JP7105519B1 - 環境形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】LED照明による環境形成室内の照らし方を改善する。【解決手段】開閉可能な開閉扉を備え、内部に環境形成室を形成する環境形成装置において、前記環境形成室内の温度を室内温度として計測する室内温度センサと、前記環境形成室の外部の温度を周囲温度として計測する周囲温度センサと、前記室内温度センサからの信号と、前記周囲温度センサからの信号とが、入力される制御部と、を備え、前記開閉扉は、前記外部から前記環境形成室内を視認可能な観察窓と、前記観察窓よりも前記環境形成室側に設置される複層ガラスと、前記観察窓と前記複層ガラスとの間に設置され、前記環境形成室内に光を照射可能なLED照明と、を有し、前記制御部は、前記室内温度と前記周囲温度とに基づいて前記LED照明のLED温度を求め、当該LED温度が所定の管理温度を超えないように前記LED照明の照射時間を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、環境形成装置に関する。
従来、環境形成室内を観察し易くするLED照明を備える環境形成装置がある(特許文献1参照)。
特開2019-066261号公報
環境形成装置においては、環境形成室内に置いた試料の様子を外部から観察することが重要である。しかしながら、従来のLED照明による環境形成室内の照らし方に改善の余地があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、LED照明による環境形成室内の照らし方を改善することを目的とする。
本発明のある態様によれば、開閉可能な開閉扉を備え、内部に環境形成室を形成する環境形成装置において、前記環境形成室内の温度を室内温度として計測する室内温度センサと、前記環境形成室の外部の温度を周囲温度として計測する周囲温度センサと、前記室内温度センサからの信号と、前記周囲温度センサからの信号とが、入力される制御部と、を備え、前記開閉扉は、前記外部から前記環境形成室内を視認可能な観察窓と、前記観察窓よりも前記環境形成室側に設置される複層ガラスと、前記観察窓と前記複層ガラスとの間に設置され、前記環境形成室内に光を照射可能なLED照明と、を有し、前記制御部は、前記室内温度と前記周囲温度とに基づいて前記LED照明のLED温度を求め、当該LED温度が所定の管理温度を超えないように当該LED照明の発熱特性に基づいてLED照明の照射時間を制御する。
上記態様によれば、LED照明による環境形成室内の照らし方を改善できるようになる。
図1は、本実施形態による環境形成装置の斜視図である。 図2は、本実施形態による環境形成装置の全体構成を説明する図である。 図3Aは、本実施形態による環境形成室内の下方に向けたLEDを説明する図である。 図3Bは、本実施形態による環境形成室内の上方に向けたLEDを説明する図である。 図4は、環境形成室の室内温度ごとのLED温度を説明する図である。 図5は、LEDをオンにしてから発熱によって平衡温度に達するまでの温度変化を説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態による環境形成装置100の斜視図である。
環境形成装置100は、本体としての筐体10と、筐体10に設けられ開閉可能な開閉扉20とを備えており、図示しない架台によって支持されている。
開閉扉20は、開閉に用いる扉開閉ハンドル21を備える。また、開閉扉20には、電源スイッチや操作パネル等からなる操作部22と、温湿度等の状態や設定を表示可能なディスプレイとしての表示部23と、筐体10の内部を見るための窓部24と、これらを取り囲み収容する化粧カバー25と、が設けられる。
次に、図2を参照して環境形成装置100の構成をより詳細に説明する。図2は、本実施形態による環境形成装置100の全体構成を説明する図である。
筐体10の内部、すなわち筐体10と開閉扉20とによって構成される断熱層によって区画された空間が、環境形成室10aを形成する。
環境形成室10aの奥側には、開閉扉20との間で仕切板11を挟むように、ヒータ12、エバポレータ13、ファン14、および加湿器51が設けられる。このように、環境形成室10aは、仕切板11によって、試料を配置するための空間と、環境形成室10a内を所定の温湿度にする装置を配置するための空間とに区画される。
ヒータ12は、環境形成室10a内で通過する空気を暖める。ヒータ12には、例えば、シーズヒータやPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータが用いられる。
エバポレータ13は、環境形成室10a内で通過する空気を冷却する。具体的には、エバポレータ13は、空気の熱を、内部を循環する冷媒(例えばR-448AやR-469A)に吸収させる。エバポレータ13によって蒸発した冷媒は、冷媒回路を通って冷凍機ユニット17へ流れる。
冷凍機ユニット17は、内部にコンプレッサと槽外熱交換器と膨張弁とを有している。エバポレータ13から流れてきた冷媒は、コンプレッサで圧縮された後、槽外熱交換器に流されて外部の空気と熱交換を行うことで冷却される。冷却され凝縮した冷媒は、膨張弁を通ることで減圧膨張し、さらに冷却された後、エバポレータ13へと流れることで、環境形成室10a内の空気を冷却するために再度使用される。
また、ファン14は、筐体10外部に設けられたモータ15によって回転駆動され、環境形成室10a内の空気を循環させる。ファン14には、例えば、シロッコファンが用いられる。環境形成室10a内の空気は、図2に矢印で示すように、試料を配置するための空間と、環境形成室10a内を所定の温湿度にする装置が配置された空間とを循環する。このように環境形成室10a内の空気を循環させることによって、環境形成室10a全体の温湿度ばらつきを略均一にできる。
加湿器51は、環境形成室10a内を加湿する。加湿器51は、加湿パンからなる加湿水槽51aと、加湿水槽51a内の水を暖めて蒸発させる加湿ヒータ51bとを有する。
加湿ヒータ51bには、例えばシーズヒータが用いられる。加湿水槽51aの水は、図2に示すようにウォータポンプ52によって給水回路を通って、給水タンクとしての給水槽53から供給される。また、加湿器51の加湿水槽51aの水には、ミネラル分やカルキ、シリカ等の不純物が加湿ヒータ51bや給水回路に付着しないように、例えば伝導率10μS/cm以下の純水が使用される。このように、加湿器51とウォータポンプ52と給水槽53とは、加湿ユニット50として機能する。なお、給水槽53を加湿水槽51aよりも高い位置に配置し、ウォータポンプ52の代わりに重力によって水を落下させて供給するようにしてもよい。
給水槽53には、残量センサ43が設けられる。残量センサ43は、給水槽53に貯水された水の残量を計測するためのセンサである。例えば、残量センサ43は、給水槽53の重量を計測するロードセル等の重量センサであるが、給水槽53の水の量(液面レベル)を計測するレベルセンサやフロートスイッチであってもよい。
また、筐体10には、環境形成室10a内の温度を室内温度Tとして計測する室内センサ41(室内温度センサ)と、環境形成室10aの外部(周囲)の温度を周囲温度として計測する周囲温度センサ42とが設けられる。なお、室内センサ41は、室内温度Tとともに環境形成室10a内の湿度も計測可能な室内温湿度センサであってもよい。
コントローラ40には、室内センサ41からの信号と、周囲温度センサ42からの信号と、残量センサ43からの信号等が入力される。コントローラ40(温湿度コントローラ)は、環境形成室10a内を所定の温度や湿度(温湿度)に制御することができる。
コントローラ40は、演算/制御装置としてのCPU(Central Processing Unit)、および各種記憶装置を備えたコンピュータとして構成され、各種記憶装置に記憶されたプログラム(ソフトウェア)をCPUによって読み出すことで、環境形成装置100に各種機能を発揮させる。なお、各種記憶装置は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)、及びハードディスク(磁気記憶装置)である。さらに、コントローラ40は、操作部22や表示部23とは別に、キーボード、マウス、タッチパネル、ディスプレイ、プリンタ、及びI/Oポート等といった入出力装置を備えてもよく、操作部22や表示部23がこれらの入出力装置を備えてもよい。そして、コントローラ40は、これら各ハードウェアを用いて環境形成室10a内を所定の温度や湿度(温湿度)に制御する環境形成装置100の制御部として機能する。
開閉扉20は、外部から環境形成室10a内を見るための窓部24と、環境形成室10a内を照らすLEDユニット30と、筐体10との間で密閉を取るパッキン等のシール部26と、小型送風機としてのファン27と、を備える。
窓部24は、断熱構造の複数層の窓ガラスからなる複層ガラス24aと、アクリル透明化粧カバーの観察窓24bと、窓部24を開閉扉20に取り付けるための窓ガラス取付枠24cと、窓枠ヒータ24dと、遮光板24eと、から構成される。
複層ガラス24aは、結露防止用のフィルムヒータである窓ヒータ24a1、24a2(第2ヒータ、図3A、図3B参照)を両面に、すなわち両側の最表面の窓ガラスに有する。また、窓枠ヒータ24dによって、開閉扉20の表面の結露を防止することもできる。窓ヒータ24a1、24a2と窓枠ヒータ24dとともに、ファン27の送風を行うことで、結露をより防止し易くできる。
遮光板24eは、LEDユニット30の光を遮り外部に漏れないようにする板部材である。
LEDユニット30は、観察窓24bと複層ガラス24aとの間に設置され、環境形成室10a内に光を照射できる。また、LEDユニット30は、LED照明としてのLED31と、LED31を支えるヒンジであるLED支持部32と、LED31の位置や向きを変化させることで照射角度を調整できる照射角度調整レバー33を有する。
このようにLEDユニット30が観察窓24bと複層ガラス24aとの間に設置されることによって、環境形成室10a内に近い位置から光を照射できるようになり、環境形成室10a内への光の照射効率を高くすることができる。すなわち、LEDユニット30を環境形成室10a内から遠い位置となる観察窓24bの外側に設置した場合と比べて、発光強度の弱い小型(低電圧/低電流)のLED31を用いても環境形成室10a内の試料を観察し易くできる。また、LEDユニット30が環境形成室10a内から近い位置に設置されることによって、光の照射効率を高くすることができる。そして、環境形成室10a内に入射する光の照射範囲が広くなるので、環境形成室10a内のより開閉扉20側に近い床や天井付近まで光を照射し易くできる。
また、LED31のオン/オフは、例えば、ユーザが環境形成室10a内の試料を観察する際に、開閉扉20の操作部22の操作パネルで行うことができる。LED31の光は、図2に一点破線で示すように、窓ガラス取付枠24cの下端と遮光板24eとの間の領域に主に照射され、複層ガラス24aを通って環境形成室10a内を照らすことができる。
図3Aは、環境形成室10a内の下方に向けたLED31を説明する図であり、図3Bは、環境形成室10a内の上方に向けたLED31を説明する図である。
ユーザは、環境形成室10a内の試料の位置に合わせて、照射角度調整レバー33を操作することでLED31の照射角度(方向)を調整することができる。
例えば、図3Aに示すように、照射角度調整レバー33を引き上げることによって、LED31を下方(斜め下)に向かせることができる。そして、LED31が下方に向けられることによって、環境形成室10a内の下方側に照射されるLED31の光の強度(照度)を高くすることができ、環境形成室10a内の下方に配置された試料をより観察し易くできる。
他方で、図3Bに示すように、照射角度調整レバー33を押し下げることによって、LED31を上方(斜め上)に向かせることができる。そして、LED31が上方に向けられることによって、環境形成室10a内の上方側に照射されるLED31の光の強度(照度)を強くすることができ、環境形成室10a内の上方に配置された試料をより観察し易くできる。
このように、LEDユニット30を観察窓24bと複層ガラス24aとの間に設置するとともに、LED31の照射角度を調整可能とすることによって、環境形成室10a内のより角度の付いた位置に対しても十分な強度の光を照射できるようになり、試料を観察し易くできる。なお、LED31の照射角度の調整は、LED支持部32の支持角度が変わればよい。そのため、照射角度調整レバー33に代えて、LED支持部32に支持角度を変化させる駆動モータ等を取り付けて、コントローラ40によって当該駆動モータ等を制御してもよい。その際の駆動モータ等の操作は、例えば操作部22の操作パネルで行うようにできる。また、LED31を上下だけでなく左右や斜めに向かせるように角度調整可能にしてもよい。
ここで、環境形成室10a内を照らす照明として本実施形態では、LED31(いわゆるLED照明)を採用している。LED照明を用いることによって、蛍光灯による照明(いわゆる蛍光灯照明)と比べて消費電力を低くできるとともに、長寿命(ロングライフ)でありユーザの交換負担を軽減できる。
蛍光灯照明を用いて環境形成室10a内に光を照射する場合も、環境形成室10a内を照らし易くできるように、本実施形態のLED31と同様に観察窓24bと複層ガラス24aとの間に設置される。しかしながら、蛍光灯照明は、消費電力が高く、かつ、短寿命でユーザ交換負担を軽減できないという問題があり、本発明者は本実施形態の環境形成装置100のようにLED31(LED照明)へ置き換えようとした。その際、本発明者は、一般的に蛍光灯と比べて耐熱性の低いLEDを、環境形成装置100の密閉した空間内に設置する上での問題があることを明らかにし、当該問題を解決するための方法を鋭意検討した。
なお、LED31を観察窓24bの外側に設置して密閉を避けることで熱が籠りにくくする構造も考えられる。しかしながら、このような構造では、LED31が観察窓24bの外側に設置された分だけ開閉扉20が出っ張り小型化を図れなくなる。また、観察窓24bの外側に設置されたLED31では、環境形成室10a内への光の照射効率を高くすることができず、環境形成室10a内に入射する光の照射範囲も広くすることができない。
そこで、本実施形態の環境形成装置100では、高照射効率と照射角度範囲の拡大を図るために、観察窓24bと複層ガラス24aとの間にLED31(LED照明)を設置しつつ、耐熱性で問題が生じないように許容耐熱温度(許容最大値、管理温度、例えば60℃)を超えない範囲でLED31を使用できるようにした。
図4は、環境形成室10aの室内温度TごとのLED温度を説明する図である。図4の横軸は、環境形成室10aの室内温度Tになり、縦軸は、LED31の温度を管理するためのLED温度になる。
図4では、周囲温度が標準温度(標準基準温度)の23℃であるときのグラフを実線で示し、周囲温度が装置上限温度となる最大温度(例えば40℃)であるときのグラフを破線で示している。周囲温度は、周囲温度センサ42によって測定された環境形成装置100の外部(周囲)の温度である。なお、周囲温度が最大温度を超えた場合には、コントローラ40は、環境形成装置100を保護するために、冷凍機ユニット17や加湿ユニット50などの環境形成装置100全体の機能を使用不可状態にできる。また、実際に環境形成装置100を使用する際は、周囲温度が装置上限温度となっている状態での使用は望ましくなく、装置上限温度よりも低い性能保証温度(例えば35℃)以下で使用するのが望ましい。なお、周囲温度の標準温度は20℃であってもよい。また、周囲湿度は、例えば標準湿度の50%RHまたは65%RHである。
また、図4の横軸の環境形成室10aの室内温度Tの下には、その室内温度でどのヒータがオン/オフになるかが示されている。
環境形成室10aの室内温度Tに応じてオン/オフになる各ヒータは、具体的には、窓ヒータ24a1、24a2と、窓枠ヒータ24dである。図3Aや図3Bに示すように、窓ヒータ24a1は、複層ガラス24aの観察窓24b側、すなわち室外側の窓ヒータである。また、窓ヒータ24a2は、複層ガラス24aの環境形成室10a側、すなわち室内側の窓ヒータ24a2である。窓枠ヒータ24dは、複層ガラス24aを囲むように配置される窓ガラス取付枠24c付近に取り付けられている。
[低温度帯:最小温度Ts<T≦温度T1]
図4に示すように、環境形成室10aの室内温度Tが最小温度Ts(例えば-80℃)から温度T1までの低温度帯である場合には、環境形成室10a内の冷却された空気によって複層ガラス24aの室外側の空気が冷やされて、複層ガラス24aの室外側の窓ガラスが結露し易くなる。そのため、コントローラ40は、室外側の窓ヒータ24a1をオンにして複層ガラス24aの温度を露点温度よりも高くすることで、複層ガラス24aの室外側の窓ガラスに結露が生じることを防止する。また、コントローラ40は、窓ヒータ24a1とともに、窓枠ヒータ24dをオンにすることで、窓ガラス取付枠24cなどの開閉扉20の表面に結露が生じることを防止する。
なお、環境形成室10a内の冷却された空気によってLED31も冷やされることになる。しかしながら、室外側の窓ヒータ24a1と窓枠ヒータ24dがオンになっており、複層ガラス24aの室外側の空気(観察窓24bと複層ガラス24aとの間の空気)を暖めている。そのため、例えば周囲温度が23℃の場合に、室内温度Tが最小温度Tsであっても、LED31のLED温度は露点温度よりも高い温度S1になり、LED31の結露も防止することができる。
また、環境形成室10aの室内温度Tが温度T1に近いほど、環境形成室10a内の空気によってLED31が冷やされ難くなるので、LED温度も合わせて高くなる。そして、室内温度Tが温度T1では、LED温度は最も高い温度S2になる。なお、温度T1以上の温度帯においても、同様に室内温度Tに合わせてLED温度も高くなる。
[中低温度帯:温度T1<T≦温度T2]
環境形成室10aの室内温度Tが温度T1から温度T2までの中低温度帯である場合も、低温度帯と同様に、環境形成室10a内の冷却された空気によって複層ガラス24aの室外側の空気が冷やされて、複層ガラス24aの室外側の窓ガラスが結露し易くなる。そのため、コントローラ40は、室外側の窓ヒータ24a1をオンにして室外側の空気の温度を露点温度より高くすることで、複層ガラス24aの室外側に結露が生じることを防止する。
他方で、窓ガラス取付枠24cなどの開閉扉20は、断熱層となっており、中低温度帯では結露が発生する温度まで表面温度が低下しない。そのため、コントローラ40は、窓枠ヒータ24dをオフにする。
また、環境形成室10a内の冷却された空気によってLED31も冷やされるが、オン状態の窓ヒータ24a1によって、複層ガラス24aの室外側の空気は暖められている。そのため、中低温度帯の室内温度Tが温度T1近傍である場合に、LED温度は、露点温度よりも高い温度S3になる。なお、中低温度帯では、窓枠ヒータ24dがオフになっており、低温度帯よりも複層ガラス24aの室外側の空気が暖められ難いので、中低温度帯の室内温度Tが温度T1近傍である場合に、LED温度は、温度S1よりも低い温度S3になる。
[中高温度帯:温度T2<T≦温度T3]
環境形成室10aの室内温度Tが温度T2から温度T3までの中高温度帯である場合には、複層ガラス24aの室外側の空気によって環境形成室10a内の空気が冷やされて、複層ガラス24aの室内側の窓ガラスが結露し易くなる。そのため、コントローラ40は、室内側の窓ヒータ24a2をオンにして露点温度を高くすることで、複層ガラス24aの室内側に結露が生じることを防止する。
また、複層ガラス24aの室外側の空気は、環境形成室10a内の暖められた空気や室内側の窓ヒータ24a2によって暖められるが、LED31により近い位置にある室外側の窓ヒータ24a1や窓枠ヒータ24dはオフになっている。そのため、中高温度帯の室内温度Tが温度T2近傍である場合に、LED温度は、温度S3よりも僅かに低い温度T5になる。
[高温度帯:温度T3<T≦最大温度TM]
環境形成室10aの室内温度Tが温度T3から最大温度TM(例えば200℃)までの高温帯である場合には、複層ガラス24aの室外側の空気によって環境形成室10a内の空気が冷やされることになる。しかしながら、環境形成室10a内の空気は十分に加熱されており、複層ガラス24aの室内側の窓ガラスで結露が生じる露点温度まで環境形成室10a内の空気が冷やされることがない。そのため、コントローラ40は、全てのヒータをオフにする。
また、室外側の窓ヒータ24a1や窓枠ヒータ24dがオフなっているものの、環境形成室10a内の加熱された空気によって、複層ガラス24aの室外側の空気は暖められている。そのため、室内温度Tが最大温度TMでのLED温度は、環境形成室10a内の加熱された空気の影響を受けて、最も高い温度S2になる。
このように、環境形成室10aの室内温度Tが最大温度TMで熱くなっているときや、室外側の窓ヒータ24a1と窓枠ヒータ24dが同時にオンになっている温度T1のときに、LED温度は最も高い温度S2になる。
また、図4に破線で示すように、周囲温度が最大温度(装置上限温度、例えば40℃)になっている場合には、高温の周囲温度による影響を受けて、周囲温度が標準温度(23℃)のときよりもLED温度は全体的に高温側に遷移(上シフト)する。
そのため、例えば、周囲温度が23℃から最大温度になると、温度S2であったLED温度は、LED31の許容耐熱温度(管理温度、例えば60℃)である許容最大値Saに近い温度S4になる。
また、LED31をオンにすると、LED31自体の発熱によりLED温度は上昇することになる。そのため、コントローラ40は、周囲温度が最大温度未満でLED31をオンにした場合に、環境形成室10aの室内温度Tがどのような温度でも、LED温度が許容最大値Saを超えることがないようにLED31の照射時間を制御する。
なお、コントローラ40は、周囲温度ごとに室内温度TとLED温度との関係をマッピングしたデータ(図4参照)を記憶装置内に予め記憶しており、周囲温度と室内温度Tに基づいてLED温度を算出することができる。このような態様にすることによって、既存の室内センサ41と周囲温度センサ42とを用いてLED温度が求められるので、LED31のLED温度を測定する温度センサや配線等の設置が不要になり環境形成装置100を簡素な構成にできる。
図5は、LED31をオンにしてから発熱によって平衡温度に達するまでの温度変化を説明する図である。図5の横軸は照射時間tであり、縦軸はLED温度である。縦軸のLED温度は、図4の縦軸のLED温度と対応する。
また、図5の太実線は、発熱特性aのLED31をオンにしたときにLED温度が温度S1から平衡温度に達するまでの温度変化を示している。また、図5の太破線は、発熱特性bのLED31をオンにしたときにLED温度が温度S1から平衡温度に達するまでの温度変化を示している。なお、図5には、同じプロファイル(傾き)で温度S4、S2の位置にシフトさせた発熱特性a、bのLED31の温度変化を示す実線と破線を2本ずつ図示している。発熱特性a、bのLED31を同じ温度S4、S2からオンにした際の温度変化を比較し易くするためである。
時刻t0で、LED温度が温度S1のときに、コントローラ40が発熱特性aのLED31をオンにすると、図5に太実線で示すようにLED温度は、時刻taで許容最大値Saに達する。したがって、コントローラ40は、時刻taになるとLED31をオフにしてそれ以上照射できないように制御する。そのため、時刻t0から時刻taまでの時間Δtaの間だけ、LED31はオンになる。
なお、コントローラ40は、設置したLED31の発熱特性に合わせて、当該LED31をオンにした際のLED温度と照射時間の関係をマッピングしたデータ(図5参照)を記憶装置内に予め記憶しておくこともできる。このような態様にすることによって、例えば時刻t0でLED31をオンにした際に、当該LED31の発熱特性から許容最大値Saに到達する時刻taを前もって算出(予測)することができる。また、この場合における時刻t0から時刻taまでの時間Δtaは、照射可能時間になり、照射可能時間Δtaから実際に照射している照射時間を減じることで残り時間を求めることもできる。算出された照射可能時間Δtaや残り時間は、表示部23に表示できる。
また、時刻t0で、LED温度が許容最大値Saに近い温度S4のときに、コントローラ40が発熱特性aのLED31をオンにすると、図5に実線で示すようにLED温度は、時刻t0の直後の時刻t1で許容最大値Saに達する。したがって、コントローラ40は、許容最大値Saに近い温度S4からLED31を使用する場合、僅かな時間Δt1しかLED31が使えないように照射時間を制御し、LED31が発熱し過ぎないように保護する。このようにコントローラ40は、LED温度に基づいてLED31の照射時間を制御するLED管理部として機能する。
同様に、時刻t0で、LED温度が温度S4よりも低い温度S2のときに、コントローラ40が発熱特性aのLED31をオンにすると、時刻t1より遅い時刻t2でLED温度は許容最大値Saに達する。そのため、コントローラ40は、温度S2からLED31を使用する場合、時間Δt1よりも長い時間の時間Δt2だけLED31が使えるように照射時間を制御する。このようにコントローラ40は、LED温度が比較的低い場合にLED31の照射時間を長めに制御することによって、LED31の保護とともにLED31を用いた観察時間を長くとることができユーザの利便性を向上させることができる。
なお、図示省略しているが、LEDの温度が温度S1よりも低い温度S3、S5のときに、発熱特性aのLED31をオンにした場合には、温度S1から使用した場合と比べて許容最大値Saになるまでの時間がさらに長くなり、LED31をより長い間、使用することができる。
また、図5に太破線で示すように、発熱特性bのLED31を温度S1のときにオンにすると、LED31の発熱によってLED温度が平衡温度に達する時刻tb(=∞)になっても、LED温度は許容最大値Saに到達しない。したがって、発熱特性bのLED31を用いる場合には、コントローラ40は、LED31に照射時間の制限を設けず、LED31をより長い間、使用できるようにする。
なお、発熱特性bのLED31を温度S2のときにオンにした場合も同様に、LED温度が平衡温度に達してもLED温度は許容最大値Saに到達せず、照射時間の制限を設ける必要がない。他方で、許容最大値Saに近い温度S4のときに発熱特性bのLED31をオンにした場合には、時刻t1よりも僅かに遅い時刻にLED温度は許容最大値Saに達する。したがって、発熱特性bのLED31を用いる場合でも、LED温度が高くなっている場合には、コントローラ40は、LED31の照射時間に制限を設ける。このように発熱特性bのLEDを用いる場合でもコントローラ40がLED31の照射時間を制御することによって、LED31を適切に保護することができる。
なお、LED温度の許容最大値Saは、上記説明において60℃であると例示したが、LED31の耐熱設計や使用想定時間に応じて適宜変更できる(例えば70℃や80℃)。例えば、耐熱温度が80℃と比較的高めのLED31を用いる場合でも、当該耐熱温度よりも許容最大値Saをより低め(例えば60℃)に設定することで、LED31の長寿命(ロングライフ)化を図ることができる。
以上説明した本実施形態にかかる環境形成装置100によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態の環境形成装置100は、開閉可能な開閉扉20を備え、内部に環境形成室10aを形成する。環境形成装置100は、環境形成室10a内の温度を室内温度Tとして計測する室内センサ41と、環境形成室10aの外部(周囲)の温度を周囲温度として計測する周囲温度センサ42と、室内センサ41からの信号と、周囲温度センサ42からの信号とが、入力される制御部としてのコントローラ40と、を備える。開閉扉20は、外部から環境形成室10a内を視認可能な観察窓24bと、観察窓24bよりも環境形成室10a側に設置される複層ガラス24aと、観察窓24bと複層ガラス24aとの間に設置され、環境形成室10a内に光を照射可能なLED照明としてのLED31と、を有する。コントローラ40は、室内温度Tと周囲温度とに基づいてLED31のLED温度を求め、当該LED温度が所定の管理温度(許容耐熱温度、許容最大値Sa、例えば60℃)を超えないようにLED31の照射時間を制御する。
このような環境形成装置100によれば、LED温度が所定の管理温度を超える前にLED31をオフにできるので、発熱によって故障することを抑制できる。そのため、従来の蛍光灯ユニット90と同様に、耐熱性の低いLED31を観察窓24bと複層ガラス24aとの間に設置できるようになり、環境形成室10a内への光の照射効率を高くできるとともに、環境形成室10a内に入射する光の照射角度範囲も広げることができる。その結果、環境形成装置100によれば、LED31による環境形成室10a内の照らし方を改善することができる。また、LED温度が比較的低い場合やLED31の発熱特性が低い場合には、LED31の照射時間が長めに制御されるので、LED31の保護とともにLED31を用いた観察時間を長くとることができユーザの利便性を向上させることもできる。
また、本実施形態の環境形成装置100は、LED31の照射角度を調整可能な照射角度調整レバー33(照射角度調整部)をさらに有する。
このような環境形成装置100によれば、環境形成室10a内の試料の位置に合わせて、照射角度調整レバー33を操作することでLED31の照射角度を調整することができる。そのため、環境形成室10a内の上方や下方などの角度の付いた位置に配置された試料に対しても十分な強度の光を照射できるようになり、試料を観察し易くできる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記実施形態の構成は、論理的に矛盾しない範囲で相互に組み合わせることが可能である。
10a 環境形成室
20 開閉扉
24a 複層ガラス
24b 観察窓
30 LEDユニット
31 LED
32 LED支持部(ヒンジ)
33 照射角度調整レバー
40 コントローラ(制御部)
41 室内センサ(室内温度センサ)
42 周囲温度センサ
100 環境形成装置

Claims (2)

  1. 開閉可能な開閉扉を備え、内部に環境形成室を形成する環境形成装置において、
    前記環境形成室内の温度を室内温度として計測する室内温度センサと、
    前記環境形成室の外部の温度を周囲温度として計測する周囲温度センサと、
    前記室内温度センサからの信号と、前記周囲温度センサからの信号とが、入力される制御部と、を備え、
    前記開閉扉は、
    前記外部から前記環境形成室内を視認可能な観察窓と、
    前記観察窓よりも前記環境形成室側に設置される複層ガラスと、
    前記観察窓と前記複層ガラスとの間に設置され、前記環境形成室内に光を照射可能なLED照明と、を有し、
    前記制御部は、
    前記室内温度と前記周囲温度とに基づいて前記LED照明のLED温度を求め、当該LED温度が所定の管理温度を超えないように当該LED照明の発熱特性に基づいて当該LED照明の照射時間を制御することを特徴とする環境形成装置。
  2. 請求項1に記載の環境形成装置であって、
    前記LED照明の照射角度を調整可能な照射角度調整部をさらに有することを特徴とする環境形成装置。
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