JP7110831B2 - マルチ荷電粒子ビーム描画装置及びマルチ荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

マルチ荷電粒子ビーム描画装置及びマルチ荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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本発明は、マルチビーム用アパーチャセット、マルチ荷電粒子ビーム描画装置及びマルチ荷電粒子ビーム描画方法に関する。
LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、縮小投影型露光装置を用いて、石英上に形成された高精度の原画パターン(マスク、或いは特にステッパやスキャナで用いられるものはレチクルともいう。)をウェーハ上に縮小転写する手法が採用されている。高精度の原画パターンは、電子ビーム描画装置によって描画され、所謂、電子ビームリソグラフィ技術が用いられている。
マルチビームを使った描画装置は、複数ビームで画素毎の露光を行い、画素の集合としてパターンを表現する。複雑で微細なパターンでもすべてのビームが使用可能であるが、一方で可変成型方式の描画装置では図形の大きさや形に合わせてビーム寸法を小さく成型して描画する必要があり露光に用いるビーム電流は小さくなる。このため、マルチビーム描画装置では複雑なパターンを描画する場合のスループットを大幅に向上させることができる。マルチビーム描画装置の一形態であるブランキングアパーチャアレイを使ったマルチビーム描画装置では、例えば、1つの電子銃から放出された電子ビームを複数の開口を持った成形アパーチャアレイに通してマルチビーム(複数の電子ビーム)を形成する。マルチビームは、ブランキングアパーチャアレイのそれぞれ対応するブランカ内を通過する。ブランキングアパーチャアレイはビームを個別に偏向するための電極対と、その間にビーム通過用の開口を備えており、電極対(ブランカ)の一方をグラウンド電位で固定して他方をグラウンド電位とそれ以外の電位に切り替えることにより、それぞれ個別に、通過する電子ビームのブランキング偏向を行う。ブランカによって偏向された電子ビームは遮蔽され、偏向されなかった電子ビームは試料上に照射される。
ブランキングアパーチャアレイは、多数の開口が所定間隔で設けられたアレイ領域と、アレイ領域の周囲に設けられた周辺回路領域とを有する大型のLSIチップである。そのため、製造歩留まりが低く、コストがかかっていた。また、ブランキングアパーチャアレイはLSIプロセスで製造するため、スキャナで処理可能なチップサイズに上限があり、ビームアレイの拡大は困難であった。
特開2013-69813号公報 特開2016-86103号公報 特開2001-15428号公報 特開2012-243917号公報 特許第4423490号公報
本発明は、ブランキングアパーチャアレイの製造歩留まりを向上し、かつ大規模なビームアレイの実現を可能とするマルチビーム用アパーチャセット、マルチ荷電粒子ビーム描画装置及びマルチ荷電粒子ビーム描画方法を提供することを課題とする。
本発明の一態様によるマルチビーム用アパーチャセットは、複数の第1開口が形成され、前記複数の第1開口が含まれる領域に、放出部から放出された荷電粒子ビームの照射を受け、前記複数の第1開口を前記荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することによりマルチビームを形成する成形アパーチャアレイと、前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームが通過する複数の第2開口が形成され、各第2開口にビームのブランキング偏向を行う1対のブランキング電極が設けられた第1ブランキングプレート、及び前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームが通過する複数の第3開口が形成され、各第3開口にビームのブランキング偏向を行う1対のブランキング電極が設けられた第2ブランキングプレートを有するブランキングアパーチャアレイと、を備えるものである。
本発明の一態様によるマルチビーム用アパーチャセットにおいて、前記第1ブランキングプレート及び前記第2ブランキングプレートは、同じ実装基板上に実装されている。
本発明の一態様によるマルチビーム用アパーチャセットにおいて、前記第1ブランキングプレートは第1実装基板上に実装され、前記第2ブランキングプレートは第2実装基板上に実装されている。
本発明の一態様によるマルチビーム用アパーチャセットにおいて、前記成形アパーチャアレイは、前記第1ブランキングプレートに対応する第1成形アパーチャアレイと前記第2ブランキングプレートに対応する第2成形アパーチャアレイとが別チップで構成されている。
本発明の一態様によるマルチ荷電粒子ビーム描画装置は、荷電粒子ビームを放出する放出部と、複数の第1開口が形成され、前記複数の第1開口が含まれる領域に、前記放出部から放出された荷電粒子ビームの照射を受け、前記複数の第1開口を前記荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することによりマルチビームを形成する成形アパーチャアレイと、前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームが通過する複数の第2開口が形成され、各第2開口にビームのブランキング偏向を行う対となる2つの電極の組からなるブランカが設けられた第1ブランキングプレート、及び前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームが通過する複数の第3開口が形成され、各第3開口にビームのブランキング偏向を行う対となる2つの電極の組からなるブランカが設けられた第2ブランキングプレートを有するブランキングアパーチャアレイと、前記複数の第2開口を通過したビーム及び前記複数の第3開口を通過したビームをまとめて偏向し、描画対象の基板上でのビーム照射位置を調整する偏向器と、を備えるものである。
本発明の一態様によるマルチ荷電粒子ビーム描画方法は、荷電粒子ビームを放出する工程と、複数の第1開口が形成された成形アパーチャアレイに前記荷電粒子ビームを照射し、前記複数の第1開口を前記荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することによりマルチビームを形成する工程と、前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームが通過する複数の第2開口が形成され、各第2開口にビームのブランキング偏向を行う対となる2つの電極の組からなるブランカが設けられた第1ブランキングプレート、及び前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームが通過する複数の第3開口が形成され、各第3開口にビームのブランキング偏向を行う対となる2つの電極の組からなるブランカが設けられた第2ブランキングプレートを有するブランキングアパーチャアレイを用いて、各ビームのオンオフ制御を行う工程と、偏向器を用いて、前記複数の第2開口を通過したビーム及び前記複数の第3開口を通過したビームをまとめて偏向し、描画対象基板上にビームを照射する工程と、を備え、前記複数の第2開口を通過したビームを用いて、前記描画対象基板の描画領域の全域を照射すると共に、前記複数の第3開口を通過したビームを用いて、前記描画領域の全域を照射して多重描画を行うものである。
本発明によれば、ブランキングアパーチャアレイの製造歩留まりを向上し、かつ大規模なビームアレイの実現を可能とする。
本発明の実施形態に係る描画装置の概略図である。 成形アパーチャアレイの平面図である。 (a)は(b)のIIIa-IIIa線断面図であり、(b)は実装基板に搭載されたブランキングプレートの斜視図である。 (a)は描画領域を説明する図であり、(b)はストライプ領域の描画の様子を示す図である。 同実施形態に係る描画方法を説明するフローチャートである。 ビームアレイの例を示す図である。 照射量分配の一例を示す図である。 (a)は(b)のVIIIa-VIIIa線断面図であり、(b)は実装基板に搭載されたブランキングプレートの斜視図である。 別の実施形態に係るアパーチャセットの概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等でもよい。
図1は、実施形態に係る描画装置の概略構成図である。図1に示す描画装置100は、マルチ荷電粒子ビーム描画装置の一例である。描画装置100は、電子鏡筒102と描画室103とを備えている。電子鏡筒102内には、電子銃111、照明レンズ112、アパーチャセットS、縮小レンズ115、制限アパーチャ部材116、対物レンズ117及び偏向器118が配置されている。
アパーチャセットSは、成形アパーチャアレイ10、ブランキングプレート20,30、及び実装基板40を有する。ブランキングアパーチャアレイを構成する2枚のブランキングプレート20,30は、チップマウンタ50を介して実装基板40上に実装(搭載)される。ブランキングプレート20,30の回路と、実装基板40の回路とが、ワイヤボンディング等により接続されている。
実装基板40の中央部には、電子ビーム(マルチビーム130M)が通過するための開口42(第4開口)が形成されている。成形アパーチャアレイ10はマルチビーム130Mを成形する際、電子ビーム130の大部分を阻止するため発熱して熱膨張する。このため成形アパーチャアレイ10は可動ステージ上に設置され、マルチビーム130Mがブランキングプレート20,30の貫通穴を通過するように位置調整される。
アパーチャセットSは、他のアパーチャを含んでいてもよい。例えば、ブランキングプレート20,30の下方、または上方に、成形アパーチャアレイ10で発生した散乱電子を阻止するコントラストアパーチャを設置してもよい。
描画室103内には、XYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画時には描画対象基板となるマスク等の試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造する際の露光用マスク、或いは、半導体装置が製造される半導体基板(シリコンウェハ)等が含まれる。また、試料101には、レジストが塗布された、まだ何も描画されていないマスクブランクスが含まれる。
図2に示すように、成形アパーチャアレイ10には、開口(第1開口)12が所定の配列ピッチで形成された第1アレイ領域10A、第2アレイ領域10Bが設けられている。例えば、第1アレイ領域10A、第2アレイ領域10Bのそれぞれに、縦m列×横n列(m,n≧2)の開口12が形成される。各開口12は、共に同じ寸法形状の矩形又は円形で形成される。これらの複数の開口12を電子ビーム130の一部がそれぞれ通過することで、マルチビーム130Mが形成される。
第1アレイ領域10Aはブランキングプレート20に対応し、第1アレイ領域10Aの開口12を通過して形成された複数のビームは、ブランキングプレート20へ向かって進む。第2アレイ領域10Bはブランキングプレート30に対応し、第2アレイ領域10Bの開口12を通過して形成された複数のビームは、ブランキングプレート30へ向かって進む。
第1アレイ領域10Aと第2アレイ領域10Bとの間隔Lは、開口12の配列ピッチよりも大きくなっている。
ブランキングプレート20,30は、成形アパーチャアレイ10の下方(ビーム進行方向の下流側)に設けられている。ブランキングプレート20には、成形アパーチャアレイ10の第1アレイ領域10Aの開口12の配置位置に合わせて、開口(第2開口)22が形成されている。ブランキングプレート30には、成形アパーチャアレイ10の第2アレイ領域10Bの開口12の配置位置に合わせて、開口(第3開口)32が形成されている。
各開口22,32の近傍には、対となる2つの電極の組からなるブランカ(図示略)が配置される。ブランカの一方の電極はグラウンド電位で固定されており、他方の電極をグラウンド電位と別の電位とに切り替える。
各開口22,32を通過する電子ビームは、ブランカに印加される電圧によってそれぞれ独立に偏向される。このように、複数のブランカが、成形アパーチャアレイ10の複数の開口12を通過したマルチビーム130Mのうち、それぞれ対応するビームのブランキング偏向を行う。
図3(a)(b)に示すように、2枚のブランキングプレート20,30は、チップマウンタ50を介して実装基板40上に実装されている。チップマウンタ50は、例えばシリコンからなるプレートである。チップマウンタ50には、ブランキングプレート20,30の開口22,32の配置位置に合わせて開口52(第5開口)が設けられている。開口52の径は、開口22,32の径と同程度かやや大きい。開口52の代わりに、ビームアレイの部分を一括で開口した構成としてもよい。
ブランキングプレート20,30は、厚みが100μm以下の薄い基板であるため、厚みが300~1000μm程度のチップマウンタ50上に搭載することで、強度を向上させることができる。
このようなアパーチャセットSが設置された描画装置100において、電子銃111(放出部)から放出された電子ビーム130は、照明レンズ112によりほぼ垂直に成形アパーチャアレイ10全体を照明する。電子ビーム130が成形アパーチャアレイ10の複数の開口12を通過することによって、複数の電子ビーム(マルチビーム)130Mが形成される。マルチビーム130Mは、ブランキングプレート20,30のそれぞれ対応する開口22,32を通過し、次いでチップマウンタ50の開口52、実装基板40の開口42を通過する。
したがって、ブランキングプレート20,30は、成型アパーチャアレイ10から出たビームがブランキングプレート20,30上の対応する開口を通過できるよう、開口位置を精密に調整して取り付けることが必要である。ブランキングプレート20,30の開口は、成型アパーチャアレイ10の開口またはブランキングプレート20,30上でのビームの寸法より大きいが、両者の差よりも高い精度でブランキングプレート20,30の開口の相対位置を調整して取り付けることが必要になる。または、後述するように、ブランキングプレート20,30に対応する成型アパーチャを独立に設置することにより、ブランキングプレート20,30の穴の相対位置がずれても成型アパーチャの位置を調節してビームがブランキングプレート20,30の穴を通過するようにしてもよい。
実装基板40を通過したマルチビーム130Mは、縮小レンズ115によって、縮小され、制限アパーチャ部材116の中心の穴に向かって進む。ここで、ブランキングプレート20,30のブランカによって偏向された電子ビームは、制限アパーチャ部材116の中心の穴から位置がはずれ、制限アパーチャ部材116によって遮蔽される。一方、ブランカによって偏向されなかった電子ビームは、制限アパーチャ部材116の中心の穴を通過する。ブランカのオン/オフによって、ブランキング制御が行われ、ビームのオン/オフが制御される。
このように、制限アパーチャ部材116は、複数のブランカによってビームオフの状態になるように偏向された各ビームを遮蔽する。そして、ビームオンになってからビームオフになるまでに形成された、制限アパーチャ部材116を通過したビームにより1回分のショットのビームが形成される。
制限アパーチャ部材116を通過したマルチビームは、対物レンズ117により焦点が合わされ、所望の縮小率のパターン像となる。偏向器118によってマルチビーム全体が同方向にまとめて偏向され、各ビームの試料101上のそれぞれの照射位置に照射される。XYステージ105が連続移動している時、ビームの照射位置がXYステージ105の移動に追従するように偏向器118によって制御される。
一度に照射されるマルチビームは、理想的には成形アパーチャアレイ10の複数の開口12の配列ピッチに、上述した所望の縮小率を乗じたピッチで並ぶことになる。描画装置100は、ショットビームを連続して順に照射していくラスタースキャン方式で描画動作を行い、所望のパターンを描画する際、不要なビームはブランキング制御によりビームオフに制御される。
図4(a)に示すように、試料101の描画領域60は、例えば、y方向に向かって所定の幅で短冊状の複数のストライプ領域62に仮想分割される。例えば、XYステージ105を移動させて、第1番目のストライプ領域62の左端から描画が開始される。図4(b)に示すように、XYステージ105を-x方向に移動させることにより、相対的にx方向へと描画を進めることができる。
ストライプ領域62は、例えば、マルチビームのビームサイズでメッシュ状の複数の微小領域に分割される。各微小領域が描画対象画素(描画位置)となる。一回のマルチビームの照射で複数の画素が照射される。照射画素間のピッチが、マルチビームの各ビーム間のピッチとなる。
偏向器118は、ブランキングプレート20のブランカによりオンオフ制御されるビームアレイBA1、及びブランキングプレート30のブランカによりオンオフ制御されるビームアレイBA2の照射位置をまとめて制御する。偏向器118は、ビームアレイBA1及びBA2が、それぞれ、ストライプ領域62の全画素(全域)を露光し、2パス(多重度=2)の多重描画が実現されるように制御する。すなわち、各画素は、ビームアレイBA1のいずれかのビームと、ビームアレイBA2のいずれかのビームとに1回ずつ露光される。
次に、描画装置100を制御する制御装置200の処理を、図5に示すフローチャートを用いて説明する。
制御装置200が、記憶装置210に格納されている描画データを読み出す(ステップS1)。描画データは、例えば、各図形パターンの配置位置、図形種、及び図形サイズ等が定義されている。
制御装置200は、描画領域を10nm角程度の小さいメッシュに分割し、描画データ内に定義された図形パターンをメッシュ領域に割り当てる(ステップS2)。このメッシュの寸法は、試料面上でのマルチビーム130Mの寸法と略同一に設定する。制御装置200は、メッシュ領域毎に配置される図形パターンの面積密度を算出し、面積密度に基づいてメッシュ領域(ビーム照射位置)毎の照射量を算出し、メッシュ領域毎の照射量を規定した照射量データを生成する(ステップS3)。
制御装置200は、描画領域を数μm角の大きいメッシュに分割し、描画データ内に定義された図形パターンをメッシュ領域に割り当てる(ステップS4)。制御装置200は、近接効果補正計算を行い、近接効果を抑制するためのメッシュ位置毎の照射量を算出し、メッシュ位置毎の照射量を定義した照射量データを生成する(ステップS5)。
制御装置200は、ステップS3で算出した照射量データと、ステップS5で算出した照射量データとを合成する(ステップS6)。
制御装置200は、メッシュ位置(ビーム照射位置に対応する画素)毎に、照射量を多重描画の各パスに均等に割り振り、各パスに対応する照射量データを生成する(ステップS7)。例えば、本実施形態では、2枚のブランキングプレート20,30を使用し、多重度が2となるため、各画素の照射量を2で割り、ブランキングプレート20用の第1照射量データと、ブランキングプレート30用の第2照射量データとを生成する。
描画装置100では、ブランキングプレート20,30の加工精度や取付精度、レンズ歪み等の影響で、ビームアレイBA1やビームアレイBA2にビームの位置ずれが生じ得る。図6は、ビームアレイBA2に位置ずれが生じている場合の模式図である。
このような位置ずれがあると、ビームがレジストに与えるドーズ分布が設計と変わってしまい、パターン寸法の均一性が劣化する。ビーム位置ずれのドーズ分布への影響を補正するために、事前にXYステージ105上に設けられた反射マーク(図示略)をマルチビームでスキャンし、反射電子を検出して各ビームのビーム位置を算出し、ビームアレイBA1、BA2のビーム位置ずれマップを作成しておく。そして、図7に示すように、ビームの位置ずれに応じて近接するビームに照射量を分配し、ビームの位置ずれの影響をビーム毎の照射量、つまりビーム毎の照射時間を調節して補正する。図7に示す例では、近接する3つのビームに照射量を分配している。分配された照射量を合計して、各画素(各ビーム)の照射量を補正する。
制御装置200は、ビームアレイBA1の位置ずれマップを用いて、ビームアレイBA1のビーム位置ずれを補正するように、第1照射量データの照射量を補正する(ステップS8)。また、制御装置200は、ビームアレイBA2の位置ずれマップを用いて、ビームアレイBA2のビーム位置ずれを補正するように、第2照射量データの照射量を補正する(ステップS9)
制御装置200が、補正後の第1照射量データを用いて、ブランキングプレート20用のショット毎のショットデータを生成する(ステップS10)。また、制御装置200が、補正後の第2照射量データを用いて、ブランキングプレート30用のショット毎のショットデータを生成する(ステップS11)。
制御装置200が、ショットデータを用いて、描画装置100を制御し、描画処理を実行する(ステップS12)。制御装置200は、マルチビームを偏向する偏向量データを生成して偏向器118へ出力し、XYステージ105の移動に追従しながら、所望の位置にビームが照射されるようにする。また、制御装置200は、ブランキングプレート20,30のブランカのオンオフ制御を行い、各画素の照射時間を制御する。
このように、本実施形態によれば2枚のブランキングプレート20,30を使用してビームのオンオフ制御を行いながら、マルチビーム描画を行うことができる。
上記実施形態では、2枚のブランキングプレート20,30を使用する例について説明したが、ブランキングプレートは3枚以上であってもよい。N枚のブランキングプレートを使用することで、多重度Nの多重描画が行われる。
ブランキングアパーチャアレイを複数枚のブランキングプレートで構成することで、ブランキングアパーチャアレイを1チップで構成する場合と比較して、ブランキングプレート1枚あたりのサイズを小さくすることができ、製造歩留まりを向上させることができる。また、複数枚のブランキングプレートを用いることで、大規模なビームアレイの実現が容易になる。
上記実施形態では、チップマウンタ50を介して実装基板40上にブランキングプレート20,30を搭載する例について説明したが、チップマウンタ50を省略してもよい。
1枚の実装基板上に1枚のブランキングプレートを搭載したものを複数設けてもよい。例えば、図8(a)(b)に示すように、実装基板40A上にブランキングプレート20を搭載し、実装基板40B上にブランキングプレート30を搭載する。例えば、実装基板40A、40Bは、ビーム通過孔となる切り欠き(凹部)42A、42Bが設けられた、平面形状がコ字状の基板である。実装基板40A、40Bをそれぞれ独立なアライメント調整用ステージに搭載することが好ましい。
複数のブランキングプレートに対応させて、成形アパーチャアレイを複数チップで構成してもよい。例えば、図9に示すように、ブランキングプレート20に対応する成形アパーチャアレイ10Aと、ブランキングプレート30に対応する成形アパーチャアレイ10Bを設ける。成形アパーチャアレイ10A、10B上に、開口82,84が形成されたプレアパーチャプレート8を設ける。開口82を通過したビームが、成形アパーチャアレイ10Aを照明し、開口84を通過したビームが、成形アパーチャアレイ10Bを照明する。
成形アパーチャアレイ10Aの開口12Aを通過して形成された複数のビームは、ブランキングプレート20へ向かって進む。成形アパーチャアレイ10Bの開口12Bを通過して形成された複数のビームは、ブランキングプレート30へ向かって進む。成形アパーチャアレイ10A、10Bは、共通のホルダに取り付けてもよいし、それぞれ独立なアライメント調整用ステージに搭載してもよい。成形アパーチャアレイの1枚あたりのサイズを小さくできるため、製造歩留まりを向上できる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10 成形アパーチャアレイ
20,30 ブランキングプレート
40 実装基板
50 チップマウンタ
100 描画装置
102 電子鏡筒
103 描画室
111 電子銃
112 照明レンズ
115 縮小レンズ
116 制限アパーチャ部材
117 対物レンズ
118 偏向器

Claims (2)

  1. 荷電粒子ビームを放出する放出部と
    複数の第1開口が形成され、前記複数の第1開口が含まれる領域に、前記放出部から放出された荷電粒子ビームの照射を受け、前記複数の第1開口を前記荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することによりマルチビームを形成する成形アパーチャアレイと、
    前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームが通過する複数の第2開口が形成され、各第2開口にビームのブランキング偏向を行う対となる2つの電極の組からなるブランカが設けられた第1ブランキングプレート、及び前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームが通過する複数の第3開口が形成され、各第3開口にビームのブランキング偏向を行う対となる2つの電極の組からなるブランカが設けられた第2ブランキングプレートを有するブランキングアパーチャアレイと、
    前記複数の第2開口を通過したビーム及び前記複数の第3開口を通過したビームをまとめて偏向し、描画対象の基板上でのビーム照射位置を調整する偏向器と、
    を備えるマルチ荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 荷電粒子ビームを放出する工程と、
    複数の第1開口が形成された成形アパーチャアレイに前記荷電粒子ビームを照射し、前記複数の第1開口を前記荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することによりマルチビームを形成する工程と、
    前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームが通過する複数の第2開口が形成され、各第2開口にビームのブランキング偏向を行う対となる2つの電極の組からなるブランカが設けられた第1ブランキングプレート、及び前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームが通過する複数の第3開口が形成され、各第3開口にビームのブランキング偏向を行う対となる2つの電極の組からなるブランカが設けられた第2ブランキングプレートを有するブランキングアパーチャアレイを用いて、各ビームのオンオフ制御を行う工程と、
    偏向器を用いて、前記複数の第2開口を通過したビーム及び前記複数の第3開口を通過したビームをまとめて偏向し、描画対象基板上にビームを照射する工程と、
    を備え、
    前記複数の第2開口を通過したビームを用いて、前記描画対象基板の描画領域の全域を照射すると共に、前記複数の第3開口を通過したビームを用いて、前記描画領域の全域を照射して多重描画を行うことを特徴とするマルチ荷電粒子ビーム描画方法。
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