停車禁止区域に存在する場合、前記停車禁止区域の手前の位置に前記停車位置を移動させる停車位置変更を行う
    ことを特徴とする走行支援方法。
  13. 対向車線を走行する対向車が存在するときに自車線を走行する自車の挙動を決めるコントローラを備える走行支援装置であって、
    前記コントローラは、
    前記対向車の挙動を予測する対向車挙動予測部と、
    前記対向車の挙動予測に基づいて前記自車の走行を停止させる必要があるか否かの停止要否判断を行う停止要否判断部と、
    前記停止要否判断により停止判断された場合、前記自車を停車させる停車位置を決定する停車位置決定部と、を備え、
    前記停止要否判断部は、前記対向車が自車線上へ進入すると予測された場合に、前記対向車の挙動予測に基づいて前記自車の走行を停止させる必要があるか否かの停止要否判断を行い、
    前記停車位置決定部は、前記停止要否判断により停止判断された場合、前記対向車の挙動予測と前記自車の周辺環境に基づいて前記自車を停車させる停車位置を決定する
    ことを特徴とする走行支援装置。
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