JP7104253B1 - キッチンタオル - Google Patents
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Abstract
Description
(イ)中層及び両外層からなる3プライ構造であること
(ロ)中層は凹凸のない平板形状、両外層にはエンボス加工が施されていること
(ハ)中層を挟み、両外層のエンボス凸部の頂部が対向して配置されていること
(ニ)両外層のエンボス凸部の頂部と中層とが接着剤により接着されていること
という構成である。
1.基本構成
2.タオルペーパー
(1)3プライ構造
(2)ネステッドエンボスによる結合
(3)糊による結合
(4)空隙
(5)坪量
(6)クレム吸水度
3.作用効果
(1)吸水量
(2)厚み
(比較例1)
(比較例2)
本実施の形態のキッチンタオル11は、3プライのロールタイプである。
・巻長 :10~65m
・巻直径:85~150mm
である。タオルロール31の巻長に応じて、タオルシート31aのカット数を、例えば50カット、100カット、150カットなどのように設定することが可能である。巻直径の寸法は、巻長に比例して大きくなる。
・見かけの坪量:120~550g/m2
を有している。
(コアの質量)÷(コアの外表面積)
で表わされる。キッチンタオル11のロール幅を例えば212mmとすると、上記「コアの質量」及び「コアの外表面積」は、ロール幅212mm当たりに換算したコア51の質量及び外表面積である。一例としてロール幅212mm当たりのコアの質量が8.8g、コアの外径が40mmの場合のコア51の見かけの坪量(W)は、
W=8.8÷{(3.14×40mm/1000)×(212mm/1000)}
=330g/m2
になる。
(1)3プライ構造
図2に示すように、タオルロール31は、三枚のタオルペーパー31A、31B、31Cを重ね合わせた3プライ構造を有している。三枚のタオルペーパー31A、31B、31Cにはそれぞれエンボス33が成型されており、一面側に凹部34、反対面側に凸部35が設けられている。したがって個々のタオルペーパー31A、31B、31Cは、表裏面に凹凸を有している。
タオルペーパー31Aとタオルペーパー31Bとは、ネステッドエンボス37によって結合されている。ネステッドエンボス37は、例えばタオルペーパー31A及びタオルペーパー31Bという二枚のタオルペーパーを同時にエンボス加工することによって実現される。エンボス加工に際して同時にプレスされることで、二枚のタオルペーパー31A、31Bが結合されるわけである。もっとも互いに離れる方向に力を加えれば、二枚のタオルペーパー31A、31Bの結合は容易に解かれるため、この場合の結合は仮結合であるとも言い得る。
タオルペーパー31Bとタオルペーパー31Cとは、凹部34と凸部35との対面部分に設けられた糊38によって結合されている。一例として、タオルペーパー31Aとタオルペーパー31Bとにはネステッドエンボス加工を、そしてタオルペーパー31Cにはエンボス加工を施した後、のタオルペーパー31Bとタオルペーパー31Cとの間をいずれか一方に塗布した糊38によって結合する。
図2及び図3に示すように、ネステッド加工されたタオルペーパー31A及び31Bに施されたエンボス33よりも、タオルペーパー31Cに施されたエンボス33の方が大きく、なおかつ紙面に対する角度が緩やかにされている。その結果タオルペーパー31Bの凸部35とタオルペーパー31Cの凹部34との間には、空隙39が形成されている。もっとも実施に際しては、ネステッド加工されたタオルペーパー31A及び31Bに施されたエンボス33と、タオルペーパー31Cに施されたエンボス33とに関しては、それらの大きさと紙面に対する角度とのいずれか一方のみが上記条件を満たす構成であってもよい。大きさと紙面に対する角度とのいずれか一方が上記条件を満たせば、タオルペーパー31Bの凸部35とタオルペーパー31Cの凹部34との間に空隙39が形成される。
三枚のタオルペーパー31A、31B、31Cは、それぞれ一枚当たりの坪量として、
・坪量:10~19g/m2未満
のものが用いられている。三枚とも同じ坪量であっても、それぞれが異なる坪量であっても、あるいは二枚が同じ坪量で残りの一枚がそれらとは異なる坪量であってもよい。
三枚のタオルペーパー31A、31B、31Cを重ね合わせたタオルロール31のクレム吸水度は、つぎの通りである。
・真水に浸漬させたときのクレム吸水度:110mm以上
・真水に砂糖10%を溶かした溶液に浸漬させたときのクレム吸水度:100mm以上
・真水に食塩10%を溶かした溶液に浸漬させたときのクレム吸水度:100mm以上
・天ぷら油に浸漬させたときのクレム吸水度:40mm以上
このような構成において、ミシン目32から切断したタオルシート31aは、食材の水切り、食器からの水分のふき取り、各種器具類やキッチンの掃除、油こしなどの様々な用途に用いられ、水や油を吸収したり通過させたりする。
タオルシート31aの表面に接した水や油等の液体は、例えばタオルペーパー31Cに吸収され、タオルペーパー31Cの吸水限界を超えると空隙39に入り込み、タオルペーパー31Bに吸収される。タオルペーパー31Bの吸水限界を超えるとタオルペーパー31Aとの間に入り込んで第2の空隙40を生成し(図2参照)、タオルペーパー31Aに吸収される。そしてタオルペーパー31Aの吸水限界を超えた液体は、タオルシート31aから漏れ出していく。
本実施の形態タオルロール31を比較例と比較する。
図5に示すように、ネステッド構造を有する図4に示す2プライのタオルロールC1を比較例1として、本実施の形態のタオルロール31との厚みを比較する。図5中、左が本実施の形態のタオルロール31、右が比較例1のタオルロールC1である。
T-TC1=D1
となり、本実施の形態のタオルロール31は、比較例1のタオルロールC1よりも+D1だけ厚みが増す。
図6に示すように、ティップ・トゥー・ティップ構造を有する3プライのタオルロールC2を比較例2として、本実施の形態のタオルロール31と厚みを比較する。図6中、左が本実施の形態のタオルロール31、右が比較例2のタオルロールC2である。
T-TC2=-D2
となり、本実施の形態のタオルロール31は、比較例2のタオルロールC2よりも-D2だけ厚みが減少する。
・ロール幅:212mm
・タオルロールの坪量:43.5g/m2
とした。タオルロールは、上記[発明を実施するための形態]で紹介した三枚のタオルペーパー31A、31B、31Cを積層した3プライのタオルロール31(タオルシート31a)に相当する。
比較例1では、
・ロール幅:212mm
・タオルロールの坪量:44.2g/m2
とした。タオルロールは、上記[発明を実施するための形態]の図4で紹介した比較例1の2プライのタオルロール31(タオルシート31a)に相当する。
クレム吸水度は、試料を150mmの大きさに切り取り、下から15mmの部分を水等に10分間浸漬させ、毛管現象によって試料が吸い上げる吸水高さを測定した。
31 タオルロール
31a タオルシート
31A、31B、31C タオルペーパー
32 ミシン目
33 エンボス
34 凹部
35 凸部
36 結合部
37 ネステッドエンボス
38 糊
38a 糊抜けした糊
39 空隙
40 第2の空隙
51 コア
C1 タオルロール(比較例1)
C2 タオルロール(比較例2)
Claims (9)
- 表裏面に凹凸を有する三枚のタオルペーパーと、
前記表裏面に設けられた凹部に凸部を嵌め込んで前記三枚のタオルペーパーをそれぞれ重ね合わせた状態で結合する結合部と、
重ね合わされた前記三枚のタオルペーパーをロール状に巻いたコアと、
を備え、
前記タオルペーパー一枚当たりの坪量は、10~19g/m 2 未満であり、
前記三枚のタオルペーパーのうちの二枚は、ネステッドエンボスによって仮結合され、
これらの二枚の前記タオルペーパーと残りの一枚の前記タオルペーパーとは、前記凹部と前記凸部との対面部分に設けられた糊によって結合されており、
前記ネステッドエンボスによって仮結合された前記二枚のタオルペーパーが有する前記凸部と、前記残りの一枚のタオルペーパーが有する前記凹部との間には、前記二枚のタオルペーパーに対する前記凸部の傾斜角度よりも前記残りの一枚のタオルペーパーに対する前記凹部の傾斜角度の方が緩やかであることによって形成された空隙が設けられている、
キッチンタオル。 - 前記二枚のタオルペーパーの前記ネステッドエンボスの間には、前記残りのタオルペーパーに対面する中間の前記タオルペーパーから滲み出た前記糊が設けられている、
請求項1に記載のキッチンタオル。 - 重ね合わされた前記三枚のタオルペーパーを真水に浸漬させたときのクレム吸水度は、110mm以上である、
請求項1又は2に記載のキッチンタオル。 - 重ね合わされた前記三枚のタオルペーパーを真水に砂糖10%を溶かした溶液に浸漬させたときのクレム吸水度は、100mm以上である、
請求項 1ないし3のいずれか一に記載のキッチンタオル。 - 重ね合わされた前記三枚のタオルペーパーを真水に食塩10%を溶かした溶液に浸漬させたときのクレム吸水度は、100mm以上である、
請求項1ないし3のいずれか一に記載のキッチンタオル。 - 重ね合わされた前記三枚のタオルペーパーを天ぷら油に浸漬させたときのクレム吸水度は、40mm以上である、
請求項1ないし3のいずれか一に記載のキッチンタオル。 - 前記コアに対する前記タオルペーパーの巻長は、10~65mである、
請求項1ないし6のいずれか一に記載のキッチンタオル。 - 前記タオルペーパーの巻直径は、85~150mmである、
請求項7に記載のキッチンタオル。 - 前記コアの見かけの坪量は、120~550g/m2である、
請求項1ないし8のいずれか一に記載のキッチンタオル。
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