JP7111642B2 - 電池制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電池制御装置に関する。
一般に、複数の単電池を直列に接続して構成される組電池では、劣化による単電池のバラツキを防止するために、各単電池の電圧を均等化する均等化処理を実施している。
特許文献1には、組電池の容量に基づいて均等化処理を実施するか否かを判断するための閾値を演算し、単電池間の最高電圧と最低電圧との電圧差と演算した閾値と比較して均等化処理の実施を制御することが開示されている。
特開2009-71936号公報
特許文献1の技術では、単電池間に電圧差が有れば常に均等化処理を実施することになり、均等化処理が行われて単電池の充電状態が低下する虞があった。このため、例えば、電池制御装置が搭載された車両では起動に必要なパワーが得られない虞があった。
本発明による電池制御装置は、複数の単電池を直列に接続した組電池と、前記複数の単電池の充電状態を均等化する均等化処理を実施する均等化処理部と、前記複数の単電池の充電状態に基づいて、前記複数の単電池を均等化処理を実施した場合の充電状態の推定値を算出する均等化推定部と、を備え、前記均等化処理部による前記均等化処理の実施前に、前記均等化推定部により算出した前記推定値が所定値未満の場合は前記均等化処理部による前記均等化処理を実施しない。
本発明によれば、均等化処理を抑制して単電池の充電状態の低下を防ぐことができる。
電池制御装置を用いた車両制御システムを示す図である。 単電池制御部の回路構成を示す図である。 SOCテーブルの例を示す図である。 均等化推定処理の第1の動作を示すフローチャートである。 均等化処理を説明する図である。 均等化推定処理の第2の動作を示すフローチャートである。 SOC変化量と均等化処理時間との対応テーブルを示す図である。 組電池制御部におけるインバランス診断の判定処理を示すフローチャートである。
図1は、電池制御装置100を用いた車両制御システムを示す図である。
最初に電池制御装置100の構成について説明する。電池制御装置100は、複数の単電池111から構成される組電池110、単電池111の状態を監視する単電池管理部120、電池制御装置100に流れる電流を検知する電流検知部130、組電池110の総電圧を検知する電圧検知部140、及び組電池110の制御を行う組電池制御部150を備える。組電池制御部150は、単電池管理部120から送信される単電池111の電池電圧や温度、電流検知部130から送信される電池制御装置100に流れる電流値、電圧検知部140から送信される組電池110の総電圧値が入力されており、入力された情報をもとに組電池110の状態検知などを行う。また、組電池制御部150が行う処理の結果は、単電池管理部120や車両制御部200に送信される。
車両制御部200は、組電池制御部150の情報をもとに、電池制御装置100とリレー300、310を介して接続されるインバータ400の制御を行う。車両走行中には、電池制御装置100はインバータ400と接続され、組電池110が蓄えているエネルギーをもとに、モータジェネレータ410を駆動する。
組電池110は、電気エネルギーの蓄積及び放出(直流電力の充放電)が可能な複数の単電池111(リチウムイオン電池)を電気的に直列に接続して構成される。1つの単電池111は、出力電圧が2.5~4.2V(平均出力電圧:3.6V)である。
組電池110を構成する単電池111は、管理・制御を行う上で、所定の単位数にグループ分けされている。グループ分けされた単電池111は、電気的に直列に接続され、単電池群112a、112bを構成する。所定の単位数は、例えば1個、4個、6個‥‥というように、等区分とする場合もあれば、4個と6個とを組み合わせる、というように、複合区分とする場合もある。また、高電位側の単電池群112aと低電位側の単電池群112bは電気的に直列に接続される。
組電池110を構成する単電池111の状態を監視する単電池管理部120は、複数の単電池制御部121a、121bから構成されている。単電池制御部121a、121bは、グループ分けされた単電池群112a、112bに対応してそれぞれ割り当てられる。単電池制御部121a、121bは割り当てられた単電池群112a、112bからの電力を受けて動作し、単電池群112a、112bを構成する単電池111の状態を監視及び制御する。
本実施形態では、説明を簡単にするために、組電池110は合計8個の単電池111を備え、4個の単電池111を電気的に直列に接続して2つの単電池群112a、112bを構成し、さらに単電池群同士を電気的に直列に接続するものとした。
組電池制御部150には、単電池管理部120から出力される単電池111の電池電圧や温度の計測値、単電池111が過充電若しくは過放電であるかの診断結果や単電池管理部120に通信エラーなどが発生した場合に出力される異常信号が入力される。更に、電流検知部130からの電流値と、電圧検知部140から出力される組電池110の総電圧値と、上位の制御装置である車両制御部200から出力された信号とを含む複数の信号が入力される。組電池制御部150は、入力された情報や、予め記憶されている単電池111の内部抵抗や、後述の図3に示すSOCとOCVの関係に基づいて、単電池111のSOC演算などを実行する。そして、その演算結果やこれに基づく指令を、単電池管理部120や車両制御部200に出力する。
さらに、組電池制御部150は、均等化推定部150a、均等化処理部150bを有する。均等化推定部150aは、後述の図4、図6に示す均等化推定処理を行う。均等化推定処理は、均等化処理の実施に先立って単電池111を均等化すべきかをシミュレーションするものである。均等化処理部150bは、均等化推定部150aによるシミュレーションの結果に応じて、充放電量を制御するための演算を行い、後述の均等化回路127を動作させて単電池111の均等化を実施する。
組電池制御部150と単電池管理部120は、フォトカプラのような絶縁素子170を介して、信号通信手段160により信号の送受信を行う。絶縁素子170を設けるのは、組電池制御部150と単電池管理部120とで、動作電源が異なるためである。すなわち、単電池管理部120は、組電池110から電力をうけて動作するのに対して、組電池制御部150は、車載補機用のバッテリ(例えば14V系バッテリ)を電源として用いている。絶縁素子170は、単電池管理部120を構成する回路基板に実装してもよいし、組電池制御部150を構成する回路基板に実装してもよい。もちろん、単電池管理部120と組電池制御部150を1つの回路基板に実装してもよい。なお、システム構成によっては、絶縁素子170を省略することも可能である。
本実施形態における組電池制御部150と、単電池制御部121a、121bとの通信手段について説明する。単電池制御部121a、121bは、それぞれが監視する単電池群112a、112bの電位の高い順に従って直列に接続されている。組電池制御部150が送信した信号は、絶縁素子170を介して、信号通信手段160により単電池制御部121aに入力される。単電池制御部121aの出力と単電池制御部121bの入力との間も同様に、信号通信手段160により接続され、信号の伝送を行う。なお、本実施形態では、単電池制御部121aと単電池制御部121b間は、絶縁素子170を介していないが、絶縁素子170を介していてもよい。そして、単電池制御部121bの出力は、絶縁素子170を介して、組電池制御部150の入力を経て、信号通信手段160により伝送される。このように、組電池制御部150と、単電池制御部121aと単電池制御部121bは、信号通信手段160によりループ状に接続されている。このループ接続は、デイジーチェーン接続あるいは数珠繋ぎ接続若しくは芋づる式接続と呼ぶ場合もある。なお、ここでは単電池制御部121aと単電池制御部121bがループ状に接続された例を示しているが、必ずしもループ状である必要はなく、組電池制御部150と単電池制御部121aと単電池制御部121bが接続されていればどのような形態であってもよい。
図2に、本実施形態における単電池制御部121a、121bの回路構成を示す。単電池制御部121a、121bは、バイパス抵抗122とバイパススイッチ123から構成される均等化回路127、バイパススイッチ123を駆動するSW駆動回路125、管理対象とする単電池111の電池電圧を計測する電圧検出回路124を有する。さらに、単電池制御部121a、121bは、単電池制御部121a、121bを動作させるための電源126、組電池制御部150からの情報をもとに単電池制御部121a、121bの制御を行う制御回路128、組電池制御部150又は隣り合う単電池制御部121との間で信号の送受信を行う信号入出力回路129を有する。
制御回路128は、組電池制御部150から送信された電圧取得命令や均等化処理に関する情報を、信号入出力回路129を介して受信し、電圧検出回路124で検出された電池電圧やこれに基づく情報を信号入出力回路129に出力する。そして、制御回路128は、検出された電池電圧と、均等化処理部150bからの情報をもとにSW駆動回路125の制御を行う。
均等化回路127は、単電池群112を構成する単電池111の中で、SOCの高い単電池111を放電する。すなわち、放電の対象となった単電池111に並列に接続されたバイパススイッチ123をオンにし、バイパス抵抗122を用いることで、単電池111を強制的に放電させ、目標となるSOC(目標SOC)まで低下させる。ここで、目標SOCとは、組電池110を構成する複数の単電池111のうち何れかが、許容されるSOC範囲を超えてしまった場合、あるいは単電池群112を構成する単電池111のSOCに許容限度を超えたバラツキが生じている場合などに、これを解消するために設定される所定のSOCである。
制御回路128は、均等化処理において、所定の放電量を確保するのに必要な時間(放電終了条件)を算出し、算出した時間が経過したら均等化回路127による放電を終了する。なお、単電池111の放電に必要な時間を放電終了条件とする例で説明するが、放電終了条件はこれに限定するものではない。
放電終了条件を算出してから時間が経過すると、電池は自己放電や環境の変化などによって状態が変化することがあるため、放電終了条件は最初に一度だけ決定するのではなく、ある程度時間が経ったら再度決定して最新の状態で均等化処理を行うことが望ましい。このため、均等化処理を分割して行う。例えば1回の均等化処理を1時間と設定し、放電終了条件に達するまでこれを繰り返して実行する。ここで1回の均等化処理時間は必ずしも1時間である必要はなく、数ms~数時間など任意の時間を設定してよい。また均等化処理時間は固定ではなく可変であってもよい。
図3は、記憶部500が格納しているSOCテーブルの例を示す図である。SOCテーブルは、単電池111のOCV(開回路電圧:Open Circuit Voltage)と、単電池111のSOCとの対応関係を記述したデータテーブルである。データ形式は任意でよいが、ここでは、グラフ形式のデータ例を示すが、数式などを用いることでOCVとSOCとの対応関係を表現してもよい。OCVとSOCの対応関係を示す特性情報であり、OCVからSOC、またはSOCからOCVへと変換できる手段であれば何でもよい。
OCVは、単電池111の無負荷時の電圧である。リレー300、310が閉じる前、またはリレー300、310が閉じられているが組電池110の充放電が開始されていない状態、などのタイミングにおいて測定した単電池111の端子間電圧がOCVと判断できる。さらに、組電池110の充電または放電を実施しているがその電流値が微弱な場合にOCVと見なすこともできる。
図4は、組電池制御部150内の均等化推定部150aの均等化推定処理の第1の動作を示すフローチャートである。
均等化推定処理は、均等化処理の実施に先立って単電池111を均等化すべきかをシミュレーションするものであり、例えば、車両のイグニションキーがオンの状態において、所定時間ごとに、もしくは均等化処理の実施が要求された任意の時点で行う。
図4のステップ100では、現在の各単電池111のSOCを求める。組電池110が無負荷で安定した状態であれば全ての単電池111のOCV測定結果から、図3に示したSOCとOCVの相関関係に基づいてSOCを推定することができる。また、無負荷状態でない場合は、電池電圧、電流、温度などの情報からSOCを推定して算出してもよい。このようにして求めた各単電池111のSOCをSOCbefore(i)とする。ここでiは単電池111の番号を示す。
次に、ステップ101に進み、各単電池111のSOC値を比較し、バラツキ度合いを測定する。一例として、最小のSOC値を検出し、次にその最小のSOC値と各単電池111のSOC値の差を測定する。この差が許容値を超えている場合、その単電池111を均等化推定処理の対象とする。このようにして、全単電池111について、均等化推定処理の対象とするか否かを決定する。
ステップ102では、補機類への電力供給による各単電池111のSOC変化量ΔSOCaux(i)を求める。これは以下の式(1)で求められる。なお、ここでは一例として組電池110への充放電は補機類への電力供給のみとし、補機類は一定電流Iauxが流れるものとする。
ΔSOCaux(i)=Iaux×t/Qmax(i) ・・・(1)
ここでQmax(i)は各単電池111の満充電容量[Ah]を示す。また、1回の均等化推定処理時間をtとする。放電方向を負とすると、Iaux<0となる。なお、ここでは組電池110への充放電は補機類への電力供給のみとしたが、均等化推定処理において充放電の挙動が予測できるものであれば、補機類への電力供給に限定されない。
次にステップ103で、均等化推定処理の放電による各単電池111のSOC低下量ΔSOCbal(i)を、均等化推定処理対象の単電池111の場合は、以下の式(2)で求める。均等化推定処理対象でない単電池111の場合は、以下の式(3)で求める。ここでは均等化回路127に流れる電流をIbalと仮定したが、均等化回路127ごとに電流が異なる特性を持つ場合には回路ごとに異なる値を仮定してもよいし、単電池111の電圧に基づいて電流値を動的に変更するようにしてもよい。
ΔSOCbal(i)=Ibal×t/Qmax(i) ・・・(2)
ΔSOCbal(i)=0 ・・・(3)
ここで、放電方向を負とすると、Ibal<0となる。
ステップ104では、ステップ102~103の処理結果を用いて、均等化推定処理後の各単電池111のSOC値SOCafter(i)を推定して求める。1回の均等化推定処理後の各単電池111のSOC推定値SOCafter(i)は、ステップ102で求めた各単電池111のSOC推定変化量ΔSOCaux(i)と、ステップ103で求めた均等化推定処理による各単電池111のSOC推定低下量ΔSOCbal(i)とを用いて、式(4)で表すことができる。
SOCafter(i)= SOCbefore(i) + ΔSOCaux(i)+ ΔSOCbal(i) ・・・(4)
ステップ105では、組電池110の均等化推定処理後の平均SOC値SOCaveを求める。ステップ104で求めた均等化推定処理後の各単電池111のSOC推定値SOCafter(i)を用いて、組電池110の平均SOC値は式(5)で求められる。
Figure 0007111642000001
ステップ106では、この平均SOC値SOCaveを閾値SOCLimitと比較する。平均SOC値SOCaveが閾値SOCLimit未満の場合は、ステップ107に進み、均等化処理を実施しないことを決定する。平均SOC値SOCaveが閾値SOCLimit以上の場合は、ステップ108に進み、均等化処理を実施することを決定する。
次のステップ109では、ステップ107で決定された均等化処理を実施しないこと、もしくはステップ108で決定された均等化処理を実施することを記憶部500に記憶する。
以上の均等化推定処理を行った後、続けて、組電池制御部150内の均等化処理部150bの処理に移行し、均等化処理部150bは、均等化処理を実施しないことが記憶部500に記憶されていた場合に、均等化処理を実施しない。これにより、均等化推定処理後に平均SOC値が閾値より低くなることを、実際に均等化処理を実施する前に判定して、均等化処理による単電池111のSOCの低下を防止することができる。
また、均等化処理部150bは、均等化処理を実施することが記憶部500に記憶されていた場合に、均等化処理を実施する。均等化処理部150bは、均等化処理に関する情報を制御回路128へ送信する。制御回路128は、検出された電池電圧と、均等化処理部150bからの情報をもとにSW駆動回路125の制御を行う。すなわち、放電の対象となった単電池111に並列に接続されたバイパススイッチ123をオンにし、バイパス抵抗122を用いることで、単電池111を強制的に放電させ、目標となるSOC(目標SOC)まで低下させる。
以上説明したように、充電状態の推定値が所定値未満の場合は、均等化処理を実施すると、車両にとって必要な充電状態が得られなくなってしまうと推測し、均等化処理を停止する。これにより、車両の起動や走行を継続できるようになる。一方、充電状態の推定値が所定値以上の場合は、均等化処理を実施しても、車両にとって必要な充電状態が得られると推測し、均等化処理は停止しない。
図5は、均等化処理を説明する図である。図の横軸は、単電池群112a、112bを、縦軸は、SOCを表す。また、図中の白丸はSOCが目標値に到達していない単電池を、黒丸はSOCが目標値に到達した単電池を表す。
図5の例では、制御回路128は、単電池111の電池電圧が、単電池群112a、112bごとに設定された目標値と、全て一致するように均等化回路127を利用してSOCの高い単電池111を放電させる。単電池群112aの目標SOCはA、単電池群112bの目標SOCはBである。図5に示すように単電池群112a、112bを構成する単電池111の中で放電対象となった単電池111のSOCが低下し、単電池群112a、112bを構成する全ての単電池111のSOCが目標値と一致したとき放電を終了する。なお、全ての単電池群112a、112bに設定される目標SOCを、最も低い目標SOC、例えば、図5の場合にはBに合わせて均等化処理を行うと、組電池110を構成する全ての単電池111のSOCをBに一致させることができる。
図6は、組電池制御部150内の均等化推定部150aの均等化推定処理の第2の動作を示すフローチャートである。
一般に、車両のイグニションキーがオンの状態等の状態、すなわち充放電が行われている状態では、単電池111のSOCが変化するため、単電池111のSOCの推定は一般的には困難が伴う。
図6に示す均等化推定処理は、均等化処理の実施に先立って単電池111を均等化すべきかをシミュレーションするものであるが、例えば、車両のイグニションキーがオフの状態、すなわち、組電池の充放電が行われていない期間に実施する。この期間において、所定時間ごとに、もしくは均等化処理の実施が要求された任意の時点で行う。
図6において、図4で示した均等化推定処理と同一の処理は同一の符号を付してその説明を省略する。
図6においては、充放電が行われない期間に均等化推定処理を行うので、単電池111のSOC推定変化量ΔSOCaux(i)はゼロである。したがって、図6に示す均等化推定処理では、図4で示した均等化推定処理のステップ102を取り除いたフローチャートになる。
また、ステップ104は式(6)となる。
SOCafter(i)= SOCbefore(i) + ΔSOCbal(i) ・・・(6)
その他の処理は、図4に示す均等化推定処理と同様である。
また、図6に示す均等化推定処理を行った後、続けて、組電池制御部150内の均等化処理部150bの処理に移行し、均等化処理部150bは、均等化処理を実施しないことが記憶部500に記憶されていた場合に、均等化処理を実施しない。これにより、均等化推定処理後に平均SOC値が閾値より低くなることを、実際に均等化処理を実施する前に判定して、均等化処理による単電池111のSOCの低下を防止することができる。
以上のように、充放電が行われない期間であれば単電池111のSOCの推定が簡単に計算でき、推定の精度も向上する。これにより正しく均等化処理の停止を判定できる。
次に、均等化処理の実施時間について説明する。
均等化処理の1回の実施時間は基本的には固定値である。しかし電池の状態は特性のバラツキや環境条件、劣化条件などによって変化する。例えば同じ均等化処理を実施しても、均等化処理の進行が速い場合は、具体的にはSOCの履歴を見て、徐々にSOCの低下度合いが大きくなっている場合は、その電池の自己放電が大きい、もしくは容量が劣化して減少している、などの事象が考えられる。この場合には均等化処理の1回の実施時間を短く設定する。
以下に、具体例を説明する。まず、均等化処理を実施するごとに、記憶部500にSOCを記録する。そして、均等化処理の実施前に、記憶部500に記録されたSOCを読み出す。次に、過去2回分の読み出したSOCの差分を取リ、SOC変化量ΔSOCとする。図7は、記憶部500に記憶された、予め用意したSOC変化量と均等化処理時間との対応テーブルを示す。図7に示す対応テーブルを参照し、SOC変化量から、新しい均等化処理時間を決定する。
以上のように、均等化処理の実施時間を組電池の充電状態の履歴に基づいて設定するので、実施時間を変更しない場合と比較して、SOCの低下し過ぎを防ぐことができ、次回車両起動時に必要なパワーが得られないような事象を防ぐことができる。
また、上記とは逆に、均等化処理の進行が遅い場合には、SOCの履歴を参照して、SOCの低下度合いが想定よりも小さい場合には、均等化処理の1回の実施時間を長く設定する。こうすることにより、実施時間を変更しない場合と比較して、均等化処理を効率よく実施できるため、均等化推定処理の回数を減らすことができ、例えば車両停止中の電池制御装置100の起動回数の削減による電気消費量削減、処理負荷の減少などに寄与できる。
電池制御装置100は、電池制御装置100の起動時に、複数の単電池111の充電状態のバラツキが所定値以上であるかどうかを診断する処理(以下、インバランス診断と称する)を実施している。インバランス診断は、以下の1.~3.の処理を行う。1.電池制御装置100の起動時に、各単電池111のSOCを、起動時の電圧(OCV)から読み出す。2.各単電池111のSOCの最高値と最低値を求める。3.最高値と最低値の差が閾値以上(例えば、SOC差>20%)の場合、インバランス診断の結果、異常と判定する。
しかし本実施形態による均等化推定処理の結果、均等化処理の実施を禁止した場合、均等化処理が不足して、次回の電池制御装置100の起動時にインバランス診断が発生する可能性がある。
インバランス診断が確定した場合、設定によっては車両起動不可となるケースもある。車両をなるべく動作させたい場合はインバランス診断よりも本実施形態による均等化推定処理の結果を優先すべきである。このため、電池制御装置100の起動時に、均等化処理を実施しなかったことが記憶部500に記憶されている場合は、複数の単電池111の充電状態のバラツキが所定値以上であるかどうかを診断する処理(インバランス診断)を実施しない、もしくは診断結果を無効とする。
以下に、図8を参照して具体例を説明する。図8は、組電池制御部150におけるインバランス診断の判定処理を示すフローチャートで、電池制御装置100の起動時に開始される。図8のステップ200で、図4、もしくは図6のステップ109で記憶部500に記憶されていた、均等化処理の実施に関する記憶情報を読み出す。図8のステップ201で、均等化処理の実施状況を判定する。均等化処理が実施されていなかった場合は、ステップ202へ進み、インバランス診断を実施しない。一方、均等化処理が実施されていた場合は、ステップ203へ進み、インバランス診断を実施する。
このように、インバランス診断が確定してしまい、車両が走行できなくなるような事態や、異常と判定されないことが明らかな場合のインバランス診断を回避できる。なお、この例では、電池制御装置100の起動時を例に説明したが、起動時に限定せず、インバランス診断が必要とされる所定動作時であればよい。
以上の各説明では単電池111のSOCを例に説明したが、SOCに限定せず単電池111の充電状態であればよい。単電池111の充電状態は、単電池111のSOCの他に、充電率、残容量、電圧のいずれかである。
また、図4、図6、図8のフローチャートで示したプログラムを、CPU、メモリなどを備えたコンピュータにより実行することができる。全部の処理、または一部の処理をハードロジック回路により実現してもよい。更に、このプログラムは、予め組電池制御部150等の記憶媒体に格納して提供することができる。あるいは、独立した記憶媒体にプログラムを格納して提供したり、ネットワーク回線によりプログラムを組電池制御部150等の記憶媒体に記録して格納することもできる。データ信号(搬送波)などの種々の形態のコンピュータ読み込み可能なコンピュータプログラム製品として供給してもよい。
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)電池制御装置100は、複数の単電池111を直列に接続した組電池110と、複数の単電池111の充電状態を均等化する均等化処理を実施する均等化処理部150bと、複数の単電池111の充電状態に基づいて、複数の単電池111を均等化処理を実施した場合の充電状態の推定値を算出する均等化推定部150aと、を備え、均等化処理部150bによる均等化処理の実施前に、均等化推定部150aにより算出した推定値が所定値未満の場合は均等化処理部150bによる均等化処理を実施しない。これにより、均等化処理を抑制して単電池の充電状態の低下を防ぐことができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない限り、本発明の技術思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
100 電池制御装置
110 組電池
111 単電池
112a、112b 単電池群
120 単電池管理部
121a、121b 単電池制御部
122 バイパス抵抗
123 バイパススイッチ
124 電圧検出回路
125 SW駆動回路
127 均等化回路
128 制御回路
130 電流検知部
140 電圧検知部
150 組電池制御部
150a 均等化推定部
150b 均等化処理部
160 信号通信手段
170 絶縁素子
200 車両制御部
300、310 リレー
400 インバータ
500 記憶部

Claims (7)

  1. 複数の単電池を直列に接続した組電池と、
    前記複数の単電池の充電状態を均等化する均等化処理を実施する均等化処理部と、
    前記複数の単電池の充電状態のバラツキ度合いが許容値を超過している場合に、前記複数の単電池を均等化処理を実施した場合の前記組電池の充電状態の推定値を算出する均等化推定部と、を備え、
    前記均等化処理部による前記均等化処理の実施前に、前記均等化推定部により算出した前記推定値が所定値未満の場合は前記均等化処理部による前記均等化処理を実施しない電池制御装置。
  2. 請求項1に記載の電池制御装置において、
    前記均等化推定部は、前記複数の単電池を前記均等化処理を実施した場合の各単電池の充電状態の推定低下量を算出し、前記算出した前記推定低下量に基づいて前記推定値を算出する電池制御装置。
  3. 請求項2に記載の電池制御装置において、
    前記均等化推定部は、前記複数の単電池から所定の機器供給される供給電力を該単電池の満充電容量で除して前記複数の単電池の充電状態の推定変化量を算出し、前記算出した前記推定変化量および前記推定低下量に基づいて前記推定値を算出する電池制御装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電池制御装置において、
    前記均等化処理部による前記均等化処理は、前記組電池の充放電が行われない期間に実施する電池制御装置。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電池制御装置において、
    前記均等化処理部は、前記均等化処理を実施する毎に前記組電池のSOCの履歴を記録し、前記均等化処理の実施前に、前記履歴に基づく該SOCの変化量が大きいほど短くなる時間を所定の時間に設定し、該所定の時間だけ前記均等化処理を実施する電池制御装置。
  6. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電池制御装置において、
    前記均等化処理を実施したかどうかを記憶する記憶部を備え、
    前記電池制御装置の起動時に、前記均等化処理を実施しなかったことが前記記憶部に記憶されている場合は、前記複数の単電池の充電状態のバラツキが所定値以上であるかどうかを診断する処理を実施しない、もしくは前記診断する処理の診断結果を無効とする電池制御装置。
  7. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電池制御装置において、
    前記充電状態は、前記単電池のSOC、充電率、残容量、電圧のいずれかである電池制御装置。
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