JP7115733B2 - 積分型ジャイロ装置および積分型ジャイロ装置の制御方法 - Google Patents
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Description
第1固有振動モードに対応する駆動信号および第2固有振動モードに対応する駆動信号によって駆動される単一の2次元振動子と、
2次元振動子から出力される信号から、第1固有振動モードに対応した成分の振幅および位相を検出する第1検出部と、
2次元振動子から出力される信号から、第2固有振動モードに対応した成分の振幅および位相を検出する第2検出部と、
第1検出部によって検出された位相を第1目標位相に近づけるように制御する第1発振回路と、
第2検出部によって検出された位相を第2目標位相に近づけるように制御する第2発振回路と
を有し、
第1目標位相と第2目標位相とが異なるように設定されている
積分型ジャイロ装置である。
第1検出部が、単一の2次元振動子から出力される信号から、第1固有振動モードに対応した成分の振幅および位相を検出し、
第2検出部が、2次元振動子から出力される信号から、第2固有振動モードに対応した成分の振幅および位相を検出し、
第1発振回路が、第1検出部によって検出された位相を第1目標位相に近づけるように制御し、
第2発振回路が、第2検出部によって検出された位相を第2目標位相に近づけるように制御し、
第1目標位相と第2目標位相とが異なるように設定されている
積分型ジャイロ装置の制御方法である。
<1.一実施形態>
<2.変形例>
以下に説明する実施形態等は本発明の好適な具体例であり、本発明の内容がこれらの実施形態等に限定されるものではない。
なお、本出願人は、先に、ジャイロ装置に関する国際特許出願(PCT/JP2017/008788)を提案している。係る国際特許出願で開示された事項は、本件特許出願に適用することができる。
本発明の一実施形態に係るジャイロ装置について説明する。本発明の一実施形態に係るジャイロ装置は、FM(Frequency Modulation)モードにより駆動されるジャイロ装置の駆動を採用している。FMモードの特徴としては、他の方法(例えば、AM(Amplitude Modulation)モードやフォースリバランスと呼ばれる方法)に比べ、感度(スケールファクタ)が正確で安定する、原理的に温度特性に優れている、ダイナミックレンジに制限がない等の利点を有している点が挙げられる。
本発明の理解を容易とするために、本実施形態の前提となる技術(FMモードおよびホールアングルモード)について説明する。
始めにFMモードの基本的な原理について説明する。なお、FMモードの原理そのものは公知であるのでここでは概略的な説明に留める。FMモードのジャイロは、直交(独立)する2軸方向に振動する振動子(共振子、共振器とも称される)で構成される。FMモードでは、各軸における共振周波数を一致させた振動子(モードマッチ)を用いる。この状態において、振動子に対して回転角速度を与えると、下記の数式1が導出されることが知られている。なお、数式1におけるλは共振周波数、ωは回転を与えていない場合の共振周波数(モードマッチしてあるので、2軸ともに同じ共振周波数)、Ωzは振動子に与えられる回転角速度を表している。
以上、FMモードについて説明した。本発明の実施形態では、上述したFMモードで2次元にモードマッチした1個の振動子(以下、2次元振動子と適宜、称する)を励振させる。したがって、回転角速度Ωzを得るためには、2次元振動子の回転振動(出力)に含まれるCWモード(第1の固有振動モード)の成分とCCWモード(第2の固有振動モード)の成分を独立して検出する必要がある。そこで、次に、2次元振動子の出力からCWモードの成分とCCWモードの成分を分離して検出する方法について説明する。
次にホールアングルモードについて図12を参照して概略的に説明する。振動子にCWモード(共振周波数ω+Ωz)およびCCWモード(共振周波数ω-Ωz)の回転を与えると、両回転の振幅が同じで位相差φがない(φ=0)の場合には、図12Aに示すように直線振動となる。ここで、振動子に回転が加わると位相差φが生じ、この位相差φにより図12Bに示すように振動の方向が回転する。振動の方向の回転角度は、位相差φの1/2となることが知られている。例えば、図12Bは位相差φが60度の例であり、この位相差φの1/2(30度)だけ振動の方向が回転する。すなわち、ホールアングルモードのジャイロ装置ではこの位相差φを検出し、位相差φに1/2を乗算することで回転した角度そのものを検出することができる。
(ジャイロ装置の構成例)
以上の説明を踏まえて、本発明の一実施形態に係るジャイロ装置について説明する。図13は、本発明の一実施形態に係るジャイロ装置(ジャイロ装置10)の構成例を示す図である。ジャイロ装置10は、例えば、単一の2次元振動子15と、駆動信号生成部20と、第1検出部30aと、第1発振回路の一例としての第1PLL(Phase Locked Loop)回路40aと、第1ゲインコントロール部の一例としての第1AGC(Automatic Gain Control)部50aと、第2検出部30bと、第2発振回路の一例としての第2PLL回路40bと、第2ゲインコントロール部の一例としての第2AGC部50bと、2次元振動子15の入力側に設けられた増幅器61a、61bと、2次元振動子15の出力側に設けられた増幅器62a、62bとを備えている。
次に、ジャイロ装置10の動作例について図13~図17を参照しながら説明する。駆動信号生成部20は、2次元振動子15に対する駆動信号を生成する。coscw信号および-sincw信号のそれぞれに対して、PID制御部52aからフィードバックされた信号が乗算器201、202で乗算された後、乗算器201からの出力信号が加算器205に供給され、乗算器202からの出力信号が加算器206に供給される。-cosCCW信号および-sinCCW信号のそれぞれに対して、PID制御部52bからフィードバックされた信号が乗算器203、204で乗算された後、乗算器203からの出力信号が加算器205に供給され、乗算器204からの出力信号が加算器206に供給される。加算器205は、乗算器201からの出力信号と乗算器203からの出力信号とを加算して出力する。加算器205からの出力信号が増幅器61aにより適宜な増幅率でもって増幅された後、2次元振動子15に入力Xdとして入力される。一方、加算器206は、乗算器202からの出力信号と乗算器204からの出力信号とを加算して出力する。加算器206からの出力信号が増幅器61bにより適宜な増幅率でもって増幅された後、2次元振動子15に入力Ydとして入力される。
次に、上述した角度ロック現象を回避するためのジャイロ装置10に対する設定について説明する。本発明では、ジャイロ装置10に対して適切な設定を行うだけで、目的とするバーチャル回転を2次元振動子15に与えることが可能となる。なお、バーチャル回転とは、角度ロック現象を回避するために2次元振動子に与えられる(ほぼ)一定速度の仮想的な回転を意味する。以下、具体的に説明する。
図20及び図21を参照して、本実施形態の効果の一例について説明する。図20は、ジャイロ装置10における目標位相θcw、setおよび目標位相θccw、setを共に-π/2に設定した場合、換言すれば、2次元振動子15に対してバーチャル回転を与えない場合の位相差(CW成分の信号とCCW成分の信号の位相差)の長期応答を示す図である。図20に示すグラフの縦軸は位相差を示し、横軸は時間(s)を示している。図20には、複数のラインLN31~LN36が示されているが、これは様々な初期振動方向を示している。なお、ジャイロ装置10は、物理的な角速度を与えずに、Ω=0の測定装置に固定した。
上述した説明では、バーチャル回転の回転速度が一定であることを前提にして説明した。しかしながら、バーチャル回転の回転速度は、一定であるとは限らない。本発明者は、バーチャル回転の回転速度に温度依存性(温度による回転速度の変化)が見られることを見いだした。そこで、本実施形態では、更に、バーチャル回転の温度依存性を考慮した処理を行うようにしている
以上、本発明の複数の実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく各種の変形が可能である。
15・・・2次元振動子
20・・・駆動信号生成部
30a・・・第1検出部
30b・・・第2検出部
40a・・・第1PLL回路
40b・・・第2PLL回路
50a・・・第1ゲインコントロール部
50b・・・第2ゲインコントロール部
80a、80b・・・角度検出部
CW・・・第1モード
CCW・・・第2モード
Claims (8)
- 第1固有振動モードに対応する駆動信号および第2固有振動モードに対応する駆動信号によって駆動される単一の2次元振動子と、
前記2次元振動子から出力される信号から、前記第1固有振動モードに対応した成分の振幅および位相を検出する第1検出部と、
前記2次元振動子から出力される信号から、前記第2固有振動モードに対応した成分の振幅および位相を検出する第2検出部と、
前記第1検出部によって検出された位相を第1目標位相に近づけるように制御する第1発振回路と、
前記第2検出部によって検出された位相を第2目標位相に近づけるように制御する第2発振回路と
を有し、
前記第1目標位相と前記第2目標位相とが異なるように設定されている
積分型ジャイロ装置。 - 前記第1固有振動モードに対応する駆動信号の周波数が前記第1目標位相に対応する第1共振周波数となるようにフィードバックされ、
前記第2固有振動モードに対応する駆動信号の周波数が前記第2目標位相に対応する第2共振周波数となるようにフィードバックされるように構成された
請求項1に記載の積分型ジャイロ装置。 - 前記第1共振周波数および前記第2共振周波数の少なくとも一方に基づいて、前記2次元振動子のバーチャル回転の回転速度を得るように構成された
請求項2に記載の積分型ジャイロ装置。 - 前記第1固有振動モードに対応した成分と前記第2固有振動モードに対応した成分との位相差に基づいて、回転の角度を検出する角度検出部を備える
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の積分型ジャイロ装置。 - 第1検出部が、単一の2次元振動子から出力される信号から、第1固有振動モードに対応した成分の振幅および位相を検出し、
第2検出部が、前記2次元振動子から出力される信号から、第2固有振動モードに対応した成分の振幅および位相を検出し、
第1発振回路が、前記第1検出部によって検出された位相を第1目標位相に近づけるように制御し、
第2発振回路が、前記第2検出部によって検出された位相を第2目標位相に近づけるように制御し、
前記第1目標位相と前記第2目標位相とが異なるように設定されている
積分型ジャイロ装置の制御方法。 - 前記第1固有振動モードに対応する駆動信号の周波数が前記第1目標位相に対応する第1共振周波数となるようにフィードバックされ、
前記第2固有振動モードに対応する駆動信号の周波数が前記第2目標位相に対応する第2共振周波数となるようにフィードバックされる
請求項5に記載の積分型ジャイロ装置の制御方法。 - 前記第1共振周波数および前記第2共振周波数の少なくとも一方に基づいて、前記2次元振動子のバーチャル回転の回転速度を得る
請求項6に記載の積分型ジャイロ装置の制御方法。 - 角度検出部が、前記第1固有振動モードに対応した成分と前記第2固有振動モードに対応した成分との位相差に基づいて、回転の角度を検出する
請求項5乃至7のいずれか1項に記載の積分型ジャイロ装置の制御方法。
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WO2017159429A1 (ja) | 2016-03-16 | 2017-09-21 | 国立大学法人東北大学 | ジャイロ装置およびジャイロ装置の制御方法 |
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