JP7107754B2 - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、基板処理方法および基板処理装置に関する。処理対象となる基板の例には、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが含まれる。
半導体装置の製造工程では、湿式の基板処理が実施される。
たとえば、ドライエッチング工程等を経て、凹凸を有する微細なパターンを形成した基板の表面(パターン形成面)には、反応副生成物であるエッチング残渣が存在している場合がある。また、基板の表面には、金属不純物や有機汚染物質等が付着している場合もある。
これらの物質を除去するために、薬液を用いた薬液処理が実施される。薬液としては、エッチング液、洗浄液等が用いられる。また、薬液処理の後には、薬液をリンス液によって除去するリンス処理が行われる。リンス液としては、脱イオン水等が用いられる。
その後、リンス液を除去することによって基板を乾燥させる乾燥処理が行われる。
近年、基板の表面に形成される凹凸状のパターンの微細化に伴い、パターンの凸部のアスペクト比(凸部の高さと幅の比)が大きくなる傾向がある。
そのため、乾燥処理の際に、パターンの凸部間の凹部に入り込んだリンス液の液面(リンス液と、その上の気体との界面)に作用する表面張力によって、隣り合う凸部同士が引き寄せられて倒壊する場合がある。
たとえば、乾燥や化学的な変化等によって固体に変化し得る溶液を基板の表面に供給し、固体に変化させてパターンを支持する支持材を形成したのち、形成した支持材を、固相から液相を経ずに気相に変化させて除去する方法が知られている(特許文献1参照)。
支持材を形成する材料としては、たとえば、常温での蒸気圧が高く、固相から液相を経ずに気相に変化する、いわゆる昇華性を有する物質(以下「昇華性物質」と記載する場合がある)が用いられる。
昇華性物質を用いた方法では、昇華性物質を基板の表面に供給して液膜を形成し、形成した液膜を表面上で凝固させて凝固体を形成する。次いで、形成した凝固体をパターンの凸部の支持材として用いて凸部の倒壊を抑制しながら、凝固体を昇華させて除去する。これにより、基板の表面を乾燥させることができる。
特開2013-16699号公報
このような乾燥に用いられる、昇華性物質の凝固点は一般的に高い。凝固点が常温より高い昇華性物質を用いる場合、昇華性物質の配管内における凝固防止のために温度調節機構を設ける必要がある。昇華性物質が流通する配管の全域において凝固を防止するため、この温度調節機構は、昇華性物質が流通する配管の全域に設ける必要がある。そのため、装置に要するコストが大きく増大するおそれがある。また、装置のトラブルによる温度調節機構の停止等により、昇華性物質が配管内で凝固するおそれもある。この場合、復旧のために多大の時間を要するという問題もある。すなわち、常温よりい凝固点を有する昇華性物質をそのまま基板乾燥に用いる場合には、配管内での昇華性物質の凝固の懸念が残る。
一方、常温より低い凝固点を有する昇華性物質を基板乾燥に用いることが考えられる。しかしながら、常温よりも低い凝固点を有する昇華性物質は非常に高価である。そのため、このような昇華性物質を基板乾燥に用いると、コストが大きく増大するおそれがある。
すなわち、昇華性を有する処理液の意図しない凝固を、大きなコストアップなく抑制または防止しながら、基板の表面を良好に処理することが求められている。
また、低い凝固点を有する昇華性物質を凝固させるには、冷媒の温度も低くする必要があるが、冷媒用配管の設置状況によっては、装置内に結露が発生し、故障の原因となり得るため、断熱材設置などの余剰のコストが発生する。
そこで、この発明の目的は、昇華性を有する処理液の意図しない凝固を、大きなコストアップなく回避しながら、基板の表面を良好に処理できる基板処理方法および基板処理装置を提供することである。
の発明の一実施形態は、第1の昇華性物質と、前記第1の昇華性物質とは異なる第1の添加剤とを混合した混合処理液であって、前記第1の昇華性物質より凝固点が低い混合処理液を基板の表面に供給して、前記混合処理液の液膜を前記基板の表面に形成する混合液膜形成工程と、前記混合処理液の前記液膜を凝固させて凝固体を形成する凝固工程と、前記凝固体に含まれる前記第1の昇華性物質を気化させて前記基板の表面から除去する昇華工程とを含む、基板処理方法を提供する。
この方法によれば、第1の昇華性物質と第1の添加剤との混合による凝固点降下により、混合処理液の凝固点が、第1の昇華性物質の凝固点よりも低くなっている。すなわち、第1の昇華性物質の凝固点以下の温度条件下において、混合処理液は凝固せずに液状を維持する。そのため、混合液膜形成工程をそのような温度条件下で行う場合であっても、混合処理液の液膜を良好に形成できる。そして、混合液膜形成工程の後の凝固工程において凝固体を形成できる。また、その後の昇華工程において凝固体に含まれる第1の昇華性物質を気化させて凝固体を基板の表面から除去できる。
したがって、混合処理液(昇華性を有する処理液)の意図しない凝固を、大きなコストアップなく回避しながら、基板の表面を良好に処理できる。
この発明の一実施形態では、前記第1の昇華性物質の凝固点が常温よりも高く、かつ前記混合処理液の凝固点が常温よりも低い。
この方法によれば、第1の昇華性物質と第1の添加剤との混合による凝固点降下により、混合処理液の凝固点が、常温よりも低くなっている。すなわち、常温において、混合処理液は凝固せずに液状を維持する。そのため、混合液膜形成工程を常温環境下で行う場合であっても、混合処理液の液膜を良好に形成できる。そして、混合液膜形成工程の後の凝固工程において凝固体を形成できる。また、その後の昇華工程において凝固体に含まれる第1の昇華性物質を気化させて凝固体を基板の表面から除去できる。
したがって、常温環境下において、混合処理液(昇華性を有する処理液)の意図しない凝固を、大きなコストアップなく回避しながら、基板の表面を良好に処理できる。
この発明の一実施形態では、前記第1の添加剤が、昇華性を有しない溶媒を含む。この場合、前記溶媒が、アルコールや水を含んでいてもよい。
この方法によれば、比較的安価な溶媒を用いて、混合処理液の凝固点を低下させることができる。したがって、コストダウンを図ることができる。
この発明の他の実施形態では、前記第1の添加剤が、第2の昇華性物質を含む。
この方法によれば、第2の昇華性物質であれば、液状を経ずに気化する。そのため、昇華工程後の液残りを確実に防止できる。
記第1の添加剤の凝固点が、前記第1の昇華性物質の凝固点よりも低くてもよい。
この発明の他の実施形態では、前記基板処理方法が、前記第1の昇華性物質と、前記第1の添加剤とを混合して前記混合処理液を作成する混合液作成工程をさらに含む。この場合、前記混合液膜形成工程が、前記混合液作成工程によって作成された前記混合処理液を前記基板の表面に供給する工程を含んでいてもよい。
この方法によれば、混合処理液を基板処理時に成できる。混合処理液を必要な量だけ作成できる。
この発明の他の実施形態では、前記凝固工程が、前記混合処理液の前記液膜を冷却すべく、前記基板の表面と反対側の裏面に、冷媒と第2の添加剤とを混合した混合冷媒であって前記冷媒より凝固点が低い混合冷媒を供給する工程を含む。
この方法によれば、冷媒と第2の添加剤との混合による凝固点降下により、混合冷媒の凝固点が、冷媒の凝固点よりも低くなっている。すなわち、混合冷媒が、冷媒の凝固点よりも低い温度においても液状を維持する。そのため、冷媒の凝固点よりも低い温度に保たれた、液状の混合冷媒を基板の裏面に供給することができる。これにより、凝固工程において、混合液の液膜をより低い温度まで冷却できる。
この場合、前記第2の添加剤が、前記第1の添加剤と共通していてもよい。
この発明の他の実施形態では、前記基板処理方法が、前記基板の表面に形成された前記混合処理液の前記液膜の温度を、前記混合処理液の凝固点以上、かつ前記第1の昇華性物質の沸点未満の温度範囲に保持する温度保持工程と、前記混合処理液の前記液膜の温度が前記温度範囲にある間に、前記混合処理液の前記液膜を薄くする薄膜化工程とをさらに含む。この場合、前記凝固工程が、前記薄膜化工程によって薄くなった前記混合処理液の前記液膜を凝固する工程を含んでいてもよい。
この方法によれば、温度保持工程において、混合液の液膜の温度を上述した温度範囲に保持することにより、混合液の液膜が凝固するのを抑制して、凝固工程前の混合液の液膜を液相に維持することができる。たとえば、混合液供給工程において混合液の液膜の部分的な凝固が発生しても、温度保持工程で再溶融させて液状とすることができる。
また、その後の薄膜化工程において、処理液膜の温度が上記の温度範囲にあり、処理液
膜の凝固が発生しない間に、混合液の液膜を薄くすることによって、凝固工程で形成される凝固体の膜厚を低減することができる。
そのため、凝固工程において、基板の表面に、内部応力ができるだけ小さく、しかも膜厚が適度に調整された凝固体を形成することができる。
の発明の一実施形態は、第1の昇華性物質と、前記第1の昇華性物質とは異なる第1の添加剤とを混合した混合処理液であって、前記第1の昇華性物質より凝固点が低い混合処理液を基板の表面に供給するための混合処理液供給ユニットと、前記混合処理液の液膜を凝固させるための凝固ユニットと、前記混合処理液供給ユニットおよび前記凝固ユニットを制御する制御装置とを含む、基板処理装置を提供する。前記制御装置が、前記混合処理液供給ユニットによって前記混合処理液を前記基板の表面に供給して、前記混合処理液の前記液膜を前記基板の表面に形成する混合液膜形成工程と、前記混合処理液の前記液膜を前記凝固ユニットによって凝固させて凝固体を形成する凝固工程と、前記凝固体に含まれる前記第1の昇華性物質を気化させて前記基板の表面から除去する昇華工程とを実行する。
この構成によれば、第1の昇華性物質と第1の添加剤との混合による凝固点降下により、混合処理液の凝固点が、第1の昇華性物質の凝固点よりも低くなっている。すなわち、第1の昇華性物質の凝固点以下の温度条件下において、混合処理液は凝固せずに液状を維持する。そのため、混合液膜形成工程をそのような温度条件下で行う場合であっても、混合処理液の液膜を良好に形成できる。そして、混合液膜形成工程の後の凝固工程において凝固体を形成できる。また、その後の昇華工程において凝固体に含まれる第1の昇華性物質を気化させて凝固体を基板の表面から除去できる。
したがって、混合処理液(昇華性を有する処理液)の意図しない凝固を、大きなコストアップなく回避しながら、基板の表面を良好に処理できる。
図1は、この発明の第1の実施形態にかかる基板処理装置のレイアウトを示す図解的な平面図である。 図2は、前記基板処理装置に備えられる処理ユニットの概略構成を示す模式的な断面図である。 図3は、前記基板処理装置の主要部の電気的構成を示すブロック図である。 図4は、前記処理ユニットによる基板処理の一例を説明するための流れ図である。 図5Aは、前記基板処理の様子を説明するための図解的な断面図である。 図5Bは、前記基板処理の様子を説明するための図解的な断面図である。 図5Cは、前記基板処理の様子を説明するための図解的な断面図である。 図5Dは、前記基板処理の様子を説明するための図解的な断面図である。 図5Eは、前記基板処理の様子を説明するための図解的な断面図である。 図5Fは、前記基板処理の様子を説明するための図解的な断面図である。 図5Gは、前記基板処理の様子を説明するための図解的な断面図である。 図5Hは、前記基板処理の様子を説明するための図解的な断面図である。 図5Iは、前記基板処理の様子を説明するための図解的な断面図である。 図6Aは、前記基板処理のうち薄膜化とその前後の工程を説明するためのタイムチャートである。 図6Bは、前記薄膜化とその前後の工程を説明するためのタイムチャートである。 図7は、前記処理ユニットの変形例の要部を拡大して示す図解的な断面図である。 図8は、この発明の第2の実施形態にかかる基板処理装置に備えられる処理ユニットの概略構成を示す模式的な断面図である。 図9は、混合処理液に含まれるIPAの濃度と、当該混合処理液の凝固点との関係を示す図である。 図10は、前記基板処理装置の主要部の電気的構成を示すブロック図である。 図11は、前記処理ユニットによる基板処理の一例を説明するための流れ図である。 図12Aは、前記基板処理の様子を説明するための図解的な断面図である。 図12Bは、前記基板処理の様子を説明するための図解的な断面図である。 図12Cは、前記基板処理の様子を説明するための図解的な断面図である。 図13は、混合処理液に含まれるIPAの濃度と、基板の表面に形成されるパターンの倒壊率との関係を示す図である。 図14は、第2の実施形態にかかる変形例を示す図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図1は、この発明の第1の実施形態にかかる基板処理装置1のレイアウトを示す図解的な平面図である。
基板処理装置1は、シリコンウエハなどの基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。この実施形態では、基板Wは、円板状の基板である。
基板処理装置1は、基板Wを処理する複数の処理ユニット2と、処理ユニット2で処理される複数枚の基板Wを収容するキャリヤCが載置されるロードポートLPと、ロードポートLPと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する搬送ロボットIRおよびCRと、基板処理装置1を制御する制御装置3とを含む。
搬送ロボットIRは、キャリヤCと搬送ロボットCRとの間で基板Wを搬送する。搬送ロボットCRは、搬送ロボットIRと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する。複数の処理ユニット2は、たとえば、同様の構成を有している。
図2は、基板処理装置1に備えられた処理ユニット2の概略構成を示す模式図である。 処理ユニット2は、内部空間を有する箱型のチャンバ4と、チャンバ4内で一枚の基板Wを水平な姿勢で保持して、基板Wの中心を通る鉛直な回転軸線A1まわりに基板Wを回転させるスピンチャック5とを含む。
処理ユニット2は、スピンチャック5に保持された基板Wの上面であるパターン形成面(表面)に、薬液を供給する薬液供給ユニット6と、スピンチャック5に保持された基板Wのパターン形成面にリンス液を供給するリンス液供給ユニット7とをさらに含む。
処理ユニット2は、スピンチャック5に保持された基板Wのパターン形成面に、処理液と混和する前処理液を供給する前処理液供給ユニット8と、スピンチャック5に保持された基板Wのパターン形成面に、昇華性物質を含む処理液を供給する処理液供給ユニット9とをさらに含む。
処理ユニット2は、スピンチャック5に保持された基板Wの、パターン形成面とは反対側の裏面に、熱媒体または冷媒を供給する裏面供給ユニット10と、スピンチャック5を取り囲む筒状の処理カップ11とをさらに含む。
処理ユニット2は、凝固体を昇華させる際に、基板Wのパターン形成面に結露が生じるのを防止する結露防止工程を実行する、第1の結露防止ユニット12と、第2の結露防止ユニット13とをさらに含む。
チャンバ4は、箱状の隔壁14と、隔壁14の上部から隔壁14内(チャンバ4内に相当)に清浄空気を送る送風ユニットとしてのFFU(ファン・フィルタ・ユニット)15と、隔壁14の下部からチャンバ4内の気体を排出する排気装置16とを含む。
スピンチャック5としては、基板Wを水平方向に挟んで基板Wを水平に保持する挟持式のチャックが採用されている。具体的には、スピンチャック5は、スピンモータ17と、このスピンモータ17の駆動軸と一体化されたスピン軸18と、スピン軸18の上端に略水平に取り付けられた円板状のスピンベース19とを含む。スピン軸18は、実施形態の場合、中空状に形成されている。
スピンベース19は、基板Wの外径よりも大きな外径を有する水平な円形の上面19aを含む。上面19aには、その周縁部に複数個(3個以上。たとえば4個)の挟持部材19bが配置されている。複数個の挟持部材19bは、スピンベース19の上面19aの周縁部において、基板Wの外周形状に対応する円周上で適当な間隔を空けて、たとえば、等間隔に配置されている。
スピンチャック5は、基板Wを水平に保持して回転させることにより、基板Wのパターン形成面に形成された処理液膜を構成する処理液の一部をパターン形成面から除去して処理液膜を薄くする薄膜化工程を実行する、薄膜化ユニットの一例である。また、スピンチャック5は、凝固体を昇華させる際に基板を回転させることによって凝固体の昇華を促進する昇華促進工程を実行する、昇華促進ユニットの一例でもある。
薬液供給ユニット6は、薬液供給ノズル20を含む。薬液供給ノズル20は、第1のノズル移動機構21によって移動される。薬液供給ノズル20は、基板Wのパターン形成面の回転中心位置に対向する中央位置と、基板Wのパターン形成面に対向しない退避位置との間で移動させることができる。基板Wのパターン形成面の回転中心位置とは、基板Wのパターン形成面における回転軸線A1との交差位置である。基板Wのパターン形成面に対向しない退避位置とは、平面視においてスピンベース19の外方の位置である。
薬液供給ノズル20には、薬液供給管22が接続されている。薬液供給管22には、その流路を開閉するバルブ23が介装されている。
薬液の具体例は、エッチング液、洗浄液である。さらに具体的には、薬液は、フッ酸、SC1(アンモニア過酸化水素水混合液)、SC2(塩酸過酸化水素水混合液)、フッ化アンモニウム、バッファードフッ酸(フッ酸とフッ化アンモニウムとの混合液)などであってもよい。
リンス液供給ユニット7は、リンス液供給ノズル24を含む。リンス液供給ノズル24は、第2のノズル移動機構25によって移動される。リンス液供給ノズル24は、基板Wのパターン形成面の回転中心位置に対向する中央位置と、基板Wのパターン形成面に対向しない退避位置との間で移動させることができる。
リンス液供給ノズル24には、リンス液供給管26が接続されている。リンス液供給管26には、その流路を開閉するバルブ27が介装されている。
リンス液の具体例は、たとえば、脱イオン水(DIW)であるが、DIWに限らす、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水や、希釈濃度(たとえば、10~100ppm程度)の塩酸水のいずれかであってもよい。
前処理液供給ユニット8は、前処理液供給ノズル28を含む。前処理液供給ノズル28は、第3のノズル移動機構29によって移動される。前処理液供給ノズル28は、基板Wのパターン形成面の回転中心位置に対向する中央位置と、基板Wのパターン形成面に対向しない退避位置との間で移動させることができる。
前処理液供給ノズル28には、前処理液供給管30が接続されている。前処理液供給管30には、その流路を開閉するバルブ31が介装されている。
前処理液としては、処理液と混和する溶媒などが用いられる。あらかじめ、前処理液を基板Wのパターン形成面に供給して行きわたらせた状態で処理液を供給することにより、処理液を基板Wのパターン形成面にスムースに行きわたらせることができる。
とくに、実施の形態では、前処理液として、リンス液と処理液の両方に混和する溶媒を用いるのが好ましい。このような前処理液を用いると、前工程で供給されて、基板Wのパターン形成面に残留したリンス液を、前処理液を介して、スムースに、処理液に置換させることができる。そのため、処理液を、基板Wのパターン形成面に、さらにスムースに行きわたらせることができる。
たとえば、水系のリンス液と、フッ化炭化水素化合物を含む処理液の両方に混和する前処理液の具体例は、イソプロピルアルコール(IPA)に代表される有機溶媒であるが、水と処理液の両方に混和する種々の溶媒を用いることができる。
処理液供給ユニット9は、処理液供給ノズル32を含む。処理液供給ノズル32は、第4のノズル移動機構33によって移動される。処理液供給ノズル32は、基板Wのパターン形成面の回転中心位置に対向する中央位置と、基板Wのパターン形成面に対向しない退避位置との間で移動させることができる。
処理液供給ノズル32には、処理液供給管34が接続されている。処理液供給管34には、その流路を開閉するバルブ35が介装されている。
処理液としては、昇華性物質を含む処理液が用いられる。昇華性物質を含む処理液としては、たとえば、昇華性物質の融液等の、昇華性物質が融解状態で含まれるものや、あるいは、溶質としての昇華性物質を溶媒に溶解させた溶液などを用いることができる。ここで「融解状態」とは、昇華性物質が完全にまたは一部溶解することで流動性を有し、液状を呈している状態を指す。
昇華性物質としては、常温(5℃~35℃)での蒸気圧が高く、固相から液相を経ずに気相に変化する種々の物質が用いられる。
裏面供給ユニット10は、裏面供給ノズル36を含む。裏面供給ノズル36は、中空状のスピン軸18を挿通しており、基板Wの裏面の中心に臨む吐出口36aを上端に有している。
裏面供給ノズル36は、この実施形態では、基板Wを回転させながら、吐出口36aから基板Wの裏面の中心位置へ向けて熱媒体、または冷媒を供給する。供給された熱媒体または冷媒は、遠心力の働きによって基板Wの裏面の略全域に行きわたる。これにより、熱媒体の場合は、基板Wおよび基板Wのパターン形成面に形成される処理液膜が加熱される。また、冷媒の場合は、処理液膜が冷却される。基板Wの裏面の回転中心位置とは、基板Wの裏面における回転軸線A1との交差位置である。
裏面供給ノズル36には、熱媒体供給管37が接続されている。熱媒体供給管37には、その流路を開閉するバルブ38、および熱媒体供給管37を流通する熱媒体の流量を調整するバルブ39が介装されている。
また、裏面供給ノズル36には、さらに冷媒供給管40が接続されている。冷媒供給管40には、その流路を開閉するバルブ41、および冷媒供給管40を流通する冷媒の流量を調整するバルブ42が介装されている。
熱媒体供給管37および冷媒供給管40は、共有配管43を介して裏面供給ノズル36に接続されている。
裏面供給ユニット10は、基板Wのパターン形成面に形成された処理液膜の温度を、昇華性物質の凝固点(融点)以上で、かつ昇華性物質の沸点未満の温度範囲に保持する温度保持工程を実行する、熱媒体供給ユニットの一例である。熱媒体供給管37、共有配管43、および裏面供給ノズル36は、熱媒体供給ユニットの熱媒体経路を構成する。
裏面供給ユニット10は、薄膜化工程によって薄くなった処理液膜を基板Wのパターン形成面上で凝固させて凝固体を形成する凝固工程を実行する、冷媒供給ユニット(凝固ユニット)の一例でもある。冷媒供給管40、共有配管43、および裏面供給ノズル36は、冷媒供給ユニットの冷媒経路を構成する。
熱媒体経路と冷媒経路は、共有配管43と裏面供給ノズル36とを共有している。
熱媒体の一例は、昇華性物質の凝固点(融点)以上で、かつ昇華性物質の沸点未満の温度範囲に加熱されたDIWである。冷媒の一例は、昇華性物質の凝固点(融点)以下の温度範囲に冷却されたDIWである。
処理カップ11は、スピンチャック5に保持されている基板Wよりも外方(回転軸線A1から離れる方向)に配置されている。処理カップ11は、スピンベース19を取り囲んでいる。
スピンチャック5が基板Wを回転させている状態で、薬液、リンス液、前処理液、または処理液が基板Wに供給されると、基板Wに供給されたこれらの液剤は基板Wの周縁から外方へ振り切られる。これらの液剤が基板Wに供給されるとき、上向きに開いた処理カップ11の上端部11aは、スピンベース19よりも上方に配置される。したがって、基板Wの周縁から排出された液剤は、処理カップ11によって受け止められる。そして、処理カップ11に受け止められた液剤は、図示しない回収装置または廃液装置に送られる。
第1の結露防止ユニット12は、基板Wのパターン形成面に対向し基板Wとの間の雰囲気を周囲の雰囲気から遮断する遮断板44と、基板Wのパターン形成面の中央領域に不活性ガスを供給する不活性ガスノズル45とを含む。
遮断板44は、基板Wとほぼ同じ径またはそれ以上の径を有する円板状に形成されている。遮断板44は、スピンチャック5の上方で、水平に配置されている。遮断板44の上面の中心には、中空軸44aが固定されている。中空軸44aは、回転軸線A1に沿って鉛直方向に延びている。
中空軸44aには、鉛直方向に沿って中空軸44aを昇降させることによって、中空軸44aに固定された遮断板44を昇降させる遮断板昇降機構46が接続されている。遮断板昇降機構46によって、遮断板44は、基板Wのパターン形成面と対向する下面を、基板Wのパターン形成面に近接させた近接位置(図5I参照)と、近接位置より上方に離間させた退避位置との間で昇降させることができる。
遮断板44を近接位置まで下降させることにより、遮断板44の下面と基板Wのパターン形成面との間の雰囲気が周囲の雰囲気から遮断される。これにより、基板Wのパターン形成面に形成された凝固体を昇華させる際に、凝固体と接触する雰囲気中に含まれる水分の量を制限することができる。そして、雰囲気中の水分が凝固体や基板のパターン形成面に結露するのを防止することができる。
不活性ガスノズル45には、不活性ガス供給管47が接続されている。不活性ガス供給管47には、その流路を開閉するバルブ48が介装されている。
不活性ガスの具体例は、たとえば、窒素ガス(N)であるが、不活性ガスは窒素ガスには限らす、基板Wの表面およびパターンに対して不活性なガスのことであり、たとえば、アルゴン等の希ガス類であってもよい。とくに、結露を防止する効果を向上するために、室温よりも高温の高温不活性ガスを用いるのが好ましい。
不活性ガスノズル45は、回転軸線A1に沿って鉛直方向に延びて、中空軸44aを挿通しており、基板Wのパターン形成面に臨む吐出口45aを下端に有している。不活性ガスノズル45は、中空軸44aに固定された遮断板44とともに昇降する。
遮断板44を下降させて、遮断板44の下面が基板Wのパターン形成面に近接した近接位置において、不活性ガスノズル45の吐出口45aは、基板Wのパターン形成面の回転中心位置に対向する。
この状態で、不活性ガスノズル45の吐出口45aから不活性ガスを吐出させることにより、基板Wのパターン形成面の中央領域に不活性ガスが供給される。供給された不活性ガスは、基板Wのパターン形成面の中央領域から、遮断板44の下面と基板Wのパターン形成面との間の雰囲気を外方へ広がって、基板Wのパターン形成面の周縁から、雰囲気の外へ排出される。
これにより、遮断板44によって周囲の雰囲気から遮断された、遮断板44の下面と基板Wのパターン形成面との間の雰囲気が除湿される。そのため、基板Wのパターン形成面に形成された凝固体を昇華させる際に、雰囲気中の水分が凝固体や基板のパターン形成面に結露するのを防止することができる。とくに、高温不活性ガスを供給する場合には、基板Wのパターン形成面の付近の雰囲気が温められて、結露を防止する効果が向上する。
また、凝固体の表面上を不活性ガスが流通されることによって、凝固体の昇華が促進される。とくに、高温不活性ガスを供給する場合には、基板Wのパターン形成面の付近の雰囲気が温められて、凝固体の昇華がさらに促進される。そのため、不活性ガスノズル45、不活性ガス供給管47、およびバルブ48は、凝固体の昇華を促進する昇華促進工程を実行する、昇華促進ユニットの一例でもある。
第2の結露防止ユニット13は、処理カップ11内で、スピンベース19を取り囲んで基板Wよりも外方(回転軸線A1から離れる方向)に配置された環状の冷却管49を含んでいる。
冷却管49には、冷媒供給管50が接続されている。冷媒供給管50は、冷媒供給管40の、バルブ42より下流側で、かつバルブ41より上流側に接続されている。冷媒供給管50には、その流路を開閉するバルブ51が介装されている。また、図示していないが、冷却管49には、冷却管49内を流通した冷媒をチャンバ4外へ排出する冷媒排出配管が接続されている。
バルブ51を開いて、冷媒供給管50、冷却管49、および冷媒排出管を通して冷媒を循環させて冷却管49を冷却することにより、雰囲気中の水分を冷却管49の表面に結露させて、雰囲気中から除去することができる。そのため、雰囲気中の水分が凝固体や基板のパターン形成面に結露するのを防止することができる。
FFU15は、隔壁14の上方に配置されており、隔壁14の天井に取り付けられている。FFU15は、隔壁14の天井からチャンバ4内に清浄空気を送る。排気装置16は、処理カップ11内に接続された排気ダクト52を介して処理カップ11の底部に接続されており、処理カップ11の底部から処理カップ11の内部を吸引する。FFU15および排気装置16により、チャンバ4内にダウンフロー(下降流)が形成される。
FFU15および排気装置16は、チャンバ4内にダウンフローを形成して、チャンバ4内を除湿することにより、凝固体を昇華させる際に、基板Wのパターン形成面に結露が生じるのを防止する結露防止工程を実行する、結露防止ユニットの一例として機能する。 また、FFU15および排気装置16は、たとえば、ダウンフローの流速を高めて、チャンバ4内の換気を促進することにより、凝固体の昇華を促進する昇華促進工程を実行する、昇華促進ユニットの一例としても機能する。
また、排気装置16は、処理カップ11の底部から処理カップ11の内部を減圧することにより、凝固体の昇華を促進する昇華促進工程を実行する、昇華促進ユニットの一例として機能する。
図3は、基板処理装置1の主要部の電気的構成を示すブロック図である。
基板処理装置1は、制御装置3を含む。制御装置3は、マイクロコンピュータを備え、所定の制御プログラムに従って基板処理装置1に備えられた制御対象を制御する。具体的には、制御装置3は、プロセッサ(CPU)3Aと、制御プログラムが格納されたメモリ3Bとを含み、プロセッサ3Aが制御プログラムを実行することによって、基板処理のための様々な制御を実行するように構成されている。とくに、制御装置3は、FFU15、排気装置16、スピンモータ17、第1のノズル移動機構21、第2のノズル移動機構25、第3のノズル移動機構29、第4のノズル移動機構33、遮断板昇降機構46、バルブ23,27,31,35,38,39,41,42,48,51を制御するようにプログラムされている。
図4は、処理ユニット2による乾燥処理の一例を説明するための流れ図である。図5A~図5Iは、処理ユニットによって実行される基板処理例を説明するための図解的な断面図である。
処理ユニット2による基板処理では、まず、薬液処理工程が実行される(ステップS1)。薬液処理工程では、制御装置3は、スピンモータ17を駆動し、スピンベース19を回転させて、基板Wの回転を開始する。薬液処理工程では、スピンベース19は、所定の薬液処理速度で回転される。薬液処理速度は、たとえば、800rpm~1000rpmである。
次に、制御装置3は、第1のノズル移動機構21を制御して、薬液供給ノズル20を、基板Wの上方の中央位置に配置する。そして、制御装置3は、バルブ23を開く。これにより、図5Aに示すように、回転状態の基板Wの上面であるパターン形成面に向けて、薬液供給ノズル20から薬液53が供給される。供給された薬液53は、遠心力の働きによって、基板Wのパターン形成面の略全面に行きわたる。
一定期間の薬液処理のあと、基板Wのパターン形成面上の薬液をリンス液に置換することによって、基板Wのパターン形成面上から薬液を排除するリンス処理工程が実行される(ステップS2)。リンス処理工程では、制御装置3は、バルブ23を閉じて、薬液供給ノズル20からの薬液53の供給を停止させる。そして、制御装置3は、薬液供給ノズル20を退避位置へ移動させる。
次いで、制御装置3は、スピンモータ17を制御して、スピンベース19を、所定のリンス処理速度で回転させる。リンス処理速度は、たとえば、800rpm~1000rpmである。
次に、制御装置3は、第2のノズル移動機構25を制御して、リンス液供給ノズル24を、基板Wの上方の中央位置に配置する。そして、制御装置3は、バルブ27を開く。これにより、図5Bに示すように、回転状態の基板Wのパターン形成面に向けて、リンス液供給ノズル24からリンス液54が供給される。供給されたリンス液54は、遠心力の働きによって、基板Wのパターン形成面の略全面に行きわたって、薬液を置換する。
一定期間のリンス処理のあと、基板Wのパターン形成面上のリンス液を前処理液に置換する前処理液供給工程が実行される(ステップS3)。前処理液供給工程では、制御装置3は、バルブ27を閉じて、リンス液供給ノズル24からのリンス液54の供給を停止させる。そして、制御装置3は、リンス液供給ノズル24を退避位置へ移動させる。
次いで、制御装置3は、スピンモータ17を制御して、スピンベース19を、所定の前処理液供給速度で回転させる。前処理液供給速度は、たとえば、100rpm~500rpmである。
次に、制御装置3は、第3のノズル移動機構29を制御して、前処理液供給ノズル28を、基板Wの上方の中央位置に配置する。そして、制御装置3は、バルブ31を開く。これにより、図5Cに示すように、回転状態の基板Wのパターン形成面に向けて、前処理液供給ノズル28から前処理液55が供給される。供給された前処理液55は、遠心力の働きによって、基板Wのパターン形成面の略全面に行きわたって、リンス液を置換する。
一定期間の前処理液供給のあと、制御装置3は、バルブ31を閉じて、前処理液供給ノズル28からの前処理液の供給を停止させる。そして、制御装置3は、前処理液供給ノズル28を退避位置へ移動させる。
次いで、基板Wのパターン形成面上に処理液を供給する処理液供給工程(ステップS4)と、供給される処理液の温度を所定の温度範囲に保持する温度保持工程(ステップS5)とが実行される。実施の形態では、温度保持工程が、処理液供給工程の開始よりも早く開始される。すなわち、制御装置3は、スピンモータ17を制御して、スピンベース19を、所定の処理液供給速度で回転させる。処理液供給速度は、たとえば、100rpm~500rpmである。
次に、制御装置3は、バルブ38を開く。これにより、熱媒体経路を構成する、熱媒体供給管37と裏面供給ノズル36とを通して、図5Dに示すように、回転状態の基板Wの裏面に向けて、裏面供給ノズル36の上端の吐出口36aから、熱媒体56が供給される。
供給された熱媒体56は、遠心力の働きによって、基板Wの裏面の略全域に行きわたって、基板Wおよび基板Wのパターン形成面の前処理液55が加熱される。加熱の温度は、基板Wの厚み等を考慮して、次工程で供給される処理液を、昇華性物質の融点以上で、かつ昇華性物質の沸点未満の温度範囲に保持できる温度範囲に設定する。
次いで、制御装置3は、処理液供給速度を維持してスピンベース19を回転させ続け、かつ基板Wの裏面へ熱媒体56を供給し続けながら、基板Wのパターン形成面に、処理液を供給する。
具体的には、制御装置3は、第4のノズル移動機構33を制御して、処理液供給ノズル32を、基板Wの上方の中央位置に配置する。そして、制御装置3は、バルブ35を開く。これにより、図5Eに示すように、回転状態の基板Wのパターン形成面に向けて、処理液供給ノズル32から処理液が供給される。供給された処理液は、遠心力の働きによって、前処理液と混和しながら基板Wのパターン形成面の略全面に行きわたって、前処理液を置換する。そして、基板Wのパターン形成面に処理液膜57が形成される。
次に、基板Wのパターン形成面に形成された処理液膜57を薄膜化する薄膜化工程(ステップS6)、および薄膜化した処理液膜57を凝固させて凝固体を形成する凝固工程(ステップS7)が実行される。
具体的には、まず、制御装置3は、処理液供給速度を維持してスピンベース19を回転させ続けながら、バルブ38を閉じ、熱媒体経路への熱媒体56の供給を停止して、温度保持工程(ステップS5)を終了させる。
次いで、制御装置3は、バルブ41を開いて、冷媒経路を構成する、冷媒供給管40と、熱媒体供給管37のうち冷媒供給管40の接続位置より下流側と、裏面供給ノズル36への、冷媒の供給を開始する。バルブ41を開いて、冷媒経路への冷媒の供給を開始するタイミングは、バルブ38を閉じて、熱媒体経路への熱媒体の供給を停止するタイミングと同時でも後でもよい。
そうすると、冷媒が、冷媒経路を通して、裏面供給ノズル36の上端の吐出口36aから、回転状態の基板Wの裏面に向けて供給される。
基板Wの裏面に供給された冷媒は、遠心力の働きにより、基板Wの裏面の略全域に行きわたって、図5Fに示すように、熱媒体を置換する。これにより、基板Wのパターン形成面に形成された処理液膜57の冷却が開始される。
ただし、冷媒は、冷媒経路と熱媒体経路との共有部分、つまり共有配管43および裏面供給ノズル36に残留する熱媒体を押し出しながら、徐々に基板Wの裏面に供給される。また、冷媒は、基板Wの裏面の熱媒体を徐々に置換する。そのため、基板Wが所定の熱容量を有することと相まって、基板Wのパターン形成面に形成された処理液膜の温度は、徐々に低下する。
したがって、温度保持工程を終了し、バルブ41を開いて、冷媒経路への冷媒の供給を開始した時点から遅れて、基板Wのパターン形成面に形成された処理液膜57の凝固(凝固工程、ステップS7)が始まる。
この実施の形態では、バルブ38を閉じて温度保持工程(ステップS5)を終了し、次いで、バルブ41を開いて、冷媒経路を通して基板Wの裏面に冷媒を供給して、処理液膜57の温度を低下させている期間の途中に、薄膜化工程(ステップS6)が実施される。
すなわち、制御装置3は、バルブ35を閉じて、基板Wのパターン形成面への処理液の供給を停止する。また、制御装置3は、スピンモータ17を制御して、スピンベース19を、所定の薄膜化速度で回転させる。薄膜化速度は、たとえば、数10rpm~100rpmである。
そうすると、上述したように、基板Wのパターン形成面に形成された処理液膜57の温度が徐々に低下して凝固が始まるまでの間に、基板Wの回転によって、余剰の処理液が基板Wの周縁から排出されて、図5Gのように、処理液膜57が薄膜化される。
ここで、処理液膜57の膜厚が厚いほど、凝固工程(ステップS7)において基板Wのパターン形成面に形成される凝固体59(後述する)に残留する内部応力(歪み)が大きくなる。従って、処理液膜57を薄膜化することで、凝固工程(ステップS7)において形成される凝固体59に残留する内部応力を、できるだけ小さくすることができる。また、膜厚が適度に調整された凝固体59を凝固工程において形成することができる。
なお、たとえば、熱媒体および冷媒の温度、熱媒体および冷媒の流量、厚み等に基づく基板Wの熱容量等を一定にすることにより、処理液膜57の冷却を開始した時点から、処理液膜57の凝固が始まるまでの期間を一定にすることができる。
この場合、余剰の処理液を排出させて処理液膜57を薄膜化させる期間(薄膜化期間)の長さは、処理液膜57の冷却を開始するタイミングを制御することによって、調整することができる。実施の形態では、処理液膜57の冷却を開始するタイミングとは、バルブ35を閉じて熱媒体経路への熱媒体の供給を停止し、代わって、バルブ41を開いて冷媒経路への冷媒の供給を開始するタイミングである。
薄膜化期間の長さを調整することによって、薄膜化工程後の処理液膜57の膜厚を調整することができる。たとえば、薄膜化期間を長くするほど、処理液膜57の膜厚を小さくすることができる。
図6Aおよび図6Bは、基板処理のうち薄膜化とその前後の工程に関する2つの例を説明するためのタイムチャートである。
たとえば、図6Aに示すように、温度保持工程を終了させて、処理液膜57の冷却を開始するタイミングを、基板Wのパターン形成面への処理液の供給を停止する以前とした場合には、冷却開始後も、基板Wのパターン形成面には処理液が引き続き供給される。そのため、処理液が供給されている間、処理液膜57は、ほぼ薄膜化前の膜厚に維持される。そして、処理液の供給を停止した時点で薄膜化工程が開始されて、処理液膜の凝固が始まった時点で薄膜化工程が終了する。薄膜化処理の期間(薄膜化期間)はT1である。
一方、図6Bに示すように、処理液膜57の冷却を開始するタイミングを、基板のパターン形成面への処理液の供給を停止した時点と同時とした場合には、この時点で薄膜化工程が開始され、処理液膜の凝固が始まった時点で薄膜化工程が終了する。薄膜化期間はT2となる。すなわち、薄膜化期間T2は、図6Aの場合の薄膜化期間T1よりも長くなる。そのため、図6Bの場合の方が、図6Aの場合よりも処理液膜57の膜厚が小さくなる。
図示していないが、処理液膜57の冷却を開始するタイミングを、基板のパターン形成面への処理液の供給を停止した以降とした場合には、処理液膜57の冷却を開始する以前に薄膜化工程が始まるため、処理液膜57の膜厚が、図6Bの場合よりもさらに小さくなる。
したがって、処理液膜57の冷却を開始するタイミングを、基板Wのパターン形成面への処理液の供給を停止する以前とするか、処理液の供給と同時とするか、あるいは処理液の供給を停止した以降とするかを選択することにより、薄膜化期間の長さを調整して、処理液膜57の膜厚を制御することができる。
ただし、薄膜化後の処理液膜57の膜厚は、基板Wのパターン形成面におけるパターンの凸部の高さより大きい範囲に維持する必要がある。処理液膜57の厚みが、パターンの凸部の高さより小さくなると、表面張力によってパターンの倒壊が生じるおそれがあるためである。
凝固工程(ステップS7)では、制御装置3は、基板Wの裏面への冷媒58の供給を続けながら、スピンモータ17を制御して、所定の凝固時速度でスピンベース19を回転させる。凝固時速度は、たとえば、100rpm~500rpmである。
これにより、基板Wのパターン形成面に形成された処理液膜が凝固して凝固体59が形成される。
次に、形成した凝固体59を昇華させて、基板Wのパターン形成面から除去する昇華工程(ステップS8)が実行される。また、昇華工程と並行して、基板のパターン形成面における結露を防止する結露防止工程(ステップS9)と、凝固体の昇華を促進する昇華促進工程(ステップS10)とが実行される。
具体的には、制御装置3は、バルブ41を閉じて、基板Wの裏面への冷媒58の供給を停止する。また、制御装置3は、FFU15および排気装置16を駆動して、チャンバ4内にダウンフローを形成し、かつ排気ダクト52を介して、処理カップ11の底部から処理カップ11の内部を減圧する。これにより、凝固体の昇華が促進され、結露が防止される(昇華促進工程+結露防止工程)。
次に、制御装置3は、遮断板昇降機構46を制御して、図5Iに示すように、遮断板44の下面が基板Wのパターン形成面に近接する近接位置まで遮断板44を下降させる。これにより、基板Wのパターン形成面の付近の雰囲気、具体的には遮断板44と基板Wとの間の雰囲気が、周囲の雰囲気から遮断されて、結露が防止される(結露防止工程)。
また、制御装置3は、バルブ48を開いて、不活性ガスノズル45の下端の吐出口45aから、基板Wのパターン形成面の中央領域に不活性ガスを供給する。供給された不活性ガスにより、遮断板44の下面と基板Wのパターン形成面との間の雰囲気が除湿され、結露が防止される(結露防止工程)。とくに、高温不活性ガスを供給する場合には、基板Wのパターン形成面の付近の雰囲気が温められて、結露を防止する効果が向上する。
また、凝固体の表面上を不活性ガスが流通されることによって、凝固体の昇華が促進される(昇華促進工程)。とくに、高温不活性ガスを供給する場合には、基板Wのパターン形成面の付近の雰囲気が温められて、凝固体の昇華がさらに促進される。
さらに、制御装置3は、バルブ51を開いて冷媒を循環させて、冷却管49を冷却する。これにより、冷却管49を結露トラップとして機能させ、雰囲気中の水分を冷却管49の表面に結露させて、雰囲気中から除去することができる。すなわち、結露が防止される(結露防止工程)。
この状態で、制御装置3は、スピンモータ17を制御して、スピンベース19を、所定の第1の昇華速度で回転させる。第1の昇華速度は、たとえば、100rpm~500rpmである。次いで、制御装置3は、スピンモータ17を制御して、スピンベース19を、所定の第2の昇華速度で回転させる。第2の昇華速度は、たとえば、500rpm~1500rpmである。これにより、基板Wのパターン形成面に形成された凝固体59が昇華して除去されて、基板Wのパターン形成面が乾燥される(昇華工程+昇華促進工程)。
その結果、液体の表面張力の影響を排除して、パターンの倒壊を抑制しながら、基板Wのパターン形成面を乾燥させることができる。
図7は、基板処理装置1に備えられた処理ユニット2の変形例の要部を拡大して示す図解的な断面図である。
図7の例の処理ユニット2は、遮断板44および不活性ガスノズル45に代えて、不活性ガスを吐出するための第1の吐出口60および第2の吐出口61を備えた不活性ガスノズル62を用いる点が、先の各図の例を用いて説明した実施の形態とは異なっている。ただし、その他の構成、および処理ユニットを用いた各工程は、先の各図の例と同様であるので、とくに、図2の処理ユニット2を併せて参照しながら、以下に、変更箇所を説明する。
第1の吐出口60は、先の不活性ガスノズル45の吐出口45aと同様に、不活性ガスノズル62の下端に、基板Wのパターン形成面に臨ませて設けられている。第1の吐出口は、図中に実線の矢印で示すように、基板Wのパターン形成面の中央領域に、回転軸線A1に沿って、不活性ガスを略鉛直方向に吐出する。第1の吐出口60には、不活性ガス供給管63が接続されている。不活性ガス供給管63には、その流路を開閉するバルブ64が介装されている。
第2の吐出口61は、不活性ガスノズル62の下端の外周面に環状に開口されている。第2の吐出口61は、図中に破線の矢印で示すように、基板Wのパターン形成面に沿って、不活性ガスを横向きかつ放射状に吐出する。第2の吐出口61には、不活性ガス供給管65が接続されている。不活性ガス供給管65には、その流路を開閉するバルブ66が介装されている。
不活性ガスノズル62には、鉛直方向に沿って不活性ガスノズル62を昇降させるノズル昇降機構67が接続されている。ノズル昇降機構67によって、不活性ガスノズル62は、第1の吐出口60を基板Wのパターン形成面に近接させた近接位置(図7参照)と、第1の吐出口60を近接位置より上方に離間させた退避位置との間で昇降される。
不活性ガスノズル62を下降させて、第1の吐出口60が基板Wのパターン形成面に近接した近接位置において、不活性ガスノズル62の第1の吐出口60は、基板Wのパターン形成面の回転中心位置に対向する。
この状態で、不活性ガスノズル62の第2の吐出口61から、基板Wのパターン形成面に沿って、不活性ガスを横向きかつ放射状に吐出すると、基板Wのパターン形成面上に、基板Wの回転中心位置から周縁へ向かう不活性ガスのガス流が形成される。これにより、基板Wのパターン形成面の付近の雰囲気が周囲の雰囲気から遮断される。
また、不活性ガスノズル62の第1の吐出口60から不活性ガスを吐出させることにより、基板Wのパターン形成面の中央領域に不活性ガスが供給される。供給された不活性ガスは、基板Wのパターン形成面の中央領域から、基板Wのパターン形成面上を外方へ広がって、基板Wのパターン形成面の周縁から、雰囲気の外へ排出される。これにより、基板Wのパターン形成面の付近の雰囲気が除湿される。そのため、基板Wのパターン形成面に形成された凝固体を昇華させる際に、雰囲気中の水分が凝固体や基板のパターン形成面に結露するのを防止することができる(結露防止工程)。また、凝固体の表面上を不活性ガスが流通されることによって、凝固体の昇華が促進される(昇華促進工程)。
とくに、室温よりも高温の高温不活性ガスを供給する場合には、基板Wのパターン形成面の付近の雰囲気が温められて、結露を防止する効果が向上し、凝固体の昇華がさらに促進される。
<第2の実施形態>
図8は、この発明の第2の実施形態にかかる処理ユニット302の概略構成を示す模式的な断面図である。
第2の実施形態において、第1の実施形態に示された各部に対応する部分、第1の基板処理例と同等の工程には、図1~図7の場合と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
処理ユニット302が、第1の実施形態にかかる処理ユニット2と相違する点は、処理液供給ユニット9に代えて、混合処理液供給ユニット309を備えた点である。また、裏面供給ユニット10から基板Wの裏面に供給する流体に、熱媒を含めないようにした点である。
混合処理液供給ユニット309は、スピンチャック5に保持された基板Wの表面に、昇華性物質(第1の昇華性物質)と、第1の添加剤としての溶媒とを混合した混合処理液を供給する。
混合処理液供給ユニット309は、混合処理液供給ノズル332を含む。混合処理液供給ノズル332は、第5のノズル移動機構333によって移動される。混合処理液供給ノズル332は、基板Wのパターン形成面(表面)の回転中心位置に対向する中央位置と、基板Wのパターン形成面に対向しない退避位置との間で移動させることができる。
混合処理液供給ノズル332には、混合処理液供給管334が接続されている。混合処理液供給管334には、その流路を開閉するバルブ335が介装されている。
混合処理液は、昇華性物質(第1の昇華性物質)と、第1の添加剤としての溶媒(昇華性を有しない溶媒)とを混合した混合液である。融解状態の昇華性物質に、昇華性物質に対して少量の溶媒が分散されている。混合処理液に対する溶媒混合割合は、体積比で、たとえば約%~十数%であるである。昇華性物質は、その凝固点が常温(この実施形態では約23℃)よりもやや高い。昇華性物質は、たとえばターシャリーブチルアルコール(凝固点約25.6℃)である。溶媒は、たとえばアルコールである。アルコールの一例として、IPA(イソプロピルアルコール)を例示できる。IPAの凝固点は、昇華性物質(ターシャリーブチルアルコール)の凝固点よりも低い。
昇華性物質(ターシャリーブチルアルコール)とIPAとの混合による凝固点降下により、混合処理液の凝固点が、常温(約23℃)よりも低くなっている。すなわち、常温において、混合処理液は凝固せずに液状を維持する。
図9は、混合処理液に含まれるIPAの濃度(混合処理液に対するIPAの混合割合)と、当該混合処理液の凝固点との関係を示す図である。
図9から、IPAの濃度が3%を超えると、混合処理液の凝固点が常温を下回ることが分かる。したがって、混合処理液に対するIPAの混合割合が3%以上である場合に、常温において、混合処理液が凝固せずに液状を維持することがわかる。
また、第2の実施形態では、熱媒体供給管37(図2参照)、バルブ38,39が廃止されている。すなわち、裏面供給ユニット10は、基板Wの裏面に冷媒を供給するが、基板Wの裏面に熱媒体は供給しない。第2の実施形態では、混合処理液供給工程(図11のステップS24)において、混合処理液が常温において液状を維持することから、基板Wの裏面に熱媒体を供給する必要がない。したがって、熱媒体を供給するための装置(熱媒体供給管37およびバルブ38,39)を廃止でき、これによりコストダウンを図ることができる。
図10は、基板処理装置301の主要部の電気的構成を示すブロック図である。
制御装置3は、第5のノズル移動機構333およびバルブ335をさらに制御するようにプログラムされている。
図11は、処理ユニット302による基板処理の一例を説明するための流れ図である。図12A~12Cは、基板処理の様子を説明するための図解的な断面図である。
以下、図1、図8、図10、図11を参照しながら、基板処理について説明する。図12A~12Cについては適宜参照する。
処理ユニット302によって基板Wが処理されるときには、チャンバ4内に未処理の基板Wを搬入する基板搬入工程が行われる。基板搬入工程に先立って、制御装置3は、遮断板44を退避位置に配置し、かつ全てのノズルをスピンチャック5の上方から退避させる。基板Wを保持している基板搬送ロボットCRのハンドをチャンバ4内に進入させる。基板搬入工程では、制御装置3は、基板搬送ロボットCRに、表面(パターン形成面)を上方に向けた状態で、スピンチャック5に基板Wを受け渡し、スピンチャック5に複数本の挟持部材19bによって基板Wが水平姿勢に挟持される。制御装置3は、スピンチャック5に基板Wを引き渡した後、基板搬送ロボットCRのハンドをチャンバ4内から退避させる。
処理ユニット302による基板処理では、制御装置3は、まず薬液処理工程を実行する(図11のステップS1。図5A参照)。薬液の吐出開始から一定期間が経過すると、制御装置3は、薬液処理工程を終了し、リンス処理工程を開始する(図11のステップS2。図5B参照)。リンス液の吐出開始から一定期間が経過すると、制御装置3は、リンス処理工程を終了し、前処理液供給工程を開始する(図11のステップS3。図5C参照)。前処理液の吐出開始から一定期間が経過すると、制御装置3は、前処理液供給工程を終了する。
次いで、制御装置は、基板Wのパターン形成面上に混合処理液を供給する混合処理液供給工程(図11のステップS24。混合液膜形成工程)を実行する。混合処理液供給工程において、制御装置3は、スピンモータ17を制御して、スピンベース19を、所定の混合処理液供給速度で回転させる。混合処理液供給速度は、たとえば、100rpm~500rpmである。
制御装置3は、スピンベース19の回転速度を混合処理液供給速度に維持しながら、基板Wのパターン形成面に、混合処理液を供給する。
具体的には、制御装置3は、第5のノズル移動機構333を制御して、混合処理液供給ノズル332を、基板Wの上方の中央位置に配置する。そして、制御装置3は、バルブ35を開く。これにより、図12Aに示すように、回転状態の基板Wのパターン形成面に向けて、混合処理液供給ノズル332から混合処理液が供給される。供給された混合処理液は、遠心力の働きによって、前処理液と混和しながら基板Wのパターン形成面の略全面に行きわたって、前処理液を置換する。そして、基板Wのパターン形成面に混合処理液膜357が形成される。
混合処理液の凝固点が、常温(約23℃)よりも低い。そのため、混合処理液は凝固せずに液状を維持する。したがって、常温環境下で行われる混合処理液供給工程において、混合処理液膜357が良好に形成される。混合処理液膜357が基板Wの全域に広がった後、基板Wのパターン形成面への混合処理液の供給が停止される。
混合処理液膜357の形成後、制御装置3は、図12Bに示すように、バルブ41を開いて、冷媒経路を構成する、冷媒供給管40と、裏面供給ノズル36への、冷媒358の供給を開始する。これにより、冷媒が、冷媒経路を通して、裏面供給ノズル36の上端の吐出口36aから、回転状態の基板Wの裏面に向けて供給される。図12Bでは、パターン形成面への混合処理液の供給停止に先立って、裏面供給ノズル36からの冷媒358を基板Wの裏面に供給しているが、パターン形成面への混合処理液の供給停止後に、基板Wの裏面に冷媒358を供給するようにしてもよい。
基板Wの裏面に供給された冷媒は、遠心力の働きにより、基板Wの裏面の略全域に行きわたる。これにより、基板Wのパターン形成面に形成された混合処理液膜357の冷却が開始される。基板Wが所定の熱容量を有するため、基板Wのパターン形成面に形成された混合処理液膜357の温度は、徐々に低下する。
したがって、バルブ41を開いて、冷媒経路への冷媒の供給を開始した時点からしばらくすると、基板Wのパターン形成面に形成された混合処理液膜357の凝固(凝固工程、図11のステップS7)が始まる。
図12Cに示すように、凝固工程(ステップS7)では、制御装置3は、基板Wの裏面への冷媒358の供給を続けながら、スピンモータ17を制御して、所定の凝固時速度でスピンベース19を回転させる。凝固時速度は、たとえば、100rpm~500rpmである。
これにより、図12Cに示すように、基板Wのパターン形成面に形成された処理液膜が凝固して凝固体359が形成される。
次に、形成した凝固体359を昇華させて、基板Wのパターン形成面から除去する昇華工程(図11のステップS8)が実行される。また、昇華工程と並行して、基板Wのパターン形成面における結露を防止する結露防止工程(図11のステップS9)と、凝固体359の昇華を促進する昇華促進工程(図11のステップS10)とが実行される。昇華工程および昇華促進工程が行われることにより、液体の表面張力の影響を排除して、パターンの倒壊を抑制しながら、基板Wのパターン形成面を乾燥させることができる。
以上により、第2の実施形態によれば、昇華性物質(たとえばターシャリーブチルアルコール)とIPAとの混合による凝固点降下により、混合処理液の凝固点が、常温(約23℃)よりも低くなっている。すなわち、常温において、混合処理液は凝固せずに液状を維持する。そのため、混合処理液供給工程を常温環境下で行う場合であっても、混合処理液膜357を良好に形成できる。そして、混合処理液供給工程の後の凝固工程において凝固体359を形成できる。また、その後の昇華工程において凝固体359に含まれる昇華性物質を気化させて凝固体359を基板Wのパターン形成面から除去できる。
したがって、常温環境下において、混合処理液の意図しない凝固を、大きなコストアップなく回避しながら、基板Wのパターン形成面を良好に処理できる。
<倒壊試験>
第2の実施形態にかかる基板処理(図11参照)において、混合処理液供給ユニット309から供給される混合処理液に含まれるIPAの濃度を変化させて、基板Wのパターン形成面に形成されるパターンの倒壊率の変化を調べた。その結果を図13に示す。
図13から、混合処理液に含まれるIPAの濃度(混合処理液に対する溶媒混合割合)の上昇に伴って、パターンの倒壊率が緩やかに低下することがわかった。つまり、IPAの濃度の上昇によっては、パターンの倒壊に悪影響を及ぼさないことがわかった。
図14は、第2の実施形態にかかる変形例を示す図である。
図14に示す変形例が第2の実施形態と相違する1つ目の点は、混合処理液を事前に準備しておくのではなく、第2の実施形態にかかる基板処理装置301において作成するようにした点である。
具体的には、混合処理液供給管334には、昇華性物質と溶媒とを混合させるための混合部361が接続されている。混合部361には、昇華性物質を供給するための昇華性物質配管362と、IPA等の添加剤(第1の添加剤)を供給するための添加剤分岐配管363とが接続されている。昇華性物質配管362には、昇華性物質供給源から昇華性物質が供給される。常温(約23℃)よりも高い凝固点を有する昇華性物質が昇華性物質配管362において液状を保つために、昇華性物質配管362にはヒータ等の熱源が設けられていてもよい。
昇華性物質配管362には、その流路を開閉するバルブ364、および昇華性物質配管362を流通する昇華性物質の流量を調整するバルブ365が介装されている。
添加剤分岐配管363は、添加剤配管366から分岐接続している。添加剤配管366には、添加剤供給源から添加剤(たとえばIPA)が供給される。添加剤配管366には、添加剤配管366を流通する添加剤の流量を調整するバルブ367が介装されている。添加剤分岐配管363には、その流路を開閉するバルブ368が介装されている。
次に述べるバルブ376が閉じられた状態で、バルブ364およびバルブ368が開かれると、昇華性物質配管362からの昇華性物質および添加剤分岐配管363からの添加剤が混合部361に流入し、それらが混合部361から混合処理液供給管334へと流出する。昇華性物質および添加剤は、混合部361および/または混合処理液供給管334を流通する途中で十分に混ざり合う。このようにして生成された混合処理液が混合処理液供給ノズル332に供給される。
図14に示す変形例が第2の実施形態と相違する2つ目の点は、基板Wの裏面に供給する冷媒として、冷媒と添加剤(第2の添加剤)とを混合した混合冷媒であって当該冷媒より凝固点が低い混合冷媒を用いる点である。添加剤は、溶媒(昇華性を有しない溶媒)を含む。溶媒は、たとえばアルコールである。アルコールの一例として、IPA(イソプロピルアルコール)を例示できる。
すなわち、この変形例のさらなる特徴として、混合冷媒に含まれる添加剤(第2の添加剤)が、混合処理液に含まれる添加剤と液種が共通している点を挙げることができる。
また、この変形例のさらなる特徴として、混合冷媒を事前に準備しておくのではなく、第2の実施形態にかかる基板処理装置301において作成するようにした点を挙げることができる。
また、この変形例のさらなる特徴として、混合処理液を作成するための添加剤(第1の添加剤)と、混合冷媒を作成するための添加剤(第2の添加剤)との供給源が共通している点を挙げることができる。
具体的には、裏面供給ノズル36には、共有配管43を介して混合冷媒配管370が接続されている。混合冷媒配管370には、冷媒と添加剤とを混合させるための混合部371が接続されている。混合部371には、冷媒を供給するための冷媒配管372、およびIPA等の添加剤(第2の添加剤)を供給するための添加剤分岐配管373が接続されている。
冷媒配管372には、冷媒供給源から冷媒が供給される。冷媒配管372には、その流路を開閉するバルブ374、および冷媒配管372を流通する冷媒の流量を調整するバルブ375が介装されている。冷媒配管372には、添加剤配管366から分岐接続する添加剤分岐配管373が合流している。添加剤分岐配管373には、その流路を開閉するバルブ376が介装されている。
バルブ368が閉じられた状態で、バルブ364およびバルブ368が開かれると、冷媒配管372からの冷媒および添加剤分岐配管373からの添加剤が混合部371に流入し、それらが混合部371から混合冷媒配管370へと流出する。冷媒および添加剤は、混合部371および/または混合冷媒配管370を流通する途中で十分に混ざり合い、その結果、混合冷媒が生成される。また、混合冷媒配管370を流通する過程で、混合冷媒が冷却器380を用いてさらに冷却される。
冷媒と添加剤との混合による凝固点降下により、混合冷媒の凝固点が、冷媒の凝固点よりも低くなっている。すなわち、混合冷媒が、冷媒の凝固点よりも低い温度においても液状を維持する。そのため、冷媒の凝固点よりも低い温度に保たれた、液状の混合冷媒を基板の裏面に供給することができる。冷媒として水を採用する場合には、冷却器380により、混合冷媒の温度を水よりも低い温度まで低下させることができる。これにより、凝固工程において、基板Wの裏面に水の凝固点(0℃)よりも低い混合冷媒を供給することにより、混合処理液膜357を、0℃未満まで冷却できる。
図14の変形例では、混合処理液を作成するための添加剤(第1の添加剤)と、混合冷媒を作成するための添加剤(第2の添加剤)との供給源が共通しているとして説明した。しかしながら、これらの供給源が別であってもよい。
また、図14の変形例では、混合冷媒に含まれる添加剤(第2の添加剤)が、混合処理液に含まれる添加剤(第1の添加剤)と液種が共通しているとして説明した。しかしながら、これらの液種が互いに異なっていてもよい。
また、図14の変形例では、混合冷媒を、第2の実施形態にかかる基板処理装置301において作成するものとして説明した。しかしながら、混合冷媒を事前に準備しておいてもよい。
また、図14の変形例では、混合冷媒に含まれる添加剤(第2の添加剤)がIPA等のアルコールであるとして説明したが、その他のアルコール以外であってもよいし、アルコール以外の溶剤であってもよい。
また、第2実施形態およびその変形例において、混合処理液に含まれる、添加剤(第1の添加剤)としての溶媒(昇華性を有しない溶媒)が、IPA等のアルコールであるとして説明したが、DIW等の水であっても好適に用いることができる。溶媒については、下記において詳述する。
また、第2実施形態およびその変形例において、混合処理液に含まれる、添加剤(第1の添加剤)として、昇華性を有しない溶媒に限られず、混合処理液に含まれる昇華性物質とは種類の異なる昇華性物質が採用されていてもよい。
また、第2の実施形態およびその変形例で用いる昇華性物質が、ターシャリーブチルアルコールである場合を例に挙げたが、第2の実施形態およびその変形例で用いるのに好適な他の昇華性物質として、シクロヘキサノール(凝固点約24℃)や、1,3,5-トリオキサン(凝固点約63℃)を例示できる。また、第2の実施形態およびその変形例で用いる昇華性物質では、昇華性物質の凝固点が常温よりも高く、かつ混合処理液の凝固点が常温よりも低いとして説明したが、昇華性物質の凝固点が常温よりも低くてもよいし、混合処理液の凝固点が常温よりも高くてもよい。
《処理液》
以上の第1の実施形態、およびその変形例で用いる処理液としては、前述したように、昇華性物質の融液等の、昇華性物質が融解状態で含まれるものや、あるいは、溶質としての昇華性物質を溶媒に溶解させた溶液などを用いることができる。
以上の第1および第2の実施形態、およびそれらの変形例で用いる昇華性物質としては、前述したように、5℃~35℃での蒸気圧が高く、固相から液相を経ずに気相に変化する種々の物質が用いられる。昇華性物質としては、たとえば、ヘキサメチレンテトラミン、1,3,5-トリオキサン、1-ピロリジンカルボジチオ酸アンモニウム、メタアルデヒド、炭素数20~48程度のパラフィン、t-ブタノール、パラジクロロベンゼン、ナフタレン、L-メントール、フッ化炭化水素化合物等が用いられる。とくに、昇華性物質としては、フッ化炭化水素化合物を用いることができる。
フッ化炭化水素化合物の具体例としては、たとえば、下記化合物(A)~(E)の1種または2種以上を用いることができる。
化合物(A):炭素数3~6のフルオロアルカン、またはその誘導体
化合物(B):炭素数3~6のフルオロシクロアルカン、またはその誘導体
化合物(C):炭素数10のフルオロビシクロアルカン、またはその誘導体
化合物(D):フルオロテトラシアノキノジメタン、またはその誘導体
化合物(E):フルオロシクロトリホスファゼン、またはその誘導体
〈化合物(A)〉
化合物(A)としては、式(1):
F2m+2-n (1)
〔式中mは3~6の数を示し、nは0≦n≦2m+1の数を示す。〕
で表される、炭素数3~6のフルオロアルカン、またはその誘導体が挙げられる。
具体的には、炭素数3のフルオロアルカンとしては、たとえば、CFCFCF、CHFCFCF、CHFCFCF、CHCFCH、CHFCFCH、CHFCFCH、CHFCFCHF、CHFCFCHF、CFCHFCF、CHFCHFCF、CHFCHFCF、CHFCHFCHF、CHFCHFCHF、CHCHFCH、CHFCHFCH、CHFCHFCH、CFCHCF、CHFCHCF、CHFCHCF、CHFCHCHF、CHFCHCHF、CHFCHCHF、CHCHCHF、CHCHCHF等が挙げられる。
炭素数4のフルオロアルカンとしては、たとえば、CF(CF)CF、CF(CF)CHF、CFCFCHCF、CHF(CF)CHF、CHFCHFCFCHF、CFCHCFCHF、CFCHFCHCF、CHFCHFCHFCHF、CFCHCFCH、CFCFCHCH、CFCHFCFCH、CHFCHCFCH等が挙げられる。
炭素数5のフルオロアルカンとしては、たとえば、CF(CF)CF、CFCFCFCHFCF、CHF(CF)CF、CHF(CF)CHF、CFCH(CF)CHCF、CFCHFCFCHCF、CFCF(CF)CHCHF、CHFCHFCFCHFCHF、CFCHCFCHCF、CHF(CF)CHFCH、CHFCHCFCHCHF、CF(CH)CF、CFCHFCHFCFCF等が挙げられる。
炭素数6のフルオロアルカンとしては、たとえば、CF(CF)CF、CF(CF)CHF、CF(CF)CHF、CFCH(CF)CHFCFCF、CHF(CF)CHF、CFCFCHCH(CF)CF、CFCF(CH)CFCF、CFCH(CF)CHCF、CF(CF)CHCF、CFCH(CF)(CH)CF、CHFCF(CH)CFCHF、CF(CF)(CH)CH等が挙げられる。
また、炭素数3~6のフルオロアルカンの誘導体としては、上記いずれかのフルオロアルカンに、フッ素以外のハロゲン(具体的には、塩素、臭素、ヨウ素)、水酸基、酸素原子、アルキル基、カルボキシル基またはパーフルオロアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基が置換した化合物等が挙げられる。
アルキル基としては、たとえば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基等が挙げられる。
パーフルオロアルキル基としては、たとえば、飽和パーフルオロアルキル基、不飽和パーフルオロアルキル基が挙げられる。また、パーフルオロアルキル基は、直鎖構造または分岐構造の何れであってもよい。パーフルオロアルキル基としては、たとえば、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロ-n-プロピル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロ-n-ブチル基、パーフルオロ-sec-ブチル基、パーフルオロ-tert-ブチル基、パーフルオロ-n-アミル基、パーフルオロ-sec-アミル基、パーフルオロ-tert-アミル基、パーフルオロイソアミル基、パーフルオロ-n-ヘキシル基、パーフルオロイソヘキシル基、パーフルオロネオヘキシル基、パーフルオロ-n-へプチル基、パーフルオロイソへプチル基、パーフルオロネオへプチル基、パーフルオロ-n-オクチル基、パーフルオロイソオクチル基、パーフルオロネオオクチル基、パーフルオロ-n-ノニル基、パーフルオロネオノニル基、パーフルオロイソノニル基、パーフルオロ-n-デシル基、パーフルオロイソデシル基、パーフルオロネオデシル基、パーフルオロ-sec-デシル基、パーフルオロ-tert-デシル基等が挙げられる。
〈化合物(B)〉
化合物(B)としては、式(2):
CmHnF2m-n (2)
〔式中、mは3~6の数を示し、nは0≦n≦2m-1の数を示す。〕
で表される、炭素数3~6のフルオロシクロアルカン、またはその誘導体が挙げられる。
具体的には、炭素数3~6のフルオロシクロアルカンとしては、たとえば、モノフルオロシクロヘキサン、ドデカフルオロシクロヘキサン、1,1,4-トリフルオロシクロヘキサン、1,1,2,2-テトラフルオロシクロブタン、1,1,2,2,3-ペンタフルオロシクロブタン、1,2,2,3,3,4-ヘキサフルオロシクロブタン、1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロシクロブタン、 1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロシクロブタン、1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロシクロブタン、1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロシクロペンタン、1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロシクロペンタン、1,1,2,2,3,3,4-へプタフルオロシクロペンタン、1,1,2,2,3,4,5-へプタフルオロシクロペンタン、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロシクロペンタン、1,1,2,2,3,3,4,5-オクタフルオロシクロペンタン、1,1,2,2,3,3,4,5-オクタフルオロシクロペンタン、1,1,2,2,3,4,5,6-オクタフルオロシクロヘキサン、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロシクロヘキサン、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロシクロシクロヘキサン、1,1,2,2,3,3,4,5-オクタフルオロシクロヘキサン、1,1,2,2,3,4,4,5,6-ノナフルオロシクロヘキサン、1,1,2,2,3,3,4,4,5-ノナフルオロシクロシクロヘキサン、1,1,2,2,3,3,4,5,6-ノナフルオロシクロシクロヘキサン、1,1,2,2,3,3,4,5,5,6-デカフルオロシクロヘキサン、1,1,2,2,3,3,4,4,5,6-デカフルオロシクロヘキサン、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5-デカフルオロシクロシクロヘキサン、1,1,2,2,3,3,4,4,5,6-デカフルオロシクロヘキサン、パーフルオロシクロプロパン、パーフルオロシクロブタン、パーフルオロシクロペンタン、パーフルオロシクロヘキサン等が挙げられる。
また、炭素数3~6のフルオロシクロアルカンの誘導体としては、上記いずれかのフルオロシクロアルカンに、化合物(A)で開示した少なくとも1種の置換基が置換した化合物等が挙げられる。
炭素数3~6のフルオロシクロアルカンの誘導体の具体例としては、たとえば、1,2,2,3,3-テトラフルオロ-1-トリフルオロメチルシクロブタン、1,2,4,4-テトラフルオロ-1-トリフルオロメチルシクロブタン、2,2,3,3-テトラフルオロ-1-トリフルオロメチルシクロブタン、1,2,2-トリフルオロ-1-トリメチルシクロブタン、1,4,4,5,5-ペンタフルオロ-1,2,2,3,3-ペンタメチルシクロベンタン、1,2,5,5-テトラフルオロ-1,2-ジメチルシクロペンタン、3,3,4,4,5,5,6,6-オクタフルオロ-1,2-ジメチルシクロヘキサン、1,1,2,2-テトラクロロ-3,3,4,4-テトラフルオロシクロブタン、2-フルオロシクロヘキサノール、4,4‐ジフルオロシクロヘキサノン、4,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボン酸、1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6-ウンデカフルオロ-1-(ノナフルオロブチル)シクロヘキサン、パーフルオロメチルシクロプロパン、パーフルオロジメチルシクロプロパン、パーフルオロトリメチルシクロプロパン、パーフルオロメチルシクロブタン、パーフルオロジメチルシクロブタン、パーフルオロトリメチルシクロブタン、パーフルオロメチルシクロペンタン、パーフルオロジメチルシクロペンタン、パーフルオロトリメチルシクロペンタン、パーフルオロメチルシクロヘキサン、パーフルオロジメチルシクロヘキサン、パーフルオロトリメチルシクロヘキサン等が挙げられる。
〈化合物(C)〉
化合物(C)の、炭素数10のフルオロビシクロアルカンとしては、たとえば、フルオロビシクロ[4.4.0]デカン、フルオロビシクロ[3.3.2]デカン、ペルフルオロビシクロ[4.4.0]デカン、ペルフルオロビシクロ[3.3.2]デカン等が挙げられる。
また、化合物(C)としては、前記炭素数10のフルオロビシクロアルカンに置換基が結合した誘導体も挙げられる。置換基としては、フッ素以外のハロゲン(具体的には、塩素、臭素、ヨウ素)、ハロゲン原子を有しでもよいシクロアルキル基、またはハロゲン原子を有しでもよいシクロアルキル基を有するアルキル基が挙げられる。
ハロゲン原子を有してもよいシクロアルキル基において、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。また、ハロゲン原子を有してもよいシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ペルフルオロシクロプロピル基、ペルフルオロシクロブチル基、ペルフルオロシクロペンチル基、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペルフルオロシクロへプチル基等が挙げられる。
前記ハロゲン原子を有しでもよいシクロアルキル基を有するアルキル基において、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。また、ハロゲン原子を有してもよいシクロアルキル基を有するアルキル基において、ハロゲン原子を有してもよいシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ペルフルオロシクロプロピル基、ペルフルオロシクロブチル基、ペルフルオロシクロペンチル基、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペルフルオロシクロへプチル基等が挙げられる。ハロゲン原子を有してもよいシクロアルキル基を有するアルキル基の具体例としては、たとえば、ジフルオロ(ウンデカフルオロシクロヘキシル)メチル基等が挙げられる。
炭素数10のフルオロピシクロアルカンに置換基が結合した化合物(C)の具体例としては、たとえば、2-[ジフルオロ(ウンデカフルオロシクロヘキシル)メチル]-1,1,2,3,3,4,4,4a,5,5,6,6,7,7,8,8,8a-へプタデカフルオロデカヒドロナフタレン等が挙げられる。
〈化合物(D)〉
化合物(D)のフルオロテトラシアノキノジメタンとしては、たとえば、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン等が挙げられる。
また、化合物(D)としては、フルオロテトラシアノキノジメタンに、フッ素以外のハロゲン(具体的には、塩素、臭素、ヨウ素)がすくなくとも1つ結合した誘導体も挙げられる。
〈化合物(E)〉
化合物(E)のフルオロシクロトリホスファゼンとしては、ヘキサフルオロシクロトリホスファゼン、オクタフルオロシクロテトラホスファゼン、デカフルオロシクロペンタホスファゼン、ドデカフルオロシクロヘキサホスファゼン等が挙げられる。
また、化合物(E)としては、フルオロシクロトリホスファゼンに置換基が結合した誘導体も挙げられる。置換基としては、フッ素以外のハロゲン(具体的には、塩素、臭素、ヨウ素)、フエノキシ基、アルコキシ基(-OR基)等が挙げられる。アルコキシ基のRとしては、たとえば、メチル基、エチル基等のアルキル基、トリフルオロメチル基等のフルオロアルキル基、フェニル基等の芳香族基等が挙げられる。
フルオロシクロトリホスファゼンに置換基が結合した化合物(E)としては、たとえば、ヘキサクロロシクロトリホスファゼン、オクタクロロシクロテトラホスファゼン、デカクロロシクロペンタホスファゼン、ドデカクロロシクロヘキサホスファゼン、ヘキサフェノキシシクロトリホスファゼン等が挙げられる。
昇華性物質としては、とくに、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタンが好ましい。この化合物は、20℃での蒸気圧が約8266Pa、融点(凝固点)が20.5℃、沸点が82.5℃である。したがって、温度保持工程に用いる熱媒体の温度、凝固工程に用いる冷媒の温度等を、これらのデータに応じて適宜設定すればよい。
〈溶媒〉
融解状態の昇華性物質を混合させる場合、溶媒としては、融解状態の昇華性物質に対して相溶性を示す溶媒が好ましい。また、溶質としての昇華性物質を溶解させる場合には、当該昇華性物質に対し溶解性を示す溶媒が好ましい。
溶媒としては、たとえば、DIW、純水、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エステル、アルコール、エーテル等からなる群より選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
具体的には、たとえば、DIW、純水、メタノール、エタノール、IPA、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、NMP(N-メチル-2-ピロリドン)、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)、DMA(ジメチルアセトアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、ヘキサン、トルエン、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、PGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、PGPE(プロピレングリコールモノプロピルエーテル)、PGEE(プロピレングリコールモノエチルエーテル)、GBL(γ-ブチロラクトン)、アセチルアセトン、3-ペンタノン、2-へプタノン、乳酸エチル、シクロヘキサノン、ジブチルエーテル、HFE(ハイドロフルオロエーテル)、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチルノナフルオロブチルエーテル、及びm-キシレンヘキサフルオライドからなる群より選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
処理液中における昇華性物質の含有量は特に限定されず、適宜設定することができる。 以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、第1の実施形態において、処理液の温度を、昇華性物質の融点以上、かつ昇華性物質の沸点未満の温度範囲に保持するために、基板Wの裏面へ熱媒体56を供給する代わりに、ランプや電熱ヒータなどの熱源からの熱を利用してもよい。また、処理液を冷却して凝固させるために、基板Wの裏面へ冷媒58を供給する代わりに、冷却された不活性ガスを供給したり、ペルチェ素子等を用いたりしてもよい。
また、第1の実施形態において、薬液、リンス液、前処理液および処理液は、たとえば、ライン状に配列された複数のノズル穴から、基板Wのパターン形成面の略全面にほぼ同時に供給するようにしてもよい。同様に、熱媒体および冷媒は、たとえば、ライン状に配列された複数のノズル穴から、基板Wの裏面にほぼ同時に供給するようにしてもよい。
また、第1の実施形態において、処理液の温度を、昇華性物質の融点以上、かつ昇華性物質の沸点未満の温度範囲に保持するために、基板Wの裏面へ熱媒体56を供給する代わりに、ランプや電熱ヒータなどの熱源からの熱を利用してもよい。また、処理液を冷却して凝固させるために、基板Wの裏面へ冷媒58を供給する代わりに、冷却された不活性ガスを供給したり、ペルチェ素子等を用いたりしてもよい。
また、第1および第2の実施形態において、凝固体の昇華を促進するために、遮断板44に、減圧配管を設けて、遮断板44と基板Wとの間の雰囲気を減圧したり、遮断板44を加熱したりしてもよい。
また、第2の実施形態において、図11に示す基板処理例に限られず、図11に示す基板処理に限られず、図4に示す基板処理と同様の工程を実行するようにしてもよい。すなわち、混合処理液供給工程(図11のステップS24)に並行して温度保持工程(図4のステップS5)を実行し、かつその後に、薄膜化工程(図4のステップS6)を実行するようにしてもよい。この場合、第1の実施形態において述べた作用効果と同様の作用効果を奏する。
基板処理装置1,301による基板処理の各工程には、実施の形態で示した工程に、他の工程が追加されてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で、種々の設計変更を施すことが可能である。
1 基板処理装置
2 処理ユニット
3 制御装置
8 前処理液供給ユニット
9 処理液供給ユニット
10 裏面供給ユニット
12、13 結露防止ユニット
55 前処理液
56 熱媒体
57 処理液膜
58 冷媒
59 凝固体
301 基板処理装置
302 処理ユニット
309 混合処理液供給ユニット
309 凝固ユニット
W 基板

Claims (11)

  1. 常温よりも高い凝固点を有する第1の昇華性物質と、前記第1の昇華性物質とは異なる第1の添加剤とを混合した混合処理液であって、凝固点が常温よりも低い混合処理液を基板の表面に供給して、前記混合処理液の常温の液膜を前記基板の表面に形成する混合液膜形成工程と、
    前記混合処理液の前記液膜を凝固させて凝固体を形成する凝固工程と、
    前記凝固体に含まれる前記第1の昇華性物質を気化させて前記基板の表面から除去する昇華工程とを含み、
    前記混合処理液中の前記第1の添加剤の体積パーセント濃度が3%以上7%以下である、基板処理方法。
  2. 第1の昇華性物質と、前記第1の昇華性物質とは異なる第1の添加剤とを混合した混合処理液であって、前記第1の昇華性物質より凝固点が低い混合処理液を基板の表面に供給して、前記混合処理液の液膜を前記基板の表面に形成する混合液膜形成工程と、
    前記基板の表面に形成された前記混合処理液の前記液膜の温度を、前記混合処理液の凝固点以上、かつ前記第1の昇華性物質の沸点未満の温度範囲に保持する温度保持工程と、
    前記混合処理液の前記液膜の温度が前記温度範囲にある間に、前記混合処理液の前記液膜を薄くする薄膜化工程と
    前記混合処理液の前記液膜を凝固させて凝固体を形成する凝固工程と、
    前記凝固体に含まれる前記第1の昇華性物質を気化させて前記基板の表面から除去する昇華工程とを含み
    前記凝固工程が、前記薄膜化工程によって薄くなった前記混合処理液の前記液膜を凝固する工程を含む、基板処理方法。
  3. 前記第1の昇華性物質の凝固点が常温よりも高く、かつ前記混合処理液の凝固点が常温よりも低い、請求項に記載の基板処理方法。
  4. 前記第1の添加剤が、昇華性を有しない溶媒を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  5. 前記第1の添加剤が、第2の昇華性物質を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  6. 前記第1の添加剤の凝固点が、前記第1の昇華性物質の凝固点よりも低い、請求項1~のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  7. 前記第1の昇華性物質と、前記第1の添加剤とを混合して前記混合処理液を作成する混合液作成工程をさらに含み、
    前記混合液膜形成工程が、前記混合液作成工程によって作成された前記混合処理液を前記基板の表面に供給する工程を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  8. 前記凝固工程が、前記混合処理液の前記液膜を冷却すべく、前記基板の表面と反対側の裏面に、冷媒と第2の添加剤とを混合した混合冷媒であって前記冷媒より凝固点が低い混合冷媒を供給する工程を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  9. 前記第2の添加剤が、前記第1の添加剤と共通している、請求項に記載の基板処理方法。
  10. 常温よりも高い凝固点を有する第1の昇華性物質と、前記第1の昇華性物質とは異なる第1の添加剤とを混合した混合処理液であって、凝固点が常温よりも低い混合処理液を基板の表面に供給するための混合処理液供給ユニットと、
    前記混合処理液の液膜を凝固させるための凝固ユニットと、
    前記混合処理液供給ユニットおよび前記凝固ユニットを制御する制御装置とを含み、
    前記混合処理液中の前記第1の添加剤の体積パーセント濃度が3%以上7%以下であり、
    前記制御装置が、
    前記混合処理液供給ユニットによって前記混合処理液を前記基板の表面に供給して、前記混合処理液の常温の前記液膜を前記基板の表面に形成する混合液膜形成工程と、
    前記混合処理液の前記液膜を前記凝固ユニットによって凝固させて凝固体を形成する凝固工程と、
    前記凝固体に含まれる前記第1の昇華性物質を気化させて前記基板の表面から除去する昇華工程とを実行する、基板処理装置。
  11. 第1の昇華性物質と、前記第1の昇華性物質とは異なる第1の添加剤とを混合した混合処理液であって、前記第1の昇華性物質より凝固点が低い混合処理液を基板の表面に供給するための混合処理液供給ユニットと、
    前記混合処理液の液膜を凝固させるための凝固ユニットと、
    前記混合処理液供給ユニットおよび前記凝固ユニットを制御する制御装置とを含み、
    前記制御装置が、
    前記混合処理液供給ユニットによって前記混合処理液を前記基板の表面に供給して、前記混合処理液の前記液膜を前記基板の表面に形成する混合液膜形成工程と、
    前記基板の表面に形成された前記混合処理液の前記液膜の温度を、前記混合処理液の凝固点以上、かつ前記第1の昇華性物質の沸点未満の温度範囲に保持する温度保持工程と、
    前記混合処理液の前記液膜の温度が前記温度範囲にある間に、前記混合処理液の前記液膜を薄くする薄膜化工程と、
    前記混合処理液の前記液膜を前記凝固ユニットによって凝固させて凝固体を形成する凝固工程と、
    前記凝固体に含まれる前記第1の昇華性物質を気化させて前記基板の表面から除去する昇華工程とを実行し、
    前記凝固工程が、前記薄膜化工程によって薄くなった前記混合処理液の前記液膜を凝固する工程を含む、基板処理装置。
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