JP7110969B2 - 転炉吹錬制御装置、転炉吹錬制御方法およびプログラム - Google Patents

転炉吹錬制御装置、転炉吹錬制御方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、転炉吹錬制御装置、転炉吹錬制御方法およびプログラムに関する。
転炉吹錬では、吹止め時の溶鋼成分濃度(例えば炭素濃度)や溶鋼温度を目標値に的中させるために、スタティック制御とダイナミック制御とを組み合わせた吹錬制御が行われている。スタティック制御では、吹錬開始前に物質収支や熱収支に基づいた数式モデルなどを用いて上記の目標を達成するための吹込み酸素量や各種副原料の投入量を決定する。ダイナミック制御では、吹錬中にサブランスを用いて測定された溶鋼成分濃度や溶鋼温度に基づいて同様の計算が実行され、吹込み酸素量や各種副原料の投入量が修正される。
ここで、特許文献1には、転炉吹錬時における排ガス成分および排ガス流量を定期的に測定し、これらの測定値と操業条件とに基づいて推定される脱りん速度定数を用いて吹錬中の溶鋼中りん濃度を逐次推定する技術が記載されている。このような推定の結果に応じて操業条件を変更することによって、吹止め時の溶鋼中りん濃度の制御精度を高めることができる。
また、特許文献2には、石灰投入量計算式または石灰投入量計算手順を表す関数を用いて吹止め時の溶鋼中りん濃度を適切に制御する技術が記載されている。関数は、溶鋼温度、溶鋼中りん濃度、溶鋼中炭素濃度、およびその他の操業要因を表す項と、吹錬のチャージごとに更新される学習項とを含み、学習項を逐次更新することによって、精度よく適切な石灰投入量を算出し、溶鋼中りん濃度を適切に制御することができる。
特開2013-23696号公報 特開2000-309817号公報
近年、転炉吹錬を含む一次精錬工程では、スラグ発生量抑制へのニーズが高くなっている。スラグの主な発生源の1つは、吹錬初期に投入される生石灰などの媒溶材である。媒溶材は、以下に示すような脱りん反応に用いられるCaOの供給源である。従って、吹錬初期に溶鋼中のりん濃度が精度よく推定できていれば、必要十分な量の媒溶材を投入することによってスラグ発生量を最低限に抑制することができる。
3(CaO)+5(FeO)+2[P]=(3CaO・P)+5[Fe]
※()はスラグ内、[]は溶銑内を示す
しかしながら、上記の特許文献1に記載された技術は、吹錬の開始後に排ガス成分および排ガス流量の測定値を用いて溶鋼中りん濃度を逐次推定するものであるため、吹錬初期における媒溶材の投入量を適正化するためには利用できない。また、上記の特許文献2に記載された技術は、学習項に相当する誤差が各チャージで同様に発生することを前提にしている。つまり、各チャージにおいて誤差の値が変動する場合には、この技術を用いても石灰投入量や溶鋼中りん濃度を精度よく制御することは難しい。
そこで、本発明は、吹錬開始前の時点における溶鋼中りん濃度の予測精度を向上させることが可能な転炉吹錬制御装置、転炉吹錬制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明のある観点によれば、転炉で吹錬処理される溶銑に関する溶銑データ、および転炉に投入される副原料に関する副原料データを転炉における吹錬処理時の溶鋼中りん濃度に関連付ける関数に、転炉における過去の吹錬処理時の溶鋼中りん濃度の予測値および実績値を含む予測実績データに基づいて学習される補正項を加えることによって溶鋼中りん濃度の予測値を算出する予測値算出手段と、補正項を状態空間モデルで表現し、状態空間モデルに対して予測実績データに含まれる予測値と実績値との差分を観測値とするカルマンフィルタを適用することによって補正項を算出する補正項算出手段とを備える転炉吹錬制御装置が提供される。
上記の構成によれば、溶鋼中りん濃度の予測値を算出するための補正項の学習を逐次実行することができ、補正項に含まれる本質的なプロセス変動の影響とノイズとを区別することができる。従って、吹錬開始前の時点における溶鋼中りん濃度の予測精度を向上させることができる。
本発明の別の観点によれば、転炉で吹錬処理される溶銑に関する溶銑データ、および転炉に投入される副原料に関する副原料データを転炉における吹錬処理時の溶鋼中りん濃度に関連付ける関数に、転炉における過去の吹錬処理時の溶鋼中りん濃度の予測値および実績値を含む予測実績データに基づいて学習される補正項を加えることによって溶鋼中りん濃度の予測値を算出する予測値算出工程と、補正項を状態空間モデルで表現し、状態空間モデルに対して予測実績データに含まれる予測値と実績値との差分を観測値とするカルマンフィルタを適用することによって補正項を算出する補正項算出工程とを含む転炉吹錬制御方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る転炉吹錬制御装置を含む精錬設備の概略的な構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る転炉吹錬制御方法の工程を概略的に示すフローチャートである。 図2に示された方法を実行するときのタイムチャートの一例である。 本発明の一実施形態における状態空間モデルの効果について説明するためのグラフである。 本発明の一実施形態における状態空間モデルの効果について説明するためのグラフである。 本発明の一実施形態における状態空間モデルの効果について説明するためのグラフである。 本発明の一実施形態における媒溶材投入量の適正化について説明するためのグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
これから説明する本発明の一実施形態では、転炉における溶銑の吹錬処理(転炉吹錬)において、吹錬処理の開始前の時点で、モデル式を用いて吹錬処理時の溶鋼中りん濃度の予測値を算出する。ここで、本明細書において、吹錬処理時は、吹錬処理の開始後、吹錬処理の終了(吹止め)までの間を意味し、溶鋼中りん濃度の予測値は、この間の任意の時点を対象にして算出される。具体的には、例えば、後述する中間サブランス測定の時点における溶鋼中りん濃度の予測値が算出されてもよいし、吹止め時の溶鋼中りん濃度の予測値が算出されてもよい。
また、溶鋼中りん濃度の予測値を算出する過程では、転炉における過去の吹錬処理時の溶鋼中りん濃度の実績値が参照されるが、この実績値についても、吹錬処理時の任意の時点で測定されたものを利用することができる。従って、例えば、中間サブランス測定の時点における溶鋼中りん濃度の実績値が利用可能であれば、吹止め時の溶鋼中りん濃度の実績値は必ずしも必要ではない。従って、以下で説明する本発明の一実施形態は、吹止め時に溶鋼成分濃度や溶鋼温度を測定せずに出鋼する、いわゆるダイレクトタップが採用される場合でも利用可能である。
(システム構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る転炉吹錬制御装置を含む精錬設備の概略的な構成を示す図である。図1に示されるように、精錬設備1は、転炉設備10と、計測制御装置20と、転炉吹錬制御装置30とを含む。このうち、転炉設備10は、転炉11と、上吹きランス12と、投入装置13とを含む。転炉設備10では、転炉11の炉口から挿入された上吹きランス12が溶銑111に供給する酸素ガスによって、一次精錬の脱炭処理が行われる。脱炭処理を経た溶銑111は、溶鋼112として次工程に送られる。また、脱炭処理では、溶銑111内のりんおよびケイ素も酸素ガス121、またはスラグ113に含まれる副原料と反応し、スラグ113中に取り込まれて安定化する。投入装置13は、スラグ113を構成する生石灰などを含む副原料131を転炉11内に投入する。なお、副原料131が粉体である場合は、上吹きランス12を用いて酸素ガス121とともに吹き込むことも可能である。
計測制御装置20は、転炉設備10における精錬処理に関する各種の計測、および精錬処理の制御を実行する。具体的には、計測制御装置20は、サブランス21と、酸素供給装置22と、副原料投入制御装置23とを含む。サブランス21は、上吹きランス12とともに転炉11の炉口から挿入され、先端に設けられた測定装置を脱炭処理中の所定のタイミングで溶鋼112に浸漬させることによって、炭素濃度およびりん濃度を含む溶鋼112の成分濃度、および溶鋼112の温度(以下、溶鋼温度ともいう)などを測定する。吹錬中におけるサブランス21を用いた測定を、本明細書では中間サブランス測定という。サブランス測定の結果は、転炉吹錬制御装置30に送信される。酸素供給装置22は、上吹きランス12に酸素ガス121を供給する。供給される酸素ガス121の流量は調節可能である。副原料投入制御装置23は、投入装置13による副原料131の投入を制御する。具体的には、副原料投入制御装置23は、副原料131の投入のタイミングおよび投入量を制御する。上記の酸素供給装置22および副原料投入制御装置23の動作は、いずれも、転炉吹錬制御装置30から受信される制御信号に従って実行される。
転炉吹錬制御装置30は、通信部31と、演算部32と、記憶部33と、入出力部34とを含む。通信部31は、計測制御装置20の各要素と有線または無線で通信する各種の通信装置であり、計測制御装置20において得られた測定結果を受信するとともに、計測制御装置20に制御信号を送信する。演算部32は、プログラムに従って各種の演算を実行する演算装置であり、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、およびROM(Read Only Memory)によって構成される。プログラムは、ROMまたは記憶部33に格納される。上記の転炉吹錬制御装置30において、演算部32は、プログラムに従って動作することによって、溶鋼中りん濃度予測部321、補正項算出部322および媒溶材量修正部323として機能する。記憶部33は、各種のデータを格納することが可能なストレージであり、溶銑・副原料データ331、予測実績データ332、目標データ333、およびパラメータ334が格納される。これらのデータは、例えば初期データとして格納されるのに加えて、演算部32における演算の結果に従って随時更新される。入出力部34は、ディスプレイまたはプリンタなどの出力装置と、キーボード、マウス、またはタッチパネルなどの入力装置とを含む。出力装置は、例えば、溶鋼中りん濃度予測部321によって予測された吹錬中の溶鋼中りん濃度などの値を出力する。入力装置は、例えば、媒溶材量修正部323が実行する制御に関する指示入力を取得する。
上記の転炉吹錬制御装置30において、記憶部33に格納される溶銑・副原料データ331は、転炉11で吹錬処理される溶銑111に関する溶銑データと、転炉11に投入される副原料131に関する副原料データとを含む。溶銑データは、例えばチャージごとの初期の溶銑重量、溶銑成分(炭素、ケイ素、りん、およびマンガンなど)の濃度、溶銑温度、溶銑率などを含む。また、副原料データは、副原料131の成分やチャージごとの投入量などを含む。上述の通り、本実施形態では吹錬処理の開始前の時点で吹錬処理時の溶鋼中りん濃度の予測値を算出するため、溶銑データおよび副原料データは、新たに溶鋼中りん濃度の予測値が算出されるチャージにおける予定値を含む。予測実績データ332は、転炉11における過去の吹錬処理時の溶鋼中りん濃度の予測値および実績値を含む。目標データ333は、例えば中間サブランス測定の時点、または吹止め時などにおける溶銑111(または溶鋼112)中の成分濃度および温度などの目標値を含む。パラメータ334は、後述する溶鋼中りん濃度の予測値を算出するためのモデル式のパラメータを含む。
演算部32では、本実施形態における予測値算出手段である溶鋼中りん濃度予測部321が、記憶部33から読み込んだ溶銑・副原料データ331および予測実績データ332に基づいて、吹錬処理時の溶鋼中りん濃度の予測値を算出する。具体的には、溶鋼中りん濃度予測部321は、溶銑・副原料データ331を吹錬処理時の溶鋼中りん濃度に関連付ける関数に補正項を加えることによって、溶鋼中りん濃度の予測値を算出する。補正項算出部322は、後述するように、溶鋼中りん濃度の予測値の算出に用いられる補正項を状態空間モデルで表現し、この状態空間モデルに対して予測実績データに含まれる溶鋼中りん濃度の予測値と実測値との差分を観測値とするカルマンフィルタを適用することによって補正項を算出する。また、演算部32では、本実施形態における投入量修正手段である媒溶材量修正部323が、溶鋼中りん濃度予測部321によって算出された溶鋼中りん濃度の予測値に基づいて、副原料131に含まれるCaO含有副原料、具体的には生石灰などの媒溶材の投入量を、溶銑・副原料データ331に含まれる予定値からより適正な値に修正する。
(工程の概要)
図2は、本発明の一実施形態に係る転炉吹錬制御方法の工程を概略的に示すフローチャートである。図示された工程は、転炉11における吹錬処理の開始前に実行される。図示された例では、まず、転炉吹錬制御装置30の溶鋼中りん濃度予測部321が、記憶部33から溶銑・副原料データ331および予測実績データ332を読み込む(ステップS11,S12)。ここで、補正項算出部322が、読み込まれた予測実績データ332に基づいて、溶鋼中りん濃度予測のための補正項を算出する(ステップS13)。次に、溶鋼中りん濃度予測部321は、算出された補正項を用いて溶鋼中りん濃度の予測値を算出する(ステップS14)。次に、媒溶材量修正部323が、目標データ333に含まれる溶鋼中りん濃度の目標値と、溶鋼中りん濃度予測部321によって算出された溶鋼中りん濃度の予測値とに基づいて媒溶材の投入量を修正する(ステップS15)。修正された投入量を含む制御信号は、通信部31を介して副原料投入制御装置23に送信される。その後、吹錬処理の初期において、修正された投入量に従って副原料投入制御装置23が副原料131として生石灰などの媒溶材を投入する。
図3は、図2に示された処理を実行するときのタイムチャートの一例である。図示された例では、n回目のチャージ(n=1,2,・・・)において中間サブランス測定の時点における溶鋼中りん濃度の予測値が算出され、また中間サブランス測定において溶鋼中りん濃度の実測値が取得される。n回目のチャージにおいて中間サブランス測定(ステップS21)が実行されると、溶鋼中りん濃度の実測値が取得され、n+1回目のチャージを対象として、図2に示したような一連の工程が実行可能になる。具体的には、補正項算出部322が補正項を算出し(ステップS22)、算出された補正項を用いて溶鋼中りん濃度予測部321がn+1回目のチャージにおける中間サブランス測定の時点における溶鋼中りん濃度の予測値を算出する(ステップS23)。
次に、媒溶材量修正部323が媒溶材の投入量を修正する(ステップS24)ことによって、n+1回目のチャージにおける媒溶材の適正な投入量が設定される。一連の工程は、上記のステップS24がn+1回目のチャージにおける媒溶材の投入より前に終了するように実行されればよい。従って、図示された例ではn回目のチャージにおける中間サブランス測定(ステップS21)の直後にステップS22以降の工程が開始されているが、これらの工程はn回目のチャージの吹錬処理が終了してから開始されてもよい。あるいは、ステップS24までの工程がn回目のチャージの吹錬処理が終了する前に終了していてもよい。
以下、本実施形態において溶鋼中りん濃度の予測値の算出に用いられるモデル式ならびに補正項、および予測値に基づく媒溶材投入量の適正化について、さらに具体的に説明する。
(モデル式)
本実施形態では、溶鋼中りん濃度(以下、[P](%)とも表記する)の時間変化が、以下の式(1)の一次反応式で表されるものとする。なお、[P]ini(%)は[P]の初期値(溶銑中りん濃度)、k(sec-1)は脱りん速度定数を表す。
Figure 0007110969000001
式(1)より、吹錬処理の開始からt秒後の[P]は、以下の式(2)で表される。ただし、脱りん速度定数kは、式(3)に示すように、例えば溶銑・副原料データ331に含まれるような操業要因Xを説明変数とする重回帰式によって表されるものとする。なお、αは回帰係数を表す。
Figure 0007110969000002
上記の式(2)は、溶銑・副原料データ331を吹錬処理時の溶鋼中りん濃度[P]に関連付ける関数の例である。本実施形態では、以下の式(4)に示されるように、この関数に補正項(学習項)βを加えることによって、溶鋼中りん濃度[P]の予測値の精度を向上させる。
Figure 0007110969000003
上記で図3に示したようなチャージの継続性を考慮した場合、式(4)における補正項βは、一種の時系列データとみなすことができる。そこで、本実施形態では、時系列データのモデリング手法の1つである状態空間モデルで補正項βを表現する。状態空間モデルは、連続的であるか離散的であるか、周期的であるか否か、単変量であるか多変量であるか、定常的であるか非定常的であるかを問わず、様々な時系列データに適用できる広範な統計モデルの枠組みであり、時系列データの増減を例えばトレンド、季節変動、回帰変動などの要素に分解できるという特徴をもつ。本実施形態で扱う補正項βは非定常的であると考えられるが、上記の通り状態空間モデルを適用することが可能である。一方、他の一般的な時系列データのモデリング手法である自己回帰モデルは、解析対象のデータが定常的であることを前提としているため、非定常的であると考えられる補正項βに適用するのは容易ではない(変数変換や差分処理によって定常化する必要が生じる)。また、自己回帰モデルでは時系列データの増減を分解することが困難である。
状態空間モデルでは、状態方程式および観測方程式の2つの方程式を用いる。測定されない量(状態量)を表すのが状態方程式であり、状態量に観測誤差が加えられた観測方程式によって観測値が得られるという考え方である。状態方程式および観測方程式がいずれも線形であり、かつ観測誤差が正規分布であると仮定できる場合には、観測値の時系列データを用いて状態量を修正するカルマンフィルタというアルゴリズムが確立されている。本実施形態では、補正項βを状態量とし、過去の吹錬処理時における溶鋼中りん濃度[P]の予測値と実績値との差分を観測値(状態量に測定誤差を加えた値)としてカルマンフィルタを適用することによって補正項βを精度よく予測する。
上述のように、状態空間モデルは、時系列データの増減を要素に分解できるという特徴をもつ。より具体的には、状態空間モデルの定式化では状態量という概念が用いられ、状態量にノイズを加えたものを観測値としているため、予測誤差に含まれる状態量とノイズとを区別することが可能になる。従って、本実施形態では、状態空間モデルで表現された補正項βをカルマンフィルタを用いて精度よく予測することによって、補正項βに対応する予測誤差を本質的なプロセス変動に起因する要素とノイズ要素とに分解することができる。本質的なプロセス変動に起因する要素については、当該要素の変動と具体的な操業要因の変動とを関連付けることによって、予測誤差と操業要因との関係を明確化することもできる。
(カルマンフィルタの概要)
カルマンフィルタは、対象プロセスのダイナミクスが線形の状態空間モデルに従う場合に、観測値からモデル内部の状態量を逐次的に推定する手法である。本実施形態では、式(4)における補正項βの状態空間モデルが線形であると仮定しているため、カルマンフィルタの適用が可能である。カルマンフィルタは、以下の式(5)で表されるような線形ガウス状態空間モデルを対象にする。なお、xは状態量ベクトル、yは観測値ベクトル、Fは時変のn×m行列、Gは時変のn×1行列、Hは時変のn×m行列、Rはn次元ベクトル空間を表す。
Figure 0007110969000004
上記の式(5)において、vはシステムノイズ、wは観測ノイズと呼ばれる。本実施形態では、vおよびxについて、以下の式(6)のような多次元正規分布に従うものとする。なお、N(0,Q)は平均0、分散共分散行列Qの多次元正規分布、N(0,R)は平均0、分散共分散行列Rの多次元正規分布を表す。以下、Qをシステムノイズの分散共分散行列、Rを観測ノイズの分散共分散行列ともいう。
Figure 0007110969000005
カルマンフィルタのアルゴリズムでは、上記のような状態空間モデルにおいて、状態量ベクトルの推定値の初期値x0|0および状態量ベクトルの推定値の誤差分散共分散行列の初期値V0|0を与えた上で、以下で説明するような予測およびフィルタリングの手順を逐次的に繰り返す。
まず、予測の手順では、以下の式(7)に示されるように、時刻(t-1)における状態量ベクトルの推定値xt-1|t-1および状態量ベクトルの推定値の誤差分散共分散行列Vt-1|t-1を用いて、時刻tにおけるそれぞれの予測値xt|t-1およびVt|t-1を算出する。
Figure 0007110969000006
次に、フィルタリングの手順では、以下の式(8)に示されるように、時刻tにおける状態量ベクトルの推定値の誤差分散共分散行列の修正値Vt|tおよびカルマンゲインKを算出する。
Figure 0007110969000007
さらに、上記の式(8)で算出されたカルマンゲインKと、時刻tにおける観測値ベクトルyとを用いて、上記の式(7)で算出された時刻tにおける状態量ベクトルの予測値xt|t-1の修正値xt|tを、以下の式(9)に示されるように算出することができる。
Figure 0007110969000008
なお、上記の式(5)~式(9)は、カルマンフィルタを利用した状態推定で利用される数式の一例である。カルマンフィルタは状態推定の手法として既に広く利用されており、利用される具体的な数式についても、上記の例には限られず様々なものが知られている。これらの他の例についても、当然に本実施形態において適用することが可能である。
(状態量をランダムウォークさせる場合)
上述のように、本実施形態では、溶鋼中りん濃度の予測値を算出するための式(4)における補正項βを状態空間モデルで表現し、この状態空間モデルに対してカルマンフィルタを適用することによって補正項βを算出する。
ここで、式(5)において、以下の式(10)のような設定を考える。
Figure 0007110969000009
この設定は、状態量と観測値が単変量で、状態量の状態遷移がランダムウォークに基づくことを意味している。この設定の場合、式(5)は式(11)および式(12)で表される状態空間モデルとなる。なお、xは補正項βの真の値を表す状態量であり、yは観測値である。
Figure 0007110969000010
上記の式(11)および式(12)で表される状態空間モデルは、状態量x(補正項βの真の値)をランダムウォーク(次の時点における状態量xが確率的にランダムに決定される運動)させるもので、今回の状態量xが前回の状態量xt-1とよく似ている状況を表現している。なお、vおよびwは、過去の吹錬処理時における溶鋼中りん濃度[P]の予測値と実績値との差分を用いて、最尤法などで予め算出されている。式(11)および式(12)で表される状態空間モデルにカルマンフィルタを適用することによって、前回チャージでの観測値yt-1から今回チャージでの状態量x(補正項βの真の値)および観測値yを算出することが可能になる。
(回帰効果を導入して状態量を算出する場合)
さらに、補正項βが操業要因の影響を受けると考え、操業要因による回帰効果を導入して状態量x(補正項βの真の値)および観測値yを算出してもよい。この場合、上記の状態空間モデルの式(11),(12)を、以下の式(13),(14)のように書き換えることができる。ここで、X,X,Xは、いずれも操業要因に対応する変数である。具体的には、例えば、Xを溶銑温度(℃)、Xをホットリサイクルスラグ中のCaO成分濃度(%)、Xをホットリサイクルスラグ量(ton)とする。これらの変数は、いずれも操業上の知見から脱りん反応への影響が大きいことが知られている。他の例では、より多い、またはより少ない変数が用いられてもよく、また上記の例とは異なる変数が用いられてもよい。
Figure 0007110969000011
Figure 0007110969000012
(状態空間モデルの効果)
図4~図6は、本発明の一実施形態における状態空間モデルの使用の効果について説明するためのグラフである。それぞれのグラフにおいて、溶鋼中りん濃度[P]の予測値および実測値は、いずれも中間サブランス測定の時点における値であり、従ってSL[P]calおよびSL[P]actと記載されている。なお、SL[P]calおよびSL[P]actの値はいずれも正規化されている。図4には、ケース0として、補正項βを含まない上記の式(2)を用いて[P]を予測した場合の予測値SL[P]calと実測値SL[P]actとの関係が示されている。図5には、ケース1として、補正項βを含む上記の式(4)、および式(5)~式(12)を用いて、補正項βを導入して[P]を予測した場合の予測値SL[P]calと実測値SL[P]actとの関係が示されている。図6には、ケース2として、状態空間モデルの式として上記の式(13),(14)を用い、操業要因による回帰効果を導入した場合の予測値SL[P]calと実測値SL[P]actとの関係が示されている。
ケース0(図4)では、予測値SL[P]calの標準偏差が0.752、実測値SL[P]actに対する誤差平均が0.362である。これに対して、ケース1(図5)では標準偏差が0.750、誤差平均が-0.076である。つまり、ケース1では、標準偏差(予測値のばらつき)を維持したまま、ケース0における予測値SL[P]calが全体として実測値SL[P]actよりも高くなる傾向が改善されている。さらに、ケース2(図6)では、標準偏差が0.744、誤差平均が-0.013になっている。つまり、ケース2では、標準偏差を維持したまま、予測値SL[P]calの分布の中心をケース1よりもさらに実測値SL[P]actに近づけることができている。
(媒溶材投入量の適正化)
上記のようにして補正項βを導入して算出された溶鋼中りん濃度[P]の予測値を用いることによって、吹錬処理の初期に投入されるCaO含有副原料、具体的には生石灰などの媒溶材の投入量を適正化することができる。既に述べたように、転炉吹錬ではスタティック制御とダイナミック制御とを組み合わせた吹錬制御が行われている。本実施形態では、スタティック制御において、予め物質収支や熱収支に基づいた数式モデルなどを用いて決定された生石灰などの媒溶材の投入量を、補正項βを含む[P]の予測値を用いて修正する。
図7は、本実施形態における媒溶材投入量の適正化について説明するためのグラフである。図7の実線で示されているように、スタティック制御における溶銑重量あたりの媒溶材投入量(kg/ton)は、目標とする溶鋼中りん濃度(%)に応じて予め決定されている。具体的には、今回チャージにおける溶鋼中りん濃度の目標値がP(%)である場合、予め決定される媒溶材投入量はWCaO(kg/ton)である。これに対して、補正項βを導入して算出された溶鋼中りん濃度の予測値がP(%)(P<P)であった場合、媒溶材投入量WCaOを維持すると、ΔP=P-P(%)だけ過剰に脱りんが発生することになる。この場合、図7の実線で示した目標溶鋼中りん濃度と溶銑重量あたりの媒溶材投入量との関係が、破線のグラフにシフトしていると考えられる。そのため、例えば以下の式(15)に示すように、媒溶材量補正関数f(ΔP)を用いて媒溶材投入量をWCaOからW’CaOに補正する。これによって、脱りんのために必要十分な量の媒溶材を投入することができ、溶鋼中りん濃度の目標値を達成しながら、媒溶材に起因するスラグ発生量を最低限に抑制することができる。
Figure 0007110969000013
上記で説明したような本発明の一実施形態では、状態量がランダムウォークすると仮定した状態空間モデルを導入しカルマンフィルタを適用して、溶鋼中りん濃度[P]の予測値を算出するための補正項βの学習を逐次実行することができる。また、回帰効果を導入した状態空間モデルにカルマンフィルタを適用することによって、補正項βに含まれる本質的なプロセス変動の影響とノイズとを区別することができる。従って、吹錬開始前の時点における溶鋼中りん濃度[P]の予測精度を向上させることができる。溶鋼中りん濃度[P]の予測精度が向上すれば、吹錬処理の初期に投入されるCaO含有副原料の投入量を適正化することができ、溶鋼中りん濃度の目標値を達成しながら、媒溶材に起因するスラグ発生量を最低限に抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1…精錬設備、10…転炉設備、11…転炉、12…上吹きランス、13…投入装置、20…計測制御装置、21…サブランス、22…酸素供給装置、23…副原料投入制御装置、30…転炉吹錬制御装置、31…通信部、32…演算部、321…溶鋼中りん濃度予測部、322…補正項算出部、323…媒溶材量修正部、33…記憶部、331…溶銑・副原料データ、332…予測実績データ、333…目標データ、334…パラメータ、34…入出力部、111…溶銑、112…溶鋼、113…スラグ、121…酸素ガス、131…副原料。

Claims (7)

  1. 転炉で吹錬処理される溶銑に関する溶銑データ、および前記転炉に投入される副原料に関する副原料データを前記転炉における吹錬処理時の溶鋼中りん濃度に関連付ける関数に、前記転炉における過去の吹錬処理時の溶鋼中りん濃度の予測値および実績値を含む予測実績データに基づいて学習される補正項を加えることによって前記溶鋼中りん濃度の予測値を算出する予測値算出手段と、
    前記補正項を状態空間モデルで表現し、前記状態空間モデルに対して前記予測実績データに含まれる前記予測値と前記実績値との差分を観測値とするカルマンフィルタを適用することによって前記補正項を算出する補正項算出手段と
    を備える転炉吹錬制御装置。
  2. 前記予測実績データは、前記転炉における過去の吹錬処理時の中間サブランス測定の時点における溶鋼中りん濃度の予測値、および前記中間サブランス測定で取得された前記実績値を含む、請求項1に記載の転炉吹錬制御装置。
  3. 前記補正項算出手段は、前記状態空間モデルにおける状態量をランダムウォークさせる、請求項1または請求項2に記載の転炉吹錬制御装置。
  4. 前記補正項算出手段は、前記状態空間モデルにおける状態量を前記吹錬処理の操業要因による回帰効果を導入することによって算出する、請求項1または請求項2に記載の転炉吹錬制御装置。
  5. 前記溶鋼中りん濃度の予測値に基づいて前記副原料に含まれるCaO含有副原料の投入量を修正する投入量修正手段をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の転炉吹錬制御装置。
  6. 転炉で吹錬処理される溶銑に関する溶銑データ、および前記転炉に投入される副原料に関する副原料データを前記転炉における吹錬処理時の溶鋼中りん濃度に関連付ける関数に、前記転炉における過去の吹錬処理時の溶鋼中りん濃度の予測値および実績値を含む予測実績データに基づいて学習される補正項を加えることによって前記溶鋼中りん濃度の予測値を算出する予測値算出工程と、
    前記補正項を状態空間モデルで表現し、前記状態空間モデルに対して前記予測実績データに含まれる前記予測値と前記実績値との差分を観測値とするカルマンフィルタを適用することによって前記補正項を算出する補正項算出工程と
    を含む、転炉吹錬制御方法。
  7. 転炉で吹錬処理される溶銑に関する溶銑データ、および前記転炉に投入される副原料に関する副原料データを前記転炉における吹錬処理時の溶鋼中りん濃度に関連付ける関数に、前記転炉における過去の吹錬処理時の溶鋼中りん濃度の予測値および実績値を含む予測実績データに基づいて学習される補正項を加えることによって前記溶鋼中りん濃度の予測値を算出する予測値算出手段と、
    前記補正項を状態空間モデルで表現し、前記状態空間モデルに対して前記予測実績データに含まれる前記予測値と前記実績値との差分を観測値とするカルマンフィルタを適用することによって前記補正項を算出する補正項算出手段と
    を備える転炉吹錬制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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