JP7107552B2 - 幕状標識 - Google Patents
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しかしながら、天候や時間帯、道路状況等によっては、これら視線誘導標が十分に視認できなかったり、また、視線誘導標間には間隙があるため誤認してしまったりするという惧れがあり、視線誘導標間に面発光手段を備えた中間部材を配するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
請求項2の発明は、左右方向に間隙を存して立設されるポールに設けられる幕状標識であって、該幕状標識は、左右に間隙を存して立設する複数のポールに取付けられる保持体と、該保持体間に横断状に設けられ、ポールに対して着脱自在に取付けられるシート体とを備え、該保持体には、ポールを上下方向に長く覆う前後面材と、前後面材の左右両側部に左右方向外側方に向けて延出し、前記シート体と連結する連結部とが設けられていることを特徴とする幕状標識である。
請求項3の発明は、保持体の前後面材には、再帰性反射シートが取り付けられていることを特徴とする請求項2記載の幕状標識である。
請求項4の発明は、シート体は、左右両端部が連結部に着脱自在に連結されることで横断状に設けられることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載の幕状標識である。
請求項5の発明は、連結部は、保持体に対して左右方向両外側方に向けて延出されており、シート体は、任意の保持体と、該任意の保持体に隣接する左右の保持体とのあいだに横断状に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1記載の幕状標識である。
請求項6の発明は、シート体はメッシュ状であり、該シート体には、文字、図柄等の表示部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1記載の幕状標識である。
請求項7の発明は、表示部の表面は、反射面で構成されていることを特徴とする請求項6記載の幕状標識である。
請求項8の発明は、表示部のシート体取付け面は、シート体と同系統の色に設定されていることを特徴とする請求項6又は7記載の幕状標識である。
請求項9の発明は、シート体は、3本以上のポールに設けられた保持体に連続して設けられるよう長尺になっていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1記載の幕状標識である。
請求項2の発明とすることにより、ポールに対してシート体を簡単に取付け、さらには交換することができ、設置性、メンテナンス性に優れた幕状標識とすることができる。さらに、保持体がポールを覆うことができるため、ポールの劣化を防ぐことができる。
請求項3の発明とすることにより、再帰性反射シートを取り付けることで、保持体の視認性を高めると共に、より効率的に注意喚起をすることができる。
請求項4の発明とすることにより、ポール間の空隙に横断状に幕状標識を取り付けることができて、視認性の優れたものとすることができる。
請求項5の発明とすることにより、保持体の連結部が左右両外側方に向けて延出されているため、左右方向に連続した状態でシート体を取り付けることができ、任意の長さの幕状標識とすることができる。
請求項6の発明とすることにより、シート体がメッシュ状であるため、耐久性、耐候性、通気性の優れたものとすることができ、さらに、シート体に表示部を設けることで、注意喚起等の表示をすることができる。
請求項7の発明とすることにより、表示部が反射面で構成されることで、夜間や悪天候時など、視界が良好でない場合でも、視認性の高いものとすることができる。
請求項8の発明とすることにより、表裏反対側面の表示部が視認されにくくなって、注意喚起等の内容が誤認されてしまう惧れを防ぐことができる。
請求項9の発明とすることにより、設置性、メンテナンス性の優れた幕状標識とすることができる。
なお、本実施の形態において、ポールPは、ポール式の視線誘導標であるとして説明するが、これに限らず、車線分離標や車歩道分離標など、種々のポール、標柱を本発明のポールとして採用することができる。また、該保持体2、シート体3は、耐久性、耐候性に優れたターポリン素材を用いているが、これに限定されるものではない。
なお、前面材4、後面材5は、二枚のシート材(本実施の形態においては、ターポリン素材)を貼り合わせたものとして構成されるが、内部に上下方向に長尺状をした薄い板状の芯材4b、5bを備えた状態で貼り合わせており、これによって強度、耐久性の良いものなっている。一方、連結部4a、5a部位には前記芯材は備えられておらず可撓性をゆうするものになっているため、風圧等による揺れへの対応、カーブや傾斜等の道路形状への対応が可能になっている。
さらに図3(C)に示すように、前後面材4、5だけでなく、連結部4a、5aにも芯材4c、5cを組み込むことができ、この場合、前後面材の芯材4b、5bと連結部の芯材4c、5cとの間を離間させたもの(該離間部4d、5dはシート材だけのもの)としておけば、該連結部4a、5aの強度がよいものとなり、しかも、該離間部4d、5dで折曲可能となって前記揺れや道路形状への対応が可能となる。
そして、該連結部4a、5aには、後述するシート体3を着脱自在に連結するための連結部材(本実施の形態ではスナップボタンが採用されているが、後述するように面ファスナー、結束バンド等、適宜の連結部材を必要において採用することができる。)6が前後方向外面側に向けて上下に所定間隔を存して取り付けられている。
さらに、保持体2には、前後面材4、5間を架け渡す左右面材7、8が備えられており、該前後面材4、5、左右面材7、8によって上下方向に長い角筒形状のものとして形成され、その筒内部は、ポールPを外嵌状に挿通させる挿通部9となっている。なお、該挿通部9の内側面には、保持体2を任意の位置でポールPに取り付けるための取付け材(本実施の形態においては両面粘着テープが採用されているが、保持体2をポールPに取り付けるものであれば接着剤等、適宜の取付け材を採用することができる。)10が設けられていて、これによってポールPに保持体2が外嵌固定されることになる。
なお保持体2としては、図3に示すように、左右両側にシート体3が取り付けられる中間部の保持体2aと、図4に示すように、幕状標識1の左右端に位置していて、左右何れか一方にシート体3が取り付けられる端部の保持体2bとがあり、該端部保持体2bについては、シート体3が取り付けられない側を連結部材6のないものとすることができ、また中間部保持体2aと端部保持体2bとを同じ形状として兼用化を図るものとした場合、図4に示すように、連結部材6に相当する部位にまで再帰性反射シート11、12を取り付ける構成とすることで視認性の向上が図れることになる。
本体部13は、本実施の形態ではメッシュ状のターポリン素材を用いており、これによって、耐候性・耐久性と共に通気性をよいものとすることができるが、これに限定されるものではなく、通気性は劣るがメッシュ地ではないものを採用することもでき、前記横断状に設けられるシート素材であれば、素材に限定されるものではない。
また、本体部13の上下端部13a、13bは、それぞれ、折り返した状態で一体的に止着(例えば熱融着や接着)されており、これによって、耐久性がさらによいものとなっている。
なお、シート体本体部13に表示部16を設けない構成としてもよく、この場合であっても、後述するようにシート体3がポールP(保持体2)間に横断状に配されるため、視線誘導や車線分離等の効果を十分に発揮することができる。
なお、左右側部14、15は、本実施の形態においては本体部13の上下方向全長に亘って設けられているが、シート体3の取り付け状態に支障がないものであれば、例えば、本体部13の上下端部に相当する部位のみとすることもできる。
なお、図面において、保持体2、シート体3、表示部16等に適宜の厚みをもたせているが、これは図面上で表現しやすくするための厚みであって、実際の厚みとは異なるものである。
さらに保持体2には、左右方向外側方に向けて延出する連結部4a(5a)が設けられ、シート体3は、左右両端部(左右側部)14、15が連結部4a(5a)に着脱自在に連結されることで横断状に設けられ、これによって、保持体2はポールPに保持させたまま、シート体3のみを適宜交換することができる。
また、連結部は保持体の前後にそれぞれ設けられ(前側の連結部4a、後側の連結部5a)、シート体は3、前側連結部4a同士、後側連結部5a同士にそれぞれ連結されることで、前後に間隙を存する状態で一対が平行状に設けられるため、前後両面に、別表示のシート体3をそれぞれ配することができて、必要において各面に対応した幕状標識1とすることができる。
さらにまた、中間部保持体2aの連結部4a、5aは、保持体2に対して左右方向両外側方に向けて延出されており、シート体3は、任意の保持体2aと、該任意の保持体に隣接する左右の保持体2(2a、2b)とのあいだに横断状に設けられるため、左右方向に連続して意味のある内容を表示するシート体3を、遠方からの視認性も確保される大きな寸法の表示をするものとして配することができる。
また、表示部16の表面16aは、反射面(再帰性反射シート)で構成されているため、夜間や悪天候等で視界が良好でない場合でも、視認性の良いものとすることができる。一方、表示部16のシート体取付け面16bは、シート体と同系統の色(本実施の形態においては両者ともに白色)に設定されていることで、反対面側の表示部16が視認されにくく、対面側の表示部16の表示のみが適切に視認できるようになっている。
さらに、保持体2は、ポールPを上下方向に長く覆う状態で前後面材4、5を備えると共に、連結部4a、5aは、前後面材4、5の左右両側部位に設けられる構成とすることで、保持体2でポールPを覆うことができるため、ポールPの劣化を防ぐことができる。また、このような該前後板面部4、5に再帰性反射シート11、12を取り付けることで、保持体2の視認性を向上すると共に注意喚起もより明確にすることができる。
図7に示す第二の実施の形態では、連結部材として、面ファスナーを採用している。保持体20(20a、20b)の連結部21の内面側(ポール側)に上下方向全長に亘るよう長尺状の面ファスナー(連結部材)22を設けると共に、シート体23の左右側部23aの外面側(道路側)に上下方向全長に亘るよう長尺状の面ファスナー(連結部材)24を設けている。そして、シート体23を内面側から保持体20に宛がった状態で、保持体20、シート体23の対応する面ファスナー22、24同士を連結することで、幕状標識となる。
また、本実施の形態において、保持体連結部21に設ける面ファスナー22を、シート体左右側部23aの面ファスナー24よりも幅広のものとしているが、これによって、保持体20とシート体23を連結する際の連結代の役割を果たし、左右幅方向の調整が任意にできるため、ポールPの設置間隔や道路状況などによって生じる惧れのあるシート体23の撓みを吸収した取り付けができることになって不用意に弛んだりすることを防ぐことができる。
なお、面ファスナー22、24は上下方向全長に亘って設けるだけでなく、上下端部位のみ、或いは任意の複数か所に点在させる等の任意の取り付け構成とすることができることは言うまでもない。
一方、シート体28は、左右側部29が、保持体連結部26に対応する部位に左右方向外方に向けて突出した凸部29aを有する凸型形状をしたものとなっている。そして、左右側部29の内面側(ポール側)の中間部に面ファスナー30が設けられるが、該面ファスナー30は、左右側部29の左右方向内側端から該凸部29aに至るまで取り付けられている。さらに、左右側部29の上下端部位には連結孔31が形成されている。
なお、連結孔26b、31は、ハトメ加工等の破損防止処理がされており、孔部分の強度をよいものとしている。
そして、このような保持体25にシート体28を取り付けて幕状標識とするためには、まず、シート体28を保持体25の外面側から宛がって面ファスナー27、30同士で連結し、その後、連結孔26b、31間を結束バンド32で結合することになり、このように結束バンド32を用いることで、保持体25とシート体28との連結がさらに確実なものとすることができる。
また、面ファスナー26、30は左右方向に幅があるため、第二の実施の形態のものと同様、連結シロの役割を果たすことができる。
また、シート本体のメッシュについては、第一の実施の形態のように斜め交差としても、第二、第三の実施の形態のように縦横交差としてもよく、また、六角形状等、通気性が確保できるものであれば任意のものを採用できることは言うまでもない。さらに、シート本体として、パンチングシートを用いることもできる。
なお、筒材33aは前面材4と同長さのものを採用しているが、これに限らず、上下端に相当する部位のみとしてもよく、また、筒材33aの代わりに、結束バンド等によって保持体33(前面材4)をポールPに固定する構成とすることもできる。
一方、シート体3は第一の実施の形態と同様のものを採用しており、シート本体部13の表裏面13c、13dに表示部41を設けることで一枚のシート体3で前後(表裏)それぞれに表示をすることができる。
なお、表示部41について、シート表裏面13c、13dで同じ形状(対称形状)のものとすることで反対側面に表示が影響してしまうのを防ぐことができ、例えば、文字等の表示41aの周りに余白41bを設け、表裏面13c、13dから貼り合わせることが考えられる。
一方、シート体43は、左右方向に長尺状の本体43aを用いており、該本体43aは、本実施の形態ではポールP相当位置43bには再帰性反射シート等のポール用表示部43cが設けられ、また、ポールP間には注意喚起等の表示部43dが設けられると共に、ポール相当位置43bの裏面(ポール側面)には、前記保持体42の連結部材42fに対応する連結部材43e設けられているが、これに限定されないことは勿論であって、例えば、表示部をポールP相当部位にまで至らしたものであってもよい。
そして、ポールPに外嵌固定された複数の保持体42に一枚のシート体43を対向させて、両連結部材42f、43e同士で連結する。
このように構成することで、シート体43が一枚のものとなって、部品点数が削減されて、取付け、取り外しにかかる作業時間を短縮することができる。
なお、図12に示すように、シート体44のサイズは、適宜のサイズのものを用いることができ、例えば、ポールP間隔や表示部44bで表示する文字数等によって幅を変えたり、ポールP長さの半分の長さにしてポールPの上半部のみや中間部のみにシート体44を配するようにする等が考えられる(他すべての実施の形態において、同様である。)。
また、ポールPの設置間隔が狭い等の場合は、全てのポールPに保持体を取り付ける必要はなく、例えば、ポール一本おきに保持体を取り付け、隣り合う保持体同士の間にシート体を配するようにすることも可能である。
さらにまた、表示部について、シール材等の別部材をシート体に取り付けるだけでなく、シート体自体に文字や図柄等を印刷して表示部とすることも可能である。
2 保持体
3 シート体
4 前面材
4a 連結部
5 後面材
5a 連結部
11、12 再帰性反射シート
13 本体部
14 左側部
15 右側部
16 表示部
P ポール
Claims (9)
- 左右方向に間隙を存して立設されるポールに設けられる幕状標識であって、
該幕状標識は、左右に間隙を存して立設する複数のポールに取付けられる保持体と、該保持体間に横断状に設けられ、ポールに対して着脱自在に取付けられるシート体とを備え、
該保持体には、左右方向外側方に向けて延出する連結部が設けられ、
該連結部は保持体の前後にそれぞれ設けられ、シート体は、前側連結部同士、後側連結部同士にそれぞれ連結されることで、前後に間隙を存する状態で一対が平行状に設けられていることを特徴とする幕状標識。 - 左右方向に間隙を存して立設されるポールに設けられる幕状標識であって、
該幕状標識は、左右に間隙を存して立設する複数のポールに取付けられる保持体と、該保持体間に横断状に設けられ、ポールに対して着脱自在に取付けられるシート体とを備え、
該保持体には、
ポールを上下方向に長く覆う前後面材と、
前後面材の左右両側部に左右方向外側方に向けて延出し、前記シート体と連結する連結部と
が設けられていることを特徴とする幕状標識。 - 保持体の前後面材には、再帰性反射シートが取り付けられていることを特徴とする請求項2記載の幕状標識。
- シート体は、左右両端部が連結部に着脱自在に連結されることで横断状に設けられることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載の幕状標識。
- 連結部は、保持体に対して左右方向両外側方に向けて延出されており、シート体は、任意の保持体と、該任意の保持体に隣接する左右の保持体とのあいだに横断状に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1記載の幕状標識。
- シート体はメッシュ状であり、該シート体には、文字、図柄等の表示部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1記載の幕状標識。
- 表示部の表面は、反射面で構成されていることを特徴とする請求項6記載の幕状標識。
- 表示部のシート体取付け面は、シート体と同系統の色に設定されていることを特徴とする請求項6又は7記載の幕状標識。
- シート体は、3本以上のポールに設けられた保持体に連続して設けられるよう長尺になっていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1記載の幕状標識。
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