JP7110730B2 - 貯湯給湯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートポンプ熱源機と補助熱源機と貯湯タンクを備えた貯湯給湯装置に関し、特に給湯使用履歴に基づいて将来の給湯使用の予測を行い、その給湯使用予測に基づいて貯湯タンクに貯湯する貯湯給湯装置に関する。
従来から、運転効率が高いヒートポンプ熱源機によって加熱した湯水を貯湯タンクに貯湯し、この貯湯した湯水を給湯等に使用する貯湯給湯装置が広く利用されている。このような貯湯給湯装置として、例えば、特許文献1のような貯湯タンクに所定の熱量を常に貯湯タンクに蓄えておくように貯湯運転を行う貯湯給湯装置が知られている。
特許文献1の貯湯給湯装置は、給湯時にヒートポンプ熱源機を駆動して加熱した湯水を給湯に使用するが、給湯開始からヒートポンプ熱源機が給湯設定温度の湯水を供給できるまで貯湯タンクの湯水を給湯に使用する。そして給湯終了後、所定の熱量が貯湯された状態になるようにヒートポンプ熱源機によって貯湯運転を行う。貯湯の温度は、ヒートポンプ熱源機が給湯設定温度の湯水を供給できるまで時間を要する冬季には貯湯熱量が不足しないように高温に、それ以外では低温に設定される。
貯湯運転中に給湯使用が開始されると、ヒートポンプ熱源機で加熱した貯湯設定温度の湯水を給湯設定温度に調整して給湯する。また、貯湯の温度が低温の場合には、ヒートポンプ熱源機の加熱後の温度を給湯設定温度より少し高い温度に変更し、給湯が終わると元の貯湯の温度に戻して貯湯運転を行う。このように特許文献1の貯湯給湯装置は、貯湯タンクに給湯に使用されずに放熱して無駄になる虞がある湯水を常に蓄えているので、運転効率の向上が困難である。
一方、過去の給湯使用履歴に基づいて将来の給湯使用の予測を行い、予測した給湯使用時刻よりも前にヒートポンプ熱源機を駆動して予測した給湯使用量に相当する熱量(予測熱量)の湯水を貯湯タンクに貯湯する貯湯運転を行うように構成された貯湯給湯装置も広く利用されている。このような貯湯給湯装置は、ヒートポンプ熱源機を定格出力(仕様上の上限出力)で駆動して予測熱量の貯湯を予測した給湯使用時刻の直前に完了する。それ故、貯湯タンクに貯湯されても使用されずに無駄になる湯水が少なく、運転効率が優れた貯湯給湯装置になっている。
特許第4958460号公報
しかし、貯湯運転中に、予測外の給湯使用のために貯湯タンクから出湯された場合、予測した給湯使用時刻に貯湯されている熱量が予測熱量に対して不足する。この不足分をヒートポンプ熱源機よりも運転効率が低い補助熱源機で補うことがあるので、貯湯給湯装置の運転効率が低下するという課題がある。
本発明の目的は、ヒートポンプ熱源機を低出力で駆動すると共に補助熱源機の使用機会を減らして運転効率を向上させることができる貯湯給湯装置を提供することである。
請求項1の発明は、貯湯タンクと、ヒートポンプ熱源機と、補助熱源機と、給湯使用履歴に基づいて予測した将来の給湯使用の予測熱量を予測した給湯使用時刻の前に前記ヒートポンプ熱源機を駆動して前記貯湯タンクに貯湯する貯湯運転を制御する制御手段を備えた貯湯給湯装置において、前記ヒートポンプ熱源機は所定の出力範囲内に出力を調整可能であり、前記制御手段は、前記ヒートポンプ熱源機を前記出力範囲内の下限近傍の出力で駆動して貯湯運転を開始すると共に、この貯湯運転中に前記貯湯タンクから予測外の出湯があった場合には、前記ヒートポンプ熱源機の出力を前記出力範囲内で増加させて貯湯運転を継続すると共に、前記予測外の出湯における出湯熱量が多い程、前記ヒートポンプ熱源機の出力を大きく増加させることを特徴としている。
上記構成によれば、ヒートポンプ熱源機を下限近傍の低出力で駆動して貯湯運転を開始する。この貯湯運転中に貯湯タンクから予測外の出湯があっても、予測した給湯使用時刻までに予測熱量を貯湯タンクに貯湯するようにヒートポンプ熱源機の出力を増加させて貯湯運転を行う。従って、出力が低い程向上するヒートポンプ熱源機の運転効率が高い状態で貯湯運転を行うと共に、給湯使用中の湯切れを回避して補助熱源機の使用機会を減らすことができるので、貯湯給湯装置の運転効率を向上させることができる。
そして、予測外の出湯における出湯熱量が多い程給湯使用時刻において多量に不足する貯湯熱量を補うために、予測外の出湯における出湯熱量に応じてヒートポンプ熱源機の出力を増加させて貯湯運転を行う。従って、予測した給湯使用時刻までに予測熱量を貯湯して給湯使用中の湯切れを回避できる。
請求項の発明は、請求項の発明において、前記制御手段は、前記予測外の出湯が完了した後の前記貯湯運転の残り時間が少ない程、前記ヒートポンプ熱源機の出力を大きく増加させることを特徴としている。
上記構成によれば、予測外の出湯によって給湯使用時刻において不足する貯湯熱量を補うための貯湯運転の残り時間が少ない程、ヒートポンプ熱源機の出力を大きく増加させて貯湯運転を行う。従って、予測した給湯使用時刻までに予測熱量を貯湯して給湯使用中の湯切れを回避できる。
請求項の発明は、請求項1の発明において、前記制御手段は、前記ヒートポンプ熱源機の出力を、前記予測外の出湯における出湯熱量を前記貯湯運転の残り時間で除した値以上増加させることを特徴としている。
上記構成によれば、ヒートポンプ熱源機の出力を、予測外の出湯によって給湯使用時刻において不足する貯湯熱量を貯湯運転の残り時間で補うことができる出力に増加させて貯湯運転を行う。従って、予測した給湯使用時刻までに予測熱量を貯湯して給湯使用中の湯切れを回避できる。
本発明の貯湯給湯装置によれば、ヒートポンプ熱源機を低出力で駆動すると共に補助熱源機の使用機会を減らして運転効率を向上させることができる。
本発明の実施例に係る貯湯給湯装置の全体構成を示す図である。 実施例に係るヒートポンプ熱源機の貯湯運転のフローチャートである。 実施例1に係るヒートポンプ熱源機の貯湯運転中の出力変更制御のフローチャートである。 実施例2に係るヒートポンプ熱源機の貯湯運転中の出力変更制御のフローチャートである。 算定出力の説明図である。 貯湯運転中に予測外の出湯があったときに行う出力変更の説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
最初に、本発明の貯湯給湯装置1の全体構成について、図1に基づいて説明する。
貯湯給湯装置1は、ヒートポンプ熱源機2と、貯湯給湯ユニット3を備えている。貯湯給湯ユニット3は、例えば燃焼式の補助熱源機4と、ヒートポンプ熱源機2により加熱された湯水を貯湯する貯湯タンク5と、給湯使用履歴に基づいて給湯使用予測を行うと共に予測した給湯使用量に相当する予測熱量を予測した給湯使用時刻(給湯予測時刻)の前に貯湯タンク5に貯湯するように貯湯運転を制御する制御部7(制御手段)等を備えている。
ヒートポンプ熱源機2は、外気から吸熱した熱により湯水を目標貯湯温度に加熱して貯湯タンク5に貯湯する。このヒートポンプ熱源機2の貯湯運転により貯湯タンク5に貯湯された湯水が給湯や浴槽19の湯張りに使用される。貯湯タンク5の湯水では給湯設定温度で給湯できない場合には、補助熱源機4において燃料を燃焼させて加熱した湯水を給湯に使用する。尚、給湯設定温度は図示外の操作端末からユーザが所望の温度に設定可能であり、目標貯湯温度は制御部7によって給湯設定温度よりも高温に設定される。
貯湯タンク5の上部には、貯湯タンク5に貯湯した湯水を出湯するための出湯通路11が接続されている。出湯通路11には、出湯通路11を流通して湯水混合弁12に供給される湯水の出湯温度を検知するための出湯温度センサ11aが配設されている。また、貯湯タンク5の下部には、貯湯タンク5に上水源から上水を供給するための給水通路13が接続されている。給水通路13には給水温度を検知するための給水温度センサ13aが配設されている。
給水バイパス通路14は、給水通路13から分岐して湯水混合弁12に接続されている。湯水混合弁12は、給湯設定温度の給湯のために出湯通路11の湯水と給水バイパス通路14の上水との混合比率を調整して混合する。湯水混合弁12には給湯通路16が接続され、湯水混合弁12で混合されて給湯設定温度に調整された湯水は、給湯通路16を流通して図示外の給湯栓等に給湯可能である。
湯水混合弁12で混合された湯水は、給湯通路16から分岐して追焚回路17に接続する湯張り通路18を介して浴槽19に湯張り可能である。給湯通路16には、給湯温度を検知するための給湯温度センサ16aと給湯流量を検知する給湯流量センサ16bが配設され、湯張り通路18は湯張りのときに開弁する開閉弁18aを備えている。
貯湯タンク5の下部にはヒートポンプ熱源機2に湯水を供給する上流加熱通路21aが接続され、ヒートポンプ熱源機2で加熱された湯水を貯湯タンク5に供給する下流加熱通路21bが貯湯タンク5の上部に接続されて、貯湯タンク5とヒートポンプ熱源機2の間で循環ポンプ22により湯水が循環可能な循環加熱回路21が形成されている。貯湯運転時には、下流加熱通路21bに配設された温度センサ21cの検知温度が、制御部7が設定した目標貯湯温度となるように制御される。
貯湯タンク5の外周には、貯湯された湯水の温度を検知する複数の貯湯温度センサ5a~5eが上下方向に所定の間隔を空けて配設されている。貯湯温度センサ5a~5eによって貯湯されている湯水の温度及びその温度の湯水量を検知可能である。貯湯温度センサ5a~5e及び貯湯タンク5は、貯湯された湯水の放熱を低減する図示外の保温材により覆われている。
貯湯タンク5の湯水を補助熱源機4で加熱するための補助加熱通路23が、出湯通路11から分岐されて補助熱源機4に接続されている。補助熱源機4で加熱した湯水を出湯するための補助出湯通路24は、補助加熱通路23の分岐部より下流側の出湯通路11に接続されている。補助出湯通路24に配設された調整弁25は、補助出湯通路24から出湯通路11に供給される湯水量を調整する。補助加熱通路23には、三方弁26と補助熱源機4に湯水を送るためのポンプ27が配設されている。
補助出湯通路24から分岐した熱交換器通路28は、三方弁26に接続されている。三方弁26は、補助熱源機4に貯湯タンク5の湯水又は熱交換器通路28の湯水を供給可能となるように切換えられる。熱交換器通路28には熱交換器28aと開閉弁28bが配設されている。この熱交換器28aは、追焚ポンプ29の作動により追焚回路17を流れる浴槽19の湯水を補助熱源機4で加熱した湯水との熱交換により加熱する追焚運転に使用される。また、熱交換器通路28には、給水通路13から分岐した分岐通路部13bが熱交換器通路28に上水を供給可能なように接続されている。
ヒートポンプ熱源機2は、圧縮機32、凝縮熱交換器33、膨張弁34、蒸発熱交換器35を冷媒回路36により接続して構成されている。このヒートポンプ熱源機2は、冷媒回路36に封入された冷媒を圧縮機32で圧縮して高温にし、循環ポンプ22によって循環加熱回路21を流通する湯水を凝縮熱交換器33において高温の冷媒との熱交換により加熱する。熱交換後の冷媒は、膨張弁34で膨張して外気より低温になり、蒸発熱交換器35で外気から吸熱した後、再び圧縮機32に導入される。
ヒートポンプ熱源機2の出力は、圧縮機32の回転数等の駆動条件の変更によって所定の出力範囲内に調整可能である。また、循環ポンプ22による湯水の循環流量を調整して湯水の加熱後の温度を調整可能である。一般的にヒートポンプ熱源機2の運転効率は成績係数(Coefficient Of Performance:COP)で表され、ヒートポンプ熱源機2の出力を低く抑える程、また加熱後の湯水の温度を低くする程、COPが向上する。
蒸発熱交換器35は外気温度を検知する外気温度センサ35aと送風機35bを備えている。また、ヒートポンプ熱源機2は、圧縮機32、膨張弁34、送風機35b等を制御するヒートポンプ制御部37を備えている。ヒートポンプ制御部37は、貯湯給湯装置1の主たる制御手段である制御部7に通信可能に接続され、制御部7の指令に従ってヒートポンプ熱源機2を出力調整して駆動する。
ヒートポンプ熱源機2の調整可能な出力範囲の上限出力と下限出力は、圧縮機32を安定駆動可能な範囲と外気温度によって定まり、外気温度が低い程、上限出力と下限出力は低くなる。所定条件における上限出力が定格出力である。尚、ヒートポンプ熱源機2は起動後や運転条件変更後にヒートポンプサイクルが安定するまで、最大で10分程度の時間を要する。
制御部7は、各種センサの検知信号等に基づいて給湯等の制御を行うと共に、給湯使用量や給湯使用時刻、そのときの各種温度等の給湯使用状況を学習記憶している。この学習記憶した給湯使用状況の履歴(給湯使用履歴)に基づいて、制御部7は所定期間毎(例えば5分毎)に周期的に将来の給湯使用を予測する。給湯使用予測において、予測される次回の給湯使用時刻(給湯予測時刻)、予測熱量等が設定される。そして、制御部7は、給湯使用予測に基づいて給湯予測時刻の前に予測熱量の貯湯が完了するようにヒートポンプ熱源機2の出力を算定する。この出力算定を図2のフローチャートに基づいて説明する。図中のSi(i=1,2,・・・)はステップを表す。
最初にS1において、給湯使用予測を行う時刻t0における貯湯タンク5に貯湯されている湯水の温度及びその湯水量から現在の貯湯熱量A[J]を算出してS2に進む。現在の貯湯熱量Aは、給湯使用履歴と放熱損失から演算することもできる。
次にS2において、給湯使用履歴に基づいて将来の給湯使用予測を行ってS3に進む。この給湯使用予測で給湯予測時刻t1と予測熱量B[J]を設定する。
次にS3において、時刻t0から給湯予測時刻t1までの貯湯期間T[s]を算出してS4に進む。このとき、貯湯期間Tにおける放熱損失量H[J]も算出する。放熱損失量Hは、例えば貯湯期間Tと損失係数と貯湯量に基づいて算出される。
次にS4において、ヒートポンプ熱源機2の起動から出力が安定するまでの所要時間α[s]を設定してS5に進む。この所要時間αは、予め設定した一定値でもよく、給湯使用履歴に基づく実績値を使用してもよい。
次にS5において、時刻t0における貯湯熱量Aと、予測熱量Bと、貯湯期間Tと、所要時間αに基づく演算によってヒートポンプ熱源機2の出力(算定出力P[W])を算定してS6に進む。算定出力Pは、これから貯湯する熱量の貯湯を給湯予測時刻t1に完了するときの出力であり、具体的には、P=(B-A)/(T-α)である。予測熱量Bに貯湯期間Tにおける放熱損失量Hを加算して、即ちP=(B+H-A)/(T-α)として放熱損失を考慮した算定出力Pを演算してもよく、この場合、貯湯期間Tが長くても湯切れの発生が抑えられる。尚、以下では、理解が容易なように予測熱量Bを貯湯することとするが、放熱損失を考慮した熱量を貯湯する場合にも容易に適用できる。
次にS6において、算定出力Pがヒートポンプ熱源機2の所定の出力範囲の下限出力よりも小さいか否か判定する。下限出力は外気温度によって変動するので、外気温度センサ35aの検知温度に基づいて下限出力を補正してもよい。判定がYesの場合はS7に進んでヒートポンプ熱源機2の駆動を開始せずに次回の出力算定まで待機してS1に戻る。判定がNoの場合はS8に進む。
次にS8において、算定出力Pがヒートポンプ熱源機2の出力範囲の上限出力よりも大きいか否か判定する。外気温度に基づいて上限出力を補正してもよい。判定がYesの場合はS9に進んで、ヒートポンプ熱源機2を上限出力で駆動する運転を開始してS11に進む。判定がNoの場合、即ち算定出力Pが下限出力以上且つ上限出力以下の場合はS10に進んで、ヒートポンプ熱源機2を算定出力Pで駆動する運転を開始してS11に進む。そしてS11において、貯湯タンク5に予測熱量Bが貯湯されるまで貯湯運転を実行してリターンする。
ヒートポンプ熱源機2の貯湯運転を開始する際には、これから貯湯する熱量(B-A)の貯湯における目標貯湯温度、循環ポンプ22の回転数等の他の運転条件も設定する。目標貯湯温度が低い程ヒートポンプ熱源機2のCOPが向上するが、現在貯湯されている貯湯タンク5の湯水温度よりも低くすると貯湯タンク5内に形成されている温度成層が乱されるため、貯湯タンク5の貯湯された湯水温度より低温には設定しない。
貯湯運転中の時刻t2に予測外の給湯使用によって貯湯タンク5から出湯されると、予測熱量Bまでの貯湯が給湯予測時刻t1までに完了できない。ここで、ヒートポンプ熱源機2は、その出力範囲の下限近傍の算定出力Pで貯湯運転を行っている場合に、その出力を増加させることができる。それ故、給湯予測時刻t1までの貯湯運転の残り時間で予測熱量Bまでの貯湯を完了できるように、ヒートポンプ熱源機2の出力を増加させる。この貯湯運転中のヒートポンプ熱源機2の出力変更制御について、図3のフローチャートに基づいて説明する。図中のSi(i=21,22,・・・)はステップを表す。
S21において、貯湯運転によって貯湯タンク5に予測熱量Bまで貯湯されて貯湯が完了したか否か判定し、判定がYesの場合はS22に進んで貯湯運転を終了してリターンする。判定がNoの場合はS23に進み、貯湯運転中の時刻t2で給湯使用予測では予測されていない貯湯タンク5からの予測外の出湯があったか否か判定する。このS23の判定がYesの場合はS24に進み、判定がNoの場合はS21に戻る。
S24において、時刻t2における予測外の出湯が完了した後の貯湯タンク5に貯湯されている貯湯熱量A’[J]を算出してS25に進む。貯湯熱量A’は、時刻t0における貯湯熱量Aと貯湯運転開始から時刻t2までに貯湯した熱量から予測外の出湯における出湯熱量を減じて算出する。出湯熱量は、例えば出湯温度センサ11aが検知した出湯温度と、給水温度センサ13aが検知した給水温度と、給湯流量センサ16bが検知した給湯流量に基づく給湯量から算出できる。
次にS25において、時刻t2から給湯予測時刻t1までの貯湯運転の残り時間R[s]を算出してS26に進む。そしてS26において、貯湯運転の残り時間Rで予測熱量Bまで貯湯するためのヒートポンプ熱源機2の運転出力(変更算定出力P’[W])を算定してS26に進む。この変更算定出力P’は、P’=(B-A’)/Rのように演算される。
次にS27において、変更算定出力P’がヒートポンプ熱源機2の出力範囲の上限出力を超えたか否か判定する。判定がYesの場合はS28に進んで、ヒートポンプ熱源機2の上限出力で貯湯運転を行ってS21に戻る。判定がNoの場合はS29に進んで、ヒートポンプ熱源機2の出力を変更算定出力P’にして貯湯運転を行ってS21に戻る。
実施例1を部分的に変更した貯湯給湯装置1の例を説明する。ヒートポンプ熱源機2の出力の調整が段階的であること以外は、実施例1と同様であり説明を省略する。
貯湯給湯装置1の制御部7は、給湯使用予測に基づいて、ヒートポンプ熱源機2の調整可能な出力として算定出力P、又は算定出力Pに最も近く且つ算定出力Pより大きい出力に調整して貯湯運転を開始する。予測外の出湯が無ければ、この貯湯運転によって給湯予測時刻t1の前に予測熱量Bの貯湯が完了する。
貯湯運転中の時刻t2で予測外の出湯があると、制御部7はヒートポンプ熱源機2の出力を1段階(Δ[W])増加させて貯湯運転を行う。そして貯湯運転の残り時間Rで増加させた出力Δによって予測外の出湯における出湯熱量Uを貯湯できるか否か判定し、出力増加が不十分であればさらに1段階増加させる。この貯湯運転中のヒートポンプ熱源機2の出力変更制御について、図4のフローチャートに基づいて説明する。図中のSi(i=31,32,・・・)はステップを表す。
S31において、貯湯運転によって貯湯タンク5に予測熱量Bが貯湯されて貯湯が完了したか否か判定し、判定がYesの場合はS32に進んで貯湯運転を終了してリターンする。判定がNoの場合はS33に進み、貯湯運転中の時刻t2において給湯使用予測では予測されていない貯湯タンク5からの予測外の出湯があったか否か判定する。このS33の判定がYesの場合はS34に進み、判定がNoの場合はS31に戻る。
S34において、時刻t2における予測外の出湯における出湯熱量U[J]を算出してS35に進む。出湯熱量Uは、例えば出湯温度センサ11aが検知した出湯温度と、給水温度センサ13aが検知した給水温度と、給湯流量センサ16bが検知した給湯流量に基づく給湯量から算出できる。
次にS35において、時刻t2から給湯予測時刻t1までの貯湯運転の残り時間R[s]を算出してS36に進む。S36では、ヒートポンプ熱源機2の出力増加回数をカウントする出力増加段数nをゼロに初期化してS37に進む。
次にS37において、ヒートポンプ熱源機2の現在の出力が既に上限出力になっているか否か判定し、判定がYesの場合はS31に戻り、判定がNoの場合はS38に進む。そしてS38において、ヒートポンプ熱源機2の出力を1段階(Δ[W])増加させてS39に進む。次にS39において、出力増加段数nを1増加させてS40に進む。
次にS40において、ヒートポンプ熱源機2の増加分の出力により、貯湯運転の残り時間Rで少なくとも出湯熱量Uを貯湯可能か否か判定する。貯湯運転の残り時間Rで出湯熱量Uを貯湯するために必要な増加分の出力はU/R[J/s]であり、増加させた出力はnΔ[W]なので、nΔ≧U/Rであれば貯湯運転の残り時間Rで出湯熱量U以上の熱量を貯湯できる。判定がYesの場合はS31に戻り、判定がNoの場合は出力増加のためにS37に戻る。尚、n≧U/RΔとなる最小の整数nを求めてヒートポンプ熱源機2の出力を変更前の出力からn段階増加させるようにしてもよい。
次に、本発明の貯湯給湯装置1の作用、効果について説明する。
図5に示すように、時刻t0において、貯湯熱量Aを算出し、給湯使用予測を行って給湯予測時刻t1と予測熱量Bを設定する。また、時刻t0から給湯予測時刻t1までの貯湯期間Tを算出し、ヒートポンプ熱源機2の安定運転までの所要時間αを設定する。そして、貯湯熱量Aと予測熱量Bと貯湯期間Tと所要時間αに基づく演算によって算定出力Pを算定する。ヒートポンプ熱源機2の安定した運転によって貯湯される熱量が直線L1で表され、直線L1の傾きが算定出力Pに相当する。
算定出力Pが下限出力よりも小さい場合には、ヒートポンプ熱源機2を駆動せずに次回の出力算定まで待機する。算定出力Pが上限出力よりも大きい場合には、ヒートポンプ熱源機2の貯湯運転を上限出力で開始する。算定出力Pが下限出力以上且つ上限出力未満の場合には、ヒートポンプ熱源機2の貯湯運転を算定出力Pで開始する。
所定期間毎にヒートポンプ熱源機2の出力を算定して貯湯運転を開始するため、貯湯運転を下限近傍の出力で行う機会が多くなるので、貯湯給湯装置1の運転効率を向上させることができる。出力算定は、給湯使用予測と独立に、所定期間として例えば1分毎に出力算定を行って、できるだけ低出力の貯湯運転の機会を逃さないようにすることもできる。
図6は、貯湯運転中の時刻t2において予測外の出湯があった場合に、ヒートポンプ熱源機2の出力を増加させた例を示している。ヒートポンプ熱源機2の出力範囲内の下限近傍の算定出力Pで貯湯運転が開始された後、直線L1に沿って貯湯熱量が増加していく。
貯湯運転中の時刻t2で貯湯タンク5から予測外の出湯があると、その予測外の出湯における出湯熱量Uだけ貯湯熱量が減少して貯湯熱量A’になる。算定出力Pのまま貯湯運転を継続すると直線L1に平行な直線L1’で示すように貯湯熱量が増加していき、給湯予測時刻t1で予測熱量Bに対して出湯熱量Uだけ不足することになる。
この出湯熱量Uを含めて時刻t2から給湯予測時刻t1までの貯湯運転の残り時間Rで予測熱量Bまで貯湯するためには、直線L2で示すように貯湯する。直線L2の傾きがヒートポンプ熱源機2の変更算定出力P’である。貯湯運転の残り時間Rで貯湯タンク5に予測熱量Bまで貯湯できるように、制御部7がヒートポンプ熱源機2の出力を変更算定出力P’に増加させて貯湯運転を行う。従って、予測した給湯予測時刻t1の前に予測熱量Bを貯湯タンク5に貯湯して給湯使用中の湯切れを回避できる。尚、変更算定出力P’がヒートポンプ熱源機2の上限出力を超える場合には上限出力で貯湯運転を行って、給湯予測時刻t1における不足熱量を最小にして補助熱源機4の使用を極力抑える。
直線L2の傾きは変更算定出力P’であり、P’=(B-A’)/Rである(実施例1参照)。これによれば、予測外の出湯における出湯熱量が多い程時刻t2における貯湯熱量A’が小さくなるので、予測外の出湯熱量が多い程変更算定出力P’を大きく増加させる。また、予測外の出湯完了後の貯湯運転の残り時間Rが少ない程、変更算定出力P’を大きく増加させる。
一方、元の出力Pに相当する直線L1’の傾きは、P=(B-A’-U)/Rなので、直線L2の傾きは、P’=P+U/Rのようにも表すことができる。従って元の出力Pに対して少なくともU/Rだけ、即ち予測外の出湯における出湯熱量Uを貯湯運転の残り時間Rで除した値以上出力を増加させている(実施例2参照)。尚、出力を増加させた後の貯湯運転中に再度貯湯タンク5からの出湯があった場合にも、上記実施例と同様に出力を増加させて貯湯運転を継続させる。
以上のように、貯湯給湯装置1は、予測外の出湯によって不足する出湯熱量Uを貯湯運転の残り時間Rで補うことができるようにヒートポンプ熱源機2の出力を増加させて貯湯運転を行う。従って、給湯予測時刻t1の前に予測熱量Bを貯湯タンク5に貯湯して、給湯使用中の湯切れを回避して補助熱源機4の使用機会を減らすことができるので、貯湯給湯装置1の運転効率を向上させることができる。
その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく上記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態を包含するものである。
1 :貯湯給湯装置
2 :ヒートポンプ熱源機
5 :貯湯タンク
7 :制御部(制御手段)
21 :循環加熱回路
22 :循環ポンプ
32 :圧縮機
33 :凝縮熱交換器
34 :膨張弁
35 :蒸発熱交換器
36 :冷媒回路
37 :ヒートポンプ制御部

Claims (3)

  1. 貯湯タンクと、ヒートポンプ熱源機と、補助熱源機と、給湯使用履歴に基づいて予測した将来の給湯使用の予測熱量を予測した給湯使用時刻の前に前記ヒートポンプ熱源機を駆動して前記貯湯タンクに貯湯する貯湯運転を制御する制御手段を備えた貯湯給湯装置において、
    前記ヒートポンプ熱源機は所定の出力範囲内に出力を調整可能であり、
    前記制御手段は、前記ヒートポンプ熱源機を前記出力範囲内の下限近傍の出力で駆動して貯湯運転を開始すると共に、この貯湯運転中に前記貯湯タンクから予測外の出湯があった場合には、前記ヒートポンプ熱源機の出力を前記出力範囲内で増加させて貯湯運転を継続すると共に、前記予測外の出湯における出湯熱量が多い程、前記ヒートポンプ熱源機の出力を大きく増加させることを特徴とする貯湯給湯装置。
  2. 前記制御手段は、前記予測外の出湯が完了した後の前記貯湯運転の残り時間が少ない程、前記ヒートポンプ熱源機の出力を大きく増加させることを特徴とする請求項1に記載の貯湯給湯装置。
  3. 前記制御手段は、前記ヒートポンプ熱源機の出力を、前記予測外の出湯における出湯熱量を前記貯湯運転の残り時間で除した値以上増加させることを特徴とする請求項1に記載の貯湯給湯装置。
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