JP7110407B2 - リソグラフィ測定のためのセンサ装置及び方法 - Google Patents

リソグラフィ測定のためのセンサ装置及び方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2018年7月4日出願の欧州出願第18181584.6号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0002] 本発明は、基板のターゲットの位置を決定するためのセンサ装置及び方法に関する。センサ装置は、リソグラフィ装置の一部を形成し得る。センサ装置は、メトロロジツールの一部を形成し得る。センサ装置は、スタンドアロンデバイスであり得る。
[0003] リソグラフィ装置は、基板に所望のパターンを適用するように構築された機械である。リソグラフィ装置は、例えば集積回路(IC)の製造において使用可能である。リソグラフィ装置は、例えばパターニングデバイス(例えばマスク)のパターン(「設計レイアウト」又は「設計」と称されることも多い)を、基板(例えばウェーハ)上に提供された放射感応性材料(レジスト)層に投影し得る。
[0004] 半導体製造プロセスが進み続けるにつれ、回路素子の寸法は継続的に縮小されてきたが、その一方で、デバイス毎のトランジスタなどの機能素子の量は、「ムーアの法則」と通称される傾向に従って、数十年にわたり着実に増加している。ムーアの法則に対応するために、半導体産業はますます小さなフィーチャを作り出すことを可能にする技術を追求している。基板上にパターンを投影するために、リソグラフィ装置は電磁放射を用い得る。この放射の波長が、基板上にパターン形成されるフィーチャの最小サイズを少なくとも部分的に決定する。現在使用されている典型的な波長は、365nm(i線)、248nm、193nm及び13.5nmである。例えば193nmの波長を有する放射線を使用するリソグラフィ装置よりも小さなフィーチャを基板上に形成するためには、4nm~20nmの範囲内(例えば6.7nm又は13.5nm)の波長を有する極端紫外線(EUV)放射を使用するリソグラフィ装置が用いられ得る。
[0005] デバイスフィーチャを基板上に正確に配置するようにリソグラフィプロセスを制御するために、一般に基板上にアライメントマークが提供され、リソグラフィ装置は、基板上のアライメントマークの位置を正確に測定するために使用可能な、1つ以上のアライメント測定システムを含む。これらのアライメント測定システムは、効果的に位置を測定する装置である。アライメントマークは、以前に形成されたプロセス層に関して基板上に形成されるプロセス層の正確な配置に役立つ。アライメント測定は、典型的には、各プロセス層が形成される前に、基板がリソグラフィ装置内に装填されるごとに、リソグラフィ装置内で行われる。本発明の目的は、本明細書内又はその他の場所で識別されるかどうかにかかわらず、従来技術の問題のうちの1つ以上に少なくとも部分的に対処する、基板上のターゲットの位置を決定するセンサ装置及び方法を提供することである。
[0006] 本発明の第1の態様によれば、基板のターゲットの位置を決定するためのセンサ装置が提供され、センサ装置は、放射ビームを基板上に投影するように構成された投影光学系と、ターゲットから散乱した測定放射を収集するように構成された収集光学系と、測定放射の少なくとも第1の部分の瞳機能変動を決定するように、及び瞳機能変動を示す信号を出力するように構成された、波面センシングシステムと、測定放射の少なくとも第1の部分の瞳機能変動を決定するように、及びそれを示す信号を出力するように構成された、波面センシングシステムと、信号を受信するように、及び、測定放射の少なくとも第2の部分及び受信した信号に少なくとも部分的に依存して、ターゲットの位置を決定するように構成された、測定システムとを、備える。
[0007] 瞳機能変動は、センサ装置の瞳面における、測定放射の第1の部分の位相(例えば相対位相)、及び/又は測定放射の第1の部分の強度(例えば相対強度)を含み得る。本発明の第1の態様に従ったセンサ装置は、ターゲットの位置が、測定放射の少なくとも第1の部分の決定された瞳機能変動に少なくとも部分的に依存して決定されるため、有利である。
[0008] 有利には、これにより、潜在的エラーの範囲について決定された位置を少なくとも部分的に補正するために、測定放射の瞳機能変動(例えば、センサ装置の瞳面における位相及び/又は強度)が使用され得る、配置が提供される。例えば、測定放射の瞳機能変動を使用して、ターゲットの変形(例えば非対称)、基板の構造に関連付けられたエラー(例えば、内部反射、見かけの表面沈下など)、フォーカスエラー(例えば、テレセントリック性及び/又は傾斜)、非点収差などの光学収差(例えば、投影光学系及び/又は収集光学系などの、センサ装置の不完全な光学コンポーネントから生じる)、及び/又は、センサ装置内に存在する意図しない非対称のうちの、1つ以上の任意の組み合わせについて、少なくとも部分的に補正し得る。
[0009] 追加として、本発明の第1の態様に従ったセンサ装置は、上記のエラーのうちのいずれかが経時的にどのように変化するか(例えば、光学収差の変動)を監視するように、また、それによって、それらの連続的又は周期的補正を実行可能にするように、及び/又は、1つ以上のエラーに寄与する光学コンポーネントの識別を実行可能にするように、瞳機能変動情報の監視を実行可能にする。
[00010] ターゲットは、アライメントマーク、又は、例えばオーバーレイ測定のために構成されたメトロロジマークであり得る。
[00011] 波面センシングシステムは、任意の形の波面センサ、例えば、シャックハルトマンセンサ、ピラミッドセンサ、干渉センサ(横シヤリング干渉計など)などを、備え得る。波面センシングシステムは、1つ以上の波面センサを備え得る。
[00012] 測定システムは、例えば、測定放射の第1の部分の決定された瞳機能変動を使用して、収集された測定放射の少なくとも第2の部分の回折次数間で決定された位相オフセットを少なくとも部分的に補正し得る。次に、少なくとも部分的に補正された位相オフセットを使用して、基板のターゲットの位置を決定し得る。
[00013] 波面センシングシステムは、測定放射の第1の部分を複数のサブビームに分割するように構成された分割光学素子と、各サブビームの強度を検出するように、及び各サブビームの強度を示す測定信号を出力するように構成された、ディテクタシステムと、測定信号を受信するように、及び、それに依存して測定放射の第1の部分の瞳機能変動を決定するように構成された、プロセッサとを、備え得る。
[00014] 分割光学素子は、少なくとも1つのプリズムを備え得る。プリズムは、ピラミッド形状であり得る。ピラミッドプリズムは、測定放射の一部を4つのサブビームに分割するように構成され得る。
[00015] ディテクタシステムは、複数のディテクタを備え得、その各々は、複数のセンシング素子、例えば1つ以上のCCDディテクタ又はCMOSディテクタを備え得る。センシング素子は、アレイ形式で配置され得る。
[00016] プロセッサは、相互に及び/又は共有デバイスと通信する、複数のプロセッサを備え得る。
[00017] 波面センシングシステムは、測定放射の異なる波長を分離するように構成された分散光学素子と、少なくとも1つの他の分割光学素子と、測定放射の分離された波長の異なる部分を分割光学素子の各々の上に合焦させるように構成されたフォーカス素子とを、更に備え得、分割光学素子は、合焦された測定放射の分離された波長の一部を複数の分散サブビームに分割するように構成される。
[00018] 本実施形態は、複数の波長、例えば複数の離散的波長及び/又は連続波長を含む、測定放射の瞳機能変動の検出を有利に可能にし得る。
[00019] 分散光学素子は格子を備え得る。分散光学素子はプリズムを備え得る。分散光学素子は、センサ装置の瞳面の近傍に位置し得る。
[00020] 各分割光学素子は、異なる帯域幅の放射を受け取り得る。
[00021] フォーカス素子はレンズアレイを備え得、アレイ内の各レンズは、測定放射の分離された波長の異なる部分を分割光学素子のうちの1つの上に合焦させるように構成される。例えばレンズアレイは、レンズの1次元アレイを含み得、レンズアレイは分散光学素子の分散方向に対応する方向に配置される。これにより、測定放射が連続波長を有するときセンサが使用され得、レンズアレイを使用して、(分散光学系を使用して分離された)測定放射のスペクトルが複数の離散部分に分割される。
[00022] 波面センシングシステムは、複数のサンプリング光学素子を備え得、各サンプリング光学素子は、複数のサンプルビームを形成するために測定放射の一部の波面の異なる部分をサンプリングするように構成された、複数のサンプリング光学素子と、各サンプルビームを検出するように、及びサンプルビームの少なくとも1つの特徴を示す測定信号を出力するように構成された、ディテクタシステムと、測定信号を受信するように、及び測定放射の一部の瞳機能変動を決定するために測定信号を使用するように構成された、プロセッサとを、備え得る。
[00023] サンプルビームの少なくとも1つの特徴は、サンプルビームの空間強度分布に関する情報を含み得る。例えば、サンプルビームの少なくとも1つの特徴は、例えば一般にシステムの光軸に垂直な平面内の、サンプルビームの位置(例えば、サンプルビームの中心の位置)を含み得る。こうしたサンプルビームの位置は、サンプルビームが形成される測定放射の一部の位相に依存し得る。
[00024] 追加又は代替として、サンプルビームの少なくとも1つの特徴は、サンプルビームの全強度に関する情報を含み得る。こうしたサンプルビームの全強度は、(センサ装置の瞳面において)サンプルビームが形成される測定放射の一部の振幅に依存し得る。
[00025] サンプリング光学素子はマイクロレンズであり得る。サンプリング素子は、アレイに、例えば格子パターンに配列され得る。サンプリング光学素子は、センサ装置の瞳面の近傍に位置し得る。
[00026] ディテクタシステムは複数のディテクタを備え得、その各々が複数のセンシング素子、例えば1つ以上のCCDディテクタ又はCMOSディテクタを備え得る。センシング素子は、アレイに配置され得る。各サンプルビームは、一般に、複数の異なるセンシング素子によって受け取られ得ることを理解されよう。
[00027] プロセッサは、相互に及び/又は共有デバイスと通信する、複数のプロセッサを備え得る。
[00028] センサ装置は、測定放射の一部をサンプリング素子上に再結像するように構成された、再結像光学系を更に備え得る。
[00029] 波面センシングシステムは、サンプルビームの異なる波長を分離するように構成された第1の分散光学素子と、サンプルビームの分離された波長を分散サンプルビームに合焦させるように構成された第1のフォーカス素子とを、更に備え得る。
[00030] 有利には、この配置は、測定放射の少なくとも第1の部分の複数の異なるスペクトルコンポーネントについての瞳機能変動情報を、同時に決定させ得る。例えば、こうした第1の分散光学素子を使用する場合、第1の分散光学素子の分散方向に対応する方向におけるサンプルビームの空間強度分布は、測定放射のスペクトルに関係する。加えて、前述のように、サンプルビームの空間強度分布は、サンプルビームが形成される測定放射の部分の位相に依存する。したがって、測定放射のスペクトル及び収差がもつれるため、離散波長の知識を使用して収差情報のもつれを解くことができることを理解されよう。
[00031] この配置は、測定放射が複数の既知の波長の離散セット又は連続波長のいずれかを含むときに使用され得る。
[00032] センサ装置は、サンプルビームを第1の分散光学素子上に合焦させるように構成されたフォーカス素子を更に備え得る。
[00033] 波面センシングシステムは、サンプルビームの第1の部分を第1の光学分岐に誘導するように、及び、サンプルビームの第2の部分を第2の光学分岐に誘導するように構成された、ビームセパレータを更に備え得る。第1の光学分岐は、サンプルビームの第1の部分の異なる波長を第1の方向に分離するように構成された、第1の分散光学素子と、サンプルビームの第1の部分の分離された波長を第1の分散サンプルビームに合焦させるように構成された、第1のフォーカス素子とを、備え得る。第2の光学分岐は、サンプルビームの第2の部分の異なる波長を異なる方向に分離するように構成された、第2の分散光学素子と、サンプルビームの第2の部分の異なる波長を第2の分散サンプルビームに合焦させるように構成された、第2のフォーカス素子とを、備え得る。
[00034] ビームセパレータは、第1及び第2の部分の各々が実質的に同じ空間強度分布を有するように構成されることを理解されよう。例えば、ビームセパレータはビームスプリッタであり得る。
[00035] 第1の分散光学素子及び第2の分散光学素子は、センサ装置の光軸の周りに互いに関して異なる回転位置を有する。有利には、これにより、測定放射のスペクトルのいかなる知識もなしにスペクトル情報から収差情報のもつれを解くことができる。
[00036] 本発明の第2の態様によれば、パターニングデバイスから基板上へパターンを投影するように配置されたリソグラフィ装置が提供され、リソグラフィ装置は、本発明の第1の態様に従ったセンサ装置を備える。
[00037] 本発明の第3の態様によれば、本発明の第1の態様に従ったセンサ装置を備えるメトロロジデバイスが提供される。
[00038] 本発明の第4の態様によれば、基板のターゲットの位置を決定する方法が提供され、方法は、放射ビームを基板上に投影すること、ターゲットから散乱した測定放射を収集すること、測定放射の少なくとも一部の瞳機能変動を決定すること、並びに、収集された測定放射及び決定された瞳機能変動に少なくとも部分的に依存してターゲットの位置を決定することを含む。
[00039] 方法は、本発明の第1の態様のセンサ装置を使用して実行され得る。
[00040] 測定放射は、放射の異なる波長を含み得る。
[00041] 方法は、複数のサンプルビームを形成するために測定放射の一部の波面の異なる部分をサンプリングすること、サンプルビームをサンプルビームの第1の部分及びサンプルビームの第2の部分に割ること、第1の分散サンプルビームを形成するためにサンプルビームの第1の部分の異なる波長を第1の分散方向に分離すること、第2の分散サンプルビームを形成するためにサンプルビームの第2の部分の異なる波長を異なる分散方向に分離すること、第1の分散方向における第1及び第2の分散サンプルビームの変位及び/又は変形を比較すること、異なる分散方向における第1及び第2の分散サンプルビームの変位及び/又は変形を比較すること、並びに、第1の分散方向及び異なる分散方向におけるスペクトル情報及び瞳機能変動情報のもつれを解くために比較を使用することを、更に含み得る。
[00042] 本発明の第5の態様によれば、本発明の第4の態様に従った方法をコンピュータに実施させるように構成された、コンピュータ可読命令を含むコンピュータプログラムが提供される。
[00043] 本発明の第6の態様によれば、本発明の第5の態様に従ったコンピュータプログラムを実施するコンピュータ可読媒体が提供される。
[00044] 本発明の第7の態様によれば、プロセッサ可読命令を記憶するメモリと、メモリに記憶された命令を読み取り及び実行するように配置されたプロセッサとを備える、放射ビームの波面を決定するためのコンピュータ装置が提供され、プロセッサ可読命令は、本発明の第4の態様に従った方法を実施するためにコンピュータを制御するように配置された命令を含む。
[00045] 本発明の実施形態を、添付の図面を参照して、単なる例示として以下に説明する。
本発明の一実施形態に従った、センサ装置を備えるリソグラフィ装置を示す概略図である。 既知のセンサ装置の一部を概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に従った、波面センシングシステムを備えるセンサ装置を概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に従った、分散光学素子及び複数の分割光学素子を有する波面センシングシステムを備えるセンサ装置を、概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に従った、レンズアレイを備えるフォーカス素子を有する波面センシングシステムを備えるセンサ装置を、概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に従った、複数のサンプリング光学素子及び第1の分散光学素子を有する波面センシングシステムを備えるセンサ装置を、概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に従った、2つの光学分岐を有する波面センシングシステムを備えるセンサ装置を、概略的に示す図である。
[00046] 本文献では、「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(例えば、波長が365nm、248nm、193nm、157nm又は126nmの波長)及びEUV放射(極端紫外線放射、例えば、約5~100nmの範囲の波長を有する)を含む、すべてのタイプの電磁放射を包含するために使用される。
[00047] 「レチクル」、「マスク」、又は「パターニングデバイス」という用語は、本文で用いる場合、基板のターゲット部分に生成されるパターンに対応して、入来する放射ビームにパターン付き断面を与えるため使用できる汎用パターニングデバイスを指すものとして広義に解釈され得る。また、この文脈において「ライトバルブ」という用語も使用できる。古典的なマスク(透過型又は反射型マスク、バイナリマスク、位相シフトマスク、ハイブリッドマスク等)以外に、他のそのようなパターニングデバイスの例は、プログラマブルミラーアレイ及びプログラマブルLCDアレイを含む。
[00048] 図1は、本発明の実施形態によるセンサ装置100を含むリソグラフィ装置LAを概略的に示している。リソグラフィ装置LAは、放射ビームB(例えばUV放射、DUV放射、又はEUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータとも呼ばれる)ILと、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構築され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスMAを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに連結されたマスクサポート(例えばマスクテーブル)MTと、基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構築され、特定のパラメータに従って基板サポートWTを正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに連結された基板サポート(例えばウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズシステム)PSと、を含む。
[00049] 動作中、照明システムILは、例えばビームデリバリシステムBDを介して放射源SOから放射ビームを受ける。照明システムILは、放射を誘導し、整形し、及び/又は制御するための、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、及び/又はその他のタイプの光学コンポーネント、又はそれらの任意の組み合わせなどの様々なタイプの光学コンポーネントを含むことができる。イルミネータILを使用して放射ビームBを調節し、パターニングデバイスMAの平面において、その断面にわたって所望の空間及び角度強度分布が得られるようにしてもよい。
[00050] 本明細書で用いられる「投影システム」PSという用語は、使用する露光放射、及び/又は液浸液の使用や真空の使用のような他のファクタに合わせて適宜、屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、アナモルフィック光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム、及び/又は静電気光学システム、又はそれらの任意の組み合わせを含む様々なタイプの投影システムを包含するものとして広義に解釈するべきである。本明細書で「投影レンズ」という用語が使用される場合、これは更に一般的な「投影システム」PSという用語と同義と見なすことができる。
[00051] リソグラフィ装置LAは、投影システムPSと基板Wとの間の空間を充填するように、基板Wの少なくとも一部を例えば水などの相対的に高い屈折率を有する液体で覆うことができるタイプであり得る。これは液浸リソグラフィと呼ぶことができる。液浸技法に関するより詳細な情報は米国特許第6952253号に記載され、参照により本明細書に組み込まれる。
[00052] リソグラフィ装置LAは、2つ以上の基板サポートWT(「デュアルステージ」又は「マルチステージ」とも呼ばれる)を有するタイプでもあり得る。こうした「マルチステージ」機械において、基板サポートWTは並列に用いられ得る。追加又は代替として、基板Wの後続の露光の準備に関与するステップは、他方の基板サポートWT上の別の基板Wが他方の基板W上でのパターンの露光に用いられている間に、基板サポートWTのうちの1つに位置する基板W上で実施され得る。例えば、基板Wの後続の露光の準備に関与するステップのうちの1つ以上は、他方のサポート上で別の基板の露光が行われる間に、基板サポートWTのうちの1つでの基板Wのターゲットの位置を決定するために、センサ装置100を使用することを含み得る。
[00053] 基板サポートWTに加えて、リソグラフィ装置LAは測定ステージを備え得る。測定ステージは、センサ及び/又はクリーニングデバイスを保持するように配置される。センサは、投影システムPSの特性及び/又は放射ビームBの特性を測定するように配置され得る。測定ステージは、複数のセンサを保持し得る。測定ステージは、例えば、センサ装置100を保持し得る。クリーニングデバイスは、リソグラフィ装置LAの一部、例えば、投影システムPSの一部又は液浸液を提供するシステムの一部をクリーニングするように配置され得る。測定ステージは、基板サポートWTが投影システムPSの下にないとき、投影システムPSの下に移動し得る。
[00054] 動作中、放射ビームBは、パターニングデバイス、例えばマスクサポートMT上に保持されるマスクMA上に入射し、パターニングデバイスMA上に存在するパターン(すなわち、設計レイアウト)によってパターン付与される。マスクMAと相互作用すると、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは放射ビームBを基板Wのターゲット部分C上に合焦させる。第2のポジショナPW及び位置測定システムIFの助けをかりて、基板サポートWTは、例えば合焦及び位置合わせされた位置で、放射ビームBのパス内に異なるターゲット部分Cを位置決めするように正確に移動可能である。同様に、第1のポジショナPM及び場合によっては(図1には明示的に示されていない)別の位置センサを用いて、パターニングデバイスMAを放射ビームBのパスに関して正確に位置決めし得る。パターニングデバイスMA及び/又は基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2などのターゲットを用いて位置合わせし得る。図1の例に示される基板アライメントマークP1、P2は専用のターゲット部分Cを占有しているが、基板アライメントマークP1、P2はターゲット部分Cの間の空間に位置し得る。基板アライメントマークP1、P2は、ターゲット部分Cの間に位置しているとき、スクライブラインアライメントマークと呼ばれる。
本発明を明瞭にするために、デカルト座標が用いられる。デカルト座標系は3本の軸、すなわちx軸、y軸、及びz軸を有する。3本の軸の各々は、他の2本の軸に対して直角である。x軸の周りの回転はRx回転と呼ぶことができる。y軸の周りの回転はRy回転と呼ぶことができる。z軸の周りの回転はRz回転と呼ぶことができる。x軸及びy軸は水平面を定義するものと説明され得るが、z軸は水平面に関して垂直方向であるものと説明され得る。デカルト座標系は本発明を限定するものではなく、単に明確にするために用いられる。代替として、円筒座標系などの別の座標系が、本発明を明確にするために用いられ得る。デカルト座標系の配向は、例えばz軸が水平面に沿ったコンポーネントを有するように変動し得る。
[00055] 図2は、基板Wのターゲット205の位置を決定するための、既知のセンサ装置200の一部を概略的に示す。ターゲット205は、例えば、基板アライメントマーク(例えば、図1に示される基板アライメントマークP1、P2)であり得る。図2の例において、ターゲット205は、基板Wの最上面上に位置する格子を備える。ターゲット205は、基板W上の他の場所に位置し得、例えば、基板Wの1つ以上の層の下に埋め込まれ得る。既知のセンサ装置200は、基板W上に放射ビーム215を投影するように構成された投影光学系を備える。図2の例において、投影光学系は、放射ビーム215をレンズ213に向けて反射する反射素子214を備え、次いでレンズ213は基板W上に放射ビーム215を合焦させる。投影光学系は他の光学素子を備え得る。放射ビーム215はターゲット205から散乱し、測定放射225を形成する。図2の例において、放射ビーム215はターゲット205から回折し、複数の回折次数226~228を含む測定放射225を形成する。図2では理解しやすくするために、ゼロ次回折次数226、プラス1の回折次数227、及びマイナス1の回折次数228のみが示されている。しかしながら、測定放射225は、より多くの回折次数226~228を含み得ることを理解されよう。ゼロ次回折次数226は投影光学系に戻り、センサ装置200から遠くへ誘導される。プラス1及びマイナス1の回折次数227、228は、対応する回折角θでターゲット205から散乱する。回折角θは互いに異なり得る。センサ装置200は、ターゲット205から散乱した測定放射225を収集するように構成された収集光学系を更に備える。図2の例において、収集光学系は、レンズ213(投影光学系の一部も形成する)及び1対の反射素子220を備える。プラス1及びマイナス1の回折次数227、228は、レンズ213によってコリメートされ、収集光学系の反射素子220によって互いに向けて反射される。
[00056] センサ装置200は、収集された測定放射225に少なくとも部分的に依存してターゲット205の位置を決定するように構成された、測定システム230を更に備える。図2の例において、測定システム230は、ビームスプリッタ231、1対のフォーカス素子236、237、及び1対の光ディテクタ232、234を備える。1対の光ディテクタ232、234は、プロセッサ235と通信している。ビームスプリッタ231は、プラス1の回折次数227のうちの少なくともいくつかが第1のフォーカス素子236及び第1の光ディテクタ232上に入射し、プラス1の回折次数227のうちの少なくともいくつかが第2のフォーカス素子237及び第2の光ディテクタ234上に入射するように、プラス1の回折次数227を割る。ビームスプリッタ231は、マイナス1の回折次数228のうちの少なくともいくつかが第1の光ディテクタ232上に入射し、マイナス1の回折次数238のうちの少なくともいくつかが第2の光ディテクタ234上に入射するように、マイナス1の回折次数228も割る。したがってビームスプリッタ231は、プラス1の回折次数227及びマイナス1の回折次数228の各々の一部を、第1及び第2の光ディテクタ232、234の各々に誘導する。具体的に言えば、ビームスプリッタ231は、プラス1の回折次数227及びマイナス1の回折次数228の各々の一部を、それらの間に第1の相対位相を伴う第1の光ディテクタ232に誘導し、プラス1の回折次数227及びマイナス1の回折次数228の各々の一部を、それらの間に第2の相対位相を伴う第2の光ディテクタ234に誘導する。このようにして、測定システム230は、マッハツェンダー干渉計と同様に挙動する。光ディテクタ232、234は、プラス1の回折次数227とマイナス1の回折次数228との間に結果として生じる干渉の強度を測定するように、及び対応する測定信号を生成するように構成される。
[00057] 一般に、回折格子からの散乱の結果として生じる各個別回折ビームの位相は、回折格子に関する入射放射ビームの位置に依存する。入射放射ビームのビームスポットが回折格子全体にわたってスキャンされた場合、形成される回折ビームの位相は変動することになる。
[00058] 始動システム(図示せず)は、放射ビーム215がターゲット205上に入射する間に、基板Wとセンサ装置200との間に相対的な動きを発生させるように構成される。その結果、基板Wとセンサ装置200との間の相対的な動きと共に振動する、干渉パターン240が生成される。プロセッサ235は、干渉パターン240を示す測定信号を受信するように、及び、測定信号に依存してターゲット205の位置を決定するように構成される。プロセッサ235は、例えば、干渉パターン240の位相オフセットを決定し、それによって、ターゲット205とセンサ装置200との間の位置オフセットを決定するように構成され得る。干渉パターン240の位相オフセットを決定することは、干渉パターン240上で位相フィットを実行することを含み得る。例えば、干渉パターンは以下のように分解され得る。
[00059] c sin(x+σ)=a sin x+b cos x
[00060] 上式で、xは位置変数(基板W及びセンサ装置200の相対位置を特徴付け得る)であり、σは干渉パターンの位相オフセットであり、a及びbは係数である。次いで、係数a及びbの値を見つけるために干渉パターン上で位相フィットが実行され得、決定された係数の値から位相オフセットσが計算され得る。位相フィットは、例えば最小二乗フィット又はフーリエ分解などの任意の好適なフィッティング方法を実行することを含み得る。位相オフセットは、以下の式を介して決定され得る。
[00061] σ=tan-1(b/a)
[00062] 位相オフセットは、ターゲット205の位置を決定するために使用される。決定される基板Wのターゲット205の位置は、測定された回折次数227、228の位相及び強度分布に依存する。回折次数227、228の位相及び強度分布は、複数のエラー源による影響を受け得る。エラー源は、例えば、ターゲット205の変形及び/又は非対称性、基板Wの厚み及び/又は材料層の変動、フォーカスエラー(例えば、基板Wの意図しない傾き及び/又は光学システムのテレセントリック性)、及び/又は、センサ装置200の光学素子212、220の光学収差を含み得る。エラー源の少なくともいくつかは、経時的に変化し得る。エラー源は、結果として生じる干渉パターン240のシフトを生じさせ得る。次にこうしたシフトは、プロセッサ235によってターゲット205の位置のシフトと解釈される。したがって、エラー源によって生じる干渉パターン240のシフトは、既知のセンサ装置200を使用して実行される測定の確度に悪影響を与える。例えば、エラー源によって生じる干渉パターン240のシフトは、約1nmから約15nmの間のターゲット位置測定エラーを生じさせ得る。ターゲット位置測定エラーは、その後基板W上で実行されるリソグラフィプロセスに悪影響を及ぼし得る。例えば基板Wは、後続のリソグラフィ露光の間にリソグラフィ装置の露光放射とミスアライメントされ得、結果として、リソグラフィ装置によって不良デバイスが製造されることになる。
[00063] 図3は、本発明の一実施形態に従った、波面センシングシステム335を備えるセンサ装置300を概略的に示す。センサ装置300は、放射ビーム310を基板W上に投影するように構成された投影光学系を備える。投影光学系は、例えば反射光学素子、1つ以上のレンズなどの透過型光学素子などの、1つ以上の光学素子を備え得る。図3の例では、投影光学系は、放射ビームをレンズ321に向かって反射する反射素子315を備え、レンズ321は放射ビームを基板W上に合焦させる。
[00064] センサ装置300は、基板Wのターゲット330から散乱した測定放射325を収集するように構成された、収集光学系を更に備える。図3の例では、収集光学系は、測定放射325をコリメートするように構成された、レンズ321(投影光学系の一部も形成する)を備える。測定放射325は、収集光学系によって収集された後、ビームスプリッタ345上に入射する。ビームスプリッタ345は、測定放射355の少なくとも第1の部分が波面センサ335上に入射するように、及び測定放射360の第2の部分のうちの少なくとも一部が測定システム350上に入射するように、測定放射325を割るように構成される。
[00065] 波面センシングシステム335は、測定放射355の少なくとも第1の部分の瞳機能変動を決定するように、及び、それらを示す信号340を出力するように構成される。波面センシングシステム335は、例えばシャックハルトマンセンサ、ピラミッドセンサ、干渉センサ(横シヤリング干渉計、サニャック干渉計、又はコモンパス干渉計など)などの、任意の形の波面センサを備え得る。代替又は追加として、波面センシングシステム335は、位相取り出し波面センサを備え得る。
[00066] 波面センシングシステムは、1つ以上の波面センサを備え得る。
[00067] 測定システム350は、信号340を受信するように、並びに、収集された測定放射325と測定放射355の第1の部分の決定された瞳機能変動とに少なくとも部分的に依存して基板Wのターゲット330の位置を決定するように、構成される。測定システム350は、例えば、測定放射355の一部の決定された瞳機能変動を使用して、決定された位相オフセットを少なくとも部分的に補正し得る。少なくとも部分的に補正された位相オフセットを使用して、基板Wのターゲット330の位置を決定し得る。
[00068] 波面センシングシステム335は、センサ装置300の瞳面内の情報(例えば、測定放射355の第1の部分の複素瞳機能変動)を決定するように構成され得る。当業者であれば、これに関連して、センサ装置の瞳面は一般に収集光学系の射出瞳と呼ばれることを理解されよう。これは、収集光学系のイメージ側(すなわち、ディテクタ側)の物理的絞り又は開口のイメージである。実際には、瞳面はレンズの開口数によって定義され得る。この瞳面は、基板が配設される平面(対物面と呼ぶことができる)のフーリエ変換面として定義され得る。したがって、瞳面内の放射の電界強度の分布は、対物面内に配設される物体(例えばターゲット)のフーリエ変換に関係する。具体的に言えば、瞳面内の放射の電界強度の分布(すなわち、ターゲットによって散乱される放射の角度分布)は、(a)照明瞳面内の放射の電界強度の分布(すなわち、ターゲットを照明する放射の角度分布)及び(b)ターゲットのフーリエ変換の、たたみ込みによって与えられる。瞳面と共役されたセンサ装置内の任意の平面は、瞳面とも呼ぶことができる。対物面(すなわち、基板及びターゲットが配設された平面)及び共役されたセンサ装置内の任意の平面は、フィールド面と呼ぶことができる。光学システム(例えばセンサ装置)内では、第1の平面内の各ポイントが第2の平面内の1つのポイント上に結像される場合、2つの平面が共役であることを理解されよう。波面センシングシステム335は、測定放射355の一部の強度分布を、センサ装置300の開口数の座標の関数として決定するように構成され得る。波面センシングシステム335は、測定放射355の一部の波面(すなわち、電磁界の相対位相)を、センサ装置300の開口数の座標の関数として決定するように構成され得る。追加又は代替として、波面センシングシステム335は、センサ装置の瞳面内の測定放射355の一部の相対強度を、センサ装置300の開口数の座標の関数として決定するように構成され得る。
[00069] 測定放射325は、単一のスペクトル成分からなり得る。すなわち、測定放射325は、単一波長の放射又は小帯域幅の放射(単色放射と呼ぶことができる)からなり得る。代替として、測定放射325は、複数の異なる波長の放射を含み得る。すなわち、測定放射325は、複数のスペクトル成分を含み得る。スペクトル成分は離散的帯域幅の放射であり得る。代替として、スペクトル成分は連続波長の放射を形成し得る。波面センシングシステム335は、波面センシングシステムが測定放射325の異なるスペクトル成分の瞳機能変動を同時に測定できるようにする、分散光学素子(図示せず)を備え得る。
[00070] 図4は、本発明の一実施形態に従った、分散光学素子405及び複数の分割光学素子411~414を有する波面センシングシステム400を備える、センサ装置401を概略的に示す。図4のセンサ装置401は、多くの共通コンポーネントを図3のセンサ装置300と共有し、同様の部分には同様の参照番号が与えられている。図4の波面センシングシステム400は、図3に示される波面センシングシステム335の一実施形態であり得る。図3と図4との間の相違点を下記で考察する。
[00071] 分割光学素子405は、測定放射355の第1の部分の異なる波長を分離するように構成される。すなわち、分散光学素子405は、瞳面内の測定放射355の一部の複数の波長成分コピーを作る。図4の例において、分散光学素子405は格子を含む。代替として、分散光学素子405は分散プリズムを含み得る。分散光学素子405は、センサ装置の瞳面近傍に位置し、測定放射325の連続波長に依存して測定放射355の第1の部分を分散させる。図4の例において、測定放射325は、4つの離散スペクトル成分421~424を含む。4つの離散スペクトル成分421~424は、例えば約500nmから約900nmの間の帯域幅の放射を含み得る。例えば、第1の離散スペクトル成分421は、約500nm(例えば532nm)の中心波長を有し得る。第2の離散スペクトル成分422は、約600nm(例えば635nm)の中心波長を有し得る。第3の離散スペクトル成分423は、約800nm(例えば780nm)の中心波長を有し得る。第4の離散スペクトル成分424は、約900nm(例えば850nm)の中心波長を有し得る。各離散スペクトル成分は、約1nmから約20nmの間の帯域幅の波長を有し得る。
[00072] 測定放射355の一部の分離された離散スペクトル成分421~424は、フォーカス素子420上に入射する。フォーカス素子420は、スペクトル成分421~424のうちの異なる1つを分割光学素子411~414の各々に合焦させるように構成される。すなわち、瞳面内の測定放射355の一部の波長成分コピーの各々は、分割光学素子411~414のうちの異なる1つ上に結像される。分割光学素子411~414は、センサ装置401のフィールド面近傍に位置する。分割光学素子411~414はアレイに配置され得る。各分割光学素子411~414は、測定放射355の一部の異なるスペクトル成分を受け取り得る。分割光学素子411~414は、合焦された測定放射の分離された波長421~424の一部を、複数の分散光学素子431~446に分割するように構成され得る。すなわち、各分割光学素子411~414は、複数の分散サブビーム431~446を作る(例えば、分割光学素子411はサブビーム431~434を作り、分割光学素子412はサブビーム435~438を作り、分割光学素子413はサブビーム439~442を作り、また分割光学素子414はサブビーム443~446を作る)。図4は、(ディテクタシステム470の光軸に垂直な平面内の)ディテクタビュー475も示す。ディテクタビュー475は、ディテクタシステム470によって検出される分散サブビーム431~446を示す。それによって分割光学素子411~414は、ディテクタシステム470においてセンサ装置の瞳フィールドの複数の波長依存イメージを形成する。複数の分散サブビーム431~446は、コリメート光学素子460を通過した後、ディテクタシステム470上に入射する。コリメート光学素子460は、ディテクタシステム470において各離散スペクトル成分421~424について複数の変位イメージが形成されるように、瞳フィールドを結像する。
[00073] ディテクタシステム470は、各サブビーム431~446の強度を検出するように、及びそれらを示す測定信号341を出力するように、構成される。ディテクタシステム470は、複数のセンシング素子(図示せず)を備え得る。センシング素子は、例えば、CCDディテクタ又はCMOSディテクタのピクセルであり得る。波面センシングシステム335は、測定信号341を受信するように、及び、それに依存して測定放射325の一部355の瞳機能変動を決定するように構成された、プロセッサ450を更に備える。測定システム350は、プロセッサ450によって出力された信号340を受信し、また信号340を使用して、収集された測定放射と測定放射の少なくとも一部の決定された瞳機能変動とに少なくとも部分的に依存して、ターゲットの位置を決定する。
[00074] センサ装置の瞳面における測定放射325の位相(すなわち、波面)は、サブビーム431~434、435~438、439~442、443~446の各セットの相対強度を少なくとも部分的に決定する。ディテクタシステム470は、分散サブビーム431~446の強度を測定するように、及び、それらを示す測定信号341を出力するように構成される。プロセッサ450は、測定信号341を受信するように、及び、測定信号341を使用して、そのスペクトル成分421~424の各々について測定放射325の瞳機能変動を決定するように、構成される。例えば、X方向及びY方向における、測定放射355の一部のスペクトル成分421~424のうちの1つの波面は、下記の式を使用して決定される。
Figure 0007110407000001
[00075] 上式で、
Figure 0007110407000002
は、X方向の波面の傾度であり、
Figure 0007110407000003
は、Y方向の波面の傾度であり、I、I、I、及びIは、測定放射355の第1の部分のスペクトル成分のうちの1つの左上、右上、左下、及び右下のサブビームのXY面内の強度分布である。例えば、スペクトル成分421の場合、Iはサブビーム431の強度分布であり得、Iはサブビーム432の強度分布であり得、Iはサブビーム433の強度分布であり得、またIはサブビーム434の強度分布であり得る。対応する式は、測定放射のあらゆるスペクトル成分について測定放射の瞳機能変動を決定するために、測定放射355の一部の他のスペクトル成分422~424に関連付けられたサブビーム435~446について実行され得る。測定放射355の一部の振幅は、サブビーム431~446の強度分布の合計を計算することによって決定され得る。図4に示される本発明の実施形態は、有利には、複数の離散スペクトル成分421~424(すなわち、放射の波長の複数の離散帯域幅)を含む、測定放射355の一部の瞳機能変動の検出を可能にする。離散スペクトル成分421~424は既知であり得る。例えば、4つの離散スペクトル成分421~424は、約500nmから約900nmの間の放射の帯域幅を含み得る。例えば、第1の離散スペクトル成分421は、約500nm(例えば532nm)の中心波長を有し得る。第2の離散スペクトル成分422は、約600nm(例えば635nm)の中心波長を有し得る。第3の離散スペクトル成分423は、約800nm(例えば780nm)の中心波長を有し得る。第4の離散スペクトル成分424は、約900nm(例えば950nm)の中心波長を有し得る。各離散スペクトル成分は、約10nmから約20nmの間の波長の帯域幅を有し得る。
[00076] 図5は、本発明の一実施形態に従った、レンズアレイ520a~520fを備えるフォーカス素子を有する波面センシングシステム500を備えるセンサ装置501を概略的に示す。図5のセンサ装置501は、多くの共通コンポーネントを図3のセンサ装置300と共有し、同様の部分には同様の参照番号が与えられている。図5の波面センシングシステム500は、図3に示される波面センサ335の一実施形態であり得る。図3と図5との間の相違点を下記で考察する。
[00077] 図5に示された波面センシングシステム500は、測定放射325が放射520の連続波長を含むこと、及び、単一のフォーカス素子420がレンズアレイ520a~520fに置き換えられていることを除いて、図4の波面センシングシステムと同じである。分散光学素子405はセンサ装置の瞳面近傍に位置し、測定放射325の波長に依存して、測定放射355の一部を分散させる。図5の例において、測定放射325は放射の連続波長を含む。分散光学素子405は、この放射の連続波長を分散させる。
[00078] 測定放射355の一部からの連続放射は、レンズアレイ520a~520f上に入射する。レンズアレイ520a~520fは、放射の連続波長を離散スペクトル成分521~526に分離するように作用する。各スペクトル成分521~526は、放射520の連続波長のサブ帯域幅を備える。レンズアレイ520a~520fは、分離されたスペクトル成分521~526の異なる部分を分割光学素子511~516の各々に合焦させるように配置される。すなわち、各レンズ520a~520fは、測定放射355の一部の離散サブ帯域幅を受け取り、センサ装置のフィールド面においてそのイメージを形成する。レンズアレイ520a~520fのうちの各レンズは、測定放射355の一部の分離されたスペクトル成分521~525の異なる部分を、複数の分割光学素子511~516のうちの1つに合焦させるように構成され得る。すなわち、瞳面内の測定放射355の一部の波長成分コピーの各々は、分割光学素子511~516のうちの異なる1つ上に結像される。例えば、レンズアレイ520a~520fは1次元レンズアレイを備え得、レンズアレイは、分散光学素子405の分散方向Yに対応するY方向に配置される。分散光学素子405の分散方向は、分散光学素子が測定放射355の一部のスペクトル成分521~526を分離する方向である。図5の例において、レンズアレイ520a~520fは6つのレンズを備える。レンズアレイ520a~520fは、より多い数又はより少ない数のレンズを備え得る。レンズアレイ520a~520f内のレンズの数は、射出瞳直径及び/又は分散光学素子405の分散力に少なくとも部分的に依存し得る。レンズアレイ520a~520fは、例えば、約10個から約30個の間のレンズ、例えば、約20個のレンズを備え得る。レンズアレイ520a~520f内の各レンズは、約250ミクロンから約750ミクロンの間、例えば約500ミクロンの直径を有し得る。
[00079] 分割光学素子511~516は、センサ装置のフィールド面近傍に位置する。各分割光学素子511~516は、放射の異なるサブ帯域幅521~526を受け取り得る。分割光学素子511~516は、それらの上に合焦された測定放射の分離されたスペクトル成分521~526の一部を、複数の分散サブビーム531~554に分割するように構成され得る。すなわち、各分割光学素子511~516は複数のサブビーム531~554を作る(例えば、分割光学素子511はサブビーム531~534を作り、分割光学素子512はサブビーム535~438を作り、分割光学素子513はサブビーム539~542を作り、分割光学素子514はサブビーム543~546を作り、分割光学素子515はサブビーム547~550を作り、また分割光学素子516はサブビーム551~554を作る)。図5は、ディテクタシステム470の光軸に垂直な平面内のディテクタビュー575を含む。ディテクタビュー575は、ディテクタシステム470によって検出される分散サブビーム531~554を示す。分割光学素子511~516は、ディテクタシステム470においてセンサ装置の瞳フィールドの複数の波長依存イメージを形成するように構成され得る。複数の分散サブビーム531~554は、コリメート光学素子460を通過した後、ディテクタシステム470上に入射する。コリメート光学素子460は、ディテクタシステム470において各離散スペクトル成分521~526について分散サブビーム531~554の複数の変位イメージが形成されるように、瞳フィールドを結像する。
[00080] ディテクタシステム470は、各分散サブビーム531~554の強度を検出するように、及びそれらを示す測定信号341を出力するように、構成される。ディテクタシステム470は、複数のセンシング素子(図示せず)を備え得る。センシング素子は、例えば、CCDディテクタのピクセルであり得る。波面センシングシステム500は、測定信号341を受信するように、及び、それに依存して測定放射355の第1の部分の瞳機能変動を決定するように構成された、プロセッサ450を更に備える。プロセッサ450は、図3に関して上記で考察した様式と同じ様式で、測定放射355の一部の瞳機能変動を決定し得る。すなわち、式1及び式2は、スペクトル成分521~526及びそれらの関連付けられた分散サブビーム531~554の各々について実行され得る。
[00081] いくつかの実施形態において、波面センシングシステムは単一の分割光学素子を備え得る。分割光学素子は、1つ以上の方向における波面傾度情報を決定するために、測定放射325の一部355を複数のサブビームに分割するように構成され得る。分割光学素子は、例えば、連続波面傾度情報を決定するために、アキシコンプリズムを備え得る。分割光学素子は、例えばピラミッドセンサなどのプリズムであり得る。ピラミッドセンサは、測定放射の一部を4つのサブビームに割り得る。分割光学素子は、センサ装置のフィールド面内に置かれ得る。波面センシングシステムは、各サブビームの強度を検出するように、及びそれらを示す測定信号を出力するように構成された、ディテクタシステムを更に備え得る。ディテクタシステムは複数のディテクタを備え得、その各々は複数のセンシング素子、例えば1つ以上のCCDディテクタ又はCMOSディテクタを備え得る。例えばディテクタシステムは、100×100の感光性ピクセルのアレイを備え得る。より多数のピクセル又はより高密度のピクセルアレイを使用して、センサ装置の空間分解能を向上させ得る。センシング素子は、アレイに配置され得る。波面センシングシステムは、測定信号を受信するように、及びそれらに依存して測定放射の一部の瞳機能変動を決定するように構成された、プロセッサを更に備え得る。プロセッサは、相互に及び/又は共有デバイスと通信する、複数のプロセッサを備え得る。ディテクタシステム上の各サブビームの強度は、分割光学素子上に入射する測定放射の一部の波面に、少なくとも部分的に依存し得る。すなわち、センサ装置の瞳面内の測定放射の一部の波面は、波面センシングシステム内の分割光学素子上に入射する放射からの各々のサブビーム内への光束に影響を与える。したがって、サブビームの強度が測定され得、測定放射の一部の瞳機能変動を決定するために使用され得る。瞳機能変動は、センサ装置の瞳面内の測定放射の一部の相対位相及び/又は相対強度であり得る。サブビームの合計強度が測定され得、センサ装置の瞳面内の測定放射の一部の強度を決定するために使用され得る。センサ装置の瞳面からの位相情報及び強度情報の両方を決定することで、有利には、全複素フィールド瞳に関する情報を提供する。
[00082] 図6は、本発明の一実施形態に従った、複数のサンプリング光学素子610及び第1の分散光学素子650を有する波面センシングシステム600を備える、センサ装置601を概略的に示す。図6のセンサ装置601は、多くの共通コンポーネントを図3のセンサ装置300と共有し、同様の部分には同様の参照番号が与えられている。図6の波面センシングシステム600は、図3に示される波面センシングシステム335の一実施形態であり得る。図3と図6との間の相違点を下記で考察する。
[00083] 基板Wのターゲット330からの散乱及びビームスプリッタ345からの反射の後、測定放射355の第1の部分は複数のサンプリング光学素子610上に入射する。波面センシングシステム600は、測定放射355の一部をサンプリング素子610上に結像させるように構成された、レンズなどの結像光学系(図示せず)を更に備え得る。各サンプリング光学素子610は、複数のサンプルビーム621~625を形成するために、測定放射355の一部の波面の異なる部分をサンプリングするように構成され得る。サンプリング光学素子610は、マイクロレンズを備え得る。マイクロレンズの直径は、センサ装置の所望の分解能に少なくとも部分的に依存し得る。各マイクロレンズは、例えば約1μmより大きい直径を有し得る。各マイクロレンズは、例えば約500μm未満の直径を有し得る。サンプリング素子610は、アレイに、例えば格子パターンに配置され得る。アレイ内のサンプリング素子の数は、センサ装置の所望の分解能に少なくとも部分的に依存し得る。アレイは、例えば約100以上のサンプリング素子を備え得る。アレイは、例えば約10000以下のサンプリング素子を備え得る。所与の回折次数の測定放射355が、複数のサンプリング光学素子610によってサンプリングされ得る。
[00084] 波面センシングシステム600は、サンプルビームが分散光学素子650上に入射する前に、サンプルビーム621~625をコリメートするように構成されたコリメート光学素子630を更に備え得る。第1の分散光学素子650は、センサ装置の瞳面近傍に位置する。第1の分散光学素子650は、サンプルビーム621~625の異なるスペクトル成分651~654を分離するように構成され得る。すなわち、第1の分散光学素子650は、サンプルビーム621~625の強度分布を、測定放射325の波長の関数として、分散方向(図6ではY方向)に分散させるように構成され得る。図6の例において、測定放射325は4つの離散スペクトル成分651~654を含む。4つの離散スペクトル成分651~654は、例えば、約500nmから約900nmの間の放射の帯域幅を含み得る。例えば、第1の離散スペクトル成分421は、約500nm(例えば532nm)の中心波長を有し得る。第2の離散スペクトル成分422は、約600nm(例えば635nm)の中心波長を有し得る。第3の離散スペクトル成分423は、約800nm(例えば780nm)の中心波長を有し得る。第4の離散スペクトル成分424は、約900nm(例えば850nm)の中心波長を有し得る。各離散スペクトル成分は、約1nmから約20nmの間の波長の帯域幅を有し得る。サンプルビーム621~625の分離されたスペクトル成分は、分散サンプルビーム660と呼ぶことができる。
[00085] サンプルビーム621~625の分離されたスペクトル成分660は、フォーカス素子670上に入射する。フォーカス素子670は、分散サンプルビーム660をディテクタシステム470上に合焦させる。ディテクタシステム470は、各分散サンプルビーム660を検出するように、及び分散サンプルビームの少なくとも1つの特徴を示す測定信号341を出力するように、構成され得る。分散サンプルビーム660の少なくとも1つの特徴は、分散サンプルビームの空間強度分布に関する情報を含み得る。例えば、分散サンプルビーム660の少なくとも1つの特徴は、例えばセンサ装置の光軸に概して垂直な平面内の、分散サンプルビームの位置(例えば、分散サンプルビームの中心の位置)を含み得る。分散サンプルビーム651~654の位置は、分散サンプルビーム651~654が形成される測定放射355の第1の部分の位相に依存し得る。ディテクタシステム470は複数のディテクタ(図示せず)を備え得、その各々が、複数のセンシング素子、例えば1つ以上のCCDディテクタを備え得る。センシング素子は、アレイに、例えば格子パターンに配置され得る。各分散サンプルビーム651~654は、一般に、ディテクタシステム470の複数の異なるセンシング素子によって受け取られ得ることを理解されよう。
[00086] 波面センシングシステム600は、測定信号341を受信するように、及び、測定信号341を使用して測定放射355の一部の位相を決定するように構成された、プロセッサ450を更に備え得る。プロセッサ450は、相互に及び/又は共有デバイスと通信する、複数のプロセッサを備え得る。
[00087] ディテクタシステム470によって検出されるサンプルビームのうちの1つ625に関連付けられた4つの分散サンプルビーム651~654の拡大図655が、図6に示される。各分散サンプルビーム651~654は、ディテクタシステム470上の予想位置661~664を有し得る。分散サンプルビーム651~654の予想位置661~664は、例えば、測定放射325が実質的に平坦な波面を有するとき、分散サンプルビームの位置651~654であり得る。分散サンプルビームの位置651~654と、分散サンプルビームの予想位置661~664との間のオフセットを使用して、測定放射325の位相を決定し得る。例えば、分散サンプルビームの位置651~654と、分散サンプルビームの予想位置661~664との間のオフセットを使用して、実質的に平坦な波面からの測定放射325の波面の変動を決定し得る。
[00088] 有利には、図6に示される実施形態は、測定放射325の複数の異なるスペクトル成分651~654についての位相情報を同時に決定することを可能にし得る。例えば、第1の分散光学素子650を使用すると、第1の分散光学素子650の分散方向に対応するY方向のサンプルビーム621~625の空間強度分布は、測定放射325のスペクトルに関係する。加えて、前述のように、サンプルビーム621~625の空間強度分布は、サンプルビーム621~625が形成される測定放射355の一部の位相に依存する。したがって測定放射355のスペクトル情報及び位相情報はもつれる。離散スペクトル成分651~654の知識を使用して、測定信号341からスペクトル情報のもつれを解くことができ、したがって測定放射325の位相が明らかになる。
[00089] 上記で説明したように、波面センシングシステム600のプロセッサ450は、測定信号341を受信するように、及び、測定信号341を使用して測定放射355の1つ以上の部分の位相を決定するように、構成される。また上記で説明したように、この位相情報は、サンプルビーム621~625が形成される測定放射355の一部の位相に依存する、サンプルビーム621~625の空間強度分布から決定される。追加又は代替として、波面センシングシステム600のプロセッサ450は、測定信号341を受信するように、及び、測定信号341を使用して測定放射355の1つ以上の部分の振幅を決定するように、構成され得る。この振幅情報は、サンプルビーム621~625が形成される測定放射355の一部の振幅に依存する、サンプルビーム621~625の合計強度又は全体強度から決定され得る。一般に、波面センシングシステム600のプロセッサ450は、測定信号341を受信するように、及び、測定信号341を使用して、測定放射355の1つ以上の部分の瞳機能変動(例えば、位相及び/又は振幅)を決定するように、構成される。
[00090] 代替として、次に考察するように、2つの光学分岐を備える波面センシングシステムを使用して、測定放射のスペクトル情報及び位相情報のもつれを解くことができる。
[00091] 図7は、本発明の一実施形態に従った、2つの光学分岐710、720を有する波面センシングシステム700を備えるセンサ装置701を概略的に示す。図7のセンサ装置701は、共通コンポーネントを図3のセンサ装置300と共有し、同様の部分には同様の参照番号が与えられている。図7の波面センサ700は、図3に示される波面センシングシステム335の一実施形態であり得る。図3と図7との間の相違点を下記で考察する。図7のセンサ装置は、測定放射325が放射の連続波長を含むこと、及び、図7の波面センシングシステムがビームスプリッタ705及び追加の光学分岐720を備えることを除いて、図6のセンサ装置と同じである。
[00092] 基板Wのターゲット330からの散乱及びビームスプリッタ345からの反射の後、測定放射355の一部は複数のサンプリング光学素子610上に入射する。波面センシングシステム700は、測定放射355の一部をサンプリング素子610上に結像させるように構成された、レンズなどの結像光学系(図示せず)を更に備え得る。各サンプリング光学素子610は、複数のサンプルビーム621~625を形成するために、測定放射355の一部の波面の異なる部分をサンプリングするように構成され得る。波面センシングシステム700は、サンプルビームの第1の部分715を第1の光学分岐710に誘導するように、及び、サンプルビームの第2の部分725を第2の光学分岐720に誘導するように構成された、ビームセパレータ705を備え得る。ビームセパレータ705は、第1の部分及び第2の部分715、725の各々が、実質的に同じ空間強度分布を有するように構成される。例えば、ビームセパレータ705はビームスプリッタであり得る。
[00093] 第1の光学分岐710は、サンプルビームが第1の分散光学素子650a上に入射する前に、サンプルビーム621~625の第1の部分715をコリメートするように構成されたコリメート光学素子630aを備え得る。第1の分散光学素子650aは、センサ装置の瞳面近傍に位置する。第1の分散光学素子650aは、第1の方向(図7ではY方向)に、サンプルビームの第1の部分715の異なる波長を分離するように構成され得る。すなわち、第1の分散光学素子650は、サンプルビーム621~625の強度分布を、Y方向に測定放射325の波長の関数として分散させるように構成され得る。第1の光学分岐710は、サンプルビームの第1の部分715の分離された波長を、第1の分散サンプルビーム751に合焦させるように構成された、第1のフォーカス素子741aを更に備え得る。
[00094] 第1の分散サンプルビーム751は、ディテクタシステム470a上に入射する。ディテクタシステム470aは、各第1の分散サンプルビーム751を検出するように、及び、第1の分散サンプルビーム751の少なくとも1つの特徴、例えば第1の分散サンプルビーム751の空間強度分布に関する情報を示す、測定信号341aを出力するように構成され得る。例えば、第1の分散サンプルビーム751の少なくとも1つの特徴は、例えばセンサ装置の光軸に概して垂直な平面内の、第1の分散サンプルビーム751の位置(例えば、第1の分散サンプルビームの中心の位置)を含み得る。第1の分散サンプルビーム751の位置は、第1の分散サンプルビーム751が形成される測定放射355の一部の位相に依存し得る。ディテクタシステム470aは複数のディテクタ(図示せず)を備え得、その各々が、複数のセンシング素子、例えば1つ以上のCCDディテクタ又はCMOSディテクタを備え得る。センシング素子は、アレイに、例えば格子パターンに配置され得る。第1の分散サンプルビーム751は、一般に、ディテクタシステム470aの複数の異なるセンシング素子によって受け取られ得ることを理解されよう。
[00095] 第2の光学分岐720は、第1の光学分岐710と同じコンポーネント、すなわち、第2のコリメート光学素子630b、第2の分散素子650b、第2のフォーカス光学素子741b、及び第2のディテクタシステム470bを備え得る。しかしながら、第2の分散光学素子650bは、第1の分散光学素子650aに比べて異なる方向(図7ではX方向)に、サンプルビームの第2の部分725の連続波長を分離するように構成される。第2のフォーカス素子741bは、サンプルビームの第2の部分725の異なる波長を第2の分散サンプルビーム752内に合焦させるように構成される。第1の分散光学素子650a及び第2の分散光学素子650bは、センサ装置の光軸の周りに互いに関して異なる回転位置を有し得る。
[00096] ディテクタシステム470によって検出される第1の分散サンプルビーム751aの拡大図755が、図7に示される。第1の分散サンプルビーム751aは、第1の分散光学素子650aによって第1の分散方向(Y方向)に分散されている。第1の分散光学素子650aの分散方向は、分散光学素子650aがサンプルビームの第1の部分715のスペクトル成分を分離する方向である。加えて光学収差は、X方向及びY方向の両方に、サンプルビーム751の変位及び/又は変形を生じさせることになる。X方向の第1のサンプルビーム751aの変位及び/又は変形は、X方向に形成される測定放射355の一部の波面(すなわち、位相)によって、少なくとも部分的に決定される。ディテクタシステム470bによって検出される第2の分散サンプルビーム752aの拡大図756が、図7に示される。第2の分散サンプルビーム752aは、第2の分散光学素子650bによって第2の分散方向(X方向)に分散されている。第2の分散光学素子650bの分散方向は、第2の分散光学素子650bがサンプルビームの第2の部分715のスペクトル成分を分離する方向である。加えて光学収差は、X方向及びY方向の両方に、サンプルビーム752の変位及び/又は変形を生じさせることになる。Y方向の第2のサンプルビーム752aの変位及び/又は変形は、Y方向及びX方向の測定放射325の波面(すなわち、位相)によって、少なくとも部分的に決定される。
[00097] したがって、ディテクタシステム470a、470b上での第1及び第2の分散サンプルビーム751、752の変位及び/又は変形は、測定放射355の一部のスペクトル及び測定放射355の一部の位相の両方によって、少なくとも部分的に決定され得る。X方向において、第1の分散サンプルビーム751の変位及び/又は変形は測定放射355の一部の位相に依存するが、第2の分散サンプルビーム752の変位及び/又は変形は、測定放射355の一部の位相成分及びスペクトル成分の両方に依存する。第1の分散方向における分散サンプルビーム751、752の変位及び/又は変形を比較することによって、第1の分散方向におけるスペクトル情報及び位相情報のもつれを解くことができる。Y方向において、
第1の分散サンプルビーム751の変位及び/又は変形は、測定放射355の一部の位相成分及びスペクトル成分の両方に依存するが、第2の分散サンプルビーム752の変位及び/又は変形は、測定放射355の一部の位相に依存する。他方の分散方向における分散サンプルビーム751、752の変位及び/又は変形を比較することによって、他方の分散方向におけるスペクトル情報及び位相情報のもつれを解くことができる。
[00098] 波面センシングシステム700は、測定信号341a、341bを受信するように、及び、測定信号を使用して測定放射355の一部の位相を決定するように構成された、プロセッサ450を更に備え得る。プロセッサ450は、相互に及び/又は共有デバイスと通信する、複数のプロセッサを備え得る。
[00099] 各分散サンプルビーム751、752は、ディテクタシステム470a、470b上に予想位置(図示せず)を有し得る。分散サンプルビーム751、752の予想位置は、測定放射325が実質的に平坦な波面を有するときの分散サンプルビーム751、752の位置であり得る。分散サンプルビーム751、752の位置と分散サンプルビームの予想位置との間のオフセットを使用して、測定放射355の一部の位相を決定し得る。例えば、分散サンプルビーム751、752の位置と分散サンプルビーム751、752の予想位置との間のオフセットを使用して、実質的に平坦な波面から測定放射325の波面の変動を決定し得る。追加又は代替として、個々の分散サンプルビーム751、752の合計強度又は全体強度を使用して、センサ装置701の瞳面内の測定放射325の強度の変動を決定し得る。
[000100] いくつかの実施形態において、波面センシングシステムは、複数のサンプリング光学素子を備え得る。各サンプリング光学素子は、複数のサンプルビームを形成するために、測定放射の一部の波面の異なる部分をサンプリングするように構成され得る。サンプリング光学素子は、例えばマイクロレンズを備え得る。サンプリング光学素子は、アレイに、例えば格子パターンに配置され得る。波面センシングシステムは、各サンプルビームを検出するように、及びサンプルビームの少なくとも1つの特徴を示す信号を出力するように構成された、ディテクタシステムを更に備え得る。ディテクタシステムは、複数のディテクタを備え得、その各々が、複数のセンシング素子、例えば1つ以上のCCDディテクタを備え得る。センシング素子はアレイに配置され得る。サンプルビームの少なくとも1つの特徴は、サンプルビームの空間強度分布に関する情報を含み得る。例えば、サンプルビームの少なくとも1つの特徴は、センサ装置の光軸に概して垂直な平面内のサンプルビームの位置(例えば、サンプルビームの中心の位置)を含み得る。サンプルビームの位置は、サンプルビームが形成される測定放射の一部の位相に依存し得る。サブビームの予想位置からのディテクタシステム上のサブビームのイメージの変位を使用して、公称位相(例えば、理想的な平坦波面)に関する測定放射の一部の位相を決定し得る。
[000101] センサ装置300、401、501、601、701の実施形態において、測定放射360の少なくともいくつかは測定システム350上に入射する。測定システム350は、信号340を受信するように、及び、収集された測定放射325と測定放射355の一部の決定された瞳機能変動とに少なくとも部分的に依存して、基板Wのターゲット330の位置を決定するように、構成される。次に、(信号340に含まれるような)測定放射の位相を使用して、放射源エラーを補正するための1つの方法を考察する。
[000102] 測定システム350によるターゲット330の位置の決定は、図2に示され、上記で考察した、測定システム230によるターゲット205の位置の決定と同様であり得る。上記で説明したように、1つの回折ビームの少なくとも一部は共役回折ビームの少なくとも一部と組み合わせ可能であり、組み合わされた回折ビームは光ディテクタによって受け取られ、組み合わされた回折ビームの強度が測定される。インターフェログラム、又は振動測定強度は、放射ビーム215がターゲット205上に入射する間に、基板Wとセンサ装置200との間に相対的な動きを発生させることによって形成され得る。2つの共役回折ビーム間の所与の相対位相について、次に考察するように、光ディテクタによって決定される放射の予想強度を決定することができる。
[000103] 一般に、ターゲット330の同じポイント上に異なる入射角で入射する放射ビーム310からの2つの放射線は、コヒーレントでない。しかしながら、放射ビーム310を散乱させること、及び複数の回折次数を含む測定放射325を形成することによって、ターゲット310は、入射放射円錐の複数のコピー(一般に異なる位相及び強度を有するコピー)を形成するものと見なすことができる。これらのコピー又は回折ビームのうちのいずれか1つにおいて、測定ターゲット330上の同じポイントから生じるが散乱角度の異なる2つの放射線は、(放射ビーム310の特性に起因して)コヒーレントでない。しかしながら、回折ビームのうちのいずれか1つにおける所与の放射線について、その放射線と空間的にコヒーレントな他の回折ビームの各々に対応する放射線が存在する。例えば、(入射放射ビーム310の主線に対応する)各々の回折ビームの主線はコヒーレントであり、組み合わされた場合、振幅レベルにおいて干渉する可能性がある。これらのコヒーレントビームが振幅レベルにおいて干渉するように、共役回折ビームを組み合わせることができる。したがって、2つの共役回折ビーム間の所与の相対位相差Δφについて、光ディテクタによって決定される放射の予想強度は、(i)コヒーレント線の各対(初期の入射放射ビーム310からの所与の角度に対応する)を相対位相差Δφとコヒーレントに合計すること、及び、(ii)これらのコヒーレント和の各々をインコヒーレントに合計することによって、決定可能である。各線についての強度は、入射放射ビーム310の強度分布と、ターゲット310によって形成される格子の散乱効率(格子ジオメトリに依存する)との両方に依存することを理解されよう。
[000104] 瞳面内の測定放射325の相対位相における任意の変動は、光ディテクタによって決定される放射の予想振幅、及び次いで、ターゲット330の決定される位置において、エラーを生じさせる可能性がある。しかしながら、波面センサ335が瞳面内で(共役回折次数が通過する瞳面内の部分において)測定放射325の相対位相マップを決定するように動作可能である場合、これを使用して、(測定放射325が通過する瞳面内の位置における測定放射325の相対位相マップの値に従って、共役線がコヒーレントに合計される相対位相を修正することによって)光ディテクタによって決定される放射の修正された予測強度を決定することができる。このようにして、放射源についてのエラーを(信号340に含まれるような)測定放射の位相を使用して補正することができる。
[000105] 測定放射の一部の瞳機能変動を決定することで、放射源エラーを補正することが可能になる。決定された測定放射の一部の瞳機能変動を使用して、ターゲット位置測定エラーを計算し、少なくとも部分的に補正し得る。決定された瞳機能変動情報を使用して、センサ装置内に存在する光学収差及び/又はフォーカスエラーを理解すること及び特徴付けることができる。光学収差及び/又はフォーカスエラーは波面センサを使用して監視され得、センサ装置を使用して行われるターゲット位置測定の確度を向上させるために、いずれの経時的変化をも決定及び補償し得る。決定された瞳機能変動情報を使用して、1つ以上の光学収差のソースを決定し、それによってその光学コンポーネントの修正又は置換が実行可能である。フォーカスエラーは、例えば、センサ装置のテレセントリック性及び/又は基板の望ましくない傾斜に関するエラーを含み得る。測定放射の一部の異なるスペクトル成分の瞳機能変動情報を同時に測定することによって、本発明の一実施形態に従った、センサ装置を利用するリソグラフィプロセスのスループットを向上させ得る。センサ装置は、エラー源の変化を経時的に決定するために、任意の所望の間隔で、例えば基板のロットごとに、測定放射の瞳機能変動を測定するように構成され得る。
[000106] 特に記載されていない限り、本明細書におけるセンサ装置の瞳面内の測定放射の位相についてのいずれの言及も、センサ装置の瞳面内の測定放射の(例えば、基準位相に対する)相対位相を意味するものと意図されることを理解されよう。同様に、特に記載されていない限り、本明細書におけるセンサ装置の瞳面内の測定放射の強度についてのいずれの言及も、センサ装置の瞳面内の測定放射の(例えば、基準強度に対する)相対強度を意味するものと意図されることを理解されよう。
[000107] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。考えられる他の用途は、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンス及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。
[000108] 本明細書ではリソグラフィ装置に関連して本発明の実施形態について具体的な言及がなされているが、本発明の実施形態は他の装置に使用することもできる。本発明の実施形態は、マスク検査装置、メトロロジ装置、又はウェーハ(あるいはその他の基板)もしくはマスク(あるいはその他のパターニングデバイス)などのオブジェクトを測定又は処理する任意の装置の一部を形成してよい。これらの装置は一般にリソグラフィツールと呼ばれることがある。このようなリソグラフィツールは、真空条件又は周囲(非真空)条件を使用することができる。
[000109] 光リソグラフィとの関連における本発明の実施形態の使用について上記で具体的な言及がなされてきたが、本発明は、文脈上許される場合、光リソグラフィに限定されず、例えばインプリントリソグラフィなどの他の応用例で使用可能であることが理解されよう。
[000110] 文脈上許される場合、本発明の実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせにおいて実装することができる。本発明の実施形態は、1つ以上のプロセッサにより読み取られて実行され得る、機械可読媒体に記憶された命令として実装することも可能である。機械可読媒体は、機械(例えばコンピューティングデバイス)により読み取り可能な形態で情報を記憶又は伝送するための任意の機構を含むことができる。例えば機械可読媒体は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光、音響又は他の形態の伝搬信号(例えば搬送波、赤外信号、デジタル信号など)、及び他のものを含むことができる。さらに、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令は、特定のアクションを実行するものとして本明細書で説明されることがある。しかしながら、そのような説明は単に便宜上のものであり、そのようなアクションは実際には、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令などを実行するコンピューティングデバイス、プロセッサ、コントローラ、又は他のデバイスから生じ、実行する際、アクチュエータ又は他のデバイスが物質世界と相互作用し得ることを理解すべきである。
[000111] 本発明の特定の実施形態は上で説明されてきたが、本発明は、説明された以外の方法で実施され得ることが理解されるであろう。上記の説明は、限定ではなく、例示を目的としている。したがって、以下に記載される特許請求の範囲から逸脱することなく、記載されるように本発明に変更を加えることができることは当業者には明らかであろう。

Claims (15)

  1. 基板のターゲットの位置を決定するためのセンサ装置であって、
    放射ビームを前記基板上に投影するように構成された投影光学系と、
    前記ターゲットから回折された前記放射ビームによって形成された測定放射を収集するように構成された、収集光学系と、
    前記センサ装置の瞳面における前記測定放射の第1の部分の位相及び/又は強度を決定するように、及び前記位相及び/又は強度を示す信号を出力するように構成された、波面センシングシステムと、
    前記信号、及び、前記収集光学系からの前記測定放射の第2の部分を受信して、前記測定放射の前記第2の部分及び前記受信した信号の双方を使用して、前記ターゲットの前記位置を決定するように構成された、測定システムと、
    を備える、基板のターゲットの位置を決定するためのセンサ装置。
  2. 前記波面センシングシステムは、
    前記測定放射の少なくとも第1の部分を複数のサブビームに分割するように構成された、第1の分割光学素子と、
    各サブビームの強度を検出するように、及び前記各サブビームの強度を示す測定信号を出力するように構成された、ディテクタシステムと、
    前記測定信号を受信するように、及び、前記測定放射の少なくとも第1の部分の前記位相及び/又は強度を決定するように構成された、プロセッサと、
    を備える、請求項1に記載のセンサ装置。
  3. 前記波面センシングシステムは、
    異なる波長を伴う分散放射ビーム内の前記測定放射の前記少なくとも第1の部分を分離するように構成された、分散光学素子と、
    複数の分割光学素子であって、前記複数の分割光学素子の各々は、前記分散放射ビームのうちの1つを分散サブビームに分割するように構成される、複数の分割光学素子と、
    前記異なる波長の放射の前記少なくとも第1の部分を前記複数の分割光学素子上に合焦させるように構成された、フォーカス素子と、
    を更に備える、請求項1に記載のセンサ装置。
  4. 前記フォーカス素子はレンズアレイを備える、請求項3に記載のセンサ装置。
  5. 前記波面センシングシステムは、
    複数のサンプリング光学素子であって、各サンプリング光学素子は、複数のサンプルビームを形成するために前記測定放射の前記少なくとも第1の部分の波面の異なる部分をサンプリングするように構成された、複数のサンプリング光学素子と、
    各サンプルビームを検出するように、及び前記サンプルビームの少なくとも1つの特徴を示す測定信号を出力するように構成された、ディテクタシステムと、
    前記測定信号を受信するように、及び前記測定信号を使用して、前記測定放射の前記少なくとも第1の部分の前記位相及び/又は強度を決定するように構成された、プロセッサと、
    を備える、請求項1に記載のセンサ装置。
  6. 前記波面センシングシステムは、
    前記サンプルビームを異なる波長を伴う分散サンプルビームに分離するように構成された、第1の分散光学素子と、
    前記分散サンプルビームを前記ディテクタ上に合焦させるように構成された第1のフォーカス素子と、
    を更に備える、請求項5に記載のセンサ装置。
  7. 前記波面センシングシステムは、
    前記サンプルビームの第1の部分を第1の光学分岐に誘導するように、及び、前記サンプルビームの第2の部分を第2の光学分岐に誘導するように構成された、ビームセパレータ、
    を更に備え、
    前記第1の光学分岐は、
    前記サンプルビームの第1の部分の異なる波長を第1の方向に分離するように構成された、前記第1の分散光学素子と、
    前記サンプルビームの第1の部分の前記分離された波長を収束させて第1の分散サンプルビームを形成するように構成された、前記第1のフォーカス素子と、
    を備え、
    前記第2の光学分岐は、
    前記サンプルビームの第2の部分の異なる波長を異なる方向に分離するように構成された、第2の分散光学素子と、
    前記サンプルビームの第2の部分の前記異なる波長を収束させて第2の分散サンプルビームを形成するように構成された、第2のフォーカス素子と、
    を備える、
    請求項6に記載のセンサ装置。
  8. 前記波面センシングシステムは少なくとも1つの波面センサを備える、請求項1に記載のセンサ装置。
  9. パターニングデバイスから基板上へパターンを投影するように配置されたリソグラフィ装置であって、前記リソグラフィ装置は請求項1から8のいずれかに記載のセンサ装置を備える、リソグラフィ装置。
  10. 請求項1から8のいずれかに記載のセンサ装置を備える、メトロロジデバイス。
  11. 基板のターゲットの位置を決定する方法であって、
    放射ビームを前記基板上に投影すること、
    収集光学系により前記ターゲットから散乱した測定放射を収集すること、
    前記収集光学系の瞳面における前記測定放射の第1の部分位相及び/又は強度を決定すること、及び、
    前記収集された測定放射の第2の部分及び前記決定された前記位相及び/又は強度を使用して前記ターゲットの前記位置を決定すること、
    を含む、基板のターゲットの位置を決定する方法。
  12. 前記方法は請求項1から8のいずれかに記載のセンサ装置を使用して実行される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記測定放射は異なる波長の放射を含み、前記方法は、
    複数のサンプルビームを形成するために前記測定放射の前記第1の部分の波面の異なる部分をサンプリングすること、
    前記複数のサンプルビームを第1の部分及び第2の部分に割ること、
    第1の分散サンプルビームを形成するために、前記サンプルビームの第1の部分の前記異なる波長を第1の分散方向に分離すること、
    第2の分散サンプルビームを形成するために、前記サンプルビームの第2の部分の前記異なる波長を第2の分散方向に分離すること、
    前記第1の分散サンプルビームの前記1の分散方向及び前記第2の分散方向における変位及び/又は変形を決定すること、
    前記第2の分散サンプルビームの前記1の分散方向及び前記第2の分散方向における変位及び/又は変形を決定すること、
    前記第1の分散方向における変位及び/又は変形を前記第1の分散サンプルビームと第2の分散サンプルビームとの間で比較すること、
    前記第2の分散方向における変位及び/又は変形を前記第1の分散サンプルビームと第2の分散サンプルビームとの間で比較すること、及び、
    前記比較を使用して、前記第1の分散方向及び前記第2の分散方向におけるスペクトル情報及び前記位相及び/又は強度情報を特定すること、
    を更に含む、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 前記ターゲットの前記位置を決定することは、
    前記測定放射の第2の部分を使用して前記ターゲットの位置を決定すること、
    前記決定された前記位相及び/又は強度を使用して、ターゲット位置測定エラーを計算すること、及び、
    前記計算されたターゲット位置測定エラーに基づいて、前記ターゲットの前記決定された位置を補正すること、
    を更に含む、請求項11から13のいずれかに記載の方法。
  15. 前記収集光学系の瞳面内で前記測定放射の位相マップを決定すること、
    を更に含む、請求項13に記載の方法。
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