JP2005183415A - シアリング干渉測定方法及びシアリング干渉計 - Google Patents

シアリング干渉測定方法及びシアリング干渉計 Download PDF

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Abstract

【解決課題】
上記の様な干渉計計測においては、回折格子と入射光束の集光点との距離の測定が困難であり、この距離の精度(以下、アライメント精度という)が位置誤差となって生じる。
従って、干渉計のアライメント精度を高精度に管理しないと、被検投影光学系の非点収差を正確に測定できないと言う問題点があった。
【解決手段】
回折格子のパターン方向を90度切替えて干渉縞を検出し、同時に切替えに伴う回折格子の光軸上の回折格子の位置変化を測定し、切替前後の干渉縞位相分布の傾斜成分から前記回折格子の位置変化による干渉縞の傾斜成分変化量を取り除いて、前記被検投影光学系の非点収差を算出する。この操作を容易にするために、互いに90度だけ格子パターンが傾いた回折格子を一枚の基板に配置し、機械的に回折格子を切り替えられるように切り替え手段が設けられている。
【選択図】
図1

Description

本発明は、シアリング干渉測定方法及びシアリング干渉計に関するものである。
半導体製造装置の代表である縮小投影露光装置に用いられる高精度投影光学系においては、そのパターン精度を保証する為、投影光学系全体や個々の部品の透過波面収差或いは反射波面収差を、実際の露光波長において計測する必要がある。この目的の為、露光波長と同じか、或いは露光波長とほぼ等しい波長を持つ可干渉性の高い光を用いた種々の干渉計が考案されて来た。ところが、半導体の高集積化に対応する為に、露光装置の露光波長が、高圧水銀ランプを用いたg線(436nm)からi線(365nm)へ、更にはKrFエキシマレーザ(248nm)からArFエキシマレーザ(193nm)へと短波長化した結果、露光波長付近の発振波長を持つ可干渉性の高い光源を手に入れることは困難となって来た。この問題は特にEUV光(13nm)において顕著である。その為、可干渉性の比較的低い光源でも高精度な干渉計測が行え、且つ構成が単純なシアリング(shearing)型干渉計を用いた方法が提案されている。
シアリング干渉計では、振幅分割素子を用いてひとつの波面を分割し、同じ波面形状を有するが、光軸に垂直な方向にずれた2つ(一般的には複数)の光束を作り、この2つの光束を被検体を透過させた後に干渉させて出来る縞情報から、もとの光束の波面形状を求めるものである(被検体を透過させた後で光束を分割して干渉させる方法もある)。
図6は従来より用いられているシアリング干渉計の例を示している。光源Sから出た光を被検投影光学系POの物体面に置かれたピンホールPに集光させて球面波を発生させる。ピンホールより距離Lには回折格子G(振幅分割素子)が置かれていて、球面波は被検投影光学系に入射する前に被検投影光学系の光軸に垂直な方向にずれた複数の波面に分割される。分割された2つの球面波は被検投影光学系を透過するが、この時被検投影光学系の収差によって波面の等位相面が球面では無くなってしまう。このように波面が球面からずれた曲面を有する2つの透過波は被検投影光学系の像面に結像される。像面の後方に2次元撮像素子(例えばCCD)をおいて複数の波面の干渉現象(干渉縞)を観察し、干渉縞を解析することにより被検投影光学系の非点収差を求めることが出来る。
数式で表すと、被検投影光学系の非点収差の波面は Ψ=z5x2+2z6xy - z5y2 になる。
ここで、Z5はゼルニケ多項式で展開した係数(非点収差の0度または90度方向成分)とZ6はゼルニケ多項式で展開した係数(非点収差の±45度方向成分)である。

シアリング干渉縞の位相分布は
Ψx =2z5xs + 2z6ys (1)
Ψy =−2z5ys + 2z6xs (2)
になる。式(1)はX方向にシア、式(2)はY方向にシアした干渉縞の位相分布であり、
干渉計のアライメント誤差の影響を式に入れると、それぞれ式(3)と式(4)となる。
Ψx =2z5xs + 2z6ys + k1x (3)
Ψy =−2z5ys + 2z6xs + k2y (4)
ここで、sは観察面上での波面のズレ量である。また、k1、k2は干渉計のアライメント誤差になる成分である。
特開2003-254725号公報(第10頁、第1図) (J.E.Bjorkholm et.all,J.Vac.Sci.& Technol.B 13(6),Nov/Dec 1995 P.2919-2922)
上記の様な干渉計計測においては、回折格子と入射光束の集光点との距離の測定が困難であり、この距離の精度(以下、アライメント精度という)が波面計測の誤差となって生じる。
具体的に問題点を説明する。上記2つの式(3)(4)では、z5,z6を求めるにはkの値が必要である。kの値はk=(Lλ/Dp)である。このLは(物面上の)集光点と回折格子間の距離である。この距離Lを正確に測定することは実際上困難であり、近似式として(1),(2)を用いて算出されていた。
従って、干渉計のアライメント精度を高精度に管理しないと、被検投影光学系の非点収差を正確に測定できないと言う問題点があった。
本発明はこの様な従来の問題に鑑みてなされたもので、回折格子を用いたシアリング干渉計によって高精度に非点収差を測定する、新規な方法と装置を提供することを目的としている。
本発明では、回折格子のパターン方向を90度切替えて干渉縞を検出し、同時に切替えに伴う回折格子の光軸上の回折格子の位置変化を測定し、切替前後の干渉縞位相分布の傾斜成分から前記回折格子の位置変化による干渉縞の傾斜成分変化量を取り除いて、前記被検投影光学系の非点収差を算出する。
具体的に発明の基礎となる考えを以下に記す。
回折格子を回転すると、アライメント誤差による干渉縞の位相分布の傾斜成分が回折格子の回転による方向が変わる。一方、被検投影光学系の非点収差による干渉縞位相分布の傾斜成分は回折格子を回転しても変化がしない。
つまり、回折格子の回転前後の変化した傾斜成分と変化しない傾斜成分を区別でき、変化しない傾斜成分から被検投影光学系の非点収差を検出できる。
なお、上記実施例では回折格子を90度回転しているが、被検投影光学系を回転するようにしても良い。
シアリング干渉計では、干渉縞のアライメント誤差は式(3)、(4)に示したようにシア方向のみに影響を与える。式(3)はX方向にシアする場合の干渉縞の位相分布であるが、非点収差のz6に注目すると、式(3)と式(4)では、z6によって形成した干渉縞位相分布の傾斜成分の方向はシア方向と直交し、全て正になっている。したがって、シア方向と直交する傾斜成分を測定することによりz6は求められる。一方、シア方向の傾斜成分は、式(3)と式(4)ではz5に対して正負が反転し、アライメント誤差が変化している。ここで、式(3)と(4)の
シア方向の傾斜成分の差を求めると、4z5s+(k1−k2)となる。k1−k2を測定するとz5が定まることがわかる。
このため本発明では非点収差を算出する際に、回折格子を90度回転する際の位置変化を測定している。
回折格子の切替え手段でシア方向を変更する際の回折格子の位置変化dを検出すれば、
数5により、干渉計のアライメント誤差となる各成分k1とk2との差分が求まる。
ここで、Dは回折格子と受光素子の間隔、pは回折格子のパターンピッチ(格子間隔)、λは測定波長である。
またz5、z6の別の求め方としては、以下のようにもできる。
回折格子のパターン方向を90度切替え前後の波面を測定した値Ψ1,Ψ2を用いて次のように計算する。
数5を参考すると
この中の(1/2)k1(x2+y2)はPower成分なので、無視できれば、非点収差を次のように検出できる。
数9により回折格子を90度回転前後したときの、それぞれの干渉縞位相分布の傾斜成分から求まる非点収差の波面の測定値の合計から回折格子の位置変化による干渉縞の傾斜成分変化量を取り除いて、被検投影光学系の非点収差を算出することができる。
本発明は、上記の基本的な考えを基礎に、先の課題を解決する為に以下に記す手段を用いている。
本発明の第1の手段は、
光源より出た光束を被検投影光学系の物点位置へ集光し、
該物点に収束する収束光束、又は前記被検投影光学系に入射する発散光束、又は被検投影光学系から射出する収束又は発散光束を、回折格子により複数の光束に分割し、
分割した光束同士の干渉で生じる干渉縞を受光素子にて検出し、
検出した干渉縞より前記被検投影光学系の波面収差を算出するシアリング干渉測定方法において、
前記回折格子の方向を90度切替えて干渉縞を検出し、切替えに伴う回折格子の光軸上の回折格子の位置変化を測定し、
切替前後の干渉縞位相分布の傾斜成分から前記回折格子の位置変化による干渉縞の傾斜成分変化量を取り除いて、前記被検投影光学系の非点収差を算出することを特徴とするシアリング干渉測定方法である。
上述のように、干渉縞を検出し、切替えに伴う回折格子の光軸上の回折格子の位置変化を測定することにより、切替前後の干渉縞位相分布の傾斜成分から回折格子の位置変化による干渉縞の傾斜成分変化量を取り除くことができるので、アライメント誤差がなくなり被検投影光学系の非点収差を高精度に算出することができる。
本発明の第2の手段は、
上記の手段を実施する際に、
格子パターンの方向が互いに90度傾いた2つの回折格子を一枚の保持板に保持した切替機構により、
前記回折格子を干渉計の光軸上に選択的に入れ替えて切替えることを特徴とするシアリング干渉測定方法である。
本発明の第2の手段によれば、格子パターンの方向が互いに90度傾いた2つの回折格子を一枚の保持板に保持し、これらを入れ替える切替機構を有するようにしているので、90度の傾きを測定毎に調整する必要がなく、2つの回折格子の切替えが容易となる。
本発明の他の手段は、
光源より出た光束を被検投影光学系の物点位置へ集光し、
該物点に収束する収束光束、又は前記被検投影光学系に入射する発散光束、又は被検投影光学系から射出する収束又は発散光束を、回折格子により複数の光束に分割し、
分割した光束同士の干渉で生じる干渉縞を受光素子にて検出し、
検出した干渉縞より前記被検投影光学系の波面収差を算出するシアリング干渉測定方法において、
回折格子を、干渉計の光軸の周りに90度回転し、
前記回折格子の90度回転に伴う光軸上の該回折格子の位置変化を測定し、
回転前後の干渉縞位相分布の傾斜成分から前記回折格子の位置変化による干渉縞の傾斜成分変化量を取り除いて、前記被検投影光学系の非点収差を算出することを特徴とするシアリング干渉測定方法である。
上記の手段によれば、干渉縞を検出し、切替えに伴う回折格子の光軸上の回折格子の位置変化を測定することにより、切替前後の干渉縞位相分布の傾斜成分から回折格子の位置変化による干渉縞の傾斜成分変化量を取り除くことができるので、被検投影光学系の非点収差を高精度に算出することができる。また、ひとつの回折格子を90度回転して2度の測定を行うので部材点数が低減され、コストがかからず構造を簡単にすることが出来る。
本発明の他の手段は、
測定に用いる光を発する光源と、
該光源より出た光束を被検投影光学系の物点位置へ集光する為の伝達光学系と、
該物点に収束する収束光束、又は前記被検投影光学系に入射する発散光束、又は被検投影光学系から射出する収束又は発散光束を、複数の光束に分割する為の回折格子と、
分割した光束同士の干渉で生じる干渉縞を検出する為の受光素子と、
検出した干渉縞より前記被検投影光学系の波面収差を算出するシアリング干渉計において、
前記回折格子のパターンの方向を切替える切替機構と、
前記回折格子の90度切替に伴う光軸上の回折格子の位置変化を検出する測定手段と、
切替前後の干渉縞位相分布の傾斜成分から前記回折格子の位置変化による干渉縞の傾斜成分変化量を取り除いて、前記被検投影光学系の非点収差を算出する解析手段を有することを特徴とするシアリング干渉計である。
上記の手段によれば、干渉縞を検出し、切替えに伴う回折格子の光軸上の回折格子の位置変化を測定することにより、切替前後の干渉縞位相分布の傾斜成分から回折格子の位置変化による干渉縞の傾斜成分変化量を取り除くことができるので、被検投影光学系の非点収差を高精度に算出することができる。
本発明の他の手段は、
上記の手段を実施する際に、
前記測定手段は、スリット状パターンの像を前記回折格子の面上に対して斜めの方向から投射する投射光学系と、前記回折格子の面上で反射された光束を集光して前記スリット状パターンの像を再形成する集光光学系と、再形成された前記スリット状パターンの像の位置を光電的に検出する光電検出手段とを有し、該光電検出手段の検出結果に基づいて前記回折格子を切替えるときに生じる光軸上の該回折格子の位置変化を算出する位置算出手段を有することを特徴とするシアリング干渉計である。
この測定手段により、回折格子のパターンの方向を切替えるときに生じる光軸上の該回折格子面の位置変化を直接測定することができる。
本発明の他の手段は、
上記の手段を実施する際に、
前記切替機構は円形ターレット方式、スライド型ターレット方式または、軸回転方式のいずれか一つであることを特徴とするシアリング干渉計である。
上記の手段によれば、切替機構をターレット方式または、軸回転方式とすることにより、回折格子の90度切替えを容易にすることが出来る。
本発明に示した様な、回折格子のパターンの方向を90度切替えて、その時の回折格子の位置変化を測定できる干渉計を用いることによって、干渉計のアライメント精度を高精度に管理しなくても、被検投影光学系の非点収差が容易に、且つ精度良く求められることになる。
以下は、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図4は本発明に関わるシアリング干渉測定方法及びシアリング干渉計の全体概略図である。光源1より射出した光束は伝達光学系2によって被検投影光学系の物点位置を特定する為のピンホール3へ入射する。(この物点位置を特定するピンホールは測定光学系の構成によって必要ないものもある。)ピンホール3を透過した光束は計測対象である被検投影光学系4を経由した後、回折格子23(23a又は23b)によって複数の回折次数の光束に分割される。分割された光束は計測に用いられる2種類の次数の光束のみを透過する次数選択窓(窓保持板31に設けられている)によって次数選択された後、受光素子7上に干渉縞を生成する。本例では+1次(D(+1))、−1次(D(-))の回折光を透過させ、0次回折光を吸収するような次数選択窓を用いている。干渉縞情報は受光素子7により光電変換され、解析手段(不図示)へ転送される。
本装置の切り替え機構は図1に示すような構成を有している。回折格子23a及び23bは回折格子保持部材22a及び22bに保持され、保持部材は同一の格子板21に取り付けられている。この時、図に示すように、二つの回折格子の格子パターン(細い開口スリット群)は互いに90度だけ傾いて配置されている。そして、この二つの回折格子を干渉計の光軸上に選択的に切り替えるために図1に示すスライド型ターレットによる切り替え機構21が設けられている。この機構により、90度だけ格子の方向が異なる二つの回折格子の切り替えが容易に行える。
また、本干渉計は、スリット状パターンの像を回折格子の面上に対して斜めの方向から投射する投射光学系と、回折格子の面上で反射された光束を集光してスリット状パターンの像を再形成する集光光学系と、再形成されたスリット状パターンの像の位置を光電的に検出する光電検出手段と、光電検出手段の検出結果に基づいて前記回折格子を切替えたときに生じる光軸上の回折格子の位置変化を算出する位置算出手段とからなる測定手段を有する。回折格子の位置がdだけ変わると、集光光学系に再形成されるスリット状パターンの像の位置が変化するので、光電検出手段のイメージセンサ(例えばCCDイメージセンサ)上のスリット像の結像位置が横ずれする。スリット像の横ずれ量から位置算出手段により回折格子の位置変化を知ることができる。この光電検出手段の検出結果に基づいて、回折格子を切替えたときに生じる干渉計の光軸方向の回折格子の位置ずれを検出することができる。
また、回折格子保持部材は格子板上で格子パターンに少なくとも垂直な方向(図1中の回折格子の脇に記された矢印の方向)に移動可能に取り付けられており、走査手段24(24a及び24b)により縞走査が容易になされるようになっている。駆動法としては、例えば電歪素子を用いる方法である。この走査手段は、少なくとも格子パターンに垂直な移動を可能にするものであれば良く、例えば、効率の面を無視すれば格子パターンに垂直ではなく、垂直な方向にも移動する、格子パターンに対して45度方向に移動させても良い。
一方、回折光が収束する面には図3に示すような窓保持板31が配置され、さらにこれを移動させて窓32を切り替える窓移動装置28が設けられている。この窓の切り替えは、回折格子の切り替えに伴って生じる回折光の収束点の変化に対応するためである。
次数窓の切り替えに関しては、測定光学系の光軸を中心にして次数窓を90度回転する手段を用いることも可能である。この場合、窓部材の構成が簡単になる。
図5には、本装置の切り替え機構の他の手段を示すものである。図1中の回折格子切り替え機構21の代わりに、円形ターレットによる切り替え機構51が設けられている。この機構により、90度だけ格子の方向が異なる二つの回折格子の切り替えが容易に行える。図5中、回折格子53は回折格子保持板52によって保持され、保持板52は移動可能なように格子板に取り付けられている。図1中の走査手段と同様の走査手段54aと54bが取り付けられていて、縞走査が可能になされている。これにより容易に回折波のズレ方向が90度だけ異なる波面が得られることになる。
本実施形態における回折格子を切替えるときに生じる干渉計の光軸方向の回折格子の位置検出方法あるいは、縞走査方法等は、実施例1と同一構成であるので、重複する部分の
説明は省略する。
図2には、本装置の切り替え機構の他の手段を示すものである。回折格子はひとつであるが、回折格子を干渉計の光軸の周りに90度回転させる回転機構を設ける。図2中、回折格子43は回折格子保持板42によって保持され、保持板42は移動可能なように格子板に取り付けられている。図1中の走査手段と同様の走査手段44が取り付けられていて、縞走査が可能になされている。
本実施形態における回折格子を切替えるときに生じる干渉計の光軸方向の回折格子の位置検出方法あるいは、縞走査方法等は、実施例1と同一構成であるので、重複する部分の
説明は省略する。
は本発明の実施例に使用される、回折格子の切り替え機構の例である。 は本発明の実施例に使用される、回折格子の回転機構の例である。 は本発明の実施例に使用される、(回折波の)次数選択窓の例である。 は本発明のシアリング干渉計で、格子板、切り替え機構、窓保持板、窓移動装置を有する干渉計の全体図を示すものである。 は本発明の実施例に使用される、回折格子の切り替え機構の例である。 は従来のシアリング干渉計の一例を示す。
符号の説明
1:光源
2:伝達レンズ
3:ピンホール
4:被検レンズ
7:受光素子
21、41:格子板
22、42、52:回折格子保持部材
23、43、53:回折格子
24、44:走査機構
25:駆動装置
28:窓移動装置
31:窓保持板
32:次数選択窓

Claims (9)

  1. 光源より出た光束を被検投影光学系の物点位置へ集光し、
    該物点に収束する収束光束、又は前記被検投影光学系に入射する発散光束、又は被検投影光学系から射出する収束又は発散光束を、回折格子により複数の光束に分割し、
    分割した光束同士の干渉で生じる干渉縞を受光素子にて検出し、
    検出した干渉縞より前記被検投影光学系の波面収差を算出するシアリング干渉測定方法において、
    前記回折格子の方向を90度切替えて干渉縞を検出し、切替えに伴う回折格子の光軸上の回折格子の位置変化を測定し、
    切替前後の干渉縞位相分布の傾斜成分から前記回折格子の位置変化による干渉縞の傾斜成分変化量を取り除いて、前記被検投影光学系の非点収差を算出することを特徴とするシアリング干渉測定方法。
  2. 請求項1記載の干渉測定方法であって、格子パターンの方向が互いに90度傾いた2つの回折格子を一枚の保持板に保持した切替機構により、
    前記回折格子を干渉計の光軸上に選択的に入れ替えて切替えることを特徴とするシアリング干渉測定方法。
  3. 前記切替機構は円形ターレットであることを特徴とする、請求項2に記載のシアリング干渉測定方法。
  4. 前記切替機構はスライド型ターレットであることを特徴とする、請求項2に記載のシアリング干渉測定方法。
  5. 光源より出た光束を被検投影光学系の物点位置へ集光し、
    該物点に収束する収束光束、又は前記被検投影光学系に入射する発散光束、又は被検投影光学系から射出する収束又は発散光束を、回折格子により複数の光束に分割し、
    分割した光束同士の干渉で生じる干渉縞を受光素子にて検出し、
    検出した干渉縞より前記被検投影光学系の波面収差を算出するシアリング干渉測定方法において、
    回折格子を干渉計の光軸の周りに90度回転して干渉縞を検出し、
    前記回折格子の90度回転に伴う光軸上の該回折格子の位置変化を測定し、
    回転前後の干渉縞位相分布の傾斜成分から前記回折格子の位置変化による干渉縞の傾斜成分変化量を取り除いて、前記被検投影光学系の非点収差を算出することを特徴とするシアリング干渉測定方法。
  6. 請求項1乃至5に記載のシアリング干渉測定方法であって、
    Ψ1,Ψ2:回折格子のパターン方向を90度切替え前後の波面を測定した値
    Z5:ゼルニケ多項式で展開した係数(非点収差の0度または90度方向成分)
    Z6:ゼルニケ多項式で展開した係数(非点収差の±45度方向成分)
    d :回折格子の90度切替えまたは回転に伴う光軸上の回折格子の位置変化
    D:回折格子と受光素子の間隔
    λ:前記光源の波長
    p:回折格子のパターンピッチ(格子間隔)
    から下式によって、前記被検投影光学系の非点収差を算出することを特徴とするシアリング干渉測定方法。
  7. 測定に用いる光を発する光源と、
    該光源より出た光束を被検投影光学系の物点位置へ集光する為の伝達光学系と、
    該物点に収束する収束光束、又は前記被検投影光学系に入射する発散光束、又は被検投影光学系から射出する収束又は発散光束を、複数の光束に分割する為の回折格子と、
    分割した光束同士の干渉で生じる干渉縞を検出する為の受光素子と、
    検出した干渉縞より前記被検投影光学系の波面収差を算出するシアリング干渉計において、
    前記回折格子のパターンの方向を切替える切替機構と、
    前記回折格子の90度切替に伴う光軸上の回折格子の位置変化を検出する測定手段と、
    切替前後の干渉縞位相分布の傾斜成分から前記回折格子の位置変化による干渉縞の傾斜成分変化量を取り除いて、前記被検投影光学系の非点収差を算出する解析手段を有することを特徴とするシアリング干渉計。
  8. 請求項7記載のシアリング干渉計において、
    前記測定手段は、スリット状パターンの像を前記回折格子の面上に対して斜めの方向から投射する投射光学系と、前記回折格子の面上で反射された光束を集光して前記スリット状パターンの像を再形成する集光光学系と、再形成された前記スリット状パターンの像の位置を光電的に検出する光電検出手段と、該光電検出手段の検出結果に基づいて前記回折格子を切替えたときに生じる光軸上の該回折格子の位置変化を算出する位置算出手段を有することを特徴とするシアリング干渉計。
  9. 前記切替機構は円形ターレット方式、スライド型ターレット方式または、軸回転方式のいずれか一つであることを特徴とする請求項7または8に記載のシアリング干渉計。
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