JP7115264B2 - 組立材、チャンネル材、耐力壁、トラス梁、及び、梁 - Google Patents
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そして、一方のチャンネル材の凹とされた第2係合部に他方のチャンネル材の凸とされた第2被係合部が係合すると、反り変形していた一方のチャンネル材の第1リップ部が弾性復帰(復元)する。同様に、他方のチャンネル材の凹とされた第2係合部に一方のチャンネル材の凸とされた第2被係合部が係合すると、反り変形していた他方のチャンネル材の第1リップ部が弾性復帰(復元)する。
このように上記組立材では、第1リップ部の自由端をウェブ部の第2被係合部よりも第1フランジ部側に位置させることで、一組のチャンネル材の組立を実施した際に、第1リップ部に過度な残留変形が生じて組立材としての一体性が損なわれることを抑制することができる。
そして、一方のチャンネル材の第2凹部に他方のチャンネル材の第2凸部が嵌ると、反り変形していた一方のチャンネル材の第1リップ部が弾性復帰(復元)する。同様に、他方のチャンネル材の第2凹部に一方のチャンネル材の第2凸部が嵌ると、反り変形していた他方のチャンネル材の第1リップ部が弾性復帰(復元)する。
このように上記チャンネルでは、第1リップ部の自由端をウェブ部の第2凸部よりも第1フランジ部側に位置させることで、一組のチャンネル材の組立時における第1リップ部の塑性変形(反り変形)を抑制することができる。
なお、本実施形態では、第1凸部32と第1凹部34の大きさが同じである。すなわち、加工部40の内面と加工部42の外面は、形状及び寸法(大きさ)が同じとされている。
なお、本実施形態では、第2凸部38と第2凹部36の大きさが同じである。すなわち、加工部46の内面と加工部44の外面は、形状及び寸法(大きさ)が同じとされている。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
そして、チャンネル材20の第2凹部36にチャンネル材21の第2凸部39が嵌合すると、反り変形していたチャンネル材20の第1リップ部28が弾性復帰(復元)する。同様に、チャンネル材21の第2凹部37にチャンネル材20の第2凸部38が嵌合すると、反り変形していたチャンネル材21の第1リップ部29が弾性復帰(復元)する。
このように組立材18では、第2リップ部30、31の自由端30A、31Aを第2凸部38、39よりも第1フランジ部24、25側に位置させることで、一組のチャンネル材20、21の組立を実施した際に、第1リップ部28、29に過度な塑性変形が生じることを抑制することができる。
次に、図7~図9を用いて前述の組立材18が用いられた耐力壁、トラス梁及び梁について説明する。
図7には、薄板軽量形鋼造等の枠組壁工法建築物等に用いられる耐力壁62が示されている。なお、本耐力壁62を備えた建物の上下方向を矢印Vで示し、建物の水平方向(建物の上下方向と直交する方向)を矢印Hで示している。また、以下の説明では、「建物の上下方向」及び「建物の水平方向」を単に「上下方向」及び「水平方向」というものとする。図7に示されるように、耐力壁62は、格子状に形成された枠材64に壁面材としての第1壁面材66及び第2壁面材68が接合されることにより構成されている。
図8には、一対の柱材84の上部間に掛け渡されたトラス梁86が示されている。この図に示されるように、トラス梁86は、上下方向に間隔をあけて水平方向に延在する上弦材88及び下弦材90と、上弦材88と下弦材90とを上下方向につなぐ(連結する)複数の連結材92と、を備えている。複数の連結材92は、上下方向に傾斜されていると共に水平方向に沿って略W字状となるように配列されている。なお、この連結材92はかならずしも傾斜されている必要はなく、上弦材88および下弦材90に直交していてもよい。また、上弦材88及び下弦材90と連結材92とは、溶接やドリルねじやリベット等により接合されている。そして、本実施形態では、複数の連結材92、上弦材88及び下弦材90の少なくも一つに本実施形態の組立材18が用いられている。なお、トラス梁86において本実施形態の組立材18が用いられる部分は、本構成に限定されず、トラス梁86に作用する荷重等を考慮して適宜設定すればよい。なお、柱材84として本実施形態の組立材18を用いることもできる。また、トラス梁86において本実施形態の組立材18が用いられる部分は、図8に示すV方向およびH方向に直交する方向と図1に示すY方向とが一致していることが好ましい。
図9には、建物の主要な構造部材94が示されている。この図に示されるように、建物の主要な構造部材94は、建物の上下方向に延びる複数の柱材84を備えている。また、建物の主要な構造部材94は、複数の柱材84のうち所定の柱材84の上端部間を水平方向につなぐ複数の梁96と、を備えている。水平方向に隣り合う柱材84間を斜めにつなぐ部材はブレース100である。なお、建物の構造形式は壁式構造であってもよく、壁式構造の場合には、図7に示す第2壁面材68が図9のブレース100に相当し、図7に示す縦材70、74が図9に示す柱材84に相当する構造部材となる。そして、本実施形態では、建物の上下方向及び水平方向への荷重を支持する梁96として本実施形態の組立材18が用いられている。なお、ブレース構造の場合、柱材84やブレース100として本実施形態の組立材18を用いることもできる。
20、21 チャンネル材
22、23 ウェブ部
22I、23I 内面
22O、23O 外面
24、25 第1フランジ部
26、27 第2フランジ部
28、29 第1リップ部
28I、29I 内面
28O、29O 外面
30、31 第2リップ部
30A、31A 自由端
30I、31I 内面
30O、30I 外面
32、33 第1凸部(第1係合部)
34、35 第1凹部(第1被係合部)
36、37 第2凹部(第2係合部)
38、39 第2凸部(第2被係合部)
62 耐力壁
64 枠材
66 第1壁面材(壁面材)
68 第2壁面材(壁面材)
70 第1縦材(縦材)
72 第2縦材(縦材)
74 第3縦材(縦材)
76 第1横材(横材)
78 第2横材(横材)
80 第1中間横材(横材)
82 第2中間横材(横材)
86 トラス梁
88 上弦材
90 下弦材
92 連結材
96 梁
Y 短手方向
Z 長手方向
Claims (11)
- 一組のチャンネル材を組み立てた組立材であって、
前記チャンネル材は、長尺なウェブ部と、前記ウェブ部の短手方向の一端部から延びる第1フランジ部と、前記ウェブ部の短手方向の他端部から前記第1フランジ部と平行に延び、前記第1フランジ部よりも延出長さが長い第2フランジ部と、前記第1フランジ部の前記ウェブ部とは反対側の端部から前記第2フランジ部側へ向けて延びる第1リップ部と、前記第2フランジ部の前記ウェブ部とは反対側の端部から前記第1フランジ部側へ向けて延びる第2リップ部と、前記第2リップ部に形成され、厚み方向に凹又は凸となる第1係合部と、前記ウェブ部の前記第1フランジ部側の部分に形成され、厚み方向に凸又は凹となる第1被係合部と、前記第1リップ部に形成され、板厚方向に凹又は凸となる第2係合部と、前記ウェブ部の前記第2フランジ部側の部分に形成され、板厚方向に凸又は凹となる第2被係合部と、を有しており、
一方の前記チャンネル材の前記第2フランジ部と前記ウェブ部と前記第2リップ部とで形成される凹状部に他方の前記チャンネル材の前記第1フランジ部側が嵌合すると共に他方の前記チャンネル材の前記第2フランジ部と前記ウェブ部と前記第2リップ部とで形成される凹状部に一方の前記チャンネル材の前記第1フランジ部側が嵌合し、
一方の前記チャンネル材の前記第1係合部及び前記第1被係合部と、他方の前記チャンネル材の前記第1被係合部及び前記第1係合部とがそれぞれ係合し、
一方の前記チャンネル材の前記第2係合部及び前記第2被係合部と、他方の前記チャンネル材の前記第2被係合部及び前記第2係合部とがそれぞれ係合している、組立材。 - 前記第2被係合部は、対向する前記第2リップ部に向けて凸となっており、
前記第2係合部は、前記第2被係合部が嵌合可能な形状の凹となっており、
前記第2リップ部の自由端が、前記ウェブ部に形成された前記第2被係合部よりも前記第1フランジ部側に位置している、請求項1に記載の組立材。 - 前記第1係合部と前記第1被係合部の大きさが同じであり、
前記第2係合部と前記第2被係合部の大きさが同じである、請求項1又は請求項2に記載の組立材。 - 一組の前記チャンネル材として、それぞれ同じ寸法形状のチャンネル材を用いている、請求項1又は請求項2に記載の組立材。
- 長尺なウェブ部と、
前記ウェブ部の短手方向の一端部から延びる第1フランジ部と、
前記ウェブ部の短手方向の他端部から前記第1フランジ部と平行に延び、前記第1フランジ部よりも延出長さが長い第2フランジ部と、
前記第1フランジ部の前記ウェブ部とは反対側の端部から前記第2フランジ部側へ向けて延びる第1リップ部と、
前記第2フランジ部の前記ウェブ部とは反対側の端部から前記第1フランジ部側へ向けて延びる第2リップ部と、
前記第2リップ部の内面に形成され、対向する前記ウェブ部に向けて突出する第1凸部と、
前記ウェブ部の前記第1フランジ部側の部分の外面に形成され、前記第1凸部が嵌合可能な形状とされた第1凹部と、
前記ウェブ部の前記第2フランジ部側の部分の内面に形成され、対向する第2リップ部に向けて突出する第2凸部と、
前記第1リップ部の外面に形成され、前記第2凸部が嵌合可能な形状とされた第2凹部と、
を有するチャンネル材。 - 前記第2リップ部の自由端が前記第2凸部よりも前記第1フランジ部側に位置している、請求項5に記載のチャンネル材。
- 厚みをT、前記第1フランジ部の前記延出長さをB1、前記第2フランジ部の前記延出長さをB2、前記第2フランジ部から前記第1凸部までの長さをC1、前記第2フランジ部から前記第2凸部までの長さをC2としたとき、B2-2T≧B1で且つC1>C2の関係を満たす、請求項5又は請求項6に記載のチャンネル材。
- 請求項5~請求項7のいずれか1項に記載されたチャンネル材を一組備え、
一方の前記チャンネル材の前記第2フランジ部と前記ウェブ部と前記第2リップ部とで形成される凹状部に他方の前記チャンネル材の前記第1フランジ部側が嵌合すると共に他方の前記チャンネル材の前記第2フランジ部と前記ウェブ部と前記第2リップ部とで形成される凹状部に一方の前記チャンネル材の前記第1フランジ部側が嵌合し、
一方の前記チャンネル材の前記第1凸部が他方の前記チャンネル材の前記第1凹部に嵌合し、一方の前記チャンネル材の前記第1凹部に他方の前記チャンネル材の前記第1凸部が嵌合している、組立材。 - 一対の縦材と前記一対の縦材をつなぐ複数の横材とを有する枠材と、前記枠材に接合された壁面材と、を備えた耐力壁であって、
前記縦材及び前記横材の少なくとも一方が、請求項1~請求項4及び請求項8のいずれか1項に記載の組立材を用いて形成されている耐力壁。 - 一対の上弦材及び下弦材と、前記上弦材と前記下弦材とを連結する連結材と、を備えたトラス梁であって、
前記上弦材、前記下弦材及び前記連結材の少なくとも一つが、請求項1~請求項4及び請求項8のいずれか1項に記載の組立材を用いて形成されているトラス梁。 - 請求項1~請求項4及び請求項8のいずれか1項に記載の組立材を用いて形成され、建物の柱を水平方向につなぎ、建物の上下方向及び水平方向の少なくとも一方向への荷重を支持する梁。
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JPS5248881Y2 (ja) * | 1972-06-06 | 1977-11-08 |
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