JP7114131B1 - 循環浄化システム、及び循環浄化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタの交換頻度を減少させる。【解決手段】本開示の一側面に係る循環浄化システムは、オフセット印刷に用いられる湿し水を循環させつつ浄化するシステムである。この循環浄化システムは、フィルタ装置と、キャンドモータポンプと、インバータ装置と、を備える。フィルタ装置は、湿し水が循環する循環路において、湿し水に含まれる異物を捕集する。キャンドモータポンプは、循環路においてフィルタ装置の上流に配置され、湿し水を循環路において流通させる。インバータ装置は、キャンドモータポンプに含まれる直流ブラシレスモータを駆動することで、キャンドモータポンプを動作させる。【選択図】図2

Description

特許法第30条第2項適用 発行日 令和3年5月21日 刊行物 製品案内パンフレット
本開示は、循環浄化システム、及び循環浄化方法に関する。
特許文献1には、オフセット印刷に用いられる湿し水を循環させ浄化処理する湿し水循環処理装置が開示されている。この湿し水循環処理装置では、水舟内の湿し水が、ポンプ装置によって強制的に循環路内に送り込まれており、循環路を通して電位吸着フィルタ装置内へと導かれている。
特開2003-211625号公報
本開示は、フィルタの交換頻度を減少させることが可能な循環浄化システム及び循環浄化方法を提供する。
本開示の一側面に係る循環浄化システムは、オフセット印刷に用いられる湿し水を循環させつつ浄化するシステムである。この循環浄化システムは、フィルタ装置と、キャンドモータポンプと、インバータ装置と、を備える。フィルタ装置は、湿し水が循環する循環路において、湿し水に含まれる異物を捕集する。キャンドモータポンプは、循環路においてフィルタ装置の上流に配置され、湿し水を循環路において流通させる。インバータ装置は、キャンドモータポンプに含まれる直流ブラシレスモータを駆動することで、キャンドモータポンプを動作させる。
上記循環浄化システムは、流量計と、制御装置と、を更に備えてもよい。流量計は、循環路において流通する湿し水の流量を計測してもよい。制御装置は、流量計による計測値が所定の閾値を下回った場合に、キャンドモータポンプの動作を停止させるようにインバータ装置を制御してもよい。
上記循環浄化システムは、流量計と、制御装置と、を更に備えてもよい。流量計は、循環路において流通する湿し水の流量を計測してもよい。制御装置は、流量計による計測値が所定の閾値を下回った場合に、警報を出力してもよい。
キャンドモータポンプは、揚水量が50L/minから30L/minに減少したときの、吐出側の圧力の上昇量が0.1MPa以下である特性を有してもよい。
キャンドモータポンプは、直流ブラシレスモータの回転数が目標値に追従するようにインバータ装置による駆動が行われる場合に、揚水量が減少するにつれて消費電力が減少する特性を有してもよい。
上記循環浄化システムは、フィルタ装置内のエアを排出するための配管内を自動的に開閉する開閉装置を更に備えてもよい。開閉装置は、第1設定時刻において閉状態から開状態に切り替わり、且つ、第1設定時刻よりも後の第2設定時刻において開状態から閉状態に切り替わるように構成されていてもよい。
本開示の一側面に係る循環浄化方法は、オフセット印刷に用いられる湿し水を循環させつつ浄化する方法である。この循環浄化方法は、湿し水が循環する循環路に設けられたフィルタ装置によって、湿し水に含まれる異物を捕集する工程と、循環路においてフィルタ装置の上流に配置されたキャンドモータポンプに含まれる直流ブラシレスモータをインバータ装置で駆動することによって、湿し水を循環路において流通させる工程と、循環路において流通する湿し水の流量を計測する工程と、湿し水の流量の計測値が所定の閾値を下回った場合に、キャンドモータポンプの動作を停止させるか、又は、警報を出力する工程と、を含む。
本開示によれば、フィルタの交換頻度を減少させることが可能な循環浄化システム及び循環浄化方法が提供される。
図1は、湿し水の循環システムの一例を示す模式図である。 図2は、循環浄化装置の一例を示す模式図である。 図3は、キャンドモータポンプの構成の一例を示す図である。 図4は、キャンドモータポンプの特性の一例を示すグラフである。 図5は、フィルタ装置に用いられる電位吸着フィルタの一例を示す図である。 図6(a)及び図6(b)は、使用前のフィルタを示す写真である。 図7(a)は、本循環浄化装置を用いた場合の使用後のフィルタを示す写真である。図7(b)は、比較例に係る装置を用いた場合の使用後のフィルタを示す写真である。 図8は、使用後のフィルタの比較結果を示す写真である。 図9は、本循環浄化装置を用いた場合の、ポンプ圧力及び電流値の計測結果を示すグラフである。 図10は、比較例に係る装置を用いた場合の、ポンプ圧力及び電流値の計測結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して一実施形態について説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[湿し水の循環システム]
図1は、一実施形態に係る湿し水の循環システムを示す模式図である。図1に示される湿し水の循環システム10は、印刷機2で用いられる湿し水を循環させるシステムである。循環システム10は、湿し水を循環させながら、湿し水に含まれる異物を除去する。
湿し水を用いる印刷機2は、オフセット印刷を行うオフセット輪転印刷機であってもよい。印刷機2は、例えば、水舟8と、版胴6と、水ローラ4a,4b,4cと、を有する。水舟8は湿し水DWを貯留する。版胴6には、刷版が巻き付けられる。水ローラ4a,4b,4cは、版胴6に湿し水を供給する。印刷機2は、これらの部材に加えて、インキローラ、版胴6に巻き付けられた刷版のインキを転写するブランケット銅、及び圧胴を有していてもよい。刷版は、CTP(Computer to Plate)によって製造されてもよい。刷版は、例えば、樹脂を含む感光層が塗布されたPS版を露光し、画像記録層を形成することによって製造される。
水ローラ4aは、その一部が水舟8内の湿し水DWに浸漬しながら回転する。これにより、水ローラ4aの表面に湿し水DWが付着する。付着した湿し水DWは、水ローラ4b及び水ローラ4cを経由して、版胴6に巻き付けられた刷版に供給される。刷版に付着する紙粉、顔料、インキ等の樹脂成分、及び粉塵等の異物は、湿し水DWに取り込まれ、水舟8まで流下する。また、刷版の湿式現像処理を行わない現像レス(機上現像)の場合は、紙粉及び粉塵の他に、湿し水DWには感光層に由来する樹脂成分が混入する。印刷機2は、オフセット輪転印刷機に代えて、枚葉印刷機、ビジネスフォーム輪転印刷機又はオフセット新聞輪転印刷機であってよい。
循環システム10は、例えば、濾過器22と、中間タンク24と、第1ポンプ26と、ダンプリングタンク28と、第2ポンプ32と、循環浄化装置40と、を備える。濾過器22、中間タンク24、第1ポンプ26、ダンプリングタンク28、及び第2ポンプ32は、水舟8を起点としてみたときに、この順に並ぶ。これらの機器の間は、湿し水DWが流れる配管によって接続される。
紙粉及び粉塵等の他に樹脂成分を含む水舟8内の湿し水DWは、水舟8に接続された配管34を流通して濾過器22に導入される。濾過器22は、湿し水DWを濾過するメラミン樹脂発泡体23を有する。メラミン樹脂発泡体23は、網目状の三次元架橋構造を有しており、微細なセルで構成される。メラミン樹脂発泡体23は、通水性に優れつつも樹脂成分の捕捉に適したセルサイズに加工することが容易であるため、樹脂成分を含有する異物を含む湿し水DWの濾過用の濾材として好適に用いることができる。
メラミン樹脂発泡体23は、主として湿し水DWに含まれる樹脂成分を捕集する。メラミン樹脂発泡体23において、湿し水DWに含まれる異物の全てが捕捉されなくてもよい。湿し水DWに含まれる異物のうち、サイズが小さい異物(例えば、紙粉及び粉塵等の樹脂成分とは異なる固形分)は、メラミン樹脂発泡体23を通過してもよい。メラミン樹脂発泡体23を通過した異物は、循環浄化装置40で除去することができる。
濾過器22においてメラミン樹脂発泡体23を通過した湿し水DWは、濾過器22の導出口に接続された配管35を流通して中間タンク24に導入される。中間タンク24は、湿し水DWを貯留する。中間タンク24に一旦貯留された湿し水DWは、第1ポンプ26によって吸引され、配管36を通してダンプリングタンク28に導入される。ダンプリングタンク28は、湿し水DWを貯留する。
ダンプリングタンク28には、循環浄化装置40(循環浄化システム)が接続されている。循環浄化装置40は、ダンプリングタンク28内の湿し水DWに含まれる異物を除去して、湿し水DWを浄化する。循環浄化装置40は、メラミン樹脂発泡体23を通過した異物を捕集することができるように構成されていてもよい。循環浄化装置40の詳細については、後述する。
循環浄化装置40によって異物が低減されたダンプリングタンク28内の湿し水DWは、第2ポンプ32によって吸引され、配管37を流通して水舟8に導入される。以上のようにして、湿し水DWは循環使用され、循環システム10によって水舟8に導入される湿し水DWでは、異物の含有量が十分に低減される。これにより、印刷機2における印刷不良を十分に抑制することができる。循環システム10において、蒸発等に起因して湿し水DWの量が減少した場合に、ダンプリングタンク28又は中間タンク24等において湿し水DWが補給されてもよい。
(循環浄化装置)
図2には、循環浄化装置の一例が模式的に示されている。循環浄化装置40は、湿し水DWを循環させて浄化する装置(システム)である。循環浄化装置40は、ダンプリングタンク28内の湿し水DWの一部を取り出して、取り出した湿し水DW内の異物を除去(捕集)したうえで、ダンプリングタンク28に湿し水DWを戻すように構成されている。循環浄化装置40は、キャンドモータポンプ50と、インバータ装置90と、第1フィルタ装置60と、第2フィルタ装置70と、流量計80と、制御装置100と、を備える。
ダンプリングタンク28、キャンドモータポンプ50、第1フィルタ装置60、及び、第2フィルタ装置70の間には、湿し水DWを流通させる配管が設けられている。これらの配管によって、循環浄化装置40での湿し水DWの循環路(循環流路)が形成される。以下、循環浄化装置40において形成される循環路を「循環路CF」と称する。循環路CFにおいて、ダンプリングタンク28を起点として、キャンドモータポンプ50、第1フィルタ装置60、及び、第2フィルタ装置70が、この順に配置されている。
キャンドモータポンプ50は、配管42を介してダンプリングタンク28に接続されている。キャンドモータポンプ50は、湿し水DWを循環路CFにおいて流通させる。キャンドモータポンプ50が、ダンプリングタンク28内の湿し水DWの一部を吸引して、湿し水DWを吐出することで、循環路CFにおいて湿し水DWが流通する。本開示では、湿し水DWの流れを基準に、「上流」及び「下流」の用語を使用する。すなわち、湿し水DWは上流から下流に向かって流れる。循環路CFにおいて、最上流の位置は、ダンプリングタンク28から湿し水DWが循環浄化装置40に導入される箇所(配管42のタンク側の端部)である。
キャンドモータポンプ50は、液体の圧力を上昇させるために羽根車(インペラ)の回転による遠心力を用いる渦巻きポンプの一種である。キャンドモータポンプ50は、ポンプ部とモータの一部とが一体化されたポンプである。キャンドモータポンプ50では、モータの固定子が容器内に密閉されてもよく、モータの回転子が容器内に密閉されてもよい。キャンドモータポンプ50に含まれるモータは、直流ブラシレスモータである。直流(DC)ブラシレスモータは、「ブラシレス直流モータ」又は「ブラシレスモータ」と称される場合もある。キャンドモータポンプ50のポンプ部は、例えば、湾曲した多数の羽根を含む羽根車(インペラ)の外周に、らせん状の渦巻室を有する。キャンドモータポンプ50のポンプ部は、羽根車の回転による遠心力で吸い込まれた液体に速度エネルギーを与え、渦巻室内において圧力エネルギーに変換させる。
ここで、図3を参照して、キャンドモータポンプ50の一例について説明する。図3では、キャンドモータポンプの一部の断面(内部構造)が示されている。キャンドモータポンプ50は、モータ部150と、ポンプ部180と、を有する。モータ部150は、ロータ151(回転子)と、ステータ152(固定子)とを含む。ロータ151及びステータ152によって、直流ブラシレスモータが構成される。ロータ151は、希土類磁石162を含む。ステータ152は、ロータ151の外周に配置されている。
ロータ151の回転軸153が、モータ部150を収容するケーシング155に取り付けられた軸受157,158によって、スリーブ154を介して支持されている。回転軸153には、ロータ本体151a及びヨーク161が取り付けられており、ヨーク161の外周には、希土類磁石162(例えば、ネオジム磁石)が配置されている。希土類磁石162の最外周は、例えば、ステンレス製のロータキャン163と、回転軸153の軸方向(紙面の左右方向)の両側に位置するロータ側板164,165とによって密閉されている。
ステータ152は、界磁コイル166を有する。ステータ152は、ステータ152の外周に位置するケーシング155、ステータ152の左右に位置するステータ側板168,169、及び、ステータキャン167によって密閉されている。ステータキャン167は、ステンレス製であってもよい。ステータ側板168,169は、その外側面及び内周面側がボルトで締結されることで左右のケーシング155で支持されている。ステータキャン167の左右の両端が、ステータ側板168,169の内周面を越えて、左右のケーシング155に設けられた凹陥部に入り込んでいる。
ステータ側板168,169に対応する部分のステータキャン167と、そのステータキャン167を内周側から支持するケーシング155との間には、Oリング171,172がそれぞれ嵌められており、水密に密閉されている。左右のケーシング155に設けられた凹陥部では、環状ばね板173,174が、ステータ側板168,169及びステータキャン167の間に溶接されている。これにより、ステータキャン167の熱膨張による延びを許容するとともにステータキャン167とステータ側板168,169の内周面との間の隙間からモータ内の環流液体がステータ152内に入り込むのを防止する。
ポンプ部180は、モータ部150によって駆動される。ポンプ部180は、モータ部150の側方(紙面上の右側)に配置されており、遠心ポンプを構成する。ポンプ部180のケーシングの左側面を兼ねる右側のケーシング155と、ポンプ部のケーシング181とによって区画される空間内において、遠心ポンプを構成する羽根車182が、モータ部150の回転軸153に取り付けられた状態で配置されている。回転軸153の回転に伴って羽根車182が回転し、ポンプ部180が動作する(キャンドモータポンプ50のポンプ機能が発揮される)。羽根車182は、ステンレス製であってもよい。
モータ部150では、ステータキャン167とロータキャン163との間に隙間(空間)が設けられる。図3に例示するキャンドモータポンプ50では、ステータキャン167とロータキャン163との間の隙間(空間)に、汲み上げ液体の一部が還流されることで、モータ部150の冷却と軸受157,158への潤滑作用とが行われる。ポンプ部180の羽根車182によって汲み上げられた液体の一部が、モータ部150とポンプ部180との間に位置するケーシング155の一部に設けられた流入通路を通って、モータ部150内に還流されてもよい。
羽根車182の中心部の側方(モータ部150とは反対側の側方)には、ポンプ部180での液体の吸込み口184が設けられている。ポンプ部180における外周の一箇所に、遠心ポンプ(羽根車182の回転)により汲み上げた液体を、キャンドモータポンプ50の外に吐出するための吐出口186が設けられている。以上に説明したキャンドモータポンプ50は一例であって、キャンドモータポンプ50は、直流ブラシレスモータを含み、当該モータの駆動(回転)によりポンプとして動作するものであれば、どのように構成されていてもよい。
図4には、キャンドモータポンプ50が有する特性の一例が示されている。図4に示される特性は、ポンプの取扱液として20℃の清水を用い、モータの回転数の目標値を3000rpmに設定して動作させた場合の計測値である。ポンプの取扱液としての清水は、例えば、水道水である。図4に示されるグラフでは、横軸が、キャンドモータポンプ50から吐出される流量(単位時間あたりの流量)を示す揚水量[L/min]を表し、一方の縦軸がキャンドモータポンプ50の吐出側の圧力[MPa]を表し、他方の縦軸がモータへ供給した電力(消費電力)[W]を表す。
図4には、比較のために、渦流ポンプ(カスケードポンプ)が有する特性の一例が示されている。比較に用いた渦流ポンプは交流モータを有しており、その交流モータの回転数の目標値を1800rpmに設定して動作させた場合において計測値が得られている。図4において、黒塗りの四角印(■)がキャンドモータポンプ50に関する計測値であり、白抜きの四角印(□)が渦流ポンプに関する計測値である。図4に示される特性から、揚水量の減少に伴って、キャンドモータポンプ50から吐出される液体の圧力が上昇していくことがわかる。揚水量の減少は、キャンドモータポンプ50の下流に位置する第1フィルタ装置60において異物が蓄積される(捕集された異物の量が増加する)ことに起因して生じる。
キャンドモータポンプ50では、揚水量の減少に伴う、ポンプの吐出側での圧力の上昇の程度が、渦流ポンプに比べて小さいことがわかる。キャンドモータポンプ50は、揚水量が50L/min(毎分50リットル)から30L/min(毎分30リットル)に減少したときの、吐出側の圧力の上昇量が0.1MPa以下である特性を有してもよい。キャンドモータポンプ50の特性では、揚水量が50L/minから30L/minに減少したときの、圧力の上昇量が0.08MPa以下、0.06MPa以下、又は、0.05MPa以下であってもよい。図4に示される「Lm」は、循環浄化装置40において、キャンドモータポンプ50の動作を停止させる設定値を示しており、一例では24L/minである。
キャンドモータポンプ50は、当該ポンプに含まれる直流ブラシレスモータの回転数が目標値に追従するようにインバータ装置90による駆動が行われる場合に、揚水量が減少するにつれて消費電力が減少する特性を有する。図4に示される特性からわかるように、比較のための渦流ポンプでは、揚水量が減少するにつれて、渦流ポンプのモータに供給する電力(例えば、電流値)が大きくなるのに対して、キャンドモータポンプ50では、揚水量が減少するにつれて、キャンドモータポンプ50のモータに供給する電力(例えば、電流値)が小さくなる。
図2に戻り、インバータ装置90は、キャンドモータポンプ50に含まれる直流ブラシレスモータを駆動することで、キャンドモータポンプ50を動作させる。キャンドモータポンプ50が動作することで、循環路CFでの湿し水DWの循環が行われる。インバータ装置90は、例えば、スイッチング素子によって直流電圧をスイッチングしてキャンドモータポンプ50のモータ部150に駆動電力を供給する。インバータ装置90は、商用電源AC(例えば、交流100V)を直流電圧に変換する回路を有してもよい。
インバータ装置90は、スイッチング素子に印加する電圧のタイミングを調節することで、モータ部150に供給する駆動電力の周波数(デューティ比)を変更してもよい。駆動電力の周波数及び電流値(電圧値)によって、モータ部150に含まれるモータの回転数が変化する。インバータ装置90では、駆動電力の周波数が設定可能であってもよく、印刷機2及び循環システム10の稼働開始前に、作業員等によって駆動電力の周波数が設定されてもよい。インバータ装置90は、モータ部150に含まれるモータの回転数が予め定められた目標値に追従するように、モータ部150に供給する駆動電力を調節してもよい。
第1フィルタ装置60(フィルタ装置)は、キャンドモータポンプ50の下流に配置されている。第1フィルタ装置60は、キャンドモータポンプ50の吐出口186に接続された配管43を介してキャンドモータポンプ50に接続されている。第1フィルタ装置60は、湿し水DWが循環する循環路CFにおいて、湿し水DWに含まれる異物を捕集する。第1フィルタ装置60は、交換可能な電位吸着フィルタを有する。図5には、第1フィルタ装置60のハウジング内に収容される電位吸着フィルタ260(電位吸着カートリッジ)の一例が示されており、その一部が切り取られている。
電位吸着フィルタ260は、複数のセル261が積層されることで形成される。セル261は、例えば、メディアと、セパレータと、エッジシールとによって構成される。メディアは、主に樹脂、セルロース、ガラス繊維及び吸水性ポリマーによって形成されていてもよい。セパレータ及びエッジシールは、ポリプロピレン製であってもよい。電位吸着フィルタ260では、互いに隣り合うセル261同士の間にリングシールが挟まれており、複数のセル261が芯265(バインダ)によって組み立てられている。リングシールはポリプロピレン製であってもよく、芯265はステンレス製であってもよい。
電位吸着フィルタ260に含まれるメディアでは、プラスのゼータ電位を有する性質がある。湿し水DWに含まれるインキ、紙粉又は油等の微粒子は、マイナスの電位を有するので、メディアが、これらの微粒子を吸着する。これにより、湿し水DWから微粒子(異物)が除去される。電位吸着フィルタ260において異物の吸着が継続されると、フィルタの目詰まりが発生し、第1フィルタ装置60を通過する流量が減少する。これにより、キャンドモータポンプ50から吐出される流量(揚水量)が減少する。第1フィルタ装置60を通過する流量が、ある設定値(例えば、24L/min)まで減少すると、循環浄化装置40で浄化される流量が、印刷機2で使用される湿し水DWの流量を下回り、電位吸着フィルタ260の交換が必要となる。
図2に示されるように、第2フィルタ装置70は、第1フィルタ装置60の下流に配置されている。第2フィルタ装置70は、第1フィルタ装置60の導出口(濾過後の湿し水DWを導出する部分)に接続された配管44を介して、第1フィルタ装置60に接続されている。第2フィルタ装置70は、交換可能な活性炭フィルタを有する。活性炭フィルタ(活性炭カートリッジ)は、ハウジング内に収容されている。活性炭フィルタは、例えば、ポリエチレンケース内に活性炭、プレフィルタ、及びポストフィルタを収容した状態で熱シールすることで形成されている。活性炭は、湿し水DWに含まれる有機物、色、臭気、及び濁り等を吸着する。
第2フィルタ装置70を濾過した後の湿し水DWは、第2フィルタ装置70の導出口とダンプリングタンク28とを接続する配管45を通して、ダンプリングタンク28に導入される。以上のように、循環浄化装置40では、キャンドモータポンプ50によって、ダンプリングタンク28から湿し水DWが吸引される。また、キャンドモータポンプ50によって、配管43、第1フィルタ装置60、配管44、第2フィルタ装置70、及び配管45を順に流通して、湿し水DWがダンプリングタンク28まで戻される。例えば、配管42、配管43、配管44、及び配管45によって、湿し水DWが循環する循環路CFが構成される。
流量計80は、循環浄化装置40の循環路CFにおいて流通する湿し水DWの流量(単位時間あたりの流量)を計測する。流量計80は、例えば、配管45内を流れる湿し水DWの流量を計測する。流量計80は、いかなる方式で流量を計測してもよく、非接触式の流量計であってもよい。流量計80は、所定のサンプリング周期にて、計測値を制御装置100に出力してもよい。
制御装置100は、循環浄化装置40に含まれる一部の装置を制御する装置(コンピュータ)である。制御装置100には、商用電源ACが接続されていてもよく、一部の装置に電力を供給してもよい。制御装置100は、インバータ装置90を制御する機能を有してもよい。制御装置100は、流量計80による計測値が所定の閾値を下回った場合に、キャンドモータポンプ50の動作を停止させるようにインバータ装置90を制御してもよい。所定の閾値は、予め定められており、例えば、印刷機2で使用される湿し水DWの単位時間あたりの使用量に応じて設定されている。
制御装置100は、キャンドモータポンプ50の動作停止に加えて、流量計80による計測値が所定の閾値を下回った場合に、警報を出力してもよい。警報は、作業員等に報知することが可能であれば、音、ランプ、及び画像表示等のどのような方法で行われてもよい。制御装置100は、キャンドモータポンプ50の動作停止に代えて、流量計80による計測値が所定の閾値を下回った場合に、警報を出力してもよい。この場合、作業員等が、キャンドモータポンプ50の動作を停止させてもよい。
タンク等に貯留されている湿し水DWでは、泡が発生し得るので、フィルタ装置内にエア層が形成される場合がある。循環浄化装置40は、エア排出装置110を有してもよい。エア排出装置110は、第1フィルタ装置60内のエア及び第2フィルタ装置70内のエアを各フィルタ装置の外に排出する装置である。エア排出装置110は、例えば、排出管112と、開閉装置114と、排出管116と、開閉装置118と、を有する。
排出管112は、第1フィルタ装置60内のエアを排出するための配管である。排出管112の一端は、第1フィルタ装置60(第1フィルタ装置60の内部)に接続されている。開閉装置114は、排出管112内を自動的に開閉する。開閉装置114が開状態になることで、第1フィルタ装置60内のエアが排出管112を介して排出される状態となる。開閉装置114が閉状態になることで、第1フィルタ装置60内のエアが排出されない状態となる。
開閉装置114は、例えば、閉状態を通常状態として、1日1回又は数回だけ、一時的に開状態となるように構成されている。開閉装置114が一時的に開状態となることで、その期間、第1フィルタ装置60内のエアが第1フィルタ装置60の外に排出される。開閉装置114は、電磁弁と、タイムスイッチ(タイマースイッチ)と、を含んでもよい。開閉装置114を開状態にする時刻、及び開状態から閉状態に戻す時刻は、開閉装置114の出荷時又は設置時に設定されてもよく、循環システム10(循環浄化装置40)の稼働後に、作業員等によって設定されてもよい。
開閉装置114は、例えば、1日のうちのある時刻(以下、「第1設定時刻」という。)において閉状態から開状態に切り替わり、且つ、同じ日の第1設定時刻よりも後の時刻(以下、「第2設定時刻」という。)において開状態から閉状態に切り替わるように構成されている。第1設定時刻から第2設定時刻までの間では、開閉装置114が開状態に維持され、排出管112を介して第1フィルタ装置60からエアが排出される。第1設定時刻から第2設定時刻までの期間は、数十秒程度、又は数分程度であってもよい。第2設定時刻は、第1設定時刻から開閉装置114を開状態に維持する時間を設定することによって定められてもよい。
排出管116は、第2フィルタ装置70内のエアを排出するための配管である。排出管116の一端は、第2フィルタ装置70(第2フィルタ装置70の内部)に接続されている。開閉装置118は、排出管116内を自動的に開閉する。開閉装置118が開状態になることで、第2フィルタ装置70内のエアが排出管116を介して排出される状態となる。開閉装置118が閉状態となることで、第2フィルタ装置70内のエアが排出されない状態となる。開閉装置118は、開閉装置114と同種の装置であってもよい。開閉装置114の一部及び開閉装置118の一部が、共用化されてもよく、一体に構成されていてもよい。
(循環浄化方法)
以上に例示した循環浄化装置40によって、湿し水DWを循環させつつ浄化する循環浄化方法を実行することができる。循環浄化方法は、例えば、捕集工程と、流通工程と、計測工程と、制御工程と、を含む。捕集工程では、湿し水DWが循環する循環路CFに設けられた第1フィルタ装置60によって、湿し水DWに含まれる異物が捕集される。流通工程では、循環路CFにおいて第1フィルタ装置60の上流に配置されたキャンドモータポンプ50に含まれる直流ブラシレスモータがインバータ装置90で駆動されることによって、湿し水DWが循環路CFにおいて流通する。
計測工程では、循環路CFにおいて流通する湿し水DWの流量が流量計80によって計測される。制御工程では、湿し水DWの流量の計測値が所定の閾値を下回った場合に、制御装置100がキャンドモータポンプ50の動作を停止させる。又は、制御工程では、湿し水DWの流量の計測値が所定の閾値を下回った場合に、制御装置100が警報を出力する。以上の複数の工程それぞれは、他の工程の実行期間の少なくとも一部と重複する期間において実行されてもよい。
(評価結果)
続いて、図6~図10を参照して、循環浄化装置40を用いた場合と比較例(従来方式)に係る循環浄化装置を用いた場合との比較結果の一例について説明する。比較例に係る装置では、循環路CFにおいて湿し水DWを循環させるポンプとして、図4に示される特性を有する比較のためのポンプ(渦流ポンプ)を用いている。また、比較例に係る装置では、流量の計測値に代えて、ポンプの吐出側の圧力を監視して、その圧力の計測値が所定の閾値を上回った場合にポンプの動作を停止させている。吐出側の圧力に関する閾値は、圧力と流量との相関関係を事前に試験することにより、設定流量(例えば、24L/min)に相関する圧力の値に設定されている。比較例において、循環システム10のうちの循環浄化装置以外の装置、及び印刷機2は、同じ構成及び同じ条件で動作する。
図6(a)及び図6(b)は、使用前の電位吸着フィルタの一例を示す写真である。図7(a)は、循環浄化装置40において使用後の電位吸着フィルタ(以下、「フィルタ260A」と表記する。)の一例を示す写真である。循環浄化装置40において使用後とは、流量の計測値が設定閾値を下回った場合に、キャンドモータポンプ50を停止させた後の状態を意味する。図7(b)は、比較例に係る循環浄化装置において使用後の電位吸着フィルタ(以下、「フィルタ260B」と表記する。)の一例を示す写真である。比較例に係る循環浄化装置において使用後とは、圧力の計測値が流量の設定閾値に相関する圧力設定閾値を上回った場合に、ポンプの動作を停止させた状態を意味する。循環浄化装置40及び比較例に係る装置の双方において、同じ種類の電位吸着フィルタを用いており、流量の設定閾値は同じ値(24L/min)である。
図8は、フィルタ260Aとフィルタ260Bとを並べた状態を示す写真である。使用後のフィルタ同士を比較すると、比較例に比べて、循環浄化装置40で使用されたフィルタ260Aの内部が濃いことがわかる。すなわち、流量に関して同じ設定閾値でポンプを停止させても、循環浄化装置40で使用されたフィルタ260Aが、より多くの異物を捕集していることがわかる。
比較例に比べて、循環浄化装置40で使用されたフィルタ260Aでは、フィルタ内の濃さの偏り、すなわち、異物を捕集している箇所の偏りが小さいことがわかる。流量の計測値、又は圧力の計測値が、設定閾値に達するまでの期間(日数)は、比較例に比べて、循環浄化装置40を用いた場合の方が長かった。すなわち、比較例に比べて、循環浄化装置40を用いた場合では、1つのフィルタを使用した期間(日数)が長かった。
図9は、循環浄化装置40を用いた場合の、ポンプ端末の圧力及びポンプのモータに供給した電流の計測値を示すグラフである。図9に示されるグラフでは、循環路CFを流通する湿し水DWの流量(揚水量)を変化させた際のポンプ端末の圧力の計測値、及び電流値の計測値がプロットされている。流量を変化させる際には、循環路CFに設けられたバルブの開度を絞ることで、フィルタに異物が蓄積されている状態を疑似的に作り出した。インバータ装置90での周波数は85Hzに設定し、キャンドモータポンプ50のモータを3000rpmで回転させるように設定した。湿し水DWの流量が50L/minから30L/minまで減少したときの、キャンドモータポンプ50の吐出側の圧力の上昇値は、0.05MPa程度であった。また、電流値は、3.8A程度から3.0A程度まで減少した。
図10は、比較例に係る循環浄化装置を用いた場合の、ポンプ端末の圧力及びポンプのモータに供給した電流の計測値を示すグラフである。図10に示されるグラフでは、循環路CFを流通する湿し水DWの流量(揚水量)を変化させた際のポンプ端末の圧力の計測値、及び電流値の計測値がプロットされている。流量を変化させる際には、循環路に設けられたバルブの開度を絞ることで、フィルタに異物が蓄積されている状態を疑似的に作り出した。渦流ポンプのモータを1800rpmで回転させるように設定した。湿し水DWの流量が50L/minから29L/min(30L/min)まで減少したときの、渦流ポンプの吐出側の圧力の上昇値は、0.18MPa程度であった。また、電流値は、6.0A程度から8.0A程度まで増加した。
[実施形態の効果]
以上に説明した循環浄化装置40は、オフセット印刷に用いられる湿し水DWを循環させつつ浄化する。循環浄化装置40は、湿し水DWが循環する循環路CFにおいて、湿し水DWに含まれる異物を捕集する第1フィルタ装置60と、循環路CFにおいて第1フィルタ装置60の上流に配置され、湿し水DWを循環路CFにおいて流通させるキャンドモータポンプ50と、キャンドモータポンプ50に含まれる直流ブラシレスモータを駆動することで、キャンドモータポンプ50を動作させるインバータ装置90と、を備える。
第1フィルタ装置60に含まれるフィルタにおいて異物が蓄積されると、フィルタを通過可能な流量が減少し、フィルタの上流に位置するポンプの吐出側の圧力が上昇する。ポンプの吐出側の圧力における上昇の程度が大きいと、異物の捕集位置に偏りが発生していることが見出された。上記循環浄化装置40では、直流ブラシレスモータを含むキャンドモータポンプ50がインバータ装置90によって駆動されるので、フィルタを通過可能な流量の減少に伴う、ポンプの吐出側の圧力における上昇の程度が小さい。そのため、フィルタ装置において、異物の捕集位置の偏りが低減される。これにより、流量が設定値に近づくまでに多くの異物を捕集でき、キャンドモータポンプ50及びインバータ装置90を用いない場合に比べて、同じ流量程度でポンプを止める場合に、フィルタの使用期間を延ばすことができる。従って、フィルタの交換頻度を減少させることが可能となる。
以上に説明した循環浄化装置40は、循環路CFにおいて流通する湿し水DWの流量を計測する流量計80と、流量計80による計測値が所定の閾値を下回った場合に、キャンドモータポンプ50の動作を停止させるようにインバータ装置90を制御する制御装置100と、を更に備えてもよい。この場合、ポンプの吐出側の圧力等に基づく流量の予測ではなく、実際の流量に基づきキャンドモータポンプ50の動作が停止される。そのため、流量の設定値に、より近づくまでフィルタを使用することが可能となる。
以上に説明した循環浄化装置40は、循環路CFにおいて流通する湿し水DWの流量を計測する流量計80と、流量計80による計測値が所定の閾値を下回った場合に、警報を出力する制御装置100と、を更に備えてもよい。この場合、ポンプの吐出側の圧力等に基づく流量の予測ではなく、実際の流量に基づきキャンドモータポンプ50の動作を停止することができる。そのため、流量の設定値に、より近づくまでフィルタを使用することが可能となる。
キャンドモータポンプ50は、揚水量が50L/minから30L/minに減少したときの、吐出側の圧力の上昇量が0.1MPa以下である特性を有してもよい。この場合、フィルタを通過可能な流量の減少に起因して、ポンプの吐出側の圧力が上昇する程度が小さい。そのため、第1フィルタ装置60において、フィルタに加わる圧力が小さく、異物の捕集位置の偏りが低減される。これにより、流量が設定値に近づくまでに多くの異物を捕集することが可能となる。
キャンドモータポンプ50は、上記直流ブラシレスモータの回転数が目標値に追従するようにインバータ装置90による駆動が行われる場合に、揚水量が減少するにつれて消費電力が減少する特性を有してもよい。この場合、揚水量が減少するにつれて消費電力が増加する特性を有するポンプを使用する場合に比べて、ポンプを駆動するための消費電力を減少させることが可能となる。
上記循環浄化装置40は、第1フィルタ装置60内のエアを排出するための排出管112内を自動的に開閉する開閉装置114を更に備えてもよい。開閉装置114は、第1設定時刻において閉状態から開状態に切り替わり、且つ、第1設定時刻よりも後の第2設定時刻において開状態から閉状態に切り替わるように構成されていてもよい。第1フィルタ装置60内のエアを排出する方法として、作業員等がある頻度でバルブを手動で開閉して排出する方法が考えられる。これに対して、上記構成では、自動的に排出管112内が開閉されることで、エアの排出を自動的に行うことができる。これにより、エアの排出が行われない可能性を低減でき、また、フィルタ装置のメンテナンス作業が簡素化される。従って、フィルタ装置のメンテナンス性を向上させることが可能となる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。循環浄化装置40は、エア排出装置110を備えていなくてもよい。循環浄化装置40が適用される循環システム10において、濾過器22が設けられていなくてもよい。
2…印刷機、10…循環システム、40…循環浄化装置、50…キャンドモータポンプ、60…第1フィルタ装置、70…第2フィルタ装置、80…流量計、90…インバータ装置、100…制御装置、110…エア排出装置、112,116…排出管、114,118…開閉装置。

Claims (5)

  1. オフセット印刷に用いられる湿し水を循環させつつ浄化する循環浄化システムであって、
    前記湿し水が循環する循環路において、前記湿し水に含まれる異物を捕集するフィルタ装置と、
    前記循環路において前記フィルタ装置の上流に配置され、前記湿し水を前記循環路において流通させるキャンドモータポンプと、
    前記キャンドモータポンプに含まれる直流ブラシレスモータを駆動することで、前記キャンドモータポンプを動作させるインバータ装置と、
    前記循環路において流通する前記湿し水の流量を計測する流量計と、
    前記流量計による計測値が所定の閾値を下回った場合に、前記キャンドモータポンプの動作を停止させるように前記インバータ装置を制御する制御装置と、を備え
    前記キャンドモータポンプは、前記直流ブラシレスモータの回転数が一定となるように動作させた際に、前記循環路を流通する前記湿し水の流量が50L/minから30L/minに減少したときの、吐出側の圧力の上昇量が0.1MPa以下である特性を有する循環浄化システム。
  2. 前記キャンドモータポンプは、前記直流ブラシレスモータの回転数が一定となるように動作させた際に前記循環路を流通する前記湿し水の流量が減少するにつれて消費電力が減少する特性を有する、請求項1に記載の循環浄化システム。
  3. 前記フィルタ装置内のエアを排出するための配管内を自動的に開閉する開閉装置を更に備え、
    前記開閉装置は、第1設定時刻において閉状態から開状態に切り替わり、且つ、前記第1設定時刻よりも後の第2設定時刻において開状態から閉状態に切り替わるように構成されている、請求項1又は2に記載の循環浄化システム。
  4. オフセット印刷に用いられる湿し水を循環させつつ浄化する循環浄化システムであって、
    前記湿し水が循環する循環路において、前記湿し水に含まれる異物を捕集するフィルタ装置と、
    前記循環路において前記フィルタ装置の上流に配置され、前記湿し水を前記循環路において流通させるキャンドモータポンプと、
    前記キャンドモータポンプに含まれる直流ブラシレスモータを駆動することで、前記キャンドモータポンプを動作させるインバータ装置と、
    前記フィルタ装置内のエアを排出するための配管内を自動的に開閉する開閉装置と、を備え、
    前記開閉装置は、第1設定時刻において閉状態から開状態に切り替わり、且つ、前記第1設定時刻よりも後の第2設定時刻において開状態から閉状態に切り替わるように構成されている、循環浄化システム。
  5. オフセット印刷に用いられる湿し水を循環させつつ浄化する循環浄化方法であって、
    前記湿し水が循環する循環路に設けられたフィルタ装置によって、前記湿し水に含まれる異物を捕集する工程と、
    前記循環路において前記フィルタ装置の上流に配置されたキャンドモータポンプに含まれる直流ブラシレスモータをインバータ装置で駆動することによって、前記湿し水を前記循環路において流通させる工程と、
    前記循環路において流通する前記湿し水の流量を計測する工程と、
    前記湿し水の流量の計測値が所定の閾値を下回った場合に、前記キャンドモータポンプの動作を停止させる工程と、を含み、
    前記キャンドモータポンプは、前記直流ブラシレスモータの回転数が一定となるように動作させた際に、前記循環路を流通する前記湿し水の流量が50L/minから30L/minに減少したときの、吐出側の圧力の上昇量が0.1MPa以下である特性を有する循環浄化方法。
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