JP7111043B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

エンジン制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7111043B2
JP7111043B2 JP2019070396A JP2019070396A JP7111043B2 JP 7111043 B2 JP7111043 B2 JP 7111043B2 JP 2019070396 A JP2019070396 A JP 2019070396A JP 2019070396 A JP2019070396 A JP 2019070396A JP 7111043 B2 JP7111043 B2 JP 7111043B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
fuel ratio
regeneration
engine
filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019070396A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020169585A (ja
Inventor
貴志 中村
真一 中越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2019070396A priority Critical patent/JP7111043B2/ja
Publication of JP2020169585A publication Critical patent/JP2020169585A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7111043B2 publication Critical patent/JP7111043B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、排気中の微粒子物質を捕集するフィルタが排気通路に設けられたエンジンに適用されるエンジン制御装置に関する。
車載等のエンジンにおいて、排気中の微粒子物質を捕集するフィルタが排気通路に設けられたものがある。フィルタへの微粒子物質の堆積が進むと、フィルタが目詰まりを起こす。そのため、フィルタの堆積がある程度進行した場合には、堆積した微粒子物質を燃焼浄化するためのフィルタの浄化処理を行うことがある。
従来、特許文献1には、空燃比を理論空燃比よりもリーンとしたリーン燃焼運転と、空燃比を理論空燃比よりもリッチとしたリッチ燃焼運転と、を交互に行うことで、NOx吸蔵還元型の触媒装置を昇温するとともに、同触媒装置を硫黄被毒から回復させる技術が記載されている。上記のようなフィルタの浄化処理は、これと同様のリーン燃焼運転とリッチ燃焼運転との交互実施を通じて行うことが可能である。
特開2003-293832号公報
ところで、車載等のエンジンには、排気通路に設置された空燃比センサの測定結果に基づき、空燃比の目標値に対する実測値のずれを空燃比学習値として学習する空燃比学習制御を行うものがある。一方、上記のようなフィルタの昇温処理及び浄化処理は、通常は殆ど使用されない運転領域でしか実施できない場合がある。そうした場合の空燃比学習値は専ら、昇温処理や浄化処理を行う運転領域とは異なる運転領域で学習されることになる。そのため、学習されている空燃比学習値が、昇温処理や浄化処理を行う運転領域での適切な値からは乖離した値となっていることがある。そして、そうした状況の下で浄化処理が行われると、不適切な空燃比で燃焼が行われてエンジンのNOxやCOの排出量が大幅に増加する虞がある。また、フィルタにおける浄化処理中の微粒子物質の燃焼浄化の速度は、排気の酸素過剰率によって変化するため、浄化処理中の空燃比にずれがあると、浄化処理の実施期間に過不足が生じてしまう虞もある。
上記課題を解決するエンジン制御装置は、排気中の微粒子物質を捕集するフィルタが排気通路に設置されたエンジンに適用される。そして、同エンジン制御装置は、フィルタを昇温するための昇温処理を同フィルタの再生要求に応じて実施するとともに、フィルタに堆積した微粒子物質を燃焼浄化するための浄化処理を昇温処理の完了後に実施する。また、上記エンジン制御装置は、浄化処理を実施するエンジンの運転領域である再生実施領域においてエンジンが運転されているときに同再生実施領域の空燃比学習値である再生用空燃比学習値の学習を行う再生用空燃比学習処理を実施する。そして、上記エンジン制御装置は、フィルタの再生要求時に再生用空燃比学習値の学習が完了していない場合には、同再生用空燃比学習値の学習を行った後に浄化処理を実施している。
上記のように構成されたエンジン制御装置では、浄化処理を行うエンジンの運転領域での再生用空燃比学習値の学習が完了した状態で浄化処理が行われる。そのため、浄化処理中のエンジンの空燃比のずれが生じにくくなり、浄化処理中のエンジンの排気性状の悪化や浄化処理の実施期間の過不足を抑えられる。
エンジン制御装置の一実施形態の構成を模式的に示す図。 同エンジン制御装置における空燃比学習領域の設定態様を示すグラフ。 同エンジン制御装置におけるフィルタ再生制御に係る処理の流れを示すフローチャート。
以下、エンジン制御装置の一実施形態を、図1~図3を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、車両に搭載されるエンジン10は、ピストン11が往復動可能に収容された気筒12を備える。ピストン11は、コネクティングロッド13を介してクランク軸14に連結されている。そして、気筒12内でのピストン11の往復動がクランク軸14の回転運動に変換される。
気筒12には、同気筒12への空気の導入路である吸気通路15が接続されている。吸気通路15には、同吸気通路15を流れる空気の流量(吸入空気量GA)を検出するエアフローメータ16が設けられている。吸気通路15におけるエアフローメータ16よりも下流側の部分には、スロットルバルブ17が設けられている。また、吸気通路15におけるスロットルバルブ17よりも下流側の部分には、燃料噴射弁18が設置されている。燃料噴射弁18は、吸気通路15を流れる空気中に燃料を噴射することで、空気と燃料との混合気を形成する。
気筒12には、同気筒12に対して吸気通路15を開閉する吸気バルブ19が設けられている。また、気筒12には、吸気バルブ19の開弁に応じて吸気通路15から混合気が導入される。気筒12には、スパークにより気筒12内の混合気を点火して燃焼させる点火装置20が設置されている。
気筒12には、混合気の燃焼により生じた排ガスの排出路である排気通路21が接続されている。また、気筒12には、同気筒12に対して排気通路21を開閉する排気バルブ22が設けられている。排気通路21には、排気バルブ22の開弁に応じて気筒12内から排ガスが導入される。排気通路21には、排ガス中のCO、HCを酸化すると同時にNOxを還元する三元触媒装置23が設置されている。また、排気通路21における三元触媒装置23よりも下流側の部分には、微粒子物質を捕集するためのフィルタ24が設置されている。さらに、排気通路21における三元触媒装置23よりも上流側の部分には、排気通路21を流れるガスの酸素濃度を、すなわち混合気の空燃比ABYFを検出する空燃比センサ25が設置されている。
エンジン10を制御するエンジン制御装置としての電子制御ユニット27は、制御のための演算処理を実行する演算処理回路と、制御用のプログラムやデータを記憶したメモリと、を有したマイクロコンピュータとして構成されている。電子制御ユニット27には、上述のエアフローメータ16、空燃比センサ25、触媒流出ガス温センサ26の検出信号が入力されている。また、電子制御ユニット27には、クランク軸14の回転角であるクランク角θcを検出するクランク角センサ28の検出信号が入力されている。そして、電子制御ユニット27は、クランク角θcの検出結果からエンジン回転数NEを演算している。さらに、電子制御ユニット27には、車両の走行速度である車速Vを検出する車速センサ29、及びアクセルペダル30の操作量であるアクセル開度ACCを検出するアクセルポジションセンサ31の検出信号も入力されている。そして、電子制御ユニット27は、これらセンサの検出結果に基づき、スロットルバルブ17の開度、燃料噴射弁18の燃料噴射の量や時期、点火装置20のスパークの実施時期(点火時期)等を制御することで、車両の走行状況に応じてエンジン10の運転状態を制御している。
以上のように構成されたエンジン10では、排気中の微粒子物質をフィルタ24に捕集することで、微粒子物質の外気への放出を抑えている。こうしたフィルタ24は、捕集した微粒子物質が堆積して、目詰まりを起こすことがある。これに対して電子制御ユニット27は、エンジン10の運転状態からフィルタ24に堆積している微粒子物質の量であるPM堆積量を推定している。そして、電子制御ユニット27は、PM堆積量が既定の再生要求値以上となった場合、フィルタ24に堆積した微粒子物質を燃焼して浄化するためのフィルタ再生制御を行っている。フィルタ再生制御は、微粒子物質を燃焼可能な温度である再生可能温度T1までフィルタ24を昇温するためのエンジン10の制御処理である昇温処理と、フィルタ24に堆積した微粒子物質を燃焼して浄化するためのエンジン10の制御処理である浄化処理と、を通じて行われる。
昇温処理では、気筒12で燃焼する混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーンとしたリーン燃焼運転と、気筒12で燃焼する混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチとしたリッチ燃焼運転と、が交互に行われる。リーン燃焼運転では、酸素を多く含んだ排気が気筒12から排出され、リッチ燃焼運転では、未燃燃料を多く含んだ排気が気筒12から排出される。昇温処理では、リーン燃焼運転によって三元触媒装置23の内部を酸素濃度の高い酸化雰囲気としている。そして、その状態でリッチ燃焼運転を行って三元触媒装置23に未燃燃料を導入することで、三元触媒装置23内で未燃燃料を燃焼させている。これにより、三元触媒装置23から流出してフィルタ24に流入する排気の温度を高めて、その高温となった排気の熱でフィルタ24を昇温している。ちなみに、昇温処理でのリーン燃焼運転及びリッチ燃焼運転のそれぞれの燃料噴射量及び期間は、三元触媒装置23において、リーン燃焼運転により導入された酸素とリッチ燃焼運転により導入された未燃燃料とが過不足なく反応するように設定されている。そのため、昇温処理中にフィルタ24に流入する排気の排気空燃比は理論空燃比となる。
浄化処理は、昇温処理によって再生可能温度T1以上の温度にフィルタ24が昇温された状態で実施される。そして、浄化処理では、リーン燃焼運転により、余剰酸素を含んだ排気をフィルタ24に供給することで、同フィルタ24に堆積した微粒子物質を燃焼浄化している。なお、浄化処理においてリーン燃焼運転だけを行うと、フィルタ24の温度が再生可能温度T1未満に低下して、微粒子物質の燃焼浄化を継続できなくなる場合がある。そこで、本実施形態では、浄化処理においても、リーン燃焼運転とリッチ燃焼運転とを交互に行うことで、浄化処理中のフィルタ24の温度を再生可能温度T1以上に保持している。なお、浄化処理では、三元触媒装置23での未燃燃料の燃焼に際して酸素が余剰となるように、リーン燃焼運転及びリッチ燃焼運転のそれぞれの燃料噴射量及び期間が設定される。そのため、浄化処理中には、未燃燃料との反応で余剰した酸素が三元触媒装置23から流出するようになり、フィルタ24に流入する排気の排気空燃比は理論空燃比よりもリーン側の値となる。そして、これによりフィルタ24に供給された酸素が微粒子物質と反応することで、同フィルタ24に堆積した微粒子物質が燃焼浄化されるようになる。こうした浄化処理でのリーン燃焼運転は、昇温処理でのリーン燃焼運転よりも、リーン側の空燃比で行われる。このように本実施形態での浄化処理は、フィルタ24に堆積した微粒子物質の浄化と同時に、フィルタ24を保温する処理となっている。
ちなみに、電子制御ユニット27は、浄化処理中のフィルタ24での微粒子物質の燃焼速度を推定し、その推定結果からPM堆積量の値を更新している。そして、電子制御ユニット27は、PM堆積量が既定の再生完了判定値まで低下したときに浄化処理を終了している。
なお、上記のような昇温処理、及び浄化処理を効率的に実施可能なエンジン10の運転領域は限られている。そのため、電子制御ユニット27は、昇温処理及び浄化処理を効率的に実施可能な運転領域である再生実施領域にエンジン10の動作点を変更した上で、昇温処理及び浄化処理を行っている。なお、本実施形態の適用対象となるエンジン10では、再生実施領域は、低負荷高回転の運転領域となっている。
一方、本実施形態のエンジン制御装置において電子制御ユニット27は、空燃比学習制御により空燃比の制御精度を高めている。空燃比学習制御では、空燃比センサ25の空燃比の検出結果に基づき、空燃比の定常偏差の補償に必要な燃料噴射量の補正値である空燃比学習値の学習が行われる。空燃比学習値の学習は、空燃比の制御目標値と空燃比センサ25の空燃比の検出値との差が次第に縮小していくように空燃比学習値の値を更新することで行われる。なお、本実施形態では、エンジン回転数NE及びエンジン負荷率KLに応じて区分けされた複数の学習領域毎にそれぞれ個別に空燃比学習値の学習を行っている。
図2に、本実施形態における学習領域の設定態様を示す。同図に示すように、本実施形態では、領域A~領域Fの6つの学習領域が設定されている。なお、同図には、エンジン10の最適燃費動作線と上述の再生実施領域とが併せ示されている。最適燃費動作線は、エンジン10の軸出力に対して燃料消費量が最小となる動作点の集合を示している。同図に示すように、本実施形態の場合、再生実施領域は、最適燃費動作線から大きく離れた領域となっている。
電子制御ユニット27は、可能な限り、最適燃費動作線上の動作点で運転が行われるようにエンジン制御を行っている。そのため、領域A~領域Fの空燃比学習値の学習は、最適燃費動作線の近傍の領域で行われることが多くなる。一方、同一の学習領域内でも、エンジン回転数NEやエンジン負荷率KLによって、空燃比の定常偏差の大きさに違いがある場合がある。そのため、各領域A~Fの空燃比学習値は、最適燃費動作線から離れた再生実施領域では、適切な値とならないことがある。
そうした場合には、昇温処理や浄化処理の実施中の空燃比の制御精度が悪化して、COやNOxの排出量が増加する虞がある。特に浄化処理でのリーン燃焼運転は、昇温処理でのリーン燃焼運転よりもリーン側の空燃比で行われおり、空燃比のずれが燃焼の悪化に繋がりやすい。そのため、空燃比にずれが生じた状態でフィルタ24の再生が行われた場合の浄化処理中のCOやNOxの排出量の増加は、昇温処理中よりも大きくなる傾向がある。
なお、エンジンの機種によっては、最適燃費動作線の近傍の領域でフィルタ24の再生を行うものもある。こうしたエンジンであっても、最適燃費動作線から離れた運転領域で空燃比学習値の学習が行われる場合があり、そうした場合には、再生実施領域では適切でない値が空燃比学習値として学習されてしまう場合がある。
さらに、浄化処理中のフィルタ24における微粒子物質の燃焼速度は、排気の酸素過剰率に、ひいては気筒で燃焼する混合気の空燃比に依存する。そのため、浄化処理中の空燃比にずれが生じれば、PM堆積量の推定値にもずれが生じてしまい、浄化処理の実施期間に過不足が生じる虞もある。
そこで、本実施形態では、上述の各領域A~領域Fの空燃比学習値とは別に、エンジン10が再生実施領域で運転されているときに、再生実施領域の空燃比学習値の学習を行っている。なお、本実施形態では、再生実施領域では、燃料噴射量に対して、空燃比学習値による補正に併せて、再生用学習値による補正を行うようにしている。そして、再生実施領域でのエンジン10の運転中に、空燃比学習値の更新を停止した上で、空燃比の制御目標値と空燃比センサ25の空燃比の検出値との差が次第に縮小していくように再生用学習値の値を更新することで、同再生用学習値の学習を行っている。こうして学習された再生用学習値は、再生実施領域における空燃比の定常偏差と通常の空燃比学習値との差分に相当する値となる。こうした本実施形態では、空燃比学習値と再生用学習値との合計が、再生実施領域における空燃比学習値に相当する値となっている。
なお、上述のように本実施形態のエンジン制御装置では、再生実施領域が最適燃費動作線から離れた領域に設定されている。そのため、成り行きでエンジン制御を行った場合、再生実施領域における再生用学習値の学習を実施する機会が得られにくくなる。そこで、本実施形態では、再生用学習値の学習が完了しておらず、かつ再生実施領域でのエンジン10の運転が可能な状況にある場合には、エンジン10を強制的に再生実施領域で運転して、再生用学習値の学習を行うようにしている。具体的には、エンジン10のアイドル運転時に再生用学習値の学習が完了していない場合には、アイドル運転中のエンジン回転数NEの目標値である目標アイドル回転数を通常よりも高い回転数に設定している。そしてこれにより、エンジン10を強制的に再生実施領域で運転して、再生用学習値の学習を行っている。
こうした場合にも、フィルタ24の再生が要求されるまでに再生用学習値の学習を完了できない場合がある。そこで、本実施形態では、フィルタ24の再生要求時に再生用学習値の学習が完了していない場合には、昇温処理の実行中に再生用学習値の学習を行い、その学習が完了した後に浄化処理を実施するようにしている。
図3のフローチャートには、エンジン10の運転中におけるフィルタ再生制御に係る電子制御ユニット27の処理の流れが示されている。上述のように、エンジン10の運転中に電子制御ユニット27は、フィルタ24のPM堆積量を推定しており、その推定したPM堆積量が再生要求値以上となったか否かを判定している(S100)。
PM堆積量が再生要求値以上となると(S100:YES)、ステップS110に処理を進められ、そのステップS110において、再生実施領域へのエンジン動作点の移行処理が実施される。再生実施領域へのエンジン動作点の移行は、既定のフィルタ再生実施条件が成立したときに行われる。フィルタ再生実施条件は、エンジン10を再生実施領域で運転可能な状況にあり、かつ空燃比学習値の学習が完了している場合に成立する。
再生実施領域へのエンジン動作点の移行がなされると、ステップS120において、昇温処理が開始される。昇温処理は、再生用学習値の学習が完了し(S130:YES)、かつフィルタ24の温度が再生可能温度T1以上となる(S140:YES)まで継続される。なお、昇温処理の実施中、再生用学習値の学習が完了していない場合(S130:NO)、その学習が完了するまで、ステップS150において再生用学習値の更新が行われる。
ステップS120での昇温処理の開始後、再生用学習値の学習が完了(S130:YES)、かつフィルタ24の温度が再生可能温度T1以上となると(S140:YES)、ステップS160に処理が進められる。そして、そのステップS160において、昇温処理が終了されるとともに、浄化処理が開始される。このように本実施形態では、浄化処理は、再生用学習値の学習が完了した状態で実施されるようになっている。その後、PM堆積量が再生完了判定値以下に低下すると(S170:YES)、ステップS190において浄化処理が終了されて、ステップS100に処理が戻される。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態では、昇温処理及び浄化処理を行うエンジン10の運転領域である再生実施領域においてエンジン10が運転されているときに再生用学習値の学習を行っている。そして、空燃比学習値と再生用学習値との合計を、再生実施領域における空燃比学習値である再生用空燃比学習値として求めている。こうした本実施形態では、昇温処理や浄化処理の実施中は、再生実施領域で学習された空燃比学習値により燃料噴射量の補正が行われる。そのため、最適燃費動作線から離れた再生実施領域での昇温制御、浄化制御の実施中も、空燃比を精度良く制御することが可能となる。そして、その結果、昇温処理及び浄化処理の実施中に、空燃比のずれにより、NOxやCOの排出量の増加といった排気性状の悪化が生じにくくなる。また、空燃比のずれにより、浄化処理中のPM堆積量の推定結果にずれが生じて、浄化処理の実施期間に過不足が生じる事態にもなりにくくなる。
さらに、本実施形態では、フィルタ24の再生要求時に再生用学習値の学習が完了していない場合には、昇温処理と並行して再生用学習値の学習を行っている。そして、その学習を完了した後に浄化処理を実施している。浄化処理の実施中は、昇温処理の実施中に比べて空燃比のずれが排気性状の悪化に繋がりやすい。そのため、浄化処理の実施中だけでも空燃比の制御精度を確保できれば、排気性状の悪化は許容可能なレベルに留められる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、フィルタ24の再生要求時に再生用学習値の学習が完了していない場合には、昇温処理と並行して再生用学習値の学習を行っていたが、再生用学習値の学習の完了後に昇温制御を実施するようにしてもよい。
・上記実施形態では、再生実施領域でのエンジン10の運転中に、同再生実施領域の空燃比学習値である再生用空燃比学習値と通常の空燃比学習値との差分を再生用学習値として学習していた。そして、通常の空燃比学習値と再生用学習値との合計を、再生用空燃比学習値として用いるようにしていた。こうした通常の空燃比学習値との差分である再生用学習値の代わりに、再生用空燃比学習値そのものの学習を、再生実施領域でのエンジン10の運転中に行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、浄化処理においてリーン燃焼運転とリッチ燃焼運転とを交互に行うようにしていた。そしてこれにより、フィルタ24を保温しつつ、同フィルタ24に堆積した微粒子物質を燃焼浄化するようにしていた。こうした浄化処理を、リッチ燃焼運転を行わずにリーン燃焼運転を継続することで行うようにしてもよい。こうした場合も、浄化処理により、フィルタ24に堆積した微粒子物質を燃焼浄化することは可能である。
10…エンジン、11…ピストン、12…気筒、13…コネクティングロッド、14…クランク軸、15…吸気通路、16…エアフローメータ、17…スロットルバルブ、18…燃料噴射弁、19…吸気バルブ、20…点火装置、21…排気通路、22…排気バルブ、23…三元触媒装置、24…フィルタ、25…空燃比センサ、26…触媒流出ガス温センサ、27…電子制御ユニット、28…クランク角センサ、29…車速センサ、30…アクセルペダル、31…アクセルペダルセンサ。

Claims (1)

  1. 排気中の微粒子物質を捕集するフィルタが排気通路に設置されたエンジンに適用されて、微粒子物質を燃焼可能な温度まで前記フィルタを昇温するための前記エンジンの制御処理である昇温処理を同フィルタの再生要求に応じて実施するとともに、前記フィルタに堆積した微粒子物質を燃焼浄化するための前記エンジンの制御処理である浄化処理を前記昇温処理の完了後に実施するエンジン制御装置において、
    前記浄化処理を実施する前記エンジンの運転領域である再生実施領域において前記エンジンが運転されているときに同再生実施領域の空燃比学習値である再生用空燃比学習値の学習を行う再生用空燃比学習処理を実施するとともに、
    前記フィルタの再生要求時に前記再生用空燃比学習値の学習が完了していない場合には、同再生用空燃比学習値の学習を行った後に前記浄化処理を実施する
    エンジン制御装置。
JP2019070396A 2019-04-02 2019-04-02 エンジン制御装置 Active JP7111043B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019070396A JP7111043B2 (ja) 2019-04-02 2019-04-02 エンジン制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019070396A JP7111043B2 (ja) 2019-04-02 2019-04-02 エンジン制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020169585A JP2020169585A (ja) 2020-10-15
JP7111043B2 true JP7111043B2 (ja) 2022-08-02

Family

ID=72745798

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019070396A Active JP7111043B2 (ja) 2019-04-02 2019-04-02 エンジン制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7111043B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002317621A (ja) 2001-04-19 2002-10-31 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の排気浄化装置
JP2005090275A (ja) 2003-09-12 2005-04-07 Toyota Motor Corp 内燃機関の空燃比制御装置
JP2007023789A (ja) 2005-07-12 2007-02-01 Denso Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2016223336A (ja) 2015-05-28 2016-12-28 いすゞ自動車株式会社 排気浄化装置、制御装置及び、制御方法
JP2018105197A (ja) 2016-12-26 2018-07-05 トヨタ自動車株式会社 内燃機関装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002317621A (ja) 2001-04-19 2002-10-31 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の排気浄化装置
JP2005090275A (ja) 2003-09-12 2005-04-07 Toyota Motor Corp 内燃機関の空燃比制御装置
JP2007023789A (ja) 2005-07-12 2007-02-01 Denso Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2016223336A (ja) 2015-05-28 2016-12-28 いすゞ自動車株式会社 排気浄化装置、制御装置及び、制御方法
JP2018105197A (ja) 2016-12-26 2018-07-05 トヨタ自動車株式会社 内燃機関装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020169585A (ja) 2020-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110821701B (zh) 内燃机的控制装置及控制方法
JP6582409B2 (ja) 排気浄化システム
CN113107642B (zh) 内燃机的控制装置及控制方法
JP2009203940A (ja) 触媒の劣化を診断するための装置及び方法
JP4463144B2 (ja) 内燃機関の排ガス浄化装置
US10677136B2 (en) Internal combustion engine control device
KR101734263B1 (ko) 람다 센서의 피독 제거 장치 및 방법
JP5229400B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2016133064A (ja) 排気浄化システム
JP7140013B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP7111043B2 (ja) エンジン制御装置
JP6418014B2 (ja) 排気浄化システム
JP6432411B2 (ja) 排気浄化システム
WO2016143902A1 (ja) 排気浄化システム及び排気浄化システムの制御方法
CN109555612B (zh) 内燃机的控制装置和控制方法
WO2016117568A1 (ja) 排気浄化システム及びNOx浄化能力回復方法
JP2007177641A (ja) エンジンの制御装置
JP4512519B2 (ja) 内燃機関の排ガス浄化装置
JP6604034B2 (ja) 排気浄化装置
JP7061146B2 (ja) 内燃機関の排ガス浄化装置
CN110872974B (zh) 内燃机的控制装置及方法
JP7155726B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP6866814B2 (ja) 排気浄化装置
JP2020128732A (ja) エンジン制御装置
JP2016166540A (ja) 排気浄化システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220623

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220704

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7111043

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151