JP7103758B2 - ソヤサポニン類の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ソヤサポニン類を製造する方法に関する。
ソヤサポニン類は、ダイズ等のマメ科植物に含まれる特徴的な代謝産物であり、乳化剤として食品産業において広く利用されている。さらに近年では、ソヤサポニン類の抗炎症作用、抗変異原性作用、抗腫瘍作用、肝臓保護作用、肺保護作用等の生理活性作用も注目されている。ソヤサポニン類を得る方法としては、マメ科植物の種子など(例えば、ダイズ種子)を粉砕、脱脂した後、有機溶媒抽出し、必要に応じてさらにカラム精製する方法が一般的である。さらに特許文献1には、マメ科植物を粉砕、酸処理、アルコール抽出、脱脂した後、吸着樹脂カラム処理する方法が、特許文献2には、ダイズ胚軸をアルコール抽出し、陰イオン交換樹脂にかけた後、溶出液を無極性の合成吸着剤に吸着させる方法が開示されている。
ソヤサポニン類をダイズ種子などから抽出する際には、通常、イソフラボン類も同時に抽出される。ダイズ抽出物におけるイソフラボン類の含有量は、一般的にソヤサポニン類の含有量よりも多い。例えば、非特許文献1では、複数のダイズ品種から抽出したイソフラボン類に対するソヤサポニン類の比(質量比)は、平均で0.5程度であった。イソフラボン類の混入は、不妊症をはじめとした副作用を引き起こす可能性があるため、イソフラボン類の含有量のより少ないより高純度なソヤサポニン類が望まれている。特許文献3には、脱脂ダイズの抽出物を、pH4.5付近に調節して遠心分離し、残渣をアルコール水溶液で抽出することで、生成物中のイソフラボンに対するソヤサポニン類の重量比を最大で17.3に高めたことが記載されている。しかし、特許文献3に記載の方法は、有機溶媒の使用、抽出、洗浄処理や遠心分離などの操作が必要であるため、煩雑である。
特開平1-275592号公報 特開2006-124324号公報 特開平4-36242号公報
Goda et al.,Food Hygiene and Safety Science, 43, 339-347, 2002
従来のソヤサポニン類の製法は、主に収穫された種子(豆)を使用するものであるため、食糧供給と競合する。また従来のソヤサポニン類の製法は、植物体の破砕や有機溶媒抽出を行うための重装な設備や、抽出溶媒の処理を必要とするため、コスト面および環境面でも課題が存在する。
本発明は、種子または植物体の破砕や有機溶媒処理を経ることなく、安価かつ簡便に、ソヤサポニン類を製造する方法を提供する。
本発明者らは、生育中のマメ科植物の植物体からソヤサポニン類が滲出していること、したがって、マメ科植物を培養または栽培し、その滲出物を回収することにより、植物体や種子を破砕や有機溶媒抽出で消費することなく、安価かつ簡便にソヤサポニン類を製造可能であることを見出した。
すなわち、本発明は、マメ科植物の植物体を、水性液体を用いて培養または栽培しながら、該植物体の少なくとも一部を該水性液体と接触させること;および、該水性液体を回収するか、または該水性液体からソヤサポニン類を分離すること、を含む、ソヤサポニン類の製造方法を提供する。
本発明によれば、安価かつ簡便にソヤサポニン類を製造することができる。本発明の方法は、マメ科植物の種子や植物体を破砕したり、有機溶媒抽出することを要しないため、ソヤサポニン類の製造と並行して、食用として有用なマメ科植物の供給を可能にする。したがって、本発明の方法はまた、付加価値の高い植物栽培系を提供し得る。
本発明のソヤサポニン類の製造方法は、マメ科植物の植物体を、水性液体を用いて培養または栽培しながら、該植物体の少なくとも一部を該水性液体と接触させること;および、該水性液体を回収するか、または該水性液体からソヤサポニン類を分離すること、を含む。
本発明の方法において製造される、「ソヤサポニン類」としては、ソヤサポゲノールBをアグリコンとする配糖体(以下、Bグループともいう)、ソヤサポゲノールEをアグリコンとする配糖体(以下、Eグループともいう)、およびソヤサポゲノールAをアグリコンとする配糖体(以下、Aグループともいう)が挙げられる。本発明の方法において製造されるソヤサポニン類は、上記Bグループ、EグループおよびAグループのソヤサポニン類からなる群より選択される化合物の少なくとも1種、いずれか2種以上もしくはその全部を含む。
Bグループのソヤサポニン類の例としては、下記式(I)で示される、ソヤサポゲノールBのアグリコンのC-3位に糖残基が結合した配糖体が挙げられる。Eグループのソヤサポニン類の例としては、下記式(II)で示される、ソヤサポゲノールEのアグリコンのC-3位に糖残基が結合した配糖体が挙げられる。Aグループのソヤサポニン類の例としては、下記式(III)で示される、ソヤサポゲノールAのアグリコンのC-3位に糖残基が結合した配糖体が挙げられる。
Figure 0007103758000001
式(I)~(III)中、各々のR1は、独立して、糖残基もしくは糖鎖を示し、各々のR2は、独立して、糖残基もしくは糖鎖、または水素原子を示す。
式(I)~(III)中、R1で示される糖残基の例としては、グルクロン酸、ガラクトース、グルコース、ラムノース、アラビノースなどが挙げられ、R1で示される糖鎖の例としては、ラムノース(1→2)ガラクトース(1→2)グルクロン酸(1→3)などが挙げられ、R2で示される糖残基の例としては、アラビノース、グルコース(または2,3,4,6-テトラアセチル体)、キシロース(または2,3,4-トリアセチル体)などが挙げられ、R2で示される糖鎖の例としては、グルコース(1→3)アラビノース(1→22)などが挙げられる。
式(I)で示される化合物の例としては、好ましくはソヤサポニンI、ソヤサポニンIIおよびソヤサポニンV、より好ましくはソヤサポニンIが挙げられる。式(II)で示される化合物の好ましい例としては、デヒドロソヤサポニンIが挙げられる。式(III)で示される化合物の例としては、好ましくはソヤサポニンA1およびソヤサポニンA2、より好ましくはソヤサポニンA2が挙げられる。
好ましくは、本発明の方法において製造されるソヤサポニン類は、Bグループのソヤサポニン類を含み、より好ましくは式(I)で示される化合物を含む。
本発明の方法において用いられる「マメ科植物」は、少なくともソヤサポゲノールBのアグリコンを基本骨格とするソヤサポニン類(Bグループ)を植物体外に滲出するものであればよい。本発明の方法において用いられるマメ科植物の例としては、ダイズ(Glycine)属植物、ササゲ(Vigna)属植物、エンドウ(Pisum)属植物、ウマゴヤシ(Medicago)属植物、インゲンマメ(Phaseolus)属植物、ソラマメ(Vicia)属植物、ヒヨコマメ(Cicer)属植物、ミズオジギソウ(Neptunia)属植物、フェヌグリーク(Trigonella)属植物、ヒラマメ(Lens)属植物、ラッカセイ(Arachis)属植物、シカクマメ(Psophocarpus)属植物、などが挙げられ、好ましい例としては、ダイズ属植物、ササゲ属植物、エンドウ属植物、ウマゴヤシ属植物、インゲンマメ属植物、ソラマメ属植物、およびヒヨコマメ属植物が挙げられ、より好ましい例としては、ダイズ属植物、ササゲ属植物、エンドウ属植物、ウマゴヤシ属植物およびソラマメ属植物が挙げられ、さらに好ましい例としては、ダイズ属植物、エンドウ属植物およびソラマメ属植物が挙げられ、なお好ましい例としては、エンドウ属植物およびソラマメ属植物が挙げられる。ダイズ属植物の例としては、ダイズ(Glycine max)が、ササゲ属植物の例としては、ヤエナリ(緑豆)(Vigna radiata)が、エンドウ属植物の例としては、エンドウ(豆苗)(Pisum sativum)が、ウマゴヤシ属植物の例としては、ムラサキウマゴヤシ(アルファルファ)(Medicago sativa)が、インゲンマメ属植物の例としては、インゲンマメ(Phaseolus vulgaris)が、ソラマメ属植物の例としては、ソラマメ(Vicia faba)が、ヒヨコマメ属植物の例としては、ヒヨコマメ(Cicer arietinum)が、ミズオジギソウ属植物の例としては、ミズオジギソウ(Neptunia oleracea)が、フェヌグリーク属植物の例としては、フェヌグリーク(Trigonella foenum-graecum)が、ヒラマメ属植物の例としては、レンズマメ(Lens culinaris)が、ラッカセイ属植物の例としては、ラッカセイ(Arachis hypogaea)が、シカクマメ属植物の例としては、シカクマメ(Psophocarpus tetragonolobus)が、それぞれ挙げられる。本発明の方法においては、上記に挙げたマメ科植物のいずれか1種またはいずれか2種以上を用いることができる。
本発明で使用するマメ科植物の「植物体」としては、いずれの成長期もしくはいずれの状態のものであってもよく、例えば、種子;発芽種子;子葉展開期、初生葉展開期、本葉展開期もしくはそれ以降の成長期の全草;これらの種子、発芽種子もしくは全草の一部;カルス細胞、などが挙げられる。好ましくは、発芽期以降の植物体が用いられる。より好ましくは、初生葉展開期の植物体が用いられる。
本発明の方法においては、水性液体を用いてマメ科植物の植物体を培養または栽培する。培養または栽培の手法としては、種々の栽培手法が包含され、対象とする植物の種または成長期に応じて適宜選択することができる。培養または栽培手法の例としては、水耕栽培、噴霧栽培、砂耕栽培、礫耕栽培などの養液栽培、土耕栽培、および養液土耕栽培が挙げられ、このうち養液栽培が好ましく、水耕栽培がより好ましい。
上記培養または栽培に用いる水性液体としては、マメ科植物の培養または栽培に用いることができる栽培養液が挙げられ、好ましくは、マメ科植物の養液栽培に用いることができる栽培養液が挙げられる。そのような栽培養液としては、例えば、ムラシゲ・スクーグ(MS)培地、ガンボーグ(Gamborg)のB5培地、ブロウトン・ディルワース(Broughton&Dilworth(B&D))培地(Broughton and Dilworth,Biochem.J.,125,1075-1080,1971)、園試処方、大塚処方ならびにハイポネックスといった公知の液体培地、および水が挙げられる。このうち、水、または植物の栄養要求性に応じて濃度を調整したB&D培地を用いることが好ましい。これらの水性液体には、窒素(N)や、リン(P)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、硫黄(S)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、塩素(Cl)などのミネラルを添加してもよい。水性液体の組成は、特に限定されるものではなく、対象とする植物や栽培方式に適したものを選択することが好ましい。
本発明においては、上記培養または栽培の際、マメ科植物の植物体の少なくとも一部を上記水性液体と接触させておく。該植物体の少なくとも一部と水性液体との接触時間は、好ましくは12時間以上である。接触は、断続的であってもよいが、好ましくは連続的である。水性液体と接触させる植物体の部位は、根(地下茎、根茎、塊根、不定根なども含む)が好ましい。根とともにその他の部位(例えば、茎など)が水性液体に接触していてもよい。したがって、本発明の好ましい実施形態においては、マメ科植物の植物体を、少なくとも根の一部もしくは全部を上述した栽培養液に浸した状態で、該栽培養液を用いて培養または栽培する。
好ましい実施形態において、本発明の方法で培養または栽培されるマメ科植物の植物体は、根を有する植物体(例えば、根の発生した発芽種子;子葉展開期以降の全草;根を含むそれらの一部、根に分化したカルス、など)である。本発明の方法においては、最初から根を有する植物体を培養または栽培してもよいが、根を有する前の種子、発芽種子、カルスなどを培養または栽培し、根を発生させてから、さらに培養または栽培してもよい。
栽培環境の安定性の観点からは、本発明のマメ科植物の培養または栽培は、屋内で行われることが好ましい。培養または栽培における温度、照度等の条件は必ずしも制御しなくてもよいが、安定したソヤサポニン類の品質や生産性を担保するためには、閉鎖系施設(例えば温室や植物工場)において人工的に栽培環境を制御することが望ましい。
上記培養または栽培の間、マメ科植物の植物体からソヤサポニン類が滲出し、該植物体の少なくとも一部と接触する水性液体中へと放出される。なお本明細書において、植物体からの物質の「滲出」とは、木部圧、拡散、または輸送の促進(すなわち分泌)の結果として、植物がその生体の全部または一部分から物質を放出する(している)ことである。したがって、本発明によれば、所定の期間の培養または栽培の後には、マメ科植物の植物体から滲出したソヤサポニン類を含有する該水性液体を得ることができる。
本発明の一実施形態においては、水性液体を用いてマメ科植物の植物体を培養または栽培し、該植物体を該水性液体と接触させた後、該植物体から滲出したソヤサポニン類を含む該水性液体を回収する。該水性液体中からソヤサポニン類を分離することにより、目的のソヤサポニン類を製造することができる。マメ科植物の植物体と水性液体との接触、該植物体から滲出したソヤサポニン類を含む水性液体の回収、および該水性液体からの目的のソヤサポニン類の分離は、連続的に行われても、またはバッチ方式で行われてもよい。バッチ方式の場合は、水性液体の全部を回収し、入れ換える回分方式であっても、水性液体の一部を回収し、入れ換える半回分方式であってもよい。連続方式の場合、例えば、水性液体を循環させて連続的に疎水性樹脂カラムを通過させ、カラムに吸着したソヤサポニン類を回収すればよい。
水性液体からのソヤサポニン類の分離の手段としては、水性液体を回収し、ろ過して不純物を除去した後、凍結乾燥する方法が挙げられる。あるいは、水性液体から酢酸エチル、ヘキサン等を用いて液液分配を行う方法、吸着剤として疎水性樹脂を用いて水性液体からソヤサポニン類を分離する方法(特開平5-58903号公報)、などを用いることもできる。疎水性樹脂としては、ダイヤイオンHP20(三菱化学株式会社)などが挙げられる。
本発明の別の一実施形態においては、マメ科植物の植物体と接触している水性液体から、目的のソヤサポニン類を直接分離する。例えば、水性液体を用いてマメ科植物の植物体を培養または栽培しながら、該水性液体中に上述したような疎水性樹脂担体を投入して目的のソヤサポニンを吸着させ、一定期間後に回収することで、水性液体からソヤサポニン類を分離することができる。水性液体に担体を投入する場合、担体への目的物質の吸着率を高めるため、該水性液体を撹拌することが好ましい。
必要に応じて、水性液体から分離された目的のソヤサポニン類をさらに加熱乾燥または凍結乾燥等にかけることにより、高濃度ソヤサポニン類の粉末を得ることができる。
本発明のさらに別の一実施形態においては、回収されたマメ科植物の植物体から滲出したソヤサポニン類を含む該水性液体は、ソヤサポニン類の分離等の操作を行わずに、そのままソヤサポニン類を含む液体として、分離したソヤサポニン類同様、所期の用途で使用することが可能である。例えば、農業用資材、食品添加物、洗浄剤、または医薬、食品等の各種組成物にソヤサポニン類による生理活性機能を付与するための有効成分として、使用することができる。
本発明の方法によれば、上記回収された水性液体、または上記水性液体からの分離で得られたソヤサポニン類を含む生成物中における、ソヤサポニン類のイソフラボン類に対する質量比は、2.0以上であることを特徴とし、好ましくは2.0~20,000、より好ましくは4.0~20,000、さらに好ましくは17.3~20,000、さらに好ましくは20~20,000、さらに好ましくは30~20,000、さらに好ましくは40~20,000、さらに好ましくは100~20,000、さらに好ましくは200~20,000、さらに好ましくは500~20,000、さらに好ましくは800~20,000、さらに好ましくは900~20,000であり、なお好ましくは、前述の範囲の上限値が11,000、なお好ましくは5,000、なお好ましくは3,000、なお好ましくは1,000である。尚、従来のダイズ種子抽出物におけるイソフラボン類に対するソヤサポニン類の質量比は、0.5程度である。したがって本発明によれば、複雑な抽出手順やカラム精製などを用いることなく、イソフラボン類の混入が少なく、不妊症などのイソフラボン類による副作用の懸念の低減したソヤサポニン類画分を提供することができる。
本発明におけるイソフラボン類の例としては、ダイゼイン、ゲニステイン、グリシテイン、ならびにこれら3種をアグリコンとするグルコシド体およびマロニル化グルコシド体、すなわちダイジン、ゲニスチン、グリシチン、マロニルダイジン、マロニルゲニスチン、マロニルグリシチンが挙げられる。
本発明の方法において製造されるソヤサポニン類には、上述したA、BおよびEグループのソヤサポニンの他に、ソヤサポゲノールBをアグリコンとする配糖体で、かつ22位に2、3-ジヒドロ-2、5-ジヒドロキシ-6-メチル-4H-ピラン-4-オンがアセタール結合したソヤサポニン類(以下、DDMPグループともいう)が含まれていてもよい。
DDMPグループのソヤサポニン類の例としては、下記式(IV)で示される化合物が挙げられる。
Figure 0007103758000002
式(IV)中、R1は、独立して、糖残基もしくは糖鎖を示す。
式(IV)中、R1で示される糖残基の例としては、グルクロン酸、ガラクトース、グルコース、ラムノース、アラビノースなどが挙げられ、R1で示される糖鎖の例としては、ラムノース(1→2)ガラクトース(1→2)グルクロン酸(1→3)などが挙げられる。
式(IV)で示される化合物の例としては、好ましくはソヤサポニンβg、ソヤサポニンβa、ソヤサポニンαaおよびソヤサポニンγg、より好ましくはソヤサポニンβgが挙げられる。
本発明の方法に従って、マメ科植物の植物体の培養または栽培に用いられた後に回収された該水性液体中における、ソヤサポニンβg、ソヤサポニンβa、ソヤサポニンαaおよびソヤサポニンγgのそれぞれの含有量は、好ましくは0.05μg/L未満である。
ソヤサポニン類およびイソフラボン類の検出または定量は、薄層クロマトグラフィーまたは液体クロマトグラフィー等と、質量分析計を用いて、公知の方法で行うことができる。検出または定量法の具体例としては、逆相高速液体クロマトグラフィーによる分析(Jervis et al.,J.Agric.Food Chem.,63,9879-9887,2015)、LC-MSによる分析などが挙げられる。
好ましい実施形態において、本発明の方法で使用したマメ科植物の植物体は、培養または栽培に用いた水性液体から目的のソヤサポニン類を取得した後に死滅させられたり廃棄されたりすることなく、さらに培養または栽培したり、あるいは収穫することができる。したがって、本発明の方法の好ましい実施形態として、植物体を収穫好適期あるいは成長期間の上限に至るまで養液栽培するとともに、その過程において適宜養液から目的物質の回収を行う方法(例えば、特開昭60-92219号公報、特開平5-58903号公報を参照)を採用することができる。ここで収穫好適期とは、植物体を収穫するのに好適な時期であり、例えば栄養成長期、花芽形成期、開花期、子実形成期および子実成熟期が挙げられる。マメ科植物をもやしやスプラウトとして利用する場合の収穫好適期としては、胚軸が伸長する時期を含む子葉展開期または初生葉展開期が挙げられる。
本発明の例示的実施形態として、以下の物質、製造方法、用途、方法等をさらに本明細書に開示する。但し、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
〔1〕マメ科植物の植物体を、水性液体を用いて培養または栽培しながら、該植物体の少なくとも一部を該水性液体と接触させること;および、
該水性液体を回収するか、または該水性液体からソヤサポニン類を分離すること、
を含む、ソヤサポニン類の製造方法。
〔2〕前記培養または栽培が、
好ましくは、養液栽培、土耕栽培または養液土耕栽培による培養または栽培であり、
より好ましくは、水耕栽培、噴霧栽培、砂耕栽培、礫耕栽培または養液土耕栽培による培養または栽培である、〔1〕記載の方法。
〔3〕好ましくは、前記ソヤサポニン類が、ソヤサポゲノールBをアグリコンとする配糖体、ソヤサポゲノールEをアグリコンとする配糖体、およびソヤサポゲノールAをアグリコンとする配糖体からなる群から選択される少なくとも1種である、〔1〕又は〔2〕に記載の方法。
〔4〕好ましくは、前記ソヤサポニン類が、下記式(I)~(III)で示される化合物からなる群より選択される少なくとも1種である、〔1〕~〔3〕のいずれか1項記載の方法。
Figure 0007103758000003

(式(I)~(III)中、各々のR1は、独立して、糖残基もしくは糖鎖を示し、各々のR2は、独立して、糖残基もしくは糖鎖、または水素原子を示す。)
〔5〕好ましくは、R1について、前記糖残基が、グルクロン酸、ガラクトース、グルコース、ラムノースおよびアラビノースからなる群より選択され、前記糖鎖が、ラムノース(1→2)ガラクトース(1→2)グルクロン酸(1→3)である、〔4〕記載の方法。
〔6〕好ましくは、R2について、前記糖残基が、アラビノース、グルコース(または2,3,4,6-テトラアセチル体)およびキシロース(または2,3,4-トリアセチル体)からなる群より選択され、前記糖鎖が、グルコース(1→3)アラビノース(1→22)である、〔4〕又は〔5〕記載の方法。
〔7〕前記式(I)で示される化合物が、好ましくはソヤサポニンI、ソヤサポニンIIおよびソヤサポニンVからなる群より選択され、より好ましくはソヤサポニンIであり、
前記式(II)で示される化合物が、好ましくはデヒドロソヤサポニンIであり、
前記式(III)で示される化合物が、好ましくはソヤサポニンA1およびソヤサポニンA2からなる群より選択され、より好ましくはソヤサポニンA2である、
〔4〕記載の方法。
〔8〕前記回収された水性液体または前記分離で得られた生成物中におけるソヤサポニン類のイソフラボン類に対する質量比が、
好ましくは2.0以上であり、
より好ましくは、2.0~20,000、4.0~20,000、17.3~20,000、20~20,000、30~20,000、40~20,000、100~20,000、200~20,000、500~20,000、800~20,000、または900~20,000であり、
さらに好ましくは、2.0~11,000、4.0~11,000、17.3~11,000、20~11,000、30~11,000、40~11,000、100~11,000、200~11,000、500~11,000、800~11,000、または900~11,000であり、
さらに好ましくは、2.0~5,000、4.0~5,000、17.3~5,000、20~5,000、30~5,000、40~5,000、100~5,000、200~5,000、500~5,000、800~5,000、または900~5,000であり、
さらに好ましくは、2.0~3,000、4.0~3,000、17.3~3,000、20~3,000、30~3,000、40~3,000、100~3,000、200~3,000、500~3,000、800~3,000、または900~3,000であり、
さらに好ましくは、2.0~1,000、4.0~1,000、17.3~1,000、20~1,000、30~1,000、40~1,000、100~1,000、200~1,000、500~1,000、800~1,000、または900~1,000である、
〔1〕~〔7〕のいずれか1項記載の方法。
〔9〕前記マメ科植物が、
好ましくは、ダイズ属植物、ササゲ属植物、エンドウ属植物、ウマゴヤシ属植物、およびソラマメ属植物からなる群より選択される少なくとも1つであり、
より好ましくは、ダイズ属植物、エンドウ属植物およびソラマメ属植物からなる群より選択される少なくとも1つであり、
さらに好ましくは、エンドウ属植物およびソラマメ属植物からなる群より選択される少なくとも1つである、
〔1〕~〔8〕のいずれか1項記載の方法。
〔10〕好ましくは、前記マメ科植物が、ヒヨコマメ属植物およびインゲンマメ属植物からなる群より選択される少なくとも1つである、〔1〕~〔7〕のいずれか1項記載の方法。
〔11〕前記植物体が、
好ましくは、種子;発芽種子;子葉展開期、初生葉展開期、本葉展開期もしくはそれ以降の成長期の全草;これらの種子、発芽種子もしくは全草の一部;またはカルス細胞であり、
より好ましくは、発芽期以降の全草、またはその一部であり、
さらに好ましくは、初生葉展開期の全草またはその一部である、
〔1〕~〔10〕のいずれか1項記載の方法。
〔12〕好ましくは、前記水性液体と接触する植物体の少なくとも一部が根である、〔1〕~〔11〕のいずれか1項記載の方法。
〔13〕好ましくは、前記水性液体が液体培地または水である、〔1〕~〔12〕のいずれか1項記載の方法。
〔14〕好ましくは、前記植物体の少なくとも一部と水性液体との接触の時間が12時間以上である、〔1〕~〔13〕のいずれか1項記載の方法。
〔15〕好ましくは、前記回収された水性液体からソヤサポニン類を分離することをさらに含む、〔1〕~〔14〕のいずれか1項記載の方法。
〔16〕好ましくは、前記水性液体からのソヤサポニン類の分離が、凍結乾燥によるか、または疎水性樹脂を用いて行われる、〔1〕~〔15〕のいずれか1項記載の方法。
〔17〕前記回収された水性液体におけるソヤサポニンβg、ソヤサポニンβa、ソヤサポニンαaおよびソヤサポニンγgのそれぞれの含有量が0.05μg/L未満である、〔1〕~〔16〕のいずれか1項記載の方法。
〔18〕〔1〕~〔17〕のいずれか1項記載の方法により製造されるソヤサポニン類。
〔19〕好ましくは、ソヤサポニン類含有水性液体の形態であるかまたは粉末の形態である、〔18〕記載のソヤサポニン類。
〔20〕マメ科植物の植物体を、水性液体を用いて培養または栽培しながら、該植物体の少なくとも一部を該水性液体と接触させること、および該水性液体を回収することにより製造されるソヤサポニン類含有液。
〔21〕前記培養または栽培が、
好ましくは、養液栽培、土耕栽培または養液土耕栽培による培養または栽培であり、
より好ましくは、水耕栽培、噴霧栽培、砂耕栽培、礫耕栽培または養液土耕栽培による培養または栽培である、〔20〕記載のソヤサポニン類含有液。
〔22〕好ましくは、前記ソヤサポニン類が、ソヤサポゲノールBをアグリコンとする配糖体、ソヤサポゲノールEをアグリコンとする配糖体、およびソヤサポゲノールAをアグリコンとする配糖体からなる群から選択される少なくとも1種である、〔20〕又は〔21〕に記載のソヤサポニン類含有液。
〔23〕好ましくは、前記ソヤサポニン類が、下記式(I)~(III)で示される化合物からなる群より選択される少なくとも1種である、〔20〕~〔22〕のいずれか1項記載のソヤサポニン類含有液。
Figure 0007103758000004

(式(I)~(III)中、各々のR1は、独立して、糖残基もしくは糖鎖を示し、各々のR2は、独立して、糖残基もしくは糖鎖、または水素原子を示す。)
〔24〕好ましくは、R1について、前記糖残基が、グルクロン酸、ガラクトース、グルコース、ラムノースおよびアラビノースからなる群より選択され、前記糖鎖が、ラムノース(1→2)ガラクトース(1→2)グルクロン酸(1→3)である、〔23〕記載のソヤサポニン類含有液。
〔25〕好ましくは、R2について、前記糖残基が、アラビノース、グルコース(または2,3,4,6-テトラアセチル体)およびキシロース(または2,3,4-トリアセチル体)からなる群より選択され、前記糖鎖が、グルコース(1→3)アラビノース(1→22)である、〔23〕又は〔24〕記載のソヤサポニン類含有液。
〔26〕前記式(I)で示される化合物が、好ましくはソヤサポニンI、ソヤサポニンIIおよびソヤサポニンVからなる群より選択され、より好ましくはソヤサポニンIであり、
前記式(II)で示される化合物が、好ましくはデヒドロソヤサポニンIであり、
前記式(III)で示される化合物が、好ましくはソヤサポニンA1およびソヤサポニンA2からなる群より選択され、より好ましくはソヤサポニンA2である、
〔23〕記載のソヤサポニン類含有液。
〔27〕ソヤサポニン類のイソフラボン類に対する質量比が、
好ましくは2.0以上であり、
より好ましくは、2.0~20,000、4.0~20,000、17.3~20,000、20~20,000、30~20,000、40~20,000、100~20,000、200~20,000、500~20,000、800~20,000、または900~20,000であり、
さらに好ましくは、2.0~11,000、4.0~11,000、17.3~11,000、20~11,000、30~11,000、40~11,000、100~11,000、200~11,000、500~11,000、800~11,000、または900~11,000であり、
さらに好ましくは、2.0~5,000、4.0~5,000、17.3~5,000、20~5,000、30~5,000、40~5,000、100~5,000、200~5,000、500~5,000、800~5,000、または900~5,000であり、
さらに好ましくは、2.0~3,000、4.0~3,000、17.3~3,000、20~3,000、30~3,000、40~3,000、100~3,000、200~3,000、500~3,000、800~3,000、または900~3,000であり、
さらに好ましくは、2.0~1,000、4.0~1,000、17.3~1,000、20~1,000、30~1,000、40~1,000、100~1,000、200~1,000、500~1,000、800~1,000、または900~1,000である、
〔20〕~〔26〕のいずれか1項記載のソヤサポニン類含有液。
〔28〕前記マメ科植物が、
好ましくは、ダイズ属植物、ササゲ属植物、エンドウ属植物、ウマゴヤシ属植物、およびソラマメ属植物からなる群より選択される少なくとも1つであり、
より好ましくは、ダイズ属植物、エンドウ属植物およびソラマメ属植物からなる群より選択される少なくとも1つであり、
さらに好ましくは、エンドウ属植物およびソラマメ属植物からなる群より選択される少なくとも1つである、
〔20〕~〔27〕のいずれか1項記載のソヤサポニン類含有液。
〔29〕好ましくは、前記マメ科植物が、ヒヨコマメ属植物およびインゲンマメ属植物からなる群より選択される少なくとも1つである、〔20〕~〔26〕のいずれか1項記載のソヤサポニン類含有液。
〔30〕前記植物体が、
好ましくは、種子;発芽種子;子葉展開期、初生葉展開期、本葉展開期もしくはそれ以降の成長期の全草;これらの種子、発芽種子もしくは全草の一部;またはカルス細胞であり、
より好ましくは、発芽期以降の全草、またはその一部であり、
さらに好ましくは、初生葉展開期の全草またはその一部である、
〔20〕~〔29〕のいずれか1項記載のソヤサポニン類含有液。
〔31〕好ましくは、前記水性液体と接触する植物体の少なくとも一部が根である、〔20〕~〔30〕のいずれか1項記載のソヤサポニン類含有液。
〔32〕好ましくは、前記水性液体が液体培地または水である、〔20〕~〔31〕のいずれか1項記載のソヤサポニン類含有液。
〔33〕好ましくは、前記植物体の少なくとも一部と水性液体との接触の時間が12時間以上である、〔20〕~〔32〕のいずれか1項記載のソヤサポニン類含有液。
〔34〕ソヤサポニンβg、ソヤサポニンβa、ソヤサポニンαaおよびソヤサポニンγgのそれぞれの含有量が0.05μg/L未満である、〔20〕~〔33〕のいずれか1項記載のソヤサポニン類含有液。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
(1.マメ科植物の栽培およびソヤサポニン類を含む水性液体の回収)
ウレタンマット(株式会社M式水耕研究所)に播種したダイズ種子(品種:フクユタカ(日光種苗株式会社))を、底面に水道水を張ったプラスチックのバット上に置き、蛍光灯照明(明期16時間/暗期8時間、明期の照度約10,000ルクス)下で気温25℃、湿度50%の条件にて湛水栽培した。播種から1週間後(出芽期、VE)、2週間後(初生葉展開期、VC)および3週間後(第一本葉展開期、V1期)に、それぞれ3検体ずつを、50mLの脱イオン水を入れた50mL容の遠沈管(1検体につき1本)に移した。この際、ウレタン部分は、遠沈管に移す直前に脱イオン水中に1分間程度浸漬して揉むことで水を置換したのち、完全に遠沈管内の水に浸かるようにこれを設置した。根を水中に浸しながら、暗所で気温25℃、湿度50%の条件にて16時間静置した。以上の操作により根からの滲出物を含む水溶液が得られ、これを回収することによりソヤサポニン類を製造した。
(2.水性液体からのソヤサポニン類の分離)
1.で得られたソヤサポニン類を含む水性液体を0.45μm孔径のフィルター(ミリポア SLHV033RS)で濾過後、固相抽出を行い、ソヤサポニン類を濃縮した。
固相抽出では、担体にSep-Pak C18 3cc Vac Cartridge、200mg Sorbent per Cartridge(日本ウォーターズ株式会社)(メタノール3mLでコンディショニング、Milli-Q水(メルク株式会社)3mLで洗浄)を用い、ここに濾過済み溶液を全量添加し、カラムに吸着させた後、メタノール3mLで溶出することによりソヤサポニン類を分離した。
(3.ソヤサポニン類の同定および定量)
2.で分離したソヤサポニン類を濃縮乾固後、200μLの50v/v%メタノールに再溶解させ、再度フィルター濾過を行ってサンプルを調製した。次いで、LC-MSにてサンプル中のソヤサポニン類を分析した。標準品(製品番号、入手先)として、AグループのソヤサポニンとしてソヤサポニンA1(NP-000108、AnalytiCon Discovery)およびA2(NP-001666、AnalytiCon Discovery)、BグループのソヤサポニンとしてソヤサポニンI(P2505、株式会社常磐植物化学研究所)、II(NP-000100、AnalytiCon Discovery)およびV(P2506、株式会社常磐植物化学研究所)、ならびにEグループのソヤサポニンとしてデヒドロソヤサポニンI(NP-017040、AnalytiCon Discovery)の試薬をLC-MS分析し、検量線を作成した。
<LC-MS分析条件>
HPLC装置および質量分析装置は、それぞれAgilent 1260 Infinity LCシステム(アジレント・テクノロジー株式会社)およびTripleTOF4600システム(株式会社エービー・サイエックス)を使用した。カラムはCAPCELL CORE C18(2.1×100mm、2.7μm)(株式会社資生堂)を使用した。溶離液は、A:0.1v/v%ギ酸水、B:0.1v/v%ギ酸含有アセトニトリルを用い、グラジエント条件を0分~0.1分/1v/v%B→0.1分~13分/1v/v%B~99.5v/v%Bとし、流速は0.5mL/分とした。イオン化法は、ESI(positive mode)、測定範囲はm/z 100-1550とした。
各サンプルについて、各試薬との保持時間、精密質量、MS/MSスペクトルの一致からAグループのソヤサポニンとしてソヤサポニンA1およびA2を、BグループのソヤサポニンとしてソヤサポニンI、IIおよびVを、EグループのソヤサポニンとしてデヒドロソヤサポニンIを同定した。また検量線から、サンプル中の各ソヤサポニンを定量し、定量値をA、BおよびEグループごとに合算(EグループはデヒドロソヤサポニンIのみ)して、植物個体当たりの各グループのソヤサポニン類の総量(pmolまたはng/plant)または新鮮根質量当たりの各グループのソヤサポニン類の総量(pmolまたはng/g root)を求めた。ただし、DDMPグループのソヤサポニン類、すなわちソヤサポニンβg、ソヤサポニンβa、ソヤサポニンαaおよびソヤサポニンγgについては、標準試薬が入手できなかったため、ソヤサポニンIの試薬標準液で作成した検量線により近似的に定量を行った。
(4.イソフラボン類の定量)
イソフラボン類(製品番号、入手先)は、ダイゼイン(D2668、東京化成工業株式会社)、ゲニステイン(073-05531、和光純薬工業株式会社)、グリシテイン(NH010202、長良サイエンス株式会社)、ならびにこれら3種をアグリコンとするグルコシド体、すなわちダイジン(D3920、東京化成工業株式会社)、ゲニスチン(73822、シグマアルドリッチジャパン)、グリシチン(ab142886、abcamBiochemicals)およびマロニル化グルコシド体、すなわちマロニルダイジン(132-13821、和光純薬工業株式会社)、マロニルゲニスチン(136-13841、和光純薬工業株式会社)、マロニルグリシチン(139-13831、和光純薬工業株式会社)の計9種を試薬で購入し、上記3.と同様の手順でLC-MSにより定量分析をおこなった。
(5.結果)
分析結果を表1、表2および表3に示す。表中のデータは3検体の平均値±標準誤差を表す。出芽期(VE)において、ダイズ1植物体当り約140pmol(約150ng)のソヤサポニン類(Aグループ、Bグループ、Eグループの合計)が根から滲出していた。同様に初生葉展開期(VC期)には1植物体当り約2,090pmol(約2,070ng)、および第一本葉展開期(V1期)の根からは1植物体当り約6,300pmol(約6,320ng)のソヤサポニン類が滲出物として得られた(表1)。また、ダイズ新鮮根質量当りに換算すると、出芽期(VE)においては、1gの根当たり約1,840pmol(約1960ng)のソヤサポニン類(Aグループ、Bグループ、Eグループの合計)が根から滲出していた。同様に初生葉展開期(VC期)には約2,520pmol(約2,500ng)、および第一本葉展開期(V1期)の根からは約4,490pmol(約4,490ng)のソヤサポニン類が滲出物として得られた(表2)。ダイズ1植物体当りの滲出物中におけるイソフラボン類に対するソヤサポニン類の質量比は、VE期で5.7倍、VC期で18.9倍、V1期で11.5倍であった(表3)。
Figure 0007103758000005
Figure 0007103758000006
Figure 0007103758000007
実施例2
ウレタンマット上に、インゲンマメ、ソラマメ、ヒヨコマメ、ムラサキウマゴヤシ、エンドウ、およびヤエナリ(日光種苗株式会社)の種子を播種し、蛍光灯照明(明期16時間/暗期8時間、明期の照度約10,000ルクス)下で気温25℃、湿度50%の条件にて播種後10日まで、脱イオン水を湛水したプラスチックのバット上で育成した。各植物種から5個体ずつ(但し、エンドウとヤエナリのみ3個体ずつ)を、50mL容の遠沈管に移し、根元のウレタン部分が遠沈管の口に収まるように設置した。遠沈管内には、2分の1に希釈したBroughton&Dilworthの液体培地(Broughton and Dilworth,Biochem.J.,125,1075-1080,1971)に、終濃度0.5mMとなるよう硝酸アンモニウムを添加した養液を45mL入れた。栽培は人工気象器(LPH-350SP、株式会社日本医化器械製作所)内で行い、栽培温度は明期26℃/暗期20℃、光条件は明期(約15,000ルクス)16時間/暗期8時間とした。遠沈管に移植してから2~3日後(但し、ムラサキウマゴヤシのみは7日後)に、各植物種から5検体ずつ(但し、エンドウとヤエナリのみ3検体ずつ)を、同養液45mLを満たした50mL容遠沈管に移し、根を養液中に浸しながら、暗所で16時間静置した。得られた根滲出物溶液を、実施例1と同様の手順で濾過、固相抽出して、ソヤサポニン類を濃縮した。
得られた濃縮物を200μLの50v/v%メタノールに再溶解させ、再度フィルター濾過を行ってサンプルを調製した。次いで、実施例1と同様の手順で、LC-MSにてサンプル中のソヤサポニン類を分析、定量して、各グループのソヤサポニン類について、植物個体当たりの総量(pmolまたはng/plant)、および根新鮮質量1g当たりの総量(pmolまたはng/g root)を求めた。
分析結果を表4および5に示す。表中のデータは5検体(エンドウおよびヤエナリのみ3検体)の平均値±標準誤差を表す。供試したマメ科植物6種のいずれを使用した場合でも、根から滲出したソヤサポニン類(A、B、Eグループのいずれか、またはその全て)が得られた(表4)。ソヤサポニン類とイソフラボン類の質量比は、植物種により大きく変動し、最小で0.04から最大で約900倍以上であった(表5)。最もソヤサポニン類とイソフラボン類の質量比が大きいエンドウについては、個体別のデータ(個体あたりの総量(ng/plant)および質量比)を表6に示した。
Figure 0007103758000008
Figure 0007103758000009
Figure 0007103758000010
実施例3
実施例1(1.マメ科植物の栽培およびソヤサポニン類を含む水性液体の回収)にて得られたダイズ根からの滲出物を含む水溶液、すなわちダイズVE期、ダイズVC期、およびダイズV1期のソヤサポニン液の各化合物の組成を、実施例1と同様の手順でLC-MSにて測定した(検出限界0.05μg/L)。ただし、DDMPグループのソヤサポニン類については、標準試薬が入手できなかったため、ソヤサポニンIの試薬標準液で作成した検量線により近似的に定量を行った。結果を表7に示す。なお、表7中の数値は、平均値±標準誤差(n=5)を示しており、単位は、μg/Lを示す。ダイズの根滲出物溶液中からは、Aグループ、BグループおよびEグループのソヤサポニン類が検出されたが、DDMPグループのソヤサポニン類は検出されなかった。
Figure 0007103758000011
実施例4
実施例2にて得られたインゲンマメ、ソラマメ、ヒヨコマメ、ムラサキウマゴヤシ、エンドウ、およびヤエナリの根滲出物溶液、すなわちインゲンマメ、ソラマメ、ヒヨコマメ、ムラサキウマゴヤシ、エンドウ、およびヤエナリのソヤサポニン液の各化合物の組成を、実施例1と同様の手順でLC-MSにて測定した(検出限界0.05μg/L)。ただし、DDMPグループのソヤサポニン類については、標準試薬が入手できなかったため、ソヤサポニンIの試薬標準液で作成した検量線により近似的に定量を行った。結果を表8に示す。なお、表8中の数値は、平均値±標準誤差(n=3)を示しており、単位は、μg/Lを示す。ダイズ以外のマメ科植物の根滲出物溶液中からは、Bグループ、またはBおよびEグループのソヤサポニン類が検出された。一方、DDMPグループのソヤサポニン類は検出されなかった。
Figure 0007103758000012
比較例1
ダイズ(フクユタカ)種子を乳鉢等で粉砕し、そのうち10mgを1mLの80v/v%メタノールでホモジナイズ抽出(5分、20Hz(ボールミルMM400、Retsch))した。抽出液は0.45μmフィルターでろ過し、ろ液の各化合物について、根滲出物溶液と同様の方法にてLC-MSにより組成を測定した。ただし、DDMPグループのソヤサポニン類については標準試薬が入手できなかったため、ソヤサポニンIの試薬標準液で作成した検量線により近似的に定量を行った。結果を表9に示す。なお、表9中の数値の単位は、乾燥種子重量当たりの各化合物の重量μg/gを示す。ダイズ種子中には、Aグループのソヤサポニンは検出できなかったものの、BおよびEグループのソヤサポニン類が検出された。加えてさらに、DDMPグループのソヤサポニン類が検出された。
Figure 0007103758000013
比較例2
実施例1(1.マメ科植物の栽培およびソヤサポニン類を含む水性液体の回収)にて得られたダイズ根を凍結乾燥し、50v/w倍量の80v/v%メタノールでホモジナイズ抽出(5分、20Hz(ボールミルMM400、Retsch))した。すなわち10mgの乾燥根を秤量し、500μLの溶媒で抽出した。抽出液は0.45μmフィルターでろ過し、ろ液を適宜、80v/v%メタノールで希釈した。ろ液中の各化合物について、根滲出物溶液と同様の方法にてLC-MSにより組成を測定した。ただし、DDMPグループのソヤサポニン類については、標準試薬が入手できなかったため、ソヤサポニンIの試薬標準液で作成した検量線により近似的に定量を行った。結果を表10に示す。なお、表10中の数値は、平均値±標準誤差(n=5)を示しており、単位は、乾燥根重量当たりの各化合物の重量μg/gを示す。ダイズVE期~V1基の根抽出物中では、A、BおよびEグループのソヤサポニン類の他、DDMPグループのソヤサポニン類が検出された。
Figure 0007103758000014
比較例3
実施例1(1.マメ科植物の栽培およびソヤサポニン類を含む水性液体の回収)にて得られた各マメ科植物(ダイズ以外)の根を凍結乾燥し、250v/w倍量の80v/v%メタノールでホモジナイズ抽出(5分、20Hz(ボールミルMM400、Retsch))した。すなわち3mgの乾燥根を秤量し、750μLの溶媒で抽出した。抽出液は0.45μmフィルターでろ過し、ろ液を適宜、80v/v%メタノールで希釈した。ろ液中の各化合物について、根滲出物溶液と同様の方法にてLC-MSにより組成を測定した。ただし、DDMPグループのソヤサポニン類については、標準試薬が入手できなかったため、ソヤサポニンIの試薬標準液で作成した検量線により近似的に定量を行った。結果を表11~12に示す。なお、表11~12中の数値は、平均値±標準誤差(n=3)を示しており、単位は、乾燥根重量当たりの各化合物の重量μg/gを示す。ダイズ根の抽出物(比較例2)と同様に、ダイズ以外のマメ科植物根の抽出物中においてはBおよびEグループのソヤサポニン類の他、DDMPグループソヤサポニン類が検出された。
Figure 0007103758000015
Figure 0007103758000016

Claims (6)

  1. マメ科植物の植物体を、水性液体を用いて培養または栽培しながら、該植物体の少なくとも根の一部を該水性液体と接触させること;および、
    該水性液体を回収するか、または該水性液体からソヤサポニン類を分離することを含む、ソヤサポニン類の製造方法。
  2. 前記培養または栽培が、水耕栽培、噴霧栽培、砂耕栽培、礫耕栽培または養液土耕栽培による培養または栽培である、請求項1記載の方法。
  3. 前記ソヤサポニン類が、ソヤサポゲノールBをアグリコンとする配糖体、ソヤサポゲノールEをアグリコンとする配糖体、およびソヤサポゲノールAをアグリコンとする配糖体からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記回収された水性液体または前記分離で得られた生成物中におけるソヤサポニン類のイソフラボン類に対する質量比が2.0以上であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記マメ科植物が、ダイズ属植物、ササゲ属植物、エンドウ属植物、ウマゴヤシ属植物およびソラマメ属植物からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1~4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記マメ科植物が、ヒヨコマメ属植物およびインゲンマメ属植物からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1~3のいずれか1項記載の方法。
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