JP7115926B2 - 湯張制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、給湯装置から浴槽に湯水を供給するための給湯通路に設けられ、浴槽の湯張りを制御する湯張制御装置に関し、詳しくは、給湯装置の水抜き時に湯張制御装置から水抜きする技術に関する。
給湯装置で生成した湯を用いて浴槽に湯張りするシステムでは、給湯装置から浴槽に湯水を供給するための給湯通路に、湯張りを制御する湯張制御装置を備えているのが一般的である。この湯張制御装置は、電磁弁や、フィルターや、逆止弁などで構成されている。電磁弁は、給湯通路を開閉可能であり、電磁弁の開弁によって浴槽に湯張りされ、電磁弁の閉弁によって湯張りが停止される。フィルターは、電磁弁の上流側(給湯装置側)に設けられ、給湯装置からの湯水に混入する異物を除去して、電磁弁に異物が挟まるのを防止している。逆止弁は、電磁弁の下流側(浴槽側)に設けられ、給湯通路を閉じる方向に閉弁バネで付勢されている。電磁弁の開弁によって給湯装置から供給される湯水の圧力が所定の開弁圧力を上回ると、閉弁バネの付勢力に抗して逆止弁が開弁して湯水を通過させる。そして、湯張り中に断水などの理由で給湯装置への上水の供給圧力が低下するのに伴い、給湯装置から供給される湯水の圧力が低下した場合には、逆止弁が閉弁するので、給湯通路を通って浴槽側から給湯装置側に湯水が逆流するのを阻止できる。
また、このような湯張制御装置では、逆止弁の下流側(浴槽側)に大気開放弁を設けることが提案されている(特許文献1)。大気開放弁は、開弁バネによって開弁する方向に付勢されており、給湯装置に供給される上水の圧力を受けることで開弁バネの付勢力に抗して閉弁状態になっている。そして、上水の圧力が低下すると、開弁バネの付勢力で大気開放弁が開弁し、逆止弁の下流側の湯水を排出することが可能である。そのため、何らかの理由で逆止弁の閉弁が不完全であったとしても、浴槽側から給湯装置側への湯水の逆流を防止することができる。加えて、大気開放弁は、給湯装置の水抜きの際にも上水の供給が停止されるのに伴って開弁することから、逆止弁の下流側の水抜きに利用可能である。
特開2003-254604号公報
しかし、上述のような構造を有する湯張制御装置では、水抜きの際にフィルターと逆止弁との間の湯水が抜け難いという問題があった。これは次のような理由による。先ず、水抜きの際には、電磁弁を開弁させても、逆止弁が閉弁したままであり、逆止弁の下流側から上流側の湯水に大気圧が作用することはない。一方、給湯装置の水抜きに伴いフィルターよりも上流側(給湯装置側)の湯水が抜けると、フィルターの上流側から下流側の湯水に大気圧が作用する。また、フィルターの細かい目で水の表面張力が生じることで空気が通り抜け難くなる。このため、フィルターと逆止弁との間では、湯水がフィルター側から流れ出ようとしても、置換される空気がないことから負圧が発生し、この負圧と、フィルターで生じる水の表面張力と、フィルターの上流側から作用する大気圧とで湯水の重量が支えられる。その結果、フィルターの上流側が水抜きされても、フィルターと逆止弁との間には湯水が閉じ込められたまま残ってしまう。
この発明は従来の技術における上述した課題に対応してなされたものであり、湯張制御装置から容易に水抜きすることが可能な技術の提供を目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の湯張制御装置は次の構成を採用した。すなわち、
給湯装置から浴槽に湯水を供給するための給湯通路に設けられ、前記浴槽の湯張りを制御する湯張制御装置において、
前記給湯通路を開閉する電磁弁と、
前記電磁弁よりも前記給湯装置側に設けられて、該給湯装置からの湯水に混入する異物を除去するフィルターと、
前記電磁弁よりも前記浴槽側に設けられて、前記給湯通路を閉じる閉弁方向に閉弁バネで付勢されていると共に、前記電磁弁側の湯水の圧力が所定の開弁圧力を上回ると開弁する逆止弁と、
前記給湯装置に供給される上水の圧力を受けることで開弁バネの付勢力に抗して閉弁すると共に、該上水の圧力が低下すると開弁して前記逆止弁よりも前記浴槽側の湯水を排出する大気開放弁と
を備え、
前記逆止弁と前記大気開放弁とを係合させることが可能な係合部が設けられており、
前記係合部は、前記大気開放弁が閉弁した状態では、前記逆止弁の開弁を妨げることがなく、前記大気開放弁が開弁すると、該大気開放弁との係合によって前記逆止弁を開弁させる
ことを特徴とする。
このような本発明の湯張制御装置では、給湯装置の水抜き時に上水の供給が停止されることで大気開放弁が開弁するので、逆止弁よりも浴槽側は湯水が排出されて、空気で置換される。また、大気開放弁の開弁と連動して逆止弁が開弁されることから、空気の流入が可能となり、電磁弁を開弁状態とすれば、フィルターと逆止弁との間の負圧が解消されると共に、逆止弁側から湯水に大気圧が作用する。この状態では、フィルターで生じる水の表面張力だけでは湯水の重量を支えきれなくなるので、フィルターと逆止弁との間の湯水がフィルター側あるいは逆止弁側から流れ出る。その結果、湯張制御装置から容易に水抜きすることが可能となる。
上述した本発明の湯張制御装置では、次のようにしてもよい。まず、逆止弁の開弁方向と大気開放弁の開弁方向とが同一方向になっており、閉弁バネと開弁バネとが反対方向に付勢する。そして、逆止弁と大気開放弁とは、係合部に妨げられることなく互いの弁体の間隔を縮めることが可能であると共に、その間隔が所定距離に広がると係合部で係合する。
このようにすれば、大気開放弁が閉弁した状態で、逆止弁が開弁する際には、互いの弁体の間隔を縮めることで逆止弁の開弁が妨げられることはない。一方、大気開放弁が開弁する際には、互いの弁体の間隔が所定距離に広がることにより、係合部で逆止弁と大気開放弁とが係合するので、大気開放弁の開弁と連動して逆止弁を開弁させることができる。
また、こうした本発明の湯張制御装置では、逆止弁を大気開放弁に対して閉弁バネで閉弁方向に付勢しておいてもよい。
このようにすれば、水抜き時に逆止弁と大気開放弁とが係合部で係合した状態で、閉弁バネが大気開放弁を閉弁方向に付勢することはないので、閉弁バネと開弁バネとが反対方向に付勢していても、閉弁バネの付勢力と開弁バネの付勢力との強さの関係にかかわらず、大気開放弁の開弁に連動して逆止弁を開弁させることができる。結果として、閉弁バネの強さの選定が容易となる。
本実施例の湯張制御装置30を備える湯張システム1の全体構成を示した説明図である。 本実施例の湯張制御装置30の構成を概念的に示した説明図である。 湯張制御装置30に湯水が残ってしまう場合を例示した説明図である。 水抜きを容易とするために本実施例の湯張制御装置30に採用された構成を示す説明図である。 浴槽2の湯張り中における本実施例の第1逆止弁33および大気開放弁36の状態を示した断面図である。 水抜き時における本実施例の第1逆止弁33および大気開放弁36の状態を示した断面図である。 変形例における第1逆止弁33のロッド53および大気開放弁36のシリンダー67を拡大して示した断面図である。 第1逆止弁33を大気開放弁36に対して閉弁方向に付勢しておくための閉弁バネ52の設置位置の別例を示した断面図である。
図1は、本実施例の湯張制御装置30を備える湯張システム1の全体構成を示した説明図である。図示されるように湯張システム1は、湯を生成する給湯装置10と、湯を溜める浴槽2と、給湯装置10から浴槽2に湯水を供給するための給湯通路20と、給湯通路20の途中に設けられた湯張制御装置30とを備えている。
給湯装置10は、ガス通路11を通じて供給された燃料ガスを燃焼させるバーナー12と、バーナー12に燃焼用空気を送る燃焼ファン13と、バーナー12での燃焼によって生じた燃焼排気と熱交換するための熱交換器14とを備えている。熱交換器14には、給水通路15を通じて上水が供給されており、供給された上水は熱交換器14で燃焼排気との熱交換によって加熱された後、湯となって給湯通路20へと流出する。熱交換器14に接続された給水通路15には、給水通路15を開閉する元栓16や、給湯装置10から水抜きするための水抜栓17が設けられている。
熱交換器14の下流側に接続された給湯通路20は、湯張制御装置30の手前で2つに分岐して、一方が湯張制御装置30に接続され、他方がカラン21に接続されており、カラン21側の途中に水抜栓22が設けられている。また、湯張制御装置30には、給水通路15から分岐した上水圧力通路18が接続されている。さらに、湯張制御装置30は、湯張システム1を制御するコントローラ40と電気的に接続されている。
図2は、本実施例の湯張制御装置30の構成を概念的に示した説明図である。図示されるように湯張制御装置30は、湯張電磁弁31と、フィルター32と、2つの逆止弁(第1逆止弁33および第2逆止弁34)と、流量センサー35と、大気開放弁36とを備えている。
湯張電磁弁31は、コントローラ40によって開閉動作が制御され、給湯通路20を開閉する。本実施例の湯張電磁弁31には、周知のパイロット式電磁弁を用いているが、直動式電磁弁を用いてもよい。差圧を利用するパイロット式電磁弁は、一般的に直動式電磁弁に比べて小さな力で開閉するため、ソレノイドの小型化を図ると共に、消費電力を抑えることが可能である。尚、本実施例の湯張電磁弁31は、本発明の「電磁弁」に相当している。湯張電磁弁31の上流側(給湯装置10側)には、目の細かいフィルター32が設けられており、給湯装置10からの湯水に混入する異物を除去する。このため、異物によって湯張電磁弁31が正常に動作しなくなる事態を防止できる。
第1逆止弁33および第2逆止弁34は、湯張電磁弁31の下流側(浴槽2側)に直列に設けられており、給湯通路20を閉じる閉弁方向に付勢されている。湯張電磁弁31の開弁によって給湯装置10から供給される湯水の圧力が所定の開弁圧力を上回ると、第1逆止弁33および第2逆止弁34が開弁して湯水を通過させるので、浴槽2に湯張りが行われる。そして、湯張り中に断水などの理由で給湯装置10から供給される湯水の圧力が低下すると、第1逆止弁33および第2逆止弁34が閉弁して、浴槽2側から給湯装置10側に湯水が逆流するのを阻止する。また、2つの逆止弁(第1逆止弁33および第2逆止弁34)が直列になっているので、逆止弁が1つの場合によりも確実に湯水の逆流を阻止できる。尚、本実施例の上流側の第1逆止弁33は、本発明の「逆止弁」に相当している。
流量センサー35は、第2逆止弁34の下流側に設けられており、給湯通路20を通過する湯水の流量を計測する。本実施例の流量センサー35には、給湯通路20内の湯水の流れによって回転する羽根車が内蔵されており、羽根車の回転速度に基づいて湯水の流量を計測してコントローラ40に出力する。
第1逆止弁33と第2逆止弁34との間に接続された大気開放弁36は、開弁方向に付勢されており、上水圧力通路18を介して上水の圧力を受けることで付勢に抗して閉弁状態になっている。そして、断水などで上水の圧力が低下すると、大気開放弁36が開弁して第1逆止弁33と第2逆止弁34との間の湯水を排出するので、仮に第1逆止弁33や第2逆止弁34の閉弁が不完全であったとしても、浴槽2側から給湯装置10側への湯水の逆流を防止することができる。
以上のような構成の湯張システム1では、冬期に配管内の水の凍結膨張による破損を防止するなどの目的で給湯装置10の水抜きが行われるのに伴って、湯張制御装置30の水抜きも行われるが、従来の湯張制御装置30では、フィルター32と第1逆止弁33との間の湯水が抜け難く残ってしまうことがある。以下では、水抜きを容易とするために本実施例の湯張制御装置30に採用された構成について説明するが、その準備として、湯張制御装置30に湯水が残る理由について先に説明する。
図3は、湯張制御装置30に湯水が残ってしまう場合を例示した説明図である。まず、図3(a)には、水抜き前の状態が示されており、図中のハッチングを付した部分は湯水があることを表している。尚、水抜き前には浴槽2の湯水が抜かれることによって、第2逆止弁34よりも下流側の給湯通路20の湯水は抜かれているものとする。また、水抜きに際して湯張りが行われることはないので、湯張電磁弁31は閉じた状態となっており、それに伴って第1逆止弁33および第2逆止弁34も閉じた状態になっている。加えて、上水圧力通路18には上水の圧力がかかっているため、大気開放弁36は閉弁状態になっている。
水抜き時には、作業者が給水通路15の元栓16を閉じて上水の供給を停止した後、水抜栓17および水抜栓22を開ける(図1参照)。すると、図3(b)に示すように、給湯通路20内のフィルター32よりも上流側(給湯装置10側)の湯水は、水抜栓22(あるいは水抜栓17)から排出される。また、上水圧力通路18内の上水が水抜栓17から排出されて、上水圧力通路18に上水の圧力がかからなくなる。その結果、大気開放弁36が開弁して、第1逆止弁33と第2逆止弁34との間の湯水が大気開放弁36から排出される。
ただし、フィルター32から第1逆止弁33までの間については、湯張電磁弁31を開弁させても、第1逆止弁33が閉弁したままであり、第1逆止弁33の下流側から上流側の湯水に大気圧が作用することはなく、空気が入り込むこともない。一方、フィルター32の上流側で給湯通路20内の湯水が抜けたことで、フィルター32の上流側から下流側の湯水に大気圧が作用する。また、フィルター32の細かい目で水の表面張力が生じて空気が入り込み難くなる。このため、フィルター32と第1逆止弁33との間では、湯水がフィルター32側から流れ出ようとしても、置換される空気がないことから負圧が発生し、この負圧と、フィルター32で生じる水の表面張力と、フィルター32の上流側から作用する大気圧とで湯水の重量が支えられる。その結果、フィルター32から第1逆止弁33までの間の湯水が排出されずに取り残されてしまう。
図4は、水抜きを容易とするために本実施例の湯張制御装置30に採用された構成を示す説明図である。まず、図4(a)には、本実施例の第1逆止弁33および大気開放弁36の断面が示されており、図示した例では、浴槽2への湯張りを行っていない状態(湯張電磁弁31を閉じた状態)を表している。第1逆止弁33は、給湯通路20を開閉する弁体50や、弁体50を下流側から弁座51に押し付ける閉弁方向に付勢する閉弁バネ52を備えている。本実施例の閉弁バネ52は、一端が給湯通路20に支持されており、弁体50を給湯通路20に対して閉弁方向に付勢している。湯張電磁弁31を閉じた状態では、給湯装置10からの湯水の圧力が第1逆止弁33に及ばないので、第1逆止弁33は、弁体50が閉弁バネ52の付勢力で弁座51に押し付けられて閉弁状態になっている。
大気開放弁36は、ダイヤフラム60によって一次室61と二次室62とに仕切られた構造になっている。一次室61は、上水圧力通路18が接続されており、上水が導かれる。一方、二次室62は、給湯通路20と連通しており、第1逆止弁33と第2逆止弁34との間の湯水が導かれる。また、二次室62には、ダイヤフラム60で支持された弁体63や、弁体63を一次室61に向けて付勢する開弁バネ65が設けられていると共に、大気に開放された開放通路66が接続されている。上水が供給されていれば、上水の圧力によってダイヤフラム60が二次室62側に押し込まれるので、開弁バネ65の付勢力に抗して弁体63が弁座64に押し付けられて大気開放弁36は閉弁状態になっている。
そして、本実施例の湯張制御装置30では、第1逆止弁33の弁体50の移動方向と大気開放弁36の弁体63の移動方向とが同一方向(図中の上下方向)であり、第1逆止弁33の弁体50から大気開放弁36に向けてロッド53が延設されていると共に、大気開放弁36の弁体63から第1逆止弁33に向けてシリンダー67が延設されている。
図4(b)には、第1逆止弁33のロッド53および大気開放弁36のシリンダー67が拡大して示されている。シリンダー67は、ロッド53の端部を内部に収容可能に円筒形状になっており、ロッド53の端部には、外径を拡げた拡径部54が設けられている。一方、シリンダー67の端部には、内径を縮めた縮径部68が設けられており、シリンダー67内を移動可能な拡径部54に縮径部68が係合することでロッド53を抜け止めしている。また、ロッド53には、弁体50と拡径部54との間の位置に、径方向の外側に張り出した鍔部55が設けられており、鍔部55が縮径部68に当接することで、シリンダー67へのロッド53の挿入量を制限している。
尚、本実施例の湯張制御装置30では、ロッド53の端部が円筒状であると共に複数のスリット(図示省略)が形成されて内側にたわめることが可能であるため、いわゆるスナップフィットによってロッド53の端部をシリンダー67の内側にはめ込むことができ、一旦はめ込むと、拡径部54と縮径部68とが係合するので抜け止めされる。また、本実施例の湯張制御装置30では、第1逆止弁33および大気開放弁36が何れも閉弁状態であれば、拡径部54と縮径部68とが係合しないように設定されている。すなわち、拡径部54と縮径部68とが係合するよりも前に、第1逆止弁33は弁体50が弁座51に当接して閉弁状態となる。
図5は、浴槽2の湯張り中における本実施例の第1逆止弁33および大気開放弁36の状態を示した断面図である。湯張りのために湯張電磁弁31を開弁すると、給湯装置10から供給される湯水の圧力が第1逆止弁33に及び、所定の開弁圧力を上回ることにより、閉弁バネ52の付勢力に抗して弁体50が弁座51から離れるので、第1逆止弁33が開弁状態となる。その結果、給湯装置10からの湯水が第1逆止弁33を通過可能となり、続いて第2逆止弁34も開弁して浴槽2に湯張りが行われる。尚、図中の白抜きの矢印は、湯水の流れを表している。
また、前述したように大気開放弁36は、二次室62が第1逆止弁33よりも下流側の給湯通路20と連通しているので、第1逆止弁33と第2逆止弁34との間の湯水の圧力が大気開放弁36に及ぶものの、湯張り中は上水が供給されており、上水圧力通路18を介して大気開放弁36は上水の圧力を受けている。一般に、給湯装置10を通って第1逆止弁33の下流側に供給される湯水の圧力に比べると上水の圧力の方が高いので、開弁バネ65の付勢力に抗して大気開放弁36は閉弁状態になっている。
尚、大気開放弁36が閉弁した状態で、第1逆止弁33が開弁する際には、ロッド53の拡径部54がシリンダー67内を縮径部68から離れる方向(図中の下方)に移動することにより、第1逆止弁33の弁体50と大気開放弁36の弁体63との間隔が縮まるようになっているので、第1逆止弁33の開弁が妨げられることはない。
図6は、水抜き時における本実施例の第1逆止弁33および大気開放弁36の状態を示した断面図である。水抜きのために給水通路15の元栓16を閉じて上水の供給を停止した後、水抜栓17および水抜栓22を開けると、上水圧力通路18に上水の圧力がかからなくなるので、開弁バネ65の付勢力でダイヤフラム60が一次室61側に押し戻されて弁体63が弁座64から離れることで大気開放弁36は開弁状態となる。その結果、第1逆止弁33と第2逆止弁34との間の湯水が大気開放弁36を通過可能となり、開放通路66を通じて排出される。また、湯水の排出に伴って、代わりに空気が開放通路66を通じて吸い込まれ、第1逆止弁33と第2逆止弁34との間が空気で置換される。図中の破線の矢印は、空気の流れを表している。
そして、本実施例の湯張制御装置30では、第1逆止弁33の開弁方向(弁体50が弁座51から離れる方向)と、大気開放弁36の開弁方向(弁体63が弁座64から離れる方向)とが同一方向(図中の下方)であって、大気開放弁36の開弁に伴い、ロッド53の拡径部54とシリンダー67の縮径部68とが係合して第1逆止弁33の弁体50と大気開放弁36の弁体63との間隔が所定距離に維持される。また、本実施例の大気開放弁36の開弁バネ65は、第1逆止弁33の閉弁バネ52と付勢方向が反対であって、付勢力が閉弁バネ52よりも強く設定されている。そのため、大気開放弁36の開弁に連動して、弁体50が閉弁バネ52の付勢力に抗して弁座51から引き離されることにより、第1逆止弁33は開弁状態となる。尚、本実施例のロッド53の拡径部54およびシリンダー67の縮径部68は、本発明の「係合部」に相当している。
こうして第1逆止弁33が開弁すると、空気の流入が可能となるため、湯張電磁弁31を開弁状態にすれば、フィルター32と第1逆止弁33との間の負圧が解消されると共に、第1逆止弁33の下流側から上流側の湯水に大気圧が作用する。この状態では、もはやフィルター32で生じる水の表面張力だけでは湯水の重量を支えきれなくなるので、フィルター32と第1逆止弁33との間の湯水が表面張力を破ってフィルター32側から流れ出て、水抜栓22から排出される(図3(b)参照)。また、開弁した第1逆止弁33側からも湯水が流れ出ることが可能である。尚、本実施例の湯張システム1では、水抜きに際して作業者が元栓16を閉じた後に水抜栓17および水抜栓22を開けたら、コントローラ40と接続された図示しないリモコンの水抜きスイッチを操作するようになっており、コントローラ40は、水抜きスイッチの操作信号に基づいて、湯張電磁弁31を開弁させる。
以上のように本実施例の湯張制御装置30では、給湯装置10の水抜き時に上水の供給が停止されて大気開放弁36が開弁するのに伴い、大気開放弁36と第1逆止弁33とが係合することによって第1逆止弁33を開弁させ、置換用の空気が流入可能となるので、湯張電磁弁31を開弁状態にするだけで、湯張制御装置30から容易に水抜きすることができる。
また、本実施例の湯張制御装置30では、第1逆止弁33の開弁方向(弁体50が弁座51から離れる方向)と、大気開放弁36の開弁方向(弁体63が弁座64から離れる方向)とが同一方向になっており、大気開放弁36が閉弁した状態で、第1逆止弁33が開弁する際には、ロッド53の拡径部54がシリンダー67内を縮径部68から離れる方向に移動して第1逆止弁33の弁体50と大気開放弁36の弁体63との間隔を縮めることで、第1逆止弁33の開弁が妨げられることはない。一方、大気開放弁36が開弁する際には、第1逆止弁33の弁体50と大気開放弁36の弁体63との間隔が所定距離に広がることで、ロッド53の拡径部54とシリンダー67の縮径部68とが係合するので、大気開放弁36の開弁と連動して第1逆止弁33を開弁させることができる。
上述した本実施例の湯張制御装置30には、次のような変形例も存在する。以下では、上述の実施例とは異なる点を中心に変形例について説明する。尚、変形例の説明では、上述の実施例と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図7は、変形例における第1逆止弁33のロッド53および大気開放弁36のシリンダー67を拡大して示した断面図である。前述した実施例の湯張制御装置30では、第1逆止弁33の閉弁バネ52の一端が給湯通路20に支持され、他端が弁体50に接しており、第1逆止弁33は給湯通路20に対して閉弁方向に付勢されていた。これに対して、変形例の閉弁バネ52は、シリンダー67内に設置されており、一端がシリンダー67に支持され、他端がロッド53の拡径部54に接している。このため、変形例の第1逆止弁33は、大気開放弁36に対して閉弁バネ52で閉弁方向に付勢されている。
前述した実施例のように第1逆止弁33を給湯通路20に対して閉弁バネ52で閉弁方向に付勢しておく場合、水抜き時にロッド53の拡径部54とシリンダー67の縮径部68との係合を介して閉弁バネ52の付勢力が大気開放弁36に作用することになり、大気開放弁36に対して閉弁バネ52の付勢力と開弁バネ65の付勢力とが逆方向に作用する。従って、大気開放弁36の開弁に連動して第1逆止弁33を開弁させるには、第1逆止弁33の閉弁バネ52の付勢力を、大気開放弁36の開弁バネ65の付勢力よりも弱く設定しておく必要がある。
これに対して、本変形例のように閉弁バネ52をシリンダー67内に設置し、第1逆止弁33を大気開放弁36に対して閉弁バネ52で閉弁方向に付勢しておけば、水抜き時にロッド53の拡径部54とシリンダー67の縮径部68とが係合しても、閉弁バネ52が大気開放弁36を閉弁方向に付勢することはないので、閉弁バネ52の付勢力と開弁バネ65の付勢力との強さの関係にかかわらず、大気開放弁36の開弁に連動して第1逆止弁33を開弁させることができる。結果として、閉弁バネ52の強さの選定が容易となる。
尚、第1逆止弁33を大気開放弁36に対して閉弁方向に付勢するための閉弁バネ52の設置位置は、上述したシリンダー67内に限られない。図8に示されるように閉弁バネ52の内側にロッド53を挿通しておくこととして、閉弁バネ52の一端がシリンダー67の縮径部68に支持され、他端がロッド53の鍔部55に接していてもよい。
以上、本実施例および変形例の湯張制御装置30について説明したが、本発明は上記の実施例および変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
例えば、前述した実施例および変形例では、第1逆止弁33の弁体50からロッド53が延設され、大気開放弁36の弁体63からシリンダー67が延設されていた。しかし、これとは反対に、ロッド53を大気開放弁36の弁体63から延設し、シリンダー67を第1逆止弁33の弁体50から延設して係合可能としてもよい。
また、第1逆止弁33と大気開放弁36とを係合可能な機構としては、前述した実施例のようにロッド53の端部を移動可能にシリンダー67内に嵌め込んだものに限られず、大気開放弁36の閉弁状態では第1逆止弁33の開弁を妨げることなく、大気開放弁36の開弁時に係合によって第1逆止弁33を開弁させることが可能であれば、他の機構を採用してもよい。例えば、第1逆止弁33の弁体50と大気開放弁36の弁体63とを所定の長さのワイヤで繋いでおくこととして、大気開放弁36が閉弁した状態で第1逆止弁33が開弁するとワイヤが弛んで第1逆止弁33の開弁を妨げず、大気開放弁36の開弁時にワイヤが張って第1逆止弁33を一体に開弁させるようにしてもよい。
1…湯張システム、 2…浴槽、 10…給湯装置、
11…ガス通路、 12…バーナー、 13…燃焼ファン、
14…熱交換器、 15…給水通路、 16…元栓、
17…水抜栓、 18…上水圧力通路、 20…給湯通路、
21…カラン、 22…水抜栓、 30…湯張制御装置、
31…湯張電磁弁、 32…フィルター、 33…第1逆止弁、
34…第2逆止弁、 35…流量センサー、 36…大気開放弁、
40…コントローラ、 50…弁体、 51…弁座、
52…閉弁バネ、 53…ロッド、 54…拡径部、
55…鍔部、 60…ダイヤフラム、 61…一次室、
62…二次室、 63…弁体、 64…弁座、
65…開弁バネ、 66…開放通路、 67…シリンダー、
68…縮径部。

Claims (3)

  1. 給湯装置から浴槽に湯水を供給するための給湯通路に設けられ、前記浴槽の湯張りを制御する湯張制御装置において、
    前記給湯通路を開閉する電磁弁と、
    前記電磁弁よりも前記給湯装置側に設けられて、該給湯装置からの湯水に混入する異物を除去するフィルターと、
    前記電磁弁よりも前記浴槽側に設けられて、前記給湯通路を閉じる閉弁方向に閉弁バネで付勢されていると共に、前記電磁弁側の湯水の圧力が所定の開弁圧力を上回ると開弁する逆止弁と、
    前記給湯装置に供給される上水の圧力を受けることで開弁バネの付勢力に抗して閉弁すると共に、該上水の圧力が低下すると開弁して前記逆止弁よりも前記浴槽側の湯水を排出する大気開放弁と
    を備え、
    前記逆止弁と前記大気開放弁とを係合させることが可能な係合部が設けられており、
    前記係合部は、前記大気開放弁が閉弁した状態では、前記逆止弁の開弁を妨げることがなく、前記大気開放弁が開弁すると、該大気開放弁との係合によって前記逆止弁を開弁させる
    ことを特徴とする湯張制御装置。
  2. 請求項1に記載の湯張制御装置において、
    前記逆止弁の開弁方向と前記大気開放弁の開弁方向とが同一方向であると共に、前記閉弁バネと前記開弁バネとが反対方向に付勢しており、
    前記逆止弁と前記大気開放弁とは、前記係合部に妨げられることなく互いの弁体の間隔を縮めることが可能であると共に、当該間隔が所定距離に広がると前記係合部で係合する
    ことを特徴とする湯張制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の湯張制御装置において、
    前記逆止弁は、前記大気開放弁に対して前記閉弁バネで閉弁方向に付勢されている
    ことを特徴とする湯張制御装置。
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